JP2015094830A - 液晶配向剤、液晶配向膜、液晶配向膜の製造方法、液晶表示素子及び液晶表示素子の製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
本発明における重合体成分としては、特に限定しないが、例えばポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド、ポリオルガノシロキサン、ポリ(メタ)アクリレート、ポリエステル、ポリアミド、セルロース誘導体、ポリアセタール、ポリスチレン誘導体、ポリ(スチレン−フェニルマレイミド)誘導体などを挙げることができる。これらの中でも、本発明の液晶配向剤は、重合体成分として、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種の重合体(以下、「特定重合体」ともいう。)を含むことが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸は、例えばテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させることにより合成することができる。
[テトラカルボン酸二無水物]
本発明におけるポリアミック酸の合成に用いるテトラカルボン酸二無水物としては、例えば脂肪族テトラカルボン酸二無水物、脂環式テトラカルボン酸二無水物、芳香族テトラカルボン酸二無水物などを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸二無水物などを;
脂環式テトラカルボン酸二無水物として、例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、1,3,3a,4,5,9b−ヘキサヒドロ−8−メチル−5−(テトラヒドロ−2,5−ジオキソ−3−フラニル)−ナフト[1,2−c]フラン−1,3−ジオン、3−オキサビシクロ[3.2.1]オクタン−2,4−ジオン−6−スピロ−3’−(テトラヒドロフラン−2’,5’−ジオン)、5−(2,5−ジオキソテトラヒドロ−3−フラニル)−3−メチル−3−シクロヘキセン−1,2−ジカルボン酸無水物、3,5,6−トリカルボキシ−2−カルボキシメチルノルボルナン−2:3,5:6−二無水物、2,4,6,8−テトラカルボキシビシクロ[3.3.0]オクタン−2:4,6:8−二無水物、4,9−ジオキサトリシクロ[5.3.1.02,6]ウンデカン−3,5,8,10−テトラオン、シクロヘキサンテトラカルボン酸二無水物などを;
芳香族テトラカルボン酸二無水物として、例えばピロメリット酸二無水物などを;
それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のテトラカルボン酸二無水物等を用いることができる。なお、上記テトラカルボン酸二無水物は、1種を単独で又は2種以上組み合わせて使用することができる。
本発明におけるポリアミック酸の合成に使用するジアミンとしては、例えば脂肪族ジアミン、脂環式ジアミン、芳香族ジアミン、ジアミノオルガノシロキサンなどを挙げることができる。これらの具体例としては、脂肪族ジアミンとして、例えばメタキシリレンジアミン、1,3−プロパンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなどを;脂環式ジアミンとして、例えば1,4−ジアミノシクロヘキサン、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、1,3−ビス(アミノメチル)シクロヘキサンなどを;
で表される化合物などの液晶配向性基含有ジアミン:
p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルフィド、4−アミノフェニル−4’−アミノベンゾエート、1,5−ジアミノナフタレン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ビス(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、2,7−ジアミノフルオレン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、2,2−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、4,4’−(p−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、4,4’−(m−フェニレンジイソプロピリデン)ビスアニリン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、2,6−ジアミノピリジン、3,4−ジアミノピリジン、2,4−ジアミノピリミジン、3,6−ジアミノアクリジン、3,6−ジアミノカルバゾール、N−メチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−エチル−3,6−ジアミノカルバゾール、N−フェニル−3,6−ジアミノカルバゾール、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−ベンジジン、N,N’−ビス(4−アミノフェニル)−N,N’−ジメチルベンジジン、1,4−ビス−(4−アミノフェニル)−ピペラジン、3,5−ジアミノ安息香酸などのその他のジアミン、などを;
ジアミノオルガノシロキサンとして、例えば、1,3−ビス(3−アミノプロピル)−テトラメチルジシロキサンなどを;それぞれ挙げることができるほか、特開2010−97188号公報に記載のジアミンを用いることができる。ジアミンは、これらの1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
ポリアミック酸は、上記のようなテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを、必要に応じて末端封止剤とともに反応させることにより得ることができる。ポリアミック酸の合成反応に供されるテトラカルボン酸二無水物とジアミンとの使用割合は、ジアミンのアミノ基1当量に対して、テトラカルボン酸二無水物の酸無水物基が0.2〜2当量となる割合が好ましく、0.3〜1.2当量となる割合がより好ましい。
上記末端封止剤としては、例えば無水マレイン酸、無水フタル酸、無水イタコン酸などの酸一無水物、アニリン、シクロヘキシルアミン、n−ブチルアミンなどのモノアミン化合物、フェニルイソシアネート、ナフチルイソシアネートなどのモノイソシアネート化合物等を挙げることができる。末端封止剤の使用割合は、使用するテトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計100重量部に対して、20重量部以下とすることが好ましく、10重量部以下とすることがより好ましい。
特に好ましくは、N−メチル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトン、テトラメチル尿素、ヘキサメチルホスホルトリアミド、m−クレゾール、キシレノール及びハロゲン化フェノールよりなる群から選択される1種以上を溶媒として使用するか、あるいはこれらの1種以上と他の有機溶媒との混合物を、上記割合の範囲で使用することが好ましい。
有機溶媒の使用量(a)は、テトラカルボン酸二無水物及びジアミンの合計量(b)が、反応溶液の全量(a+b)に対して、0.1〜50重量%になる量とすることが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸エステルは、例えば、[I]上記合成反応により得られたポリアミック酸と、水酸基含有化合物、ハロゲン化物、エポキシ基含有化合物等とを反応させることにより合成する方法、[II]テトラカルボン酸ジエステルとジアミンとを反応させる方法、[III]テトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物とジアミンとを反応させる方法、などによって得ることができる。
方法[II]で使用するテトラカルボン酸ジエステルは、例えば上記ポリアミック酸の合成で例示したテトラカルボン酸二無水物を、上記のアルコール類を用いて開環することにより得ることができる。方法[II]の反応は、適当な脱水触媒の存在下で行うことが好ましい。脱水触媒としては、例えば4−(4,6−ジメトキシ−1,3,5−トリアジン−2−イル)−4−メチルモルホリニウムハライド、カルボニルイミダゾール、リン系縮合剤などが挙げられる。方法[III]で使用するテトラカルボン酸ジエステルジハロゲン化物は、例えば上記の如くして得たテトラカルボン酸ジエステルを、塩化チオニル等の適当な塩素化剤と反応させることにより得ることができる。
方法[II]及び方法[III]で使用するジアミンとしては、ポリアミック酸の合成で例示したジアミンを挙げることができる。なお、ポリアミック酸エステルは、アミック酸エステル構造のみを有していてもよく、アミック酸構造とアミック酸エステル構造とが併存する部分エステル化物であってもよい。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリイミドは、例えば上記の如くして合成されたポリアミック酸を脱水閉環してイミド化することにより得ることができる。
本発明の液晶配向剤に含有されるポリオルガノシロキサンは、シロキサン骨格を有するものであればよく、側鎖部分の構造は特に限定しない。化合物(D)が有する基「A2」と反応させて液晶配向性及び液晶安定性を高める観点から、エポキシ基を有するポリオルガノシロキサン(以下、「エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン」ともいう。)を含むことが好ましい。エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンの具体例としては、例えば下記式(S−1)で表される繰り返し単位を有するポリオルガノシロキサン、その加水分解物又は加水分解物の縮合物などが挙げられる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンのゲルパーミエーションクロマトグラフィーによって測定したポリスチレン換算の重量平均分子量は、500〜100,000であることが好ましく、1,000〜10,000であることがより好ましく、1,000〜5,000であることがさらに好ましい。
上記のようなエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンは、例えばエポキシ基を有する加水分解性のシラン化合物(エポキシ基含有シラン化合物)、又は当該エポキシ基含有シラン化合物と他のシラン化合物との混合物を、好ましくは適当な有機溶媒、水及び触媒の存在下において、加水分解及び縮合することにより得ることができる。
3−(メタ)アクリロキシプロピルトリクロロシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリクロロシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリメトキシシラン、2−(メタ)アクリロキシエチルトリエトキシシラン、4−(メタ)アクリロキシブチルトリクロロシラン、4−(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、4−(メタ)アクリロキシブチルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシブチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシペンチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシヘキシルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシヘプチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシオクチルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシノニルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシデシルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシウンデシルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシドデシルトリメトキシシラン等を挙げることができる。他のシラン化合物は、1種を単独で使用してもよいし、2種以上を組み合わせて使用してもよい。なお、「(メタ)アクリロキシ」は、「アクリロキシ」及び「メタクリロキシ」を含む意味である。
上記エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンの合成にあたっては、上記エポキシ基含有シラン化合物と他のシラン化合物との使用割合を、得られるポリオルガノシロキサンのエポキシ当量が上記の好ましい範囲になるように調整することが好ましい。
上記ポリオルガノシロキサンを合成する場合の有機溶媒の使用量は、合成に使用する全シラン化合物100重量部に対して、好ましくは10〜10,000重量部、より好ましくは50〜1,000重量部である。また、上記ポリオルガノシロキサンを合成する際の水の使用量は、合成に使用する全シラン化合物に対して、好ましくは0.5〜100倍モル、より好ましくは1〜30倍モルである。
上記触媒としては、特に有機塩基が好ましい。有機塩基の使用量は、有機塩基の種類、温度などの反応条件などにより異なり、適宜に設定されるべきであるが、例えば全シラン化合物に対して好ましくは0.01〜3倍モルであり、より好ましくは0.05〜1倍モルである。
加水分解・縮合反応時には、加熱温度を好ましくは130℃以下、より好ましくは40〜100℃として、好ましくは0.5〜12時間、より好ましくは1〜8時間加熱することが望ましい。加熱中は、混合液を撹拌してもよいし、還流下に置いてもよい。
反応終了後、反応液から分取した有機溶媒層を水で洗浄することが好ましい。この洗浄に際しては、少量の塩を含む水、例えば0.2重量%程度の硝酸アンモニウム水溶液などを用いて洗浄することにより、洗浄操作が容易になる点で好ましい。洗浄は洗浄後の水層が中性になるまで行い、その後有機溶媒層を、必要に応じて無水硫酸カルシウム、モレキュラーシーブスなどの乾燥剤で乾燥した後、溶媒を除去することにより、目的とするポリオルガノシロキサンを得ることができる。なお、上記エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンは市販品を用いてもよい。このような市販品としては、例えばDMS−E01、DMS−E12、DMS−E21、EMS−32(以上、チッソ(株)製)等が挙げられる。
エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンと、液晶配向性基を有するカルボン酸(以下、「カルボン酸(C)」とも称する。)との反応は、好ましくは触媒及び有機溶媒の存在下で行うことができる。
カルボン酸(F)の好ましい具体例としては、例えば下記式(f−1)及び式(f−2)のそれぞれで表される化合物等が挙げられる。カルボン酸(F)は1種を単独で又は2種以上を組み合わせて使用することができる。
重合性不飽和基を有するポリオルガノシロキサンを合成する場合、上記式(C2−2)及び式(C2−5)のそれぞれで表されるカルボン酸の使用割合(合計量)は、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンが有するエポキシ基1モルに対して、0.001〜5モルとすることが好ましく、0.01〜1モルとすることがより好ましく、0.03〜0.6モルとすることが更に好ましい。
上記カルボン酸(F)を使用する場合、その使用割合は、エポキシ基1モルに対して0.01〜1モルとすることが好ましい。より好ましくは0.02〜0.3モルであり、更に好ましくは0.04〜0.2モルである。
また、上記硬化促進剤としては、例えばベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノールなどの3級アミン;2−メチルイミダゾール、2−n−ヘプチルイミダゾールなどのイミダゾール化合物;ジフェニルフォスフィンなどの有機リン化合物;ベンジルトリフェニルフォスフォニウムクロライドなどの4級フォスフォニウム塩;1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7やその有機酸塩などのジアザビシクロアルケン;オクチル酸亜鉛、オクチル酸錫、アルミニウムアセチルアセトン錯体などの有機金属化合物;テトラエチルアンモニウムブロマイド、テトラ−n−ブチルアンモニウムブロマイド、テトラエチルアンモニウムクロライド、テトラ−n−ブチルアンモニウムクロライドの如き4級アンモニウム塩;三フッ化ホウ素、ホウ酸トリフェニルの如きホウ素化合物;塩化亜鉛、塩化第二錫の如き金属ハロゲン化合物;などを挙げることができる。これらのうち、好ましくは4級アンモニウム塩である。
上記触媒は、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン100重量部に対して、好ましくは100重量部以下、より好ましくは0.01〜100重量部、更に好ましくは0.1〜20重量部の割合で使用される。
なお、上記配向基含有ポリオルガノシロキサンの合成方法は、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンが有するエポキシの開環付加によって液晶配向性基を導入する方法である。この合成方法は簡便であり、しかも液晶配向性基の導入率を高くすることができる点で好適な方法である。
上記化合物(D)は、下記式(1)で表される。
エポキシ基と反応し得る官能基(A2)としては、例えばカルボキシル基、チオール基、1級アミノ基、エポキシ基等を挙げることができる。エポキシ基との反応性が高い点において、中でもカルボキシル基であることが好ましい。
R1の(m+n)価の有機基としては、例えば鎖状炭化水素基、脂環式炭化水素基又は芳香族炭化水素基など炭化水素基、当該炭化水素基におけるメチレン基が、エーテル基、チオエーテル基、エステル基又はチオエステル基で置き換えられてなる基などが挙げられる。R1の炭素数は、1〜30であることが好ましく、3〜20であることがより好ましい。
mは、2〜10であることが好ましく、2〜8であることがより好ましい。nは、2〜18であることが好ましく、2〜10であることがより好ましく、2〜8であることが更に好ましい。(m+n)は、4〜12であることが好ましく、4〜10であることがより好ましい。
上記式(1)で表される化合物としては、下記式(1−1)で表される化合物(以下、「カルボン酸含有多価(メタ)アクリレート」ともいう。)であることが好ましい。
また、上記化合物(D)を合成する場合、その合成方法は特に限定せず、有機化学の定法を適宜組み合わせて行うことができる。上記式(1−1)で表されるカルボン酸含有多価(メタ)アクリレートを一例に挙げて説明すると、例えば、[1]水酸基を有する多官能(メタ)アクリレート化合物と、無水コハク酸等の酸無水物とを反応させる方法(下記のスキーム(I)に対応);[2]多官能(メタ)アクリレート化合物とチオール基を有するカルボン酸とを反応(マイケル付加)させる方法(下記のスキーム(II)に対応)、等によって合成することができる。
本発明の液晶配向剤は、必要に応じてその他の成分を含有していてもよい。かかるその他の成分の好ましい具体例としては、例えば分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物であって上記化合物(D)に該当しない化合物(以下、「エポキシ基含有化合物」ともいう。)、分子内に2個以上のカルボキシル基を有する化合物であって上記化合物(D)に該当しない化合物(以下、「多価カルボン酸」ともいう。)等が挙げられる。
エポキシ基含有化合物は、液晶配向膜の基板表面との接着性を向上させる目的で使用することができる。エポキシ基含有化合物の具体例としては、例えばエチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−p−フェニレンジアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、N,N−ジグリシジル−ベンジルアミン、N,N−ジグリシジル−アミノメチルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−シクロヘキシルアミン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−1,4−ジアミノシクロヘキサン、ビス(N,N−ジグリシジル−4−アミノシクロヘキシル)メタン、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、1,4−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)ベンゼン、1,3,5−トリス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、下記式(e−1)〜(e−3)
エポキシ基含有化合物を液晶配向剤に添加する場合、その配合比率は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、40重量部以下が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましい。
多価カルボン酸は、液晶配向膜の液晶配向性を向上させる目的で使用することができる。多価カルボン酸の具体例としては、例えばフマル酸、マロン酸、アジピン酸、テレフタル酸、イソフタル酸、セバシン酸、ジフェニルエーテル−4,4’−ジカルボン酸、ピリジン−2,6−ジカルボン酸等のジカルボン酸;1,2,4−ブタントリカルボン酸、1,2,3−シクロヘキサントリカルボン酸、トリメリット酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸等のトリカルボン酸;1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸、2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸、シクロペンタンテトラカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、ピロメリット酸等のテトラカルボン酸などを挙げることができる。
多価カルボン酸を液晶配向剤に添加する場合、その配合比率は、液晶配向剤中に含まれる重合体の合計100重量部に対して、40重量部以下が好ましく、0.1〜30重量部がより好ましい。
(I)ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる一種のみからなる態様;
(II)ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドよりなる群から選ばれる一種と、ポリオルガノシロキサンとからなる態様;
(III)ポリオルガノシロキサンのみからなる態様;
などを挙げることができる。
これらのうち、上記(II)の態様が好ましく、上記(II)の態様においてポリオルガノシロキサンがエポキシ基含有ポリオルガノシロキサンであることがより好ましい。上記(II)の態様におけるポリオルガノシロキサンの配合割合は、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル及びポリイミドの合計100重量部に対して、1〜30重量部とすることが好ましく、5〜20重量部とすることがより好ましい。
なお、重合性成分を配向膜中に導入し、液晶セルの構築後に液晶セルに対して光照射する技術を用いて液晶表示素子を製造する場合には、液晶配向剤の重合体成分の少なくとも一部として、重合性不飽和基を側鎖に有する重合体を配合することが好ましい。重合性不飽和基を側鎖に有する重合体としては、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種であることが好ましく、ポリオルガノシロキサンであることがより好ましい。特に、上記(II)の態様において、ポリオルガノシロキサンが重合性不飽和基を有するものとすることにより、少ない光照射量で液晶配向性の改善効果を得ることができ、好適である。
本発明の液晶配向剤は、重合体成分、化合物(D)及び必要に応じて任意に配合されるその他の成分が、好ましくは有機溶媒中に溶解されて構成される。
ここで、本発明の液晶配向剤の調製に使用される溶剤としては、例えばN−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチロラクトン、γ−ブチロラクタム、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、4−ヒドロキシ−4−メチル−2−ペンタノン、エチレングリコールモノメチルエーテル、乳酸ブチル、酢酸ブチル、メチルメトキシプロピオネ−ト、エチルエトキシプロピオネ−ト、エチレングリコールメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテル、エチレングリコール−n−プロピルエーテル、エチレングリコール−i−プロピルエーテル、エチレングリコール−n−ブチルエーテル(ブチルセロソルブ)、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジイソブチルケトン、イソアミルプロピオネート、イソアミルイソブチレート、ジイソペンチルエーテル、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等を挙げることができる。これらは、単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
本発明の液晶配向膜は、上記のように調製された液晶配向剤により形成される。また、本発明の液晶表示素子は、当該液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜を具備する。本発明の液晶表示素子を適用する動作モードは特に限定せず、TN型、STN型、IPS型、FFS型、VA型、MVA型などの種々の動作モードに適用することができる。本発明の液晶表示素子は、例えば以下の工程(1)〜(3)を含む方法によって製造することができる。
先ず、一対の基板の各表面に液晶配向剤を塗布し、次いでこれを加熱して塗膜を形成する。
(1−1)TN型、STN型、VA型又はMVA型の液晶表示素子を製造する場合、パターニングされた透明導電膜が設けられている基板二枚を一対として、それぞれの基板における透明性導電膜の形成面上に、本発明の液晶配向剤を、好ましくはオフセット印刷法、スピンコート法、ロールコーター法又はインクジェット印刷法によりそれぞれ塗布する。ここで、基板としては、例えばフロートガラス、ソーダガラスなどのガラス;ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエーテルスルホン、ポリカーボネート、ポリ(脂環式オレフィン)などのプラスチックからなる透明基板を用いることができる。基板の一面に設けられる透明導電膜としては、酸化スズ(SnO2)からなるNESA膜(米国PPG社登録商標)、酸化インジウム−酸化スズ(In2O3−SnO2)からなるITO膜などを用いることができる。パターニングされた透明導電膜を得るには、例えばパターンなし透明導電膜を形成した後にフォト・エッチングによりパターンを形成する方法、透明導電膜を形成する際に所望のパターンを有するマスクを用いる方法などによることができる。液晶配向剤の塗布に際しては、基板表面及び透明導電膜と塗膜との接着性を更に良好にするために、基板表面のうち塗膜を形成する面に、官能性シラン化合物、官能性チタン化合物などを予め塗布する前処理を施しておいてもよい。
TN型、STN型、IPS型又はFFS型の液晶表示素子を製造する場合、通常、上記工程(1)で形成した塗膜に液晶配向能を付与する処理を行う。これにより、液晶分子の配向能が塗膜に付与されて液晶配向膜となる。配向能付与の処理としては、例えばナイロン、レーヨン、コットンなどの繊維からなる布を巻き付けたロールで塗膜を一定方向に擦るラビング処理や、光配向法による処理などが挙げられる。このうち、ほこりや静電気に起因する表示不良の発生や歩留まりの低下を抑制することが可能である点、及び塗膜に対して液晶配向能を均一に付与できる点で、光配向法を用いることが好ましい。一方、VA型液晶表示素子を製造する場合、上記工程(1)で形成した塗膜をそのまま液晶配向膜として使用することができるが、該塗膜に対して上記処理を施してもよい。
なお、ラビング処理後の液晶配向膜に対して更に、液晶配向膜の一部に紫外線を照射することによって液晶配向膜の一部の領域のプレチルト角を変化させる処理や、液晶配向膜表面の一部にレジスト膜を形成した上で先のラビング処理と異なる方向にラビング処理を行った後にレジスト膜を除去する処理を行い、液晶配向膜が領域ごとに異なる液晶配向能を持つようにしてもよい。この場合、得られる液晶表示素子の視界特性を改善することが可能である。
使用する光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター、回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。
光照射は、ポストベーク工程後の塗膜に対して照射する方法、プレベーク工程後であってポストベーク工程前の塗膜に対して照射する方法、プレベーク工程及びポストベーク工程の少なくともいずれかにおいて塗膜の加熱中に塗膜に対して照射する方法、などにより行うことができる。光の照射量は、好ましくは100〜50,000J/m2であり、より好ましくは300〜20,000J/m2である。また、塗膜に対する光照射は、反応性を高めるために塗膜を加温しながら行ってもよい。加温の際の温度は、通常30〜250℃であり、好ましくは40〜200℃であり、より好ましくは50〜150℃である。こうした光照射処理により、基板上に液晶配向膜が形成される。
(2−1)上記のようにして液晶配向膜が形成された基板を2枚(一対)準備し、この一対の基板が、液晶を介して液晶配向膜が対向するように配置された液晶セルを製造する。液晶セルを製造するには、例えば以下の2つの方法が挙げられる。まず、第一の方法は、従来から知られている方法である。この方法では、先ずそれぞれの液晶配向膜が対向するように間隙(セルギャップ)を介して2枚の基板を対向配置し、2枚の基板の周辺部をシール剤を用いて貼り合わせ、基板表面及びシール剤により区画されたセルギャップ内に液晶を注入充填した後、注入孔を封止することにより液晶セルを製造する。また、第二の方法は、ODF(One Drop Fill)方式と呼ばれる手法である。この手法では、液晶配向膜を形成した2枚の基板のうちの一方の基板上の所定の場所に、例えば紫外光硬化性のシール材を塗布し、さらに液晶配向膜面上の所定の数箇所に液晶を滴下した後、液晶配向膜が対向するように他方の基板を貼り合わせる。そして、液晶を基板の全面に押し広げ、次いで基板の全面に紫外光を照射してシール剤を硬化することにより液晶セルを製造する。いずれの方法による場合でも、上記のようにして製造した液晶セルにつき、用いた液晶が等方相をとる温度まで更に加熱した後、室温まで徐冷することにより、液晶充填時の流動配向を除去することが望ましい。シール剤としては、例えば硬化剤及びスペーサーとしての酸化アルミニウム球を含有するエポキシ樹脂などを用いることができる。液晶層の厚さは、1〜5μmとすることが好ましい。
(2−2)PSA方式の液晶表示素子を製造する場合には、液晶と共に光重合性化合物を注入若しくは滴下する点以外は、上記(2−1)と同様にして液晶セルを構築する。
液晶セルの構築後、液晶セルに対してその外側から光照射する。この光照射によって液晶分子の倒れる方向を記憶させることで液晶配向の安定化を図ることが可能となる。液晶セルに対する光照射は、縦電界方式の液晶表示素子では一対の基板の有する導電膜間に電圧を印加した状態で、横電界方式の液晶表示素子では導電膜間に電圧を印加しない状態で行う。ここで印加する電圧は、例えば5〜50Vの直流又は交流とすることができる。また、照射する光としては、例えば150〜800nmの波長の光を含む紫外線及び可視光線を用いることができるが、300〜400nmの波長の光を含む紫外線が好ましい。照射光の光源としては、例えば低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、重水素ランプ、メタルハライドランプ、アルゴン共鳴ランプ、キセノンランプ、エキシマレーザーなどを使用することができる。なお、上記の好ましい波長領域の紫外線は、光源を、例えばフィルター回折格子などと併用する手段などにより得ることができる。光の照射量としては、好ましくは1,000J/m2以上200,000J/m2未満であり、より好ましくは1,000〜100,000J/m2である。
[重合体溶液の溶液粘度]
重合体溶液の溶液粘度[mPa・s]は、所定の溶媒を用い、重合体濃度10重量%に調製した溶液について、E型回転粘度計を用いて25℃で測定した。
[ポリイミドのイミド化率]
ポリイミドの溶液を純水に投入し、得られた沈殿を室温で十分に減圧乾燥した後、重水素化ジメチルスルホキシドに溶解し、テトラメチルシランを基準物質として室温で1H−NMRを測定した。得られた1H−NMRスペクトルから、下記数式(1)で示される式によりイミド化率[%]を求めた。
イミド化率[%]=(1−A1/A2×α)×100 …(1)
(数式(1)中、A1は化学シフト10ppm付近に現れるNH基のプロトン由来のピーク面積であり、A2はその他のプロトン由来のピーク面積であり、αは重合体の前駆体(ポリアミック酸)におけるNH基のプロトン1個に対するその他のプロトンの個数割合である。)
[重合体の重量平均分子量]
重合体の重量平均分子量Mwは、以下の条件におけるゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより測定したポリスチレン換算値である。
カラム:東ソー(株)製、TSKgelGRCXLII
溶剤:テトラヒドロフラン
温度:40℃
圧力:68kgf/cm2
[エポキシ当量]
エポキシ当量は、JIS C2105の「塩酸−メチルエチルケトン法」に準じて測定した値である。
以下の合成例は、必要に応じて下記の合成スケールで繰り返すことにより、以降の合成例、実施例及び比較例で使用する必要量の生成物を確保した。
[合成例1:化合物(1−2−1)の合成]
下記のスキーム1に従って、化合物(1−2−1)を合成した。
下記のスキーム2に従って、化合物(1−3−1)を合成した。
[合成例3:エポキシ基含有ポリオルガノシロキサン(EPS−1)の合成]
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン100.0g、メチルイソブチルケトン500g及びトリエチルアミン10.0gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水100gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応させた。反応終了後、有機層を取り出し、0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄したのち、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(EPS−1)を粘調な透明液体として得た。
このポリオルガノシロキサン(EPS−1)について、1H−NMR分析を行ったところ、化学シフト(δ)=3.2ppm付近にオキシラニル基に基づくピークが理論強度どおりに得られ、反応中にエポキシ基の副反応が起こっていないことが確認された。ポリオルガノシロキサン(EPS−1)のMwは2,200、エポキシ当量は186g/モルであった。
撹拌機、温度計、滴下漏斗及び還流冷却管を備えた反応容器に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン458.7g、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン162.8、メチルイソブチルケトン3108g及びトリエチルアミン62.2gを仕込み、室温で混合した。次いで、脱イオン水621.5gを滴下漏斗より30分かけて滴下した後、還流下で混合しつつ、80℃で6時間反応させた。反応終了後、有機層を取り出し、0.2重量%硝酸アンモニウム水溶液により洗浄後の水が中性になるまで洗浄したのち、減圧下で溶媒及び水を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(EPS−2)を粘調な透明液体として得た。このポリオルガノシロキサン(EPS−2)の重量平均分子量Mwは2,900であった。
下記のスキーム3に従って、カルボン酸(3−6−1)を合成した。
窒素導入管、還流管を備えた2Lナスフラスコに、p−ヒドロキシベンズアルデヒド24.4g(0.2mol)、炭酸カリウム138.2g(1.0mol)、及びアセトン600mL(MS乾燥)を仕込んだ後、4−ブロモブチロニトリル32.6g(0.22mol)を加えて3時間還流させた。反応終了後、酢酸エチル1Lを加えて水1Lで洗浄した後、飽和炭酸ナトリウム水溶液200mLで2回洗浄し、さらに水300mLで3回洗浄した。次に、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させた後、溶剤を減圧下で留去することで化合物(3−6−1A)の黄色透明液体を35.5g得た。
・化合物(3−6−1)の合成
還流管、温度計及び窒素導入管を備えた1000mL三口フラスコに、化合物(3−6−1)を35.52g(0.188mol)、ピリジン224mL及びマロン酸39.13g(0.376mol)を溶解させた。次に、ピペリジン16.0g(0.188mol)を加えて3時間還流させた。反応終了後、酢酸エチル800mL、THF800mLを加えて2Nの塩酸水1Lで1回、1N 塩酸水で2回洗浄した後、飽和炭酸ナトリウム水1.5Lを加えて、酢酸エチル400mLで2回洗浄した。次に、酢酸エチル400mL、THF800mLを加え8N 塩酸水500mLで酸性にした後、水400mLで3回洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、濃縮、晶析させることでカルボン酸(3−6−1)の白色結晶を25.2g得た。
冷却管を備えた500mLの三口フラスコに、4−ブロモジフェニルエーテル20g、酢酸パラジウム0.18g、トリス(2−トリル)ホスフィン0.98g、トリエチルアミン32.4g及びジメチルアセトアミド135mLを仕込んで混合し、溶液とした。次に、アクリル酸7gをシリンジを用いて上記溶液に加えて撹拌した後、120℃で3時間、撹拌下に反応を行った。薄層クロマトグラフィー(TLC)により反応の終了を確認した後、反応溶液を室温まで冷却した。不溶物をろ別した後、ろ液を1N塩酸300mL中に注ぎ、析出物を回収した。この析出物を酢酸エチル及びヘキサンからなる混合溶媒(酢酸エチル:ヘキサン=1:1(容積比))から再結晶することにより、下記式(3−9−1)で表される化合物(カルボン酸(3−9−1))を8.4g得た。
下記のスキームに従ってカルボン酸(F−2)を合成した。
還流管及び窒素導入管を備えた200mLナスフラスコに、テレフタル酸モノメチル21.6g、塩化チオニル88mL及びN,N−ジメチルホルムアミド5滴を加えて80℃で1時間還流させた。反応終了後、アスピレーターにて塩化チオニルを減圧留去することで化合物(F−2B)の淡黄色固体を得た。この固体にテトラヒドロフラン50mLを加えてA液とした。一方、温度計、窒素導入管及び滴下ロートを備えた500mLの三口フラスコに、1−エチルシクロペンタノール13.7gを加えて氷冷した。続いて、1.6M n−ブチルリチウムヘキサン溶液90mLを30分かけて滴下した。次に、A液を30分かけて滴下した後、そのまま氷冷下で撹拌し、2時間後に水を100mL加えて反応を停止させた。次に、酢酸エチル400mLを加えて水400mLで4回洗浄し、濃縮乾固することで化合物(F−2D)の橙色液体を32.8g得た。
・化合物(F−2)の合成
1Lナスフラスコに、化合物(F−2D)32.8g、メタノール150mL、水50mL及び水酸化リチウム一水和物9.95gを仕込み、室温で1時間反応させた。反応終了後、テトラヒドロフラン250mL及び酢酸エチル300mLを加えて希塩酸400mLで一回、水300mLで3回洗浄した。硫酸マグネシウムで乾燥させた後、濃縮し、ヘキサンを加えて析出した結晶をろ過、乾燥することで化合物(F−2)の黄色針状結晶14.1gを得た。
100mLの三口フラスコに、上記合成例3で合成したポリオルガノシロキサン(EPS−1)を3.5g、メチルイソブチルケトン24g、カルボン酸(3−6−1)2.42g(ポリオルガノシロキサン(EPS−1)の有する珪素原子に対して50モル%に相当)及び商品名「UCAT 18X」(サンアプロ(株)製、エポキシ化合物の硬化促進剤)0.35gを仕込み、5時間還流させた。反応終了後、反応混合物にメタノールを加えて沈殿を生成させ、この沈殿物を酢酸エチルに溶解して得た溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(S−2−1)の白色粉末5gを得た。ポリオルガノシロキサン(S−2−1)の重量平均分子量は9,200であった。
使用する化合物の種類及び量を下記の表1の通りとした以外は、上記合成例7と同様の手法により配向性基含有ポリオルガノシロキサン(S−2−2)〜(S−2−4)、(S−2−10)を合成した。
2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物5.55gと、下記式(3−7DA)で表されるジアミン化合物9.45gとをN−メチル−2−ピロリドン(NMP)85gに溶解し、室温で6時間反応を行った。反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(PA−1)を10g得た。
シクロブタンテトラカルボン酸二無水物19.61g(0.1モル)と、4,4’−ジアミノ−2,2’−ジメチルビフェニル21.23g(0.1モル)とをN−メチル−2−ピロリドン367.6gに溶解し、室温で6時間反応を行った。反応混合物を大過剰のメタノール中に注ぎ、反応生成物を沈澱させた。この沈殿物をメタノールで洗浄し、減圧下40℃で15時間乾燥することにより、ポリアミック酸(PA−2)を35g得た。
(1)液晶配向剤の調製
重合体成分として、配向性基含有ポリオルガノシロキサン(S−2−1)を100重量部及びポリアミック酸(PA−2)を1,000重量部、化合物(D)として東亜合成(株)製「TO−1382」を100重量部、その他の成分としてトリメリット酸を200重量部、を混合し、これに溶剤としてN−メチル−2−ピロリドン(NMP)及びブチルセロソルブ(BC)を加えて、溶媒組成がNMP:BC=50:50(重量比)、固形分濃度が3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより液晶配向剤(A−1)を調製した。
櫛歯状にパターニングされたクロムからなる2系統の金属電極を片面に有するガラス基板と、電極が設けられていない対向ガラス基板とを一対とし、ガラス基板の電極を有する面と対向ガラス基板の一面とに、上記で調製した液晶配向剤(A−1)をスピンナーを用いて塗布し、80℃のホットプレートで1分間プレベークを行った後、庫内を窒素置換したオーブン中で、200℃で1時間加熱(ポストベーク)して膜厚0.1μmの塗膜を形成した。ガラス基板上の電極パターン構成を示す概略図を図1に示す。この横電界方式液晶表示素子の有する2系統の金属電極(導電膜パターン)を、以下、それぞれ電極11及び電極12という。
次いで、これら塗膜表面に、それぞれHg−Xeランプ及びグランテーラープリズムを用いて313nmの輝線を含む偏光紫外線300J/m2を、基板法線方向から照射して液晶配向膜を有する一対の基板を得た。上記基板のうちの1枚の液晶配向膜を有する面にビーズスペーサーを散布し、さらに、外周に直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤をスクリーン印刷により塗布した。その後、一対の基板の各基板における液晶配向膜面を対向させ、偏光紫外線を照射した際の各基板の向きが逆になるように重ね合わせて圧着し、150℃で1時間かけて接着剤を熱硬化した。
次いで、液晶注入口より基板間の間隙に、メルク社製液晶「MLC−7028」に下記式(L−1)で表される重合性液晶を0.3wt%添加した液晶混合物を充填した後、エポキシ系接着剤で液晶注入口を封止した。その後、液晶注入時の流動配向を除くために、これを150℃で加熱してから室温まで徐冷し、更に液晶セルの外側からUV光照射(照射量:2,000mJ/cm2(λ=365nm))を実施した。次に、基板の外側両面に、偏光板を、その偏光方向が互いに直交し、かつ液晶配向膜の偏光紫外線の光軸の基板面への射影方向と直交するように貼り合わせることにより液晶表示素子を製造した。
上記で製造した液晶表示素子につき、5Vの電圧をON・OFF(印加・解除)したときの明暗の変化における異常ドメインの有無を光学顕微鏡により観察した。このとき、異常ドメインが全く観察されなかった場合を液晶配向性「優」、異常ドメインが僅かに観察された場合を液晶配向性「良」、異常ドメインが複数箇所観察された場合を液晶配向性「不良」として評価した。その結果、実施例1では液晶配向性「良」であった。
上記で製造した横電界方式液晶表示素子を25℃、1気圧の環境下におき、電極12には電圧をかけずに、電極11に交流電圧3.5Vと直流電圧5Vの合成電圧を2時間印加した。その直後、電極11及び電極12の双方に交流4Vの電圧を印加した。両電極に交流4Vの電圧を印加し始めた時点から電極11及び電極12の光透過性の差が目視で確認できなくなるまでの時間を測定した。この時間が、20秒以上60秒未満であった場合に焼き付き特性「優」、60秒以上100秒未満であった場合に焼き付き特性「良」、100秒以上150秒未満であった場合に焼き付き特性「可」、150秒を超えた場合に焼き付き特性「不良」として評価した。その結果、実施例1では焼き付き特性「良」であった。
使用する重合体、化合物(D)及びその他の成分の種類及び量を下記表2の通り変更した以外は実施例1と同様の操作を行うことにより液晶配向剤(A−2)〜(A−20)、(R−1)、(R−2)を調製した。また、得られた液晶配向剤(A−2)〜(A−20)、(R−1)、(R−2)を用いて、実施例1と同様に液晶表示素子を製造するとともに、液晶配向性及び焼き付き特性の評価を行った。その結果を下記表3に示す。
(化合物(D))
D−1:上記式(1−2−1)で表される化合物
D−2:上記式(1−3−1)で表される化合物
(その他の添加剤)
EP−1:N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4、4’−ジアミノジフェニルメタン
下記のスキーム4に従って、カルボン酸(7−3−1)を合成した。
滴下ロート、温度計及び窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、ヒドロキシ安息香酸5.00g(36.22mmol)、テトラヒドロフラン 150mL、t−ブタノール 100mL及びN,N−ジメチルアミノピリジン 0.177g(1.45mmol)を加えた。次に、滴下ロートにジシクロヘキシルカルボジイミド 8.22g(39.84mmol)をテトラヒドロフラン50mLに溶かして30分かけて滴下し、そのまま15時間反応させた。反応終了後、セライトろ過を行って得られたろ液を濃縮し、酢酸エチル300mLを加えて、炭酸水素ナトリウム水溶液で2回、水で3回分液洗浄を行った後、濃縮、真空乾燥することで橙色の粘調液を得た。この粘調液をシリカカラム精製(展開溶剤:ヘキサン/酢酸エチル=80/20)することで化合物(7−3−1A)の白色結晶3.6gを得た。
・化合物(7−3−1B)の合成
温度計及び窒素導入管を備えた500mLの三口フラスコに、化合物(7−3−1A) 12.25g(63.1mmol)、11−ブロモウンデカノール16.64g(66.2mmol)、N,N−ジメチルアセトアミド 180mL、炭酸カリウム 9.58g(69.4mmol)及びヨウ化カリウム 2.09g(12.6mmol)を加えて100℃で2時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル500mLを加え、希塩酸で1回、水で3回分液洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮、乾固することで化合物(7−3−1B)の白色固体21.3gを得た。
温度計及び窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、化合物(7−3−1C) 16.48g(58.4mmol)、化合物(7−3−1B) 21.3g(58.4mmol)及び塩化メチレン440mLを加えて懸濁させ、氷冷した。次に、1−(3−ジメチルアミノプロピル)−3−エチルカルボジイミド塩酸塩 13.47g(70.3mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン 1.43g(11.7mmol)を加えて氷冷下で2時間攪拌した後、室温に戻して16時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル2Lを加えて水で3回分液洗浄を行った後、硫酸マグネシウムで乾燥させた。次に、濃縮して生じた白色析出物をろ過、乾燥することで化合物(7−3−1D)の白色結晶を26.0g得た。
・カルボン酸(7−3−1)の合成
500mLナスフラスコに、化合物(7−3−1D) 26.0g(41.3mmol)、トリフルオロ酢酸55mL及び塩化メチレン110mLを加えて室温で5時間反応させた。反応終了後、アスピレーターにより溶剤を除去した後、酢酸エチル2L及びテトラヒドロフラン2Lを加えて水で3回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。次に、濃縮して生じた析出物をろ過、乾燥することでカルボン酸(7−3−1)の白色結晶を20.64g得た。
下記のスキーム5に従って、カルボン酸(8−1−1)を合成した。
温度計及び窒素導入管を備えた1Lの三口フラスコに、化合物(6−6−1) 15.0g、化合物(7−3−1B) 16.6g及び塩化メチレン270mLを加え、5℃以下に氷冷した。次に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩10.47g、N,N−ジメチルアミノピリジン1.11gを加えて5℃以下で24時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル500mL、THF250mLを加え、希塩酸で1回、水で3回分液洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮、晶析させることで化合物(8−1−1A)の白色結晶を18.4g(純度100%)得た。
・カルボン酸(8−1−1)の合成
窒素導入管を備えた500mLナスフラスコに、化合物(8−1−1A) 18.4g、塩化メチレン90mL及びトリフルオロ酢酸45mLを加えて室温で4時間反応させた。反応終了後、アスピレーターにてトリフルオロ酢酸を除去した後、酢酸エチル600mL及びTHF300mLに溶かして水で3回洗浄した。次に、硫酸マグネシウムで乾燥させた後、濃縮、晶析させることでカルボン酸(8−1−1)の白色結晶を12.8g得た(純度99.9%)。
下記のスキーム6に従って、カルボン酸(9−1−1)を合成した。
上記化合物(8−1−1)と同様の手法で化合物(9−1−1A)を合成した。
・化合物(9−1−1B)の合成
上記化合物(7−3−1B)と同様の手法で化合物(9−1−1B)を合成した。
・化合物(9−1−1C)の合成
温度計及び窒素導入管を備えた100mLの三口フラスコに、化合物(9−1−1A) 3.4g、化合物(9−1−1B) 2.2g及び塩化メチレン30mLを加え、5℃以下に氷冷した。次に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩1.7g、N,N−ジメチルアミノピリジン0.18gを加えて5℃以下で24時間反応させた。反応終了後、酢酸エチル300mLを加え、水で3回分液洗浄し、硫酸マグネシウムで乾燥した後、濃縮、晶析させることで化合物(9−1−1C)の白色結晶を2.4g得た。
・カルボン酸(9−1−1)の合成
100mLナスフラスコに、化合物(9−1−1C) 2.4g、トリフルオロ酢酸4mL及び塩化メチレン8mLを加えて室温で2時間反応させた。反応終了後、アスピレーターにより溶剤を除去した後、酢酸エチル50mL及びテトラヒドロフラン50mLを加えて水で3回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。次に、濃縮して生じた析出物をろ過、乾燥することでカルボン酸(9−1−1)の白色結晶を1.7g得た。
下記のスキーム7に従って、カルボン酸(10−1−1)を合成した。
上記化合物(7−3−1)と同様の方法で化合物(10−1−1A)を合成した。
・化合物(10−1−1B)の合成
化合物(7−3−1C)と同様の方法で化合物(10−1−1B)を合成した。
・化合物(10−1−1C)の合成
温度計及び窒素導入管を備えた300mLの三口フラスコに、化合物(10−1−1A) 9.21g(20mmol)、化合物(9−1−1B) 5.89g(20mmol)及び塩化メチレン80mLを加え、氷冷した。次に、1−エチル−3−(3−ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド塩酸塩 4.60(24mmol)、N,N−ジメチルアミノピリジン 0.489g(4.0mmol)を加えて氷冷下で4時間攪拌した後、室温に戻して一昼夜反応させた。反応終了後、酢酸エチル1000mLを加えて、水300mLで4回分液洗浄を行った後、硫酸マグシウムで乾燥させた。次に、100mLくらいまで濃縮して生じた白色析出物をろ過、乾燥することで化合物(10−1−1C)の白色結晶を7.93g得た(純度94.4%、収率53.8%)。
・カルボン酸(10−1−1)の合成
100mLナスフラスコに、化合物(10−1−1C) 4.72g(6.41mmol)、トリフルオロ酢酸7mL及び塩化メチレン14mLを加えて室温で1時間反応させた。反応終了後、アスピレーターにより溶剤を除去した後、酢酸エチル100mL及びTHF(安定剤入り)100mLを加えて水100mLで3回洗浄した後、硫酸マグネシウムで乾燥した。次に、重合禁止剤を数mg加えて80mLくらいまで濃縮して生じた析出物をろ過、乾燥することでカルボン酸(10−1−1)の白色結晶を2.59g(純度97.2%、収率59.4%)を得た。
100mLの三口フラスコに、上記合成例3で合成したポリオルガノシロキサン(EPS−1)を8.7g、メチルイソブチルケトン114g、化合物(6−6−1)を2.7g(ポリオルガノシロキサン(EPS−1)の有する珪素原子に対して20モル%に相当)、化合物(7−3−1)8.5g(ポリオルガノシロキサン(EPS−1)の有する珪素原子に対して30モル%に相当)及びテトラブチルアンモニウムブロミド0.89gを仕込み、90℃で30時間反応させた。反応終了後、反応混合物にメタノールを加えて沈殿を生成させ、この沈殿物を酢酸エチルに溶解して得た溶液を3回水洗した後、溶剤を留去することにより、ポリオルガノシロキサン(S−2−5)の白色粉末15gを得た。ポリオルガノシロキサン(S−2−5)の重量平均分子量は9,500であった。
使用する化合物の種類及び量を下記の表4の通りとした以外は、上記合成例17と同様の手法により配向性基含有ポリオルガノシロキサン(S−2−6)〜(S−2−9)、(S−2−11)を合成した。
テトラカルボン酸二無水物として2,3,5−トリカルボキシシクロペンチル酢酸二無水物19.1g、並びにジアミンとして、コレスタニルオキシ−2,4−ジアミノベンゼン(下記式(DA−1)で表される化合物)を8.49g及びp−フェニレンジアミン7.42g、をNMP 140gに溶解し、60℃で4時間反応を行った。得られたポリアミック酸溶液を少量分取し、NMPを加えて固形分濃度10%の溶液で粘度を測定したところ、溶液粘度は100mPa・sであった。得られたポリアミック酸溶液に、NMP 325g、ピリジン6.74g及び無水酢酸8.69gを添加し、110℃で4時間脱水閉環させた。イミド化反応後、系内の溶剤を新たなNMPで溶剤置換し(本操作にてイミド化反応に使用したピリジン、無水酢酸を系外に除去した)、イミド化率約50%のポリイミド(PI−1)を約15重量%含有する溶液を得た。
(1)液晶配向剤の調製
重合体成分として、配向基含有ポリオルガノシロキサン(S−2−5)を200重量部及びポリイミド(PI−1)を1,000重量部、並びに化合物(D)として化合物(1−2−1)を10重量部、を混合し、これに溶剤としてNMP及びブチルセロソルブ(BC)を加えて、溶媒組成がNMP:BC=50:50(重量比)、固形分濃度が3.0重量%の溶液とした。この溶液を孔径0.2μmのフィルターで濾過することにより、液晶配向剤(A−21)を調製した。
上記で調製した液晶配向剤(A−21)を用いて、パターンなし透明電極を有する液晶表示素子を製造した。まず、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いて、ITO膜からなる透明電極(パターンなし)を有するガラス基板の透明電極面上に液晶配向剤(A−21)を塗布した。次いで、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、150℃のホットプレート上で10分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚600Åの塗膜を形成した。
この塗膜に対し、レーヨン布を巻き付けたロールを有するラビングマシーンにより、ロール回転数400rpm、ステージ移動速度3cm/秒、毛足押しこみ長さ0.1mmでラビング処理を行った。その後、超純水中で1分間、超音波洗浄を行い、次いで100℃クリーンオーブン中で10分間乾燥することにより、液晶配向膜を有する基板を得た。この操作を繰り返し、液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)得た。
次に、上記一対の基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化させた。次いで、液晶注入口より一対の基板間にネマチック液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより、液晶表示素子を製造した。
(光照射工程)
上記で得た3個の液晶表示素子のうちの2個について、それぞれ電極間に周波数60Hzの交流10Vを印加し、液晶が駆動している状態で、光源にメタルハライドランプを使用した紫外腺照射装置を用いて、紫外線を100,000J/m2の照射量にて液晶表示素子の外側から照射した。なお、この照射量は、波長365nm基準で計測される光量計を用いて計測した値である。
上記で製造した3個の液晶表示素子につき、電圧無印加状態における光漏れ・配向乱れの有無をバックライト照射下で目視により観察した。評価は、光漏れ・配向乱れのない場合を配向性「良」とし、光漏れ・配向乱れが存在する場合を配向性「不良」として行った。その結果、実施例21の液晶表示素子は3個とも配向性「良」であった。
上記で製造したうち、光照射量100,000J/m2の液晶表示素子について、23℃において5Vの電圧を60マイクロ秒の印加時間、167ミリ秒のスパンで印加した後、印加解除から167ミリ秒後の電圧保持率[%]を測定した。測定装置としては(株)東陽テクニカ製、VHR−1を使用した。その結果、電圧保持率は98%であった。
上記で調製した液晶配向剤(A−21)を用いて、パターニングされた透明電極を有する液晶表示素子を製造した。まず、図2に示したようなスリット状にパターニングされ、複数の領域に区画されたITO電極をそれぞれ有する一対のガラス基板(基板A,B)の各電極面上に、液晶配向膜印刷機(日本写真印刷(株)製)を用いて液晶配向剤(A−21)を塗布した。次いで、80℃のホットプレート上で1分間加熱(プレベーク)して溶媒を除去した後、150℃のホットプレート上で10分間加熱(ポストベーク)して、平均膜厚600Åの塗膜を形成した。この塗膜につき、超純水中で1分間超音波洗浄を行った後、100℃クリーンオーブン中で10分間乾燥することにより、液晶配向膜を有する基板を一対(2枚)得た。
次いで、上記一対の基板の液晶配向膜を有するそれぞれの外縁に、直径5.5μmの酸化アルミニウム球入りエポキシ樹脂接着剤を塗布した後、液晶配向膜面が相対するように重ね合わせて圧着し、接着剤を硬化した。次いで、液晶注入口より一対の基板間に、ネマチック液晶(メルク社製、MLC−6608)を充填した後、アクリル系光硬化接着剤で液晶注入口を封止することにより液晶表示素子を製造した。
上記で製造した3個の液晶表示素子のそれぞれにつき、先ず電圧を印加せずに可視光ランプを照射し、液晶表示素子を透過した光の輝度をフォトマルチメーターにて測定した。このときの測定値を相対透過率0%とした。次に、液晶表示素子の電極間に交流60Vを5秒間印加したときの透過率(液晶表示素子を透過した光の輝度)を上記と同様にして測定し、この値を相対透過率100%とした。そして、各液晶表示素子に対して交流60Vを印加したときに、相対透過率が10%から90%に移行するまでの時間を測定し、この時間を応答速度[msec]と定義した。なお、応答速度は3個のセルの平均値で評価した。その結果、実施例21の液晶表示素子の応答速度は10msecであった。
使用する重合体(P)及び化合物(D)の種類及び量を下記表5の通り変更した以外は実施例21と同様の操作を行うことにより液晶配向剤(A−22)〜(A−26)、(R−3)を調製した。また、得られた液晶配向剤(A−22)〜(A−26)、(R−3)を用いて実施例21と同様にパターンなし透明電極を有する液晶表示素子及びパターニングされた透明電極を有する液晶表示素子を製造するとともに、上記の各種評価を行った。その結果を下記表6に示す。
Claims (9)
- 重合体成分と、下記式(1)で表される化合物(D)と、を含有する液晶配向剤。
(式(1)中、A1は、重合性不飽和結合を含む基であり、A2は、エポキシ基と反応し得る官能基であり、R1は、(m+n)価の有機基である。mは2〜18の整数であり、nは1〜18の整数である。但し、(m+n)≦20を満たす。) - 前記nが2〜18の整数である、請求項1に記載の液晶配向剤。
- 前記A1は、(メタ)アクリロイルオキシ基、ビニル基及びスチリル基よりなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項1又は2に記載の液晶配向剤。
- 前記重合体成分として、ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリイミド及びポリオルガノシロキサンよりなる群から選ばれる少なくとも一種を含む、請求項1〜3のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 前記重合体成分として、エポキシ基含有ポリオルガノシロキサンを含む、請求項1〜4のいずれか一項に記載の液晶配向剤。
- 請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤を用いて形成された液晶配向膜。
- 基板上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤を塗布して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜に光照射する工程と、を含む液晶配向膜の製造方法。 - 請求項6に記載の液晶配向膜又は請求項7に記載の製造方法により得られた液晶配向膜を具備する液晶表示素子。
- 一対の基板の各表面上に、請求項1〜5のいずれか一項に記載の液晶配向剤をそれぞれ塗布し、次いでこれを加熱して塗膜を形成する工程と、
前記塗膜を形成した一対の基板を、液晶分子の層を介して前記塗膜が相対するように対向配置して液晶セルを構築する工程と、
前記液晶セルの外側から光照射する工程と、を含む液晶表示素子の製造方法。
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