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JP2015085613A - 一体化成形体及びその製造方法 - Google Patents

一体化成形体及びその製造方法 Download PDF

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JP2015085613A JP2013226657A JP2013226657A JP2015085613A JP 2015085613 A JP2015085613 A JP 2015085613A JP 2013226657 A JP2013226657 A JP 2013226657A JP 2013226657 A JP2013226657 A JP 2013226657A JP 2015085613 A JP2015085613 A JP 2015085613A
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Hideaki Sasaki
英晃 佐々木
賢也 岡田
Kenya Okada
賢也 岡田
中山 裕之
Hiroyuki Nakayama
裕之 中山
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Abstract

【課題】軽量、高強度・高剛性で、かつ別の構造体との高い接合強度を有する一体成形体及びその製造方法を提供する。【解決手段】少なくとも、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させた一体化成形体であって、前記コア層の空隙率が30〜80%であり、前記別の構造体(C)を形成する樹脂の溶融した一部が、前記コア層の少なとも一部を押圧変形してなるとともに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸することにより、前記別の構造体(C)と前記サンドイッチ構造体を接合させることを特徴とする一体化成形体。【選択図】図6

Description

本発明は、例えばパソコンやOA機器、携帯電話等の部品や筐体部分として用いられる軽量、高強度・高剛性でかつ薄肉化が要求される用途に適した一体化成形体及びその製造方法に関する。
現在、パソコン、OA機器、AV機器、携帯電話、電話機、ファクシミリ、家電製品、玩具用品などの電気・電子機器の携帯化が進むにつれ、より小型、軽量化が要求されている。その要求を達成するために、機器を構成する部品、特に筐体には、外部から荷重がかかった場合に筐体が大きく撓んで内部部品と接触、破壊を起こさないようにする必要があるため、高強度・高剛性化を達成しつつ、かつ薄肉化が求められている。
特許文献1(特開2007−38519号公報)では、「サンドイッチ構造を有する積層部材(II)と該積層部材(II)の板端部周囲の少なくとも一部に樹脂部材(III)を配した複合成形品(I)において、積層部材(II)と樹脂部材(III)との接合部において、脂部材(III)が軟質部材層(IIb)に対し、少なくとも一部が凸形状を形成している構成」が、記載され、「軽量、高強度・高剛性で、かつ薄肉化を図ることができる」効果が開示されている。その軟質部材層(IIb)としては軽量化のため、発泡材、樹脂シート等が好ましく使用でき、発泡材のような比較的圧縮強度の低い積層部材(II)を用いる目的は、射出成形でより樹脂部材(III)を凸形状に形成しやすいと共に積層部材(II)をより軽量化することを目的としている(段落[0023])。
しかし、特許文献1の構成では、軟質部材層(IIb)の凹形状部位に、樹脂部材(III)を射出成形して凸形状となることで軟質部材層(IIb)と接合させる構成では、線状態で接触している領域にしか接合強度を持たせられず、接触面積が少なく、接合強度には限界がある。
また、特許文献2(特開2009−113244号公報)では、「基材に対し溶融樹脂を射出することにより成形されたブラケットとを備えたドアトリムであって、基材において、ブラケットとの接合部がその接合部の周囲よりも繊維密度が低くなるように構成」され、これにより、「ブラケットを形成する溶融樹脂が通常よりも基材内部の深くまで浸透し、小さい接合面積であっても溶融樹脂がより多くの繊維に絡まることでアンカー効果に起因した接合強度を高められる効果」が開示されている。低密度部における繊維の密度は、0.5g/cm以上0.8g/cm未満と規定されている。そして、低密度部は以下のようにして形成されることが記載されている。
基材は、ケナフ繊維を互いに交絡させポリプロピレンを含浸させたマット状のプレボードPを一次成形で形成し、このプレボードPを二次成形にて圧縮してプレボードPよりも繊維密度が高い状態とすることにより形成される。二次成形において、基材におけるブラケットとの接合部には、ブラケット成形空間があるため、プレボードPを型閉じする際に、成形装置4によって圧縮されなかったためにプレボードPに近い状態のまま残され、ここに繊維密度が低い低密度部が形成される(段落[0016]〜[0018])。
しかし、特許文献2の構成では、基材にブラケットを接合させる方法は、基材とブラケットとの接合部がその接合部の周囲よりも基材の繊維密度が低くさせることである。その低密度部は、一次成形で得られたプレボードPをさらに二次成形での圧縮で形成させなければならず、工程が複雑になる。また樹脂が浸透しやすくなるとしても、単に、周囲との繊維密度を異ならしめているだけであって、樹脂の浸透は不十分であり、強度アップには限界がある。また空隙や気泡等を基材に積極的に形成して低密度化する方法とは違い、繊維密度の低密度化にも限界がある。また、軽量化には貢献できない。
また、特許文献3(特開2012−890号公報)では、「芯材と、芯材の両面に設けられた表皮材とを有するサンドイッチ構造体であって、芯材及び表皮材は、短繊維がマトリックス樹脂中にランダムに分散した繊維強化樹脂よりなり、芯材中の強化繊維含有率が20〜80wt%であり、表皮材中の強化繊維含有率が30〜80wt%であり、表皮材の曲げ弾性率が10GPa以上が必須であり、芯材の見かけ密度が0.2〜1.2g/cm以上である。好ましくは、表皮材の空隙率が10vol%未満であり、芯材の空隙率が10〜80vol%であるとする構成」が、記載され、「軽量で高剛性であるサンドイッチ構造体が得られる効果」が、開示されている。この空隙形成は、芯材用マトリックス樹脂が溶融している状態で、加熱プレス盤による加圧を解除する。これにより、溶融状態の芯材部分は、その強化繊維のスプリングバックにより膨張し、形成されることが記載されており(段落[0037])、また、芯材と表皮材との強固な接着について、芯材用マット状成形体中の強化繊維の一部が、繊維強化成形体中に入り込むアンカー効果現象によるものと記載されている(段落[0041])。
しかし、特許文献3の構成では、芯材用の強化繊維と芯材用のマトリックス樹脂とを含有するマット状成形体またはマット状成形体を加熱加圧成形したものを、表皮材用の強化繊維と表皮材用のマトリックス樹脂とを含有するマット状成形体またはマット状成形体を加熱加圧成形したものを用いて挟んだサンドイッチ状積層体とする方法であり、これによれば、接着剤を用いることなく芯材と表皮材とを強固に一体化させることを目的とするものであり、形成される空隙は、軽量で高剛性のサンドイッチ状構造体を得るために形成するものであり、別の構造体との接合することを目的とした空隙への樹脂進入による接合に関し、記載はなされておらず、また示唆なされるものはない。
また、特許文献4(国際公開2006/028107公報)では、「芯材(I)と、該芯材(I)の両面に配置された、連続した強化繊維(A)とマトリックス樹脂(B)からなる繊維強化材(II)とからなるサンドイッチ構造体(III)であって、前記芯材(I)が、空隙を有するサンドイッチ構造体が記載され、前記空隙が、不連続の強化繊維と熱可塑性樹脂からなり、該強化繊維のフィラメント同士の交叉で形成される空隙である」ことが開示され、この構成により、「軽量性、薄肉性に優れたサンドイッチ構造体を提供でき、また、このサンドイッチ構造体を他の部材と一体化することができる」効果が開示されている。そのサンドイッチ構造体を他の部材と一体化する方法として、第1の部材と、第2の部材とが、接着層を介しての接合が開示され、その接着層を構成する熱可塑性樹脂が、繊維強化材(II)を構成する強化繊維束に含浸させることで一体化することが記載されている。
しかし、特許文献4の構成では、サンドイッチ構造体を他の部材と一体化する方法として、熱可塑性樹脂の接着層をさらに用意する必要があること、またその熱可塑性樹脂が含浸するのはスキン層の繊維強化材(II)を構成する強化繊維束である。そのため、特許文献2の構成と同様、強化繊維束への樹脂の進入には限界があり、接合強度を改善できる余地がある。
特開2007-038519号公報 特開2009-113244号公報 特開2012-000890号公報 国際出願2006/028107号公報
本発明は、かかる従来技術の問題点に鑑み、軽量、高強度・高剛性で、かつ別の構造体との高い接合強度を有する一体成形体及びその製造方法を提供することを目的とする。
(1)少なくとも、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させた一体化成形体であって、前記コア層の空隙率が30〜80%であり、前記別の構造体(C)を形成する樹脂の一部が、前記コア層の少なとも一部を押圧変形してなるとともに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸することにより、前記別の構造体(C)と前記サンドイッチ構造体を接合させることを特徴とする一体化成形体。
(2)サンドイッチ構造体は底面積に比べて側面部面積が小さい直方体形状であり、別の構造体(C)は、前記サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層と接合させる、(1)に記載の一体化成形体。
(3)サンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去して露出させたコア層に前記別の構造体(C)を接合させる、(1)または(2)のいずれかに記載の一体化成形体。
(4)前記別の構造体(C)の一部が前記コア層を押圧変形させる長さが、該コア層の端部から0.5mm以上20mm以下である、(1)〜(3)のいずれかに記載の一体化成形体。
(5)前記コア層を押圧変形させた前記別の構造体(C)が、さらに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸して凹凸形状を形成し、前記凹凸形状における最大高さが15〜200μm、平均高さが10〜100μmである、(1)〜(4)のいずれかに記載の一体化成形体。
(6)前記サンドイッチ構造体の厚みと、前記サンドイッチ構造体の側面部に接合して該サンドイッチ構造体の外周に配置される別の構造体(C)の厚みとが同じ厚みを有する、(1)〜(5)のいずれかに記載の一体化成形体。
(7)前記コア層の密度が0.1〜0.7g/cmである、(1)〜(6)のいずれかに記載の一体化成形体。
(8)前記コア層は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とからなるコア層前駆体を加熱によるスプリングバックにより形成されてなり、前記コア層の厚み方向の断面において25mm長における面積の測定値を示す平均面積が0.01〜0.2mmである、(1)〜(7)のいずれかに記載の一体化成形体。
(9)コア層を構成する不連続繊維が、5〜75質量%、熱可塑性樹脂(A)が25〜95質量%である、(1)〜(8)のいずれか記載の一体化成形体。
(10)コア層を構成する不連続繊維の数平均繊維長が、0.5〜50mmである、(1)〜(9)のいずれかに記載の一体化成形体。
(11)コア層を構成する不連続繊維が500本未満の単繊維からなる繊維束で存在し、前記繊維束がランダムに配向してなる、(1)〜(10)のいずれかに記載の一体化成形体。
(12)コア層を構成する不連続繊維がモノフィラメント状に分散し、不連続な単繊維(a)と、前記不連続な単繊維(a)と交差する他の不連続な単繊維(b)とで形成される二次元配向角の平均値が10〜80度である、(1)〜(11)のいずれかに記載の一体化成形体。
(13)少なくとも不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させる一体化成形体の製造方法であって、少なくとも以下の工程[1]〜工程[3]からなることを特徴とする、一体化成形体の製造方法。
[1]プレス成形により前記不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させたコア層前駆体を形成する工程
[2]次の[2−1][2−2]いずれかの工程により、前記コア層と前記スキン層とを一体化させたサンドイッチ構造体を形成させる工程
[2−1]前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化し、スキン層を形成するとともに前記コア層前駆体と前記スキン層とを一体化させた後、前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させて空隙を有するコア層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
[2−2]プレス成形により前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させることで空隙を有するコア層を形成させた後、前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化させてスキン層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
[3]前記サンドイッチ構造体の側面部に、溶融させた樹脂を射出成形することにより、前記コア層の少なとも一部を押圧変形させるとともに、前記コア層に形成した空隙の一部に含浸させ、該樹脂を固化又は硬化させることにより別の構造体(C)を接合一体化させる工程
(14)前記工程[1]および工程[2]を一度の加熱プレスのみ、あるいは加熱プレスと冷却プレスの1サイクルのみのプレス成形にて行う、(13)に記載の一体化成形体の製造方法。
(15)コア層に形成された空隙は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを含有する前記コア層前駆体を、前記熱可塑性樹脂(A)の軟化点または融点以上に加熱及び加圧した後、加圧を解除し、スプリングバックにより膨張させることにより形成される、(13)または(14)に記載の一体化成形体の製造方法。
(16)工程[3]において、あらかじめサンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去してコア層を露出させてから溶融した樹脂を射出成形することを特徴とする、(13)〜(15)のいずれかに記載の一体化成形体の製造方法。
上述した一体化成形体やその製造方法によれば、軽量、高強度・高剛性で、かつ別の構造体との高い接合強度を有する一体成形体を得ることができる。
本発明に係るサンドイッチ構造体の厚み方向における模式断面図である。 本発明に係る一体化成形体の厚み方向における模式断面図である。 スキン層の一部を除去したサンドイッチ構造体に別の構造体(C)を接合させた本発明に係る一体化成形体厚み方向における模式断面図である。 本発明において、空隙を有するコア層に形成された凹凸形状の高さを示す模式図である。 従来技術として、接着層を設けて一体化させた一体化構造体の厚み方向における模式断面図である。 本発明において、別の構造体(C)をサンドイッチ構造体に射出成形して一体化成形体とした模式断面図である。 本発明に用いるコア層を構成する不連続繊維の分散状態を表した模式図である。 本発明に係る実施例および比較例に用いた一体化成形体の断面斜視図である。 比較例8における一体化成形体の厚み方向における模式断面図である。
以下、本発明を図面を用いながら説明する。なお、本発明は図面によって何ら制限されるものではない。
前記課題を解決するためになされた本発明の構成は、少なくとも、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させた一体化成形体であって、前記コア層の空隙率が30〜80%であり、前記別の構造体(C)を形成する樹脂の一部が、前記コア層の少なとも一部を押圧変形してなるとともに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸することにより、前記別の構造体(C)と前記サンドイッチ構造体を接合させることを特徴とする一体化成形体である。
コア層、及びスキン層から構成されるサンドイッチ構造体において、図1に示すように、そのコア層を不連続繊維とマトリクス樹脂の熱可塑性樹脂(A)とから構成されるコア層に一定の大きさの空隙を形成させておくことで、別の構造体(C)を構成する樹脂(C)(便宜上、コア層を構成するマトリクス樹脂を熱可塑性樹脂(A)、スキン層を構成するマトリクス樹脂を樹脂(B)、別の構造体(C)を構成するマトリクス樹脂を樹脂(C)と称する場合がある。)の一部が、図2に示すようにコア層の一部を押圧変形させながらコア層4の奥深くまで進入したものである。さらに、コア層に形成させた空隙にも、樹脂(C)の一部が含浸しており、サンドイッチ構造体と別の構造体(C)とに強い接合強度を得ることができる。
これは、樹脂(C)がコア層に奥深くに進入することに加え、コア層の空隙にも、凹凸形状を形成しながら空隙の奥深くまで含浸することで、樹脂(C)と不連続繊維または熱可塑性樹脂(A)との絡み合いによるアンカリング効果を増やすことにより、強い接合強度が得られることができる。
特許文献2ないし特許文献4でみられる従来技術では、繊維強化プラスティックとして成形された成形体の繊維の間に樹脂を溶融侵入させる方法が取られているが、これでは相手部材の奥深くにまで樹脂の進入を実現させ、大量の樹脂と繊維とを絡ませることが困難であり、おのずと接合強度が不十分となる傾向にある。
また、サンドイッチ構造体を形成するコア層の空隙率は30〜80%ことが重要である。コア層に一定の空隙を設けることにより、コア層に、別の構造体(C)の樹脂(C)を進入させ、さらにコア層に形成させた空隙に、樹脂(C)の溶融した一部を含浸させることでサンドイッチ構造体と別の構造体(C)接合強度を高めることができる。
空隙率は、好ましくは30〜75%、より好ましくは40〜75%、さらに好ましくは50〜70%である。空隙率が30%よりも小さいとサンドイッチ構造体と別の構造体(C)接合強度を高める効果が弱まる傾向にある。空隙率が80%よりも大きいとサンドイッチ構造体の強度が不足する傾向にある。
ここで、コア層の形成についての詳細は後述するが、コア層を構成する不連続繊維と樹脂とを含有する成形体を樹脂の軟化点または融点以上に加熱及び加圧した後、加圧を解除し、不連続繊維の残留応力解放時に元に戻ろうとするスプリングバックにより膨張させることにより、空隙を形成することができる。
ここで、本発明に用いられる連続繊維とは、少なくとも一方向に150mm以上、好ましくは200mm以上の長さにわたり連続した強化繊維を意味する。つまり、本発明に用いられる不連続繊維は150mm未満を意味する。
本発明において、コア層に用いられる不連続繊維に特に制限はなく、例えば、アルミニウム、黄銅、ステンレスなどの金属繊維や、PAN系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系の炭素繊維や、黒鉛繊維や、ガラスなどの絶縁性繊維や、アラミド樹脂、PBO樹脂、ポリフェニレンスルフィド樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ナイロン樹脂、ポリエチレン樹脂などの有機繊維や、シリコンカーバイト、シリコンナイトライドなどの無機繊維が挙げられる。また、これらの繊維に表面処理が施されているものであってもよい。表面処理としては、導電体として金属の被着処理のほかに、カップリング剤による処理、サイジング剤による処理、結束剤による処理、添加剤の付着処理などがある。また、これらの強化繊維は1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。中でも、軽量化効果の観点から、比強度、比剛性に優れるPAN系、ピッチ系、レーヨン系などの炭素繊維が好ましく用いられる。また、得られる成形品の経済性を高める観点からは、ガラス繊維が好ましく用いられ、とりわけ力学特性と経済性のバランスから炭素繊維とガラス繊維を併用することが好ましい。さらに、得られる成形品の衝撃吸収性や賦形性を高める観点からは、アラミド繊維が好ましく用いられ、とりわけ力学特性と衝撃吸収性のバランスから炭素繊維とアラミド繊維を併用することが好ましい。また、得られる成形品の導電性を高める観点からは、ニッケルや銅やイッテルビウムなどの金属を被覆した強化繊維を用いることもできる。これらの中で、強度と弾性率などの力学的特性に優れるPAN系の炭素繊維をより好ましく用いることができる。
また、本発明において、コア層に用いられる熱可塑性樹脂(A)の種類としては特に制限はなく、以下に例示される熱可塑性樹脂のいずれの樹脂も用いることができる。例えばポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリブチレンテレフタレート(PBT)樹脂、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN樹脂)、液晶ポリエステル樹脂等のポリエステル樹脂や、ポリエチレン(PE樹脂)、ポリプロピレン(PP樹脂)、ポリブチレン樹脂等のポリオレフィン樹脂や、ポリオキシメチレン(POM)樹脂、ポリアミド(PA)樹脂、ポリフェニレンスルフィド(PPS)樹脂などのポリアリーレンスルフィド樹脂、ポリケトン(PK)樹脂、ポリエーテルケトン(PEK)樹脂、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)樹脂、ポリエーテルケトンケトン(PEKK)樹脂、ポリエーテルニトリル(PEN)樹脂、ポリテトラフルオロエチレン樹脂などのフッ素系樹脂、液晶ポリマー(LCP)などの結晶性樹脂、スチレン系樹脂の他、ポリカーボネート(PC)樹脂、ポリメチルメタクリレート(PMMA)樹脂、ポリ塩化ビニル(PVC)樹脂、ポリフェニレンエーテル(PPE)樹脂、ポリイミド(PI)樹脂、ポリアミドイミド(PAI)樹脂、ポリエーテルイミド(PEI)樹脂、ポリサルホン(PSU)樹脂、ポリエーテルサルホン樹脂、ポリアリレート(PAR)樹脂などの非晶性樹脂、その他、フェノール系樹脂、フェノキシ樹脂、更にポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリブタジエン系樹脂、ポリイソプレン系樹脂、フッ素系樹脂、およびアクリロニトリル系樹脂等の熱可塑エラストマー等や、これらの共重合体および変性体等から選ばれる熱可塑性樹脂が挙げられる。中でも、得られる成形品の軽量性の観点からはポリオレフィン樹脂が好ましく、強度の観点からはポリアミド樹脂が好ましく、表面外観の観点からポリカーボネート樹脂やスチレン系樹脂、変性ポリフェニレンエーテル系樹脂のような非晶性樹脂が好ましく、耐熱性の観点からポリアリーレンスルフィド樹脂が好ましく、連続使用温度の観点からポリエーテルエーテルケトン樹脂が好ましく用いられる。
前記群に例示された熱可塑性樹脂は、本発明の目的を損なわない範囲で、エラストマーあるいはゴム成分などの耐衝撃性向上剤、他の充填材や添加剤を含有しても良い。これらの例としては、無機充填材、難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、あるいは、カップリング剤が挙げられる。
本発明において、スキン層に用いられる連続繊維は、例えば、前述したコア層で用いられる不連続繊維と同様の種類の強化繊維を用いることができる。
また、連続繊維の引張弾性率は、サンドイッチ構造体の剛性の点から好ましくは360〜1000GPa、より好ましくは500〜800GPaの範囲内であるものが使用できる。強化繊維の引張弾性率が、360GPaよりも小さい場合は、サンドイッチ構造体の剛性が劣る場合があり、1000GPaよりも大きい場合は、強化繊維の結晶性を高める必要があり、強化繊維を製造するのが困難となる。強化繊維の引張弾性率が、前記範囲内であるとサンドイッチ構造体の更なる剛性向上、強化繊維の製造性向上の点で好ましい。なお、強化繊維の引張弾性率は、JIS R7601−1986に記載のストランド引張試験により測定することができる。
本発明において、スキン層に用いられる樹脂(B)に特に制限はなく、熱可塑性樹脂または熱硬化性樹脂を用いることができる。熱可塑性樹脂の場合、例えば前述したコア層で用いられる熱可塑性樹脂(A)と同様の種類の樹脂を用いることができる。また、熱硬化性樹脂での例示としては、不飽和ポリエステル樹脂、ビニルエステル樹脂、エポキシ樹脂、フェノール(レゾール型)樹脂、ユリア・メラミン樹脂、ポリイミド樹脂、マレイミド樹脂、ベンゾオキサジン樹脂などの熱硬化性樹脂などを好ましく用いることができる。これらは、2種以上をブレンドした樹脂などを適用しても良い。この中でも、特に、エポキシ樹脂は、成形体の力学特性や、耐熱性の観点から好ましい。エポキシ樹脂は、その優れた力学特性を発現するために、使用する樹脂の主成分として含まれるのが好ましく、具体的には樹脂組成物当たり60重量%以上含まれることが好ましい。
本発明において、別の構造体(C)に使用される樹脂としては特に制限はなく、とりわけ、耐熱性、耐薬品性の観点からはPPS樹脂が、成形品外観、寸法安定性の観点からはポリカーボネート樹脂やスチレン系樹脂が、成形品の強度、耐衝撃性の観点からはポリアミド樹脂がより好ましく用いられる。
また、一体化成形体の高強度・高剛性化を図るために別の構造体(C)に用いる樹脂(C)として、強化繊維を含有させたものを用いることも好ましい。強化繊維としては、例えばアルミニウム繊維、黄銅繊維、ステンレス繊維などの金属繊維、ポリアクリロニトリル系、レーヨン系、リグニン系、ピッチ系等の炭素繊維や黒鉛繊維、ガラス繊維、シリコンカーバイト繊維、シリコンナイトライド繊維などの無機繊維や、アラミド繊維、ポリパラフェニレンベンゾビスオキサゾール(PBO)繊維、ポリフェニレンスルフィド繊維、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、ポリエチレン繊維などの有機繊維等が使用できる。これらの強化繊維は単独で用いても、また、2種以上併用しても良い。中でも、比強度、比剛性、軽量性のバランスの観点から炭素繊維が好ましく、比強度・比弾性率に優れる点でポリアクリロニトリル系炭素繊維を少なくとも含むことが好ましい。
さらに、別の構造体(C)を構成する樹脂には、要求される特性に応じ、本発明の目的を損なわない範囲で他の充填材や添加剤を含有しても良い。例えば、無機充填材、リン系以外の難燃剤、導電性付与剤、結晶核剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、制振剤、抗菌剤、防虫剤、防臭剤、着色防止剤、熱安定剤、離型剤、帯電防止剤、可塑剤、滑剤、着色剤、顔料、染料、発泡剤、制泡剤、カップリング剤などが挙げられる。
また、本発明において、サンドイッチ構造体は底面積に比べて側面部面積が小さい直方体形状であり、別の構造体(C)は、前記サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層に進入し、かつ前記コア層に形成された空隙の一部に含浸することで、接合した構造とすることが好ましい。
例えば、パソコンの筺体のように底面積に比べて側面部面積が小さい、いわゆる薄型直方体形状においては、側面部の面積は狭く、その部分に別の構造体を接合するには強い接合強度が必要である。そこで、本発明の接合構成や接合方法を取ることにより、狭い面積の部位にでも、強い強度を持って、別の構造体を接合することができる。
また、本発明において、サンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去して露出させたコア層に前記別の構造体(C)を接合させる構成とすることが好ましい。
スキン層をコア層の両面に積層したサンドイッチ構造体において、別の構造体(C)を接合させる部位をサンドイッチ構造体の側面部に存するコア層のみならず、スキン層が積層されている平面部のコア層にも接合部位を持たせることにより、より接合強度を高めることができる。図3に示すように、いずれか一方のスキン層(図3では下方のスキン層)の端部から一定長さを除去してコア層を露出させると、そこには空隙を有するコア層が現れる。除去した部位からも樹脂(C)がコア層に入り込めるように間口を広げることで、樹脂(C)がよりサンドイッチ構造体の内部にまで押圧変形させて入り込むことができ、より接合強度を上げることができる。しかし、露出したコア層の領域を大きくしすぎると、スキン層の面積が減少することになり、サンドイッチ構造体(あるいは一体化成形体)の曲げ弾性率が低下する場合がある。
ここで、スキン層を除去し、コア層を露出させる方法について例示する。例えば、予めサンドイッチ構造体を作製しておき、コア層を露出させる領域のみを切削加工することでスキン層を除去できる。あるいは、サンドイッチ構造体を作製する前に、コア層を露出させる領域分をあらかじめ小さく加工したスキン層として準備しておき、成形することで、スキン層が除去された(コア層を露出させた)サンドイッチ構造体を得ることができる。
また、本発明において、別の構造体(C)を形成する樹脂の一部がコア層を押圧変形してコア層内部に進入した長さは、コア層の端部から0.5mm以上20mm以下とすることが好ましい。
サンドイッチ構造体のコア層に別の構造体(C)を形成する樹脂の一部がコア層を押圧変形してコア層内部に進入した長さを規定することは、接合強度とサンドイッチ構造体の密度とのバランスを取れる範囲を示すものである。
進入した長さは、好ましくは1mm以上、15mm以下、より好ましくは2mm以上、10mm以下、さらに好ましくは3mm以上、6mm以下である。0.5mmよりも小さいと、接合強度を高める効果が低下し、20mmよりも大きいと、サンドイッチ構造体を形成する空隙を有する密度の低いコア層に、密度の大きい樹脂(C)が大量に進入するため、サンドイッチ構造体の密度が増加し一体化成形体の重量増加に繋がる。
ここで、進入した長さは、図2に示すように、サンドイッチ構造板の側端部から厚み方向に垂線を伸ばし、その垂線から別の構造体(C)を形成する樹脂の最も離れた位置との距離を計測する。なお、図3に示すようにサンドイッチ構造体の側端部が揃っていない場合は両表層にスキン材が配置する端部の位置を基準とする。進入した長さの測定方法は、一体化成形体から接合部を含んだ小片を切り出し、レーザー顕微鏡を用いて撮影した後、得られた画像から画像計測ツールを用いて、コア層内部に進入した別の構造体(C)を形成する樹脂の進入距離を求めることができる。
また、本発明において、空隙を有するコア層に、別の構造体(C)を形成する樹脂の一部がコア層を押圧変形させた構造において、この構造体(C)を構成する樹脂がさらにコア層に形成された空隙の一部に含浸して凹凸形状を有し、前記凹凸形状における最大高さが15〜200μm、平均高さが10〜100μmであることが好ましい。
凹凸形状とは、図2や図3に示すように、空隙を有するコア層に樹脂(C)が進入し含浸した構造において、コア層を形成する空隙内部にさらに樹脂(C)が入り込むことによって形成された境界の形状のことをいい、この境界の形状は空隙の大きさに応じて部分的に突起が形成されるような凹凸形状をなす。
凹凸形状の最大高さまたは平均高さは、高さを測定するための基準線を定めることで測定することができる。図4に示すように、凹凸形状の中で樹脂(C)が凸部となる部分に着目すると、樹脂(C)がなす一つの凸部は2つの谷に挟まれて形成されており、このそれぞれの2つの谷が最も窪んだ高さ同士を直線でつなぎ、この直線を基準線とする。次に、基準線から垂直距離が最大となる樹脂(C)の高さを測定する。樹脂(C)がなすそれぞれの凸部についても同様の測定方法で高さを測定し、個別の測定値の中で最も高いものを凹凸形状の最大高さとし、個別の測定値を平均して求めたものを凹凸形状の平均高さとする。
具体的な凹凸形状の高さの測定方法としては、次に説明する方法で測定することができる。一体化成形体から接合部を含んだ小片を切り出し、エポキシ樹脂に包埋した後、一体化成形体の厚み方向の断面を研磨することで試料を作製する。前記試料をレーザー顕微鏡(キーエンス(株)製、VK−9510)を用いて、コア層を形成する不連続繊維、熱可塑性樹脂(A)、空隙のいずれかと樹脂(C)とで形成させた境界を拡大し観察し、無作為に選定した観察視野が重複しない10ヶ所について撮影する。次に、画像計測ツールを用いて、撮影した画像を元に樹脂(C)がなすそれぞれの凸部について高さを測定することができる。
この凹凸が大きいと、コア層を形成する空隙部分に構造体(C)を構成する樹脂が奥深くに含浸したことを意味し、さらにコア層に形成された空隙に樹脂(C)が複雑に入り込むアンカー構造を形成するため接合強度を高めることができる。また、コア層を形成する空隙のサイズが大きいほど、樹脂(C)が含浸できる空間が大きくなるため、この凹凸の大きさも大きくすることができる。凹凸形状の最大高さは、好ましくは30〜180μm、より好ましくは60〜170μm、さらに好ましくは100〜150μmである。また、凹凸形状の平均高さは、好ましくは15〜95μm、より好ましくは30〜90μm、さらに好ましくは60〜85μmである。凹凸形状の最大高さが15μm、あるいは平均高さが10μmより小さいと接合強度を高めにくくなる。また、凹凸形状の最大高さが200μm、あるいは平均高さが100μmより大きい場合、コア層を形成する空隙のサイズが大きいため、サンドイッチ構造体の曲げ弾性率が低くなることから、剛性を確保するためには板厚を厚くする必要が生ずる。
また、本発明において、サンドイッチ構造体の厚みと、サンドイッチ構造体の側面部に接合してサンドイッチ構造体の外周に配置される別の構造体(C)の厚みとが同じ厚みを有することが好ましい。
図5は特許文献4に開示された一体化成形体の模式断面図であり、接着層を用いてサンドイッチ構造体の面外に別の部材を一体化させると、サンドイッチ構造体と重なる部分が肉厚となり、例えば筐体に用いる場合、内部に設置できる部品の厚みに制約を受ける。このため、本発明に係る一体化成形体では、図6に示すようにサンドイッチ構造体の厚み11と別の構造体(C)の厚み12とを同じにすることで、一体化成形体の厚さを増やさず、薄型を維持させることができる。特に、図3のようにサンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去することで露出したコア層に別の構造体(C)を接合させる際には、樹脂(C)が十分に流動できる空間を確保しつつ、サンドイッチ構造体の厚みと別の構造体(C)の厚みとを同じにすることが好ましい。
また、本発明において、空隙を有するコア層の密度が0.1〜0.7g/cmであることが好ましい。
コア層の密度は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)の配合量比、あるいは不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを含有する成形体をスプリングバックさせる量により定まるものである。コア層の密度は、特に限定はされないが、水中置換法、ピクノメーター法、あるいは浮沈法などを用いることにより求めることができる。測定数はn=3で行い、その平均値を用いることができる。
コア層の密度は好ましくは0.2〜0.6g/cm、より好ましくは0.3〜0.5g/cm、さらに好ましくは0.3〜0.4g/cmである。0.1g/cmよりも小さいと、コア層の大部分が空隙で構成されるため、サンドイッチ構造体の強度が不足する。0.7g/cmよりも大きいと見かけ密度が過度に大きくなり、比剛性が小さくなる。また、本発明において、空隙を有するコア層の厚み方向の断面において、不連続繊維又は熱可塑性樹脂(A)に囲まれて形成された空隙の平均面積が0.01〜0.2mmであることが好ましい。空隙の平均面積とは、レーザー顕微鏡を用いて一体化成形体あるいはサンドイッチ構造体の断面を観察した画像において、コア層を構成する不連続繊維あるいは熱可塑性樹脂(A)で囲まれて形成した空隙のそれぞれの面積を測定し平均したものをいう。一定量の空隙の平均面積を規定することにより、別の構造体(C)の樹脂がコア層に進入しやすくなり、接合強度を向上させることができる。
空隙の平均面積は、好ましくは0.02〜0.15mm、より好ましくは0.03〜0.13mm、さらに好ましくは0.05〜0.12mmである。空隙の平均面積が0.01mmよりも小さいと、樹脂(C)のコア層への進入が阻害され、接合強度が向上しにくい。空隙の平均面積が0.2mmよりも大きいと、コア層の剛性が低下し、一体成形体の比剛性が小さくなる傾向にある。
また、本発明において、コア層を構成する不連続繊維が、5〜75質量%、熱可塑性樹脂(A)が25〜95質量%であることが好ましい。
コア層の形成において、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)の配合量比は、空隙率を特定する一つの要素である。不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)の配合量比の求め方に特に制限はないが、コア層に含まれる樹脂成分を除去し、残った不連続繊維のみの重量を測定することで求めることができる。コア層に含まれる樹脂成分を除去する方法として、溶解法、あるいは焼き飛ばし法などを例示することができる。重量の測定には、電子はかり、電子天秤を用いて測定することができる。測定する成形材料の大きさは、100mm×100mm角が好ましく、測定数はn=3で行い、その平均値を用いることができる。好ましくは、不連続繊維が7〜70質量%、熱可塑性樹脂(A)が30〜93質量%、より好ましくは不連続繊維が20〜50質量%、熱可塑性樹脂(A)が50〜80質量%、さらに好ましくは不連続繊維が25〜40質量%、熱可塑性樹脂(A)が60〜75質量%である。不連続繊維が5質量%よりも少なく、熱可塑性樹脂(A)が95質量%よりも多いと、空隙率が小さくなり、樹脂(C)の進入が進みにくくなり、結果、接合強度も低下する。不連続繊維が75質量%よりも多く、熱可塑性樹脂(A)が25質量%よりも少ないと、サンドイッチ構造体の比剛性が低下する。
また、本発明において、コア層を構成する不連続繊維の数平均繊維長が、0.5〜50mmであることが好ましい。
不連続繊維の数平均繊維長を一定長さとすることで、コア層のスプリングバックによる空隙の生成を確実なものとすることができる。数平均繊維長は、好ましくは0.8〜40mm、より好ましくは1.5〜20mm、さらに好ましくは3〜10mmである。平均繊維長が0.5mmよりも短いと、一定大きさ以上の空隙形成が困難となる場合がある。平均繊維長が50mmよりも長いと、繊維束からランダム分散させることが困難となり、コア層が十分なスプリングバックを生じることができないため、空隙の大きさが限定的となり、接合強度が低下する。
不連続繊維の繊維長を測定する方法としては、例えば、不連続繊維群から直接不連続繊維を摘出して顕微鏡観察により測定する方法がある。不連続繊維群に樹脂が付着している場合には、不連続繊維群から、それに含まれる樹脂のみを溶解する溶剤を用いて樹脂を溶解させ、残った不連続繊維を濾別して顕微鏡観察により測定する方法(溶解法)や、樹脂を溶解する溶剤がない場合には、不連続繊維が酸化減量しない温度範囲において樹脂のみを焼き飛ばし、不連続繊維を分別して顕微鏡観察により測定する方法(焼き飛ばし法)などがある。不連続繊維群から不連続繊維を無作為に400本選び出し、その長さを1μm単位まで光学顕微鏡にて測定し、繊維長とその割合を求めることができる。なお、不連続繊維群から直接不連続繊維を摘出する方法と、焼き飛ばし法や溶解法で不連続繊維を摘出する方法とを比較した場合、条件を適切に選定することで、得られる結果に特別な差異を生じることはない。これらの測定方法の中で溶解法を採用するのが、不連続繊維の重量変化が少ない点で好ましい。
また、本発明は、コア層を構成する不連続繊維が、500本未満の単繊維からなる繊維束で存在し、かつランダムに配向してなることが好ましい。
また、本発明は、コア層を構成する不連続繊維が、モノフィラメント状に分散し、不連続な単繊維(a)と、前記不連続な単繊維(a)と交差する他の不連続な単繊維(b)とで形成される二次元配向角の平均値が10〜80度であることが好ましい。
不連続繊維が500本未満の単繊維からなる繊維束で存在し、かつランダムに配向することで、コア層を構成する不連続繊維同士が交叉し存在できるため、大きなスプリングバックを得ることができ、一定大きさ以上の空隙を形成できる。ここで、モノフィラメント状に分散しているとは、サンドイッチ構造体のコア層中にて任意に選択した不連続繊維について、その二次元接触角が1度以上である単繊維の割合(以下、繊維分散率とも称す)が80%以上であることを指し、言い換えれば、構成要素中において単繊維の2本以上が接触して並行した束が20%未満であることをいう。従って、ここでは、少なくとも不連続繊維からなるコア層におけるフィラメント数100本以下の繊維束の重量分率が100%に該当するもののみを対象とする。
ここで、二次元接触角とは、不連続な単繊維と該不連続な単繊維と接触する不連続な単繊維とで形成される角度のことであり、接触する不連続な単繊維同士が形成する角度のうち、0度以上90度以下の鋭角側の角度と定義する。この二次元接触角について、図面を用いてさらに説明する。図7(a)、(b)は本発明における一実施態様であって、サンドイッチ構造体のコア層中の不連続繊維を面方向(a)および厚さ方向(b)から観察した場合の模式図である。不連続な単繊維13を基準とすると、不連続な単繊維13は図7(a)では不連続な単繊維14〜18と交わって観察されるが、図7(b)では不連続な単繊維13は不連続な単繊維17および18とは接触していない。この場合、基準となる不連続な単繊維13について、二次元接触角度の評価対象となるのは不連続な単繊維14〜16であり、接触する2つの不連続な単繊維が形成する2つの角度のうち、0度以上90度以下の鋭角側の角度19である。
二次元接触角を測定する方法としては、特に制限はないが、例えば、サンドイッチ構造体のコア層表面から不連続繊維の配向を観察する方法が例示できる。この場合、サンドイッチ構造体の表面を研磨してコア層の不連続繊維を露出させることで、より不連続繊維を観察しやすくなる。また、X線CT透過観察して不連続繊維の配向画像を撮影する方法も例示できる。X線透過性の高い不連続繊維の場合には、不連続繊維にトレーサ用の繊維を混合しておく、あるいは不連続繊維にトレーサ用の薬剤を塗布しておくと、不連続繊維を観察しやすくなるため好ましい。また、上記方法で測定が困難な場合には、サンドイッチ構造体からコア層を分離させた後、コア層を加熱炉等により高温下に置いて、熱可塑性樹脂成分を焼失させた後、取り出した不連続繊維からなるマットから、光学顕微鏡または電子顕微鏡を用いて、不連続繊維の配向を観察する方法が例示できる。前記観察方法に基づき、繊維分散率は次の手順で測定する。無作為に選択した不連続な単繊維(図7における不連続な単繊維13)に対して接触している全ての不連続な単繊維(図7における不連続な単繊維14〜16)との二次元接触角を測定する。これを100本の不連続な単繊維についておこない、二次元接触角を測定した全ての不連続な単繊維の総本数と、二次元接触角が1度以上である不連続な単繊維の本数との比率から、割合を算出する。
さらに、コア層を構成する不連続繊維は、ランダムに分散していることが、とりわけ好ましい。ここで、不連続繊維がランダムに分散しているとは、サンドイッチ構造体における任意に選択した強化繊維の二次元配向角の平均値が30〜60度であることをいう。かかる二次元配向角とは、不連続な単繊維と該不連続な単繊維と交差する不連続な単繊維とで形成される角度のことであり、交差する不連続な単繊維同士が形成する角度のうち、0度以上90度以下の鋭角側の角度と定義する。この二次元配向角について、図面を用いてさらに説明する。図7(a)、(b)において、不連続な単繊維13を基準とすると、不連続な単繊維13は他の不連続な単繊維14〜18と交差している。ここで交差とは、観察する二次元平面において、基準とする不連続な単繊維が他の不連続な単繊維と交わって観察される状態のことを意味し、不連続な単繊維13と不連続な単繊維14〜18が必ずしも接触している必要はなく、投影して見た場合に交わって観察される状態についても例外ではない。つまり、基準となる不連続な単繊維13について見た場合、不連続な単繊維14〜18の全てが二次元配向角の評価対象であり、図7(a)中において二次元配向角は交差する2つの不連続な単繊維が形成する2つの角度のうち、0度以上90度以下の鋭角側の角度19である。
二次元配向角を測定する方法としては、特に制限はないが、例えば、構成要素の表面から不連続繊維の配向を観察する方法が例示でき、上述した二次元接触角の測定方法と同様の手段を取ることができる。二次元配向角の平均値は、次の手順で測定する。無作為に選択した不連続な単繊維(図7における不連続な単繊維13)に対して交差している全ての不連続な単繊維(図7における不連続な単繊維14〜18)との二次元配向角の平均値を測定する。例えば、ある不連続な単繊維に交差する別の不連続な単繊維が多数の場合には、交差する別の不連続な単繊維を無作為に20本選び測定した平均値を代用してもよい。前記測定について別の不連続な単繊維を基準として合計5回繰り返し、その平均値を二次元配向角の平均値として算出する。
不連続繊維がモノフィラメント状かつランダムに分散していることで、上述した不連続繊維が500本未満の単繊維からなる繊維束状に分散するよりも、コア層中に空隙を均一に存在させることができる。例えば空隙が一定の大きさで形成されていたとしても、それが偏って存在した場合、空隙間に壁が形成されることで独立した状態で形成され、樹脂の進入を阻害してしまう。このため、空隙をコア層中に均一に連続した状態で存在させることは、空隙への樹脂の進入を容易にさせることができるため、本発明の接合形態として好ましい。
かかる観点から、不連続繊維からなるコア層の繊維分散率は90%以上が好ましく、100%に近づくほどより好ましい。また、不連続繊維の二次元配向角の平均値としては、40〜50度が好ましく、理想的な角度である45度に近づくほど好ましい。
空隙を有するコア層または不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させた成形体に好適に用いられる不連続繊維のマットは、例えば、不連続繊維を予め、500本未満の単繊維からなる繊維束状および/またはモノフィラメント状に分散して製造される。不連続繊維マットの製造方法としては、具体的には、不連続繊維を空気流にて分散シート化するエアレイド法や不連続繊維を機械的にくし削りながら形成してシート化するカーディング法などの乾式プロセス、不連続繊維を水中にて攪拌して抄紙するラドライト法による湿式プロセスを公知技術として挙げることができる。不連続繊維をよりモノフィラメント状に近づける手段としては、乾式プロセスにおいては、開繊バーを設ける方法やさらに開繊バーを振動させる方法、さらにカードの目をファインにする方法や、カードの回転速度を調整する方法などが例示でき、湿式プロセスにおいては、不連続繊維の攪拌条件を調整する方法、分散液の強化繊維濃度を希薄化する方法、分散液の粘度を調整する方法、分散液を移送させる際に渦流を抑制する方法などが例示できる。特に、不連続繊維マットは、湿式法で製造されることが好ましく、投入繊維の濃度を増やしたり、分散液の流速(流量)とメッシュコンベアの速度を調整したりすることで不連続繊維マットの強化繊維の割合を容易に調整することができる。例えば、分散液の流速に対して、メッシュコンベアの速度を遅くすることで、得られる不連続繊維からなるマット中の繊維の配向が引き取り方向に向き難くなり、嵩高い不連続繊維からなるマットを製造可能である。不連続繊維からなるマットとしては、不連続繊維単体から構成されていてもよく、不連続繊維が粉末形状や繊維形状のマトリックス樹脂成分と混合されていたり、不連続繊維が有機化合物や無機化合物と混合されていたり、不連続の強化繊維同士が樹脂成分で目留めされていてもよい。
次に、本発明に係る一体化成形体の製造方法について説明する。
本発明は、少なくとも不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、及び連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させる一体化成形体の製造方法であって、少なくても以下の工程[1]〜工程[3]を有する一体化成形体の製造方法である。
[1]プレス成形により前記不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させたコア層前駆体を形成する工程
[2]次の[2−1][2−2]いずれかの工程により、前記コア層と前記スキン層とを一体化させたサンドイッチ構造体を形成させる工程
[2−1]前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化し、スキン層を形成するとともに前記コア層前駆体と前記スキン層とを一体化させた後、前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させて空隙を有するコア層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
[2−2]プレス成形により前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させることで空隙を有するコア層を形成させた後、前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化させてスキン層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
[3]前記サンドイッチ構造体の側面部に、溶融させた樹脂を射出成形することにより、前記コア層の少なとも一部を押圧変形させるとともに、前記コア層に形成した空隙の一部に含浸させ、該樹脂を固化又は硬化させることにより別の構造体(C)を接合一体化させる工程
工程[1]は、コア層となる不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させたコア層前駆体を作製する工程である。
不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させたコア層前駆体は、不連続繊維からなるマットに熱可塑性樹脂(A)のフィルムや不織布をプレス成形にて含浸させることで製造することができる。熱可塑性樹脂(A)のフィルムや不織布を含浸させる際の圧力は、好ましくは0.5MPa〜30MPa、さらに好ましくは1MPa〜5MPaとするのがよい。0.5MPaよりも圧力が小さいと熱可塑性樹脂(A)が不連続繊維マットに含浸しないことがあり、また30MPaよりも大きいとコア層前駆体の不連続繊維が熱可塑性樹脂(A)により流動することで、不連続繊維マットが割れることがある。熱可塑性樹脂(A)のフィルムや不織布を含浸させる際の温度は、熱可塑性樹脂の場合、熱可塑性樹脂の融点あるいは軟化点以上の温度であることが好ましく、融点あるいは軟化点+10℃以上、さらに好ましくは、融点あるいは軟化点+20℃以上が良い。なお、熱可塑性樹脂のフィルムや不織布を含浸させる際の温度が、熱可塑性樹脂の融点あるいは軟化点よりも温度が高すぎる場合、熱可塑性樹脂の分解や劣化が生じることがあるため、熱可塑性樹脂の融点あるいは軟化点+150℃以下であるのが好ましい。
上記条件で、不連続繊維マットに熱可塑性樹脂(A)のフィルムや不織布を含浸させる方法を実現するための設備としては、プレス成形機、ダブルベルトプレスを好適に用いることができる。バッチ式の場合は前者であり、さらに熱可塑性樹脂を用いる場合には加熱用と冷却用の2機以上を並列した間欠式プレスシステムとすることで生産性の向上が図れる。連続式の場合は後者であって連続的な加工を容易におこなうことができるため連続生産性に優れる。
工程[2]は、次の[2−1][2−2]いずれかの工程により、前記コア層と前記スキン層とを一体化させたサンドイッチ構造体を形成させる工程からなる。
[2−1]は、前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化し、スキン層を形成するとともに前記コア層前駆体と前記スキン層とを一体化させた後、前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させて空隙を有するコア層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程である。すなわち、サンドイッチ構造体を先に形成し、その後に空隙を有するコア層を形成するものである。
スキン層を作製する工程について説明する。例えば、樹脂(B)が熱硬化性樹脂の場合、連続繊維に含浸されたプリプレグをスキン層前駆体として準備する。工程[1]で得られたコア層前駆体の両側をスキン層前駆体で挟み込んだ積層体を形成し、この積層体をプレス成形により加熱し0.3MPa〜30MPaの圧力を付与すると、スキン層前駆体の樹脂(B)が硬化してスキン層を作製することができる。また、樹脂(B)が熱可塑性樹脂の場合は、連続繊維に含浸されたプリプレグをスキン層前駆体とすることができ、プレス成形により加熱し、0.3MPa〜30MPaの圧力を付与することで、熱可塑性樹脂を軟化させた後、冷却用プレス成形機に搬送し、熱可塑性樹脂が固化する温度まで加圧することでスキン層を作製することができる。このとき、プレス成形の加熱によりコア層前駆体に含浸した樹脂がスプリングバックを起こそうとするが、プレス成形の金型間距離(クリアランス)を一定に保持させることで、スキン層前駆体は樹脂が硬化または固化してスキン層となるが、コア層前駆体は空隙を形成することはない。スキン層を形成した後、金型を所定のクリアランスを設定して再度加熱することにより、今度はコア層前駆体がスプリングバックを起こすとともに、コア層前駆体の樹脂が硬化または固化することで、コア層が形成され、サンドイッチ構造体が完成する。
[2−2]は、プレス成形により前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させることで空隙を有するコア層を形成させた後、前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化させてスキン層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程である。すなわち、工程[2−1]とは異なり、あらかじめコア層を形成しておいてからサンドイッチ構造体を形成するものである。
まず、空隙を有するコア層を作製する工程では、プレス成形によりコア層前駆体は加熱された状態で所定の膨張倍率に厚さ調整され、コア層前駆体は膨張されて空隙を有するコア層となる。これは、プレス成形の加熱により熱可塑性樹脂(A)の不連続繊維に対する結合力が弱まり、加圧を解除することで強化繊維の残留応力が解放されて、元に戻ろうとするスプリングバックにより膨張するからであり、膨張させることでコア層に必要な空隙を形成することができる。
この後、前述したスキン層前駆体をコア層の両側に配置した積層体を形成し、工程[2−1]と同様に、この積層体をプレス成形により加熱し0.3MPa〜30MPaの圧力を付与すると、スキン層前駆体の樹脂(B)が硬化または固化してスキン層を作製することができ、サンドイッチ構造体が完成する。
このような一体化により不連続繊維がスキン層内に入り込み、不連続繊維によるアンカリング効果により、空隙を有するコア層またはコア層前駆体とスキン層とが強固に密着していることは、サンドイッチ構造体の曲げ特性を最大限発現させる観点から好ましい。
工程[3]は、サンドイッチ構造体の側面部に、溶融させた樹脂(C)を射出成形することにより、コア層の少なとも一部を押圧変形させるとともに、コア層に形成した空隙の一部に含浸させ、樹脂(C)を固化又は硬化させることにより別の構造体(C)を接合一体化させる工程である。別の構造体(C)とサンドイッチ構造体の一体化方法に特に制限はなく、例えば、(i)サンドイッチ構造体と別の構造体(C)とを別々に予め成形しておき、両者を接合する方法、(ii)サンドイッチ構造体を予め成形しておき、別の構造体(C)を成形すると同時に両者を接合する方法、がある。前記(i)の具体例としては、サンドイッチ構造体をプレス成形し、別の構造体(C)をプレス成形ないし射出成形にて作製する。作製したそれぞれの部材を、熱板溶着、振動溶着、超音波溶着、レーザー溶着、抵抗溶着、誘導加熱溶着、などの公知の溶着手段により接合する方法がある。一方、前記(ii)の具体例としては、サンドイッチ構造体をプレス成形し、次いで射出成形金型に挿入し、別の構造体(C)を形成する材料を金型に射出成形し、溶融ないし軟化状態にある樹脂(C)の熱量でサンドイッチ構造体の空隙を有するコア層に接合させる方法がある。また、前記(ii)の別の具体例としては、サンドイッチ構造体をプレス成形し、次いでプレス成形金型内に配置し、別の構造体(C)を形成する材料をプレス成形金型内に配置し、プレス成形することで、前記と同様の原理で接合する方法がある。一体化成形品の量産性の観点からは、好ましくは(ii)の方法であって、インサート射出成形やアウトサート射出成形、および、スタンピング成形やヒートアンドクール成形が好ましく使用される。さらに、別の構造体(C)を形成する樹脂の溶融した一部が、コア層の奥深くに進入し、かつ前記コア層に形成された前記空隙の一部に奥深くに含浸した状態とするには、インサート射出成形やアウトサート射出成形がより好ましい。
また、本発明において、前記工程[1]および工程[2]を一度の加熱プレスのみ、あるいは加熱プレスと冷却プレスの1サイクルのみのプレス成形にて行う一体化成形体の製造方法である。
ここで、一度の加熱プレスとは、プレス成形において加熱プレス機の型閉じから型開きまでの一連したプレス作業を言い、また加熱プレスと冷却プレスの1サイクルのプレス成形とは加熱プレスの型閉じから型開き後、冷却プレス機にサンドイッチ構造体を搬送し、さらに冷却プレスの型閉じから型開きまでの一連したプレス作業をいう。前記工程[1]および[2]を一度の加熱プレスのみ、あるいは加熱プレスと冷却プレスの1サイクルのみのプレス成形にて行うことで、製造工程を簡便にすることができる。
また、本発明において、コア層に形成された空隙は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを含有するコア層前駆体を、熱可塑性樹脂(A)の軟化点または融点以上に加熱及び加圧した後、加圧を解除し、スプリングバックにより膨張させることにより形成されることが好ましい。
不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを含有するコア層前駆体を、加熱及び加圧した後に加圧を解除し、スプリングバックによる膨張により、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)による大きな面積の空隙を形成することができる。これにより、後述するように、別の構造体(C)を構成する樹脂(C)の溶融した一部をコア層の奥深くに進入させる際、コア層の空隙の奥深くまで含浸することができる。
空隙率の制御はコア層の厚さ調整により行うことができる。不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを構成するコア層前駆体を、熱可塑性樹脂(A)の軟化点または融点以上に加熱及び加圧した後、加圧を解除し、スプリングバックにより膨張させることにより空隙を形成させることができるが、加圧を解除する際にコア層の厚みを大きくさせるほど、スプリングバックによる膨張量は増え、コア層に形成する空隙率を増加させることができる。
また、本発明において、別の構造体(C)を構成する溶融した樹脂を射出成形により、サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層に進入させ、かつ前記側面部に存するコア層に形成された空隙の一部に含浸させ接合させる方法が好ましい。
例えば、パソコンの筺体のように底面積に比べて側面部面積が小さい、いわゆる薄型直方体形状においては、側面部の面積は狭く、その部分に別の構造体を接合するには強い接合強度が必要である。そこで、本願発明の接合構成や接合方法を取ることにより、狭い面積の部位にでも、強い強度を持って、別の構造体を接合することができる。
また、本発明において、サンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去してコア層を露出させる工程、及び、別の構造体(C)を構成する溶融した樹脂を射出成形により、前記サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層に進入させ、かつ前記サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層に形成された空隙及び前記スキン層の一部を除去して露出させた前記コア層に形成された空隙に含浸させ接合させる工程を有することが好ましい。
スキン層をコア層の両面に積層したサンドイッチ構造体において、別の構造体(C)を接合させる部位をサンドイッチ構造体の側面部に存するコア層のみならず、スキン層が積層されている平面部のコア層にも接合部位を持たせることにより、より接合強度を高めることができる。スキン層の一部を除去してコア層を露出させ、そこには空隙を有するコア層が現れる。その部位に溶融した樹脂(C)を進入、含浸させる構成である。
スキン層を除去し、露出したコア層の領域を大きくするほど、接合面積を増やすことができるため、より接合強度を上げることができる。しかし、露出したコア層の領域を大きくしすぎると、サンドイッチ構造体の面積が減少するため、曲げ弾性率が低下する場合がある。
ここで、スキン層を除去し、コア層を露出させる方法について例示する。例えば、予めサンドイッチ構造体を作製しておき、コア層を露出させる領域のみを切削加工することでスキン層を除去できる。あるいは、サンドイッチ構造体を作製する前に、コア層を露出させる領域分小さく加工したスキン層をプリフォームし、成形することでスキン層を除去し、コア層を露出させたサンドイッチ構造体を得ることができる。
以下、実施例によって、本発明の一体化成形体およびその製造方法について具体的に説明するが、下記の実施例は本発明を制限するものではない。
実施例に用いた測定方法を下記する。
(1)コア層の数平均繊維長
コア層に含有される強化繊維の数平均繊維長Lnを測定する。コア層の一部を切り出し、電気炉にて空気中500℃で30分間加熱して樹脂を十分に焼却除去して強化繊維を分離し、分離した強化繊維から無作為に400本以上抽出した。これらの抽出した強化繊維の繊維長の測定は、光学顕微鏡を用いて行い、400本の繊維の長さを1μm単位まで測定して、下式(1)を用いて数平均繊維長Lnを算出した。
Figure 2015085613
(2)コア層の二次元配向角
5cm角に切り出したコア層をアルミホイルで包み、これを空気中500℃で1時間加熱し、樹脂成分を焼き飛ばした。成形材料を包んだアルミホイルを開き、顕微鏡のステージの上に配置した。得られた強化繊維からなる基材を顕微鏡で観察し、無作為にあるモノフィラメントを1本選定し、該モノフィラメントに交差する別のモノフィラメントとの二次元配向角を画像観察より測定した。配向角は交差する2つの単繊維とのなす2つの角度のうち、0°以上90°以下の角度(鋭角側)を採用した。選定した単繊維1本あたりの二次元配向角の測定数はn=20とした。同様の測定を合計5本の単繊維を選定しておこない、その平均値を二次元配向角とした。
(3)コア層の繊維重量分率および樹脂重量分率
コア層の繊維重量分率および樹脂重量分率を測定する。コア層から100mm×100mm(各厚さ)の角板を切り出し、その重量w0(g)を測定した。次に、切り出した成形材料を、空気中で500℃×1時間加熱し、樹脂成分を焼き飛ばして残った強化繊維の重量w1(g)を測定した。下式(2)を用いて、繊維重量分率(wt%)を求めた。いずれの測定もn=3で行い、その平均値を用いた。また、樹脂重量分率(wt%)は下式(3)を用いて求めた。
Figure 2015085613
Figure 2015085613
(4)コア層の空隙率
コア層を10mm×10mm、(各厚さ)に切り出し、X線CT(ヤマト科学(株)製 TDM1300−FW)により空隙の体積含有率を求め、空隙率とした。測定は空間解像度を0.7μmとして実施した。
(5)コア層の空隙の平均面積
コア層の厚み方向の断面をレーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9510)を用いて長手方向に向けて長さ25mmを 観察し、熱可塑性樹脂と不連続の強化繊維で構成された空隙の写真を撮影した後、画像計測ツールを用いて各空隙の面積をそれぞれ求めた。次に、測定した全ての空隙の面積の平均値を算出し、空隙の平均面積とした。
(6)積層板の曲げ弾性率
積層板から長さ50mm、幅25mm、(各厚さ)にサンプルを切り出し、支点間距離が試験片厚さの32倍で、ASTM D790に準拠して曲げ弾性率を求めた。さらに、得られた曲げ弾性率を以下の基準で評価した。AA、A、Bが合格であり、C、Dが不合格である。
AA:20GPa以上
A:15GPa以上20GPa未満
B:5GPa以上15GPa未満
C:3GPa以上5GPa未満
D:3GPa未満
(7)接合部の段差高さ
一体化成形体から接合部を含んだ幅25mmの小片を切り出し、エポキシ樹脂に包埋した後、一体化成形体の厚み方向の断面を研磨することで試料を作製した。前記試料をレーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9510)を用いて撮影した後、画像計測ツールを用いて別の構造体(C)と積層板の両表面における段差高さを測定した。両表面におけるそれぞれの段差高さの平均を接合部の段差高さとし、得られた値を以下の基準で評価した。
AA:0.001mm未満
A:0.001mm以上0.01mm未満
B:0.01mm以上0.03mm未満
C:0.03mm以上0.3mm未満
D:0.3mm以上あるいは測定不可
(8)進入距離
一体化成形体から接合部を含んだ幅25mmの小片を切り出し、エポキシ樹脂に包埋した後、一体化成形体の厚み方向の断面を研磨することで試料を作製した。前記試料をレーザー顕微鏡((株)キーエンス製 VK−9510)を用いて撮影した後、画像計測ツールを用いてコア層に進入した別の構造体(C)を形成する樹脂の進入距離を測定した。ここで、進入距離の測定方法として、積層板の側端部から厚み方向に垂線を伸ばし、その垂線から最も離れた別の構造体(C)を形成する樹脂の先端との距離を計測する。なお、サンドイッチ構造体の側端部が揃っていない場合は両表層にスキン層が配置する最端の位置を基準とする。
(9)凹凸の最大高さおよび平均高さ
一体化成形体から接合部を含んだ幅25mmの小片を切り出し、エポキシ樹脂に包埋した後、一体化成形体の厚み方向の断面を研磨することで試料を作製した。前記試料をレーザー顕微鏡(キーエンス(株)製、VK−9510)で400倍に拡大し、コア層と別の構造体(C)を形成する樹脂とがなす凹凸形状の境界部を無作為に選定し、観察視野が重複しない10ヶ所について撮影した。次に、画像計測ツールを用いて、撮影した画像を元にそれぞれの凹凸について高さを測定した。測定し最大値を凹凸の最大高さとし、平均値を平均高さとした。
(10)接合強度
一体化成形体から長さ50mm、幅25mm(各厚さ)のサイズに接合部が長手中央となるようにサンプルを切り出し、支点間距離が試験片厚さの32倍で、ASTM D790に準拠して曲げ強度を求め、これを接合強度とした。さらに、得られた接合強度を以下の基準で評価した。AA、A、Bが合格であり、C、Dが不合格である。
AA:100GPa以上
A:60GPa以上100GPa未満
B:40GPa以上60GPa未満
C:10GPa以上40GPa未満
D:10GPa未満あるいは測定不可
(11)一体化成形体の総合評価
一体化成形体の要望特性として、軽量、高強度・高剛性でかつ薄肉化の全てを兼ね備えていることが好ましい観点から、以下の基準で評価した。AA、A、Bが合格であり、C、Dが不合格である。
AA:コア層の密度が0.9g/cm未満かつ積層板の曲げ弾性率、接合部材および積層板の高さの比較、接合強度の評価が全てAA
A:コア層の密度が0.9g/cm未満かつ積層板の曲げ弾性率、接合部材および積層板の高さの比較、接合強度の評価が全てA以上
B:コア層の密度が0.9g/cm未満かつ積層板の曲げ弾性率、接合部材および積層板の高さの比較、接合強度の評価が全てB以上
C:コア層の密度が0.9g/cm未満かつ積層板の曲げ弾性率、接合部材および積層板の高さの比較、接合強度の評価が全てC以上
D:コア層の密度が0.9g/cm以上、あるいはコア層の密度が0.9g/cm3未満かつ積層板の曲げ弾性率、接合部材および積層板の高さの比較、接合強度の評価のいずれかがD
(参考例1)PAN系炭素繊維束の調整
ポリアクリロニトリルを主成分とする重合体から紡糸、焼成処理を行い、総フィラメント数12000本の炭素繊維連続束を得た。該炭素繊維連続束に浸漬法によりサイジング剤を付与し、120℃の温度の加熱空気中で乾燥しPAN系炭素繊維束を得た。このPAN系炭素繊維束の特性は次の通りであった。
単繊維径;7μm
単位長さ当たりの質量:0.83g/m
密度:1.8g/cm
引張強度:4.0GPa
引張弾性率:235GPa
サイジング種類:ポリオキシエチレンオレイルエーテル
サイジング付着量:2質量%
(参考例2)チョップド炭素繊維束1
カートリッジカッターを用いて、参考例1の炭素繊維をカットし、繊維長6mmのチョップド炭素繊維束を得た。
(参考例3)チョップド炭素繊維束2
参考例2と同様にして、繊維長1mmのチョップド炭素繊維束2を得た。
(参考例4)チョップド炭素繊維束3
参考例2と同様にして、繊維長50mmのチョップド炭素繊維束3を得た。
(参考例5)チョップド炭素繊維束4
参考例2と同様にして、繊維長140mmのチョップド炭素繊維束4を得た。
(参考例6)炭素繊維マット1の調製
界面活性剤(和光純薬工業(株)社製、「n−ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム」(製品名))の1.5wt%水溶液100リットルを攪拌し、予め泡立てた分散液を作製した。この分散液に、参考例2で得られたチョップド炭素繊維束1を投入し、10分間撹拌した後、長さ400mm×幅400mmの抄紙面を有する抄紙機に流し込み、吸引により脱水後、150℃の温度で2時間乾燥し、炭素繊維からなる炭素繊維マット1を得た。得られたマットは良好な分散状態であった。
(参考例7)炭素繊維マット2の調製
参考例6と同様にして、参考例3で得られたチョップド炭素繊維束2を用いて、炭素繊維からなる炭素繊維マット2を得た。得られたマットは良好な分散状態であった。
(参考例8)炭素繊維マット3の調製
参考例6と同様にして、参考例4で得られたチョップド炭素繊維束3を用いて、炭素繊維からなる炭素繊維マット3を得た。得られたマットの分散状態はやや不良であった。
(参考例9)炭素繊維マット3の調製
参考例6と同様にして、参考例5で得られたチョップド炭素繊維束4を用いて、炭素繊維からなる炭素繊維マット4を得た。得られたマットの分散状態は不良であった。
(参考例10)ポリプロピレン樹脂フィルムの調整
無変性ポリプロピレン樹脂(プライムポリマー(株)社製、“プライムポリプロ”(登録商標)J105G、融点160℃)を90質量%と、酸変性ポリプロピレン樹脂(三井化学(株)社製、“アドマー” (登録商標) QE510、融点160℃)を10質量%用意し、これらをドライブレンドした。このドライブレンド品を二軸押出機のホッパーから投入し、押出機にて溶融混練した後、400mm幅のT字ダイから押出した。その後、60℃のチルロールで引き取ることによって冷却固化させ、ポリプロピレン樹脂フィルムを得た。
(参考例11)エポキシ樹脂フィルムの調整
エポキシ樹脂(ベースレジン:ジシアンジアミド/ジクロロフェニルメチルウレア硬化系エポキシ樹脂)を、ナイフコーターを用いて離型紙上に塗布してエポキシ樹脂フィルムを得た。
(参考例12)一方向プリプレグの調整
参考例1で得たPAN系炭素繊維束をシート状に一方向に配列させ、参考例11で作製したエポキシ樹脂フィルム2枚を炭素繊維の両面から重ね、加熱加圧により樹脂を含浸させ、炭素繊維の目付が110g/m、厚み0.1mm、マトリックス樹脂の質量分率が30.0%の一方向プリプレグを作製した。
(参考例13)発泡樹脂コア層
無架橋低発泡ポリプロピレンシート“エフセル”(登録商標)(2倍発泡、厚さ0.8mm)(古川電気工業(株)製)
(参考例14)ガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂
ガラス繊維強化ポリカーボネートのコンパウンドペレット( “Panlite” (登録商標)GXV−3545WI(帝人化成(株)製))
(参考例15)接着フィルムの調整
ポリアミド樹脂(東レ(株)製CM8000、4元共重合ポリアミド6/66/610/12、融点130℃)のペレットを、プレス成形にて350×350mmのサイズ、目付50g/m2の接着フィルムに加工した。
(実施例1)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。これらを400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/ポリプロピレン樹脂フィルム/炭素繊維マット1/ポリプロピレン樹脂フィルム/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°]の順序で積層した。この積層体を離型フィルムで挟み、さらにツール板で挟んだ。盤面温度が180℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて3MPaで加熱プレスした。加圧から5分間経過した後、盤面を開き、ツール板を素早く盤面温度が40℃のプレス成形機の盤面の上に配置し、3MPaで冷却プレスした。5分後にプレス成形機からツール板を取り出し、コア層にポリプロピレン樹脂が含浸した板厚み0.6mmのサンドイッチ構造体を得た。次に、得られたサンドイッチ構造体を挟んだツール板の間に厚み1mmのスペーサを挿入し、再度同様の手順、条件で加熱プレスおよび冷却プレスを行い、コア層の炭素繊維をスプリングバックさせることでコア層の厚みが増したサンドイッチ構造体(板厚み1.0mm)を得た。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、高剛性であった。
上記で得たサンドイッチ構造体を320mm×230mmのサイズに加工後、射出成形金型内にセットし、型締めを行った後、参考例14のガラス繊維強化ポリカーボネート樹脂を射出成形して、図8の模式図に示す天板と4辺の立ち壁から構成された一体化成形体を製造した。得られた一体化成形体の接合部および立ち壁を含んだ断面の模式図を図6に示す。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さも十分であり、さらには接合強度も高かった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例2)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1およびポリプロピレン樹脂の投入量を多くし、コア層の空隙率を小さくした以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに、実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は極めて高く、高剛性であったが、接合強度がやや不十分であった。断面観察から別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さがやや不十分であることを確認した。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例3)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1およびポリプロピレン樹脂の投入量を少なくし、コア層の空隙率を大きくした以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに、実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率はやや低かったが、一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さも十分であり、さらには接合強度も高かった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例4)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であった。
上記で得たサンドイッチ構造体を320mm×230mmのサイズに加工後、さらに厚み0.4mmを残してサンドイッチ構造体の側端部から幅5mmをNC加工機で切削し、サンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去しコア層を露出させた。次に、実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。得られた一体化成形体は、別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さも十分であり、さらには接合強度も高かった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例5)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに、射出成形の保圧条件をやや低めに設定した以外は実施例1と同様にして、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であったが、一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さはやや十分であり、さらには接合強度もやや不十分であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例6)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに、射出成形の保圧条件をやや高めに設定した以外は実施例1と同様にして、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も高く良好であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例7)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1を極めて少なくし、ポリプロピレン樹脂量を多くして、さらにコア層の空隙率を小さくした以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は極めて高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さがやや不十分であり、さらには接合強度も不十分であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例8)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1を極めて多くし、ポリプロピレン樹脂量を少なくした以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は極めて高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も十分であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例9)
参考例7で得た炭素繊維マット2と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。炭素繊維マット1を炭素繊維マット2に変更した以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も高く良好であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例10)
参考例8で得た炭素繊維マット3と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。炭素繊維マット1を炭素繊維マット3に変更した以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も高く良好であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
(実施例11)
参考例9で得た炭素繊維マット4と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。炭素繊維マット1を炭素繊維マット4に変更した以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であったが、一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さはやや不十分であり、さらには接合強度もやや不十分であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表1に示す。
Figure 2015085613
(比較例1)
参考例12で得た一方向プリプレグのみを用いた。400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°] の順序で積層し、離型フィルムで挟んだ。さらに厚み1mmのスペーサを配置したツール板で挟んだ。盤面温度が160℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて1MPaで加熱プレスした。加圧から4分間経過した後、盤面を開き、厚み1.0mmの積層板を取り出した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造したが、脱型時に別の構造体(C)が剥がれ落ちた。積層板の接合部を目視確認したが、別の構造体(C)の樹脂の付着も見られず接合強度が極めて弱かったものと推察する。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例2)
参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/ポリプロピレン樹脂フィルム/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°] の順序で積層し、離型フィルムで挟んだ。さらに厚み1mmのスペーサを配置したツール板で挟んだ。盤面温度が150℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて1MPaで加熱プレスした。加圧から5分間経過した後、盤面を開き、厚み1.0mmの積層板を取り出した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造したが、脱型時に別の構造体(C)が剥がれ落ちた。コア層の接合部を目視確認したが、別の構造体(C)の樹脂の付着も見られず接合強度が極めて弱かったものと推察する。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例3)
参考例13で得た発泡樹脂コア層と、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/発泡樹脂コア層/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°] の順序で積層し、離型フィルムで挟んだ。さらに厚み1mmのスペーサを配置したツール板で挟んだ。盤面温度が145℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて1MPaで加熱プレスした。加圧から8分間経過した後、盤面を開き、厚み1.0mmの積層板を取り出した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率はやや不十分であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さも不十分であり、さらには接合強度も劣った。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例4)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1およびポリプロピレン樹脂の投入量を多くし、プレス成形時にスプリングバックさせずに成形した以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造したが、脱型時に別の構造体(C)が剥がれ落ちた。コア層の接合部を目視確認したが、別の構造体(C)の樹脂の付着も見られず接合強度が極めて弱かったものと推察する。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例5)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1およびポリプロピレン樹脂の投入量を少なくし、コア層の空隙率を極めて大きくさせた以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は劣るが、一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も高かった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例6)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。コア層を構成する炭素繊維マット1を極めて多くし、ポリプロピレン樹脂量を極めて少なくし、さらにコア層の空隙率を極めて大きくさせた以外は実施例1と同様にしてプリフォーム、プレス成形を行い、厚み1.0mmのサンドイッチ構造体を得た。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は劣るが、一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは十分であり、さらには接合強度も高かった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例7)
参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグと、参考例14で得た接着フィルムとを用いた。それぞれを400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/ポリプロピレン樹脂フィルム/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/接着フィルム] の順序で積層し、離型フィルムで挟んだ。さらに厚み1mmのスペーサを配置したツール板で挟んだ。盤面温度が150℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて1MPaで加熱プレスした。加圧から5分間経過した後、盤面を開き、厚み1.0mmの積層板を取り出した。さらに実施例1と同様にして射出成形し、図5に示す断面を有した一体化成形体を製造した。サンドイッチ構造体の曲げ弾性率は高く、良好であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂のコア層への進入距離、および凹凸の高さは劣るが、接着フィルム層を介して十分な接合が成されており、接合強度も高く良好であった。ただし、接合部の厚みが0.6mm増加することで厚肉の一体化成形体であった。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。
(比較例8)
参考例6で得た炭素繊維マット1と、参考例10で得たポリプロピレン樹脂フィルムと、参考例12で得た一方向プリプレグとを用いた。それぞれを400mm角にサイズに調整した後、[一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/一方向プリプレグ90°/一方向プリプレグ0°/ポリプロピレン樹脂フィルム/炭素繊維マット1/ポリプロピレン樹脂フィルム] の順序で積層した。この積層体を離型フィルムで挟み、さらにツール板で挟んだ。盤面温度が180℃のプレス成形機の盤面の上にツール板を配置した後、盤面を閉じて3MPaで加熱プレスした。加圧から5分間経過した後、盤面を開き、ツール板を素早く盤面温度が40℃のプレス成形機の盤面の上に配置し、3MPaで冷却プレスした。5分後にプレス成形機からツール板を取り出し、5層の一方向プリプレグと炭素繊維マットにポリプロピレン樹脂が含浸した層とが一体化した、板厚み0.85mmの2層構造の積層板を得た。なお、一方向プリプレグからなる層厚みが0.5mm、炭素繊維マットにポリプロピレン樹脂が含浸した含浸基材の層厚みが0.35mmであった。次に、上記積層板を320mm×230mmのサイズに加工した後、離型フィルムで挟み、さらに310mm×220mm、厚み0.35mmの金属板を積層板の含浸基材側、かつ積層板の中央に配置した。つまり、積層板の外周5mm幅のみ金属板が配置されていない状態である。さらに、前記の積層板と金属板とを厚み1.2mmのスペーサを挿入したツール板の間に挟み、再度同様の手順、条件で加熱プレスおよび冷却プレスを行い、前記含浸基材の炭素繊維をスプリングバックさせることで積層板の外周5mm幅の領域の厚みが1.2mm、それ以外の金属板が配置されていた領域の厚みが1.0mmの積層板を得た。
さらに、得られた積層板に射出金型と同じ温度に加熱した310mm×220mm、厚み0.35mmの金属板を積層板の中央、かつ積層板の炭素繊維マットとポリプロピレン樹脂から形成された層側に配置した状態で、射出金型にセットした以外は実施例1と同様にして射出成形し、図9に示す断面を有した一体化成形体を製造した。積層板の曲げ弾性率は2層構造であったため、やや不十分であった。一体化成形体は別の構造体を形成する樹脂が含浸基材への進入距離、および凹凸の高さは十分であったが、接合強度は低かった。接合強度試験後のサンプルを確認したが、曲げによる引張側で炭素繊維マットとポリプロピレン樹脂からなる層と、別の構造体(C)を形成する樹脂との界面で破壊していた。炭素繊維マットとポリプロピレン樹脂からなる層側では、曲げによる引張応力が高くなるため、サンドイッチ構造体と比較して2層構造の方が低い応力で破壊に至ったものと推測する。サンドイッチ構造体および一体化成形体の特性をまとめて表2に示す。なお、積層板の炭素繊維マットとポリプロピレン樹脂からなる層において、外周5mm幅の密度が0.54g/cmに対して、金属板が配置されていた領域の密度が0.76g/cmであるため、積層板の外周5mm幅の領域の方が低密度であった。
Figure 2015085613
本発明の一体化成形体は、自動車内外装、電気・電子機器筐体、自転車、スポーツ用品用構造材、航空機内装材、輸送用箱体等に有効に使用できる。
1 不連続繊維または熱可塑性樹脂(A)
2 コア層に形成された空隙
3 スキン層
4 コア層
5 別の構造体(C)または樹脂(C)
6 進入距離
7−1、7−2、7−3、7−4 樹脂(C)がなす凸部を構成する2つの谷における、それぞれの谷が最も窪んだ点
8−1、8−2、8−3 凹凸形状の高さを測定するための基準線
9−1、9−2、9−3 凹凸形状の高さ
10 接着層
11 サンドイッチ構造体の厚み
12 別の構造体(C)の厚み
13、14、15、16、17、18 不連続な単繊維
19 二次元接触角、二次元配向角

Claims (16)

  1. 少なくとも、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させた一体化成形体であって、前記コア層の空隙率が30〜80%であり、前記別の構造体(C)を形成する樹脂の一部が、前記コア層の少なとも一部を押圧変形してなるとともに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸することにより、前記別の構造体(C)と前記サンドイッチ構造体を接合させることを特徴とする一体化成形体。
  2. サンドイッチ構造体は底面積に比べて側面部面積が小さい直方体形状であり、別の構造体(C)は、前記サンドイッチ構造体の側面部に存するコア層と接合させる、請求項1に記載の一体化成形体。
  3. サンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去して露出させたコア層に前記別の構造体(C)を接合させる、請求項1または2のいずれかに記載の一体化成形体。
  4. 前記別の構造体(C)の一部が前記コア層を押圧変形させる長さが、該コア層の端部から0.5mm以上20mm以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の一体化成形体。
  5. 前記コア層を押圧変形させた前記別の構造体(C)が、さらに前記コア層に形成された前記空隙の一部に含浸して凹凸形状を形成し、前記凹凸形状における最大高さが15〜200μm、平均高さが10〜100μmである、請求項1〜4のいずれかに記載の一体化成形体。
  6. 前記サンドイッチ構造体の厚みと、前記サンドイッチ構造体の側面部に接合して該サンドイッチ構造体の外周に配置される別の構造体(C)の厚みとが同じ厚みを有する、請求項1〜5のいずれかに記載の一体化成形体。
  7. 前記コア層の密度が0.1〜0.7g/cmである、請求項1〜6のいずれかに記載の一体化成形体。
  8. 前記コア層は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とからなるコア層前駆体を加熱によるスプリングバックにより形成されてなり、前記コア層の厚み方向の断面において25mm長における面積の測定値を示す平均面積が0.01〜0.2mmである、請求項1〜7のいずれかに記載の一体化成形体。
  9. コア層を構成する不連続繊維が、5〜75質量%、熱可塑性樹脂(A)が25〜95質量%である、請求項1〜8のいずれか記載の一体化成形体。
  10. コア層を構成する不連続繊維の数平均繊維長が、0.5〜50mmである、請求項1〜9のいずれかに記載の一体化成形体。
  11. コア層を構成する不連続繊維が500本未満の単繊維からなる繊維束で存在し、前記繊維束がランダムに配向してなる、請求項1〜10のいずれかに記載の一体化成形体。
  12. コア層を構成する不連続繊維がモノフィラメント状に分散し、不連続な単繊維(a)と、前記不連続な単繊維(a)と交差する他の不連続な単繊維(b)とで形成される二次元配向角の平均値が10〜80度である、請求項1〜11のいずれかに記載の一体化成形体。
  13. 少なくとも不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)からなり空隙を有するコア層、連続繊維と樹脂(B)からなるスキン層から構成されるサンドイッチ構造体に、別の構造体(C)を接合させる一体化成形体の製造方法であって、少なくとも以下の工程[1]〜工程[3]からなることを特徴とする、一体化成形体の製造方法。
    [1]プレス成形により前記不連続繊維に熱可塑性樹脂(A)を含浸させたコア層前駆体を形成する工程
    [2]次の[2−1][2−2]いずれかの工程により、前記コア層と前記スキン層とを一体化させたサンドイッチ構造体を形成させる工程
    [2−1]前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化し、スキン層を形成するとともに前記コア層前駆体と前記スキン層とを一体化させた後、前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させて空隙を有するコア層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
    [2−2]プレス成形により前記コア層前駆体を所定厚みに膨張させることで空隙を有するコア層を形成させた後、前記コア層の両側を連続繊維に樹脂(B)を含浸させたスキン層前駆体で挟み、プレス成形により前記スキン層前駆体を固化または硬化させてスキン層を形成することにより、サンドイッチ構造体を形成させる工程
    [3]前記サンドイッチ構造体の側面部に、溶融させた樹脂を射出成形することにより、前記コア層の少なとも一部を押圧変形させるとともに、前記コア層に形成した空隙の一部に含浸させ、該樹脂を固化又は硬化させることにより別の構造体(C)を接合一体化させる工程
  14. 前記工程[1]および工程[2]を一度の加熱プレスのみ、あるいは加熱プレスと冷却プレスの1サイクルのみのプレス成形にて行う、請求項13に記載の一体化成形体の製造方法。
  15. コア層に形成された空隙は、不連続繊維と熱可塑性樹脂(A)とを含有する前記コア層前駆体を、前記熱可塑性樹脂(A)の軟化点または融点以上に加熱及び加圧した後、加圧を解除し、スプリングバックにより膨張させることにより形成される、請求項13または14に記載の一体化成形体の製造方法。
  16. 工程[3]において、あらかじめサンドイッチ構造体のスキン層の一部を除去してコア層を露出させてから溶融した樹脂を射出成形することを特徴とする、請求項13〜15のいずれかに記載の一体化成形体の製造方法。
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