JP2015045060A - Cu系粉末の製造方法およびこれを用いたCu系スパッタリングターゲット材の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 過度に高純度な溶解原料を用いることなく、例えばスパッタリングターゲット材の製造に好適な、金属不純物量が低減された高純度のCu系粉末の製造方法およびこれを用いたCu系スパッタリングターゲット材の製造方法を提供する。
【解決手段】 ガスアトマイズ法を用いたCu系粉末の製造方法において、Cu系粉末の溶解原料を黒鉛坩堝内で溶解してCu系溶湯を得る第一の工程と、ガスを用いて前記Cu系溶湯を噴霧してCu系粉末を得る第二の工程を有し、前記黒鉛坩堝の金属不純物量が合計で500質量ppm以下であるCu系粉末の製造方法であり、前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結することによりCu系スパッタリングターゲット材を得ることができる。
【選択図】 なし
【解決手段】 ガスアトマイズ法を用いたCu系粉末の製造方法において、Cu系粉末の溶解原料を黒鉛坩堝内で溶解してCu系溶湯を得る第一の工程と、ガスを用いて前記Cu系溶湯を噴霧してCu系粉末を得る第二の工程を有し、前記黒鉛坩堝の金属不純物量が合計で500質量ppm以下であるCu系粉末の製造方法であり、前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結することによりCu系スパッタリングターゲット材を得ることができる。
【選択図】 なし
Description
本発明は、例えば、粉末焼結でスパッタリングターゲット材を製造する際に用いるCu系粉末の製造方法に関し、特に、カルコパイライト系薄膜太陽電池の光吸収層としてCu(InGa)Se2合金膜を形成するために使用されるCu−Ga合金スパッタリングターゲット材の原料粉末に好適なCu系粉末の製造方法およびこれを用いたCu系スパッタリングターゲット材の製造方法に関するものである。
現在、シリコン太陽電池、薄膜太陽電池、化合物太陽電池等の様々な太陽電池の開発が進んでおり、その中でも、薄膜太陽電池は薄膜技術を応用した光デバイスとして製造プロセスが簡易かつ低エネルギーで可能となる利点から商品化が進んでいる。また、薄膜太陽電池の中でも、カルコパイライト化合物であるCu(InGa)Se2(以下「CIGS」という)系を光吸収層として備えた薄膜太陽電池が有望視され、今後市場拡大が見込まれている。
このCIGS光吸収層を形成する方法としては、例えば、以下の通りである。先ず、Moからなる背面電極上に、Inターゲットを用いてスパッタリング法によりIn薄膜を成膜し、その上にさらにCu−Ga合金スパッタリングターゲットを用いてスパッタリング法によりCu−Ga合金薄膜を成膜して積層膜を得る。そして、この積層膜をSe雰囲気中で熱処理して、四元系合金膜であるCIGS光吸収層とする。
ここで、Cu−Ga合金薄膜に金属不純物が含まれていると、その合金薄膜をSe化して作製されたCIGS光吸収層のエネルギー準位中に深い準位を形成する場合がある。かかる深い順位は、太陽光照射によって生成した電子−ホール対をトラップする作用をするために、CIGS系太陽電池の変換効率を低下させてしまう場合がある。このため、Cu−Ga合金薄膜中の金属不純物量は、極力低減させることが必要である。
ここで、Cu−Ga合金薄膜に金属不純物が含まれていると、その合金薄膜をSe化して作製されたCIGS光吸収層のエネルギー準位中に深い準位を形成する場合がある。かかる深い順位は、太陽光照射によって生成した電子−ホール対をトラップする作用をするために、CIGS系太陽電池の変換効率を低下させてしまう場合がある。このため、Cu−Ga合金薄膜中の金属不純物量は、極力低減させることが必要である。
このような金属不純物を低減したCu−Ga合金薄膜を成膜するためのCu−Ga合金スパッタリングターゲットとしては、例えば特許文献1に開示があるように、Fe、Cr、Ni、Co、Mn等の金属不純物の含有量が10質量ppm未満であること特徴とするCu−Ga合金焼結体スパッタリングターゲットが提案されている。
この特許文献1に開示される金属不純物を低減したCu−Ga合金焼結体スパッタリングターゲットは、良質なCu−Ga合金薄膜を得るには有用な技術であるところ、特許文献1では、最終的に得られるCu−Gaスパッタリングターゲットの金属不純物量を10質量ppm未満とするためには、原料純度は5N以上の高純度品を使用する必要があるとの明示がある。
また、特許文献1では、Cu−Ga合金粉末をガスアトマイズ法で得ようとすると、比較的不純物混入が少ないとされている反面、製造設備が高価なためコストの点や生産性の点で欠点があるとし、比較的低コストで大量処理が可能で生産性に優れている水アトマイズ法が好ましいとの明示もある。
この特許文献1に開示される金属不純物を低減したCu−Ga合金焼結体スパッタリングターゲットは、良質なCu−Ga合金薄膜を得るには有用な技術であるところ、特許文献1では、最終的に得られるCu−Gaスパッタリングターゲットの金属不純物量を10質量ppm未満とするためには、原料純度は5N以上の高純度品を使用する必要があるとの明示がある。
また、特許文献1では、Cu−Ga合金粉末をガスアトマイズ法で得ようとすると、比較的不純物混入が少ないとされている反面、製造設備が高価なためコストの点や生産性の点で欠点があるとし、比較的低コストで大量処理が可能で生産性に優れている水アトマイズ法が好ましいとの明示もある。
特許文献1でスパッタリングターゲット材の製造に使用する純度が99.999%(以下、「5N」という。)以上の合金粉末を得るためには、先ず、溶解原料となるCu原料およびGa原料ともに5N以上の純度を有する溶解原料を入手する必要があり、原料コストの上昇を招く。また、本発明者の検討によると、上記のような高純度の溶解原料を用いても、得られる溶湯や粉末に金属不純物が混入する可能性が依然としてあることを確認した。
その上、上記溶解原料を粉砕して合金粉末を得る際に、水アトマイズを適用しようとすると、合金粉末の形状が不定形で粒子径にバラツキが生じやすくなり、分級により歩留が低下してしまい、さらにコストを上昇させることになる。
本発明の目的は、過度に高純度な溶解原料を用いることなく、例えばスパッタリングターゲット材の製造に好適な、金属不純物量が低減された高純度のCu系粉末の製造方法およびこれを用いたCu系スパッタリングターゲット材の製造方法を提供することである。
その上、上記溶解原料を粉砕して合金粉末を得る際に、水アトマイズを適用しようとすると、合金粉末の形状が不定形で粒子径にバラツキが生じやすくなり、分級により歩留が低下してしまい、さらにコストを上昇させることになる。
本発明の目的は、過度に高純度な溶解原料を用いることなく、例えばスパッタリングターゲット材の製造に好適な、金属不純物量が低減された高純度のCu系粉末の製造方法およびこれを用いたCu系スパッタリングターゲット材の製造方法を提供することである。
本発明者は、上記の課題を検討した結果、ガスアトマイズで使用する黒鉛坩堝中の金属不純物量を特定の範囲に規制することにより、過度に高純度の溶解原料を用いなくても、金属不純物量が低減されたCu系粉末が製造できることを見出し、本発明に到達した。
すなわち本発明は、ガスアトマイズ法を用いたCu系粉末の製造方法において、Cu系粉末の溶解原料を黒鉛坩堝内で溶解してCu系溶湯を得る第一の工程と、ガスを用いて前記Cu系溶湯を噴霧してCu系粉末を得る第二の工程を有し、前記黒鉛坩堝の金属不純物量が合計で500質量ppm以下であるCu系粉末の製造方法の発明である。
また、前記金属不純物として、Fe、Ni、CrおよびCoの合計が5質量ppm以下であることが好ましい。
前記ガスアトマイズの条件は、出湯温度を前記溶解原料の融点より50〜300℃高い温度とし、ガスノズルの圧力は1〜10MPaにすることが好ましい。
また、本発明は、溶解原料を金属不純物量が合計で500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝で溶解してCu系溶湯とし、該Cu系溶湯をガスアトマイズによりCu系粉末を得る粉末準備工程と、次いで前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結する焼結工程を具備するCu系スパッタリングターゲット材の製造方法の発明である。
また、前記金属不純物として、Fe、Ni、CrおよびCoの合計が5質量ppm以下であることが好ましい。
前記ガスアトマイズの条件は、出湯温度を前記溶解原料の融点より50〜300℃高い温度とし、ガスノズルの圧力は1〜10MPaにすることが好ましい。
また、本発明は、溶解原料を金属不純物量が合計で500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝で溶解してCu系溶湯とし、該Cu系溶湯をガスアトマイズによりCu系粉末を得る粉末準備工程と、次いで前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結する焼結工程を具備するCu系スパッタリングターゲット材の製造方法の発明である。
本発明によれば、金属不純物量が低減されたCu系粉末を製造することができる。これを用いることにより、例えば、金属不純物が少ない高純度なCu系スパッタリングターゲット材を得ることができる。
本発明は、Cu系粉末の溶解原料を黒鉛坩堝内で溶解したCu系溶湯を用いて、ガスアトマイズ法によりCu系粉末を製造する際に、前記黒鉛坩堝中の金属不純物量を合計で500質量ppm以下に規制することに特徴を有する。
ここで、本発明でいう溶解原料とは、Cu、Cu合金、および主成分となるCuと合金を形成するために添加される例えばGa等の金属元素の何れかから選択される一以上の粉末またはバルク体のことをいう。そして、Cu系溶湯とは、CuまたはCu系合金でなる溶湯のことをいい、前記溶解原料を本発明で適用する黒鉛坩堝で溶解することにより得ることができる。
また、Cu系粉末とは、前記Cu系溶湯をガスアトマイズにより造粒した粉末のことをいう。
ここで、本発明でいう溶解原料とは、Cu、Cu合金、および主成分となるCuと合金を形成するために添加される例えばGa等の金属元素の何れかから選択される一以上の粉末またはバルク体のことをいう。そして、Cu系溶湯とは、CuまたはCu系合金でなる溶湯のことをいい、前記溶解原料を本発明で適用する黒鉛坩堝で溶解することにより得ることができる。
また、Cu系粉末とは、前記Cu系溶湯をガスアトマイズにより造粒した粉末のことをいう。
本発明のCu系粉末の製造方法において、黒鉛坩堝中の金属不純物量を合計で500質量ppm以下に規制することで、Cu系溶湯を得る第一の工程の、黒鉛坩堝中で溶解原料を溶解するときや、出湯の際にCu系溶湯を保持するときに、金属不純物がCu系溶湯に混入するのを抑制することができる。これにより、Cu系粉末を得る第二の工程で、金属不純物を含む化合物などによる溶湯ノズルの閉塞を抑制できることに加え、形状、粒径分布および真球度に優れるCu系粉末を得ることが可能となる。尚、黒鉛坩堝中に含まれる金属不純物量の下限値は、現実的には、合計で1質量ppmである。
また、本発明でいう金属不純物とは、主成分となるCuに合金を形成するために添加される例えばGa等の金属元素以外に含まれる製造上の不可避的不純物金属元素のことをいい、例えば、Fe、Ni、Cr、Co、Be、Na、Mg、Al、Si、Mn、As、Sbなどが挙げられる。
また、本発明でいう金属不純物とは、主成分となるCuに合金を形成するために添加される例えばGa等の金属元素以外に含まれる製造上の不可避的不純物金属元素のことをいい、例えば、Fe、Ni、Cr、Co、Be、Na、Mg、Al、Si、Mn、As、Sbなどが挙げられる。
本発明のCu系粉末の製造方法では、純度が4N程度の溶解原料を用いても、金属不純物の含有が少ない高純度のCu系粉末を製造することができる。これは、第一の工程で、得られるCu系粉末に黒鉛坩堝からの金属不純物の混入が抑えられるため、予め純度が5N以上の高価な溶解原料を用いる必要がなく、原料コストを抑えることができる。
また、本発明のCu系粉末の製造方法では、第二の工程で、造粒、すなわちCu系溶湯の粉砕にガスアトマイズを用いることにより、水アトマイズで製造したものに比べ、金属不純物の混入が少ない高純度なCu系粉末を得ることができる。また、本発明では、ガスアトマイズを用いることにより、水アトマイズよりも噴射圧力を低く設定できるので、得られるCu系粉末の形状が安定し、微粉や凝集粉も発生しにくいため、分級歩留が高くなり、生産性を向上できる。
また、本発明のCu系粉末の製造方法では、第二の工程で、造粒、すなわちCu系溶湯の粉砕にガスアトマイズを用いることにより、水アトマイズで製造したものに比べ、金属不純物の混入が少ない高純度なCu系粉末を得ることができる。また、本発明では、ガスアトマイズを用いることにより、水アトマイズよりも噴射圧力を低く設定できるので、得られるCu系粉末の形状が安定し、微粉や凝集粉も発生しにくいため、分級歩留が高くなり、生産性を向上できる。
また、本発明の製造方法で用いる黒鉛坩堝に含まれる金属不純物は、上述した金属不純物の中でも、Fe、Ni、CrおよびCoを合計で5質量ppm以下にすることが好ましい。これにより、上記金属不純物を含む化合物などによる溶湯ノズルの閉塞を抑制できることに加え、本発明で得られた高純度なCu系粉末を用いて作製したCu系スパッタリングターゲットは、金属不純物の含有が少ない高純度が得られ、スパッタ成膜の際に発生するスパッタリングターゲット表面のノジュールを抑制することができる。
上述したように、本発明のCu系粉末の製造方法では、第二の工程の造粒にガスアトマイズ法を適用する。このとき、Cu系溶湯の出湯温度は、溶解原料の融点よりも50〜300℃高い温度に設定することが好ましい。これは、かかる温度範囲よりも低い温度でCu系溶湯を出湯しようとすると、溶湯ノズルが閉塞する可能性があり、一方、かかる温度範囲よりも高い温度でCu系溶湯を出湯すると、得られるCu系粉末がガスアトマイズ装置のチャンバー内で凝集する可能性があるためである。
ガスノズルから噴射させるガスは、窒素やArなどの不活性ガスを用いることができる。また、噴射させるガスの圧力は、1〜10MPaに設定することが好ましい。これにより、球形で、酸素などのガス成分の含有量が低減されたCu系粉末を得ることができる。
ガスノズルから噴射させるガスは、窒素やArなどの不活性ガスを用いることができる。また、噴射させるガスの圧力は、1〜10MPaに設定することが好ましい。これにより、球形で、酸素などのガス成分の含有量が低減されたCu系粉末を得ることができる。
また、本発明の別の発明では、溶解原料を金属不純物量が合計で500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝で溶解してCu系溶湯とし、該Cu系溶湯をガスアトマイズによりCu系粉末を得る粉末準備工程と、次いで前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結する焼結工程を具備することにより、Cu系スパッタリングターゲット材を得ることができる。
加圧焼結する方法としては、ホットプレス、熱間静水圧プレス、通電加圧焼結、熱間押し出し等を適用することができる。
加圧焼結する方法としては、ホットプレス、熱間静水圧プレス、通電加圧焼結、熱間押し出し等を適用することができる。
なお、加圧焼結時の焼結温度は、Cu系粉末の融点よりも10〜300℃低い温度に設定することが好ましい。これは、焼結温度がかかる温度範囲よりも低いと緻密なCu系スパッタリングターゲット材を得にくく、かかる温度範囲よりも高いとCu系粉末が溶融する場合があるためである。
加圧焼結時の加圧力は、10MPa以上に設定することが好ましい。加圧力が10MPaを下回ると、緻密なCu系スパッタリングターゲット材を得にくい。一方、加圧力が200MPaを超えると、耐え得る装置が限られるという問題がある。このため、本発明では、加圧力を10〜200MPaとすることが好ましい。
焼結時間は、1時間未満では焼結を十分に進行させることが難しい。一方、10時間を超える焼結は製造効率において避ける方がよい。このため、本発明では、焼結時間を1〜10時間とすることが好ましい。
なお、ホットプレスや熱間静水圧プレスで加圧焼結をする際には、Cu系粉末を加圧容器に充填した後に、加熱しながら減圧脱気をすることが望ましい。減圧脱気は、加熱温度100〜600℃の範囲で、大気圧(101.3kPa)より低い減圧下で行うことが望ましい。これは、得られるCu系スパッタリングターゲット材の酸素をより低減することが可能となるためである。
本発明の製造方法で得たCu系スパッタリングターゲット材を使用してスパッタ成膜することで、異常放電やパーティクルの発生が抑制されることに加え、金属不純物の含有が少ない良質なCu系薄膜が形成できるため、例えば薄膜太陽電池の製造において有用な技術となる。
加圧焼結時の加圧力は、10MPa以上に設定することが好ましい。加圧力が10MPaを下回ると、緻密なCu系スパッタリングターゲット材を得にくい。一方、加圧力が200MPaを超えると、耐え得る装置が限られるという問題がある。このため、本発明では、加圧力を10〜200MPaとすることが好ましい。
焼結時間は、1時間未満では焼結を十分に進行させることが難しい。一方、10時間を超える焼結は製造効率において避ける方がよい。このため、本発明では、焼結時間を1〜10時間とすることが好ましい。
なお、ホットプレスや熱間静水圧プレスで加圧焼結をする際には、Cu系粉末を加圧容器に充填した後に、加熱しながら減圧脱気をすることが望ましい。減圧脱気は、加熱温度100〜600℃の範囲で、大気圧(101.3kPa)より低い減圧下で行うことが望ましい。これは、得られるCu系スパッタリングターゲット材の酸素をより低減することが可能となるためである。
本発明の製造方法で得たCu系スパッタリングターゲット材を使用してスパッタ成膜することで、異常放電やパーティクルの発生が抑制されることに加え、金属不純物の含有が少ない良質なCu系薄膜が形成できるため、例えば薄膜太陽電池の製造において有用な技術となる。
先ず、第一の工程として、溶解原料となるCuのバルク体とGaのバルク体を、最終組成が68質量%Cu−32質量%Ga(融点=850℃)になるように秤量して、表1に示す黒鉛坩堝内にそれぞれ装入し、真空溶解してCu系溶湯を得た。次に、第二の工程として、このCu系溶湯を、出湯温度1030℃、Arガスノズル圧力4MPaの条件でガスアトマイズを行い、平均粒径が50μmのCu系粉末を造粒した。
また、実施例で用いた溶解原料のCuおよびGaの金属不純物量を表2に示す。尚、表中の「<」印は、各元素の検出限界を表す。
また、実施例で用いた溶解原料のCuおよびGaの金属不純物量を表2に示す。尚、表中の「<」印は、各元素の検出限界を表す。
上記で得られた各Cu系粉末の金属不純物量をグロー放電質量分析(GDMS)装置により測定した。その結果を表3に示す。尚、表中の「<」印は、各元素の検出限界を表す。
表3に示すように、金属不純物量が本発明の範囲から外れる黒鉛坩堝を用いて得た比較例となるCu系粉末は、本発明の実施例で用いた溶解原料を用いても、合計で16質量ppmを超える金属不純物を含有していることを確認した。
一方、本発明の金属不純物量を500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝を使用して得られたCu系粉末は、比較例と同じ溶解原料を用いても、金属不純物量が合計で5質量ppmと少なく、高純度であることが確認できた。このCu系粉末を使用し、スパッタリングターゲット材を製造すれば、金属不純物量の少ない良質な薄膜を得ることができ、高い光電変換効率のCIGS太陽電池の作製が期待できる。
表3に示すように、金属不純物量が本発明の範囲から外れる黒鉛坩堝を用いて得た比較例となるCu系粉末は、本発明の実施例で用いた溶解原料を用いても、合計で16質量ppmを超える金属不純物を含有していることを確認した。
一方、本発明の金属不純物量を500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝を使用して得られたCu系粉末は、比較例と同じ溶解原料を用いても、金属不純物量が合計で5質量ppmと少なく、高純度であることが確認できた。このCu系粉末を使用し、スパッタリングターゲット材を製造すれば、金属不純物量の少ない良質な薄膜を得ることができ、高い光電変換効率のCIGS太陽電池の作製が期待できる。
次に、本発明の製造方法で得た上記のCu系粉末をカーボン製の加圧容器に充填し、ホットプレス装置の炉体内部に設置して、750℃、15MPa、2時間の条件で加圧焼結を実施した。加圧焼結後にカーボン製の加圧容器から取り出し、Cu系焼結体を得た。
得られた焼結体を、ダイヤモンド砥石を用いて平面研削による板厚加工を実施して、ウォータージェット切断機を用いて切断加工することによって、厚さ20mm×幅225mm×長さ305mmのCu系スパッタリングターゲット材を製作した。
得られた焼結体を、ダイヤモンド砥石を用いて平面研削による板厚加工を実施して、ウォータージェット切断機を用いて切断加工することによって、厚さ20mm×幅225mm×長さ305mmのCu系スパッタリングターゲット材を製作した。
上記で製作した各Cu系スパッタリングターゲット材のスパッタテストを実施した。スパッタテストは、Ar雰囲気、圧力0.6Pa、DC電力500Wの条件で積算時間5時間実施した。
本発明の製造方法で得たCu系スパッタリングターゲット材を用いてスパッタ成膜すると、アーキングの発生はなく、安定してスパッタすることができた。
また、スパッタ後のCu系スパッタリングターゲット材の表面観察を目視で行った結果、目視ではノジュールは確認されず、スパッタリングの際に安定した成膜が可能なCu系スパッタリングターゲット材であることが確認できた。
本発明の製造方法で得たCu系スパッタリングターゲット材を用いてスパッタ成膜すると、アーキングの発生はなく、安定してスパッタすることができた。
また、スパッタ後のCu系スパッタリングターゲット材の表面観察を目視で行った結果、目視ではノジュールは確認されず、スパッタリングの際に安定した成膜が可能なCu系スパッタリングターゲット材であることが確認できた。
Claims (3)
- ガスアトマイズ法を用いたCu系粉末の製造方法において、
Cu系粉末の溶解原料を黒鉛坩堝内で溶解してCu系溶湯を得る第一の工程と、
ガスを用いて前記Cu系溶湯を噴霧してCu系粉末を得る第二の工程を有し、
前記黒鉛坩堝の金属不純物量が合計で500質量ppm以下であることを特徴とするCu系粉末の製造方法。 - 前記金属不純物として、Fe、Ni、CrおよびCoの合計が5質量ppm以下であることを特徴とする請求項1に記載のCu系粉末の製造方法。
- 溶解原料を金属不純物量が合計で500質量ppm以下に規制した黒鉛坩堝で溶解してCu系溶湯とし、該Cu系溶湯をガスアトマイズによりCu系粉末を得る粉末準備工程と、次いで前記Cu系粉末を加圧容器に充填し、加圧焼結する焼結工程を具備することを特徴とするCu系スパッタリングターゲット材の製造方法。
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