JP2015080888A - 透明導電性フィルム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】透明導電性フィルムは、透明基材の一方の面に膜厚が5〜30nmの接着層、導電性を有する銀繊維と透明樹脂塗膜からなる膜厚が50〜200nmの透明導電層が順に構成されている。また、前記透明導電性フィルムは、他方の面に機能層を設けており、機能層としては、透明基材上に膜厚が5〜30nmの接着層を介して設けられた、前記透明基材との屈折率差が0.02以内であり、膜厚が0.8〜3.0μmであるハードコート層、該ハードコート層上に設けられた屈折率が1.30〜1.45、膜厚が80〜110nmである低屈折率層、または、透明基材上に膜厚が5〜30nmの接着層を介して設けられた前記低屈折率層であることが好ましい。
【選択図】なし
Description
本発明の透明導電性フィルムは、透明基材フィルムの一方の面に接着層を介して透明導電層が積層されている。また、他方の面には接着層を介して機能層が積層されていることが好ましく、中でも好ましい機能層はハードコート層及び低屈折率層である。
透明基材フィルムは、透明性を有している限り特に制限されないが、屈折率が1.55〜1.70の範囲内のものが好ましい。このような透明基材フィルムを形成する材料としては、例えばポリエチレンテレフタレート(PET、屈折率:1.67)等のポリエステル、ポリカーボネート(PC、屈折率:1.59)、ポリアリレート(PAR、屈折率:1.60)及びポリエーテルスルフォン(PES、屈折率:1.65)等が挙げられる。これらのうち、ポリエステルフィルム、特にポリエチレンテレフタレートフィルムが成形の容易性で好ましい。
接着層は、透明基材フィルムと透明導電層、機能層との密着性を高めるための層である。接着層の屈折率は1.40〜1.80であることが好ましい。接着層の膜厚は5〜30nm、好ましくは10〜20nmであり、透明基材フィルムと透明導電層、機能層との密着性を高めることの出来る限り、接着剤として公知の樹脂が適用可能である。接着層の膜厚が5nm未満の場合には、透明基材フィルムと透明導電層、機能層との密着性が保てない。一方、接着層の膜厚が30nmを超える場合、透明導電層との間に光学的な悪影響を及ぼし、黄色の着色が強くなってしまい、また、機能層との間にも光学的な悪影響を及ぼし、干渉縞が多くなってしまう。
透明導電層は、導電性を有する銀繊維と、銀繊維を保護する透明樹脂塗膜から構成される。
銀繊維の形状は分岐がなく、ほぐれやすく、かつ繊維状物質の均一な分布密度を得やすく、その結果繊維と繊維のからまりの間に大きな開口部を形成し、良好な光透過率を実現することができるワイヤー状のものが好ましい。このような形状をした導電性物質の例としては、ワイヤー状の導電性金属である銀ナノワイヤーを挙げることができる。本発明で銀ナノワイヤーとは、形状が直線または曲線の細い棒状で、材質が銀であるナノメートルサイズの微細な導電性物質である。ナノワイヤー状であると、それらが互いに絡み合って網の目状となることで、少ない量の導電性物質であっても良好な電気伝導経路を形成することができ、透明導電層の抵抗値をより低下させることができ好ましい。さらにこのような網の目状を形成した場合、網の目の隙間部分の開口が大きいので、たとえ繊維状の導電性物質そのものが透明でなかったとしても、塗膜として良好な透明性を達成することが可能である。
ー系有機化合物を膜形成剤として使用することもできる。
透明樹脂塗膜は銀繊維をフィルム上に固定化するために設けられる。透明樹脂塗膜は活性エネルギー線硬化型樹脂と光重合開始剤を含有する材料から形成されることが好ましい。
透明導電層は、接着層を形成した透明基材フィルム上に銀繊維の分散液を塗布後乾燥して導電性を有する銀繊維層を形成した後、更にその上から、透明樹脂塗膜用塗液を塗布、乾燥後、活性エネルギー線照射により硬化することで形成される。銀繊維の分散液、透明性樹脂塗液の塗布方法は特に制限されず、例えばロールコート法、スピンコート法、ディップコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ダイコート法、インクジェット法、グラビアコート法等公知のいかなる方法も採用できる。また、活性エネルギー線の種類は特に制限されないが、利便性等の観点から紫外線を用いることが好ましい。
透明基材フィルムの反対面には、接着層を介して機能層を設けることが出来る。この機能層は、透明導電性フィルムに所定の機能を付与できるいずれの機能層も適用することが出来る。機能層は、例えばハードコート層、低屈折率層、反射防止層、紫外線吸収層、帯電防止層、アンチブロッキング層などである。反射防止層はハードコート層上に該ハードコート層より屈折率の低い低屈折率層を積層することで形成される。
ハードコート層は、設けることで、透明導電性フィルム表面の硬度及び耐擦傷性を向上する層である。前記ハードコート層は、その屈折率と透明基材フィルムの屈折率との屈折率の差が0.02以内であり、表面硬度や耐擦傷性を向上できる限り、この種のフィルムにおいてハードコート層に用いられる公知の全ての樹脂が使用可能であり、特に活性エネルギー線硬化型樹脂と金属酸化物微粒子とを含有する材料から形成されることが好ましい。ここで、金属酸化物微粒子とは、平均粒子径が好ましくは150nm以下、より好ましくは10〜150nmである金属酸化物を意味する。この平均粒子径が150nmを超えると、微粒子が大きくなり過ぎてハードコート層の透明性が損なわれる結果を招く。
低屈折率層は、ハードコート層又は透明基材フィルムなどの下地層との相対関係によって、反射を低減することで全光線透過率を向上する層である。低屈折率層は、その屈折率をハードコート層又は透明基材フィルムなどの下地層よりも低い1.30〜1.45の範囲で、当該下地層との密着性や耐擦傷性が保たれる限り、公知の全ての樹脂が使用可能であり、特に無機微粒子と、活性エネルギー線硬化型樹脂を含有する材料から形成されることが好ましい。
まず、接着剤塗布液、透明性樹脂塗液、ハードコート層用塗液、低屈折率層用塗液を調製し、ハードコート層用塗液、低屈折率層用塗液を用いて形成される層の屈折率については次の方法にて測定した。
(1)屈折率が1.67のPETフィルム(商品名「A4100」、東洋紡績株式会社製)上に、ディップコーター(杉山元理化学機器株式会社製)により、各層用塗液をそれぞれ乾燥硬化後の膜厚で100〜1000nm程度になるように層の厚さを調整して塗布した。
(2)乾燥後、紫外線照射装置(岩崎電気株式会社製)により窒素雰囲気下で120W高圧水銀灯を用いて、400mJの紫外線を照射して硬化した。硬化後のPETフィルム裏面をサンドペーパーで荒らし、黒色塗料で塗りつぶしたものを反射分光膜厚計(「FE-3000」、大塚電子株式会社製)により、反射スペクトルを測定した。
(3)反射スペクトルより読み取った反射率から、下記に示すn-Cauchyの波長分散式(式1)の定数を求め、光の波長589nmにおける屈折率を求めた。
N(λ)=a/λ4+b/λ2+c(式1)
(N:屈折率、λ:波長、a、b、c:波長分散定数)
(1)共重合ポリエステル樹脂の合成(a)
ジメチルテレフタレート100質量部、ジメチルイソフタレート100質量部、エチレングリコール30.3質量部、ネオペンチルグリコール150質量部、酢酸亜鉛0.1質量部及び三酸化アンチモン0.1質量部をエステル交換反応容器に仕込み、180℃に加熱して4時間反応させ、エステル交換反応を行った。その後、5−ナトリウムスルホイソフタル酸5質量部を添加し、240℃で1時間エステル化反応を行った。次に、250℃まで温度を上げ、系内を1mmHg(133Pa)の減圧にして2時間重縮合反応を行い、共重合ポリエステル樹脂(a)を得た。
フラスコにイオン交換水300質量部を仕込み、窒素気流下で60℃に加温し、過硫酸アンモニウム0.3質量部及び亜硝酸水素ナトリウム0.3質量部を添加した。その後、メタクリル酸メチル20.2質量部、2−イソプロペニルー2−オキサゾリン21.2質量部、ポリエチレンオキシドメタクリル酸45.5質量部及びアクリルアミド10.2質量部の混合物を4時間かけて、滴下した。滴下終了後1時間撹拌を継続し、架橋剤(B)の25質量%の水分散体を得た。
前記共重合ポリエステル樹脂(a)の30質量%水分散体を65質量部、前記架橋剤(b)の25質量%水分散体を40質量部及びイオン交換水450質量部を混合して接着剤塗布液A−1とした。
活性エネルギー線硬化型樹脂(日本化薬(株)製 DPHA)100質量部、光重合開始剤(チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE184)5質量部及びイソブチルアルコール2625質量部を混合して透明性樹脂塗液(B−1)を調製した。
ハードコート層用塗液として次の原料を使用し、各原料を下記表1に記載した組成にて、微粒子成分(シリカ微粒子又は金属酸化物微粒子)及び活性エネルギー線硬化型樹脂と、光重合開始剤と、溶媒とを、質量比で100:5:100の割合で混合し、ハードコート層用塗液HC−1〜HC−2を調製した。各原料としては、金属酸化物微粒子として、酸化ジルコニウム微粒子分散液(シーアイ化成(株)製 ZRMEK25%−F47)を使用した。活性エネルギー線硬化型樹脂として、6官能ウレタンアクリレート(日本合成化学工業(株)製紫光UV−7600B)を使用した。光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE184(I−184)を使用した。また溶媒としてメチルイソブチルケトンを使用した。
低屈折率層用塗液として次の原料を使用し、各原料を下記表2に記載した組成にて、微粒子成分(中空シリカ微粒子又は金属酸化物微粒子)成分及び活性エネルギー線硬化型樹脂と、光重合開始剤と、溶媒とを、質量比で100:5:2000の割合で混合して、低屈折率層用塗液L−1〜L−3を調製した。各原料としては、中空シリカ微粒子として、日揮触媒化成(株)製アクリル修飾中空シリカ微粒子スルーリアNAUを使用した。また、活性エネルギー線硬化型樹脂:日本化薬(株)製 DPHAを使用した。光重合開始剤として、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ(株)製IRGACURE907(I−907)を使用した。そして溶媒として、イソプロピルアルコールを使用した。
厚さ125μmのPETフィルムの一方の面に、接着剤塗布液(A−1)をバーコーターにて塗布し、加熱乾燥を行い、接着層を形成した。
ヘイズメーター(「NDH2000」、日本電色工業株式会社製)により透明導電性フィルムの全光線透過率(%)及びヘイズ値を測定した。
色差計(「SQ−2000」、日本電色工業株式会社製)を用いて透明導電性フィルムの透過色、b*を測定した。このb*は、JISZ 8729に規定されているL*a*b*表色系における値である。
透明導電層をJIS D0202−1998に準拠して碁盤目剥離テープ試験を行った。セロハンテープ(ニチバン(株)製、CT24)を用い、フィルムに密着させた後剥離した。判定は100マスの内、100マス全て剥離しない場合○、1マスでも剥離する場合を×として表した。
接着層、透明導電層を下記表3に記載した膜厚とした以外は、実施例1−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた実施例1−2〜実施例1−3の透明導電性フィルムについて、実施例1−1と同様に全光線透過率、ヘイズ値、透過色b*、密着性を測定した(測定結果は下記表3を参照)。
接着層、透明導電層を下記表4に記載した膜厚とした以外は、実施例1−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。
接着層を形成していない以外は、実施例1−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。
厚さ125μmのPETフィルムの両面に、接着剤塗布液(A−1)をバーコーターにて塗布し、加熱乾燥を行い、接着層を形成した。
接着層、透明導電層を下記表5に記載した膜厚とした以外は、実施例2−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた実施例2−2の透明導電性フィルムについて、実施例2−1と同様に全光線透過率、ヘイズ値、透過色b*、密着性を測定した(測定結果は下記表5を参照)。
厚さ125μmのPETフィルムの両面に、接着剤塗布液(A−1)をバーコーターにて塗布し、加熱乾燥を行い、接着層を形成した。
接着層、透明導電層を下記表6に記載した膜厚とした以外は、実施例3−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた実施例3−2、3−3の透明導電性フィルムについて、実施例3−1と同様に全光線透過率、ヘイズ値、透過色b*、密着性を測定した(測定結果は下記表6を参照)。
厚さ125μmのPETフィルムの両面に、接着剤塗布液(A−1)をバーコーターにて塗布し、加熱乾燥を行い、接着層を形成した。接着層の一方に、低屈折率層用塗液(L−1)をバーコーターにて塗布し、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより低屈折率層を形成した。続いて、他方の接着層上に0.1%w/v銀銀極繊維水分散媒(Cambrious Technology Corporation製 ClearOhm ink)をバーコーターにて塗布し、加熱乾燥を行い、導電性を有する銀繊維層を形成した。更にその上へ、透明性樹脂塗液(B−1)をバーコーターにて塗布、乾燥後、120W高圧水銀灯にて400mJの紫外線を照射して硬化させることにより透明導電性フィルムを作製した(各層の膜厚は下記表7を参照)。
接着層、透明導電層を下記表7に記載した膜厚とした以外は、実施例4−1と同様にして、透明導電性フィルムを作製した。得られた実施例4−2、4−3の透明導電性フィルムについて、実施例4−1と同様に全光線透過率、ヘイズ値、透過色b*、密着性を測定した(測定結果は下記表7を参照)。
実施例1−1〜実施例1−3(表3)の結果から明らかなように、接着層の膜厚を5〜30nmとし、導電性を有する銀繊維と透明樹脂塗膜からなる透明導電層の膜厚を50〜200nmとすると、透過色b*の値が小さく、透明導電性フィルムの着色を十分に抑え、更に、優れた全光線透過率を実現することが出来た。
Claims (5)
- 透明基材の一方の面に、接着層を介して透明導電層が積層されており、
前記接着層の膜厚が5〜30nmであり、
前記透明導電層は、導電性を有する銀繊維と透明樹脂塗膜とからなり、膜厚が50〜200nmである、透明導電性フィルム。 - 前記透明基材の他方の面に機能層が積層されている、請求項1に記載の透明導電性フィルム。
- 前記機能層はハードコート層であり、
前記透明基材と前記ハードコート層との間には、膜厚が5〜30nmの接着層が介在しており、
前記ハードコート層は、前記透明基材との屈折率差が0.02以内であり、膜厚0.8〜3.0μmである、請求項2に記載の透明導電性フィルム。 - 前記ハードコート層の上に、機能層として更に、前記ハードコート層より屈折率の低い低屈折率層が積層されており、
前記低屈折率層は、屈折率1.30〜1.45、膜厚80〜110nmである、請求項3に記載の透明導電性フィルム。 - 前記機能層は、前記透明基材より屈折率の低い低屈折率層であり、
前記透明基材と前記低屈折率層との間には、膜厚が5〜30nmの接着層が介在しており、
前記低屈折率層は、屈折率1.30〜1.45、膜厚80〜110nmである、請求項2に記載の透明導電性フィルム。
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