JP2014018109A - 農業用多層フィルム - Google Patents
農業用多層フィルム Download PDFInfo
- Publication number
- JP2014018109A JP2014018109A JP2012157636A JP2012157636A JP2014018109A JP 2014018109 A JP2014018109 A JP 2014018109A JP 2012157636 A JP2012157636 A JP 2012157636A JP 2012157636 A JP2012157636 A JP 2012157636A JP 2014018109 A JP2014018109 A JP 2014018109A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- group
- film
- compound
- agricultural
- multilayer film
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 0 CCC(C)(*)*C(*)(CC1(C)C)CC(CC)(C#C)N1[O-] Chemical compound CCC(C)(*)*C(*)(CC1(C)C)CC(CC)(C#C)N1[O-] 0.000 description 3
Classifications
-
- Y—GENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
- Y02—TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
- Y02A—TECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
- Y02A40/00—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
- Y02A40/10—Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in agriculture
- Y02A40/25—Greenhouse technology, e.g. cooling systems therefor
Landscapes
- Protection Of Plants (AREA)
- Greenhouses (AREA)
- Coating Of Shaped Articles Made Of Macromolecular Substances (AREA)
- Laminated Bodies (AREA)
Abstract
【課題】長期展張後、酸性雨、農薬を始めとする酸性条件下での防曇性の諸特性、及び防曇塗膜密着強度の低下が少ない農業用多層フィルムを提供する。
【解決手段】少なくとも外層、中間層及び内層を有し、ポリオレフィン系樹脂を含有してなる基材フィルムの表面に防曇剤組成物からなる塗膜層が設けられた農業用ポリオレフィン系多層フィルムであって、環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物Aを少なくとも中間層に含み、防曇剤組成物が、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする、記農業用多層フィルム。
【選択図】なし
【解決手段】少なくとも外層、中間層及び内層を有し、ポリオレフィン系樹脂を含有してなる基材フィルムの表面に防曇剤組成物からなる塗膜層が設けられた農業用ポリオレフィン系多層フィルムであって、環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物Aを少なくとも中間層に含み、防曇剤組成物が、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする、記農業用多層フィルム。
【選択図】なし
Description
本発明は、長期展張後、酸性雨、農薬を始めとする酸性条件下での防曇性の諸特性、及び防曇塗膜密着強度の低下が少ない農業用多層フィルムに関するものである。
近年、農業用作物を半促成又は抑制栽培して、その市場性、生産性を高めるため、農業用塩化ビニルフィルム(以下、農ビという)やポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、及びポリオレフィン系樹脂を主体とした農業用ポリオレフィン系樹脂フィルム(以下、農ポリ、農酢ビという)などの農業用被覆材による被覆下に有用植物を栽培する、いわゆるハウス栽培やトンネル栽培が盛んに行われている。なかでも、ポリオレフィン系樹脂を主体とした農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、密度が塩化ビニル樹脂より小さいために軽く、焼却しても有毒ガスの発生が少なく、更にインフレーション成型法により幅継ぎの為の接着加工を必要としない広幅フィルムが安価に提供できることなどから盛んに利用されるようになってきている。
この様な農業用ハウスは年々大型化しており、ハウスをフィルムで覆うためのフィルム展張作業は多くの人手を要するようになってきている。その一方で、農業従事者の数は年々減少すると共に高齢化が進行しており、毎年の展張作業に人手を確保することは容易ではない状況にある。この様な状況に鑑み、ハウスに展張するフィルムは展張作業が容易で極力張り替えまでの使用期間の長いフィルム、言いかえれば、2年以上の長寿命を有し、長期間にわたり当初性能を保持できる高性能な農業用フィルムの開発が求められている。この様な要求に対して、フィルムが具備し、長期間保持すべき性能としては、その用途に応じて、例えば、長期間展張後の防曇性、耐候性、耐農薬性などの様々な性能が要求される。従来より、これらの性能を成形品に付与するため、様々な添加剤を含有する樹脂組成物及びそれらに塗布する防曇塗膜が提案されている。
これら農業用フィルム、特に農業用ポリオレフィン系樹脂フィルムは、その表面が疎水性であるため、温度・湿度等の条件によってはフィルム表面に曇りを生じ、そのために太陽光線の透過が悪くなり、植物の生育を遅くしたり、あるいは曇りの微細水滴が集合して生じた水滴が栽培植物に落下することにより、幼芽が害を受けたり、病害の発生原因となったりする。
この様な不具合を解消するためには、ポリオレフィン系樹脂を始めとする農業用フィルムの表面に防曇性を付与すればよいことが知られており、その方法として、ポリオレフィン樹脂に界面活性剤のような親水性物質を練り混む方法、又はフィルム化した後に、その表面に、例えば、シリカ又はアルミナと界面活性剤との混合物を塗布する方法が各種提案されている。
しかしながら、前者の方法では、樹脂に練り混んだ親水性物質がフィルム表面に吹き出して配位することによりフィルムに防曇性を付与するため、防曇性を発現するまでの時間は短いものの、水によって流失しやすく、短期間の内に防曇性が消失するという問題がある。他方、後者の方法においては、特にポリオレフィン系樹脂フィルムと前記混合物との密着性が乏しいため、形成される塗膜は時間の経過と共に脱落してします。
また、防曇性を付与する他の方法として、フィルム化した後に、その表面にアクリル系とコロイダルシリカなどの無機質コロイドゾルを主成分とする防曇被膜を設けることも提案されている。しかしながら、従来提案されていた防曇塗膜と基材フィルムの組み合わせでは、長期間外気にさらされ、且つ、酸性雨や農薬等の酸性条件下にさらされる農業用フィルムでは、ハウス内換気の為にフィルムをパイプに巻き付け、巻き上げたり巻き下げたりしている内に防曇塗膜が剥離することがあり、それに伴う防曇性の諸性能が低下するという問題が生じていた。特に酸性雨や農薬等の酸性条件下にさらされた場合、防曇塗膜の表面にクラックが入り、塗膜と基材フィルムが剥がれ易くなり、又、防曇持続性も低下するという問題があった。
このように、通常使用時は勿論、酸性雨や農薬等の酸性条件下にさらされる環境でも、防曇塗膜表面にクラックが入りにくく、防曇性能の持続性と、防曇塗膜の密着性、耐久性、耐農薬性の良好なフィルムを得ることが難しかった。
一方、これら農業用フィルムの基材フィルム中にヒンダードアミン系化合物を耐候剤として含有させた樹脂組成物は広く用いられている。このような化合物として、例えば、ピペリジン環(本願の式(1)におけるR1−O−基の代わりにH−基であるもの)を1分子中に2つ以上有し、分子量500以上であるヒンダードアミン系耐候剤を挙げる事が出来る。既に、ヒンダードアミン系耐候剤は、例えば、特開昭59−86645号公報や特開平2−167350号公報)に開示されているように、樹脂中に少量添加することでポリオレフィン系樹脂の耐候性が著しく向上すると共に、その効果が長期間保たれ、ポリオレフィン系樹脂フィルムの光沢や色調の変化が著しく抑制されることから好ましく使用されている。しかしながら、このようなヒンダードアミン系耐候剤含有樹脂組成物から得られる成形品は、使用時、例えば酸性雨や農薬に曝露される条件でその効果を著しく低下させ、耐酸性、耐農薬性を要求される農業用フィルムなどの用途には満足に使用し得るものではなかった。
耐酸性を向上させることを目的に、種々のヒンダードアミン化合物が提案されており、例えば、特開平11−80569号公報に示すような化合物は、添加することにより耐酸性を改善することが可能である。しかしながら、農業用フィルムとして具備すべき種々の性能、例えば酸性条件下以外での長期耐候性や防曇持続性、又は酸性条件下での防曇塗膜の長期密着性等を得るための具体的記載に欠けるものであった。
また、特開2001−2842号公報には、トリアジン系紫外線吸収剤及びヒンダードアミンを側鎖に有するエチレン系共重合体を添加した樹脂組成物が提案されている。しかしながら、本出願記載の添加量で農業用フィルムを作成した場合でも未だ酸性条件下での耐候性は不十分なものであった。
本発明の目的は、基材フィルムに防曇塗膜を塗布した場合に、防曇性の諸特性、及び長期防曇持続性に優れ、且つ、農薬、酸性雨を始めとする酸性条件下においても、良好な防曇性の諸特性、長期防曇性、耐候性を示し、かつ、耐候剤のブリードアウトが抑制された、長期耐候性能の低下がない農業用フィルムに関し、さらに詳しくは、農業用フィルムに使用した場合、防曇性の諸特性、長期防曇持続性、耐久性、耐農薬性に優れた農業用被覆材用フィルムを提供することにある。
本発明者は、鋭意検討を行った結果、特定の構造を有する光安定剤と特定の紫外線吸収剤とを配合したポリオレフィン系樹脂からなる基材フィルムに特定の組成を有する防曇剤組成物を塗布することにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成した。
すなわち、本発明は、
[1]少なくとも外層、中間層及び内層を有し、ポリオレフィン系樹脂を含有してなる基材フィルムの表面に防曇剤組成物からなる塗膜層が設けられた農業用ポリオレフィン系多層フィルムであって、
以下の式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物Aを少なくとも中間層に含み、
(R1は、官能基または化合物(オリゴマー、ポリマーを含む)を表す。)
前記防曇剤組成物が、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする、前記農業用多層フィルム、
[2]化合物Aが、以下の式(2)で表される化合物を平均分子量300以上の重合体に付加した付加体であることを特徴とする、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、nは1〜4の整数を表し、R2及びR3は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は任意の置換基を表す。)、
[3]化合物Aが、以下の式(3)で表される化合物を平均分子量300以上の重合体に付加した付加体であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、nは1〜4の整数を表し、Xは−O−又は−NH−を表し、R3は水素原子又は任意の置換基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族アシル基、脂肪族多価アシル基、芳香族アシル基又は芳香族多価アシル基を表す。)、
[4]化合物Aが以下の式(4)で表される、[1]又は[2]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R5は、水素原子又は任意の置換基を表し、Eは、炭素数60〜1、000、000のアルキル基であり、かつ該アルキル基のアルキル鎖はアルキル置換基、芳香族置換基及び置換基としての酸性基を含有すること並びにアルケン単位及びヘテロ原子により中断されることが可能であり、n'は、1〜1000の整数である)、
[5]アルキル基Eが、ロウに由来する、[4]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム、
[6]化合物Aが以下の式(5)で表される、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、mは1ないし15の範囲で、
R1は、C1〜C20のアルキル基、またはシクロアルキル基を示し、
R12は、置換基を有してもよい、炭素原子数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基を示し、
Bは、互いに独立して、Cl,−OR13、−N(R14)(R15)又は、−Y−に式(1)の基が結合した基を示し、
ここで、
R13、R14、R15は、各々水素原子、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を表し、
−Y−は、−O−又は>N−R16を表し、
R11又はR16は、各々、式(1)で示される基又はR13に与えられた定義の一つを表す。)、
[7]化合物Aが、以下の式(6)で表される、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R6は、C1〜C12のアルキル基を示し、
Zは、C1〜C4のアルキレン基、またはカルボニル基(C=O)を示す。)、
[8]以下の式(7)で表れる化合物が少なくとも中間層に含まれている、[1]〜[7]のいずれか1に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R7〜R11は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す)、
[9]合成樹脂バインダーが、アクリル系樹脂及び/又はウレタン系樹脂であり、無機質コロイドゾルがコロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナである、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム、
[10]基材フィルムが、エチレン(A)と下記式(8)で表される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体を含有する層を少なくとも1層有する、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、R14は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、及び
[11]前記基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルムを、提供するものである。
[1]少なくとも外層、中間層及び内層を有し、ポリオレフィン系樹脂を含有してなる基材フィルムの表面に防曇剤組成物からなる塗膜層が設けられた農業用ポリオレフィン系多層フィルムであって、
以下の式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物Aを少なくとも中間層に含み、
(R1は、官能基または化合物(オリゴマー、ポリマーを含む)を表す。)
前記防曇剤組成物が、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする、前記農業用多層フィルム、
[2]化合物Aが、以下の式(2)で表される化合物を平均分子量300以上の重合体に付加した付加体であることを特徴とする、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、nは1〜4の整数を表し、R2及びR3は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は任意の置換基を表す。)、
[3]化合物Aが、以下の式(3)で表される化合物を平均分子量300以上の重合体に付加した付加体であることを特徴とする、[1]又は[2]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、nは1〜4の整数を表し、Xは−O−又は−NH−を表し、R3は水素原子又は任意の置換基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族アシル基、脂肪族多価アシル基、芳香族アシル基又は芳香族多価アシル基を表す。)、
[4]化合物Aが以下の式(4)で表される、[1]又は[2]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R5は、水素原子又は任意の置換基を表し、Eは、炭素数60〜1、000、000のアルキル基であり、かつ該アルキル基のアルキル鎖はアルキル置換基、芳香族置換基及び置換基としての酸性基を含有すること並びにアルケン単位及びヘテロ原子により中断されることが可能であり、n'は、1〜1000の整数である)、
[5]アルキル基Eが、ロウに由来する、[4]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム、
[6]化合物Aが以下の式(5)で表される、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、mは1ないし15の範囲で、
R1は、C1〜C20のアルキル基、またはシクロアルキル基を示し、
R12は、置換基を有してもよい、炭素原子数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基を示し、
Bは、互いに独立して、Cl,−OR13、−N(R14)(R15)又は、−Y−に式(1)の基が結合した基を示し、
ここで、
R13、R14、R15は、各々水素原子、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を表し、
−Y−は、−O−又は>N−R16を表し、
R11又はR16は、各々、式(1)で示される基又はR13に与えられた定義の一つを表す。)、
[7]化合物Aが、以下の式(6)で表される、[1]に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R6は、C1〜C12のアルキル基を示し、
Zは、C1〜C4のアルキレン基、またはカルボニル基(C=O)を示す。)、
[8]以下の式(7)で表れる化合物が少なくとも中間層に含まれている、[1]〜[7]のいずれか1に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R7〜R11は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す)、
[9]合成樹脂バインダーが、アクリル系樹脂及び/又はウレタン系樹脂であり、無機質コロイドゾルがコロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナである、[1]〜[8]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム、
[10]基材フィルムが、エチレン(A)と下記式(8)で表される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体を含有する層を少なくとも1層有する、[1]〜[9]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム
(式中、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、R14は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。)、及び
[11]前記基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない、[1]〜[10]のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルムを、提供するものである。
本発明の農業用多層フィルムは、長期にわたり防曇性及びその諸特性を持続し、農薬や酸性雨等を始めとする酸性条件下に於いても良好な防曇性、防曇塗膜密着性、耐候性に優れるうえ、農業用フィルムとして具備すべき性能をバランス良く有している。特に、本発明に係るヒンダードアミン化合物、紫外線吸収剤及び/又はエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いた場合、耐候性、耐農薬性、耐ブリードアウト性が優れ、かかる用途において本発明の効果が特に発揮されるうえ、該フィルムに防曇塗膜を設けた場合には、ブリードアウトが抑えられ該基材との接着性が低下しないので好ましい。
本発明の農業用多層フィルムは、透明でも、梨地でも、半梨地でもよく、ハウス、トンネル、マルチング用、袋掛用等の農業用フィルム(いわゆる農ビ、農ポリ、農サクビ、農PO、硬質フィルム等)の用途に好適に使用することができる。
本発明の農業用多層フィルムは、透明でも、梨地でも、半梨地でもよく、ハウス、トンネル、マルチング用、袋掛用等の農業用フィルム(いわゆる農ビ、農ポリ、農サクビ、農PO、硬質フィルム等)の用途に好適に使用することができる。
基材フィルム
本発明における基材フィルムは、少なくとも外層、中間層及び内層を有する3層以上の積層構造を有する。ここで、内層とは、本発明の農業用多層フィルムをハウスに展張した際に、ハウスの内側となる層をいう。
本発明における基材フィルムは、少なくとも外層、中間層及び内層を有する3層以上の積層構造を有する。ここで、内層とは、本発明の農業用多層フィルムをハウスに展張した際に、ハウスの内側となる層をいう。
本発明においては、基材フィルムがポリオレフィン系樹脂で構成されていることが好ましい。ポリオレフィン系樹脂としては、α−オレフィン系の単独重合体、α−オレフィンを主成分とする異種単量体との共重合体、α−オレフィンと共役ジエンまたは非共役ジエン等の多不飽和化合物、アクリル酸、メタクリル酸、酢酸ビニル等との共重合体などがあげられ、例えば高密度、低密度または直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン共重合体、エチレン−4−メチル−1−ペンテン共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体等が挙げられる。これらのうち、密度が0.910〜0.935の低密度ポリエチレンやエチレン−α−オレフィン共重合体および酢酸ビニル含有量が30重量%以下のエチレン−酢酸ビニル共重合体が、透明性や耐候性および価格の点から農業用フィルムとして好ましい。また、本発明において、ポリオレフィン系樹脂の少なくとも一成分としてメタロセン触媒で共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合樹脂を使用することができる。
本発明に用いるメタロセン触媒により共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合体樹脂は、通常メタロセンポリエチレンといわれているものであり、エチレンと1−ブテン、1−ペンテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、1−オクテン、1−デセン等、炭素原子数4〜10のα−オレフィンとの共重合体が挙げられる。これらの中でも、樹脂の強度と生産コストの点から、炭素原子数4〜8のα−オレフィンとの共重合体がより好ましい。
この共重合体は、(I法)(特開昭58−19309号、特開昭59−95292号などに記載されている方法、即ちメタロセン触媒、特にメタロセン・アンモキサン触媒、又は、例えば、国際公開公報WO92/01723号明細書等に開示されているような、メタロセン化合物と、メタロセン化合物と反応して安定なイオンとなる化合物からなる触媒、又は、更には、特開平5−295020号、特開平5−295022号などに記載されているような、メタロセン化合物を無機化合物に担持させた触媒などを使用して、主成分のエチレンと従成分の炭素数4〜10のα−オレフィンとを、得られる共重合体の密度が0.900〜0.930g/cm3となるように共重合させる方法である。この重合方法としては、高圧イオン重合法、溶液法、スラリー法、気相法などを挙げることができる。
この共重合体は、(I法)(特開昭58−19309号、特開昭59−95292号などに記載されている方法、即ちメタロセン触媒、特にメタロセン・アンモキサン触媒、又は、例えば、国際公開公報WO92/01723号明細書等に開示されているような、メタロセン化合物と、メタロセン化合物と反応して安定なイオンとなる化合物からなる触媒、又は、更には、特開平5−295020号、特開平5−295022号などに記載されているような、メタロセン化合物を無機化合物に担持させた触媒などを使用して、主成分のエチレンと従成分の炭素数4〜10のα−オレフィンとを、得られる共重合体の密度が0.900〜0.930g/cm3となるように共重合させる方法である。この重合方法としては、高圧イオン重合法、溶液法、スラリー法、気相法などを挙げることができる。
該メタロセンポリエチレンのメルトフローレート(MFR)は、JIS−K6760による測定法で0.1〜10g/10分、より好ましくは0.2〜5g/10分の範囲にあることが好ましい。該MFRがこの範囲より大きいと、インフレーション成型時にフィルムが蛇行し巻き取りフィルムの端部が不揃いとなり、成型安定性に欠ける。また、該MFRがこの範囲より小さいと成形機への負荷が増大するため、生産速度を減少させて圧力の増大を抑制しなければならず、生産性が著しく低下し実用性に乏しい。
該メタロセンポリエチレンの密度はJIS−K6760による測定法で0.900〜0.930g/cm3、より好ましくは0.910〜0.925g/cm3の範囲にあることが好ましい。該密度がこの範囲より大きいとフィルムの透明性が悪化するとともに、ハウスへの展張時にシワや弛みを生じやすく、また、該密度がこの範囲より小さいと、ベタツキによりブロッキングが生じ、ハウスへの展張作業時の開口性やフィルムの展開性が著しく悪化するため実用性に乏しい。
該メタロセンポリエチレンの分子量分布(重量平均分子量/数平均分子量)はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によって求められる。この場合の分子量分布は1.5〜3.5、好ましくは1.5〜3.0の範囲にあることが好ましい。該分子量分布がこの範囲より大きいと機械的強度が低下するとともに、低分子量成分のブリードアウトにより防塵性が悪化するため好ましくない。該分子量分布がこの範囲より小さいと、成形時にフィルムが蛇行しバブルの安定性が著しく悪化する。
本発明の好ましい態様においては、基材フィルムの外層及び内層には、樹脂成分として、高圧ラジカル法低密度ポリエチレン(HP−LDPE)が含まれる。本発明においては、MFRが0.1〜5g/10分であり、かつ、密度が0.910〜0.925g/cm3の範囲にあるHP−LDPEが成形性や透明性、柔軟性及び価格の点から好ましい。
本発明の好ましい態様としては、基材フィルムの外層、又は外層と内層の樹脂成分として、メタロセン触媒で共重合して得られるエチレン−α−オレフィン共重合樹脂を45重量%以上100重量%以下、好ましくは55重量%以上95重量%以下含有する樹脂組成物を用い、中間層又は、中間層と内層に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を45重量%以上100重量%以下、好ましくは55重量%以上98重量%以下含有する樹脂組成物を用いることが好ましい。
化合物A
本発明のポリオレフィン系農業用多層フィルムは、以下の式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物A(以下「光安定剤」とも言う。)を少なくとも中間層に含む。
式(1)中、R1は、官能基または化合物(オリゴマー、ポリマーを含む)を表す。
本発明のポリオレフィン系農業用多層フィルムは、以下の式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有し、分子量が1000以上である化合物A(以下「光安定剤」とも言う。)を少なくとも中間層に含む。
式(1)中、R1は、官能基または化合物(オリゴマー、ポリマーを含む)を表す。
式(1)で表される化合物Aは、好ましくは大きく2つのタイプに分別される。その一つとして、化合物中にトリアジン骨格を有する分子量2000以上(好ましくは5000以下)のヒンダードアミン系化合物である(タイプ1)。このタイプの化合物は、式(1)の環構造が、好ましくは、2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体及びその混合物であり、好ましくは、R1がC1〜C20のアルキル基、またはシクロヘキシル基またはオクチル基である。
タイプ1のトリアジン骨格を有する好ましいヒンダードアミン化合物の例としては、以下の式(5)で表されるものが挙げられる。
式(5)において、mは1ないし15の範囲で、R1は、C1〜C20のアルキル基、またはシクロアルキル基を示す。R12は、置換基を有してもよい、炭素原子数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基を示す。Bは、互いに独立して、Cl,−OR13、−N(R14)(R15)又は、−Y−に式(1)の基が結合した基を示し、ここで、R13、R14、R15は、各々水素原子、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を表し、−Y−は、−O−又は>N−R16を表す。R11又はR16は、各々、式(1)で示される基又はR13に与えられた定義の一つを表す。
式(5)において、mは1ないし15の範囲で、R1は、C1〜C20のアルキル基、またはシクロアルキル基を示す。R12は、置換基を有してもよい、炭素原子数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基を示す。Bは、互いに独立して、Cl,−OR13、−N(R14)(R15)又は、−Y−に式(1)の基が結合した基を示し、ここで、R13、R14、R15は、各々水素原子、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を表し、−Y−は、−O−又は>N−R16を表す。R11又はR16は、各々、式(1)で示される基又はR13に与えられた定義の一つを表す。
式(5)の化合物として好ましくは、R12がC2〜C12のアルキレン基で、Bが、−N(アルキル基)−式(1)の基、または、−N(R14)(R15)であり、R11が式(1)の基、であり、式(1)中のR1がC1〜6のアルキル基が挙げられる。特に好ましくはR12がC6のアルキレン基、Bが−N(C4H9)−式(1)の基又は−N−(C4H9)2、R11が式(1)の基、であり式(1)中のR1がC3のアルキル基である化合物が挙げられる。
タイプ1のトリアジン骨格を有するヒンダードアミン化合物として、例えば、TINUVINNOR371(チバ・スペシャルティーケミカルズ(株)製)が挙げられる。この化合物は、通常の農業用フィルムに一般的に用いられるヒンダードアミン系耐候剤(キマソーブ944:トリアジン骨格を有し、上記式(1)における−O−R1の代わりに、水素原子が結合したタイプの化合物。)と類似した分子量のため、同様の添加方法でフィルムの耐酸性を改良できる。しかしながら、この化合物自体が着色しているため、高い透明性が要求される農業用フィルムに用いる場合は、添加量、添加方法で工夫が必要となる。好ましい態様としては多層フィルムの中間層に上記特定のヒンダードアミン化合物を含有し、他層に他のヒンダードアミン化合物を含有することが挙げられる。
式(1)で表される化合物Aの他方のタイプは、以下の式(2)で表される化合物を分子量300以上(好ましくは分子量2000以上)の重合体に付加した付加体である(タイプ2)。
式(2)中、nは1〜4の整数を表し、R2及びR3は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は任意の置換基を表す。
式(2)中、nは1〜4の整数を表し、R2及びR3は同一でも異なっていてもよく、それぞれ水素原子又は任意の置換基を表す。
R2、R3における任意の置換基としては、アルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基、シクロアルキル基、シクロアルキルカルボニル基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、ハロゲン原子などがあげられるが、これらに限定されない。また、これら置換基はさらに置換基を有してもよい。また、シクロアルキル基やシクロカルボニル基中の1またはそれ以上の炭素原子は、酸素、窒素、硫黄、リンまたはケイ素などの1又はそれ以上のヘテロ原子で置換されていてもよい。また、R2の任意の置換基はカルボニル酸素やイミノ基(=NR')を表す結合であってもよく、この場合、−R3の基は存在しない。
また、n=2またはそれ以上では、R2は、−O−CO−(CH2)x−CO−O−(xは1以上の整数)などのような2以上のニトロキシ基を橋架けする基であってもよい。
また、本発明において、タイプ2の化合物Aの好ましい態様は、以下の式(3)で表される化合物を平均分子量300以上(好ましくは分子量2000以上)の重合体に付加した付加体である。
式(3)中、nは1〜4の整数を表し、Xは−O−又は−NH−を表し、R3は水素原子又は任意の置換基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族アシル基、脂肪族多価アシル基、芳香族アシル基又は芳香族多価アシル基を表す。
式(3)中、nは1〜4の整数を表し、Xは−O−又は−NH−を表し、R3は水素原子又は任意の置換基を表し、R4は水素原子、炭素数1〜20の脂肪族アシル基、脂肪族多価アシル基、芳香族アシル基又は芳香族多価アシル基を表す。
分子量300以上の重合体としては、基材としてポリオレフィン系樹脂を用いる場合、ポリプロピレン、高密度ポリエチレン、低密度ポリエチレン、直鎖低密度ポリエチレンなどのポリオレフィンなどの不飽和結合を有する重合体が挙げられるを好ましく使用することが出来る。また、本発明における重合体には、所謂ポリマー以外に、天然または合成ワックスのような長鎖アルカンも含まれる。好ましいワックスとしては、ポリエチレンワックスやポリプロピレンワックスなどのポリオレフィンワックスがあげられる。また、本発明においては、ポリオレフィンワックスの長鎖アルカンは、直鎖でも分岐していてもよく、二本以上の主鎖が架橋していてもよい。
また、ポリオレフィンワックスの分子中に炭素・炭素二重結合を形成させて、式
(2)又は(3)のヒンダードアミン化合物を付加することもできる。また、ポリオレフィンワックスの分子中に炭素・炭素二重結合を形成させて、更にその二重結合を、反応性基に変換することにより、式(2)又は(3)のヒンダードアミン化合物の付加を行うことが出来る。
また、ポリオレフィンワックスの分子中に炭素・炭素二重結合を形成させて、式
(2)又は(3)のヒンダードアミン化合物を付加することもできる。また、ポリオレフィンワックスの分子中に炭素・炭素二重結合を形成させて、更にその二重結合を、反応性基に変換することにより、式(2)又は(3)のヒンダードアミン化合物の付加を行うことが出来る。
式(2)又は(3)で表される化合物の分子量300以上のポリエチレンワックスへの付加は、公知の方法で行うことができる。付加させるポリエチレンワックスとしては、熱分解法を用いたもの、チーグラー触媒を用いたもの、メタロセン触媒を用いたもの等任意のタイプを使用することが出来る。メタロセン触媒を用いたものは、例えば、三井化学(株)製のエクセレックスのようなポリオレフィンワックスが挙げられ、低分子量化、高硬度化、反応性基導入が容易である等の特徴があるが、コスト的には若干高くなる傾向がある。
タイプ2の化合物Aとしては、例えば、アデカスタブLA−900(旭電化(株)製)が挙げられる。
式(4)において、R5は、水素原子又は任意の置換基を表し、Eは、炭素数60〜1、000、000のアルキル基であり、かつ該アルキル基のアルキル鎖はアルキル置換基、芳香族置換基及び置換基としての酸性基を含有すること並びにアルケン単位及びヘテロ原子により中断されることが可能であり、n'は、1〜1000の整数である。
式(4)中のアルキル基Eは、好ましくはロウに由来する。
アルキル基Eは、全合成若しくは部分合成又は天然ロウの構造に相当する基である。
適当な天然ロウの例は、カルナウバロウ若しくはカンデリラロウのような植物ロウ、又はたとえばセラックのような動物源のロウを包含する。適当な部分合成ロウの例は、サラシモンタンロウ誘導体(たとえばエステル化により及び/又は部分加水分解により、可能的に化学変性される)である。
加えて、極性又は非極性の全合成ロウ(たとえばポリオレフィンロウのような)を用いることができる。非極性ポリオレフィンロウは、分枝状若しくは非分枝状ポリオレフィンポリマーの熱減成により又はオレフィンの直接重合により製造され得る。適当な重合方法の例は、オレフィン一般的にエチレンが高い圧力及び温度下で反応されて多少の分枝度を備えたロウを形成するフリーラジカル法、並びにまた有機金属触媒(たとえばチーグラー−ナッタ又はメタロセン触媒のような)を用いてエチレン及び/又はより高級の1−オレフィンが分枝状又は非分枝状ロウに重合される方法を包含する。
加えて、極性又は非極性の全合成ロウ(たとえばポリオレフィンロウのような)を用いることができる。非極性ポリオレフィンロウは、分枝状若しくは非分枝状ポリオレフィンポリマーの熱減成により又はオレフィンの直接重合により製造され得る。適当な重合方法の例は、オレフィン一般的にエチレンが高い圧力及び温度下で反応されて多少の分枝度を備えたロウを形成するフリーラジカル法、並びにまた有機金属触媒(たとえばチーグラー−ナッタ又はメタロセン触媒のような)を用いてエチレン及び/又はより高級の1−オレフィンが分枝状又は非分枝状ロウに重合される方法を包含する。
極性ポリオレフィンロウは、空気での酸化による又は極性オレフィンモノマー(それらの例は、アクリル酸又はマレイン酸無水物のようなα,β−不飽和カルボン酸及び/又はそれらの誘導体である)のグラフト結合によるような非極性ロウの相当する変性により形成される。また、更に、エチレンを極性コモノマーたとえばビニルアセテート若しくはアクリル酸と共重合することにより又はそうでなければ比較的高い分子質量の非ロウ様エチレンホモポリマー及びコポリマーの酸化減成によりポリオレフィンロウを製造することである。
適当なポリオレフィンロウは、エチレン又は1−オレフィンホモポリマー及びコポリマー(たとえばポリエチレン又はポリプロピレン)の熱減成により製造された減成ロウを包含する。更なる可能性は、フリーラジカル法での又はチーグラー−ナッタ若しくはメタロセン触媒を用いての重合により得られたロウ(それらの例は、エチレンの若しくはより高級の1−オレフィンのホモポリマー又はそれらの互いのコポリマーである)を用いることである。用いられる1−オレフィンは、3〜18個のC原子好ましくは3〜6個のC原子を有する線状又は分枝状オレフィンであり、そしてこれらのオレフィンがエステル基又は酸基のような極性官能基を含有することも可能である。それらの例は、プロペン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン又は1−オクタデセン、ビニルアセテート、アクリル酸及びアクリル酸エステル(メチルアクリレート又はエチルアクリレートのような)である。好ましいものは、エチレン若しくはプロペンのホモポリマー又はそれらの互いのコポリマーである。コポリマーは、重量により70〜99.9%好ましくは80〜99%の程度まで1種類のオレフィンで構成される。
上記に挙げられたポリオレフィンロウの変性により製造された極性ロウもまたアルキル基Eとすることができる。変性は、酸素含有ガスたとえば空気での酸化による及び/又はアクリル酸若しくはメタクリル酸、アクリル酸エステル(メチル又はエチルアクリレートのような)、マレイン酸無水物若しくはマレイン酸エステル(ジメチルマレエート又はジエチルマレエートのような)のようなα,β−不飽和酸若しくはそれらの誘導体でのグラフトによるような、原則として知られている方法により成し遂げられる。
アルキル基Eは、好ましくは、全合成ロウ(極性でも非極性でもよく、あるいは極性変性を受けていてもよい)の構造に相当する基である。
非極性の全合成ロウは、好ましくは、ポリオレフィンロウ又はフィッシャー−トロプシュパラフィンである。
非極性の全合成ロウは、好ましくは、分枝状若しくは非分枝状ポリオレフィンポリマーの熱減成により又はオレフィンの直接重合により製造されるポリオレフィンロウであり、好ましくは、エチレン、プロピレン及び/又は他のオレフィンのホモポリマー及びコポリマー(例えば、C3からC20のアルファオレフィンとのコポリマー)である。
非極性の全合成ロウは、好ましくは、チーグラー−ナッタ法又はメタロセン法により製造されるエチレン若しくはプロピレンのホモポリマー及びコポリマー又はエチレンとプロピレンとのコポリマーである。
R5における任意の置換基としては、アルキル基、ビニル基、アリル基、アリール基、アシル基、ヒドロキシ基、アルコキシ基、アミノ基、ヒドロキシルアミノ基、シクロアルキル基、シクロアルキルカルボニル基、ヘテロ環基、アリールオキシ基、ハロゲン原子などがあげられるが、これらに限定されない。また、これら置換基はさらに置換基を有してもよい。また、シクロアルキル基やシクロカルボニル基中の1またはそれ以上の炭素原子は、酸素、窒素、硫黄、リンまたはケイ素などの1又はそれ以上のヘテロ原子で置換されていてもよい。また、R5の任意の置換基はカルボニル酸素やイミノ基(=NR')を表す結合であってもよい。
このような式(4)で表される化合物としては、例えば、クラリアント社のHostavinNOWが挙げられる。
式(4)で表される化合物は、付加する重合体の分子量に応じて添加量を適宜選択することにより、耐農薬性を付与することができる。、また、当該化合物を使用することにより、長期耐候性能の低下がなく、呈色や臭気の問題がない農業用多層フィルムを提供することができる。
式(6)において、R6は、C1〜C12のアルキル基を示し、Zは、C1〜C4のアルキレン基、またはカルボニル基(C=O)を示す。
式(6)で表される化合物の例としては、LA−81及びNO−Alkyl−1(ADEKA社製)がある。
本発明の農業用多層フィルムにおける化合物Aの含有量は、フィルム中間層におけるポリオレフィン系樹脂組成物100重量部に対し、0.001〜10重量部未満、好ましくは0.01〜5重量部、更に好ましくは0.1〜4重量部である。
本発明の農業用多層フィルムにおける上記化合物Aの含有量は、基材フィルムの中間層中の樹脂100部に対して、0.001〜10重量部未満、好ましくは0.01〜5重量部、更に好ましくは0.1〜4重量部である。
本発明においては、化合物Aは、少なくとも中間層に含有されており、中間層のみ、全層、中間層と内層又は外層に含有されていてよい。中間層以外の層にヒンダードアミン化合物を添加する場合は、各層中の樹脂100部に対して、0.001〜10重量部未満、好ましくは0.01〜5重量部、更に好ましくは0.1〜4重量部の量で添加することができる。
本発明においては、化合物Aは、通常用いられる一種又は二種以上のその他のヒンダードアミン系耐候剤と組み合わせて用いることができる。更に、前記ヒンダードアミン化合物を含有しない層に対して、通常用いられる一種又は二種以上のヒンダードアミン系耐候剤を用いることもできる。例えば、前記ヒンダードアミン化合物を中間層に含有させ、その他の層には農業用として通常配合されるヒンダードアミン系耐候剤を含有させることもできる。また、同一の層に前記ヒンダードアミン化合物と農業用として通常配合されるヒンダードアミン系耐候剤を含有させることもできる。その場合は全層に前記ヒンダードアミン化合物を用いる場合よりコスト的に有利になる。
併用可能な農業用として通常配合されるヒンダードアミン系耐候剤としては、例えば、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)−2−ブチル−2−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)マロネート、テトラ(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、テトラ(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、ビス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジル)・ジ(トリデシル)ブタンテトラカルボキシレート、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{トリス(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジルオキシカルボニルオキシ)ブチルカルボニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5.5〕ウンデカン、1,5,8,12−テトラキス〔4,6−ビス{N−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ブチルアミノ}−1,3,5−トリアジン−2−イル〕−1,5,8,12−テトラアザドデカン、1−(2−ヒドロキシエチル)−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール/コハク酸ジメチル縮合物、2−第三オクチルアミノ−4,6−ジクロロ−s−トリアジン/N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン縮合物、N,N’−ビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)ヘキサメチレンジアミン/ジブロモエタン縮合物などがあげられる。
併用可能な市販のヒンダードアミン系化合物を例示すれば、TINUVIN765、TINUVIN770、TINUVIN780、TINUVIN144、TINUVIN622LD、CHIMASSORB119FL、CHIMASSORB944(以上、チバガイギー社製)、サノールLS−765(三共(株)製)、MARK LA−63、MARK LA−68、MARK LA−68、MARK LA−62、MARK LA−67、MARK LA−57(以上、アデカ・アーガス社製)、CYASORB UV−3346、CYASORBUV−3529、CYASORB UV−3581、CYASORB UV−3853等が挙げられる。これらのピペリジン環含有ヒンダードアミン化合物は、一種又は二種以上で用いられる。
本発明の好ましい態様においては、以下の式(7)で表れる化合物が少なくとも中間層に含有されている。式(7)で表される化合物は所謂トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤であり、この少なくとも一種を添加することにより更に良好な効果を得ることができる。
式(7)において、R7〜R11は、それぞれ独立して、水素原子又は炭素数1〜10のアルキル基を表す。より好ましくは、R7は炭素数6〜10のアルキル基、特に好ましくは炭素数6〜8のアルキル基であり、R8〜R11は、水素原子又は炭素数1〜2のアルキル基、特に好ましくは水素原子又はメチル基である。
式(7)において、R7の炭素数が上記範囲未満ではブリードアウトしやすくなるので好ましくなく、上記範囲を超えると耐候性が劣るので好ましくない。また、R8〜R11の炭素数が上記範囲未満ではブリードアウトしやすくなるので好ましくなく、上記範囲を超えると耐候性が劣るので好ましくない。特に、本発明においては、式(3)におけるR7がオクチル基であり、R8〜R11がメチル基である場合、又は、式(3)におけるR7がヘキシル基であり、R8〜R11が水素原子である場合に、特に耐ブリードアウト性、化学的安定性に優れた農業用フィルムが得られる。
式(7)で表されるトリアリールトリアジン系紫外線吸収剤の入手方法は特に限定されず、市販のものを使用することができる。例えばUV1164(サイテック製)、TINUVIN 1577 FF(チバ・スペシャルティーケミカルズ製)等を挙げることが出来る。
本発明の農業用多層フィルムにおける式(7)で表されるトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤の含有量は、フィルム全層中のポリオレフィン系樹脂100重量部に対し5重量部未満、好ましくは0.001〜3重量部、更に好ましくは0.003〜1重量部である。含有量が上記範囲未満では耐候性改良効果が低く、上記範囲を超えると、ブリードアウトによる透明性低下等の問題がある。
本発明においては、前記トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤は、少なくとも中間層に含有されており、中間層のみ、全層、中間層と内層又は外層に含有されていてもよい。また、このトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤は、通常用いられる一種又は二種以上のその他の紫外線吸収剤と組み合わせて用いることができる。更に、トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を含有しない層に対して、通常用いられる一種又は二種以上の紫外線吸収剤を用いることもできる。例えば、前記トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を中間層に含有させ、その他の層には農業用として通常配合される紫外線吸収剤を含有させることもできる。また、同一の層にトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤と農業用として通常配合される紫外線吸収剤を含有させることもできる。その場合は全層にトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を用いる場合よりコスト的に有利になる。
本発明において用いられる前記トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤は、ブリードアウト性が良好であることを特徴としているが、多層フィルムに添加する場合には、更にブリードアウト性を向上することが出来る。耐ブリードアウト性の良好な添加方法として、中間層中の単位体積当たりの紫外線吸収剤含有率X>内層中の単位体積当たりの紫外線吸収剤含有率Y、かつX>外層中の単位体積当たりの紫外線吸収剤含有率Zである農業用多層フィルムや、全フィルム中の紫外線吸収剤添加量の80%以上が中間層に含有されている農業用多層フィルム、更に多層フィルムの表面層以外(ハウス内層、ハウス外層以外:中間層とする)に紫外線吸収剤を添加してなる農業用多層フィルム等を挙げることが出来る。
使用可能な農業用として通常配合される紫外線吸収剤は、例えば、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、5,5’−メチレンビス(2−ヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン)等の2−ヒドロキシベンゾフェノン類;2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル) ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ第三ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−5’−第三オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’.5’−ジクミルフェニル) ベンゾトリアゾール、2,2’−メチレンビス(4−第三オクチル−6−ベンゾトリアゾリル)フェノール等の2−(2’−ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール類;フェニルサリシレート、レゾルシノールモノベンゾエート、2,4−ジ第三ブチルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、2,4−ジ第三アミルフェニル−3’,5’−ジ第三ブチル−4’−ヒドロキシベンゾエート、ヘキサデシル−3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンゾエート等のベンゾエート類;2−エチル−2’−エトキシオキザニリド、2−エトキシ−4’−ドデシルオキザニリド等の置換オキザニリド類;エチル−α−シアノ−β,β−ジフェニルアクリレート、メチル−2−シアノ−3−メチル−3−(p−メトキシフェニル)アクリレート等のシアノアクリレート類;2−(4,6−ジフェニル−1,3,5−トリアジン−2−イル)−5−[(ヘキシル)オキシ]−フェノール、2−[4,6−ビス(2,4−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン−2−イル]−5−(オクチロキシ)フェノール等のトリアジン類等があげられる。これらの紫外線吸収剤は、一種又は二種以上で用いられる。
かかるエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いることにより長期耐候性、耐ブリードアウト性に優れた農業用フィルムを得ることが出来る。前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、一般的農業用フィルムに用いられるヒンダードアミン系耐候剤と比較して、格段に長期耐候性を向上させる光安定剤としての効果を奏する。また、該エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体もまたブリードアウトしにくく、これを前記式(7)で表される紫外線吸収剤と併用することにより、ブリードアウトを抑制したまま格段に高い耐候性を得ることができる。
また、本発明においては、基材フィルムのいずれかの層に、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を添加することにより、防曇性塗膜の密着性が向上することから、より好ましい。
また、本発明においては、基材フィルムのいずれかの層に、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を添加することにより、防曇性塗膜の密着性が向上することから、より好ましい。
式(8)において、R12及びR13は、それぞれ独立して、水素原子又はメチル基を表し、R14は水素原子又は炭素数1〜4のアルキル基を表す。好ましくは、R12及びR13はそれぞれメチル基であり、R14は水素原子である。
式(8)で表されるビニル化合物(B)は公知であり、公知の方法、例えば特公昭47−8539号、特開昭48−65180号公報等に記載された方法にて合成することができる。
式(8)で表されるビニル化合物の代表例としては、4−アクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−アクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−エチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−メタクリロイルオキシ−1−ブチル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン、4−クロトノイルオキシ−1−プロピル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン等を挙げることができる。
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の好ましいものとしては、そのエチレン(A)と環状アミノビニル化合物(B)との和に対する該(B)の割合が0.0005〜0.85モル%、より好ましくは0.001〜0.55モル%であるものが挙げられる。すなわち、本共重合体の好ましいものは、側鎖にヒンダードアミン基を有するビニルモノマー(環状アミノビニル化合物(B))の含有量が少ない割に高い光安定性を有するものである。環状アミノビニル化合物(B)の濃度は0.0005モル%で充分に光安定化効果を発揮し、一方、0.85モル%を超えると実質的に不経済となる傾向にある。
また、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、該共重合体中に(B)が2個以上連続せず、孤立して存在する割合が(B)の総量に対して83%以上、好ましくは90%以上であるものが好ましい。
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体のMFR(JIS−K6760(190℃、2.16kg荷重)に準拠して測定した値)は、0.1〜200g/10分、好ましくは0.5〜20g/10分、より好ましくは1〜5g/10分である。MFRが上記範囲未満では、ポリオレフィン系樹脂とのなじみが悪く、ブレンドした場合、フィッシュアイやブツなどフィルム用途での可視欠点の原因となる。一方、MFRが上記範囲を超えると、分子量が大きい共重合体といえども拡散透失によるブリード、ブルーム現象が生起したり、ポリオレフィン系樹脂とブレンドした場合、得られる樹脂組成物の強度低下の原因となる。
さらに、前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、GPCを用い、単分散ポリスチレンにて検量線を作成し決定した、重量平均分子量と数平均分子量との比をもって表示されるMw/Mn(Q値)は3〜120の範囲にあることが望ましい。特に好ましい範囲は5〜20である。
前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、所要単量体を共重合条件に付すことによって製造されるが、高圧法低密度ポリエチレン製造装置での製造が可能である。通常はラジカル重合で製造され、使用される触媒は遊離基発生開始剤、例えばジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド類、パーオキシエステル類、ケトンパーオキサイド類、パーオキシケタール類、ハイドロパーオキサイド類、アゾ化合物等が有用である。重合装置はエチレンの高圧ラジカル重合法で一般的に用いられている連続攪拌式槽型反応器又は連続式管型反応器等を使用することができる。重合圧力は1000〜5000kg/cm2程度、重合温度は100〜400℃程度である。
本発明の農業用多層フィルム中における前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体の含有量は、基材フィルム全層中のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.5〜15重量部、特に好ましくは0.5〜10重量部である。この含有量が上記範囲未満では耐候性が劣るので好ましくなく、上記範囲を超えると経済性の点で好ましくない。
使用可能な市販のエチレン・環状アミノビニル共重合体としては、ノバテック LD・XJ100H(日本ポリケム(株)製)等が挙げられる。
本発明において用いられる前記エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、コスト的な観点から、必ずしも基材フィルムの全層に含有されている必要はなく、少なくとも1層含有されていればよい。また、本発明においては、少なくとも内層にエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を含有させることが好ましい。これにより、防曇性塗膜の密着性を有効に向上させることができる。
また、このエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、通常用いられる一種又は二種以上のヒンダードアミン系耐候剤と組み合わせて用いることができる。更に、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を含有しない層に対して、通常用いられる一種又は二種以上のヒンダードアミン系耐候剤を用いることもできる。エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、もちろん全層に含有させてもよいが、例えば最内層と最外層(ハウス外面)に含有させ、その他の層には、前述した、農業用として通常配合されるヒンダードアミン系光安定剤を含有させることもできる。また、同一の層にエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体と農業用として通常配合されるヒンダードアミン系光安定剤を含有させることもできる。その場合は全層にエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いる場合よりコスト的に有利になる。
また、このエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、通常用いられる一種又は二種以上のヒンダードアミン系耐候剤と組み合わせて用いることができる。更に、エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を含有しない層に対して、通常用いられる一種又は二種以上のヒンダードアミン系耐候剤を用いることもできる。エチレン・環状アミノビニル化合物共重合体は、もちろん全層に含有させてもよいが、例えば最内層と最外層(ハウス外面)に含有させ、その他の層には、前述した、農業用として通常配合されるヒンダードアミン系光安定剤を含有させることもできる。また、同一の層にエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体と農業用として通常配合されるヒンダードアミン系光安定剤を含有させることもできる。その場合は全層にエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いる場合よりコスト的に有利になる。
本発明における農業用多層フィルムは、赤外線吸収剤を添加することにより、良好な保温性を付与することが出来る。赤外線吸収剤は、保温剤として有効なMg、Ca、Al、Si及びLiの少なくとも1つの原子を含有する無機化合物(無機酸化物、無機水酸化物、ハイドロタルサイト類等)を使用できる。
式(9)で表される赤外線吸収剤(保温剤)の入手方法は特に限定されず、市販のものを使用することができ、例えば、DHT4A、SYHT−3(協和化学(株)製)等が挙げられる。
本発明で使用される赤外線吸収剤(保温剤)は、赤外線吸収能を有する無機微粒子であり、これらは一種又は二種以上で組み合わせて用いることができる。用いることのできる無機微粒子は特に制限はないが、成分:Si、Al、Mg、Caから選ばれた少なくとも1つの原子を含有する無機化合物を用いることが出来る。例えば、酸化マグネシウム、酸化カルシウム、酸化アルミニウム、酸化珪素、水酸化リチウム、水酸化マグネシウム、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、炭酸マグネシウム、炭酸カルシウム、硫酸カルシウム、硫酸マグネシウム、硫酸アルミニウム、燐酸リチウム、燐酸カルシウム、珪酸マグネシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニウム、アルミン酸カルシウム、アルミン酸マグネシウム、アルミノ珪酸ナトリウム、アルミノ珪酸カリウム、アルミノ珪酸カルシウム、カオリン、クレー、タルク、マイカ、ゼオライト、ハイドロタルサイト類化合物等が挙げられる。これらは結晶水を脱水したものであってもよい。
上記無機微粒子は天然物であってもよく、また合成品であってもよい。また、上記無機微粒子は、その結晶構造、結晶粒子径などに制限されることなく使用することが可能である。
上記の金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩および過塩基性有機酸塩を構成する金属種としては、Li,Na,K,Ca,Ba,Mg,Sr,Zn,Cd,Sn,Cs,Al,有機Snがあげられ、有機酸としては、カルボン酸、有機リン酸類またはフェノール類があげられる。
また、本発明の農業用多層フィルム中には、本発明の効果を損わない範囲内で、通常合成樹脂に使用される各種添加剤を併用することができる。それらの添加剤としては、例えば、金属の有機酸塩、塩基性有機酸塩および過塩基性有機酸塩、ハイドロタルサイト化合物、エポキシ化合物、β−ジケトン化合物、多価アルコール、ハロゲン酸素酸塩、硫黄系、フェノール系およびホスファイト系などの酸化防止剤、熱安定剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、アンチブロッキング剤、防曇剤、防霧剤などがあげられる。
上記防曇剤については特に制限はないが、公知の種々の非イオン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤等を始めとする、多価アルコールと高級脂肪酸類とから成る多価アルコール部分エステル系のものが好適である。このような防曇剤の具体例としては、例えば非イオン系界面活性剤、例えばソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノミリステート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベヘネート、ソルビタンとアルキレングリコールの縮合物と脂肪酸とのエステルなどのソルビタン系界面活性剤やグリセリンモノパルミテート、グリセリンモノステアレート、グリセリンモノラウレート、ジグリセリンモノパルミテート、グリセリンジパルミテート、グリセリンジステアレート、ジグリセリンモノパルミテート・モノステアレート、トリグリセリンモノステアレート、トリグリセリンジステアレートあるいはこれらのアルキレンオキシド付加物等などのグリセリン系界面活性剤やポリエチレングリコールモノステアレート、ポリエチレングリコールモノパルミテート、ポリエチレングリコールアルキルフェニルエーテルなどのポリエチレングリコール系界面活性剤やその他トリメチロールプロパンモノステアレートなどのトリメチロールプロパン系界面活性剤やペンタエリスリトールモノパルミテート、ペンタエリスリトールモノステアレートなどのペンタエリスリトール系界面活性剤、アルキルフェノールのアルキレンオキシド付加物;ソルビタン/グリセリンの縮合物と脂肪酸とのエステル、ソルビタン/アルキレングリコールの縮合物と脂肪酸とのエステル;ジグリセリンジオレートナトリウムラウリルサルフェート、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、セチルトリメチルアンモニウムクロライド、ドデシルアミン塩酸塩、ラウリン酸ラウリルアミドエチルリン酸塩、トリエチルセチルアンモニウムイオダイド、オレイルアミノジエチルアミン塩酸塩、ドデシルピリジニウム塩などやそれらの異性体を含むものなどを挙げることができる。
上記防霧剤としては、例えばフッ素系界面活性剤やシリコーン系界面活性剤が挙げられ、フッ素系界面活性剤の具体例としては、通常の界面活性剤の疎水基のCに結合したHの代わりにその一部または全部をFで置換した界面活性剤で、特にパーフルオロアルキル基またはパーフルオロアルケニル基を含有する界面活性剤である。以上の各種添加剤は、それぞれ1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。パーフルオロアルキル基を有する含フッ素化合物としては、例えば、アニオン系含フッ素界面活性剤、カチオン系含フッ素界面活性剤、両性含フッ素界面活性剤、ノニオン系含フッ素界面活性剤、含フッ素オリゴマーなどがあげられる。
上記パーフルオロアルキル基を有する含フッ素化合物の使用量は、基材フィルム全層中のポリオレフィン系樹脂100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、更に好ましくは0.01〜5重量部である。該含フッ素化合物の使用量が0.001重量部未満では防霧性効果がほとんど発揮されず、10重量部を超えても効果が飽和されるため好ましくない。
また、充てん剤としては、フィルムのベタツキを抑制するために、あるいは保温性をさらに高めるために、例えばシリカ、タルク、水酸化アルミニウム、ハイドロタルサイト、硫酸カルシウム、ケイ酸カルシウム、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、カオリンクレー、マイカ、アルミナ、炭酸マグネシウム、アルミン酸ナトリウム、導電性酸化亜鉛、リン酸リチウムなどが用いられる。これらの充てん剤は1種用いてもよいし、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記フェノール系酸化防止剤としては、例えば、2,6−ジ第三ブチル−p−クレゾール、2,6−ジフェニル−4−オクタデシロキシフェノール、ステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)−プロピオネート、ジステアリル(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ホスホネート、チオジエチレングリコールビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,6−ヘキサメチレンビス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸アミド〕、4,4’−チオビス(6−第三ブチル−m−クレゾール) 、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−第三ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−6−第三ブチルフェノール)、ビス〔3,3−ビス(4−ヒドロキシ−3−第三ブチルフェニル)ブチリックアシッド〕グリコールエステル、4,4’−ブチリデンビス(6−第三ブチル−m−クレゾール)、2,2’−エチリデンビス(4,6−ジ第三ブチルフェノール)、2,2’−エチリデンビス(4−第二ブチル−6−第三ブチルフェノール) 、1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタン、ビス〔2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−ヒドロキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル)フェニル〕テレフタレート、1,3,5−トリス(2,6−ジメチル−3−ヒドロキシ−4−第三ブチルベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドルキシベンジル)イソシアヌレート、1,3,5−トリス(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシベンジル)−2,4,6−トリメチルベンゼン、1,3,5−トリス〔(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシエチル〕イソシアヌレート、テトラキス〔メチレン−3−(3,5−ジ第三ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕メタン、2−第三ブチル−4−メチル−6−(2−アクリロイルオキシ−3−第三ブチル−5−メチルベンジル) フェノール、3,9−ビス〔1,1−ジメチル−2−{(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオニルオキシ}エチル〕−2,4,8,10−テトラオキサスピロ〔5. 5〕ウンデカン、トリエチレングリコールビス〔(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピオネート〕、n−オクタデシル3−(3’,5’−ジ−t−ブチル−4’−ヒドロキシフェニル)プロピオネート、テトラキス[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシメチル]メタン等があげられる。
上記ホスファイト系酸化防止剤としては、例えば、トリスノニルフェニルホスファイト、トリス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ホスファイト、トリス〔2−第三ブチル−4−(3−第三ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニルチオ)−5−メチルフェニル〕ホスファイト、トリデシルホスファイト、オクチルジフェニルホスファイト、ジ(デシル)モノフェニルホスファイト、モノデシルジフェニルホスファイト、モノ(ジノニルフェニル)ビス(ノニルフェニル)ホスファイト、ジ(トリデシル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ジステアリルペンタエリスリトールジホスファイト、ジ (ノニルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、ビス(2,6−ジ第三ブチル−4−メチルフェニル)ペンタエリスリトールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(トリデシル)イソプロピリデンジフェノールジホスファイト、テトラ(C 12-15 混合アルキル)−4,4’−n−ブチリデンビス(2−第三ブチル−5−メチルフェノール) ジホスファイト、ヘキサ(トリデシル)−1,1,3−トリス(2−メチル−4−ヒドロキシ−5−第三ブチルフェニル)ブタントリホスファイト、テトラキス(2,4−ジ第三ブチルフェニル)ビフェニレンジホスホナイト、2,2’−メチレンビス(4,6−ジ第三ブチルフェニル)( オクチル) ホスファイト、テトラキス(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)4,4’−ビフェニレン−ジ−ホスホナイト、2,2−メチレンビス(4,6−ジ−t−ブチルフェニル)オクチルホスファイト等があげられる。
前記式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有する化合物Aを少なくとも中間層に含む、本発明の農業用ポリオレフィン多層フィルムにおいては、硫黄系酸化防止剤は、ヒンダードアミン系化合物と拮抗してその効果を弱めるため、添加しないことが好ましい。
また、本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムにおいては、基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しないことが好ましい。本発明において、「基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない」とは、基材フィルムの配合における添加剤として、フェノール系酸化防止剤を添加しないことを意味する。基材フィルムの原料であるポリオレフィン系樹脂の中には、予めフェノール系酸化防止剤を含有する(内部添加されている)ものがあるが、本発明においては、基材フィルムの原料としてこのようなポリオレフィン系樹脂を用いる場合であっても、添加剤としてフェノール系酸化防止剤を添加しなければ、「基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない」場合に含まれる。
また、本発明の農業用ポリオレフィン系多層フィルムにおいては、基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しないことが好ましい。本発明において、「基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない」とは、基材フィルムの配合における添加剤として、フェノール系酸化防止剤を添加しないことを意味する。基材フィルムの原料であるポリオレフィン系樹脂の中には、予めフェノール系酸化防止剤を含有する(内部添加されている)ものがあるが、本発明においては、基材フィルムの原料としてこのようなポリオレフィン系樹脂を用いる場合であっても、添加剤としてフェノール系酸化防止剤を添加しなければ、「基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない」場合に含まれる。
本発明の一つの好ましい実施形態として、基材フィルムは、全層中のポリオレフィン系樹脂の重量に対して、フェノール系酸化防止剤を好ましくは0.05重量%未満、より好ましくは0.03重量%以下の濃度で含有する。基材フィルムが、全層中のポリオレフィン系樹脂の重量に対して、フェノール系酸化防止剤を0.05重量%以上含有すると、多層フィルムを経時保管した場合に325nmの光線透過率が低下する傾向にあり、325nm付近の紫外線は、ミツバチなどの昆虫の飛翔・交配と関係していることから、好ましくない。また、325nmの光線透過率が一旦低下した場合でも、フィルムを太陽光に曝すと、通常、光線透過率が徐々に上がる傾向にあるが、基材フィルム中のフェノール系酸化防止剤の含有量が0.05重量%以上であると、回復まで相当程度の時間を要するため好ましくない。基材フィルムの全層中でのフェノール系酸化防止剤の含有量が0.05重量%未満、好ましくは0.03重量%以下の場合は、325nmの光線透過率の低下を抑えることができ、また、一旦低下しても太陽光に曝すと、光線透過率の回復が速いことから好ましい。
前述のフェノール系酸化防止剤の添加量については、公知の方法でフィルムから定量分析する事が出来る。例えば、フィルムサンプルをソックスレー抽出等で有機溶媒に抽出し、GC−MS、ガスクロマトグラフィー、液体クロマトグラフィー等で定量分析する事が可能である。その際、リファレンスとして、フェノール系酸化防止剤の種類・添加量を振った参照用フィルムサンプルを作成し、定量分析の検量線を作成する事が出来る。このようにして作成した検量線を用いて対象サンプルの定量分析結果と比較することにより、フィルム中のフェノール系酸化防止剤量を見積もる事が出来る。この場合、抽出効率が問題になる場合があるが、時間をかけて抽出する等の工夫によりバラツキを減らし、より正確なフェノール系酸化防止剤量を見積もる事が出来る。参照に用いるフェノール系酸化防止剤はヒンダードタイプ、セミヒンダードタイプ等公知のものを使用することが出来るが、BHT、Irganox1076、Irgonox1010等一般的に入手可能なフェノール系酸化防止剤を使用することが出来る。GC−MSを用いた定量分析の場合、感度が高い利点はあるが、フラグメントを用いた定量分析になる為、換算値を用いた定量分析となる。換算の対象としては、公知のフェノール系酸化防止剤を用いる事が出来る。
上記着色剤としては例えば、フタロシアニンブルー、フタロシアニングリーン、ハンザイエロー、アリザリンレーキ、酸化チタン、亜鉛華、群青、パーマネントレッド、キナクリドン、カーボンブラック等を挙げることができる。
アンチブロッキング剤としては、珪藻土、合成シリカ、タルク、マイカ、ゼオライト等が挙げられる。これらアンチブロッキング剤は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができ、通常0.01〜0.5重量%の範囲が好ましい。
本発明の農業用多層フィルムは、上述した成分が組合わされて含有してなり、更に農業用フィルムに使用できる下記の任意成分を、必要に応じて含有させることができる。任意成分とは、その他安定剤、耐衝撃性改善剤、架橋剤、充填剤、発泡剤、帯電防止剤、造核剤、プレートアウト防止剤、表面処理剤、難燃剤、螢光剤、防黴剤、殺菌剤、金属不活性剤、離型剤、顔料、加工助剤などを挙げることができる。
本発明の農業用多層フィルムの製造において、各種添加剤を配合するには、各々必要量秤量し、リボンブレンダー、バンバリーミキサー、ヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、単軸又は二軸押出機、ロールなどの配合機や混練機その他従来から知られている配合機、混合機を使用すればよい。このようにして得られた樹脂組成物をフィルム化するには、それ自体公知の方法、例えば、溶融押出し成形法(Tダイ法、インフレーション法を含む)、カレンダー加工、ロール加工、押出成型加工、ブロー成型、インフレーション成型、溶融流延法、加圧成型加工、ペースト加工、粉体成型等の方法を好適に使用することができる。
本発明の農業用多層フィルムにおける基材フィルムは、少なくとも内層、中間層、外層の3層を有するが、それ以上の層、例えば5層からなっていてもよい。3層フィルムを構成する層比としては、成形性や透明性及び強度の点から1/0.5/1〜1/5/1の範囲が好ましく、1/2/1〜1/4/1の範囲がより好ましい。また、外層と内層の比率としては、特に規定されるものではないが、得られるフィルムのカール性から同程度の比率とするのが好ましい。
本発明における基材フィルムの厚みについては、強度やコストの点で0.01〜1mmの範囲のものが好ましく、0.05〜0.5mmのものがより好ましく、更に好ましくは0.05〜0.2mmである。この範囲未満では強度的に問題があり、この範囲を超えると成形が困難なうえ、展張作業性に問題がある。
本発明の農業用多層フィルムは、基材フィルムの最内層に接して防曇性被膜を形成することを特徴としている。この際、防曇塗膜に接するフィルムに多量の防曇剤が含まれると、不均一なフィルム表面への防曇剤の噴き出しにより、防曇塗膜を形成する際に支障がでる場合がある。但し、あらかじめ各層のポリオレフィン系樹脂に各種添加剤を濃縮配合したマスターバッチとして用いる場合に混練時の粘着防止剤として、あるいは、防曇性被膜を形成する際の表面改質剤として本発明の目的を損なわない範囲で少量を用いることができる。
また、本発明の農業用多層フィルムにおいては、それ以外の塗膜を形成することができる。例えば防塵性塗膜をハウス外面側に形成しても良い。その場合、本発明の効果である塗膜密着性の向上効果が防塵塗膜に対しても得られる場合がある。
本発明における防曇剤組成物としては、シリカゾル及び/又はアルミナゾル等の無機質コロイドゾルと、熱可塑性樹脂等のバインダー樹脂を主成分とする組成物等が挙げられる。好ましくは無機コロイド物質と親水性有機化合物を主成分とした防曇剤組成物や無機コロイド物質とアクリル系樹脂を主成分とする防曇剤組成物を用いることができる。
本発明で用いる無機質コロイドゾルは、特に疎水性のポリオレフィン系樹脂フィルム表面に塗布することにより、フィルム表面に親水性を付与する機能を果たすものである。無機質コロイドゾルとしては、シリカ、アルミナ、水不溶性リチウムシリケート、水酸化鉄、水酸化スズ、酸化チタン、硫酸バリウム等の無機質水性コロイド粒子を、種々の方法で、水又は親水性媒体中に分散させた、水性ゾルが挙げられる。中でも好ましく用いられるのは、シリカゾルとアルミナゾルで、これらは、単独で用いても併用しても良い。
無機質コロイドゾルとしては、その平均粒子径が5〜100nmの範囲で選ぶのが好ましく、また、この範囲であれば、平均粒子径の異なる2種以上のコロイドゾルを組み合わせて用いても良い。平均粒子径が大きすぎると被膜が白く失透することがあり、また、平均粒子径が小さすぎると、無機質コロイドゾルの安定性に欠けることがあるため好ましくない。無機質コロイドゾルは、その配合量をバインダー樹脂組成物の固形分重量の合計に対して、固形分としての重量比で0.2以上5以下、好ましくは0.5以上4以下にするのが好ましい。すなわち、配合量が少なすぎる場合は、十分な防曇効果が発揮できないことがあり、一方、配合量が多すぎる場合は、防曇効果が配合量に比例して向上しにくいばかりでなく、塗布後に形成される被膜が白濁化してフィルムの光線透過率を低下させる現象があらわれ、また、被膜が粗雑で脆弱になることがあり、好ましくない。
バインダー樹脂としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂等が挙げられるが、本発明のポリオレフィン系基材フィルムとの相性から、特に、アクリル系樹脂、及び/又はウレタン系樹脂を用いることが好ましく、更に好ましくは後述する(a)親水性アクリル系重合体からなるもの、(c)疎水性アクリル系樹脂からなるもの、(e)疎水性アクリル系樹脂と、ポリウレタンエマルジョンからなるもの、が各々の特質を持ち、好ましい。
アクリル系樹脂としては、(a)親水性アクリル系重合体からなるもの、(b)一分子内に疎水性分子鎖ブロックと親水性分子鎖ブロックとを含むブロック共重合体からなるもの、(c)疎水性アクリル系樹脂からなるものが挙げられるが、特に(a)が、初期の防曇濡れが早い点で本発明の基材フィルムとの相性に優れており好ましく、一方(c)については、本発明の基材フィルムとの相性に優れており好ましい。
(a)の親水性アクリル系重合体としては、水酸基含有ビニル単量体成分を主成分(好ましくは60重量%〜99.9重量%、更に好ましくは65重量%〜95重量%とし)、酸基含有ビニル単量体成分を0.1〜30重量%含有する共重合体、その部分中和物または完全中和物が挙げられる。水酸基含有ビニル単量体成分としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類があげられ、例えば、ヒドロキシメチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートなどが挙げられるが、これらに限定されない。これらは単独重合体であってもよく、これらヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類を主成分とし、これらと共重合しうる他の単量体との共重合体であってもよい。
これらヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート類と共重合しうる酸基含有単量体としては、カルボン酸類、スルホン酸類、ホスホン酸類が挙げられ、特に好ましくは、カルボン酸に属する(メタ)アクリル酸である。
その他の共重合体成分としては、たとえばスチレン、ビニルトルエン、塩化ビニル、塩化ビニリデン、酸化ビニル、(メタ)アクリル酸エステル類、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリルアミド、ビニルピリジン等があげられる。
(c)の疎水性アクリル系樹脂としては、少なくとも合計60重量%のアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類からなる単量体、またはアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類とアルケニルベンゼン類との単量体混合物及び0〜40重量%の共重合しうるα、β−エチレン性不飽和単量体とを、通常の重合条件に従って、例えば乳化剤の存在下に、水系媒質中で乳化重合させて得られる水分散性の重合体または共重合体を挙げることができる。
疎水性アクリル系樹脂の製造に用いられるアクリル酸またはメタクリル酸のアルキルエステル類としては、アクリル酸メチルエステル、アクリル酸エチルエステル、アクリル酸−n−プロピルエステル、アクリル酸イソプロピルエステル、アクリル酸−n−ブチルエステル等が挙げられ、一般には、アルキル基の炭素数が1〜20個のアクリル酸アルキルエステル及び/又はアルキル基の炭素数が1〜20個のメタクリル酸アルキルエステルが使用される。アルケニルベンゼン類としては、スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン等が挙げられる。
疎水性アクリル系樹脂を得るために用いるα、β−エチレン性不飽和単量体としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、クロトン酸、イタコン酸等のα、β−エチレン性不飽和カルボン酸類;エチレンスルホン酸等のα、β−エチレン性不飽和スルホン酸類;2−アクリルアミド−2−メチルプロパン酸;α、β−エチレン性不飽和ホスホン酸類;アクリル酸又はメタクリル酸のヒドロキシエチル等の水酸基含有ビニル単量体;アクリロニトリル類;アクリルアマイド類;アクリル酸又はメタクリル酸のグリシジルエステル類等が挙げられる。これら単量体は、単独で用いても、または2種以上の併用でもよく、0〜40重量%の範囲で使用するのが好ましい。使用量が多すぎると、防曇性能を低下させることがあり、好ましくない。
アクリル系樹脂は、公知の乳化剤、例えば陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤の中から選ばれる1種もしくは2種以上の存在下、水系媒質中で、乳化重合させる方法、反応性乳化剤を用いて重合させる方法、乳化剤を含有せずオリゴソープ理論に基づいて重合させる方法等によって得ることができる。
アクリル系樹脂の製造に好ましく用いられる重合開始剤としては、過硫酸アンモニウム、過硫酸カリウム等の過硫酸塩等が挙げられる。これらは、単量体の仕込み合計量に対して0.1〜10重量%の範囲で使用することができる。
疎水性アクリル系樹脂は、特に、ガラス転移温度が35〜80℃のものを用いるのが好ましい。ガラス転移温度が低すぎると無機質コロイド粒子が数次凝集して不均一な分散状態をとりやすく、高すぎる場合、透明性のある均一な塗膜を得るのが困難となりやすい。
本発明に用いる疎水性アクリル系樹脂は水系エマルジョンとして用いるのが好ましい。各単量体を水系媒質中での重合によって得られた水系エマルジョンをそのまま使用しても良く、更にこのものに液状分散媒を加えて希釈したものでもよく、また上記のような重合によって生じた重合体を分別採取し、これを液状分散媒に再分散させて水系エマルジョンとしたものでもよい。
一方、(d)ウレタン系樹脂としては、ポリエーテル系、ポリエステル系、ポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンの水性組成物、エマルジョンが挙げられるが、防曇塗膜の基材ポリオレフィン系樹脂フィルムとの密着性、耐水性及び耐傷付き性の点でポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルジョンが好ましく、更なる防曇塗膜の耐水性、耐傷付き性向上並びに防曇性を発現するまでの時間及び防曇持続性の点でシラノール基を含有するポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルジョンがより好ましい。これらは1種または2種以上を組み合わせて使用してもよい。
シラノール基を含有するポリカーボネート系のアニオン性ポリウレタンエマルジョンとは分子内に少なくとも1個のシラノール基を含有するポリウレタン樹脂と、硬化触媒として強塩基性第3級アミンとを含有してなり、具体的には水相中にシラノール基含有ポリウレタン樹脂及び前記強塩基性第3級アミンが溶解しているもの、又は微粒子状に分散しているコロイド分散系のもの(エマルジョン)をいう。
更に本願発明の好適な防曇塗膜としては、(e)上記の(c)疎水性アクリル系樹脂と、(d)ポリウレタン水性組成物を混合したエマルジョンを用いる態様が、基材フィルムとの相性から、防曇性の発現速さ、防曇持続性の両方をバランス良く満たし、かつ耐傷付き性の点で好ましく、挙げられる。
ポリウレタン水性組成物は、その配合量を固形分重量比で疎水性アクリル系樹脂に対して0.01以上、2以下、更に好ましくは0.01以上1以下にすることが好ましい。0.01に満たないときには耐傷付き性の向上が見られにくく、また、防曇性を発現するまでの時間が長く、十分な防曇効果が発揮しにくい。また、多すぎるときは、耐傷付き性が配合量に比例して向上しにくいばかりでなく、塗布後に形成される塗膜が白濁化し光線透過率を低下させやすく、また、コスト面でも不利であり好ましくない。
本発明の防曇塗膜を形成するための防曇剤組成物を調製するときに、陰イオン系界面活性剤、陽イオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、高分子界面活性剤等の界面活性剤を添加することができる。このような界面活性剤は、以下に記載のものを使用することができる。
陰イオン系界面活性剤としては、オレイン酸ナトリウム、オレイン酸カリウム等の脂肪酸塩;ラウリル硫酸ナトリウム、ラウリル硫酸アンモニウム等の高級アルコール硫酸エステル類;ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、アルキルナフタレンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩及びアルキルナフタレンスルホン酸塩;ナフタレンスルホン酸ホルマリン縮合物;ジアルキルスルホコハク酸塩;ジアルキルホスフェート塩;ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル硫酸ナトリウム等のポリオキシエチレンサルフェート塩等が挙げられる。
陽イオン系界面活性剤としては、エタノールアミン類;ラウリルアミンアセテート、トリエタノールアミンモノステアレートギ酸塩;ステアラミドエチルジエチルアミン酢酸塩等のアミン塩;ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド、ジラウリルジメチルアンモニウムクロライド、ジステアリルジメチルアンモニウムクロライド、ラウリルジメチルベンジルアンモニウムクロライド等の第4級アンモニウム塩等が挙げられる。
非イオン系界面活性剤としては、ポリオキシエチレンラウリルアルコール、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル等のポリオキシエチレン高級アルコールエーテル類;ポリオキシエチレンオクチルフェノール、ポリオキシエチレンノニルフェノール等のポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル類;ポリエチレングリコールモノステアレート等のポリオキシエチレンアシルエステル類;ポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物;ソルビタンモノステアレート、ソルビタンモノパルミテート、ソルビタンモノベンゾエート等のソルビタン脂肪酸エステル類;ジグリセリンモノパルミテート、ジグリセリンモノステアレート等のジグリセリン脂肪酸エステル類;グリセリンモノステアレート等のグリセリン脂肪酸エステル類;ペンタエリスリトールモノステアレート等のペンタエリスリトール脂肪酸エステル類;ジペンタエリスリトールモノパルミテート等のジペンタエリスリトール脂肪酸エステル類;ソルビタンモノパルミテート・ハーフアジペート、ジグリセリンモノステアレート・ハーフグルタミン酸エステル等のソルビタン及びジグリセリン脂肪酸・2塩基酸エステル類;またはこれらとアルキレンオキサイド、例えばエチレンオキサイド、プロピレンオンオキサイド等の縮合物、例えばポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシプロピレンソルビタンモノステアレート等;ポリオキシエチレンステアリルアミン、ポリオキシエチレンオレイルアミン、ポリオキシエチレンステアリン酸アミド等のポリオキシエチレンアルキルアミン・脂肪酸アミド類;シュガーエステル類等が挙げられる。
高分子界面活性剤としては、ポリアクリル酸塩、ポリメタクリル酸塩、セルロースエーテル類等が挙げられる。
これら界面活性剤の添加は、バインダー樹脂と無機質コロイドゾルとを容易にかつ速やかに均一に分散することができ、また無機質コロイドゾルと併用することにより、疎水性のポリオレフィン系樹脂基材フィルム表面に親水性を付与する機能を果たす。界面活性剤の添加量は、樹脂の固形分100重量部に対し0.1〜50重量部の範囲で選ぶと良い。界面活性剤の添加量が少なすぎると、樹脂及び無機質コロイドゾルが十分に分散するのに時間がかかり、また、無機質コロイドゾルとの併用での防曇効果を十分に発揮しえず、一方界面活性剤の添加量が多すぎると塗布後に形成される被膜表面へのブリードアウト現象により被膜の透明性が低下し、顕著な場合は被膜の耐ブロッキング性の悪化や被膜の耐水性低下を引き起こす場合がある。
本発明の防曇塗膜を形成するための防曇剤組成物を調製するときに、架橋剤を添加することができる。架橋剤は、特にアクリル系樹脂同士を架橋させ、被膜の耐水性を向上させる効果がある。架橋剤としては、フェノール樹脂類、アミノ樹脂類、アミン化合物類、アジリジン化合物類、アゾ化合物類、イソシアネート化合物類、エポキシ化合物類、シラン化合物類等が挙げられるが、特にアミン化合物類、アジリジン化合物類、エポキシ化合物類が好ましく使用できる。
本発明に使用される防曇剤組成物には、必要に応じて、液状分散媒を配合することができる。かかる液状分散媒としては、水を含む親水性ないし水混合性溶媒がふくまれ、水;メチルアルコール、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、等の1価アルコール類;エチレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン等の多価アルコール類;ベンジルアルコール等の環式アルコール類;セロソルブアセテート類;ケトン類等が挙げられる。これら液状分散媒は単独で用いても併用しても良い。
本発明で調製される防曇剤組成物には、更に必要に応じて、消泡剤、可塑剤、造膜助剤、造粘剤、顔料、顔料分散剤等の慣用の添加剤を混合することができる。また、アクリル系樹脂以外のバインダー成分として、たとえばポリエーテル系、ポリカーボネート系、ポリエステル系の水分散性ウレタン樹脂などを混合していてもよい。
基材フィルムの表面に防曇塗膜を形成するには、一般に防曇剤組成物の溶液または分散液をそれぞれドクターブレードコート法、ロールコート法、ディップコート法、スプレーコート法、ロッドコート法、バーコート法、ナイフコート法、ハケ塗り法等それ自体公知の塗布方法を採用し、塗布後乾燥すればよい。塗布後の乾燥方法は、自然乾燥及び強制乾燥のいずれの方法を採用してもよく、強制乾燥方法を採用する場合、通常50〜250℃、好ましくは70〜200℃の温度範囲で乾燥すればよい。加熱乾燥には、熱風乾燥法、赤外線乾燥法、遠赤外線乾燥法、及び紫外線硬化法等適宜方法を採用すればよく、乾燥速度、安定性を勘案すれば熱風乾燥法を採用するのが有利である。
本発明において、基材フィルムの表面に形成させる塗膜の厚さは、基材フィルムの1/10以下を目安に選択するとよいが、必ずしもこの範囲に限定されるものではない。被膜の厚さが基材フィルムの1/10より大であると、基材フィルムと塗膜とでは屈曲性に差があるため、塗膜が基材フィルムから剥離する等の現象がおこりやすく、また、塗膜に亀裂が生じて基材フィルムの強度を低下させるという現象が生起し、好ましくない。
また、基材フィルムと防曇塗膜との接着性が充分でない場合には、基材フィルムに表面処理を施しておいてもよい。本発明の積層フィルムの表面に施す処理の方法としては、コロナ放電処理、スパッタエッチング処理、ナトリウム処理、サンドブラスト処理等の方法が挙げられる。コロナ放電処理法は、針状あるいはナイフエッジ電極と対極間で放電を行わせ、その間に試料を入れて処理を行い、フィルム表面にアルデヒド、酸、アルコールパーオキサイド、ケトン、エーテル等の酸素を含む官能基を生成させる処理である。スパッタエッチング処理は、低気圧グロー放電を行っている電極間に試料を入れ、グロー放電によって生じた正イオンの衝撃によりフィルム上に多数の微細な突起を形成するものである。サンドブラスト処理は、フィルム面に微細な砂を吹きつけて、表面上に多数の微細な凹凸を形成するものである。これら表面処理の中では、塗布層との密着性、作業性、安全性、コスト等の点から、コロナ放電処理が好適である。
本発明の農業用多層フィルムを、実際に使用するにあたっては、防曇塗膜の設けられた側をハウス又はトンネルの内側となるようにして展張するのがよい。
本発明の農業用多層フィルムは、長期にわたり防曇性及びその諸特性を持続し、農薬や酸性雨等を始めとする酸性条件下に於いても良好な防曇性、防曇塗膜密着性、耐候性に優れるうえ、農業用フィルムとして具備すべき性能をバランス良く有している。特に、前記した特徴的構造を有するヒンダードアミン系化合物、紫外線吸収剤及び/又はエチレン・環状アミノビニル化合物共重合体を用いた場合、耐候性、耐農薬性、耐ブリードアウト性が優れ、かかる用途において本発明の効果が特に発揮されるうえ、該フィルムに防曇塗膜を設けた場合には、ブリードアウトが抑えられ該基材との接着性が低下しないので好ましい。本発明の農業用多層フィルムは、透明でも、梨地でも、半梨地でもよく、ハウス、トンネル、マルチング用、袋掛用等の農業用フィルム(いわゆる農ビ、農ポリ、農サクビ、農PO、硬質フィルム等)の用途に好適に使用することができる。
以下、本発明を実施例、比較例に基づいてさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を越えない限り、以下の例に限定されるものではない。
(1)積層フィルムの調製(防曇剤練り込みタイプ、防曇塗膜塗布タイプ共に)
3層インフレーション成形装置として3層ダイに100mmφ((株)プラ工研製)を用い、押出機はチューブ外内層を30mmφ((株)プラ技研製)2台、中間層を40mmφ((株)プラ技研製)として、外内層押出し機温度180℃、中間層押し出し機温度170℃、ダイス温度180〜190℃、ブロー比2.0〜3.0、引取り速度3〜7m/分、厚さ0.10〜0.15mmにて表1〜表5に示した成分からなる3層の積層フィルムを得た。なお、これらのフィルムは、ハウス展張時にチューブの端部を切り開いて使用するため、展開した際に製膜時のチューブ外層が展張時にはハウスの内層(内面)となる。
3層インフレーション成形装置として3層ダイに100mmφ((株)プラ工研製)を用い、押出機はチューブ外内層を30mmφ((株)プラ技研製)2台、中間層を40mmφ((株)プラ技研製)として、外内層押出し機温度180℃、中間層押し出し機温度170℃、ダイス温度180〜190℃、ブロー比2.0〜3.0、引取り速度3〜7m/分、厚さ0.10〜0.15mmにて表1〜表5に示した成分からなる3層の積層フィルムを得た。なお、これらのフィルムは、ハウス展張時にチューブの端部を切り開いて使用するため、展開した際に製膜時のチューブ外層が展張時にはハウスの内層(内面)となる。
〔配合〕 添加量は各表記載通り。
原料樹脂
HP−LDPE:高圧ラジカル法触媒で製造した分岐状ポリエチレン(MFR:1.1g/10分、密度0.920)日本ポリケム製ノバテックLD「YF30」
メタロセンPE:メタロセン触媒で製造したエチレン・αオレフィン共重合体(MFR:2g/10分、密度0.907)日本ポリケム製カーネル「KF270」
EVA1:エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量5重量%、MFR2g/10分)
EVA2 :エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量15重量%、MFR2g/10分)
赤外線吸収剤
合成ハイドロタルサイト:Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O
中間層に、ポリオレフィン系樹脂100部に対し、6重量部添加。
原料樹脂
HP−LDPE:高圧ラジカル法触媒で製造した分岐状ポリエチレン(MFR:1.1g/10分、密度0.920)日本ポリケム製ノバテックLD「YF30」
メタロセンPE:メタロセン触媒で製造したエチレン・αオレフィン共重合体(MFR:2g/10分、密度0.907)日本ポリケム製カーネル「KF270」
EVA1:エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量5重量%、MFR2g/10分)
EVA2 :エチレン・酢酸ビニル共重合体(酢酸ビニル含有量15重量%、MFR2g/10分)
赤外線吸収剤
合成ハイドロタルサイト:Mg4.5Al2(OH)13CO3・3.5H2O
中間層に、ポリオレフィン系樹脂100部に対し、6重量部添加。
光安定剤
光安定剤A:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光安定剤 「Tinuvin NOR371 FF」(トリアジン骨格を有し、前記一般式(1)記載の構造を少なくとも2個以上有する2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体、分子量約3600)
光安定剤B:旭電化(株)社製光安定剤 「アデカスタブLA−900」(前記一般式(2)で表される化合物を平均分子量約100000のポリエチレンにグラフト付加したヒンダードアミン系化合物。前記一般式(1)の構造を少なくとも2個以上有する。)
光安定剤C:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光安定剤 キマソーブ944(ピペリジン環の窒素原子に水素原子が結合したタイプのヒンダードアミン系化合物で、前記一般式(1)記載の構造を有しない。分子量約2000〜3000。)
光安定剤D:サイテック社製光安定剤 CYASORB UV−3529(ピペリジン環の窒素原子にメチル基が結合したタイプのヒンダードアミン系化合物で、前記一般式(1)記載の構造を有しない。平均分子量約1700。)
光安定剤A:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光安定剤 「Tinuvin NOR371 FF」(トリアジン骨格を有し、前記一般式(1)記載の構造を少なくとも2個以上有する2,2,6,6−テトラメチルピペリジン誘導体、分子量約3600)
光安定剤B:旭電化(株)社製光安定剤 「アデカスタブLA−900」(前記一般式(2)で表される化合物を平均分子量約100000のポリエチレンにグラフト付加したヒンダードアミン系化合物。前記一般式(1)の構造を少なくとも2個以上有する。)
光安定剤C:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製光安定剤 キマソーブ944(ピペリジン環の窒素原子に水素原子が結合したタイプのヒンダードアミン系化合物で、前記一般式(1)記載の構造を有しない。分子量約2000〜3000。)
光安定剤D:サイテック社製光安定剤 CYASORB UV−3529(ピペリジン環の窒素原子にメチル基が結合したタイプのヒンダードアミン系化合物で、前記一般式(1)記載の構造を有しない。平均分子量約1700。)
エチレン・環状アミノビニル共重合体:日本ポリケム(株)製「ノバテックLD・XJ100H」(MFR=3g/10分(190℃、JIS−K6760)、密度=0.931g/cm3(JIS−K6760)、環状アミノビニル化合物含量=5.1重量%(0.7モル%)、孤立して存在する環状アミノビニル化合物の割合=90モル%、融点=111℃)
紫外線吸収剤
トリアリールトリアジンン型紫外線吸収剤1:CYASORB UV1164 サイテック社製(式(7)においてR7がオクチル基、R8〜R11がメチル基であるトリアリールトリアジン化合物)
トリアリールトリアジンン型紫外線吸収剤2:Tinuvin 1577FF チバ・スペシャリティーケミカルズ社製(式(7)において、R7がヘキシル基、R8〜R11が水素原子であるトリアリールトリアジン化合物)
トリアリールトリアジンン型紫外線吸収剤1:CYASORB UV1164 サイテック社製(式(7)においてR7がオクチル基、R8〜R11がメチル基であるトリアリールトリアジン化合物)
トリアリールトリアジンン型紫外線吸収剤2:Tinuvin 1577FF チバ・スペシャリティーケミカルズ社製(式(7)において、R7がヘキシル基、R8〜R11が水素原子であるトリアリールトリアジン化合物)
(2)フィルムの表面処理(防曇塗膜塗布タイプ)
得られたチューブ状フィルムの外層表面を、放電電圧120V、放電電流4.7A、ラインスピード10m/minでコロナ放電処理を行い、JIS−K6768による「濡れ指数」を測定、確認した。
得られたチューブ状フィルムの外層表面を、放電電圧120V、放電電流4.7A、ラインスピード10m/minでコロナ放電処理を行い、JIS−K6768による「濡れ指数」を測定、確認した。
(3)防曇塗膜の形成(防曇塗膜塗布タイプ)
下記に示した主成分(シリカゾル及び/又はアルミナゾル)と熱可塑性樹脂と架橋剤及び液状分散媒とを配合して防曇剤組成物(防曇塗膜タイプA、B)を得た。防曇剤組成物配合は以下の配合とした。
下記に示した主成分(シリカゾル及び/又はアルミナゾル)と熱可塑性樹脂と架橋剤及び液状分散媒とを配合して防曇剤組成物(防曇塗膜タイプA、B)を得た。防曇剤組成物配合は以下の配合とした。
<防曇塗膜タイプA>
無機質コロイドゾル(コロイダルシリカ) 4.0
熱可塑性樹脂(サンモールSW−131:疎水性バインダー樹脂) 3.0
架橋剤(T.A.Z.M) 0.1
分散媒(水/エタノール=3/1) 93
(注)無機質コロイドゾルの配合量は、無機質粒子量で示し熱可塑性樹脂の配合量は重合体固形分量で示す。
コロイダルシリカ:日産化学社製スノーテックス30、平均粒子径15nmサンモールSW−131:三洋化成社製アクリルエマルジョンT.A.Z.M:相互薬工社製アジリジン系化合物
無機質コロイドゾル(コロイダルシリカ) 4.0
熱可塑性樹脂(サンモールSW−131:疎水性バインダー樹脂) 3.0
架橋剤(T.A.Z.M) 0.1
分散媒(水/エタノール=3/1) 93
(注)無機質コロイドゾルの配合量は、無機質粒子量で示し熱可塑性樹脂の配合量は重合体固形分量で示す。
コロイダルシリカ:日産化学社製スノーテックス30、平均粒子径15nmサンモールSW−131:三洋化成社製アクリルエマルジョンT.A.Z.M:相互薬工社製アジリジン系化合物
<防曇塗膜タイプB>
アルコール分散コロイダルシリカ(メタノールシリカ) 6
熱可塑性樹脂(2−ヒドロキシエチルアクリレート:親水性バインダー樹脂) 17
架橋剤(シラン誘導体) 0.1
界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル) 2.5
分散媒(メタノール) 74.4
(注)無機質コロイドゾルの配合量は、無機質粒子量で示し熱可塑性樹脂の配合量は重合体固形分量で示す。
(2)で表面処理した基材フィルムの表面に、上記の防曇剤組成物A,Bを#5バーコーターを用いて各々塗布した。塗布したフィルムを80℃のオーブン中に1分間保持して、液状分散媒を揮発させ防曇塗膜を形成した。得られた各フィルムの塗膜の厚みは約1μmであった。
アルコール分散コロイダルシリカ(メタノールシリカ) 6
熱可塑性樹脂(2−ヒドロキシエチルアクリレート:親水性バインダー樹脂) 17
架橋剤(シラン誘導体) 0.1
界面活性剤(ポリオキシエチレンラウリルエーテル) 2.5
分散媒(メタノール) 74.4
(注)無機質コロイドゾルの配合量は、無機質粒子量で示し熱可塑性樹脂の配合量は重合体固形分量で示す。
(2)で表面処理した基材フィルムの表面に、上記の防曇剤組成物A,Bを#5バーコーターを用いて各々塗布した。塗布したフィルムを80℃のオーブン中に1分間保持して、液状分散媒を揮発させ防曇塗膜を形成した。得られた各フィルムの塗膜の厚みは約1μmであった。
防曇塗膜を設けたタイプ(フィルム厚100μm)各々について次のような物性測定を行ったが、今回用いた樹脂、添加剤以外の組み合わせ、又は今回と異なるフィルム厚みでも、その要旨を変えない限り、同様の効果が得られる。今回用いた各々のサンプルについて次のような試験を行った。実施例及び比較例における各測定法を以下に示す。
初期塗膜密着性(塗膜剥離性:揉み試験後)
株式会社上島製作所製UF耐揉み試験機FT−501にて揉み試験を実施した。幅2cm、長さ7cmに切断したフィルムを23℃恒温室に60分静置した後、荷重500g、揉み幅2cm、揉み速度120回/分の条件にて10回揉み試験を実施した。その後、揉み幅部分の、防曇層の塗膜密着性を以下の基準にて目視評価した。
株式会社上島製作所製UF耐揉み試験機FT−501にて揉み試験を実施した。幅2cm、長さ7cmに切断したフィルムを23℃恒温室に60分静置した後、荷重500g、揉み幅2cm、揉み速度120回/分の条件にて10回揉み試験を実施した。その後、揉み幅部分の、防曇層の塗膜密着性を以下の基準にて目視評価した。
◎:剥離面積 0〜10%
○:剥離面積 10〜20%
△:剥離面積 20〜50%
×:剥離面積 >50%
○:剥離面積 10〜20%
△:剥離面積 20〜50%
×:剥離面積 >50%
耐農薬性試験800時間後の塗膜密着性
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年8月中旬の約4ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。800時間経過後のこれらフィルムの塗膜密着性を初期塗膜密着性の測定方法に準じて測定した。
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年8月中旬の約4ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。800時間経過後のこれらフィルムの塗膜密着性を初期塗膜密着性の測定方法に準じて測定した。
初期防曇性
三重県一志郡の圃場のパイプハウスに防曇被膜が形成された面がハウスの内側になるように展張した。展張したフィルムのハウス内面の防曇性を目視にて評価した。尚、評価基準は、次の通りである。
三重県一志郡の圃場のパイプハウスに防曇被膜が形成された面がハウスの内側になるように展張した。展張したフィルムのハウス内面の防曇性を目視にて評価した。尚、評価基準は、次の通りである。
◎・・・フィルム表面(ハウス内側に面した方、以下同じ)に付着した水滴同士が合体して薄膜状に広がり、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3以上にわたるもの。
○・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3未満、1/2以上のもの。
△・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/2未満のもの。
×・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体が認められないもの。
○・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の2/3未満、1/2以上のもの。
△・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体は認められるが、この薄膜状部分の面積がフィルム表面の1/2未満のもの。
×・・・フィルム表面に付着した水滴同士の合体が認められないもの。
耐農薬性試験800時間後の防曇性
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年8月中旬の約4ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。800時間経過後の防曇性を初期防曇性の測定方法に準じて測定した(相違点:1サンプルの大きさが幅15cm、長さ30cm)。
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年8月中旬の約4ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。800時間経過後の防曇性を初期防曇性の測定方法に準じて測定した(相違点:1サンプルの大きさが幅15cm、長さ30cm)。
初期物性(初期引張強度)
得られた各積層フィルムの機械的強度をJIS−K6732の測定法に準拠して、温度23℃におけるフィルムの流れ方向(タテ)の引張破断強度を測定し、その数値を示した。
得られた各積層フィルムの機械的強度をJIS−K6732の測定法に準拠して、温度23℃におけるフィルムの流れ方向(タテ)の引張破断強度を測定し、その数値を示した。
耐農薬耐候性(引張強度)
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年7月中旬の約3ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。各時間においてこれらフィルムの縦方向(樹脂流れ方向)の破断点強度を引張り試験(JIS−K6732準拠)により測定した。(耐農薬性評価)。
上記、三重県一志郡の圃場に構築したパイプハウスにフィルムを密閉状態になるように展張した。また、上記パイプハウス中で硫黄を市販の硫黄薫蒸器(商品名:新こなでん)で加熱することによって日中8時間燻蒸処理した。2011年4月中旬〜2011年7月中旬の約3ヶ月に渡り展張、燻蒸処理したフィルムを、耐候性試験機(The Q−PANEL COMPANY製)に暴露した。各時間においてこれらフィルムの縦方向(樹脂流れ方向)の破断点強度を引張り試験(JIS−K6732準拠)により測定した。(耐農薬性評価)。
経時保管後の325nm全光線透過率
試験フィルムを巻物の状態で2年間保管した後、325nmの全光線透過率を分光光度計(日立製作所製、U3500型)により測定した。また、保管前の試験フィルムの325nmの全光線透過率を予め測定した。
試験フィルムを巻物の状態で2年間保管した後、325nmの全光線透過率を分光光度計(日立製作所製、U3500型)により測定した。また、保管前の試験フィルムの325nmの全光線透過率を予め測定した。
〔実施例1〜8、比較例1〜8〕
上記配合により、加工法により100μmフィルム(防曇剤練り込み及び防曇塗膜塗布タイプ)を作成した。ここで得られたフィルムを用いて上記条件により各種試験を行なった。
上記配合により、加工法により100μmフィルム(防曇剤練り込み及び防曇塗膜塗布タイプ)を作成した。ここで得られたフィルムを用いて上記条件により各種試験を行なった。
〔実施例1,2、比較例1,2〕
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加無し)を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表1に示す。
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加無し)を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表1に示す。
〔実施例3,4、比較例3,4〕
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加無し、エチレン−環状アミノビニル化合物共重合体添加(内外層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表2に示す。
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加無し、エチレン−環状アミノビニル化合物共重合体添加(内外層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表2に示す。
〔実施例5,6、比較例5,6〕
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加(全層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表3に示す。
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加(全層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表3に示す。
〔実施例7,8、比較例7,8〕
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加(中間層)、エチレン−環状アミノビニル化合物共重合体添加(内外層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表4に示す。
上記配合により、フィルム厚100μm、層比1/3/1の三層フィルム(防曇塗膜塗布タイプ:紫外線吸収剤添加(中間層)、エチレン−環状アミノビニル化合物共重合体添加(内外層))を作成し、前記方法により初期防曇塗膜密着性、耐農薬性試験後の防曇塗膜密着性、初期防曇性、耐農薬性試験後の防曇性、耐農薬試験後の物性の測定を行い、各フィルムの評価を行なった。その結果を表4に示す。
〔実施例9〜10〕
基材フィルムにフェノール系酸化防止剤を添加しないサンプルと、中間層に当該酸化防止剤を添加したサンプルについて、325nmの全光線透過率を測定した。その結果を表5に示す。尚、実施例9、10とも、内外層夫々にエチレン−環状アミノビニル共重合体を8重量部添加した。
基材フィルムにフェノール系酸化防止剤を添加しないサンプルと、中間層に当該酸化防止剤を添加したサンプルについて、325nmの全光線透過率を測定した。その結果を表5に示す。尚、実施例9、10とも、内外層夫々にエチレン−環状アミノビニル共重合体を8重量部添加した。
以上の結果から明らかなように、本発明に係る、式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有するヒンダードアミン化合物の少なくとも一種を少なくとも中間層に含有するポリオレフィン系樹脂基材フィルムの表面に、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする防曇塗料の塗膜層を設けたことを特徴とする農業用多層フィルムは、農薬処理後の塗膜密着性、防曇性、引張強度において著しく優れたものである(実施例1〜8)。更に、トリアリールトリアジン型紫外線吸収剤及び/又はエチレン(A)と上記式(8)で表される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体と組み合わせることにより、良好な農薬処理後の塗膜密着性、防曇性、及び耐候性を付与することが出来る(実施例3〜8)。
これに対し、本発明に係るヒンダードアミン化合物以外を用いた場合は、十分な農薬処理後の塗膜密着性、防曇性、及び耐候性を付与することが出来ない。(比較例1〜8)。
つまり、本発明の樹脂組成物を農業用フィルムに適応する場合、式(1)で表される環構造を少なくとも1個以上有するピペリジン環構造を少なくとも1個以上有するヒンダードアミン化合物の少なくとも一種を少なくとも中間層に含有するポリオレフィン系樹脂基材フィルム(R1は官能基もしくは化合物(オリゴマー、ポリマー含む)を表す)及び、合成樹脂バインダーと無機質コロイドゾルを主成分とする防曇塗料の塗膜層は本発明に係る農業用ポリオレフィン系多層フィルムに必須であり、更にトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤及び/又はエチレン(A)と上記式(8)で表される環状アミノビニル化合物(B)との共重合体を添加することにより更にその効果を持続、向上させることが出来る。
紫外線吸収剤については本発明記載のトリアリールトリアジン型紫外線吸収剤を用いた場合、特に長期の紫外線吸収能を保持することが出来るため、その効果を長期に持続させることが出来る。一方、紫外線吸収剤を添加しなければ、耐候性、耐農薬性を高いレベルに維持しにくい。
これらの条件は、本発明の効果を得るためには必要不可欠であり、そのどちらが欠けても耐農薬性、紫外線吸収能保持性、蜜蜂利用の交配等の作物栽培性、およびそれらの効果の持続性等の性能をバランス良く有した農業用フィルムは得られない。
更に、本発明においては、表5に示すように、基材フィルムの全層中でのフェノール系酸化防止剤の濃度が0.03重量%以下にすることにより、フィルム経時保管後の325nm付近の全光線透過率の低下を抑えることができ、また、全光線透過率が40%未満に低下した場合でも、太陽光に短期間曝すと325nm付近の光線透過率が早期に回復することから、より好ましい。
Claims (11)
- アルキル基Eが、ロウに由来する、請求項4に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
- 化合物Aが以下の式(5)で表される、請求項1に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
(式中、mは1ないし15の範囲で、
R1は、C1〜C20のアルキル基、またはシクロアルキル基を示し、
R12は、置換基を有してもよい、炭素原子数1〜12のアルキレン基、アルケニレン基、シクロアルキレン基、もしくはアリーレン基を示し、
Bは、互いに独立して、Cl,−OR13、−N(R14)(R15)又は、−Y−に式(1)の基が結合した基を示し、
ここで、
R13、R14、R15は、各々水素原子、置換基を有していてもよい、炭素原子数1〜18のアルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、アリール基、又はアリールアルキル基を表し、
−Y−は、−O−又は>N−R16を表し、
R11又はR16は、各々、式(1)で示される基又はR13に与えられた定義の一つを表す。) - 合成樹脂バインダーが、アクリル系樹脂及び/又はウレタン系樹脂であり、無機質コロイドゾルがコロイダルシリカ及び/又はコロイダルアルミナである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
- 前記基材フィルムがフェノール系酸化防止剤を実質的に含有しない、請求項1〜10のいずれか1項に記載の農業用ポリオレフィン系多層フィルム。
Priority Applications (2)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012157636A JP2014018109A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 農業用多層フィルム |
| CN201210551835.7A CN103538336A (zh) | 2012-07-13 | 2012-12-18 | 农业用多层膜 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012157636A JP2014018109A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 農業用多層フィルム |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JP2014018109A true JP2014018109A (ja) | 2014-02-03 |
Family
ID=49962364
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2012157636A Pending JP2014018109A (ja) | 2012-07-13 | 2012-07-13 | 農業用多層フィルム |
Country Status (2)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2014018109A (ja) |
| CN (1) | CN103538336A (ja) |
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016053141A (ja) * | 2014-09-04 | 2016-04-14 | 日本ポリエチレン株式会社 | 耐高放射線性フィルム及びそれを用いたフィルム製品 |
| JP2016086737A (ja) * | 2014-11-05 | 2016-05-23 | シーアイ化成株式会社 | オレフィン系農業用フィルム |
| WO2016152249A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2016-09-29 | 三菱樹脂株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2018170976A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 住化積水フィルム株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2019071848A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 三菱ケミカルアグリドリーム株式会社 | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム |
Families Citing this family (8)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| WO2017016942A1 (en) * | 2015-07-27 | 2017-02-02 | Basf Se | An additive mixture |
| EP3681268B1 (en) | 2017-09-14 | 2022-01-26 | AB Ludvig Svensson | Greenhouse screen |
| CN107936279B (zh) * | 2017-12-29 | 2021-06-04 | 山东隆昌塑业有限公司 | 一种农用转光复合塑料膜及其制备方法 |
| JP7495394B2 (ja) * | 2018-09-05 | 2024-06-04 | アピール テクノロジー,インコーポレイテッド | 保護コーティング用の化合物および配合物 |
| US12248120B2 (en) | 2019-11-15 | 2025-03-11 | Mitsui Chemicals, Inc. | Laminated body, method of manufacturing laminated body, antifogging film forming composition, antifogging film, and set of antifogging film forming compositions |
| JP7315695B2 (ja) * | 2019-11-15 | 2023-07-26 | 三井化学株式会社 | 積層体、積層体の製造方法、防曇膜形成用組成物、防曇膜及び防曇膜形成用組成物セット |
| CN112776443A (zh) * | 2020-12-31 | 2021-05-11 | 山东森博斯特塑胶科技有限公司 | 一种层状结构的聚烯烃膜及其应用 |
| CN114766261B (zh) * | 2022-05-06 | 2023-05-23 | 浙江天源网业有限公司 | 一种纳米技术保持茶树叶活性的专用隔热膜网 |
Family Cites Families (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3912944B2 (ja) * | 1999-11-11 | 2007-05-09 | 株式会社Adeka | 農業用フィルム用樹脂組成物 |
| JP4742066B2 (ja) * | 2001-09-26 | 2011-08-10 | 三菱樹脂株式会社 | 農業用フィルム |
| JP5348764B2 (ja) * | 2009-07-07 | 2013-11-20 | 日本化薬株式会社 | 光半導体封止用硬化性樹脂組成物、及びその硬化物 |
-
2012
- 2012-07-13 JP JP2012157636A patent/JP2014018109A/ja active Pending
- 2012-12-18 CN CN201210551835.7A patent/CN103538336A/zh active Pending
Cited By (6)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2016053141A (ja) * | 2014-09-04 | 2016-04-14 | 日本ポリエチレン株式会社 | 耐高放射線性フィルム及びそれを用いたフィルム製品 |
| JP2016086737A (ja) * | 2014-11-05 | 2016-05-23 | シーアイ化成株式会社 | オレフィン系農業用フィルム |
| WO2016152249A1 (ja) * | 2015-03-24 | 2016-09-29 | 三菱樹脂株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2018170976A (ja) * | 2017-03-31 | 2018-11-08 | 住化積水フィルム株式会社 | 農業用フィルム |
| JP2019071848A (ja) * | 2017-10-18 | 2019-05-16 | 三菱ケミカルアグリドリーム株式会社 | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム |
| JP7105552B2 (ja) | 2017-10-18 | 2022-07-25 | 三菱ケミカルアグリドリーム株式会社 | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム |
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| CN103538336A (zh) | 2014-01-29 |
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| JP2014018109A (ja) | 農業用多層フィルム | |
| JP6359271B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム | |
| JPWO2014010625A1 (ja) | 農業用多層フィルム | |
| JP5596999B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JPWO2014010626A1 (ja) | 農業用多層フィルム | |
| JP5756603B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2009202350A (ja) | 農業用フィルム | |
| JP7164398B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム | |
| JP3707422B2 (ja) | ポリオレフィン系農業用フィルム | |
| JP4741953B2 (ja) | ポリオレフィン系農業用多層フィルム | |
| JP6769951B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP6322459B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2003199437A (ja) | 農業用フィルム | |
| JP4742066B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP3893083B2 (ja) | ポリオレフィン系農業用フィルム | |
| JP4902193B2 (ja) | ポリオレフィン系農業用フィルム | |
| JP4966614B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2013000960A (ja) | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム | |
| JP4902266B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP7105552B2 (ja) | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム | |
| JP6564195B2 (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2020068684A (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2005323599A (ja) | ポリオレフィン系農業用フィルム | |
| JP2002264280A (ja) | 農業用フィルム | |
| JP2024100752A (ja) | 農業用ポリオレフィン系多層フィルム |