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JP2014160565A - リチウムイオン二次電池用セパレーター及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池 - Google Patents

リチウムイオン二次電池用セパレーター及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池 Download PDF

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JP2014160565A JP2013030202A JP2013030202A JP2014160565A JP 2014160565 A JP2014160565 A JP 2014160565A JP 2013030202 A JP2013030202 A JP 2013030202A JP 2013030202 A JP2013030202 A JP 2013030202A JP 2014160565 A JP2014160565 A JP 2014160565A
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Satoshi Ito
聡 伊藤
Shunsuke Nomi
俊祐 能見
Kazutoshi Emoto
和敏 江元
Takamasa Minami
孝将 南
Tomoaki Satomi
倫明 里見
Masahiro Shinkai
正博 新海
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TDK Corp
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Abstract

【課題】本発明は、通気性が高く、かつ、耐熱樹脂からなる多孔質層と熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層との密着性との密着性に優れる、リチウムイオン二次電池用セパレーター、及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
【解決手段】熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層3、及び、耐熱樹脂からなる多孔質層4が積層されたリチウムイオン二次電池用セパレーターであって、前記耐熱樹脂は、前記多孔質基材層に浸透し、該耐熱樹脂の浸透量が0.03〜0.8g/mであり、該耐熱樹脂の浸透深さが0.6〜3.0μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレーターである。
【選択図】図1

Description

本発明は、通気性が高く、かつ、耐熱樹脂からなる多孔質層と熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層との密着性に優れる、リチウムイオン二次電池用セパレーター及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池に関する。
リチウムイオン二次電池は、ノート型パソコン、携帯電話等の電源として、また近年では、電気自動車に搭載するバッテリーとして、広く用いられている。リチウムイオン二次電池の正極負極の間には、正極負極の短絡防止のためにセパレーターが設けられているが、このセパレーターとしては正極負極間のイオンの透過性を確保するため、多数の微細孔が形成された多孔質フィルムが使用されている。このようなリチウムイオン二次電池用のセパレーターには、イオン透過性以外にも、機械強度、耐熱性等の種々の性能が要求されている。
リチウムイオン二次電池用セパレーターとしては、種々のものが知られており、例えば、ポリオレフィン多孔質膜に直接ポリアミドイミド樹脂溶液を塗布して得られるリチウム二次電池用セパレーターが知られている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、特許文献1においては、ポリアミドイミド樹脂溶液を多孔質膜に直接塗布するため、ポリオレフィン多孔質膜に多くの樹脂成分が浸透し、多孔質内部を埋めてしまい、通気性の著しい低下を招くものであった。
また、熱可塑性樹脂からなる多孔質フィルムに、耐熱樹脂溶液を塗布して得られる非水電解液二次電池用セパレーターが知られている(例えば、特許文献2参照)。特許文献2においては、耐熱樹脂溶液を塗布する前又は塗布した後に該多孔質フィルムに液体を含浸させることを特徴とするものであり、多孔質フィルムに液体を含浸させることにより耐熱性樹脂溶液の多孔質フィルムへの浸透が抑えられ、多孔質フィルムの層と耐熱性樹脂層の間に明確な界面を形成するものである。しかしながら、このような明確な界面が形成された特許文献2のセパレーターは、多孔質フィルムと耐熱性樹脂層との間の密着性が弱く、当該層間で剥離が起こりやすいという問題があった。また、通気性の点でも十分なものではなかった。
特開2005−281668号公報 特許第4560852号
本発明は、通気性が高く、かつ、耐熱樹脂からなる多孔質層と熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層との密着性に優れる、リチウムイオン二次電池用セパレーター及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池を提供することを目的とする。
上記問題点に鑑み、鋭意検討の結果、耐熱樹脂からなる多孔質層と多孔質基材層が積層されており、前記耐熱樹脂が特定の浸透量で多孔質基材層に浸透していることで、多孔質基材層と耐熱樹脂からなる多孔質層との間で剥離しにくく、かつ、高い通気性を維持できることを見出したものである。
すなわち、本発明は、熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層、及び、耐熱樹脂からなる多孔質層が積層されたリチウムイオン二次電池用セパレーターであって、
前記耐熱樹脂は、前記多孔質基材層に浸透し、
該耐熱樹脂の浸透量が0.03〜0.8g/mであり、該耐熱樹脂の浸透深さが0.6〜3.0μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレーターに関する。
前記耐熱樹脂からなる多孔質層は、その一部が耐熱樹脂浸透層として前記多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透して形成されていることが好ましい。
前記耐熱樹脂からなる多孔質層が、耐熱樹脂浸透層及び耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の2層からなり、前記耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の厚みが、0.5〜7.0μmであることが好ましい。
前記耐熱樹脂が、ポリアミドイミドであることが好ましい。
また、本発明は、前記リチウムイオン二次電池用セパレーターを含むリチウムイオン二次電池に関する。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレーターは、耐熱樹脂からなる多孔質層と多孔質基材層が積層されており、前記耐熱樹脂が特定の浸透量で多孔質基材層に浸透しているため、多孔質基材層と耐熱樹脂からなる多孔質層との間で剥離しにくく、かつ、高い通気性を維持できるものである。
実施例2で得られたセパレーターの透過型電子顕微鏡(TEM)観察画像である(直接倍率×6,000)。
本発明のリチウムイオン二次電池用セパレーターは、図1に示すように、熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層3、及び、耐熱樹脂からなる多孔質層4が積層されており、前記耐熱樹脂が、前記多孔質基材層に浸透している(図1中の2の部分)。また、該耐熱樹脂の浸透量は、0.03〜0.8g/mであり、該耐熱樹脂の浸透深さは0.6〜3.0μmである。以下、本発明のリチウムイオン二次電池用セパレーターの各構成要件について詳細に説明する。
(1)熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層
熱可塑性樹脂としては、低密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、超高分子量ポリエチレンなどのポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン、熱可塑性ポリウレタンなどが挙げられる。これらの中でも、ポリオレフィンが好ましく、ポリエチレンがより好ましい。
多孔質基材層の平均孔径は、0.005〜5μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましく、0.01〜0.5μmであることがさらに好ましく、0.05〜0.2μmであることが特に好ましい。最大孔径が5μmを超えると、リチウムデンドライド(電池反応時に発生成長するリチウムの針状結晶)の発生を抑制することが困難となり、短絡が生じる傾向がある。
多孔質基材層の空孔率は、20〜80体積%であることが好ましく、20〜60体積%であることがより好ましく、30〜50体積%であることがさらに好ましい。空孔率が20体積%未満では電解液の保持量が少なくなる傾向があり、80体積%を超えると多孔質基材層の強度が不十分となる傾向がある。
多孔質基材層の厚みは、4〜30μmであることが好ましく、5〜20μmであることがより好ましい。
本発明で用いる多孔質基材層は、公知の方法により製造することができ、特に限定されるものではないが、例えば、特開2012−52085号公報に記載された方法により製造することができる。
(2)耐熱樹脂からなる多孔質層
多孔質層を形成する耐熱樹脂としては、融点が150℃以上の樹脂であればよく、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、芳香族ポリアミド、ポリカーボネート、ポリアセタール、ポリサルホン、ポリフェニルサルファイド、ポリエーテルエーテルケトン、芳香族ポリエステル、ポリエーテルサルホン、ポリエーテルイミドなどが挙げられる。これらの中でも、耐熱温度、電気化学的安定性の点から、ポリアミドイミドが好ましい。
前記耐熱樹脂は、多孔質層を形成するものであるが、その一部は、前記多孔質基材層に浸透している。また、前記耐熱樹脂からなる多孔質層は、その一部が耐熱樹脂浸透層(図1中の2)として前記多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透して形成されていることが好ましい。つまり、本発明においては、図1に示すように、耐熱樹脂からなる多孔質層4が、耐熱樹脂のみから形成される耐熱多孔質層1と、耐熱樹脂浸透層2の2層からなることが好ましい。ここで、耐熱樹脂浸透層とは、前記多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透して形成される層をいい、多孔質基材と耐熱樹脂とからなる層である。
耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の平均孔径は、0.01〜3μmであることが好ましく、0.01〜1μmであることがより好ましく、0.01〜0.8μmであることがさらに好ましく、0.02〜0.6μmであることが特に好ましい。最大孔径が3μmを超えると、耐熱樹脂からなる多孔質層が脆くなり、強度が保てなくなる傾向がある。
耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の空孔率は、20〜85体積%であることが好ましく、30〜75体積%であることがより好ましく、50〜75体積%であることが特に好ましい。空孔率がこの範囲であることにより、強度と通気性を両立することができるため好ましい。
耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の厚みは、0.5〜7.0μmであることが好ましく、0.5〜6.0μmであることがより好ましく、1.0〜5.0μmであることが特に好ましい。厚みが前記範囲にあることで、強度と通気性を両立することができるため好ましい。
また、本発明においては、前記耐熱樹脂が前記多孔質基材層に浸透しており、該耐熱樹脂の浸透量は、0.03〜0.8g/mであり、該耐熱樹脂の浸透深さは0.6〜3.0μmである。
前記多孔質基材層への耐熱樹脂の浸透量は、0.03〜0.8g/mであり、0.03〜0.6g/mであることが好ましく、0.05〜0.5g/mであることがより好ましく、0.1〜0.5g/mであることが特に好ましい。耐熱樹脂浸透量がこの範囲にあることで、通気性と層間の密着性が両立できるため好ましい。
また、多孔質基材層への耐熱樹脂の浸透深さは、0.6〜3.0μmであることが好ましく、0.5〜2.0μmであることがより好ましい。耐熱樹脂浸透層の厚みがこの範囲にあることで、通気性と層間の密着性が両立できるため好ましい。また、耐熱樹脂の浸透深さは、多孔質基材層の厚み方向に、多孔質基材層の全体厚みの3〜20%であることが好ましく、3.75〜12.5%であることがより好ましい。
耐熱樹脂からなる多孔質層の形成方法については後述する。
(3)耐熱樹脂からなる多孔質層の形成方法
本発明においては、耐熱樹脂からなる多孔質層形成時に、耐熱樹脂が多孔質基材層へ浸透するものである。
より詳細には、搬送方向に移動する多孔質基材に、耐熱樹脂を含む耐熱樹脂溶液及び耐熱樹脂を含まない下塗り剤を、該下塗り剤が前記多孔質基材上となるようにして二層同時に塗布した後、非溶剤を含む凝固液に浸漬することで、耐熱樹脂からなる多孔質層が形成される。また、前記耐熱樹脂が多孔質基材層に浸透し、前記耐熱樹脂からなる多孔質層の一部が耐熱樹脂浸透層として前記多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透して形成される。塗布方法としては、二層同時に塗布できる方法であればいかなる方法も採用することができ、特に限定されるものではないが、例えば、2口ノズル等を用いる方法を挙げることができる。
耐熱樹脂溶液と下塗り剤とを同時に塗布することで、耐熱樹脂溶液と下塗り剤と接触する部分で、耐熱樹脂溶液中の耐熱樹脂成分が、耐熱樹脂成分を含まない下塗り剤中に拡散し、耐熱樹脂の濃度勾配が生じる。多孔質基材に接する側程耐熱樹脂濃度が低いため、多孔質基材の多孔質内に耐熱性樹脂が前記浸透量および浸透深さで浸透できる。すなわち、本発明においては、耐熱樹脂を含まない下塗り剤を耐熱樹脂溶液と同時に塗布することで、多孔質基材層中における耐熱樹脂の析出量が少なくなり、多孔の目詰まりを防止することができ、充分な通気性を確保しつつ、多孔質基材層と耐熱樹脂からなる多孔質層との密着性を向上させることができるものである。
耐熱樹脂溶液に含まれる耐熱樹脂としては、前述と同様のものを挙げることができる。また、耐熱樹脂溶液に用いる溶媒としては、通常、極性有機溶媒が用いられる。極性有機溶媒としては、例えば、N,N’−ジメチルホルムアミド、N,N’−ジメチルアセトアミド、N−メチル2−ピロリドン(NMP)、テトラメチル尿素、ジメチルスルホキシド、クレゾール、o−クロロフェノールなどが挙げられる。これらの中でも、NMPが好ましい。
耐熱樹脂溶液中における耐熱樹脂濃度は、1〜30重量%であることが好ましく、5〜20重量%であることがより好ましい。耐熱樹脂の濃度を前記範囲にすることで、多孔質基材の多孔質内に耐熱性樹脂が前記浸透量および浸透深さで浸透することができるため好ましい。
また、前記耐熱樹脂溶液には、粘度調整剤、核剤を添加することができる。粘度調整剤としては、キシレン、エチルベンゼン、テトラメチルベンゼン、トルエン等を挙げることができ、核剤としては、ポリエチレングリコール(PEG)、ポリプロピレングリコール、ジメチレングリコール等を挙げることができる。粘度調整剤は、耐熱樹脂溶液中0〜50重量%であることが好ましく、0〜30重量%であることがより好ましい。また、核剤は、耐熱樹脂溶液中0〜50重量%であることが好ましく、0〜30重量%であることがより好ましい。
下塗り剤としては、特に限定されるものではないが、例えば、ポリエチレングリコール(PEG)、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール(IPA)、メチルエチルケトン(MEK)、アセトンまたはこれらの混合液等を挙げることができ、これらの中でも、PEGが好ましい。
前記耐熱樹脂溶液を前記多孔質基材上に塗布する速度としては、特に限定されるものではないが、例えば、1〜30m/分の範囲内で適宜調整することができる。また、下塗り剤の塗布量は、塗布速度、基材の幅や厚みに応じて適宜調整することができる。
凝固浴中の非溶剤としては、水系溶液またはアルコール系溶液などを挙げることができ、特に限定されないが、水、極性有機溶媒を含む水系溶液またはアルコール系溶液を使用するのが、工業的には溶媒回収工程が簡素化されるので好ましく、水または極性有機溶媒の水溶液がより好ましい。このような非溶剤と接触させることで、溶剤と非溶剤との液交換により耐熱樹脂を析出させて耐熱樹脂からなる多孔質層および耐熱樹脂浸透層を形成することができる(非溶媒有機相分離;Nonsolvent Induced Phase Separation(NIPS))。
また、本発明においては、耐熱樹脂溶液を塗布した多孔質基材を非溶剤に接触する前に、一定湿度に制御した雰囲気中に放置して、耐熱性樹脂を一旦析出させることもできる。
また、耐熱樹脂からなる多孔質層及び耐熱樹脂浸透層を形成した後、使用した下塗り剤、溶媒等を除去する必要がある。除去方法としては、特に限定されるものでなく、公知のいかなる方法も採用することができるが、例えば、水、水系溶液、またはアルコール系溶液など極性有機溶媒を溶解できる溶媒で抽出除去する方法を挙げることができる。水を用いて除去する場合には、イオン交換水を用いることが好ましい。また極性有機溶媒を一定濃度含む水溶液中で洗浄した後に、更に水洗することも、工業的に好ましい。
下塗り剤及び溶媒等を除去した後、乾燥を行うことが好ましい。乾燥温度、時間は適宜設定することができるが、熱可塑性樹脂の熱変形温度以下であることが好ましい。
本発明のリチウムイオン二次電池は、前記リチウムイオン二次電池用セパレーターを含むことを特徴とするものである。また、当該セパレーター以外の電極等の構成要素については、従来公知の構成を採用することができ、また、リチウムイオン二次電池の形状についても、特に限定されるものではなく、ペーパー型、コイン型、円筒型、角形などのいずれであってもよい。
以下に、本発明を実施例をあげて説明するが、本発明は下記の実施例に制限されるものではない。
(製造例1)ポリエチレン多孔質基材の製造
ポリエチレン多孔質基材を特開2010−52085号公報に記載の方法により製造した。具体的には、重量平均分子量が100万の超高分子量ポリエチレン(ティコナGUR4012、融点137℃)15重量部、流動パラフィン85重量部、酸化防止剤(商品名:Irganox1010、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製、登録商標)0.04重量部をスラリー状に均一に混合した。次に、170℃で二軸押出機にて100rpmのスクリュー回転速度で溶解混練した。得られた混練物を、リップ間隔2mmの平型ダイスよりシート状に押出し、引き取りながらシートを冷却ロール(35℃に設定)に接触させ冷却し、厚さ1.75mmのゲル状成形シートを作製した。得られたゲル状成形シートを同時二軸延伸機にて126℃でMD方向に5倍、TD方向に5倍で延伸を行ない(つまり5倍×5倍の面倍率25倍延伸)、延伸シートを得た。この延伸シートをジクロロメタン(沸点40℃)が満たされた液体槽中に3分浸漬して流動パラフィンを抽出除去し、テンターにて50℃の温度で幅方向に10%延伸しながら乾燥した。得られたフィルムを機内温度130℃のテンターにてTD方向に0.05%延伸しながら2分間熱処理を行った。続いて機内温度110℃の熱処理機に、130℃のテンターでの速度に対して1.0倍速で通し、自由収縮によりTD方向に3.5%縮幅させ、巻取りロールにより巻取り、ポリエチレン多孔質基材(膜厚:16.0μm、空孔率:39.3%、透気度:250sec/dl、平均孔径:120nm)を得た。
(実施例1)
ポリアミドイミド系樹脂塗料(商品名;HPC5000、日立化成工業(株)製、固形分濃度:30重量%、溶剤組成比:NMP/キシレン=70/30)60重量%、NMP 25重量%、PEG400 15重量%を混合・撹拌し、固形分濃度18重量%の耐熱樹脂溶液を得た。
得られた耐熱樹脂溶液と下塗り剤としてのポリエチレングリコール(PEG400)とを2口ノズルを用いて、下塗り剤がポリエチレン多孔質基材に接するように、ポリエチレン多孔質基材上に塗布した。塗布速度は10m/分であり、下塗り剤の塗布量は10g/分とした。その後、耐熱樹脂溶液と下塗り剤が塗布されたポリエチレン多孔質基材を凝固水槽に浸漬した。水中よりポリエチレン多孔質基材を取り出し、5分、70℃で乾燥し、ポリエチレン多孔質基材層、耐熱樹脂浸透層、耐熱樹脂からなる多孔質層の3層からなるリチウムイオン二次電池用セパレーターを得た。
(実施例2)
塗布速度を5m/分に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池用セパレーターを作製した。
(実施例3)
下塗り剤の塗布量を5g/分に変更した以外は、実施例1と同様の方法によりリチウムイオン二次電池用セパレーターを作製した。
(比較例1)
ポリエチレン多孔質基材をガラス基板上に貼り付けた後、上からNMPを含浸させた。次に、NMPを含浸させた多孔質基材の上から、前記耐熱樹脂溶液をバーコーターにより塗布した後、凝固水槽に浸漬した。その後、水中よりポリエチレン多孔質基材を取り出し、5分、70℃で乾燥し、ポリエチレン多孔質膜上に耐熱樹脂からなる多孔質層が積層されたリチウムイオン二次電池用セパレーターを得た。
得られた耐熱樹脂浸透層の浸透深さは0μmであり、浸透量は0.01g/mであった。また、耐熱樹脂からなる多孔質層の厚みは4.7μm、空孔率は62.4%であった。
(比較例2)
下塗り剤を用いなかった以外は、実施例1と同様にしてリチウムイオン二次電池用セパレーターを作製した。
実施例1〜3、比較例1、2で得られたリチウムイオン二次電池用セパレーターについての上記各層の厚み、耐熱樹脂浸透層の耐熱樹脂浸透量、浸透深さ、空孔率等については、以下の方法により測定し、表1にまとめた。
<厚み>
1/10000シックネスゲージにより測定した。
<耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の重量、膜厚、及び、耐熱樹脂浸透層の耐熱樹脂浸透量>
得られたリチウムイオン二次電池用セパレーターを60mm×40mmの長方形状に切り抜き、測定用試料を得た。測定用試料の重量X1及び膜厚Y1を測定した。次に、測定用試料から、テープを用いて耐熱樹脂からなる多孔質層のみを剥離し、その状態(多孔質基材+耐熱樹脂浸透層)の重量X2、膜厚Y2を測定した。また、多孔質基材の重量X3と膜厚Y3は、耐熱樹脂を前記耐熱樹脂の溶媒で洗い流した後、乾燥することで測定した。
以下の式により、耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の重量、膜厚、及び、耐熱樹脂浸透層の耐熱樹脂浸透量を求めた。
耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の重量A=X1−X2
耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の膜厚B=Y1−Y2
耐熱樹脂浸透層の耐熱樹脂浸透量=X2−X3
<耐熱樹脂浸透層の浸透深さ>
得られたリチウムイオン二次電池用セパレーターをルテニウム酸により染色処理を施し、エポキシ樹脂に包埋した。その後、超薄切片法により試料を調整し、100kVの透過型電子顕微鏡で観察を行った(直接倍率×3,000)。多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透している部分(耐熱樹脂と多孔質基材層が混在している部分)を耐熱樹脂浸透層とし、視野内での耐熱樹脂の浸透している深さの平均を浸透深さとした。
<空孔率>
上記で求められた、耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の重量A、耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の膜厚B、及び、多孔質基材の重量X3、膜厚Y3から、次式を用いてそれぞれの層の空孔率を計算した。
また、実施例1〜3、比較例1、2で得られたリチウムイオン二次電池用セパレーターについて以下の評価を行い、表1にまとめた。
<密着性>
セパレーターを耐熱樹脂からなる多孔質層が内側になるように二つ折りにし、耐熱樹脂からなる多孔質層同士を擦り合わせることで密着性を確認した。
○:耐熱樹脂からなる多孔質層の欠落、剥がれ、浮きなどが発生しない。
×:耐熱樹脂からなる多孔質層の欠落、剥がれ、浮きなどが発生する。
<通気度(ガーレ値)>
JIS P8117に準拠して測定した。
上記の実施例の結果からも明らかなように、本発明のリチウムイオン二次電池用セパレーターは、特定の浸透量と浸透深さを有する耐熱樹脂浸透層を有するために、耐熱樹脂からなる多孔質層と多孔質基材層との密着性が高く、かつ、高い通気性を有することが分かる。一方、ポリエチレン多孔質基材にNMPを含浸させてから耐熱樹脂溶液を塗布した比較例1では、多孔質基材層と耐熱樹脂からなる多孔質層の間に明確な界面を形成されるものであるため、多孔質基材層と耐熱樹脂からなる多孔質層との間の密着性の点で劣るものであった。また、下塗り剤を用いない比較例2では、通気抵抗が著しく高くなった。
1 耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層(耐熱層)
2 耐熱樹脂浸透層
3 多孔質基材層
4 耐熱樹脂からなる多孔質層

Claims (5)

  1. 熱可塑性樹脂からなる多孔質基材層、及び、耐熱樹脂からなる多孔質層が積層されたリチウムイオン二次電池用セパレーターであって、
    前記耐熱樹脂は、前記多孔質基材層に浸透し、
    該耐熱樹脂の浸透量が0.03〜0.8g/mであり、該耐熱樹脂の浸透深さが0.6〜3.0μmであることを特徴とするリチウムイオン二次電池用セパレーター。
  2. 前記耐熱樹脂からなる多孔質層が、その一部が耐熱樹脂浸透層として前記多孔質基材層に耐熱樹脂が浸透して形成されていることを特徴とする、請求項1に記載のリチウムイオン二次電池用セパレーター。
  3. 前記耐熱樹脂からなる多孔質層が、耐熱樹脂浸透層及び耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の2層からなり、前記耐熱樹脂のみからなる耐熱多孔質層の厚みが、0.5〜7.0μmである請求項1又は2に記載のリチウムイオン二次電池用セパレーター。
  4. 前記耐熱樹脂が、ポリアミドイミドである請求項1〜3のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレーター。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のリチウムイオン二次電池用セパレーターを含むリチウムイオン二次電池。
JP2013030202A 2013-02-19 2013-02-19 リチウムイオン二次電池用セパレーター及び該セパレーターを含むリチウムイオン二次電池 Pending JP2014160565A (ja)

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