本発明は、吐出機構部を用いて所定の位置に開口部を有するパターン形成用マスクからペーストをテーブルに固定した被パターン形成基材の所定の位置に転写するパターン形成装置において、微細なパターンを精度良く安定してパターン形成できるパターン形成を実現するために、吐出機構部先端部分のパターン形成用マスクと接触する部分を凹形状に形成し、この凹形状部を含む吐出機構部の先端部分の表面に撥液性を有する膜で被覆して、所望のパターン開口部が形成されたパターン形成用マスクにペーストを充填させて、被パターン形成基材の所定の位置に転写する際、撥液性を有する膜で被覆した吐出機構部の先端部分の凹形状部とパターン形成用マスクとで形成される領域の内部でペーストのローリングを促進することにより、微細なパターンを精度よくパターン形成できるようにしたものである。
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、次のとおりである。
タッチパネル用透明電極の透明性を確保するためには、ダイヤモンド形状のパッド中央部の膜厚を薄くすることが必要であるが、配線抵抗が高くなるため、ダイヤモンド形状のパッド周辺の膜厚を厚くし、配線抵抗を低くする。そのため、ダイヤモンド形状のパッド周辺の導電性を確保したため、その一部分のみ若干透明性が損なわれるが、全面の透過率では、十分な透過性を確保することが出来る。
また、ダイヤモンド形状のパッド間を接続する 微細配線は、ダイヤモンド形状のパッド周辺と同様に膜厚を厚くし、配線抵抗を低く抑えることが出来るため、20インチを超える大きなディスプレイでも応答速度が遅くなることがない。
現状のスクリーン印刷では、乳剤開口部からのペースト吐出性に差があり、形成する配線幅(乳剤幅) が狭くなると、ペーストの転写性が悪化し、印刷配線の厚さが薄くなるのが課題であるが、これを利用しダイヤモンド形状のパッドに吐出量の差を形成し膜厚分布(抵抗分布)を有する透明電極パッドを形成することが出来る。
パターン形成装置への吐出機構部の取り付けは、実質的に垂直である。
吐出機構部を用いて所定の位置に開口部を有するパターン形成用マスクからペーストをテーブルに固定した被パターン形成基材の所定の位置に転写するパターン形成装置において、均一加圧方式によるパターン形成用マスクへのペーストの充填に加え、吐出機構部先端の円弧状の凹形状によるパターン形成用マスクへのペーストの充填を行うことに特徴がある。また、吐出機構本体への円弧状の凹形状を有する先端部の取り付け角度より吐出機構部と前記被パターン形成基材のパターン形成面とのアタック角度の方を変えることができることに特徴がある。
それにより、吐出機構部先端の円弧状の凹形状部内でペーストが閉じ込められ、吐出機構部がパターン形成用マスクの吐出機構部を密着させながら駆動方向に摺動させる工程で、ペーストが吐出機構部先端の円弧状の凹形状に沿ってローリングすることができる。
さらに、少なくとも円弧状の凹形状部を含むペーストが接触する吐出機構部先端部の表面が撥液性を有していることにより、ペーストと吐出機構部表面との摩擦力が低減され、ローリング性が向上する。ローリング性が向上すると、シェア速度が大きくなり、ペーストの粘度が低下し、より一層ペーストが流動しやすくなる。
ここで、撥液性を定量化する手法として、基材表面に液滴を落とし、液滴外周部の基材とが接触している点における液滴の角度(接触角)を用いる。接触角が小さいと、基材表面に液滴が濡れ広がった状態を示し、逆に、接触角が大きいと、基材表面に液滴が盛り上がった形状になり、液滴がはじいている状態を示している。
吐出機構部表面の撥液性は、ペーストに含有する溶剤で評価する必要がある。ペーストに含有する溶剤を吐出機構部表面に落とし、その接触角が45度より小さい場合は、吐出機構部の表面に沿って、ペーストが盛り上がり、ローリングする速度が低下する。接触角が45度以上であれば、吐出機構部表面の撥液性が向上し、吐出機構部表面にペーストが濡れ広がりにくくなり、ペーストのローリング性が向上する。接触角は大きいほど良好である。
撥液性を有する膜としては、ペーストに含有する溶剤に溶解するものは好ましくない。ペーストに含有する溶剤に対し抵抗力があり、また、撥液性を有する材料として、SiO2、フッ素樹脂、炭化水素、フッ素含有炭化水素が挙げられる。
また、吐出機構部に形状保持性と柔軟性を兼ね備えるために、吐出機構部先端のシム(図示していない)に接触する一部分に芯材を用いた。芯材は導電性を有するものが良く、特に、ステンレスからなる材料が良好である。芯材は、プラズマ処理による撥液性の膜を形成するための電極として使用することができる。
パターン形成後にパターン形成用マスク開口部に露出しているメッシュおよび乳剤の壁面に付着して残存するペーストがあると、被パターン形成基材に転写するペーストの量が安定しなくなることが考えられる。そこでこの問題を解決する方法としては、ペーストが付着すると考えられるパターン形成用マスク開口部に露出しているメッシュおよび乳剤の壁面と、被パターン形成基材側の乳剤面に撥液性を付与することが有効である。被パターン形成基材側の乳剤面に撥液性を付与するのは、被パターン形成基材に形成したパターン形成物のにじみを防止する必要があるためである。
また、本発明のパターン形成装置に搭載する吐出機構部は、パターン形成用マスクとして、パターン形成エリアが少なくとも金属メッシュと有機物からなる乳剤で構成され、乳剤に所定の開口部を有することを特徴とするパターン形成用マスク(メッシュマスク)が使用可能である。パターン形成用マスクとして、金属メッシュを使用する場合には、有機物からなる柔軟性を有する乳剤で開口部パターンを形成するため、乳剤により金属メッシュを被パターン形成基材から浮かせることができ、吐出機構部による被パターン形成基材表面へのダメージを低減するとともに、安定したパターン形成膜厚を形成することが可能である。
また、ここで使用するパターン形成用マスクとしては、ペーストを被パターン形成基材に効率よく転写する必要があり、上記吐出機構部と同様に撥液性を付与することが可能である。パターン形成用マスクの開口パターン部に充填されたペーストは、流動性がないことから高粘度になっており、パターン形成用マスクの開口パターン部への粘着性が向上している。そのため、パターン形成用マスクの開口パターン部に撥液性が付与されると、パターン形成用マスクの開口パターン部に充填されたペーストがパターン形成用マスクの開口パターン部に残留することが低減し、転写量を向上することができる。
この場合には、パターン形成用マスクの開口パターン部に充填されたペーストのほとんどが被パターン形成基材に転写されるため、乳剤による開口パターン部の幅を細くし、被パターン形成基材に転写されるペーストの量を制御することが必要である。ダイヤモンド形状の透明電極パッドを形成するため、矩形の開口パターン部を複数のラインで形成し、それらの矩形の開口パターン部のライン幅を変え、パッド外周部を広く、パッド中央部ほど狭くすることによりペーストの吐出量を変え、パッド内の配線抵抗の分布を設けることが出来る。
また、ダイヤモンド形状の透明電極パッドとするためには、矩形の開口パターン部から吐出されたペーストが複数のラインとなるため、それらが乾燥工程で繋がり、隙間が無いパッド形状とする必要がある。そこで、矩形の開口パターン部のラインを接続するラインを形成することで隙間を無くすことが出来る。
すなわち、本発明は、吐出機構部を用いて所定の位置に開口部を有するパターン形成用マスクからペーストをテーブルに固定した被パターン形成基材の所定の位置に転写するパターン形成装置において、微細なパターンを精度良く安定してパターン形成を実現するために、吐出機構部先端のパターン形成用マスクと接触する角部を凹形状に形成し、凹形状部を含む吐出機構部の先端部分の表面を撥液性を有する膜で被覆して、所望のパターン開口部を有するパターン形成用マスクにペーストを充填、転写する際、撥液性を有する膜で被覆した吐出機構部の先端部分の凹形状部とパターン形成用マスクとで形成される領域の内部でペーストのローリングを促進することにより、微細なパターンを精度よくパターン形成できるように促進させたものである。
本発明のパターン形成装置に搭載する吐出機構部を使用するパターン形成用マスクとしては、ここで説明したメタルマスク、メッシュマスクなどに限定するものではない。
本発明は、パターン形成法によりパターンをパターン形成する方法、例えば、電子デバイス、太陽電池用セル表面への電極配線のパターン形成、プリント配線基板への電極配線のパターン形成、液晶ディスプレイ用基板への枠状シール材のパターン形成、プラズマディスプレイ用基板への誘電体層、画素間隔壁や電極配線および蛍光材料の充填パターン形成、バックコンタクト型太陽電池用セル貫通穴内への導体材料の充填パターン形成、半導体凹部開口部内への絶縁性材料の充填パターン形成、半導体パッド上への高アスペクト導電性ピラーパターン形成、半導体表面への絶縁層パターン形成、再配線パターン形成等、様々な分野のパターン形成で、従来技術では不可能であった微細なパターンや高アスペクト開口部への充填等のパターン形成を行うことができる。
以下に、具体的な例を挙げて本発明を説明する。
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクションまたは実施の形態に分割して説明するが、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部または全部の変形例、詳細、補足説明等の関係にある。
また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でも良い。
本実施の形態を説明するための全図において同一機能を有するものは同一の符号を付すようにし、その繰り返しの説明は原則として省略する。以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。
実施例1に係る吐出機構部1を搭載するパターン形成装置100の構成を、図1を用いて説明する。図1は本実施例1の吐出機構部1を搭載したパターン形成装置100の正面図である。図1は簡略化のために、吐出機構部1先端の吐出部101、装置の架台や側壁、支柱、支持部材などや、被パターン形成基材を搬送、移設する機構などの表示を省略している。
パターン形成装置100は、パターン形成用マスク部110、被パターン形成基材支持テーブル部23、吐出機構ユニット120、吐出機構部駆動機構部130、ペースト加圧機構2、ペースト導入路3、ペースト貯蔵槽4および制御部21を備えている。
パターン形成用マスク部110は、被パターン形成基材(例えばガラス基板)6の所望の回路パターンを形成するために設計されたパターン開口部が設けられたパターン形成用マスク11(実際には、後述するパターン形成用マスク40を使用)と、パターン形成用マスク11を囲むテンションメッシュで緊張状態を保持した平面視矩形状の版枠22と、この版枠を支持する支持部材111とを備えて構成されている。
被パターン形成基材支持テーブル部23は、被パターン形成基材6を載置するテーブル231、テーブル231に載置された被パターン形成基材6を固定するチャック部232、テーブル231を上下に駆動する上下駆動部233を備えている。
吐出機構ユニット120は、吐出機構部1、吐出機構部固定治具16、吐出機構部ヘッド15、エアシリンダ24を備えている。
エアシリンダ24は支持部材25に固定されており、エアシリンダ24と接続している吐出機構ユニット120を上下に駆動する。また、支持部材25は、駆動軸27と係合している軸受け部26で支持されている。
吐出機構部駆動機構部130の駆動軸27はボールねじで構成され、モータ30で回転駆動されることにより駆動軸27と係合している軸受け部26が図の左右方向に移動し、吐出機構ユニット120がガイド軸28に沿って図の左右方向に移動する。駆動軸27とガイド軸28とは、固定板29で支持されている。
制御部21は、パターン形成装置100の各部の動作を制御する。まず、制御部21からの制御信号でエアシリンダ24を駆動するエアシリンダ駆動部31を制御することにより、エアシリンダ24を駆動する。また制御部21からの制御信号により、モータ30のドライバ部32を制御してモータ30を正逆方向に回転させる。更に、制御部21からの制御信号により、被パターン形成基材支持テーブル部23のチャック部232を駆動するチャック駆動部34を制御してテーブル231に載置された被パターン形成基材6を固定するチャック部232の開閉動作を行わせる。更にまた、制御部21からの制御信号により被パターン形成基材支持テーブル部23の上下駆動部233を駆動するテーブル駆動部33を制御して、テーブル231を上下に移動させる。更にまた、制御部21からの制御信号により被パターン形成基材支持テーブル部23のチャック232の駆動部34を制御してチャック232の開閉を行う。
以上の構成を備えたパターン形成装置の動作について図2のフロー図を用いて説明する。
まず、エアシリンダ駆動部31でエアシリンダ24を駆動して吐出機構部ヘッド15を下降させ吐出機構部1先端をパターン形成マスク11の上面に接触させ(S201)、図示していない搬送手段により被パターン形成基材6を被パターン形成基材支持テーブル231の上の所定の位置に載置し(S202)、被パターン形成基材支持テーブル231を搬送してパターン形成マスク11の所定の位置に配置し(S203)、チャック部232で被パターン形成基材6を被パターン形成基材支持テーブル23上に固定して保持する。
次に、テーブル駆動部32で上下駆動部233を駆動してテーブル231を上昇させ(S204)、被パターン形成基材6をパターン形成用マスク部110のパターン形成用マスク11と所定の距離を隔てて設置させる。次にエアシリンダ駆動部31でエアシリンダ24を駆動して吐出機構部ヘッド15を下降させ(S205)、吐出機構部1先端の吐出部101(図示せず)のパターン形成用マスク11を被パターン形成基材6に密着させる(S206)。このとき、吐出機構ユニット120は、図1の左端の部分に位置している。
次に、吐出機構部1先端の吐出部101(図示せず)のパターン形成用マスク11を被パターン形成基材6に密着させた状態でパターン形成用マスク11に沿って図1の左側から右側に向けて移動を開始する(S207)。その直後、図示していないペースト供給手段により吐出機構部1内のペーストを加圧・供給する(S208)。
ペーストが加圧・供給しながら、ドライバ部32を制御してモータ30を駆動し、ボールねじで構成された駆動軸27を回転させることにより吐出機構ユニット120とその先端に取り付けた吐出機構部1をパターン形成用マスク11に押し付けた状態でパターン形成用マスク11に沿って図1の左側から右側に向けて移動させることによりペーストによるパターン形成用マスク11のパターンを被パターン形成基材6上にパターン形成し、吐出機構部1が所定の距離移動する直前に供給手段による吐出機構部1内のペーストを加圧・供給を停止する(S209)。吐出機構部1が所定の距離移動した後、ドライバ部32はモータ30の駆動を停止して吐出機構部1の移動を停止させる。
次にエアシリンダ駆動部31でエアシリンダ24を駆動して吐出機構部ヘッド15Lを上昇させ(S210)、吐出機構部1をパターン形成用マスク11の上面の設置位置に戻す。この際、吐出機構部1先端とパターン形成用マスク11とは接触している。次に、テーブル駆動部33で上下駆動部233を制御してテーブル231を下降させ(S211)、テーブル231が下降端に達したら上下駆動部233によるテーブル231の下降は停止し、テーブル231を移動させる(S212)。
チャック駆動部34を制御して被パターン形成基材6を保持しているチャック部232を開放し、図示していないハンドリング手段により被パターン形成基材6をテーブル231から取り外す(S213)。この取り出した被パターン形成基材が処理する最後の被パターン形成基材であるか否かを判定し、最後の場合には処理を終了するため、エアシリンダ駆動部31でエアシリンダ24を駆動して吐出機構部ヘッド15を上降させ、吐出機構部1先端をパターン形成マスク11の上面から離す。
一方、次に処理する基板が有る場合には、吐出機構部1先端とパターン形成マスク11の上面が接触している状態(S201)であるため、ここからの処理フローを再び実行する。但し、パターン形成用マスク11に密着させた吐出機構部1を図1の右側から左側に向けて移動させてパターン形成を行う。
実施例1に係る吐出機構部1先端の吐出部101の構成を、図3を用いて説明する。図3は本実施例1の吐出機構部1先端の吐出部101を用いてパターン形成している状況を模擬した断面図である。図3は簡素化のために、パターン形成装置に吐出機構部1を固定するホルダなどの表記を省略している。また、パターン形成用マスク11として、図3に示した例においては、金属メッシュ42に乳剤41で転写用パターンが形成されパターン開口部43が設けられているパターン形成用マスク40を用いる。
吐出機構部1先端の吐出部101は、ポリウレタン樹脂102からなり、その表面に撥液性の膜103が形成されている。また、吐出部101には、円弧状の凹形状部8が形成されている。吐出部101は、爪部124で吐出機構部1に固定され、保持されている。パターン形成する際には、パターン形成用マスク11(40)と吐出機構部1先端の吐出部101とを密着させるためにエアシリンだ24により印圧が付与され、パターン形成用マスク11(40)に押し付けられる。
この状態で、ペースト貯蔵槽4に貯蔵されてペースト加圧機構2で加圧されたペースト9が、ペースト導入路3を通って吐出機構部1に内蔵されたペースト流路10から吐出機構部1先端の吐出部101に供給される。ペースト9が供給された状態で吐出機構部1をパターン形成方向200に移動させることにより、パターン形成用マスク11(40)の乳剤開口パターン部43にペースト9を充填し、被パターン形成基材6にパターン形成することが出来る。
本実施例1の吐出機構部1先端の吐出部101の製造方法の一例を説明する。
まず、前工程として、吐出機構部1先端の吐出部101の基となる構造物を作成する。
所定の寸法に加工された金型を用い、ポリウレタン樹脂102の原料となる溶液を金型に流し込む。適正な温度プロファイルで熱を加え、ポリウレタン樹脂102を硬化させる。温度が下がった段階で、金型から吐出機構部1を取り出すことにより、芯材104の周りにポリウレタン樹脂102が形成された吐出機構部1先端の吐出部101の構造物を作製した。
このようにして、硬度が80度以上のポリウレタン樹脂102を形成する。一例として、吐出機構部先端を所定の形状(円弧状の凹形状部8)になるように、研磨機で加工を施す。吐出機構部1の先端の吐出部101を所定の形状(円弧状の凹形状部8)に成形するための研磨加工は、吐出機構部1先端の吐出部101の両側に一対設置するため、一対を同時に形成する。
吐出機構部1の先端の吐出部101の表面の撥液処理の一例として、炭化水素の膜を形成する方法を説明する。
炭化水素の膜は、プラズマ処理により行う。まず、前工程にて作製した吐出部101に、成膜が不要な個所はマスキングを行い、炭化水素の膜を成膜する箇所のみを露出させる。
吐出部101に電源接続端子(図示せず)を取り付け、図示していない成膜装置チャンバー内に入れて材料ガスとして含炭素化合物ガスを導入した状態で電源接続端子を介して高周波電力を印加する。これにより成膜装置のチャンバー内にプラズマが発生して成膜する箇所の表面にダイヤモンドライクの炭化水素の膜(ダイヤモンドライクカーボン膜)が形成される。
このようにして、吐出部101のポリウレタン樹脂102の表面に撥液性の膜103であるダイヤモンドライクカーボンを形成した。
吐出機構部1の構造は、図3に示したペースト流路10を挟んで、左右で基本的には同じ構造になっている。吐出機構部1先端の吐出部101には、ペースト流路10を挟んで左右対称に円弧状の凹形状部8が形成されている。
パターン形成する際には、ペースト9は吐出機構部1内のペースト流路10を通って、吐出機構部1先端の吐出部101を形成するポリウレタン樹脂102のペースト接触面10L及び10R(図4B参照)に接触し、パターン形成用マスク11(40)に形成された乳剤開口パターン部43にペースト9が挿入・充填される。さらに、吐出機構部先端の円弧状の凹形状部8でペースト9がローリングし、パターン形成用マスク11(40)に形成されたパターン形成用マスク11(40)のパターン開口部43を介して被パターン形成基材6上に到達するまでペースト9が充填される。
吐出機構部1先端の吐出部101を形成するポリウレタン樹脂102表面に撥液性の膜103が形成された円弧状の凹形状部8でペースト9がローリングしてパターン形成用マスク11(40)の乳剤開口パターン部43に充填され、パターン形成用マスク11(40)を介して被パターン形成基材6上に到達する。実際には、ペースト流路10を介して加圧されたペースト9が吐出機構部1先端の吐出部101に充填されているが、説明しやすくするため、ペースト9の一部のみ表記している。また、菱形形状の透明導電パッドを形成するが、説明のため、その一部のみを表示している。
図3の(a)は、ペースト9を吐出機構部1先端の吐出部101からパターン形成マスク11(40)のパターン開口部43から被パターン形成基材6上に転写している状況を示している。ここで、パターン形成マスク11(40)と被パターン形成基材6とは、版離れを行うためのギャップを設けている。図3の(b)は、被パターン形成基材6へのペースト9によるペーストパターン9Aの形成が終った直後であり、パターン形成用マスク11(40)は、版離れを行うためのギャップ分だけ被パターン形成基材6から離れている。パターン形成用マスク11(40)のパターン開口部43の広さによりペースト9の転写量が異なり、被パターン形成基材6に形成されたペーストパターン9に含有される導電性材料の量も異なっている。その後、ペーストパターン9Aに含有している溶剤を乾燥させていく途中経過の状況を図3(c)に示している。
図3(b)のように転写されたペーストパターン9Aは、形成直後は溶剤により流動性を有しており、被パターン形成基材6上で広がり、図3(c)のペーストパターン9Bのようになる。乾燥させている段階でもペーストパターン9Bの広がりは進み、ついには孤立していたペーストパターンは一体化する。図3(d)は、乾燥が終了し、一体化したペーストパターンにより透明電極が形成された状態を示す。このようにして形成された透明電極は、比較的大きな開口パターンにより形成された側の端部の9Cとそれ以外の部分9Dとで厚みが異なった形状になっていることを示している。
吐出機構部1の先端の吐出部101を形成するポリウレタン樹脂102の円弧状の凹形状部8でペースト9がローリングしてパターン形成用マスク11のパターン開口部12に充填されることについて、図4Aおよび図4Bを用いて詳細に説明する。実際には、ペースト流路10を介して加圧されたペースト9が吐出機構部1の先端の吐出部101に充填されているが、説明しやすくするため、ペースト9の一部のみ表記している。図4Aには、図3に示した吐出機構部1の先端の吐出部101の左側の状況について、添え字Lを記して説明する。右側も同様である。本実施例では、パターン形成用マスク11として、実際には、後述するようなパターン形成用マスク40を用いるが、ここでは、説明を簡単にするために、メタル板を採用したパターン形成用マスク13を用いた場合について説明する。
先ず、図4Aを用いて、吐出機構部1の先端の吐出部101をパターン形成マスク13に押し当てながら矢印200の方向に移動させたときに、吐出機構部1の吐出部101Lの先端の表面に撥液性の膜103Lが形成された円弧状の凹形状部8Lからペースト9がパターン形成マスク13に形成されたパターン開口部12(図3の開口部43に相当)に充填される様子を(a)〜(e)まで時系列的に並べて模式的に説明する。6は被パターン形成物を示している。また、図4Aにおいては、ペースト9の流れを矢印(イ)、(ハ)、(ト)で示し、ペースト9そのものの表示を省略している。
図4Aの(a)は、吐出機構部1の先端の吐出部101Lのポリウレタン樹脂102Lの表面に撥液性の膜103Lが形成された円弧状の凹形状部8Lが、パターン形成マスク13に形成されたパターン開口部12に到達する前の状態を示している。吐出部101Lは、円弧状の凹形状部8Lの角部81Lがパターン形成マスク13に押し当てられた状態で円弧状の凹形状部8Lのもう一方の角部82Lがパターン形成マスク13に対して隙間が空き、角部82L近傍の円弧状の凹形状部8Lの接線方向が図4Aの状態で右下がりになるような状態(円弧状の凹形状部8Lにおいて、角部82Lがパターン形成マスク13の側に突出している状態、又は、円弧状の凹形状部8Lの頂点が角部81Lと角部82Lとの間に有る状態、又は、円弧状の凹形状部8Lの角部82Lが円弧状の凹形状部8Lの頂点よりも低い位置にある状態)で吐出機構部1に固定されている。
これにより、円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成される空間は、角部82Lとパターン形成マスク13で形成されるペースト9の入口(出口)の間隔よりも内部の間隔の方が大きい、すなわち、ペースト9の入口(出口)の角部82Lとパターン形成マスク13との間隔が狭く内部が膨らんだ空間が形成される。
図4Aの(a)に示したような吐出部101Lの角部81Lがパターン形成マスク13に押し当てられた状態で矢印200の方向に移動すると、吐出部101Lの進行方向前面に供給されたペースト9は吐出部101Lのペースト接触面10Lで押されて吐出部101Lと同じ方向に移動する。吐出部101Lと同じ方向に移動するペーストの一部は、吐出部101Lの表面に撥液性の膜103Lが形成された円弧状の凹形状部8Lの先端の下側(パターン形成マスク13の側)に突き出している角部82Lとパターン形成マスク13との間の隙間G(図4B参照)から円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成された空間の内側に入り込む(図4A(a)の(イ))。
円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成された空間の内側に入り込んだペースト9は、パターン形成マスク13に押し当てられている吐出部101Lの角部81Lに突き当たって上方に逃げる(図4A(a)の(ハ))。上方に逃げたペースト9は、表面に撥液性の膜103が形成された円弧状の凹形状部8Lの面に沿って角部82Lの側へ移動して、角部82Lとパターン形成マスク13との間の狭められた隙間G(図4B参照)から吐出部101Lのペースト接触面10Lの側に押出される(図4A(a)の(ト))。
吐出部101Lが矢印200の方向に更に進んで図4Aの(b)のように吐出部101Lの円弧状の凹形状部8Lの先端の下側(パターン形成マスク13の側)に突出している角部82Lがパターン形成マスク13に形成されたパターン開口部12の上方に到達する。
ここで、角部82Lとパターン形成マスク13との間の隙間Gから円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成された空間の内側に入り込み(図4A(b)の(イ))、吐出部101Lの角部81Lに突き当たって上方に逃げたペースト9(図4A(b)の(ハ))は、表面に撥液性の膜103Lが形成された円弧状の凹形状部8Lの面に沿って移動して角部82Lとパターン形成マスク13との間の狭められた隙間Gから吐出部101Lのペースト接触面10Lの側に押出されていたペースト9の一部が、角部82Lとパターン形成マスク13との間の狭められた隙間Gの部分で下向きの(角部82Lの側からパターン形成マスク13の側に向けた)圧力を受けて、ペースト9がパターン開口部12に押し込まれる(図4A(b)の(ト))。
吐出機構部1が矢印の方向に更に進むと、図4Aの(c)のように吐出部101Lの先端の角部82Lがパターン開口部12の上方を通過して円弧状の凹形状部8Lがパターン開口部12の上方に到達する。この状態では、ペースト9をパターン開口部12に押し込む力が作用しなくなり、図4Aの(a)の状態と同じように吐出部101Lの円弧状の凹形状部8Lの先端の角部82Lとパターン形成マスク13との間の隙間Gから円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成された空間の内側に入り込んだペースト9(図4A(c)の(イ))は、角部81Lに突き当たって表面に撥液性の膜103が形成された円弧状の凹形状部8Lの面に沿って角部82Lの側に進み(図4A(c)の(ハ))、隙間Gから吐出部101のペースト接触面10Lの側に押出される(図4A(c)の(ト))。
吐出機構部1が矢印の方向に更に進んで図4Aの(d)のようにパターン形成マスク13に押し付けられている吐出部101Lの円弧状の凹形状部8Lの角部81Lがパターン形成用マスク13のパターン開口部12の上方に到達する。
ここで、角部82Lとパターン形成マスク13との間の隙間Gから円弧状の凹形状部8Lとパターン形成マスク13とで形成された空間の内側に入り込んだペースト9(図4A(d)の(イ))は、表面に撥液性の膜103が形成された円弧状の凹形状部8Lの内部で角部81Lに突き当たりペースト9の一部はパターン形成用マスクのパターン開口部12に押し込まれて残りは上方に逃げて(図4A(d)の(ハ))、円弧状の凹形状部8Lの上面に沿って隙間Gから吐出部101のペースト接触面10Lの側に押出される(図4A(d)の(ト))。
吐出機構部1が矢印の方向に更に進んで図4Aの(e)のように、吐出部101Lの円弧状の凹形状部8Lの角部81Lがパターン形成用マスク13のパターン開口部12を通り過ぎると、ペースト9は(イ)、(ハ)、(ト)の順に動いて、パターン開口部12によるパターン形成は、終了する。
このように、先端の角部82Lが下側に突出してパターン形成用マスク13との間に狭められた隙間Gを作る円弧状の凹形状部8Lが形成された吐出部101Lを用いることにより、パターン形成マスク13のパターン開口部12にペースト9を、図4Aの(b)の状態と(d)の状態との2回に亘って押し込むので、パターン開口部12にペースト9を確実に充填することができる。
ここで、図4Aの(b)においてペースト9が表面に撥液性の膜103が形成された円弧状の凹形状部8Lの内部でローリングしてその一部がパターン形成用マスク13のパターン開口部12の内部に押し込められる状態について図4Bを用いて更に詳しく説明する。
図4Bでは、吐出機構部1先端の吐出部101Lの表面に撥液性の膜103Lが形成された円弧状の凹形状部8Lにおけるペースト9の吐出部101Lとの相対的な位置の変化を、矢印で示す。なお、図4Bにおいてペースト9の動きを示す矢印に付した(イ)(ハ)(ト)は、図4Aに記載した(イ)(ハ)(ト)に対応している。また、図4Bには、吐出部101Lと対をなす吐出部101Rを形成するポリウレタン樹脂102Rと、ポリウレタン樹脂102Rのペースト接触面10R、ポリウレタン樹脂102Rに形成された凹部8R、端部82R、吐出部101Rの表面に撥液性の膜103Rも示してある。
吐出部101Lに形成された円弧状の凹形状部8Lの下端のエッジ部81Lがパターン形成マスク13に押し付けられた状態で、吐出機構部駆動機構130で駆動されて吐出部101Lが矢印200の方向に進むとき、ペースト接触面10Lとペースト接触面10Rとの間に供給されたペースト9は、(イ)の位置から吐出部101Lに形成された凹部8Lの端部82Lとパターン形成マスク13との間の隙間Gから表面に撥液性の膜103が形成された凹部8Lとパターン形成マスク13とで形成される空間の内部に入り込む(ロ)。
このとき既に(ロ)の位置に存在していたペースト9は、凹部8Lの端部81Lの側に押し出される。端部81Lはパターン形成マスク13に押し当てられているために、端部81Lに到達したペースト9は上方に押し上げられ(ハ)、その後、(ロ)の矢印方向とは逆の方向の端部82Lの側に押し戻される(ニ)。
これにより、既に(ハ)及び(ニ)の位置に存在していたペースト9は凹部8Lの壁面に形成された撥液性の膜103に沿って(ニ)の位置から更に逆の方向に押し戻されて凹部8Lの端部82L近傍の接線方向に沿った下向きの力を受けて押し出される(ホ)。ペースト9は、接線の方向が図4Bで右側に下がっている端部82Lで更に下向きの力を受けて押し出され、その一部はパターン形成マスク13に形成された開口部12の内部に押し込まれて(ヘ)、開口部12の内部がペースト9で充填される。
開口部12に入りきれなかったペースト9は端部82Lとパターン形成マスク13との隙間Gから吐出部101Lのペースト接触面10Lの側に排出される(ト)。即ち、凹部8Lの内部に入り込んだペースト9が、凹部8Lとパターン形成マスク13とで形成される領域(空間)でローリングして、端部82L及びその近傍でパターン形成マスク13の側に押し付ける力を受けながら再び凹部8Lの外部に排出される。
このようにして、吐出部101Lが矢印200の方向に進むときに吐出部101Lに形成された凹部8Lの端部82Lとパターン形成マスク13の表面との間の隙間Gから凹部8Lの内部に入り込んだペースト9は、表面に撥液性の膜103が形成された凹部8Lの内部でローリングして端部82Lとパターン形成マスク13の表面との間の隙間Gから凹部8Lの外側に排出されるときに、その一部がパターン形成マスク13に形成された開口部12の内部に押し込まれることにより、開口部12の内部に確実にペーストが充填される。
一方、吐出部101Lが矢印200と反対の方向に進むときには、吐出部101Rに形成されて表面に撥液性の膜103Rが形成された凹部8Rの端部82Rが上記に説明した端部82Lの役目を果して、ペースト9を凹部8Rの内部でローリングさせて端部82Rとパターン形成マスク13の表面との間の隙間Gから凹部8Rの外側に排出することにより、パターン形成マスク13に形成された開口部12の内部に確実にペースト9を充填することができる。
吐出機構部1を所定の距離だけ移動させてパターン形成マスク13に形成された開口部12の内部にペーストを充填させた後、パターン形成マスク13と被パターン形成物6とを分離することにより、被パターン形成物6の表面に、パターン形成マスク13の開口部12に充填させたペーストによるパターンが形成される。
上記した図4A及び図4Bにおいては、説明を簡単にするために、パターン形成用マスク11として、メタル板を採用したパターン形成用マスク13を用いた場合について説明したが、断面が図3に示したような形状を有して平面が図5に示すような、金属メッシュ42に乳剤41で転写用パターンが形成されパターン開口部43が設けられているパターン形成用マスク40を用いてもよい。
上記に説明したように、ペースト9を、表面に撥液性の膜103が形成された凹部8Lの内部でローリングさせてパターン形成マスク13に形成された開口部12の内部に押し込むことにより、開口部12の内部に確実にペーストを充填することができる.その結果、吐出機構部1を複数回移動させる必要がなく、吐出機構部1を一方向に所定の距離1回移動させるだけで、被パターン形成物6上にペースト9によるパターンを形成することが可能になった。
本実施例1では、被パターン形成物6の表面に菱形形状の透明電極パッドのパターンを形成する場合について説明する。菱形形状の透明電極パッドを形成するための、図3に示したような断面構成を有するパターン形成用マスク40において、金属メッシュ42としては、線径19μm、紗厚25μmの高強度線材を用いた#500綾織りを使用した。綾織りはメッシュ作成後の紗厚が線径の2倍以上になるため、紗厚が線材の1.3倍程度になるようカレンダ処理を施して使用した。この金属メッシュに、厚さ10μmの乳剤41によりライン幅20μm〜50μmのパターン開口部43を形成したパターン形成用マスク40を使用した。
メッシュテンションを用いてパターン形成用マスク40と被パターン形成基材6との版離れを行うため、パターン形成用マスク40のテンションを0.2mm以下(プロテック(株)製テンションゲージSTG−80NAで測定)とした。
実施例1の検証実験で使用するペースト9として、直径20nmの銀ナノワイヤを分散した粘度10Pa・sの透明導電膜形成用ペーストを用いた。このペースト9の固形分量は1%であり、10μmの厚さに転写したペーストが乾燥後0.1μm以下になるように設計している。図5に示すようにパターン形成用マスク40に形成された乳剤開口パターン部43(図3及び図4A、図4Bのパターン開口部12に相当)以外は乳剤41によりペースト9が転写されないため、パターン形成用マスク40と被パターン形成基材6とを版離れさせた後、被パターン形成基材6に転写されたペースト9が広がって一体化した際には菱形形状の透明電極パッド中央部の厚みが0.05μm程度となるように乳剤開口パターン部43を設計した。
図5に示した乳剤開口パターン部43の内、矩形形状の乳剤開口パターン部44は菱形形状の透明電極パッド周辺部の低抵抗の電極部を形成するためのものであり、矩形形状の乳剤開口パターン部45は菱形形状の透明電極パッド中央部の透明性が高い電極部を形成するためのものである。また、図5において矩形形状の乳剤開口パターン部44の内側で上下及び左右方向に形成した直線状の乳剤開口パターン部46は被パターン形成基材6に転写された矩形のパターンのペースト9が一体化するためのものである。
更に、矩形形状の乳剤開口パターン部44から左右の外側に伸びる乳剤開口パターン部47は隣接する菱形形状の透明電極パッド間を接続するための接続電極を形成するためのものである。ここで、被パターン形成基材6に転写された菱形形状の透明電極パッドの周辺部とパッド接続用電極部とは、低抵抗化を図るために、透明性が重視される透明電極パッドの内側の部分と比べて厚くして、乾燥後1.0μm程度になるよう乳剤開口パターン部43を設計した。
図6に菱形形状の透明電極パッドを形成するために使用するパターン形成用マスク40の乳剤開口パターン部43の概要を示す。図6に示すように、ペースト9の転写量を変化させるため乳剤開口パターン部を43Aから43Dと変化させている。
ウレタンを主成分とする樹脂の吐出部101を用いて、パターン形成用マスク40に、図5に示すような矩形のラインパターンとして幅が20μm〜50μmの範囲で異なる開口パターン44−47を有する乳剤開口パターン部43を形成したパターン形成用マスク40を使用してパターン形成を行った。このパターン形成用マスク40の乳剤41の厚みは10μmで、被パターン形成基材6へのペースト9の転写厚みを10μm狙いとしている。
検証に用いる吐出機構部1先端の吐出部としては、同一形状で、本実施例で作製した表面に撥液性の膜103が形成されて撥液性を付与した吐出部101と、表面に撥液性の膜が形成されておらず撥液処理をしていない吐出部を用いて、比較検討した。
本実施例1の吐出機構部1先端の吐出部101として、表面に撥液性の膜103が形成されて撥液性を付与した吐出機構部を用いた場合、吐出機構部1先端の円弧状の凹形状部8においてペースト9のローリングが生じ、ペースト9が低粘度化しパターン形成用マスク40に形成した乳剤開口パターン部43内への完全な充填が可能になった。
その結果、パターン形成用マスク40と被パターン形成基材6とを版離れさせた後、被パターン形成基材6に転写されたペースト9が広がって良好な菱形形状の透明電極を形成することが出来た。菱形形状の透明電極部700及び710を形成した結果の概要を図7Aおよび図7Bに示した。
図7Aは、本実施例で形成したX軸透明電極部700を構成する個々のX軸透明電極701と電極間配線702の局部的な平面拡大概要図である。膜厚の厚い部分の色を濃くし、膜厚の薄い部分の色を薄くして、菱形形状の透明電極701の厚みの差を強調して表示している。また、図7Bは、本実施例で形成したY軸透明電極部710を構成する個々のY軸透明電極711と電極間配線712の局部的な平面拡大概要図である。
一方、吐出機構部1で、吐出部101の代わりに撥液処理をしていない吐出部を用いた場合、吐出部先端の円弧状の凹形状部8においてペースト9のローリングが損なわれ、パターン形成用マスク40に形成した乳剤開口パターン部43の大きさによりペースト9の乳剤開口パターン部43内への充填に差が生じた。その結果、菱形形状の透明電極の一部にペーストが無いボイド不良が生じた。
このように、本実施例1で説明したような吐出部101を備えた吐出機構部1をパターン形成装置100に搭載することにより、パターン形成用マスク40の乳剤開口パターン部43における開口面積の大小に関わらず、ペースト9を乳剤開口パターン部43に確実に充填させることができ、精度良く安定してパターン形成することができる。
そのためには、吐出部101を図4A及び図4Bに示したような円弧状の凹形状部8で下側に突出した端部82が形成されたような特殊な形状に加工し、少なくともペースト9が接触する吐出部101の表面に撥液性を付与することが重要になる。これにより、所望の開口部を有するパターン形成用マスク40の乳剤開口パターン部43へのペースト9の充填、被パターン形成基材6へのペースト9の転写に際し、パターン形成用マスク40と吐出1先端の円弧状の凹形状部8とで形成された領域内でのペースト9のローリングを促進させることができる。
その結果、ペースト9に対しパターン形成用マスク40の乳剤開口パターン部43にほぼ垂直方向に充填する力を付加することができ、パターン形成用マスク40の乳剤開口パターン部43へのペースト9の充填性を促進することができるようになった。
その結果、図7A及び図7Bに示すような透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極701と711及び電極間配線702と712を形成することが出来、透明電極及び電極間配線の抵抗値を低く抑えることを可能にしたので、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例2は、吐出機構部1先端の吐出部101の表面に形成する撥液性の膜103として、SiO2又はフッ素樹脂を使用する以外は、上記実施例1と同様である。
まず、吐出機構部1先端の吐出部101の表面に形成する撥液性の膜103として、SiO2を用いた。吐出機構部1の少なくともペースト9が接触する部分にアルコキシシラン含有溶液をスプレー法により塗布した。その後乾燥することにより、吐出機構部1先端の吐出部101の表面に撥液性を有するSiO2を形成することが出来た。
ここで用いたアルコキシシランから生成された膜はペースト9に含有する各種溶剤に対して汚染されることが無く、安定であり、水や溶剤に対する撥液性が優れていた。
ここでは、成膜方法としては、スプレー法を用いたが、アルコキシシラン含有溶液をエアロゾルデポジション法或いはディップ法により塗布し、乾燥することにより撥液性の膜103を形成することが可能である。
このようにして、少なくともペースト9が接触する部分にSiO2からなる撥液性の膜103を有する本実施例2で使用する吐出機構部1を作成することが出来た。
つぎに、吐出機構部1の表面に形成する撥液性の膜103として、フッ素樹脂を用いた。吐出機構部1先端の吐出部101の少なくともペースト9が接触する部分にテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)をポリウレタン樹脂に混合し、スプレー法により塗布した。その後吐出機構部の硬化と同様の温度プロファイルで加熱硬化することにより、吐出機構部1先端の吐出部101の表面に撥液性を有するテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)を全面に均一に分散した膜を形成することが出来た。
撥液性を有するフッ素樹脂として、PFA以外に、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレンとヘキサフルオロプロピレンの共重合体(FEP)、テトラフルオロエチレンとエチレンの共重合体(ETFE)等があるが、耐有機溶剤性に優れ、接触角が大きく、摩擦係数が小さいものとしては、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体(PFA)からなる膜が最も良好であった。
ここでは、テトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体を有する膜を形成する方法として、ポリウレタン樹脂に混合し、スプレー法により塗布し、加熱硬化して撥液性の膜103を形成したが、ディップ法により塗布し、硬化することにより撥液性の膜103を形成することが可能である。
このようにして、少なくともペースト9が接触する部分にテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルコキシエチレンとの共重合体を分散した撥液性の膜103を有する本実施例2で使用する吐出機構部1を作成することが出来た。
本実施例2でパターン形成状況を検証した結果は、実施例1でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。
このように、本実施例2に使用した吐出機構部1を搭載したパターン形成装置は、パターン形成用マスク11の乳剤開口パターン部43における開口面積の大小に関わらず、ペーストを精度良く安定してパターン形成することができる。そのためには、吐出機構部1先端の吐出部101を特殊な形状に加工し、少なくともペースト9が接触する吐出機構部1先端の吐出部101への撥液性を付与することが必要である。
これにより、実施例1で説明したように、所望の開口部を有するパターン形成用マスク11の乳剤開口パターン部12へのペーストの充填、被パターン形成基材6へのペーストの転写に際し、ペーストのローリングが促進される。ペーストをローリングさせることにより、ペーストに対しパターン形成用マスク40の開口部乳剤開口パターン部43にほぼ垂直方向に充填する力を付加することができる。その結果、パターン形成用マスク11の乳剤開口パターン部12へのペーストの充填性を促進することができるようになった。
実施例1の場合と同様に、本実施例2の吐出機構部1先端の吐出部101として、表面に撥液性の膜103が形成されて撥液性を付与した吐出部101を用いたため、吐出部101の先端の円弧状の凹形状部8においてペースト9のローリングが生じ、ペースト9が低粘度化しパターン形成用マスク11(40)に形成した乳剤開口パターン部12内への完全な充填が可能になった。それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例3は、図8に示すような撥液性を付与したパターン形成用マスク50を使用する以外は、上記実施例1および2と同様である。図8に示したパターン形成用マスク50において、パターン形成用乳剤51として、硬度が高く解像性に優れた乳剤51Aと柔軟性に優れた乳剤51Bの積層構造とし、メッシュ52の露出部に撥液性の膜52Cと乳剤51露出部に撥液性の膜51Cを形成した。柔軟性の乳剤51Bを追加することにより、パターン形成用基材6の表面への密着性が向上した。
撥液性の付与は、実施例1及び2に記載の吐出部101先端の円弧状の凹形状部8に形成した方法と同様である。
パターン形成用マスク50に撥液性を付与したことにより、パターン形成用マスク50の乳剤開口パターン部53内のペースト9の残量が低下し、ペースト9のパターン形成用マスク50から被パターン形成用基材6への転写量が増加した。そのため、乳剤開口パターン部53内にペースト9が残存しないため、ペーストの乾燥による目詰まりを防止することが出来、量産時の不良を低減することが出来た。
本実施例1および2で作製した撥液性を付与した吐出部101の方が、吐出部101の代わりに撥液処理をしていない吐出部を用いた場合に比べ、ペースト9の転写量が多くなった。これは、実施例1で説明したように、吐出機構部1先端の吐出部101に形成した円弧状の凹形状部8の吐出機構部面が撥液性を有しているため、ペースト9のローリング性を阻害することが無く、ペースト9の粘度が低い状態に保てたことが要因であると考えられる。
本実施例3でパターン形成状況を検証した結果は、実施例1〜2でパターン形成状況を検証した結果と同様の結果が得られた。
このように、本実施の形態1および2の吐出機構部1をパターン形成装置100に搭載することにより、パターン形成用マスク50の乳剤開口パターン部53における開口面積の大小に関わらず、ペースト9を精度良く安定してパターン形成することができる。
これを実現するためには、吐出機構部1先端の吐出部101を特殊な形状に加工し、少なくともペースト9が接触する吐出機構部1先端部101への撥液性を付与することが必要である。これにより、所望の開口部を有するパターン形成用マスク50の乳剤開口パターン部53へのペースト9の充填、被パターン形成基材へのペースト9の転写に際し、ペースト9のローリングを促進し、ペースト9に対しパターン形成用マスク50の乳剤開口パターン部53にほぼ垂直方向に充填する力を付加することができる。その結果、パターン形成用マスク50の乳剤開口パターン部53へのペースト9の充填性を促進することができる。
本実施例3でパターン形成状況を検証した結果は、実施例1および2でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を一工程のストロークで同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例4は、図9から11に示すようなパターン形成用マスク60を使用する以外は、基本的に上記実施例1から3と同様である。金属メッシュ62としては、線径16μm、紗厚20μmの高強度線材を用いた#360平織りを使用した。メッシュは、縦糸と横糸の線材を編んで作成したものであり、紗厚は使用する線径の2倍程度である。そのため、使用するメッシュはハードカレンダ処理により紗厚を極限まで薄くし、メッシュの線材交差部による泡噛みの影響を低減した。使用したメッシュの紗厚は、線径の1.3倍以内とした。
図9は、吐出機構部1側から見たパターン形成用乳剤61の乳剤開口パターン63の局部的な平面拡大概要図である。また、図10は、基板面側から見た乳剤開口パターン部67の局部的な平面拡大概要図である。さらに、図11は、パターン形成用マスク60を説明する局部的な断面拡大概要図である。
図9の乳剤開口パターン部63は、図7Aで説明した透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部64と菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部65から形成されている。透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部64は、円柱形状の開口部641を複数形成した集合体であり、その円柱形状の開口部641の形状、配置等を設計により、透過するペースト9の被パターン形成基材6へ所望の転写量・分布を規定した。
また、図10は、図9の場合と反対側のパターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部67の局部的な平面拡大概要図である。パターン形成用乳剤66の乳剤開口パターン部67は、透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための、菱形の形状をしている乳剤開口パターン部68と、透明電極701に対応する菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部69から形成されている。透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部68は、ベタパターンでありペースト9の広がりを考慮している。
図11に示すように、吐出機構部1側から見た乳剤開口パターン63の透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部64は、パターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部67の透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部68の内側に形成されている。
また、図示していないが、パターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部67の透明電極701に対応する菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部69は所望の配線幅に形成されているが、吐出機構部1側から見た乳剤開口パターン63の透明電極701に対応する菱形パターン部を接続するための乳剤開口パターン部65は乳剤開口パターン部69より広めに配線幅を形成し、ペースト9の充填量を増加し、被パターン形成基材6へのペースト9の転写量を増やして低抵抗化を図っている。
吐出部101が接触するパターン形成用マスク60の最上部にはメッシュ62が無く、パターン形成用乳剤61が形成されている。そのため、ペースト9がメッシュ62の凹凸により泡立ちを起こすことが低減できている。実施例1から3のパターン形成用マスク40および50では、吐出部101が接触するパターン形成用マスク40および50の最上部にはメッシュ42および52が有り、ペースト9がメッシュ42および52の凹凸により泡立ちを生じるため、被パターン形成基材6へ転写したペースト9中に泡噛みが生じることがある。
パターン形成用マスク40および50に使用しているメッシュ42および52はカレンダ処理を施すことにより凹凸を低減しているため、多量の泡噛みを生じることは無いが、乾燥時に泡によって銀ナノワイヤ等の固形物が偏析することが考えられる。本実施例では、吐出部101が接触するパターン形成用マスク60の最上部にパターン形成用乳剤61を形成したことにより、このような問題を解決することが出来た。
さらに、図示は省略したが、実施例3と同様に、パターン形成用マスク60のパターン形成用乳剤61として、図8で説明したものと同様に、硬度が高く解像性に優れた乳剤と柔軟性に優れた乳剤の積層構造とし、メッシュ62の露出部に撥液性の膜と乳剤61の露出部に撥液性の膜を形成した。柔軟性の乳剤を追加することにより、パターン形成用基材6の表面への密着性が向上した。
パターン形成用マスク60に撥液性を付与したことにより、パターン形成用マスク60の吐出部101の側の乳剤開口パターン部63内のペースト9の残量が低下し、ペースト9のパターン形成用マスク60から被パターン形成用基材6への転写量が増加した。これにより、パターン開口部乳剤開口パターン部63内にペースト9が残存しないため、ペーストの乾燥による目詰まりを防止することが出来、量産時の不良を低減することが出来た。
本実施例1から3で使用した撥液性を付与した吐出部101の方が、吐出部101に代えて撥液処理をしていない吐出部を用いた場合に比べ、転写量が多くなった。これは、吐出部101に形成した円弧状の凹形状部8の表面が撥液性を有しているため、ペースト9のローリング性を阻害することが無く、ペースト9の粘度が低い状態に保てたことが要因であると考えられる。
本実施例4でパターン形成状況を検証した結果は、実施例1〜3でパターン形成状況を検証した結果と同様の結果が得られた。
このように、本実施の形態1から4で説明した吐出機構部1をパターン形成装置100に搭載することにより、パターン形成用マスク60の吐出機構部1側の乳剤開口パターン部63における開口面積の大小に関わらず、ペースト9を精度良く安定してパターン形成することができる。そのためには、吐出機構部1の先端の吐出部101を特殊な形状に加工し、少なくともペースト9が接触する吐出部101への撥液性を付与することにより、所望の開口部を有するパターン形成用マスク60の吐出機構部1側の乳剤パターン開口部63へのペースト9の充填、被パターン形成基材6へのペースト9の転写に際し、ペースト9のローリングを促進し、ペースト9に対しパターン形成用マスク60の吐出部101の側の乳剤開口パターン部63にほぼ垂直方向に充填する力を付加することができ、パターン形成用マスク60の吐出機構部1側の乳剤開口パターン部63へのペースト9の充填性を促進することができた。
吐出機構部1側の乳剤開口パターン部63に充填されたペースト9は、乳剤開口パターン部63内のメッシュ62を通過して、基板面側の乳剤開口パターン部67に充填される。基板面側の乳剤開口パターン部67の菱形パターン部68はベタパターンになっており、吐出機構部1側の乳剤開口パターン部63に充填されたペースト9が菱形パターン部68の形状に広がり、菱形パターン部68の形状に即したパターンの膜を形成する。ペースト9に含有している溶剤が飛散すると共に乳剤開口パターン部6に形成されたペースト9の膜厚が減少し、所定の膜厚分布を得ることが出来た。
ペースト9に含有する溶剤体積とパターン形成用マスク60の吐出機構部1側の乳剤開口パターン部63の開口体積により、被パターン形成基材へのペースト9の転写量および膜厚分布を規定することが出来た。
本実施例4でパターン形成状況を検証した結果は、実施例1から3でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。
それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を一工程のストロークで同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例5は、図12から14に示すようなパターン形成用マスク70を使用する以外は、上記実施例4と同様である。図12は、吐出機構部1側から見た乳剤開口パターン73の局部的な平面拡大概要図である。また、図13は、図12の場合と反対側のパターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部77の局部的な平面拡大概要図である。さらに、図14は、パターン形成用マスク70を説明する局部的な断面拡大概要図である。
図12において、金属メッシュ72に塗布された乳剤71に形成された乳剤開口パターン部73は、透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部74と菱形パターン部を接続するための乳剤開口パターン部75から形成されている。透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部74は、長円柱形状の開口部741を複数形成した集合体であり、その長円柱形状の開口部741の形状、配置等を設計により、透過するペースト9の被パターン形成基材6へ所望の転写量・分布を規定した。
図13および14は、実施例4で図10及び図11を用いて説明したものと同様である。図13は、図12の場合と反対側のパターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部77の図である。乳剤開口パターン部77として、金属メッシュ72に塗布された乳剤76に透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部78と、菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部79が形成されている。
本実施例5でパターン形成状況を検証した結果は、実施例4でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。
それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を一工程のストロークで同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例6は、図15から17に示すようなパターン形成用マスク80を使用する以外は、上記実施例4および5で説明したものと同様である。パターン形成用マスク80は、メッシュを使用しないメタルマスクであり、パターン形成用基材6の側に乳剤86が形成されている。図15は、吐出機構部1側から見たメタル82に形成された開口パターン83の局部的な平面拡大概要図である。また、図16は、パターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部87の局部的な平面拡大概要図である。さらに、図17は、パターン形成用マスク80を説明する局部的な断面拡大概要図である。
図15のメタル82に形成された開口パターン部83は、透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための開口パターン部84と透明電極701に対応する菱形パターン部間を接続する電極間配線を形成するための開口パターン部85から形成されている。透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤メタル開口パターン部84は、長円柱形状の開口部841を複数形成した集合体であり、その長円柱形状の開口部の形状、配置等を設計により、透過するペースト9の被パターン形成基材6へ所望の転写量・分布を規定した。
図16および17は、実施例4および5で図10と図11及び図13と図14を用いて説明したものと同様である。図16は、図15の場合と反対側のパターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部87の図である。乳剤開口パターン部87として、メタル82に塗布された乳剤86に透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部88と、菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部89が形成されている。
なお、図示はしていないが、メタル82の表面と裏面及び乳剤86の表面には、撥液処理が施されている。
実施例1から5のパターン形成用マスクとは異なり、パターン形成用マスク80は、メッシュの代わりにメタルマスクを使用する。メッシュは線材の編み物であるため、線材の交差部で泡噛みを生じやすい。
本実施例6でパターン形成状況を検証した結果は、実施例4および5でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。
それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を一工程のストロークで同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
本実施例7は、図18から20に示すようなパターン形成用マスク90を使用する以外は、上記実施例6と同様である。パターン形成用マスク90は、メッシュを使用しないメタルマスクであり、メタル92のパターン形成用基材6の側に乳剤96が形成されている。図18は、吐出機構部1側から見たメタル開口パターン93の局部的な平面拡大概要図である。また、図19は、パターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部97の局部的な平面拡大概要図である。さらに、図20は、パターン形成用マスク90を説明する局部的な断面拡大概要図である。
図18のメタル開口パターン部93は、透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部94と透明電極701に対応する菱形パターン部間を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部95から形成されている。透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤メタル開口パターン部94は、長円柱形状の開口部941を複数形成した集合体であり、その長円柱形状の開口部941の形状、配置等を設計により、透過するペースト9の被パターン形成基材6へ所望の転写量・分布を規定した。
図19および20は、実施例6と同様である。
図19および20は、実施例6で図16と図17を用いて説明したものと同様である。図19は、図18の場合と反対側のパターン形成用基材6の側から見た乳剤開口パターン部97の図である。乳剤開口パターン部97として、メタル92に塗布された乳剤96に透明電極701に対応する菱形パターン部を形成するための乳剤開口パターン部98と、菱形パターン部を接続する電極間配線を形成するための乳剤開口パターン部99が形成されている。
なお、図示はしていないが、メタル92の表面と裏面及び乳剤96の表面には、撥液処理が施されている。
本実施例7でパターン形成状況を検証した結果は、実施例6でパターン形成状況を検証した結果とほぼ同様の結果が得られた。
それにより、透明性が良好な菱形形状の透明電極とパッド間を接続する低抵抗配線を一工程のストロークで同時に形成することが出来た。
その結果、透明性と導電性を併せ持つ菱形形状の透明電極を形成することが出来、20インチのディスプレイにおいてタッチパネルとして迅速な動きを達成することが出来た。
以上のように本発明の実施態様について説明したが、上述の説明に基づいて当業者にとって種々の代替例、修正又は変形が可能であり、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で前述の種々の代替例、修正又は変形を包含するものである。