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JP2014183271A - 太陽電池 - Google Patents

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JP2014183271A JP2013058244A JP2013058244A JP2014183271A JP 2014183271 A JP2014183271 A JP 2014183271A JP 2013058244 A JP2013058244 A JP 2013058244A JP 2013058244 A JP2013058244 A JP 2013058244A JP 2014183271 A JP2014183271 A JP 2014183271A
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Abstract

【課題】特殊で高価な封止材を用いなくても、長期信頼性を確保することができる太陽電池を提供する。
【解決手段】受光面拡散層のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下であって、封止材の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下である太陽電池である。
【選択図】図7

Description

本発明は、太陽電池に関する。
従来から、エネルギ資源の枯渇の問題や大気中のCO2の増加のような地球環境問題などからクリーンなエネルギの開発が望まれており、太陽電池を用いた太陽光発電が新しいエネルギ源として開発、実用化され、発展の道を歩んでいる。
特に、近年では、複数の太陽電池セルを直列および/または並列に接続した太陽電池モジュールの一般家庭への普及が進んでいるとともに、大量の太陽電池モジュールを用いたメガソーラーと呼ばれる大規模発電施設の建設も行なわれている。
上記の太陽電池モジュールは、屋外にて長期間使用されるため、高温多湿などのあらゆる屋外環境において長期信頼性が要求される。従来、太陽電池モジュールを構成する太陽電池セルは、主に結晶シリコンを用いて作製されていることから、比較的長寿命が期待できると考えられており、太陽電池モジュールの長期信頼性は、太陽電池モジュールを構成する太陽電池セル以外の部材を中心にして改善されてきた。
しかしながら、最近、PID(Potential Induced Degradation)と言われる、比較的使用期間が短いにも関わらず太陽電池モジュールの出力が大幅に低下する現象が観測されており、その原因の究明と改善策の早期確立とが強く望まれている。
たとえば、非特許文献1には、PIDが発生する原因が、以下のように述べられている。太陽電池モジュールにおいては、落雷による太陽電池モジュールの故障や感電事故を防ぐために、フレーム側を並列にグランドアースを取っている。しかしながら、この場合には、太陽電池セルの直列数が増加するにつれて、太陽電池モジュールの外側のフレームと内側の太陽電池セルとの間に大きな電位差が生じることになる。そして、太陽電池モジュールの受光面を保護するガラス基板の表面上に水分が付着した場合には、当該水分を経由して、フレームと太陽電池セルとの間にリーク電流が生じ、そのリーク電流によって、太陽電池セルの受光面に電荷が溜まる。そして、太陽光の入射により太陽電池セルで発生したキャリアが、太陽電池セルの受光面に溜まった電荷に引き寄せられて当該電荷と再結合すること等によって、太陽電池の外部に取り出されない。これにより、太陽電池モジュールの出力が低下するとされている。
そこで、たとえば特許文献1には、図18の模式的構成図に示すように、複数の太陽電池セル101がインターコネクタ254で接続された太陽電池アレイ100を、受光面側の透明保護部材251と裏面側の裏面保護シート253との間において、45℃〜85℃での体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上の高抵抗の封止材252で封止した構造の太陽電池モジュールが提案されている。特許文献1においては、高抵抗の封止材252によって、太陽電池アレイ100の受光面側からのリーク電流を防止することによって、出力の低下を抑えることができるとされている。
国際公開第2012/145228号
太陽光発電の専門メデイア PVeye 2012年12月号,ヴィズオンプレス株式会社,ピーブイアイ編集部,pp.12〜25
しかしながら、上記の特許文献1に記載の太陽電池モジュールに用いられている45℃〜85℃での体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗の封止材252は、非常に特殊であり、高価であったことから、太陽電池モジュールの製造コストを低く抑えることができなかった。
また、特許文献1の高抵抗の封止材252は、その取り扱いが非常に困難であるため、太陽電池モジュールの製造効率も高くすることができなかった。
上記の事情に鑑みて、本発明の目的は、特殊で高価な封止材を用いなくても、長期信頼性を確保することができる太陽電池を提供することにある。
本発明は、裏面電極型太陽電池セルと、裏面電極型太陽電池セルの受光面上に設けられた封止材とを備え、裏面電極型太陽電池セルは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板の受光面側の表面に設けられた第1導電型の受光面拡散層と、半導体基板の受光面側とは反対側の表面に設けられた第1導電型不純物拡散層および第2導電型不純物拡散層とを有し、受光面拡散層のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下であって、封止材の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下である太陽電池である。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いなくても、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
本発明によれば、特殊で高価な封止材を用いなくても、長期信頼性を確保することができる太陽電池を提供することができる。
実施の形態1の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの一例の裏面の模式的な平面図である。 (a)は図1のII−IIに沿った模式的な断面図であり、(b)は(a)に示すn型シリコン基板の受光面の一部の模式的な拡大断面図である。 (a)〜(i)は実施の形態1の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの製造方法の一例について図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の太陽電池に用いられる配線シートの一例の表面の模式的な平面図である。 図4に示す配線シート上に複数の裏面電極型太陽電池セルを設置した状態を図解する模式的な平面図である。 実施の形態1において、配線シート上に設置された裏面電極型太陽電池セルを封止する工程を図解する模式的な断面図である。 実施の形態1の太陽電池の模式的な断面図である。 実施の形態1の太陽電池の変形例の模式的な断面図である。 実施の形態1の太陽電池の他の変形例の模式的な断面図である。 (a)は実施の形態2の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの一例の模式的な断面図であり、(b)は(a)に示すn型シリコン基板の受光面の一部の模式的な拡大断面図である。 (a)〜(k)は、実施の形態2の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの製造方法の一例について図解する模式的な断面図である。 実施の形態2において、配線シート上に設置された裏面電極型太陽電池セルを封止する工程を図解する模式的な断面図である。 実施の形態2の太陽電池の模式的な断面図である。 実施の形態2の太陽電池の変形例の模式的な断面図である。 実施の形態2の太陽電池の他の変形例の模式的な断面図である。 疑似負極接地試験装置を図解する模式的な構成図である。 実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルの受光面拡散層のシート抵抗と、封止材の85℃における体積抵抗率との関係を示す図である。 従来の特許文献1の太陽電池モジュールの太陽電池アレイを封止材で封止する工程を図解する模式的な構成図である。
以下、本発明の実施の形態について説明する。なお、本発明の図面において、同一の参照符号は、同一部分または相当部分を表わすものとする。
[実施の形態1]
<裏面電極型太陽電池セル>
図1に、実施の形態1の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの一例の裏面の模式的な平面図を示す。裏面電極型太陽電池セル1は、第1導電型の半導体基板としてのn型シリコン基板4の裏面電極型太陽電池セル1の受光面側とは反対側の表面である裏面に、第1導電型用電極としての帯状のn電極2と、第2導電型用電極としての帯状のp電極3と、を備えており、n電極2とp電極3とはn型シリコン基板4の裏面において交互に配列されている。
図2(a)に図1のII−IIに沿った模式的な断面図を示し、図2(b)に図2(a)に示すn型シリコン基板4の受光面の一部の模式的な拡大断面図を示す。図2(a)に示すように、n型シリコン基板4の受光面には凹凸形状5が形成されている。
n型シリコン基板4の受光面にはFSF層である受光面拡散層としてn+層6が形成されている。n+層6は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型を有する層であって、n+層6のn型不純物濃度はn型シリコン基板4のn型不純物濃度よりも高くなっている。
図2(b)に示すように、n+層6上には受光面パッシベーション膜8が形成されている。受光面パッシベーション膜8は、酸化シリコン膜からなる。また、受光面パッシベーション膜8の厚さは、30nm以上200nm以下とすることが好ましい。受光面パッシベーション膜8の厚さを30nm以上200nm以下とした場合には、裏面電極型太陽電池セル1の特性が向上する傾向にある。
図2(b)に示すように、受光面パッシベーション膜8上には反射防止膜12が形成されている。反射防止膜12は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型となるn型不純物を含み、たとえばn型不純物としてリンを含むチタン酸化膜からなる。また、反射防止膜12の厚さは、たとえば30nm以上500nm以下とすることができる。
また、反射防止膜12中のリンは、リン酸化物として反射防止膜7の15質量%以上35質量%以下含まれることが好ましい。なお、リン酸化物として反射防止膜12の15質量%以上35質量%以下含まれるとは、反射防止膜12中のリン酸化物の含有量が反射防止膜12全体の15質量%以上35質量%以下であることを意味する。
図2(a)に示すように、n型シリコン基板4の裏面には、第1導電型不純物拡散層としてのn型不純物拡散層であるn++層10と、第2導電型不純物拡散層としてのp型不純物拡散層であるp+層11と、が交互に形成されている。また、n型シリコン基板4の裏面にn型シリコン基板4側から第2の裏面パッシベーション膜14と第1の裏面パッシベーション膜13とがこの順序で積層された裏面パッシベーション膜15が形成されている。裏面パッシベーション膜15から露出したn++層10およびp+層11にはそれぞれn電極2とp電極3とが形成されている。
以下、図3(a)〜図3(i)の模式的断面図を参照して、実施の形態1の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セル1の製造方法の一例について説明する。
まず、図3(a)に示すように、n型シリコン基板4の裏面にテクスチャマスク21を形成した後に、図3(b)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に凹凸形状5を形成する。
次に、図3(c)に示すように、n型シリコン基板4の裏面のテクスチャマスク21を除去した後に、n型シリコン基板4の受光面に拡散マスク22を形成するとともに裏面の一部に拡散マスク23を形成し、その後、n型シリコン基板4の裏面の一部にn++層10を形成する。
次に、図3(d)に示すように、n型シリコン基板4の受光面の拡散マスク22および裏面の拡散マスク23をそれぞれ除去した後に、n型シリコン基板4の受光面に拡散マスク24を形成するとともに裏面の一部に拡散マスク25を形成し、その後、n型シリコン基板4の裏面の一部にp+層11を形成する。
次に、図3(e)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に溶液27を塗布した後に乾燥する。ここで、溶液27の塗布および乾燥は、たとえば以下のようにして行なうことができる。
まず、n型シリコン基板4の受光面および裏面にそれぞれ形成された拡散マスク24および拡散マスク25、ならびにボロンなどのp型不純物が拡散マスク24,25に拡散することによって形成されたガラス層をたとえばフッ酸などを用いたエッチングにより除去する。次に、n型シリコン基板4の裏面にたとえば厚さ50nm以上100nm以下の酸化シリコン膜等の拡散マスクを兼ねた第1の裏面パッシベーション膜13を形成する。第1の裏面パッシベーション膜13は、たとえば、CVD法またはSOG(スピンオングラス)の塗布および焼成などによって形成することができる。その後、n型シリコン基板4の受光面に、リンを含む化合物と、チタンアルコキシドと、アルコールと、を含む溶液27をスピン塗布法などにより塗布した後に乾燥する。ここで、溶液27に含まれるリンを含む化合物としては、たとえば五酸化リンなどを用いることができる。また、チタンアルコキシドとしては、たとえばテトライソプロピルチタネートなどを用いることができる。さらに、アルコールとしては、たとえばイソプロピルアルコールなどを用いることができる。
次に、図3(f)および図3(i)に示すように、n型シリコン基板4の受光面上にn+層6、受光面パッシベーション膜8および反射防止膜12を形成するとともに、n型シリコン基板4の裏面と第1の裏面パッシベーション膜13との間に第2の裏面パッシベーション膜14を形成する。
ここで、n+層6および反射防止膜12は、溶液27が受光面に塗布されたn型シリコン基板4をたとえば850℃以上1000℃以下の温度で熱処理することによって形成することができる。すなわち、この加熱によって、n型シリコン基板4の受光面に溶液27からリンが拡散してn+層6が形成されるとともに、リンを含むチタン酸化膜からなる反射防止膜12が形成される。
また、受光面パッシベーション膜8および第2の裏面パッシベーション膜14は、n+層6および反射防止膜12の形成後に、n型シリコン基板4について酸素または水蒸気による熱酸化を行なうことにより形成することができる。これにより、図3(i)に示すように、n型シリコン基板4の受光面のn+層6と反射防止膜12との間に受光面パッシベーション膜8が形成されるとともに、n型シリコン基板4の裏面と第1の裏面パッシベーション膜13との間に第2の裏面パッシベーション膜14が形成される。この第1の裏面パッシベーション膜13と第2の裏面パッシベーション膜14との積層体を裏面パッシベーション膜15とする。n+層6と反射防止膜12との間に受光面パッシベーション膜8が形成される理由としては、受光面の凹凸形状5の凹部における反射防止膜12の膜厚が厚くなって反射防止膜12にクラックが生じ、そのクラックが生じている箇所から酸素または水蒸気が入り込んで受光面パッシベーション膜8である酸化シリコン膜が成長すると考えられる。また、受光面の凹凸形状5の凸部では反射防止膜12の膜厚が薄いため、酸素または水蒸気が透過し、受光面パッシベーション膜8である酸化シリコン膜が成長すると考えられる。さらに、n型シリコン基板4の裏面と第1の裏面パッシベーション膜13との間に第2の裏面パッシベーション膜14が形成される理由としては、n型シリコン基板4の裏面の第1の裏面パッシベーション膜13はCVD法等で形成した膜であるため、第1の裏面パッシベーション膜13の内部に酸素または水蒸気が透過し、これにより、第2の裏面パッシベーション膜14である酸化シリコン膜が成長すると考えられる。なお、受光面パッシベーション膜8の厚さは、たとえば100nm以上200nm以下であり、第2の裏面パッシベーション膜14の厚さは、たとえばn++層10上においては30nm以上100nm以下であり、p+層11上においては10nm以上40nm以下である。
ここで、受光面パッシベーション膜8および第2の裏面パッシベーション膜14の形成のためのn型シリコン基板4の酸素または水蒸気による熱酸化は、酸素雰囲気または水蒸気雰囲気中にn型シリコン基板4を設置した状態で熱処理することによって行なうことができる。
また、n+層6のシート抵抗は、40Ω/□以上80Ω/□以下とされる。なおn+層6のシート抵抗は、たとえば、溶液27中のリンの含有量、上記の熱酸化時の温度および時間の少なくとも1つの条件を変更することによって適宜調節することができる。
なお、受光面パッシベーション膜8および第2の裏面パッシベーション膜14は、n+層6および反射防止膜12を形成するための熱処理に引き続き、雰囲気ガスを酸素雰囲気または水蒸気雰囲気に切り替えてn型シリコン基板4の熱酸化を行なうことにより形成することもできる。
次に、図3(g)に示すように、裏面パッシベーション膜15の一部を除去して、裏面パッシベーション膜9からn++層10の一部およびp+層11の一部をそれぞれ露出させる。
次に、図3(h)に示すように、n++層10上にn電極2を形成するとともに、p+層11上にp電極3を形成する。以上により、裏面電極型太陽電池セル1を製造することができる。
<配線シート>
図4に、実施の形態1の太陽電池に用いられる配線シートの一例の表面の模式的な平面図を示す。図4に示すように、配線シート30は、絶縁性基材31と、絶縁性基材31の表面上に設置された配線36とを有している。配線36は、n配線32と、n配線32aと、p配線33と、p配線33aと、接続用配線34とを含んでいる。
ここで、n配線32、n配線32a、p配線33、p配線33aおよび接続用配線34は導電性である。また、n配線32およびp配線33は複数の長方形が長方形の長手方向に直交する方向に配列された形状を含む櫛形状とされている。また、n配線32a、p配線33aおよび接続用配線34は帯状とされている。さらに、配線シート30の終端に位置しているn配線32aおよびp配線33a以外の隣り合うn配線32とp配線33とは接続用配線34によって電気的に接続されている。
また、配線シート30においては、櫛形状のn配線32の櫛歯(長方形)に相当する部分と櫛形状のp配線33の櫛歯(長方形)に相当する部分とが1本ずつ交互に噛み合わさるようにn配線32およびp配線33が配置されている。その結果、櫛形状のn配線32の櫛歯に相当する部分と櫛形状のp配線33の櫛歯に相当する部分とはそれぞれ1本ずつ交互に所定の間隔を空けて配置されることになる。なお、n配線32およびp配線33の櫛歯に相当する部分のうちの少なくとも一方を1本ではなく複数本ずつ交互に配置してもよい。
絶縁性基材31の材質としては、電気絶縁性の材質であれば特に限定なく用いることができ、たとえば、ポリエチレンテレフタレート(PET:Polyethylene terephthalate)、ポリエチレンナフタレート(PEN:Polyethylene naphthalate)、ポリフェニレンサルファイド(PPS:Polyphenylene sulfide)、ポリビニルフルオライド(PVF:Polyvinyl fluoride)およびポリイミド(Polyimide)からなる群から選択された少なくとも1種の樹脂を含む材質を用いることができる。
絶縁性基材31の厚さは特に限定されず、たとえば25μm以上150μm以下とすることができる。
なお、絶縁性基材31は、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
配線36の材質としては、導電性の材質のものであれば特に限定なく用いることができ、たとえば、銅(Cu)、アルミニウム(Al)および銀(Ag)からなる群から選択された少なくとも1種を含む金属などを用いることができる。
配線36の厚さも特に限定されず、たとえば10μm以上50μm以下とすることができる。
配線36の形状も上述した形状に限定されず、適宜設定することができるものであることは言うまでもない。
配線36の少なくとも一部の表面には、たとえば、ニッケル(Ni)、金(Au)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、錫(Sn)、SnPbはんだ、およびITO(Indium Tin Oxide)からなる群から選択された少なくとも1種を含む導電性物質を設置してもよい。この場合には、配線シート30の配線36と後述する裏面電極型太陽電池セルの電極との電気的接続を良好なものとし、配線36の耐候性を向上させることができる傾向にある。
配線36の少なくとも一部の表面には、たとえば防錆処理や黒化処理などの表面処理を施してもよい。
配線36も、1層のみからなる単層構造であってもよく、2層以上からなる複数層構造であってもよい。
以下に、図4に示される構成の配線シート30の製造方法の一例について説明する。まず、たとえばPETフィルムなどの絶縁性基材31を用意し、その絶縁性基材31の一方の表面の全面にたとえば金属箔または金属プレートなどの導電性物質を貼り合わせる。たとえば所定の幅にカットされた絶縁性基材のロールを引き出し、絶縁性基材31の一方の表面に接着剤を塗布し、絶縁性基材31の幅よりやや小さくカットされた金属箔のロールを重ね合わせて加圧・加熱することで貼り合わせることができる。
次に、絶縁性基材31の表面に貼り合わされた導電性物質の一部をフォトエッチングなどにより除去して導電性物質をパターンニングすることによって、絶縁性基材31の表面上にパターンニングされた導電性物質からなるn配線32、n配線32a、p配線33、p配線33aおよび接続用配線34を含む配線36を形成する。以上により、図4に示される構成の配線シート30を作製することができる。
<裏面電極型太陽電池セルの設置>
図5に、図4に示す配線シート30上に裏面電極型太陽電池セル1を設置した状態を図解する模式的な平面図に示す。ここで、裏面電極型太陽電池セル1は、裏面電極型太陽電池セル1の裏面側と、配線シート30の配線36の設置側と、が向かい合うようにして、配線シート30上に設置される。
裏面電極型太陽電池セル1は、裏面電極型太陽電池セル1のn電極2およびp電極3が、それぞれ、配線シート30のn配線32およびp配線33と接触するように、配線シート30上に設置される。n電極2およびp電極3は、それぞれ、n配線32およびp配線33と、たとえば半田などの導電性接着剤によって、機械的かつ電気的に接続されてもよい。また、裏面電極型太陽電池セル1と配線シート30との間に設置された絶縁性の樹脂組成物の硬化時の収縮力によって、n電極2およびp電極3を、それぞれ、n配線32およびp配線33と直接接触させて電気的に接続させるとともに、機械的に接続してもよい。
なお、配線シート30の隣り合うn配線32とp配線33とは接続用配線34によって電気的に接続されているため、配線シート30上で隣り合うようにして設置された裏面電極型太陽電池セル1同士は互いに電気的に接続されることになる。これにより、配線シート30上に設置されたすべての裏面電極型太陽電池セル1は電気的に直列に接続される。
裏面電極型太陽電池セル1の受光面に光が入射することによって発生した電流は、裏面電極型太陽電池セル1のn電極2およびp電極3からn配線32およびp配線33に取り出される。そして、配線シート30のn配線32およびp配線33に取り出された電流は、配線シート30の終端にそれぞれ位置しているn配線32aおよびp配線33aから太陽電池の外部に取り出される。
<裏面電極型太陽電池セルの封止>
図6に、配線シート30上に設置された裏面電極型太陽電池セル1を封止する工程を図解する模式的な断面図を示す。ここで、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上には、裏面電極型太陽電池セル1側から、シート状の第1の樹脂層40、シート状の第2の樹脂層41および透明保護基板42がこの順に配置される。また、配線シート30の絶縁性基材31上には、配線シート30側から、シート状の第1の樹脂層40および裏面保護シート43がこの順に配置される。
透明保護基板42としては、太陽光に対して透明な基板であれば特に限定なく用いることができ、たとえば、ガラス基板などを用いることができる。
第1の樹脂層40としては、たとえば、エチレンビニルアセテート樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、オレフィン樹脂、ポリエステル樹脂、シリコーン樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂およびゴム系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種の透明樹脂からなる層を用いることができる。
第2の樹脂層41としては、オレフィン樹脂からなる層が好適に用いられる。第2の樹脂層41に用いられるオレフィン樹脂としては、たとえば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂およびポリブテン系樹脂からなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
ポリエチレン系樹脂は、エチレンの単独重合体またはエチレンと他の1種若しくは2種以上のモノマーとの共重合体である。また、ポリプロピレン系樹脂は、プロピレンの単独重合体またはプロピレンと他の1種若しくは2種以上のモノマーとの共重合体である。さらに、ポリブテン系樹脂は、ブテンの単独重合体またはブテンと他の1種若しくは2種以上のモノマーとの共重合体である。
ポリエチレン系樹脂としては、たとえば、ポリエチレン、またはエチレン−α−オレフィン共重合体などを用いることができる。ポリエチレンとしては、たとえば、低密度ポリエチレン、線状低密度ポリエチレンまたは線状超低密度ポリエチレンなどを用いることができる。
エチレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンと、炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体を用いることが好ましく、エチレンと、炭素数3〜12のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体を用いることがより好ましい。α−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコサンからなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
ポリプロピレン系樹脂としては、たとえば、プロピレン−α−オレフィン共重合体、またはプロピレンとエチレンとα−オレフィンとの3元共重合体などを用いることができる。
プロピレン−α−オレフィン共重合体は、プロピレンとα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種とからなる共重合体である。プロピレン−α−オレフィン共重合体としては、エチレンおよび炭素数3〜20のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種と、プロピレンと、からなる共重合体を用いることが好ましく、エチレンおよび炭素数4〜8のα−オレフィンから選ばれる少なくとも1種と、プロピレンと、からなる共重合体を用いることがより好ましい。炭素数3〜20のα−オレフィンとしては、たとえば、プロピレン、1−ブテン、1−ペンテン、1−へキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ペンテン、1−デセン、1−ドデセン、1−テトラデセン、1−ヘキサデセン、1−オクタデセンおよび1−エイコサンからなる群から選択された少なくとも1種を用いることができる。
ポリブテン系樹脂としては、たとえば、エチレン、プロピレンおよび炭素数5〜8のオレフィン系化合物から選ばれる少なくとも1種と、ブテンと、からなる結晶性の共重合体を用いることができる。
なお、第1の樹脂層40および第2の樹脂層41には、上記の樹脂成分に加えて、従来から公知の架橋剤などの添加剤が含まれていてもよい。また、第1の樹脂層40および第2の樹脂層41は、たとえば、上記の樹脂成分に従来から公知の架橋剤などの添加剤を混合し、所定の形状に成形することによって、シート状にすることができる。
裏面保護シート43としては、第1の樹脂層40の裏面を保護することができるものであれば特に限定なく用いることができ、たとえば従来から用いられているPETなどの耐候性フィルムを用いることができる。
また、第1の樹脂層40中への水蒸気や酸素の透過を十分に抑制して長期的な信頼性を確保する観点からは、裏面保護シート43は、たとえばアルミニウムなどの金属フィルムを含んでいてもよい。
また、太陽電池モジュールの端面などの裏面保護シート43を密着させることが難しい部分にはたとえばブチルゴムテープなどの水分透過防止テープを用いて完全に密着させることもできる。
次に、透明保護基板42と裏面保護シート43との間に圧力をかけて、第1の樹脂層40を裏面電極型太陽電池セル1の受光面に圧着させながら第1の樹脂層40および第2の樹脂層41を加熱することによって、第1の樹脂層40と第2の樹脂層41とを一体化して硬化させる。これにより、図7の模式的断面図に示すように、第1の樹脂層40と第2の樹脂層41とが一体化した封止材50中に、配線シート30によって接続された裏面電極型太陽電池セル1が封止される。その後、裏面電極型太陽電池セル1を封止する封止材50の外周の全周に、たとえばアルミニウム合金などからなるフレーム61を取り付けて、実施の形態1の太陽電池が作製される。なお、実施の形態1の太陽電池においては、封止材50中に封止される裏面電極型太陽電池セル1は複数に限定されず、単数であってもよい。
<作用効果>
実施の形態1の太陽電池においては、裏面電極型太陽電池セル1の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされ、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材(第2の樹脂層41)の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下とされる。これは、本発明者が鋭意検討した結果、受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗を40Ω/□以上80Ω/□以下とすることによって、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材(第2の樹脂層41)として、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下の封止材を用いた場合でも、裏面電極型太陽電池セル1自体の出力を高出力とすることができるとともに、当該裏面電極型太陽電池セル1を含む太陽電池の出力の低下を安定して十分に抑えることができることを見い出したことによるものである。
すなわち、裏面電極型太陽電池セル1の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□未満である場合には、n+層6での再結合が多くなるため、裏面電極型太陽電池セル1自体の出力が低下する。また、n+層6のシート抵抗が80Ω/□よりも高い場合には、裏面電極型太陽電池セル1とフレーム61との間に大きな電位差が生じ、かつ透明保護基板42の表面に水分等が溜まった場合、裏面電極型太陽電池セル1の受光面パッシベーション膜8に電荷が溜まり、n+層6のFSF(Front Surface Field)としての機能が低下してしまう。
これにより、実施の形態1の太陽電池においては、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗の特殊な封止材を用いることなくてもPID等に起因する出力の低下を抑制することができるため、従来よりも裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材の選択肢を広げることができるとともに、長期信頼性を確保することができる。
また、実施の形態1の太陽電池においては、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗の特殊で高価な封止材を用いる必要がないことから、太陽電池モジュールの製造コストを低く抑えることができる。
さらに、実施の形態1の太陽電池においては、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗で、取り扱いが非常に困難な封止材を用いる必要がないことから、太陽電池モジュールの製造効率を向上させることができる。
また、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材(第2の樹脂層41)の85℃における体積抵抗率は、1×1012Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることが好ましく、1×1015Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることがより好ましく、2.8×1015Ω・cm以上5.1×1015Ω・cm以下であることがさらに好ましい。これらの場合には、特殊で高価な封止材を用いることなく、実施の形態1の太陽電池の長期信頼性をさらに向上することができる。
<変形例>
図8に、実施の形態1の太陽電池の変形例の模式的な断面図を示す。図8に示す実施の形態1の太陽電池の変形例においては、裏面電極型太陽電池セル1を封止する封止材50が、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上の第2の樹脂層41と、配線シート30上の第1の樹脂層40との積層体からなることを特徴としている。
図8に示す実施の形態1の太陽電池の変形例においても、裏面電極型太陽電池セル1の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされるため、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材(第2の樹脂層41)として、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下の封止材を用いることができる。これにより、図8に示す実施の形態1の太陽電池の変形例も、特殊で高価な封止材を用いることなく、長期信頼性を確保することができる太陽電池とすることができる。
<他の変形例>
図9に、実施の形態1の太陽電池の他の変形例の模式的な断面図を示す。図9に示す実施の形態1の太陽電池の他の変形例においては、裏面電極型太陽電池セル1を封止する封止材が、オレフィン樹脂の単層からなる封止材52から構成されることを特徴としている。
図9に示す実施の形態1の太陽電池の他の変形例においても、裏面電極型太陽電池セル1の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされるため、裏面電極型太陽電池セル1の受光面上に設けられる封止材として、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下のオレフィン樹脂の単層からなる封止材52を用いることができる。これにより、図9に示す実施の形態1の太陽電池の他の変形例も、特殊で高価な封止材を用いることなく、長期信頼性を確保することができる太陽電池とすることができる。
<その他>
なお、上記においては、第1導電型がn型であって、第2導電型がp型である場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、第1導電型がp型であって、第2導電型がn型であってもよい。第1導電型がp型であって、第2導電型がn型である場合には、n型シリコン基板はp型シリコン基板となり、受光面拡散層はp型不純物が拡散されたp+層となり、反射防止膜はp型不純物を含むチタン酸化膜からなる構成とされる。
また、本発明の一実施態様である裏面電極型太陽電池セルの概念には、半導体基板の一方の表面(裏面)のみにn電極およびp電極の双方が形成された構成の裏面電極型太陽電池セルだけでなく、MWT(Metal Wrap Through)型(半導体基板に設けられた貫通孔に電極の一部を配置した構成の太陽電池)などの構成の太陽電池セルも含まれる。
[実施の形態2]
<裏面電極型太陽電池セル>
図10(a)に実施の形態2の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セルの一例の模式的な断面図を示し、図10(b)に図10(a)に示すn型シリコン基板4の受光面の一部の模式的な拡大断面図を示す。図10(a)に示すように、n型シリコン基板4の受光面には凹凸形状5が形成されている。
n型シリコン基板4の受光面にはFSF層である受光面拡散層としてn+層6が形成されている。n+層6は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型を有する層であって、n+層6のn型不純物濃度はn型シリコン基板4のn型不純物濃度よりも高くなっている。
図10(b)に示すように、n+層6上には受光面パッシベーション膜8が形成されている。受光面パッシベーション膜8は、酸化シリコン膜からなる。また、受光面パッシベーション膜8の厚さは、30nm以上200nm以下とすることが好ましい。受光面パッシベーション膜8の厚さを30nm以上200nm以下とした場合には、裏面電極型太陽電池セル16の特性が向上する傾向にある。
図10(b)に示すように、受光面パッシベーション膜8上には反射防止膜7が形成されている。反射防止膜7は、n型シリコン基板4と同一のn型の導電型となるn型不純物を含み、たとえばn型不純物としてリンを含むチタン酸化膜からなる。また、反射防止膜7の厚さは、たとえば0nm以上500nm以下とすることができる。なお、反射防止膜7の厚さが0nmである箇所は、反射防止膜7の一部が形成されていない箇所であることを意味する。
また、反射防止膜7中のリンは、リン酸化物として反射防止膜7の15質量%以上35質量%以下含まれることが好ましい。なお、リン酸化物として反射防止膜7の15質量%以上35質量%以下含まれるとは、反射防止膜7中のリン酸化物の含有量が反射防止膜7全体の15質量%以上35質量%以下であることを意味する。
図10(a)に示すように、n型シリコン基板4の裏面には、第1導電型不純物拡散層としてのn型不純物拡散層であるn++層10と、第2導電型不純物拡散層としてのp型不純物拡散層であるp+層11と、が交互に形成されている。また、n型シリコン基板4の裏面の一部に酸化シリコン膜からなる裏面パッシベーション膜9が形成されている。裏面パッシベーション膜9から露出したn++層10およびp+層11にはそれぞれn電極2とp電極3とが形成されている。
以下、図11(a)〜図11(k)の模式的断面図を参照して、実施の形態2の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セル16の製造方法の一例について説明する。
まず、図11(a)に示すように、n型シリコン基板4の裏面にテクスチャマスク21を形成する。ここで、テクスチャマスク21としては、たとえば窒化シリコン膜などを用いることができる。また、テクスチャマスク21は、たとえばCVD(Chemical Vapor Deposition)法またはスパッタ法などによって形成することができる。
次に、図11(b)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に凹凸形状5を形成する。凹凸形状5は、たとえば、テクスチャ構造とすることができる。凹凸形状5は、たとえば、水酸化ナトリウム水溶液または水酸化カリウム水溶液などのアルカリ水溶液にイソプロピルアルコールを添加して70℃以上80℃以下に加熱した溶液によりn型シリコン基板4の受光面をエッチングすることによって形成することができる。
次に、図11(c)に示すように、n型シリコン基板4の裏面の一部にn++層10を形成する。ここで、n++層10は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の裏面のテクスチャマスク21を除去する。次に、n型シリコン基板4の受光面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク22を形成する。次に、n型シリコン基板4の裏面のn++層10の形成領域以外の領域にマスキングペーストを塗布した後にマスキングペーストを熱処理することによって拡散マスク23を形成する。その後、POCl3を用いた気相拡散によって拡散マスク23からn型シリコン基板4の裏面が露出した箇所にリンを拡散させることによってn++層10を形成する。
なお、マスキングペーストとしては、たとえば、溶剤、増粘剤および酸化シリコン前駆体を含むものなどを用いることができる。また、マスキングペーストの塗布方法としては、たとえば、インクジェット印刷法またはスクリーン印刷法などを用いることができる。
次に、図11(d)に示すように、n型シリコン基板4の裏面の一部にp+層11を形成する。ここで、p+層11は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の受光面および裏面にそれぞれ形成された拡散マスク22および拡散マスク23、ならびにリンが拡散マスク22,23に拡散することによって形成されたガラス層をたとえばフッ酸などを用いたエッチングにより除去する。次に、n型シリコン基板4の受光面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク24を形成する。次に、n型シリコン基板4の裏面のp+層11の形成領域以外の領域にマスキングペーストを塗布した後にマスキングペーストを熱処理することによって拡散マスク25を形成する。その後、n型シリコン基板4の裏面に、有機高分子にホウ素化合物を反応させたポリマーをアルコール水溶液に溶解させた溶液を塗布し、乾燥させた後に、熱処理を行なうことによって、拡散マスク25からn型シリコン基板4の裏面が露出した箇所にボロンを拡散させることによってp+層11を形成する。
次に、図11(e)に示すように、n型シリコン基板4の受光面に溶液27を塗布した後に乾燥する。ここで、溶液27の塗布および乾燥は、たとえば以下のようにして行なうことができる。
まず、n型シリコン基板4の受光面および裏面にそれぞれ形成された拡散マスク24および拡散マスク25、ならびにボロンなどのp型不純物が拡散マスク24,25に拡散することによって形成されたガラス層をたとえばフッ酸などを用いたエッチングにより除去する。次に、n型シリコン基板4の裏面にたとえば酸化シリコン膜などの拡散マスク26を形成する。その後、n型シリコン基板4の受光面に、たとえば、第1導電型の不純物を含む化合物としてのリンを含む化合物と、チタンアルコキシドと、アルコールと、を含む溶液27をスピン塗布法などにより塗布した後に乾燥する。ここで、溶液27に含まれるリンを含む化合物としては、たとえば五酸化リンなどを用いることができる。また、チタンアルコキシドとしては、たとえばテトライソプロピルチタネートなどを用いることができる。さらに、アルコールとしては、たとえばイソプロピルアルコールなどを用いることができる。
次に、図11(f)および図11(j)に示すように、n型シリコン基板4の受光面上にn+層6および反射防止膜7を形成する。ここで、n+層6および反射防止膜7は、溶液27が受光面に塗布されたn型シリコン基板4をたとえば850℃以上1000℃以下の温度で熱処理することによって形成することができる。すなわち、この加熱によって、n型シリコン基板4の受光面に溶液27からリンが拡散してn+層6が形成されるとともにリンを含むチタン酸化膜からなる反射防止膜7が形成される。
次に、図11(g)および図11(k)に示すように、n型シリコン基板4の受光面上に受光面パッシベーション膜8を形成する。ここで、受光面パッシベーション膜8は、たとえば以下のようにして形成することができる。
まず、n型シリコン基板4の裏面の拡散マスク26をフッ酸を用いたエッチングにより除去する。この際に、反射防止膜7の一部もフッ酸によりエッチングされてn型シリコン基板4の受光面の一部が露出する。ここで、反射防止膜7は、リンを含むチタン酸化膜からなるため、耐フッ酸性が高い。これにより、図11(k)に示すように、反射防止膜7が薄くなっているn型シリコン基板4の受光面の凹凸形状5の凸部のみが露出する。
次に、n型シリコン基板4の酸素または水蒸気による熱酸化を行なう。これにより、n型シリコン基板4の裏面に酸化シリコン膜からなる裏面パッシベーション膜9が形成されるとともに、n型シリコン基板4の受光面にも酸化シリコン膜からなる受光面パッシベーション膜8が形成される。このとき、図11(k)に示すように、n型シリコン基板4が露出した受光面の凹凸形状5の凸部とともに、n型シリコン基板4の受光面のn+層6と反射防止膜7との間にも受光面パッシベーション膜8が形成される。n+層6と反射防止膜7との間に受光面パッシベーション膜8が形成される理由としては、受光面の凹凸形状5の凹部における反射防止膜7の膜厚が厚くなって反射防止膜7にクラックが生じ、そのクラックが生じている箇所から酸素または水蒸気が入り込んで受光面パッシベーション膜8である酸化シリコン膜が成長すると考えられる。受光面パッシベーション膜8の厚さは、たとえば100nm以上200nm以下であり、裏面パッシベーション膜9の厚さは、たとえば、n++層10上においては30nm以上100nm以下であり、p+層11上においては10nm40nm以下である。
ここで、n型シリコン基板4の酸素または水蒸気による熱酸化は、酸素雰囲気または水蒸気雰囲気中にn型シリコン基板4を設置した状態で熱処理することによって行なうことができる。
また、n+層6のシート抵抗は、40Ω/□以上80Ω/□以下とされる。なおn+層6のシート抵抗は、たとえば、溶液27中のリンの含有量、上記の熱酸化時の温度および時間の少なくとも1つの条件を変更することによって適宜調節することができる。
次に、図11(h)に示すように、裏面パッシベーション膜9の一部を除去して、裏面パッシベーション膜9からn++層10の一部およびp+層11の一部をそれぞれ露出させる。ここで、裏面パッシベーション膜9の一部の除去は、たとえば、裏面パッシベーション膜9の一部にエッチングペーストをスクリーン印刷法等によって塗布した後にエッチングペーストを加熱することなどによって行なうことができる。その後、エッチングペーストは、たとえば、超音波洗浄した後に酸処理することによって除去することができる。エッチングペーストとしては、たとえば、エッチング成分として、リン酸、フッ化水素、フッ化アンモニウムおよびフッ化水素アンモニウムからなる群から選択された少なくとも1種を含むとともに、水、有機溶媒および増粘剤を含むものなどを用いることができる。
次に、図11(i)に示すように、n++層10上にn電極2を形成するとともに、p+層11上にp電極3を形成する。ここで、n電極2およびp電極3は、たとえば、n型シリコン基板4の裏面の裏面パッシベーション膜9の所定の位置に銀ペーストをスクリーン印刷により塗布した後に乾燥させ、その後、銀ペーストを焼成することにより形成することができる。以上により、実施の形態2の太陽電池に用いられる裏面電極型太陽電池セル16を製造することができる。
<裏面電極型太陽電池セルの封止>
図12に、配線シート30上に設置された裏面電極型太陽電池セル16を封止する工程を図解する模式的な断面図を示す。ここで、裏面電極型太陽電池セル16の受光面上には、裏面電極型太陽電池セル16側から、シート状の第1の樹脂層40、シート状の第2の樹脂層41および透明保護基板42がこの順に配置される。また、配線シート30の絶縁性基材31上には、配線シート30側から、シート状の第1の樹脂層40および裏面保護シート43がこの順に配置される。
次に、透明保護基板42と裏面保護シート43との間に圧力をかけて、第1の樹脂層40を裏面電極型太陽電池セル16の受光面に圧着させながら第1の樹脂層40および第2の樹脂層41を加熱することによって、第1の樹脂層40と第2の樹脂層41とを一体化して硬化させる。これにより、図13の模式的断面図に示すように、第1の樹脂層40と第2の樹脂層41とが一体化した封止材50中に、配線シート30によって接続された裏面電極型太陽電池セル16が封止される。その後、裏面電極型太陽電池セル16を封止する封止材50の外周の全周に、たとえばアルミニウム合金などからなるフレーム61を取り付けて実施の形態2の太陽電池が作製される。なお、実施の形態2の太陽電池において、封止材50中に封止される裏面電極型太陽電池セル16は複数に限定されず、単数であってもよい。
<作用効果>
実施の形態2の太陽電池においても、裏面電極型太陽電池セル16の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされ、裏面電極型太陽電池セル16の受光面上に設けられる封止材(第2の樹脂層41)の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下とされる。これにより、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下の封止材(第2の樹脂層41)を用いた場合でも、裏面電極型太陽電池セル16自体の出力を高出力とすることができるとともに、当該裏面電極型太陽電池セル16を含む太陽電池の出力の低下を安定して十分に抑えることができる。
すなわち、裏面電極型太陽電池セル16の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□未満である場合には、n+層6での再結合が多くなるため、裏面電極型太陽電池セル16自体の出力が低下する。また、n+層6のシート抵抗が80Ω/□よりも高い場合には、裏面電極型太陽電池セル16とフレーム61との間に大きな電位差が生じ、かつ透明保護基板42の表面に水分等が溜まった場合、裏面電極型太陽電池セル16の受光面パッシベーション膜8に電荷が溜まり、n+層6のFSF(Front Surface Field)としての機能が低下してしまう。
これにより、実施の形態2の太陽電池においても、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗の特殊な封止材を用いることなくてもPID等に起因する出力の低下を抑制することができるため、従来よりも裏面電極型太陽電池セル16の受光面上に設けられる封止材の選択肢を広げることができるとともに、長期信頼性を確保することができる。
また、実施の形態2の太陽電池においても、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗の特殊で高価な封止材を用いる必要がないことから、太陽電池モジュールの製造コストを低く抑えることができる。
さらに、実施の形態2の太陽電池においても、従来の特許文献1に記載の太陽電池モジュールのように、45℃〜85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以上といった高抵抗で、取り扱いが非常に困難な封止材を用いる必要がないことから、太陽電池モジュールの製造効率を向上させることができる。
<変形例>
図14に、実施の形態2の太陽電池の変形例の模式的な断面図を示す。図14に示す実施の形態2の太陽電池の変形例においては、裏面電極型太陽電池セル16を封止する封止材50が、裏面電極型太陽電池セル16の受光面上の第2の樹脂層41と、配線シート30上の第1の樹脂層40との積層体からなることを特徴としている。
図14に示す実施の形態2の太陽電池の変形例においても、裏面電極型太陽電池セル16の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされるため、裏面電極型太陽電池セル16の受光面上に設けられる封止材として、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下の封止材(第2の樹脂層41)を用いることができる。これにより、図14に示す実施の形態2の太陽電池の変形例も、特殊で高価な封止材を用いることなく、長期信頼性を確保することができる太陽電池とすることができる。
<他の変形例>
図15に、実施の形態2の太陽電池の他の変形例の模式的な断面図を示す。図15に示す実施の形態2の太陽電池の他の変形例においては、裏面電極型太陽電池セル16を封止する封止材が、オレフィン樹脂の単層からなる封止材52から構成されることを特徴としている。
図15に示す実施の形態2の太陽電池の他の変形例においても、裏面電極型太陽電池セル16の受光面拡散層としてのn+層6のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下とされるため、裏面電極型太陽電池セル16の受光面上に設けられる封止材として、85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下のオレフィン樹脂の単層からなる封止材52を用いることができる。これにより、図15に示す実施の形態1の太陽電池の他の変形例も、特殊で高価な封止材を用いることなく、長期信頼性を確保することができる太陽電池とすることができる。
<その他>
実施の形態2における上記以外の説明は、実施の形態1と同様であるため、その説明については省略する。
<実験方法>
まず、図3(a)〜図3(i)に示される実施の形態1の裏面電極型太陽電池セルの製造方法と同一の方法によって、実施例1〜5および比較例1〜3の裏面電極型太陽電池セル1を作製した。また、図11(a)〜図11(k)に示される実施の形態2の裏面電極型太陽電池セルの製造方法と同一の方法によって、実施例6〜8および比較例4〜6の裏面電極型太陽電池セル16を作製した。
ここで、実施例1〜5および比較例1〜3の裏面電極型太陽電池セル1は、受光面拡散層であるn+層6の形成に用いられる五酸化リンとテトライソプロピルチタネートとイソプロピルアルコールとを含む溶液27中のリン濃度を調節することにより、表1に示すように、n+層6のシート抵抗を変更したこと以外は、同一の条件および同一の方法で作製された。
また、実施例6〜8および比較例4〜6の裏面電極型太陽電池セル16も、受光面拡散層であるn+層6の形成に用いられる五酸化リンとテトライソプロピルチタネートとイソプロピルアルコールとを含む溶液27中のリン濃度を調節することにより、表1に示すように、n+層6のシート抵抗を変更したこと以外は、同一の条件および同一の方法で作製された。
なお、表1に示される実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルの受光面拡散層のシート抵抗の値には、ミラーウエハを用いて、実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルと同一の条件および同一の方法でn+層6まで形成し、その後、n+層6の表面を露出させたサンプルを作製し、そのサンプルについて、室温(25℃)において、四探針法により測定した値を用いた。
次に、図16に示すように、実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セル1を、それぞれ、配線シート30上に設置し、ガラスからなる透明保護基板42と、アルミニウムフィルムが蒸着されたPETフィルムからなる裏面保護シート43との間において、添加剤の含有量を変更すること等によって、表1に示すように85℃における体積抵抗率が異なるように調整されたオレフィン樹脂の単層からなる封止材52中に封止した。
なお、表1に示される実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルの封止に用いられる封止材の85℃における体積抵抗率の値は、以下のようにして求めた。
テフロン(登録商標)シート上に、直径5cmの銅箔、縦約10cm×横約10cm×厚さ約0.04cmの大きさの封止材、直径5cmの銅箔、テフロン(登録商標)シートの順に重ね、裏面電極型太陽電池セルを封止する時と同一条件で圧力をかけながら加熱し、次いで、加熱することで封止材を硬化させた。
次に、封止材からテフロン(登録商標)シートを取り除き、銅箔に取り出し電極をAgペースト等で取り付けて、電極付き封止材を恒温槽に設置し、所定の温度になった段階で電極間に100V印加し、電流値を測定した。表1に、測定された電流値から算出した封止材の体積抵抗率を示す。
図17に、実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルの受光面拡散層のシート抵抗と、封止材の85℃における体積抵抗率との関係を示す。
そして、封止材52中に封止された実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セル1に対して、ソーラシミュレータを用いて、スペクトル分布AM1.5、エネルギ密度100mW/cm2の1SUN疑似太陽光を照射し、電流−電圧曲線を作成して、その結果から、疑似負極接地試験前のセル出力を算出した。その結果を表1に示す。
次に、図16に示すように、透明保護基板42の表面上に銅箔からなる疑似負極51を形成した後に、疑似負極51を接地して、85℃の環境において、裏面電極型太陽電池セル1と疑似負極51との間に600Vの電圧を印加した状態で20時間放置する疑似負極接地試験を行なった。
そして、上記の疑似負極接地試験後に、封止材52中に封止された実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セル1に対して、再度、ソーラシミュレータを用いて、スペクトル分布AM1.5、エネルギ密度100mW/cm2の1SUN疑似太陽光を照射し、電流−電圧曲線を作成した。そして、その結果から、疑似負極接地試験後のセル出力を算出するとともに、疑似負極接地試験前後のセル出力に基づいて、以下の式(I)からセル出力の変化率を算出した。その結果を表1に示す。
セル出力の変化率[%]=100×{(疑似負極接地試験後のセル出力)−(疑似負極接地試験前のセル出力)}/(疑似負極接地試験前のセル出力) …(I)
なお、表1に示す受光面拡散層のシート抵抗、85℃における封止材の体積抵抗率、疑似負極接地試験前後のセル出力、および出力変化率は、それぞれ、n数が5の平均値である。
<評価>
実施例1〜8および比較例1〜6の裏面電極型太陽電池セルがオレフィン樹脂の単層からなる封止材52に封止された実施例1〜8および比較例1〜6の太陽電池の疑似負極接地試験の評価は、疑似負極接地試験前のセル出力と、疑似負極接地試験前後のセル出力の変化率との観点から以下の基準に基づいて行なった。
(a)疑似負極接地試験前のセル出力
疑似負極接地試験前のセル出力については、4.5W以上を合格とし、4.5W未満を不合格とした。
(b)疑似負極接地試験前後のセル出力の変化率
疑似負極接地試験前後のセル出力の変化率については、10%未満を合格とし、10%以上を不合格とした。
(c)評価
疑似負極接地試験前のセル出力または疑似負極接地試験前後のセル出力の変化率の両方が合格である場合にはA評価とし、少なくとも一方が不合格である場合にはB評価とした。その結果を表1に示す。
Figure 2014183271
表1に示すように、受光面拡散層のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下でありかつ封止材の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下である実施例1〜8の太陽電池はすべてA評価であり、比較例1〜6の太陽電池はすべてB評価であった。
したがって、実施例1〜8の太陽電池は、比較例1〜6の太陽電池と比べて、裏面電極型太陽電池セル1自体の出力を高出力とすることができるとともに、裏面電極型太陽電池セル1を含む太陽電池の出力の低下を安定して十分に抑えることができることが確認された。特に、封止材の85℃における体積抵抗率が2.8×1015Ω・cm以上5.1×1015Ω・cm以下である実施例1〜5の太陽電池においては、裏面電極型太陽電池セル1を含む太陽電池の出力の低下をより安定してより十分に抑えることができることが確認された。
以上の結果により、実施例1〜8の太陽電池、特に実施例1〜5の太陽電池については特殊で高価な封止材を用いなくても、長期信頼性を確保することができる。
<まとめ>
本発明は、裏面電極型太陽電池セルと、裏面電極型太陽電池セルの受光面上に設けられた封止材とを備え、裏面電極型太陽電池セルは、第1導電型の半導体基板と、半導体基板の受光面側の表面に設けられた第1導電型の受光面拡散層と、半導体基板の受光面側とは反対側の表面に設けられた第1導電型不純物拡散層および第2導電型不純物拡散層とを有し、受光面拡散層のシート抵抗が40Ω/□以上80Ω/□以下であって、封止材の85℃における体積抵抗率が1×1016Ω・cm以下である太陽電池である。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いなくても、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
ここで、本発明の太陽電池において、受光面拡散層は、第1導電型の不純物を含む化合物と、チタンアルコキシドと、アルコールと、を含む溶液を塗布した後に熱処理することにより形成されることが好ましい。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
また、本発明の太陽電池において、封止材は、オレフィン樹脂の単層からなることが好ましい。このような構成とした場合でも、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
また、本発明の太陽電池において、封止材は、裏面電極型太陽電池セルの受光面上の第1の樹脂層と、第1の樹脂層上の第2の樹脂層とを含み、第2の樹脂層は、オレフィン樹脂からなることが好ましい。このような構成とした場合でも、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
また、本発明の太陽電池において、封止材の85℃における体積抵抗率は、1×1012Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることが好ましい。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性をさらに向上することができる。
また、本発明の太陽電池において、封止材の体積抵抗率は、1×1015Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下であることが好ましい。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性をさらに向上することができる。
また、本発明の太陽電池において、封止材の体積抵抗率は、2.8×1015Ω・cm以上5.1×1015Ω・cm以下であることが好ましい。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いることなく、太陽電池の長期信頼性をさらに向上することができる。
さらに、本発明は、上記のいずれかに記載の太陽電池を製造する方法であって、半導体基板の受光面側の表面に、第1導電型の不純物を含む化合物と、チタンアルコキシドと、アルコールと、を含む溶液を塗布した後に熱処理することによって、受光面拡散層と反射防止膜とを形成する工程と、裏面電極型太陽電池セルを封止材によって封止する工程と、を含む、太陽電池の製造方法である。このような構成とすることにより、特殊で高価な封止材を用いなくても、太陽電池の長期信頼性を確保することができる。
以上のように本発明の実施の形態および実施例について説明を行なったが、上述の各実施の形態および各実施例の構成を適宜組み合わせることも当初から予定している。
今回開示された実施の形態および実施例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明は、太陽電池に利用することができ、特に、裏面電極型太陽電池セルの複数を直列および/または並列に配線シートの配線で接続した配線シート付き裏面電極型太陽電池セルを封止材中に封止した太陽電池モジュールに好適に用いることができる。
1 裏面電極型太陽電池セル、2 n電極、3 p電極、4 n型シリコン基板、5 凹凸形状、6 n+層、7 反射防止膜、8 受光面パッシベーション膜、9 裏面パッシベーション膜、10 n++層、11 p+層、12 反射防止膜、13 第1の裏面パッシベーション膜、14 第2の裏面パッシベーション膜、15 裏面パッシベーション膜、16 裏面電極型太陽電池セル、21 テクスチャマスク、22,23,24,25,26 拡散マスク、27 溶液、30 配線シート、31 絶縁性基材、32,32a n配線、33,33a p配線、34 接続用配線、36 配線、40 第1の樹脂層、41 第2の樹脂層、42 透明保護基板、43 裏面保護シート、50 封止材、51 疑似負極、52 封止材、61 フレーム、100 太陽電池アレイ、101 太陽電池セル、251 透明保護部材、252 封止材、253 裏面保護シート、254 インターコネクタ。

Claims (5)

  1. 裏面電極型太陽電池セルと、
    前記裏面電極型太陽電池セルの受光面上に設けられた封止材と、を備え、
    前記裏面電極型太陽電池セルは、
    第1導電型の半導体基板と、
    前記半導体基板の前記受光面側の表面に設けられた第1導電型の受光面拡散層と、
    前記半導体基板の前記受光面側とは反対側の表面に設けられた第1導電型不純物拡散層および第2導電型不純物拡散層と、を有し、
    前記受光面拡散層のシート抵抗が、40Ω/□以上80Ω/□以下であって、
    前記封止材の85℃における体積抵抗率は、1×1016Ω・cm以下である、太陽電池。
  2. 前記受光面拡散層は、第1導電型の不純物を含む化合物と、チタンアルコキシドと、アルコールと、を含む溶液を塗布した後に熱処理することにより形成される、請求項1に記載の太陽電池。
  3. 前記封止材は、オレフィン樹脂の単層からなる、請求項1または2に記載の太陽電池。
  4. 前記封止材は、前記裏面電極型太陽電池セルの前記受光面上の第1の樹脂層と、前記第1の樹脂層上の第2の樹脂層とを含み、
    前記第2の樹脂層は、オレフィン樹脂からなる、請求項1または2に記載の太陽電池。
  5. 前記封止材の85℃における体積抵抗率は、1×1012Ω・cm以上1×1016Ω・cm以下である、請求項1から4のいずれか1項に記載の太陽電池。
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