JP2014012269A - コーティング装置内でのシェル触媒の製造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】コーティング装置へ触媒担体を導入し、パラジウムプレカーサ化合物と金プレカーサ化合物とをそれぞれスプレーコーティングにより、担体に塗付してから、乾燥し、さらに金属成分を金属に還元する。前記パラジウムプレカーサ化合物がヒドロキソ錯体であり、前記金プレカーサ化合物が金酸塩である。
【選択図】図1
Description
本発明は、また、前記発明に基づく手法で得られうるシェル触媒、及び、前記発明に基づく方法を利用して作製されるシェル触媒又はカルボン酸アルケニルエステル、特にVAMと酢酸アリルモノマー、の製造のための前記発明に基づくシェル触媒の使用に関する。
VAMは、通常、エチレン、酸素、酢酸の反応混合物から、パラジウムと金とを含む触媒の存在のもと製造されている。このような担持触媒のための種々の製造方法は、既に知られている。
例を挙げると、対応する金属を含んだプレカーサ化合物の、好ましくは水溶液に溶解させての担体表面への塗付。
このとき、この対応するプレカーサ化合物を含んだ前記担体は、通常、高温オーブン中で酸化雰囲気において焼成され、ここにおいて、金属を含んだプレカーサ化合物が金属酸化物へと変化される。
そして、金属酸化物を含んだ担体は、金属への還元が施されることになる。
いくつかの知られた方法においては、プレカーサ化合物は、金属酸化物への酸化に利用される必要はなく、還元工程は乾燥後に直接実施され得る。
例えば、構造物、塗料、ワニス部門におけるバインダーとして、接着剤、紙、繊維製品工業における原材料として、これらのポリマーの利用は広範囲であるため、VAM、及び、これらの製造のための触媒の選択性や活性の絶え間無い改良に対する高い要望が存在している。
そして、当該担体は乾燥装置で乾燥される。そして、前記プレカーサ化合物の金属成分は、還元炉で金属へと変化する。
加えて、各種装置で実施される工程間の移し替えは、大きな摩耗を引き起こす機械的ストレスを担体に与える事になる。
さらに、VAMや酢酸アリルの製造プラントの資本集約と、特にエチレンとプロピレンとの原料コスト高とによって、改良された触媒を用いてのVAMの製造方法の経済的効率を最適化することが絶えず要望されている。
後の製造プロセスの間に触媒に最終的に残っている貴金属、パラジウムや金、の割合と、使われた貴金属の割合との比率は、貴金属の収率として考慮される。
既に貴金属により覆われた触媒中間生成物は、例えば、化学的な固着、洗浄、還元、及び、最終的なアルカリアセテートの塗布といったさらなる製造工程に供される。
後続の各製造工程、及び、必要とされる異なる容器やユニットでのその取り扱いは、貴金属のロスを招くことになる。
加えて、その目的は、VAMシェル触媒(以下において「VAM」とは、単に「酢酸ビニルモノマー」のみを意味するものではなく、「酢酸アリルモノマー」をも意味するものとする)の製造中の貴金属のロスを低減することである。
さらには、その目的は、カルボン酸アルケニルエステルの合成における選択性と活性とに関し、これまでの触媒よりも優れたシェル触媒を提供することである。
(a)コーティング装置へ担体を導入し、
(b)前記コーティング装置内で、パラジウムプレカーサ化合物と金プレカーサ化合物とをそれぞれ溶液の状態でスプレーコーティングにより前記担体に塗付し、
(c)前記コーティング装置内で、前記プレカーサ化合物でコーティングされた前記担体を乾燥し、
(d)前記コーティング装置内で、プレカーサ化合物の金属成分を金属に還元し、そして、
(e)前記担体を前記コーティング装置から取り出す。
この層は、担体の周囲にシェルとして形成される新たなる材料層を形成する。
後者の変例では、担体材料はシェルの構成材とはならず、シェルは、触媒活性材料そのもの或いは触媒活性剤料を含むマトリックス材によって構成される。
本発明においては、第一の変例のシェル触媒が好適である。
それらは凝集体を形成していることが好ましい。
単原子、又は、複数の原子による凝集体は、シェル触媒のシェル中に大部分は均一に分散される。
複数の原子による凝集体とは、単原子から金属状態(合金)までの間に存在する複合材を形成するためのいくつかの金属原子のクラスターを意味する。
この用語は、所謂金属クラスターをも含むものである。
シェル外側境界は、金属含有担体の外側の境界に等しい。
シェル内側境界は、担体内に存在する、金属含有担体の境界を意味し、シェル外側境界から、担体の外側シェルに含まれている全ての金属の95質量%が含まれているところまで離れた地点である。
シェル厚みは、担体の合計厚みの半分に関して50%を超えないことが好ましく、40%を超えないことがより好ましく、30%を超えないことがさらに好ましく、20%を超えないことが最も好ましい。
それは、ポーラスであってもポーラスでなくてもよい。
ただし、担体はポーラスであることが好ましい。
担体は、定形、又は、不定形の粒子によって構成されることが好ましく、例えば、球状、扁平状、柱状、筒状、リング状、星型状とされ、その径、長さ、幅は1〜10mmとされ、好ましくは3〜9mmとされる。
担体は、いかなるポーラス及び非ポーラスな基体から構成され得るが、ポーラスな基体から構成されることが好ましい。
そのような材料の例を挙げると、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化アルミニウム、酸化ジルコン、酸化マグネシウム、炭化ケイ素、ケイ酸マグネシウム、酸化亜鉛、ゼオライト、板状シリケート、カーボンナノチューブやカーボンナノファイバーといったナノ材料が挙げられる。
さらに、煤煙(soot)、エチレンブラック、チャコール、グラファイト、ハイドロタルサイトや当業者に担体材料として知られているものを改良可能な異なる事例において利用しうる。
担体材料には、好ましくは、例えば、アルカリ金属又はアルカリ土類金属、又は、リン酸塩、ハロゲン塩、及び/又は、硫酸塩がドープされ得る。
担体は、好ましくは、ケイ素/アルミニウム混合酸化物を含むか、又は、ケイ素/アルミニウム混合酸化物のみからなるものが好ましい。
担体は、好ましくはケイ素/アルミニウム混合酸化物で、当該担体の質量に関して5〜30質量%の割合でZrがドープされているものが好ましい。
このBET表面積は、DIN66132の1ポイント窒素吸着法により定義されるものである。
加えて、本発明の方法によって製造されるシェル触媒は、反応器に充填されている間に強い機械的負荷ストレスが課せられ、特に触媒活性シェルを有する外側において不要な塵埃の形成及び担体の損傷を生じるおそれがある。
この硬度は、Dr. Schleuniger Pharmatron AGの錠剤硬度計8Mによって確認されるものを意味し、130℃2時間の乾燥後に下記装置設定条件下での99のシェル触媒の平均値によって決定される。
成形体からの距離:5.00mm
タイムディレイ:0.80s
フィードタイプ:6B
スピード:0.60mm/s
上記焼成は、金属含有プレカーサ化合物の含浸された担体の焼成ではなく、プレカーサ化合物が塗布される前の担体製造工程における単なる焼成である。
このことは、本発明の方法によって製造される触媒において、特に金属含有シェルが比較的大きな厚みを有する場合、拡散の抑制による影響や活性の低下を抑制する作用をする。マイクロポア、メソポア、及び、マクロポアは、それぞれ、2nmよりも小さな径、2〜5nmの径、そして50nm以上の径であることを意味する。
通常、シェルに金属がより多く存在する場合、活性はより高くなる。シェルの厚みは、ここで、活性に与える影響は比較的小さく、触媒の選択性により適宜定められる。
より高い活性の可能性を有し、より高い選択性の可能性を確かなものとするためにシェル厚みに対して最適な金属導入量が決定される。本発明の方法によって製造されるシェル触媒のシェルは、好ましくは20μm〜1000μmの厚みを有し、より好ましくは30μm〜800μm、さらに好ましくは50μm〜500μm、最も好ましくは、100μm〜300μmの厚みを有する。
もし、上記境界がシャープなものでなく視覚的に明確に認められない場合、すでに示したように、シェルの厚みは、触媒担体の外表面から測定を開始して、該担体に沈着されている貴金属の95%のところまでの厚みとされる。
このような特性は、例えば、ガス中で循環される担体へのプレカーサ化合物を含んだ溶液でのスプレーコートのような、物理的沈着法により達成される。
前記のようなシェルの特性は、特には、後段に示す流動化床、流動床、又は、Innojet AirCoater内でのスプレー被覆法によって得られることが好ましい。
この矩形関数について付言すると、シェル内の金属の付加は、シェルの外側から内側にかけて金属濃度が漸減するような三角形や台形の関数で示されてもよい。
ただし金属の分散は、矩形関数となることが特に好ましい。
本発明の方法は、工程(a)から工程(e)までの間、担体がコーティング装置から移動されることなく、工程(b)から工程(d)までのすべてがこのコーティング装置で実施されることが特徴となっている。
このことは一つの装置で全ての渡航工程が行われるという利点を有し、この方法を時間・コスト面で効果的なものとし金属の摩耗を減少させることになる。
加えて、前記装置は、プロセスガス又は除去ガスの供給口と加熱機構とを有していることが好ましい。
好ましい形態においては、コーティング装置は、従来のコーティングドラム、流動化床機構、又は、流動床によって構成されている。
特にInnojet Technologies社から販売されている流動床装置、商品名「 Innojet(登録商標) Aircoater」や商品名「Innojet(登録商標) Ventilus」が好ましい。ここでは「IAC−5 コーター」、「IAC−150 コーター」、又は「IAC−025 コーター」(全てInnojet社)がとりわけ好ましく用いられる。
この工程は、20〜50℃のレンジの温度で実施されることが好ましい。
塵埃の除去は、1分〜15分継続されることが好ましい。
この水溶液に、塩基、好ましくは水酸化カリウム水溶液、をPd(OH)2の沈殿物たる茶色の固体を生じるまで加える。
触媒担体に塗布するための溶液を得るために、新たに沈殿させたPd(OH)2を単離、洗浄し、アルカリ性水溶液に溶解させる。
溶解は、4〜40℃の範囲内で実施することが好ましく、15〜25℃で実施することが特に好ましい。
より低い温度では、水の氷点により不可能となり、より高温では所定時間の後に再びPd(OH)2の沈殿物を溶液中に生じて溶けなくなる不都合がもたらされる。
例えばNa2PdCl4のようなプレカーサ化合物が、前述のように、水酸化カリウム溶液を用いて、好ましくは室温、pH11にて、水酸化パラジウムの沈殿物とされ、そして、該沈殿物が濾過・洗浄の後、アンモニア水溶液(最大8.5%)に溶解されて、Pd(NH3)4(OH)2とされる(室温約30分、60℃約2時間)。
パラジウムプレカーサ化合物としては、Pd(NH3)4(OH)2化合物がとりわけ特に好ましい。
他のアルカリ金酸塩もまた、これと同様の方法で得ることができる。
CsAuO2やその水酸化物を水に溶解したもの(CsAu(OH)4)は、本発明の方法における金プレカーサ化合物として用いるのに特に好適である。
とりわけ、金プレカーサ化合物にCsAuO2を用いると、パラジウムプレカーサ化合物よりも担体に深く浸透せず、シェルにおける2つの成分の分散均一化を可能にし得る。
特に好ましいプレカーサ化合物は、実質的に塩素を含んでいないものである。
実質的に塩素を含んでいないとは、塩素を含んでいない化合物の経験則を意味し、例えば、製造条件などによって除去できない塩素不純物を含有する化合物を排除するものではない。
パラジウムプレカーサ化合物及び金プレカーサ化合物は混合溶液とされ得るが、別々の溶液中に存在させることもできる。
純溶媒や混合溶媒は、選択された金属化合物が溶解され、触媒担体への塗付後、乾燥によりこれから容易に除去できるものが、金属プレカーサ化合物の移行のための溶媒として好適である。
溶媒は、非置換カルボン酸が好ましく、とりわけ、酢酸、アセトンなどのケトンが好ましく、純水(deionized water)が好ましい。
前記プレカーサ化合物は、特に好ましくは、工程(b)において、2つの異なる溶液を同時に担体に塗付される。
金プレカーサ化合物とパラジウムプレカーサ化合物とが別々の溶液で塗布される場合は、それらは、2つの別々の貯留容器に蓄えられることが好ましい。
そして、それらは、2つのポンプで2つのスプレーノズルに搬送され、2つの溶液が別々にスプレーされる結果となる。
代わりに、別々の溶液が2つのポンプで一つのスプレーノズルに搬送され、一つのノズルから両溶液がスプレーされる結果となっても良い。
特には、スプレーコーティングの間、例えば、流動床、流動化床、又はInnojet Aircoaterでサポートガス(或いはプロセスガス)の助けを借りて担体を動かしていることが好ましく、このとき、好ましくは、加熱空気を吹き込む事が好ましく、その結果として溶剤が素早く蒸発される。
このやり方では、プレカーサ化合物が担体の定められたシェル内に存在する。
このことは、シェル厚みとシェル中におけるパラジウム/金の分散とを望ましいものにさせ得る。
このスプレーレートによって、例えば、2mmの厚みにまで、シェル厚みは、大きく変化させることができ最適化させることができる。
しかし、50〜300μmといったレンジでの厚みを有する非常に薄いシェルも同様に可能となる。
プロセスエアは、担体を循環させるためのプロセスガスとして好適である。
スプレーガスの圧力とスプレーレートは、循環する担体に対するエアゾールの最終的な液滴が1〜100μm、好ましくは10〜40μmになるように前記ノズルに対して選択される。
例えば、Innojetの「IRN10 PEEK−type Rotojet spray nozzle」をここでは用いる事ができる。
言い換えれば、担体の充填層の重さに対しスプレー掛けする溶液の重さの割合は、0.05〜0.25の間に配され、より好ましくは、0.1〜0.2とされ、最も好ましくは0.13〜0.17とされる。
流量や比率が上記レンジを超えると選択性の低い触媒となる傾向を示し、流量や比率が上記レンジを下回ると触媒作用に著しく悪影響を及ぼすものではないが、触媒製造がより時間消費することになり製造効率が低下する。
流動床においてどのように担体が動いているかを概念的に示すと、楕円状循環の場合では、流動床内での担体は、主軸と第2軸とのサイズを変えながら楕円通路に乗って垂直面内において移動し、水平面内においては、半径を変えながら円形通路に乗って移動する。
概して、“楕円循環”の場合、担体は垂直面内で楕円通路に乗って移動し、“トロイダル循環”の場合、トロイダル状通路に乗って移動する。
このことは、担体は、楕円の垂直断面を有するトーラス表面を螺旋状に移動することを意味する。
さらなる結果として、シェル厚みにおける比較的大きな領域にわたって貴金属の濃度が非常に僅かしか変化しておらず、言い換えれば、シェル厚みにおける比較的大きな領域にわたって貴金属の濃度が概ね矩形関数を描いており、そのことにより触媒は、貴金属シェルの厚みにわたって概ね均一な活性が保証されることになる。
このプロセスガスは、10〜110℃であることが好ましく、40〜100℃であることがより好ましく、50〜90℃であることが最も好ましい。
貴金属が高濃度で厚みの薄い外部シェルを確実に形成させるために前記上限は守られるべきである。
窒素、CO2、ヘリウム、ネオン、アルゴン、又は、これらの混合物もまた利用可能である。
この乾燥工程は、プレカーサ化合物の分解温度よりも低い温度で実施されることが好ましく、特には、70〜120℃、より好ましくは80〜110℃、最も好ましくは90〜100℃で実施される。
金属プレカーサ化合物が付加された担体の乾燥継続時間は、好ましくは10〜100minとされ、より好ましくは30〜60minとされる。
この乾燥は、プロセスガスを用いて実施される事が好ましい。
流動床装置、流動化床装置において乾燥を実施する場合、担体は装置内で静置することが好ましく、プロセスガスによって循環させないことが好ましい。
コーティング装置内での、そして別の乾燥オーブン内ではない乾燥の工程は、金属プレカーサ化合物が付加された担体がさらなる設備に移し変えられることによる機械的負担が課せられないという利点を有する。
加えて、本願出願人は、乾燥時に担体を旋回させず、コーティング装置を通じてプロセスガスを通過させることにより乾燥を静的に行っても不利益が生じないことが見出されている。
静的乾燥の利点は、低い機械的負荷と比較的低い貴金属ロスである。
事前ギルディングの工程、または事後ギルディングの工程は工程(b)におけるプレカーサ化合物の塗工と同じような工程として同様に実施される事が好ましい。
ここではまた、工程(b)の金属プレカーサの同時の塗工で規定したスプレーコーティングによる塗工が好ましく実施される。
特には、事前ギルディング、または事後ギルディングは、工程(b)にとって好ましいものとして上記に示した流動床、又は、流動化床において流動された担体に対してスプレーコーティングすることが好ましい。
同様に、工程(b)での金属プレカーサ化合物の塗工後に事後ギルディングを実施する場合、事前ギルディングのために定められたのと同様の乾燥、又は、中間焼成の工程を実施することができる。
この場合、パラジウムプレカーサ化合物及び金プレカーサ化合物は、工程(b)における同時塗工に際して別々の溶液で塗工される事が特に好ましい。
似たような方法として、事後ギルディングも、工程(b)の金属プレカーサ化合物の塗工において2つの別の溶液をスプレーし、そして、金プレカーサ化合物溶液のスプレーをストップする前にパラジウムプレカーサ化合物のスプレーを終えるようなスプレーコーティングにより実施する事ができる。
特に、金プレカーサ化合物溶液が、パラジウムプレカーサ化合物に比べて担体により浸透することが防止される結果、両金属が、出来上がった触媒において略理想的な浸透深さとなる。
スプレーコーティングによる特定の事前ギルディング又は事後ギルディングにおいては、本発明の方法におけるパラジウム及び金プレカーサ化合物の同時塗工として適用するのと溶液中の金プレカーサ化合物濃度を同じくし、同じスプレーレート、同じスプレー圧力、同じスプレーエア、及び、同じプロセスガスを適用することが好ましい。
事前ギルディングの工程における金プレカーサ化合物溶液のスプレー時間に対する2金属プレカーサコンパウンドの工程(b)における同時スプレーの時間の比は、8から1の間とされることが好ましく、6から2の間とされることがより好ましく、5から3の間とされることが最も好ましい。
ここではやはり、パラジウムプレカーサ化合物溶液のスプレーを終えた後の金プレカーサ化合物溶液の濃度、スプレーレート、スプレー圧力は変更しない、若しくは、特定のレンジ内での変更とすることが好ましい。
ここで、アニュラーギャップノズルは、装置土台と平行する好ましい平面と対称な平面として霧をスプレーするのに好ましく用いられる。
360度の周囲にわたってスプレー可能であるため、中心に落ち行く成形体は、特に溶液が均等にスプレーされ得る。
アニュラーギャップノズルは、そのオリフィスが、担体の循環移動が実施される装置に完全に埋設されていることが好ましい。
そのことにより、霧の粒が成形体に出会うまでの自由な経路を比較的短くすることができ、従って、シェル厚みを概ね均質なものとするのに逆に作用する大きな液滴が、前記粒の融合によって形成される時間が殆ど残されない事になる。
これと同じく、コーティングされた担体が金属がロスされる機械的負荷にさらされないという利点が発揮される。
この方法により、金属のロスが大きく削減され得る。
この非酸化雰囲気中で温度処理は、好ましくは40〜400℃の温度域で、より好ましくは50〜200℃で、最も好ましくは60〜150℃で実施されうる。
非酸化雰囲気は、不活性ガス雰囲気、又は還元雰囲気とすることができる。
還元雰囲気は、還元作用を有するガス、又は、還元作用を有するガスと不活性ガスとの混合ガスにより形成させ得る。
この場合、金属含有プレカーサ化合物の金属の対イオンが還元作用を有する。
このような場合における還元作用を有する対イオンは、当業者に十分認知されている。
プレカーサ化合物は、不活性ガス雰囲気中でまず分解温度で分解され、そして、還元雰囲気に変更されることで金属成分が金属へと還元される。
不活性ガス下での分解の温度は、200〜400℃とされる。
それに続く還元の温度は、上記に規定の温度とされる。
N2が特に好ましく用いられる。
前記還元雰囲気は、還元成分として水素を含むことが特に好ましい。
特に、還元雰囲気をガスにより形成させる場合には、N2とH2との混合物が好ましい。
水素含有率は、1体積%〜15体積%の範囲とされる。本発明における還元は、例えば、窒素中に水素を(4〜5体積%)含むプロセスガスにて、60〜150℃の温度範囲で、例えば、0.25〜10時間、好ましくは2〜6時間の期間を通じて行う事ができる。
水素ガスが好ましく供給される。
還元性を有するガスの不活性ガスへの供給は、大幅な、又は、還元のために望ましい温度の下限値である60℃まで、或いはそれを下回る温度低下を生じないという利点を有し、結果としてトータル雰囲気の変更に伴って加熱のために別にエネルギー集中やコスト集中をさせる必要性が無くなる。
全ての工程が一つの装置で実施されることにより、従来の製造方法に比較して、VAM触媒の製造において、時間(即ち、コスト)の節約が実在化される。さらには、金属の摩耗も許容範囲内に保たれる。最大94%の金属収率である従来の製造方法に比べ、本発明の製造方法によれば、金属の収率を97%まで増大させることができる。
これは、流動床における移動において生じる担体の機械的な負荷からして特に予測する事が困難なものである。
アルカリ酢酸塩の塗付は、原則的には、工程(a)の前に実施されるが、工程(e)の後でも、工程(a)から工程(e)の間であってもよい。
本発明は特に好ましくは、金属プレカーサ化合物の塗布後の担体への機械的負荷による貴金属のロスを可能な限り低くするためにアルカリ酢酸塩の塗付は、金属プレカーサ化合物の塗布前に実施される。
アルカリ酢酸塩の塗付工程は本発明の工程(a)の前に好ましくは実施される。
この乾燥条件は以下に示す。
水が好ましく用いられ、より好ましくは純水(deionized water)が前記溶液のための溶媒として用いられる。アルカリ酢酸塩の溶液における濃度は、好ましくは、0.5〜5mol/Lで、より好ましくは1〜3mol/Lで、さらに好ましくは1.5〜2.5mol/Lで、最も好ましくは2mol/Lである。
担体は、静置されていても良いが、好ましくは運動される。
担体の運動のために、考えられる全てのやり方、例えば、コーティングドラム、ミキシングドラム、或いは、サポートガスの助けによる方法、を行う事ができる。スプレーコーティングの間、担体を動かすのには、サポートガス(又はプロセスガス)の助けにより、例えば、流動床、流動化床、又は、Innojet AirCoater内で実施する事が好ましく、このとき加熱空気を吹き入れることが好ましく、その結果として溶媒の蒸発が素早くなる。
この温度は、ここでは15〜80℃が好ましく、20〜40℃がより好ましく、30〜40℃が最も好ましい。
アルカリ酢酸塩を含む溶液のスプレーの間、スプレーレートは一定であることが好ましく、コーティングされる担体100g当たりに流量が5g/min〜25g(溶液)/minとなることが好ましく、より好ましくはこの割合が10g/min〜20g/minとされ、特に好ましくはこの割合が13g/min〜17g/minとされる。
アルカリ金属が付加された担体の乾燥期間は、好ましくは10〜100min、より好ましくは30〜60minとされる。アルカリ金属が付加された担体の乾燥は、同様にコーティング装置内でも実施可能である。乾燥は、担体を静置して実施し、運動させずに実施することが好ましい。
例えば、流動床、流動化床装置を用いるのであれば流動床、流動化床装置内で、乾燥の間、担体は運動させない事が好ましい。
担体は、好ましくは、流動床、又は、流動化床においてサポートガスとしてのプロセスエアの助けによりそれらから塵埃を除去するために旋回され続ける。
この流動化された担体への金プレカーサ化合物含有溶液のスプレーによる事前ギルディングは、好ましくは約70℃で開始される。
その後、直ちに、事後ギルディングを同じ温度で金プレカーサ化合物を含有する溶液のスプレーにより実施する。
コーティング装置で、温度が85〜100℃に温度が上げられ、担体は、好ましくは静的に乾燥される。
上記に定めた工程の一つに続き、好ましくは、フォーミングガスにより担体が静置されている間に、還元が実施される。
本願発明のシェル触媒の優れた選択性と活性とにおいて、従来の触媒との間に明確に存在する相違は、当出願時において物理的な値では表現できない。本発明によるシェル触媒は、その製法と選択性・活性向上の達成とにおいて従来の触媒とは区別される。
言い換えると、本発明は、酢酸、エチレン又はプロピレン、及び、酸素又は酸素含有ガスが本発明の触媒を通過させるVAM又は酢酸アリルの製造方法に関する。
便宜上、酸素濃度は、10質量%未満に保たれる。
しかし、ある状況下では、窒素または二酸化炭素といった不活性ガスを用いた希薄化も、有用である。
形成された酢酸ビニルは、適切な、例えばUS5,066,365A記載の、方法の助けを借りて単離される。同様の方法は、酢酸アリルについても刊行されている。
まず、100gの担体“KA−Zr−14”(14%ZrO2ドープKA−l60担体を含む、ズードケミー製)が、750℃で4時間焼成された。その後、担体は、Innojet製のAir−Coater 025−typeの流動床に送られ、プロセスガスとして空気を用いて、10分間、塵埃が除去された。
その後、2モル濃度のKOAc溶液20.32gが、旋回している担体上に、33℃で、スプレーレート15g/min/100g担体、でスプレーされた。
その後、担体は、静置されて88℃で35分間、乾燥された。乾燥後、担体の新たな流動が、プロセスガスとしての空気の助けにより、再び行われた。
最初に、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)が、旋回している担体上に、70℃、スプレーレート15g(溶液)/min/100g担体で、スプレーされた。
その後、直接的に、2つの溶液が平行にスプレーされ、ここにおいて、一方の溶液は、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)を含有し、他方の溶液は、Pd(NH3)4(OH)2 (4.7%Pd溶液32.58g+50mLの水 の混合により製造されたもの)を含有する。
両溶液は、スプレーレート 約15g(溶液)/min/100g担体、で、70℃の温度で、スプレーされた。
その後、直接的に、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)がスプレーレート 15g(溶液)/min/100g担体、で、70℃の温度で、スプレーされた。
その後、担体は、再びコーター(coater)内に静置され、この状態で、90℃で35分間、乾燥された。
その後、担体は、フォーミングガス(98%のN2及び2%のH2) を用いて、700℃で25分間、還元された。
パラジウムと金との貴金属収率は、使用量に対しそれぞれ97%であった。
まず、100gの担体“KA−Zr−14”(14%ZrO2ドープKA−l60担体を含む、ズードケミー製)が、750℃で4時間焼成された。その後、担体は、Innojet製のAir−Coater 025−typeの流動床に送られ、プロセスガスとして空気を用いて、10分間、塵埃が除去された。
最初に、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)が、旋回している担体上に、70℃、スプレーレート15g(溶液)/min/100g担体で、スプレーされた。
その後、直接的に、2つの溶液が平行にスプレーされ、ここにおいて、一方の溶液は、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)を含有し、他方の溶液は、Pd(NH3)4(OH)2 (4.7%Pd溶液32.58g+50mLの水 の混合により製造されたもの)を含有する。両溶液は、スプレーレート 約15g(溶液)/min/100g担体、で、70℃の温度で、スプレーされた。
その後、直接的に、KAuO2を含有する水溶液(3.6%Au溶液4.05g+50mLの水 の混合により製造されたもの)がスプレーレート 15g(溶液)/min/100g担体、で、70℃の温度で、スプレーされた。
その後、担体は、再びコーター(coater)内に静置され、この状態で、90℃で35分間、乾燥された。
その後、担体は、コーターから取り出され、還元炉に移し変えられ、そこで、H2 用いて150℃4時間還元された。
その後、担体は、incipient wetness法によって、2モル濃度のKOAc溶液をそれに作用させることによって、KOAcが含浸された。
パラジウムと金との貴金属収率は、使用量に対しそれぞれ94%であった。
31.38gのPd(NH3)4(OH)2溶液(4.7 %)、及び、10.89 gのKAuO2溶液(3.6 %)が、50mLの蒸留水で希釈され、混合溶液として、スプレーレート15g/min/100g担体、70℃の温度で、KA−16担体に塗布された(ズードケミーAGから入手可能)。
担体が、Innojet製のAir−Coater 025−type内で、プロセスガスとして空気によって、旋回された。
得られた担体は、コーター(coater)内で静置状態で、90℃45分間、乾燥された。
その後、サンプルは、フォーミングガス(N2中に3体積%のH2)を用いた別の還元反応器内で、150℃で4時間、還元された。還元後、その触媒は、incipient wetness法によって、KOAc溶液(2モル濃度のKOAc溶液1.95g及び3.99gの蒸留水)で含浸された。
その後、サンプルは、流動層乾燥装置内で静置状態で90℃で45分間、乾燥された。
パラジウムと金との貴金属収率は、使用量に対しそれぞれ92%であった。
触媒は、WO2008/145393の実施例に従って製造した。貴金属の収率は、平均において、パラジウムで88%、金で85%であった。
このために、酢酸、エチレン及び酸素が、それぞれ触媒A及びBを、6barの圧力で、温度140℃/12時間→142℃/12時間→144℃/12時間→146℃/12時間通過させ(各反応温度は、スクリーニング方法の自動的な実行中におけるシーケンスに基づいて適用した。
すなわち、測定は、反応温度が140℃で12時間、その後144℃で12時間、その後144℃で12時間、その後146℃で12時間実行される)。成分の濃度は、エチレンが38%、O2が5%、CO2が0.9%、メタンが9%、酢酸が12%、残りがN2であった。
Claims (17)
- 下記工程を有する、シェル触媒を製造するための方法。
(a)コーティング装置へ担体を導入し、
(b)前記コーティング装置内で、パラジウムプレカーサ化合物と金プレカーサ化合物とをそれぞれ溶液の状態でスプレーコーティングにより前記担体に塗付し、
(c)前記コーティング装置内で、前記プレカーサ化合物でコーティングされた前記担体を乾燥し、
(d)前記コーティング装置内で、プレカーサ化合物の金属成分を金属に還元し、そして、
(e)前記担体を前記コーティング装置から取り出す。 - 前記パラジウムプレカーサ化合物がヒドロキソ錯体である請求項1記載の方法。
- 前記金プレカーサ化合物が金酸塩である請求項1又は2記載の方法。
- 前記工程(b)において、前記パラジウムプレカーサ化合物と前記金プレカーサ化合物の塗布と同時に塗布する請求項1乃至3の何れか1項に記載の方法。
- 前記工程(b)において、前記パラジウムプレカーサ化合物の塗布と前記金プレカーサ化合物の塗布とを両プレカーサ化合物を含む混合溶液によるスプレーコーティングか、又は、前記プレカーサ化合物の一つをそれぞれ含む2つの溶液のスプレーコーティングかによって実施する請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法。
- 前記工程(a)と前記工程(b)との間に、担体に、金プレカーサ化合物のさらなる塗布を実施する請求項1乃至5の何れか1項に記載の方法。
- 前記工程(b)と前記工程(c)との間に、担体に、金プレカーサ化合物のさらなる塗布を実施する請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法。
- 前記金プレカーサ化合物の塗布は、プレカーサ化合物を含む溶液のスプレーコーティングによって実施する請求項6又は7記載の方法。
- 担体は、スプレーコーティングの間、プロセスガスによるグライド層において旋回される請求項1乃至8の何れか1項に記載の方法。
- 前記装置が流動床装置、又は、流動化床ユニットである請求項1乃至9の何れか1項に記載の方法。
- 工程(a)の後、金属プレカーサ化合物のスプレーコーティング前に、プロセスガスによるグライド層において担体を旋回させることにより塵埃を除去する工程を実施する請求項1乃至10の何れか1項に記載の方法。
- 乾燥の工程(c)の間、コーティング装置内で担体を静置する請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法。
- 金属成分の前記還元を非酸化雰囲気で実施する請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法。
- 前記酸化雰囲気には、水素ガス、又は、還元剤としてのエチレンを含む請求項13記載の方法。
- 還元の工程(d)の間、コーティング装置内で担体を静置する請求項1乃至14の何れか1項に記載の方法。
- 請求項1乃至15のいずれかの方法を利用して得られるシェル触媒。
- 請求項16記載のシェル触媒又は、請求項1乃至15の何れか1項によって製造されるシェル触媒のカルボン酸アルケニルエステルの製造のための使用。
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