[go: up one dir, main page]

JP2015048928A - 車両用の油圧制御装置 - Google Patents

車両用の油圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2015048928A
JP2015048928A JP2013182402A JP2013182402A JP2015048928A JP 2015048928 A JP2015048928 A JP 2015048928A JP 2013182402 A JP2013182402 A JP 2013182402A JP 2013182402 A JP2013182402 A JP 2013182402A JP 2015048928 A JP2015048928 A JP 2015048928A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydraulic
oil
pressure
supplied
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2013182402A
Other languages
English (en)
Inventor
石川 和典
Kazunori Ishikawa
和典 石川
野田 和幸
Kazuyuki Noda
和幸 野田
浩二 牧野
Koji Makino
浩二 牧野
一輝 小嶋
Kazuteru Kojima
一輝 小嶋
真也 市川
Shinya Ichikawa
真也 市川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Aisin AW Co Ltd
Original Assignee
Aisin AW Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Aisin AW Co Ltd filed Critical Aisin AW Co Ltd
Priority to JP2013182402A priority Critical patent/JP2015048928A/ja
Publication of JP2015048928A publication Critical patent/JP2015048928A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】電源からの電力が供給されている正常時には、油圧制御弁の消費電力を低減できると共に、電源からの電力が供給されていない電力遮断時において、直結クラッチを解放させることができる油圧制御装置が求められる。
【解決手段】正常状態では、指令油圧制御弁S1からの指令油圧41を供給する通常油路52に切り替え、電力遮断状態では、低い指令油圧41を供給する減圧油路53に切り替える指令圧油路切替装置50と、指令油圧41が高い場合に、第一供給油圧PINを供給する直結油路43に切り替え且つ第三供給油圧PUを供給する油路45に切り替え、指令油圧41が低い場合に、第二供給油圧PSECを供給する非直結油路42に切り替え且つ第三供給油圧PUの供給油路を遮断する継手油路切替装置40と、を備えた。
【選択図】図5

Description

本発明は、車両に搭載され、電源からの電力供給を受けて動作し、直結クラッチを備える流体継手に供給する油圧を制御する油圧制御装置に関する。
上記のような油圧制御装置として、例えば、下記の特許文献1に記載された装置が既に知られている。特許文献1の技術では、電源からの電力が油圧制御装置に供給されていない電力遮断時において、変速装置に所定の変速段を形成させるために油圧制御装置が構成されている。具体的には、各変速段を形成させる係合装置に油圧を供給する各油圧制御弁について、電力遮断時に開弁する型(ノーマルオープン型)であるか、電力遮断時に閉弁する型(ノーマルクローズ型)であるかの設定が行われていると共に、複数の油路切替装置が組み合わされている。
特開2009−150532号公報
ところで、特許文献1では、電源からの電力遮断時において、流体継手に供給する油圧の制御については開示されていない。
しかしながら、電力遮断時においても、いわゆるリンプホームモードにして、車両を走行させるためには、変速装置に変速段を形成させるだけでなく、流体継手に備えられた直結クラッチを解放させて、流体継手内の作動油により内燃機関の駆動力を車輪側に伝達させることが望まれる。また、動力の伝達により流体継手内の作動油が発熱するため、流体継手内の作動油を冷却させることが望まれる。
一方、電源からの電力が供給されている正常時において、油圧制御装置に備えられた油圧制御弁の消費電力を低減することが望まれる。
そこで、電源からの電力が供給されている正常時には、油圧制御装置に備えられた油圧制御弁の消費電力を低減できると共に、電源からの電力が供給されていない電力遮断時において、直結クラッチを解放させることができる油圧制御装置の実現が望まれる。
本発明に係る、車両に搭載され、電源からの電力供給を受けて動作し、直結クラッチを備える流体継手に供給する油圧を制御する油圧制御装置の特徴構成は、
前記流体継手に供給される油は、当該流体継手内で動力の伝達に用いられると共に前記直結クラッチを解放側に動作させる油圧を発生させ、前記直結クラッチに供給される油は、前記直結クラッチを係合側に動作させる油圧を発生させ、
第一供給油圧を出力する第一油圧供給源と、
前記第一供給油圧よりも高い油圧である第二供給油圧を出力する第二油圧供給源と、
少なくとも前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されていない場合に、前記第一供給油圧よりも高く、前記直結クラッチが係合する油圧である第三供給油圧を出力する第三油圧供給源と、
供給された指令油圧が予め定められた基準油圧よりも高い場合に、前記流体継手に油圧を供給する油路を前記第一供給油圧が供給される直結油路に切り替え且つ前記直結クラッチに油圧を供給する油路を第三供給油圧が供給される油路に切り替え、前記指令油圧が前記基準油圧よりも低い場合に、前記流体継手に油圧を供給する油路を前記第二供給油圧が供給される非直結油路に切り替え且つ前記直結クラッチに油圧を供給する油路と第三供給油圧が供給される油路とを遮断する継手油路切替装置と、
前記継手油路切替装置に供給する前記指令油圧を出力する制御弁であって、当該制御弁に電力が供給されていない場合に開弁して油圧を出力する指令油圧制御弁と、
前記継手油路切替装置に前記指令油圧を供給する油路を、前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されている場合は、前記指令油圧制御弁から供給された油圧が供給される通常油路に切り替え、前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されていない場合は、前記基準油圧よりも低い油圧を供給する又は前記継手油路切替装置に供給する油圧を排出する減圧油路に切り替える指令圧油路切替装置と、
を備える点にある。
上記の特徴構成によれば、継手油路切替装置は、供給された指令油圧が基準油圧に対して高い場合は、流体継手に供給する油路を第一供給油圧が供給される直結油路に切り替え、且つ直結クラッチに油圧を供給する油路を、少なくとも電力遮断時において第一供給油圧よりも高く、直結クラッチが係合する第三供給油圧が供給される油路に切り替える。この場合は、電力遮断時において、直結クラッチは係合する。
一方、継手油路切替装置は、供給された指令油圧が基準油圧に対して低い場合は、流体継手に供給する油路を第一供給油圧よりも高い第二供給油圧が供給される非直結油路に切り替え、且つ直結クラッチに油圧を供給する油路と第三供給油圧が供給される油路とを遮断する。この場合は、直結クラッチは解放する。
よって、電源からの電力が油圧制御装置に供給されていない電力遮断時において、直結クラッチを強制的に解放させるためには、基準油圧よりも低い指令油圧を継手油路切替装置に供給すればよい。
継手油路切替装置に供給する指令油圧を出力する指令油圧制御弁が備えられているが、電源からの電力が供給されている正常時において、指令油圧制御弁の消費電力を低減することが望まれる。
ところで、流体継手の動力伝達効率を向上させて燃費を向上させるために、直結クラッチを可能な限り係合するように制御される。そのため、実際の車両の走行では、直結クラッチが係合されている期間は、直結クラッチが解放されている期間より長くなる。
よって、指令油圧制御弁は、その消費電力を低減するために、直結クラッチを係合させる場合に、電力を消費しないノーマルオープン型の油圧制御弁とされている。すなわち、指令油圧制御弁は、電力が供給されていない場合に開弁して、供給された油圧を出力する油圧制御弁とされており、基準油圧より高い指令油圧を供給して、直結クラッチを係合させる際に、電力を消費しないように構成されている。
しかし、このようなノーマルオープン型の指令油圧制御弁を用いると、電力遮断時において、開弁して基準油圧より高い油圧が生成されるため、この油圧を指令油圧として継手油路切替装置に供給すると、直結クラッチが係合し、解放させることができない問題が生じる。
この問題に対して、本発明に係る油圧制御装置は、指令圧油路切替装置を備えている。指令圧油路切替装置は、電源からの電力遮断状態では、継手油路切替装置に指令油圧を供給する油路を、指令油圧制御弁の油圧を供給する通常油路に替えて、基準油圧よりも低い油圧を供給する又は油圧を排出する減圧油路に切り替えるように構成されている。よって、指令圧油路切替装置を備えることにより、電力遮断状態において、継手油路切替装置に供給される指令油圧を基準油圧よりも低くすることができ、上記のように直結クラッチを解放させることができる。
従って、ノーマルオープン型の指令油圧制御弁を用いることにより、電源からの電力が供給されている正常状態において指令油圧制御弁の消費電力を低減して燃費を向上させることができると共に、指令圧油路切替装置を備えることにより、電源からの電力が供給されていない電力遮断状態において直結クラッチを解放させることができる。そして、電力遮断状態においても、流体継手内の作動油により内燃機関の駆動力を車輪側に伝達させて車両を走行させることができる。
ここで、電力が供給されている場合に開弁して、変速装置に変速段を形成させる複数の係合装置のそれぞれを係合又は解放させる油圧を出力する複数の変速油圧制御弁を、更に備え、
前記指令圧油路切替装置は、前記継手油路切替装置に前記指令油圧を供給する油路を、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが予め定められた設定油圧よりも高い場合に、前記通常油路に切り替え、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが前記設定油圧よりも低下した場合に、前記減圧油路に切り替えると好適である。
複数の変速油圧制御弁は、電力が供給されていない場合に閉弁して、油圧源から供給された油圧に関わらず出力する油圧が低下するノーマルクローズ型の油圧制御弁であるため、電源からの電力遮断時に、閉弁して供給する油圧が低下する。
そのため、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが高い場合は、電源からの電力が供給されている正常状態であり、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下した場合は、電源からの電力遮断状態であると判断できる。
よって、指令圧油路切替装置は、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが高い正常状態では、通常油路に切り替え、指令油圧制御弁が出力した油圧を指令油圧として継手油路切替装置に供給する。一方、指令圧油路切替装置は、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下した電力遮断状態では、減圧油路に切り替え、継手油路切替装置に供給される指令油圧を基準油圧よりも低くする。
従って、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧により、電源からの電力の供給状態に応じて、指令圧油路切替装置の油路を適切に切り替えることができる。
ここで、前記指令圧油路切替装置は、予め定められた変速段を形成させる前記係合装置に対して油圧を供給する油路を、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが前記設定油圧よりも高い場合に、前記変速油圧制御弁から供給される油圧を供給する通常変速油路に切り替え、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが前記設定油圧よりも低下した場合に、油圧源から供給される油圧を供給する強制変速油路に切り替えると好適である。
電源からの電力遮断状態においても、変速装置に予め定めた変速段を形成させて、車両を走行させることが望ましい。
上記の構成によれば、指令圧油路切替装置は、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが高い正常状態では、予め定められた変速段を形成させる係合装置に対して油圧を供給する油路を、変速油圧制御弁から油圧を供給する通常変速油路に切り替えるため、変速油圧制御弁の制御によって変速装置に任意の変速段を形成させることができる。
一方、指令圧油路切替装置は、複数の変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下した電力遮断状態では、予め定められた変速段を形成させる係合装置に対して油圧を供給する油路を、油圧源から供給される油圧を供給する強制変速油路に切り替えるため、予め定められた変速段を形成させることができる。
従って、電源からの電力遮断状態においても、変速装置に予め定めた変速段を形成させて、車両を走行させることができる。
ここで、前記流体継手の動力伝達室に油圧を供給する第一油路と、前記直結クラッチの油圧室に油圧を供給する第二油路と、更に備え、
前記直結クラッチは、前記第二油路を介して前記油圧室に供給された油圧に応じて生じた、係合部材を係合側へ押圧する押圧力が、前記第一油路を介して前記動力伝達室に供給された油圧に応じて生じた、係合部材を解放側へ押圧する押圧力を上回ると係合し、前記係合部材を係合側へ押圧する押圧力が、前記係合部材を解放側へ押圧する押圧力を下回ると解放すると好適である。
この構成によれば、直結クラッチに供給される油圧と流体継手に供給される油圧とのバランスを変化させることにより、直結クラッチを係合又は解放させることができる。
本発明の実施形態に係る車両用駆動装置を搭載した車両の全体構成を示す図である。 本発明の実施形態に係る車両用駆動装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る変速機構の各変速段での複数の係合要素の作動状態を示す作動表である。 本発明の実施形態に係る油圧制御装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る油圧制御装置の構成を示す模式図である。 本発明の実施形態に係る油圧制御装置の構成を示す模式図である。 本発明の比較例に係る制御装置の構成を示すブロック図である。
本発明に係る車両用の油圧制御装置PC(以下、単に油圧制御装置PCと称す)の実施形態について、図面を参照して説明する。図1及び図2は、油圧制御装置PCを備えた本実施形態に係る車両用駆動装置1の概略構成を示す模式図である。
本実施形態では、図2に示すように、車両用駆動装置1は、駆動力源としての内燃機関Eと車輪6とを結ぶ動力伝達経路に、内燃機関E側から、トルクコンバータTC、変速装置TMの順に設けられている。トルクコンバータTCは、ロックアップクラッチLCを備えている。変速装置TMは、内燃機関E側に駆動連結される入力軸Iと、車輪6に駆動連結される出力ギヤOと、複数の係合装置C1、C2、・・・を備えると共に当該複数の係合装置C1、C2、・・・の係合又は解放に応じて複数の変速段が形成され、各変速段の変速比で入力軸Iの回転を変速して出力ギヤOに伝達する。
なお、トルクコンバータTCが、本発明における「流体継手」に相当し、ロックアップクラッチLCが、本発明における「直結クラッチ」に相当する。
車両用駆動装置1は、図2及び図4に示すように、機械式ポンプMPから供給される作動油の油圧を所定圧に調整して、トルクコンバータTC、ロックアップクラッチLC、変速装置TMが備えた複数の係合装置C1、C2、・・・などに供給する油圧制御装置PCを備えている。
油圧制御装置PCは、電源としてのバッテリ24からの電力供給を受けて動作する。
車両5には、油圧制御装置PCなどを制御するための制御装置30が備えられている。
図6に示すように、油圧制御装置PCからトルクコンバータTCに供給される油(作動油)は、トルクコンバータTC内で動力の伝達に用いられると共にロックアップクラッチLCを解放側に動作させる油圧を発生させる。また、油圧制御装置PCからロックアップクラッチLCに供給される油(作動油)は、ロックアップクラッチLCを係合側に動作させる油圧を発生させる。
図4から図6に示すように、本実施形態に係る油圧制御装置PCは、以下に示す油圧制御弁、油圧供給源、油路切替装置などを備えている。
継手用低油圧弁IVは、継手用低油圧PINを出力する油圧供給源である。第二調整弁SVは、継手用低油圧PINよりも高い油圧である第二ライン油圧PSECを出力する油圧供給源である。ロックアップ油圧制御弁SLUは、少なくとも電源24(バッテリー)からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない場合に、継手用低油圧PINよりも高く、ロックアップクラッチLCが係合する油圧であるロックアップ供給油圧PUを出力する油圧供給源である。
ここで、継手用低油圧PINは、本発明における「第一供給油圧」に相当し、継手用低油圧弁IVは、本発明における「第一油圧供給源」に相当し、第二ライン油圧PSECは、本発明における「第二供給油圧」に相当し、第二調整弁SVは、本発明における「第二油圧供給源」に相当し、ロックアップ供給油圧PUは、本発明における「第三供給油圧」に相当し、ロックアップ油圧制御弁SLUは、本発明における「第三油圧供給源」に相当する。
継手油路切替装置40は、供給された指令油圧41が予め定められた基準油圧よりも高い場合に、トルクコンバータTCに油圧を供給する油路を継手用低油圧PINが供給される直結油路43に切り替え且つロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路をロックアップ供給油圧PUが供給される係合制御油路45に切り替え、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合に、トルクコンバータTCに油圧を供給する油路を第二ライン油圧PSECが供給される非直結油路42に切り替え且つロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路とロックアップ供給油圧PUが供給される係合制御油路45とを遮断する油路切替装置である。
指令油圧制御弁S1は、継手油路切替装置40に供給する指令油圧41を出力する制御弁であって、当該制御弁に電力が供給されていない場合に開弁して油圧を出力する油圧供給源である。
指令圧油路切替装置50は、継手油路切替装置40に指令油圧41を供給する油路を、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている場合は、指令油圧制御弁S1から供給された油圧が供給される通常油路52に切り替え、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない場合は、基準油圧よりも低い油圧を供給する又は継手油路切替装置40に供給する油圧を排出する減圧油路53に切り替える油路切替装置である。
以下、本実施形態に係る油圧制御装置PCについて、詳細に説明する。
1.車両用駆動装置1の構成
まず、本実施形態に係る車両用駆動装置1の構成について説明する。図2は、本実施形態に係る車両用駆動装置1の駆動伝達系及び油圧供給系の構成を示す模式図である。なお、この図2は、軸対称の構成を一部省略して示している。この図において、実線は駆動力の伝達経路を示し、破線は作動油の供給経路を示し、一点鎖線は電力の供給経路を示している。この図に示すように、車両用駆動装置1は、内燃機関Eの回転駆動力を、トルクコンバータTCを介して変速装置TMに伝達し、変速装置TMで変速して車輪6側に伝達する構成となっている。
内燃機関Eは、燃料の燃焼により駆動力を発生する熱機関であり、例えば、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンなどの公知の各種内燃機関を用いることができる。本例では、内燃機関Eのクランクシャフト等のエンジン出力軸Eoが、トルクコンバータTCを介して入力軸Iに駆動連結されている。トルクコンバータTCは、駆動力源としての内燃機関Eのエンジン出力軸Eoの回転駆動力を、内部に充填された作動油を介して、変速装置TMに駆動連結される入力軸Iに伝達する装置である。このトルクコンバータTCは、エンジン出力軸Eoに駆動連結された入力側回転部材としてのポンプインペラTCaと、入力軸Iに駆動連結された出力側回転部材としてのタービンランナTCbと、これらの間に設けられ、ワンウェイクラッチを備えたステータTCcと、を備えている。そして、トルクコンバータTCは、内部に充填された作動油を介して、駆動側のポンプインペラTCaと従動側のタービンランナTCbとの間で駆動力の伝達を行う。これにより、内燃機関Eの回転駆動力が入力軸Iに伝達される。
また、本実施形態においては、内燃機関Eに隣接してスタータ13が設けられている。スタータ13は、直流モータ等で構成され、バッテリ24に電気的に接続されている。スタータ13は、内燃機関Eが停止された状態でバッテリ24から供給される電力により駆動されてエンジン出力軸Eoを回転させ、内燃機関Eを始動させることができるように構成されている。
トルクコンバータTCは、ロックアップ用の係合装置として、ロックアップクラッチLCを備えている。このロックアップクラッチLCは、ポンプインペラTCaとタービンランナTCbとの間の回転差(滑り)をなくして伝達効率を高めるために、ポンプインペラTCaとタービンランナTCbとを一体回転させるように連結するクラッチである。したがって、トルクコンバータTCは、ロックアップクラッチLCが係合した状態では、作動油を介さずに、内燃機関Eの駆動力を直接入力軸Iに伝達する。
ロックアップクラッチLCは、油圧制御装置PCから供給される油圧により、係合部材69を係合側又は解放側に押圧する押圧力が変化して、係合又は解放する(図6参照)。本実施形態では、ロックアップクラッチLCは、摩擦係合装置とされており、内燃機関E側の係合部材(摩擦板)と、変速装置TM側の係合部材(摩擦板)との摩擦により係合する。
トルクコンバータTCの出力側回転部材としてのタービンランナTCbに駆動連結された入力軸Iには、変速装置TMが駆動連結されている。本実施形態では、変速装置TMは、変速比の異なる複数の変速段を有する有段の自動変速装置である。変速装置TMは、これら複数の変速段を形成するため、遊星歯車機構等の歯車機構と複数の係合装置C1、C2、・・・とを備えている。この変速装置TMは、各変速段の変速比で、入力軸Iの回転速度を変速すると共にトルクを変換して、出力ギヤOへ伝達する。変速装置TMから出力ギヤOへ伝達されたトルクは、左右二つの車軸に分配されて伝達され、各車軸に駆動連結された車輪6に伝達される。
本実施形態では、変速装置TMは変速比(減速比)の異なる六つの変速段(第一段、第二段、第三段、第四段、第五段、及び第六段)を前進段として備えている。これらの変速段を構成するため、変速装置TMは、第一遊星歯車装置P1及び第二遊星歯車装置P2を備えてなる歯車機構と、六つの係合装置C1、C2、C3、B1、B2、Fと、を備えて構成されている。ワンウェイクラッチFを除くこれら複数の係合装置C1、C2、・・・の係合及び解放を制御して、第一遊星歯車装置P1及び第二遊星歯車装置P2の各回転要素の回転状態を切り替え、複数の係合装置C1、C2、・・・の中のいずれか二つを選択的に係合することにより、六つの変速段が切り替えられる。なお、変速装置TMは、上記六つの変速段のほかに、一段の後進段も備えている。
本実施形態においては、図2に示すように、第一遊星歯車装置P1は、入力軸Iと同軸上に配置されたシングルピニオン型の遊星歯車機構とされている。すなわち、第一遊星歯車装置P1は、複数のピニオンギヤを支持するキャリアCA1と、前記ピニオンギヤにそれぞれ噛み合うサンギヤS1及びリングギヤR1と、の三つの回転要素を有して構成されている。また、第二遊星歯車装置P2は、入力軸Iと同軸上に配置されたラビニヨ型の遊星歯車機構とされている。すなわち、第二遊星歯車装置P2は、第一サンギヤS2及び第二サンギヤS3の二つのサンギヤと、リングギヤR2と、第一サンギヤS2及びリングギヤR2の双方に噛み合うロングピニオンギヤ並びにこのロングピニオンギヤ及び第二サンギヤS3に噛み合うショートピニオンギヤを支持する共通のキャリアCA2と、の四つの回転要素を有して構成されている。
図3は、各変速段での複数の係合装置の作動状態を示す作動表である。この図において、「○」は各係合装置が係合した状態にあることを示しており、「無印」は、各係合装置が解放(係合解除)状態にあることを示している。「(○)」は、エンジンブレーキを行う場合などにおいて、係合装置が係合した状態にされることを示している。また、「△」は、一方向に回転する場合には解放した状態となり、他方向に回転する場合には係合した状態となることを示している。
第一段(1st)は、第一クラッチC1及びワンウェイクラッチFが係合されて形成される。エンジンブレーキを行うときなどは、第一段は、第一クラッチC1及び第二ブレーキB2が係合されて形成される。第二段(2nd)は、第一クラッチC1及び第一ブレーキB1が係合されて形成される。第三段(3rd)は、第一クラッチC1及び第三クラッチC3が係合されて形成される。第四段(4th)は、第一クラッチC1及び第二クラッチC2が係合されて形成される。第五段(5th)は、第二クラッチC2及び第三クラッチC3が係合されて形成される。第六段(6th)は、第二クラッチC2及び第一ブレーキB1が係合されて形成される。
後進段(Rev)は、第三クラッチC3及び第二ブレーキB2が係合されて形成される。
これらの各変速段は、入力軸I(内燃機関E)と出力ギヤOとの間の変速比(減速比)が大きい順に、第一段、第二段、第三段、第四段、第五段、及び第六段となっている。
2.制御装置30の構成
制御装置30は、CPU等の演算処理装置、及び記憶装置等を有して構成されている。
<変速装置TMの制御>
制御装置30は、油圧制御装置PCを介して各係合装置C1、C2、・・・を係合又は解放させて、変速装置TMに変速段を形成させる。
具体的には、制御装置30は、車速、アクセル開度、及びシフト位置などのセンサ検出情報に基づいて変速装置TMにおける目標変速段を決定する。そして、制御装置30は、油圧制御装置PCを介して変速装置TMに備えられた各係合装置C1、C2、・・・に供給される油圧を制御することにより、各係合装置C1、C2、・・・を係合又は解放して変速装置TMにおいて目標変速段を形成する。
本実施形態では、制御装置30は、後述する油圧制御装置PCに備えられた各変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・に供給する電力を制御して、各係合装置C1、C2、・・・に供給される変速油圧PC1、PC2、・・・を制御する。
<ロックアップクラッチLCの制御>
制御装置30は、油圧制御装置PCを介してロックアップクラッチLCを係合又は解放せる。
具体的には、制御装置30は、車速、アクセル開度、及びシフト位置などのセンサ検出情報に基づいてロックアップクラッチLCを係合又は解放させるか判定する。そして、制御装置30は、油圧制御装置PCを介してロックアップクラッチLC及びトルクコンバータTCに供給される油圧を制御することにより、ロックアップクラッチLCを係合又は解放させると共に、その係合又は解放に合わせて、トルクコンバータTCに供給する作動油の油量を減少又は増加させる。
本実施形態では、制御装置30は、後述する油圧制御装置PCに備えられたロックアップ油圧制御弁SLU及び指令油圧制御弁S1に供給する電力を制御して、ロックアップクラッチLC及びトルクコンバータTCに供給される油圧を制御する。
<内燃機関Eの制御>
車両5には、内燃機関制御装置31が備えられている。内燃機関制御装置31は、内燃機関Eの動作制御を行う。内燃機関制御装置は、アクセル開度に応じて内燃機関Eの出力トルクを変化させる。
3.油圧制御装置PCの構成
3−1.油圧供給源
車両用駆動装置1は、オイルパンOPに蓄えられた作動油を吸引し、昇圧するオイルポンプとして、図2及び図4に示すように、機械式ポンプMPを備えている。機械式ポンプMPは、内燃機関Eの回転駆動力により駆動されて作動油を吐出する。このような機械式ポンプMPとしては、例えば、歯車ポンプやベーンポンプ等が好適に用いられる。機械式ポンプMPは、トルクコンバータTCのポンプインペラTCaを介してエンジン出力軸Eoと一体回転するように連結されており、内燃機関Eの回転駆動力により駆動される。
なお、オイルポンプとして電動式のオイルポンプが備えられていてもよい。
油圧制御装置PCは、機械式ポンプMPから供給される作動油の油圧を所定圧に調整する。油圧制御装置PCは、図4に示すように、機械式ポンプMPから供給される作動油の油圧を所定圧に調整するための調整弁として、第一調整弁(プライマリ・レギュレータ・バルブ)PVと、第二調整弁(セカンダリ・レギュレータ・バルブ)SVとを備えている。第一調整弁PVは、機械式ポンプMPから供給される作動油の油圧を第一ライン油圧PLに調整する調整弁である。第二調整弁SVは、第一調整弁PVからの余剰油の油圧を第二ライン油圧PSECに調整する調整弁である。したがって、第二ライン油圧PSECは、第一ライン油圧PLよりも低い圧になる。
第一調整弁PV及び第二調整弁SVには、共通の油圧調整用のライン油圧制御弁SLTからの指令油圧が供給される。そして、第一調整弁PVは、供給される指令油圧に応じて、機械式ポンプMPから供給される、第一調整弁PVより上流側(機械式ポンプMP側)の作動油の油圧を第一ライン油圧PLに調整する。第一調整弁PVは、ライン油圧制御弁SLTから供給される指令油圧と、第一調整弁PVによる調整後の第一ライン油圧PLのフィードバック圧とのバランスに基づいて、機械式ポンプMPから供給された作動油を第二調整弁SV側へ排出する量を調整する。これにより、第一調整弁PVより上流側の作動油の油圧を、指令油圧に応じた第一ライン油圧PLに調整する。
第二調整弁SVは、ライン油圧制御弁SLTから供給される指令油圧に応じて、第一調整弁PVから排出される余剰油の油圧、すなわち、第一調整弁PVより下流側(第二調整弁SV側)であって第二調整弁SVより上流側(第一調整弁PV側)の油圧を所定の第二ライン油圧PSECに調整する。第二調整弁SVは、ライン油圧制御弁SLTから供給される指令油圧と、第二調整弁SVによる調整後の第二ライン油圧PSECのフィードバック圧とのバランスに基づいて、第一調整弁PVから排出された余剰の作動油を排出(ドレイン)する量を調整する。これにより、第二調整弁SVより上流側の作動油の油圧を、指令油圧に応じた第二ライン油圧PSECに調整する。
本実施形態では、ライン油圧制御弁SLTは、リニアソレノイド弁とされている。ライン油圧制御弁SLTは、第一調整弁PVによる調整後の第一ライン油圧PLの作動油の供給を受けるとともに、制御装置30から供給される電力(電流)に応じて弁の開度を調整することにより、当該電力(電流)に応じた指令油圧の作動油を出力する。このライン油圧制御弁SLTから出力される指令油圧の作動油は、第一調整弁PV及び第二調整弁SVに供給される。制御装置30は、ライン油圧制御弁SLTに供給する電力(電流)を制御することにより、第一ライン油圧PL及び第二ライン油圧PSECを連続的に変化させることができる。
第二調整弁SVからドレインされた作動油は、第二ドレイン油圧PSECDの作動油として他に供給される。
モジュレータ弁MVは、供給された第一ライン油圧PLの作動油を減圧して一定の油圧であるモジュレータ油圧PMODの作動油を出力する減圧弁である。
継手用低油圧弁IVは、供給された第二ライン油圧PSECの作動油を減圧して一定の油圧である継手用低油圧PINの作動油を出力する減圧弁である。継手用低油圧PINは、後述するように、トルクコンバータTCに供給され、第二ライン油圧PSECより低い所定の油圧である。
第二調整弁SVにより調圧される第二ライン油圧PSECは、後述するように、トルクコンバータTCに供給され、継手用低油圧PINよりも高い所定の油圧である。
<電力遮断状態の油圧供給>
ライン油圧制御弁SLTは、電力が供給されていない場合に開弁して、油圧源から供給された油圧に応じた油圧を出力するノーマルオープン(Normal Open)型の油圧制御弁である。後述する油圧制御装置PCへの電力遮断状態で、内燃機関Eの回転により機械式ポンプMPが作動油を吐出している場合は、ライン油圧制御弁SLTから出力される指令油圧は、その出力可能な範囲における最大の圧力になり、第一調整弁PV及び第二調整弁SVが調圧する第一ライン油圧PL及び第二ライン油圧PSECも、それぞれの出力可能な範囲における最大の圧力になる。
よって、油圧制御装置PCへの電力遮断状態においても、第二ドレイン油圧PSECD、モジュレータ油圧PMOD、及び継手用低油圧PINは、電力が供給されている正常状態と同様の油圧となる。
3−2.変速装置TMへの油圧供給
油圧制御装置PCは、変速装置TMに変速段を形成させる複数の係合装置C1、C2、・・・のそれぞれを係合又は解放させる油圧を出力する複数の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・を備えている。
各変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・は、油圧源から第一ライン油圧PLの作動油の供給を受けるとともに、制御装置30から供給される電力に応じて弁の開度を調整することにより、各係合装置C1、C2、・・・に供給する作動油の油圧である変速油圧PC1、PC2、・・・を調圧する。
本実施形態では、変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・は、リニアソレノイド弁とされており、制御装置30から供給される電力(電流)に応じて連続的に弁の開度を変化させて、出力する油圧を連続的に変化させることができる。
本実施形態では、第一クラッチC1、第二クラッチC2、第三クラッチC3、第一ブレーキB1、及び第二ブレーキB2のそれぞれに対して、第一変速油圧制御弁SLC1、第二変速油圧制御弁SLC2、第三変速油圧制御弁SLC3、第四変速油圧制御弁SLC4、第五変速油圧制御弁SLC5が備えられている。各変速油圧制御弁SLC1、SLC2、SLC3、SLC4、SLC5は、それぞれ第一変速油圧PC1、第二変速油圧PC2、第三変速油圧PC3、第四変速油圧PC4、及び第五変速油圧PC5を出力する。
本実施形態では、各変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・は、電力が供給されていない場合に閉弁して、油圧源から供給された油圧に関わらず出力する油圧が低下するノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁とされている。
油圧制御装置PCへの電力遮断状態では、各変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・が出力する各変速油圧PC1、PC2、・・・は最小限の油圧(例えば、ゼロ)になる。
3−3.ロックアップクラッチLC及びトルクコンバータTCへの油圧供給
トルクコンバータTCに供給される作動油は、トルクコンバータTC内で動力の伝達に用いられると共にロックアップクラッチLCを解放側に動作させる油圧を発生させる。ロックアップクラッチLCに供給される油は、ロックアップクラッチLCを係合側に動作させる油圧を発生させる。
本実施形態では、図6に示すように、ロックアップクラッチLCの動力伝達室67に油圧を供給する第一油路68と、ロックアップクラッチLCの油圧室65に油圧を供給する第二油路66と、が備えられている。
ロックアップクラッチLCは、第二油路66を介して油圧室65に供給された油圧に応じて生じた、係合部材69を係合側へ押圧する押圧力が、第一油路68を介して動力伝達室67に供給された油圧に応じて生じた、係合部材69を解放側へ押圧する押圧力を上回ると係合し、係合部材69を係合側へ押圧する押圧力が、係合部材69を解放側へ押圧する押圧力を下回ると解放するように構成されている。
<ロックアップ油圧制御弁SLU>
ロックアップ油圧制御弁SLUは、少なくとも電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない電力遮断状態で、継手用低油圧PINよりも高く、ロックアップクラッチLCが係合する油圧であるロックアップ供給油圧PUを出力する油圧供給源である。
すなわち、ロックアップ供給油圧PUは、少なくとも電力遮断状態で、トルクコンバータTCに供給される継手用低油圧PINよりも高くなり、少なくとも継手用低油圧PINがトルクコンバータTCに供給される場合に、ロックアップクラッチLCが係合する油圧である。
本実施形態では、ロックアップ油圧制御弁SLUは、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている正常状態で、出力するロックアップ供給油圧PUを変化させて、ロックアップクラッチLCを係合又は解放させることができるように構成されている。
具体的には、ロックアップ油圧制御弁SLUは、油圧源として第一ライン油圧PLの作動油の供給を受けるとともに、制御装置30から供給される電力に応じて弁の開度を調整することにより、ロックアップクラッチLCに供給する作動油の油圧であるロックアップ供給油圧PUを変化させる。
本実施形態では、ロックアップ油圧制御弁SLUは、リニアソレノイド弁とされており、制御装置30から供給される電力(電流)に応じて連続的に弁の開度を変化させて、出力する油圧を連続的に変化させることができる。
ロックアップ油圧制御弁SLUは、電力が供給されていない場合に開弁して、油圧源(第一ライン油圧PL)から供給された油圧に応じた油圧を出力するノーマルオープン(Normal Open)型の油圧制御弁である。油圧制御装置PCへの電力遮断状態では、ロックアップ油圧制御弁SLUが出力するロックアップ供給油圧PUは、第一ライン油圧PLに応じて出力可能な範囲における最大の圧力になる。
このため、本実施形態では、電力遮断状態で、ロックアップ油圧制御弁SLUが開弁するため、ロックアップ供給油圧PUは、第一ライン油圧PLに応じた油圧になり、第二ライン油圧PSECを減圧して生成された継手用低油圧PINよりも高くなり、ロックアップクラッチLCが係合する油圧となる。なお、正常状態でロックアップクラッチLCを係合させる場合においても、制御装置30によりロックアップ油圧制御弁SLUが開弁されるため、ロックアップ供給油圧PUは、継手用低油圧PINよりも高くなり、ロックアップクラッチLCが係合する油圧となる。
<継手油路切替装置40>
油圧制御装置PCは、図5に示すように、ロックアップクラッチLCを係合又は解放させるかに応じて、トルクコンバータTC及びロックアップクラッチLCに供給する油路を切り替える継手油路切替装置40を備えている。
継手油路切替装置40は、供給された指令油圧41が予め定められた基準油圧に対して高いか低いかに応じて油路を切り替える油路の切替装置である。
本実施形態では、継手油路切替装置40は、作動油や指令油圧の入出力ポートが形成された筒状のスリーブと、スリーブの内側を軸方向に摺動するスプールと、を備えている。スプールの軸方向の一方側(オン側と称す)の端部にはバネが備えられており、スプールを軸方向の他方側(オフ側と称す)に付勢している。スプールの軸方向オフ側の端部には、指令油圧41が導入される。指令油圧41が、バネの付勢力に応じて定まる基準油圧よりも高い場合は、バネの付勢力に打ち勝って、スプールが軸方向のオン側に摺動してオン側の油路(実線側の油路43、45、47)に切り替え、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合は、バネの付勢力の方が強く、スプールが軸方向のオフ側に摺動してオフ側の油路(破線側の油路42、44、46)に切り替わる。
継手油路切替装置40は、指令油圧41が基準油圧よりも高い場合に、ロックアップクラッチLCを係合させる場合の油路に切り替え、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合に、ロックアップクラッチLCを解放させる場合の油路に切り替える。
<ロックアップクラッチLCの解放時の要求>
トルクコンバータTCに供給される作動油は、ロックアップクラッチLCが解放している場合は、トルクコンバータTC内で動力の伝達に用いられる。本実施形態では、図6に示すように、ロックアップクラッチLCが解放している場合は、トルクコンバータTC内(動力伝達室67内)の作動油を介して、ポンプインペラTCaからタービンランナTCbに内燃機関Eの駆動力が伝達される。そのため、トルクコンバータTC内の作動油の発熱量が大きくなり、作動油を冷却する必要がある。よって、ロックアップクラッチLCが解放している場合は、トルクコンバータTCの供給口TCINに供給する作動油の油圧を高くし、トルクコンバータTCに供給される、冷却された作動油の量を増加させ、トルクコンバータTCの排出口TCOUTから排出される発熱後の作動油の量を増加させる必要がある。
なお、供給口TCINに供給された作動油は、作動油により動力を伝達するための動力伝達室67内を循環して、排出口TCOUTから排出される。排出口TCOUT付近には、流量を制限する絞りがあり、動力伝達室67内の作動油の油圧は、供給口TCINに供給された作動油の油圧に応じた油圧になる。
また、トルクコンバータTCに供給される作動油は、ロックアップクラッチLCを解放側に動作させる油圧を発生させる。本実施形態では、トルクコンバータTCの動力伝達室67内の油圧は、ロックアップクラッチLCの油圧サーボ機構(例えば、油圧ピストン)の背圧となる。トルクコンバータTCに供給される作動油の油圧が高いほど、ロックアップクラッチLCの係合部材69(油圧ピストン)を解放側へ押圧する押圧力が大きくなる。そのため、トルクコンバータTCに供給される作動油の油圧を高くすることにより、ロックアップクラッチLCを解放させることができる。
よって、ロックアップクラッチLCを解放させる場合は、トルクコンバータTC内の作動油を冷却させると共にロックアップクラッチLCを解放させるために、トルクコンバータTCに供給する作動油の油圧を高くする。
<ロックアップクラッチLCの係合時の要求>
一方、ロックアップクラッチLCが係合している場合は、ロックアップクラッチLCを介して、内燃機関Eの駆動力が変速装置TM側に伝達される。そのため、トルクコンバータTC内の作動油の発熱量が低くなり、作動油を冷却する必要性が低くなる。
よって、ロックアップクラッチLCが係合している場合は、トルクコンバータTCの供給口TCINに供給する作動油の油圧を低くすることができる。
また、トルクコンバータTCに供給される作動油の油圧が高すぎると、ロックアップクラッチLCの係合部材69を解放側へ押圧する押圧力が大きくなり、ロックアップクラッチLCを係合させることが困難になる。そのため、ロックアップクラッチLCを係合させるためには、トルクコンバータTCに供給される作動油の油圧を低くする必要がある。
よって、ロックアップクラッチLCを係合させる場合は、ロックアップクラッチLCを係合可能にするために、トルクコンバータTCに供給する作動油の油圧を低くする。
<供給油路の切替わり>
継手油路切替装置40は、図5に示すように、指令油圧41が基準油圧よりも高い場合に、トルクコンバータTCに油圧を供給する油路を、ロックアップクラッチLCが係合可能な程度に低い継手用低油圧PINが供給される直結油路43に切り替え且つロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路をロックアップ供給油圧PUが供給される係合制御油路45に切り替え、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合に、トルクコンバータTCに油圧を供給する油路を第二ライン油圧PSECが供給される非直結油路42に切り替え且つロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路とロックアップ供給油圧PUが供給される係合制御油路45とを遮断するように構成されている。
本実施形態では、継手油路切替装置40は、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合に、ロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路と係合制御油路45とを遮断すると共に、ロックアップクラッチLCに油圧を供給する油路を、ロックアップクラッチLCを解放させる油圧が供給される解放油路44に切り替えるように構成されている。
図5に示す例では、ロックアップクラッチLCを解放させる油圧として、トルクコンバータTCの排出口TCOUTから排出された後の低圧の作動油が供給されるように構成されている。
なお、ロックアップクラッチLCに供給された作動油は、油圧室65内(例えば、油圧ピストン内)に導入され(図6参照)、ロックアップクラッチLCに供給される作動油の油圧が高いほど、ロックアップクラッチLCの係合部材69(油圧ピストン)を係合側へ押圧する押圧力が大きくなる。よって、ロックアップ油圧制御弁SLUが供給するロックアップ供給油圧PUを高くすることにより、ロックアップクラッチLCを係合させることができる。また、ロックアップ油圧制御弁SLUが供給するロックアップ供給油圧PUを調節することにより、ロックアップクラッチLCを滑り係合状態に制御することも可能である。
<クーラーへの導入油路の切替わり>
また、ロックアップクラッチLCを解放させる場合は、トルクコンバータTCから排出された作動油を冷却させる必要性があり、ロックアップクラッチLCを係合させる場合は、トルクコンバータTCから排出された作動油を冷却させる必要性が低く、また排出される油量が減少する。
本実施形態では、継手油路切替装置40は、指令油圧41が基準油圧よりも低い場合に、トルクコンバータTCの排出口TCOUTから排出された作動油をクーラーに導入する油路46に切り替え、指令油圧41が基準油圧よりも高い場合に、排出口TCOUTから排出された作動油ではなく、第二調整弁SVからドレインされた第二ドレイン油圧PSECDの作動油をクーラーに導入する油路47に切り替えるように構成されている。
クーラーで冷却された作動油は、潤滑油として変速装置TMに供給された後(TMLUBE)、オイルパンOPに戻る。
<指令油圧制御弁S1>
油圧制御装置PCは、継手油路切替装置40に供給する指令油圧41を出力する指令油圧制御弁S1を備えている。指令油圧制御弁S1は、油圧源(モジュレータ油圧PMOD)の作動油の供給を受けるとともに、制御装置30から供給される電力に応じて弁の開度を調整することにより、継手油路切替装置40に指令油圧41として供給される油圧を調圧する。
本実施形態では、指令油圧制御弁S1は、ソレノイド弁とされており、制御装置30から供給される電力(電圧)に応じて弁を開閉し、出力する油圧を変化させることができる。
電源24からの電力が油圧制御装置PCへ供給されている正常状態では、後述するように、指令油圧制御弁S1により調圧された油圧が指令油圧41として継手油路切替装置40に供給されるように構成されている。
制御装置30は、ロックアップクラッチLCを係合させると判定した場合は、指令油圧制御弁S1に供給する電力(電圧)を制御し開弁させて、モジュレータ油圧PMODに応じた、基準油圧より高い指令油圧41を継手油路切替装置40に供給させる。
これにより、継手油路切替装置40は、ロックアップクラッチLCを係合させる場合の、直結油路43、係合制御油路45、油路47に切り替える。
制御装置30は、ロックアップクラッチLCを解放させると判定した場合は、指令油圧制御弁S1に供給する電力(電圧)を制御し閉弁させて、基準油圧より低い指令油圧41を継手油路切替装置40に供給させる。
これにより、継手油路切替装置40は、ロックアップクラッチLCを解放させる場合の、非直結油路42、解放油路44、油路46に切り替える。
3−4.電力遮断状態での対応
電源24からの電力が油圧制御装置PCへ供給されない電力遮断状態では、制御装置30により指令油圧制御弁S1の開閉を制御できなくなる。
このような電力遮断は、制御装置30と油圧制御装置PCとを接続するコネクタが外れた場合や、制御装置30内における油圧制御装置PCに電力を供給する電源回路に不具合が生じた場合や、制御装置30とバッテリ24との接続が外れた場合などに生じる。
電力遮断状態においても、いわゆるリンプホームモードにして、車両を走行させるためには、ロックアップクラッチLCを解放させて、トルクコンバータTC内の作動油により内燃機関Eの駆動力を車輪6側に伝達させることが望ましい。これは、車両の停止時や発進時や低速走行時において、内燃機関Eを回転させた状態に維持でき、エンジンストールを抑制できるためである。
そのため、油圧制御装置PCは、電力遮断状態において、ロックアップクラッチLCを解放させると共に、トルクコンバータTC内の作動油を冷却させることが望まれる。
よって、電力遮断状態では、継手油路切替装置40に供給される指令油圧41が基準油圧より低くなり、継手油路切替装置40が、ロックアップクラッチLCを解放させる場合の非直結油路42、解放油路44、油路46に切り替えるように構成されることが望まれる。
<油圧制御装置PCの比較例>
本実施形態とは異なる比較例では、図7に示すように、指令油圧制御弁S1により調圧された油圧は指令圧油路切替装置50を介さずに直接、指令油圧41として継手油路切替装置40に供給されるように構成されている。また、指令油圧制御弁S1は、電力が供給されていない場合に閉弁して、油圧源(モジュレータ油圧PMOD)から供給された油圧に関わらず出力する油圧が低下するノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁とされている。この比較例の場合では、電力遮断状態において指令油圧制御弁S1は閉弁するため、指令油圧41は基準油圧より低くなり、継手油路切替装置40が、ロックアップクラッチLCを解放させる場合の非直結油路42、解放油路44、油路46に切り替える。よって、この比較例の場合でも、電力遮断状態において、ロックアップクラッチLCを解放させると共に、トルクコンバータTC内の作動油を冷却させることができる。
<指令油圧制御弁S1の消費電力の低減>
比較例のようなノーマルクローズ(Normal Close)型の指令油圧制御弁S1では、正常状態において、ロックアップクラッチLCを係合させる場合に、制御装置30から指令油圧制御弁S1に電力を供給する必要があるため、消費電力が高くなる。一方、ロックアップクラッチLCを解放させる場合には、制御装置30から指令油圧制御弁S1に電力を供給しないため、電力を消費しない。
しかし、実際の車両の走行では、ロックアップクラッチLCが係合されている期間は、ロックアップクラッチLCが解放されている期間より長くなることが多い。
これは、制御装置30は、燃費を向上させるため、ロックアップクラッチLCを可能な限り係合させるように構成されているためである。ロックアップクラッチLCが解放されて、トルクコンバータTC内の作動油により内燃機関Eの駆動力が車輪6側に伝達されている場合は、内燃機関Eの駆動力がトルクコンバータTC内の作動油の発熱により損失しているため燃費が悪化する。一方、ロックアップクラッチLCが係合されている場合は、作動油の発熱により燃費が悪化することを抑制できる。
よって、実際の車両の走行において、指令油圧制御弁S1の消費電力を低減するためには、ロックアップクラッチLCを係合させる場合に電力を消費しないノーマルオープン(Normal Open)型の指令油圧制御弁S1に変更することが望ましい。
なお、ロックアップ油圧制御弁SLUも、消費電力を低減するために、ノーマルオープン(Normal Open)型の油圧制御弁とされており、ロックアップクラッチLCを係合させる場合に、電力を消費しないように構成されている。
油圧制御装置PCへの電力遮断状態では、ロックアップ油圧制御弁SLUが出力するロックアップ供給油圧PUは、第一ライン油圧PLに応じて出力可能な範囲における最大の圧力になり、ロックアップクラッチLCを解放できなくなる。しかし、継手油路切替装置40を解放油路44に切り替えることができれば、ロックアップクラッチLCを解放させることができる。
<消費電力を低減する上での比較例の問題>
ところで、図7に示す比較例において、指令油圧制御弁S1をノーマルオープン(Normal Open)型に変更すると、電力遮断状態において指令油圧制御弁S1が開弁するため、指令油圧41は基準油圧より高くなり、継手油路切替装置40が、ロックアップクラッチLCを係合させる場合の直結油路43、係合制御油路45、油路47に切り替える。よって、電力遮断状態において、ロックアップクラッチLCを解放させることができなくなる。
<指令圧油路切替装置50による解決>
そこで、本実施形態では、図5に示すように、消費電力を低減するために指令油圧制御弁S1がノーマルオープン(Normal Open)型に変更されていると共に、電力遮断状態において指令油圧41を基準油圧より低くしロックアップクラッチLCを解放させるために指令圧油路切替装置50が備えられている。
指令圧油路切替装置50は、継手油路切替装置40に指令油圧41を供給する油路を、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている正常状態では、指令油圧制御弁S1から供給された油圧が供給される通常油路52に切り替え、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない電力遮断状態では、基準油圧よりも低い油圧を供給する又は継手油路切替装置40に供給する油圧を排出する減圧油路53に切り替える油路の切替装置である。
本実施形態では、減圧油路53は、継手油路切替装置40に供給した指令油圧41を排出する(図には、EXで表示)油路とされており、排出により指令油圧41を基準油圧より低下させるように構成されている。
よって、指令圧油路切替装置50による油路の切替により、電源24からの電力が供給されている正常状態では、指令油圧制御弁S1により指令油圧41を調圧して、ロックアップクラッチLCを係合又は解放させることができ、電源24からの電力遮断状態では、指令油圧41が基準油圧よりも低くなり、ロックアップクラッチLCを解放させると共に、トルクコンバータTC内の作動油を冷却させることができる。
本実施形態では、指令圧油路切替装置50は、供給される指令油圧51が基準油圧よりも高い場合に、減圧油路53に切り替え、指令油圧51が基準油圧よりも低い場合に、通常油路52に切り替える継手油路切替装置40と同様の油路の切替装置とされている。
<電力遮断検出装置60>
指令圧油路切替装置50は、電力遮断検出装置60を備えている。電力遮断検出装置60は、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている正常状態では、基準油圧よりも低い指令油圧51を指令圧油路切替装置50に供給し、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない電力遮断状態では、基準油圧よりも高い指令油圧51を指令圧油路切替装置50に供給する。
電力遮断検出装置60は、その指令油圧として複数のノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁からの油圧が供給されるように構成されている。電力遮断検出装置60は、指令圧油路切替装置50に指令油圧51を供給する油路を、複数の油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが予め定められた設定油圧よりも高い場合には、基準油圧よりも低い油圧を供給する又は指令圧油路切替装置50に供給する油圧を排出する電力供給時油路63に切り替え、複数の油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下した場合に、油圧源(本例では、モジュレータ油圧PMOD)から供給された油圧を供給する電力遮断時油路62に切り替える油路の切替装置である。
本実施形態では、電力供給時油路63は、指令油圧51を排出する(図には、EXで表示)油路とされており、排出により指令油圧51を基準油圧より低下させるように構成されている。
電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない電力遮断状態では、複数のノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下するため、電力遮断時油路62に切り替え、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている正常状態では、複数の油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが高くなるため、電力供給時油路63に切り替える。
本実施形態では、変速装置TMに変速段を形成させるための変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・の内、ノーマルクローズ(Normal Close)型の変速油圧制御弁が、電力遮断検出装置60に指令油圧を供給する複数のノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁とされている。本実施形態では、後述するように、全ての変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・がノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁とされており、全ての変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・が、電力遮断検出装置60に指令油圧を供給する複数のノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁とされている。
走行レンジでは、いずれかの変速段が形成されるため、電源24からの電力が供給されている正常状態では、複数の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・から供給される変速油圧PC1、PC2、・・・の少なくとも1つが係合装置の係合のため高くなるが、電力遮断状態では、複数の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・から供給される変速油圧PC1、PC2、・・・の全てが低下する。
このため、ノーマルクローズ(Normal Close)型の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・から供給される変速油圧PC1、PC2、・・・により、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されているか否かを検出できる。
<電力遮断状態の変速段の形成>
本実施形態では、指令圧油路切替装置50は、図5に示すように、予め定められた変速段(遮断時変速段と称す)を形成させる係合装置に対して油圧を供給する油路を、複数の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・から供給される変速油圧PC1、PC2、・・・の少なくとも1つが高い正常状態では、遮断時変速段に対応する変速油圧制御弁から供給される油圧を供給する通常変速油路54に切り替え、複数の変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・から供給される変速油圧PC1、PC2、・・・の全てが低下した電力遮断状態では、油圧源から供給される油圧を供給する強制変速油路55に切り替えるように構成されている。
本実施形態では、全ての変速油圧制御弁SLC1、SLC2、・・・は、ノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁であるので、電力遮断状態では、全ての変速油圧PC1、PC2、・・・は最小限の油圧に低下する。よって、指令圧油路切替装置50は、電力遮断状態では、油路を切り替えて、遮断時変速段を形成させる全ての係合装置に対して油圧源の油圧(本例では、第一ライン油圧PL)を供給し、遮断時変速段を形成させるように構成されている。
電力遮断状態においても、変速装置TMに遮断時変速段を形成させて、車両を走行させることができる。
なお、シフトレバーがニュートラルレンジ又はパーキングレンジに選択されている場合は、シフトレバーにより機械的(或いは電気的)に駆動されるマニュアルシフト弁の油路が切り替えられて、指令圧油路切替装置50に油圧源の油圧(第一ライン油圧PL)が供給されないように構成されている。このため、走行レンジ以外のニュートラルレンジ又はパーキングレンジの場合は、電力遮断状態であっても遮断時変速段が形成されないように構成されている。
本実施形態では、電力遮断状態で形成される変速段(遮断時変速段と称す)は、第三段(3rd)に予め設定されている。第三段は、第一クラッチC1及び第三クラッチC3の係合により形成される。
指令圧油路切替装置50は、正常状態では、第一クラッチC1に供給する油路を、第一変速油圧制御弁SLC1から供給された第一変速油圧PC1を供給する通常変速油路54に切り替え、電力遮断状態では、油圧源(本例では、第一ライン油圧PL)から供給された油圧を供給する強制変速油路55に切り替えるように構成されている。また、指令圧油路切替装置50は、正常状態では、第三クラッチC3に供給する油路を、第三変速油圧制御弁SLC3から供給された第三変速油圧PC3を供給する通常変速油路54に切り替え、電力遮断状態では、油圧源(本例では、第一ライン油圧PL)から供給される油圧を供給する強制変速油路55に切り替えるように構成されている。
なお、遮断時変速段である第三段の形成に関わらない係合装置に係る第二変速油圧PC2、第四変速油圧PC4、第五変速油圧PC5は、指令圧油路切替装置50を介さずに、第二クラッチC2、第一ブレーキB1、及び第二ブレーキB2に供給される。
〔その他の実施形態〕
最後に、本発明のその他の実施形態について説明する。なお、以下に説明する各実施形態の構成は、それぞれ単独で適用されるものに限られず、矛盾が生じない限り、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
(1)上記の実施形態においては、車両用駆動装置1には、駆動力源として電動機が備えられていない場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、車両用駆動装置1には、駆動力源として内燃機関Eに加えて電動機が備えられてもよい。
(2)上記の実施形態においては、継手油路切替装置40が非直結油路42に切り替えた場合に、第二ライン油圧PSECがトルクコンバータTCに供給されるように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、継手油路切替装置40が非直結油路42に切り替えた場合に、第一ライン油圧PLなどの他の油圧源の油圧が供給されるように構成されてもよい。
(3)上記の実施形態においては、継手油路切替装置40が直結油路43に切り替えた場合に、継手用低油圧PINがトルクコンバータTCに供給されるように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、継手油路切替装置40が直結油路43に切り替えた場合に、第二ドレイン油圧PSECDなどの他の油圧源の油圧が供給されるように構成されてもよい。
(4)上記の実施形態においては、継手油路切替装置40が解放油路44に切り替えた場合に、トルクコンバータTCから排出された作動油がロックアップクラッチLCに供給されるように構成されている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、継手油路切替装置40が解放油路44に切り替えた場合に、第二ドレイン油圧PSECDなどの他の低圧の油圧が供給される又はロックアップクラッチLCに供給された油圧が排出されるように構成されてもよい。
(5)上記の実施形態においては、電力遮断検出装置60は、その指令油圧として複数のノーマルクローズ(Normal Close)型の油圧制御弁からの油圧が供給されるように構成されており、複数の油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが高い場合は、電力供給時油路63に切り替え、複数の油圧制御弁から供給される油圧の全てが低下した場合に、電力遮断時油路62に切り替える油路の切替装置である場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、電力遮断検出装置60は、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されている正常状態では、基準油圧よりも低い指令油圧51を指令圧油路切替装置50に供給し、電源24からの電力が油圧制御装置PCに供給されていない電力遮断状態では、基準油圧よりも高い指令油圧51を指令圧油路切替装置50に供給する装置であればどのような装置であってもよい。例えば、電力遮断検出装置60は、油圧制御装置PCに供給されている電力に応じて、指令圧油路切替装置50に供給する指令油圧51を変化させる油圧制御弁などであってもよく、或いは制御装置30とは異なる他の制御装置が油圧制御装置PCの電力遮断状態を検出し、当該他の制御装置からの信号により指令圧油路切替装置50に供給する指令油圧51を変化させる油圧制御弁であってもよい。
(6)上記の実施形態においては、指令圧油路切替装置50は、継手油路切替装置40に指令油圧41を供給する油路を切り替える切替装置と、変速装置TMの係合装置C1、C3に油圧を供給する油路を切り替える切替装置と、が一体になっている場合を例として説明した。しかし、本発明の実施形態はこれに限定されない。すなわち、指令圧油路切替装置50は、継手油路切替装置40に指令油圧41を供給する油路を切り替える切替装置と、変速装置TMの係合装置C1、C3に油圧を供給する油路を切り替える切替装置と、が別体の切替装置になっており、それぞれの切替装置に指令油圧51が供給されるように構成されてもよい。
本発明は、車両に搭載され、電源からの電力供給を受けて動作し、直結クラッチを備える流体継手に供給する油圧を制御する油圧制御装置に好適に利用することができる。
24 :電源(バッテリ)
30 :制御装置
40 :継手油路切替装置
41 :指令油圧
42 :非直結油路
43 :直結油路
44 :解放油路
45 :係合制御油路
50 :指令圧油路切替装置
52 :通常油路
53 :減圧油路
54 :通常変速油路
55 :強制変速油路
60 :電力遮断検出装置(指令圧油路切替装置)
62 :電力遮断時油路
63 :電力供給時油路
65 :油圧室
66 :第二油路
67 :動力伝達室
68 :第一油路
69 :係合部材
PC :油圧制御装置
TC :トルクコンバータ(流体継手)
LC :ロックアップクラッチ(直結クラッチ)
MP :機械式ポンプ
TM :変速装置
C1 :第一クラッチ(係合装置)
C2 :第二クラッチ(係合装置)
C3 :第三クラッチ(係合装置)
B1 :第一ブレーキ(係合装置)
B2 :第二ブレーキ(係合装置)
PC1 :第一変速油圧
PC2 :第二変速油圧
PC3 :第三変速油圧
PC4 :第四変速油圧
PC5 :第五変速油圧
PL :第一ライン油圧
PMOD :モジュレータ油圧
PSECD:第二ドレイン油圧
PU :ロックアップ供給油圧(第三供給油圧)
S1 :指令油圧制御弁
SLC1 :第一変速油圧制御弁
SLC2 :第二変速油圧制御弁
SLC3 :第三変速油圧制御弁
SLC4 :第四変速油圧制御弁
SLC5 :第五変速油圧制御弁
SLT :ライン油圧制御弁
SLU :ロックアップ油圧制御弁(第三油圧供給源)
MV :モジュレータ弁
IV :継手用低油圧弁(第一油圧供給源)
PIN :継手用低油圧(第一供給油圧)
PV :第一調整弁
SV :第二調整弁(第二油圧供給源)
PSEC :第二ライン油圧(第二供給油圧)

Claims (4)

  1. 車両に搭載され、電源からの電力供給を受けて動作し、直結クラッチを備える流体継手に供給する油圧を制御する油圧制御装置であって、
    前記流体継手に供給される油は、当該流体継手内で動力の伝達に用いられると共に前記直結クラッチを解放側に動作させる油圧を発生させ、前記直結クラッチに供給される油は、前記直結クラッチを係合側に動作させる油圧を発生させ、
    第一供給油圧を出力する第一油圧供給源と、
    前記第一供給油圧よりも高い油圧である第二供給油圧を出力する第二油圧供給源と、
    少なくとも前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されていない場合に、前記第一供給油圧よりも高く、前記直結クラッチが係合する油圧である第三供給油圧を出力する第三油圧供給源と、
    供給された指令油圧が予め定められた基準油圧よりも高い場合に、前記流体継手に油圧を供給する油路を前記第一供給油圧が供給される直結油路に切り替え且つ前記直結クラッチに油圧を供給する油路を第三供給油圧が供給される油路に切り替え、前記指令油圧が前記基準油圧よりも低い場合に、前記流体継手に油圧を供給する油路を前記第二供給油圧が供給される非直結油路に切り替え且つ前記直結クラッチに油圧を供給する油路と第三供給油圧が供給される油路とを遮断する継手油路切替装置と、
    前記継手油路切替装置に供給する前記指令油圧を出力する制御弁であって、当該制御弁に電力が供給されていない場合に開弁して油圧を出力する指令油圧制御弁と、
    前記継手油路切替装置に前記指令油圧を供給する油路を、前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されている場合は、前記指令油圧制御弁から供給された油圧が供給される通常油路に切り替え、前記電源からの電力が前記油圧制御装置に供給されていない場合は、前記基準油圧よりも低い油圧を供給する又は前記継手油路切替装置に供給する油圧を排出する減圧油路に切り替える指令圧油路切替装置と、
    を備える車両用の油圧制御装置。
  2. 電力が供給されている場合に開弁して、変速装置に変速段を形成させる複数の係合装置のそれぞれを係合又は解放させる油圧を出力する複数の変速油圧制御弁を、更に備え、
    前記指令圧油路切替装置は、前記継手油路切替装置に前記指令油圧を供給する油路を、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが予め定められた設定油圧よりも高い場合に、前記通常油路に切り替え、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが前記設定油圧よりも低下した場合に、前記減圧油路に切り替える請求項1に記載の車両用の油圧制御装置。
  3. 前記指令圧油路切替装置は、予め定められた変速段を形成させる前記係合装置に対して油圧を供給する油路を、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の少なくとも1つが前記設定油圧よりも高い場合に、前記変速油圧制御弁から供給される油圧を供給する通常変速油路に切り替え、複数の前記変速油圧制御弁から供給される油圧の全てが前記設定油圧よりも低下した場合に、油圧源から供給される油圧を供給する強制変速油路に切り替える請求項2に記載の車両用の油圧制御装置。
  4. 前記流体継手の動力伝達室に油圧を供給する第一油路と、前記直結クラッチの油圧室に油圧を供給する第二油路と、更に備え、
    前記直結クラッチは、前記第二油路を介して前記油圧室に供給された油圧に応じて生じた、係合部材を係合側へ押圧する押圧力が、前記第一油路を介して前記動力伝達室に供給された油圧に応じて生じた、係合部材を解放側へ押圧する押圧力を上回ると係合し、前記係合部材を係合側へ押圧する押圧力が、前記係合部材を解放側へ押圧する押圧力を下回ると解放する請求項1から3のいずれか一項に記載の車両用の油圧制御装置。
JP2013182402A 2013-09-03 2013-09-03 車両用の油圧制御装置 Pending JP2015048928A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013182402A JP2015048928A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 車両用の油圧制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013182402A JP2015048928A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 車両用の油圧制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2015048928A true JP2015048928A (ja) 2015-03-16

Family

ID=52699114

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013182402A Pending JP2015048928A (ja) 2013-09-03 2013-09-03 車両用の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2015048928A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5195449B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
CN105190108B (zh) 车辆的油压控制装置
JP5177112B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP5083235B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP4211646B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
CN100489349C (zh) 自动变速器的油压控制装置
JP3541048B2 (ja) 自動変速機の油圧制御回路
US7377373B2 (en) Hydraulic control apparatus for hydraulic power transmission with lock-up clutch
WO2010103712A1 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US9109686B2 (en) Hydraulic control device
JP6436940B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP5233693B2 (ja) 動力伝達装置およびこれを搭載する車両
JP2015048928A (ja) 車両用の油圧制御装置
JP4983218B2 (ja) 車両の油圧制御装置
JP6436941B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP6217558B2 (ja) 車両用動力伝達装置の油圧制御回路
JP4919828B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP5733048B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP5267258B2 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
JP6356185B2 (ja) 自動変速機の油圧回路
JP4976876B2 (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2007247813A (ja) 車両用自動変速機の油圧制御装置
JP2023184375A (ja) 車両用動力伝達装置
CN113446397A (zh) 油压控制装置
JP2010133500A (ja) 自動変速機の油圧制御装置