本発明の粘着剤及び粘着材の好適な実施形態について以下に説明する。
(粘着剤)
本実施形態に係る粘着剤は、カルボキシル基を少なくとも2つ有するモノマー(A)及びアミノ基を少なくとも2つ有するモノマー(B)を含む重合性モノマーを縮合重合して得られる構造単位を有する縮合系樹脂を、含有する。
そして、本実施形態に係る粘着剤は、下記(1)及び(2)のうち少なくとも一方を満たす。
(1)モノマー(A)、モノマー(A)の無水物及びモノマー(B)からなる群より選ばれる少なくとも一種が、25℃で液状である。
(2)縮合系樹脂が、ポリオキシアルカンジイル基を有する。
このような粘着剤によれば、例えば200℃以上の高温環境下に保持しても、高い粘着性が維持され、浮きや剥がれの発生が十分に抑制される。
なお、上記縮合系樹脂は、必ずしも上記重合性モノマーを縮合重合して製造されたものである必要はなく、上記重合性モノマーの縮合重合により形成され得る構造単位を有していればよい。
すなわち、上記(1)を満たすためには、必ずしも上記縮合系樹脂が25℃で液状のモノマー(又は無水物が25℃で液状であるモノマー)を用いて製造されたものである必要はなく、上記縮合系樹脂が、25℃で液状のモノマー(又は無水物が25℃で液状であるモノマー)を含む重合性モノマーの縮合重合により形成され得る構造単位を有していればよい。
上記縮合系樹脂中の上記構造単位は、一種のモノマー(A)及びモノマー(B)を縮合重合して得られる構造単位であっても、複数のモノマー(A)及びモノマー(B)を縮合重合して得られる構造単位であってもよい。後者の場合、上記(1)を満たすためには、複数のモノマー(A)、それらの無水物、及び複数のモノマー(B)からなる群より選ばれる少なくとも一種が、25℃で液状であればよい。
上記構造単位を形成し得るモノマー(A)及びモノマー(B)は、次の方法により確認することができる。すなわち、上記構造単位を加水分解したときに生成する、カルボキシル基を少なくとも2つ有する化合物及びアミノ基を少なくとも2つ有する化合物を、それぞれモノマー(A)及びモノマー(B)とすることができる。
例えば、下記式(1−1)で表される構造単位は、下記式(A−1)で表されるモノマー及び下記式(B−1)で表されるモノマーを縮合重合して得られる構造単位ということができる。なお、式中、R1及びR2は二価の有機基を示す。
ここで式(1−1)で表される構造単位が上記(1)を満たすためには、式(A−1)で表されるモノマー及び式(B−1)で表されるモノマーのうち、少なくとも一種が25℃で液状であればよい。
また、例えば、下記式(1−2)で表される構造単位は、下記式(A−2)で表されるモノマー及び上記式(B−1)で表されるモノマーを縮合重合して得られる構造単位ということができる。なお、式中、R3は三価の有機基を示す。
ここで式(1−2)で表される構造単位が上記(1)を満たすためには、式(A−2)で表されるモノマー、式(B−1)で表されるモノマー及び下記式(A−2’)で表される無水物からなる群より選ばれる少なくとも一種が25℃で液状であればよい。
さらに、例えば、下記式(1−3)で表される構造単位は、下記式(A−3)で表されるモノマー及び上記式(B−1)で表されるモノマーを縮合重合して得られる構造単位ということができる。なお、式中、R4は四価の有機基を示す。
ここで式(1−3)で表される構造単位が上記(1)を満たすためには、式(A−3)で表されるモノマー、式(B−1)で表されるモノマー及び下記式(A−3’)で表される無水物からなる群より選ばれる少なくとも一種が25℃で液状であればよい。
モノマー(A)としては、カルボキシル基を2つ有するモノマー(式(A−1)で表されるモノマー)、カルボキシル基を3つ有するモノマー(式(A−2)で表されるモノマー)、カルボキシル基を4つ有するモノマー(式(A−3)で表されるモノマー)等が挙げられる。
カルボキシル基を2つ有するモノマーとしては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、1,9−ノナンジカルボン酸、ドデカン二酸、テトラデカン二酸、ペンタデカン二酸、オクタデカン二酸等のアルキレンジカルボン酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、1,4−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、アセナフチレン−5,6−ジカルボン酸、ピリジン−2,3−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸、1H−イミダゾール−4,5−ジカルボン酸、1H−ピロール−2,4−ジカルボン酸、フラン−2,5−ジカルボン酸、チオフェン−2,5−ジカルボン酸等の芳香族ジカルボン酸、1,3−シクロヘキサンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、4−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−メチルヘキサヒドロフタル酸、3−エチルヘキサヒドロフタル酸、4−エチルヘキサヒドロフタル酸、メチルノルボルナン−2,3−ジカルボン酸等のシクロヘキサン骨格を有するジカルボン酸、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸等のシクロヘキセン骨格を有するジカルボン酸等が挙げられる。
すなわち、式(1−1)におけるR1としては、アルカンジイル基、二価の脂環基、二価の芳香環基等が挙げられる。
アルカンジイル基としては、炭素数1〜30のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜20のアルカンジイル基がより好ましい。アルカンジイル基は直鎖状でも分岐状でもよく、好ましくは直鎖状であることが好ましい。
アルカンジイル基の具体例としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、ノナンジイル基、デカンジイル基、ウンデカンジイル基、ドデカンジイル基、トリデカンジイル基、ヘキサデカンジイル基等が挙げられる。
二価の脂環基は、芳香族性を有しない飽和又は不飽和の炭素環構造を有する基である。二価の脂環基の炭素数は、3〜20であることが好ましく、4〜12であることがより好ましい。また、二価の脂環基は、シクロヘキサン環を有することが好ましい。
二価の脂環基としては、1,3−シクロヘキサンジイル基、1,4−シクロヘキサンジイル基、4−アルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3−アルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、4,5−ジアルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3,4−ジアルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、ノルボルナンジイル基、5−アルキルノルボルナン−2,3−ジイル基、3−アルキル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−アルキル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−メチル−3,6−エンドメチレン−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基等が挙げられる。
ここで、二価の脂環基の炭素環構造に結合したアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキル基であることがより好ましい。
二価の芳香環基は、芳香族性を有する環構造を有する基である。二価の芳香環基としては、炭素数6〜20の二価の芳香環基が好ましく、炭素数6〜10の二価の芳香環基がより好ましい。
二価の芳香環基としては、例えば、ベンゼンジイル基、ナフタレンジイル基、ビフェニルジイル基、アセナフチレン−5,6−ジイル基、ピリジン−2,3−ジイル基、ピリジン−2,6−ジイル基、1H−イミダゾール−4,5−ジイル基、1H−ピロール−2,4−ジイル基、フラン−2,5−ジイル基、チオフェン−2,5−ジイル基が挙げられる。また、ベンゼンジイル基としては、1,2−ベンゼンジイル基、1,3−ベンゼンジイル基、1,4−ベンゼンジイル基が挙げられる。また、ナフタレンジイル基としては、1,2−ナフタレンジイル基1,3−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、1,5−ナフタレンジイル基、1,6−ナフタレンジイル基、1,7−ナフタレンジイル基、1,8−ナフタレンジイル基、2,3−ナフタレンジイル基、2,6−ナフタレンジイル基、2,7−ナフタレンジイル基等が挙げられる。また、ビフェニルジイル基としては、ビフェニル−4,4’−ジイル基が挙げられる。
カルボキシル基を3つ有するモノマーとしては、例えば、トリメリット酸等の芳香族トリカルボン酸、シクロヘキサン−1,2,4−トリカルボン酸等の脂環式トリカルボン酸等が挙げられる。
すなわち、式(1−2)におけるR3としては、三価の脂環基、三価の芳香環基等が挙げられる。
三価の脂環基としては、シクロヘキサントリイル基が好ましく、シクロヘキサン−1,2,4−トリイル基がより好ましい。
三価の芳香環基としては、例えば、ベンゼントリイル基、ナフタレントリイル基が挙げられ、ベンゼン−1,2,4−トリイル基が好ましい。
カルボキシル基を4つ有するモノマーとしては、例えば、ピロメリット酸、ベンゼン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−アントラセンテトラカルボン酸、フェナンスレン−1,8,9,10−テトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,2’,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、1−トリフルオロメチル−2,3,5,6−ベンゼンテトラカルボン酸、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)プロパン、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)−ビス(フタル酸)、p−フェニレンビス(トリメリテート)、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジメチルシラン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メチルフェニルシラン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ジフェニルシラン、1,3−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、1,4−ビス(3,4−ジカルボキシフェニルジメチルシリル)ベンゼン、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−(3,4−ジカルボキシフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−ビス(3,4−ジカルボキシフェノキシ)ジフェニルスルフィド、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、ピロリジン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、ピラジン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、チオフェン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、テトラヒドロフラン−2,3,4,5−テトラカルボン酸、エチレンテトラカルボン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、1,1,2,2−エタンテトラカルボン酸、1,1,2,3−プロパンテトラカルボン酸、1,1,6,6−ヘキサンテトラカルボン酸、1,2,4,5−シクロヘキサンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、デカヒドロナフタレン−1,4,5,8−テトラカルボン酸、4,8−ジメチル−1,2,3,5,6,7−ヘキサヒドロナフタレン−1,2,5,6−テトラカルボン酸、シクロペンタン−1,2,3,4−テトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、ビシクロ−[2.2.2]オクト−7−エン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、ビス(エキソビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸)スルホン、1,2,4,5−テトラカルボキシシクロヘキサン、ビシクロ[2.2.2]オクタン−2,3,5,6−テトラカルボン酸、5,5’−(1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−1,5−ジイル)ビス(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸)等が挙げられる。
すなわち、式(1−3)におけるR4としては、アルカンテトライル基、四価の脂環基、四価の芳香環基、又は四価の複素環基が挙げられる。換言すると、R4としては、アルカン、脂環式化合物、芳香族化合物又は複素環式化合物から4つの水素原子を除いた基が挙げられる。
アルカンテトライル基の炭素数は、2〜10が好ましく、2〜6がより好ましい。アルカンテトライル基としては、例えば、エタン−1,1,2,2−テトライル基、プロパン−1,1,2,3−テトライル基、ブタン−1,2,3,4−テトライル基、ヘキサン−1,1,6,6−テトライル基、エチレンテトライル基が挙げられる。
四価の脂環基としては、炭素数が4〜50であるものが好ましく、炭素数が6〜30であるものがより好ましい。また、四価の脂環基は、シクロヘキサン環を有することが好ましい。
四価の脂環基としては、例えば、シクロヘキサン、シクロペンタン、シクロブタン、ビシクロヘキサン、デカヒドロナフタレン、ビシクロ[2,2,2]オクタン、ビシクロ[2,2,1]ヘプタン、ジメチルヘキサヒドロナフタレン、ビシクロ[2,2,2]オクト−7−エン、5,5’−(1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−1,5−ジイル)ビス(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン)又はビス(ビシクロ[2,2,1]ヘプタン)スルホンから水素原子を4つ除いてなる基が挙げられる。
四価の芳香環基としては、例えば、ベンゼン、ナフタレン、アントラセン、フェナンスレン、ペリレン、ビフェニル、ベンゾフェノン、ビフェニルエーテル、ジフェニルスルホン、トリフルオロメチルベンゼン、ジフェニルメタン、1,1−ジフェニルエタン、2,2−ジフェニルプロパン、2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)プロパン、ビス安息香酸フェニル、ジフェニルジメチルシラン、トリフェニルメチルシラン、テトラフェニルシラン、1,3−ジフェニル−1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン、ビス(ジフェニルジメチルシリル)ベンゼン、2,2−ジフェニルヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−フェノキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン又はジフェニルスルフィドから水素原子を4つ除いてなる基が挙げられる。
四価の複素環基としては、例えば、ピリジン、ピラジン、チオフェン、ピロリジン又はテトラヒドロフランから水素原子を4つ除いてなる基が挙げられる。
これらのモノマー(A)及びその無水物のうち、25℃で液状の化合物としては、3−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−メチルヘキサヒドロフタル酸無水物、3−エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、4−エチルヘキサヒドロフタル酸無水物、3−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、4−メチル−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、メチル−3,6−エンドメチレン−1,2,3,6−テトラヒドロフタル酸無水物、5,5’−エキソ−(1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−1,5−ジイル)ビス(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−エキソ−2,3−ジカルボン酸)二無水物等が挙げられる。
ここで、上記式(1−1)におけるR1が、例えば4−アルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3−アルキルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3−アルキル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−アルキル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−メチル−3,6−エンドメチレン−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基であるとき(好ましくは4−メチルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3−メチルシクロヘキサン−1,2−ジイル基、3−メチル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−メチル−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基、4−メチル−3,6−エンドメチレン−4−シクロへキセン−1,2−ジイル基であるとき)、本実施形態に係る粘着剤は上記(1)を満たす。
また、上記式(1−3)におけるR4が、例えば5,5’−エキソ−(1,1,3,3,5,5−ヘキサメチルトリシロキサン−1,5−ジイル)ビス(ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−エキソ−2,3−ジイル基)であるとき、本実施形態に係る粘着剤は上記(1)を満たす。
また、モノマー(B)としては、アミノ基を2つ有するモノマーが好ましく、このようなモノマーとしては、例えば、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、ビス[4−(3−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]メタン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]エーテル、ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ケトン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル−4,4’−ジアミン、2,6,2’,6’−テトラメチルビフェニル−4,4’−ジアミン、5,5’−ジメチル−2,2’−スルフォニル−ビフェニル−4,4’−ジアミン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルスルホン、(4,4’−ジアミノ)ベンゾフェノン、(3,3’―ジアミノ)ベンゾフェノン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルメタン、(4,4’−ジアミノ)ジフェニルエーテル、(3,3’―ジアミノ)ジフェニルエーテル等の芳香族ジアミン;エチレンジアミン、プロピレンジアミン等のアルキレンジアミン、ポリエチレンオキサイドジアミン、ポリプロピレンオキサイドジアミン等のポリアルキレンオキサイドジアミン、1,3−シクロヘキサンジアミン、1,4−シクロヘキサンジアミン、(4,4’−ジアミノ)ジシクロヘキシルメタン、イソホロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、[3,4−ビス(1−アミノヘプチル)−6−ヘキシル−5−(1−オクテニル)]シクロヘキセン、ビスアミノメチルノルボルナン等の脂肪族ジアミン、ポリジメチルシロキサンジアミン等のシロキサンジアミン等が挙げられる。
すなわち、式(1−1)、(1−2)及び(1−3)におけるR2としては、アルカンジイル基、ポリオキシアルカンジイル基、二価の脂環基、二価の芳香環基、二価の複素環基、ポリシロキサンジイル基等が挙げられる。
R2におけるアルカンジイル基としては、炭素数1〜30のアルカンジイル基が好ましく、炭素数1〜20のアルカンジイル基がより好ましい。アルカンジイル基は直鎖状でも分岐状でもよく、好ましくは直鎖状であることが好ましい。
R2におけるアルカンジイル基としては、メチレン基、エチレン基、プロパンジイル基、ブタンジイル基、ペンタンジイル基、ヘキサンジイル基、ヘプタンジイル基、オクタンジイル基、ノナンジイル基、デカンジイル基、ウンデカンジイル基、ドデカンジイル基、トリデカンジイル基、ヘキサデカンジイル基等が挙げられる。
R2における二価の脂環基としては、炭素数3〜10の脂環基が好ましく、4〜8の脂環基がより好ましい。また、二価の脂環基は、シクロヘキサン環を有することが好ましい。
R2における二価の脂環基としては、シクロヘキサンジイル基、アルキルシクロヘキサン−1,4−ジイル基、ジアルキルシクロヘキサン−1,4−ジイル基、ノルボルナンジイル基、アルキルノルボルナン−2,3−ジイル基、ジシクロヘキシルメタンジイル基、ジシクロヘキシルプロパンジイル基、イソホロニル基、ビスメチレンシクロヘキサン基、ビスメチレンノルボルナン基等が挙げられる。
なお、R2における二価の脂環基の炭素環構造に結合したアルキル基は、炭素数1〜10のアルキル基であることが好ましく、炭素数1〜5のアルキル基であることがより好ましい。
R2における二価の芳香環基としては、例えば、ベンゼンジイル基(1,2−ベンゼンジイル基、1,3−ベンゼンジイル基、1,4−ベンゼンジイル基)、ナフタレンジイル基(1,2−ナフタレンジイル基1,3−ナフタレンジイル基、1,4−ナフタレンジイル基、1,5−ナフタレンジイル基、1,6−ナフタレンジイル基、1,7−ナフタレンジイル基、1,8−ナフタレンジイル基、2,3−ナフタレンジイル基、2,6−ナフタレンジイル基、2,7−ナフタレンジイル基等)、4,4’−ビフェニルジイル基、3,3’−ビフェニルジイル基、4,4’−(2,2’−ジフェニルプロパン)ジイル基、3,3’−(2,2’−ジフェニルプロパン)ジイル基、4,4’−(ジフェニルスルホン)ジイル基、3,3’−(ジフェニルスルホン)ジイル基、4,4’−(3,3−ジフェニルヘキサフルオロプロパン)ジイル基、3,3’−(3,3−ジフェニルヘキサフルオロプロパン)ジイル基、4,4’−(ジフェニルエーテル)ジイル基、3,3’−(ジフェニルエーテル)ジイル基、4,4’−(ジフェニルケトン)ジイル基、3,3’−(ジフェニルケトン)ジイル基、4,4’−(2,2’−ジメチルビフェニル)ジイル基、4,4’−(2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ビフェニル)ジイル基、4,4’−(2,6,2’,6’−テトラメチルビフェニル)ジイル基が挙げられる。
R2における二価の複素環基としては、例えば、(1,4−ジプロピルピペラジン)ジイル基が挙げられる。
R2におけるポリシロキサンジイル基としては、例えば、ポリジメチルシロキサンジイル基等が挙げられる。
これらのモノマー(B)のうち、25℃で液状のモノマーとしては、エチレンジアミン、プロピレンジアミン、イソホロンジアミン、1,4−ビスアミノプロピルピペラジン、[3,4−ビス(1−アミノヘプチル)−6−ヘキシル−5−(1−オクテニル)]シクロヘキセン、アルキレンオキサイドジアミン、ビスアミノメチルノルボルナン、アルキルジアミン、ポリアルキレンオキサイドジアミン、シロキサンジアミン等が挙げられる。
ここで、式(1−1)、(1−2)及び(1−3)におけるR2が、例えばアルカンジイル基、(1,4−ジプロピルピペラジン)ジイル基、ビスメチレンノルボルナン基又はイソホロニル基であるとき、本実施形態に係る粘着剤は上記(1)を満たす。
縮合系樹脂は、ポリオキシアルカンジイル基を有することが好ましい。このような基を有する縮合系樹脂は、Tgが低下し、低温で良好な粘着性を有するものとなる。
ここで、ポリオキシアルカンジイル基としては、下記式(2)で表される基が挙げられる。なお、式中、nは2以上の整数を示し、R5はアルカンジイル基を示す。複数存在するR5は互いに同一でも異なっていてもよい。
R5におけるアルカンジイル基は、直鎖状でも分岐状であってもよい。R5におけるアルカンジイル基としては、炭素数2〜4のアルカンジイル基が好ましく、炭素数2〜3のアルカンジイル基がより好ましい。R5におけるアルカンジイル基としては、例えば、エチレン基、1,2−プロパンジイル基、1,3−プロパンジイル基、1,4−ブタンジイル基等が挙げられる。
式(2)におけるnは、2〜70であることが好ましく、6〜33であることがより好ましい。
ポリオキシアルカンジイル基としては、ポリエチレンオキサイド、ポリプロピレンオキサイド、ポリブチレンオキサイド、ポリテトラメチレンオキサイド、ポリエチレンオキサイドポリプロピレンオキサイド共重合体、ポリエチレングリコールポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール共重合体、ポリエチレングリコールポリプロピレングリコールポリテトラメチレングリコール共重合体等のポリアルキレンオキサイドから誘導される基が好ましいく、ポリオキシエチレン基、ポリオキシ−1,2−プロパンジイル基、がより好ましい。
縮合系樹脂に上記ポリオキシアルカンジイル基を導入する方法は特に制限されないが、例えば、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂等の縮合系樹脂を変性して上記ポリオキシアルカンジイル基を導入する方法が挙げられる。
また、縮合系樹脂は、上記構造単位中に上記ポリオキシアルカンジイル基を有していることが好ましく、上記構造単位中のモノマー(B)に由来する構造に上記ポリオキシアルカンジイル基が存在することがより好ましい。すなわち、モノマー(A)及びモノマー(B)のうち少なくとも一種が上記ポリオキシアルカンジイル基を有することが好ましく、モノマー(B)のうち少なくとも一種が上記ポリオキシアルカンジイル基を有することがより好ましい。
縮合系樹脂は、上記構造単位中のモノマー(B)に由来する構造が、ポリオキシアルカンジイル基を有することがより好ましい。
すなわち、縮合系樹脂としては、ポリオキシアルカンジイル基及び少なくとも2つのアミノ基を有するモノマー(b−1)を含む重合性モノマーを縮合重合して得られる構造単位を有することが好ましい。
重合性モノマー中のモノマー(b−1)の含有量は、モノマー(A)及びモノマー(B)の総量に対して0.5〜20mol%であることが好ましく、1〜10mol%であることがより好ましく、2〜8mol%であることがさらに好ましい。このような重合性モノマーを縮合重合して得られる構造単位を有する縮合系樹脂によれば、被着体との密着性に一層優れる粘着剤が得られる。
モノマー(b−1)としては、ポリアルキレンオキサイドジアミンが挙げられ、例えば、ジェファーミンD−230(HUNTSMAN、商品名)、ジェファーミンD−400(HUNTSMAN、商品名)、ジェファーミンD−2000(HUNTSMAN、商品名)、ジェファーミンD−4000(HUNTSMAN、商品名)等のポリプロピレンオキサイドジアミン;ジェフアミンED−600(HUNTSMAN、商品名)、ジェフアミンED−900(HUNTSMAN、商品名)等のポリプロピレンオキサイドとポリエチレンオキサイドの共重合体ジアミン;ジェファーミンEDR−148(HUNTSMAN、商品名)、ジェファーミンEDR−176(HUNTSMAN、商品名)等のポリエチレンオキサイドジアミン;ジェファーミンT−403(HUNTSMAN、商品名)、ジェファーミンT−3000(HUNTSMAN、商品名)及びジェファーミンT−5000(HUNTSMAN、商品名)等のトリアミン;を好適に用いることができる。これらは単独で用いてもよく、2種類以上を併用してもよい。
25℃で液状又は25℃で無水物が液状であるモノマー(A)をモノマー(a−1)とし、25℃で液状であるモノマー(B)をモノマー(b−2)としたとき、重合性モノマー中のモノマー(a−1)及びモノマー(b−2)の合計含有量は、モノマー(A)及びモノマー(B)の総量に対して、15〜60mol%であることが好ましく、20〜50mol%であることがより好ましく、25〜45mol%であることが更に好ましい。
重合性モノマーの好適な組み合わせとして、モノマー(A)が式(A−1)のR1が二価の芳香環基である化合物、式(A−2)のR3が三価の芳香環基である化合物及び式(A−3)のR4が四価の芳香環基である化合物のうち少なくとも一種を含み、モノマー(B)がモノマー(b−1)及びモノマー(b−2)を含むことが好ましい。
また、重合性モノマーの好適な組み合わせとして、モノマー(A)が、二価の芳香環基である化合物、式(A−2)のR3が三価の芳香環基である化合物及び式(A−3)のR4が四価の芳香環基である化合物のうち少なくとも一種とモノマー(a−1)とを含み、モノマー(B)が、モノマー(b−1)を含むことも好ましい。
縮合系樹脂は、例えば、モノマー(A)及びモノマー(B)を含む重合性モノマーの縮合重合により得ることができる。また、モノマー(A)に代えてモノマー(A)の無水物、モノマー(A)のエステル化物、モノマー(A)の酸ハロゲン化物等を用いることもできる。また、重合性モノマーは、ジイソシアネート化合物等の他のモノマーを含有していてもよい。
重合性モノマー中のモノマー(A)及びモノマー(B)の含有量は、重合性モノマーの総量に対して、30mol%以上であることが好ましく、50mol%以上であることがより好ましく、70mol%以上であることが更に好ましい。また、モノマー(A)及びモノマー(B)の含有量は、100mol%であってもよい。
縮合重合の方法は特に制限されないが、例えば、上記重合性モノマーを溶媒に溶解して、反応温度0〜200℃、反応時間1〜5時間程度で反応させる方法を採用することができる。
縮合重合に用いる溶媒としては、例えば、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−メチルスクシイミド、ジメチルフラン、トルエン、N,N‘−ジメチルアセトアミド、ヘキサメチレンホスホルアミド、ジメチルスルホキシド等が挙げられる。この中で樹脂の溶解性の観点からN−メチルピロリドンが好ましい。
また、縮合重合においては、縮合反応を促進する目的で、触媒等の加速剤を用いることができる。加速剤の添加量は、重合性モノマー10mol等量に対して、0.1〜50mol等量とすることが好ましい。加速剤としては、例えば、塩化リチウム、塩化カルシウム、ロダンカルシウム等の無機塩;トリエチルアミン、ピリジン等の3級アミン;テトラメチルアンモニウムクロライド、テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド等の4級アンモニウム塩;が挙げられる。
縮合系樹脂は、縮合重合で得られた重合体をさらに変性したものであってもよく、例えば、オレフィン変性ポリアミド、アルコキシシラン変性ポリアミド、シロキサン変性ポリイミド、エポキシ変性ポリアミド、ポリカーボネート変性ポリアミド、オレフィン変性ポリイミド、シロキサン変性ポリイミド、エポキシ変性ポリイミド、ポリカーボネート変性ポリイミド、シロキサン変性ポリイミド、オレフィン変性ポリアミドイミド、アルコキシシラン変性ポリアミドイミド、シロキサン変性ポリアミドイミド、エポキシ変性ポリアミドイミド、エポキシ変性ポリアミドイミド、ポリカーボネート変性ポリアミドイミド等が挙げられる。
本実施形態における縮合系樹脂は、例えば、ポリオキシアルカンジイル基を有する、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂又はポリイミド樹脂であってもよい。このような縮合系樹脂は、少なくとも上記(2)を満たす。
この縮合系樹脂は、ポリオキシアルカンジイル基を有するジアミン単位を含むことが好ましい。すなわち、ポリオキシアルカンジイル基が、縮合系樹脂のジアミン単位に含まれていることが好ましい。
ポリオキシアルカンジイル基を有するジアミン単位としては、例えば、ポリアルキレンオキサイドジアミン単位が挙げられる。ポリアルキレンオキサイドジアミン単位としては、上記ポリアルキレンオキサイドジアミンのとして例示されたモノマーに由来するモノマー単位が挙げられる。
この縮合系樹脂は、二価の芳香環基を更に有していてもよく、二価の芳香環基を有するジカルボン酸単位を含んでいてもよい。縮合系樹脂が二価の芳香環基を有することにより、粘着剤の高温環境下での粘着力変化を一層抑制することができる。
二価の芳香環基を有するジカルボン酸単位としては、上記式(A−1)のR1が二価の芳香環基である化合物が挙げられる。
縮合系樹脂は、二価の芳香環基としてベンゼンジイル基を有していてもよく、フタル酸単位、イソフタル酸単位及びテレフタル酸単位からなる群より選択される少なくとも一種を含んでいてもよい。縮合系樹脂がベンゼンジイル基を有することにより、粘着剤の高温環境下での粘着力変化を一層抑制することができる。
この縮合系樹脂はまた、1,4−ピペラジンジイル基を更に有していてもよく、1,4−ピペラジンジイル基を有するジアミン単位を含んでいてもよい。このようなジアミン単位によれば、粘着剤の高温環境下での粘着力変化が一層抑制される。
1,4−ピペラジンジイル基を有するジアミン単位としては、例えば、1,4−ビス(ω−アミノアルキル)ピペラジン単位が挙げられる。1,4−ビス(ω−アミノアルキル)ピペラジン単位において、ω−アミノアルキル基の炭素数は1〜10であることが好ましく、2〜4であることがより好ましい。
1,4−ビス(ω−アミノアルキル)ピペラジン単位としては、1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン単位等が挙げられる。
縮合系樹脂において、ポリオキシアルカンジイル基を有するジアミン単位の含有量C1に対する、1,4−ピペラジンジイル基を有するジアミン単位の含有量C2の比C2/C1は、モル比で、2〜40であることが好ましく、4〜20であることがより好ましい。
縮合系樹脂におけるモノマー(A)に由来する構造単位は、モノマー(A)単位ということができ、モノマー(B)に由来する構造単位は、モノマー(B)単位ということができ、縮合系樹脂は、モノマー(A)単位及びモノマー(B)単位を含む縮合系樹脂ということができる。
縮合系樹脂におけるポリオキシアルカンジイル基を有するジアミン単位の含有量は、モノマー(A)単位及びモノマー(B)単位の総量基準で、2.5〜10mol%であることが好ましく、3.5〜7.5mol%であることがより好ましく、4〜6mol%であることがさらに好ましい。このような縮合系樹脂によれば、被着体との密着性に一層優れる粘着剤が得られる。
縮合系樹脂における二価の芳香環基を有するジカルボン酸単位の含有量は、モノマー(A)単位及びモノマー(B)単位の総量基準で、20〜50mol%であることが好ましく、30〜50mol%であることがより好ましく、40〜50mol%であることが更に好ましい。
縮合系樹脂における1,4−ピペラジンジイル基を有するジアミン単位の含有量は、モノマー(A)単位及びモノマー(B)単位の総量基準で、15〜60mol%であることが好ましく、20〜50mol%であることがより好ましく、25〜45mol%であることが更に好ましい。
縮合系樹脂の重量平均分子量は、20000〜100000であることが好ましく、30000〜60000であることがより好ましい。なお、本明細書中、重量平均分子量はGPC法により測定されるポリスチレン換算の重量平均分子量を示す。
本実施形態に係る粘着剤における縮合系樹脂の含有量は、粘着剤の全量基準で、50質量%以上であることが好ましく、70質量%以上であることがより好ましい。縮合系樹脂の含有量が上記範囲内であると、高耐熱性を十分に維持しつつ、一層高い粘着性を得ることができる。また、縮合系樹脂の含有量は、96質量%以下であってよく、90質量%以下であってもよい。また、本実施形態に係る粘着剤は、縮合系樹脂からなるもの(すなわち、縮合系樹脂の含有量が100質量%)であってもよい。ただし、縮合系樹脂の含有量は、用途に応じて適宜上記の範囲外とすることもできる。
また、本実施形態に係る粘着剤は、高温環境下での粘着性を良好に維持する観点から、熱硬化性樹脂の含有量が30質量%以下であることが好ましく、20質量%以下であることがより好ましく、熱硬化性樹脂を含有しないことがさらに好ましい。
本実施形態に係る粘着剤には、密着性を高めるために、発明の目的を損なわない範囲内でロジン樹脂、テルペン樹脂、クマロン樹脂、フェノール樹脂、スチレン樹脂、脂肪族系石油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂肪族芳香族共重合系石油樹脂等の粘着付与剤等を添加してもよい。
(粘着剤の使用方法)
本実施形態に係る粘着剤は、高温環境下でも粘着性を維持することができるため、下記(1)〜(3)の工程を備える用途に用いることができる。
(1)第一の被着体に、粘着剤を含有する粘着層を介して、第二の被着体を貼付する貼付工程。
(2)粘着層の温度が200℃以上となる条件下で、第一の被着体及び第二の被着体を加熱する加熱工程。
(3)加熱工程を経た第一の被着体から、粘着層及び第二の被着体を剥離する剥離工程。
貼付工程では、例えば、第一の被着体の一面上に粘着層を形成し、該粘着層の第一の被着体とは反対側の面上に第二の被着体を配置して、第一の被着体及び第二の被着体を互いに押し付けることにより、第一の被着体に第二の被着体を貼付することができる。
また、第二の被着体の一面上に粘着層を形成し、該粘着層の第二の被着体とは反対側の面上に第一の被着体を配置して、第一の被着体及び第二の被着体を互いに押し付けることによって、第一の被着体に第二の被着体を貼付することもできる。
粘着層は、例えば、粘着剤及び溶媒を含む粘着剤ワニスを調製し、当該粘着剤ワニスを塗布して乾燥させることにより、形成することができる。粘着剤ワニスに用いられる溶媒は、特に制限されないが、粘着剤が良好な溶解性を示すことから、グリコール系溶剤、グリコールエーテル系溶剤、グリコールエステル系溶剤等が好ましい。
溶媒としては、例えば、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、エチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル,3−メトキシ−3−メチル−1−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、PMA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート及びジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテートが挙げられる。上記以外にも、N−メチルピロリドン、N−エチルピロリドン、N−メチルスクシイミド、N,N‘−ジメチルアセトアミド及びジメチルホルムアミドも用いることができる。これらの溶剤は単独で用いても良いし、2種類以上を混合させて用いても良い。
貼付工程における粘着層は、粘着剤ワニスを第一の被着体又は第二の被着体の一面上に塗布して乾燥させることにより、当該一面上に設けられたものであってもよく、後述する支持体上に形成した粘着層を第一の被着体又は第二の被着体の一面上にラミネートして転写することによって当該一面上に設けられたものであってもよい。
貼付工程では、例えば、第一の被着体と第二の被着体とを0〜50℃で貼付することできる。
加熱工程では、第一の被着体及び第二の被着体が加熱される。加熱の方法及び加熱の目的は特に制限されないが、当該加熱により、粘着層は、200℃以上の温度下に晒される。通常、耐熱性の低い粘着剤(例えば、アクリル系粘着剤)をこのような加熱工程に供すると、粘着性が維持されず、浮きや剥がれが生じてしまう。しかし、本実施形態に係る粘着剤を含む粘着層によれば、このような加熱工程を経ても粘着性が維持されるため、浮きや剥がれの発生を十分に抑制することができる。
加熱工程においては、加熱した第一の被着体及び第二の被着体を成形加工してもよい。本実施形態に係る粘着剤を含む粘着層は、追従性に優れるため、成形加工によって第一の被着体及び第二の被着体が変形した場合でも、浮きや剥がれの発生が十分に抑制される。
剥離工程では、第一の被着体から、粘着層及び第二の被着体を剥離する。ここで、粘着層と第二の被着体とは、一体となって第一の被着体から剥離されてもよく、それぞれ独立に第一の被着体から剥離されてもよい。
剥離工程では、例えば、第一の被着体から、粘着層及び第二の被着体を0〜50℃で剥離することができる。
剥離工程で剥離された粘着層は、上記加熱工程を経ても粘着性が維持されているため、貼付工程に再利用することができる。
第一の被着体及び第二の被着体としては、特に制限されないが、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート等から選択される少なくとも一つの有機材料を含むものが挙げられる。また、無機材料を含む支持体を用いることもでき、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、ガラス、銅、シリコンウエハ及び合金から選択される少なくとも一つの無機材料を含むものを用いることができる。
第一の被着体及び第二の被着体としては、200℃以上の温度に対する耐熱性を有する材料を用いてもよく、例えば、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等のポリアミド樹脂;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリトリメチレンテレフタレート、ポリトリメチレンナフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリブチレンナフタレート等のポリエステル樹脂;ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂;アクリル樹脂、ポリイミド樹脂、ポリアリレート樹脂またはそれらの混合樹脂、アルミニウム、マグネシウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、亜鉛、錫やガラス、銅、シリコンウエハが挙げられる。これらの材料の中では、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、アルミニウム、マグネシウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、ガラス、銅、シリコンウエハが高い耐熱性を示すことから好ましい。
上記の使用方法によれば、例えば、剛性が低い第一の被着体を、高温加工時には第二の被着体に確実に固定し、加工後には第一の被着体に損傷を与えたり変形させたりすることなく剥離することができる。
(粘着材)
図1は、本発明の粘着剤の好適な一実施形態を示す模式断面図である。図1に示す粘着剤1は、支持体10と、該支持体10上に設けられた粘着剤を含有する粘着層14と、を備える。
支持体としては、特に制限されないが、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリフェニレンスルフィド、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケトン、トリアセチルセルロース、ポリエーテルイミド、ポリエチレンナフタレート、ポリプロピレン、アクリル、ポリスチレン、ポリカーボネート等から選択される少なくとも一つの有機材料を含むものが挙げられる。また、無機材料を含む支持体を用いることもでき、例えば、アルミニウム、マグネシウム、チタン、クロム、マンガン、鉄、ニッケル、亜鉛、錫、ガラス、銅、シリコンウエハ及び合金から選択される少なくとも一つの無機材料を含むものを用いることができる。
粘着材は、例えば、粘着剤及び溶媒を含む粘着剤ワニスを、支持体上に塗布して乾燥させることにより粘着層を形成して、作製することができる。このようなキャスティング法による作製方法は、平坦な粘着層が容易に得られることから好適である。粘着剤ワニスに用いられる溶媒としては、上記と同様のものが例示できる。
また、粘着材は、粘着剤及び溶媒を含む粘着剤ワニスを、離型フィルム上に塗布して乾燥させることにより形成された粘着層を、支持体にラミネートして転写させることにより、作製することもできる。
粘着層の厚さは、0.1〜100μmであることが好ましく、1〜50μmであることがより好ましい。粘着層の厚さは、上記粘着剤ワニスにおける粘着剤の濃度や、粘着剤ワニスの塗布量によって、適宜調整することができる。
(粘着材の使用方法)
本実施形態に係る粘着剤は、高温環境下でも粘着性を維持することができるため、下記(1)〜(3)の工程を備える用途に用いることができる。
(1)被着体に、粘着材を、粘着層が被着体に近い側に配置されるように貼付する貼付工程。
(2)粘着材の温度が200℃以上となる条件下で、被着体を加熱する加熱工程。
(3)加熱工程を経た被着体から、粘着材を剥離する剥離工程。
貼付工程では、粘着材の粘着層と被着体とが接するようにして押圧することで、粘着材を被着体に貼付することができる。貼付工程では、第一の被着体と第二の被着体とを、任意の温度で貼付けすることができるが、例えば、適切な粘着性の発現と作業効率の観点から0〜50℃で貼付することが望ましい。
加熱工程では、被着体が加熱され、それとともに粘着層が200℃以上の温度下に晒される。通常、耐熱性の低い粘着剤(例えば、アクリル系粘着剤)をこのような加熱工程に供すると、粘着性が維持されず、浮きや剥がれが生じてしまう。しかし、本実施形態に係る粘着材によれば、このような加熱工程を経ても粘着性が維持されるため、浮きや剥がれの発生を十分に抑制することができる。
加熱工程においては、加熱した被着体を成形加工してもよい。本実施形態に係る粘着剤を含む粘着層は、追従性に優れるため、成形加工によって被着体が変形した場合でも、浮きや剥がれの発生が十分に抑制される。
剥離工程では、被着体から粘着材を剥離する。剥離工程では、例えば、被着体から粘着材を0〜50℃で剥離することができる。
剥離工程で剥離された粘着材は、上記加熱工程を経ても粘着性が維持されているため、貼付工程に再利用することができる。
本使用方法における被着体としては、上記第一の被着体及び第二の被着体と同様のものが例示できる。
上記の使用方法によれば、例えば、剛性が低い被着体を、高温加工時には支持体に確実に固定し、加工後には、被着体に損傷を与えたり変形させたりすることなく剥離することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
例えば、本発明の一態様は、上記モノマー(A)及び上記モノマー(B)を含む重合性モノマーを縮合重合して得られる構造単位を有し、上記(1)及び(2)の少なくとも一方を満たす縮合系樹脂の、粘着剤としての使用、に関する。
また、本発明の他の態様は、上記モノマー(A)及び上記モノマー(B)を含む重合性モノマーを縮合重合して得られる構造単位を有し、上記(1)及び(2)の少なくとも一方を満たす縮合系樹脂の、粘着剤の製造のための使用、に関する。
また、本発明の他の態様は、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される縮合系樹脂であって、ポリオキシアルカンジイル基を有する縮合系樹脂の、粘着剤としての使用、に関する。
また、本発明の他の態様は、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂及びポリイミド樹脂からなる群より選択される縮合系樹脂であって、ポリオキシアルカンジイル基を有する縮合系樹脂の、粘着剤の製造のための使用、に関する。
以下、実施例により本発明をより具体的に説明するが、本発明は実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
攪拌機、還流冷却器、温度計、窒素導入管を備えたセパラブルフラスコに、二塩化イソフタロイル50部(モル比)、ポリプロピレンオキサイドジアミン(JEFFAMINE(登録商標)D−2000、HUNTSMAN社製)5部(モル比)及び1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン45部(モル比)を、酸中和剤としてトリエチルアミン110部(モル比)を含むN−メチルピロリドン中、氷冷下で縮合重合させた。反応終了後、反応混合液に3倍量の水を加えて、不溶成分を分離、乾燥することにより平均重量分子量が45000のポリアミド樹脂を得た。得られたポリアミド樹脂を、N,N’−ジメチルアセトアミドに溶解させ、粘着剤ワニスを得た。
次いで、得られた粘着剤ワニスを、厚み25μm、幅20cmのポリイミドフィルムに、乾燥後の粘着層の厚みが20μmとなるようにアプリケータを用いて塗工し、130℃で5分、次いで150℃で30分加熱して乾燥させ、粘着材を作製した。
得られたポリアミド樹脂について以下の方法でTgを測定し、得られた粘着材について以下の方法で粘着性、剥れ残り及び耐熱性を評価した。結果を表1に示す。なお、図2は、示差走査型熱量計によって測定された、実施例1のポリアミド樹脂の−50〜200℃の間における熱収支を示す図である。
(Tgの測定)
アルミパン中に実施例1で得られたポリアミド樹脂を3mg取り、TA Instrument製示差走査型熱量計 DSC Q2000を使用して、−50〜200℃の間における熱収支から、Tgを測定した。
(粘着性の評価)
実施例1で得られた粘着材を、厚さ70μmの10cm×10cmガラス板上に配置し、17〜25℃の条件下で、ロール圧0.3MPaのラミネータを0.8m/分の速度で通過させることで貼り付けた。貼り付けられた粘着材を200℃、10分間加熱した後に、粘着材のポリイミドフィルムの端部を少し剥がして把持し、レオメータRE3305R(山電製)引っ張り試験機を用いて、幅10mmを90度、引張速度300mm/minで、ポリイミドフィルムを引き剥がすのに要する最小の力(N/cm)を測定した。
(剥れ残りの評価)
実施例1で得られた粘着材の重量を測定し、予め測定していたポリイミドフィルムの重量を差し引くことで、粘着材の粘着層の重量を算出した。次いで、粘着性の評価と同様にして、粘着材のガラス板への貼り付け及び粘着材の剥離を行った。剥離した粘着材の重量を測定し、予め測定していたポリイミドフィルムの重量を差し引くことで、剥離後の粘着材の粘着層の重量を算出した。このとき、貼付前の粘着層の重量に対する、剥離後の粘着層の重量の割合が90%以上であった場合を「A」、90%未満であった場合を「B」として、剥れ残りの有無を評価した。
(耐熱性の評価)
粘着性の評価と同様にして、粘着材のガラス板への貼り付けを行った。粘着材を貼り付けたガラス板を、200℃のクリーンオーブン中で1時間加熱し、粘着材のガラス板からの剥れの有無を目視で確認した。剥れがなかった場合を「A」、剥れがあった場合を「B」として、耐熱性を評価した。
(実施例2)
二塩化イソフタロイル43.75部(モル比)、二塩化テレフタロイル6.25部、ポリプロピレングリコールジアミン(JEFFAMINE(登録商標)D−2000、HUNTSMAN社製)5部及び1,4−ビス(3−アミノプロピル)ピペラジン45部を、N−メチルピロリドン中で縮合重合して、ポリアミド樹脂を得た。得られたポリアミド樹脂を、N,N’−ジメチルアセトアミドに溶解させ、粘着剤ワニスを得た。
次いで、得られた粘着剤ワニスを用いて実施例1と同様にして、粘着材を作製した。また、得られたポリアミド樹脂について上記の方法でTgを測定し、得られた粘着材について上記の方法で粘着性、剥れ残り及び耐熱性を評価した。結果を表1に示す。なお、図3は、示差走査型熱量計によって測定された、実施例2のポリアミド樹脂の−50〜200℃の間における熱収支を示す図である。
(比較例1)
二塩化イソフタロイル13部、3,3−ジアミノジフェニルスルホン13部をN−メチルピロリドン中で縮合重合して、ポリアミド樹脂を得た。得られたポリアミド樹脂を、N,N’−ジメチルアセトアミドに溶解させ、粘着剤ワニスを得た。
次いで、得られた粘着剤ワニスを用いて実施例1と同様にして、粘着材を作製した。また、得られたポリアミド樹脂について上記の方法でTgを測定し、得られた粘着材について上記の方法で粘着性、剥れ残り及び耐熱性を評価した。結果を表1に示す。なお、図4は、示差走査型熱量計によって測定された、比較例1のポリアミド樹脂の−50〜200℃の間における熱収支を示す図である。