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JP2015069824A - 積層体、色素増感太陽電池用アノード電極および色素増感太陽電池ならびに積層体の製造方法 - Google Patents

積層体、色素増感太陽電池用アノード電極および色素増感太陽電池ならびに積層体の製造方法 Download PDF

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Takahiko Yoshino
貴彦 吉野
桂一郎 志賀
Keiichiro Shiga
桂一郎 志賀
河野 充
Mitsuru Kono
充 河野
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Nippon Steel and Sumikin Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】絶縁層を有し、薄膜に形成しても高い剛性を有する積層体およびこの積層体を用いた色素増感太陽電池用アノード電極を提供する。【解決手段】積層体10は、多孔質導電性金属層12と、多孔質導電性金属層12に接触して配置される第1の多孔質絶縁層13と、第1の多孔質絶縁層13の多孔質導電性金属層12に接触する側とは反対側に接触して配置される第2の多孔質絶縁層14を有する。色素増感太陽電池用アノード電極は、積層体10の多孔質導電性金属層12の第1の多孔質絶縁層13が接触して配置される側とは反対側に接触して、色素を吸着した多孔質半導体層がさらに配置される。【選択図】図1

Description

本発明は、積層体、色素増感太陽電池用アノード電極および色素増感太陽電池ならびに積層体の製造方法に関する。
色素増感太陽電池は、湿式太陽電池あるいはグレッツェル電池等と呼ばれ、シリコン半導体を用いることなくヨウ素溶液に代表される電気化学的なセル構造を持つ点に特徴がある。一般的には、透明な導電性ガラス板(透明導電膜を積層した透明基板)に二酸化チタン粉末等を例えば450℃以上の温度で焼付け、これに色素を吸着させて形成したチタニア層等の多孔質半導体層と導電性ガラス板(導電性基板)からなる対極の間に電解液としてヨウ素溶液等を配置した、簡易な構造を有する。
色素増感太陽電池の発電メカニズムは、以下のとおりである。
受光面である透明な導電性ガラス板面から入射した光を、多孔質半導体層に吸着された色素が吸収し、電子励起を引き起こし、その励起した電子が半導体へと移動し、導電性ガラスへと導かれる。ついで、対極に戻った電子はヨウ素などの電解液を介して電子を失った色素へと導かれ、色素が再生される。
色素増感太陽電池は、材料が安価であり、作製に大掛かりな設備を必要としないことから、低コストの太陽電池として注目されている。色素増感太陽電池のさらなる低コスト化のため、例えば高価な透明導電膜を省略することが検討されている。
一方、透明ガラス基板に代わり、透明樹脂基板を用いた太陽電池の検討が行われている。透明樹脂基板を用いることで透明ガラス基板と比較して薄くて軽い太陽電池に出来る。さらにフレキシブル性や、割れない、といった特徴も付与することが出来る。
透明導電膜を省略する方法の一つとして、導電性金属からなる配線を光照射側となる透明基板の上に施すことが検討されている。しかし、この場合、入射光の一部は金属配線部分に遮られることとなり、光電変換効率の低下を伴う。
これに対して、ガラス等の透明基板上に形成された半導体層(多孔質半導体層)に、マスク等を用いてパターニングしながら厚み1〜100μm程度の集電体層(集電電極)を成膜する方法も検討されている(例えば特許文献1参照)。この方法によれば、集電体層として所望の薄膜を容易に形成することができる。
しかしながら、この技術では、ガラス製透明基板に換えて樹脂製のフレキシブル透明基板を用いる場合に、多孔質半導体層の材料であるペーストの焼成温度が樹脂の耐熱温度である例えば150℃以下の温度に制限されるおそれがある。
この点を改善するものとして、例えば、孔を有する集電電極として線径が1μm〜10mmの金網を用い、この金網に多孔質半導体層の材料であるペーストを塗布し、ペーストを焼成して多孔質半導体層を形成した後に、透明導電膜を持たないガラス製透明基板に多孔質半導体層の側を向けて金網を配置する技術が開示されている(特許文献2参照)。この技術によれば、ガラス製透明基板に換えて樹脂製のフレキシブル透明基板を用いる場合においても、ペーストの焼成温度が樹脂の耐熱温度である例えば150℃以下の温度に制限されることがなく、ペーストを適切な温度で焼成して望ましい多孔質半導体層を得ることができる。
しかしながら、集電電極として予め加工形成された金網あるいはその他の有孔板等を用いた場合金網等の厚みを薄くすることには限界があるため、金網等の厚みが厚いことに起因し、電解質が金網等を介して多孔質半導体層に移動する際の拡散抵抗が大きくなり、これにより光電変換効率の低下を来たすおそれが考えられる。また、有孔板等を集電電極としてこれに多孔質半導体層を形成する場合、有孔板等の孔の部分が、貫通孔となるため、その上に多孔質半導体層を形成することが困難であり、多孔質半導体層の形成面積が小さくなる。その結果光電変換量が少なくなる問題がある。また、有孔板と多孔質半導体層の接触面積が小さいため、両者の密着性が低く、電極の熱処理時において剥離するおそれがある。
これに対し、多孔質半導体層の焼成温度以上の耐熱温度を持った多孔質絶縁層上に導電金属層を設けた後に、導電金属層上に多孔質半導体層を形成する方法が検討されている。(例えば特許文献3参照)。この方法によれば、透明基板および導電性基板として樹脂製のフレキシブル基板を用いる場合において、多孔質絶縁層が支持基材の役割を果たすため剛性を保つことが出来るため集電電極の厚みを所望の厚みに薄く出来る。なお、多孔質絶縁層は集電電極と対極とが向かい合っているため、電極同士が接触して短絡することを防ぐ役割も兼ねている。
多孔質絶縁層は、セラミック、樹脂、ガラス等の電気絶縁性を有する材料を用いた多孔質膜形状のものが挙げられる(特許文献4,5参照)。
しかしながら、多孔質絶縁層が配置されることで、多孔質半導体層と対極との間の電極間距離が大きくなり、電解質イオンの拡散抵抗増加による光電変換効率低下が懸念される。
一方、本発明者らは、繊維を材料とする織布、不織布等の繊維成形体を多孔質絶縁層とすることを提案している(例えば、特許文献6参照)。この場合、多孔質絶縁層を薄膜化することが出来る。
特許第5070704号明細書 特開2007−73505号公報 国際公開2011−000001号パンフレット 特開2005−158470号公報 特許第4636802号明細書 特開2013−084551号公報
発明が解決しようとする課題は、本発明者らが先に提案した厚みの薄い多孔質絶縁層を有する電極をさらに改善し、薄膜に形成してもより高い剛性を有する積層体や電極を得ることにある。
本発明に係る積層体は、多孔質導電性金属層と、該多孔質導電性金属層に接触して配置される第1の多孔質絶縁層と、該第1の多孔質絶縁層の該多孔質導電性金属層に接触する側とは反対側に接触して配置される第2の多孔質絶縁層を有する。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記多孔質導電性金属層が、厚みが0.1〜40μmであって、かつ電気抵抗が4×10−5〜1×10−3Ω・cmであることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記多孔質導電性金属層がTiまたはTiを含む合金で形成されることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記多孔質導電性金属層が金属粒子の焼結体で形成されることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記第1の多孔質絶縁層の平均空孔直径が0.01〜40μmであることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記第1の多孔質絶縁層の空隙率が30〜70%であって、かつ厚みが0.1〜40μmであることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記第1の多孔質絶縁層が絶縁粒子の焼結体で形成されることを特徴とする。
このとき、前記絶縁粒子の平均粒子直径が0.01〜20μmであることがより好ましい。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記第1の多孔質絶縁層が、TiOまたはTiOよりも標準生成自由エネルギーが小さい化合物で形成されることを特徴とする。
このとき、前記第1の多孔質絶縁層が、Y、ZrO、TiO、Al、BNから選ばれる1種または2種以上を混合した物質で形成されることがより好ましい。
また、本発明に係る積層体は、好ましくは、前記第2の多孔質絶縁層の空隙率が40〜95%であって、かつ厚みが10〜250μmであることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用アノード電極は、前記多孔質導電性金属層の前記第1の多孔質絶縁層に接触する側とは反対側に接触して配置される、色素を吸着した多孔質半導体層をさらに有する上記の積層体からなることを特徴とする。
また、本発明に係る色素増感太陽電池は、透明基板と、カソード極となる導電性基板と、該透明基板と該導電性基板の間に、多孔質半導体層の側を該透明基板に対向させて配置される上記の色素増感太陽電池用アノード電極を備え、電解質が封止されてなることを特徴とする。
また、本発明に係る積層体の製造方法は、
(a)多孔質絶縁体の上に絶縁粒子からなる層を形成して多孔質絶縁層積層部を得る工程、
(b)該多孔質絶縁層積層部の絶縁粒子からなる層上に、さらに金属粒子からなる層を形成し、積層体前駆体を得る工程、
(c)該積層体前駆体を熱処理して、該金属粒子からなる層を焼結させ、かつ該金属粒子からなる層及び該絶縁粒子からなる層を接合させて積層体を得る工程、
を有することを特徴とする。
本発明に係る積層体は、多孔質導電性金属層と、第1の多孔質絶縁層と、第2の多孔質絶縁層で構成されるため、薄膜に形成しても高い剛性を有する。
また、本発明に係る色素増感太陽電池用アノード電極は、多孔質導電性金属層の第1の多孔質絶縁層に接触する側とは反対側に接触して配置される、色素を吸着した多孔質半導体層をさらに有する上記積層体からなるため、薄膜に形成しても、高い剛性を有し、また、高い短絡防止機能を有する。
また、本発明に係る積層体の製造方法は、(a)多孔質絶縁層積層部を得る工程、(b)積層体前駆体を得る工程、(c)積層体を得る工程、を有するため、積層体を好適に得ることができる。
図1は、本実施の形態例に係る積層体の構造を説明するための図である。 図2は、本実施の形態例に係る色素増感太陽電池の構造を説明するための図である。
本発明の実施の形態(以下、本実施の形態例という。)について、以下に説明する。
本実施の形態例に係る積層体について、図1を参照して説明する。
本実施の形態例に係る積層体10は、多孔質導電性金属層12と、第1の多孔質絶縁層13と第2の多孔質絶縁層14を備える。第1の多孔質絶縁層13は、多孔質導電性金属層12に接触して配置される。第2の多孔質絶縁層14は、第1の多孔質絶縁層13の多孔質導電性金属層12に接触する側とは反対側に接触して配置される。
積層体10を色素増感太陽電池用アノード電極として使用する場合、色素を吸着した多孔質半導体層11を多孔質導電性金属層12の第1の多孔質絶縁層13に接触する側とは反対側に接触して配置する(図2参照)。
本実施の形態例に係る積層体10は、多孔質絶縁層を2層で構成するため、積層体の厚みを薄くしても剛性を確保することができ、自立性が得られる。
多孔質導電性金属層12は、形成される孔が、凹部状のものではなく、層の両表面に連通するものをいう。孔は、貫通孔であってもよく、また内部の連結孔であってもよく、さらにまたこれら貫通孔および連結孔が複合したものであってもよい。
多孔質導電性金属層12の材料は、適度の導電性を有するものである限り耐熱性の条件を特に限定するものではないが、好ましくは多孔質半導体層11の焼成温度以上の耐熱性を有するものであって、より好ましくは350℃以上の融点を有し、さらに好ましくは400℃以上の融点を有するものを用いる。
多孔質導電性金属層12の材料は、各種金属を好適に用いることが出来るが、特にTiまたはTiを含む合金であると、電解質中の電荷輸送イオンとして用いられるヨウ素に対する耐食性の良好な導電性金属層を得ることができて好ましい。
導電性金属層12の厚みは、好ましくは50μm以下、より好ましくは45μm以下、さらに好ましくは40μm以下であり、また、少なくとも0.1μm以上であることが好ましい。導電性金属層12の厚みが50μmを大きく超えると、導電性金属層の内部を通過する電解質の拡散抵抗が大きすぎて、電解質の移動が阻害されるおそれがある。一方、導電性金属層12の厚みが0.1μmよりもさらに小さいと、電気抵抗が増加する傾向にある。
多孔質導電性金属層12は、第1の多孔質絶縁層13の上に形成する方法で好適にかつ容易に実現することができる。このとき、第1、第2の多孔質絶縁層13、14が支持体としての役割を果たすことで、多孔質導電性金属層12の厚みを小さくしても積層体10の剛性を確保することができる。
多孔質導電性金属層12の構造は、多孔質構造を有する適宜の構造を採用できる。例えばメッシュ、スパッタ膜、貫通孔を形成した金属箔、エキスパンドメタル、めっき膜、金属繊維の不織布、金属粒子の焼結体である。積層体10を色素増感太陽電池用アノード電極として使用する場合、多孔質半導体層11との接触面積が大きく、多孔質半導体層11と多孔質導電性金属層12との界面抵抗が小さいという観点から、金属粒子の焼結体であることが好ましい。金属粒子の焼結体は、金属粒子間に連結孔を有する。
第1の多孔質絶縁層13は、形成される孔の形態が、貫通孔または連結孔のいずれでもあっても良いが、内部の連結孔である方が、多孔質導電性金属層12の表面の凸部が第1の多孔質絶縁層13の孔から突出することを防くことができるので、電気絶縁性を保つ観点で望ましい。
第1の多孔質絶縁層13の厚みは、積層体10を色素増感太陽電池に用いる場合、電解質の拡散抵抗の増加を来たすものでない限り特に限定するものではない。ただし、電解質の拡散性および色素増感太陽電池に用いた場合のフレキシブル性を十分に確保するという観点で、厚みは40μm以下が好ましく、より好ましくは、20μm以下、さらに好ましくは10μm以下である。また、電気絶縁性が十分に確保できるものである限り、厚みの下限は特にないが、厚みが0.01μm以上であれば、より確実に電気絶縁性が確保できるので好ましい。
第1の多孔質絶縁層13は、電気絶縁性を得ることが出来るものである限り、特にその材質、構造を限定するものではない。積層体10を色素増感太陽電池に用いる場合、多孔質導電性金属層12の表面凹凸が薄型化した多孔質絶縁層13,14を突破しカソード電極と短絡するのを抑制する観点からは、例えば繊維質の材料であるよりも、粒子で構成された構造であることが、空隙率が小さいため好ましい。また、粒子がずれて粒子の間隙が過度に広がることを避ける観点からは、特に好ましくは絶縁粒子の焼結体である。
第1の多孔質絶縁層13の材料としては、具体的には、TiO、SiO、ZrO、Y、Al、BNなどのセラミック粒子、その他金属酸化物、金属炭化物、金属窒化物、金属水素化物等の粒子を好適に用いることができる。但し、多孔質半導体層11を焼成する場合は、後述する焼成温度以上の温度に於いて多孔質導電性金属層12と反応しない材料から適宜選択する必要がある。従って、より好ましくは、TiOまたはTiOよりも標準生成自由エネルギーが小さい化合物であり、特に好ましいものは、Y、ZrO、TiO、Al、BNである。
第1の多孔質絶縁層13を構成する粒子の好ましい平均粒子直径の範囲は、0.01〜20μmである。0.01μmを下回ると、第2の多孔質絶縁層14の開口に侵入し、通過することが容易くなるため、多孔質導電性金属層12の表面の凸部が第2の多孔質絶縁層14から突出することを防止することが難しくなり、多孔質絶縁層14と対向して配置されるカソード電極との電気絶縁性を損ないやすくなる傾向にある。20μmを上回ると、剛性を保ちつつ、望ましい薄さとすることが難しくなる傾向にある。
粒子から構成される第1の多孔質絶縁層13の好ましい平均空孔直径は0.01〜40μmである。0.01μmを大きく下回る平均空孔直径は、色素増感太陽電池に用いた場合に電解質が拡散しにくくなる傾向にある。40μmを上回ると第2の多孔質絶縁層14の目開きを覆うことが難しくなり、その結果電気絶縁性を十分に確保することが難しくなる傾向にある。
第1の多孔質絶縁層13の好ましい空隙率は、30〜70%、好ましくは35〜60%、さらに好ましくは40〜50%である。空隙率が30%を大きく下回ると第1の多孔質絶縁層13を介して電解質が拡散する際の拡散抵抗が大きくなり、光電変換効率が低下する傾向にある。空隙率70%を上回ると多孔質導電性金属層12が第1の多孔質絶縁層13さらには第2の多孔質絶縁層14を突破しやすくなり、電気絶縁性が損なわれる傾向にある。
第1の多孔質絶縁層13の材料は、多孔質導電性金属層12と同様に、耐熱性の条件を特に限定するものではない。
ただし、例えば特許文献3のような色素増感太陽電池において、剛性を有する多孔質絶縁層上に、所望の厚みの、焼成操作を伴わないメッシュ等の多孔質導電性金属層を設けた後、多孔質半導体層を設ける方法では、多孔質絶縁層の材料が樹脂製であると、多孔質半導体層の焼成温度が樹脂の耐熱温度に限られる。そのため、第2の多孔質絶縁層13の材料としては、多孔質半導体層11の焼成温度以上の耐熱性を有するものであって、好ましくは350℃以上の融点を有し、さらに好ましくは400℃以上の融点を有するものを用いる。
第1の多孔質絶縁層13の材料は、積層体10を色素増感太陽電池に用いる場合、電解質の溶媒やヨウ素に対して耐薬品性があるものが好ましい。第2の多孔質絶縁層14についても同様である。
第2の多孔質絶縁層14は、孔の形態が貫通孔および内部の連結孔のいずれであってもよく、また貫通孔および連結孔が複合したものであってもよい。
第2の多孔質絶縁層14は、多孔質導電性金属層12の場合と同様に、電解質の拡散抵抗を軽減する観点から、上記のように適度の多孔質であるとともに薄膜に形成される多孔質導電性金属層12の支持体として機能する程度の剛性を確保できる範囲で厚みが薄いことが望ましい。
このような観点から第2の多孔質絶縁層14の厚みは、好ましくは250μm以下、より好ましくは、100μm以下、さらに好ましくは50μm以下である。ただし、10μmを大きく下回ると剛性が確保できない場合がある。
第2の多孔質絶縁層14の好ましい空隙率は、40〜95%であり、より好ましくは45〜90%、さらに好ましくは50〜85%である。空隙率が40%を大きく下回ると第2の多孔質絶縁層14を介して電解質が拡散する際の拡散抵抗が大きくなり、光電変換効率が低下する傾向にある。空隙率95%を上回ると多孔質導電性金属層12が第2の多孔質絶縁層14を突破しやすくなり、電気絶縁性が損なわれる傾向にある。
第2の多孔質絶縁層14の材料は、多孔質導電性金属層12と同様に、耐熱性の条件を特に限定するものではない。
ただし、例えば特許文献3のような色素増感太陽電池の場合、剛性を有する多孔質絶縁層上に、所望の厚みの多孔質導電性金属層を設けた後、多孔質半導体層を設ける方法では、多孔質絶縁層の材料が樹脂製であると、多孔質半導体層の焼成温度が樹脂の耐熱温度に限られる。そのため、第2の多孔質絶縁層14は、色素増感太陽電池に用いる場合、多孔質半導体層11の焼成温度以上の耐熱性を有するものが好ましく、より好ましくは350℃以上の融点を有し、さらに好ましくは400℃以上の融点を有するものを用いる。
第2の多孔質絶縁層14の材料は、色素増感太陽電池に用いる場合、電解質の溶媒やヨウ素に対して耐薬品性があるものが好ましい。
このような性質を有するものである限り適宜の材料を用いることができる。多孔質性と剛性を好適に得る観点からは、第2の多孔質絶縁層14の材料はガラス繊維成形体を用いることが好ましい。ガラス繊維成形体は、ガラス繊維を織ったガラスクロス、ガラス繊維を適宜の手段で結合させたシートであるガラス不織布、またはガラス繊維を漉いて紙状にしたガラスペーパー(不織布の一部の態様のものはガラスペーパーに含まれる。)等を用いることができる。
ガラス繊維成形体は、交差する繊維間に例えば1μm〜1mm程度のいわば目開きがあり、ガラス繊維成形体の内部で連結孔を有するものが好ましい。
第1の多孔質絶縁層13と第2の多孔質絶縁層14は、接触していても良いし、また、互いに相手側表面に一部が侵入して厚み方向に互いに重なり合う部分を有していてもよい。
本実施の形態例に係る積層体の各層の形成方法および積層方法は、特に限定するものではなく、公知の適宜の方法を採用することができる。
近年、電気・電子製品、自動車、医療機器等の製品について、高性能化に伴う部品の薄型化、軽量化、小型化が進んでおり、その中に組み込む材料についても、同様に、薄型化、軽量化、小型化が要求されている。本実施の形態例に係る積層体10は、厚みが薄く、かつ剛性が保持されることから、これらの要求に応える性能や取扱い性を有する。特に、エネルギー吸収材料、電極材料、フィルター材料への適用が期待される。
本実施の形態例に係る積層体10を色素増感太陽電池のアノード電極に用いる場合の色素を吸着した多孔質半導体層11について説明する。
多孔質半導体層11は、半導体材料として、例えば、TiO、ZnOまたはSnO等の適宜の金属酸化物を用いることができるが、このうちTiOが好ましい。
多孔質半導体層11は、その厚みを特に限定するものではないが、好ましくは、14μm以上の厚みとする。多孔質半導体層11は、多孔質導電性金属層12、第1の多孔質絶縁層13および第2の多孔質絶縁層14と同様、その細孔内部を電解質が移動するため、電解質の拡散抵抗増加による不具合をきたさない範囲で厚膜である方が、多孔質半導体層11の表面に吸着した色素の光吸収効率が大きく、好ましい。多孔質半導体層11の厚みの上限は、得られる変換効率の値等に応じて適宜設定されるが、例えば、40μm程度である。
焼成されるTiO等の微粒子の粒径は特に限定するものではないが、1nm〜100nm程度が好ましい。
TiOの結晶系としてはアナターゼ型が望ましい。
多孔質半導体層11は、例えば、半導体材料である金属酸化物のペーストを多孔質導電性金属層12に塗布し、350〜550℃の温度で焼成することにより形成される。
吸着される色素は、400nm〜1000nmの波長に吸収を持つものであり、例えば、ルテニウム色素、フタロシアニン色素などの金属錯体、シアニン色素などの有機色素、CHNHPbX(X=Cl、Br、I)、CsSnX(X=Cl、Br、I)、BaSnOなどのペロブスカイト系化合物を挙げることができる。
本実施の形態例に係る積層体を色素増感太陽電池用アノード電極は、薄膜に形成しても、高い剛性を有する。また、多孔質絶縁層各層の孔の全てが互いに重なることはなく、少なくとも一部は相互にずれた位置に孔が配置される。これにより、多孔質金属層12の表面の凸部が、2層の孔を貫通して突出することが抑制され、多孔質金属層12がカソード電極と接触して短絡するおそれが軽減される。
本実施の形態例に係る色素増感太陽電池について、図2を参照して説明する。
本実施の形態に係る色素増感太陽電池20は、カソード電極となる導電性基板15と透明基板17との間に、色素を吸着した多孔質半導体層11を有する積層体10が多孔質半導体層の側を透明基板17に対向させて配置され、電解質が封止されたものである。ここで、色素を吸着した多孔質半導体層11を有する積層体10は、色素増感太陽電池用アノード電極として作用する集電電極である。また、色素増感太陽電池20は、封止材(スペーサ)16で封止され、電解質18が封入される。
透明基板17は、太陽光の入射側に設けられる基板である。多孔質半導体層11は、透明基板17に近接してまたは接触して配置される。多孔質半導体層11は、透明基板17と接触している方が好ましい。
導電性基板15は、基板と触媒膜から成る。基板は例えば金属箔であってもよく、あるいは上記透明基板17で用いることができる材料に導電膜を設けたものでもよい。導電膜は、例えば、ITO(スズをドープしたインジウム膜)であってもよく、またFTO(フッ素をドープした酸化スズ膜)であってもよく、あるいはまたSnO膜等であってもよい。触媒膜は、金属箔、あるいは導電膜上に設けられ、例えば白金膜、カーボン膜、PEDOT膜等を用いることが出来る。また、導電性基板15は、導電膜を設けずに、基板に白金膜等の触媒膜のみを設けたものでもよい。この場合、触媒膜が導電膜として作用する。
透明基板17は、例えば、ガラス板であってもよく、あるいは屈曲性を有する樹脂板(フレキシブル透明基板およびフレキシブル導電性基板)であってもよい。屈曲性を有する樹脂板の材料樹脂は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート)、ポリイミド、硬化アクリル樹脂、硬化エポキシ樹脂、硬化シリコーン樹脂、各種エンジニアリングプラスチックス、メタセシス重合で得られる環状ポリマ等が挙げられる。
導電性基板15および透明基板17の厚みは、いずれも特に限定するものではなく、それぞれ、例えば10μm〜1mm程度とすることができる。
封止材は、公知のものを使用することができ、例えば、ハイミラン( 三井デュポンポリケミカル製) 等のアイオノマー樹脂、ガラスフリット、BY N E L ( デュポン製)のほか、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂等の各種ホットメルト樹脂、あるいは熱硬化性樹脂、あるいはUV硬化性樹脂を使用することが出来る。
電解質18は、公知のものを使用することができ、例えば、ヨウ素、リチウムイオン、カリウムイオン、イオン液体、t-ブチルピリジン等を含むものであり、例えばヨウ素の場合、ヨウ化物イオンおよびヨウ素の組み合わせからなる酸化還元体を用いることができる。酸化還元体は、これを溶解可能な適宜の溶媒を含む。
本実施の形態例に係る色素増感太陽電池20は、導電性金属層12と第2の多孔質絶縁層14の間に第1の多孔質絶縁層13を設ける。電解液イオン拡散を良好とするには、第1及び第2の多孔質絶縁層の孔径は大きいほど良い。一方、電気絶縁性を良好とするためにはこれらの孔径は小さいほど良い。集電電極である多孔質導電性金属層12に近い第1の絶縁層13の孔径に比べて第2の絶縁層14の孔径が大きい、絶縁層孔径の傾斜構造を形成することで相反する電解質イオン拡散性と電気絶縁性をより良好に両立させることが可能である。
傾斜構造による電解質イオン拡散性と電気絶縁性の両立により、光電変換効率の高い色素増感太陽電池を得ることができる。さらに、第1の絶縁層13を構成する粒子表面にイオンパスが形成される相乗効果があるものと考えられる。つまり、粒子を第1の絶縁層13として併用した場合、粒子表面近傍での電解質イオン濃度が増加し、イオンパスが形成されて電解質中の電子移動が促進されるため、第1の絶縁層13中の電荷移動を向上させる利点もあるものと考えられる。
本実施の形態例に係る色素増感太陽電池20は、本実施の形態例に係る色素増感太陽電池用アノード電極の効果を好適に得ることができる。
本実施の形態例に係る積層体10を製造する方法として好適に用いることができる、本実施の形態例にかかる積層体の製造方法について、以下に説明する。
本実施の形態例にかかる積層体の製造方法は、
(a)多孔質絶縁体の上に絶縁粒子からなる層を形成して多孔質絶縁層積層部を得る工程、
(b)該多孔質絶縁層積層部の絶縁粒子からなる層上に、さらに金属粒子からなる層を形成し、積層体前駆体を得る工程、
(c)該積層体前駆体を熱処理して、該金属粒子からなる層を焼結させ、かつ該金属粒子からなる層及び該絶縁粒子からなる層を接合させて積層体を得る工程、
を有する。
本実施の形態例にかかる積層体の製造方法において、各層の材料等は積層体10について説明した相当する各層と同様とすることができるため、重複する説明を省略する。
多孔質絶縁層積層部を得る工程(a)において、絶縁粒子からなる層を得る方法は、材料として絶縁粒子を使用する場合、特に制限はなく、例えば、供給機で切り出した絶縁粒子を、ふるいを介して多孔質絶縁体上に散布する散布法、あるいは多孔質絶縁体を基材として絶縁粒子を加熱・加圧したガスとともに吹き付け被着させるコールドスプレー法、あるいは帯電粒子を繊維体上に塗布する静電塗装法などの粉体塗装法、絶縁粒子を溶剤やバインダー成分と混合してペースト状にして多孔質絶縁体上に塗布する塗布法などの湿式塗装法、などを適用することができる。このとき、多孔質絶縁体は、適宜の材料で形成することができるが、ガラス繊維成形体を用いることが好ましい。
プレスによる圧着法、転写法等の押圧のかかる製造方法の場合は、ガラス繊維成形体が破壊されない程度の圧力を選択して行う。好ましい圧力範囲は、0.1〜1MPaである。また、多孔質絶縁体を固定するための治具等も適宜選択することができる。湿式塗装法の場合、溶剤、樹脂等の絶縁粒子以外の成分は後述の除去工程で除去する。
積層体前駆体を得る工程(b)において、積層体前駆体を得る方法は、特に制限はないが、金属粒子にバインダー成分及び溶剤を混合してスラリー組成物として、これを絶縁粒子からなる層の上に塗布することが好ましい。
スラリー組成物において、バインダー成分は、メチルセルロース系、ポリビニルアルコール系、エチルセルロース系、アクリル系、ポリビニルブチラール系などを用いることができる。また、溶剤成分は、水、エタノール、トルエン、イソプロパノール、ターピネオール、ブチルカルビトール、シクロヘキサン、メチルエチルケトンなどを用いることができる。また、必要に応じて、グリセリン、エチレングリコール等の可塑材やアルキルベンゼンスルホン酸塩等の界面活性材、炭酸水素アンモニウム等の発泡剤をペースト状組成物へ添加してもよい。
バインダー成分、溶剤成分の混合には、公知の方法を用いることができ、例えば、攪拌機付混合機、三本ロールミルなどが適宜使用できる。導電性金属層の空隙率は、上記の金属粒子の粒径、種類、バインダーや発泡剤等の成分と添加量、後述する焼結温度により調整することができる。
スラリー組成物を多孔質絶縁層積層体に塗布する方法は、特に制限ない。例えば、多孔質絶縁層積層体上に、例えば、20μm〜80μmの厚みで塗布した後、溶剤を蒸発させる方法を用いることができる。塗布方法としては、ドクターブレード法などの粘性組成物を多孔質絶縁層積層体上に直接塗布する方法、リップコーティング法などの粘性組成物を多孔質絶縁層積層体上に押出しながら塗布する方法、オフセット印刷、グラビア印刷などの粘性組成物を転写する方法のいずれの方法を利用してもよい。例えば、リエアドクターコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、ナイフコーター、スクイズコーター、含浸コーター、リバースロールコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、キスロールコーター、スロットダイコーター、キャストコーター、スプレイコーター、カーテンコーター、カレンダコーター、押出コーター、バーコーター等を用いることができる。
積層体を得る工程(c)は、詳細には、乾燥工程(c1)、脱バインダー工程(c2)及び焼成工程(c3)からなる。
乾燥工程(c1)では、積層体前駆体から溶剤成分を揮発させ、乾燥積層体前駆体を得る。乾燥工程(c1)は、常圧下、減圧下、加圧下のいずれの条件でも可能であるが、溶剤の蒸発が速すぎると乾燥積層前駆体にクラックが入るため、クラックの入らないように温度、圧力及び風量を選び行なう。温度は80℃〜160℃、圧力は大気圧が望ましい。弱い風量を与えることも乾燥効率を高めるために効果的である。
乾燥積層体前駆体からバインダー成分を除去する脱バインダー工程(c2)では、後述する焼結工程(c3)における焼結温度より低温で加熱することで、乾燥成形体中のバインダー成分、その他不純物等を分解し、蒸発または燃焼によって除去する。
加熱は、真空下で行っても良いが、不活性ガス雰囲気または酸化性ガス雰囲気のいずれかのガス雰囲気条件下で行うことが好ましい。不活性ガス雰囲気に用いるガスとしては、アルゴン、ヘリウム等が挙げられる。不活性ガス雰囲気の場合、大気圧よりも高い圧力条件下または大気圧よりも低い圧力条件下のいずれであってもよく、また、ガス流速のある状態であっても良い。これにより、酸化されることなく、靭性の高い色素増感太陽電池用電極を得ることができる。酸化性ガス雰囲気に用いるガスは、酸素原子を1%以上含む気体であり、具体的には空気、酸素、酸素富化空気、酸素ガスと不活性ガスの混合ガス等が挙げられる。酸化性雰囲気での加熱の場合、炭素含有量の低いチタン多孔体薄膜を得ることができるので好ましく、また、空気雰囲気での処理は、コストが安いので好ましい。脱バインダー時の加熱条件は、使用するバインダー成分によって異なるが、その成分の揮発条件に応じて、150℃〜450℃で0.1時間〜6時間保持することが好ましい。
バインダー除去工程(c2)は、多孔質絶縁体と反応しない材質からなるセッター(棚板)上に乾燥積層体前駆体を載置して行うことが好ましい。セッターは、例えば、BN、ZrO、Al、SiO、Yが挙げられる。また、これらセッターと同じ材料の粉末状のものを、乾燥成形体とセッターとの間に敷いてもよい。粉末を敷くことによって、焼結時の乾燥成形体の収縮に伴う材料移動が容易になり、焼結時の乾燥成形体のクラック防止に有効である。
焼結工程(c3)では、工程c2において、バインダー成分を除去した乾燥積層体前駆体を、さらに高温で熱処理をすることにより、金属粒子からなる層を焼結させ、金属粒子からなる層および絶縁粒子からなる層の層どうしを接合させて積層部を得る。
熱処理温度、昇温速度等の熱処理条件は、金属粒子からなる層の、目的とする空隙率や厚みによって適宜調整する。焼結温度は、700℃〜1100℃の範囲で選択し、0.1時間〜6時間保持することが好ましい。また、昇温速度は、材料の収縮が昇温に追いつかずに、部分的な不均一収縮が発生し、材料のクラックにつながらないように設定する。例えば、昇温速度は2〜20℃/minが好ましい。加熱は、アルゴン下、あるいは大気圧よりも低い圧力条件下で行うことが好ましい。大気圧よりも低い圧力の場合、好ましい圧力は、10−2Pa以下である。真空度が高い方が、金属の酸化を防ぐことが出来るので好ましい。また、下限値は特に設けるものではないが、例えば10−6Pa程度あれば十分である。
焼結工程(c3)は、バインダー除去工程(c2)と同様、多孔質絶縁体と反応しない材質からなるセッター上に乾燥積層体前駆体を載置して行うことが好ましい。
以下、本発明の実施例について説明する。本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(厚さの測定方法)
マイクロメータで、得られた焼結体(長方形)を3方向に等間隔で3箇所、合計9箇所の厚さを測定し、その平均値を求めた。3方向とは、多孔質チタン薄膜の中央部、上辺部、下辺部である。
(電気抵抗の測定方法)
三菱化学株式会社製ロレスタ-GPで、得られた焼結体のチタン面、ガラスクロス面のシート抵抗を測定した。
(実施例1)
チタニア粉末(日本アエロジル株式会社製p25)を、厚み30μm、開口部45mm×45mmのメタルマスクを配置したガラククロス(旭化成イーマテリアルズ株式会社製1087/AS890MSW)上に散布した後、スキージを使って掻き取った。
水素化脱水素法により製造したチタン粉末(平均粒径10μm)と、エチルセルロース系結着剤(日新化成(株)製EC−200FTD)を、配合比がチタン粉末60質量%、結着剤40質量%となるよう混合し、スラリー状組成物を調製した。なお、結着剤は約80質量%のターピネオールと約20質量%のエチルセルロースからなる
次に、このスラリー状組成物をスクリーン印刷により基材であるチタニア粉末を散布したガラククロス(旭化成イーマテリアルズ株式会社製1087/AS890MSW)のチタニア粉末を散布した面に塗布し、これをホットプレート上、150℃の温度で、5分間乾燥を行い、焼成前成形体を得た。
そして、この焼成前成形体をガラスクロスごと焼成炉に入れて大気下、300℃の温度で、1時間加熱し、脱脂処理を行い、焼結前成形体を得た。焼結前成形体を真空焼成炉に入れ、焼結前成形体の上面全面を覆うようにチタン箔をかぶせた後、3×10−3Paの圧力下、800℃の温度で2時間加熱して焼成し、チタン/ガラスクロス焼結体を得た。
得られたチタン/ガラスクロス焼結体のガラスクロス面のシート抵抗を測定し、絶縁性が保たれていることを確認した。
次に、焼結体を開口部45mm×45mmの治具に、開口部からチタン面が見えるように保持し、コールドスプレー法によりチタニア粉末(日本アエロジル株式会社製p25)を加圧ガスと共に焼結体のチタン面に吹き付け、チタニア/チタン/ガラスクロス積層体を得た。
作成したチタニア/チタン/ガラスクロス積層体を425℃で30分、大気中で焼成した。
N719色素(ソーラロニクス社製)のアセトニトリルとt‐ブチルアルコールの混合溶媒溶液に、作成したチタニア/チタン/ガラスクロス積層体を72時間含浸させ、チタニア表面に色素を吸着した。吸着後の積層体をアセトニトリルとt‐ブチルアルコールの混合溶媒で洗浄して、色素吸着チタニア積層体(色素吸着基板)を得た。
10mm×25mm、厚み20μmのチタン箔を、上記色素吸着基板のチタニア積層面のチタニア未成膜部の端部1.5mmに積層し、取り出し電極付きアノード極を得た。
厚み50μmのチタン箔の片面に、白金を400nm蒸着させ、Pt触媒層付きチタン基板とした。さらに、上記Pt触媒層付きチタン基板のチタン箔面の端部1.5mmに10mm×25mm、厚み20μmのチタン箔を積層し、取り出し電極付きカソード極を得た。
厚み150μmの樹脂シート(三井デユポンポリケミカル社製、商品名ハイミラン)を貼合せた厚み100μmのPENフィルムの、上記樹脂シート面と、上記取り出し電極付きカソード極のチタン箔面が向き合うように積層した。さらに、上記取り出し電極付き対極のPt触媒層面に、上記取り出し電極付きアノード極をガラスクロス面と、Pt触媒層面とが向かい合うように積層した。さらに、厚み100μmのPENフィルムを、上記取り出し電極付きアノード極の色素吸着チタニア層面が向かい合うように積層した。また、カソード電極側のPENフィルムにφ3mmの電解液挿入穴を設けた。これらを温度140℃でロールプレスした。
さらに、上記電解液挿入穴から、ヨウ素、KI、イオン液体を含むテトラグライム溶媒の電解液を減圧注入した後、電解液挿入穴をUV硬化樹脂で封止し、色素増感太陽電池を得た。
得られた色素増感太陽電池の光電変換性能を調べるために、照度200ルクス(lx)の蛍光灯をアノード極側から照射し、IV曲線を測定した。光電変換効率は14%であった。
10 積層体
11 多孔質半導体層
12 多孔質導電性金属層
13 第1の多孔質絶縁層
14 第2の多孔質絶縁層
15 導電性基板
16 封止材
17 透明基板
18 電解質
20 色素増感太陽電池

Claims (14)

  1. 多孔質導電性金属層と、該多孔質導電性金属層に接触して配置される第1の多孔質絶縁層と、該第1の多孔質絶縁層の該多孔質導電性金属層に接触する側とは反対側に接触して配置される第2の多孔質絶縁層を有する積層体。
  2. 前記多孔質導電性金属層が、厚みが0.1〜40μmであって、かつ電気抵抗が4×10−5〜1×10−3Ω・cmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 前記多孔質導電性金属層がTiまたはTiを含む合金で形成されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  4. 前記多孔質導電性金属層が金属粒子の焼結体で形成されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  5. 前記第1の多孔質絶縁層の平均空孔直径が0.01〜40μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  6. 前記第1の多孔質絶縁層の空隙率が30〜70%であって、かつ厚みが0.1〜40μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  7. 前記第1の多孔質絶縁層が絶縁粒子の焼結体であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  8. 前記絶縁粒子の平均粒子直径が0.01〜20μmであることを特徴とする請求項7に記載の積層体。
  9. 前記第1の多孔質絶縁層が、TiOまたはTiOよりも標準生成自由エネルギーが小さい化合物で形成されることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  10. 前記第1の多孔質絶縁層が、Y、ZrO、TiO、Al、BNから選ばれる1種または2種以上を混合した物質で形成されることを特徴とする請求項10に記載の積層体。
  11. 前記第2の多孔質絶縁層の空隙率が40〜95%であって、かつ厚みが10〜250μmであることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  12. 前記多孔質導電性金属層の前記第1の多孔質絶縁層に接触する側とは反対側に接触して配置される、色素を吸着した多孔質半導体層をさらに有する請求項1に記載の積層体からなることを特徴とする色素増感太陽電池用アノード電極。
  13. 透明基板と、カソード極となる導電性基板と、該透明基板と該導電性基板の間に、多孔質半導体層の側を該透明基板に対向させて配置される請求項12に記載の色素増感太陽電池用アノード電極を備え、電解質が封止されてなることを特徴とする色素増感太陽電池。
  14. (a)多孔質絶縁体の上に絶縁粒子からなる層を形成して多孔質絶縁層積層部を得る工程、
    (b)該多孔質絶縁層積層部の絶縁粒子からなる層上に、さらに金属粒子からなる層を形成し、積層体前駆体を得る工程、
    (c)該積層体前駆体を熱処理して、該金属粒子からなる層を焼結させ、かつ該金属粒子からなる層及び該絶縁粒子からなる層を接合させて積層体を得る工程、
    を有することを特徴とする積層体の製造方法。
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