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JP2015044948A - 微細セルロース繊維複合体及びその製造方法 - Google Patents

微細セルロース繊維複合体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微細セルロース繊維が天然及び/又は合成樹脂エマルジョン成分中に均一に分散し、また微細セルロース繊維と樹脂との親和性が高い微細セルロース繊維複合体及びその製造方法を提供すること。
【解決手段】(a)セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維、及び(b)天然及び/又は合成樹脂エマルジョン、を含有するセルロース繊維複合体。
【選択図】なし

Description

本発明は、微細セルロース繊維複合体及びその製造方法に関する。より詳しくは、本発明は、微細セルロース繊維と天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを含有する微細セルロース繊維複合体及びその製造方法に関する。
ゴムに繊維を混合して硬度やモジュラスなどを改善する技術は知られている。径が太い繊維はゴムに分散しやすいが、耐疲労性などの物性が低下する一方で、径が細い繊維をゴムに混合すると耐疲労性は向上するが、繊維同士が絡まったりしてゴムへの分散性が悪化する傾向がある。そこで、断面が海島構造を持つ混合糸繊維をゴムに分散させて、混合時のせん断力によってフィブリル化させることによってゴムとの接触面積を増し、分散性と耐疲労性を両立させた繊維が提案されている(特許文献1)。しかしながら、この繊維は樹脂の相分離によって海島構造を形成するため、太さや長さが不均一であり、具体的に直径が1μmおよび0.7μmと太く、ゴムとの接触面積が十分大きいとは言えず、大きな補強効果は期待できない。
また、特許文献2では、疎水化した微細セルロース繊維とゴムラテックスを水媒体中で混合後、乾燥することで疎水化した微細セルロース繊維を含有するゴム組成物を作製している。しかしながら、水媒体中での混合工程において、化学変性により疎水化された微細セルロース繊維が水媒体中でゴムラテックスと均一に分散しないため、得られたゴム組成物中で微細セルロース繊維が凝集し、微細セルロース繊維が本来有する性能を十分に引き出せていない。また、微細セルロース繊維を調製した後、有機溶剤置換を行い、化学変性を行っているが、微細セルロース繊維は低濃度の水分散液として調製されるうえ、親水性が非常に高いことから、有機溶剤置換の工程における水分除去は非常に煩雑となり、疎水化された微細セルロース繊維の効率的な生産は困難である。
また、特許文献3では、天然セルロース原料に2,2,6,6,−テトラメチル−1−ピペリジン−N−オキシル(TEMPO)のようなオキシル化合物を、共酸化剤と共に反応させセルロースのC6位の一級水酸基の一部をアルデヒド、およびアルデヒドを経由してカルボキシル基にまで酸化させることで静電反発により比較的軽度な機械的処理により数平均繊維径が200nm以下の微細セルロース繊維を得ることが記載されている。この微細セルロース繊維は静電反発により水媒体中で凝集することなく分散性は良好である。微細セルロース繊維と樹脂エマルジョンを水媒体中で混合後、乾燥することで、良好な繊維分散状態をもった複合体を作製している。しかしながら、疎水性の樹脂との複合体では、微細セルロース繊維の非常に高い親水性のため、親和性が乏しく、補強効果が十分でない。
特開平10−7811号公報 特開2009−84564号公報 特開2012−25949号公報
本発明は、上記した従来技術の問題点を解消することを課題としたものであり、微細セルロース繊維を天然及び/又は合成樹脂エマルジョン成分中に均一に分散させることができ、また微細セルロース繊維と天然及び/又は合成樹脂との親和性が高い微細セルロース繊維複合体及びその製造方法を提供することを解決すべき課題とする。
本発明者らは、上記課題について鋭意検討した結果、セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維と天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合して微細セルロース繊維複合体を製造することによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明によれば以下の発明が提供される。
(1) (a)セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維、及び(b)天然及び/又は合成樹脂エマルジョン、を含有するセルロース繊維複合体。
(2) 微細セルロース繊維が、セルロース繊維原料の水酸基に対して、疎水基とアニオン性基とを併せ持つ化合物を導入する工程によって製造されたものである、(1)に記載のセルロース繊維複合体。
(3) 微細セルロース繊維が、(a)セルロース繊維原料を疎水基で置換された無水コハク酸により処理するセルロースのハーフエステル化工程、(b)上記ハーフエステル化工程で得られたハーフエステル化されたセルロースをアルカリ溶液で処理するアルカリ処理工程、及び(c)上記アルカリ処理されたセルロースを解繊処理する解繊処理工程を含む方法によって製造された微細セルロース繊維である、(1)又は(2)に記載のセルロース繊維複合体。
(4) セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維の分散液と、天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合してセルロース−樹脂エマルジョン分散液を得る工程を含む、(1)から(3)の何れかに記載のセルロース繊維複合体の製造方法。
(5) セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維の分散液と、天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合してセルロース−樹脂エマルジョン分散液を得る工程の後に、溶媒を除去し、固形分を回収する工程をさらに含む、(4)に記載の製造方法。
(6) (1)から(3)の何れかに記載の微細セルロース繊維複合体を含む、繊維強化材。
(7) (1)から(3)の何れかに記載の微細セルロース繊維複合体を含む繊維強化材を成形することにより得られる成形品。
本発明によれば、セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維分散液と天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとの混合時に、アニオン性基により混合液中で微細セルロース繊維が良く分散し、樹脂エマルジョンと均一に混ざり合うことができる。また本発明によれば、混合液より水分を除去することで良好な繊維分散状態をもった複合体を作製できるだけでなく、セルロース中の疎水基が樹脂との親和性を高めることで、樹脂の補強効果を大幅に上昇できる。さらに、得られたセルロース繊維のアニオン性基の静電反発を利用することで、軽度な機械的処理により、疎水基とアニオン性基とを有する微細セルロース繊維を調製することが可能となり、製造工程の簡素化が可能となる。
以下、本発明について更に詳細に説明する。
<セルロース繊維原料>
微細セルロース繊維の原料となるセルロース繊維原料としては、製紙用パルプ、コットンリンターやコットンリントなどの綿系パルプ、麻、麦わら、バガスなどの非木材系パルプ、ホヤや海草などから単離されるセルロースなどが挙げられる。これらの中でも、入手のしやすさという点で、製紙用パルプが好ましい。製紙用パルプとしては、広葉樹クラフトパルプ(晒クラフトパルプ(LBKP)、未晒クラフトパルプ(LUKP)、酸素漂白クラフトパルプ(LOKP)など)、針葉樹クラフトパルプ(晒クラフトパルプ(NBKP)、未晒クラフトパルプ(NUKP)、酸素漂白クラフトパルプ(NOKP)など)、サルファイトパルプ(SP)、ソーダパルプ(AP)等の化学パルプ、セミケミカルパルプ(SCP)、ケミグラウンドウッドパルプ(CGP)等の半化学パルプ、砕木パルプ(GP)、サーモメカニカルパルプ(TMP、BCTMP)等の機械パルプ、楮、三椏、麻、ケナフ等を原料とする非木材パルプ、古紙を原料とする脱墨パルプが挙げられる。これらの中でも、より入手しやすいことから、クラフトパルプ、脱墨パルプ、サルファイトパルプが好ましい。セルロース繊維原料は1種を単独で用いてもよいし、2種以上混合して用いてもよい。
<化学処理工程>
本発明においては、セルロース繊維原料のセルロースの水酸基に対して疎水基とアニオン性基とを導入する工程によって、セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維を製造することができる。上記したセルロース繊維原料のセルロースの水酸基に対して疎水基とアニオン性基とを導入する工程は、好ましくはアルカリの存在下において行うことができる。
セルロースの水酸基に対して疎水基とアニオン性基とを導入する工程としては、具体的には、セルロース繊維原料を(好ましくはアルカリの存在下において)疎水基とアニオン性基とを併せ持つ化合物により処理する方法(以下、方法A)、又はセルロース繊維原料を(好ましくはアルカリの存在下において)アニオン化剤で処理する工程と、(好ましくはアルカリの存在下において)疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程とを含む方法(以下、方法B)により行うことができる。方法Aは、疎水基(疎水性の嵩高基)とカルボキシ基の両方を同時に導入でき、反応が非常に簡便となり、製造工程の簡素化が可能となるため、好ましい。以下、方法A及び方法Bについて説明する。
(方法Aについて)
本発明の一例においては、セルロース繊維原料を疎水基とアニオン性基とを併せ持つ化合物により処理することができる。疎水基とアニオン性基とを併せ持つ化合物としては、具体的には、疎水基で置換された無水コハク酸などを使用することができる。方法Aの一例としては、セルロース繊維原料を疎水基で置換された無水コハク酸により処理するセルロースのハーフエステル化工程と、上記ハーフエステル化終了後に、カルボキシ基を導入したセルロースをアルカリ溶液で処理するアルカリ処理工程とによって、セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維を製造することができる。
疎水基で置換された無水コハク酸における疎水基の種類は特に限定されないが、疎水基で置換された無水コハク酸の具体例としては、アルキル又はアルケニル無水コハク酸などを挙げることができる。アルキル又はアルケニル無水コハク酸の具体例としては、特に限定されないが、炭素数1〜24のオレフィン由来の骨格と無水マレイン酸骨格を持つ化合物が例示される。具体的には2−メチル無水コハク酸、2,3−ジメチル無水コハク酸、イタコン酸無水物、アリル無水コハク酸、(2−メチル−2−プロピニル)無水コハク酸、オクチル無水コハク酸、ノニル無水コハク酸、デシル無水コハク酸、ドデシル無水コハク酸、テトラデシル無水コハク酸、ヘキサデシル無水コハク酸、オクタデシル無水コハク酸等のアルキル無水コハク酸、2−ヘキセン−1−イル無水コハク酸、ペンテニル無水コハク酸、ヘキセニル無水コハク酸、オクテニル無水コハク酸、デセニル無水コハク酸、ウンデセニル無水コハク酸、ドデセニル無水コハク酸、トリデセニル無水コハク酸、ヘキサデセニルコハク酸無水物、オクタデセニルコハク酸無水物、イソオクタデセニルコハク酸無水物等のアルケニルコハク酸無水物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。これらは1種類、又は2種類以上を併用して用いることができる。
疎水基で置換された無水コハク酸の使用量は、セルロース繊維原料100質量部に対して0.1〜1000質量程度が好ましく、0.5〜500質量部程度がより好ましく、1〜500質量部がさらに好ましい。
疎水基で置換された無水コハク酸によって処理する際の処理温度は、セルロースの熱分解温度の点から、250℃以下であることが好ましい。さらに、処理の際に水が含まれている場合には、80〜200℃にすることが好ましく、100〜170℃にすることがより好ましい。
セルロース繊維原料と疎水基で置換された無水コハク酸との反応条件は特に制限はないが、例えば、セルロース繊維原料とアルカリ水溶液(例えば、水酸化ナトリウム水溶液など)と、疎水基で置換された無水コハク酸とを混合して、加熱攪拌して水分を蒸発して除去する方法などが例示できる。
混合液におけるセルロース繊維原料の濃度は特に限定されないが、脱水工程が短縮でき、繊維原料と疎水基で置換された無水コハク酸の接触しやすくなり、反応性が高まることから、セルロース繊維原料の濃度は高い方が良く、10質量%以上が好ましく、20質量%以上がさらに好ましい。一方、繊維原料の膨潤性が損なわれないようにするため、90質量%以下が好ましく、80質量%以下がさらに好ましく、70質量%以下が特に好ましい。
本発明においては、セルロース繊維原料を、好ましくはアルカリの存在下において、疎水基で置換された無水コハク酸によって処理してセルロースをハーフエステル化することができる。アルカリとしては、無機アルカリ化合物でも有機アルカリ化合物でもよい。無機アルカリ化合物としては、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物等が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化カルシウム等が挙げられる。有機アルカリ化合物としては、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン等が挙げられる。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶媒のいずれでもよいが、極性溶媒(水、アルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
前記反応では反応性を向上させるため、第四級アンモニウムヒドロキシドや第四級アンモニウムクロリドといった第四アンモニウム塩を用いることができる。第4級アンモニウムヒドロキシドの種類としては、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルエチルアンモニウムヒドロキシド、トリメチルベンジルアンモニウムヒドロキシド、ジメチルジベンジルアンモニウムヒドロキシドなどが挙げられる。また、第四級アンモニウムクロリドの種類としては、テトラメチルアンモニウムクロリド、テトラエチルアンモニウムクロリド、テトラプロピルアンモニウムクロリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、トリメチルエチルアンモニウムクロリド、トリメチルベンジルアンモニウムクロリド、ジメチルジベンジルアンモニウムクロリドなどが挙げられる。これらは疎水基で置換された無水コハク酸を親水性のセルロースと反応しやすくする相関移動触媒として作用する。使用する触媒量としてはセルロースのグルコース単位1モルに対し、0.01〜100モルが好ましい。
また、疎水基で置換された無水コハク酸が溶解する有機溶媒を使用することで、セルロース内部まで疎水基で置換された無水コハク酸が浸透し反応がしやすくなる。有機溶媒としては、水が存在するため、水と混ざりやすいものが好ましく、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン系溶媒;テトラヒドロフラン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコール等のエーテル類のジメチル、ジエチル化物等のエーテル系溶媒、;ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド系溶媒;ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。また、これらから選ばれた2種以上の混合溶媒を使用してもよい。使用量は疎水基で置換された無水コハク酸を溶解させる十分な量があれば、特に制限はないが、全溶媒量の5〜90質量%が好ましい。
アルカリ溶液/セルロース繊維原料/疎水基で置換された無水コハク酸からなる混合液の25℃におけるアルカリ濃度は0.1質量%以上であることが好ましく、0.5〜12質量%であることがさらに好ましい。
反応装置としては、加熱・攪拌出来れば特に制限はないが、例えば、攪拌羽を装備した反応容器、攪拌子を持つ反応容器、ニーダー、二軸押出し機、ラボプラストミル、ビーズミル、ボールミル等が挙げられる。前記反応は基本的に固液反応であるため、反応効率を高めるためには攪拌効率の高い攪拌装置が好ましく、具体的にはニーダー、二軸押出し機、ラボプラストミル、ビーズミル、ボールミル等が例示される。
疎水基で置換された無水コハク酸でハーフエステル化したセルロースは、次いでアルカリ溶液で処理する。
アルカリ処理の方法としては、特に限定されないが、例えば、アルカリ溶液中に、疎水基で置換された無水コハク酸でハーフエステル化したセルロースを浸漬する方法が挙げられる。アルカリ溶液に含まれるアルカリ化合物は、無機アルカリ化合物であってもよいし、有機アルカリ化合物であってもよい。無機アルカリ化合物としては、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物、アルカリ金属の炭酸塩またはアルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ金属のリン酸塩またはアルカリ土類金属のリン酸塩が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムが挙げられ、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化カルシウムが挙げられる。
アルカリ金属の炭酸塩としては炭酸リチウム、炭酸水素リチウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウムが挙げられる。アルカリ土類金属の炭酸塩としては炭酸カルシウムなどが挙げられる。
アルカリ金属のリン酸塩としてはリン酸リチウム、リン酸カリウム、リン酸3ナトリウム、リン酸水素2ナトリウムなどが挙げられる。アルカリ土類金属のリン酸塩としてはリン酸カルシウム、リン酸水素カルシウムなどが挙げられる。
有機アルカリ化合物としては、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン、脂肪族アンモニウム、芳香族アンモニウム、複素環式化合物およびその水酸化物、炭酸塩、リン酸塩等が挙げられる。
例えば、アンモニア、ヒドラジン、メチルアミン、エチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、プロピルアミン、ジプロピルアミン、ブチルアミン、ジアミノエタン、ジアミノプロパン、ジアミノブタン、ジアミノペンタン、ジアミノヘキサン、シクロヘキシルアミン、アニリン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、テトラエチルアンモニウムヒドロキシド、テトラプロピルアンモニウムヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシド、ベンジルトリメチルアンモニウムヒドロキシド、ピリジン、N,N−ジメチル−4−アミノピリジン、炭酸アンモニウム、炭酸水素アンモニウム、リン酸水素2アンモニウム等が挙げられる。
アルカリ処理工程における反応液の25℃におけるpHは9以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、11〜14であることがさらに好ましい。反応液のpHが前記下限値以上であれば、微細セルロース繊維の収率がより高くなる。しかし、pHが14を超えると、アルカリ溶液の取り扱い性が低下する。
アルカリ処理後には、取り扱い性を向上させるために、解繊処理工程の前に、アルカリ処理セルロースを水や有機溶媒により洗浄することが好ましい。
(方法B)
本発明の別の例においては、セルロース繊維原料を(好ましくはアルカリの存在下において)アニオン化剤で処理する工程と、(好ましくはアルカリの存在下において)疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程とによって、セルロースの水酸基の水素原子の一部が疎水基で置換され、さらにセルロースの別の水酸基の水素原子の一部がアニオン性基で置換されている微細セルロース繊維を製造することができる。セルロース繊維原料をアニオン化剤で処理する工程と、疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程の順番は特に限定されず、セルロース繊維原料をアニオン化剤で処理する工程を行ってから、疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程を行ってもよい。あるいは、セルロース繊維原料を疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程を行ってから、アニオン化剤で処理する工程を行ってもよい。
アニオン性基としては、カルボキシ基、リン酸基、スルホン酸基等が挙げられる。
カルボキシ基をセルロース繊維原料に導入する方法としては、酸化剤を使用して、セルロースの水酸基の一部をカルボキシ基に酸化する方法が挙げられる。
酸化剤としては、オゾン、二酸化塩素、過酸化水素、過酢酸、過硫酸、過マンガン酸、塩素、次亜塩素酸、亜塩素酸、塩素酸、過塩素酸またはこれらの塩等の水溶液、六価クロム酸硫酸混液、ジョーンズ試薬(無水クロム酸の硫酸酸性溶液)、クロロクロム酸ピリジリニウム(PCC試薬)などのクロム酸酸化試薬、Swern酸化などに使われる活性化ジメチルスルホキシド試薬、また触媒的な酸化が生じるテトラプロピルアンモニウムテルルテナート(TPAP)や、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−1−オキシル(TEMPO)などのN−オキシル化合物等が挙げられる。これらのうち、セルロース繊維にカルボキシ基を導入する効率が高いため、オゾン、TEMPO、過酸化水素、二酸化塩素が好ましく、オゾン、TEMPOがより好ましい。
また、カルボキシ基をセルロース繊維原料に導入する方法としては、分子内に2以上のカルボキシ基を有するカルボン酸系化合物を用いる方法も好ましい。
カルボン酸系化合物による処理では、セルロース分子が有するヒドロキシ基と、カルボン酸系化合物とが脱水反応して、極性基(−COO-)を形成する。これにより、セルロース繊維間の結合力が弱まり、解繊性が向上する。
セルロース繊維原料をカルボン酸系化合物により処理する具体的方法としては、セルロース繊維原料にガス化したカルボン酸系化合物を混合する方法、セルロース繊維原料の分散液にカルボン酸系化合物を添加する方法等が挙げられる。これらのうち、工程が簡便で且つカルボキシ基導入の効率が高くなることから、セルロース繊維原料にガス化したカルボン酸系化合物を混合する方法が好ましい。カルボン酸系化合物をガス化する方法としては、カルボン酸系化合物を加熱する方法が挙げられる。
本処理において使用するカルボン酸系化合物は、2つのカルボキシ基を有する化合物、2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物、およびそれらの誘導体よりなる群から選ばれる少なくとも1種である。2つのカルボキシ基を有する化合物の中では、2つのカルボキシ基を有する化合物(ジカルボン酸化合物)が好ましい。
2つのカルボキシ基を有する化合物としては、プロパン二酸(マロン酸)、ブタン二酸(コハク酸)、ペンタン二酸(グルタル酸)、ヘキサン二酸(アジピン酸)、2−メチルプロパン二酸、2−メチルブタン二酸、2−メチルペンタン二酸、1,2−シクロヘキサンジカルボン酸、2−ブテン二酸(マレイン酸、フマル酸)、2−ペンテン二酸、2,4−ヘキサジエン二酸、2−メチル−2−ブテン二酸、2−メチル−2ペンテン二酸、2−メチリデンブタン二酸(イタコン酸)、ベンゼン−1,2−ジカルボン酸(フタル酸)、ベンゼン−1,3−ジカルボン酸(イソフタル酸)、ベンゼン−1,4−ジカルボン酸(テレフタル酸)、エタン二酸(シュウ酸)等のジカルボン酸化合物が挙げられる。
2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物としては、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸、無水グルタル酸、無水アジピン酸、無水イタコン酸、無水ピロメリット酸、無水1,2−シクロヘキサンジカルボン酸等のジカルボン酸化合物や複数のカルボキシ基を含む化合物の酸無水物が挙げられる。
2つのカルボキシ基を有する化合物の酸無水物の誘導体としては、ジメチルマレイン酸無水物、ジエチルマレイン酸無水物、ジフェニルマレイン酸無水物等の、カルボキシ基を有する化合物の酸無水物の少なくとも一部の水素原子が置換基(例えば、アルキル基、フェニル基等)で置換されたものが挙げられる。
これらのうち、工業的に適用しやすく、また、ガス化しやすいことから、無水マレイン酸、無水コハク酸、無水フタル酸が好ましい。
セルロース繊維原料にリン酸基を導入する方法としては、乾燥した、あるいは湿潤状態のセルロース繊維原料にリン酸またはリン酸誘導体の粉末や水溶液を混合する方法、セルロース繊維原料の分散液にリン酸またはリン酸誘導体の水溶液を添加する方法等が挙げられる。これら方法においては、通常、リン酸またはリン酸誘導体の粉末や水溶液を混合または添加した後に、脱水処理、加熱処理等を行う。
ここで用いられるリン酸またはリン酸誘導体としては、リン原子を含有するオキソ酸、ポリオキソ酸或いはそれらの誘導体から選ばれる少なくとも1種の化合物が挙げられる。
具体的には、リン酸;リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウム、リン酸三ナトリウムなどのリン酸のナトリウム塩;ピロリン酸ナトリウム、メタリン酸ナトリウムなどのポリリン酸のナトリウム塩;リン酸二水素カリウム、リン酸水素二カリウム、リン酸三カリウムなどのリン酸のカリウム塩;ピロリン酸カリウム、メタリン酸カリウムなどのポリリン酸のカリウム塩;リン酸二水素アンモニウム、リン酸水素二アンモニウム、リン酸三アンモニウムなどのリン酸のアンモニウム塩;ピロリン酸アンモニウム、メタリン酸アンモニウムなどのポリリン酸のアンモニウム塩が挙げられる。これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。上記のうちでも、リン酸二水素ナトリウム、リン酸水素二ナトリウムが好ましい。
本発明でいう疎水基は、疎水性を示す官能基であれば限定されないが、好ましくは疎水性の嵩高基である。疎水基としては特に限定されないが、2〜50個の炭素原子を有する、飽和または不飽和の、直鎖または分枝鎖、芳香環を含む、あるいは飽和または不飽和環を含む炭化水素基又はアシル基等を挙げることができる。疎水基の具体例としては、アセチル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、プロピオニル基、プロピオロイル基、ブチリル基、2−ブチリル基、ペンタノイル基、ヘキサノイル基、ヘプタノイル基、オクタノイル基、ノナノイル基、デカノイル基、ウンデカノイル基、ドデカノイル基、ミリストイル基、パルミトイル基、ステアロイル基、ピバロイル基等のアシル基、メチル基、エチル基、プロピル基、2−プロピル基、ブチル基、2−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、ヘプチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、ウンデシル基、ドデシル基、ミリスチル基、パルミチル基、ステアリル基等のアルキル基、並びにベンジル基、ベンゾイル基、ナフトイル基等の芳香環を含む官能基等が挙げられるが、これらに限定されない。
セルロースと、疎水基を導入するための化学修飾剤との反応条件は特に限定されないが、必要に応じて溶媒、触媒等を用いたり、加熱、減圧等を行うこともできる。
疎水基を導入するための化学修飾剤の種類としては、酸、酸無水物、アルコール、ハロゲン化試薬、イソシアネート、アルコキシシラン、オキシラン(エポキシ)等の環状エーテルよりなる群から選ばれる1種または2種以上が挙げられる。
セルロース繊維原料をアニオン化剤で処理する工程と、疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程とをアルカリの存在下において行う場合、それぞれ使用するアルカリとしては、無機アルカリ化合物でも有機アルカリ化合物でもよい。無機アルカリ化合物としては、アルカリ金属の水酸化物またはアルカリ土類金属の水酸化物等が挙げられる。アルカリ金属の水酸化物としては、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属の水酸化物としては、水酸化カルシウム等が挙げられる。有機アルカリ化合物としては、アンモニア、脂肪族アミン、芳香族アミン等が挙げられる。アルカリ溶液における溶媒としては水または有機溶媒のいずれでもよいが、極性溶媒(水、アルコール等の極性有機溶媒)が好ましく、少なくとも水を含む水系溶媒がより好ましい。
セルロース繊維原料をアニオン化剤で処理する工程と、疎水基を導入するための化学修飾剤で処理する工程におけるそれぞれの反応液の25℃におけるpHは9以上であることが好ましく、10以上であることがより好ましく、11〜14であることがさらに好ましい。
(セルロースにおけるアニオン性基と疎水基の含有量)
セルロースにおけるアニオン性基の含有量は0.1〜2.0mmol/gであることが好ましく、0.1〜1.5mmol/gであることがより好ましく、0.2〜1.2mmol/gであることがさらに好ましい。アニオン性基の含有量が前記範囲であれば、微細セルロース繊維の水和性が高くなり過ぎず、スラリーがした際の粘度が低くなる。アニオン性基の含有量が上記の上限値を超えると、水和性が高くなりすぎて微細セルロース繊維が溶解するおそれがあり好ましくない。
アニオン基の含有量は、米国TAPPIの「Test Method T237 cm−08(2008):Carboxyl Content of pulp」の方法を用いて求めることができる。アニオン性基の含有量をより広範囲まで測定可能にするために、前記試験方法に用いる試験液のうち、炭酸水素ナトリウム(NaHCO3)/塩化ナトリウム(NaCl)=0.84g/5.85gを蒸留水で1000mlに溶解希釈した試験液について、前記試験液の濃度が実質的に4倍となるように、水酸化ナトリウム1.60gに変更した以外は、TAPPI T237 cm−08(2008)に準じる。また、アニオン性基を導入した場合には、アニオン性基導入前後のセルロース繊維における測定値の差を実質的なアニオン性基含有量とする。なお、測定試料とする絶乾セルロース繊維は、加熱乾燥の際の加熱によって起こる可能性があるセルロースの変質を避けるため、凍結乾燥により得たものを使用する。
アニオン性基含有量測定方法は、1価のアニオン性基(カルボキシ基)についての測定方法であることから、定量対象のアニオン性基が多価の場合には、前記1価のアニオン性基含有量として得られた値を、酸価数で除した数値をアニオン性基含有量とする。
セルロースにおける疎水基の含有量は0.1〜2.0mmol/gであることが好ましく、0.1〜1.5mmol/gであることがより好ましく、0.2〜1.2mmol/gであることがさらに好ましい。疎水基の含有量が前記上限値を超えると、微細セルロース繊維が溶解するおそれがあり好ましくない。
<解繊処理工程>
本発明においては、疎水基とアニオン性基とが導入されたセルロース繊維を解繊処理することができる。解繊処理工程では、通常、解繊処理装置を用いて、アルカリ処理セルロースを解繊処理して、微細セルロース繊維懸濁液を得ることができる。
解繊処理装置としては、高速解繊機、グラインダー(石臼型粉砕機)、高圧ホモジナイザーや超高圧ホモジナイザー、高圧衝突型粉砕機、ボールミル、ディスク型リファイナー、コニカルリファイナー、二軸混練機、振動ミル、高速回転下でのホモミキサー、超音波分散機、ビーターなど、湿式粉砕する装置等を適宜使用することができる。これらは単独で用いてもよいし、同一の装置を複数台使用してもよいし、異なる種類の装置を組み合わせてもよい。異なる種類の装置を組み合わせる場合、リファイナー、高圧ホモジナイザー、高速回転解繊機のいずれか2つを組み合わせることが好ましい。
解繊処理の際には、セルロースを、水と有機溶媒を単独または組み合わせて希釈してスラリー状にすることが好ましい。希釈後のセルロースの固形分濃度は0.1〜20質量%であることが好ましく、0.2〜10質量%であることがより好ましい。希釈後のセルロースの固形分濃度が前記下限値以上であれば、解繊処理の効率が向上し、前記上限値以下であれば、解繊処理装置内での閉塞を防止できる。
<精製工程>
本発明においては、解繊処理工程後に、微細セルロース繊維分散液を、平均繊維幅が2〜100nmになるように精製する精製工程を行ってもよい。なお精製工程は行ってもよいし、行わなくてもよい。精製工程によって微細セルロース繊維分散液を精製すれば、大きな繊維径を有する繊維が除去されて、微細セルロース繊維の外観をより良好できると共に物性をより向上させることができる。強度が重視されるような用途に微細セルロース繊維を使用する場合には、精製工程によって大きな繊維からなる破壊核が少なくなるため、強度のばらつきや低下を防ぐことができる。
精製工程においては、平均繊維幅2〜1000nmの微細セルロース繊維のうちの大きな繊維を除去して、平均繊維幅を2〜100nmにする精製装置を用いることができる。精製装置としては、例えば、比重差を利用したデカンタや遠心分離機、クリーナー、形状の違いを利用したスクリーンやフィルター、浮選分離するフローテーターや加圧浮上装置などが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、種類の異なる複数を組み合わせてもよい。
<微細セルロース繊維>
微細セルロース繊維は、通常製紙用途で用いるパルプ繊維よりもはるかに細く且つ短いI型結晶構造のセルロース繊維あるいは棒状粒子であることが好ましい。
微細セルロース繊維がI型結晶構造を有していることは、グラファイトで単色化したCuKα(λ=1.5418Å)を用いた広角X線回折写真より得られる回折プロファイルにおいて、2θ=14〜17°付近と2θ=22〜23°付近の2箇所の位置に典型的なピークを有することで同定することができる。
微細セルロース繊維の、X線回折法によって求められる結晶化度は、好ましくは60%以上、より好ましくは65%以上、さらに好ましくは70%以上である。結晶化度が前記下限値以上であれば、耐熱性と低線熱膨張率発現の点でさらに優れた性能が期待できる。結晶化度については、X線回折プロファイルを測定し、そのパターンから常法により求めることができる(Segalら、Textile Research Journal、29巻、786ページ、1959年)。
<繊維幅>
微細セルロース繊維は、電子顕微鏡で観察して求めた平均繊維幅が2〜1000nmのセルロースであることが好ましい。微細セルロース繊維の平均繊維幅は2〜100nmがより好ましく、2〜50nmがさらに好ましく、2〜30nmが特に好ましく、2〜15nmが最も好ましい。微細セルロース繊維の平均繊維幅が前記上限値を超えると、微細セルロース繊維としての特性(高強度や高剛性、高寸法安定性、樹脂と複合化した際の高分散性、透明性)を得ることが困難になる。微細セルロース繊維の平均繊維幅が前記下限値未満であると、セルロース分子として分散媒に溶解してしまうため、微細セルロース繊維としての特性(高強度や高剛性、高寸法安定性)を得ることが困難になる。
微細セルロース繊維の電子顕微鏡観察による平均繊維幅の測定は以下のようにして行う。微細セルロース繊維含有スラリーを調製し、該スラリーを親水化処理したカーボン膜被覆グリッド上にキャストして透過型電子顕微鏡(TEM)観察用試料とする。幅広の繊維を含む場合には、ガラス上にキャストした表面の操作型電子顕微鏡(SEM)像を観察してもよい。構成する繊維の幅に応じて1000倍、5000倍、10000倍、20000倍、40000倍、50000倍あるいは100000倍のいずれかの倍率で電子顕微鏡画像による観察を行う。但し、試料、観察条件や倍率は下記の条件を満たすように調整する。
(1)観察画像内の任意箇所に一本の直線Xを引き、該直線Xに対し、20本以上の繊維が交差する。
(2)同じ画像内で該直線Xと垂直に交差する直線Yを引き、該直線Yに対し、20本以上の繊維が交差する。
上記のような電子顕微鏡観察画像に対して、直線Xに交錯する繊維、直線Yに交錯する繊維の各々について少なくとも20本(すなわち、合計が少なくとも40本)の幅(繊維の短径)を読み取る。こうして上記のような電子顕微鏡画像を少なくとも3組以上観察し、少なくとも40本×3組(すなわち、少なくとも120本)の繊維幅を読み取る。このように読み取った繊維幅を平均して平均繊維幅を求める。この平均繊維幅は数平均繊維径と等しい。
微細セルロース繊維の最大繊維幅は500nm以下が好ましく、300nm以下がより好ましい。
<繊維長>
微細セルロース繊維の平均繊維長は、0.1〜5.0μmが好ましい。平均繊維長が前記下限値以上であれば、微細セルロース繊維を樹脂に配合した際の強度向上効果が充分に得られる。平均繊維長が前記上限値以下であれば、微細セルロース繊維を樹脂に配合した際の混合性がより良好となる。繊維長は、前記平均繊維幅を測定する際に使用した電子顕微鏡観察画像を解析することにより求めることができる。すなわち、上記のような電子顕微鏡観察画像に対して、直線Xに交錯する繊維、直線Yに交錯する繊維の各々について少なくとも20本(すなわち、合計が少なくとも40本)の繊維長を読み取る。こうして上記のような電子顕微鏡画像を少なくとも3組以上観察し、少なくとも40本×3組(すなわち、少なくとも120本)の繊維長を読み取る。このように読み取った繊維長を平均して平均繊維長を求める。
<セルロース繊維複合体の製造方法>
本発明によれば、セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維の分散液と、天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合してセルロース−樹脂エマルジョン分散液を得る工程を含む、本発明のセルロース繊維複合体の製造方法が提供される。本発明によれば、従来の手法では避けられなかった微細セルロース繊維の凝集や沈降といった問題が解決され、微細セルロース繊維が均一に分散した複合体を得ることができる。また、疎水基により樹脂との親和性が高まり、優れた補強効果を発揮できる。
(天然及び/又は合成樹脂エマルジョン)
本発明で用いる天然及び/又は合成樹脂エマルジョンは、樹脂エマルジョン、ラテックス等が挙げられ、その中でも、合成樹脂水性エマルジョン、ゴム水性ラテックスが好ましい。合成樹脂水性エマルジョンとしては、酢酸ビニル系、ウレタン系、アクリル系、ポリエステル系、エポキシ系、ポリビニルアルコール系の樹脂エマルジョンが挙げられる。これら1種を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。ゴム水性ラテックスとしては、例えば天然ゴム( N R ) 、ポリイソプレンゴム(I R ) 、スチレン− ブタジエン共重合体ゴム( S B R ) 、ポリブタジエンゴム( B R ) 、ブチルゴム( I I R ) 、ニトリルゴム( N B R ) 、クロロプレンゴム( C R ) 、アクリルゴム( A C M ) 、フッ素ゴム( F K M ) などが挙げられる。これら1種を使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらの中でも天然ゴムラテックスが好ましい。
(原料分散液の製造方法)
原料分散液の製造方法は特に限定されず、使用される各成分を混合することにより調製することができる。通常は、微細セルロース繊維を分散した分散液と樹脂エマルジョンとを混合することにより調製することができる。
原料分散液中におけるセルロース繊維の含有量は特に限定されないが、得られる微細セルロース分散液の粘度や液安定性が好適なものになるといった取り扱いの点から、原料分散液全量に対して、0.5質量%以上が好ましく、1質量%以上がより好ましく、50質量%以下が好ましく、40質量%以下がより好ましい。
原料分散液中における樹脂成分の含有量は特に限定されないが、得られる微細セルロース繊維分散液の粘度や液安定性が好適なものになるといった取り扱い性の点から、原料分散液全量に対して、2質量%以上が好ましく、2.5%質量%以上がより好ましく、95質量%以下が好ましく、80質量%以下がより好ましい。
原料分散液中における分散媒の含有量は特に限定されないが、得られる微細セルロース繊維分散液の粘度や液安定性が好適なものになるといった取り扱い性の点から、原料分散液全量に対して、10質量%以上が好ましく、20%質量%以上がより好ましく、97.5質量%以下が好ましく、95質量%以下がより好ましい。
原料分散液中における樹脂成分と分散媒との質量比は特に限定されないが、得られる微細セルロース繊維分散液の粘度や液安定性が好適なものになるといった取り扱い性の点から、溶媒の含有量は、樹脂成分100質量部に対して、5〜2000質量部が好ましく、25〜1000質量部がより好ましい。
原料分散液中において微細セルロース繊維と樹脂成分との質量比は特に限定されないが、得られる微細セルロース繊維分散液の粘度や液安定性が好適なものになるといった取り扱い性の点から、微細セルロース繊維の含有量は、セルロース繊維および樹脂成分の合計量(100質量部)に対して、2.5質量部以上が好ましく、3質量部以上がより好ましく、5質量部以上がさらに好ましく、97.5質量部以下が好ましく、97質量部以下がより好ましく、95質量部以下がさらに好ましい。
本発明の原料分散液を調製する工程において、微細セルロース繊維分散液と樹脂エマルジョン、他の成分を混合する方法には特に限定はなく、例えばプロペラ式撹拌装置、ホモジナイザー、ロータリー撹拌装置、電磁撹拌装置、手動での撹拌、あるいは攪拌せずに自然拡散などの一般的方法によることができる。
本発明の微細セルロース繊維と樹脂エマルジョンからなる分散液から水を除去するには、通常用いられる樹脂エマルジョンの凝固方法の他に、自然乾燥、オーブン乾燥、凍結乾燥、噴露乾燥、パルス燃焼、遠心分離などの方法を用いることができる。
<繊維強化材>
本発明によればさらに、上記した微細セルロース繊維複合体を含む、繊維強化材が提供される。本発明の繊維強化材は、上記した微細セルロース繊維複合体から得たものであり、樹脂中に微細セルロース繊維が分散しているものである。繊維強化材は、例えば、上記微細セルロース繊維複合体に各種添加剤を配合し、混練することにより得ることができる。また、上記微細セルロース繊維複合体に樹脂をさらに配合し、混練することにより得ることもできる。添加剤としては、シリカ粒子やカーボンブラック、繊維などの、無機、有機のフィラー、シランカップリング剤、加硫剤、ステアリン酸、オイル、硬化レジン、ワックス、老化防止剤などが挙げられる。
また、混練の前に加硫剤を添加して、加硫した繊維強化材を得てもよい。
加硫剤としては、有機過酸化物または硫黄系加硫剤を使用することができる。有機過酸化物としては通常使用される各種のものが使用可能であるが、中でも、ジクミルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシベンゼン及びジ−t−ブチルパーオキシ−ジイソプロピルベンゼンが好ましい。また、硫黄系加硫剤としては、例えば、硫黄、モルホリンジスルフィドなどを使用することができ、中でも硫黄が好ましい。これらの加硫剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
加硫剤の添加量としては、樹脂100質量部に対して、硫黄の場合、通常7.0質量部以下、好ましくは6.0質量部以下である。また、通常1.0質量部以上、好ましくは3.0質量部以上、より好ましくは4.0質量部以上である。
加硫する場合には、加硫剤と共に加硫促進剤、加硫促進助剤を添加してもよい。
加硫温度は、60℃以上が好ましく、100℃以上がより好ましい。なお、微細セルロース繊維の分解を抑制する点から、加硫温度は250℃以下が好ましく、200℃以下がより好ましい。
加硫時間は、生産性などの点から、5分以上が好ましく、10分以上がより好ましく、15分以上がさらに好ましい。一方、加硫時間は180分以下が好ましい。
加硫は複数回にわたって、温度・時間を変更して実施してもよい。
繊維強化材は、通常、成形されて成形品にされる。成形品の製造方法は、繊維強化材を得た後に、成形する方法でもよいし、繊維強化材を得るのと同時に成形する方法でもよい。成形方法としては、押出成形、プレス成形、射出成形等、各種成形方法を適用することができる。
以下の実施例によって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は以下の実施例により限定されるものではない。
<微細セルロース繊維の調製>
(製造例1)
固形分濃度30%の広葉樹クラフトパルプ(LBKP)を乾燥質量4gと4Nの水酸化ナトリウム8g、オクテニル無水コハク酸2g(乾燥パルプ100質量部に対して50質量部)とをよく混合し、130℃で2時間加熱攪拌した。次いで、オクテニル無水コハク酸で処理されたパルプを500mLの水で3回洗浄した後、イオン交換水を添加して490mLのスラリーを調製した。次いで、スラリーを攪拌しながら、4Nの水酸化ナトリウム水溶液10mLを少しずつ添加し、スラリーのpHを12〜13として、パルプをアルカリ処理した。その後、pHが8以下になるまで、アルカリ処理後のパルプを水で洗浄した。置換基量(カルボキシ基量)を測定したところ、0.44mmol/gであった。
次いで、アルカリ処理後のパルプにイオン交換水を添加し、固形分濃度0.5質量%のスラリーを調製した。そのスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−2.2S)を用いて、21500回転/分の条件で30分間解繊処理して、解繊パルプスラリーを得た。
解繊パルプスラリーにイオン交換水を添加してスラリー固形分濃度0.2質量%に調整し、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000Gの条件で遠心分離し、これにより分離した上澄み液を、微細セルロース繊維の水分散液1として回収した。
(製造例2)
オクテニル無水コハク酸の代わりに、オクチル無水コハク酸を用いた以外は製造例1と同様に行い、微細セルロース繊維の水分散液2として回収した。置換基量(カルボキシ基量)を測定したところ、0.39mmol/gであった。
(製造例3)
セルロースを含む繊維原料として、カルボキシ基含有量0.06mmol/g、パルプ濃度30質量%(水分70質量%)、絶乾質量換算で20gの広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)を用意した。上記LBKPを容器内に収容し、その容器にオゾン濃度200g/m3のオゾン・酸素混合気体を5L導入し、25℃で2分間振とうした。このときのオゾン添加率はパルプ乾燥質量に対して5質量%であった。6時間静置した後、容器内のオゾンおよび空気を除去してオゾン酸化処理を終了した。
処理終了後、イオン交換水で懸濁洗浄し、洗浄水のpHが6以上になるまで洗浄を繰り返した。その後、ろ紙を用いて減圧ろ過し、セルロース繊維濃度30質量%の酸化処理パルプを得た。上記パルプの乾燥質量4gと4Nの水酸化ナトリウム8g、オクテニル無水コハク酸2g(乾燥パルプ100質量部に対して50質量部)とをよく混合し、130℃で2時間加熱攪拌した。次いで、オクテニル無水コハク酸で処理されたパルプを500mLの水で3回洗浄した後、イオン交換水を添加して490mLのスラリーを調製した。次いで、スラリーを攪拌しながら、4Nの水酸化ナトリウム水溶液10mLを少しずつ添加し、スラリーのpHを12〜13として、パルプをアルカリ処理した。その後、pHが8以下になるまで、アルカリ処理後のパルプを水で洗浄した。置換基量(カルボキシ基量)を測定したところ、0.81mmol/gであった。
次いで、アルカリ処理後のパルプにイオン交換水を添加し、固形分濃度0.5質量%のスラリーを調製した。そのスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−2.2S)を用いて、21500回転/分の条件で30分間解繊処理して、解繊パルプスラリーを得た。
解繊パルプスラリーにイオン交換水を添加してスラリー固形分濃度0.2質量%に調整し、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000Gの条件で遠心分離し、これにより分離した上澄み液を、微細セルロース繊維の水分散液3として回収した。
(製造例4)
オクテニル無水コハク酸の代わりに、オクチル無水コハク酸を用いた以外は製造例3と同様に行い、微細セルロース繊維の水分散液4として回収した。置換基量(カルボキシ基量)を測定したところ、0.76mmol/gであった。
(製造例5)
オクテニル無水コハク酸を用いなかった以外は製造例1と同様に行い、微細セルロース繊維の水分散液5として回収した。
(製造例6)
セルロースを含む繊維原料として、カルボキシ基含有量0.06mmol/g、パルプ濃度30質量%(水分70質量%)、絶乾質量換算で20gの広葉樹漂白クラフトパルプ(LBKP)を用意した。上記LBKPを容器内に収容し、その容器にオゾン濃度200g/m3のオゾン・酸素混合気体を5L導入し、25℃で2分間振とうした。このときのオゾン添加率はパルプ乾燥質量に対して5質量%であった。6時間静置した後、容器内のオゾンおよび空気を除去してオゾン酸化処理を終了した。処理終了後、イオン交換水で懸濁洗浄し、洗浄水のpHが6以上になるまで洗浄を繰り返した。その後、ろ紙を用いて減圧ろ過し、セルロース繊維濃度30質量%の酸化処理パルプを得た。
次いで、パルプにイオン交換水を添加し、固形分濃度0.5質量%のスラリーを調製した。そのスラリーを、解繊処理装置(エムテクニック社製、クレアミックス−2.2S)を用いて、21500回転/分の条件で30分間解繊処理して、解繊パルプスラリーを得た。
解繊パルプスラリーにイオン交換水を添加してスラリー固形分濃度0.2質量%に調整し、冷却高速遠心分離機(コクサン社、H−2000B)を用い、12000Gの条件で遠心分離し、これにより分離した上澄み液を、微細セルロース繊維の水分散液6として回収した。
<微細セルロース繊維複合体の製造>
(実施例1)
天然ゴムラテックス(固形分濃度:20質量%)100部に対してIKAホモジナイザーを用いて11000rpmで攪拌しながら、製造例1で得た微細セルロース繊維分散液1(0.2質量%)5質量部を添加し、さらに10分間攪拌して混合液を得た。混合液を真空乾燥機を用いて110℃、3時間乾燥して、微細セルロース繊維複合体1を得た。
(実施例2)
製造例2で得た微細セルロース繊維分散液2を用いて実施例1と同様に微細セルロース繊維複合体2を得た。
(実施例3)
製造例3で得た微細セルロース繊維分散液3を用いて実施例1と同様に微細セルロース繊維複合体3を得た。
(実施例4)
製造例4で得た微細セルロース繊維分散液4を用いて実施例1と同様に微細セルロース繊維複合体4を得た。
(比較例1)
製造例5で得た微細セルロース繊維分散液5を用いて実施例1と同様に微細セルロース繊維複合体5を得た。
(比較例2)
製造例6で得た微細セルロース繊維分散液6を用いて実施例1と同様に微細セルロース繊維複合体6を得た。
(比較例3)
微細セルロース繊維分散液を添加せずに実施例1と同様に固形ゴムを得た。
各実施例及び各比較例における樹脂エマルションの固形分と微細セルロース繊維分散液の微細セルロース繊維量との比率を表1に示す。
<評価>
実施例1〜4及び比較例1及び2の微細セルロース繊維複合体は、以下のように評価した。
各々の微細セルロース繊維複合体に下記のように添加剤を添加し、加硫して、加硫ゴム組成物からなる繊維強化材を作製し、その繊維強化材の機械的物性を測定した。
具体的には、各実施例及び比較例の微細セルロース繊維複合体105質量部(ゴム成分:100質量部、微細セルロース繊維1:5質量部)に対し、亜鉛華(1号亜鉛華、浅岡窯業原料社製)3質量部、ステアリン酸(和光純薬工業社製)3質量部を配合した。次いで、これらを、140℃で3分間混練装置(ラボプラストミルμ、東洋精機社製)を用いて混練した。得られた混練物に、加硫促進剤(N−tert−ブチル−2−ベンゾチアゾールスルフェンアミド、和光純薬工業社製)1質量部、硫黄(5質量%油処理粉末硫黄、鶴見化学工業社製)2質量部を添加し、80℃で3分間、上記と同じ混練装置を用いて混練することにより、ゴム組成物を得た。次いで、このゴム組成物を150℃で30分間加圧プレスして加硫して、厚さ1mmの繊維強化材を得た。得られた繊維強化材から所定のダンベル形状の試験片を作製し、その試験片を用い、JIS K6251に準じた引張試験によって破断強度及びM300(伸びが300%のときの引張弾性率)を測定した。測定結果を表2に示す。なお、表2における破断強度及びM300の数値は、比較例3の値を100とした相対的な指数である。指数が大きいほど、機械的物性に優れる。
比較例3の固形ゴムは、以下のように評価した。
すなわち、微細セルロース繊維複合体105質量部を固形ゴム100質量部に変更した以外は上記微細セルロース繊維複合体の評価と同様にして繊維強化材を得た。そして、上記微細セルロース繊維複合体の評価と同様に、繊維強化材の機械的物性を測定した。測定結果を表1に示す。
Figure 2015044948
実施例1〜4の微細セルロース繊維複合材から得た繊維強化材は、弾性率及び破壊強度が高かった。これに対し、比較例1では、カルボキシ基が存在しないため、水中での分散性が低く、樹脂エマルジョンと均一に混合されないことに加え、疎水性の官能基がないためゴムとの親和性が低く、機械的物性は不十分であった。比較例2の微細セルロース繊維複合体から得た繊維強化材は、機械的物性は優れるものの、疎水性の官能基がないためゴムとの親和性が低く、M300の値は実施例には及ばなかった。比較例3の固形ゴムは微細セルロース繊維を含まないため、該固形ゴムから得た繊維強化材は、機械的物性は不十分であった。

Claims (7)

  1. (a)セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維、及び(b)天然及び/又は合成樹脂エマルジョン、を含有するセルロース繊維複合体。
  2. 微細セルロース繊維が、セルロース繊維原料の水酸基に対して、疎水基とアニオン性基とを併せ持つ化合物を導入する工程によって製造されたものである、請求項1に記載のセルロース繊維複合体。
  3. 微細セルロース繊維が、(a)セルロース繊維原料を疎水基で置換された無水コハク酸により処理するセルロースのハーフエステル化工程、(b)上記ハーフエステル化工程で得られたハーフエステル化されたセルロースをアルカリ溶液で処理するアルカリ処理工程、及び(c)上記アルカリ処理されたセルロースを解繊処理する解繊処理工程を含む方法によって製造された微細セルロース繊維である、請求項1又は2に記載のセルロース繊維複合体。
  4. セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維の分散液と、天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合してセルロース−樹脂エマルジョン分散液を得る工程を含む、請求項1から3の何れか1項に記載のセルロース繊維複合体の製造方法。
  5. セルロースに疎水基とアニオン性基とが導入されている微細セルロース繊維の分散液と、天然及び/又は合成樹脂エマルジョンとを混合してセルロース−樹脂エマルジョン分散液を得る工程の後に、溶媒を除去し、固形分を回収する工程をさらに含む、請求項4に記載の製造方法。
  6. 請求項1から3の何れか1項に記載の微細セルロース繊維複合体を含む、繊維強化材。
  7. 請求項1から3の何れか1項に記載の微細セルロース繊維複合体を含む繊維強化材を成形することにより得られる成形品。
JP2013177570A 2013-08-29 2013-08-29 微細セルロース繊維複合体及びその製造方法 Active JP6270379B2 (ja)

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