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JP2014038322A - 光半導体素子の製造方法 - Google Patents

光半導体素子の製造方法 Download PDF

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崇光 北村
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Sumitomo Electric Industries Ltd
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Abstract

【課題】互いに異なる深さを有する開口に設けられた電極を備える光半導体素子の製造方法を提供する。
【解決手段】光半導体素子の製造方法は、半導体メサ13A,13Bを備える基板生産物31を準備する第1工程S10と、埋め込み層18を形成する第2工程S20と、第1開口19を形成する第3工程S30と、第2開口21を形成する第4工程S50と、半導体層12を露出させる第5工程S70と、第1電極5a,6a及び第2電極7aを形成する第6工程S80と、を有する。第4工程S50は、第1エッチング工程を行った後に、第2エッチング工程を少なくとも1回行う。
【選択図】図3

Description

本発明は、光半導体素子の製造方法に関し、特にマッハツェンダ変調器の製造方法に関する。
ハイメサ形状の半導体層をベンゾシクロブテン(BCB)などの樹脂により埋め込んだ、例えばマッハツェンダ変調器のような光半導体素子が知られている。
非特許文献1には、マッハツェンダ変調器が記載されている。このマッハツェンダ変調器は、半導体基板上に設けられたハイメサ形状の半導体層を備えている。半導体層の側面には、ベンゾシクロブテンからなる保護層が設けられている。
K. Tsuzuki, T. Ishibashi, T. Ito, S. Oku,Y.Shibata,R. Iga, Y. Kondo and Y. Tohmori, 40 Gbit/s n-i-n InP Mach-Zehndermodulator with a π voltage of 2.2 V, Electronics LettersOnline 2nd, October 2003, Vol.39 No. 20.
ハイメサ形状の半導体層(以下「半導体メサ」という)を有する光半導体素子では、半導体基板上に形成された半導体メサが樹脂からなる埋め込み層に埋め込まれることがある。このような光半導体素子では、半導体素子に電圧を印加するための電極がメサ構造上面、及び基板の主面上に設けられる。さらに、メサ構造上面に設けられた電極と接続するための電気配線(又は電極パッド)、及び、基板の主面上に設けられた電極と接続するための電気配線(又は電極パッド)が、樹脂からなる埋め込み層の表面に設けられる。これら電極をメサ構造上面、及び基板の主面上に設けるためには、埋め込み層の表面からの深さが互いに異なる開口を埋め込み層に形成する必要がある。
本発明はこのような事情を鑑みて為されたものであり、互いに異なる深さを有する開口に設けられた電極を備える光半導体素子の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係る光半導体素子の製造方法では、半絶縁性の半導体基板と、前記半導体基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層の主面上に設けられた半導体メサと、前記半導体層の前記主面、前記半導体メサの側面及び前記半導体メサの上面を覆う絶縁性の保護層と、を備える基板生産物を準備する第1工程と、前記基板生産物に樹脂を塗布して埋め込み層を形成する第2工程と、前記埋め込み層のエッチングを行って、前記半導体メサ上の前記埋め込み層に第1開口を形成する第3工程と、前記埋め込み層のエッチングを複数回行って、前記半導体層上の前記埋め込み層に第2開口を形成する第4工程と、前記保護層のエッチングを行って、前記半導体メサの前記上面及び前記半導体層の前記主面を露出させる第5工程と、前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面に延びた第1電極、及び前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面に延びた第2電極を形成する第6工程と、を有し、前記第4工程は、前記半導体層上の前記埋め込み層に凹部を形成するための第1レジストマスクを形成する工程と、前記第1レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第1レジストマスクを除去する工程と、を含む第1エッチング工程と、前記第1エッチング工程の後に、前記凹部が露出した第2レジストマスクを形成する工程と、前記第2レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第2レジストマスクを除去する工程と、を含む第2エッチング工程を少なくとも1回行う。
この製造方法により製造される光半導体素子では、埋め込み層の表面から半導体メサの上面までの埋め込み層の厚さよりも、埋め込み層の表面から半導体基板の主面までの埋め込み層の厚さが大きい。この製造方法の第4工程では、凹部を形成するエッチングにより第1レジストマスクの厚みが減少する。この膜減りした第1レジストマスクを除去してから、第2レジストマスクを形成して埋め込み層を再びエッチングする。このため、レジストマスクを用いて樹脂からなる埋め込み層をエッチングする場合であっても、第1開口よりも深い第2開口を形成することができる。従って、第1電極よりも深い位置で半導体層と接続される第2電極を形成することができる。
本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記第2レジストマスクは、前記第1レジストマスクを形成するためのフォトマスクと同じフォトマスクを用いて形成されることができる。前記第2レジストマスクを形成するときの露光量が、前記第1レジストマスクを形成するときの露光量よりも大きいことが好ましい。
第2レジストマスクを形成するときの露光量が第1レジストマスクを形成するときの露光量よりも大きいので、第1レジストマスクの形成に使用したものと実質的に同じパターンを有する光学マスクを第2レジストマスクの形成に用いることができる。
本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記埋め込み層はベンゾシクロブテン樹脂からなることが好ましい。前記第1レジストマスクは、前記凹部を形成するための開口パターンを有すると共に、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなることが好ましい。前記第1のエッチング工程の前記埋め込み層のエッチングを行う工程は、前記第1レジストマスクを用いて、CFとOとが第1の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により前記埋め込み層を選択的にエッチングして前記凹部を形成する工程と、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第1の混合比と異なる第2の混合比に変更して前記第1レジストマスクの一部を選択的にエッチングし、前記第1レジストマスクの前記開口パターンの開口幅を拡大する工程と、前記第1レジストマスクの前記開口パターンの前記開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第2の混合比と異なる第3の混合比に変更して前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、を更に含むことができる。
第1のエッチング工程の埋め込み層のエッチングにおいては、エッチングの対象物をエッチング装置に配置した後に、第1エッチャント(例えば、フッ化炭素といったCF等)と第2エッチャント(例えば、酸素ラジカル供給物質といった酸素等)との混合比を、第1の混合比、次いで第2混合比、更に第3混合比と順次に変更して、連続した一連のエッチングとして、埋め込み層に加えて第1レジストマスクの加工も行う。これ故に、エッチングの具体的な対象物である埋め込み層の加工を行いながら、レジストマスクの形状をエッチング中に動的に変更している。ここで、第1の混合比及び第3混合比は、第1レジストマスクのエッチングに比べて埋め込み層のエッチング(異方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、埋め込み層のエッチングレートが第1レジストマスクのエッチングレートよりも大きいことができる。第2混合比は、埋め込み層に比べて第1レジストマスクのエッチングのエッチング(等方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、第1レジストマスクのエッチングレートが埋め込み層のエッチングレートよりも大きいことができる。
本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記埋め込み層はベンゾシクロブテン樹脂からなることが好ましい。前記第2レジストマスクは、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、前記第2のエッチング工程の前記埋め込み層のエッチングを行う工程は、前記第2レジストマスクを用いて、CFとOとが第4の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第4の混合比と異なる第5の混合比に変更して前記第2レジストマスクの一部を選択的にエッチングし、前記第2レジストマスクの前記開口パターンの開口幅を拡大する工程と、前記第2レジストマスクの前記開口パターンの開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第5の混合比と異なる第6の混合比に変更して、前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、を更に含むことができる。
第2のエッチング工程の埋め込み層のエッチングにおいては、エッチングの対象物をエッチング装置に配置した後に、第3エッチャント(例えば、フッ化炭素といったCF等)と第4エッチャント(例えば、酸素ラジカル供給物質といった酸素等)との混合比を、第4の混合比、次いで第5混合比、更に第6混合比と順次に変更して、連続した一連のエッチングとして、埋め込み層に加えて第2レジストマスクの加工も行う。これ故に、エッチングの具体的な対象物である埋め込み層の加工を行いながら、レジストマスクの形状をエッチング中に動的に変更している。ここで、第4の混合比及び第6混合比は、第2レジストマスクのエッチングに比べて埋め込み層のエッチング(異方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、埋め込み層のエッチングレートが第2レジストマスクのエッチングレートよりも大きいことができる。第5混合比は、埋め込み層に比べて第2レジストマスクのエッチングのエッチング(等方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、第2レジストマスクのエッチングレートが埋め込み層のエッチングレートよりも大きいことができる。
本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面までの長さが、前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面までの長さよりも大きい。
半導体メサの上面上に位置する埋め込み層の厚さは、半導体メサと異なる位置に設けられる半導体層上に位置する埋め込み層の厚さと異なり、埋め込み層の厚さに関するこれらの間の差は、例えば概略的には半導体メサの高さの値程度である。このように異なる厚さの埋め込み層を加工することができる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、半絶縁性の半導体基板と、前記半導体基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層の主面に設けられた半導体メサと、前記半導体層の前記主面、前記半導体メサの側面及び前記半導体メサの上面を覆う絶縁性の保護層と、を備える基板生産物を準備する第1工程と、前記基板生産物に樹脂を塗布して埋め込み層を形成する第2工程と、前記半導体メサ上の前記埋め込み層に第1開口を形成し、前記半導体層上の前記埋め込み層に凹部を形成するための第1レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う第3工程と、前記埋め込み層のエッチングを一又は複数回行って、前記半導体層上の前記埋め込み層に第2開口を形成する第4工程と、前記保護層のエッチングを行って、前記半導体メサの前記上面及び前記半導体層の前記主面を露出させる第5工程と、前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面に延びた第1電極、及び前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面に延びた第2電極を形成する第6工程と、を有し、前記第4工程は、前記凹部が露出した開口パターンを有する第2レジストマスクを形成する工程と、前記第2レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第2レジストマスクを除去する工程と、含むエッチング工程を少なくとも1回行う。
この製造方法によれば、第1電極よりも深い位置で半導体層と接続される第2電極を形成することができる。さらに、第1開口と第2開口のための凹部とを同時に形成するので、エッチングを行う回数を低減することができる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記第2レジストマスクの前記開口パターンは、前記凹部の開口幅以上の開口幅を有する。第2レジストマスクが凹部の開口幅よりも大きい開口幅を有しているので、第2開口を囲む側面が第2開口の深さ方向に対して傾く。従って、第2電極の接続不良の発生を抑制することができる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記埋め込み層はベンゾシクロブテンからなり、前記第1レジストマスク及び前記第2レジストマスクは、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、前記第3工程及び第4工程のエッチングには、CFとOとを含むエッチングガスによる反応性イオンエッチング法が用いられる。
この製造方法によれば、エッチングガスに含まれるCFとOとの混合比を制御することにより、マスクのエッチングレートが埋め込み層のエッチングレートよりも小さくなるようにそれぞれのエッチングレートを制御することができる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法の前記第2レジストマスクを形成する工程では、前記第2レジストマスクの前記開口パターンの開口幅は、前記第1レジストマスクの開口パターンの開口幅に対して2μm以上20μm以下拡大している。この設定によれば、凹部の開口幅よりも大きい開口幅を有する第2レジストマスクを形成することができる。或いは、前記第1レジストマスクの開口パターンの開口幅に対して2μm以上5μm以下の範囲のサイズに拡大している。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記第1開口の側面が傾く角度は、前記第1開口の深さ方向に対して50度以下である。第2レジストマスクにより第1開口が確実に覆われるので、第2開口を形成するエッチングによる第1開口の形状の劣化を抑制できる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では前記光半導体素子はマッハツェンダ変調器であって、前記第1工程は、第1クラッド層のための第1半導体膜、第2クラッド層のための第2半導体膜、及びコア層のための第3半導体膜を成長して半導体積層を形成する工程と、前記半導体積層をエッチングして前記マッハツェンダ変調器の第1及び第2導波路を形成する工程と、を有し、前記第1及び第2導波路の各々は前記半導体メサを含む。
この製造方法によれば、導波路である半導体メサが樹脂により埋め込まれた構造を有するマッハツェンダ変調器を製造することができる。
また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記半導体層及び前記第1半導体膜は第1導電型のIII―V族化合物半導体からなり、前記第2半導体膜は第2導電型のIII―V族化合物半導体からなる。また、本発明に係る光半導体素子の製造方法では、前記保護層は酸化シリコンからなり、前記半導体層及び前記第1半導体膜は、n型InPからなり、前記コア層はAlGaInAsからなり、前記第2半導体膜はp型InPからなり、前記半絶縁性の前記半導体基板は鉄が添加されたInPからなる。保護層により、半導体メサの側面及び半導体層の上面を保護することができる。
本発明によれば、互いに異なる深さを有する開口に設けられた電極を備える光半導体素子の製造方法が提供される。
図1はマッハツェンダ変調器の構成を示す図である。 図2は、図1のII―II線に沿った端面を示す図である。 図3は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法の主要なステップを示す図である。 図4は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図5は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図6は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図7は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図8は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図9は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図10は、第2開口を形成する工程を説明するための図である。 図11は、第2開口を形成する工程を説明するための図である。 図12は、第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法の主要なステップを示す図である。 図13は、第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。 図14は、第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明するための図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の光半導体素子の製造方法の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
<第1実施形態>
第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法について説明する。本実施形態では、光半導体素子としてマッハツェンダ変調器を製造する場合を例にして光半導体素子の製造方法について説明する。
まず、マッハツェンダ変調器について説明する。図1はマッハツェンダ変調器1の構成を示す図である。図2は、図1のII―II線に沿った端面を示す図である。マッハツェンダ変調器1は、光通信網を構成するための装置の一つであり、電気信号により光の位相を制御し、透過光強度を変化させる光半導体素子である。
図1に示すように、マッハツェンダ変調器1は、カプラ2,3を備えている。カプラ2には、カプラ2に信号光を導波するための光導波路4a,4bが接続されている。カプラ2とカプラ3とは、第1導波路5と第2導波路6とにより接続されている。カプラ3には、信号光をマッハツェンダ変調器1の外部に出力するための光導波路8a,8bが接続されている。
カプラ2は、信号光を2つの分岐光に分岐する。また、カプラ3は、2つの分岐光を合成して信号光を生成する。これらカプラ2,3には、例えば多モード干渉型(MMI)のカプラを用いることができる。
第1導波路5上には第1電極5aが設けられ、第2導波路6には第1電極6aが設けられている。なお、これら第1電極5a,6aの電極長さLは例えば1.5mmである。電極長さは、第1導波路5及び第2導波路6が延びる方向に沿った第1電極5a,6aの長さである。
また、第1電極6aの近傍には第2電極7aが設けられている。第2電極7aは、第1電極6aの延びた方向と直交する方向に離間し、第1電極6aが延びた方向に延在している。
マッハツェンダ変調器1は、入力された信号光をカプラ2で2つの分岐光に分岐した後に、それぞれの分岐光を第1導波路5及び第2導波路6に導波する。第1電極5a又は第1電極6aの何れか一方に電圧を印可して、分岐光の位相を変化させる。そして、カプラ3で2つの分岐光を合成して光導波路8a,8bから出力する。
図2に示すように、マッハツェンダ変調器1は、半絶縁性の半導体基板11と、半導体基板11の主面11a上に設けられた半導体層12とを備えている。半導体基板11は、例えば鉄を添加したインジウムリン(InP)等のIII−V族化合物半導体からなる。また、半導体層12は、例えばn型(第1導電型)のInP等のIII−V族化合物半導体からなる。
半導体層12の主面12a上には、第1導波路5のための半導体メサ13Aと、第2導波路6のための半導体メサ13Bとが設けられている。半導体メサ13A,13Bの高さH1は、2.0μm〜5.0μmである。半導体メサ13A,13Bの高さH1は、半導体層12の主面12aから半導体メサ13A,13Bの上面13tまでの長さで規定される。また、半導体メサ13A,13Bの幅H2は、0.5μm〜3.0μmである。半導体メサ13Aは、半導体メサ13Aが延びた方向と直交する方向に半導体メサ13Bから10μm〜200μmである距離L2だけ離間している。なお、半導体メサ13Bは、設けられる位置が異なる点を除き、半導体メサ13Aと同様の構成を有する。
半導体メサ13Aは、第1クラッド層のための第1半導体膜14と、第2クラッド層のための第2半導体膜15と、コア層のための第3半導体膜16とを含んでいる。第1半導体膜14は、半導体層12の一部からなり、例えば、n型(第1導電型)のInP等のIII−V族化合物半導体からなる。第3半導体膜16は、第1半導体膜14上に設けられ、例えばAlGaInAs等のIII−V族化合物半導体からなる。第2半導体膜15は、第2半導体膜16上に設けられ、例えばp型(第2導電型)のInP等のIII−V族化合物半導体からなる。
半導体メサ13Aの側面13p、半導体層12の主面12a、及び半導体基板11の主面11aは、保護層17で覆われている。この保護層17は、0.05μm〜1.0μmの厚さT3を有する例えば酸化シリコン等の絶縁性を有する材料からなる層である。半導体メサ13Aの上面13tと、半導体層12の主面12aの部分12bは保護層17から露出している。つまり、半導体メサ13Aの上面13tと、半導体層12の主面12aの部分12bの領域において、保護層17には電極形成のための開口が設けられている。また、この部分12bは、半導体メサ13A,13Bが設けられた部分を除く主面12a上における領域に設けられている。
半導体メサ13A,13Bは、埋め込み層18により埋め込まれている。埋め込み層18は、例えばシリコンを含むベンゾシクロブテン(BCB)からなる誘電率の低い樹脂層である。埋め込み層18は、半導体基板11の主面11a、半導体層12の主面12a、半導体メサ13Aの側面13pを覆っている。この埋め込み層18では、半導体層12の主面12aから埋め込み層18の表面18aまでの厚さT1と、半導体メサ13の上面13tから埋め込み層18の表面18aまでの厚さT2が異なっている。従って、埋め込み層18の表面18aは、略平坦である。
埋め込み層18は、第1電極5a,6aを設けるための第1開口19を有している。第1開口19は、埋め込み層18の表面18aから半導体メサ13A,13Bの上面13tまでの長さで規定される0.5μm〜5.0μmの深さD2を有している。この深さD2は、埋め込み層18の厚さT2と同じ大きさである。また、埋め込み層18の表面18a側の第1開口19の開口幅J1は、4.5μm〜11.0μmであり、半導体メサ13A,13Bの上面13tが露出した部分の第1開口19の開口幅J2は、0.6μm〜5.0μmである。すなわち、第1開口19の側面は、上面13tから表面18aに向かう方向に沿って末広がりになっている。第1開口19の仮想的な側面19aと、上面13tから表面18aに向かう方向19bとのなす角度θ1は、40〜70度である。この仮想的な側面19aは、開口幅J1の縁部J3と、開口幅J2の縁部J4を結ぶ面である。
第1開口19には、第1電極5a,6aのための導電材料が配置されている。第1電極5a,6aは、半導体メサ13A,13Bの上面13tとオーミック接続される部分と、第1開口19の側面19aと接触する部分と、埋め込み層18の表面18aと接触する部分とを有している。第1電極5a,6aは、例えば、Ti/Pt/Auより構成されている。
埋め込み層18は、第2電極7aを設けるための第2開口21を有している。第2開口21は、埋め込み層18の表面18aから半導体層12の部分12bまでの長さで規定される2.5μm〜10μmの深さD1を有し、一例として深さD1は6μmである。この深さD1は、埋め込み層18の厚さT1と同じ大きさである。また、埋め込み層18の表面18a側の第2開口21の開口幅J5は、2.0μm〜220μmであり、半導体層12の部分12bが露出した第2開口21の開口幅J6は、1.0μm〜200μmである。すなわち、第2開口21の側面は、部分12bから表面18aに向かう方向に沿って末広がりになっている。第2開口21の仮想的な側面21aと、上面13tから表面18aに向かう方向21bとのなす角度θ2は、40度〜80度である。この仮想的な側面21aは、開口幅J5の縁部J7と、開口幅J6の縁部J8を結ぶ面である。
第2開口21には、第2電極7aのための導電材料が配置されている。第2電極7aは半導体層12の部分12bとオーミック接続される部分と、第2開口21の側面21aと接触する部分と、埋め込み層18の表面18aと接触する部分とを有している。第2電極7aは、例えば、AuGeNi/Auより構成されている。
上述したマッハツェンダ変調器1では、第1導波路5である半導体メサ13A及び第2導波路6である半導体メサ13Bが誘電率の低い樹脂(例えばBCBの場合に比誘電率:2.50〜2.65)により埋め込まれている。従って、第1電極5a,6a及び第2電極7aの近傍における寄生容量が低減されるので、マッハツェンダ変調器1の周波数特性を向上させることができる。
次に、マッハツェンダ変調器1を製造するための製造方法を説明する。図3は、第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法の主要なステップを示す図である。第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法は、基板生産物を準備する第1工程S10と、埋め込み層を形成する第2工程S20と、第1開口19を形成する第3工程S30と、第2開口21を形成する第4工程S50と、保護層17をエッチングする第5工程S70と、第1電極5a,6a及び第2電極6aを形成する第6工程S80とを有している。
工程S1では、図4の(a)部に示すように、半絶縁性の半導体基板11の主面11a上に、半導体層12及び第1半導体膜14のための半導体膜22と、第3半導体膜16のための半導体膜23と、第2半導体膜15のための半導体膜24と有する半導体積層をこの順に成長する。この工程S1により、半導体基板11上に複数の半導体膜22,23,24が積層された基板生産物25が作成される。これら半導体膜22,23,24の成長には、例えば、有機金属気相成長法(OMVPE:Organo Metaric Vapor Phase Epitaxy)を用いることができる。半導体膜22は、n型InP等のIII―V族化合物半導体からなる。半導体膜23は、AlGaInAs等のIII―V族化合物半導体からなる。半導体膜24は、p型InP等のIII―V族化合物半導体からなる。
工程S2では、図4の(b)部に示すように、半導体層22,23,24をエッチングするための絶縁層マスク26を形成する。ここで、本実施形態のレジストマスク及び絶縁層マスクは、エッチングしない領域を覆うマスク部と、エッチングする領域を露出させる開口パターンとを含むものとする。
まず、基板生産物25の半導体膜24上に、例えば酸化シリコン(SiO),窒化シリコン(SiN)等の誘電体膜からなる絶縁層を化学気相成長法(Chemical Vapor Deposition:CVD)により成長する。次に、スピン塗布法を用いて絶縁層上にレジストを塗布した後に、フォトリソグラフィ技術を用いて所定の開口パターンを有するレジストマスクを形成する。
このレジストマスクは、半導体メサ13A,13Bが形成される領域上を覆うマスク部を有している。従って、マスク部以外の領域では、絶縁層の表面が露出している。
次に、レジストマスクを用いて絶縁層のエッチングを行う。このエッチングにより、レジストマスクの開口パターンが絶縁層に転写され、絶縁層マスク26が形成される。このエッチングには、例えばCFをエッチングガスとして用いた反応性イオンエッチング法(Reactive Ion Etching:RIE)を用いることができる。そして、Oによるアッシングや有機溶剤による溶解処理等を用いてレジストマスクを除去する。
工程S3では、図4の(c)部に示すように、絶縁層マスク26を用いて半導体層22,23,24をエッチングする。このエッチングにより半導体メサ13A,13Bが形成される。これら半導体メサ13A,13Bの各々は、第1及び第2導波路5,6に含まれている。
このエッチングには、例えばRIE等のドライエッチング法を用いることができる。エッチング後の半導体膜22は、半導体層12と第1クラッド層のための第1半導体膜14とを構成している。エッチング後の半導体膜23は、コア層のための第3半導体膜16を構成している。エッチング後の半導体膜24は、第2クラッド層のための第2半導体膜15を構成している。続いて、絶縁層マスク26を除去する。絶縁層マスク26の除去には、例えばバッファードフッ酸を用いることができる。
以上の工程S1〜工程S3により、第1導波路5のための半導体メサ13Aと、第2導波路6のための半導体メサ13Bとを有する基板生産物27が得られる。
工程S4では、図5の(a)部に示すように、半導体層12の一部をエッチングするための絶縁層マスク28を形成する。半導体層12の主面12aと、半導体メサ13A,13Bの上面13t及び側面13pと、を覆う例えばSiO,或いはSiN等の誘電体膜からなる絶縁層をCVD法により成長する。次に、スピン塗布法を用いて絶縁層上にレジストを塗布した後に、フォトリソグラフィ技術を用いて所定の開口パターンを有するレジストマスクを形成する。続いて、レジストマスクを用いたRIE法により絶縁層のエッチングを行う。このエッチングにより、レジストマスクの開口パターンが絶縁層に転写され、絶縁層マスク28が形成される。そして、Oによるアッシングや有機溶剤による溶解処理等を用いてレジストマスクを除去する。
工程S5では、図5の(b)部に示すように、絶縁層マスク28を用いて半導体層12の一部をエッチングする。このエッチングにより隣接する基板生産物27同士が電気的に分離される。工程S5では、まず、絶縁層マスク28を用いたRIE法により半導体層12の一部をエッチングした後に、絶縁層マスク28を除去する。
工程S6では、図5の(c)部に示すように、半絶縁性の半導体基板11の主面11aと、半導体層12の主面12aと、半導体メサ13A,13Bの上面13t及び側面13pとを保護するための保護層17を形成する。保護層17は、例えば膜厚が0.05μm〜1.0μmである酸化シリコン(SiO)、或いは窒化シリコン(SiN)等の誘電体材料からなる。保護層17の形成には、例えばCVD法を用いることができる。
以上の工程S1〜S6により、半絶縁性の半導体基板11と、半導体基板11上に設けられた半導体層12と、半導体層12の主面12aに設けられた半導体メサ13A,13Bと、半導体層12の主面12a、半導体メサ13A,13Bの側面13p及び上面13tを覆う絶縁性の保護層17と、を備える基板生産物31が準備される。なお、本実施形態における基板生産物31を準備する第1工程S10は、上記S1〜S6の工程を含んで構成される(図3参照)。
工程S20では、図6の(a)部に示すように、基板生産物31に樹脂を塗布して埋め込み層18を形成する。埋め込み層18は、BCB等のシリコンを含有する誘電率の低い樹脂材料からなる。埋め込み層18は、半絶縁性の半導体基板11の主面11a、半導体層12の主面12a、及び半導体メサ13A,13Bの上面13t及び側面13pを埋め込むように、例えばスピン塗布法により保護層17上に塗布される。そして、塗布されたBCBは、熱硬化処理により硬化される。
例えば、埋め込み層18の表面18aから半導体層12の主面12aまでの厚さT1は、例えば2.5μm〜10μmとすることができる。また、埋め込み層18の表面18aから半導体メサ13A,13Bの上面13tまでの厚さT2は、例えば0.55μm〜6.0μmとすることができる。
工程S31では、図6の(b)部に示すように、埋め込み層18の表面18aにレジストマスク33を形成する。まず、埋め込み層18の表面18a全体にスピン塗布法等によりレジストを塗布する。次に、フォトリソグラフィにより開口パターン33aをレジストにパターニングする。
このレジストマスク33は、例えば、2.0μm〜5.0μmの厚さM1を有するシリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。このレジストマスク33は、2つの開口パターン33aと、埋め込み層18の表面18aを覆うマスク部33bを有している。2つの開口パターン33aは、0.5μm〜7.0μmの開口幅W1を有している。開口パターン33aからは、半導体メサ13A,13B上の埋め込み層18の表面18aが露出している。マスク部33bは、シリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。
工程S32では、図6の(c)部に示すように、第1開口19を形成する。まず、レジストマスク33を用いて半導体メサ13A,13B上の埋め込み層18をエッチングする。このエッチングにより凹部が形成される。このエッチングでは、半導体メサ13A,13Bの上面13t上の保護層17tを露出させない深さまで埋め込み層18をエッチングする。このエッチングには、CFとOをエッチングガスとしたRIE法を用いることができる。
本実施形態の埋め込み層18とレジストマスク33とは、シリコン含有量が互いに異なる材料で構成されている。このようなレジストマスク33を用いた埋め込み層18のエッチングにおいて、CFをエッチングガスとして用いた場合と、Oをエッチングガスとして用いた場合と、CFとOの混合ガスをエッチングガスとして用いた場合の3つについて説明する。
CFをエッチングガスとしたエッチングでは、エッチングされる材料に含まれるシリコンの含有量にエッチングレートが影響される。埋め込み層18を構成するBCBは、レジストマスク33を構成する材料よりもシリコンを多く含む。従って、レジストマスク33のエッチングレートよりも、埋め込み層18のエッチングレートが高くなる。これに対して、レジストマスク33を構成する材料は、シリコンを含まない材料、又は、埋め込み層18を構成するBCBのシリコン含有量よりも少ない。従って、埋め込み層18のエッチングレートよりもレジストマスク33のエッチングレートが低くなる。
をエッチングガスとしたエッチングでは、シリコンを含まない又はシリコンの含有量が少ないレジストマスク33のエッチングレートが高くなる。
CFとOとの混合ガスをエッチングガスとしたエッチングでは、まず、Oにより埋め込み層18においてBCBに含まれるシリコンが酸化される。レジストマスク33がシリコンを含む材料である場合には、レジストマスク33でもレジストに含まれるシリコンが酸化される。酸化シリコンは、CFによりエッチングされるので、エッチングレートが上昇する。
この工程におけるCFとOの混合比は、分圧比(CF:O)で4:5〜1:1の範囲内であることが好ましい。例えば、混合比が4:5の場合、又は、この比よりもCFの割合が大きい場合には、埋め込み層18を構成するBCBのエッチングレートを高めることができる。また、例えば、混合比が1:1の場合、又は、この比よりもOの割合が高い場合には、レジストマスク33のエッチングレートを高めることができる。
凹部を形成した後に、CFとOの混合比を調整してレジストマスク33の一部をエッチングする。埋め込み層18を構成するBCBのエッチングを防止、又は、埋め込み層18のエッチングレートをレジストマスク33のエッチングレートよりも小さくなるようにCFとOの混合比を調整してエッチングをする。このエッチングにより、レジストマスク33に形成された開口パターン33aの開口幅が拡大される。
開口パターン33aの開口幅を拡大するエッチングでは、CFとOの混合比が分圧比(CF:O)で1:3〜1:5の範囲内であることが好ましい。例えば、混合比が1:5である場合、又は、この比よりもCFの割合が高い場合には、BCB中のシリコンとOとが反応して酸化シリコンが生成される。この酸化シリコンはCFによって十分に除去することができる。また、混合比が1:3である場合、又は、この比よりもOの割合が高い場合には、Oによってレジストマスク33を十分にエッチングすることができる。
開口パターン14aの開口幅を拡大した後に、埋め込み層18のエッチングを再び行う。このエッチングにより半導体メサ13A,13B上の保護層17が露出する(図6の(c)部参照)。なお、このエッチングでは、酸化シリコン等からなる保護層17のエッチングレートは、埋め込み層18のエッチングレートよりも1/2以下と小さいため、保護層17はほとんどエッチングされない。以上の工程により、埋め込み層18には、埋め込み層18の表面18aから保護層17に至る第1開口19が形成される。
第1開口19を囲む側面19aが傾く角度は、第1開口19の深さ方向に対して50度以下であることが好ましい。
工程S33では、図7の(a)部に示すように、レジストマスク33を除去する。この工程S33により、埋め込み層18の表面18aが露出される。レジストマスク32の除去には、例えば有機溶剤による溶解処理を用いることができる。
なお、本実施形態における第3工程S30は、上記S31〜S33の工程を含んで構成される(図1参照)。
第2開口21を形成する第4工程S50を行う。第4工程S50は、凹部35を形成するための工程S51〜S53からなる第1エッチング工程と、第2開口21を形成するための工程S54〜S56からなる第2エッチング工程とを有している。すなわち、本実施形態では、第2開口21は、エッチングを2回実施することにより埋め込み層18に設けられる。
工程S51では、図7の(b)部に示すように、埋め込み層18に凹部35(図7の(c)部参照)を形成するための第1レジストマスク34を形成する。工程S51では、埋め込み層18の表面18a全体にスピン塗布法等によりレジストを塗布した後に、フォトリソグラフィにより所定の開口パターンをレジストにパターニングする。なお、この第1レジストマスク34は、工程S31で形成されたレジストマスク33と同じ材料から構成されてもよい。
この第1レジストマスク34は、例えば、2.0μm〜5.0μmの厚さM2を有するシリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。この第1レジストマスク34は、開口パターン34aと、埋め込み層18を覆うマスク部34bを有している。開口パターン34aは、1.0μm〜200μmの開口幅W2を有している。開口パターン34aからは半導体層12の部分12b上の埋め込み層18が露出している。マスク部34bは、シリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。
工程S52では、図7の(c)部に示すように、第1レジストマスク34を用いて埋め込み層18のエッチングを行う。このエッチングにより凹部35が形成される。エッチングには、RIE法を用いることができる。
ここで工程S52について詳細に説明する。工程S52では、工程S32のように、埋め込み層18を途中までエッチングした後に、レジストマスクの開口パターンの開口幅を拡大し、更に埋め込み層をエッチングする。
まず、第1エッチング工程を実施する。第1エッチング工程では、図10の(a)部に示すように、第1レジストマスク34を用いて埋め込み層18をエッチングして、凹部35aを形成する。このエッチングには、CFとOをエッチングガスとしたRIE法を用いることができる。この工程におけるCFとOの混合比は、分圧比(CF:O)で4:5〜1:1の範囲内に設定される。
図10の(b)部に示すように、凹部35aを形成した後に、CFとOの混合比を、例えば分圧比(CF:O)で1:3〜1:5の範囲内に変更して、第1レジストマスク34の一部をエッチングする。このような混合比を有するエッチングガスによれば、埋め込み層18を構成するBCBのエッチングを防止、又は、埋め込み層18のエッチングレートを第1レジストマスク34のエッチングレートよりも小さくなる。従って、このエッチングにより、第1レジストマスク34に形成された開口パターン34aの開口幅W2が拡大される。
図10の(c)部に示すように、開口パターン34aの開口幅W2を拡大した後に、CFとOの混合比を、例えば分圧比(CF:O)で4:5〜1:1の範囲内に変更して、埋め込み層18のエッチングを再び行う。このエッチングにより凹部35が形成される。以上の工程により、埋め込み層18には、凹部35が形成される。
なお、工程S52では、第1レジストマスク34の開口パターン34aの開口幅を拡大することなく、埋め込み層18をエッチングしてもよい。
工程S53では、図8の(a)部に示すように、工程S52のエッチングにより膜減りした第1レジストマスク34を除去する。この工程S53により、埋め込み層18の表面18aが再び露出される。第1レジストマスク34の除去には、例えば、有機溶剤を用いた溶解処理を用いることができる。
工程S54では、図8の(b)部に示すように、埋め込み層18の表面18aに第2レジストマスク36を形成する。
この第2レジストマスク36は、例えば、2.0μm〜5.0μmの厚さM3を有するシリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。この第2レジストマスク36は、開口パターン36aと、埋め込み層18を覆うマスク部36bを有している。開口パターン36aは、凹部35の開口幅W2以上である3.0μm〜220μmの開口幅W3を有している。例えば、第2レジストマスク36の開口幅W3は、第1レジストマスク34の開口幅W2(図10の(c)部参照)に対して、2μm以上20μm以下拡大している。開口パターン36aからは凹部35と凹部35を囲む埋め込み層18の表面18aが露出している。第2レジストマスク36の開口幅W3は、凹部35の開口幅W2よりも大きい。すなわち、開口パターン36aを囲む第2レジストマスク36の壁面36cは、凹部35の縁部35dから後退している。マスク部36bは、シリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。
このような開口パターン36aを有する第2レジストマスク36は、第1レジストマスク34を形成する時のレチクルを用いて、露光量を第1レジストマスク34の形成時の露光量よりも大きくすることにより得られる。この場合、第1レジストマスク34と第2レジストマスク36には、好適には、ポジ型のフォトレジスト材料を用いることができる。また、第2レジストマスク36は、第1レジストマスク34を形成する時のレチクルよりも大きい開口幅を有する別のレチクルを用いて露光することにより得られる。
工程S55では、図8の(c)部に示すように、第2レジストマスク36を用いて埋め込み層18のエッチングを行う。エッチングには、RIE法を用いることができる。このエッチングにより、半導体層12の主面12a上の保護層17bが露出された第2開口21が形成される。
ここで、第2エッチング工程である工程S55について詳細に説明する。図11の(a)部に示すように、第2レジストマスク36を用いて埋め込み層18をエッチングして、凹部35bを形成する。このエッチングには、CFとOをエッチングガスとしたRIE法を用いることができる。この工程におけるCFとOの混合比は、分圧比(CF:O)で4:5〜1:1の範囲内に設定される。
図11の(b)部に示すように、凹部35bを形成した後に、CFとOの混合比を、例えば分圧比(CF:O)で1:3〜1:5の範囲内に変更して、第2レジストマスク36の一部をエッチングする。すなわち、埋め込み層18をエッチングするときの混合比に対して、CFを減少させ、或いはOを増加することにより、上述の混合比に設定する。このエッチングにより、第2レジストマスク36に形成された開口パターン36aの開口幅W3が拡大される。
図11の(c)部に示すように、開口パターン36aの開口幅W3を拡大した後に、CFとOの混合比を、例えば分圧比(CF:O)で4:5〜1:1の範囲内に変更して、埋め込み層18のエッチングを再び行う。すなわち、レジストマスク36の開口パターン36aを拡大するときの混合比に対して、CFを増加させ、或いはOを減少することにより、上述の混合比に設定する。このエッチングにより半導体層12の部分12b上の保護層17が露出した第2開口21が形成される。なお、このエッチングでは、酸化シリコン等からなる保護層17のエッチングレートは、埋め込み層18のエッチングレートと比較して十分小さいので、保護層17はほとんどエッチングされない。以上の工程により、埋め込み層18には、第2開口21が形成される。
工程S56では、図9の(a)部に示すように、工程S55のエッチングにより膜減りした第2レジストマスク36を除去する。この工程S56により、埋め込み層18の表面18aが再び露出される。第2レジストマスク36の除去には、例えば有機溶剤による溶解処理を用いることができる。
なお、工程S56における第2レジストマスク36の除去にOによるアッシングを用いることは適当ではない。Oによるアッシングによれば、第2レジストマスク36から露出した埋め込み層18に含まれるシリコンが酸化されるためである。
本実施形態における第4工程S50は、上記S51〜S56の工程を含んで構成される(図1参照)。
工程S70では、図9の(b)部に示すように、第1開口19から露出した保護層17t及び第2開口21から露出した保護層17bをエッチングする。このエッチングにより、半導体メサ13A,13Bの上面13tと半導体層12の部分12bとが露出される。これらエッチングには、例えばCFを含むエッチングガスを用いたRIE法を用いることができる。
工程S80では、図9の(c)部に示すように、第1電極5a,6aと、第2電極7aと、を形成する。これら第1電極5a,6a及び第2電極7aの形成には、例えば真空蒸着法を用いることができる。
上記工程で得られた基板生産物38について、半絶縁性の半導体基板11の裏面11bを研磨して半導体基板11を所定の厚さに薄くすることにより、光半導体素子であるマッハツェンダ変調器1が得られる(図2参照)。
本実施形態の効果について説明する。上述したように、BCBからなる埋め込み層18のエッチングを行うときには、レジストマスクの膜減りが生じる。レジストマスクを用いて埋め込み層をエッチングする場合には、設定可能な選択比の範囲及びレジストマスクの厚みには限界がある。
本実施形態に係る製造方法の第4工程S50では、凹部35を形成するエッチング(工程S52)により厚みが減少した第1レジストマスク34を除去してから、第2レジストマスク36を形成して埋め込み層18を再びエッチングする(工程S54)。このため、第1及び第2レジストマスク34,36を用いて埋め込み層18をエッチングする場合であっても、第1開口19よりも深い第2開口21を形成することができる。従って、異なる厚さT1,T2を有する埋め込み層18を介して第1電極5a,6a及び第2電極7aを形成することができる。
ところで、第2レジストマスク36を構成するレジストを熱処理することで、第2レジストマスク36の開口端部の形状を変形させることができる。具体的には、この熱処理により第2レジストマスク36の開口部の側面の形状が、深さ方向に傾斜するようにすることができる。しかし、第2レジストマスク36が凹部35の側面にまで形成されると、第2レジストマスク36を構成するレジストを熱処理しても、側面上の第2レジストマスク36は深さ方向に対して傾いた形状にならない場合がある。このため、凹部35の側面の垂直性が維持されることとなる。これは、第2電極7aの接続不良(いわゆる段切れ)の原因となる。
これに対して本実施形態に係る製造方法では、第2レジストマスク36が凹部35の開口幅W2よりも大きい開口幅W3を有しているので、第2開口21の側面21aが第2開口21の深さ方向に対して傾く。従って、第2電極7aの接続不良(いわゆる段切れ)の発生を抑制することができる。
本実施形態に係る製造方法では、CFとOとの混合ガスを用いて埋め込み層18のエッチングを行っている。CFとOとの混合ガスを調整することにより、埋め込み層18のエッチングレートと、レジストマスク33のエッチングレートが制御することができる。
本実施形態に係る製造方法では、第1開口19の側面19aが第1開口19の深さ方向に対して80度以下に傾いている。この第1開口19は、第2レジストマスク36により確実に覆われるので、第2開口21を形成するエッチングによる第1開口19の形状の劣化を抑制できる。
<第2実施形態>
第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法について説明する。本実施形態では、第1実施形態と同様に、マッハツェンダ変調器1を製造する場合を例にして第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法を説明する。
図12は、第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法の主要なステップを示す図である。第2実施形態に係る製造方法は、第3工程S40において第1開口19と凹部41(図13の(b)部参照)とを形成し、第4工程S60において、凹部41に対して少なくとも1回の追加エッチングを行う点で、第1実施形態の製造方法と相違する。すなわち、基板生産物31を準備する第1工程S10と、埋め込み層18を形成する工程S20と、保護層をエッチングする工程S70と、第1電極5a,6a及び第2電極7aを形成する工程S80とは、第1実施形態の製造方法と同様である。以下、第3工程S40と第4工程60とについて、詳細に説明する。
工程S41では、図13の(a)部に示すように、埋め込み層18の表面18aにレジストマスク42を形成する。まず、埋め込み層18の表面18a全体にスピン塗布法等によりレジストを塗布する。次に、フォトリソグラフィにより開口パターン42a,42bをレジストにパターニングする。
このレジストマスク42は、例えば、2.0μm〜5.0μmの厚さM4を有するシリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。このレジストマスク42は、第1開口19のための2つの開口パターン42aと、凹部41のための開口パターン42bと、埋め込み層18の表面18aを覆うマスク部42cとを有している。2つの開口パターン42aは、0.5μm〜7.0μmの開口幅W6を有している。開口パターン42aからは、半導体メサ13A,13B上の埋め込み層18の表面18aが露出している。開口パターン42bは、1.0μm〜200μmの開口幅W7を有している。開口パターン42bからは半導体層12の部分12b上の埋め込み層18が露出している。マスク部42cは、シリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。
工程S42では、図13の(b)部に示すように、レジストマスク42を用いて埋め込み層18のエッチングを行う。このエッチングにより第1開口19及び凹部41が形成される。エッチングには、RIE法を用いることができる。また、このエッチングには、第1実施形態の工程S32のように、埋め込み層18を途中までエッチングした後にレジストマスク42の開口パターン42a,42bの開口幅を拡大し、更に埋め込み層18をエッチングする工程を用いることができる。
工程S43では、図13の(c)部に示すように、レジストマスク42を除去する。レジストマスク42の除去には、例えば有機溶剤を用いた溶解処理を用いることができる。
なお、本実施形態における第3工程S40は、上記S41〜S43の工程を含んで構成される(図12参照)。
工程S61では、図14の(a)部に示すように、埋め込み層18の表面18aに第2レジストマスク43を形成する。
この第2レジストマスク43は、例えば、2.0μm〜5.0μmの厚さM5を有するシリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。このレジストマスク43は、開口パターン43aと、埋め込み層18を覆うマスク部43bを有している。開口パターン43aは、3.0μm〜220μmの開口幅W8を有している。開口パターン43aからは凹部41と凹部41を囲む埋め込み層18の表面18aが露出している。マスク部43bは、シリコンを含有しない材料、又は、埋め込み層18を形成するBCBよりもシリコン含有量が重量比率で小さい材料からなる。
工程S62では、図14の(b)部に示すように、第2レジストマスク43を用いて埋め込み層18のエッチングを行う。エッチングには、RIE法を用いることができる。このエッチングにより、半導体層12の主面12a上の保護層17bが露出された第2開口44が形成される。
工程S63では、図14の(c)部に示すように、第2レジストマスク43を除去する。第2レジストマスク43の除去には、例えば有機溶剤による溶解処理を用いることができる。
なお、本実施形態における第4工程S60は、上記S61〜S63の工程を含んで構成される(図12参照)。
第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法では、第1開口19と、凹部41とが同時に形成される。従って、第1実施形態に係る光半導体の製造方法に対して、エッチング工程を1回減らすことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。
本実施の形態に係る光半導体素子の製造方法では、第2レジストマスク36は、第1レジストマスク34を形成するためのフォトマスクと同じフォトマスクを用いて形成されることができる。第2レジストマスク36を形成するときの露光量が第1レジストマスク34を形成するときの露光量よりも大きいことが好ましい。
第2レジストマスク36を形成するときの露光量が第1レジストマスク34を形成するときの露光量よりも大きいので、第1レジストマスク34の形成に使用したものと実質的に同じパターンを有する光学マスクを第2レジストマスク36の形成に用いることができる。ここで、「実質的に同じパターン」とは、レチクル、フォトマスクといった光学マスクの作製に際のばらつきを考慮したときに同一のパターンであることを意味する。
本実施の形態に係る光半導体素子の製造方法では、埋め込み層18はベンゾシクロブテン樹脂(BCB樹脂)からなることが好ましい。第1レジストマスク34は、凹部を形成するための開口パターンを有すると共に、シリコンを含有しない材料又はベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなることが好ましい。第1のエッチング工程の埋め込み層のエッチングを行う工程は、第1レジストマスク34を用いて、CFとOとが第1の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により埋め込み層18を選択的にエッチングして凹部を形成する工程と、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を第1の混合比と異なる第2の混合比に変更して第1レジストマスク34の一部を選択的にエッチングし、第1レジストマスク34の開口パターンの開口幅を拡大する工程と、第1レジストマスク34の開口パターンの開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を第2の混合比と異なる第3の混合比に変更して埋め込み層18を選択的にエッチングする工程と、を更に含むことができる。
第1のエッチング工程の埋め込み層18のエッチングにおいては、エッチングの対象物をエッチング装置に配置した後に、第1エッチャント(例えば、フッ化炭素といったCF等)と第2エッチャント(例えば、酸素ラジカル供給物質といった酸素等)との混合比を、第1の混合比、次いで第2混合比、更に第3混合比と順次に変更して、連続した一連のエッチングとして、埋め込み層18に加えて第1レジストマスク34の加工も行う。これ故に、エッチングの具体的な対象物である埋め込み層18の加工を行いながら、レジストマスクの形状をエッチング中に動的に変更している。一連のエッチングの後にエッチング対象物をエッチング装置から取り出す。ここで、第1の混合比及び第3混合比は、第1レジストマスクのエッチングに比べて埋め込み層18のエッチング(異方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、埋め込み層18のエッチングレートが第1レジストマスク34のエッチングレートよりも大きいことができる。第2混合比は、埋め込み層18に比べて第1レジストマスク34のエッチングのエッチング(等方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、第1レジストマスク34のエッチングレートが埋め込み層18のエッチングレートよりも大きいことができる。上記のプロセスでは、ガスの混合比を順次に変更することにより、埋め込み層18に加えて、第1レジストマスク34の加工を連続して一連のエッチングとして行っている。当該プロセスを行うことにより、エッチングの対象物であるウエハをエッチング装置から取り出さずに行うことができるので、プロセスをより簡略化できる。さらに、本プロセスでは、当該ウエハをエッチング装置から取り出すに一連のエッチングプロセスとして行うので、埋め込み層18の酸化の影響も低減できる。例えば、埋め込み層18がBCB樹脂からなるとき、埋め込み層18が形成されたウエハを空気中に取り出すと、BCB樹脂の表面が酸化し、酸化膜が生じる。当該酸化膜とBCB樹脂とでは、エッチングレートが異なる。また、表面に生じる酸化膜の厚さもウエハ面内で異なる。そのため、このようなBCB樹脂表面に酸化膜が存在する状態でエッチングした場合、BCB樹脂に形成した凹部に段差が生じたり、エッチング深さにバラツキが生じる。一方、エッチングを同一のエッチング装置内で連続して実施することにより、埋め込み層18の表面に酸化膜等が生じないので、エッチングレートを一定に保つことができる。この結果、埋め込み層18に、段差の小さい滑らかに傾斜した凹部(開口)を形成できるとともに、埋め込み層18に形成される凹部の形状もウエハ面内で均一にすることができる。
また、本実施の形態に係る光半導体素子の製造方法では、埋め込み層18はベンゾシクロブテン樹脂からなることが好ましい。第2レジストマスク36は、シリコンを含有しない材料又はベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、第2のエッチング工程の埋め込み層のエッチングを行う工程は、第2レジストマスク36を用いて、CFとOとが第4の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により埋め込み層18を選択的にエッチングする工程と、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を第4の混合比と異なる第5の混合比に変更して第2レジストマスク36の一部を選択的にエッチングし、第2レジストマスク36の開口パターンの開口幅を拡大する工程と、第2レジストマスク36の開口パターンの開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を第5の混合比と異なる第6の混合比に変更して、埋め込み層18を選択的にエッチングする工程と、を更に含むことができる。
第2のエッチング工程の埋め込み層18のエッチングにおいては、エッチングの対象物をエッチング装置に配置した後に、第1エッチャント(例えば、フッ化炭素といったCF等)と第2エッチャント(例えば、酸素ラジカル供給物質といった酸素等)との混合比を、第4の混合比、次いで第5混合比、更に第6混合比と順次に変更して、連続した一連のエッチングとして、埋め込み層に加えて第2レジストマスク36の加工も行う。これ故に、エッチングの具体的な対象物である埋め込み層18の加工を行いながら、レジストマスクの形状をエッチング中に動的に変更している。一連のエッチングの後に、エッチングの対象物をエッチング装置から取り出す。ここで、第4の混合比及び第6混合比は、第2レジストマスク36のエッチングに比べて埋め込み層18のエッチング(異方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、埋め込み層18のエッチングレートが第2レジストマスク36のエッチングレートよりも大きいことができる。第5混合比は、埋め込み層18に比べて第2レジストマスク36のエッチングのエッチング(等方性が相対的に大きいエッチング)による加工を目的として設定されることができる。例えば、第2レジストマスク36のエッチングレートが埋め込み層のエッチングレートよりも大きいことができる。埋め込み層18に加えて、第2レジストマスク36の加工を連続して一連のエッチングとして行うことにより、エッチングの対象物であるウエハをエッチング装置から取り出さずに行うことができる。これによりプロセスをより簡略化できる。さらに、本プロセスでは、当該ウエハをエッチング装置から取り出すに一連のエッチングプロセスとして行うので、埋め込み層18の酸化の影響も低減できる。例えば、埋め込み層18がBCB樹脂からなるとき、埋め込み層18が形成されたウエハを空気中に取り出すと、BCB樹脂の表面が酸化し、酸化膜が生じる。当該酸化膜とBCB樹脂とでは、エッチングレートが異なる。また、表面に生じる酸化膜の厚さもウエハ面内で異なる。そのため、このようなBCB樹脂表面に酸化膜が存在する状態でエッチングした場合、BCB樹脂に形成した凹部に段差が生じたり、エッチング深さにバラツキが生じる。一方、エッチングを同一のエッチング装置内で連続して実施することにより、埋め込み層18の表面に酸化膜等が生じないので、エッチングレートを一定に保つことができる。この結果、埋め込み層18に、段差の小さい滑らかに傾斜した凹部(開口)を形成できるとともに、埋め込み層18に形成される凹部の形状もウエハ面内で均一にすることができる。
第1実施形態に係る光半導体素子の製造方法では、第2レジストマスク36を用いた連続した一連のエッチングにおいて、異方性を強めると共に等方性を弱めるエッチング期間、及び異方性を弱めると共に等方性を強めるエッチング期間を含むように複数のエッチングを交互にエッチング対象物に適用する。また、第1レジストマスク34を用いた連続した一連のエッチングにおいて、異方性を強めると共に等方性を弱めるエッチング期間、及び異方性を弱めると共に等方性を強めるエッチング期間を含むように複数のエッチングを交互にエッチング対象物に適用する。さらに、第2実施形態に係る光半導体素子の製造方法では、第2レジストマスク43を用いた連続した一連のエッチングにおいて、異方性を強めると共に等方性を弱めるエッチング期間、及び異方性を弱めると共に等方性を強めるエッチング期間を含むように複数のエッチングを交互にエッチング対象物に適用する。また、第1レジストマスク42を用いた連続した一連のエッチングにおいて、異方性を強めると共に等方性を弱めるエッチング期間、及び異方性を弱めると共に等方性を強めるエッチング期間を含むように複数のエッチングを交互にエッチング対象物に適用する。
本実施の形態に係る光半導体素子の製造方法では、埋め込み層18の表面から第2開口に露出した半導体層12の主面までの長さが、埋め込み層18の表面から第1開口に露出したメサ構造13A、13Bの上面までの長さよりも大きい。
メサ構造13A、13Bの上面上に位置する埋め込み層18の厚さは、メサ構造13A、13Bと異なる位置に設けられる半導体層12上に位置する埋め込み層18の厚さと異なり、埋め込み層18の厚さに関するこれらの間の差は、例えば概略的にはメサ構造13A、13Bの高さの値程度である。このように異なる厚さの埋め込み層18を加工することができる。
例えば、第1及び第2実施形態では、凹部35,41を形成した後に行われる第2エッチング工程を1回だけ行っているが、複数回行ってもよい。
例えば、第1及び第2実施形態では光半導体素子としてマッハツェンダ変調器を例示したが、本発明に係る製造方法で製造される光半導体素子はリッジ形状やハイメサ形状の半導体層を備える半導体レーザ素子等であってもよい。
本発明は、本実施の形態に開示された特定の構成に限定されるものではない。
以上説明したように、本実施の形態によれば、互いに異なる深さを有する開口に設けられた電極を備える光半導体素子の製造方法を提供できる。
1…マッハツェンダ変調器、5a,6a…第1電極、7a…第2電極、11…半導体基板、12…半導体層、13A,13B…半導体メサ、18…埋め込み層、19…第1開口、21…第2開口、29…保護層、31…基板生産物、33…レジストマスク、34…第1レジストマスク、36…第2レジストマスク、35…凹部、S10…第1工程、S20第2工程、S30,S40…第3工程、S50,S60…第4工程、S70…第5工程、S80…第6工程、J1〜J8,W1〜W8…開口幅。

Claims (13)

  1. 半絶縁性の半導体基板と、前記半導体基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層の主面上に設けられた半導体メサと、前記半導体層の前記主面、前記半導体メサの側面及び前記半導体メサの上面を覆う絶縁性の保護層と、を備える基板生産物を準備する第1工程と、
    前記基板生産物に樹脂を塗布して埋め込み層を形成する第2工程と、
    前記埋め込み層のエッチングを行って、前記半導体メサ上の前記埋め込み層に第1開口を形成する第3工程と、
    前記埋め込み層のエッチングを複数回行って、前記半導体層上の前記埋め込み層に第2開口を形成する第4工程と、
    前記保護層のエッチングを行って、前記半導体メサの前記上面及び前記半導体層の前記主面を露出させる第5工程と、
    前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面に延びた第1電極、及び前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面に延びた第2電極を形成する第6工程と、
    を有し、
    前記第4工程は、
    前記半導体層上の前記埋め込み層に凹部を形成するための第1レジストマスクを形成する工程と、前記第1レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第1レジストマスクを除去する工程と、を含む第1エッチング工程と、
    前記第1エッチング工程の後に、前記凹部が露出した第2レジストマスクを形成する工程と、前記第2レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第2レジストマスクを除去する工程と、を含む第2エッチング工程を少なくとも1回行う、光半導体素子の製造方法。
  2. 半絶縁性の半導体基板と、前記半導体基板上に設けられた半導体層と、前記半導体層の主面に設けられた半導体メサと、前記半導体層の前記主面、前記半導体メサの側面及び前記半導体メサの上面を覆う絶縁性の保護層と、を備える基板生産物を準備する第1工程と、
    前記基板生産物に樹脂を塗布して埋め込み層を形成する第2工程と、
    前記半導体メサ上の前記埋め込み層に第1開口を形成し、前記半導体層上の前記埋め込み層に凹部を形成するための第1レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う第3工程と、
    前記埋め込み層のエッチングを一又は複数回行って、前記半導体層上の前記埋め込み層に第2開口を形成する第4工程と、
    前記保護層のエッチングを行って、前記半導体メサの前記上面及び前記半導体層の前記主面を露出させる第5工程と、
    前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面に延びた第1電極、及び前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面に延びた第2電極を形成する第6工程と、
    を有し、
    前記第4工程は、
    前記凹部が露出した開口パターンを有する第2レジストマスクを形成する工程と、前記第2レジストマスクを用いて前記埋め込み層のエッチングを行う工程と、前記第2レジストマスクを除去する工程と、含むエッチング工程を少なくとも1回行う、光半導体素子の製造方法。
  3. 前記第2レジストマスクの前記開口パターンは、前記凹部の開口幅以上の開口幅を有する、請求項1または請求項2に記載の光半導体素子の製造方法。
  4. 前記埋め込み層はベンゾシクロブテンからなり、
    前記第1レジストマスク及び前記第2レジストマスクは、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、
    前記第3工程及び第4工程のエッチングには、CFとOとを含むエッチングガスによる反応性イオンエッチング法が用いられる、請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  5. 前記第2レジストマスクの前記開口パターンの開口幅は、前記第1レジストマスクの開口パターンの開口幅に対して2μm以上20μm以下拡大している、請求項1〜請求項4の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  6. 前記第2レジストマスクは、前記第1レジストマスクを形成するためのフォトマスクと同じフォトマスクを用いて形成され、
    前記第2レジストマスクを形成するときの露光量が、前記第1レジストマスクを形成するときの露光量よりも大きい、請求項1に記載の光半導体素子の製造方法。
  7. 前記埋め込み層はベンゾシクロブテン樹脂からなり、
    前記第1レジストマスクは、前記凹部を形成するための開口パターンを有すると共に、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、
    前記第1のエッチング工程の前記埋め込み層のエッチングを行う工程は、
    前記第1レジストマスクを用いて、CFとOとが第1の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により前記埋め込み層を選択的にエッチングして前記凹部を形成する工程と、
    CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第1の混合比と異なる第2の混合比に変更して前記第1レジストマスクの一部を選択的にエッチングし、前記第1レジストマスクの開口パターンの開口幅を拡大する工程と、
    前記第1レジストマスクの前記開口パターンの前記開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第2の混合比と異なる第3の混合比に変更して前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、
    を更に含む、請求項1〜請求項6の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  8. 前記埋め込み層はベンゾシクロブテン樹脂からなり、
    前記第2レジストマスクは、シリコンを含有しない材料又は前記ベンゾシクロブテンよりもシリコンの含有量が少ない材料からなり、
    前記第2のエッチング工程の前記埋め込み層のエッチングを行う工程は、
    前記第2レジストマスクを用いて、CFとOとが第4の混合比で含まれるエッチングガスを用いた反応性イオンエッチング法により前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、
    CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第4の混合比と異なる第5の混合比に変更して前記第2レジストマスクの一部を選択的にエッチングし、前記第2レジストマスクの開口パターンの開口幅を拡大する工程と、
    前記第2レジストマスクの前記開口パターンの開口幅を拡大した後に、CFとOとを含むエッチングガスの混合比を前記第5の混合比と異なる第6の混合比に変更して、前記埋め込み層を選択的にエッチングする工程と、
    を更に含む、請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  9. 前記埋め込み層の前記表面から前記第2開口に露出した前記半導体層の前記主面までの長さが、前記埋め込み層の表面から前記第1開口に露出した前記半導体メサの前記上面までの長さよりも大きい、請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  10. 前記第1開口の側面が傾く角度は、前記第1開口の深さ方向に対して50度以下である、請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  11. 前記光半導体素子はマッハツェンダ変調器であって、
    前記第1工程は、
    第1クラッド層のための第1半導体膜、第2クラッド層のための第2半導体膜、及びコア層のための第3半導体膜を成長して半導体積層を形成する工程と、
    前記半導体積層をエッチングして前記マッハツェンダ変調器の第1及び第2導波路を形成する工程と、
    を有し、
    前記第1及び第2導波路の各々は前記半導体メサを含む、
    請求項1〜請求項10の何れか一項に記載の光半導体素子の製造方法。
  12. 前記半導体層及び前記第1半導体膜は第1導電型のIII―V族化合物半導体からなり、
    前記第2半導体膜は第2導電型のIII―V族化合物半導体からなる、請求項11に記載の光半導体素子の製造方法。
  13. 前記保護層は酸化シリコンからなり、
    前記半導体層及び前記第1半導体膜は、n型InPからなり、
    前記コア層はAlGaInAsからなり、
    前記第2半導体膜はp型InPからなり、
    前記半絶縁性の前記半導体基板は鉄が添加されたInPからなる、請求項12に記載の光半導体素子の製造方法。
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