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JP2015048384A - ポリオレフィン樹脂組成物およびその用途 - Google Patents

ポリオレフィン樹脂組成物およびその用途 Download PDF

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JP2015048384A
JP2015048384A JP2013180013A JP2013180013A JP2015048384A JP 2015048384 A JP2015048384 A JP 2015048384A JP 2013180013 A JP2013180013 A JP 2013180013A JP 2013180013 A JP2013180013 A JP 2013180013A JP 2015048384 A JP2015048384 A JP 2015048384A
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polyolefin
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JP2013180013A
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English (en)
Inventor
永井 直
Sunao Nagai
永井  直
直樹 朝重
Naoki Asashige
朝重  直樹
一宙 中井
Kazumichi Nakai
一宙 中井
健悟 大塚
Kengo Otsuka
健悟 大塚
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Mitsui Chemicals Inc
Original Assignee
Mitsui Chemicals Inc
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Abstract

【課題】超高分子量ポリオレフィンの優れた性質(例えば強度)を活かしつつ、その摺動特性を一層改善した成形体と該成形体が得られうる樹脂組成物を提供する。
【解決手段】本発明は、下記(A)および(B)を含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
(A)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40dl/gの超高分子量ポリオレフィン
(B)式(1)で表される構造単位を含有するケイ素含有化合物と、GPC法で求めた数平均分子量が100以上500,000以下であるビニル基含有化合物との反応によって得られる、シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(ただし、前記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ前記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られたものを除く。)
−Si(R)H−Y− (1)
(式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
はO、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)である。)
【選択図】なし

Description

本発明はポリオレフィン樹脂組成物とその用途に関する。
種々の合成樹脂のなかでも、超高分子量ポリエチレン、ポリアミド、フッ素樹脂等は、すぐれた摺動特性を有することから、種々の摺動性樹脂成形品として、機械部品や電気部品のほか、医療用途にも用いられている。
例えば、超高分子量ポリエチレンを樹脂成分とする摺動性樹脂成形物として、超高分子量ポリエチレンと炭酸カルシウムを混合、溶融し、冷却、固化させて得られる成形物が提案されている(特許文献1)。しかし、得られる成形物は、超高分子量ポリエチレンからなる成形物と比べて、摺動性改良は僅かである。
更なる摺動性改善法として、超高分子量ポリエチレンと炭酸カルシウムおよびシリコーンオイルを混合、溶融し、冷却、固化させて得られる成形物が提案されている(特許文献2)。しかしながら得られる成形物はオイルのブリードアウトが問題である。
特開2006−117891号公報 特開2010−202800号公報
本発明の解決しようとする課題は超高分子量ポリオレフィンの優れた性質(例えば強度)を活かしつつ、その摺動特性を一層改善した成形体と該成形体が得られうるポリオレフィン樹脂組成物を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意検討した結果、本発明に到達した。
すなわち、本発明は、
下記(A)および(B)を含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
(A)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40dl/gの超高分子量ポリオレフィン
(B)式(1)で表される構造単位を含有するケイ素含有化合物と、GPC法で求めた数平均分子量が100以上500,000以下であるビニル基含有化合物との反応によって得られる、シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(ただし、前記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ前記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られたものを除く。)
−Si(R)H−Y− (1)
(式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
はO、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)である。)
具体的な態様としては、上記ケイ素含有化合物は式(2)で表される構造を有する、ポリオレフィン樹脂組成物に関する。
22−(Si(R21)H−Y21−Z−(Y22−Si(R23)H)−R24 (2)
(式(2)中、R21およびR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
22およびR24はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭化水素基であり、
21およびY22はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子
または炭化水素基である)であり、
mは0または1であり、
nは0または1であり、
21、R23、Y21およびY22が複数存在する場合、各基は同一であっても異なっていてもよく、
Zは、式(3)で表される2価の基である:
−Si(R41)(R41)−(Y23−Si(R41)(R41))− (3)
(式(3)中、R41は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、各R41はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Y23はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)であり、
lは0〜10,000の整数である。
ただし、上記式(2)において、m=n=0の場合、式(3)において、少なくとも1つのR41は水素原子である。))
また、本発明は、
さらに(C)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1〜5dl/gの低分子量ないし高分子量ポリオレフィンを含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
また、本発明は、
(A)超高分子量ポリオレフィンを100重量部、(B)シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物を0.1〜100重量部含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
また、本発明は、
(A)超高分子量ポリオレフィンを100重量部、(B)シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物を0.1〜100重量部、さらに(C)低分子量ないし高分子量ポリオレフィンを0.1〜500重量部含むポリオレフィン樹脂組成物に関する。
さらには、本発明は、前記ポリオレフィン樹脂組成物から成形された成形体に関する。
さらには、本発明は、前記ポリオレフィン樹脂組成物から成形された摺動材に関する。
本発明のポリオレフィン樹脂組成物から得られる成形体は、摩擦係数が低く、摺動性が良好であり、実用的な強度を有している。しかもブリードアウトし難いことから従来の課題を解決する組成物となり得る。
以下、本発明を実施形態に基づいて説明する。
本実施形態の樹脂組成物は、超高分子量ポリオレフィン(A)と、シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)を含有する。
超高分子量ポリオレフィン(A)
超高分子量ポリオレフィン(A)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が、10〜40dl/g、好ましくは13〜35dl/g、より好ましくは20〜35dl/gの範囲内にあるポリオレフィンである。
超高分子量ポリオレフィン(A)を構成するオレフィンとしては、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられる。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンもしくは3−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
超高分子量ポリオレフィンはオレフィンの単独重合体でも共重合体でもよい。
中でもエチレンの単独重合体、またはエチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンもしくは3−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
エチレンとα−オレフィン共重合体の場合、エチレンの含有量は70〜99モル%が好ましい。
本実施形態に用いられる超高分子量ポリオレフィン(A)は公知の方法により製造することができる。
シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)
本実施形態に用いられるシリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)は、式(1)で表される構造単位を含有するケイ素含有化合物と、GPC法で求めた数平均分子量が100以上500,000以下でありかつビニル基を含有するビニル基含有化合物との反応によって得られる(ただし、上記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ上記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られるものを除く。)。
−Si(R)H−Y− (1)
式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
はO、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)である。
シリル化ポリオレフィンの構造は定かではないが、例えば式(1)の構造単位を含有するケイ素含有化合物中の−Si−Hと、ビニル基含有化合物中の−CH=CH(ビニル
基)とが反応して生成する、−Si−C−C−構造を含むのではないかと考えられる。
ただし、上記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ上記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いる場合は、得られるシリル化ポリオレフィンは、例えば網目構造を有する可能性が高いと考えられ、本発明ではこのような場合を除いている。
本実施形態で用いられるケイ素含有化合物は、式(1)で表される構造単位を有するヒドロシラン化合物である。
−Si(R)H−Y− (1)
(式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
はO、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)である。)
ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられる。
炭化水素基としては、アルキル基、アルケニル基、アリール基が挙げられる。
アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、tert−ブチル基、ヘキシル基、2−エチルヘキシル基、オクチル基、デシル基、オクタデシル基等の直鎖状または分岐状アルキル基;シクロペンチル基、シクロヘキシル基、ノルボルニル基等のシクロアルキル基;ベンジル基、フェニルエチル基、フェニルプロピル基等のアリールアルキル基が挙げられる。
アルケニル基としては、ビニル基、プロペニル基、シクロヘキセニル基等が挙げられる。
アリール基としては、フェニル基、トリル基、ジメチルフェニル基、トリメチルフェニル基、エチルフェニル基、プロピルフェニル基、ビフェニル基、ナフチル基、メチルナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等が挙げられる。
また上記の炭化水素基は、1つ以上のヘテロ原子を含んでいてもよい。具体的には、これらの基の少なくとも一つの水素が、ハロゲン原子、酸素、窒素、ケイ素、リン、イオウを含む基で置換された基が挙げられる。
[ケイ素含有化合物]
本実施形態において、ケイ素含有化合物は、式(2)で表される構造を有する化合物を採用することができる。
22−(Si(R21)H−Y21−Z−(Y22−Si(R23)H)−R24 (2)
(式(2)中、R21およびR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
22およびR24はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭化水素基であり、
21およびY22はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)であり、
mは0または1であり、
nは0または1であり、
21、R23、Y21およびY22が複数存在する場合、各基は同一であっても異なっていてもよく、
Zは、式(3)で表される2価の基である:
−Si(R41)(R41)−(Y23−Si(R41)(R41))− (3)
(式(3)中、R41は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、各R41はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Y23はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)であり、
lは0〜10,000の整数である。
ただし、上記式(2)において、m=n=0の場合、式(3)において、少なくとも1つのR41は水素原子である。))
なお、式(2)および式(3)におけるハロゲン原子および炭化水素基の定義は、上記
式(1)における定義と同様である。
また、式(1)、(2)、(3)における炭化水素基として、炭素原子と水素原子との
みからなるものであることも1つの典型的な実施態様である。
本実施形態において、ケイ素含有化合物は、好ましくは、3個以上、より好ましくは5個以上、さらに好ましくは10個以上のケイ素原子を有する。またケイ素含有化合物は好ましくは10,000個以下、より好ましくは1,000個以下、特に好ましくは300個以下、さらに好ましくは50個以下のケイ素原子を有することが好ましい。このようなケイ素含有化合物を用いたシリル化ポリオレフィンを用いることにより、得られた成形体は、高度の摺動性が発現する。
本実施形態において、上記式(3)におけるlは、0〜10,000の整数であるが、好ましい上限および下限としては、式(2)のmとnの値と上記好ましいケイ素原子の個
数とから定まる数を挙げることができる。
本施形態において、上記式(2)においてm=n=1であって、両末端にSiH基を有するケイ素含有化合物が好ましく用いられる。
本施形態において、上記式(2)においてm=1であり、n=0であって、片末端にSiH基を有するケイ素含有化合物が好ましく用いられる。
特に好ましいケイ素含有化合物としては、上記式(2)および式(3)において、m=n=1であり、R21、R23およびR41は全て炭化水素基である化合物が挙げられる。
特に好ましい別のケイ素含有化合物としては、上記式(2)および式(3)において、m=1、n=0であり、R21およびR41は全て炭化水素基である化合物が挙げられる。
本実施形態で用いられるケイ素含有化合物の具体例を以下に示す。本実施形態で用いられるケイ素含有化合物としては、SiH基を1個有する化合物が挙げられる。
SiH基を1個有するケイ素含有化合物の例としては、例えば、式(2a)で表される
化合物、式(2a)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
(CHSiO−((CHSi−O−)−Si(CHH (2a)
(式(2a)中、dは1以上の整数であり、上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
このような化合物として、より具体的には、以下に示す化合物が挙げられるが、これら
に限定されない。
−((CHSiO)−Si(CH
−((CHSiO)65−Si(CH
SiH基を1個有するケイ素含有化合物の別の例としては、例えば、式(2b)で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、式(2b)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
Si(CHO−(−Si(CH−O−)−(−SiH(CH)−O−
)−Si(CH (2b)
(式(2b)中、eは、0以上の整数であり、上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
なお、式(2b)において、−Si(CH−O−単位と−SiH(CH)−O−単位とが並ぶ順序には特に制限はなく、ブロック的であっても無秩序であっても統計的ランダム的であっても良い。
このような化合物として、より具体的には、以下に示す化合物が挙げられるが、これに限定されない。
Si(CHO−SiH(CH)−O−Si(CH
本実施形態で用いられるケイ素含有化合物としてはまた、SiH基を1分子に2個以上有する化合物が挙げられる。
SiH基を1分子に2個以上有するケイ素含有化合物の例としては、例えば、式(2c)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン、式(2c)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
(CHSiO−(−SiH(CH)−O−)−Si(CH (2c)
(式(2c)中、fは2以上の整数であり、上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
SiH基を1分子に2個以上有するケイ素含有化合物の別の例としては、例えば、式(2d)で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、式(2d)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
(CHSiO−(−Si(CH−O−)−(−SiH(CH)−O−)−Si(CH (2d)
(式(2d)中、gは1以上の整数であり、hは2以上の整数であり、gとhとの合計の上限は、例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
なお、式(2d)において、−Si(CH−O−単位と−SiH(CH)−O−単位とが並ぶ順序には特に制限はなく、ブロック的であっても無秩序であっても統計的ランダム的であっても良い。
このような化合物として、より具体的には、以下に示す化合物が挙げられるが、これに限定されない。
Figure 2015048384
SiH基を1分子に2個以上有するケイ素含有化合物のさらに別の例としては、例えば、式(2e)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン、式(2e)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)−Si(CHH (2e)
(式(2e)中、iは1以上の整数であり、上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
このような化合物として、より具体的には、その数平均分子量に相当する構造が以下に示す構造に該当する化合物が挙げられるが、これらに限定されない。
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)−Si(CH
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)−Si(CH
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)18−Si(CH
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)80−Si(CH
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)230−Si(CH
SiH基を1分子に2個以上有するケイ素含有化合物のさらに別の例としては、例えば、式(2f)で表されるメチルハイドロジェンポリシロキサン、式(2f)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
HSi(CHO−(−SiH(CH)−O−)−Si(CHH (2f)
(式(2f)中、jは1以上の整数であり、上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
SiH基を1分子に2個以上有するケイ素含有化合物のさらに別の例としては、例えば、式(2g)で表されるジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、式(2g)においてメチル基の一部または全部がエチル基、プロピル基、ブチル基、フェニル基、トリフルオロプロピル基等で置換された化合物などが挙げられる。
HSi(CHO−(−Si(CH−O−)−(−SiH(CH)−O−)−Si(CHH (2g)
(式(2g)中、kおよびlは、それぞれ1以上の整数であり、kとlとの合計の上限は例えば1000、好ましくは300、さらに好ましくは50である。)
なお、式(2g)において、−Si(CH−O−単位と−SiH(CH)−O−単位とが並ぶ順序には特に制限はなく、ブロック的であっても無秩序であっても統計的ランダム的であっても良い。
[ビニル基含有化合物]
以下にビニル基含有化合物について説明する。
ビニル基含有化合物は、通常炭素数2〜50のオレフィンから選ばれる1種以上を重合又は共重合して得られるものである。
本実施形態で用いられるビニル基含有化合物のGPC法により求めた数平均分子量は、100以上500,000以下であり、500以上300,000以下であることがより好ましい。さらに好ましくは1,500以上100,000以下である。数平均分子量を上記下限値以上とすることで、得られたシリル化ポリオレフィン樹脂が樹脂中よりブリードすることを抑制することができ、上記上限値以下とすることで、樹脂中におけるシリル化ポリオレフィンの分散性を向上させることができる。なお本実施形態では後述するように数平均分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)およびMw/Mnはポリエチレン換算の値とした。
炭素数2〜50のオレフィンとしては、具体的には、エチレン、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ペンテン、4−メチル−1−ヘキセン、3−エチル−1−ペンテン、3−エチル−4−メチル−1−ペンテン、3,4−ジメチル−1−ヘキセン、4−メチル−1−ヘプテン、3,4−ジメチル−1−ヘプテン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセン、1−エイコセン、ビニルシクロヘキサンなどのα−オレフィン;シス−2−ブテン、トランス−2−ブテン、などの内部二重結合を含むオレフィン;イソブテン、2−メチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−ペンテン、2,4−ジメチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−ブテン、2−メチル−1−ヘキセン、2−メチル−1−ヘプテン、2−メチル−1−オクテン、2,3−ジメチル−1−ブテン、2,3−ジメチル−1−ペンテン、2,3−ジメチル−1−ヘキセン、2,3−ジメチル−1−オクテン、2,3,3−トリメチル−1−ブテン、2,3,3−トリメチル−1−ペンテン、2,3,3−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,3−トリメチル−1−オクテン、2,3,4−トリメチル−1−ペンテン、2,3,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,3,4−トリメチル−1−オクテン、2,4,4−トリメチル−1−ヘキセン、2,4,4−トリメチル−1−オクテン、2−メチル−3−シクロヘキシル−1−プロピレン、ビニリデンシクロペンタン、ビニリデンシクロヘキサン、ビニリデンシクロオクタン、2−メチルビニリデンシクロペンタン、3−メチルビニリデンシクロペンタン、4−メチルビニリデンシクロペンタンなどのビニリデン化合物;スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、o−エチルスチレン、m−エチルスチレン、p−エチルスチレンなどのアリールビニル化合物;α−メチルスチレン、α−エチルスチレン、2−メチル−3−フェニルプロピレンなどのアリールビニリデン化合物;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸−n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸−n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸−tert−ブチル、2−シアノプロピレン、2−アミノプロピレン、2−ヒドロキシメチルプロピレン、2−フルオロプロピレン、2−クロロプロピレンなどの官能基置換ビニリデン化合物;シクロブテン、シクロペンテン、1−メチル−1−シクロペンテン、3−メチル−1−シクロペンテン、2−メチル−1−シクロペンテン、シクロヘキセン、1−メチル−1−シクロヘキセン、3−メチル−1−シクロヘキセン、2−メチル−1−シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、ノルボルネン、5−メチル−2−ノルボルネン、テトラシクロドデセン、5,6−ジヒドロジシクロペンタジエン、3a,4,5,6,7,7a−ヘキサヒドロ−1Hインデン、トリシクロ[6.2.1.02,7]ウンデカ−4−エン、シクロペンタジエン、ジシクロペンタジエンなどの内部二重結合を含む脂肪族環状オレフィン;シクロペンタ−2−エニルベンゼン、シクロペンタ−3−エニルベンゼン、シクロヘキサ−2−エニルベンゼン、シクロヘキサ−3−エニルベンゼン、インデン、1,2−ジヒドロナフタレン、1,4−ジヒドロナフタレン、1,4−メチノ1,4,4a,9aテトラヒドロフルオレンなどの芳香環を含有する環状オレフィン;ブタジエン、イソプレン、4−メチル−1,3−ペンタジエン、4−メチル−1,4−ペンタジエン、1,3−ペンタジエン、1,4−ペンタジエン、1,5−ヘキサジエン、1,4−ヘキサジエン、1,3−ヘキサジエン、1,3−オクタジエン、1,4−オクタジエン、1,5−オクタジエン、1,6−オクタジエン、1,7−オクタジエン、エチリデンノルボルネン、ビニルノルボルネン、ジシクロペンタジエン、7−メチル−1,6−オクタジエン、4−エチリデン−8−メチル−1,7−ノナジエン、5,9−ジメチル−1,4,8−デカトリエンなどの、二個以上の二重結合を有する環状ポリエンおよび二個以上の二重結合を有する鎖状ポリエンなどが挙げられる。
また、炭素数2〜50のオレフィンは、酸素、窒素、硫黄等の原子を含んだ官能基を有していてもよい。例えばアクリル酸、フマル酸、イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸などの不飽和カルボン酸およびこれらのナトリウム塩、カリウム塩、リチウム塩、亜鉛塩、マグネシウム塩、カルシウム塩などの不飽和カルボン酸金属塩;無水マレイン酸、無水イタコン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物などの不飽和カルボン酸無水物;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸−n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸−n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸−tert−ブチル、アクリル酸−2−エチルヘキシル、などの不飽和カルボン酸エステル;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、カプロン酸ビニル、カプリン酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル、トリフルオロ酢酸ビニルなどのビニルエステル類;アクリル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル、イタコン酸モノグリシジルエステルなどの不飽和グリシジルエステル;塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ素置換アリル化合物などのハロゲン化オレフィン;アクリロニトリル、2−シアノ−ビシクロ[2.2.1]ヘプタ−5−エンなどの不飽和シアノ化合物;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテルなどの不飽和エーテル化合物;アクリルアミド、メタクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド等の不飽和アミド;メトキシスチレン、エトキシスチレン、ビニル安息香酸、ビニル安息香酸メチル、ビニルベンジルアセテート、ヒドロキシスチレン、o−クロロスチレン、p−クロロスチレン、ジビニルベンゼンなどの官能基含有スチレン誘導体;N−ビニルピロリドンなどが挙げられる。
好ましい実施形態において、ビニル基含有化合物は、式(4)で表される構造を有し、数平均分子量が100以上500,000以下の化合物である。
A−CH=CH (4)
ここで、式(4)中、Aは1種以上の炭素数2〜50のαオレフィン由来の構成単位を含む重合鎖である。
式(4)において、好ましくは、ビニル基含有化合物のA部は、エチレン重合鎖、プロピレン重合鎖または炭素数2〜50のα−オレフィンからなる群から選択される2種以上のオレフィンの共重合鎖である。また上記α−オレフィンは、炭素数が2〜20のα−オレフィンであることが好ましい。
好ましい実施形態において、式(4)で表されるビニル基含有化合物のAは、炭素数2〜50のα−オレフィンのみから構成される重合鎖である。さらに好ましくはビニル基含有化合物のAは炭素数2〜20のα−オレフィンのみから構成される重合鎖である。さらに好ましくは、ビニル基含有化合物のAは、エチレン単独重合鎖、プロピレン単独重合鎖、またはエチレン・炭素数3〜20のα−オレフィン共重合鎖である。
式(4)で表されるビニル基含有化合物は、エチレン由来の構成単位が71〜100mol%、炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構成単位が0〜29mol%の範囲にあるエチレン・α−オレフィン(共)重合体であることが望ましい。より好ましくは、エチレン由来の構成単位が90〜100mol%、炭素原子数3〜20のα−オレフィン由来の構成単位が0〜10mol%の範囲にあるエチレン・α−オレフィン(共)重合体であることが望ましい。とりわけエチレン由来の構成単位が100モル%であることが好ましい。
また、式(4)で表されるビニル基含有化合物は、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)で測定した分子量分布(重量平均分子量と数平均分子量の比、Mw/Mn)が1.1〜3.0の範囲にあることが好ましい。
また、式(4)で表されるビニル基含有化合物は、数平均分子量(Mn)が100以上500,000以下の範囲にあり、500以上300,000以下がより好ましく、1,500以上100,000以下がさらに好ましい。
また、式(4)で表されるビニル基含有化合物は、融点が70℃以上130℃以下であることが好ましい。
さらに好ましくは、式(4)で表されるビニル基含有化合物のビニル基は、主鎖の末端に存在することが好ましく、ビニル基が主鎖の末端のみに存在することがより好ましい。
なお、ビニル基が主鎖の末端に存在することの確認は、例えば13C−NMR、H−NMRを利用することで可能である。例えばAがエチレン単独重合体である場合、13C−NMRにより3級炭素が検出されず、かつH−NMRでビニル基の水素が検出されることで確認する方法が挙げられる。H−NMRのみにおいても、検出された各プロトンのピークを帰属することにより、構造の確認が可能である。例えば、後述の合成例1で合成した化合物においては、プロトン積分値が3であるケミカルシフト0.81ppmのピークが片末端のメチル基であり、ケミカルシフト1.10−1.45ppmのピークは主鎖のメチレン基、プロトン積分値が2であるケミカルシフト1.93ppmのピークは末端ビニル基に隣接するメチレン基、プロトン積分値がそれぞれ1である4.80、4.86、5.60−5.72ppmのピークが末端ビニル基と帰属され、他に帰属不明のピークが存在しないことから、Aがエチレン単独重合体であり末端のみにビニル基を含有する構造であることを確認することができる。また、別の方法として、主鎖末端に存在するビニル基の水素の方が、側鎖に存在するビニル基の水素よりもH−NMR測定における緩和時間が短いことを利用して、例えば側鎖にビニル基を有するポリマーの当該ビニル基の水素と緩和時間を比較する方法で決めることも可能である。
側鎖のビニル基のH−NMRにおけるケミカルシフトが、末端に存在するビニル基よりも低磁場シフトすることを利用して判別することができる場合もある。
また、式(4)で表されるビニル基含有化合物が、主鎖の末端のみにビニル基を含有する場合、H−NMRにより計算される末端不飽和率が60モル%以上100モル%以下であることが望ましい。さらに好ましい態様の一つは、H−NMRにより計算される末端不飽和率が80モル%以上99.5モル%以下、より好ましくは90モル%以上99モル%以下であるものである。
本実施形態において、式(4)で表されるビニル基含有化合物は、公知の方法、例えば特開2003−73412号公報に記載の方法で得ることができる。
[シリル化ポリオレフィンの製造方法]
本実施形態で用いられるシリル化ポリオレフィンは、どのような方法によって製造されたものでも使用できるが、好ましくは遷移金属触媒の存在下で、ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物とを反応させることにより得られたシリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(ただし、上記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ上記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られたものを除く。)である。
以下、上記ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物とを反応させる工程について詳述する。
本工程では、遷移金属触媒の存在下で、ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物とを反応させ、シリル化ポリオレフィンを得る(ただし、上記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ上記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られるものを除く。)。
遷移金属触媒としては、例えば白金の単体(白金黒)、ハロゲン化遷移金属、塩化白金酸、白金−オレフィン錯体、白金−アルコール錯体、あるいはアルミナ、シリカ等の担体に白金の担体を担持させたものなどが挙げられる。
ハロゲン化遷移金属としては、元素周期表第3族〜第12族の遷移金属のハロゲン化物であり、入手の容易さや経済性の点から好ましくは元素周期表第8族〜第10族の遷移金属のハロゲン化物であり、より好ましくは白金、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、オスミウム、ニッケル、パラジウムのハロゲン化物である。さらに好ましくは白金のハロゲン化物である。また、二種以上のハロゲン化遷移金属の混合物であっても構わない。
ハロゲン化遷移金属のハロゲンとしては、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素が挙げられるが、これらのうちでは取扱いの容易さの点で塩素が好ましい。
また、特開2010−37555号公報に記載の方法に従い、ハロゲン化遷移金属とケイ素含有化合物をあらかじめ混合撹拌して得られる遷移金属触媒組成物を触媒として用いてもよい。ビニル基含有化合物の二重結合の反応率は通常80%以上、好ましくは90%以上、更に好ましくは95%以上であり、副生物であるビニレン誘導体の生成量は、シリル化ポリオレフィンに対して、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下、更に好ましくは5重量%以下である。
ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物とを反応させる際の量比は、目的によって異なるが、ビニル基含有化合物中のビニル基とケイ素含有化合物中のSi−H結合との当量比として0.01〜10当量倍の範囲であり、好ましくは0.1〜2当量倍の範囲である。
ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物との反応は、上記遷移金属触媒の存在下で行う。遷移金属触媒とビニル基含有化合物との量比は、ビニル基含有化合物中のビニル基と遷移金属触媒中の遷移金属分との当量比として、10−10〜10−1当量倍の範囲であり、好ましくは10−7〜10−3当量倍の範囲である。
ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物との反応における反応方法としては、最終的に反応すればよく、その方法は限定されるものではないが、例えば以下のように行う。反応容器中にビニル基含有化合物を装入し、窒素雰囲気下、ケイ素含有化合物と遷移金属触媒を装入する。予め内温をビニル基含有化合物の融点以上に昇温しておいた油浴中に、上記反応器をセットし攪拌する。反応後油浴を除いて室温に冷却し、得られた反応混合物をメタノールまたはアセトンなどの貧溶媒中に取り出し2時間攪拌する。その後、得られた固体をろ取し、上記貧溶媒で洗浄し、乾燥させ、目的物を得ることができる。
ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物との反応は、反応温度を100〜200℃の範囲とすることが好ましく、反応させるビニル基含有化合物の融点より高い温度で行うことがより好ましい。反応温度が上記範囲内であれば反応効率を向上させることができる。また圧力は、通常は常圧で行うことができるが、必要に応じて加圧下または減圧下で行うこともできる。
必要に応じて溶媒を使用することもできる。使用する溶媒は、原料のケイ素含有化合物およびビニル基含有化合物に対して不活性なものが使用できる。使用できる溶媒の具体例は、例えばn−ヘキサン、n−ヘプタン等の脂肪族炭化水素類、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素類、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジエチルケトン、メチルプロピルケトン等のケトン類、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン等のエーテル類、クロロホルム、ジクロロエタン、トリクロロエタン、テトラクロロエタン、パークロロエタン等のハロゲン化炭化水素などが挙げられる。これらのうち、特にトルエン、キシレン等の芳香族炭化水素が好ましい。
溶媒を使用する場合は溶媒の使用量は原料の溶解性に作用するが、原料に対し100重量倍以下が好ましく、より好ましくは20重量倍以下である。本発明では、無溶媒で実施することが最も好ましい。
以上のように、遷移金属触媒の存在下、ビニル基含有化合物とケイ素含有化合物とを反応させることにより、シリル化ポリオレフィンを含む反応混合物が得られる。
シリル化ポリオレフィンは、上記反応混合物をそのまま乾燥して取りだしても良いが、貧溶媒への再沈殿、またはスラッジングにより取り出すことができる。貧溶媒はシリル化ポリオレフィンの溶解度が小さいものであればよく、適宜選択することができ、好ましくは上記不純物が除けるものが良い。貧溶媒として具体的には、アセトン、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、アセトニトリル、酢酸エチル、n−ヘキサン、n−ヘプタン等が挙げられ、これらのうちではアセトン、メタノール、n−ヘプタンが好ましい。
本実施形態で用いられるビニル基含有化合物としては、前述したように具体的には、式(4)で表される化合物が挙げられる。
A−CH=CH (4)
(式(4)中、Aは1種以上の炭素数2〜50のαオレフィン由来の構成単位を含む重合鎖である。)
ビニル基含有化合物が式(4)で表される化合物である場合、Aが炭素数2〜20のα−オレフィンのみからなる構造(構造4−1)が好ましい。
さらに好ましくは、ビニル基含有化合物は、−CH=CHがポリマー主鎖の末端に存在する構造(構造4−2)を有する。
なおさらに好ましくは、ビニル基含有化合物は、−CH=CHがポリマー主鎖の末端のみに存在する構造(構造4−3)を有する。
なおさらに好ましくは、ビニル基含有化合物は、Aが炭素数2〜20のα−オレフィンのみからなり、−CH=CHがポリマー主鎖の末端に存在する構造(構造4−4)(構造4−1と構造4−2との組み合わせ)を有する。
なおさらに好ましくは、ビニル基含有化合物は、Aが炭素数2〜20のα−オレフィンのみからなり、さらに−CH=CHがポリマー主鎖の末端のみに存在する構造(構造4−5)(構造4−1と構造4−3との組み合わせ)を有する。
本実施形態のケイ素含有化合物は、前述したように、具体的には式(2)の構造を有するものが望ましい。そのうちでもビニル基含有化合物が式(4)で表される場合、ケイ素含有化合物としては、式(2)においてm=n=1である構造(構造2−1)が好ましく、さらには式(2)中のZにおけるR41が全て炭化水素基およびハロゲンから選ばれるものである構造(構造2−2)がより好ましい(すなわちR41はいずれも水素原子ではないことが望ましい。)。
また、ビニル基含有化合物が1分子に平均して2個未満のビニル基を有する場合は、ケイ素含有化合物としては、式(2)においてm=1、n=0であり、かつ式(2)中のR41が全て炭化水素基およびハロゲンから選ばれる構造(構造2−3)、式(2)においてm=0、n=0であり、かつ式(2)中のR41のうち1つだけが水素原子である構造(構造2−4)のようなSiH基を1分子に1個有する化合物に加えて、Si−H結合を1分子に2個以上有する化合物を使用することも可能であり、例えば前述の構造2−1、構造2−2をとっても良い。
シリル化ポリオレフィンは、たとえば、式(5)〜(8)で表されるような構造を有していると推定される。もちろんそのケイ素含有化合物やビニル基含有化合物の組合せは、これらの例示になんら限定されるものではない。
Figure 2015048384
Figure 2015048384
Figure 2015048384
Figure 2015048384
(上記各式中のm,nは1以上の整数を表す。)
以下に、特に好ましい態様とその推定理由とを述べる。以下ではビニル基含有化合物由来の部分のことを、「ポリオレフィン鎖」、ケイ素含有化合物由来の部分のことを、「ケイ素含有化合物鎖」ということがある。ビニル基含有化合物が式(4)で表される構造、中でも構造(4−5)をとり、ケイ素含有化合物が構造(2−2)をとる場合、シリル化ポリオレフィンは、(ポリオレフィン鎖)−(ケイ素含有化合物鎖)−(ポリオレフィン鎖)の順に結合したブロック共重合体のような構造をとると考えられる。具体的には上記した式(5)のような推定構造を有する化合物が例示できる。
ビニル基含有化合物が構造(4−5)をとり、ケイ素含有化合物が構造(2−1)をとった場合であって、ケイ素含有化合物がSiH基を3個以上有する場合には、シリル化ポリオレフィンには、(ポリオレフィン鎖)−(ケイ素含有化合物鎖)−(ポリオレフィン鎖)の順に結合しているブロック構造において、さらにケイ素含有化合物鎖からポリオレフィン鎖がグラフト的に結合したような構造が含まれ得ると考えられる。
またビニル基含有化合物が構造(4−5)をとり、ケイ素含有化合物が構造(2−3)、構造(2−4)である場合、シリル化ポリオレフィンは、具体的に例示すれば、上記式(6)、式(8)のような構造をとっているのではないかと考えられる。
またビニル基含有化合物が構造(4−5)をとり、ケイ素含有化合物が、式(2)においてm=0、n=0、Zが(−SiH(CH)O−)−Si(CHO−Si(C−である場合、式(7)のような形をとるのではないか考えられる。
低分子量ないし高分子量ポリオレフィン(C)
低分子量ないし高分子量ポリオレフィン(C)を構成するオレフィンとしては、エチレン、炭素数3〜20のα−オレフィンが挙げられる。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンもしくは3−メチル−1−ペンテン等が挙げられる。
低分子量ないし高分子量ポリオレフィンはオレフィンの単独重合体でも共重合体でもよい。
中でもエチレンの単独重合体、またはエチレンとプロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、1−オクテン、1−デセン、1−ドデセン、4−メチル−1−ペンテンもしくは3−メチル−1−ペンテンなどのα−オレフィンとの共重合体が好ましい。
エチレンとα−オレフィン共重合体の場合、エチレンの含有率は70〜99モル%が好ましく、80〜99モル%がより好ましい。
低分子量ないし高分子量ポリエチレン(C)は、135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が、0.1〜5dl/g、好ましくは0.5〜3dl/g、より好ましくは1.0〜2.5dl/gの範囲内にあるポリエチレンである。
ポリオレフィン樹脂組成物
本実施形態の樹脂組成物は、前記超高分子量ポリオレフィン(A)およびシリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)を含有する。
その含有割合は、超高分子量ポリオレフィン(A)100重量部に対してシリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)は好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.1〜50重量部である。
また本実施形態の樹脂組成物は、所望により前記の低分子量ないし高分子量ポリオレフィン(C)を含有してもよい。低分子量ないし高分子量ポリオレフィン(C)を含有する樹脂組成物は溶融成形性が良好な点で好ましい。
その含有割合は、超高分子量ポリオレフィン(A)100重量部に対してシリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(B)は好ましくは0.1〜100重量部、より好ましくは0.1〜50重量部であり、低分子量ないし高分子量ポリオレフィン(C)は好ましくは0.1〜2000重量部、より好ましくは0.1〜500重量部である。
(A)、(B)、(C)の混合方法は特に限定されるものではない。各成分を別々に調整した後に混合してもよい。また、多段階重合により(A)と(C)を含有する樹脂組成物を得て、該樹脂組成物と(B)を混合する方法も好ましい。
本実施形態の樹脂組成物は、各種添加剤、例えば充填剤、耐熱安定剤・耐候安定剤などの安定剤、架橋剤、架橋助剤、帯電防止剤、スリップ剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、滑剤、染料、顔料、鉱物油系軟化剤、石油樹脂、ワックスなどを本発明の目的を損なわない範囲で配合してもよい。
成形体
本実施形態においては、上記のポリオレフィン樹脂組成物を公知の成形方法にて成形することにより所望形状の成形体を得ることができる。
例えば、該ポリオレフィン樹脂組成物を熱プレス成形法、射出成形法、異形押出成形法、パイプ成形法、チューブ成形法、異種成形体の被覆成形法、インジェクションブロー成形法、ダイレクトブロー成形法、Tダイシートまたはフィルム成形法、インフレーション成形法、プレス成形法などの成形方法により、容器状、トレー状、シート状、棒状、フィルム状または各種成形体の被覆などに成形することができる。
特に、本実施形態において、ポリオレフィン樹脂組成物を樹脂成形体の被覆に用いる場合は、共押出成形法を用いることが好ましい。
上記で得られた成形体は、従来公知のポリオレフィン用途に広く使用できるが、耐摩耗性、自己潤滑性、衝撃強度などの特性のバランスに優れているので、特に摺動材に用いるのが好ましい。摺動性を生かした用途としては、ローラー、ギア、ベアリング、摺動板、チェーンカバー、軸受け、ガスケット類、ケミカルポンプ部品、スクリューコンベア、チェーンコンベア、ベローズ、スプロケットなどの機械・機構部品、農機具やブルドーザーのブレード、トラック荷台のライニングなど工作機器部品、サイロライニングやホッパーライニングなどのプラント用大型設備、船内のライニング、船舶用ロープ、港湾の防舷材などの造船港湾関連、タイミングスクリュー、スターホイール、ガイドレール、トップチェーンレール、チェーンガイド、冷蔵庫の内張り、まな板、食品の成形型などの食品関連部品、滑り台ローラー、スキー板スキーの滑走面、スノーモービルのギアレール、人工スケートリンク、登山・レジャー用ロープなどの一般用途、人工骨や人工関節義肢用材料などのメディカル用途、離型フィルム皮膜材や保護フィルムなどのフィルム用途が挙げられる。
以上、本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、本発明の効果を損なわない範囲で上記以外の構成を採用することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
以下の実施例・比較例において、各種の分析方法は以下の手順により行った。
<GPC測定>
GPC測定は、温度140℃、オルトジクロロベンゼンを溶媒として使用して測定し、ポリエチレン換算値として分析値(重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)およびMw/Mn)を得た。
測定は以下の条件で行った。また、分子量は、市販の単分散標準ポリスチレンを用いて検量線を作成し、下記の換算法に基づいて求めた。
装置:ゲル浸透クロマトグラフAllianceGPC2000型(Waters社製)
溶剤:o−ジクロロベンゼン
カラム:TSKgelカラム(東ソー社製)×4
流速:1.0ml/分
試料:0.15mg/mLo−ジクロロベンゼン溶液
温度:140℃
分子量換算:PS換算/汎用較正法
なお、汎用較正の計算には、以下に示すMark−Houwink粘度式の係数を用いた。
ポリスチレン(PS)の係数:KPS=1.38×10−4,aPS=0.70
ポリエチレン(PE)の係数:KPE=5.06×10−4,aPE=0.70
<融点の測定方法>
融点(Tm)はDSC(Differential Scanning Calorimetry)を用い測定して得られたピークトップ温度を採用した。装置は島津製作所製DSC−60Aを使用した。対照セルはアルミナを使用し、窒素流量は50ml/分の設定で行った。また10℃/分で30℃から300℃までの昇温条件で測定した。この昇温測定の前に、一旦、樹脂を200℃程度まで昇温し、5分間保持した後、20℃/分で常温(25℃)まで降温する操作を行い、樹脂の熱履歴を統一することが望ましい。
<NMR解析による収率、転化率、異性化率、末端不飽和率、炭素千個あたりの二重結合数の測定・計算方法>
シリル化ポリオレフィンの収率、転化率、異性化率、末端不飽和率、炭素千個あたりの二重結合数はH−NMRによって決定した。収率は原料のビニル基含有化合物のモル数に対して得られたシリル化ポリオレフィンのモル数の割合、転化率は原料のビニル基含有化合物のモル数に対する同消費モル数の割合、異性化率は原料のビニル基含有化合物のモル数に対して生成したビニレン体のモル数の割合、末端不飽和率は原料であるビニル基含有化合物の主鎖末端ビニル基と末端メチル基の合計に対する主鎖末端ビニル基の割合、炭素千個あたりのビニル基数はプロトン数から導き出される炭素数に対するビニル基数の割合を炭素千個あたりのビニル基数に補正したものと定義する。なお、末端不飽和率および炭素千個あたりのビニル基数は一般的には原料であるビニル基含有化合物に対して適用するが、ヒドロシリル化が十分でない場合などには未反応原料の残存量の指標としてシリル化ポリオレフィンにも適用することがある。
例えば、エチレンのみからなる主鎖末端ビニル基含有化合物をトリエトキシシランでヒドロシリル化して得られたシリル化ポリオレフィンのエトキシ基メチレンの6プロトン分のピーク(C)が3.8ppm、異性化したビニレン基の2プロトン分のピーク(D)が5.4ppmに観測される。ヒドロシリル化が十分でない場合は、未反応ビニル基の2プロトン分のピーク(E)が4.8〜5.1ppmに、1プロトン分のピーク(F)が5.6〜5.8ppmに観測される。原料のビニル基含有化合物については、2プロトン分の主鎖メチレン(G)が1.0〜1.5ppmに観測され、主鎖末端にビニル基を持たないものは3プロトン分の末端メチル(H)が0.8ppmに観測される。さらに二重結合に隣接した炭素上の2プロトン分のピーク(I)が1.9ppmに観測される。
各ピーク(C)、(D)、(E)、(F)、(G)、(H)および(I)のピーク面積を各々SC、SD、SE、SF、SG、SHおよびSIとすれば、収率(YLD(%))、転化率(CVS(%))、異性化率(ISO(%))、末端不飽和率(VE(%))、炭素千個あたりの二重結合数(VN(個/1000C))は下記式にて算出される。
YLD(%)=(SC/3)/(SC/3+SD+SE)×100
CVS(%)={1−SE/(SC/3+SD+SE)}×100
ISO(%)=SD/(SC/3+SD+SE)×100
VE(%)=SE/(SE/2+SH/3)×100
VN(個/1000C)=(SE+SF)/3×1000/{(SD+SE+SF+SG+SH+SI)/2}
<静摩擦係数、動摩擦係数>
インストロン社製万能材料試験機(2001型)を使用し、ASTMD1894法に従い試験を実施した。
<摩耗量>
エーアンドデイ社製摩擦摩耗試験装置(松原式:円筒平面型:EFM-III-EN)を使用し、JIS-K7218A法に従い試験を実施した。
<アイゾット衝撃強度>
東洋精機製作所社製恒温槽付衝撃装置(DG-UB型)を使用し、アイゾッドASTM規格(D-256)に従い試験を実施した。
<引張弾性率および引張破断点伸び>
オリエンテック社製引張クリープ試験機(CP6-L-250S)を使用し、JIS-K7115に従い試験を実施した。
<曲げ強さ>
オリエンテック社製曲げクリープ試験機(CP12-L-50)を使用し、JIS-K7116に従い試験を実施した。
[合成例1]
国際公開第2012/098865号の合成例2に記載の方法により片末端ビニル基含有エチレン系重合体(P−1)を合成した。この片末端ビニル基含有エチレン系重合体(P−1)(単体)の物性は以下の通りであった。
融点(Tm)127℃
Mw=4800、Mn=2087、Mw/Mn=2.3(GPC)
末端不飽和率 97%
[合成例2]
300mlの2ツ口フラスコに、[合成例1]で得た片末端ビニル基含有エチレン系重合体(P−1)25.1g(11.8mmol)を装入し、窒素雰囲気下、ヒドロシランA(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製、品番:XF40−C2195)8.7g(5.9mmol;Si−H基として11.8mmol相当)と、国際公開第2012/098865号の合成例3に従い調製した白金触媒組成物(C−1)をヒドロシランAで200倍希釈したもの150μl(Pt換算で1.4×10−6mmol)を装入した。予め内温130℃に昇温しておいた油浴中に、上記反応器をセットし、撹拌した。油浴中にて6時間撹拌した後に冷却し、メタノール約200mlを加え、300mlビーカーに内容物を取り出し2時間攪拌した。その後、固体をろ取し乾燥させることにより、白色固体のシリル化ポリオレフィン(B−1)33.5gを得た。NMR解析の結果、得られたシリル化ポリオレフィン(B−1)は収率99%、オレフィン転化率100%、異性化率1%であった。GPCで分析した数平均分子量は5,000であった。
[実施例1]
合成例2で得られたシリル化ポリオレフィン(B−1)5重量%、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度が14dl/g、ASTM D1505で測定した密度が940kg/mの超高分子量ポリエチレン(A−1)15重量%、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度が1.0dl/g、密度が970kg/mであるポリエチレン樹脂(C)80重量%を二軸押出機(パーカーコーポレーション社製、HK25D、スクリュー径25mm、L/D=41、温度260℃、回転数150rpm)にて溶融混練し、樹脂組成物を得た。その後、射出成形機(日精樹脂工業社製、FNX140)を用い、シリンダー温度270℃で150×150×3mmの金型に成形した。上記方法により作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[実施例2]
シリル化ポリオレフィン(B−1)5重量%、超高分子量ポリエチレン(A−1)25重量%、ポリエチレン樹脂(C)70重量%を使用し、実施例1の操作を行い作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[実施例3]
シリル化ポリオレフィン(B−1)5重量%、135℃デカリン溶媒中で測定した極限粘度が30dl/g、ASTM D1505で測定した密度が930kg/m超高分子量ポリエチレン(A−2)25重量%、ポリエチレン樹脂(C)70重量%を使用し、実施例1の操作を行い作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[実施例4]
シリル化ポリオレフィン(B−1)10重量%、超高分子量ポリエチレン(A−2)25重量%、ポリエチレン樹脂(C)65重量%を使用し、実施例1の操作を行い作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[比較例1]
超高分子量ポリエチレン(A−1)25重量%、ポリエチレン樹脂(C)75重量%を使用し、実施例1の操作を行い作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[比較例2]
超高分子量ポリエチレン(A−2)25重量%、ポリエチレン樹脂(C)75重量%を使用し、実施例1の操作を行い作製したサンプルを用いて各種物性評価試料に供した。各種物性測定結果を表1に示す。
[実施例5]
合成例2で得られたシリル化ポリオレフィン(B−1)5重量%、超高分子量ポリエチレン(A−1)95重量%を混合し、熱プレス機(東洋精機社製、TESTPRESS−10:プレス温度200℃、圧力20MPa、時間10分)にてシートを作製した。上記方法により作製したサンプルを用いてスリップ性試験に供した。結果を表2に示す。
[実施例6]
シリル化ポリオレフィン(B−1)10重量%、超高分子量ポリエチレン(A−1)90重量%を使用し、実施例5の操作を行い作製したサンプルを用いたスリップ性試験結果を表2に示す。
[比較例3]
超高分子量ポリエチレン(A−1)のみを使用して実施例5と同様に操作し、熱プレスシートを作製した。上記方法により作製したサンプルを用いたスリップ性試験結果を表2に示す。
Figure 2015048384
Figure 2015048384
表1に示すとおり、ポリエチレン樹脂組成物に対し、シリル化ポリオレフィン(B−1)を含有させた実施例1から実施例4で得られたサンプルは、比較例1および比較例2で得られたサンプルに比較して摩耗量の低いものであった。また、実施例1から実施例4で得られたサンプルは、アイゾット強度、引張弾性率、引っ張り破断点伸び、曲げ強さの性能にも優れるものであった。
また、表2に示すとおり、超高分子量ポリエチレンに対し、シリル化ポリオレフィン(B−1)を含有させた実施例5および実施例6で得られたサンプルは比較例3で得られたサンプルと比較して、静摩擦係数および動摩擦係数の数値の低いものであった。

Claims (7)

  1. 下記(A)および(B)を含むポリオレフィン樹脂組成物。
    (A)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が10〜40dl/gの超高分子量ポリオレフィン
    (B)式(1)で表される構造単位を含有するケイ素含有化合物と、GPC法で求めた数平均分子量が100以上500,000以下であるビニル基含有化合物との反応によって得られる、シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物(ただし、前記ケイ素含有化合物として1分子に2個以上のSiH基を有するものを用い、かつ前記ビニル基含有化合物として1分子あたり平均2.0個以上のビニル基を有するものを用いて得られたものを除く。)
    −Si(R)H−Y− (1)
    (式(1)中、Rは、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
    はO、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)である。)
  2. 前記ケイ素含有化合物は式(2)で表される構造を有する、請求項1に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
    22−(Si(R21)H−Y21−Z−(Y22−Si(R23)H)−R24 (2)
    (式(2)中、R21およびR23はそれぞれ独立して、水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、
    22およびR24はそれぞれ独立して、ハロゲン原子、または炭化水素基であり、
    21およびY22はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)であり、
    mは0または1であり、
    nは0または1であり、
    21、R23、Y21およびY22が複数存在する場合、各基は同一であっても異なっていてもよく、
    Zは、式(3)で表される2価の基である:
    −Si(R41)(R41)−(Y23−Si(R41)(R41))− (3)
    (式(3)中、R41は水素原子、ハロゲン原子または炭化水素基であり、各R41はそれぞれ同一であっても異なっていてもよく、Y23はそれぞれ独立して、O、SまたはNR30(R30は、水素原子または炭化水素基である)であり、
    lは0〜10,000の整数である。
    ただし、上記式(2)において、m=n=0の場合、式(3)において、少なくとも1つのR41は水素原子である。))
  3. さらに(C)135℃のデカリン溶媒中で測定した極限粘度[η]が0.1〜5dl/gの低分子量ないし高分子量ポリオレフィンを含む請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物。
  4. 請求項1または2に記載のポリオレフィン樹脂組成物であって、
    (A)超高分子量ポリオレフィンを100重量部、(B)シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物を0.1〜100重量部含むポリオレフィン樹脂組成物。
  5. 請求項3に記載のポリオレフィン樹脂組成物であって、
    (A)超高分子量ポリオレフィンを100重量部、(B)シリル化ポリオレフィンもしくはその誘導体、またはこれらの混合物を0.1〜100重量部、さらに(C)低分子量ないし高分子量ポリオレフィンを0.1〜2000重量部含むポリオレフィン樹脂組成物。
  6. 請求項1乃至5いずれか一項に記載のポリオレフィン樹脂組成物から成形された成形体。
  7. 請求項1乃至5いずれか一項に記載のポリオレフィン樹脂組成物から成形された摺動材。
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