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JP2014225784A - 受信補助装置 - Google Patents

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Kunihiro Kawai
邦浩 河合
浩司 岡崎
Koji Okazaki
浩司 岡崎
雄太 高儀
Yuta Takagi
雄太 高儀
敬幸 古田
Atsuyuki Furuta
敬幸 古田
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Shoichi Narahashi
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Abstract

【課題】利用者にとって簡便な手法により、携帯端末向け放送電波の受信感度を向上する。【解決手段】基板14は、携帯端末9に取り付け可能に形成される。受信アンテナ11は、携帯端末向け放送電波を受信する。受信アンプ12は、受信アンテナ11の出力端子に接続され、受信アンテナ11の出力する受信信号を増幅する。結合用伝送線路15は、一方の端部が受信アンプ12の出力端子に接続され、基板14を携帯端末9へ取り付けたときに携帯端末9に内蔵された端末内蔵アンテナ91と電磁界結合される位置に形成される。終端部16は、結合用伝送線路15の他方の端部に接続される。【選択図】図7

Description

この発明は、携帯端末に取り付けるアクセサリーとして用いられ、携帯端末における携帯端末向け放送の受信感度を向上する受信補助装置に関する。
現在、携帯電話、スマートフォン、タブレット端末などの携帯端末において、テレビ放送などの携帯端末向け放送電波の受信機能が提供されており、携帯端末の利用者は携帯端末からこれらの放送を視聴することができる。携帯端末向けテレビ放送には、例えば、地デジなどと略称される地上波デジタル放送やモバキャス(登録商標)などの携帯端末向けマルチメディア放送などが挙げられる。
携帯端末向け放送を高品質で視聴するためには、携帯端末向け放送電波をノイズと比較して高い強度で受信する必要がある。しかしながら携帯端末内部には、例えば、多数の電子部品が動作する際に生じるクロックノイズ、制御信号ラインから輻射されるノイズ、液晶画面から輻射されるノイズ、電源部から発生するノイズなどの種々のノイズの発生源が多数存在する。以降、これらのノイズを内部ノイズと総称する。そのため、携帯電話に内蔵される携帯端末向け放送電波受信回路において高い受信性能を実現するためには、1.アンテナで受信する携帯端末向け放送電波の強度をできるだけ高くすること、2.内部ノイズ対策技術を適用すること、といった手法が求められる。
携帯端末向け放送電波の強度をできるだけ高くする前者の手法の場合、例えば携帯端末に搭載されるアンテナを大きくすることが考えられる。しかし、携帯端末は人間が持ち運び利用することを前提とした機器であるため、あまりに大きなアンテナを装備させることは利用者の利便性を低下させるおそれがある。
地上波デジタル放送やモバキャス(登録商標)に限らず、一般的に電波はその特性上、屋外に比して屋内では受信しづらい。そのため、屋外又は窓面に設置した受信アンテナから屋内にケーブルを引き込むことで、放送電波の屋内での受信感度を改善することができる。そこで例えば、携帯端末向け放送電波の屋内での受信状況を改善するアクセサリーとして、図1に示すようなアンテナケーブルを使用することが考えられている(非特許文献1参照)。図1に示すアンテナケーブル8は、吸盤811、812、813を用いて外部受信アンテナ82を窓面7に貼り付け、外部受信アンテナ82から携帯端末9までケーブル85を延ばし、ケーブル85の先端に設けられたリード線ループ86に、携帯端末9に搭載されるロッドアンテナ93を通して引っ掛けることで固定するものである。外部受信アンテナ82では窓面7に鉛直方向に貼り付けられているが、外部受信アンテナの貼り付け方向はこれに限定されず、外部受信アンテナ84のように吸盤831、832、833を用いて水平方向に貼り付けてもよい。このようなアンテナケーブル8を使用して、携帯端末向け放送電波の屋内での受信感度を改善することができる。
株式会社mmbi、"NOTTVご成約特典"、"受信状況が良くない方には、アンテナケーブルを差し上げます!"、[online]、[平成25年5月1日検索]、インターネット<URL:http://www.nottv.jp/campaign/free30days/#give_antenna>
図1に示す従来のアンテナケーブル8を使用するためには、屋外または窓際へ外部受信アンテナ82、84を設置し、外部受信アンテナ82、84が受信した信号を屋内へ引き込むケーブル85と携帯端末9とを接続する必要がある。しかしながら、一般に携帯端末9は持ち歩きながら使用される機器であるため、常にアンテナケーブル8と携帯端末9とが接続されているとは限らない。また、携帯端末向け放送の視聴の都度、携帯端末9へアンテナケーブル8を接続することは利用者にとって面倒な作業である。
この発明の目的は、上記の課題を解決するために、利用者にとって簡便な手法により、携帯端末向け放送電波の受信感度を向上する受信補助装置を提供することである。
上記の課題を解決するために、この発明の受信補助装置は、携帯端末に取り付け可能な基板と、携帯端末向け放送電波を受信する受信アンテナと、受信アンテナの出力端子に接続され、受信アンテナの出力する受信信号を増幅する受信アンプと、一方の端部が受信アンプの出力端子に接続され、基板を携帯端末へ取り付けたときに携帯端末に内蔵された端末内蔵アンテナと電磁界結合される位置に形成された結合用伝送線路と、結合用伝送線路の他方の端部に接続された終端部と、を備える。
この発明の受信補助装置は、屋外又は窓際への外部受信アンテナの設置や外部受信アンテナと携帯端末との接続などの利用者による操作が不要であるため、利用者にとって簡便であり、携帯端末向け放送電波を増幅して端末内蔵アンテナへ受信させるため、携帯端末向け放送電波の受信感度を改善することができる。
従来のアンテナケーブルの構成を例示する図である。 受信補助装置と携帯端末を組み合わせた状態の総合雑音指数を求める方法を説明するための図である。 総合雑音指数と結合損との関係を示す図である。 受信アンプの利得、雑音指数及び携帯端末の雑音指数を規定して受信アンプの利得と結合損との差をシミュレーションした結果を示す図。 受信アンプの利得、雑音指数及び携帯端末の雑音指数を規定して受信アンプの利得と結合損との差をシミュレーションした結果を示す図。 受信補助装置の機能構成を例示する図である。 第一実施形態の受信補助装置の機能構成を例示する図である。 第一実施形態の結合用伝送線路の構成を例示する図である。 結合損の測定環境を説明するための図である。 第一実施形態における結合損の測定結果を示す図である。 第一実施形態における結合損の測定結果を示す図である。 第一実施形態における結合損の測定結果を示す図である。 第一実施形態の受信補助装置の機能構成を例示する図である。 変形例の受信補助装置の機能構成を例示する図である。 第二実施形態の受信補助装置の機能構成を例示する図である。 第二実施形態の受信補助装置の機能構成を例示する図である。 第二実施形態の結合用伝送線路の構成を例示する図である。 第二実施形態の結合用伝送線路の構成を例示する図である。 第二実施形態における結合損の測定結果を示す図である。 第三実施形態の受信補助装置の機能構成を例示する図である。
この発明に係る受信補助装置は、携帯端末向け放送電波を受信する受信アンテナ、受信アンテナの出力する受信信号を増幅する受信アンプ及び携帯端末の背面に取り付け可能な基板を備える。基板には少なくとも結合用伝送線路及び終端部が形成される。受信アンテナ及び受信アンプは基板上に形成してもよい。受信アンテナは受信アンプの入力端子と接続される。受信アンプの出力端子は結合用伝送線路の一方の端部(以下、「入力端」ともいう)と接続される。結合用伝送線路の他方の端部(以下、「出力端」ともいう)は終端部と接続される。携帯端末には、携帯端末向け放送電波を受信するための受信アンテナ(以下、端末内蔵アンテナともいう)とそれに付随する線路を含む受信機が内蔵されている。結合用伝送線路は、基板が携帯端末に取り付けられたとき、携帯端末に搭載された受信機と電磁界結合される位置に形成される。終端部は、結合用伝送線路の信号の反射を抑制し、結合用伝送線路において定在波の発生を抑止する。
携帯端末と受信補助装置とを結合させる方法についてより詳細に説明する。受信補助装置に形成された結合用伝送線路を携帯端末に内蔵された端末内蔵アンテナの近傍に配置する。このとき、受信アンプの利得と、結合用伝送線路と端末内蔵アンテナとの結合損との差が8dB以上となるように形成する。結合用伝送線路と端末内蔵アンテナとの結合損は、結合用伝送線路から端末内蔵アンテナへの信号伝達にかかる損失である。このように構成すると、受信アンプで増幅された携帯端末向け放送電波を無結線で携帯端末の受信機に受信させることができ、この発明に係る受信補助装置を用いない場合と比較して、その携帯端末向け放送電波に関する受信感度を向上することができる。
以下、この発明のポイントについて詳述する。
受信アンプを携帯端末に外付けすることで、クロックノイズ、輻射ノイズなどの内部ノイズの影響を低減できる。そのため、携帯端末内部に受信アンプを備える場合と比較して高度なノイズ対策を必要とせず、雑音指数(以下、「NF(Noise Figure)」ともいう)のより低い受信アンプを用いることができる。したがって、携帯端末内部に受信アンプを設けるよりも受信感度を向上する効果が大きい。
図2を参照して、受信補助装置と携帯端末を組み合わせた状態を3段の増幅器で構成される受信アンプと擬制して、受信補助装置と携帯端末を組み合わせた状態における総合雑音指数(以下、「総合NF」ともいう)を求める方法について説明する。図2に示すように、受信アンプ6を増幅器61、62、63の3段で構成する場合の総合NFは以下の式(1)で表される。
ただし、F1は増幅器61のNF、F2は増幅器62のNF、F3は増幅器63のNF、G1は増幅器61の利得、G2は増幅器62の利得を表す。携帯端末に外付けする受信補助装置を想定した場合、受信アンプの利得がG1、受信アンプのNFがF1、受信補助装置と携帯端末との結合損が−G2=F2、携帯端末のNFがF3に相当する。ここで例えば、G1=30dB、F1=2dB、F3=7dBであると想定する。図1に示したアンテナケーブル8においては、同軸ケーブルなどにより受信アンプの出力を携帯端末搭載の受信機への入力に接続するため、−G2=F2は数dB程度であり、受信アンプのNFと総合NFとはほぼ等しくなる。この場合、約5dBの雑音指数改善効果が生じることになる。
しかしながら、前述のように持ち歩き利用を前提とする携帯端末に対しては、携帯端末向け放送を視聴する都度、外部受信アンテナからのケーブルを結線する必要があり、利用者の利便性が低いという課題がある。また、携帯端末自体にも受信アンテナが搭載されている場合には、内蔵アンテナと外部アンテナとの切換え回路が必要である。
この発明においては、端末内蔵アンテナと電磁界結合できる範囲に、受信アンプに連なる結合部を配置し、結合損と受信アンプの利得との差を概ね8dB以上とすることにより、同軸ケーブル等による接続を用いずとも雑音指数を改善する効果を得ることができる。従来のアンテナケーブルと結合損以外の条件を等しくした場合において、仮に結合損が20dB生じたとしても、総合NFは約3dBにとどまり、従来のアンテナケーブルを用いた構成には及ばないものの約4dBと十分に受信感度を改善する効果がある。
図3に、受信補助装置と携帯端末との結合損と、総合NFとの関係を示す。図3のグラフの縦軸は総合NF(dB)であり、横軸は結合損(dB)である。ここでは、図2で説明した例と同じく、受信アンプの利得をG=30dB、受信アンプのNFをF=2dB、携帯端末のNFをF=7dBとする。図3において、結合損が20dBのとき、総合NFは約3dBであるため、総合NFがFよりも1dB劣化しているといえる。図3から明らかなように、結合損20dB以下の結合損の領域では、総合NFがF1よりもほぼ1dB以下の劣化にとどまっている。この領域では、結合損が1dB増加した場合のNF劣化量はわずかである。一方、結合損22dB以上の領域では、総合NFがF1よりも2dB以上劣化している。この領域では、結合損が1dB増加した場合のNF劣化量が増大する。以上より、この発明では、製造上の誤差等を鑑み、実用上安定的に受信感度改善効果を得るためには、総合NFが受信アンプのNF(F1)と比較して1dB以下の劣化となるように、受信アンプの利得及び携帯端末と受信補助装置との結合損を設定する必要があることがわかる。
現状の技術を鑑みて、受信アンプの利得、受信アンプのNF及び携帯端末に搭載された受信機のNFが以下の範囲にあると想定しシミュレーションを行った。
・受信アンプの利得(G1):20〜35dB
・受信アンプのNF(F1):1〜3dB
・携帯端末に搭載された受信機のNF(F3):5〜8dB
図4、図5に、受信アンプの利得(G1)、受信アンプのNF(F1)、携帯端末に搭載された受信機のNF(F3)を上記のとおりに設定して、受信補助装置及び携帯端末を構成した場合のシミュレーション結果を示す。図4、図5では、総合NFが受信アンプの雑音指数よりも1dB劣化する場合の結合損、及び、受信アンプの利得と結合損との差をシミュレーションした。図4、図5の最も右の列「受信アンプの利得と結合損の差(dB)」を参照すると、最も小さい値は8dBである。したがって、受信アンプの利得が、結合部と端末内蔵アンテナとの結合損よりも8dB以上高ければ、総合NFを受信アンプのNFよりも1dB程度の劣化にとどめられることがわかる。
なお、受信アンプの利得が40dBを超えると、結合部からの放射を受信補助装置に搭載される受信アンテナが受信することによる発振が生じる可能性が高くなる。その場合、シールド等の追加対策を施す必要が生じるため、製造コストの増加につながる。したがって、受信アンプの利得は実用的には40dB以下で用いることが望ましい。もちろん低コストで受信アンテナの発振を防止する対策が可能であれば、受信アンプの利得が40dBを超えていても構わない。受信アンプの利得が40dBである場合、結合部と端末内蔵アンテナとの結合損が32dB以下となるような電極構造を有すればよい。
結合部の構成としては、図6に示すように導体パッチを用いる方法が考えられる。導体パッチと端末内蔵アンテナとの間で容量結合することにより、結合損を30dB以下として信号を伝搬させることが可能である。しかしこの場合、携帯内蔵アンテナが導体パッチの直上に位置しなければ信号を伝搬させることができないため、携帯内蔵アンテナの位置と導体パッチの位置とがずれると使用不能である。携帯端末の形状は機種により千差万別であり、携帯内蔵アンテナの設置位置も同様に機種ごとに異なる。すなわち、ある機種のために設計した結合部の構成は、別の機種では使用することができない。
これに対して、例えば導体パッチを多数設け、機種ごとに切り替えるという手法が考えられる。しかし、この手法では切り替え手段と切り替え作業が必要となり、想定される機種の多くに対応しようとすれば導体パッチを多数必要とすることになる。また、多くの導体パッチの中から一つの導体パッチを選択する作業は使用者にとっては煩わしいものとなる。
また導体パッチを大きくするという手法も考えられるが、この手法では導体パッチの大きさによっては電波を空間に放射することになり、周辺の電磁環境を悪化させてしまう懸念がある。また導体パッチの中では電圧が一定でなく分布するため、信号を有効に伝搬するところとそうでないところが現れる。
以上の理由により、受信補助装置の結合部を導体パッチで構成することは、携帯端末の多くの機種に対応する場合には有効な方法ではない。
この発明ではこれらの課題に対し、結合部を伝送線路構造とし、受信アンプが接続されていない側の端に終端部を設ける。終端部が受信アンプから入力された信号の反射を抑制することで、結合部として用いた伝送線路構造内において定在波により電圧が分布しないようになる。以降の説明では、結合部として用いた伝送線路構造を「結合用伝送線路」と呼ぶ。これにより、結合用伝送線路のどの部位においても同じ信号電圧が得られる。そして受信アンプで増幅した信号は結合用伝送線路と端末内蔵アンテナとの間を電磁界結合により30dB以下の結合損で伝搬させる。また結合用伝送線路は通常の伝送線路でもあり、空間中には電波を放射させることがないため、周辺の電磁環境を悪化させない。したがって、この発明によれば、多くの種類の携帯端末に適用可能な携帯端末向け放送電波を高感度に受信するための受信補助装置を実現することができる。
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、図面中において同じ機能を有する構成部には同じ番号を付し、重複説明を省略する。
[第一実施形態]
図7を参照して、第一実施形態の受信補助装置10の機能構成例を説明する。受信補助装置10は、携帯端末9の背面に取り付け可能な基板14、基板14に形成される受信アンテナ11、受信アンプ12、結合用伝送線路15及び終端部16を含む。受信アンテナ11は受信アンプ12の入力端子に接続される。受信アンプ12の出力端子は結合用伝送線路15の一方の端部に接続される。結合用伝送線路15の他方の端部は終端部16に接続される。携帯端末9は携帯端末向け放送電波を受信するための携帯内蔵アンテナ91を内蔵する。また、携帯端末9の少なくとも1つの面には、携帯端末の操作や携帯端末向け放送の再生などに利用される画面92を備える。
受信アンテナ11の形状は、この発明では特に限定されない。受信アンテナ11は、例えば、携帯端末向け放送電波の4分の1波長の導体を基板14上に配置したモノポールアンテナとすればよい。また、例えば、アンテナ導体をメアンダ状に折り曲げた状態で配置してもよいし、一部をチップアンテナに置き換えることでアンテナの小型化を図ってもよい。
受信アンプ12の電源は、内部電源(一次電池、二次電池)及び外部電源が考えられる。図6に示すように電池13を備えれば、受信補助装置10を携帯端末9と共に持ち歩くことが可能になる。電池13は、例えば、一次電池としてボタン電池とすることができる。また、電池13は、例えば、二次電池としてリチウムイオン二次電池などのような充電池や太陽光発電を用いた二次電池などとすることができる。また、電池13を備えずに、例えば、ACアダプタなどを用いて外部の電源と接続することで据え置き型の受信補助装置とすることもできる。
結合用伝送線路15は、携帯端末9に搭載される端末内蔵アンテナ91と電磁界結合させるために形成される。図8に示すように、結合用伝送線路15は、例えば、マイクロストリップ線路構造を用いることができる。このとき、基板14の結合用伝送線路15を形成する側の表面14aは誘電体基板であり、結合用伝送線路15が形成されない側の表面14bは一面導体で覆われる。この導体14bは地導体として働く。
結合用伝送線路15の入力端は受信アンプ12の出力端子に接続される。この場合、結合用伝送線路15の特性インピーダンスは、受信アンプ12の出力インピーダンスに等しいか、近い値とする。結合用伝送線路15の出力端は終端部16に接続される。終端部16としては、例えば、抵抗を用いることができる。終端部16のインピーダンスは、結合用伝送線路15の特性インピーダンスに等しいか、近い値とする。
結合用伝送線路15をマイクロストリップ構造とした場合における携帯端末と結合用伝送線路との結合損を測定した。図9に示すように、携帯端末9の端末内蔵アンテナ91の中心が結合用伝送線路15の直上3mmに位置するように配置し、その結合損を測定した。結合用伝送線路15は特性インピーダンスが50Ωとなるように設計し、長さは10cm、幅は4mmとした。基板14の誘電率は4.0、厚さは2mmとした。
図10に、結合用伝送線路15の入力端から5cmの位置に携帯端末9の端末内蔵アンテナ91を配置した場合の結合損を示す。図10の縦軸は振幅(dB)、横軸は周波数(GHz)である。図10から、周波数0.2GHzから0.9GHzにわたって、結合損がこの発明で所望する30dB未満となることがわかる。図11に、結合用伝送線路15の入力端から3cmの位置に携帯端末9の端末内蔵アンテナ91を配置した場合の結合損を示し、図12に、結合用伝送線路15の入力端から7cmの位置に携帯端末9の端末内蔵アンテナ91を配置した場合の結合損を示す。いずれの場合であっても、ほぼ同様の結合損が得られていることがわかる。図10から図12に示す測定結果から、結合用伝送線路15の上の様々な位置において、所望の受信感度改善が見込まれることがわかる。
結合用伝送線路15の幅は、広い方が端末内蔵アンテナ91の位置が異なる多種類の携帯端末に対応可能であるため、有利であるといえる。しかしながら結合用伝送線路15の幅を広くすると、結合用伝送線路15の特性インピーダンスが受信アンプ12の出力インピーダンスと等しいか近い値とすることができないことがある。この場合、結合用伝送線路15上にインピーダンス不整合による定在波が出現する。定在波の出現を解消するために、図13に示す受信補助装置10aのように受信アンプ12の出力端子と結合用伝送線路15の入力端との間に、結合用伝送線路15の特性インピーダンスと受信アンプ12の出力インピーダンスとを合わせるための整合回路17を設けてもよい。言うまでもないが、受信アンプ12の出力インピーダンスを結合用伝送線路15の特性インピーダンスと等しくするか、近い値にすることができれば、整合回路17を設けなくてもよい。
なお、無線通信システムにおけるリピータは、受信アンテナから受信した電波を電力増幅器により増幅したのち、送信アンテナにより送信する機器であるが、この発明の受信補助装置は送信アンテナを備えていないため、リピータには該当しない。
<変形例>
図14に、第一実施形態の受信補助装置を据え置き型の受信補助装置として構成した変形例を示す。変形例の受信補助装置10bは、例えば、従来から携帯端末9の充電等に利用されてきたクレードルとして構成される。
受信補助装置10bは携帯端末9を所定の向きに取り付けできるように形成されている。受信補助装置10bへ携帯端末9を取り付けたときに携帯端末9の背面と接触する面に基板14を配置する。基板14には結合用伝送線路15及び終端部16が形成される。結合用伝送線路15は携帯内蔵アンテナ91と電磁界結合可能な位置に形成される。受信アンテナ11及び受信アンプ12は、受信補助装置10bの筐体内の任意の場所に配置すればよい。例えば、図14に示すように、携帯端末9の背面が接触する面と反対側の面の内側に受信アンテナ11及び受信アンプ12を配置することができる。また、例えば、受信補助装置10bの底面に受信アンテナ11及び受信アンプ12を配置してもよい。受信アンプ12の出力端子は結合用伝送線路15の入力端と接続する。
受信補助装置10bは、ACアダプタ13aを用いて外部電源に接続し、受信アンプ12や携帯端末9へ電力を供給する。このように構成することで、利用者は携帯端末9をクレードルに取り付ける以外の特別な操作は必要なく、この受信補助装置10bを利用することができる。また、携帯端末9の充電を行いながら携帯端末向け放送を視聴することができるため、利用者は充電残量を気にすることなく携帯端末向け放送を楽しむことができる。
以降に説明する実施形態においても同様にして、据え置き型の受信補助装置として構成することが可能である。
[第二実施形態]
図15を参照して、第二実施形態の受信補助装置20の機能構成例を説明する。受信補助装置20は、携帯端末9の背面に取り付け可能な基板14、基板14に形成される受信アンテナ11、受信アンプ12、結合用伝送線路15a、終端部16及びバラン18を含む。第一実施形態の受信補助装置10ではマイクロストリップ線路構造に形成された結合用伝送線路15を用いたが、受信補助装置20の結合用伝送線路15aは平行線路構造に形成される。受信アンプ12の出力端子はバラン(平衡不平衡回路)18を介して結合用伝送線路15aの入力端に接続される。基板14は、結合用伝送線路15のようにマイクロスストリップ線路構造の場合には地導体を必要とするが、結合用伝送線路15aのように平行線路構造の場合には地導体を必要としない。その他の構成は、受信補助装置10と同様である。
結合用伝送線路15aには二つの線路に信号が伝搬されるため、二つの線路のいずれの上に端末内蔵アンテナ91が配置されても携帯端末向け放送電波を受信することが可能である。そのため、携帯端末9における端末内蔵アンテナ91の配置可能な範囲がより広くなり、より多くの種類の携帯端末に対応することが可能となる。なお、マイクロストリップ線路を二本形成することでも同じ効果を得ることができるが、この場合には受信アンプ12の出力する信号を二つの線路に分配するための分配回路が必要となる。
図16に示すように、受信アンプ12を差動増幅器12aにより構成することもできる。この場合、バラン18は不要となる。差動増幅器12aを用いる構成では、コモンモード雑音を低減でき、受信補助装置20の感度を向上させることができる。
平行線路である結合用伝送線路15aの各線路は、図17に示すように、同一の幅としてもよいし、図18に示すように異なる幅としてもよい。
図19に、結合用伝送線路15aを用いた場合の、携帯端末と結合用伝送線路との結合損を示す。具体的には、携帯端末9の端末内蔵アンテナ91の中心が結合用伝送線路15aの入力端から5cmの位置の直上3mmに位置するように配置し、その結合損を測定した。結合用伝送線路15aの各線路の幅はいずれも8mm、長さは10cmとし、各線路の間隔は4.5mmとした。基板14については、第一実施形態の場合と同様に、誘電率を4.0、厚さを2mmとした。図19の縦軸は振幅(dB)、横軸は周波数(GHz)である。図19から、結合用伝送線路を平行線路とした場合であっても、周波数0.2GHzから0.9GHzにわたって、結合損がこの発明で所望する30dB未満となることがわかる。
結合用伝送線路15aの特性インピーダンスを受信アンプ12の出力インピーダンスと等しいか近い値とすることができない場合には、定在波の出現を解消するために、図13に示した受信補助装置10aと同様に、受信アンプ12の出力端子と結合用伝送線路15aの入力端との間に整合回路17を設けるとよい。
[第三実施形態]
上述の実施形態では終端部16は、抵抗のような純粋に信号エネルギーを熱に変換するもので構成したため、エネルギーを有効活用しているとは言い難い。そこで第三実施形態では、終端部を交流直流変換部として、入力される交流信号を直流に変換し、エネルギーとして再利用できるように構成する。
図20を参照して、第三実施形態の受信補助装置30の機能構成例を説明する。受信補助装置30は、携帯端末9の背面に取り付け可能な基板14、基板14に形成される受信アンテナ11、受信アンプ12、結合用伝送線路15及び交流直流変換部16aを含む。交流直流変換部16aは結合用伝送線路15の出力端に接続される。交流直流変換部16aは結合用伝送線路15から入力される交流信号を直流に変換し出力する。交流直流変換部16aの出力するエネルギーはどのように利用してもよいが、例えば、受信アンプ12へ電力を供給する電池13を二次電池とし、交流直流変換部16aの出力するエネルギーを電池13へ入力する。このように構成することで、受信補助装置30全体のエネルギー利用効率を向上することができる。
交流直流変換部16aは、例えば、抵抗に信号エネルギーを吸収させ熱に変換し、熱電対やペルチェ素子のような熱電変換機能を有するデバイスにより直流電気エネルギーに変換して利用する。もしくは、整流器を用いて信号エネルギーを直流電気エネルギーに直接変換する構成とすることができる。整流器を用いる場合には、整流器の入力インピーダンスを結合用伝送線路15のインピーダンスと同じか近い値とし、整流器での信号反射による結合用伝送線路15上での定在波の発生を抑制しなければならない。
以上、この発明の実施形態について説明をしてきたが、この発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、この発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更が可能であることは言うまでもない。
10,10a,10b,20,20a,30,90 受信補助装置
11 受信アンテナ
12,12a 受信アンプ(差動増幅器)
13,13a 電池(ACアダプタ)
14 基板
15,15a 結合用伝送線路(平行線路)
16,16a 終端部(交流直流変換部)
17 整合回路
18 バラン
19 導体パッチ
9 携帯端末
91 携帯内蔵アンテナ
92 画面
93 ロッドアンテナ
6 受信アンプ
61,62,63 増幅器
7 窓面
8 アンテナケーブル
82,84 外部受信アンテナ
811,812,813,831,832,833 吸盤
85 ケーブル
86 リード線ループ

Claims (7)

  1. 携帯端末に取り付け可能な基板と、
    携帯端末向け放送電波を受信する受信アンテナと、
    上記受信アンテナの出力端子に接続され、上記受信アンテナの出力する受信信号を増幅する受信アンプと、
    一方の端部が上記受信アンプの出力端子に接続され、上記基板を上記携帯端末へ取り付けたときに上記携帯端末に内蔵された端末内蔵アンテナと電磁界結合される位置に形成された結合用伝送線路と、
    上記結合用伝送線路の他方の端部に接続された終端部と、
    を備える受信補助装置。
  2. 請求項1に記載の受信補助装置であって、
    上記受信アンプの利得は、上記携帯内蔵アンテナと上記結合用伝送線路との結合損よりも8dB以上高いものである
    受信補助装置。
  3. 請求項1または2に記載の受信補助装置であって、
    上記結合用伝送線路は、上記携帯内蔵アンテナとの結合損が30dB以下となるように形成されたものである
    受信補助装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の受信補助装置であって、
    上記結合用伝送線路は、マイクロストリップ線路構造で形成されたものである
    受信補助装置。
  5. 請求項1から3のいずれかに記載の受信補助装置であって、
    上記結合用伝送線路は、平行線路構造で形成されたものである
    受信補助装置。
  6. 請求項5に記載の受信補助装置であって、
    上記受信アンプは、差動増幅器である
    受信補助装置。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載の受信補助装置であって、
    上記終端部は、上記結合用伝送線路の出力する信号を直流に変換する交流直流変換器である
    受信補助装置。
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