JP2014117684A - セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法及び処理装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 セシウムを含む煤塵・焼却灰を水に添加してスラリーとし、次いで該スラリーを濾過して固液分離し、得られたセシウム含濾液にpH調整剤を添加してpH9〜12に調整し、これに高分子凝集剤を添加してセシウム以外の重金属沈殿物を生成させて該沈殿物とセシウム含有廃液とに分離し、得られたセシウム含有廃液に、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを添加配合して該廃液中でプルシアンブルー型金属錯体を形成させ、次いで該廃液のpHをプルシアンブルー型金属錯体の溶解度が小さくなるように調整し、該廃液中で生成した沈殿物を分離して、沈殿物と処理液とに分離し、次いで、前記処理液のpHを5〜9に調整する、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法及び処理装置である。
【選択図】図1
Description
煤塵や焼却灰に含まれるセシウムはヨウ素に比べて半減期が長く、煤塵や焼却灰をそのまま排出することができず、セシウムを回収する必要がある。
例えば特開平9−173832号公報(特許文献1)には、多孔性樹脂に、低沸点有機溶剤に可溶で、かつ水に難溶の第四級アンモニウム塩を担持させ、さらにヘキサシアノ鉄(II)酸塩含有水溶液で処理したのち、この処理物を銅塩含有水溶液と接触させて該樹脂の細孔内にヘキサシアノ鉄(II)酸銅を沈積させ、次いで樹脂内の第四級アンモニウム塩を低沸点有機溶剤で抽出して得られるヘキサシアノ鉄(II)酸銅担持多孔性樹脂を予め製造し、かかるヘキサシアノ鉄(II)酸銅担持多孔性樹脂をセシウム含有溶液に配合して、セシウムを吸着させる方法が提案されている。
近年、特に利用されているのはイオン交換樹脂と称される樹脂であって、例えばスルホ基等を多く有する樹脂が例示され、かかる樹脂をカラムなどに充填して、該カラムに廃水を通過させることによってイオンの吸着、交換を実現するものである。
金属錯体の1種であるプルシアンブルー(紺青)は、陽イオン吸着性能を有しており、紺青を用いてセシウムを吸着除去する方法が提案されている。
特開2011−200856公報(特許文献2)には、プルシアンブルー型金属錯体を導電体上に配設した複合材料を、セシウム等の陽イオンを含有する溶液に配合して接触させて前記所定の陽イオンを前記プルシアンブルー型金属錯体に吸着させる方法が記載されている。
即ち、セシウムを含む廃棄物等を焼却処理した際の煤塵・焼却灰にはセシウムが含まれており、かかるセシウムを含む煤塵・焼却灰からセシウムを効率よく除去し、その結果としてセシウムとして含まれる放射性セシウムも効率よく除去することができる、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法及び処理装置を提供することである。
さらに、産業廃棄物や災害廃棄物等には、セシウムのみならず重金属も含まれており、セシウムを除去するとともに、有害な重金属を除くことができる、既存のセメント焼成設備を利用した、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法及び処理装置を提供することである。
また、セシウムを含む煤塵・焼却灰を処理し、最終的な放流する放流液中に残存するシアンの残存量が、環境省令(最終改正:平成24年5月23日環境省令第15号、排水基準を定める省令:水質汚濁防止法)による排水基準を満足し、更には残存する鉄や亜鉛の金属イオンも同様に当該環境省令の排水基準を満足している、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法及び処理装置を提供することである。
更に好適には、上記本発明のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法は、前記ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩に対して、鉄または亜鉛の塩を、プルシアンブルー型金属錯体が生成される化学量論以上の量で添加することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法である。
また好適には、上記本発明のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法においては、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩は、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム及び/又はヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウムであり、鉄または亜鉛の塩は、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群より選ばれることを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法である。
特に、ヘキサシアノ鉄酸亜鉛やヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)のプルシアンブルー型金属錯体を生成させる原料を添加配合して、廃液中でプルシアンブルー型金属錯体を生成させることにより、紺青等を予め生成してセシウム含有廃液に添加配合する処理方法よりも、極めて良好にセシウムを廃液中から効率よく除去分離することが可能となるとともに、簡便な処理方法とすることができる。
これにより、セシウムを含む廃液中からセシウムを良好に除去することができるため、結果としてセシウムの一部として含まれる放射性セシウムも効率よく除去できることとなり、文部科学省の平成12年科学技術庁告示第5号(放射線を放出する同位元素の数量等)により基準も満足することができることが推認されることとなる。
本発明のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法は、セシウムを含む煤塵・焼却灰を水に添加してスラリーとし、次いで該スラリーを濾過して固液分離し、得られたセシウム含濾液にpH調整剤を添加してpH9〜12に調整し、これに高分子凝集剤を添加してセシウム以外の重金属沈殿物を生成させて該沈殿物とセシウム含有廃液とに分離し、得られたセシウム含有廃液に、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを添加配合して該廃液中でプルシアンブルー型金属錯体を形成させ、次いで該廃液のpHをプルシアンブルー型金属錯体の溶解度が小さくなるように調整し、該廃液中で生成した沈殿物を分離して、沈殿物と処理液とに分離し、次いで、前記処理液のpHを5〜9に調整することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法である。
(溶解工程)
まず、セシウム含有煤塵・焼却灰を溶解槽1に投入して、該煤塵・焼却灰が流動化する程度の水Wを、該煤塵・焼却灰に対して例えば2〜10質量倍の量で添加して攪拌し、スラリー化する。
水Wとしては、工業用水、製造工程等から排出される2次排水や上水道等が用いられる。
ここで水の好適添加量が上記量である理由は、水の添加量が煤塵や焼却灰の2質量倍以下であると、煤塵や焼却灰中の可溶成分の溶出が十分でなく、後段のフィルタープレス等の濾過機により濾過して得られる各脱塩ケーキ固形分中に残存する可溶成分が多くなるからである。また得られるスラリーの粘性が高くなり、後の工程へのポンプ輸送が難しくなるからである。
また、水の添加量が煤塵・焼却灰の10質量倍以上であると、重金属類等の他の成分の溶出が多くなり、したがって、後段の工程においては、これらの成分を取り除くための薬剤の使用量が多くなるからである。
このリパルプにより生成したスラリーS1を、濾過機2に投入し、圧搾して固液分離を行い、飛灰脱水ケーキ固形分と濾液とに分離する。
濾過機2としては、フィルタープレスやベルトフィルターが用いられる。
また必要に応じて、濾過機2内に水Wを導入し、固形分に残留する可溶成分を含有する水分を水Wで洗浄してもよい。この水Wでの洗浄は、濾過機2を加圧した状態で、固形分に一方向から水Wを圧送することにより、少ない水量で効率のよい洗浄を行うことができる。
この洗浄のために使用する水Wは、固形分に対して0.5〜2.0質量倍が好ましい。
濾過機2から排出された濾液F1には、煤塵・焼却灰中の塩素や重金属等が含まれている。
濾過機2から排出された濾液F1を反応槽(4、5)に送入する。反応槽4に搬送する前に、一旦バッファ槽3に送入され、次いで反応槽4に送入されてもよい。
該濾液F1のpH(水素イオン濃度)は9〜13程度であり、この濾液F1を酸性または中性して例えば鉛等の重金属を沈殿させるために、この濾液F1にpH調整剤を添加して濾液のpHを、例えば9〜12程度に調整する。ここで、pH調整剤としては、炭酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸が好適に用いられる。
よって、pHの調整範囲を9〜10とすることが好ましい。
かかる高分子凝集剤を添加することにより、懸濁化した重金属、または微粒子化した重金属や、微粒子化した重金属や、水酸化物の重金属を凝集させる。これによりスラリーは、重金属等の凝集体により懸濁したスラリーとなり、沈殿槽6に移送される。
また必要に応じて、濾過機7内に水Wを導入し、該沈殿物に残留する可溶成分を含有する水分を水Wで洗浄してもよい。この水Wでの洗浄は、濾過機7を加圧した状態で、沈殿物に一方向から水Wを圧送することにより、少ない水量で効率のよい洗浄を行うことができる。
また、濾液は、バッファ槽3に循環させて利用する。
上記沈殿槽6からの上澄み液を、バッファ槽8に送入し、次いで、必要に応じて濾過処理を行なう(X)。
例えば、図3(a)に示すように、バッファ槽8からの液を、例えば精密濾過膜(MF)装置9により懸濁物を含む濃縮液と透過液とに分離する。かかるMF膜装置9に取り付けられたメンブレンフィルタにより捕集された重金属及び上澄み液中のキャリーオーバーした懸濁浮遊物が濃縮側に取り除かれる。得られた透過液は、反応槽11に搬送され、濃縮液は、バッファ槽3やバッファ槽8に搬送される。
または、必要に応じて、図3(b)に示すように、反応槽11に搬送される液量を減らすために、精密濾過膜(MF)膜装置9に加えて、逆浸透膜(RO膜)装置10を設けてもよい、この場合、精密濾過膜(MF)膜装置9で濃縮された濃縮液は、バッファ槽3やバッファ槽8に循環させて利用し、精密濾過膜(MF)膜装置9を透過した透過液をバッファ槽9に導入し、次いで逆浸透膜(RO膜)装置10を通過させ、該RO膜装置10からの濃縮液を反応槽11に送入するとともに、またバッファ槽9に一部循環させて戻してもよい。また、RO膜装置10を透過した透過液は溶解液として溶解槽1に循環させて用いる。
上記濾過処理工程(X)からの透過液(図3(a))または濃縮液(図3(b))はセシウムを含む廃液であり、かかるセシウム含有廃液を反応槽11送入して、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを添加配合して該廃液中でプルシアンブルー型金属錯体を反応槽11中で形成させ、次いで該廃液のpHをプルシアンブルー型金属錯体の溶解度が小さくなるように調整し、該廃液中で生成した沈殿物を沈殿槽13中で分離して、沈殿物と処理液とに分離し、得られた処理液中のセシウムの含有量を低減するとともに、シアン及び、亜鉛または鉄の残存濃度を環境省令(平成24年5月23日環境省令第15号)による排水基準以下とすることにより、セシウムを含む廃液を処理する。
プルシアンブルー型金属錯体は、セシウム等の陽イオンを吸着する特性を有しているが、上記したように、本発明においては、予め製造したプルシアンブルー型金属錯体を、セシウム含有廃液に添加配合するものではない。
また、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩は、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム及び/又はヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウムであり、鉄または亜鉛の塩は、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群より少なくとも1種選ばれることが好ましい。
また、セシウム含有液中で生成されるプルシアンブルー型金属錯体の量が、含有されるセシウムの吸着を十分なものとするように、プルシアンブルー型金属錯体原料としての、例えばヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩等は十分に配合する。
プルシアン型金属錯体の生成としては、例えば、以下の反応式などが例示される。
また、プルシアンブルー型金属錯体が生成された後の余剰の鉄または亜鉛イオンも、適正pHに調整すると水酸化物となって沈殿するため、最終的な処理液中に残存するシアンの残存量や鉄または亜鉛イオンの量も上記環境省令(水質汚濁防止法)に規定する排水基準を満たすこととなる。
従って、該処理液からシアン、鉄、亜鉛を除去するための更なる処理が必要ではなく、そのまま排水として放流することが可能となる。
このように液のpHを調整することで、生成したプルシアンブルー型金属錯体にセシウムが吸着されたものを、当該液中で沈殿させることができる。
高分子凝集剤としては、プルシアンブルー型金属錯体を凝集沈殿させるもことができるものであれば、特に限定されず公知の任意の高分子凝集剤を使用することができる。
従って、処理液からシアンを除去するための、更なる処理、すなわち放流するために上記排水基準を満足するための処理を更に行なう必要は特にない。
放流に際しては、図2に示すように、バッファ槽14からの処理液はそのまま放流されてもよいし(図2(a))、さらにMF膜装置16を通過させて放流してもよい(図2(b))。さらにまた、RO膜やイオン交換膜装置17を通過させて濃縮液を放流し、透過液をバッファ槽18に送入して、溶解槽1に循環させて再利用してもよい(図2(c))。
また必要に応じて、濾過機15内に水Wを導入し、該沈殿物に残留する可溶成分を含有する水分を水Wで洗浄してもよい。この水Wでの洗浄は、濾過機15を加圧した状態で、沈殿物に一方向から水Wを圧送することにより、少ない水量で効率のよい洗浄を行うことができる。
また、濾液は、反応槽11に配合して、濾液中に含有される微量の残存セシウム含有浮遊物質を低減するように循環させる。
このようにすることで、最終的に煤塵・焼却灰に含まれるセシウムを、有効に除去することが可能となり、結果として放射性セシウムの除去効率の向上に利することとなる。
[使用原料]
(1)紺青
製品品番MILORI BLUE 905(大日精化工業株式会社製)の紺青を用いた。
(2)ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液
K4[Fe(CN)6]・3H2O(分子量422.39、キシダ化学株式会社製)4.22gを100ml純水に溶解して0.1モル/L溶液に調整して使用した。
(3)硫酸亜鉛溶液
キシダ化学株式会社製の0.1モル/L硫酸亜鉛溶液を使用した。
(4)塩化第二鉄溶液
FeCl3・6H2O(分子量270.30、昭和化学株式会社製)2.7gを100ml純水に溶解して0.1モル/L溶液に調整して使用した。
(5)ポリ塩化アルミニウム
多木化学工業株式会社製
(6)水酸化ナトリウム
試薬1級(米山薬品工業株式会社製)を使用した。
(7)硫酸
試薬特級(米山薬品工業株式会社製)を使用した。
0.3モル/Lのヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液2L(リットル)に、38%(w/w)塩化第二鉄溶液340mlを添加して反応させ、25%水酸化ナトリウム溶液を用いて、該溶液をpH5.5に調整して、反応を促進させた。
該溶液を静置後、No.5Aのろ紙にて吸引ろ過して、反応物とろ液に分離した。
該反応物を水洗して、水洗後の液が硝酸銀による塩素定性反応を呈さなくなるまで、十分な水洗を行なった。
次いで、該反応物を80℃で乾燥し、乾燥した反応物を乳鉢にて粉砕することで、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)を得た。
0.3モル/Lのヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液2L(リットル)に、0.1モル/Lの硫酸亜鉛溶液を4L添加して反応させ、25%水酸化ナトリウム溶液を用いて、該溶液をpH9に調整して、反応を促進させた。
該溶液を静置後、No.5Aのろ紙にて吸引ろ過して、反応物とろ液に分離した。
該反応物を水洗して、水洗後の液が塩化バリウムによる硫酸定性反応を呈さなくなるまで、十分な水洗を行なった。
次いで、該反応物を80℃で乾燥し、乾燥した反応物を乳鉢にて粉砕することで、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛を得た。
セシウム標準液(1000mg/L、和光純薬工業株式会社製)を用いて、純水にて希釈して、セシウム8.9mg/L液を調製し、試験試料溶液とした。
[試験試料溶液(2)] (セシウム1mg/L溶液)
セシウム標準液(1000mg/L、和光純薬工業株式会社製)を用いて、純水にて希釈して、セシウム0.93mg/L液を調製し、試験試料溶液とした。
[実施例1〜4(ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムと硫酸亜鉛)]
図1の反応槽11に相当する反応容器に上記セシウム試料溶液(1)100mlに、0.1モル/Lの上記ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液と硫酸亜鉛溶液とをそれぞれ、表1に示す配合割合で添加した。
次いで、該各溶液のpHを、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の溶解度が小さくなるpH9.0に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の沈澱を生成した。
その後、該各溶液を反応槽12に相当する反応容器に導入し、高分子凝集剤(商品名:アコフロックA−150、MTアクアポリマー株式会社製)を1mg/L添加して、該各溶液中のヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の沈殿物を、沈殿容器で凝集させて静置した後、No5Aろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表1に示す。
さらに、処理液中の金属(亜鉛)の含有量の測定は、以下の機器及び分析法により行った。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を、下記表6に示す。
図1の反応槽11に相当する反応容器に上記セシウム試料溶液(1)100mlに、0.1モル/Lの上記ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液と塩化第二鉄溶液とをそれぞれ表2に示す配合割合で添加した。
次いで、該各溶液のpHを、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の溶解度が小さくなるpH5.5に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の沈殿物を得た。
その後、該各溶液を反応槽12に相当する反応容器に入れて、高分子凝集剤(商品名:アコフロックA−150、MTアクアポリマー株式会社製)を1mg/L添加し、該各溶液中のヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の沈殿物を凝集させて静置した後、No5Aろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表2に示す。
さらに、処理液中の金属(鉄)の含有量の測定は、以下の機器及び分析法により行った。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を、下記表6に示す。
上記紺青を純水に分散させて10%紺青溶液を調製した。
図1の反応槽11に相当する反応容器に上記セシウム試料溶液(1)100mlを上記硫酸を用いてpH6に調整し、これに前記紺青溶液を表3に示す配合割合でそれぞれ添加して30分間撹拌した。
次いで、該各溶液に上記ポリ塩化アルミニウムを0.1ml/Lの配合割合で添加し、該溶液のpHを紺青と水酸化アルミニウムの溶解度が小さくなるpH6.0に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、紺青を含む水酸化アルミニウムの沈殿物を得た。
その後、No5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表3に示す。
上記で調製したヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)を純水に分散して10%ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)溶液を調製した。
上記セシウム試料溶液(1)100mlを上記硫酸を用いてpH6に調整し、これに前記キサシアノ鉄(II)酸鉄(III)溶液をそれぞれ、表4に示す配合割合で添加して30分間撹拌した。
次いで、該各溶液に上記ポリ塩化アルミニウムを0.1ml/Lの配合割合で添加し、該溶液のpHをヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)と水酸化アルミニウムの溶解度が小さくなるpH6に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)を含む水酸化アルミニウムの沈澱を生成した。
その後、No5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表4に示す。
上記で調製したヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛を純水に分散して10%ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛溶液を調製した。
上記セシウム試料溶液(1)100mlを1%上記水酸化ナトリウム溶液を用いてpH9に調整し、これに前記ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛溶液をそれぞれ、表5に示す配合割合で添加して30分間撹拌した。
次いで、該各溶液に上記塩化第二鉄溶液を塩化第二鉄換算で100mg/Lの配合割合で添加し、該溶液のpHをヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の溶解度が小さくなるpH9に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛を含む水酸化第二鉄の沈殿物を得た。
その後、No5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表5に示す。
上記実施例3のヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の沈殿を調製する際のpHを5.5に、また上記実施例6のヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の沈殿を調製する際のpHを9.0に変更した以外は、それぞれ上記実施例3及び6と同様に実施して、セシウム廃液中のセシウムを除去した。
処理液中の金属(比較例10は亜鉛、比較例11は鉄)とシアンの残存量を測定した。
さらに、処理液中の金属(比較例10は亜鉛、比較例11は鉄)の含有量の測定は、以下の機器及び分析法により行った。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を、上記実施例3及び実施例6の結果をともに、下記表6に示す。
[実施例8〜11(ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウムと硫酸亜鉛)]
上記セシウム試料溶液(2)100mlに、0.1モル/Lの上記ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム溶液と硫酸亜鉛溶液とをそれぞれ、表7に示す配合割合で添加した。
次いで、該各溶液のpHを、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の溶解度が小さくなるpH9.0に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の沈澱を生成した。
その後、該各溶液に高分子凝集剤(商品名:アコフロックA−150、MTアクアポリマー株式会社製)を1mg/L添加して、該各溶液中のヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛の沈殿物を凝集させて静置した後、No5Aろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表7に示す。
上記セシウム試料溶液(2)100mlに、0.1モル/Lの上記ヘキサシアノ鉄(II)カリウム溶液と塩化第二鉄溶液とをそれぞれ、表8に示す配合割合で添加した。
次いで、該各溶液のpHを、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の溶解度が小さくなるpH5.5に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、ヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の沈澱を生成した。
その後、該各溶液に高分子凝集剤(商品名:アコフロックA−150、MTアクアポリマー株式会社製)を1mg/L添加して、該各溶液中のヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)の沈殿物を凝集させて静置した後、No5Aろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表8に示す。
上記紺青を純水に分散させて10%紺青溶液を調製した。
上記セシウム試料溶液(2)100mlを上記硫酸を用いてpH6に調整し、これに前記紺青溶液を表9に示す配合割合でそれぞれ添加して30分間撹拌した。
次いで、該各溶液に上記ポリ塩化アルミニウムを0.1ml/Lの配合割合で添加し、該溶液のpHを紺青と水酸化アルミニウムの溶解度が小さくなるpH6.0に、1%の上記水酸化ナトリウム溶液を用いて調整して、紺青を含む水酸化アルミニウムの沈殿物を得た。
その後、No5Cろ紙を用いてろ過し、ろ液を処理液として、含まれるセシウムの含有量をそれぞれ測定した。
・分析機器:ICP質量分析計(メーカー:パーキンエルマー社)、
型式:ELAN DRC−e
・性能 :質量範囲1−270amu
・検出部 :2ステージディスクリート形
・分析方法:ICP質量分析法
その結果を表9に示す。
このように、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、亜鉛又は鉄の塩とから調製されるヘキサシアノ鉄(II)酸亜鉛又はヘキサシアノ鉄(II)酸鉄(III)を、セシウム含有溶液に添加するよりも、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、亜鉛又は鉄の塩とをそれぞれ直接セシウム含有溶液に添加するほうが、処理液中に含まれるセシウムを低減することが可能である。
また、表6より、本発明の実施例によれば、処理液中に含まれている化学量論以上に添加した金属(亜鉛または鉄)およびシアンの残存量が、上記環境省令による排水基準を十分に満足していることがわかる。
2、7、15・・・濾過装置
3、8、14、18・・・バッファ槽
4、5、11、12・・・反応槽
6、13・・・沈殿槽
9、16・・・精密濾過膜(MF)装置
10・・・逆浸透膜(RO)装置
17・・・イオン交換膜または逆浸透膜(RO)装置
また好適には、上記本発明のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法においては、前記沈殿物を、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを得られたセシウム含有廃液に添加配合することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法である。
また好適には、上記本発明のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法においては、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩は、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム及び/又はヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウムであることを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法である。
Claims (7)
- セシウムを含む煤塵・焼却灰を水に添加してスラリーとし、次いで該スラリーを濾過して固液分離し、得られたセシウム含濾液にpH調整剤を添加してpH9〜12に調整し、これに高分子凝集剤を添加してセシウム以外の重金属沈殿物を生成させて該沈殿物とセシウム含有廃液とに分離し、得られたセシウム含有廃液に、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを添加配合して該廃液中でプルシアンブルー型金属錯体を形成させ、次いで該廃液のpHをプルシアンブルー型金属錯体の溶解度が小さくなるように調整し、該廃液中で生成した沈殿物を分離して、沈殿物と処理液とに分離し、次いで、前記処理液のpHを5〜9に調整することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- 請求項1記載のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法において、pHを5〜9に調整した処理液をさらに濾過することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- 請求項1または2記載のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法において、前記ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩に対して、鉄または亜鉛の塩を、プルシアンブルー型金属錯体が生成される化学量論以上の量で添加することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- 請求項1〜3いずれかの項記載のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法において、前記沈殿物を、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩と、鉄または亜鉛の塩とを得られたセシウム含有廃液に添加配合することを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- 請求項1〜4いずれかの項記載のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法において、ヘキサシアノ鉄(II)酸錯体の塩は、ヘキサシアノ鉄(II)酸カリウム及び/又はヘキサシアノ鉄(II)酸ナトリウムであり、鉄または亜鉛の塩は、塩化第二鉄、硫酸第二鉄、硝酸第二鉄、塩化亜鉛、硫酸亜鉛及び硝酸亜鉛からなる群より選ばれることを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- 請求項1〜5いずれかの項記載のセシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法において、処理液中のシアン及び、亜鉛または鉄の残存濃度を環境省令(平成24年5月23日環境省令第15号)による排水基準以下とすることを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰の処理方法。
- セシウムを含む煤塵・焼却灰を水と混合してスラリーとする溶解槽1、該スラリーを濾過して固液分離してセシウム含有濾液を得る濾過装置2、該セシウム含有濾液にpH調整剤を添加してpH9〜12に調整する反応槽4、次いで高分子凝集剤を添加してセシウム以外の重金属沈殿物を生成する反応槽5、該重金属沈殿物とセシウム含有廃液とに分離する沈殿槽6、該セシウム含有廃液でプルシアンブルー型金属錯体が生成されるように、プルシアンブルー型金属錯体の各原料を該セシウム含有廃液に配合して、該廃液のpHがプルシアンブルー型金属錯体の溶解度が小さくなるように調整する反応槽11、セシウム含有沈殿物、該セシウム含有沈殿物と処理液とに分離する沈殿槽13、該処理液のpHを5〜9に調整するバッファ槽14とを備えることを特徴とする、セシウムを含む煤塵・焼却灰処理装置。
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