JP2015081588A - 蒸気タービン - Google Patents
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Abstract
【課題】ロータが回転し、動翼と動翼との隣接面の間隔がV字状になった場合でもシール性が維持できるような構造を提供する。
【解決手段】翼部と根部で構成された動翼をロータ周方向に複数配置するために、ロータのロータホイール部と動翼の根部にツリー型嵌合部を形成している蒸気タービンであって、ツリー型嵌合部は、凹部と凸部で構成された少なくとも1つのフックを形作っており、隣接する動翼根部の接合面の少なくとも一方にフックを囲うように溝が形成されており、溝には弾性体が溝を設けられた動翼と隣り合う動翼の間に圧縮状態で配置されていることを特徴とする。
【選択図】図4
【解決手段】翼部と根部で構成された動翼をロータ周方向に複数配置するために、ロータのロータホイール部と動翼の根部にツリー型嵌合部を形成している蒸気タービンであって、ツリー型嵌合部は、凹部と凸部で構成された少なくとも1つのフックを形作っており、隣接する動翼根部の接合面の少なくとも一方にフックを囲うように溝が形成されており、溝には弾性体が溝を設けられた動翼と隣り合う動翼の間に圧縮状態で配置されていることを特徴とする。
【選択図】図4
Description
本発明は、発電プラントにおける蒸気タービンに係り、特に動翼とロータとの嵌合部を外部環境から遮断する技術を備えた蒸気タービンに関する。
発電プラントにおける蒸気タービンは、酸化性雰囲気や高熱雰囲気等の腐食性流体に曝される。これらの構造物に使用される金属類は、貴金属を除いて、酸化雰囲気等の腐食性流体に曝されると、腐食されたり、酸化されたりする宿命にある。通常、設計時には、想定される環境下の腐食速度や酸化速度を勘案して、所定の強度や機能が寿命全体にわたって維持されるよう設計される。
しかし、設計段階では想定していなかった運転、運用方法や環境の変化、あるいは新たな現象の発現により、腐食の進行が顕著になることがある。特に蒸気タービンで問題となるのは、腐食が関与する応力腐食割れや腐食疲労等の環境助長割れであり、これが発生すると検査や補修のために、運用停止が必要となり、安定した電力供給に支障をきたす可能性がある。
現在の蒸気タービンで最も腐食の影響を受け、損傷が懸念される場所は動翼とロータとがクリスマスツリー状の構造で嵌合される部位である。この嵌合部はすき間が存在する上、運転時に発生する動翼からの遠心荷重により、とくにそのフック付根部では応力集中部となっていることから、応力的に厳しい場所である。
上記環境助長割れを防止すためには、環境助長割れの3つの因子である、応力、材料、環境の観点から改善が図られている。応力については応力集中を避ける形状、構造をとり、材料については、例えば耐力を低減して応力腐食割れ感受性の低い材料を適用する、環境については、蒸気タービン内の蒸気が嵌合部に侵入しないよう嵌合部を被覆・充填したり、あるいはシール部をもうけたりしている。
これら応力、材料、環境の3つの因子のうち、環境を遮断する方法は、環境助長割れの原因物質である蒸気を嵌合部に流入しないよう遮断するだけで済むため、事前保全や事後保全当の対策が可能であり、かつ、ロータ材や動翼材の材料を選定する際の自由度が高くなること、さらには、原因物質が存在しないため、応力の制限が緩やかになり、結果、設計上の裕度が増すなど、多くの利点を有している。
そのため、環境面からの環境助長割れ技術に関する発明が多く提供されている。例えば、特許文献1は、動翼と動翼との間にカーボン分子の無い接着剤を充填して環境遮断(シール)を図っている。目的および対象は異なるが、特許文献2は動翼にテーパ状の溝を設け、溝にピンを挿入し、動翼と動翼との間のシール性を保つ発明が提案されている。
上記特許文献1は蒸気が嵌合部に流入することを防止し、その結果、腐食や環境助長割れを回避する手段である。
しかるに、通常、ロータが停止時には動翼と動翼の隣接面は密着しているが、ロータが回転を始めると、遠心力によって、密着していた動翼と動翼の間が開口するようになり、開いたすき間を通して蒸気が嵌合部に到達しやすくなる。最近、明らかになってきた現象として、開口した動翼と動翼とのすき間の間隔は一様ではなく、ロータの中心軸から外半径方向に向かって、動翼と動翼のすき間の幅が広がり、V字状に開口する傾向がある。
そのため、例えば特許文献2の場合、動翼と動翼の隣接面のうち中心軸側はシール性が維持できるが、外周側は環境遮断性(シール性)が不足するといった現象が発生する懸念がある。特許文献2の場合、動翼の隣接面に設けたシール性を保つためのピンや溝は、その厚さや深さは一様であるため、動翼と動翼間のすき間がV字状になった場合、特許文献1と同様にロータ軸中心から外半径方向に向かってシール性が徐々に低下する懸念がある。
以上のことから本発明は、ロータが回転し、動翼と動翼との隣接面の間隔がV字状になった場合でもシール性が維持できるような構造を提供するものである。
以上のことから本発明においては、翼部と根部で構成された動翼をロータ周方向に複数配置するために、ロータのロータホイール部と動翼の根部にツリー型嵌合部を形成している蒸気タービンであって、ツリー型嵌合部は、凹部と凸部で構成された少なくとも1つのフックを形作っており、隣接する動翼根部の接合面の少なくとも一方にフックを囲うように溝が形成されており、溝には弾性体が溝を設けられた動翼と隣り合う動翼の間に圧縮状態で配置されていることを特徴とする。
本発明は上述したはたらきによりV字開口する可能性のある動翼と動翼のすき間であっても弾性体が追従性良く密着し、シール性が維持される。その結果、ロータが停止していても、あるいは回転していても、ロータと動翼の嵌合部に流入する蒸気等を効果的に阻止できるようになる。したがって嵌合部の腐食を防止でき、かつ、応力腐食割れや腐食疲労といった耐環境助長割れ性に優れた蒸気タービンを提供できるようになる。
以下図面を用いて本発明の実施例について説明する。
最初に図1、図2、図3を用いてタービンの構造、並びにロータ動翼の付け根部分に発生する腐食や環境助長割れといった現象について説明する。本発明の実施例については、その後図4から図8を用いて詳細に説明する。
最初に蒸気タービンの構造を簡単に説明する。例えば発電用蒸気タービンは蒸気の発生源によって火力、原子力、地熱等に分類されるが、蒸気温度、圧力および流量によって、複数の蒸気タービンが組み合わされて構成される。しかし蒸気タービン単体の構造には大きな違いはない。そのため、以下では特に断らない限り、蒸気温度が常温から200℃前後の領域で使用される低圧タービンについて説明する。腐食や環境助長割れといった現象は主に蒸気温度80℃から150℃の領域で発生することが多いためである。
図1は低圧蒸気タービン軸方向の断面概略図を示す。蒸気タービンは主に回転体であるロータ1、ロータ1に取り付けられた動翼2、および蒸気を整流して動翼に効率よく蒸気を供給する静翼4、およびこれらを囲うケーシング3から構成されている。ロータ1には複数多段の円盤状のロータホイール101が形成され、動翼2はロータホイール101の外周に環状に密接して配置されている。
図2は図1に示したAの部分についてロータ1(ロータホイール101)と動翼2との嵌合部102を中心に拡大した鳥瞰図である。ただし、この図では動翼2は3枚しか記載していないが、ロータホイール101の嵌合部102の全周に渡って動翼2が設置されている。
ロータホイール101と動翼2の嵌合方式は数種類存在する。一つは、フォーク溝にピンを送入して固定する方法、二つ目はロータの軸方向に沿ってツリー型の溝をロータホイール101に形成しておいて、ここに動翼2を嵌合する方法等種々存在する。ここではロータホイール101の周方向にツリー型溝を設けたタンジェンシャルエントリ構造について述べる。この方式は蒸気温度約80℃以上の段落で多用される傾向にある方式であり、図2がその代表的な例である。
図2に示すように、ロータホイール101の外縁部はツリー構造となっており、ツリー形状の部分を嵌合部102として示した。動翼2の内縁部側の、ロータホイール101の外縁部と嵌合する嵌合部は、このツリー構造形状に合わせて加工されている。これによりロータ1の回転時に発生する遠心応力と蒸気流れに対し、強度的に耐えるように設計されている。
一方、蒸気環境の変化、運用、運転方法、不純物の蓄積等がきっかけとなって、腐食および環境助長割れが発生することがある。とくに応力的に厳しい場所は図2に示したロータホイール101のフック103の付け根である。つまり、図2に図示するツリー形嵌合部の形状は、軸中心からロータ側に向かって横幅が長い部分(凸部)と横幅が狭い部分(凹部)を交互に複数段繰り返し、かつ外縁部になるほどその横幅を減少していく形状である。このため、凹凸の組み合わせ部分(フック103)のうち、最も外縁部に位置するフック103の付け根(最も先端に近く、かつ最も横幅が狭い凹部分)が応力的に厳しい場所になる。
この部位は遠心応力により材料の耐力前後にまで応力が集中する可能性がある。応力の他、これら腐食や環境助長割れが発生するもう一つの原因は蒸気が嵌合部102に侵入してくるからである。特に蒸気中に不純物が含まれていると、それが嵌合部102に蓄積し、より一層、腐食や環境助長割れを加速するようにはたらく。さらには、蒸気タービンの起動や停止にともなう応力サイクルの付与も加速要因と考えられている。
腐食や環境助長割れが生じるためには、蒸気あるいは水の存在が必須であることが明らかになっており、これらを防止するためには蒸気が嵌合部102に侵入することを防止するのが最も効果的である。嵌合部102には1個あるいは複数個のフック103が連なっているが、なかでも外周側ほど環境助長割れが発生しやすいので、特にこの部分への蒸気侵入を妨げるのが効果的である。この理由は応力的な因子の他に、下記の因子も働いているためと考えられる。
蒸気タービンが停止しているときは、図2に示すように動翼2とそれに隣接する動翼とは密着しており、侵入する蒸気は多くは無いが、運転時(回転時)には遠心応力により密着していた動翼がお互い離れるようになり、すき間が発生する。このとき、蒸気は発生したすき間を通ってより多くの蒸気が嵌合部102に到達しやすくなる。
図3には回転時における動翼の位置関係を示している。このとき動翼2とそれに隣接する動翼の間に発生するすき間は一様ではなく、外周側ほど、V字状にすき間幅が広くなるようである。その様子を図3に「開口」と記して示した。そのため、外周側にあるフック103ほど、蒸気と接する機会が増えることになり、環境助長割れの発生もしやすくなると考えられる。
このように、運転時に動翼2間がV字状に不均一開口すると考えられることから、一般的なガスケットを隣り合う動翼2間に配しただけでは、効果的なシール性を得ることが難しい。通常、ガスケットの締め付け時は永久のびが発生することを防止するために、ガスケットがゴムであれば、圧縮率は20〜30%程度に抑えて使用される。
しかるに、開口するすき間が場所に寄らず一様であれば、均一な厚みをもつガスケットで問題ないが、図3に示したように開口するすき間に偏りがあると、シール効果が得られなくなる。例えば、最も開口する部位にあわせてシール効果が得られるようにガスケット厚みを決めると、すき間が閉止しているときに、最も開口しない部位の圧縮率は永久のびが生じない限界である30%を超えてしまうことがある。逆に最も開口しない部位に合わせてガスケット厚みを決めると、すき間が発生したときに最も開口する部分のシール性が不十分になることがある。
以上示した課題を考慮し、以下、本発明の実施例1を説明する。図4は本発明における実施例1を示す概略図である。図4は本発明の実施例に係る動翼2の単体構成を示している。動翼2は、翼部2aと根部2bで構成されている。根部2bの内部側にはツリー形状の嵌合部102が、ロータホイール101の嵌合部に合致する形状に形成されている。但し、根部2bとロータホイール101の嵌合部同士は、雌雄関係となるように形成されてはいるが、実際にはこの間に隙間が生じることを避けられない。
本発明では、動翼2と動翼2が設面する根部2b位置に、嵌合部102を囲うように溝201を形成しておく。溝201は設面する動翼2根部2bの片面に形成されていればよい。図4では単体の動翼2を示しているが、実際は全ての動翼2の同一カ所に溝201が設けられている。溝201は、嵌合部102を囲む形に概ねコの字状に形成されるが、この溝形状はロータの中心軸から半径方向に向かって、溝201の深さと幅が漸次深く、かつ、広くなる構造となっている。
動翼根部2bの片面に形成された溝201には、溝形状に合致した形態の弾性体5が設置される。図5は、単体の動翼2と弾性体5の配置関係を説明するための図であり、溝201の深さと幅に適合するような形状を持つ曲線状の弾性体5を溝201に嵌め合わせている。溝201は半径方向ほど、深さが深く、幅が広くなっている。同様に弾性体5は半径方向ほど肉厚が厚くなっている。
図6は、複数の動翼2(2−1,2−2,2−3)をロータホイール101上に組み立てた状態を示す図であり、溝201に弾性体5を嵌め合せた動翼2−2が、ロータホイール101上の隣接する他の動翼2−3、2−1と組み合わされた状態を示している。なお動翼2−2に溝を形成した場合には、他の動翼2−3の接合面には、溝201および弾性体5は設備されていなくてもよい。また隣接する動翼2同士を密接させるとき、弾性体5の圧縮率が線状のどの部分でも均一になるような厚みと幅としてある。
図7は図6に示した鳥瞰図を側面から見た図である。本実施例における線状の弾性体5を側面から見たときは図6の右側に記載したように半径方向に徐々に肉厚が厚くなる構造を有している。
実施例1で用いる弾性体5は蒸気温度と各種化学物質に耐えるために、エチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムの中から選ばれる材質とする。いずれのゴムも耐熱安全温度が低圧蒸気タービンの環境助長割れが発生しやすい温度である90℃を超え、100℃以上にある。特にフッ素ゴムは連続使用可能温度が200℃前後にあり、耐熱性、耐化学物質性に優れることから、耐久性が良好である。
また線状の弾性体5は容易に成型が可能である。所定形状を有する金型を作製し、射出成形方式で製造することが可能である。弾性体5の断面形状は円形、楕円形あるいは矩形のいずれでも製造可能であり、かつ、シール効果が得られるが、線シールによりシール機能を高めたい場合、弾性体5の断面形状は円形が好ましい。
実施例1によれば、図5に示したように弾性体5の肉厚は、半径方向に肉厚の構造を有するため、肉厚の大きい半径方向外側ほど肉厚の変化量は大きくなる。その結果、ロータ1の中心軸から半径方向に位置するほど、動翼2と隣接する動翼2とのすき間開口幅が広がった場合でも、弾性体5の変化量が大きいため、シール性を確保することができる。
また実施例1では溝201は半径方向に深く、広くなる段面形状を示したが、同時に深さが深く、幅が広くなる必要はない。いずれか一方が半径方向に変化すればよい。タービンの段落によって、図3に示した開口の大きさが異なる傾向があるようなので、開口の大きさが小さいと予想される部位に対して、深さあるいは幅の一方を半径方向に変化させれば、十分にシール性は確保できる。
また実施例1では隣り合う動翼2のうち、どちらか一方に溝201を設けた構造を例示したが、必ずしもこれに限らず、いずれに溝201が対向する様に形成されていてもシール効果が得られる。このとき、弾性体5はより厚くすることが可能になるので、より広い動翼間のすき間に対応することが可能となる利点がある。
さらに、動翼2と隣り合う動翼との間に挟む弾性体5はロータ1が非回転時に、圧縮率が20〜30%の範囲として例示しているが、必ずしもこれに限られる必要はなく、永久のびが抑えられる30%以下の範囲において、外部の蒸気の圧力と図6に示した嵌合部の動翼−ロータホイール間のすき間部における圧力の差およびシール性に応じて任意に選ぶことができる。例えば、一般的な電力用定圧タービンでは、最後段、復水器側から数えて3番目の段落における蒸気の圧はほぼ大気圧と同等の圧力であり、差圧が小さい。そのため、ロータが非回転時における弾性体5の圧縮率を20%以下に抑えて、永久のびが小さくなるように配慮することもできる。これよってより永い期間にわたって弾性体5の耐久性を維持することができる。
なお図10は弾性体5の形状を多少誇張的に記載した立体図である。従って、溝201も基本的には同じ幅関係の形状をしている。この図で明らかなようにロータ中心に近いA部の縦横の幅と、ロータ中心から最も遠いC部の縦横の幅と、中間位置のB部の幅では、ロータ中心から遠くなるほど大きい寸法にされている。
実施例2について、以下図を用いて説明する。
実施例1で例示した弾性体5はロータ1の中心軸か半径方向に、肉厚が厚くなる構造である。この場合、上述したように、通常、永久のびを抑えるために、圧縮率が20〜30%の範囲で使用される。一方、動翼2をロータホイール101に入れ込む止翼部や、ロータホイール101や動翼2の形状、構造的制限等、より、肉厚が薄い弾性体5を用いることが必要な場合がある。
この場合、図8に示すように、弾性体5を中空部501様の構造とすれば、圧縮率は30%を超えて使用することができる。そのため、より肉厚の小さい弾性体5を使用できるようになり、構造的な制限を受けづらくなる。中空構の弾性体5はその圧縮率が30%を超えて使用しても、永久のびが発生する部位は外周側の曲率半径が小さい一部の部分に限定されるため、永久のびの影響を受けにくくなり、シール性が長期にわたって維持できる。
中空構造の弾性体5は中空部となる部分に中子入れた金型で製造可能である。あるいは押し出し成形して一様な肉厚を有する中空体を先に形成し、これを所定の形状を有する金型で加熱整形して作ってもよい。
実施例3について、以下図を用いて説明する。
実施例2によって、不均一なすき間開口が発生した場合もシール性を維持することは可能であるが、製造上の精度不良や経年劣化により、シール機能が劣化する場合がある。弾性体5のシール機能が部分的に劣化した場合、蒸気が弾性体5を超えて、嵌合部102に到達する。このような状況になっても、シール機能が回復できるように、図9のような構造とした。
図9では中空の弾性体5の中空部501に親水性樹脂503を充填させた。かつ、弾性体5のロータホイール101と動翼2の嵌合部側の面に中空内部に通じる連通孔502を複数設けた。
親水性樹脂503を具体的に例示すると、これはポリビニルアルコールに代表される高分子である。ただし、環境温度の水による溶解を避けるために、ポリビニルアルコールの重合度やけん化度を調整した高分子、あるいは非親水性樹脂との共重合体が使用される。これを乾燥状態で中空部501内部に充填させる。弾性体5のシール機能が低下し、蒸気がシ弾性体5を超え、弾性体5から嵌合部102に侵入すると、蒸気の一部は結露し、嵌合面方向に向いた連通孔502を介して蒸気と液滴が弾性体5の親水性樹脂503に到達する。親水性樹脂503は水分を吸収することにより、膨潤する。膨潤すると、中空内部から弾性体5を押し広げようとする力がはたらいて、動翼2の溝201に密着するようになる。
水分を吸収した親水性樹脂503は流動性が高くなるため、一部は連通孔502を介して親水性樹脂503が抜け出ることがある。このような状態になると、中空内部を押し広げようとする力が弱まり、シール性が低下するが、漏れ出た親水性樹脂503は弾性体5の内面側に依然と存在しることで、蒸気の嵌合部側への侵入を少なからず抑える障害物として機能する。
ただし、この障害物としての効果も長時間維持できる保証は無いため、中空部に蒸気や水が浸入したことを示す手段が具備されていると効果的である。実施例3では親水性樹脂503が弾性体5の中空部501に充填されているが、同時に、例えば紫外線で蛍光を発する蛍光体を添加すると、弾性体5のシール性が低下して蒸気が侵入したとき、中空部501に添加されていた蛍光体が漏れ出る。
漏れ出た蛍光体は、弾性体5の外部(嵌合側の反対側)に滲み出してくる。ロータ1の回転停止時、すなわち、タービンの開放点検時に動翼2と動翼2の間に紫外線を照射することによって、もし、蛍光が認められた場合は弾性体5のシールが低下していることを示唆する。本手段を用いれば、弾性体5が機能しているか否かを知ることができ、これによって、弾性体5の取替え等の計画、実施が容易になる。
実施例3では親水性樹脂5と蛍光体を同時に存在させた例を示したが、必ずしも同時存在は必要なく、状況や目的に応じてどちらか一方のみとすることも可能である。
以上詳細に述べたように、ロータが回転し、動翼と動翼の隣接面が開口してすき間が形成されるようになると、発生したすき間を介して蒸気が嵌合部に到達しやすくなる。このとき、外周側ほどすき間幅が広がることがあるため、すき間の幅の不均一性に追従できるシール機構が必要となる。
これを解決するために、本発明では、ロータと動翼との嵌合面を囲うように、隣接する動翼の一方に弾性体を保持できる溝を線状に形成する。この溝の深さと幅はロータの中心軸から外半径方向に向かって深く、広くなる構造とする。同時に、この溝に設置してシール性を得るための弾性体もロータの中心軸から外半径方向に向かって厚くなる線状の構造とする。これによって動翼と動翼との間がV字状に開口しても、中心軸に近い側から遠い側にかけて弾性体の圧縮率の均一性が維持でき、ロータが回転、非回転時に限らずシール性が得られるようになる。
また、弾性体を中空構造とすることにより、高い圧縮率での使用が可能となるため、弾性体のシール性を維持できる稼働範囲がより広くなり、V字開口の程度の大小が変化しても追従性に優れるようになる。弾性体としてEPDM(Ethylene−Propylene diene terpolymer)などに代表されるゴムの場合、普通、圧縮時の永久のびを極力避けるために、圧縮率が20〜30%前後になるように用いられるが、弾性体の内部を中空構造とすることにより30%を超える圧縮率での使用が可能になる。その結果、すき間変化の追従性に優れるようになる。
さらには、中空体の内部に、親水性に優れた高分子、例えばPVA(Polyvinyl Alcohol)を充填し、中空体の内部へ連通する孔を設ける。蒸気が孔を通じて中空体内部に侵入すると、中空体の内部に充填された親水性樹脂が膨潤し、これに伴って中空体を押し広げようとする力がはたらいて、動翼と動翼のすき間を埋めようとしてシール性が向上する。
さらには、中空体に蛍光体を充填すると、外部から侵入した蒸気が孔を通じて中空体の内部に侵入するような状況に陥ると、蒸気の侵入経路を通じて蛍光体が動翼と動翼のすき間から漏れ出す。例えば蛍光体が紫外線の照射によって蛍光を発する物質であれば、蒸気タービンの点検時に、紫外線を動翼と動翼の接合面近傍に照射することで、蒸気が侵入した形跡を知ることが可能となる。その結果、動翼を抜き取ってシールの健全性を確認する作業は不要となる。
1…ロータ、101…ロータホイール、102…嵌合部、103…フック、2…動翼、201…溝、3…ケーシング、4…静翼、5…弾性体、501…中空部、502…親水性樹脂、503…親水性樹脂
Claims (5)
- 翼部と根部で構成された動翼をロータ周方向に複数配置するために、ロータのロータホイール部と動翼の根部にツリー型嵌合部を形成している蒸気タービンであって、
前記ツリー型嵌合部は、凹部と凸部で構成された少なくとも1つのフックを形作っており、隣接する前記動翼根部の接合面の少なくとも一方に前記フックを囲うように溝が形成されており、前記溝には弾性体が溝を設けられた動翼と隣り合う動翼の間に圧縮状態で配置されていることを特徴とする蒸気タービン。 - 請求項1に記載の蒸気タービンであって、
前記溝の深さおよび幅はロータ中心軸から半径方向に向かって深くかつ広くなるように加工され、前記弾性体はロータ中心軸から半径方向に向かって肉厚とされていることを特徴とする蒸気タービン。 - 請求項1または請求項2に記載の蒸気タービンであって、
前記弾性体は中空構造であることを特徴とする蒸気タービン。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
前記弾性体はエチレンプロピレンゴム、アクリルゴム、シリコンゴム、フッ素ゴムの中から選ばれる材質であって、かつ、中空構造を有し、中空内部には親水性樹脂あるいは蛍光体の少なくとも一方が充填されるとともに、前記弾性体のロータと動翼の嵌合部側側面に中空内部に通じる連通孔が複数設けられていることを特徴とする蒸気タービン。 - 請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の蒸気タービンであって、
前記弾性体は非連通の発泡体である金属製であることを特徴とする蒸気タービン。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2013221017A JP2015081588A (ja) | 2013-10-24 | 2013-10-24 | 蒸気タービン |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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| JP2013221017A JP2015081588A (ja) | 2013-10-24 | 2013-10-24 | 蒸気タービン |
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|---|---|
| JP2015081588A true JP2015081588A (ja) | 2015-04-27 |
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ID=53012325
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| Country | Link |
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| JP (1) | JP2015081588A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN109236382A (zh) * | 2018-09-11 | 2019-01-18 | 大唐淮北发电厂 | 一种汽轮机轴封及其低压外缸缸面处的密封方法 |
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2013
- 2013-10-24 JP JP2013221017A patent/JP2015081588A/ja active Pending
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