JP2015065724A - 非接触給電システム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】非接触給電システムの受電側に、受電共振コイルと磁気結合したコントロールコイルを含む共振抑制回路を設け、出力電圧を監視して、コントロールコイルをスイッチにより短絡、開放する方法で共振動作を抑制することにより、出力電圧を設定値以下に抑えることができる。これにより、ギャップ変動や負荷電流変化などによる受電共振回路の振幅拡大によって生じる、共振回路素子の発熱、絶縁破壊や高電圧による出力回路素子や負荷装置の損傷を防止できる。
【選択図】図1
Description
例えば、ギャップが狭くなった場合や負荷消費電力が減少(例えばバッテリー充電用途などで充電が完了して充電電流を遮断)した場合などでは共振振幅が大きくなり、大きな共振電流によって共振回路の発熱および高い共振電圧が生じて絶縁破壊を起こすことが危惧される。また、出力回路に発生する電圧も高まり、出力回路および後段の回路素子に損傷を与える恐れがある。
しかしながら、この発明では、出力回路に発生する電圧が設定された電圧を超えれば、コントロールコイルを短絡して共振動作を抑制または停止するため、共振電圧も、出力回路に発生する電圧も設定値以下に抑えられる。その結果、上述した受電共振コイルや回路素子の発熱、および、出力回路の電圧上昇を原因とした回路素子の損傷を防止することができる。
このうち、(1)、(2)は受電共振回路内にスイッチを設ける必要があり、高電圧、大電流のスイッチ素子が要求される。それ以前に、受電共振回路の性能(非接触給電システムの性能)は共振ループの回路抵抗に大きく影響するため、例えばオン抵抗が数10mΩのMOSスイッチであっても、回路中に挿入することができない。また、(4)の送電側の送電を停止する方法は現在使用されているが、受電側から光信号などの通信手段により送電停止信号を送電側に送らなければならず、面倒でかつ高速の応答ができないなどの問題があった。
本発明が適用される非接触給電システムは、受電側にのみ前記共振コイルを有する前記電磁誘導共振方式のものでも、送電側と受電側との両方に共振コイルを使用する前記磁界共鳴方式のものでもよい。
<I型の非接触給電システム>
これは、送電側に独立した共振コイルがなく、受電共振回路から電力を出力する方式の非接触給電システムである。
<II型の非接触給電システム>
これは、送電側に独立した共振コイルがなく、受電共振回路とは別の出力コイルから電力を出力する方式の非接触給電システムである。
これは、送電側に独立した共振コイルがあり、受電共振回路とは別の出力コイルから電力を出力する方式の非接触給電システムである。
<IV型の非接触給電システム>
これは、送電側には独立した共振コイルがあり、受電共振回路から電力を出力する方式の非接触給電システムである。
さらに、I、II型の、送電側に独立した共振回路を使用しない場合でも、送電コイルに、直接、コンデンサを直列または並列に接続し、送電コイルとの直列共振動作または並列共振動作により送電コイルの電流を増やし、送電電力を増やす方法も実施されている。これらに対して、本発明は受電側の共振動作を抑制する方法であり、送電側の回路形態には依存しない。また、受電側共振回路が出力回路から独立しているか、出力回路と兼用されているかにも関係なく、受電側に共振回路を備えたすべての非接触給電システムに有用である。
送電回路は、高周波電源および送電コイルにより構成され、高周波電源から発生する高周波電圧によって送電コイルを駆動し、交番磁界を発生する。この電力を電磁誘導によって空間を隔てた受電側に送電する。これを受電共振コイルで受け取り、受電共振回路で増幅されて、共振コイルと磁気結合した出力コイルから取り出され、出力回路の整流器と平滑コンデンサとによって負荷に必要な直流電力に変換する。出力回路には、例えばバッテリー充電器やモータなどの負荷機器(装置)が接続される。
共振抑制回路は、受電共振コイルと電気的に絶縁され、かつ受電共振コイルと磁気結合したコントロールコイルと、そのコントロールコイルを短絡する交流スイッチと、交流スイッチを駆動する電気回路とにより構成される。
コントロールコイルの両端を交流スイッチにより短絡することで、共振動作を停止(抑制)することができる。交流スイッチとしては、メカリレーまたは半導体無接点リレーなどを採用することができる。
受電共振コイルの過剰共振は、出力回路の出力電圧を電圧比較器(コンパレータIC)などによって監視することで、簡単に検出することができる。
コントロールコイルを短絡するスイッチ素子にパワーMOSFETを使用することで、省エネルギー、高信頼性で、なおかつ高速で共振動作のオン、オフ制御が可能となる。
受電共振コイルに供給される磁束を遮断、抑制するには、出力コイルを短絡してもよい。しかしながら、出力コイルの巻き数(出力電圧)は、負荷装置に要求される電圧によって様々であるため、短絡するスイッチ素子に要求される耐圧が定まらないという問題が生じる。また、そのスイッチ素子をコントロールする電源に出力電源を使用できないため、出力電源とは絶縁された電源を別途準備する必要がある。その点、出力コイルと絶縁され、巻き数を固定したコントロールコイルを設けた方が有利となる。
しかしながら、この発明では、出力回路に発生する電圧が設定された電圧を超えれば、コントロールコイルを短絡して共振動作を抑制または停止するため、共振電圧も、出力回路に発生する電圧も設定値以下に抑えられる。その結果、上述した受電共振コイルや回路素子の発熱、および、出力回路の電圧上昇を原因とした回路素子の損傷を防止することができる。
以下、非接触給電システム10を具体的に説明する。
図1に示すように、この非接触給電システム10は、その送電側に送電回路13が配設されている一方、その受電側には、受電共振回路14と、出力回路15と、共振抑制回路16とが配設されている。送電側と受電側とのエアギャップGは10cmである。受電側出力回路15にはキャパシタ蓄電素子12、電気品11を含む負荷機器(二点鎖線)が接続されている。
送電コイル17は、直径が10cm、巻き数が20Tのインダクタである。なお、図1中の送電回路13では、二点鎖線で示すように、送電コイル17にコンデンサ50を直列(または並列)に接続し、送電コイル17との直列共振動作(または並列共振動作)により送電コイル17の電流を増やし、送電する磁束密度を高めてもよい。
受電共振回路14は、エアギャップGで送電コイル17と磁気結合した受電共振コイル18と、これに接続された受電共振コンデンサ21とで構成され、送電コイル17からの高周波磁界により共振する。ここでの受電共振コイル18の直径は10cm、巻き数は28Tである。また、受電共振コイル18は、受電共振回路14により増幅された共振電流によって、この受電共振コイル18と同芯に巻かれて磁気結合(トランス結合)した直径10cm、巻き数2Tの出力コイル20に、電磁誘導作用により電力を伝える。
実施例1での負荷機器は、電源電圧DC12Vを必要とする所定の電気品11と、バックアップ用の10V、250Fのキャパシタ蓄電素子12と、定電圧DC/DCコンバータ55および充電回路56を含む充電部24と、給電停止時(定電圧DC/DCコンバータ55からの電力供給がない場合)自動的にキャパシタ電源に切り替えるためのダイオード31と、電気品11に必要なDC12Vを出力する昇降圧DC/DCコンバータ25とを有している。
<数1>
出力電圧=共振電圧×(出力コイルの巻き数/受電共振コイルの巻き数) (1)
負荷電流が最大時にも出力電圧DC43Vを維持するためには、無負荷時の出力電圧は十分高く設定することが望ましい。
定電圧DC/DCコンバータ55の出力電圧は、max充電電圧DC10Vのキャパシタ蓄電素子12を充電するため、DC14Vとしている。給電時定電圧DC/DCコンバータ55の出力電圧DC14Vを負荷側の電気品11に必要なDC12Vにするため、また停電時には、キャパシタ蓄電素子12のmaxDC10V(放電により蓄電量が下がれば、比例して電圧も下がり、完全に放電すれば0Vとなる)〜4.5Vの電圧からでもDC12Vで一定にするため、入力電圧範囲がDC4.5V〜36Vの前記昇降圧DC/DCコンバータ25を採用している。
共振抑制回路16には、電圧検出用の電圧比較器(コンパレータIC)28と、電圧比較器28の電源および電圧検出用の基準電圧を得る電源回路34と、一対のMOSスイッチ27のゲート、ソース間にオン操作用電圧を印加するトランジスタ回路29とを有したコントロール回路が電気的に接続されている。
電源回路34は、出力回路15の平滑コンデンサ23に接続され、電源IC35で電圧比較器28用とMOSスイッチ駆動用の電源Vcc8Vを作り、さらに抵抗38と定電圧ダイオード37で基準電圧Vref2.5Vを作っている。
一方、電圧比較器28のマイナス端子は、出力電圧(平滑コンデンサ23の電圧)をポテンショメータ54で分圧した電圧が加えられている。ポテンショメータ54は出力電圧が43VのときVrefと同じ電圧となるように設定されている(出力電圧が37Vのときは、VLとなる)。
よって、電圧比較器28は43Vと37Vとの2つのしきい値を有する電圧検出器として動作する。出力電圧(平滑コンデンサ23の電圧)が43Vを超えた際、電圧比較器28の出力は“L”となり、トランジスタ回路29をオンにしてMOSFETのゲート、ソース間にVcc電圧8Vを印加することで、一対のMOSスイッチ27をオン(導通状態)とし、コントロールコイル26を短絡する。これにより、受電共振コイル18の共振が停止(抑制)し、出力電圧は下がっていく。その後、出力電圧が37V以下に達したとき、電圧比較器28の出力は反転して“H”となり、トランジスタ回路29をオフにしてゲート電圧を0Vとし、MOSスイッチ27をオフにして共振を再開する。この動作を繰り返すことで出力電圧(平滑コンデンサ23の電圧)は37Vと43Vとの間で上下動する。
CH1:送電回路13の高周波電源19の出力電圧。
CH2:出力回路15の平滑コンデンサ23の電圧。
CH3:受電共振回路14の共振電圧。
CH4:負荷機器の定電圧DC/DCコンバータ55の出力電圧。
CH1の送電回路13の出力電圧は±50Vで周波数48.19kHzの連続信号である。CH2の出力回路15の平滑コンデンサの電圧は43Vと37Vとの間で上下動している。CH3の受電共振回路が電圧±1000Vで共振しているとき、CH2の平滑コンデンサが充電され電圧が上昇する。43Vに達すると共振が停止し、負荷抵抗での電力消費によって、電圧は下降する。37Vまで下がると、共振が再開されて平滑コンデンサが再び充電される。これが周期500msで繰り返され、平滑コンデンサの電圧は43Vと37Vとの間で上下動する。その電圧を定電圧DC/DCコンバータ55で14V一定にしたのがCH4の波形である。
負荷抵抗RL=50Ω(消費電力P=2.88W、図3のグラフ):
負荷抵抗RLを50Ωとして負荷電流を増した場合の各部の波形である。負荷電流が増えた分、平滑コンデンサの電圧の下降スピードが増し、共振のON、OFFの周期が200msと速くなる。しかし、上下動する平滑コンデンサの電圧幅には変化が無く、定電圧DC/DCコンバータ55の出力電圧も14Vと一定である。すなわち、送電側から連続して送られてくる電力を、負荷で必要な電力分だけ共振回路を働かせて受け取っていることになり、効率的なシステムである。
これは、先に述べた<I型の非接触給電システム>である。
図4に示すように、実施例2の非接触給電システム10Aの特徴は、送電側に独立した共振コイルを有さず、かつ受電共振回路14Aから電力を直接出力する方式を採用したことによって、受電側回路のコンパクト化および低コスト化を図った点である。
これにより、送電コイル17から受電共振コイル18に伝送された電磁エネルギーは、受電側の出力回路15の整流器22に直接入力される。
その他の構成、作用および効果は実施例1と同様であるため、説明を省略する。
これは、先に述べた<IV型の非接触給電システム>である。
図5に示すように、実施例3の非接触給電システム10Bの特徴は、送電側に送電共振コイル51を有する送電共振回路53を設け、かつ実施例2と同じように受電共振回路14Aから電力を直接出力する方式を採用した点である。
その他の構成、作用および効果は、実施例1および実施例2から推測可能な範囲であるため、説明を省略する。
図6に示すように、実施例4の非接触給電システム10Cの特徴は、受電側に配設されたコイルを簡略化(削減)するため、受電側の出力コイル20が共振抑制回路16のコントロールコイル26を兼用し、出力コイル20の両端を一対のMOSスイッチ27によって短絡することで、受電共振コイル18の共振動作を抑制(停止)する方式を採用した点である。
また、出力回路15の整流器22としてブリッジ回路を採用し、このようにスイッチとしてMOSスイッチ(パワーMOSFET)27を採用したため、MOSスイッチ27のソース端子における電位と、出力電源のアースの電位とが同一となり、これらを共通化できる。その結果、コントロール信号を出力電源から絶縁する必要はなくなる。
その他の構成、作用および効果は、実施例1から推測可能な範囲であるため、説明を省略する。
しかし、本発明により受電側のみで出力電圧を目的に応じて一定に保つことが可能となり、本発明は、車両など輸送機器や産業設備はもとより、一般の家電品等の非接触給電化も可能となり、安全な給電方式として普及していくであろう。
14,14A 受電共振回路、
15 出力回路、
16 共振抑制回路、
17 送電コイル、
18 受電共振コイル、
19 高周波電源、
20 出力コイル、
26 コントロールコイル、
27 MOSスイッチ、
28 電圧比較器、
30 ヒステリシス回路。
Claims (4)
- 送電側には高周波電源に接続された送電コイルを有し、前記送電側と空間を隔てた受電側には、前記送電コイルに磁気結合した受電共振コイルを含む受電共振回路と、前記受電共振コイルに磁気結合した出力コイルを含む出力回路とを有し、電磁誘導により前記送電側から受電側に電力を供給する非接触給電システムにおいて、
前記受電側に、前記受電共振コイルと磁気結合し、かつ該受電共振コイルと電気的に絶縁された共振抑制用のコントロールコイルと、該コントロールコイルの両端をスイッチにより短絡して前記受電共振コイルの共振動作を抑制または停止する共振抑制回路とを設けた非接触給電システム。 - 前記共振抑制回路は、前記スイッチのオン操作を行う電圧比較器を含む電子回路を有し、前記出力回路の電圧が前記電圧比較器のしきい値を超えた時に、前記スイッチをオンにして前記コントロールコイルを短絡することで前記受電共振コイルの共振を停止または抑制し、
前記スイッチとして、パワーMOSFETを用いた請求項1に記載の非接触給電システム。 - 前記共振抑制回路の電圧比較器に、ヒステリシス回路により上下2つのしきい値を設け、
前記受電側の前記出力回路の電圧が前記上しきい値を超えた時に、前記スイッチをオンにして前記コントロールコイルを短絡し、前記受電共振コイルの共振を停止または抑制して前記出力回路の電圧を下げる一方、前記出力回路の電圧が前記下しきい値以下となれば、前記スイッチをオフにして前記受電共振コイルの共振の停止または抑制を解除し、前記出力回路の電圧を上げるという操作を繰り返すことで、該出力回路の電圧を前記上下2つのしきい値の範囲内に制御する請求項2の非接触給電システム。 - 前記出力回路の出力コイルは前記共振抑制回路のコントロールコイルを兼用し、前記共振抑制回路のスイッチによって前記出力コイルの両端を短絡することで、前記受電共振コイルの共振動作を抑制または停止する請求項1〜3のうち、何れか1項に記載の非接触給電システム。
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