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JP2015084024A - 反射防止膜、光学素子および光学機器 - Google Patents

反射防止膜、光学素子および光学機器 Download PDF

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JP2015084024A
JP2015084024A JP2013222076A JP2013222076A JP2015084024A JP 2015084024 A JP2015084024 A JP 2015084024A JP 2013222076 A JP2013222076 A JP 2013222076A JP 2013222076 A JP2013222076 A JP 2013222076A JP 2015084024 A JP2015084024 A JP 2015084024A
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理絵 石松
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理絵 石松
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Abstract

【課題】反射防止特性が良好な反射防止膜を提供する。【解決手段】基材1上に形成される反射防止膜100は、400nmより小さいピッチの凹凸構造と中間層2とを有する。凹凸構造は、厚さ165nm以上300nm以下、中心波長550nmの光に対する有効屈折率は中間層側の1.35以上1.58以下の値から光入射側に変化する。該光に対して基材の屈折率は1.40以上1.75以下、中間層は基材側から順に積層された該光に対する屈折率n1で物理膜厚d1の第1層、屈折率n2で物理膜厚d2の第2層、屈折率n3で物理膜厚d3の第3層、屈折率n4で物理膜厚d4の第4層を有し、1.55≰n1≰1.70、1.35≰n2≰1.52、1.85≰n3≰2.40、1.35≰n4≰1.52、10nm≰n1d1≰260nm、10nm≰n2d2≰45nm、5nm≰n3d3≰35nm、n4d4≰125nmである。【選択図】図1

Description

本発明は、微細凹凸構造を含み、反射防止機能等を有する反射防止膜に関する。
レンズ等の光学素子の表面には、不要な反射を防止するために、一般にマルチコートと呼ばれる誘電体多層膜が形成されることが多い。また、反射防止機能を有する反射防止膜としては、微細凹凸構造を利用したものも知られている。
例えば、特許文献1には、ナノ多孔質膜やナノ微粒子膜により構成される屈折率が低い層を最上層(基材から最も遠い層)に用いた反射防止膜が開示されている。特許文献1では、この反射防止膜において、精度良く成膜できる100nm以上の膜厚を有する薄膜のみにより構成することによって、製造時における膜厚変動による性能劣化を小さくしており、特に垂直に入射する光に対して高い性能が維持できると説明されている。また、特許文献2には、実質的な屈折率(有効屈折率)が光入射側から基材側に向かって連続的に変化する反射防止膜であって、酸化アルミニウムを主成分とする板状結晶を最上層に用いたものが開示されている。
特開2012−78597号公報 特開2008−233880号公報
しかしながら、特許文献1にて開示された反射防止膜は、薄膜干渉を用いて反射を抑えるため、干渉条件が崩れる斜入射、特に45度以上の入射角での光入射に対して反射防止性能が大きく劣化する可能性がある。また、開角が大きいレンズのレンズ面に成膜すると、周辺部と中心部とで均一な膜厚で成膜することが難しく、中心部で膜厚を最適化しても周辺部で膜厚が最適ではなくなり、反射率特性が悪化しやすい。
一方、特許文献2には、膜の設計値(屈折率構造)や反射防止特性の詳細が開示されていない。
本発明は、屈折率が1.75以下の基材に対して成膜され、良好な反射防止特性(波長特性および入射角特性)が得られる反射防止膜を提供する。
本発明の反射防止膜は、基材上に形成され、400nmより小さいピッチで形成された凹凸構造と、該凹凸構造と基材との間に形成された中間層とを有する。凹凸構造の厚さは165nm以上300nm以下である。中心波長550nmの光に対する凹凸構造の有効屈折率は中間層側での1.35以上1.58以下の値から光入射側に向かって変化する。中心波長550nmの光に対する基材の屈折率は1.40以上1.75以下である。中間層は、基材側から順に積層された、中心波長550nmの光に対して屈折率がn1で物理膜厚がd1である第1層と、中心波長550nmの光に対して屈折率がn2で物理膜厚がd2である第2層と、中心波長550nmの光に対して屈折率がn3で物理膜厚がd3である第3層と、 中心波長550nmの光に対して屈折率がn4で物理膜厚がd4である第4層とにより構成されている。そして、以下の条件を満足することを特徴とする。
1.55≦n1≦1.70
1.35≦n2≦1.52
1.85≦n3≦2.40
1.35≦n4≦1.52
10nm≦n1d1≦260nm
10nm≦n2d2≦45nm
5nm≦n3d3≦35nm
n4d4≦125nm
なお、光学ガラスと、該光学ガラスを基材として、その表面に形成された上記反射防止膜とを有する光学素子や、該光学素子を含む光学系も、本発明の一側面を構成する。
本発明によれば、中心波長550nmの光に対する屈折率が1.40以上1.75以下の基材上に成膜される反射膜として、良好な反射防止特性(波長特性および入射角特性)を有する反射防止膜を実現することができる。そして、この反射防止膜が形成された光学素子を光学機器に用いることにより、優れた光学特性を有する光学機器を実現することができる。
本発明の代表的な実施例である反射防止膜の構成を示す概略図。 本発明の実施例1である反射防止膜の屈折率構造、反射率特性および中間層の膜厚が±10%変動したとき0°入射時と45°入射時の反射率変動を示す図。 本発明の実施例2である反射防止膜の反射率特性を示す図。 本発明の実施例3である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例4である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例5である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例6である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例7および実施例8である反射防止膜の反射率特性を示す図。 本発明の実施例9である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例10である反射防止膜の反射率特性を示す図。 本発明の実施例11である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例12である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例13である反射防止膜の屈折率構造および反射率特性を示す図。 本発明の実施例14である光学機器を示す図。 比較例1および比較例2において中間層の膜厚が±10%変動した場合の0°入射時および45°入射時の反射率変動を示す図。 比較例2の反射率特性を示す図。 比較例3の屈折率構造および反射率特性を示す図。 比較例4〜6の反射率特性を示す図。 比較例7の反射率特性を示す図。 比較例8の屈折率構造および反射率特性を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
図1(A)には、本発明の代表的な実施例としての反射防止膜の構成を模式的に示している。なお、以下の説明において、屈折率および光学膜厚の値は、この反射防止膜に入射する中心波長550nmの光に対する屈折率および光学膜厚である。
基材としての光学基板1は、屈折率が1.40以上1.75以下の光学ガラスもしくは光学プラスチックにより形成され、その表面(基材上)に実施例の反射防止膜100が形成されている。
反射防止膜100は、400nmより小さいピッチで形成された凸部の間に凹部が形成された微細凹凸構造3と、該凹凸構造3と光学基板1との間に形成された中間層2とにより構成されている。
光は、その波長よりも小さなピッチの微細構造に入射すると、その構造の詳細にかかわらず微細構造を構成する材料の体積比に準じた屈折率の媒質に入射したように振る舞う性質を持つ。この体積比に準じた屈折率は有効屈折率(neff)と呼ばれ、該有効屈折率は、構造を構成する材料の屈折率nmと空間充填率ffの関係式(1)(Lorentz−Lorenzの式)により定義される。
凹凸構造3は、光入射側から中間層側に向かって空間充填率ffが連続的に高くなる構造を持つため、その有効屈折率neffは光入射側から連続的に増加する。光の反射は屈折率の異なる2つの物質の界面で起こるため、このように屈折率が連続的に変化する構造では反射波が発生し難く、誘電体多層膜による反射防止膜に比べて波長特性や入射角特性に優れた反射防止性能を実現することができる。
反射防止膜100が高い反射防止性能を持つためには、凹凸構造3の膜厚は165nm以上300nm以下であることが必要である。膜厚が165nm未満になると、高い反射防止性能が得られる波長域が狭くなり、特に可視光波長域における長波長側の波長域(650〜700nm付近)の反射率が高くなってしまう。さらに、入射角が45度以上でも高性能な反射防止性能を必要とする場合には、凹凸構造3の膜厚は190nm以上であることが好ましい。一方、凹凸構造3の膜厚が300nmより厚くなると、散乱が大きくなり、透過率が低下する。
上記のような屈折率および膜厚の凹凸構造3が実現できれば、その製造方法は特に限定されない。ただし、量産性を考慮すると、真空成膜法や液相法(ゾルゲル法)により成膜した酸化アルミニウム(アルミナ)を含有する膜を水蒸気処理あるいは温水浸漬処理することで板状結晶(花弁)として形成する方法が好ましい。酸化アルミニウムを用いる場合、凹凸構造3の有効屈折率は、中間層側(基材側)での1.35以上1.58以下の値から最も光入射側での1.0に向かって連続的に変化(減少)する。
さらに、凹凸構造3は、中間層側、より具体的には、中間層2に接する部分に、有効屈折率が厚さ方向に変化しない均質部(凹凸構造が形成されていない部分)が残存していてもよい。例えば、上記のように酸化アルミニウム膜を水蒸気や温水で処理する場合には、表層に酸化アルミニウムの板状結晶が析出して凹凸構造を形成するが、その下に不定形の酸化アルミニウム層としての均質部を残存させることができる。このとき、処理時間、処理温度、材料中の酸化アルミニウムの含有量や安定化剤および触媒等の添加物含有量を制御することで、残存する均質部の膜厚を制御することができる。
ただし、これは酸化アルミニウム膜を水蒸気や温水で処理する場合に限られず、例えばナノインプリントによって光学素子の表面に微細凹凸構造を形成する場合にも均質部を形成することは可能である。また、均質部の屈折率は、凹凸構造の根元部分とほぼ一致させてもよい。
一方、凹凸構造3は、通常の蒸着膜等の均質膜と比較して緻密性が低いため、外界からの水分が凹凸構造3を通過して光学基板1に影響を与える可能性がある。そこで、凹凸構造3と光学基板1との間に多層膜である中間層2を設けることで、反射防止膜としての安定性を向上させることができる。ここで、より安定性を高めるためには、中間層2を構成する薄膜層のうち少なくとも1層は、光学基板1より屈折率が高く、緻密な層であることが好ましい。さらに、屈折率が1.40から1.75と広い範囲に設定される光学基板1に対して良好な反射率特性を維持するためには、中間層2を構成する薄膜層のうち少なくとも1層は、光学基板1より屈折率が高いH層であることが好ましい。さらに、光学基板1と該H層との屈折率差は0.1以上であることが好ましく、0.15以上であるとさらに好ましい。
中間層2を構成する各薄膜の製造方法は特に限定されず、液相法や真空蒸着法、スパッタ法等の任意のプロセスを選定することができる。ただし、より緻密性の高い膜を成膜するためには、ドライプロセスが好ましく、スパッタ法がより好ましい。
上記のように広い屈折率範囲を持つ光学基板1に対して良好な特性を得るために、中間層2は、図1(A)に示すような4層構造とする。ここで、中間層2において積層された4層を、光学基板側から順に、屈折率がn1で物理膜厚がd1である第1層と、屈折率がn2で物理膜厚がd2である第2層と、屈折率がn3で物理膜厚がd3である第3層と、屈折率がn4で物理膜厚がd4である第4層とする。このとき、第1から第4層は、以下の条件を満足する必要がある。
1.55≦n1≦1.70 (2)
1.35≦n2≦1.52 (3)
1.85≦n3≦2.40 (4)
1.35≦n4≦1.52 (5)
また、式(2)〜(5)のいずれかの数値範囲(上限値および下限値ののうち少なくとも一方)を以下のようにすることがより望ましい。
1.60≦n1≦1.65 (2a)
1.37≦n2≦1.47 (3a)
2.00≦n3≦2.35 (4a)
1.37≦n4≦1.47 (5a)
式(2)〜(5)(または式(2a)〜(5a))の屈折率範囲を満たせば、第1層から第4層の材料は特に限定されない。第1層から第4層の材料としては、例えばSiO,MgO,Al,Y,MgO,ZrO、HfO,Ta,Ta等の金属酸化物や、LaF,CeF,NdF,MgF,CaF等の金属フッ化物の単体や、それらの化合物を用いることができる。光学基板1の材質によっては大気にさらされることで表面に成分が溶け出して、光学基板1の表面にくもりや着色が生じる、「ヤケ」と呼ばれる現象を引き起こす場合がある。これを防ぐためには、第1層の材料にAlやSiONを用いることが好ましい。また、第4層は、反応性が低く大気中でも安定的な膜であることが好ましく、例えばSiOを用いることができる。
また、4層構造の中間層2において良好な反射率特性を得るためには、第1から第4層の光学膜厚(屈折率n1〜n4×物理膜厚d1〜d4)は、以下の条件を満足する必要がある。
10nm≦n1d1≦260nm (6)
10nm≦n2d2≦45nm (7)
5nm≦n3d3≦35nm (8)
n4d4≦125nm (9)
なお、式(9)におけるn4d4の下限値は、10nm(以上)であることが好ましい。
光学基板1の屈折率より第1層の屈折率が高い場合には、第1層の光学膜厚は、
130nm≦n1d1≦260nm (6a)
を満足することが望ましい。また、光学基板1の屈折率より第1層の屈折率が低い場合には、第1層の光学膜厚は、
10nm≦n1d1≦60nm (6b)
を満足することが望ましい。これは、光学基板1と第1層との屈折率の大小関係により、光学基板1と第1層との界面で発生する反射波の位相が変化するためである。
さらに、式(6)〜(9)のいずれかの数値範囲(上限値および下限値ののうち少なくとも一方)を以下のようにすることがより望ましい。
20nm≦n1d1≦240nm (6c)
12nm≦n2d2≦42nm (7a)
10nm≦n3d3≦30nm (8a)
n4d4≦120nm (9a)
凹凸構造3が均質部を含む場合には、その均質部の屈折率をnaとし、物理膜厚をdaとするとき、屈折率naおよび該均質部の光学膜厚(nada)と第4層の光学膜厚(n4d4)との和が、
1.35≦na≦1.58 (10)
90nm≦n4d4+nada≦125nm (11)
を満足する必要がある。
さらに、式(10),(11)のいずれかの数値範囲(上限値および下限値ののうち少なくとも一方)を以下のようにすることがより望ましい。
1.40≦na≦1.54 (10a)
100nm≦n4d4+nada≦120nm (11a)
これは、均質部と第4層が実質的に1つの層として機能しているためである。このような構成とすることで、均質部の膜厚を任意に制御することが難しい場合にも、第4層の膜厚を任意に制御することで所望の特性を得ることができる。均質部と第4層とを実質的に1つの層として機能させるため、均質部と第4層の屈折率差は0.1以下であること、すなわち、
0≦|na−n4|≦0.1 (12)
であることが好ましい。さらに、0.05以下であること、すなわち、
0≦|na−n4|≦0.05 (12a)
であることがより好ましい。
一方、凹凸構造3に均質層がない場合においても、凹凸構造3のうち最も光学基板側(中間層側)の部分の有効屈折率neffmaxと第4層の屈折率との差は0.1以下であること、すなわち、
0≦|neffmax−n4|≦0.1 (13)
であることが好ましい。さらに、0.05以下であること、すなわち、
0≦|neffmax−n4|≦0.05 (13a)
であることがより好ましい。これにより、凹凸構造3と中間層2との界面での反射波を抑えることができ、反射防止性能を向上させることができる。
実施例の反射防止膜を形成する光学素子は、レンズ、プリズム、フライアイインテグレータ等の様々な光学素子を含む。また、反射防止膜を備えた光学素子は、撮像光学系、走査光学系、投射光学系等、カメラ、ビデオカメラ、双眼鏡、複写機、プリンタ、プロジェクタ、ヘッドマウントディスプレイ等に用いられる各種光学機器の光学系を構成する光学素子として使用することができる。
実施例1の反射防止膜は、屈折率が1.585の光学基板1上に、4層構造の中間層2を形成し、さらにその上に凹凸構造3が形成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.127でTaを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOにより形成された第4層とにより構成されている。中間層2を構成する4つの層は、それぞれ真空蒸着法により形成した。また、4つの層のそれぞれの光学膜厚は、第1層が210nm、第2層が15nm、第3層が16nm、第4層が109nmである。
また、凹凸構造3は、ゾルゲル法によりスピンコートで成膜した酸化アルミニウムを主成分とする膜を温水浸漬処理することで形成した。この方法で形成された反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図2(A)に示す。凹凸構造3は、中間層側から光入射側に向かって屈折率が1.504から連続的に1に向かって減少し、その物理膜厚は224nmである。膜厚方向に対する屈折率の変化は一定ではなく、光入射側に近い領域の方が中間層2に近い領域より屈折率の変化が小さい。このような構造は必ずしも必要ではないが、より波長特性や入射角特性に優れた反射防止特性を実現できる。
図2(B)に、本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。なお、図中の0、15,30,45,60は反射防止膜への光の入射角(単位は度)を示す。図2(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のとき、400nmで反射率が1%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、可視全域(400〜700nm)の広い波長域で反射率が0.6%以下という高性能な反射防止性能を実現している。
図2(C),(D)には、入射角が0度および45度のときに本実施例の反射防止膜のうち真空蒸着法により形成した中間層2の膜厚が最大±10%ばらついた場合の反射率の計算値を示す。なお、膜厚のばらつきは、第1層から第4層それぞれに対して、乱数によって中心値−10%〜中心値+10%の間で均等に発生させており、反射率の計算値には同様の計算を100回繰り返したときの各波長での最大値および最小値を示している。図2(C),(D)6より、本実施例の反射防止膜は、中間層2が最大10%ばらついた場合にも、可視波長域(400〜700nm)で1.0%以下の反射率特性を維持できることが分かる。つまり、製造ばらつきやレンズ面内のばらつきに影響され難いことが分かる。
(比較例1)
本発明の実施例1と同様に、入射角が0度および45度のとき、特許文献1の数値実施例1に示された反射防止膜の中間層相当部分(低屈折率層を除く層)の膜厚が最大10%の膜厚でばらついた場合の反射率の計算値を比較例1として図15(A),(B)に示す。なお、反射率の波長特性が特許文献1で開示された結果と多少異なるのは、各層の屈折率分散が異なるためである。
図2(C),(D)と図15(A),(B)との比較により、本発明の実施例1は、特許文献1の数値実施例1より中間層の膜厚のばらつきに対して良好な特性を示すことが分かる。特に45度入射での特性に大きな差が出ることが分かる。これは、特許文献1は、最上層がナノ微粒子からなる層(入射波長より細かい微細構造を持つ層)であるが、本発明の実施例1とは異なり最上層も厚さ方向に屈折率が均一であるためである。つまり、特許文献1は、最上層を含めた4層の薄膜による多層膜干渉により反射率を下げる仕組みであるため、膜厚がばらついた場合や入射角が大きい場合等の干渉条件が崩れる条件で反射率特性が低下する。一方、本発明の実施例1の微細凹凸構造は、厚さ方向に屈折率が連続的に変化することにより反射波を発生させ難い構成であり、さらに中間層2を最適化することで膜厚がばらついた場合にも良好な反射防止膜を実現できる。
実施例2は、第4層の光学膜厚が120nmであることを除いて、実施例1と同様の構成である。図3に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図3から分かるように、本実施例の反射防止膜も、入射角が0度のとき400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。さらに、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.5%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例2)
比較例2は、第4層の光学膜厚が131nmであることを除いて、実施例1と同様の構成を有する。図16に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図16から分かるように、本比較例では、0度入射のときに400nmで反射率が1.0%を、450nmでは0.2%を超えている。この比較例から、入射角0度のときに400nmで反射率が1%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止特性を得るには、第4層の光学膜厚を125nm以下にする必要がある。
実施例3の反射防止膜は、屈折率が1.440の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.127でTaを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOからなる第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。また、光学膜厚は、第1層が138nm、第2層が22nm、第3層が26nm、第4層が51nmである。
凹凸構造3は、中間層側の1.534から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は187nmである。また、凹凸構造3の中間層側の部分には、屈折率1.534の均質層が光学膜厚37nmで形成されている。本実施例における凹凸構造3は、実施例1と同様の方法で形成したが、スピンコート時の成膜条件や温水浸漬処理の条件を調整することにより、凹凸構造3の中間層側の部分に均質層が形成され、凹凸構造3の根元および均質部の屈折率が実施例1より高くなっている。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図4(A)に示す。
図4(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図4(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、実施例1や実施例2と比較すると凹凸構造3の膜厚が薄いため、45度以上の高入射角で反射特性が若干低下しているが、それでも入射角が45度のときに400〜700nmで反射率が1.6%以下という高い反射防止性能を実現している。
実施例4の反射防止膜は、凹凸構造3の物理膜厚が170nmであることを除いて、実施例3と同様の構成である。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図5(A)に示す。
また、図5(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図4(B)と比較すると、凹凸構造3の膜厚が薄くなったことにより450nm以下における反射率が低下し、650nm以上における反射率が増加している。しかし、本実施例の反射防止膜も、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能が得られている。また。入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が2.0%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例3)
比較例3の反射防止膜は、凹凸構造の物理膜厚が160nmであることを除いて、実施例3と同様の構成を有する。本比較例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図17(A)に示す。
また、図17(B)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図17(B)から分かるように、本比較例では、0度入射のときに700nmで反射率が0.4%を超えている。このように、凹凸構造の物理膜厚が165nm未満となると、長波長側で反射率特性が低下してしまう。このため、実施例において良好な反射防止性能を得るためには、凹凸構造3の物理膜厚は165nm以上である必要がある。一方、凹凸構造3の物理膜厚が300nmより厚くなると、構造起因の散乱が顕著になり好ましくない。このため、凹凸構造3の物理膜厚は、165nm以上300nm以下である必要がある。
実施例5の反射防止膜は、屈折率が1.585の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.127でTaを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOからなる第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。光学膜厚は、第1層が165nm、第2層が15nm、第3層が11nm、第4層が107nmである。
また、凹凸構造3は、中間層側の1.504から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は224nmである。凹凸構造3は、実施例1と同様の方法で形成した。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図6(A)に示す。
また、図6(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図6(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.6%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例4)
比較例4の反射防止膜は、第3層の光学膜厚が4nmであることを除いて、実施例5と同様の構成を有する。図18(A)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図18(A)から分かるように、本比較例では0度入射のときに450nmで反射率が0.2%を超えている。このことから、第3層の光学膜厚が5nm未満となると、短波長側で反射率特性が低下することが分かる。また、同様の検討の結果、光学膜厚が42nmを超えると、長波長側の反射率特性が低下することが分かった。このため、実施例において良好な反射率特性を得るためには、第3層の光学膜厚は5nm以上で、42nmより薄い35nm以下である必要がある。さらに、第3層の屈折率が1.85未満になると、上記光学膜厚の条件を満たす場合でも波長域が狭くなることが分かった。このため、第3層の屈折率は1.85以上であることが必要であり、1.98以上であることがより望ましい。
実施例6の反射防止膜は、屈折率が1.699の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.127でTaを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOからなる第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。光学膜厚は、第1層が23nm、第2層が29nm、第3層が25nm、第4層が58nmである。
また、凹凸構造3は、中間層側の1.504から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は242nmである。また、凹凸構造3の中間層側の部分には、屈折率1.504の均質層が光学膜厚58nmで形成されている。なお、本実施例の凹凸構造3は実施例1と同様の方法で形成したが、スピンコート時の成膜条件や温水浸漬処理の条件を調整することにより、凹凸構造の中間層側の部分に均質層が形成され、凹凸構造3の根元および均質部の屈折率が実施例1より高くなっている。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図7(A)に示す。
また、図7(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図7(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも400〜700nmで反射率が0.5%以下という高い反射防止性能を実現している。
実施例7の反射防止膜は、第2層の光学膜厚が15nmであることを除いて、実施例6と同様の構成を有する。図8(A)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図7(B)と比較すると、第2層の光学膜厚が薄くなったことにより、450nm以下での反射率が実施例6に比べて若干増加している。しかし、本実施例の反射防止膜も、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.4%以下という高い反射防止性能を実現している。
実施例8の反射防止膜は、第2層の光学膜厚が32nmであることを除いて、実施例6と同様の構成を有する。図8(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図7(B)と比較すると、第2層の光学膜厚が薄くなったことにより、500nm付近での反射率が実施例6に比べて若干増加している。しかし、本実施例の反射防止膜も、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.5%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例5)
比較例5の反射防止膜は、第2層の光学膜厚が8nmであることを除いて、実施例6と同様の構成を有する。図18(B)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図18(B)から分かるように、本比較例では、0度入射のときに450nm以下の反射率特性が低下し、特に400nmで反射率が1.0%を、さらに450nmで0.2%を超える。
(比較例6)
比較例6の反射防止膜は、第2層の光学膜厚が44nmであることを除いて、実施例6と同様の構成を有する。図18(C)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図18(C)から分かるように、本比較例では、0度入射のときに450nm以上の反射率特性が低下し、特に500nmで反射率が0.2%を超える。
比較例5,6から分かるように、実施例において良好な反射率特性を得るためには、第2層の光学膜厚は10nm以上42nm以下であることが望ましい。
実施例9の反射防止膜は、屈折率が1.585の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.127でTaを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOからなる第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。光学膜厚は、第1層が210nm、第2層が15nm、第3層が16nm、第4層が69nmである。
また、凹凸構造3は、中間層側の1.504から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は224nmである。また、凹凸構造3の中間層側の部分には、屈折率1.504の均質層が光学膜厚51nmで形成されている。なお、本実施例の凹凸構造3は実施例1と同様の方法で形成したが、温水浸漬処理の条件を調整することにより、凹凸構造の中間層側の部分に均質層が形成されている。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図9(A)に示す。
また、図9(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図9(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.6%以下という高い反射防止性能を実現している。
実施例10の反射防止膜は、第1層の光学膜厚が235nmであることを除いて、実施例9と同様の構成を有する。図10に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図9(B)と比較すると、第1層の光学膜厚が厚くなったことにより、450nm以下での反射率が実施例9と比べて若干増加している。しかし、本実施例の反射防止膜も、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.7%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例7)
比較例7の反射防止膜は、第1層の光学膜厚が279nmであることを除いて、実施例9と同様の構成を有する。図19に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図19から分かるように、本比較例では、0度入射のときに450nm以下での反射率特性が低下し、特に400nmで反射率が1.0%を、450nmで反射率が0.2%を超える。また、同様に、第1層の光学膜厚が165nm未満になると、0度入射のときに450nm以下での反射率特性が低下し、400nmでの反射率が1.0%を、450nmでの反射率が0.2%を超える。このため、光学基板の屈折率が第1層の屈折率より低い場合に、実施例において良好な反射率特性を得るためには、第1層の膜厚が165nm以上260nm以下であることが望ましい。また、同様の検討から、光学基板1の屈折率が第1層の屈折率より高いときは、第1層の膜厚が10nm以上60nm以下であることが望ましい。
実施例11の反射防止膜は、屈折率が1.404の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.382でMgFを主成分とする第2層と、屈折率が2.323でTiOを主成分とする第3層と、屈折率が1.382でMgFを主成分とする第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。光学膜厚は、第1層が105nm、第2層が41nm、第3層が30nm、第4層が55nmである。
また、凹凸構造3は、中間層側の1.504から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は216nmである。また、凹凸構造3の中間層側の部分には、屈折率1.504の均質層が光学膜厚62nmで形成されている。なお、本実施例の凹凸構造3は実施例1と同様の方法で形成したが、スピンコート時の成膜条件を調整することにより、凹凸構造の膜厚が実施例1より薄くなっている。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図11(A)に示す。
また、図11(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図11(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.8%以下という高い反射防止性能を実現している。
実施例12の反射防止膜は、屈折率が1.764の光学基板1上に形成された4層構造の中間層2と、さらにその上に形成された凹凸構造3とにより構成されている。中間層2は、屈折率が1.621でAlを主成分とする第1層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第2層と、屈折率が2.323でTiOを主成分とする第3層と、屈折率が1.459でSiOを主成分とする第4層とにより構成されている。これら第1層から第4層はいずれも真空蒸着法により形成した。光学膜厚は、第1層が40nm、第2層が13nm、第3層が30nm、第4層が51nmである。
また、凹凸構造3は、中間層2側の1.504から光入射側の1.0まで連続的に減少し、その物理膜厚は282nmである。また、凹凸構造3の中間層側の部分には、屈折率1.504の均質層が光学膜厚56nmで形成されている。なお、本実施例の凹凸構造3は実施例1と同様の方法で形成したが、スピンコート時の成膜条件を調整することにより、凹凸構造3の膜厚が実施例1より厚くなっている。本実施例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を12(A)に示す。
また、図12(B)に本実施例の反射防止膜の反射率特性を示す。図12(B)から分かるように、本実施例の反射防止膜は、入射角が0度のときに400nmで反射率が1.0%以下、450nm〜650nmで反射率が0.2%以下、650nm〜700nmで反射率が0.4%以下という優れた反射防止性能を有する。また、入射角が45度のときも、400〜700nmで反射率が0.5%以下という高い反射防止性能を実現している。
(比較例8)
特許文献2の実施例13に示された反射防止膜にならって作成した比較例8の反射防止膜の構成を示す。本比較例は、特許文献2の実施例13に示された通り、光学基板はS−TIH1(屈折率が1.722)であり、中間層は屈折率が1.59の有機樹脂層の1層のみにより構成されている。本比較例の反射防止膜の厚さ方向に対する屈折率を図20(A)に示す。
また、図20(B)に本比較例の反射防止膜の反射率特性を示す。図20(B)から分かるように、本比較例は、入射角0度のときに600nm以下で反射率が0.2%を超え、特に550nm以下では反射率が0.3%以上となり、本発明の実施例(例えば、光学基板1の屈折率が本比較例に近い実施例6)に比べて反射率特性が低い。
これは、特許文献2の中間層が1層の有機樹脂層のみからなるのに対して、本発明の実施例の中間層は屈折率が互いに異なる4層により構成されているため、より広い波長域で反射率特性を向上させることが可能となるためである。さらに、特許文献2では、有機中間層を用いているが、本発明の実施例では無機材料を真空蒸着法やスパッタ法を用いて形成するため、より緻密で安定性の高い中間層を持つ反射防止膜を実現できる。
図14には、本発明の実施例13である光学機器としての撮像装置を示している。図14において、101は撮像装置としてのデジタルカメラであり、102は実施例1〜12のうちいずれかの反射防止膜が形成された光学素子(レンズ)を用いて構成された撮像光学系である。撮像光学系102は、複数のレンズによって構成されており、これらのレンズ面のうち少なくとも1面に実施例1〜12のうちいずれかの反射防止膜が形成されている。
このため、本実施例のデジタルカメラ101は、フレアやゴースト等の有害な反射光の発生を抑えることができ、良好な画質の画像が得られる。
なお、本実施例では光学機器の1例としてデジタルカメラについて説明したが、交換レンズ、双眼鏡および画像投射装置等の各種光学機器の光学系に用いてもよい。
表1に、上記実施例1〜12および比較例1〜8の反射防止膜の構成をまとめて示す。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
優れた光学特性を有する反射防止膜を提供でき、各種光学機器に利用できる。
1 光学基板
2 中間層
3 凹凸構造
21〜24 中間層の第1〜4層
100 反射防止膜

Claims (5)

  1. 基材上に形成される反射防止膜であって、
    400nmより小さいピッチで形成された凹凸構造と、
    該凹凸構造と前記基材との間に形成された中間層と、を有し、
    前記凹凸構造の厚さは165nm以上300nm以下であり、
    中心波長550nmの光に対する前記凹凸構造の有効屈折率は前記中間層側での1.35以上1.58以下の値から光入射側に向かって変化し、
    中心波長550nmの光に対する前記基材の屈折率は1.40以上1.75以下であり、
    前記中間層は、前記基材側から順に積層された、
    中心波長550nmの光に対して屈折率がn1で物理膜厚がd1である第1層と、
    中心波長550nmの光に対して屈折率がn2で物理膜厚がd2である第2層と、
    中心波長550nmの光に対して屈折率がn3で物理膜厚がd3である第3層と、
    中心波長550nmの光に対して屈折率がn4で物理膜厚がd4である第4層と、により構成されており、
    以下の条件を満足することを特徴とする反射防止膜。
    1.55≦n1≦1.70
    1.35≦n2≦1.52
    1.85≦n3≦2.40
    1.35≦n4≦1.52
    10nm≦n1d1≦260nm
    10nm≦n2d2≦45nm
    5nm≦n3d3≦35nm
    n4d4≦125nm
  2. 前記凹凸構造は、前記中間層側に、前記有効屈折率が厚さ方向に変化しない均質部を含み、
    前記中心波長550nmの光に対して、該均質部の屈折率をnaとし、物理膜厚をdaとするとき、以下の条件を満足することを特徴とする請求項1に記載の反射防止膜。
    1.35≦na≦1.58
    90nm≦n4d4+nada≦125nm
  3. 前記凹凸構造は、酸化アルミニウムを含む材料の板状結晶により形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止膜。
  4. 光学ガラスと、
    該光学ガラスを前記基材として、その表面に形成された請求項1から3のいずれか一項に記載の反射防止膜とを有することを特徴とする光学素子。
  5. 請求項4に記載の光学素子を含む光学系を有することを特徴とする光学機器。
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