JP2014200268A - アイアンゴルフクラブヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】鍛造により製造されるポケットタイプと呼ばれる低重心のキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドであって、ボールを打撃したときの打球感に優れるアイアンゴルフクラブヘッドを提供する。【解決手段】鍛造により一体に成形され、上部にトップ部2、前部にフェース部3、底部にソール部4、後部にバック部5、及び、バック部5にフェース部3に向かって形成された主凹部7と主凹部7からソール部4に向かって形成された凹部8とを有する。凹部8は曲げ加工により形成された。【選択図】図1
Description
本発明は、鍛造によって製造されるアイアンゴルフクラブヘッドに関する。
アイアンゴルフクラブヘッドは、そのバック面の形状から、マッスルタイプとキャビティタイプに大別される。また、キャビティタイプには、アンダーカットタイプ、ポケットタイプなどがある。
マッスルタイプのアイアンヘッドは、ブレードタイプ、フラットバックとも呼ばれ、旧来から存在するバック面が比較的平坦の形状のものである。このマッスルタイプのアイアンヘッドは、いわゆるスウィートスポットで打球したときの打球感が優れるという特長を有するものの、重心点が高く、慣性モーメントも小さいため、一般的なゴルファーが使用するには難しい形状である。
一方、キャビティタイプは、比較的新しく登場したアイアンヘッドであり、ヘッドのバック面に凹部を設けた形状のものである。このキャビティタイプのアイアンヘッドは、マッスルタイプと比べて打球感がやや劣るものの、バック面の凹部の形成により削減されたヘッド重量がバック面の周辺部に配分されているため、スイートスポットが広く、また、慣性モーメントが大きく打球がスイートスポットを外れてしまった場合のヘッドのぶれが少ないという特長がある。
このキャビティタイプのうち、アンダーカットタイプは、バック面の主凹部からソールに向かって凹部を拡げたものである。また、ポケットタイプは、近年登場した新しいタイプのアイアンヘッドであり、バック面の主凹部からソールに向かって拡げたアンダーカットタイプの凹部をさらにソールに向かって大きくしたものであり、ソールに向かって拡大された凹部の形状があたかもポケットのような形状になっている。これらのタイプのアイアンヘッドは、ソールに向かって拡大された凹部の形成により削減されたヘッド重量を自由に配分することが可能であるので、例えば、低重心化など重心設計の自由度が向上する。これによって、一般的なゴルファーにとって扱いやすいゴルフクラブとすることができる。
ところで、これらのアンダーカットタイプやポケットタイプのアイアンヘッドを鍛造により製造する場合、予め別個に製作したフェース部と本体部を溶接により接合する方法が一般的である(例えば、特許文献1を参照。)。しかし、溶接によって接合面を完全に接合することは困難であり、溶接後に接合されずにごく僅かな隙間として残っている部分が一部ではあるが存在する。このため、ボールを打撃したときの打球感が悪いという欠点があった。
本発明は、鍛造により製造されるポケットタイプと呼ばれる低重心のキャビティタイプのアイアンゴルフクラブヘッドであって、ボールを打撃したときの打球感に優れるアイアンゴルフクラブヘッドを提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載のアイアンゴルフクラブヘッドは、鍛造により一体に成形され、上部にトップ部、前部にフェース部、底部にソール部、後部にバック部、及び、前記バック部に前記フェース部に向かって形成された主凹部とこの主凹部から前記ソール部に向かって形成された凹部とを有するとともに、この凹部は曲げ加工により形成されたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2記載のアイアンゴルフクラブヘッドは、請求項1において、切削加工、接合加工のいずれの工程をも経ることなく前記凹部が形成されたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3記載のアイアンゴルフクラブヘッドは、請求項1又は2において、前記トップ部から前記フェース部、前記ソール部、前記バック部まで鍛流線が連続して存在することを特徴とする。
本発明の請求項1記載のアイアンゴルフクラブヘッドは、主凹部と凹部を有するので低重心とすることができ、凹部は曲げ加工により形成されたのでボールを打撃したときの打球感に優れる。
また、本発明の請求項2記載のアイアンゴルフクラブヘッドによれば、切削加工、接合加工のいずれの工程をも経ることなく凹部が形成されたので安価に製造することができる。
また、本発明の請求項3記載のアイアンゴルフクラブヘッドは、トップ部からフェース部、ソール部、バック部まで鍛流線が連続して存在するので強度が高い。
以下、本発明のアイアンゴルフクラブヘッドの実施例について、添付した図面を参照しながら説明する。
本実施例のアイアンゴルフクラブヘッドを示す図1〜3において、1は鍛造により一体に成形されたアイアンゴルフクラブヘッド(以下、「ヘッド」という。)であり、ヘッド1は、上部にトップ部2、前部にフェース部3、底部にソール部4、後部にバック部5を有している。また、ヘッド1は、一側部にシャフトが挿入されるホーゼル部6を有している。そして、トップ部2はヘッド1の上面としてのトップ面21を形成し、フェース部3はヘッド1の前面としてのフェース面31を形成し、ソール部4はヘッド1の底面としてのソール面41を形成し、バック部5はヘッド1の背面としてのバック面51を形成している。
バック部5には、フェース部3に向かって主凹部7が形成されている。主凹部7は、バック面51からフェース部3に向かって前方に凹んだ形状になっている。なお、主凹部7は、キャビティ状の形状になっていることから、キャビティとも呼ばれている。また、主凹部7からソール部4に向かって凹部8が形成されている。凹部8は、主凹部7からソール部4に向かって下方に凹んだ形状になっており、フェース部3の下部、ソール部4、バック部5によって囲まれている。なお、凹部8は、ポケット状の形状になっていることから、ポケットとも呼ばれている。
凹部8は、曲げ加工により形成されている。以下、凹部8の形成方法について説明する。
図4〜6に、曲げ加工を行う前のヘッド1aを示す。ヘッド1aは、例えばS20Cを素材として用いて鍛造により成形されている。なお、図4〜6において、図1〜3と同じ部分には同じ符号を付している。
ソール部4から後方に延びるように、延設部9が設けられている。延設部9は、比較的薄い舌状の形状を有している。また、延設部9とソール部4の接続部分には、曲げ加工を容易にするための溝部10が形成されている。また、バック部5において2箇所に切り欠き部11が形成されている。これは、延設部9を折り曲げる際にバック部5と干渉しないように予め形成されたものである。
曲げ加工においては、プレス機を用いて、延設部9の先端がトップ部2に向くように、延設部9を溝部10の位置において略直角に曲げる。これにより、延設部9によりバック面51が形成されるとともに、ポケット状の凹部8が形成される。このように、切削加工、接合加工のいずれの工程をも経ることなく、曲げ加工のみで凹部8が形成される。このため、トップ部2からフェース部3、ソール部4、バック部5まで鍛流線が連続して存在している。
なお、曲げ加工以外の製造工程は、通常の従来のアイアンゴルフクラブヘッドの製造工程と同様であるので、説明を省略する。
つぎに、実際に作成した本実施例のヘッド1について、ボールを打撃したときの打球感を評価するために、打音解析を行った。打音解析は、ボールを打撃したときに発せられる音の周波数成分を測定し、最も音圧の大きい成分の周波数を求めた。また、比較のため、従来のマッスルタイプ、キャビティタイプ、ポケットタイプのヘッドを用いて同様に評価した。併せて、ヘッドの重心高さを測定した。その結果を以下に示す。
なお、マッスルタイプは、旧来から存在するバック面が比較的平坦の形状のもの、キャビティタイプは、ヘッドのバック面に凹部を設けた形状であって凹部がアンダーカットではない形状のもの、ポケットタイプは、バック面の主凹部からソールに向かってポケット状の凹部を設けた形状のものである。また、比較例のポケットタイプは、フェース部と本体部を溶接により接合したものである。
この結果より、本実施例のヘッド1の打球感は、マッスルタイプに近く、良好なものであることが確認された。また、本実施例のヘッド1の重心高さは、ポケットタイプに近く、低重心であることが確認された。
以上のように、本実施例のアイアンゴルフクラブヘッド1は、鍛造により一体に成形され、上部にトップ部2、前部にフェース部3、底部にソール部4、後部にバック部5、及び、前記バック部5に前記フェース部3に向かって形成された主凹部7とこの主凹部7から前記ソール部4に向かって形成された凹部8とを有するとともに、この凹部8は曲げ加工により形成されたものであり、主凹部7と凹部8を有するので低重心とすることができ、凹部8は曲げ加工により形成されたのでボールを打撃したときの打球感に優れる。
また、切削加工、接合加工のいずれの工程をも経ることなく前記凹部8が形成されたので安価に製造することができる。
また、前記トップ部2から前記フェース部3、前記ソール部4、前記バック部5まで鍛流線が連続して存在するので強度が高い。
なお、本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、種々の変形実施が可能である。例えば、曲げ加工後に切り欠き部11を溶接により埋めてもよい。
1 アイアンゴルフクラブヘッド(ヘッド)
2 トップ部
3 フェース部
4 ソール部
5 バック部
7 主凹部
8 凹部
2 トップ部
3 フェース部
4 ソール部
5 バック部
7 主凹部
8 凹部
Claims (3)
- 鍛造により一体に成形され、上部にトップ部、前部にフェース部、底部にソール部、後部にバック部、及び、前記バック部に前記フェース部に向かって形成された主凹部とこの主凹部から前記ソール部に向かって形成された凹部とを有するとともに、この凹部は曲げ加工により形成されたことを特徴とするアイアンゴルフクラブヘッド。
- 切削加工、接合加工のいずれの工程をも経ることなく前記凹部が形成されたことを特徴とする請求項1記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
- 前記トップ部から前記フェース部、前記ソール部、前記バック部まで鍛流線が連続して存在することを特徴とすることを特徴とする請求項1又は2記載のアイアンゴルフクラブヘッド。
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