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JP2014513790A - 後期乳癌のタンパク質バイオマーカー - Google Patents

後期乳癌のタンパク質バイオマーカー Download PDF

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JP2014513790A
JP2014513790A JP2013547690A JP2013547690A JP2014513790A JP 2014513790 A JP2014513790 A JP 2014513790A JP 2013547690 A JP2013547690 A JP 2013547690A JP 2013547690 A JP2013547690 A JP 2013547690A JP 2014513790 A JP2014513790 A JP 2014513790A
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マーレーン、エム.ダーフラー
トーマス、ピー.コンラーツ
ブライアン、エル.フッド
ニコラス、ダブリュ.ベイトマン
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Abstract

本特許出願は、早期(0期)乳癌と組織学的に規定された原発性腫瘍乳癌細胞と後期(3期)乳癌と組織学的に規定された原発性乳癌細胞の間で差別的に発現されることが見出されたタンパク質を開示し、記載する。これらのタンパク質は、個々にまたは特定の組み合わせで、診断および予後タンパク質アッセイにおいて乳癌患者由来の生物試料に対し使用することができ、乳癌患者の癌が早期、非侵襲性期または後期、侵襲性期にあることを示し得る。これらのタンパク質の差別的発現の決定はまた、後期乳癌の悪性度と闘う追加の療法を示すのに有用となり得る。無傷の全長タンパク質をアッセイすることができ、またはこれらのタンパク質のためのレポーターとして、これらのタンパク質に由来するペプチドをアッセイすることができる。これらのタンパク質はまた、「コンパニオン診断」タンパク質として同定することができ、ここで、診断および予後指標として使用される差別的に発現されたタンパク質はまた、乳癌の治療介入のための標的として使用することができる。タンパク質由来のペプチドの同位体標識バージョンもまた、本明細書で開示され、記載される。

Description

関連出願の参照
この出願は、「Protein Biomarkers of Late Stage Breast Cancer」と題する2010年12月29日に出願された米国特許仮出願第61/428,160号(その内容は、引用することにより本明細書の開示の範囲とされる)の恩典を主張する。
米国では、推定180,000の浸潤性乳癌の新規症例が女性の間で、年間基準で診断されており、およそ40,000人が毎年、乳癌で死ぬと予測される。肺癌のみが、女性におけるより多くの癌死亡の原因となっている。最新のデータに基づくと、乳癌と診断された女性の相対生存率は、診断後5年で89%生存、10年後に81%、15年後に73%となる。しかしながら、5年の相対生存率は、診断時により進行期(より侵襲性)にある女性間ではより低く、この場合、5年の相対生存率は限局性疾患(0および1期)では98%、局所疾患(2期)では84%、遠隔病期疾患(3および4期)では27%である。よって、最初、早期癌(0−2期)のように見える可能性があるより後期の癌(3および4期)を有する危険がより大きな患者を同定する能力を提供することは、生存率を増加させるのに最重要である。これは、より早い時点で、より侵襲性の疾患をもつそれらの患者を同定することに基づき、増強された、より多くの情報に基づいた決定を下すことができるからであり、これにより、最終的に命が救助される。
乳癌が患者において診断されると、典型的な初期治療は、腫瘍を手術により除去するものであり、続いて、化学療法治療が手術により除去されなかった全ての残った癌細胞を死滅させるように設計される。乳癌の病期の認識は、患者治療にとって重要であり、というのも、異なる期/段階の乳癌は、異なる治療戦略に異なって応答するからである。乳癌の病期、段階、および/または悪性度の決定は、患者から除去した後の実際の乳房腫瘍組織を分析することにより最もよく決定される。乳房腫瘍組織内の腫瘍細胞は、乳癌の段階、病期、および/または程度を決定するために、ならびに、患者体内に残っているすべての腫瘍細胞に対して使用するのに最も良い治療薬を同定するために、組織学的におよび分子的に分析することができる。癌患者組織の最も広くおよび都合良く入手可能な形態は、ホルマリン固定されたパラフィン包埋組織である。
手術により除去された組織のホルムアルデヒド/ホルマリン固定は、世界中で、癌組織を保存する飛び抜けて最も一般的な方法であり、標準の病理診療では認められている慣習である。ホルムアルデヒドの水溶液はホルマリンと呼ばれる。ホルムアルデヒド/ホルマリン固定は、典型的にはホルマリンと呼ばれるホルムアルデヒドの水溶液を使用する。「100%」ホルマリンは、ホルムアルデヒド(約40体積%のホルムアルデヒドまたは37質量%)を含む水の飽和溶液から構成され、酸化および重合度を制限するために少量の安定剤、通常メタノールを有する。組織が保存される最も一般的な方法は、全組織を長期間(8時間〜48時間)、一般に10%中性緩衝ホルマリンと呼ばれるホルムアルデヒド水溶液中に浸漬させ、続いて、固定された全組織をパラフィンろう中に包埋させ、室温で長期貯蔵するものである。よって、ホルマリン固定癌組織を分析する分子分析方法は、癌患者組織の分析のために最も容認され、頻繁に利用される方法である。
乳癌治療を決定するための重要な問題は、最初、非侵襲性限局性疾患(0−2期)を持つように見えるが、実際にはより侵襲性の疾患(3−4期)を持つ可能性があり、手術および初回化学療法治療に関わらず高い確率で再発するであろう患者を同定することである。患者が、実際には病理組織診断または他の手段から考えられるよりも、侵襲性の高い形態の乳癌であるので、その疾患は高い確率で再発するであろうことが、よりよく同定された場合、より積極的な手術(例えば、「乳房腫瘍摘出術」としても知られる胼胝切除に対立するものとして定型的乳房切除術)、初回化学療法、または追加の第二次療法をそれらの患者に対し実施することができる。
患者由来のホルマリン固定組織を分析することにより、その乳癌が他のものより侵襲性である患者を同定するように設計された分子検査が存在し、例えばGenomicHealth製のOncotypeDx検査およびAgendia製のMammaprint検査である。しかしながら、これらの検査では、疾患再発または非再発の可能性を示すことができない中間的なカテゴリーに入る患者の数が多くなってしまう。さらに、既存の試験は、核酸を分析し、乳癌組織/細胞中に差別的に存在する実際の機能的実体、タンパク質を分析しない。タンパク質を乳癌の侵襲型の指標として使用する検査は、より有利であり、というのは、主に細胞の働きを実行するのはタンパク質であって、核酸ではないからであり、細胞を癌化させるのは異常に発現されたタンパク質であるからである。さらに、異常に発現されたタンパク質は薬物に標的とさせることができ、選択的にまたは特異的に癌細胞が攻撃される。よって、タンパク質を分析する診断検査、および分析を実施するプロテオミクス技術が有利である。
プロテオミクスの分野は生物体内の全てのタンパク質のアイデンティティー、量、構造、および生物化学および細胞機能を確立しようと努力している。プロテオミクスの適用は、歴史的に、主に1度に1タンパク質を基本に前進している。ヒトプロテオームは、何十万ものタンパク質を含み、最近開発されたプロテオミクス技術を用いて、疾患憎悪の間の、固形組織内の細胞において過剰発現されたタンパク質ならびに体液中に流されたタンパク質の変化は今や、検査することができる。罹患細胞対正常細胞において差別的に発現されることが見いだされている特異タンパク質、およびタンパク質のパターンは、ある疾患状態を反映し、診断となり得る。
近年、臨床医学/病理学とプロテオミクスの間のインターフェースを提供する先進技術および方法が開発されている。スループットの高い網羅的プロテオミクス分析技術、例えば液体クロマトグラフィー−タンデム質量分析(LC−MS/MS)が、疾患に特異的な生物試料からプロテオミクスプロファイルを作成するために使用され得る。そのような網羅的プロファイルは、全ての型の生物試料、例えば凍結組織、ホルマリン固定組織、および体液に対し実施することができる。
癌に対する簡便な、および信頼できる標的スクリーニング/診断検査なしでは、分子診断アッセイの欠如は医療制度を悩まし、悪性腫瘍をそれらの早期において検出し治療する努力を複雑にし続ける。早期対後期侵襲性乳癌組織で差別的に発現された乳癌タンパク質バイオマーカーは、乳癌の診断を大きく改善することにより、女性を乳癌で苦しめることを減らす手助けをし、診断および予後の可能性の改善を提供し、より効果的に乳癌を治療することができる薬物の開発のための標的を提供するであろう。さらに、乳房組織ルーメン中、最終的に血液中への限局性排出に起因する体液中のこれらのバイオマーカーの存在は、プロテオミクスに基づくスクリーニングおよび早期検出のためにサンプリングすることができる、容易に利用できる体液を提供するであろう。早期対後期乳癌に対するプロテオミクスに基づく診断/スクリーニング検査および治療戦略の開発は、乳癌診断、予後、および療法のための「個別化医療」アプローチに対する重要な医学的進歩を表すであろう。
本開示は、とりわけ、組織学的外見により、疾患の侵襲性のより低い病期(0期)の形態として遮蔽され得る後期(3期)乳癌疾患の存在を診断する方法を提供する。試料が患者から入手される。試料は乳癌組織、乳癌細胞、または患者の癌組織に由来する細胞/タンパク質を含み得る体液、例えば血清または吸引液である。表1に列挙される少なくとも1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の存在および発現のレベルが試料において決定される。後期(3期)において検出されるタンパク質の発現レベルが、早期(0期)乳癌における同じタンパク質の発現レベルと比較される。少なくとも1つ以上のタンパク質、または複数のタンパク質の組み合わせの差別的発現は、後期(3期)乳癌疾患の存在を示す。このように、予後を決定することができ、これは乳癌が後期(3期)となることを決定することであり、これは後期(3期)対早期(0期)に対する異なる治療戦略を示し得る。1つの実施形態では、タンパク質、またはそのペプチド断片は質量分析により検出され、少なくとも1つ以上のタンパク質の発現レベルは、スペクトルカウント量子化質量分析または選択反応モニタリング(SRM)質量分析により決定され;これはまた、多重反応モニタリング(MRM)質量分析とも呼ばれ、以後、まとめてSRM/MRMアッセイ(複数可)と呼ばれる。別の実施形態では、タンパク質マイクロアレイまたはイムノアッセイにより、タンパク質が検出され、それらの発現レベルが決定される。
この開示はまた、乳癌における治療介入のためのタンパク質標的を同定する方法を提供する。表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の存在および発現レベルが試料において検出される。早後期(3期)乳房組織において検出されるタンパク質の発現レベルが、早期(0期)乳癌における同じタンパク質の発現レベルと比較される。1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の差別的発現は、療法の選択を示し、乳癌における治療介入のための特定の標的を規定することができる。
タンパク質発現を評価するための試料の選択は、固形組織(正常または罹患)および外科的手段、例えば生検および吸引により患者から得られる体液を含む。タンパク質発現は固形腫瘍組織由来の細胞または組織試料において最も都合良く検出され、測定される。というのも、これらは増殖し、疾患を引き起こす実際の細胞であるからである。しかしながら、時として、体液、例えば腫瘍自体を取り囲む血液および/または腹水を採取することが患者にとって浸潤性が低く、より快適である。これらの流体源は多くの表1に列挙されるタンパク質を含む可能性があり、というのも、それらは腫瘍細胞により周囲の流体中に分泌され得るからであり、または腫瘍細胞自体が固形腫瘍から除去され、今度は流体中で見いだされ得るからであり、多くの場合、それらは乳癌患者から採取するのがより容易な試料である。表1に列挙されるタンパク質は乳癌患者由来の固形組織または体液のいずれかで検出することができ、レベルが測定され得る。
1つの実施形態では、バイオマーカーの採取は、乳癌が早期(0期)か後期(3期)であるかないかを診断するために提供され、下記工程を含み:
(a)ヒト患者由来の試料中の、表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の発現レベルを測定する工程であって、前記試料は乳癌組織、乳癌細胞、または、前記患者の乳癌前記試料由来のタンパク質を含有する体液、例えば血液もしくは腹水を含む、工程;および
(b)早期(0期)乳癌における表1に列挙されるそれらのタンパク質の発現レベルと比較した場合の、後期(3期)乳癌における表1に列挙される前記1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の発現の増加および/または減少を決定する工程;
ここで、それらの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の同定は、原発性乳癌が、前記患者において、早期(0期)に対し後期(3期)対となる傾向が強い可能性を示す。診断方法の別の実施形態では、増加する、表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質が検査される。診断方法のさらに別の実施形態では、減少する表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質が検査される。診断方法のさらに別の実施形態では、増加する表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質が、減少する表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質と組み合わせて検査される。患者から得られた試料中で増加(過剰発現)および/または減少(過小発現)することが見いだされた表1のバイオマーカータンパク質の数が多いほど、原発性乳癌が、その患者において後期(3期)癌となる確率が高くなる。
本発明のある実施形態が下記で記載される。
1.下記工程を含む、乳癌を早期原発性乳癌(0期)または後期(3期)乳癌として診断する方法:
a)ヒト患者由来の試料中の表1に列挙されるタンパク質の少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルを測定する工程であって、前記試料は、乳癌組織、乳癌細胞、または前記患者の乳癌前記試料由来のタンパク質を含有する体液、例えば血液もしくは腹水を含む、工程;および
b)早期(0期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルと比較した場合の、後期(3期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現の増加および/または減少を決定し、原発性乳癌が前記患者において侵襲性がより高いまたは低いという可能性を示す工程。
2.前記乳癌試料が乳房上皮細胞から本質的に構成される、実施形態1の方法。
3.前記体液は、分画または非分画の、血液、血清、血漿、リンパ液、または胸水貯留により採取された流体を含むが、これらに限定されない、実施形態1の方法。
4.組織は生検または外科的処置により採取される、実施形態1の方法。
5.組織は化学的に固定され、保存される、実施形態4の方法。
6.前記化学的固定および保存はホルマリン固定およびパラフィン包埋を含む、実施形態5の方法。
7.組織は凍結される、実施形態4または5の方法。
8.前記タンパク質は、無傷な、全長タンパク質として測定され、または無傷な、全長タンパク質の断片化により得られる複数のまたは個々のペプチドを測定することにより測定される、実施形態1の方法。
9.前記タンパク質は質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルは、前記質量分析後のスペクトルカウント定量化により決定される、実施形態1−8のいずれかの方法。
10.前記タンパク質は質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルは、選択反応モニタリング(SRM)アッセイにより決定される、実施形態1−8のいずれかの方法。
11.前記タンパク質は質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルは、多重反応モニタリング(MRM)アッセイと呼ばれるマルチプレックスSRMアッセイにより決定され、この場合、1つを超えるタンパク質が単一の質量分析において検出され、定量化される、実施形態1−8のいずれかの方法。
12.前記質量分析は、LC−ESI−MS/MS、MALDI−MS、タンデムMS、TOF/TOF、TOF−MS、TOF−MS/MS、三連四重極型MS、および三連四重極型MS/MSからなる群より選択される、実施形態8−11のいずれかの方法。
13.前記質量分析は液体クロマトグラフィー−タンデム質量分析を含む、実施形態12の方法。
14.タンパク質マイクロアレイまたはイムノアッセイにより、前記タンパク質は検出され、それらの発現レベルが決定される、実施形態1−88のいずれか一つの方法。
15.前記イムノアッセイは、免疫組織化学、Westernブロット、ドットブロット、およびELISAからなる群より選択される、実施形態14の方法。
16.下記工程を含む、原発性乳癌の療法の選択を示す方法:
a)ヒト患者由来の試料中の表1に列挙されるタンパク質の少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの存在を検出し、その発現レベルを測定する工程であって、前記試料は、乳癌組織、乳癌細胞、または前記患者の乳癌前記試料由来のタンパク質を含有する体液、例えば血液もしくは腹水を含む、工程;および
b)早期(0期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルと比較した場合の、後期(3期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現の増加および/または減少を決定し、原発性乳癌が前記患者において侵襲性がより高いまたは低いという可能性を示す工程。
17.表1の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のタンパク質またはそれらのペプチド断片の量を定量化することを含む、方法。
18.表1の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、もしくは10以上のタンパク質、それらのペプチド、またはそれらに対する抗体を含む組成物。
19.表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含み、各ペプチドは異なるタンパク質に由来する、実施形態18の組成物。
20.ペプチドの各々は下記からなる群より独立して選択される1つ以上の同位体で標識される、実施形態19の組成物:18O、17O、34S、15N、13C、2Hまたはそれらの組み合わせ。
21.後期(3期)乳癌となる原発性腫瘍由来の組織中で増加する、表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含む、実施形態19−20のいずれかの組成物。
22.後期(3期)乳癌となる原発性腫瘍由来の組織中で減少する、表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含む、実施形態19−21のいずれかの組成物。
23.前記組成物は実質的に純粋である、または他のタンパク質、膜脂質および/または核酸の任意の組み合わせから選択される他の細胞成分を含まない、実施形態18−22のいずれかの組成物。
24.前記タンパク質消化物中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の核酸のレベル(量)または配列を評価するおよび/または決定することをさらに含む、実施形態1−17のいずれかの方法。
25.前記核酸は、約15、20、25、30、35、40、50、60、75、または100を超えるヌクレオチド長から独立して選択される長さを有する、実施形態24の方法。
26.前記核酸は、約150、200、250、300、350、400、500、600、750、1,000、2,000、4,000、5,000、7,500、10,000、15,000、または20,000未満のヌクレオチド長から独立して選択される長さを有する、実施形態25の方法。
27.レベル(量)または配列を評価するおよび/または決定することは、下記の任意の1つ以上により、核酸中のヌクレオチドの配列および/または核酸の特性のいずれかを決定することを含む、実施形態24−26のいずれかの方法:核酸配列決定、制限断片多型解析の実施、別の核酸とのハイブリダイゼーションの実施、1つ以上の欠失および/または挿入の同定、および/または突然変異、例えば限定はされないが、一塩基対多型、移行および/またはトランスバージョンの存在の決定。
28.1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の核酸が表1のタンパク質をコードする、実施形態24−27のいずれかの方法
29.前記核酸は下記配列番号のタンパク質をコードする実施形態24−28のいずれかの方法:表1の1−50、51−113、1−25、26−50、51−75、76−100、1−10、11−20、21−30、31−40、41−50、51−60、61−70、71−80、81−90、91−100、101−113またはそれらの断片。
発明の具体的説明
バイオマーカー
臨床医学/病理学とプロテオミクスのインターフェースでの方法が使用され、早期(0期)乳癌上皮細胞および後期(3期)乳癌上皮細胞の間で差別的に発現されたタンパク質が同定された。表1で提供されるタンパク質のタンパク質リストは、早期(0期)乳癌組織および後期(3期)乳癌組織から得られた細胞の網羅的LC−MS/MSプロテオミクスプロファイリング;および早期(0期)乳癌細胞において一貫して過剰発現または過小発現されたタンパク質を後期(3期)乳癌細胞と比較することにより決定した。注目すべきことは、これらのタンパク質の多くまたは全てが、乳癌細胞に由来する体液、例えば腹水または血液に由来する流体、例えば血漿および血清中で容易にアッセイされ得ることである。本明細書で記載されるリストからの特異タンパク質発現に対してアッセイすることにより、乳癌の診断的評価に対してアッセイされるのは、乳房由来組織、乳房上皮細胞、または体液のいずれかである。また、1つ以上の同じタンパク質が、薬物がこれらのタンパク質に向かって誘導される標的治療アプローチのための基礎を形成する。これらのタンパク質の同定は、被験体から採取した様々な生物試料、例えば固定および凍結組織、および血液および腹水の両方に由来する体液試料において、早期(0期)〜後期(3期)乳癌を決定する能力を提供する。疾患分析のための診断および予後エンドポイントは、単一分析物およびプロテオミクスパターンの両方を含む。プロテオミクスパターンは、多くの個々のタンパク質から構成することができ、その各々は、個々に早期(0期)〜後期(3期)乳癌を同定せず、集合的に、早期(0期)〜後期(3期)乳癌を同定することができる。診断、予後、および再発乳癌の療法のために使用される個々のタンパク質、タンパク質のパターン、および/または複数のタンパク質の採取もまた提供される。
本明細書で提供される方法は、原発性乳癌の進行期(早期対後期)の評価および乳癌を有する被験体(患者)に対する治療戦略を可能にする。方法は視覚的な組織学的方法により早期非侵襲性(0期)であるように見える乳癌がより侵襲性の進行期(3期)の乳癌となる可能性があるかどうかを決定するのに有用である。表1のタンパク質のリストから1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質を測定することにより、乳癌を被験体内で診断することができ、その被験体の予後を決定することができ、その被験体の疾患に特異的な薬物を選択することができる。組織の試料、例えば、被験体から外科的に獲得されまたは生検が行われ、凍結され、または化学的に固定されたもの、または体液、例えば血液、血清、血漿、および/または腹水が検査され、タンパク質発現が評価および測定される。
早期(0期)である乳癌を有する被験体由来の生物試料対乳癌が後期(3期)である被験体由来の生物試料で見いだされる表1のタンパク質のリストからのタンパク質における観察される差は、疾患タンパク質プロファイルを表し、患者における癌病理の存在、非存在、性質または程度を示す。
1つの実施形態では、後期(3期)乳癌タンパク質プロファイルと基準早期(0期)乳癌タンパク質プロファイルの間の差は、表1のリストからの1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のバイオマーカータンパク質の量の差を含む。被験体における乳癌病理を評価するための方法は、異なる疾患状態間または疾患状態と正常状態の間で区別することを含む。そのようなプロファイルはまた、予後を決定するために使用され、これは、ある被験体における乳癌の進行または退行の程度および予測をモニタすることを目的とする。このために、後期(3期)乳癌タンパク質プロファイルは、被験体から前に入手された生物試料、例えば、治療前に、または一般健康スクリーニングの一部として入手された生物試料に由来することができる。
方法はまた、治療決定、例えば薬物または手術の有効性を評価するように適合される。薬物療法の選択の場合、後期(3期)乳癌タンパク質プロファイル内の1つ以上のタンパク質が薬物治療のための標的として機能し得る。1つの実施形態では、薬物は特異的に表1のタンパク質のリストからの個々の、特異タンパク質と相互作用する。別の実施形態では、薬物は表1のリストからのタンパク質の結合パートナーと相互作用し、これにより表1のタンパク質の、その結合パートナーと相互作用するまたは生物学的機能を実行する能力を変化させる。さらに別の実施形態では、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質の発現プロファイルは、薬物療法、および/または期間/レジメンを選択するために使用することができる。
方法はさらに、後期(3期)乳癌の疑いがある被験体由来の生物試料の検査タンパク質プロファイルと早期(0期)乳癌を有する被験体由来の生物試料からの基準タンパク質プロファイルの間の、表1のタンパク質リストからの1つ以上のタンパク質差に基づく分類モデルまたはアルゴリズムを含む。
いくつかの実施形態では、早期(0期)または後期(3期)乳癌タンパク質プロファイルまたは両方が、質量分析を用いて作成される。そのような実施形態では、使用される質量分析の方法は、都合良くイオントラップ機器または三連四重極型機器を使用し得る。一般に、質量分析による分析のために、無傷の全長タンパク質が、タンパク質試料のタンパク質分解酵素、例えばトリプシン、パパイン、キモトリプシン、などによる処理により個々のペプチドに低減され、よって複合タンパク質試料調製物がペプチドから構成される複合ライセートとされる。そのようなペプチドライセートは、質量分析による生物試料由来のタンパク質の分析のための試料の好ましい形態であり、ここで、特異な個々のペプチドの定量的存在は、ペプチドが誘導される無傷の全長タンパク質の定量的存在を示す。1つの実施形態では、網羅的様式での同時の全てのペプチドの分析は、イオントラップ質量分析機器上で都合良く実施され得る。1つの実施形態では、個々の特異ペプチド、よって、それらが由来するタンパク質にアッセイを特異的に集中させる標的ペプチドの分析は、三連四重極型質量分析機器上で実施される。三連四重極型質量分析による標的とされる定量的タンパク質分析の実施は、SRM/MRM方法を用いて達成され得る。その方法は、生物試料が獲得された被験体における後期(3期)乳癌の可能性を調査するためのタンパク質プロファイルを作成するために使用することができる。
質量分析による分析の前に、ライセート中のペプチドを質量分析によるそれらの分析および測定を促進する様々な技術に供してもよい。1つの実施形態では、ペプチドは、親和性技術、例えば免疫学に基づく精製(例えば、免疫親和性クロマトグラフィー)、イオン選択的媒質上でのクロマトグラフィーにより、またはペプチドが修飾されている場合、適切な媒質、例えば炭水化物修飾ペプチドの分離のためのレクチンを使用する分離により、分離することができる。1つの実施形態では、質量分光分析前にペプチドの免疫学的分離を採用するSISCAPA方法が使用される。SISCAPA技術は、例えば、米国特許第7,632,686号において記載される。他の実施形態では、レクチン親和性法(例えば、親和性精製および/またはクロマトグラフィーが質量分析による分析前にライセートからペプチドを分離するために使用され得る。ペプチドの群の分離のための方法、例えばレクチンに基づく方法は、例えば、Geng et al., J. Chromatography B, 752:293-306 (2001)において記載される。免疫親和性クロマトグラフィー技術、レクチン親和性技術および他の形態の親和性分離および/またはクロマトグラフィー(例えば、逆相、サイズに基づく分離、イオン交換)は、質量分析によるペプチドの分析を促進するために任意の好適な組み合わせで使用され得る。
別のアッセイ方法は、サンドイッチ型アッセイを含む抗体に基づく方法を使用してタンパク質を検出する前に、タンパク質および/またはタンパク質由来のペプチドを、マイクロアレイ上に固定する(例えば、固定された抗体を使用して)ことを含む。他のアッセイ方法は、薄い組織切片上での抗体に基づくタンパク質検出方法を使用する免疫組織化学的分析を含み、この場合、タンパク質は組織切片内で全長のまま維持される(タンパク質分解を受けない)。さらに他のアッセイ方法は、抗体に基づくWesternブロットおよびELISAタンパク質検出方法を含み、この場合、調べられるタンパク質調製物は無傷の全長タンパク質および/または誘導ペプチドである。これらの記載されるタンパク質検出方法はすべて、全体の無傷なタンパク質に由来する個々のポリペプチドを検出するために使用することができ、よって、これらの方法は必ずしも全体の無傷なタンパク質の検出を必要としないが、全体の無傷なタンパク質に由来するペプチドの検出を含むことはできる。これらの方法は、単独で、または任意の組み合わせで、例えば質量分析に基づく方法との組み合わせで使用することができる。当技術分野において知られている任意の好適な報告/検出システムは、そのようなアッセイと共に使用することができ、限定はされないが、蛍光、UV/Visクロマトフォア発現、プラズモン共鳴、金属染色、などが挙げられる。
したがって、表1のタンパク質リストからのタンパク質およびこれらのタンパク質に由来するポリペプチドを検出するために有用な方法が提供される。患者における後期(3期)乳癌疾患を示す乳癌病理の存在、非存在、性質または程度は、リストからの1つ以上の発現されたバイオマーカータンパク質および/または同じタンパク質からの1つまたは複数の誘導ペプチドの発現を考慮して評価することができる。
さらに別の態様では、表1で見られる1つ以上のタンパク質、またはそれらの誘導ペプチドの存在をアッセイすることにより、患者または患者の集団を乳癌に対してスクリーニングするための方法が提供される。使用されるアッセイ(複数可)は、質量分析アッセイ、免疫アッセイ、例えばWesternブロット、酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)、または無傷な組織切片に対する免疫組織化学的方法、または任意のそれらの組み合わせを含み得る。上記のように、乳癌再発の可能性の増加に伴い増加または減少する複数(例えば、1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上)のタンパク質または誘導ペプチドを分析することができ、よって、スクリーニングアッセイの予測力が増加する。1つの実施形態では増加する、表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質が、減少する表1に列挙される1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ以上のタンパク質と組み合わせて検査される。
バイオマーカーの同定
タンパク質バイオマーカー(例えば、表1のタンパク質)は、組織学的に決定された早期(0期)原発性腫瘍から得られた乳癌上皮細胞および組織学的に決定された早期(0期)乳癌である原発性腫瘍から得られた乳癌上皮細胞で観察されたそれらの発現の差別的パターンに基づいて選択した。いくつかのタンパク質のレベルは、早期(0期)乳癌組織から得られた癌細胞において、後期(3期)癌細胞における同じタンパク質のレベルに比べ増加し、他のタンパク質のレベルは早期(0期)癌組織細胞において、後期(3期)癌細胞のレベルに比べ減少した。
表1のデータは、後期(3期)乳癌および早期(0期)乳癌に苦しむ患者の組織および細胞に由来するタンパク質ライセートの質量分析により収集した。2つの患者集団の細胞から得られたタンパク質ライセートは、差別的タンパク質発現についての必要な情報全てを含む。それらの患者集団の細胞由来のタンパク質ライセートは、Liquid Tissue(商標)プロトコルおよび試薬を用いて調製した。調製方法は、細胞(組織試料)を組織マイクロダイセクションにより管内へ収集すること、続いて細胞(組織試料)を昇温で、緩衝液中、長期間維持し(例えば、約80℃〜約100℃で、約10分〜約4時間の期間)、タンパク質架橋結合を逆転または放出させることを含む。使用される緩衝液は、中性緩衝液(例えば、トリスに基づく緩衝液、または界面活性剤を含む緩衝液)であり、都合良く、質量分光分析を妨害しない緩衝液である。ホルマリンにより誘導された架橋結合がマイナスの影響を受けるとすぐに、その後、細胞は予測可能な様式で、プロテアーゼ(例えば、トリプシン)を使用して完全に消化される。加熱およびタンパク質分解の結果は、液体の、可溶性の、希釈可能な生体分子ライセートである。
調製されたライセートはその後、網羅的プロテオミクス質量分析により分析され、データは最初、各タンパク質ライセート中のペプチドの総数の同定として提示される。可能な限り多くのペプチドが、単一ライセートの1回のMS分析において同定されるとすぐに、その後、ペプチドのそのリストが、研究セットにおける全てのライセートにわたって同定されたペプチドのリストと比較された。よって、質量分析による差別的タンパク質発現を決定するための開始点は、1つの試料および/または同様の試料の群で発現されたことが見いだされたペプチドのリストであり、第2の試料および/または同様の試料の群で発現されたことが見いだされたペプチドのリストと比較された。7つの(7)Liquid Tissue(商標)試料の第1の群は、早期(0期)原発性乳癌組織に由来し、9つの(9)Liquid Tissue(商標)試料の第2の群は、後期(3期)原発性乳癌組織に由来した。これらの2つの患者の群間、早期(0期)乳癌対後期(3期)乳癌で差別的に発現されたそれらのタンパク質の比較は、表1で説明されるタンパク質の初期研究セットを形成した。
再発を患った患者および再発乳癌を患わなかった患者において見いだされたペプチドのリストからの差別的タンパク質発現の分類は、最初に、どのタンパク質が与えられたペプチドリストにより表されたかを決定し、その後、各タンパク質に対し同定されたペプチドの総数をカウントすることにより達成された。そのデータ照合方法は、スペクトルカウント(Spectral カウント)法(SC)として知られている。よって、あるタンパク質に対するスペクトルカウントは、単一ライセート中のそのタンパク質に対し同定されたペプチドの総数に基づいており、それはMSにより分析されたライセート中のそのタンパク質の存在量に対する相対指標となる。スペクトルカウントは、1つの試料および/または同様の試料の群からのあるタンパク質に対する相対タンパク質存在量を、次の試料および/または同様の試料の群と比較する能力を提供する数学的方法である。このアプローチはまた、ある試料内の個々のタンパク質間でのタンパク質存在量を区別するために使用することができる。
何千もの個々のタンパク質の間のスペクトルカウントが、再発乳癌を生じさせた複数の原発性の患者由来の腫瘍から得られた乳癌上皮細胞および再発乳癌を生じさせなかった複数の原発性の患者由来の腫瘍から得られた乳癌上皮細胞から得られた試料で、比較される。
このように、タンパク質存在量は、ペプチドのスペクトルカウンティング(SC)を使用する、複数の乳癌組織由来のタンパク質ライセートの質量分析により得られた。さらに、その配列が複数のタンパク質アイソフォームに位置したペプチドは、節減の原理によりグループ分けされた。疾患期サブグループによる患者試料にわたるタンパク質存在量の統計学的に有意な変化を決定するために、早期(0期)対後期(3期)患者試料から同定されたペプチドの階層教師つきクラスター分析を実施した。この場合、同定された総スペクトルカウントペプチドの分散が、教師つき群における試料の60%は、あるタンパク質に対し2(2)以上の最小ペプチドカウントを有することを要求するフィルタ基準と対応されたMann−Whitney順位和検定(有意性レベルp≦0.05、Fisherの正確確率検定)を用いて決定された。
表1におけるタンパク質の選択は、早期(0期)乳癌組織対後期(3期)乳癌組織において有意に(有意性レベルp≦0.05、Fisherの正確確率検定)高いまたは低いスペクトルカウント存在量を示したそれらのタンパク質に限定された。
表1は113のタンパク質の名称を示し、32は存在量が増加し、81は減少したものであり、これらは早期(0期)対後期(3期)乳癌患者を有意に区別する。1つの実施形態では、診断方法は、増加したレベルを有する少なくとも1つ以上のタンパク質を使用し、別の実施形態では、減少したレベルを使用し、さらに別の実施形態では、増加した、および減少したレベルの組み合わせを使用する。さらに、診断方法は単一のアッセイにおいて、複数のタンパク質にわたる減少した発現および/または増加した発現の特定の組み合わせを含むことができ、後期(3期)乳癌を示すおよびその診断となるタンパク質発現変化のパターンが与えられる。表1の最上部に沿って左から右へ示される情報は下記である:1)Uniprotアクセッション番号、2)早期(0期)乳癌と後期(3期)乳癌の間のlog比率スペクトルカウント変化、3)後期(3期)乳癌における変化の向き、4)タンパク質略称、および5)タンパク質の名称。このリスト中の全てのタンパク質は、それらの有意性を示す0.05未満のP値の基準を満たし、よって、これらのタンパク質の各々が侵襲性乳癌の診断、予後、または治療標的のために使用することができる後期(3期)乳癌の候補バイオマーカーとして同定される。
本方法は、表1に列挙されるタンパク質を使用する診断、予後、治療処置の方法および組成物だけでなく、関連タンパク質を使用するものを含む。1つの実施形態では、関連タンパク質は、少なくともいくつかのアミノ酸配列を表1のタンパク質と共有するタンパク質/ポリペプチドを含み、これらは、表1のタンパク質をコードする遺伝子からの別の転写物(または別に処理された転写物)の翻訳により生成される。別の実施形態では、関連タンパク質は、翻訳または翻訳後レベルでの変更(例えば、翻訳後修飾)により生成された、表1のタンパク質と少なくともいくらかのアミノ酸配列を共有するタンパク質/ポリペプチドを含む。いずれかの実施形態では、関連タンパク質は、表1のタンパク質で見出される配列と同一である、5、6、7、8、10、12、15、18または20を超える隣接アミノ酸を含み得る。
本明細書で提供される実施形態は、1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、8つ以上、または10以上の表1のタンパク質、またはそれらのポリペプチド断片を含有する組成物を含む。いくつかの実施形態では、組成物は、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、または7つ以上の、表1で見出されるタンパク質またはそれらのタンパク質のペプチド断片に特異的に結合する抗体を含む。ペプチドを含む組成物は、同位体標識された1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、8つ以上、または10以上のペプチドを含み得る。ペプチドの各々は、下記からなる群より独立して選択される1つ以上の同位体で標識され得る:18O、17O、34S、15N、13C、Hまたはそれらの組み合わせ。同位体標識されたかどうかに関係なく、表1のタンパク質のいずれか由来のペプチドを含む組成物は、いずれかの与えられたタンパク質由来のペプチドを全て(例えば、トリプシンペプチドの完全な組)含む必要はない。いくつかの実施形態では、組成物は表1または表2に現れる2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ、10以上のタンパク質に対する1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、または7つのペプチドのみを含む。ペプチドを含む組成物は、乾燥または凍結乾燥材料、液体(例えば、水性)溶液または懸濁液、アレイ、またはブロットの形態をとることができる。
バイオマーカーの使用
本明細書で記載されるタンパク質バイオマーカーは、乳癌を有する患者の治療を改善するのに有利に使用することができる。後期(3期)乳癌対早期(0期)乳癌における1つ以上のタンパク質の過剰発現および/または過小発現ならびに生物試料におけるこの過剰発現および/または過小発現をアッセイする能力を使用して、乳癌を有する者が、他よりも侵襲性である癌の型を有し、そのようなものとして治療されるべきかどうかを決定することができる。患者がより侵襲性である乳癌の形態を有することを示唆するタンパク質プロファイルが作成された場合、結果はまた、侵襲性のより低い乳癌を有する患者のために使用されるものとは異なる、療法および/または治療レジメンの選択を示し得る。さらに、複数のタンパク質の変化した発現に基づく決定は、1つまたは2つのタンパク質の個々の評価よりも、後期(3期)乳癌の指標として効果的である可能性が高い。本方法は、乳癌の侵襲型に苦しめられる疑いがある個体からの単一の生物試料における、同時の複数のタンパク質の評価および相関を含み、それらを提供する。
後期(3期)乳癌対早期(0期)乳癌における1つ以上のタンパク質の過剰発現および/または過小発現ならびに生物試料におけるこの過剰発現および/または過小発現をアッセイする能力を使用して、疾患治療の最も良好な過程を達成するためにどの治療薬が選択されるのかを決定するのを助けることができる。1つ以上の、本明細書で示されるタンパク質は、薬物により直接標的させることができ、よって、乳癌細胞は、1つ以上のこれらのタンパク質を発現していない組織中の正常細胞の代わりに優先的に死滅させることができる。
1つ以上のこれらのタンパク質を、再発乳癌のバイオマーカーとして使用してアッセイされる生物試料の型は、生検が行われた組織または外科的に除去された組織を含む。組織は新鮮であり、凍結され、および/または化学的に固定させることができ、例えばホルマリンおよび他の同様の化学固定液中で保存されるものである。とることができる別の形態の生物試料は、分画または非分画の生物流体試料、例えば血清、血漿、全血、リンパ液、および腹水である。患者由来の生物試料のこれらの形態の全てが、表1の1つ以上のタンパク質の発現についてアッセイされ得る。
核酸およびタンパク質はどちらも、本明細書で使用される同じ生体分子ライセート調製物から分析することができる(例えば、米国特許第7,473,532)ので、同じ試料から、疾患診断および薬物治療決定についての追加の情報を作成させることができる。例えば、細胞の状態およびそれらの非制御増殖、潜在的な薬物耐性、および癌の発生についての可能性に関する追加の情報がそれらのライセート調製物から核酸を分析することにより得られ得る。タンパク質/ペプチド分析および核酸分析の両方にライセート調製物を使用することにより、任意の1、2、3、4、5つ以上の遺伝子および/または核酸、および/またはそれらがコードするタンパク質の状態についての情報(例えば、mRNA分子およびそれらの発現レベルまたはスプライス変異)を、同じ生体分子ライセート調製物から入手することができる。例えば、表1の任意の1つ、2つ、3つ、4つ、5つ以上のペプチド、およびまたはそれらが由来するタンパク質またはそれらのタンパク質をコードする核酸についての情報が評価され得る。核酸は、例えば、下記により検査することができる:1つ以上の配列決定方法、制限断片多型分析の実施、別の核酸とのハイブリダイゼーションの実施、欠失、挿入の同定および/または突然変異、例えば限定はされないが、一塩基対多型、移行および/またはトランスバージョンの存在の決定。そのような検査は、任意の好適なフォーマット、例えば限定はされないが、アレイ、マイクロアレイ、ブロット上、または溶液中(例えば、ポリメラーゼ連鎖反応「PCR」またはリガーゼ連鎖反応「LCR」による)で実施することができる。
別の核酸とのハイブリダイゼーションが使用される場合、アッセイまたは検査は、任意の好適なフォーマット(例えば、アレイ/マイクロアレイ、ブロット、など)で、核酸を、特異結合を得るために好適なストリンジェンシーの条件下で接触させることにより実施することができる。ハイブリダイゼーション反応の要求される「ストリンジェンシー」は当業者により決定可能であり、一般にプローブ長、洗浄温度、および塩濃度に依存する経験的計算を含む。一般に、プローブが長いほど、適正なアニーリングに対してより高い温度が必要とされ、プローブが短いほど、必要とされる温度が低い。ハイブリダイゼーションは一般に、変性DNAの、相補鎖が、それらの融解温度より低い環境に存在した場合、これとアニールする能力に依存する。プローブとハイブリダイズ可能な配列との間の所望の相同性度が高いほど、使用することができる相対温度が高くなり、相対温度が高いほど、ハイブリダイゼーション反応をよりストリンジェントにする傾向があり、逆の場合も同じである。例えば、Ausubel et al., Current Protocols in Molecular Biology, Wiley Interscience Publishers, (1995)を参照されたい。ハイブリダイゼーション反応は典型的にはストリンジェントな条件または中程度にストリンジェントな条件を使用する。
「ストリンジェントな条件」は、典型的には、低いイオン強度、変性剤(例えば、ホルムアミド)ありまたはなし、および洗浄のための高温、例えば、50℃の0.015M塩化ナトリウム/0.0015Mクエン酸ナトリウム/0.1%ドデシル硫酸ナトリウムを使用する。
「中程度にストリンジェントな条件」は、Sambrook et al., Molecular Cloning: A Laboratory Manual, New York: Cold Spring Harbor Press, 1989により記載されるように特定することができ、上記で記載されるものよりもストリンジェントでない洗浄溶液およびハイブリダイゼーション条件(例えば、温度、イオン強度および%SDS)の使用を含むことができる。中程度にストリンジェントな条件の一例は、37℃での、下記を含む溶液中での一晩中のインキュベーション:20%ホルムアミド、5X SSC(150mM NaCl、15mMクエン酸三ナトリウム)、50mMリン酸ナトリウム(pH7.6)、5Xデンハート液、10%デキストラン硫酸、および20mg/ml変性せん断サケ精子DNA、続いて、1XSSC中、約37−50℃での洗浄である。当業者であれば、因子、例えばプローブ長などを適応させため、必要に応じて温度、イオン強度、などを調節する方法を認識するであろう。
1つの実施形態では、試料は、表1のタンパク質から生成された1つ、2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ以上のペプチド、および/または、1つ以上のそれらのペプチドまたはそれらがタンパク質分解により得られるタンパク質をコードする核酸に対して分析される。一実施形態では、試料は、表1のタンパク質から生成された2つ、3つ、4つ、5つ、6つ、7つ、8つ、9つ以上のペプチド、および/または表1からのタンパク質をコードする2、3、4、5、6、7、8、9以上の核酸に対して分析され、ここで、表1からのタンパク質は、下記配列番号により表される任意の範囲のタンパク質から選択される:表1の1−50、51−113、1−25、26−50、51−75、76−100、1−10、11−20、21−30、31−40、41−50、51−60、61−70、71−80、81−90、91−100、または101−113。
乳癌が組織学的に早期(0期)原発性乳癌と分類された患者から得られた7つの(7)ホルマリン固定乳癌組織試料および乳癌が組織学的に後期(3期)原発性乳癌と分類された患者から得られた9つ(9)の乳癌組織試料を、癌と相関する差別的タンパク質発現について調べた。これらのタンパク質は、乳癌の診断、予後、および療法を改善するために使用され得る。
組織切片を組織学的分析のために各組織から調製し、上皮癌細胞の獲得を、組織マイクロダイセクションにより実施した。可溶性タンパク質ライセートを顕微解剖した乳癌組織試料から、Liquid Tissue(商標)MS Protein Prep Kit(Expression Pathology,Inc.)を用いて調製した。各ライセートは、プロテアーゼトリプシンにより予測可能なペプチド断片に消化された、顕微解剖された細胞の総タンパク質量から構成された。この形態で、各および全てのタンパク質ライセートは、各ライセート中に存在するタンパク質の同定および定量のための質量分析の技術により評価することできる。さらに、全ての試料にわたる総質量分析データを使用して、個々の試料間および早期(0期)乳癌患者由来の原発性腫瘍と後期(3期)乳癌を有する患者由来の原発性腫瘍の間の差別的タンパク質発現を決定する。
各トリプシン消化タンパク質ライセートの質量分析を、下記に従い実施した。液体クロマトグラフィー(LC)を、オンラインでThermoFisher線形イオントラップ質量分析計(MS)に結合されたDionex Ultimate3000システムを用いて実施した。試料の分離を、75μm IDx360μm ODx10cm長融解石英キャピラリーカラム5μm、300Å細孔サイズJupiterC−18固定相を用いて実施した。5μlの再懸濁タンパク質ライセートの注入後、カラムを98%移動相A(0.1%ギ酸を含む水)で30分間洗浄し、ペプチドを2%移動相B(0.1%ギ酸を含むアセトニトリル)〜42%移動相Bの直線勾配を用いて、140分で、その後、98%Bでさらに20分(全て250nL/分の一定流速)溶出させた。線形イオントラップ質量分析計(LIT−MS)をデータ依存MS/MSモードで動作させ、この場合、各フルMSスキャン(m/z350−1800のプリカーサイオン選択スキャン範囲)後、7のMS/MSスキャンが続き、ここで、7つの最も豊富なペプチド分子イオンが、35%の相対衝突誘起解離(CID)エネルギーを使用するタンデムMSのために選択された。動的排除を使用して、CIDのためのペプチドの冗長な選択を最小に抑えた。
ペプチド同定は、European Bioinformatics Institute(EBI)から得られたUniProt由来ヒトプロテオームデータベース(バージョン10/08、56,301タンパク質エントリー)に対し、下記パラメータを使用して、72ノードBeowulfクラスター上でSEQUEST(BioWorks、v3.2、ThermoScientific)を使用してLC−MS/MSデータを調べることにより得た:トリプシン(KR);全酵素的切断;2つの欠損した切断部位;1.5Daペプチド質量耐性ペプチド耐性、0.5Da断片イオン耐性およびメチオニン酸化のための様々な修飾(m/z15.99492)。得られたペプチド同定を、特定のSEQUESTスコアリング基準に従いフィルタリングした:δ相関(ΔC)≧0.08および荷電状態依存相互相関(Xcorr)≧1.9([M+H]1+)、≧2.2([M+2H]2+)、および≧3.5([M+3H]3+)(補足表1)。これらの基準により、全データセットをタンパク質配列が逆転されたデコイヒトデータベースに対して調べることにより決定されるように同定された全てのペプチドに対し、5.84%の誤った発見率(FDR)となった。タンパク質存在量を、スペクトルカウンティング(SC)により誘導し、その配列が複数のタンパク質アイソフォームに位置したペプチドを、節減の原理によりグループ分けした。疾患期サブグループにより、患者試料にわたるタンパク質存在量における統計学的に有意な変化を決定するために、早期(0期)対後期(3期)癌から同定されたペプチドの階層的制御クラスター分析を実施し、ここで、同定された総スペクトルカウントペプチドの分散を、教師つき群における試料の60%は、あるタンパク質に対し2以上の最小ペプチドカウントを有することを要求するフィルタ基準と対応されたMann−Whitney順位和検定(有意性レベルp≦0.05、Fisherの正確確率検定)を用いて決定した。
高信頼ペプチドデータを使用して、試料に対するペプチドリストを組み合わせ、冗長なペプチド同定を排除して、特有のペプチドのリストを作成させた。リスト中の各ペプチドは、タンパク質とすでに関連しており、そのため、リストはタンパク質のリストに容易に変換され、特定的に、特有のタンパク質リストが、各患者試料に対して作成された。これらのデータに基づいて、癌と正常の間の差別的タンパク質発現を決定する定量的分析を、スペクトルカウント定量方法を用いて実施した。スペクトルカウント定量は、各タンパク質と関連する特有のペプチドの数をカウントするプロセスである。タンパク質名の傍らの4という値は、その特定のタンパク質と関連する4つの特有のペプチドが存在することを反映する。個々のペプチドのいずれかに対しては多くの反復同定が存在し得るが、カウントは特有のペプチドに基づき、総ペプチドには基づかなかった。このカウントは直接、各特定のタンパク質の相対存在量と相関し、よってあるタンパク質に対し同定された特有のペプチドが多いほど、そのタンパク質の任意の特定の試料における相対発現が多くなる。
このデータ分析の目標は、それ由来の定量的発現レベルが早期(0期)乳癌と後期(3期)乳癌試料の間の発現において有意の差を示したそれらのタンパク質を同定することであった。後期(3期)乳癌細胞よりも早期(0期)乳癌細胞においてはるかに多数の特有のペプチドにより同定されるそれらのタンパク質が、侵襲性の危険な乳癌の新規バイオマーカーの最も可能性のある候補となるため、これらの基準を確立した。クラスター分析は2つの別個の群間でどのアイテムが有意に異なるかを決定する統計学的方法であり、早期(0期)乳癌細胞と後期(3期)乳癌の間で差別的に発現された113のタンパク質を同定し、これらは表1に列挙される。
患者組織の分析のための選択反応モニタリングアッセイ
本明細書で記載されるSRM/MRMアッセイは、表1に列挙される1つ以上のタンパク質に由来する1つ以上の特異ペプチドの相対または絶対定量的レベルを測定することができる。この方法を使用して、ある1つのペプチド、複数のペプチド、タンパク質、または複数のタンパク質の量を、患者の生物試料、例えば体液から得られるあるペプチド/タンパク質調製物またはホルマリン固定パラフィン包埋組織に由来するLiquid Tissue(商標)ライセートでの質量分析により測定する手段を提供する。SRM/MRMアッセイは、患者組織試料、例えばホルマリン固定癌患者組織から調製した複合タンパク質ライセート中で直接ペプチドを測定することができる。
ホルマリン固定組織からタンパク質試料を調製する方法は、米国特許第7,473,532号(その内容は、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる)において記載される。その特許において記載される方法は、Expression Pathology,Inc.(Rockville,MD)から入手可能なLiquid Tissue(商標)試薬を用いて実施することができる。
SRM/MRMアッセイからの結果を使用して、ある1つのペプチド、複数のペプチド、タンパク質、または複数のタンパク質の正確で的確な定量的レベルを、生物試料が採取された患者の特定の癌と相関させることができる。これは、癌についての診断情報を提供するだけでなく、医師または他の医療専門家に患者に対する適切な療法を決定させることができる。そのようなアッセイは、罹患組織または他の患者試料、例えば体液におけるタンパク質発現レベルについての診断的にかつ治療的に重要な情報を提供し、コンパニオン診断アッセイと呼ばれる。例えば、そのようなアッセイは、癌の病期または程度を診断し、患者が応答する可能性が最も高く、前向きな結果が得られる治療薬、または療法過程を決定するように設計することができる。SRM/MRMアッセイは、ある1つのタンパク質、またはタンパク質由来の特定の未修飾ペプチドの相対または絶対レベルを測定し、また、タンパク質由来の特定の修飾ペプチドの絶対または相対レベルを測定することができる。修飾の例としては、ペプチド上に存在するリン酸化アミノ酸残基およびグリコシル化アミノ酸残基が挙げられる。
ある1つのペプチド、複数のペプチド、タンパク質、または複数のタンパク質の相対定量的レベルをSRM/MRM方法により決定し、この場合、1つの生物試料におけるある1つのタンパク質、または複数のタンパク質由来の個々のペプチド、または複数のペプチドの質量分析により誘導されたシグネチャーピーク面積(またはピークが十分、分離されている場合、ピーク高さ)が、1つ以上の追加のおよび異なる生物試料において同じ方法を用いて、同じ1つのタンパク質、または複数のタンパク質由来の同じ同一の1つのペプチド、または複数のペプチドに対して決定されたシグネチャーピーク面積と比較される。このように、ある1つのタンパク質、または複数のタンパク質由来の特定の1つのペプチド、または複数のペプチドの量は、同じ1つのタンパク質、または複数のタンパク質由来の同じ1つのペプチド、または複数のペプチドに対して、2以上の生物試料にわたって、同じ実験条件下で決定される。さらに、相対定量は単一の試料内の単一のタンパク質由来のある1つのペプチド、または複数のペプチドに対して、そのあるタンパク質に対するそのペプチドに対するシグネチャーピーク面積をSRM/MRM方法により、生物試料由来の同じタンパク質調製物内の異なる1つのタンパク質、または複数のタンパク質由来の別の、異なる1つのペプチド、または複数のペプチドに対するシグネチャーピーク面積と比較することにより決定することができる。このように、あるタンパク質由来の特定のペプチドの量、およびよって、そのあるタンパク質の量は、同じ試料内で互いに対して決定される。これらのアプローチは、ある1つのタンパク質由来の個々の1つのペプチド、または複数のペプチドの、別の1つのペプチド、または複数のペプチドの量に対する、試料間および試料内での定量を生成させ、この場合、生物試料由来のタンパク質調製物中のペプチドの絶対重量対体積または重量対重量量に関係なく、シグネチャーピーク面積により決定される量は互いに相対的である。異なる試料間の個々のシグネチャーピーク面積についての相対定量的データを、一試料につき分析されるタンパク質の量に対して基準化させる。相対定量は、多くのペプチドにわたって同時に、単一試料において、および/または多くの試料にわたって実施することができ、相対タンパク質量、他のペプチド/タンパク質に関する1つのペプチド/タンパク質についての見識が得られる。
ある1つのタンパク質、または複数のタンパク質の絶対定量的レベルをSRM/MRM方法により決定し、この場合、1つの生物試料内のあるタンパク質由来の個々のペプチドのSRM/MRMシグネチャーピーク面積が、公知の量の「添加された」内標準のSRM/MRMシグネチャーピーク面積と比較される。1つの実施形態では、内標準は、1つ以上の重同位体で標識される1つ以上のアミノ酸残基を含む同じ正確なペプチドの合成バージョンである。そのような同位体標識された内標準は、質量分析が、天然ペプチドシグネチャーピークとは異なり、区別される、予測可能な、一貫したSRM/MRMシグネチャーピークを生成させるように合成され、それは、比較器ピークとして使用することができる。よって、内標準が、公知の量で、生物試料由来のタンパク質調製物優に添加され、質量分析により分析される場合、天然ペプチドのシグネチャーピーク面積は、内標準ペプチドのシグネチャーピーク面積と比較され、この数値比較は、生物試料由来の元のタンパク質調製物中に存在する天然ペプチドの絶対モル濃度および/または絶対重量のいずれかを示す。断片ペプチドに対する絶対定量的データは一試料につき分析されるタンパク質の量に従い表示される。絶対定量は、多くのペプチド、よってタンパク質にわたって、単一の試料中および/または多くの試料にわたって同時に実施することができ、個々の生物試料および個々の試料のコホート全体における絶対タンパク質量についての見識が得られる。
SRM/MRMアッセイ方法は、例えば、患者由来の組織、例えばホルマリン固定組織において直接、癌の病期の診断を助ける、および、その患者の治療に使用するのに最も有利である治療薬、および/または治療戦略を決定するのを助けるために使用することができる。例えば、部分または全腫瘍の治療的除去のための手術により、または疑わしい疾患の存在または非存在を決定するために実施された生検手順により、患者から除去された癌組織が分析され、1つの特異タンパク質、または複数のタンパク質、およびどの形態のタンパク質がその患者組織に存在するかどうかが決定される。さらに、タンパク質(複数可)の発現レベルを決定し、健康な組織または癌の異なる病期/段階を示す組織において見出される「正常」または基準レベルと比較することができる。この情報はその後、病期または段階を特定の癌に割り当てるために使用することができ、決定された特異タンパク質のレベルに基づいて患者を治療するための戦略に適合させることができる。SRMアッセイにより決定されたある1つのタンパク質、または複数のタンパク質のレベルについての特定の情報を、患者に由来する癌細胞中のこれらのタンパク質のレベルに基づく治療戦略に適合させることは、疾患治療への個別化医療アプローチと呼ばれるものを規定する。本明細書で記載されるSRM/MRMアッセイ方法は、患者自体の組織由来のタンパク質の分析を診断および治療決定のための源として使用することにより、個別化医療アプローチの基礎を形成する。本明細書で記載されるSRM/MRM法を使用して、表1のタンパク質を特異的にアッセイすることができる。
本発明について、そのある実施形態に関連して記載してきたが、多くの詳細は、説明目的のために記載されたものであり、本発明は追加の実施形態を起こしやすいこと、および本明細書で記載される詳細のいくつかは本明細書で記載される発明の基本原理から逸脱せずにかなり変更され得ることは当業者には明らかであろう。

Claims (29)

  1. 下記工程を含む、乳癌を早期原発性乳癌(0期)または後期(3期)乳癌として診断する方法:
    a)ヒト患者由来の試料中の表1に列挙されるタンパク質の少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルを測定する工程であって、前記試料は、乳癌組織、乳癌細胞、または前記患者の乳癌前記試料由来のタンパク質を含有する体液、例えば血液もしくは腹水を含む、工程;および
    b)早期(0期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルと比較した場合の、後期(3期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現の増加および/または減少を決定し、原発性乳癌が前記患者において侵襲性がより高いまたは低いという可能性を示す工程。
  2. 前記乳癌試料が乳房上皮細胞から本質的に構成される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記体液が、分画または非分画の、血液、血清、血漿、リンパ液、または胸水貯留により採取された流体を含むが、これらに限定されない、請求項1に記載の方法。
  4. 前記組織が生検または外科的処置により採取される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記組織が化学的に固定され、保存される、請求項4に記載の方法。
  6. 前記化学的固定および保存がホルマリン固定およびパラフィン包埋を含む、請求項5に記載の方法。
  7. 前記組織が凍結される、請求項4および5に記載の方法。
  8. 前記タンパク質が、無傷な、全長タンパク質として測定され、または無傷な、全長タンパク質の断片化により得られる複数のまたは個々のペプチドを測定することにより測定される、請求項1に記載の方法。
  9. 前記タンパク質が質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルが、前記質量分析後のスペクトルカウント定量化により決定される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. 前記タンパク質が質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルが、選択反応モニタリング(SRM)アッセイにより決定される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  11. 前記タンパク質が質量分析により検出され、前記タンパク質の測定発現レベルが、多重反応モニタリング(MRM)アッセイと呼ばれるマルチプレックスSRMアッセイにより決定され、この場合、1つを超えるタンパク質が単一の質量分析において検出され、定量化される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  12. 前記質量分析が、LC−ESI−MS/MS、MALDI−MS、タンデムMS、TOF/TOF、TOF−MS、TOF−MS/MS、三連四重極型MS、および三連四重極型MS/MSからなる群より選択される、請求項8〜11のいずれか一項に記載の方法。
  13. 前記質量分析が液体クロマトグラフィー−タンデム質量分析を含む、請求項12に記載の方法。
  14. タンパク質マイクロアレイまたはイムノアッセイにより、前記タンパク質が検出され、それらの発現レベルが決定される、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  15. 前記イムノアッセイが、免疫組織化学、Westernブロット、ドットブロット、およびELISAからなる群より選択される、請求項14に記載の方法。
  16. 下記工程を含む、原発性乳癌の療法の選択を示す方法:
    a)ヒト患者由来の試料中の表1に列挙されるタンパク質の少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの存在を検出し、その発現レベルを測定する工程であって、前記試料は、乳癌組織、乳癌細胞、または前記患者の乳癌前記試料由来のタンパク質を含有する体液、例えば血液もしくは腹水を含む、工程;および
    b)早期(0期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現レベルと比較した場合の、後期(3期)乳癌における表1に列挙されるタンパク質の前記少なくとも1つ以上、少なくとも2つ以上、少なくとも3つ以上、または複数および組み合わせの発現の増加および/または減少を決定し、原発性乳癌が前記患者において侵襲性がより高いまたは低いという可能性を示す工程。
  17. 表1の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のタンパク質またはそれらのペプチド断片の量を定量化することを含む、方法。
  18. 表1の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、8つ以上、もしくは10以上のタンパク質、それらのペプチド、またはそれらに対する抗体を含む組成物。
  19. 表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含み、各ペプチドが異なるタンパク質に由来する、請求項18に記載の組成物。
  20. 前記ペプチドの各々が下記からなる群より独立して選択される1つ以上の同位体で標識される、請求項19に記載の組成物:18O、17O、34S、15N、13C、2Hまたはそれらの組み合わせ。
  21. 後期(3期)乳癌となる原発性腫瘍由来の組織中で増加する、表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含む、請求項19〜20のいずれか一項に記載の組成物。
  22. 後期(3期)乳癌となる原発性腫瘍由来の組織中で減少する、表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含む、請求項19〜21のいずれか一項に記載の組成物。
  23. 2年で再発する原発性腫瘍に由来する組織中で減少する、表1のタンパク質の1つ以上、2つ以上、3つ以上、4つ以上、5つ以上、6つ以上、7つ以上、または8つ以上のペプチドを含む、請求項21に記載の組成物。
  24. 前記タンパク質消化物中の1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の核酸のレベル(量)または配列を評価するおよび/または決定することをさらに含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  25. 前記核酸が、約15、20、25、30、35、40、50、60、75、または100を超えるヌクレオチド長から独立して選択される長さを有する、請求項24に記載の方法。
  26. 前記核酸が、約150、200、250、300、350、400、500、600、750、1,000、2,000、4,000、5,000、7,500、10,000、15,000、または20,000未満のヌクレオチド長から独立して選択される長さを有する、請求項25に記載の方法。
  27. レベル(量)または配列を評価するおよび/または決定することが、下記の任意の1つ以上により、核酸中のヌクレオチドの配列および/または核酸の特性のいずれかを決定することを含む、請求項24に記載の方法:核酸配列決定、制限断片多型解析の実施、別の核酸とのハイブリダイゼーションの実施、1つ以上の欠失および/または挿入の同定、および/または突然変異、例えば限定はされないが、一塩基対多型、移行および/またはトランスバージョンの存在の決定。
  28. 1、2、3、4、5、6、7、8、9、10以上の核酸が表1のタンパク質をコードする、請求項24に記載の方法。
  29. 前記核酸が下記配列番号のタンパク質をコードする、請求項26に記載の方法:表1の1−50、51−113、1−25、26−50、51−75、76−100、1−10、11−20、21−30、31−40、41−50、51−60、61−70、71−80、81−90、91−100、101−113またはそれらの断片。
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