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JP2014019035A - オイルパーム圧密材 - Google Patents

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JP2014019035A JP2012159011A JP2012159011A JP2014019035A JP 2014019035 A JP2014019035 A JP 2014019035A JP 2012159011 A JP2012159011 A JP 2012159011A JP 2012159011 A JP2012159011 A JP 2012159011A JP 2014019035 A JP2014019035 A JP 2014019035A
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Abstract

【課題】オイルパームの幹を利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材を提供すること。
【解決手段】オイルパーム幹WDから製材した所定の形状のオイルパーム基材Wと、そのオイルパーム基材Wに重ねて配設し、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状の別のオイルパーム基材Wとを具備し、オイルパーム基材W相互間をオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、オイルパーム基材W相互を一体に接合したものである。オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるから、オイルパーム基材Wの接合が容易であり、オイルパーム基材Wが任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な厚みとしたオイルパーム圧密材を形成できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、ヤシの一種であるオイルパーム(油椰子;oil palm)から得られたオイルパーム圧密材に関するものである。このオイルパーム圧密材は、家屋の床材及び壁材、隔壁材等の建築材料、家具材料、ボートを含む船舶、その他の屋内・屋外のデッキ及び遊具、車両のボディ本体の外装及び内装に使用できるものである。
なお、一般に「板」とは、広辞苑によれば「材木を薄く平たくひきわったもの」、「金属や石などを薄く平たくしたもの」等として説明されるが、ここでは、オイルパームが木材の性状を有するものではなく、竹材に近い性状もつものであるが、オイルパームにおいても「薄く平たくしたもの」を「板」と呼ぶこととする。また、オイルパームの材料を仔細に呼称する用語がないので、木材と同様に扱うこととする。また、「板」と「柱」との境界線も明らかでないので、両者は区別なく使用することとする。
一般に、オイルパームの成木は単一の幹からなり高さ10〜20m以上に達する。葉は羽状で長さ3〜5m程度、若木で年間に約30枚、樹齢10年以上の木では約20枚が新しく生えている。花は3枚の花弁と3枚のがく(萼)からなり、個々には小さいが密集した集団を形成し、受粉してから果実が成熟するまでは約6ヶ月を要している。果実は油分の多い多肉質の果肉(中果皮)と、同じく油分に富んだ1つの種子からなり、果実の重さは1房あたり40〜50kg程度になる。
19世紀後半から東南アジアのプランテーションで栽培されるようになり、オイルパームから採れる植物性油脂のヤシ油(palm oil)は、大豆や菜種等他の植物性油脂よりも生産性が高く、安価であることから、マーガリン、揚げ物用の油等の食用に使用されている。また、石鹸、化粧品等にも多用されている。近年、ヤシ油(palm oil)は、マレーシやインドネシア等の東南アジアから日本への輸出される量も増大している。したがって、オイルパームといえば、果肉と種子から取れる油脂の意味と、油椰子の幹自体を指す場合もある。
通常、学術的にはオイルパームは、ヤシ科アブラヤシ属に分類される植物の総称で、西アフリカを原産とするギニアアブラヤシ(Elaeis guineensis)と、中南米原産のアメリカアブラヤシ(Elaeis oleifera)の2種類が有名であり、栽培品種の中にはギニアアブラヤシとアメリカアブラヤシの交配品種も存在する。特に、植物性油脂の原料となる椰子の一種であるアブラヤシ(油椰子)を「オイルパーム」と呼ぶ場合もある。
即ち、オイルパームは、果肉と種子から油脂が取れ、単位面積当たり得られる油脂の量は他の植物を群を抜いていることから、商業作物としてマレーシア等の東南アジア諸国を中心に大規模なプランテーション農業が行われているので、油脂の方を「オイルパーム」と呼ぶ方が著名になりつつあるかもしれない。
しかし、本発明においては、果肉と種子から取れる油脂のオイルパームを意味するものではなく、油椰子の幹自体または植物の個体全体をオイルパームと呼ぶこととする。
このオイルパームを扱った特許出願には、特許文献1(空果房を扱った発明)に掲載のものがある。特許文献1では、オイルパームを利用した建築材料の製造方法を開示している。具体的には、パーム繊維を洗滌した後乾燥油が95%になるように乾燥する段階と、前記乾燥したパーム繊維を1〜1.5cm単位で破送・切断してパーム繊維チップを製造する段階と、前記乾燥したパーム繊維を200メッシュの粒経で粉碎する段階と、竹を200メッシュの粒経で粉碎する段階と、前記パーム繊維チップ、前記パーム繊維粉末、前記竹粉末、バイオセラミック粉末を1:1:1:1の比率で混合して主原料を製造する段階と、石炭の炭化物から200メッシュの粒経を有するフライアッシュを抽出する段階と、火炎防止剤と耐熱性樹脂である硬化用難燃樹脂を1:1の比率で混合・溶融してバインダーを製造する段階と、前記製造されたバインダー20〜30重量%、前記混合した主原料50〜60重量%、フライアッシュ20〜25重量%の粉末を混合して高液状で練る段階と、前記ねりを150〜200℃の温度を発散する成形部間を通過させて1次で焼く段階と、前記焼かれた成形物を多数の上部ローラー群と下部ローラー群が後側に行くほどその間隔が徐徐に細くなるように配置された圧延部の間を通過させて徐徐に薄い厚さで圧延する段階と、前記成形物を多数の上部ローラー群と下部ローラー群からなった冷却部を通過させながら0〜4℃で冷凍させる段階と、切断シリンダーによって昇降する刃により前記成形物を一定な長さ単位で切断する段階との工程から成り立っている。
この特許文献1では、パーム繊維を主原料として利用することにより人体に無害であるだけではなく、パーム繊維を1〜1.5cmで切断したものをパーム繊維粉末とともに使用するので、パーム繊維が周辺の他の内容物との仮橋役を成して堅固な建築材料となり、竹とバイオセラミックにより抗菌及び脱臭機能を具現化することができる。また、カビが発生しないで、遠赤外線、陰イオンの発生が期待できる。そして、不燃性廃材をリサイクルすることができ、製作コストが安くなる。更に、全ての組成物から有毒性ガスが発生しないので建築材料として安全性が高いとされている。
また、特許文献2(空果房を扱った発明)では、板状体または成形体は、油ヤシの空果房を解繊して得た油ヤシ繊維にゴム状弾性を示す樹脂を付着し、圧縮成形することにより得られた板状体または成形体である。
したがって、オイルパームの空果房を解繊して得た油ヤシ繊維は、例えば、ココヤシ繊維等の他のヤシ繊維に比して、繊維表面にパームオイルが付着しているために繊維の撥水性が優れていると共に、繊維中に含まれるセルロース及びリグニンの量が相対的に多いので、耐水性に優れる。加えて、油ヤシ繊維は、ココヤシ繊維等の他のヤシ繊維に比して、繊維強度が大であると共に、繊維径が大きく、かつ、繊維長が長いので、寸法安定性が優れている。また、油ヤシ繊維は、その表面の凹凸が大きいと共に屈曲の強度が大きくて繊維同士のからみあいが大きいから、このことによっても寸法安定性が高められる。そのため、この板状体または成形体は、吸水、吸湿時における寸法安定性が優れている。
そして、油ヤシ繊維表面の凹凸が大きいので、ゴム状弾性を示す樹脂が油ヤシ繊維の表面の空隙に侵入して固化又は硬化し、これが釘または楔のように作用して、所謂、アンカー効果を発揮するから、油ヤシ繊維はゴム状弾性を示す樹脂により強く結合する。このことも吸水、吸湿時における寸法安定性の向上に寄与していると考えられる。
油ヤシ繊維は、例えば、ココヤシ繊維等の他のヤシ繊維に比して、繊維の剛性及び強度が大であると共に、繊維径が大きく、かつ、繊維長が長いので、弾性回復性に優れている。また、油ヤシ繊維は、繊維の屈曲の強度が大きくて繊維同士のからみあいが大きいので、弾性回復性が高められる。そして、ゴム状弾性を示す樹脂は弾性回復性が高い。そのため、油ヤシ繊維がゴム状弾性を示す樹脂により連結されている板状体または成形体は、優れた弾性回復性を示し、歩行感及びクッション性が良く、しかも、遮音性が良い。
この板状体または成形体では、油ヤシ繊維を使用するから、他の種類のヤシ繊維に比して解繊等に要する労力が少なく、そのため、製造コスト及びエネルギーが節減でき、製品が安価となる。例えば、ココヤシ繊維では、ヤシ殻を軟化させるために長期間水中に浸漬し、その後に機械的に繊維状に解繊するために長期間多大のエネルギーを必要とする。これに対してオイルパームは、もともと繊維状のままで集合体となっている空果房を解繊するから、水中浸漬の必要はなく、解繊のために要するエネルギーも非常に少なくて済む。また、油ヤシ繊維はココヤシ繊維に比して発塵性が少なく、その取り扱いにおいて作業環境の悪化が避けられる。
更に、油ヤシ繊維の繊維間に大きな隙間が形成されるので、噴霧または浸漬によりゴム状弾性を示す樹脂を供給したときには、樹脂が上記隙間を介して全繊維に均等に付着し、強度分布が均一になるという板状態が得られる。
そして、特許文献3(オイルパーム幹の発明)では、接着剤で貼り合わされた複数の単板の表面に露出している繊維に接着剤を浸透させた合板の技術を開示している。
特許文献3に係るパーム合板は、樹脂接着剤で貼り合わされた複数の単板を備え、複数の単板のうちの最も外側の少なくとも1枚の単板は、パーム単板であり、パーム単板の表面に露出しているパーム繊維に樹脂接着剤が浸透させたものである。これにより、品質が比較的良好な樹木の単板をフェイスとバックとして使用せずに、安価な廃棄材のヤシの幹から製造可能なパーム単板を使用して表面を樹脂接着剤で処理することで、低コストで合板を製造する。
また、特許文献3のパーム合板は、複数の単板を全てパーム単板とし、安価な廃棄材のヤシの幹から製造可能なパーム単板のみを使用し、互いを樹脂接着剤で接着してもよい。このときのパーム繊維に浸透させてある樹脂接着剤は、複数の単板を貼り合わせる樹脂接着剤と同系のものである。樹脂接着剤が同系であるため、安価に合板を製造することができる。なお、ここで、同系とは、同一の樹脂接着剤、配合(例えば、配合比率)を変えたものを含む。
そして、特許文献3のパーム合板は、パーム繊維に樹脂接着剤を浸透させる面を研磨した後に、パーム繊維に樹脂接着剤を浸透させ、合板表面から突出するパーム繊維を少なくし、パーム繊維に樹脂接着剤を浸透させるものである。この合板製造方法は、複数の単板を接着剤で貼り合わせる工程と、複数の単板の表面であり、露出している繊維に接着剤を浸透させる面を研磨する工程と、研磨した面に接着剤を塗布して繊維に接着剤を浸透させる工程と、接着剤を乾燥させる工程とを備え、これにより、品質が比較的良好な樹木の単板をフェイスとバックとして使用することなく、低いコストで合板を製造することができる。
このように、特許文献3によれば、品質が比較的良好な樹木の単板をフェイスとバックとして使用せずに、低いコストで製造が可能な合板およびパーム合板、合板製造方法が開示されている。
特開2009−166342 特開平10−8696 特開2011−68015
このように、特許文献1及び特許文献2は、何れもオイルパームの果実の空果房を解繊して得た油ヤシ繊維の利用であり、直接的にオイルパームの幹を利用するものではない。しかし、オイルパームの幹は成木で20m以上となり、全体の90〜95%を占める容積率であることからその利用が望まれていた。
特に、マレーシア等の東南アジア等では、パームオイルの生産のためにオイルパームが栽培されているが、パームオイル採取後の空果房には繊維等が多く含まれていることから、その空果房は繊維ボード等種々の用途に活用されている。しかし、毎年伐採されているヤシの幹は有効に活用されておらず、廃棄処分されているのが現状である。
また、特許文献3には、最も外側の少なくとも1枚の単板がパーム単板を複数樹脂接着剤で貼り合わせる工程と、パーム単板の表面であり、露出しているパーム繊維に樹脂接着剤を浸透させる面を研磨する工程と、研磨した面に樹脂接着剤を塗布してパーム繊維に樹脂接着剤を浸透させる工程と、樹脂接着剤を乾燥させる工程とを備えた合板製造方法を開示している。しかし、オイルパームの単板に如何に樹脂接着剤を塗布するか、露出しているパーム繊維に樹脂接着剤を浸透させるかについては説明されておらず不明であり、具体的な合板の製造方法が不明である。少なくとも、オイルパームの単板を複数樹脂接着剤で貼り合わせるという樹脂接着剤の使用を前提としている。
一般に合板と呼ばれているものに、ベニヤ材と呼ばれているラワン(lauan)合板、そのラワン合板の表面にシナ材が仕上げに貼られているシナ合板、松、杉等からなる針葉樹合板等がある。ラワン合板は長期にわたって使用されてきたが、ホルムアルデヒド系接着剤がその接合に使用されており、気化成分が人体に悪影響を与えるシックハウス症候群の原因とされている。そこで、原材料のラワンの品不足のみではなく、当該ホルムアルデヒド系接着剤が嫌われる要因となっている。シナ合板についても、ラワン合板を使用しているから同じである。また、針葉樹合板は基材に多数のクラックが入り、接着剤の使用は多くならざるを得ないという問題がある。
したがって、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑えた合板等の板材の存在が望まれている。また、接着剤でシックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤とは異なる接着剤を使用すると、コストが高くなるという問題点があり、廉価な材料の提供が望まれていた。そして、毎年伐採されているオイルパームの幹は有効に活用されておらず、廃棄処分されているのが現状であり、オイルパームの幹の利用が望まれていた。
そこで、本発明はかかる不具合を解決すべくなされたものであって、オイルパームの幹を利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材の提供を課題とするものである。
請求項1の発明にかかるオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、前記オイルパーム基材に重ねて配設し、オイルパームの幹から製材した所定の形状の別のオイルパーム基材とを具備し、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したものである。
ここで、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、別のオイルパーム基材は、同一のオイルパームの幹から製材してもよいし、他のオイルパームの幹から製材してもよい。望ましくは、オイルパームの幹の中心からの距離を合わせて中心側を対向させる方向に重ねるとよい。オイルパーム基材と別のオイルパーム基材は、重ねて配置するものであるが、横方向に連接させてもよい。
また、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合するのは、前記オイルパーム基材が本来的に含有する樹脂成分及び糖成分の使用を意味する。
ところで、オイルパームの樹幹としては、その品種や生産地等が特に限定されるものではなく、通常、果実生産性が落ちた樹幹、20年以上経過した樹幹、再植栽培や計画的な栽培のために廃棄予定の樹幹が使用されるが、樹齢の若い樹幹であってもよい。また、オイルパーム基材として得た板の乾燥は、その乾燥方法が特に問われるものではなく、天然乾燥させてもよいし、人工的に乾燥させてもよいが、人工乾燥の方が高コストである。
ここで、建材料(建築材料)等に一般的に使用されているラワン等の木材が水や養分の移動が停止した細胞(死細胞)組織から成る二次木部を形成しているのに対し、オイルパームの樹幹は維管束及び柔細胞の一次組織のみで構成され、柔細胞を中心とする殆どの細胞が水や養分の移動が盛んに行われている生活細胞であるため、含水率が極めて高い。その上、オイルパーム幹には、糖類(例えば、フラクト−ス、グルコ−ス、フラクトオリゴ糖、イノシト−ル等)が多く含まれている。このため、オイルパーム幹からオイルパーム基材の厚みが厚い場合、天然乾燥ではカビ等の細菌が繁殖して腐食しやすく生産性や商品価値が損なわれる。一方で、人工的に乾燥させる場合には、コスト高となる。そこで、本発明者らの実験研究によれば、オイルパーム幹から得るオイルパーム基材の厚みを3mm〜35mmの範囲内とすることで、天然乾燥でもカビ等の細菌による商品価値や生産性の低下を招くことなく、低コストにできることが確認されている。
更に、オイルパーム基材の繊維方向に対する面の垂直方向に複数枚積層するとは、維管束等の繊維の長さ方向に対する垂直方向の面、即ち、木口面及び木端面以外の維管束の長さ方向に平行する面で積層することを意味し、繊維方向を互いに同一にして積層してもよいし、繊維方向を互いに直交させて積層してもよく、その枚数も奇数枚であってもよいし偶数枚であってもよい。また、その全積層枚数も2枚以上であればよい。
また、上記加熱状態で繊維方向に対して垂直方向に外力を加えることによって、前記乾燥させたオイルパーム基材の全体の厚みを加熱圧縮するとは、オイルパーム基材の積載方向に圧縮して少なくともその木口面に相当する面積を小さくしたこと、所謂、圧縮の方向性を特定して圧縮加工したことを意味する。この圧縮加工は、例えば、オイルパーム基材の含水率を略均一となるように設定し、所定の条件で加熱圧縮し、固定化することによって形成することができ、このときの所定の条件となる温度、圧力、時間、圧縮スピード等については、目的とする圧縮率等をパラメータとして予め実験等によって決定される。
そして、上記圧密加工によりオイルパーム基材が接合され、全体の気乾比重を0.8以上とは、接着剤が使用されることなく圧密加工によって、複数枚積層した全基材が互いに接合された状態にある圧密材全体の気乾比重が0.8以上であることを意味する。
ここで、気乾比重とは、木材を大気中で乾燥した時の比重で、通常、含水率15%の時の比重で表すものであり、木材を乾燥させた時の重さと同じ体積の水の重さを比べた値である。数値が大きいほど重く、小さいほど軽いことを表す。
また、圧密加工により全体の圧密加工した気乾比重を0.8以上とは、本発明者らが、実験を重ねた結果、オイルパーム基材を高圧縮して気乾比重を0.8以上とすることによって、オイルパームの性質が変化して硬度が顕著に高くなると共に、強度・硬度や、寸法変化率等の物性値や特性値のばらつきが少なく物理的安定性が増すことを見出し、この知見に基づいて定めたものである。即ち、圧縮により、強度や硬度等を増大させ、かつ、物理的性質のバラつきを少なくした特性領域であり、圧密加工された木材としての特性であることを示すもので、圧密加工により気乾比重を0.8以上にできないもの、気乾比重が0.8以上にならないものは含まれない。より好ましくは、気乾比重が0.9以上とすることによって、硬度が顕著に高くなり、硬度及び寸法変化率等の物性値や特性値のばらつきが少なくなって物理的安定性がさらに増すことになる。
なお、上記気乾比重は、最終的には、コストや、必要とされる強度・硬度等を考慮して設定されるが、気乾比重を大きくするために圧縮率を余りに高くすると木材を構成する繊維が破壊されてクラックが生じ商品性が失われることになるから、高圧縮によりクラックが発生する直前に測定される気乾比重の値が最大値となる。即ち、本発明における気乾比重の上限は圧密加工の圧縮限界で、最大値は有限値となる。また、上記気乾比重の数値は、厳格であることを要求するものではなくて概ねであり、当然、測定等により誤差を含む概略値であり、数割の誤差を否定するものではない。
この気乾比重による物理的性質に関与するものとしてオイルパーム幹の維管束がある。オイルパーム幹の維管束は0.4〜1.2mmの太さであり、その中に導管も形成されている。維管束の太さは、オイルパーム幹の位置によって大きく変化し、一般に、上側では細く、根元側では太くなっている。また、オイルパーム幹の切断面の位置からすれば、外周側の維管束の断面は細く、中心に向かって徐々に太くなっている。
維管束の周囲はシリカ結晶が付着して硬く、導管が圧密加工によって変形しても、0.4〜1.2mmの太さの1/10〜2/10程度の変形にすぎない。圧密加工では、維管束を除く柔細胞の変形となって変化する。しかし、維管束に直接外力が及ぶように圧縮しても、機械的強度が変化しないか、逆に、降下するので、オイルパーム幹から製材した基材は圧密加工された厚みが1mm以上の厚みであることが望ましい。
この状態では、即ち、オイルパーム幹の維管束が1.2mmの太さのとき、圧密加工された維管束は0.8〜0.9mm程度となり、当該維管束を除く柔細胞の存在は0.1〜0.2mm程度であるから、その圧密加工状態の機械的強度が大きくなっている。
しかし、維管束が破壊される圧力で圧縮したときには、機械的強度が変化しないか、或いは、機械的強度が降下するので圧密加工したオイルパーム基材の厚みは、少なくとも1.0mmは必要となる。例えば、圧密加工したオイルパーム基材の厚みが0.8mm以下の厚みでは、0.4mmの維管束は安全であるが、維管束の1.2mmのものが多少縮径されたとしても破壊される可能性がある。そこで、圧密加工したオイルパーム基材の厚みが1.0mm以上とすれば、維管束が多少は縮径されることが当然であるから、破壊されたり、切断されたりすることがなくなる。
請求項2の発明にかかるオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、前記オイルパーム基材に併設配設し、オイルパームの幹から製材した所定の形状の別のオイルパーム基材とを具備し、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したものである。
ここで、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、別のオイルパーム基材は、同一のオイルパームの幹から製材してもよいし、他のオイルパームの幹から製材してもよい。望ましくは、オイルパームの幹の中心からの距離を合わせて中心側を対向させるとよい。オイルパーム基材と別のオイルパーム基材は、横並びに併設配設するものであるが、更に、多層に積層してもよい。
また、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合するのは、前記オイルパーム基材が本来的に含有する樹脂成分及び糖成分の使用を意味する。
そして、横並びにあるオイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合しする外力は、オイルパーム基材の面に対して垂直方向としてもよいし、オイルパーム基材の面に対して水平方向としてもよい。
請求項3の発明にかかるオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、そのオイルパーム基材に重ねて配設し、前記オイルパーム以外の木材から製材した木材基材とを具備し、前記オイルパーム基材と前記木材基材を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材と前記木材基材を一体に接合したものである。
ここで、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材は、1枚以上であればよい。このとき、別のオイルパーム基材は、同一のオイルパームの幹から製材してもよいし、他のオイルパームの幹から製材してもよい。望ましくは、オイルパームの幹の中心からの距離を合わせて中心側を対向させるとよい。前記オイルパーム基材及び前記木材基材は多層化し、前記木材基材は意匠面とするのが望ましい。
また、前記オイルパーム基材と前記木材基材を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合するのは、前記オイルパーム基材が本来的に含有する樹脂成分及び糖成分の使用を意味する。勿論、
前記オイルパーム基材と前記木材基材を接合する接着剤の量を多くする場合には、接合するオイルパーム基材の樹脂成分及び糖成分に、他のオイルパームの樹幹等を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用してもよい。
請求項4の発明にかかるオイルパーム圧密材の前記圧密化は、前記両オイルパーム基材がそのオイルパーム基材の面方向に伸びないように規制して、前記両オイルパーム基材の面に対して垂直方向の圧力を加えるものである。
ここで,オイルパーム基材の面方向に伸びないような規制とは、少なくとも前記両オイルパーム基材の周囲を規制し、前記両オイルパーム基材の面方向の広がりを防止するものである。
請求項5の発明にかかるオイルパーム圧密材の前記圧密化は、所定の温度条件下で圧力制御して、所定の時間それを維持し、その後、解圧し、その圧縮された状態を維持するように固定化したものである。
ここで、前記圧密化とは、基材の種類に応じて所定の温度条件下で圧力を制御し、所定の時間それを維持し、また、所定の温度に低下させてから解圧し、固定化する一連の動作からなるものである。
請求項1のオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材に、所定の形状の別のオイルパーム基材を重ねて配設し、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に複数枚接合したものである。
所定長のオイルパームの幹から製材したオイルパーム基材と、別のオイルパーム基材を圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。前記オイルパーム基材相互間から接合の際のオイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるから、前記オイルパーム基材の接合が容易であり、前記オイルパーム基材が任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な厚みとしたオイルパーム圧密材を形成できる。
よって、オイルパームの幹を利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
請求項2のオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、前記オイルパーム基材に併設配設し、オイルパームの幹から製材した所定の形状の別のオイルパーム基材とを具備し、前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したものである。
所定長のオイルパームの幹から製材したオイルパーム基材と、別のオイルパーム基材を圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。前記オイルパーム基材相互間から接合の際のオイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるから、前記オイルパーム基材の接合が容易であり、前記オイルパーム基材が任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。
よって、オイルパームの幹を利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
請求項3のオイルパーム圧密材は、オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、そのオイルパーム基材に重ねて配設した前記オイルパーム以外の木材から製材した木材基材とを具備し、前記オイルパーム基材相互間と前記木材基材を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したものである。
したがって、所定長のオイルパームの幹から製材したオイルパーム基材と、別のオイルパーム基材と前記木材基材とを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。前記オイルパーム基材相互間から接合の際のオイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分の量が、前記木材基材をも接合するので、他の接着剤を使用しなくても確保され、前記オイルパーム基材と前記木材基材との接合が容易であり、前記オイルパーム基材が任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。また、前記オイルパーム基材相互間から接合の際のオイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分の量が、前記木材基材を接合するのに不足であっても、他の接着剤を使用する量が少なくなり、前記オイルパーム基材と前記木材基材との接合が容易であり、前記オイルパーム基材が任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。
なお、前記木材基材とオイルパーム基材との接合には、接合するオイルパーム基材の樹脂成分及び糖成分に、他のオイルパームの樹幹等を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用してもよい。
よって、オイルパームの幹を利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
請求項4のオイルパーム圧密材の前記圧密化は、前記両オイルパーム基材がその板の面方向に伸びないように規制して、前記両オイルパーム板の面に対して垂直方向の圧力を加えるものであるから、請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載の効果に加えて、効率よく前記両オイルパーム板の面に対して垂直方向の圧力が加わり、オイルパーム圧密材の全体が1回の圧密化によって形成できる。
請求項5のオイルパーム圧密材の前記圧密化は、所定の温度条件下で圧力制御して、所定の時間それを維持し、解圧し、固定化するものであるから、請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載の効果に加えて、ヒステリシスを小さくした、安定化したオイルパーム圧密材が得られる。
図1は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材におけるオイルパーム幹からオイルパーム基材を製材する場合の説明図(a)、オイルパーム幹の繊維の状態を示す説明図(b)、オイルパーム幹から製材した板の説明図(c)である。 図2は本発明の実施の形態のオイルパーム圧密材におけるオイルパーム幹の外周から中心に向かってその維管束の密度及び大きさを示す説明図で、(a)が樹皮から中心を4等分した最外周の採取位置、(b)がその4等分した隣接位置、(c)がその4等分した隣接位置、(d)がその4等分した中心位置の顕微鏡写真である。 図3は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材におけるオイルパーム基材を圧密加工前(a)と圧密加工後(b)の断面の説明図である。 図4は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材におけるオイルパーム幹から製材したオイルパーム基材の接合状態を示す説明図である。 図5は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材におけるオイルパーム基材の配置の展開状態を示す説明図である。 図6は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材の積層状態(a)及び圧密加工状態(b)を示す説明図である。 図7は本発明の実施の形態2のオイルパーム圧密材における木材基材及びオイルパーム基材の配置の展開状態を示す説明図である。 図8は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材を製造する接着板製造装置の概略構成を示す断面図である。 図9は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材を製造するための説明図で、(a)は原材料となる加工前木材の供給の説明図、(b)は加熱圧縮開始状態による説明図、(c)は密閉加熱圧縮開始状態による説明図、(d)は密閉加熱圧縮状態による蒸気圧制御処理の説明図、(e)は密閉冷却状態による説明図、(f)は圧密加工された木材(圧密加工材)の取り出しの説明図である。 図10は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材の製造方法で用いる枠体の説明図で、斜視図(a)及び切断線A−Aによる断面図(b)である。 図11は本発明の実施の形態1のオイルパーム圧密材の製造方法を説明するフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について、図面に基づいて説明する。なお、実施の形態において、図中の同一記号及び同一符号は、同一または相当する機能部分であるから、ここではその重複する説明を省略する。
[実施の形態1]
まず、この発明の実施の形態で使用するオイルパーム幹は、通常の木材の板目と柾目を製材するように切り出すと、図1のように、何れも柾目状に繊維(維管束)が並ぶ面になる。即ち、国産材の桧や杉のように年輪がなく、畳表の藺草のように0.4〜1.2mmの維管束繊維がオイルパーム幹の長さ方向に延びている。
オイルパーム幹の成分は産地によって若干違いがあるが、その差は僅かであり、一般にセルロース30.6重量%、ヘミセルロース33.2重量%、リグニン(総リグニン28.5重量%=クラーソンリグニン24.7重量%+酸可溶性リグニン3.8重量%)、抽出成分3.6重量%、灰分4.1重量%といわれており、Characterization in Chemical Composition of the Oil Palm (Elaeis guineensis) (Journal of the Japan Institute of Energy,87,383-388(2008))にも記載がある。
視認できる0.4〜1.2mmの繊維間、即ち、維管束A(図3参照)と維管束Aの間は柔細胞C(図3参照)となっており、リグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖成分、及び少ない空孔によって一体になっている。
図1は所定長のオイルパーム幹WDから、図1(c)に示す所定の幅及び厚み、長さに製材したオイルパーム基材Wを説明するものである。
オイルパーム幹WDから木材の製材同様に柾目及び板目を得られるように切断しても、図1(c)のように、年輪がなく、図1(b)のように、オイルパーム幹WDの長さ方向に繊維の束が形成されているだけであるから、図1(a)の何れで板取りしても、図1(c)のように、柾目状の製材板としてのオイルパーム基材W(W1,・・・W5、X1,・・・X5)となる。この種の製材したオイルパーム基材W、オイルパーム基材Yは、意匠面として露出面に使用されるので、通常、圧密加工前の厚み3mm以上に形成される。ここで、接合力の強さからいえば、圧密加工の平均(相加平均=算術平均)的な圧縮率は50%以上で圧縮することが望ましいが、繊維方向に乱れが入っていないから、圧縮率が45%以上であれば、接合が良好に行われる。
所定厚さのオイルパーム基材W1,・・・,W5(格別、オイルパーム基材Wの枚数を意図しない場合には、単にオイルパーム基材Wと記す場合がある。)が切り出され、また、所定厚さのオイルパーム基材Y1,・・・,Y5(格別、オイルパーム基材Yの枚数を意図しない場合には、単にオイルパーム基材Yと記す場合がある。)が切り出される。
なお、オイルパーム基材Wとオイルパーム基材Yを区別する必要のない場合には、オイルパーム基材Wと記す。
ここで、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yが、圧密加工前で厚み3mm以上に形成されるとは、圧縮率が70%で圧縮すると0.9mm、圧縮率が65%で圧縮すると1.05mm、圧縮率が60%で圧縮すると1.2mmとなる。ところが、オイルパーム幹の維管束Aは、図2に示すように、0.4〜1.2mmの太さであり、その中に導管も形成されている。維管束Aの太さは、オイルパーム幹WDの位置によって大きく変化し、一般に、上側では細く、その密度は密で、根元側では太くなっており、その密度は疎である。また、オイルパーム幹の切断面の位置からすれば、外周側の維管束の断面は細く、その密度は密であり、中心に向かって徐々に太くなっておりその密度は疎になっている。
維管束Aは図3に示すように、維管束Aの周囲はシリカ結晶が付着して硬く、導管Bが圧密加工によって変形しても、その導管Bが変形するに留まるから0.4〜1.2mmの太さの1/10〜2/10程度にすぎない。圧密加工では、全体が維管束Aを除く柔細胞Cの変形となって変化する。しかし、維管束Aに直接外力が及ぶように圧縮しても、機械的強度が変化しないか、逆に、降下するので、オイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材W、オイルパーム基材Yは圧密加工された厚みが1mm以上の厚みであることが望ましい。
即ち、この状態では、オイルパーム幹WDの維管束Aが1.2mmの太さのとき、圧密加工された維管束Aを除く柔細胞Cの存在は0.1〜0.2mm程度以上であるから、その圧密加工状態の機械的強度が大きくなっている。0.4〜1.2mmの太さの1/10〜2/10程度の変形は、殆どが導管Bの圧縮によるものにすぎない。
したがって、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの圧密加工後の厚みは、0.4〜1.2mmの太さの維管束Aの直径が崩れない程度の厚みが機械強度を得るには効率的である。ところが、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの圧密加工後の厚みが厚いものであれば、1.2mmの太さの維管束Aは如何様にも配列できる。しかし、圧密加工後の厚みが薄いものでは、1.2mmの太さの維管束Aが横一列に配列された状態が最小の厚さとなる。
そこで、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの圧密加工後の厚みは、維管束A及び柔細胞Cの圧縮率を考慮すると1.0mm以上の厚みが望ましい。
更に、図1(a)において、オイルパーム基材W1,・・・,W5、オイルパーム基材Y1,・・・,Y5を、オイルパーム基材W1の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y1の中心方向の面を対向させ、同様に、オイルパーム基材W2の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y2の中心方向の面を対向させ、オイルパーム基材W3の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y3の中心方向の面を対向させると、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの維管束の大きさ及び密度、導管の太さ及び形状、柔細胞の分布状態が互いに対応し、互いの曲がりが生ずる方向に打ち消し合うことになる。
即ち、互いに中心方向を相向き合わせ、かつ、中心からの距離を同じまたは略同じにすることによって、歪の入り難い圧密加工が可能となる。
このように、互いに中心方向を相向き合わせ、かつ、中心からの距離を同じまたは略同じにすることによって、乾燥後の気乾比重の分布が均一化されて、十分な加熱圧縮がなされ、木材相互間の比重の差が小さくなり、製品化後における寸法変化率の差も小さくなるので、製品化後における寸法形状の安定性が増すことになる。
このように形成した製材したオイルパーム基材W1,・・・,W5及びオイルパーム基材Y1,・・・Y5は、図4(a)に示すように、隣接するオイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2とオイルパーム基材W3を積層し、その上下の間をオイルパーム基材W1,W2,W3相互間をオイルパーム基材W1,W2,W3が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、オイルパーム基材W1,W2,W3相互を一体に接合することができる。
また、図4(b)に示すように、幅の狭い材料の場合には、オイルパーム基材W11,・・・W13、W21,・・・W23、W31,・・・W33のように積層し、圧密化を行うことによって、その最外周で面方向に延びるのが規制されておれば、オイルパーム基材W11,・・・W13の和の幅のオイルパーム圧密材が得られる。この事例の接合点yは共通の横幅の位置となっている。
そして、図4(c)に示すように、幅の狭い材料の場合で、圧密加工の際の圧縮率を高くしない場合には、オイルパーム基材W11,・・・W13、W21,・・・W23のように積層し、その接合点yを石材の切り石積みのように、互いの中間位置にすると、図4(b)の事例に比較して、機械的強度が得られやすい。
これら図4(a)乃至(c)は、オイルパーム基材W11,・・・W13、W21,・・・W23、W31,・・・W33のように積層した状態で、垂直方向、即ち、上下方向に圧力を加えて固定化するものである。
しかし、オイルパーム基材Wは、垂直方向の圧縮力により、水平方向、即ち、左右方向にも接合することができる。
図4(d)は、オイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2のように、隣接する接合部yを接触させた状態で、垂直方向、即ち、上下方向に圧力を加えて固定化するものである。このとき、オイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2は、オイルパーム基材が本来的に含有する樹脂成分及び糖成分が垂直方向及び水平方向に拡散するから、垂直方向のみの圧縮力で水平方向の接合点yも接合を行う。勿論、その最外周では面方向に延びるのが規制されている必要がある。
また、更に接合点yの接合力を増すには、図4(e)のように、垂直方向の接合段y1,y3及び水平方向の接合段y2を形成し、水平方向の接合段y2には直接垂直方向の圧縮力が加わるから、垂直方向及び水平方向の力を垂直方向の接合段y1,y3及び水平方向の接合段y2に作用させることができる。
更に、水平方向の接合段y2の接触面積を広くするために図2(f)では傾斜させることにより、垂直方向の接合段y1,y3を浅く及び水平方向の接合段y2を長く傾斜させることで直線的な水平方向の接合段y2よりも広くすることができる。これによって接合の信頼性を高めることができる。なお、垂直方向の接合段y1,y3をなくし、接合段y2のみとしていないのは、端部がささくれるのを防止するためである。
更に説明を加えると、図4(f)は、オイルパーム基材Wは、オイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2の互いの端部を傾斜させた接合段y2と、その端部位置に形成した数mm程度の接合段y1と接合段y3から形成されている。ここでオイルパーム基材W1及びオイルパーム基材W2の面に対して垂直方向の圧縮力を加えると、傾斜部である接合段y2相互間及び接合段y1と接合段y3相互間が接合し、一枚ものになる。特に、オイルパーム幹WDの色は乾燥状態、加熱温度等で若干の違いがあるが、成長年数及び加熱温度を揃えるだけで接続部分のない一枚板が形成される。
このとき、加圧前接合材NWの上面に載置した状態で一体に圧力を加えて、図4(f)のように一体に接続したものでは繊維方向が一定方向であるから、強靭な一定化が可能となる。
上記のように、本実施の形態のオイルパーム基材Wの接合を行う組成物は、所定長のオイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材Wが有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類成分としたものである。なお、発明者らの分析ではリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類成分が主となる組成物と認識しているが、分析能力が向上すると他の成分の関与も明らかになる可能性もある。少なくても、圧密化に寄与する成分が他にも存在する可能性は否定できない。
所定長のオイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材Wを乾燥させて、所定枚数積層及び/または併設し、そして、オイルパーム基材Wの温度を上昇し、かつ、前記積層及び/または併設されたオイルパーム基材W1をオイルパーム基材W2の面に対して直角方向の圧縮力を加えて圧縮し、所定の温度で、所定の圧縮力で、所定時間それを維持した後、温度を降下させる固定化処理を行って接合するオイルパーム圧密材において、オイルパーム基材Wを一体に接着する前記接合は、所定の厚み、幅、長さに切断したオイルパーム基材Wの面を接着機能を有する接合面とし、複数枚のオイルパーム基材Wの温度及び圧縮力の制御によって、前記複数枚のオイルパーム基材Wをオイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類成分としたものである。
したがって、オイルパーム幹WDは節、年輪がないから所定の厚みに製材してオイルパーム基材Wを作成する場合、均質なオイルパーム基材Wが得られ、結果的に、そのオイルパーム基材Wからなるオイルパーム圧密材としての圧密材PWは均質なものとなる。また、加える温度と圧力によってオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によってその接合力を変化させるから、加える温度と圧力の制御によって任意の接着力が得られる。そして、複数枚のオイルパーム基材Wをオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によって接合して圧密材PWを形成するものであるから、他の合成樹脂、合成ゴムを接着材として使用していないから、自然に戻すことができる。なお、このときのオイルパームの葉、空果房、根等は、チップ状に裁断され、好気性細菌処理によってコンポスト化(堆肥化)する有機廃棄物発酵処理方法によって処理してもよいし、特に、空果房は他の実用性のある処理を行ってもよい。また、細かく破砕し、セルロース、ヘミセルロース、リグニン等の成分抽出を行って、それを使用することもできる。
次に、本実施の形態にかかる積層合板を構成するオイルパーム圧密材の製造について説明する。
オイルパーム基材Wは、例えば、20年以上成長した単一の幹を所定長のオイルパーム幹WDとして切断し、それから板取りまたは柱取りというように製材し、本実施の形態では図1(a)に示すように、板状のオイルパーム基材W、オイルパーム基材Yを切り出す。これは、所定長、厚み、幅のオイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの切り出しを行う基材工程となる。
即ち、基材工程では、オイルパーム幹WDから図1(c)に示す所定の厚み、幅、長さの基材Zが切り出され、乾燥させることで所定の面積、所定の厚みのオイルパーム基材W、オイルパーム基材Yが作られる。
なお、オイルパームの葉、空果房、根等は、チップ状に裁断され、好気性細菌処理によってコンポスト化(堆肥化)する有機廃棄物発酵処理方法によって処理してもよいし、特に、空果房は他の実用性のある処理を行ってもよい。また、細かく破砕し、セルロース、ヘミセルロース、リグニン等の成分抽出を行ってもよい。
特に、本実施の形態では、オイルパーム基材Wと他の木材基材との接合には、接合するオイルパーム基材Wの樹脂成分及び糖成分に、他のオイルパームの樹幹、茎葉、果房を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用し良好な結論を得た。
通常、基材工程で、所定の面積、所定の厚みのオイルパーム基材Wが切り出された時点でその乾燥が開始される。しかし、所定の圧密材PWを作る単位の枚数の製材の後に乾燥を行ってもよい。一般に、製材は流れ作業で行われるので、オイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wが形成された時点で乾燥開始するのが乾燥時間の確保からは望ましい。この乾燥工程は、図4(a)の事例で説明すると、圧密材PWを作成する加圧前接合材NWの配置を行う接合配置工程またはその前の工程となる。
所定の面積、所定の厚みのオイルパーム基材Wは、接合配置工程で図4(a)乃至(f)に示すように、各種の配置状態に配置される。図4の加圧前接合材NWを構成するオイルパーム基材Wの配置は、オイルパーム基材Wのみの事例で説明しているが、オイルパーム基材以外の木材を板状に製材した木材基材の場合も同様である。当然、図4の配置状態は、その片面またはその両面を所定長のラワンまたはシナまたは針葉樹とすることもできる。
一般に、切り出しは流れ作業で行われるので、オイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wが形成された時点で乾燥開始するのが乾燥時間の確保からは望ましい。この乾燥工程は、圧密材PWを作成する加圧前接合材NWに重ね合わせるようにして所定面積、所定厚さのオイルパーム基材W1,W2,W3が切り出されてからの乾燥であると、オイルパーム基材W1,W2,W3の切り出し時にその端部の切りくずが出難くなるので望ましいが、オイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wが形成された時点以降であれば大きな差異はない。何れにせよ、これらのオイルパーム基材Wを乾燥する工程は、乾燥工程となる。
所定の面積、所定の厚みのオイルパーム基材Wは、図2(a)に示すように、所定面積、所定厚さのオイルパーム基材W1,W2,W3が切り出される。
次いで、図4に示すようなオイルパーム基材W1,・・・,W5の積層及び/または併設配置を行う接合配置工程となる。
本実施の形態では、図4に示すように、所定の面積、所定の厚みのオイルパーム基材W1,W2,W3の計3枚を積層し、加圧前接合材NWとする図4(a)に示す事例で説明する。
加圧前接合材NWは、図4(a)を用いて説明したオイルパーム幹WDからオイルパーム基材W1,W2,W3が切り出され、図2(a)に示すオイルパーム基材W1,W2,W3が積層配置される。
この3枚の所定面積、所定厚さのオイルパーム基材W1,W2,W3の外形は、裁断によって形成してもよいし、歯の細かな鋸の切断によって形成してもよい。オイルパームの性質上何れでもよいが、裁断の方が作業性からみると効率的である。
図4(a)は図5に示すように、オイルパーム基材W1,W3と、オイルパーム基材W2を互いの繊維の長さ方向が交差されるように加圧前接合NWを積載するものである。オイルパーム基材W1,W2,W3の中の何れかの1枚または2枚をオイルパーム以外の木材から製材した木材基材とすることもできる。
3枚の所定面積、所定厚さのオイルパーム基材W1,W2,W3が切り出され、それを図3のように加圧前接合材NWの積載状態に位置合わせを行うまでには、湿度の低い温風を所定面積、所定厚さのオイルパーム基材W1,W2,W3の両面に当てて乾燥させる必要がある。加圧前接合材NWとしてオイルパーム基材W1,W2,W3の3枚を積層する生産ラインに送るまでには、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3の乾燥が進行するので、その乾燥状態で図3に示すように、加圧前接合材NWとして積層することができる。この積層状態の維持には、オイルパーム基材W1,W2,W3の面方向の広がりを防止するために、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3の各辺を位置決めする枠体20(図9参照)または位置決め孔18(図8参照)等の設定が望ましい。簡単化のために、図8及び図9では位置決め孔18の事例で説明する。
このように、前記乾燥工程で乾燥させたオイルパーム基材W1,W2,W3を所定の状態に複数枚接合する位置に配置する工程を、ここでは接合配置工程と呼ぶ。
位置決め孔18は、その外径をオイルパーム基材Wの外形に一致させており、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3は位置決め孔18内に載置される。そして、加熱工程によって加熱された積層されたオイルパーム基材Wに対して、前記オイルパーム基材Wの面に沿って平行方向に伸びるのを位置決め孔18で規制しながら、上プレス盤10Aと下プレス盤10Bとでオイルパーム基材Wの面に対して直角方向の圧縮力を加えて所定時間圧縮成型される。正確に図示されていないが、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3は位置決め孔18内で圧縮される。3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3を押圧する上プレス盤10Aの面は、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3の上面に等しくなっている。当然、3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3の下面は、下プレス盤10Bに嵌め合せが可能なように同じ寸法になっている。
まず、先に、図6(a)の加圧前接合材NWから、直接、図6(b)の圧密材PWを成型する方法を説明する。
ここで、図6(b)に示す圧密化した圧密材PWとは、加圧前接合材NWとして積層したものに、所定の温度条件下で所定の圧縮力を加えて圧縮し、所定の時間経過した後、温度を所定の温度まで降下させて固定化した後、解圧したものであり、オイルパーム圧密材となるものである。
即ち、加熱工程によって加熱した積層されたオイルパーム基材W1,W2,W3に、そのオイルパーム基材Wの面に対して直角方向の圧縮力を加える圧縮工程を行い、その圧縮工程で所定の温度で所定時間押圧した後、加熱工程で供給していた温度を降下させ、その圧縮状態を維持させる固定化工程を経て、圧密化した圧密材PWを得るものである。
ここで、前記配置工程以降で前記積層されたオイルパーム基材Wの温度を上昇させるべく加熱する工程を加熱工程と呼び、また、加熱工程によって加熱され、積層されたオイルパーム基材Wの面に対して直角方向の圧縮力を加える工程を、圧縮工程と呼ぶ。そして、前記圧縮工程で所定時間押圧した後、前記加熱工程で供給していた温度を降下させ、常温またはそれよりも若干温度を下げて冷却して固定化する工程を、圧密化した状態を固定する意味で固定化工程と呼ぶこととする。
また、この図6(a)の加圧前接合材NWから、直接、図6(b)の圧密材PWを成型する方法は、前記配置工程、加熱工程、圧縮工程、固定化工程は1回の連続工程のみとなる。
図6(a)の加圧前接合材NWを金型で圧密化したのが、図6(b)の圧密材PWの形態である。特に、本実施の形態においては、最終的に圧密材PWを形成すべく金型で最初から圧縮したもので、図6(a)の加圧前接合材NWから、図6(b)のオイルパーム基材Wが圧密化され圧密材PWに形成されたものである。
更に、本発明の実施の形態の圧密材PWを製造する手順について、図8乃至図11を参照して説明する。
図11のフローチャートに示されるように、最初に、所定長のオイルパーム幹WDから所定の厚み、幅、長さのオイルパーム基材Wを製材するステップS10の基材工程において、オイルパーム幹WDから所望の厚みのオイルパーム基材Wが切り出され、次いで、ステップS11の乾燥工程において、含水率5%〜30%の範囲内に乾燥され、乾燥されたオイルパーム基材Wとなる。
ここで、乾燥工程におけるオイルパーム基材Wの乾燥方法には、人工乾燥または天然乾燥(天日乾燥)がある。人工乾燥としては、例えば、高温蒸気を熱源とし、かつ、湿度を除去するための冷凍機等からなる除湿機を内蔵する蒸気式乾燥機等の乾燥機を使用して熱風をオイルパーム基材Wに吹き付けたり、プレス盤で加熱圧搾したりすることによってオイルパーム基材Wの外部から加熱する外部加熱方式や、オイルパーム基材Wに誘電加熱を施して内側から加熱する内部加熱方式等が挙げられるが、周知のように、一般的には、人工乾燥よりも天然乾燥の方が低コストで済む。
しかし、オイルパーム基材Wを天然乾燥する場合、特に、オイルパーム基材Wの厚みが厚いと、カビ等の細菌が繁殖して腐食しやすく、生産性や商品価値が損なわれる。これは、建築材料等に一般的に使用されている、例えば、ラワン材が水や養分の移動が停止した細胞(死細胞)組織から成る二次木部を形成しているのに対し、オイルパーム幹WDは維管束及び柔細胞の一次組織のみで構成され、柔細胞を中心とする殆どの細胞が水や養分の移動がなされる生活細胞であり、含水率が極めて高いためである。更に、オイルパーム幹WD(オイルパームの樹幹)には、糖類(例えば、フラクト−ス、グルコ−ス、フラクトオリゴ糖、イノシト−ル等)が多く含まれていることが判明し、このため、オイルパームの樹幹から得たオイルパーム基材Wの厚みが厚い場合、天然乾燥ではカビ等の細菌が繁殖して腐食しやすく生産性や商品価値が損なわれる。
そこで、本発明者らの実験によれば、オイルパーム幹WDから得たオイルパーム基材Wの厚みを20mm以下の範囲とすることで、天然乾燥でもカビ等の細菌による商品価値や生産性の低下を招くことなく、低コストにできることが確認されている。なお、この厚みは、圧縮率65%とすると圧密加工後の3.5mm〜7.0mmの厚みに相当する。また、圧縮率70%とすると圧密加工後の3.0mm〜6.0mmに相当する厚みとなる。
更に、本発明者らの実験によれば、オイルパーム幹WDから得るオイルパーム基材Wの厚みが3mm未満の場合(圧密加工後には0.9〜1.1未満の場合)には、厚さが薄いので剥くときに切れやすく、また、20mmを超える厚みの場合、内部まで均一に乾燥され難く、また、伸ばすとクラックが入り、繊維が切れ易くなるから、後述する圧密加工後において変形、膨らみが起こり易く、また、曲面を直線に置き直すことから、クラック等が生じやすいことも確認されている。なお、クラックについては圧密加工時に密着状態に接合され、クラック発生個所にカビが生じない限り問題はない。
このため、オイルパーム幹WDから厚み3mm以上、20mm以下の範囲内のオイルパーム基材Wを製材し、天然乾燥でもカビ等の細菌による商品価値や生産性の低下を招くことなく、低コストで乾燥でき、更に、切り出し作業が容易で、後述する圧密加工後の寸法形状安定性も高いものとなる。
なお、好ましくは、オイルパーム幹WDから板材として製材するオイルパーム基材Wの1枚の厚みは、6mm以上、150mm以下の範囲内である。この厚みは、圧縮率65%とすると圧密加工後の2.1mm以上、53mm以下の厚みに相当する。また、圧縮率70%とすると圧密加工後の1.8mm〜45mmに相当する厚みとなる。
また、含水率5%〜30%の範囲内に乾燥とは、本発明者らが実験を重ねた結果、乾燥させたオイルパーム基材Wの含水率が5%未満の場合は、後述する圧密加工によって十分な化学変化を起こさせることができず、また、表面が乾燥し過ぎて、圧密化後において水に濡れた場合に圧縮した部分が元の厚さ形状に戻る現象、所謂、固定化不良が起こり易くなり、一方、含水率が30%を超えるものでは、内部まで均一に乾燥され難く、圧密化後においてクラック、破裂等の損傷や、変形、膨らみ等が起こり易くなることを確認したことから、これに基づいて設定をしたものである。即ち、オイルパーム基材Wの含水率が厚み全体で略均一となるようにして、厚み全体が略均一な圧縮率で圧密加工されるようにするのが望ましく、含水率5%〜30%の範囲内が好適である。より好ましくは、含水率が13%〜18%の範囲内である。なお、含水率は、例えば、高周波含水率計等の測定器を使用して測定される。
本実施の形態では、前記オイルパーム以外の木材から製材した木材基材を使用しないが、当該木材基材、例えば、桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした板材とを使用する場合には、前者同様に、ステップS31で基材化し、ステップS32で乾燥工程を行い、ステップS12でオイルパーム基材Wと同様の接合配置工程に入る。
乾燥させたオイルパーム基材Wを複数枚積層するステップS12の接合配置工程では、ステップS11の乾燥工程で乾燥させたオイルパーム基材Wに対して所定の状態に複数枚配置する工程である。このステップS12の接合配置工程によって加圧前接合材NWとなる。この加圧前接合材NWは、外形は全枚数一致しているが、何ら積載方向のオイルパーム基材W相互は自重で重ねられているにすぎない。
ここで、オイルパーム基材Wを配置してなる加圧前接合材NWの圧密加工を行う接着板製造装置MCについて図10を参照して説明する。
図10において、本実施の形態の圧密材PWを製造する接着板製造装置MCは、主として、平面金型からなる上プレス盤10Aと、平面金型からなる下プレス盤10Bとの2分割された構造体によって内部空間IS及び位置決め孔18を形成するプレス盤10と、下プレス盤10Bの周縁部10bに対向する上プレス盤10Aの周縁部10aに配設され、下プレス盤10Bには加圧前接合材NWの位置を定め規制する位置決め孔18が形成され、上プレス盤10Aの所定の上下動の範囲で内部空間IS及び位置決め孔18を密閉状態とするシール部材11と、上プレス盤10Aの上面側から内部空間IS及び位置決め孔18内に連通され、内部空間IS及び位置決め孔18内に蒸気を供給するための配管口12aを有する配管12と、その上流側のバルブV4と、下プレス盤10Bの側面側から内部空間IS及び位置決め孔18内に連通され、内部空間IS及び位置決め孔18内から水蒸気を排出するための配管口13aを有する配管13と、配管13内の蒸気圧を検出する圧力計P2と、その下流側のバルブV5と、バルブV5に接続されたドレン配管14等から構成されている。
なお、プレス盤10においては、加圧前接合材NWの面に対して直角な特定の面全体、即ち、加圧前接合材NWの圧縮される面全体を圧縮可能な平面サイズを有し、その材質は特に問われるものでないが、木材が鉄イオン汚染により黒色化しないように、例えば、ステンレス鋼、アルミニウム等の材質によって形成されたり、加圧前接合材NWとの接触表面にメッキ加工が施されたりする。更に、内部空間IS及び位置決め孔18を密閉状態とするシール部材11においても、その材質は特に問われるものでないが、通常、耐熱性や耐水性に優れたシリコンゴム、シリコン樹脂等が使用される。
また、プレス盤10の上プレス盤10A及び下プレス盤10B内には、それらを高温の水蒸気を通すことによって所望の温度に昇温するための配管路15,16が形成されており、これら配管路15,16には蒸気供給側の配管ST1から分岐された配管ST2,ST3、蒸気排出側の配管ET1,ET2がそれぞれ接続されている。そして、蒸気供給側の配管ST1,ST2,ST3の途中にはバルブV1,V2,V3、配管ST1内の蒸気圧を検出する圧力計P1が配設されており、蒸気排出側の配管ET1,ET2は、バルブV6を介してドレン配管14に接続されている。
なお、配管ST1に水蒸気を供給するボイラ装置、また、プレス盤10の固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aを上昇/下降させ加圧するための油圧機構を含むプレス昇降装置は省略されている。
本実施の形態では、プレス盤10の上プレス盤10A及び下プレス盤10Bで形成される内部空間IS及び位置決め孔18内を加熱するためにバルブV4に接続された配管12を用いて高温の水蒸気を導入しているが、この他、高周波加熱、マイクロ波加熱等を用いることも可能である。特に、木材に対する高周波加熱は、マイクロ波による誘電過熱よりも、マイクロ波よりも若干周波数の低い高周波で、木材の中心から加熱する方法が好適である。
更に、プレス盤10には、上プレス盤10A及び下プレス盤10B内に形成された配管路15,16に水蒸気に換えて低温の冷却水を通すことによって所望の温度に冷却する冷却水供給側の配管ST11から分岐された配管ST12,ST13が、上記配管ST2,ST3にそれぞれ接続されている。また、冷却水供給側の配管ST11,ST12,ST13の途中にはバルブV11,V12,V13が配設されている。なお、配管ST11に冷却水を供給する冷却水供給装置は省略されている。
勿論、本発明を実施する場合には、プレス盤10にてプレス圧縮される方向は、加圧前接合材NWの3枚のオイルパーム基材Wの面に対して直角方向に圧縮力が加えられる。
そして、このように構成される接着板製造装置MCによって加圧前接合材NWから圧密材PWを製造するにあたり、まず、図8(a)に示すように、接着板製造装置MCにおけるプレス盤10の固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aが上昇し、予め所定の条件に乾燥させた加圧前接合NWが、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bで形成される内部空間IS及び位置決め孔18内に載置される。
ここで、本実施の形態においては、圧密材PWの原材料となる加圧前接合材NWは、所定の寸法(厚み・幅・長さ)に形成されたものであり、計3枚のオイルパーム基材W1,W2,W3の面側をプレス盤10の上プレス盤10A及び下プレス盤10Bに対向させ、下プレス盤10Bの位置決め孔18に載置される。
続いて、図8(b)に示すように、固定側の下プレス盤10Bの位置決め孔18上に載置された加圧前接合材NWに対して上プレス盤10Aを所定圧力にて下降させて加圧前接合材NWの上面、即ち、本実施の形態においては、オイルパーム基材W1,W2,W3の面に対して垂直方向に当接させる。そして、ステップS13でタイマIによるタイマ制御が開始される。ステップS13のタイマIを見て、ステップS14で加熱タイミングであるか判断し、ステップS15で圧縮タイミングであるかを判断する。
加熱タイミングのとき、ステップS16で上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に所定温度(例えば、110〜180〔℃〕)の水蒸気が通され、内部空間IS及び位置決め孔18内が所定温度(例えば、110〜180〔℃〕)に保持される。ステップS14で加熱タイミングでないと判断したとき、ステップS15で圧縮タイミングであるかを判断し、圧縮タイミングのとき、ステップS17で圧縮工程に入る。
即ち、ステップS17では、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aの圧縮力が所定圧力(例えば、20〜50kg/cm2)に設定され、加圧前接合材NWが上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて所定時間(例えば、5〜40〔min〕)加熱圧縮される。また、ステップS18で加熱・圧縮の終了であるか判断し、終了タイムになるまでステップS13からステップS18のルーチンの処理を繰り返し行う。
ステップS17の圧縮力は、割れを防止するために、加圧前接合材NWの温度上昇、即ち、ステップS18のタイマIの経過時間に応じて加圧前接合材NWの内部の温度状態、加熱時間の経過に応じて徐々に大きくするのが望ましく、加熱圧縮の時間も加熱時間を考慮して設定するのが好ましい。
更に、図9(c)に示すように、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接すると上プレス盤10Aの周縁部10aに配設されたシール部材11によって、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて形成される内部空間IS及び位置決め孔18が密閉状態となる。ここで、内部空間IS及び位置決め孔18内に配管12の配管口12aによって蒸気が供給される。このとき水蒸気は、乾燥状態にあったオイルパーム基材Wまたは加圧前接合材NWを同時に所定の湿度にバランス良く湿潤させる。そして、内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによる圧縮力が保持されたまま、ステップS13のタイマIを基準に所定温度(例えば、150〜210〔℃〕)まで上昇される。
なお、本実施の形態において、プレス盤10の上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによって形成される内部空間IS及び位置決め孔18がシール部材11を介して密閉状態となったときにおける内部空間IS及び位置決め孔18の上下方向の寸法間隔は、プレス盤10によって加圧前接合材NWが圧縮率70%の圧密材PWとなるときの厚み方向の仕上がり寸法に設定されている。このため、加圧前接合材NWの厚み全体の圧縮率、即ち、加圧前接合材NWの圧縮による板厚の変化は、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接することで決まることとなる。
そして、図9(c)に示す内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの圧縮力が維持され、かつ、内部空間IS及び位置決め孔18が所定温度(例えば、150〜210〔℃〕)のまま、所定時間(例えば、30〜120〔min〕)保持され、この後の冷却圧縮を解除したときに、戻りのない圧密材PWを形成するための加熱処理が行われる。このとき、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bで密閉状態とされている内部空間IS及び位置決め孔18を介して、加圧前接合材NWの周囲面とその内部とでは高温高圧の蒸気圧が出入り自在となっている。
なお、このように、本実施の形態においては、加圧前接合材NWの表裏面に上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが面接触し、密閉状態の内部空間IS及び位置決め孔18に保持されるため、加圧前接合材NWは、厚み全体が十分に加熱され、効率よく圧縮変形されることになる。
次に、図9(d)に示すように、内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で加熱圧縮処理が行われているときに、蒸気圧制御処理として圧力計P2で内部空間IS及び位置決め孔18の蒸気圧が検出され、バルブV5が適宜、開閉される。これにより、配管口13a、配管13を通って内部空間IS及び位置決め孔18からドレン配管14側に高温高圧の水蒸気が排出されることで、特に、加圧前接合材NWの外層部分の含水率に基づく余分な内部空間IS及び位置決め孔18内の水分が除去され、内部空間IS及び位置決め孔18内が所定の蒸気圧となるように調節される。また、必要に応じて、バルブV4に接続された配管12、配管口12a(図9)を介して内部空間ISに所定の蒸気圧を供給することができる。これらにより、木材の加熱圧縮処理の定着、所謂、木材の固定化がより促進されることとなる。
更に、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによる加熱圧縮から冷却圧縮へと移行する直前に、蒸気圧制御処理としてバルブV5が開状態とされることで配管口13a、配管13を通って内部空間IS及び位置決め孔18からドレン配管14側に高温高圧の水蒸気が排出される。
ステップS18でステップS13のタイマIの動作に基づくステップS16の加熱工程及びステップS17の圧縮工程が終了したことが判断されると、ステップS19で固定化工程に入る。固定化工程では、ステップS20のタイマIIに基づき、図9(e)に示すように、上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に常温の冷却水または地下水が通されることによって、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが常温前後まで冷却され、材料によって異なる所定時間(例えば、オイルパームでは10〜120〔min〕)保持される。なお、このときの固定側の下プレス盤10Bに対する上プレス盤10Aの圧縮力は、加熱圧縮の際の圧力と同じ所定圧力(例えば、20〜50kg/cm2)に保持されたまま、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが冷却される。
そして、最後に、図9(f)に示すように、ステップS21で解圧工程に入り、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aを上昇させ、内部空間IS及び位置決め孔18から仕上がり品である圧密材PWが取出されることで一連の処理工程が終了する。
本実施の形態の圧密材PWを製造する加圧前接合材NWについて更に詳しく説明する。
主として、上プレス盤10Aと下プレス盤10Bとの2分割された構造体によって内部空間IS及び位置決め孔18を形成するプレス盤10を具備しているが、本発明を実施する場合の加圧前接合材NWの外周の移動規制は、枠体20とすることもできる。この加圧前接合材NWの外周の移動規制としての枠体20は、上プレス盤10Aの寸法によって、上下動自在な構造とするか、固定構造とするかが決定される。
なお、図10に示す枠体20は、実施の形態の接着板製造装置MCの変形例で、上下動自在な構造としたもので、図8及び図9の下プレス盤10Bに配設されるものであり、位置決め孔18に代わるものである。
図10において、下プレス盤10Bのベース板25に同一高さの外側下プレス盤10Ba及び内側下プレス盤10Bbを配設し、その間に枠体溝21を形成する。枠体溝21のベース板25側には複数のコイルスプリング22が配設され、その上部に四角の可動枠23が配設されている。可動枠23の内面には、切欠きが形成されていて加圧前接合材NWの側面からの水蒸気等の流体を導く流体路24となっている。四角の可動枠23の内周は加圧前接合材NWの外周に略等しくなっており、四角の可動枠23に加圧前接合材NWが入るとオイルパーム基材W1,W2,W3に位置ずれが生じないようになっている。したがって、上プレス盤10Aが下降した時、それが下プレス盤10Bの寸法以上の広さを有していても、可動枠23と当接すると、可動枠23が複数のコイルスプリング22の弾性に抗して下降し、加圧前接合材NWの圧縮に応答する。そして、複数のコイルスプリング22の移動限界で加圧前接合材NWの圧縮が終了する。勿論、下プレス盤10Bの可動枠23に対して上プレス盤10Aが挿入される構造である場合には、下プレス盤10Bに可動枠23を固定配置とすることができる。即ち、下プレス盤10Bの可動枠23を固定し、可動枠23の内部に挿入される上プレス盤10Aによって圧縮することもできる。
このようにして、オイルパーム基材Wの繊維の長さ方向に対して垂直方向に加えた外力によって、オイルパーム基材W1,W2,W3の厚みが加熱圧縮され、全体が圧密加工されて圧縮率60%以上とした圧密材PWが製造され、このとき、オイルパーム基材W1,W2,W3の厚み方向への圧縮力によってオイルパーム基材Wの平面に平行な方向の伸びは、可動枠23に規制され、伸びることがない。したがって、圧密材PWは、均一な圧縮力の金型処理されたものとなる。
本実施の形態においては、蒸気圧を制御した後、徐々に解圧して内部蒸気圧を開放し、また、冷却によって加圧前接合材NW内の水蒸気圧を下げて固定するので、冷却圧縮を解除したときに膨らみ変形やパンクと呼ばれる表面割れのない圧密材PWを形成できる。即ち、本実施の形態で製造した圧密材PWは、圧縮解除後に膨らみ変形や表面割れを生じることがなく、安定した品質が確保されている。本実施の形態では、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bを用いて圧縮し、固定化して圧密材PWを得ているが、本発明を実施する場合には、通常の電子レンジが使用するマイクロ波の周波数帯域よりも若干周波数の低い高周波で誘電加熱して加圧前接合材NWを加熱圧縮し、定着しても、圧密材PWを得ることができる。
本実施の形態の接合させるオイルパーム基材Wにおいては、その維管束等の繊維方向を同一にして積層してもよいし、その繊維方向を互いに直交させて積層してもよい。
特に、繊維方向を同一にして積層した場合には、圧密加工において軟化した木材表面層の維管束等の繊維が、積層方向(縦方向)に隣接する繊維方向が同一の維管束等の繊維と絡み易く、例えば、維管束が相手側のオイルパーム基材Wの維管束間に入り込み、その絡み合った状態で固定化されたオイルパーム基材W同士は強固に接合される。しかも、接合面における膨張率及び収縮率を完全に等しくできることから周囲環境条件が変化しても接合面に全くストレスが掛かることがない。特に、その維管束等の繊維方向を同一にして積層した場合、そこに圧縮力を加えると、オイルパーム基材Wが本来のオイルパーム幹WDの繊維方向になり、オイルパーム基材Wが異なっていても、維管束が相手材のオイルパーム基材Wの維管束間に入り込み、そこで固定化されるから、自然な接合状態で一体化ができる。
したがって、接合強度が高くて機械的強度も高く、圧密化後の安定した寸法形状性が確保される。
しかも、オイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2が含有する樹脂成分及び糖成分により、オイルパーム基材W1とオイルパーム基材W2が一体化になるばかりでなく、オイルパーム基材W2とオイルパーム基材W3も一体化になる。また、他の木材が存在しても、それらがオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分により一体化となる。
特に、本実施の形態の積層させるオイルパーム基材Wにおいては、その維管束等の繊維方向を同一にして積層してもその湾曲が防止でき、また、当然であるが、その繊維方向を互いに直交させて積層しても湾曲は防止できる。
一方、オイルパーム基材Wの繊維方向を互いに直交させて積層した場合には、圧密加工後の周囲環境条件の変化によって膨張収縮力が生じても互いのオイルパーム基材W同士が相互に作用し合って特定方向の反り変形が防止される。即ち、全オイルパーム基材Wの枚数が奇数枚の場合には、繊維方向を互いに直交させて積層したとき表裏で単板の繊維方向が平行で断面が対称となるため、周囲環境条件の変化による歪み等が防止される。
このとき、互いのオイルパーム基材Wの維管束はクロス状態になるから、互いの維管束が巻き込む状態となるのが望ましい。この巻き込み状態下で圧密加工することにより、セルロース、ヘミセルロース、リグニンが水素結合し、特に、アブラヤシの樹幹には糖類、リグニン、プラスチック成分等が多く含まれているから、これらの成分が分解や軟化して維管束の周囲に染み出し、その後に再結晶化・再結合化されることでバインダーとして機能し、一体化が行われることになる。
更に、オイルパーム基材Wは、乾燥後の気乾比重が小さい材料を表裏に配置して積層することが好ましい。即ち、図1(a)において、オイルパーム基材W1,・・・,W5、オイルパーム基材Y1,・・・,Y5を、オイルパーム基材W1の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y1の中心方向の面を対向させ、同様に、オイルパーム基材W2の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y2の中心方向の面を対向させ、オイルパーム基材W3の中心方向の面に対してオイルパーム基材Y3の中心方向の面を対向させると、オイルパーム基材W、オイルパーム基材Yの維管束の大きさ及び密度、導管の太さ及び形状、柔細胞の分布状態が互いに対応し、曲がりが生ずる方向が互いに打ち消し合うことになる。即ち、互いに中心方向を相向き合わせ、かつ、中心からの距離を同じまたは略同じにすることが望ましい。これによって、乾燥後の気乾比重の分布が均一化されて、圧密加工がなされたことになるから、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによって十分な加熱圧縮がされて木材相互間の比重の差が小さくなり、製品化後における寸法変化率の差も小さくなる。よって、製品化後における寸法形状の安定性が増す。
また、ステップS17の圧縮工程では、固定側の下プレス盤10B上に載置された積層した複数枚の加圧前接合材NWに対して上プレス盤10Aを所定圧力(例えば、0.5〜3kg/cm2)にて下降させ、積層した加圧前接合材NWの上面、即ち、繊維の長さ方向に対する垂直方向の平面に当接させる。そして、圧密加工の最初は、まず、加熱工程(ステップ16)における加熱を開始し、バルブV1,バルブV2,バルブV3が開かれ図示しないボイラ装置から上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に加熱用の水蒸気が通されて内部空間IS及び位置決め孔18内が所定の加熱温度に保持され、積層した加圧前接合材NWが加熱される。
ここで、圧縮初期の加熱工程の加熱温度は、110℃〜160℃の範囲内とするのが好ましい。加熱温度が低過ぎると十分な圧密加工がなされず、強度不足や木材間が接合不良となったり、製品化後において吸湿乾燥による寸法形状変形が生じ易くなったりし、一方、加熱温度が高過ぎると表面が炭化して黒色に変化し色調や木材特有の香りが損なわれたり、材質が劣化して強度が低化し脆くなったりすることがある。本発明者らの実験によれば、適切な温度条件は110℃〜160℃の範囲内であることが判明した。この温度条件にすることによって、圧密加工における固定化不良や、表面炭化、材質強度の低化等の材質劣化を防止することができる。より好ましくは、圧縮初期の加熱工程の加熱温度は120℃〜140℃の範囲内である。なお、具体的な設定温度は、オイルパーム基材Wの含水率等に応じて設定される。
また、ステップS17の加圧工程では、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aの圧縮圧力が所定圧力に設定され、加圧前接合材NWが上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて所定時間加熱圧縮される。このとき、図9(c)に示すように、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接すると上プレス盤10Aの周縁部10aに配設されたシール部材11によって、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bにて形成される内部空間IS及び位置決め孔18が密閉状態となる。
このように、プレス盤の面接触によって加熱圧縮することで、特には、加熱温度に加熱した後に加圧することによって、加圧前接合材NWにおいて乾燥時の反り変形が生じている場合でも破壊、割れ、クラック等を生じさせることなく平坦にすることができ、効率良く加熱圧縮を行うことができる。更には、加圧前接合材NWが加熱圧縮され、内部空間IS及び位置決め孔18が密閉状態に保持されている間に、加圧前接合材NWに元々含まれている水蒸気が蒸気圧となって内部空間IS及び位置決め孔18を介してオイルパーム基材Wに侵入拡散、排出自在となることから、厚み全体において効率よくかつ均一に加熱圧縮が行われる。
ここで、加圧前接合材NWを圧縮する所定圧力は、1〜100kg/cm2の範囲内であることが好ましい。加圧力が低過ぎると圧密加工において固定化不良となり、一方、加圧力が高過ぎると表面にクラックが生じることがある。本発明者らの実験によれば、適切な加圧条件は1〜100kg/cm2の範囲内である。この加圧条件にすることによって、圧密加工における固定化不良や、クラックの発生を防止することができる。より好ましくは、10〜50kg/cm2の範囲内である。
なお、このときの圧縮速度が速い場合には、加圧前接合材NW内の水蒸気や空気が抜けにくく、加圧前接合材NWに作用する圧力も高くなるため、クラックが生じたり、また、軟化が不十分で内部割れが生じたりする恐れがある。一方で、圧縮速度が遅い場合には、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bに接触している面への負担が大きくなりクラック等が生じる可能性がある。そこで、このときの圧縮圧力は、加圧前接合材NWの内部の温度の伝達状態に応じて徐々に大きくするのが望ましい。
更に、本発明者らの実験によれば、加熱圧縮する時間は、10分間〜40分間の範囲内とするのが好ましい。この時間条件によって、処理時間が短過ぎることによるその後の固定化不良や、処理時間が長過ぎることによる表面の炭化を防止することができる。より好ましくは、圧縮している所定時間が20分間〜30分間の範囲内である。なお、この加熱圧縮の時間も加圧前接合材NWの内部の温度の伝達状態(時間)を考慮して設定するのが好ましい。
なお、プレス盤10の上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによって形成される内部空間IS及び位置決め孔18がシール部材11を介して密閉状態となったときにおける内部空間IS及び位置決め孔18の上下方向の寸法間隔は、積層された複数枚の加圧前接合材NWが圧密加工されて気乾比重0.8以上の圧密材PWとなるときの厚み方向の仕上がり寸法に設定されている。このため、積層された加圧前接合材NWの厚み全体の圧縮率、即ち、積層された複数枚の加圧前接合材NWの圧縮による厚みの変化は、上プレス盤10Aの周縁部10aが下プレス盤10Bの周縁部10bに当接することで決まることとなる。
図9(c)に示す内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによる上記所定の圧縮圧力(1〜100kg/cm2の範囲内が好ましい)が保持されたまま、上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16によって、特定の加熱温度まで上昇され、内部空間IS及び位置決め孔18が所定の加熱温度のまま、所定時間保持される。このとき、上プレス盤11及び下プレス盤21で密閉状態とされている内部空間IS及び位置決め孔18を介して、加圧前接合材NWの周囲面とその内部とで高温高圧の蒸気圧が出入り自在となっている。
そして、この内部空間IS及び位置決め孔18の密閉状態で加熱圧縮処理が行われているときに、蒸気圧制御処理として圧力計P2で内部空間IS及び位置決め孔18の蒸気圧が検出され、図9(d)に示されるように、バルブV4に接続された配管12、配管口12aを介して内部空間ISに第2の加熱温度の蒸気圧が供給されることによって、または、バルブV5が適宜開閉されて配管口13a、配管13を通って内部空間ISからドレン配管14側に高温高圧の水蒸気が排出されることによって、内部空間IS及び位置決め孔18の蒸気圧が所定値に制御される。
このように、内部空間IS及び位置決め孔18の蒸気圧を制御することによって、複数枚積層したオイルパーム基材Wが加熱圧縮される。即ち、複数枚積層したオイルパーム基材Wの周囲面及びその内部を内部空間IS及び位置決め孔18と同様の温度・圧力・蒸気圧状態としオイルパーム基材W全体が均一化されることによって、加工歪が入らず、成形後の復元力及び周囲環境条件の変化による収縮膨張が顕著に抑制される。特に、所定の加圧状態を保ったまま加熱して水蒸気の排出または導入によって蒸気圧制御を行うことによって、表面の炭化が防止され、均一に加熱圧縮され、更に、表面の乾燥を防いで均一な固定化がスムースに達成され、成形加工後の回復、戻り、変形等が抑制される。
ここで、圧密加工する加熱及び圧縮状態を維持する最終加熱温度は、120℃〜210℃の範囲内とするのが好ましい。加熱温度が低過ぎると固定化が甘くなり水蒸気の作用による化学変化を十分に起こさせることができなくなって固定化不良となり、吸湿による戻りや乾燥による変形等が生じ易く、一方、加熱温度が高過ぎると表面が炭化して黒色に変化し色調や木材特有の香りが損なわれたり、材質が劣化して強度が低化し脆くなったりすることがある。本発明者らの実験によれば、適切な温度条件は120℃〜210℃の範囲内である。この温度条件にすることによって、圧密加工における固定化不良を防止して寸法形状安定性を維持し、表面炭化、材質強度の低化等の材質劣化を防止することができる。より好ましくは、加熱温度が120℃〜140℃の範囲内である。
また、本発明者らの実験研究によれば、固定化する直前の圧縮時間は、10分間〜120分間の範囲内とするのが好ましい。この時間条件によって、処理時間が短過ぎることによる固定化不良や、処理時間が長過ぎることによる表面の炭化を防止することができる。より好ましくは、所定時間が30分間〜90分間の範囲内である。なお、この固定化の直前の加熱・圧縮処理を行う具体的な設定時間は、加圧前接合材NWの含水率等を考慮して設定される。
因みに、水蒸気導入または水蒸気の排出による密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内の蒸気圧制御の開始は、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの温度が特定の加熱温度に到達してから行われるのが望ましい。このようにすれば、加圧前接合材NW内に水蒸気を浸透させ、それによってオイルパーム基材Wの化学変化を十分起こさせることができ、その結果、オイルパーム基材Wを十分、かつ、均一に固定化することができ、吸湿による戻りや乾燥による変形等が少ないものとなる。即ち、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの温度が特定の加熱温度に到達する前に密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内の水蒸気導入を開始した場合には、水蒸気が凝縮して密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内が水で満たされた状態となり、木材の含水率が多くなってしまい、その結果、吸湿による戻りや乾燥による変形等が生じ易い。また、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの温度が第2の加熱温度に到達する前に密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内の水蒸気排出を開始した場合においても、外層部分の含水率に基づく余分な内部空間IS及び位置決め孔18内の水分が除去され難くて木材の含水率が多くなってしまい、吸湿による戻りや乾燥による変形等が生じ易くなる。
なお、後述の冷却開始前にその蒸気圧制御を終了させるのが好ましい。後述の冷却開始前にその蒸気圧制御を終了しない場合には、冷却処理効率が低下する。
また、密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内に水蒸気を導入して蒸気圧を制御する場合には、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bの温度が特定の加熱温度に到達した時における内部空間IS及び位置決め孔18内の水蒸気圧力及び温度と同等以下の水蒸気圧及び温度の水蒸気を導入するのが好ましい。導入する水蒸気の圧力及び温度が内部空間IS及び位置決め孔18内の水蒸気圧力及び温度より高い場合には、水蒸気が凝縮して密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内が水で満たされた状態となり、オイルパーム基材Wの含水率が多くなってしまい、その結果、吸湿による戻りや乾燥による変形等が生じ易くなる。なお、密閉状態にある内部空間IS及び位置決め孔18内において、加圧前接合材NWの外層部分の含水率に基づく余分な水分が存在する場合には、内部空間IS及び位置決め孔18内の高温高圧の水蒸気を適宜排出することによって、所定の蒸気圧となるように調節される。
続いて、ステップS19の固定化工程は、ステップS16の加熱工程、ステップS17の圧縮工程の際の圧力と同じ所定圧力(1〜100kg/cm2の範囲内が好ましい)に保持されたまま、バルブV11,バルブV12,バルブV13(図8)が開かれ図示しないボイラ装置から上プレス盤10Aの配管路15及び下プレス盤10Bの配管路16に常温の冷却水が通されることによって、図9(e)に示すように、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bが常温前後まで冷却され、所定時間(例えば、10〜120〔min〕)保持される。
そして、最後に、ステップS19の固定化工程において解圧し、図9(f)に示すように、固定側の下プレス盤10Bに対して上プレス盤10Aを徐々に上昇させて離間させることによってプレス圧力及び密閉状態を開放し、内部空間IS及び位置決め孔18から仕上がり品である圧密材PWが取出されることで一連の処理工程が終了する。
このように、変形が生じることのない圧力状態下で冷却することによって圧密状態の固定化が安定する。そして、加圧状態で冷却した後、加圧を解除することによって、即ち、冷却によって加圧前接合材NW内の水蒸気圧を下げた後、徐々に解圧して内部蒸気圧を開放することによって、余分な水蒸気を液化して除くことができて冷却圧縮を解除したときに膨らみ変形、割れ、破壊(パンク)等がない圧密材PWとなる。即ち、本実施の形態の積層合板PWによれば、圧縮解除後に膨らみ変形、割れ、破壊等が生じることなく安定した品質が確保されたものである。
この積層した加圧前接合材NWの繊維の長さ方向に対して垂直方向に加えた外力によって、積層した加圧前接合材NW全体の厚みが加熱圧縮され、圧密加工により気乾比重を0.8以上、本実施の形態では、通常は、比重1.2以上とした圧密材PWが製造される。そして、このようにして得られた圧密材PWは、圧密加工によりオイルパーム基材W同士が強固に接合されている。これは、圧密加工によってセルロースや、ヘミセルロースや、リグニンが水素結合し、特に、アブラヤシの樹幹には糖類、リグニン、プラスチック成分等が多く含まれていて、圧密加工によりこれらの成分が分解や軟化して染み出し、オイルパーム基材W相互間を移動した後に再結晶化・再結合化されることでバインダーとして機能し、更には、圧密加工によりオイルパーム基材Wの表層の繊維が軟化して積層方向に隣接する木材の繊維と絡み合うことによって、木材同士が強固に接合したものと考えられる。
このように本実施の形態のオイルパーム圧密材である圧密材PWによれば、ホルムアルデヒド等による環境負荷が懸念される人工接着剤やコストが高い天然接着剤を使用することなく木材同士が接合されることから、環境に優しく、また、コストを抑えることができる。
しかも、接着剤の使用によってオイルパーム基材Wを接合する場合には、接着剤を塗布等した後、圧締して接着剤を硬化するのが一般的であり、接着剤塗布等の工程及び圧締工程が必要であるのに対し、本実施の形態の圧密材PWによれば、圧密加工によって接着剤を使用することなく木材同士が接合されるため、上記別個の接合工程が不要であり、製造工程の簡略化を図ることができる。
そして、このようにして得た圧密材PWは、圧密加工されたことによって、オイルパーム基材Wの空隙が小さくなって、また、細胞壁を構成するリグニン、ヘミセルロース等が軟化・分解及び再結合・再結晶化され細胞密度が高まり、比重が小さくて強度が小さく変形しやすいというオイルパーム基材Wの欠点が補完され、高い強度及び安定した寸法形状性が確保される。特に、気乾比重が0.8以上となるように圧密加工することで、積層したオイルパーム基材Wの厚み全体が均一に圧縮され、オイルパーム基材Wの性質が変化して硬度等が顕著に高くなり、また、硬度等の物性値・特性値のばらつきが少なくなり、更には、周囲環境条件の変化による膨張率及び乾燥率のばらつきも少なくそれによる変形等が抑えられ、寸法形状安定性が増す。したがって、物性的に安定して製品間の品質にばらつきが少なく商品価値が高いものとなる。更に、乾燥させたオイルパーム基材Wを複数枚積層した状態で全体を圧密化しており、接合面において周囲環境条件の変化による膨張率及び収縮率は略均一となることから安定した接合性が維持され、周囲環境条件の変化で接合面にストレスがかかることによる歪み、変形、クラック等が生じることなく、安定した寸法形状性が確保される。
特に、オイルパーム基材Wの繊維方向を同一にして積層した場合においては、圧密加工において軟化した表面層の繊維が、繊維方向を同一として縦方向に隣接しているオイルパーム基材Wの繊維と絡み易く、その絡み合った状態で固定化されたオイルパーム基材Wは強固に接合される。しかも、接合面における膨張率及び収縮率を完全に等しくできることから周囲環境条件が変化した場合において接合面に全くストレスが掛かることがない。したがって、接合強度が高くて機械的強度も高く、高い寸法形状安定性が確保される。
一方、加圧前接合材NWの繊維方向を互いに直交させて積層した場合には、圧密加工後の周囲環境条件の変化によって膨張収縮力が生じでも互いの木材同士が相互に作用し合って特定方向の反り変形が防止される。殊に、全枚数が奇数枚の場合には、繊維方向を互いに直交させて積層したとき表裏で単板の繊維方向が平行で断面が対称となるため、周囲環境条件の変化による歪み等が防止される。このとき、圧密加工において繊維方向を同一とした圧縮力よりも大きくすることにより、強靭な接合状態が得られる。
また、全枚数を偶数枚とする場合には、内部の一部にて繊維方向を同一にして積層しその他は繊維方向を互いに直交させて積層することによって、表裏の繊維方向を合わせ周囲環境条件の変化による歪み等を防止することが可能となる。
そして、本実施の形態の圧密材PWは、その圧縮面とされた表裏面においても圧密加工により緻密化されてオイルパーム基材Wが高価な天然接着剤を使用しなくても、外表面から剥離し難くなっていて、表面の品質が良い。即ち、人工接着剤やコストが高い天然接着剤を使用しなくても繊維の表面からの剥離が抑制できることから、環境に優しく、コストを抑えることができる。
更に、厚み全体が圧密加工されたものであることから、厚み側面の稜線に対して大きな面取り加工や曲面加工を施したとしてもその端面では、高い硬度が確保される。
因みに、オイルパームにおいて特に含水率が高く軟質な樹心付近のオイルパーム基材Wを使用した場合であっても、圧密加工によって強度を高めることができ、または、圧密加工において温度及び圧縮制御を行うことで、余分な水分の排出が可能で、加圧前接合材NW内部の水蒸気圧が均一に好適に調節されることから、圧縮加工後の膨らみ変形等も抑制される。よって、十分な強度が確保され安定した寸法形状性を有する圧密材PWを形成することが可能である。したがって、オイルパームの樹幹全体の有効活用を図ることができる。
特に、乾燥させたオイルパーム基材Wのうち、乾燥後の気乾比重が小さい表裏に配置して積層した場合には、上述したように、上プレス盤10A及び下プレス盤10Bに接触する表裏層に乾燥後の気乾比重が小さい材料が配設され、圧密加工がなされることになるから、乾燥後の気乾比重が小さい材料において上プレス盤10A及び下プレス盤10Bによって十分な加熱圧縮がされて木材相互間の比重の差が小さくなり、製品化後における寸法変化率の差も小さくなる。よって、製品化後における寸法形状の安定性が増す。
このように本実施の形態にかかるオイルパーム圧密材としての圧密材PWは、本来含水率が高く軟質なオイルパームの樹幹をオイルパーム基材Wとして剥いた後、乾燥させ、更に複数枚積層し圧密加工することによって、表面のみならず板厚全体における強度及び硬度が大きく向上され、床材、腰板材、屋内家具材、表面塗装して使用する住宅用外装材等、広範な用途が見込まれる。殊に、圧密加工によって表面硬度が高められ、厚みが薄くても十分な強度及び硬度が確保できることから、製品化において厚みを薄くすることが可能である。
更に、繊維方向を互いに直交させて積層した場合、圧密加工後の周囲環境条件の変化によって膨張収縮力が生じても互いのオイルパーム基材W同士が相互に作用し合って特定方向の反り変形が防止される。このとき、互いのオイルパーム基材Wの維管束はクロス状態になるから、互いの維管束が巻き込む状態となり、オイルパーム基材Wの維管束の巻き込み状態下で圧密加工することにより、セルロース、ヘミセルロース、リグニンが水素結合し、特に、アブラヤシの樹幹には糖類、リグニン、プラスチック成分等が多く含まれているから、これらの成分が分解や軟化して維管束の周囲に染み出し、再結晶化・再結合化される空間を形成することでバインダー機能が充実する。
[実施の形態2]
図4に示した圧密材PWは、加圧前接合材NWからオイルパーム基材Wのみを維管束等の繊維方向を交差させて積層し、平板金型の上型と下型とで圧縮形成したものであり、オイルパーム基材Wの維管束等の繊維方向を交差させて積層したものであるが、図7に示すように、オイルパーム基材Wの維管束等の繊維方向を交差させて積層し、積層された意匠面側の片面(または両面)にオイルパーム基材W以外の板材とした桧基材K1からなる木材基材を積層し、それを加圧前接合材NWとした圧密材PWを得ることができる。勿論、桧基材K1からなる木材基材を厚み0.25〜0.5mm程度の突板を木材基材とし、天然木化粧合板とすることもできる。
具体的には、意匠面側の片面または両面を、製材によって板状に形成したラワン基材、シナ基材、針葉樹基材の何れからか1枚とすることができる。または、意匠面側の片面または両面の基材の1枚をオイルパーム基材W以外の木材、例えば、桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした板材とすることもできる。この実施の形態では、桧基材K1の使用と仮定する。次いで、オイルパーム基材W2、オイルパーム基材W3の順序で重ねたものである。
このように、維管束等の繊維方向を平行させて積層し、桧基材K1と、オイルパーム基材W2,W3を配設し、オイルパーム基材W2と桧基材K1とを接合したものである。オイルパーム基材W2が含有する樹脂成分及び糖成分が、他の接着剤を使用しなくても確保され、桧基材K1とオイルパーム基材W2は、その含有する樹脂成分及び糖成分が桧基材K1の繊維に入り込み、固定化することにより、一体化する。また、オイルパーム基材W2とオイルパーム基材W3は、高温加圧状態で互いの維管束相互間に対向面の維管束が入り込む状態となり、この巻き込み状態下で圧密加工することにより、セルロース、ヘミセルロース、リグニンが水素結合し、特に、アブラヤシの樹幹には糖類、リグニン、プラスチック成分等が多く含まれているから、これらの成分が分解や軟化して維管束の周囲に染み出し、その後に再結晶化・再結合化されることでバインダーとして機能し、一体化が行われる。
殊に、繊維方向を互いに平行させて積層した場合でも、桧基材K1がそれらの歪を抑えるから、圧密加工後の周囲環境条件の変化によって膨張収縮力が生じても互いのオイルパーム基材W2,W3同士が相互に作用し合って特定方向の反り変形が生じようとしても、その変形が防止される。即ち、全オイルパーム基材Wの枚数が奇数枚の場合であっても、繊維方向を互いに直交させて積層したときと同様に、周囲環境条件の変化による歪み等が防止される。
この実施の形態においても、好ましくは、積層させるオイルパーム基材Wの繊維に対して平行に切断した面であって樹心側面同士、または繊維に対して平行に切断した面であって樹皮側面同士を対向させて積層するのが好ましい。即ち、オイルパーム幹WDの樹芯を通る直線位置でオイルパーム基材Wを分割し、対向させて配置にすると、互いの樹心側面同士または互いの樹皮側面同士が対向するようになり、圧密加工により接合させることによって、樹心側面と樹皮側面で細胞密度が異なることによる特定方向の反り変形が防止できる。
更に、桧基材K1はオイルパーム基材W2が含有する樹脂成分及び糖成分が、他の接着剤を使用しなくても確保され、互いのオイルパーム基材Wの繊維方向が平行状態であっても、高温加圧状態で互いの繊維方向に対向する面の繊維が入り込む状態となり、この状態下で圧密加工することにより、セルロース、ヘミセルロース、リグニンが水素結合し、特に、アブラヤシの樹幹には糖類、リグニン、プラスチック成分等が多く含まれているから、これらの成分が分解や軟化して維管束の周囲に染み出し、その後に再結晶化・再結合化されることでバインダとして機能し、一体化が行われることになる。
したがって、桧基材K1、オイルパーム基材W2,W3との接合が容易であり、オイルパーム基材W2,W3が彎曲しようとしても、桧基材K1がその彎曲に対応する伸縮が生じないから、桧基材K1は彎曲を防止する手段として設けることができる。
次に、本発明に関する基本的な実験について説明する。
本実施の形態では3枚のオイルパーム基材Wを用いていたが、本実験では5枚のオイルパーム基材W1,・・・,W5を用いた。その厚みを1.5mm,2.0mm,2.5mm,3.0mm,3.5mm,4.0mm,4.5mm,5.0mm,5.5mm,6.0mmのものを、その繊維長が直角に交差するように各同一厚さの5枚のオイルパーム基材Wを配置した加圧前接合材NWから圧縮して圧密材PWを製造した。
基本的に圧縮前の加圧前接合材NWの厚みに対して、圧縮率20〜80%の圧密加工を行った。供給する水蒸気の温度は、110〜210℃に上昇させ、その間に加えた圧縮力は20〜50kg/cm2である。ここで、1.5mmのオイルパーム基材Wは5枚積層することにより、7.5mmの加圧前接合材NWとなるが、実験室レベルでの所定の圧縮率で圧縮した場合の圧縮誤差及び解圧後の膨張によって数%以下であるが誤差が介在している。
また、念のため、本実験の5枚のオイルパーム基材Wは、その厚みを1.5mm,2.0mm,2.5mm,3.0mm,3.5mm,4.0mm,4.5mm,5.0mm,5.5mm,6.0mmのものを、その繊維長が平行になるように各同一厚さの5枚のオイルパーム基材Wを配置した加圧前接合材NWから圧縮して圧密材PWを製造した。
前者と同様に、基本的に圧縮前の加圧前接合材NWの厚みに対して、圧縮率を20〜80%程度とした圧密加工を行った圧密材PWを得た。供給する水蒸気の温度は、110℃から210℃に上昇させ、その間に加えた圧縮力は20〜50kg/cm2である。
表1では、繊維(維管束)長が直角に交差するように各同一厚さの5枚のオイルパーム基材Wを配置した加圧前接合材NWを「交差接合状態」と示し、繊維長が平行する加圧前接合材NWを「平行接合状態」として示した。表1は耐久試験の結果であり、4月〜6月の3か月間太陽光が使用者される場所に置き、自然の天候条件下で、晴れの日には10時と4時に水を30分間噴霧したものである。「交差接合状態」の1.5mmと2.0mmの圧密材PWでは、部分的に表面が面一でなくなり、内部で気泡の発生、剥離等が発生している可能性があった。即ち、使用環境条件の拘束を受けることが判明した。この試験では、自然界の温度の急変に対する対応を検討したものである。ここで、「交差接合状態」よりも「平行接合状態」の方が互いの結合が容易であり、良好な強度が得られることを証明している。繊維方向を互いに平行させて積層した場合であっても、圧密加工後の周囲環境条件の変化によって膨張収縮力が生じても互いのオイルパーム基材W同士が相互に作用し合って桧基材K1に特定方向の反り変形が生じないように機能するから、その変形が防止され、機械的強度を上げることができる。即ち、全オイルパーム基材Wの枚数が奇数枚の場合であっても、繊維方向を互いに直交させて積層したときと同様に、周囲環境条件の変化による歪み等が防止される。
しかし、他の試料は、ヘミセルロースはリグニンとセルロースとの結び付ける機能を有しているから、オイルパーム幹WDの自然栽培されている状態では、互いにどれだけ干渉し合っているかは不明であるが、所定の温度(120℃以上)、例えば、リグニンの反応開始温度の80度以上に温度を上げることにより、ヘミセルロースの反応開始温度の60度以上となり、互いに反応し、接合力が強くなり、堅固な材料となることが判明した。
「交差接合状態」の1.5mmと2.0mmの積層合板PWでは、0.4〜1.2mmの維管束が交差すると、その独自性の強い維管束の交差位置では、ヘミセルロースがリグニンとセルロースとの結び付きを行っても、所定の温度及び圧縮力で得られる絶対的ヘミセルロース及びリグニン、セルロースの総量が少なく、接合が完全に行われていないと推定される。
また、発明者らは、過酷な使用条件として表2及び表3の接合強度を表す試験を行った。なお、多くの試料を使用したが、今回提出の試料は、顕著な特徴が表れているところを抽出したものである。
圧密材Aは3.0mmのオイルパーム基材W1,・・・,W4の4枚からなり、そのオイルパーム基材Wの厚みを3.0mmとしたものである。また、圧密材Bは4枚のオイルパーム基材Wからなり、そのオイルパーム基材Wの厚みを2.5mm+3.0mm+3.0mm+2.5mmとしたものである。圧密材Cは3枚のオイルパーム基材Wからなり、そのオイルパーム基材Wの厚みを2.5mm+3.0mm+2.5mmとしたものである。圧密材Dは3.0mmの3枚のオイルパーム基材Wからなり、そのオイルパーム基材Wの厚みを3.0mm+3.0mm+3.0mmとしたものである。
加圧前接合材NWと圧密材PWの全体の圧縮率は、式
{(加圧前接合材NWの厚み)−(圧密材PWの厚み)}/加圧前接合材NWの厚み
で算出した。
ここで、30℃の湯と、60℃の湯につけるという過酷な接合力の試験において、圧密材A及び圧密材Bは30℃の湯につけても90分以内に変化はなかった。しかし、60℃の湯につけると圧密材A及び圧密材Bは45分で積層面が軟化した。
また、圧密材Cでは、30℃の湯につけても30分で積層面が軟化した。即ち、これはヘミセルロースの反応開始温度の60℃以上の問題ではなく、圧縮力の影響が出ていると推定できる。圧縮力を大きくすると圧密材Cの内部の空気がなくなり、緻密な接合が行われるものの、圧縮力が弱いと繊維を潰すことなく形式的な接合が行われているに過ぎないので、そこに湯が入り全体が軟化したものと推定される。当然、圧密材Cは60℃の湯につけても15分で積層面が軟化した。
そして、圧密材Dは、オイルパーム基材Wの厚みを増加させ、圧縮力を増加させることにより、30℃の湯に45分以下では問題なく接合されており、また、60℃の湯でも15分以下では耐えている。したがって、圧縮力を大きくすることが必要要件であり、圧縮率からいえば60%以上、より好ましくは65%以上の圧縮率が望ましい。特に、70%以上の圧縮率であると安全性が高くなる。また、圧縮率が低い場合には、表面に撥水性のコーティング剤の塗布が望ましい。
即ち、実験的には、圧縮率が65%以上であると、オイルパーム基材Wを互いに繊維(維管束)長が直角に交差するように配置してなる加圧前接合材NWとし、しかも、オイルパーム基材Wの厚みは2.5mmに境界線があるから、2.5mm以上であることが望ましい。特に、自然界で30℃の湯中に圧密材PWが浸漬される条件は皆無であるが、それでも、オイルパーム基材Wの厚みは2.5mm、圧縮率が65%以上であれば、使用できることを示している。
また、60℃の湯中に圧密材PWが浸漬される条件は、ヘミセルロースがリグニンとセルロースとの結付きを阻害する可能性を確認するものであるが、圧縮率が65%以上であれば、それも現れ難いことを示している。
しかし、圧縮率の境界線が65%程度にあることを意味するものであるから、大量生産する場合には、望ましくは65%以上であり、また、オイルパーム基材Wの厚みも3.0mm以上、圧密加工した厚さでは1mm以上の厚みが望ましい。
更に、発明者らは、オイルパーム基材Wが直行する3枚からなり、各厚みが4mmのものを使用して図2及び図3と同様の実験を行った。圧縮率が50%を割る48.75%で60℃の湯に対して浸漬されないことが確認された。即ち、圧縮率は50%以上であればよく、圧縮率40%以上であれば実用的に問題が生じないことが確認された。
上記のように、本実施の形態のオイルパーム圧密材は、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状のオイルパーム基材Wと、そのオイルパーム基材Wに重ねて配設し、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状の別のオイルパーム基材Wとを具備し、オイルパーム基材W相互間をオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、オイルパーム基材W相互を一体に接合したものである。
所定長のオイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材Wと、別のオイルパーム基材Wを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるから、オイルパーム基材Wの接合が容易であり、オイルパーム基材Wが任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な厚みとしたオイルパーム圧密材を形成できる。
よって、オイルパーム幹WDを利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材は、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状のオイルパーム基材Wと、オイルパーム基材Wに併設配設し、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状の別のオイルパーム基材Wとを具備し、オイルパーム基材W相互間をオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、オイルパーム基材W相互を一体に接合したものである。
所定長のオイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材Wと、別のオイルパーム基材Wを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるから、オイルパーム基材Wの接合が容易であり、オイルパーム基材Wが任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。
よって、オイルパーム幹WDを利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材は、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状のオイルパーム基材Wと、オイルパーム基材Wに重ねて配設し、オイルパーム幹WDから製材した所定の形状の別のオイルパーム基材Wと、前記オイルパーム以外の木材から製材した木材基材とを具備し、オイルパーム基材W相互間と前記木材基材をオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、オイルパーム基材W相互を一体に接合したものである。
したがって、所定長のオイルパーム幹WDから製材したオイルパーム基材Wと、別のオイルパーム基材Wと桧基材K1等のような木材基材とを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。このとき、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合したオイルパーム圧密材が得られる。
オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、桧基材K1等のような木材基材をも接合するので、他の接着剤を使用しなくても確保され、オイルパーム基材Wと桧基材K1等のような木材基材との接合が容易であり、オイルパーム基材Wが任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。また、オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、桧基材K1等のような木材基材を接合するのに不足であっても、他の接着剤を使用する量が少なくなり、オイルパーム基材Wと桧基材K1等のような木材基材との接合が容易であり、オイルパーム基材Wが任意の厚みにできるから、使途に応じて必要な面積にしたオイルパーム圧密材を形成できる。
また、桧基材K1等のような木材基材とオイルパーム基材Wとの接合には、接合するオイルパーム基材Wの樹脂成分及び糖成分に、他のオイルパームの樹幹、茎葉、果房を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用してもよい。
よって、オイルパーム幹WDを利用し、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材が得られる。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材の圧密化は、オイルパーム基材W相互がその板の面方向に伸びないように規制して、オイルパーム基材Wの面に対して垂直方向の圧力を加えるものであり、効率よくオイルパーム基材Wの面に対して垂直方向の圧力が加わり、オイルパーム圧密材の全体が1回の圧密化によって形成できる。
また、上記実施の形態のオイルパーム圧密材の圧密化は、所定の温度条件下で圧力制御して、所定の時間それを維持し、解圧し、固定化するものである。したがって、所定の温度条件下で圧力制御して、所定の時間それを維持し、解圧して固定化するものであるから、ヒステリシスを小さくした、安定化したオイルパーム圧密材が得られる。
このオイルパーム幹WDは節、オイルパーム基材Wを作成する場合、均質なオイルパーム基材Wが得られ、結果的に、そのオイルパーム基材Wからなる圧密材PWは均質なものとなる。また、加える温度と圧力によってオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によってその接合力を変化させるから、加える温度と圧力の制御によって任意の接着力が得られる。そして、複数枚のオイルパーム基材Wをオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によって接合して圧密材PWを形成するものでは、他の合成樹脂、合成ゴムを接着材として使用していないから、自然に戻すことができる。
更に、オイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類の作用によって接合されるときの圧縮力によって、オイルパーム基材Wの空隙が殆どなくなり、緻密な組織になるから、耐水性があり、かつ、防水、防虫性に富み、建築材料として使用しても耐用年数が長くなる。
特に、ヘミセルロースはリグニンとセルロースとの結び付ける機能を有しており、オイルパーム幹WDの自然栽培されている状態では、互いにどれだけ干渉し合っているかは不明である。しかし、所定の温度、例えば、リグニンの反応開始温度の80度以上に温度を上げることにより、ヘミセルロースの反応開始温度の60度以上となり、互いに反応し、堅固な特性となることが確認された。
上記のように、本実施の形態のオイルパーム圧密材は、所定長のオイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wを形成し、それを圧密加工した後の1枚の厚みが1mm以上からなる1枚以上のオイルパーム基材Wと、所定形状のラワン基材、またはシナ基材、または針葉樹基材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。
したがって、オイルパーム基材W相互間から接合の際のオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の量が、他の接着剤を使用しなくても確保されるものである。また、1枚以上のオイルパーム基材Wと、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを圧縮、固定化し、一体に接合したものであるから、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、自然物で接合した圧密材PWが得られる。また、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材の何れかの1枚以上を芯材としたり、意匠面として使用できるから、用途に合わせた圧密材PWが製造できる。
よって、圧密材PW自体の機械的強度を強くし、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材となる。
このオイルパーム幹WDは節、年輪がないからオイルパーム基材Wを製材する場合、均質なオイルパーム基材Wが得られ、結果的に、そのオイルパーム基材Wからなる圧密材PWは均質なものとなる。また、加える温度と圧力によってオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によってその接合力を変化させるから、加える温度と圧力の制御によって任意の接着力が得られる。そして、複数枚のオイルパーム基材Wをオイルパーム幹WD自体が含有する樹脂成分及び糖成分によって接合して圧密材PWを形成するものでは、他の合成樹脂、合成ゴムを接着材として使用していないから、自然に戻すことができる。
更に、オイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類の作用によって接合されるときの圧縮力によって、オイルパーム基材Wの空隙が殆どなくなり、緻密な組織になるから、耐水性があり、かつ、防水、防虫性に富み、建築材料として使用しても耐用年数が長くなる。
特に、ヘミセルロースはリグニンとセルロースとの結び付ける機能を有しており、オイルパーム幹WDの自然栽培されている状態では、互いにどれだけ干渉し合っているかは不明である。しかし、所定の温度、例えば、リグニンの反応開始温度の80度以上に温度を上げることにより、ヘミセルロースの反応開始温度の60度以上となり、互いに反応し、堅固な特性となることが確認された。
上記実施の形態の積層合板は、所定長のオイルパーム幹WDから加圧前接合材NWを切り出し、それを圧密加工した後の1枚の厚みが1mm以上からなる1枚以上のオイルパーム基材Wと、所定長のラワンまたはシナまたは針葉樹の幹をその幹の長さ方向に板状に形成したラワン基材、またはシナ基材、または針葉樹基材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを一体に接合したものである。
したがって、圧密材PW自体の機械的強度を強くし、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材となる。
また、少なくとも圧密加工した1枚以上のオイルパーム基材Wと、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを一体に接合したものでは、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分が不足した場合には、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材の何れかの1枚以上の接合対象に接着剤を追加して貼り合せることにより、所望の圧密材PWを製造するものである。
よって、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分が不足した場合に接着剤を使用するものであるから、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用したオイルパーム圧密材が得られる。
このとき、オイルパーム基材Wと他の木材基材との接合に供する追加する接着剤には、接合するオイルパーム基材Wの樹脂成分及び糖成分に、他のオイルパームの樹幹、茎葉、果房を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用することもできる。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材は、所定長のオイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wを切り出して、それを圧密加工した後の1枚の厚みが1mm以上からなる1枚以上のオイルパーム基材Wと、所定長のラワン幹またはシナ幹または針葉樹幹から所定の厚みに切り出して形成したラワン基材、またはシナ基材、または針葉樹基材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを一体に接合したものである。
しかし、ラワン、シナ、針葉樹の何れかの1枚以上を所定長のラワンまたはシナまたは針葉樹の幹をその幹の長さ方向に板状に形成したラワン、シナ、針葉樹の何れかの1枚以上の板をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを一体に接合することもできる。
このとき、一体に接合は、圧密加工の位置工程として圧縮してもよいし、圧密加工とは別に接合するための圧縮としてもよい。
即ち、上記実施の形態のオイルパーム圧密材は、所定長のオイルパーム幹WDから所定の形状のオイルパーム基材Wとして形成し、それを圧密加工した後の1枚の厚みが1mm以上からなる1枚以上のオイルパーム基材Wと、所定長のラワンまたはシナまたは針葉樹等の他の木材の幹をその幹の長さ方向に板状に形成したラワン、シナ、針葉樹等の木材の何れかの1枚以上をオイルパーム基材Wに面して配置し、それらを一体に接合した構成とすることができる。
したがって、少なくとも圧密加工した1枚以上のオイルパーム基材Wと、ラワン、シナ、針葉樹の何れかの1枚以上の板材がオイルパーム基材Wに面して配置され、それらを一体に接合したものであるから、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分が不足した場合には、ラワン、シナ、針葉樹の何れかの1枚以上の接合対象に接着剤を追加して貼り合せることにより、所望の圧密材PWが得られる。
よって、圧密材PW自体の機械的強度を強くし、かつ、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用し、廉価なオイルパーム圧密材となる。
上記実施の形態のオイルパーム基材Wに面して配置し、一体に接合する1枚以上のオイルパーム基材Wと、ラワン基材またはシナ基材または針葉樹基材の何れかの1枚以上と一体に接合するオイルパーム基材Wは、その接合にオイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、それらを圧縮、固定化し、一体に接合したものである。
したがって、1枚以上のオイルパーム基材Wと、ラワン基材またはシナ基材または針葉樹基材の何れかの1枚以上を圧密材PWとして、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を用いて一体に接合できるから、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパーム幹WDが本来的に有している成分を利用した積層合板PWが得られる。
上記実施の形態のオイルパーム基材Wに面して配置し、一体に接合する1枚以上のオイルパーム基材Wの接合には、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分とし、ラワン基材またはシナ基材または針葉樹基材の何れかの1枚以上と一体に接合する接合面には、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分の他に、接合するオイルパーム基材Wと異なるオイルパームの樹幹、茎葉、果房を粉体化して得られる樹脂成分及び糖成分を加えて使用することもできる。または、他の接着剤を付加することもできる。1枚以上のオイルパーム基材Wの接合には、オイルパーム基材Wが含有する樹脂成分及び糖成分を使用し、更に、ラワン基材またはシナ基材または針葉樹基材の何れかの1枚以上の接合も堅固に行うことができるから、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を抑え、オイルパームが本来的に有している成分を利用した圧密材PWが得られる。
上記実施の形態の所定長のオイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wを切り出す工程を基材工程とすることができる。この基材工程には、桧基材K1等のようなオイルパーム以外の木材から形成する桧基材K1等のような木材基材を製材する工程を含ませることもできる。このように、桧基材K1等のような木材基材及びオイルパーム基材Wを乾燥する工程は、桧基材K1等のような木材基材及びオイルパーム基材Wを形成する工程と同一行程であっても、別工程であってもよく、これを乾燥工程とすることができる。
そして、乾燥させた桧基材K1等のような木材基材及びオイルパーム基材Wを所定の状態に複数枚加圧前接合材NWとして積層する工程は、通常、2枚乃至5枚の単位で積層して使用されるが、原理的には、2枚以上の積層であればよく、これを配置工程とすることができる。
特に、桧基材K1等のような木材基材の枚数をオイルパーム基材Wの枚数よりも少なくすることにより、少なくとも従来の合板に比較して、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒド系接着剤の使用を1/2以下に抑えることができる。
更に、オイルパーム基材W及び木材基材としてのラワン、シナ、針葉樹の基材、桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした基材の温度を上昇させるべく、水蒸気または電熱を導入して加熱または熱板で加熱する工程は、加熱エネルギを供給することから加熱工程とすることができる。更にまた、前記加熱工程によって加熱された前記積層されたラワン、シナ、針葉樹の基材、桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした基材、オイルパーム基材W及び桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした木材基材、オイルパーム基材Wの面に直角方向の圧縮力を加える工程は、所定の圧縮率で圧縮する圧縮工程とすることができる。
加えて、前記圧縮工程で所定時間圧縮した後、前記加熱工程で供給していた温度を降下させ、圧密材PWの圧縮状態を固定化し、所定の圧縮率で圧縮していた圧縮力を解圧するものであり、これを圧密材PWから捉えて固定化工程とすることができる。
このように、上記実施の形態の積層合板は、所定長のオイルパーム幹WDを製材して複数枚のオイルパーム基材W及びまたは桧基材K1等のような木材基材に形成するステップS10からなる基材工程と、そのオイルパーム基材Wを乾燥するステップS11からなる乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥させたオイルパーム基材Wを所定の状態に複数枚積層するステップS12からなる配置工程と、前記配置工程以降で前記積層されたラワン基材及びオイルパーム基材Wの温度を上昇させるべく加熱するステップS16からなる加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された前記積層されたオイルパーム基材Wに、オイルパーム基材Wの面に対して平行方向に延びるのを規制しながら、オイルパーム基材Wの面に対して直角方向の圧縮力を加えて所定時間圧縮するステップS17からなる圧縮工程と、前記圧縮工程で所定時間押圧した後、前記加熱工程で供給していた温度を降下させて冷却し、固定化させるステップS19からなる固定化工程を具備するものである。
したがって、これらの工程で使用されるオイルパーム幹WDは節、年輪がないからロータリーレースで外周から所定の厚みに剥いてオイルパーム基材Wを作成する場合、均質なオイルパーム基材Wが得られ、結果的に、そのオイルパーム基材Wからなる圧密材PWは均質なものとなる。また、加える温度と圧縮力によってオイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類の作用によってその接合力を変化させることができるから、加える温度と圧縮力の制御によって任意の接着力が得られる。そして、複数枚のラワン、シナ、針葉樹の基材、桧、杉、米桧、桧葉、米杉、唐松、赤松、栗、欅、槇、樫、桜、樅、栂等の木目を生かした基材及びオイルパーム基材Wをオイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類の作用によって接合して圧密材PWを形成するものであるから、他の合成樹脂、合成ゴムを接着材として使用していないから、自然に戻すことができ公害問題を引き起こさない。更に、オイルパーム幹WD自体が含有するリグニン等の樹脂成分及びセルロース、ヘミセルロース等の糖類の作用によって接合されるときの圧縮力によって、オイルパーム基材Wの空隙が殆どなくなり、緻密な組織になるから、耐水性があり、かつ、防水、防虫性に富み、建築材料として使用しても耐用年数が長くなる。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材の製造は、次のようにオイルパーム圧密材の製造方法の実施の形態として一般化できる。
所定長のオイルパーム幹WDからオイルパーム基材Wを切り出す工程及び所定長のオイルパーム以外の幹、例えば、桧基材K1等のような木材基材を切り出す工程からなるステップS10からなる基材工程と、前記基材工程で形成したオイルパーム基材W及びその他の基材を乾燥するステップS11からなる乾燥工程と、前記乾燥工程で乾燥させたオイルパーム基材W及び/または他の桧基材K1等のような木材基材を所定の状態に複数枚積層するステップS12からなる配置工程と、前記配置工程以降で前記積層されたオイルパーム基材W及び/または他の木材基材の温度を上昇させるべく加熱するステップS16からなる加熱工程と、前記加熱工程によって加熱された前記オイルパーム基材W及び他木材基材に、オイルパーム基材W及び/または他の木材基材の面に対して平行方向に延びるのを位置決め孔18または枠体20で規制しながら、オイルパーム基材W及び/または他の木材基材の面に対して直角方向の圧縮力を加えて所定時間圧縮するステップS17からなる圧縮工程と、前記圧縮工程で所定時間圧縮したオイルパーム基材W及び/または他の木材基材を、前記加熱工程で供給していた温度を降下させて固定化させるステップS19からなる固定化工程を具備するオイルパーム圧密材の製造方法とすることができる。
上記実施の形態の乾燥工程で乾燥させたオイルパーム基材W等を所定の状態に積層する配置工程の各辺を位置決めする枠体20または位置決め孔18は、所定の積載面を規制する枠体20または位置決め孔18であり、オイルパーム基材Wの面の上下及び左右を規制するものである。したがって、その圧縮力を加える面に対して直角方向にオイルパーム基材Wが伸びることが防止され、圧密材PWの位置によって厚い個所と薄い個所が生じることがない。
上記実施の形態のオイルパーム圧密材では、複数枚積層したオイルパーム基材Wの1枚を桧基材K1等のような木材基材の木目を生かした基材とし、オイルパーム基材W以外の1枚以上を含めて圧密材PWとして一体に接合したものである。このように、オイルパーム基材Wの接合組成物におけるオイルパーム基材Wをオイルパーム基材W以外の1枚以上と一体に接合してなる圧密材PWは、前記複数枚積層したオイルパーム基材Wをオイルパーム基材W以外の1枚以上として、図7のように、片側の露出面に配設することにより、当該桧基材K1等のような木材基材をオイルパーム基材Wの接着能力で接合することができる。また、それら片側の露出面に配設した木目を生かした意匠とすることができる。したがって、圧密材PWの片側の面のみを他の材料からなる薄い木材とすることができる。特に、化粧板として使用するのに好適である。
上記実施の形態の桧基材K1等のような木材基材及びオイルパーム基材Wを、所定の状態に複数枚積層する配置工程では、前記複数枚積層した桧基材K1及びオイルパーム基材Wの片側の面の1枚または両端面の2枚をオイルパーム基材W以外の木材等からなる桧基材K1等のような木材基材とし、オイルパーム基材W以外の桧基材K1等のような木材基材を含めて圧密材PWとして一体に接合したものである。ここでは、オイルパーム基材Wを1以上とすることができる。
勿論、オイルパーム基材W以外の木材等は、桧基材K1等のような木材基材とすることも、桧基材K1等のような木材基材に代わってシナ基材または針葉樹基材とすることもできる。或いはそれらの中から1枚または2枚の組み合わせとすることもできる。
本実施の形態のオイルパーム圧密材の製造方法のステップS11の乾燥工程は、オイルパーム基材Wの含水率を5%〜30%の範囲内に乾燥させるものであるから、クラック、変形、膨らみ、破裂等が防止される。よって、より安定した寸法形状性が確保され、歩留りも高いものとなる。また、含水率を5%〜30%の範囲内の乾燥状態であると、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材等との接合にも好適である。
本実施の形態のオイルパーム圧密材の製造におけるステップS11の加熱工程における加熱温度は、110℃〜170℃の範囲内としたものであるから、圧密加工における固定化不良や木材間の接合不良、また、表面炭化、材質強度の低化等の材質劣化を防止することができる。また、加熱温度が110℃〜170℃の範囲内であると、ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材等との接合にも好適である。
本実施の形態のオイルパーム圧密材の製造におけるステップS17の圧縮工程による所定の圧縮圧力は、1〜100kg/cm2の範囲内としたものであるから、圧密加工における固定化不良や木材間の接合不良、また表面クラックの発生を防止することができる。ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材等との接合にも問題がないことが確認された。
本実施の形態のオイルパーム圧密材の製造において、ステップS16の加熱工程及びステップS17の圧縮工程に要する時間は、10分間〜120分間の範囲内であることから、圧密加工における固定化不良や木材間の接合不良、また、表面の炭化を防止できる。ラワン基材、シナ基材、針葉樹基材等との接合にも問題がないことが発明者の実験によって確認された。
WD オイルパーム幹
W、W1,・・・,W5 オイルパーム基材
K1 桧基材
PW 圧密材
NW 加圧前接合材
MC 接着板製造装置
IS 内部空間
10 プレス盤
18 位置決め孔
20 枠体

Claims (5)

  1. オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、
    前記オイルパーム基材に重ねて配設し、オイルパームの幹から製材した所定の形状の別のオイルパーム基材とを具備し、
    前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したことを特徴とするオイルパーム圧密材。
  2. オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、
    前記オイルパーム基材に併設配設し、オイルパームの幹から製材した所定の形状の別のオイルパーム基材とを具備し、
    前記オイルパーム基材相互間を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したことを特徴とするオイルパーム圧密材。
  3. オイルパームの幹から製材した所定の形状のオイルパーム基材と、
    前記オイルパーム以外の木材から製材した木材基材とを具備し、
    前記オイルパーム基材と前記木材基材を前記オイルパーム基材が含有する樹脂成分及び糖成分を使用して圧密化し、前記オイルパーム基材相互を一体に接合したことを特徴とするオイルパーム圧密材。
  4. 前記圧密化は、前記両オイルパーム基材がその板の面方向に伸びないように規制して、前記両オイルパーム板の面に対して垂直方向の圧力を加えることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1つに記載のオイルパーム圧密材。
  5. 前記圧密化は、所定の温度条件下で圧力制御して、所定の時間それを維持し、解圧し、固定化することを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1つに記載のオイルパーム圧密材。
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