JP2015076201A - 高分子電解質膜の製造方法及び高分子電解質膜の製造装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】基材フィルム上に高分子電解質溶液を塗工する第1の塗工工程と、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、0.01〜0.1kgf/cmの張力をかけた微多孔膜を接触させることにより、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる含浸工程と、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を150℃以下で乾燥して高分子電解質膜を得る乾燥工程と、を含む、
高分子電解質膜の製造方法。
【選択図】なし
Description
また、微多孔膜は、張力を制御することで、配向が緩和せずに高分子電解質溶液を含浸することができるので、高分子電解質膜の膨潤が抑制できる。
〔1〕
基材フィルム上に高分子電解質溶液を塗工する第1の塗工工程と、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、0.01〜0.1kgf/cmの張力をかけた微多孔膜を接触させることにより、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる含浸工程と、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を150℃以下で乾燥して高分子電解質膜を得る乾燥工程と、を含む、
高分子電解質膜の製造方法。
〔2〕
前記含浸工程後、前記乾燥工程前に、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を塗工する第2の塗工工程をさらに含む、前項〔1〕に記載の高分子電解質膜の製造方法。
〔3〕
前記高分子電解質溶液の粘度が、100〜2000mPa・sである、前項〔1〕又は〔2〕に記載の高分子電解質膜の製造方法。
〔4〕
基材フィルムに高分子電解質溶液を塗工する第1塗工ユニットと、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、微多孔膜を接触させ、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる接触ユニットと、
前記微多孔膜の張力を検出する検出ユニットと、
前記微多孔膜の張力を制御する制御ユニットと、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を乾燥させる乾燥ユニットと、を備える、高分子電解質膜製造装置。
〔5〕
前記微多孔膜を乾燥させる前に、前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜に高分子電解質溶液を塗工する第2塗工ユニットをさらに備える、前項〔4〕に記載の高分子電解質膜製造装置。
本実施形態に係る高分子電解質膜の製造方法は、
基材フィルム上に高分子電解質溶液を塗工する第1の塗工工程と、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、0.01〜0.1kgf/cmの張力をかけた微多孔膜を接触させることにより、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる含浸工程と、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を150℃以下で乾燥して高分子電解質膜を得る乾燥工程と、を含む。
第1の塗工工程は、基材フィルム上に高分子電解質溶液を塗工する工程である。以下、第1の塗工工程について図1及び図2を参照して説明する。
第1の塗工工程は第1塗工ユニットにより行なうことができる。第1塗工ユニットは、基材フィルムに高分子電解質溶液を塗工するユニットである。具体的には、第1塗工ユニット10は、貼合せロール23に供給された基材フィルム01上に高分子電解質溶液03を基材フィルム01の幅方向に高精度塗工できるスロットダイを有している。第1塗工ユニット10は、ダイのスロット(隙間)から高分子電解質溶液03を吐出し、一方で基材フィルム01は貼合せロール23で保持しつつ走行させ、ダイと基材フィルム01の間に液溜りを形成しながら基材フィルム01上に高分子電解質溶液03を塗工する。高分子電解質溶液03の塗工液層の厚みは、ダイに供給する高分子電解質溶液03の流量と基材フィルム01の走行速度で調整することができる。
含浸工程は、高分子電解質溶液が塗工された基材フィルム面上に、0.01〜0.1kgf/cmの張力をかけた微多孔膜を接触させることにより、微多孔膜に高分子電解質溶液を含浸させる工程である。
含浸工程は、接触ユニット、検出ユニット、及び制御ユニットにより行なうことができる。接触ユニットは、高分子電解質溶液が塗工された基材フィルム面上に、微多孔膜を接触させ、微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させるユニットである。また、検出ユニットは、微多孔膜の張力を検出するユニットである。さらに、制御ユニットは、微多孔膜の張力を制御するユニットである。
テンションピックアップロール22では、微多孔膜02の走行方向の張力を検出する。張力検出方式には、差動トランス式、歪みゲージ式、磁歪式等が挙げられる。この中でも耐衝撃性や電気的ノイズに強い観点から差動トランス式が好ましい。
差動トランス式の張力検出は、張力を一旦荷重に変換し、その荷重を電気信号として取出す。張力検出器の上部の検出ロールと張力検出器の前後のガイドロールを設置して、それぞれのロールに微多孔膜02を通します。微多孔膜02に掛かった張力は検出ロールを通して荷重として張力検出器に掛かり、張力検出器が受けた荷重に応じ内部の板バネがたわむことで、差動トランスにより電気信号として出力される。この信号が制御ユニットに送信され、繰出機21のロール回転が所定張力になるように制御される。
本実施形態に係る高分子電解質膜の製造方法は、含浸工程後、乾燥工程前に、微多孔膜に高分子電解質溶液を塗工する第2の塗工工程をさらに含んでもよい。第2の塗工工程を含むことにより、微多孔膜02を高分子電解質膜05の中央部に形成することができる。高分子電解質膜中の微多孔膜の配置は、用途に応じて使い分けられるが、固体高分子電解質型燃料電池においては、高分子電解質膜の両面にガス拡散電極が接合されるので、中央部に微多孔膜を有し、両面が高分子電解質の高分子電解質膜の方が、膜電極接合体を形成するのに好ましい。
第2の塗工工程は第2塗工ユニットにより行なうことができる。第2塗工ユニットは、微多孔膜を乾燥させる前に、高分子電解質溶液が含浸した微多孔膜に高分子電解質溶液を塗工するユニットである。具体的には、製造装置200において、第2塗工ユニットとなる第2塗工ユニット11は、第1塗工ユニット10同様、微多孔膜02の幅方向に高精度塗工できるスロットダイを有しており、微多孔膜02を接触させた後、ロール上で、所定量の高分子電解質溶液04を上塗りする。なお、高分子電解質溶液04は、高分子電解質溶液03と、同一組成でも、別組成でもよい。
乾燥工程は、高分子電解質溶液が含浸した微多孔膜を150℃以下で乾燥して高分子電解質膜を得る工程である。乾燥工程においては、微多孔膜を乾燥ユニットの入口から徐々に加熱し、乾燥させることが好ましい。なお、「徐々に加熱」とは、昇温速度2.5〜150℃/分の範囲で加熱することをいう。
乾燥工程は、乾燥ユニットにより行なうことができる。乾燥ユニットは、高分子電解質溶液が含浸した微多孔膜を乾燥させるユニットである。具体的には、高分子電解質溶液03,04が含浸された微多孔膜02は、ガイドローラによりガイドされて乾燥機に搬送され、乾燥機内の乾燥ユニットとなる乾燥ユニット30中を通過し、巻取機24においてロールに巻取られる。尚、乾燥機は、温度制御の観点から複数の乾燥ユニット30で構成されることが好ましい。乾燥ユニット30のユニット数は、3ユニット以上が好ましく、5ユニット以上がより好ましい。各ユニットは乾燥温度が同じものであっても異なるものであってもよい。
本実施形態に係る高分子電解質膜製造装置は、上記の高分子電解質膜の製造方法を実施するための装置であって、
基材フィルムに高分子電解質溶液を塗工する第1塗工ユニットと、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、微多孔膜を接触させ、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる接触ユニットと、
前記微多孔膜の張力を検出する検出ユニットと、
前記微多孔膜の張力を制御する制御ユニットと、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を乾燥させる乾燥ユニットと、を備える。なお、各ユニットの詳細については上記に述べたとおりである。
本実施形態に用いる基材フィルムとしては、高分子電解質溶液に対する耐薬品性、乾燥温度に対する耐熱性を有しているものが好ましい。このような基材フィルムとしては、特に限定はないが、例えば、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリカーボネート(PC)、ポリナフタレート(PEN)、ポリエーテルイミド(PEI)、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリイミド(PI)等が挙げられる。このなかでも、耐薬品性、耐熱性の観点からは、PIが最も好適である。
本実施形態に用いる高分子電解質溶液は、分子中にフッ素元素を含有する高分子電解質(a)と、溶剤(b)とを含有することが好ましい。高分子電解質溶液の製造方法としては、特に限定されないが、例えば、各含有成分を同時に又は別々に、溶解又は分散した後、混合して、高分子電解質溶液を得る方法が挙げられる。このようにして得られた高分子電解質溶液は、そのまま用いても、或いは濾過又は濃縮等の工程を経てから用いてもよい。このような高分子電解質溶液は、単独で又は他の電解質溶液と混合して、高分子電解質膜の材料として用いることができ、また電極バインダー等の材料としても用いることができる。
本実施形態に用いる高分子電解質溶液は、高分子電解質(a)を含むことが好ましい。高分子電解質(a)としては、特に限定されないが、例えば、分子中にフッ素元素及び/又はイオン交換基を有する高分子化合物が好ましい。高分子電解質(a)のイオン交換容量は、0.5〜3.0ミリ当量/gが好ましく、0.65〜2.0ミリ当量/gがより好ましく、0.8〜1.5ミリ当量/gがさらに好ましい。イオン交換当量が3.0ミリ当量/g以下であることにより、高分子電解質膜として利用した際に、燃料電池運転中の高温高加湿下における高分子電解質膜の膨潤がより低減される傾向にある。このように膨潤が低減されることにより、高分子電解質膜の強度の低下や、しわが発生して電極から剥離したりするなどの問題、さらには、ガス遮断性が低下する問題を低減できる傾向にある。また、イオン交換容量が0.5ミリ当量/g以上であることにより、得られた高分子電解質膜を備えた燃料電池の発電能力がより向上する傾向にある。
−[CF2CX1X2]a−[CF2−CF(−O−(CF2−CF(CF2X3))b−Oc−(CFR1)d−(CFR2)e−(CF2)f−X4)]g− [1]
(式中、X1、X2及びX3は、互いに独立して、ハロゲン元素又は炭素数1以上3以下のパーフルオロアルキル基、又は酸素を含んでいてもよい環状パーフルオロアルキル基であり、a及びgは、0≦a<1、0<g≦1、a+g=1であり、bは0以上8以下の整数であり、cは0又は1であり、d及びeは、互いに独立して、0以上6以下の整数であり、fは、0以上10以下の整数であり、ただし、d+e+fは0に等しくなく、R1及びR2は、互いに独立して、ハロゲン元素、炭素数1以上10以下のパーフルオロアルキル基又はフルオロクロロアルキル基であり、X4はCOOZ、SO3Z、PO3Z2又はPO3HZであり、ここで、Zは水素原子、アルカリ金属原子、アルカリ土類金属原子又はアミン類(NH4、NH3R3、NH2R3R4、NHR3R4R5、NR3R4R5R6)であり、またR3、R4、R5及びR6はアルキル基又はアレーン基である。)
−[CF2CF2]a−[CF2−CF(−O−(CF2−CF(CF3))b−O−(CF2)d−SO3X)]g− [2]
(式中、a及びgは、0≦a<1、0≦g<1、a+g=1である。bは1以上8以下の整数である。dは0以上10以下の整数である。Xは水素原子又はアルカリ金属原子である。)
−[CF2CF2]a−[CF2−CF(−O−(CF2)f−SO3Y)]g− [3]
(式中、a及びgは、0≦a<1、0≦g<1、a+g=1である。fは0以上10以下の整数である。Yは水素原子又はアルカリ金属原子である。)
−[CF2CX1X2]a−[CF2−CF(−O−(CF2−CF(CF2X3))b−Oc−(CFR1)d−(CFR2)e−(CF2)f−X5)]g− [4]
(式中、X1、X2及びX3は、互いに独立して、ハロゲン元素又は炭素数1以上3以下のパーフルオロアルキル基、又は酸素を含んでいてもよい環状パーフルオロアルキル基であり、a及びgは0≦a<1,0<g≦1,a+g=1であり、bは0以上8以下の整数であり、cは0又は1であり、d及びeは、互いに独立して、0以上6以下の整数であり、fは、0以上10以下の整数であり、ただし、d+e+fは0に等しくなく、R1及びR2は互いに独立して、ハロゲン元素、炭素数1以上10以下のパーフルオロアルキル基又はフルオロクロロアルキル基であり、X5はCOOR7、COR8又はSO2R8であり、ここで、R7は炭素数1〜3の炭化水素系アルキル基であり、R8はハロゲン元素である。)
CF2=CFZ
(式中、Zは、H、Cl、F、炭素数1〜3のパーフルオロアルキル基、又は酸素を含んでいてもよい環状パーフルオロアルキル基を示す。)
CF2=CFO(CF2)z−SO2F,
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)z−SO2F,
CF2=CF(CF2)z−SO2F,
CF2=CF(OCF2CF(CF3))z−(CF2)z−1−SO2F,
CF2=CFO(CF2)z−CO2R,
CF2=CFOCF2CF(CF3)O(CF2)z−CO2R,
CF2=CF(CF2)z−CO2R,
CF2=CF(OCF2CF(CF3))z−(CF2)2−CO2R
(式中、Zは1〜8の整数を示し、Rは炭素数1〜3の炭化水素系アルキル基を表す。)
含フッ素炭化水素などの重合溶媒を使用し、この重合溶媒に溶解させた状態でフッ化ビニル化合物とフッ化オレフィンとを反応させて重合を行う方法。上記含フッ素炭化水素としては、特に限定されないが、例えば、トリクロロトリフルオロエタン、1,1,1,2,3,4,4,5,5,5−デカフロロペンタンなど、「フロン」と総称される化合物群を好適に使用することができる。
含フッ素炭化水素などの溶媒を使用せず、フッ化ビニル化合物そのものを重合溶剤として用いてフッ化オレフィン化合物とフッ化ビニル化合物との重合を行う方法。
界面活性剤を含む水溶液を重合溶媒として用い、この重合溶媒に溶解させた状態でフッ化ビニル化合物とフッ化オレフィンとを反応させて重合を行う方法。
界面活性剤及びアルコールなどの助乳化剤を含む水溶液を用い、この水溶液に乳化させた状態でフッ化ビニル化合物とフッ化オレフィンとを反応させて重合を行う方法。
懸濁安定剤の水溶液を用い、この水溶液に懸濁させた状態でフッ化ビニル化合物とフッ化オレフィンとを反応させて重合を行う方法。
本実施形態に用いる高分子電解質溶液は溶媒を含むことが好ましい。用いられる溶媒としては、特に限定されないが、例えば、水、有機溶媒、液状の樹脂モノマー、液状の樹脂オリゴマーのうち少なくとも1種以上を含有したものが挙げられる。
本実施形態に用いる微多孔膜の原料としては、特に限定されないが、例えば、ポリテトラフルオロエチレン、ポリアミド、ポリイミド、ポリオレフィン、ポリカーボネート等の単体あるいはこれらの混合物等が挙げられる。このなかでも、ポリテトラフルオロエチレン(以下、「PTFE」と略記することもある。)を含むことが高分子電解質の化学的耐久性の観点から好ましく、PTFEを主成分として含むことがより好ましい。ここで、「主成分」とは、微多孔膜100質量%に対して80質量%以上の含有量で含まれる成分をいう。
ここでいう絶対強度は、下記式により求められる。
絶対強度(N/cm)=弾性率(MPa)×厚み(μm)×10−2
イオン交換基の対イオンがプロトンの状態となっている高分子電解質の膜、およそ2〜20cm2を、25℃、飽和NaCl水溶液30mLに浸漬し、攪拌しながら30分間放置した。次いで飽和NaCl水溶液中のプロトンを、フェノールフタレインを指示薬として0.01N水酸化ナトリウム水溶液を用いて中和滴定した。中和後に得られた、イオン交換基の対イオンがナトリウムイオンの状態となっている高分子電解質の膜を、精製水ですすぎ、更に真空乾燥して秤量した。中和に要した水酸化ナトリウムの物質量をM(mmol)、イオン交換基の対イオンがナトリウムイオンの高分子電解質膜の重量をW(mg)とし、下記式により当量重量EW(g/eq)を求めた。
EW=(W/M)−22
更に得られたEW値の逆数をとって1000倍とすることにより、イオン交換容量(ミリ当量/g)を算出した。
高分子電解質溶液の粘度は、東機産業(株)製「TV−22」粘度計を用いて測定した。1rpmでの値を高分子電解質溶液の粘度とした。
500mm幅で200m製膜したサンプルの0、50、100、150、200m付近の中央部を300mm×300mmサイズで切出し、基材フィルムを剥離した後、目視にてシワ、弛み、濃淡等の不良を確認し、5箇所サンプルの平均を不良数とした。
外観検査で用いたサンプルを23℃、50%RHの恒温恒湿室内で1時間以上静置した後、50mm×50mm単位で36箇所に分割し、分割された36箇所の中央部の膜厚を(株)東洋精機製作所「B−1」膜厚計を用いて測定した。分割された36箇所の膜厚の平均値に対し、一箇所でも±10%を超えた場合を「不良」、全て±10%以下で、かつ±7.5〜10%があった場合は「可」、全て±7.5%未満の場合を「良」と判定した。
水素ガスのリーク性を評価するため、以下のような手順で燃料電池を組んでリーク電流を測定した。尚、膜サンプルは、製膜サンプルを精製水で水洗後、170℃でアニール処理したものを用いた。
20質量%のパーフルオロスルホン酸ポリマー溶液(SS700C/20、旭化成製、当量質量(EW):740)、電極触媒(TEC10E40E、田中貴金属販売社製、白金担持量36.7wt%)を白金/パーフルオロスルホン酸ポリマーが1/1.15(質量)となるように配合し、次いで、固形分(電極触媒とパーフルオロスルホン酸ポリマーの和)が11wt%となるようにエタノールを加え、ホモジナイザー(アズワン社製)により回転数が3,000rpmで10分間、撹拌することで電極触媒インクを得た。
自動スクリーン印刷機(製品名:LS−150、ニューロング精密工業株式会社製)を用い、膜サンプルの両面に前記電極触媒インクを、白金量がアノード側0.2mg/cm2、カソード側0.3mg/cm2となるように塗布し、140℃、5分の条件で乾燥・固化させることでMEAを得た。
前記MEAの両極にガス拡散層(製品名:GDL35BC、MFCテクノロジー社製)を重ね、次いでガスケット、バイポーラプレート、バッキングプレートを重ねることで燃料電池単セルを得た。
単セルを燃料電池評価装置(株式会社東陽テクニカ製 燃料電池自動評価システム)に設置し、次いでアノード側に水素ガス、カソード側に空気ガスを用い、下記の高加湿、低加湿、高温低加湿の条件下で電流密度0〜1.5A/cm2を3回繰返して単セルのコンディショニングを実施した。
常圧、セル温度80℃、水素ガス加湿温度80℃、空気ガス加湿温度70℃、水素ガス利用率70%、空気ガス利用率40%
常圧、セル温度80℃、水素ガス加湿温度65℃、空気ガス65℃、水素ガス利用率70%、空気ガス利用率40%
常圧、セル温度90℃、水素ガス加湿温度60℃、空気ガス60℃、水素ガス利用率70%、空気ガス利用率40%
水素のリーク電流は、前記高加湿、低加湿及び高温低加湿の条件下において、アノードに水素ガス、カソードに窒素ガスをそれぞれ200cc/min導入して実施した。
測定にはポテンショガルバノスタット(製品名:ソーラートロン1280B、東陽テクニカ社製)を用い、0.4Vを5分間保持し、5分後の電流値を電極面積で割ることでリーク電流を算出した。
また、高加湿条件及び低加湿条件においては、リーク電流値が3.0mA/cm2以下であれば発電効率が良好であると判断し、高温低加湿条件においては、リーク電流値が4.0mA/cm2以下であれば発電効率が良好であると判断した。
(高分子電解質溶液の作製)
高分子電解質の前駆体ポリマーである、テトラフルオロエチレン及びCF2=CFO(CF2)2−SO2Fで表される化合物から得られたパーフルオロスルホン酸樹脂の前駆体(加水分解及び酸処理後のイオン交換容量:1.4ミリ当量/g)ペレットを準備した。
次に、その前駆体ペレットを、水酸化カリウム(15質量%)とメタノール(50質量%)とを溶解した水溶液に、80℃で20時間接触させて、加水分解処理を行った。その後、ペレットを60℃の水中に5時間浸漬した。次いで、水中に浸漬した後のペレットを、60℃の2N塩酸水溶液に1時間浸漬させる処理を、毎回塩酸水溶液を新しいものに代えて、5回繰り返した。そして、塩酸水溶液に繰り返し浸漬させた後のペレットを、イオン交換水で水洗、乾燥した。これにより、高分子電解質であるパーフルオロカーボンスルホン酸樹脂(以下、「PFSA」と略記する。)ペレットを得た。
数平均分子量650万のPTFEファインパウダー1kg当たりに、押出液状潤滑油(押出助剤)としての炭化水素油を20℃において463mL加えて混合した。
図2に示す製造装置200のプロセスに従い、基材フィルム(東レ・デュポン株式会社製カプトン300H。以下同様。)に第1塗工ユニットにて、高分子電解質溶液を塗工した。次いで、微多孔膜を張力0.05kg/cmに制御して高分子電解質溶液を塗工した基材フィルム面上に接触させることにより、微多孔膜に高分子電解質溶液を含浸させた。なお、繰出機21を出た微多孔膜の張力は、検出ユニットとなる途中テンションピックアップロール22にて検出され、制御ユニットとなる繰出機21によって所定張力になるように制御した。
さらに、第2塗工ユニットにて、微多孔膜上に高分子電解質溶液を塗工した。次いで、高分子電解質溶液が含浸した微多孔膜を、乾燥温度をそれぞれ40℃、60℃、90℃、110℃及び120℃に設定したユニットを有する乾燥機を通過させて、高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
微多孔膜の張力を0.01kg/cm制御に変更した以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
微多孔膜の張力を0.1kg/cm制御に変更した以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
図1に示す製造装置100のプロセスに従い、基材フィルムに第1塗工ユニットにて、高分子電解質溶液を塗工した。次いで微多孔膜を張力0.05kg/cmに制御して、高分子電解質溶液を塗工した基材フィルム面上に接触させることにより、微多孔膜に高分子電解質溶液を含浸させた。高分子電解質溶液が含浸した微多孔膜を、乾燥温度を40℃、60℃、90℃、110℃及び120℃に設定した5つのユニットを有する乾燥機に通過させて、高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
実施例1で作製した高分子電解質溶液を固形分26.5質量%まで、再度減圧濃縮して粘度1850mPa・sの高分子電解質溶液を作製した。
この高分子電解質溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
微多孔膜の張力を0.001kg/cm制御に変更した以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。また、得られた高分子電解質膜の表面、断面を光学顕微鏡、SEMにて観察した結果を図4に示す。
微多孔膜の張力を5kg/cm制御に変更した以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
実施例1で作製した高分子電解質溶液を固形分5.0質量%まで、再度希釈して粘度50mPa・sの高分子電解質溶液を作製した。この高分子電解質溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
実施例1で作製した高分子電解質溶液を固形分31.5質量%まで、再度減圧濃縮して粘度4520mPa・sの高分子電解質溶液を作製した。この高分子電解質溶液を用いたこと以外は、実施例1と同様にして高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜の評価結果を表1に示す。
02…微多孔膜
03,04…高分子電解質溶液
05…高分子電解質膜
10…第1塗工ユニット
11…第2塗工ユニット
20…基材フィルム繰出機
21…微多孔膜繰出機(微多孔膜張力制御)
22…微多孔膜テンションピックアップロール
23…貼合せロール
24…巻取機
30…乾燥ユニット
100,200…高分子電解質膜の製造装置
Claims (5)
- 基材フィルム上に高分子電解質溶液を塗工する第1の塗工工程と、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、0.01〜0.1kgf/cmの張力をかけた微多孔膜を接触させることにより、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる含浸工程と、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を150℃以下で乾燥して高分子電解質膜を得る乾燥工程と、を含む、
高分子電解質膜の製造方法。 - 前記含浸工程後、前記乾燥工程前に、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を塗工する第2の塗工工程をさらに含む、請求項1に記載の高分子電解質膜の製造方法。
- 前記高分子電解質溶液の粘度が、100〜2000mPa・sである、請求項1又は2に記載の高分子電解質膜の製造方法。
- 基材フィルムに高分子電解質溶液を塗工する第1塗工ユニットと、
前記高分子電解質溶液が塗工された前記基材フィルム面上に、微多孔膜を接触させ、前記微多孔膜に前記高分子電解質溶液を含浸させる接触ユニットと、
前記微多孔膜の張力を検出する検出ユニットと、
前記微多孔膜の張力を制御する制御ユニットと、
前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜を乾燥させる乾燥ユニットと、を備える、高分子電解質膜製造装置。 - 前記微多孔膜を乾燥させる前に、前記高分子電解質溶液が含浸した前記微多孔膜に高分子電解質溶液を塗工する第2塗工ユニットをさらに備える、請求項4に記載の高分子電解質膜製造装置。
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