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JP2014010000A - 一体型センサ、及びパワーステアリング装置 - Google Patents

一体型センサ、及びパワーステアリング装置 Download PDF

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JP2014010000A JP2012145506A JP2012145506A JP2014010000A JP 2014010000 A JP2014010000 A JP 2014010000A JP 2012145506 A JP2012145506 A JP 2012145506A JP 2012145506 A JP2012145506 A JP 2012145506A JP 2014010000 A JP2014010000 A JP 2014010000A
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Toru Imai
亨 今井
Takashi Nagase
喬 長瀬
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Abstract

【課題】トルク情報と回転位置情報との両方を検出する一体型センサを提供する。
【解決手段】一体型センサは、入力軸S1の回転位置情報に応じて第1の周期信号が得られる第1のパターン51と、出力軸S2の回転位置情報に応じて第2の周期信号が得られる第2のパターン52と、入力軸から出力軸に伝達されるトルクに応じて、入力軸と出力軸との相対的な変位を生じさせる結合部6と、第1の周期信号と第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力し、所定の変位範囲において配置されているn個の検出素子(10〜18)と、n個の第1の混合信号に基づいて、第2の混合信号を生成する信号生成部と、第2の混合信号に含まれるa1周期の信号情報とa2周期の信号情報とを分離し、a1周期の信号情報に基づいて入力軸の回転位置情報又は出力軸の回転位置情報を算出するとともに、少なくともa2周期の信号情報に基づいてトルク情報を算出する算出部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、一体型センサ、及びパワーステアリング装置に関する。
自動車などのパワーステアリング装置には、ハンドルの操舵角を検出する操舵角センサと、ハンドルを回転させた際に伝達されるトルクを検出するトルクセンサとを備えてものがある(例えば、特許文献1を参照)。トルクセンサは、例えば、入力軸と出力軸とを結合するトーションバーと、エンコーダなどの回転位置検出装置とを備え、回転位置検出装置によって検出された入力軸と出力軸との相対的な変位に基づいて、入力軸から出力軸に伝達されるトルクを検出している。また、操舵角センサは、例えば、エンコーダなどの回転位置検出装置を用いて入力軸の回転位置として操舵角を検出している。
特開2005−278344号公報
しかしながら、上述のようなパワーステアリング装置では、例えば、トルクセンサと操舵角センサとは、トルクと回転位置という異なる情報を検出するために、それぞれが個別にセンサ部(例えば、検出素子)を備える必要があった。すなわち、入力軸から出力軸に伝達されるトルクを示すトルク情報、及び入力軸の回転位置情報の両方を共通のセンサ部によって検出させることは困難であった。
本発明は、上記問題を解決すべくなされたもので、その目的は、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる一体型センサ、及びパワーステアリング装置を提供することにある。
上記問題を解決するために、本発明の一実施形態は、入力軸の回転位置情報に応じて第1の周期信号が得られる第1のパターンと、出力軸の回転位置情報に応じて、前記第1の周期信号とは異なる第2の周期信号が得られる第2のパターンと、前記入力軸と前記出力軸とを結合し、前記入力軸から前記出力軸に伝達されるトルクに応じて、前記入力軸と前記出力軸との相対的な変位を生じさせる結合部と、前記第1のパターンに基づく前記第1の周期信号と、前記第2のパターンに基づく前記第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する検出素子であって、前記第1の周期信号のm1周期及び前記第2の周期信号のm2周期が得られる所定の変位範囲において配置されているn個の検出素子と、前記n個の検出素子が出力する前記n個の前記第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なるa1周期及びa2周期が混合された第2の混合信号を生成する信号生成部と、前記第2の混合信号に含まれる前記a1周期の信号情報と前記a2周期の信号情報とを分離し、分離した前記a1周期の信号情報に基づいて前記入力軸の回転位置情報又は前記出力軸の回転位置情報を算出するとともに、少なくとも分離した前記a2周期の信号情報に基づいて前記トルクを示すトルク情報を算出する算出部とを備えることを特徴とする一体型センサである。
また、本発明の一実施形態は、第1の周期信号が得られる第1のパターンを有する第1円盤と、前記第1の周期信号とは異なる第2の周期信号が得られる第2のパターンを有する第2円盤と、第1軸と第2軸とを結合し、前記第1軸から前記第2軸に伝達されるトルクに応じて、前記第1軸と前記第2軸との相対的な変位を生じさせる結合部と、前記第1のパターンと前記第2のパターンとを検出して前記第1の周期信号と前記第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する検出素子を複数有し、該複数の検出素子が互いに異なる位置に配置されて構成された検出素子群と、前記検出素子群から出力される複数の前記第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なる少なくとも2つの周期を含む第2の混合信号を生成する信号生成部と、前記第2の混合信号に含まれる前記少なくとも2つの周期の信号情報を用いて、前記第1軸の回転位置情報と前記トルクを示すトルク情報とを算出する算出部とを備えることを特徴とする一体型センサである。
また、本発明の一実施形態は、上述の一体型センサを備えるパワーステアリング装置である。
本発明によれば、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。
第1の実施形態による一体型センサの構成の一例を示す概略構成図である。 第1の実施形態における一体型センサの一例を示すブロック図である。 第1の実施形態におけるホール素子の検出信号の一例を示す図である。 第2の実施形態における一体型センサの一例を示すブロック図である。 第3の実施形態における一体型センサの一例を示すブロック図である。 第4の実施形態における一体型センサの一例を示すブロック図である。 第5の実施形態による一体型センサの構成の一例を示す概略構成図である。 第5の実施形態における一体型センサの一例を示すブロック図である。 本実施形態における一体型センサの第1変形例を示す概略構成図である。 本実施形態における一体型センサの第2変形例を示す概略構成図である。 本実施形態における一体型センサの第3変形例を示す概略構成図である。 本実施形態における結合部に板バネを用いた場合の一例を示す構成図である。 本実施形態における一体型センサに光学式の検出部を用いた場合の一例を示す構成図である。 本実施形態に係るパワーステアリング装置の構成を示す模式図である。
以下、本発明の一実施形態による一体型センサについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施形態]
本実施形態では、一例として、自動車などのパワーステアリング装置に使用される回転位置情報(例、ハンドルの操舵角情報)とトルク情報(例、ハンドルを回転させた際に伝達されるトルクを示すトルク情報)とを検出する一体型センサについて説明する。
図1は、本実施形態による一体型センサ1の構成の一例を示す概略構成図である。
図1において、一体型センサ1は、トーションバー6、基板7、磁気センサ部20、磁石(51,52)、磁石保持機構(61,62)、及びハウジング部63を備えている。
なお、図1(a)は、一体型センサ1におけるハウジング部63内の構成の一例を示す概略構成図であり、図1(b)は、基板7、磁気センサ部20、及び磁石(51,52)の配置を示す概略構成図である。また、図1において、トーションバー6の回転軸(入力軸S1及び出力軸S2)の回転軸方向をZ軸方向として説明する。
トーションバー6は、入力軸S1(第1軸)と出力軸S2(第2軸)とを結合し、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、入力軸S1と出力軸S2との相対的なの変位(例、回転位置の変位(回転位置のずれ))を生じさせる。トーションバー6の上部(入力軸S1)には、例えば、自動車のハンドル部(不図示)が接続されており、トーションバー6の下部(出力軸S2)には、例えば、自動車のステアリング機構(不図示)が接続されている。トーションバー6は、回転軸がぶれないようにベアリング等の軸受けを介して固定されている。
磁石保持機構61は、トーションバー6の上部(入力軸S1側の一端)に結合された円盤状の保持機構であり、磁石51を保持している。磁石保持機構61は、磁石51の位置を一体型センサ1のZ軸方向の中央付近になるように、磁石51を保持している。
磁石保持機構62は、トーションバー6の下部(出力軸S2側の一端)に結合された円盤状の保持機構であり、磁石52を保持している。磁石保持機構62は、磁石52の位置を一体型センサ1のZ軸方向の中央付近になるように、磁石52を保持している。
なお、本実施形態では、トーションバー6、磁石保持機構61、及び磁石保持機構62は、結合部60に対応する。すなわち、結合部60は、トーションバー6を介して入力軸S1と出力軸S2とを結合する。
磁石51(第1のパターン)は、例えば、磁極数が“1”の永久磁石である。ここで、「磁極数」とは、S(エス)極とN(エヌ)極との対の数を示す。すなわち、磁石51は、1対のS極51SをN極51Nを有する永久磁石である。磁石51は、入力軸S1の回転位置情報に応じて、m1周期(例、m1=1)の周期信号(第1の周期信号)が得られる磁気パターンである。なお、上述の周期の数(サイクル数)m1は、1以上の整数であり、入力軸S1又は出力軸S2の360°の範囲における磁石51の磁極数に対応する。ここで、サイクル数とは、周期信号における1周期の数を示す。
また、磁石51は、例えば、ドーナツ状の円盤53(第1円盤)として形成されており、磁石保持機構61により保持されている。すなわち、円盤53は、m1周期の周期信号が得られる磁気パターンを有し、入力軸S1に磁石保持機構61を介して結合されている。磁石51は、トーションバー6の回転軸を中心軸とした同心円上(同一円周上)に配置されている。
磁石52(第2のパターン)は、例えば、磁極数が“10”の永久磁石である。すなわち、磁石52は、10対のS極52SをN極52Nを有する永久磁石である。磁石52は、出力軸S2の回転位置情報に応じて、m1周期の周期信号とは異なるm2周期(例、m2=10)の周期信号(第2の周期信号)が得られる磁気パターンである。なお、上述の周期の数(サイクル数)m2は、2以上の整数であり、入力軸S1又は出力軸S2の360°の範囲における磁石52の磁極数に対応する。
また、磁石52は、例えば、ドーナツ状の円盤54(第2円盤)として形成されており、磁石保持機構62により保持されている。すなわち、円盤54は、m2周期の周期信号が得られる磁気パターンを有しし、出力軸S2に磁石保持機構62を介して結合されている。磁石52は、トーションバー6の回転軸を中心軸とした同心円上(同一円周上)に配置されている。
磁気センサ部20(検出素子群)は、磁石51(第1のパターン)と磁石52(第2のパターン)とを検出してm1周期の周期信号とm2周期の周期信号とを含む第1の混合信号を出力するホール素子10を複数有している。磁気センサ部20は、例えば、n個(例、n=8個)のホール素子10(11〜18)を備えている。磁気センサ部20は、2つの磁石(51,52)の間に配置されており、2つの磁石(51,52)からの磁束を同時に(並列に)検出できるようになっている。すなわち、本実施形態における一体型センサ1は、2つの磁石(51,52)(2つの磁気パターン)を共通のホール素子10で検出する。
ホール素子(HS)11〜18は、例えば、磁気検出素である。ここで、ホール素子11〜18のうちの任意のホール素子、又は単に一体型センサ1が備えるホール素子を示す場合には、ホール素子10(検出素子)と称して以下説明する。
n個(例、n=8個)のホール素子10は、それぞれ磁石51に基づくm1周期の周期信号と、磁石52に基づくm2周期の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する。ここで、m2周期は、(m2>n/2)の条件を満たす。
また、n個のホール素子10は、m1周期の周期信号のm1周期(例、m1周期=1周期)及びm2周期の周期信号のm2周期(例、m2周期=10周期)が得られる所定の変位範囲(例、入力軸S1の一回転(360°)の範囲)において互いに均等に配置されている。すなわち、ホール素子11〜18は、例えば、入力軸S1又は出力軸S2の360°の範囲において等間隔(45°間隔)に配置されている。ここで、ホール素子11〜18は、例えば、入力軸S1又は出力軸S2の1周(1回転)の電気角0°、45°、90°、135°、180°、225°、270°、及び315°の信号を取得できるように配置されている。なお、上述した「均等」には、「略均等」が含まれる。また、ホール素子11〜18の円周方向のサイズは、例えば、磁石52の磁極パターンの1ピッチ分よりも小さく設定されている。
なお、本実施形態では、上述の入力軸S1又は出力軸S2の所定の変位範囲は、入力軸S1又は出力軸S2の全変位範囲(例、1回転=360°の範囲)である。したがって、n個(例、8個)のホール素子10は、入力軸S1又は出力軸S2の全変位範囲において均等に配置されている。
また、8個のホール素子11〜18は、例えば、それぞれが同様の検出感度を有しており、それぞれが同様の出力レベルを有している。
基板7は、8個のホール素子11〜18を搭載している基板組品であり、ハウジング部63に結合されている。本実施形態では、基板7は、例えば、一体型センサ1のZ軸方向のほぼ中央の位置に配置されている。すなわち、基板7は、上述した磁石51と磁石52との間に配置されている。
ハウジング部63(固定部)は、入力軸S1の回転位置に応じて円盤53(磁石51)に対する8個のホール素子10の相対的な位置が変位するとともに、出力軸S2の回転位置に応じて円盤54(磁石52)に対する8個のホール素子10の相対的な位置が変位するように、基板7を固定する。ハウジング部63は、例えば、円筒状に形成されており、トーションバー6、基板7、磁石(51,52)、及び磁石保持機構(61,62)を覆うように、配置されている。ハウジング部63は、例えば、自動車の車体に取り付けられており、トーションバー6とは軸がぶれないようベアリング等の軸受けを介して接続されている。これによりこのトーションバー6は、ハウジング部63に対して360°回転することが可能な構成となっている。
図2は、本実施形態における一体型センサ1の構成を示すブロック図である。
図2において、一体型センサ1は、磁気センサ部20、スイッチ部2、A/D変換部3、及び信号処理部4を備えている。ここで、磁気センサ部20は、8個のホール素子11〜18を有している。
スイッチ部2(切り替え部)は、例えば、少なくとも8つの第1の端子と、1つの第2の端子とを備えているアナログスイッチである。スイッチ部2の第1の端子には、8個のホール素子10のそれぞれの出力信号線が接続されている。スイッチ部2は、後述する信号処理部4の切り替え制御部41から出力される制御信号に基づいて、8つの第1の端子のうちのいずれか1つの端子が選択され、この選択された第1の端子と、第2の端子とが接続される。すなわち、スイッチ部2は、切り替え制御部41から出力される制御信号に基づいて、ホール素子11〜18のうちのいずれか1つの出力信号を、A/D変換部3に出力する。スイッチ部2は、例えば、8個の出力信号を所定の順番により切り替えて逐次出力する。
A/D変換部3は、例えば、所定のサンプリング周期により、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナログ/デジタル変換回路(A/Dコンバータ)である。A/D変換部3は、スイッチ部2から出力されたホール素子10の出力信号であるアナログ信号を、デジタル信号に変換した出力信号を信号処理部4に出力する。
信号処理部4は、一体型センサ1の信号処理を実行する。信号処理部4は、切り替え制御部41と、算出部42とを備えている。
切り替え制御部41は、スイッチ部2の切り替え信号(選択信号)である制御信号を生成する。すなわち、切り替え制御部41は、制御信号を出力し、ホール素子11〜18の出力信号を例えば、時計回りの順に切り替えることにより、スイッチ部2にホール素子11〜18の各出力信号を順次出力(逐次出力)させる。
なお、逐次出力とは、例えば、ホール素子11〜18の各出力信号を順次(逐次)出力させることである。本実施形態では、切り替え制御部41は、一例として、ホール素子11の出力信号からホール素子18の出力信号の順に(順番に)、出力信号を切り替えて出力する。ここで、「順に」又は「順次(逐次)」又は「順番に」とは、「時系列的に」、または、「複数の中から1つずつ選択的に」という意味を含む。
また、本実施形態において、切り替え制御部41と、スイッチ部2と、A/D変換部3とは、信号生成部30に対応する。
信号生成部30は、n個(例、n=8)のホール素子11〜18が出力するn個(例、n=8)の出力信号に基づいて、互いに周期の異なるa1周期(例、1周期)及びa2周期(例、2周期)が混合された第2の混合信号を生成する。すなわち、信号生成部30は、上述した第1の混合信号に基づいて、8個のホール素子10をスイッチ部2により順次出力させて、a1周期(例、1周期)及びa2周期(例、2周期)を含む第2の混合信号を生成する。ここで、信号生成部30は、離散フーリエ変換におけるエイリアシングを利用することにより、10周期(m2=10)の周期信号と1周期(m1=1)の周期信号とを含む第1の混合信号である8個(n=8)の出力信号により、第2の混合信号を生成する。また、a2周期は、上述したm2周期よりも低次の周期の数である。なお、離散フーリエ変換におけるエイリアシングについては後述する。信号生成部30は、第2の混合信号を信号処理部4に出力する。
ここで、a2周期は、|a2|=(m2−k2×n)の条件を満たす(ただし、k2は1以上の整数)。なお、a2周期は整数であり、a2の値がマイナスの場合は、後述する離散フーリエ変換におけるエイリアシングで出現する処理信号の位相が180°回転していることを示す。
本実施形態では、例えば、a2周期は2周期(=(10−1×8))である(k2=1)。また、例えば、a2周期は、(n/2>|a2|)の条件を満たす。
算出部42は、第2の混合信号に含まれるa1周期(例、a1=1)の信号情報とa2周期(例、a2=2)の信号情報とを分離し、分離したa1周期の信号情報に基づいて入力軸S1の回転位置情報又は出力軸S2の回転位置情報を算出する。算出部42は、これらの回転位置情報を算出するとともに、少なくとも分離したa2周期の信号情報に基づいてトーションバー6に掛かるトルクを示すトルク情報を算出する。本実施形態では、算出部42は、例えば、分離したa1周期の信号情報、及びa2周期の信号情報に基づいてトルク情報を算出する。ここで、トルク情報とは、トーションバー6に掛かるトルクであり、例えば、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクを示す情報である。
また、算出部42は、第2の混合信号に基づいて、第2の混合信号に含まれるa1周期の処理信号(基本波信号)における第1の位相情報(θ)をa1周期の信号情報として生成する。算出部42は、第2の混合信号に含まれるa2周期の処理信号(2次の高調波信号)における第2の位相情報(10φ)をa2周期の信号情報として生成する。算出部42は、第1の位相情報(θ)を入力軸S1の回転位置情報(又は出力軸S2の回転位置情報)として算出するとともに、第2の位相情報(10φ)に基づいて、トルク情報(例、θ‐φ)を算出する。算出部42は、算出した回転位置情報(例、操舵角情報)及びトルク情報を一体型センサ1の外部に出力する。
また、算出部42は、フーリエ係数算出部421、位相情報算出部422、及びトルク情報算出部423を備えている。
フーリエ係数算出部421は、例えば、第2の混合信号における8個の出力信号に基づいて、a1周期に対応する次数(例えば、基本波(1次))のフーリエ係数(a、b)を生成する。また、フーリエ係数算出部421は、例えば、第2の混合信号における8個の出力信号に基づいて、a2周期に対応する次数(例えば、2次)のフーリエ係数(a、b)を生成する。フーリエ係数算出部421は、生成したフーリエ係数を位相情報算出部422に出力する。
位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421が生成したa1周期に対応する次数(例、1次)のフーリエ係数(a、b)に基づいて第1の位相情報(θ)を生成(検出)する。また、位相情報算出部422は、a2周期に対応する次数(例、2次)のフーリエ係数(a、b)に基づいて第2の位相情報(10φ)を生成(検出)する。位相情報算出部422は、生成した第1の位相情報(θ)、及び第2の位相情報(10φ)をトルク情報算出部423に出力する。位相情報算出部422は、例えば、第1の位相情報(θ)を入力軸S1の回転位置情報(操舵角情報)として算出する。
なお、算出部42のフーリエ係数算出部421及び位相情報算出部422による第1の位相情報(θ)、及び第2の位相情報(10φ)の生成方法の一例については、後述する。
トルク情報算出部423は、位相情報算出部422によって生成された第1の位相情報(θ)、及び第2の位相情報(10φ)に基づいて、トルク情報を算出する。
ここで、ハンドルを操作して入力軸S1に回転が加わると、2つの磁石(51,52)は回転する。これに対して、8個のホール素子10は、ハウジング部63に固定されているので、磁石51の動き(変異)を検出することにより、例えば、入力軸S1の回転位置情報(操舵角情報)が検出できることになる。また、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、2つの磁石(51,52)は相対的にずれる(相対的な変位が生じる)ので、2つの磁石(51,52)の相対位置の変化(変位)を検出すればトルク情報が検出できることになる。そこで、トルク情報算出部423は、第1の位相情報(θ)と第2の位相情報(10φ)における位相情報(φ)との差分として2つの磁石(51,52)の相対位置の変位することにより、トルク情報を算出する。
次に、磁気センサ部20が出力する第1の混合信号、及び離散フーリエ変換におけるエイリアシングについて説明する。
図3は、本実施形態における磁気センサ部20の出力信号を説明する図である。
なお、図3(a)及び図3(b)の示すグラフにおいて、縦軸は、磁気センサ部20の出力信号(ホール素子出力)を示し、横軸は、入力軸S1の位置(角度(°))を示している。
図3(a)は、本実施形態における磁気センサ部20の出力信号を示している。この図3(a)における磁気センサ部20の出力信号は、1周期の周期信号(第1の周期信号)と、10周期の周期信号(第2の周期信号)を混合した混合信号(第1の混合信号)となる。ここで、波形W1は、例えば、入力軸S1を360°回転させた場合、且つ、トルクによる2つの磁石(51,52)の相対変位(相対角度)が0°の場合における1個のホール素子10(例、ホール素子11)の出力波形を示している。
また、出力MS1〜MS8は、入力軸S1が静止している場合におけるホール素子11〜18に対応する出力信号(第1の混合信号)を示している。なお、8個のホール素子10は、互いに異なる位置に配置されているので、その出力信号である8個の第1の混合信号の波形は、互いに位相が異なる信号となる。この8個の出力MS1〜MS8は、離散フーリエ変換におけるエイリアシングによって、波形W2に示すようなa1周期(a1=1)とa2周期(a2=2)とを含む混合信号(第2の混合信号)として検出される。すなわち、この波形W2は、1周期の周期信号と10周期の周期信号との混合信号を8個のホール素子10により検出したものであるが、結果として離散フーリエ変換におけるエイリアシングが発生するため、あたかもa1周期(a1=1)とa2周期(a2=2)とを含む混合信号(第2の混合信号)を観測したようにみえる。
ここで「エイリアシング(折り返し歪)」とは、例えば、信号波形が所定のサンプリング周波数(fs)でサンプリングされている場合、信号の周波数が(fs/2)よりも大きくなると、信号とは異なる周波数の信号が現れる現象である。本実施形態では、信号波形がm2周期の周期信号に対応し、周期の数(サイクル数)m2が周期信号の空間周波数(空間情報)に対応する。また、サンプリング周波数(fs)は、ホール素子10の個数であるn個に対応する。このことから、m2周期は、ホール素子10の数nの二分の一より大きい値である。例えば、ホール素子10の数が8個の場合に、m2周期は、4以上にする必要がある。また、この「エイリアシング」を利用して、m2周期の周期信号から信号処理の容易なm2周期より低次のa2周期の処理信号(2次の高調波信号)を検出するために、a2周期、m2周期、及びn個の値は、上述したように、|a2|=(m2−k2×n)を満たすように設定されている。
また、図3(b)は、トルクによる2つの磁石(51,52)の相対変位(相対角度)が9°の場合における出力波形を示している。ここで、波形W3は、例えば、入力軸S1を360°回転させた場合、且つ、トルクによる2つの磁石(51,52)の相対変位が9°の場合における1個のホール素子10(例、ホール素子11)の出力波形を示している。また、8個の出力MS1〜MS8は、離散フーリエ変換におけるエイリアシングによって、波形W4に示すようなa1周期(a1=1)とa2周期(a2=2)とを含む混合信号(第2の混合信号)として検出される。
なお、ホール素子10の出力信号(出力MS1)は、下記の式(1)として示される。
ここでは、式(1)は、1周期(例、m1=1)の周期信号と10周期(例、m2=10)の周期信号との混合信号(第1の混合信号)を表している。また、変数θは、入力軸S1の操舵角を示し、変数φは、出力軸S2の回転角を示している。
Figure 2014010000
また、8個の出力MS1〜MS8は、離散フーリエ変換におけるエイリアシングによって、a1周期(a1=1)とa2周期(a2=2)とを含む混合信号(第2の混合信号)として検出される。この第2の混合信号は、下記の式(2)として示される。
Figure 2014010000
ここで、変数xは、信号処理部4における任意の次元を示している。
式(2)において、第1項が基本波(1次)成分に対応し、第2項が2次成分(2次の高調波成分)に対応する。
このように、本実施形態では、この「エイリアシング」を利用することにより、1周期(m1=1)の周期信号と10周期(m2=10)の周期信号との混合信号(第1の混合信号)から、1周期(a1=1)の処理信号、及び2周期(a2=2)の処理信号を含む混合信号(第2の混合信号)を検出することが可能である。
次に、本実施形態における一体型センサ1の動作について説明する。
まず、磁気センサ部20において、8個のホール素子10が、それぞれ上述した第1の混合信号を出力する。
次に、信号生成部30は、スイッチ部2が8個の出力信号(MS1〜MS8)を所定の順番により切り替えて逐次出力し、スイッチ部2から出力する逐次出力信号に基づいて、波形W2に示すような第2の混合信号を生成する。すなわち、切り替え制御部41は、制御信号を出力し、ホール素子11〜18の出力信号を例えば、時計回りの順に切り替えることにより、スイッチ部2にホール素子11〜18の各出力信号を順次出力(逐次出力)させる。このように、信号生成部30は、スイッチ部2を8個の出力信号を所定の順番により切り替えて逐次出力し、スイッチ部2から出力する逐次出力信号に基づいて、第2の混合信号を生成する。
なお、本実施形態では、信号生成部30は、第2の混合信号を、A/D変換部3を介して出力MS1〜MS8のデジタル値として算出部42に出力する。
ここで、出力MS1〜MS8は、下記の式(3)として表される。
Figure 2014010000
次に、算出部42は、信号生成部30が生成した第2の混合信号に含まれるa1周期(a1=1)の信号情報とa2周期(a2=2)の信号情報とを分離する。ここで、算出部42は、例えば、第2の混合信号に基づいて、第2の混合信号に含まれるa1周期の処理信号(基本波信号)における第1の位相情報(θ)をa1周期の信号情報として生成する。算出部42は、第2の混合信号に含まれるa2周期の処理信号(2次の高調波信号)における第2の位相情報(10φ)をa2周期の信号情報として生成する。
なお、本実施形態では、算出部42は、逆フーリエ変換方式により位相情報を生成する。例えば、算出部42のフーリエ係数算出部421は、第2の混合信号に基づいて、1次(第1の次数)のフーリエ係数(a、b)を生成する。また、フーリエ係数算出部421は、例えば、第2の混合信号に基づいて、2次(第2の次数)のフーリエ係数(a、b)を生成する。フーリエ係数算出部421は、生成したフーリエ係数を位相情報算出部422に出力する。
位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421が生成した1次のフーリエ係数(a、b)に基づいて入力軸S1の第1の位相情報(θ)を生成する。また、位相情報算出部422は、2次のフーリエ係数(a、b)に基づいて出力軸S2の第2の位相情報(10φ)を生成する。位相情報算出部422は、生成した第1の位相情報、及び第2の位相情報をトルク情報算出部423に出力する。
ここで、フーリエ係数算出部421及び位相情報算出部422による第1の位相情報(θ)、及び第2の位相情報(10φ)の生成方法の一例について説明する。
まず、フーリエ係数算出部421は、上述した式(3)に示す8個の出力信号(出力MS1〜MS8)に基づいて、基本波のフーリエ係数(a、b)を生成する。この場合、フーリエ係数算出部421は、下記の式(4)に基づいて、基本波のフーリエ係数aを生成する。
Figure 2014010000
ここで、式(4)におけるf1(θ,φ)〜f8(θ,φ)は、式(3)の出力MS1〜MS8に対応する。また、式(4)におけるcos(0)、cos(π/4)、cos(2π/4)、cos(3π/4)、cos(4π/4)、cos(5π/4)、cos(6π/4)、及びcos(7π/4)は、フーリエ係数aを算出する際に用いる定数である。
また、フーリエ係数算出部421は、下記の式(5)に基づいて、基本波のフーリエ係数bを生成する。
Figure 2014010000
ここで、式(5)におけるf1(θ,φ)〜f8(θ,φ)は、式(3)の出力MS1〜MS8に対応する。また、式(5)におけるsin(0)、sin(π/4)、sin(2π/4)、sin(3π/4)、sin(4π/4)、sin(5π/4)、sin(6π/4)、及びsin(7π/4)は、フーリエ係数bを算出する際に用いる定数である。
なお、式(4)及び式(5)における「4」は、一例として、ホール素子10の数「8」を「2」で除算した値を用いているが、必ずしも「4」を用いなくてもよい。
次に、位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421が生成したフーリエ係数(a、b)と、下記の式(6)とに基づいて第1の位相情報(θ)を基本波信号の位相情報として検出する。
Figure 2014010000
なお、位相情報算出部422は、例えば、算出したこの第1の位相情報(θ)を入力軸S1の回転位置情報として一体型センサ1の外部に出力する。
また、フーリエ係数算出部421は、上述した式(3)に示す8個の出力信号(出力MS1〜MS8)に基づいて、2次のフーリエ係数(a、b)を生成する。この場合、フーリエ係数算出部421は、下記の式(7)に基づいて、2次のフーリエ係数aを生成する。
Figure 2014010000
ここで、式(7)におけるf1(θ,φ)〜f8(θ,φ)は、式(3)の出力MS1〜MS8に対応する。また、式(7)におけるcos(0)、cos(2π/4)、cos(4π/4)、cos(6π/4)、cos(8π/4)、cos(10π/4)、cos(12π/4)、及びcos(14π/4)は、フーリエ係数aを算出する際に用いる定数である。
また、フーリエ係数算出部421は、下記の式(8)に基づいて、2次のフーリエ係数bを生成する。
Figure 2014010000
ここで、式(8)におけるf1(θ,φ)〜f8(θ,φ)は、式(3)の出力MS1〜MS8に対応する。また、式(8)におけるsin(0)、sin(2π/4)、sin(4π/4)、sin(6π/4)、sin(8π/4)、sin(10π/4)、sin(12π/4)、及びsin(14π/4)は、フーリエ係数bを算出する際に用いる定数である。
なお、式(7)及び式(8)における「4」は、一例として、ホール素子10の数「8」を「2」で除算した値を用いているが、必ずしも「4」を用いなくてもよい。
次に、位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421が生成したフーリエ係数(a、b)と、下記の式(9)とに基づいて第2の位相情報(10φ)を2次の高調波信号の位相情報として検出する。
Figure 2014010000
次に、トルク情報算出部423は、下記の式(10)に示すように、位相情報算出部422が算出した、第1の位相情報(θ)と、第2の位相情報(10φ)における位相情報(φ)との差分により、トルク情報を算出する。
Figure 2014010000
トルク情報算出部423は、算出したトルク情報を一体型センサ1の外部に出力する。
以上説明したように、本実施形態における一体型センサ1は、磁石51と、磁石52と、結合部60と、n個(例、n=8)のホール素子10と、信号生成部30と、算出部42とを備えている。磁石51は、入力軸S1の回転位置情報に応じてm1周期(例、m1=1)の周期信号(第1の周期信号)が得られる。磁石52は、出力軸S2の回転位置情報に応じて、m1周期の周期信号は異なる、m2周期(例、m2=10)の周期信号(第2の周期信号)が得られる。結合部60は、入力軸S1と出力軸S2とを結合し、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、入力軸S1と出力軸S2との相対的な変位を生じさせる。n個のホール素子10は、磁石51に基づくm1周期の周期信号と、磁石52に基づくm2周期の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する検出素子であって、m1周期及びm2周期が得られる所定の変位範囲(例、入力軸S1の一回転の範囲)において均等に配置されている。信号生成部30は、n個のホール素子10が出力するn個の第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なるa1周期(例、a1=1)及びa2周期(例、a2=2)が混合された第2の混合信号を生成する。そして、算出部42は、第2の混合信号に含まれるa1周期の信号情報とa2周期の信号情報とを分離し、分離したa1周期の信号情報に基づいて入力軸S1の回転位置情報(又は出力軸S2の回転位置情報)を算出する。算出部42は、少なくとも分離したa2周期の信号情報に基づいてトルクを示すトルク情報を算出する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。また、本実施形態における一体型センサ1は、トルク情報と回転位置情報と異なる情報を検出するために、個別にセンサ部(ホール素子10)を備える必要がなく、トルク情報と回転位置情報とを検出するセンサ部(ホール素子10)や処理回路を共用することができる。そのため、本実施形態における一体型センサ1は、構成を簡略化しつつ、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。
また、本実施形態における一体型センサ1は、例えば、m2周期(例、m2=10)より低次のa1周期(例、a1=1)の信号情報とa2周期(例、a2=2)の信号情報とを分離するので、高次(高調波)の歪み成分(誤差成分)を処理から分離することができる。そのため、本実施形態における一体型センサ1は、高次の歪成分を低減することができる。なお、高次(高調波)の歪み成分(誤差成分)には、1回転中の円盤(53,54)に起因した歪み成分も含まれ、本実施形態における一体型センサ1は、同様に、円盤(53,54)に起因した歪み成分を低減することができる。よって、本実施形態における一体型センサ1は、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
また、本実施形態では、m2周期は、(m2>n/2)の条件を満たし、a2周期は、|a2|=(m2−k2×n)の条件を満たす。ただし、k2は1以上の整数である。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、上述した離散フーリエ変換のエイリアシングを利用して、a1周期(例、1周期)及びa2周期(例、2周期)を含む第2の混合信号を容易に生成することができる。
また、本実施形態では、上述した所定の変位範囲は、入力軸S1の1回転の変位範囲(例、1回転=360°の範囲)であり、n個(例、8個)のホール素子10は、1回転の変位範囲において均等に配置されている。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、入力軸S1の全変位範囲(例、1回転(360°))における回転位置情報(操舵角情報)を高精度に検出することができる。
また、本実施形態における一体型センサ1は、磁石51を有し、入力軸S1に結合された円盤53(第1円盤)と、磁石52を有し、出力軸S2に結合された円盤54(第2円盤)と、ハウジング部63とを備えている。ハウジング部63は、入力軸S1の回転位置に応じて円盤53に対するn個のホール素子10の相対的な位置が変位するとともに、出力軸S2の回転位置に応じて円盤54に対するn個のホール素子10の相対的な位置が変位するように、n個のホール素子10を有する基板を固定する。そして、算出部42は、分離したa1周期の信号情報、及びa2周期の信号情報に基づいて、トルク情報を算出する。
これにより、n個のホール素子10は、磁石51に基づくm1周期の周期信号と、磁石52に基づくm2周期の周期信号とを第1の混合信号として並列に(同時に)検出することができる。すなわち、本実施形態における一体型センサ1は、2つの磁気パターンを共通の(1つの)ホール素子10、或いは単一の検出方式により検出することができる。したがって、本実施形態における一体型センサ1は、トルク情報と回転位置情報と異なる情報を検出するために、個別にセンサ部(ホール素子10)を備える必要がなく、トルク情報と回転位置情報とを検出するセンサ部(ホール素子10)や処理回路を共用することができる。
また、n個のホール素子10は、ハウジング部63に固定され、n個のホール素子10が回転することがないので、本実施形態における一体型センサ1は、n個のホール素子10に接続される信号線などの配線が結合部60に絡まることを低減することができる。
また、本実施形態では、結合部60は、トーションバー6を介して入力軸S1と出力軸S2とを結合する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、簡易な構成により、トルク情報を検出することができる。
また、本実施形態では、算出部42は、第2の混合信号に基づいて、第2の混合信号に含まれるa1周期の処理信号における第1の位相情報(例、θ)をa1周期の信号情報として生成するとともに、第2の混合信号に含まれるa2周期の処理信号における第2の位相情報(例、10φ)をa2周期の信号情報として生成する。算出部42は、第1の位相情報(例、θ)を入力軸S1の回転位置情報(又は出力軸S2の回転位置情報)として算出するとともに、少なくとも第2の位相情報(例、10φ)に基づいてトルク情報を算出する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、2つの位相情報を利用して、簡易な手段により、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
また、本実施形態では、算出部42は、第2の混合信号に基づいて、a1周期に対応する第1の次数(例、1次)のフーリエ係数(a、b)、及びa2周期に対応する第2の次数(例、2次)のフーリエ係数(a、b)を生成する。算出部42は、生成した第1の次数のフーリエ係数(a、b)に基づいて第1の位相情報(例、θ)を生成するとともに、生成した第2の次数のフーリエ係数(a、b)に基づいて第2の位相情報(例、10φ)を生成する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、簡易な構成により、第1の位相情報及び第2の位相情報を正確に検出することができる。したがって、本実施形態における一体型センサ1は、簡易な構成により、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
なお、本実施形態によれば、一体型センサ1は、円盤53と、円盤54と、結合部60と、磁気センサ部20(検出素子群)と、信号生成部30と、算出部42とを備えている。円盤53は、第1の周期信号(m1周期の周期信号)が得られる磁石51を有し、円盤54は、第1の周期信号とは異なる第2の周期信号(m2周期の周期信号)が得られる第2のパターンを有する。結合部60は、第1軸(例、入力軸S1)と第2軸(例、出力軸S2)とを結合し、第1軸から第2軸に伝達されるトルクに応じて、第1軸と第2軸との相対的な変位を生じさせる。磁気センサ部20は、磁石51と磁石52とを検出して第1の周期信号と第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力するホール素子10を複数有する。磁気センサ部20は、該複数のホール素子10が互いに異なる位置に配置されて構成されている。信号生成部30は、磁気センサ部20から出力される複数の第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なる少なくとも2つの周期(例、1周期及び2周期)を含む第2の混合信号を生成する。算出部42は、第2の混合信号に含まれる少なくとも2つの周期の信号情報を用いて、第1軸の回転位置情報とトルクを示すトルク情報とを算出する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1は、トルク情報と回転位置情報と異なる情報を検出するために、個別にセンサ部(ホール素子10)を備える必要がなく、トルク情報と回転位置情報とを検出するセンサ部(ホール素子10)や処理回路を共用することができる。そのため、本実施形態における一体型センサ1は、構成を簡略化しつつ、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。
また、磁気センサ部20は、円盤53と、円盤54との間に配置される。これにより、磁石51に基づく第1の周期信号と、磁石52に基づく第2の周期信号とを第1の混合信号として並列に(同時に)検出することができる。すなわち、本実施形態における一体型センサ1は、トルク情報と回転位置情報と異なる情報を検出するために、磁気センサ部20を備える必要がなく、トルク情報と回転位置情報とを検出する磁気センサ部20や処理回路を共用することができる。
次に、第2の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第2の実施形態]
第1の実施形態における一体型センサ1は、逆フーリエ変換方式を用いて回転位置情報及びトルク情報を検出する場合を説明したが、本実施形態における一体型センサ1aは、後述する位相変調方式(逐次排出方式)を用いて回転位置情報及びトルク情報を検出する場合について説明する。
本実施形態におけるホール素子10の配置、磁石(51,52)、及び結合部60などの構成は、図1に示される第1の実施形態における一体型センサ1と同様である。
図4は、本実施形態における一体型センサ1aの構成を示すブロック図である。
図4において、一体型センサ1aは、磁気センサ部20、スイッチ部2、A/D変換部3、及び信号処理部4aを備えている。ここで、磁気センサ部20は、8個のホール素子11〜18を有している。本実施形態では、信号処理部4aの構成が、第1の実施形態における一体型センサ1と異なる点を除いて、第1の実施形態と同様である。この図において、図2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
信号処理部4aは、一体型センサ1aの信号処理を実行する。信号処理部4aは、切り替え制御部41と、算出部42aとを備えている。
算出部42aは、第2の混合信号に基づいて、第2の混合信号に含まれるa1周期の処理信号(基本波信号)における第1の位相情報(θ)をa1周期の信号情報として生成する。算出部42aは、第2の混合信号に含まれるa2周期の処理信号(2次の高調波信号)における第2の位相情報(10φ)をa2周期の信号情報として生成する。算出部42aは、第1の位相情報(θ)を入力軸S1の回転位置情報(又は出力軸S2の回転位置情報)として算出するとともに、第2の位相情報(10φ)に基づいて、トルク情報(例、θ‐φ)を算出する。算出部42aは、算出した回転位置情報(例、操舵角情報)及びトルク情報を一体型センサ1aの外部に出力する。
例えば、算出部42aは、第2の混合信号とa1周期(例、a1=1)の基準信号(同期信号)とに基づいて第1の位相情報(θ)を生成するとともに、第2の混合信号とa2周期(例、a2=2)の基準信号(同期信号)とに基づいて第2の位相情報(10φ)を生成する。
また、算出部42aは、フィルタ部424と、位相検出部425と、トルク情報算出部423)とを備えている。
フィルタ部424は、信号生成部30によって生成された第2の混合信号からa1周期(a1=1)の処理信号とa2周期(a2=2)の処理信号とを分離する。すなわち、フィルタ部424は、例えば、バンドパスフィルタ回路などを用いて、第2の混合信号から1次の正弦波(基本波信号)を含む所定の周波数帯域を通過させて、1次の正弦波信号(1次高調波信号)を分離する。また、フィルタ部424は、例えば、バンドパスフィルタ回路などを用いて、第2の混合信号から2次の正弦波を含む所定の周波数帯域を通過させて、2次の正弦波信号(2次の高調波信号)を分離する。すなわち、フィルタ部424は、ホール素子11〜18を逐次出力させた検出信号(第2の混合信号)のうちの3次以上の高次成分を除去(低減)して、基本波信号の成分と2次の高調波信号の成分とに分離して、位相検出部425に出力する。
位相検出部425は、フィルタ部424によって分離されたa1周期の処理信号(例、基本波信号)とa1周期の基準信号(基本波の基準信号)とに基づいて第1の位相情報を生成する(位相変調方式)。また、位相検出部425は、フィルタ部424によって分離されたa2周期の処理信号(例、2次の高調波信号)とa2周期の基準信号(2次の高調波の基準信号)とに基づいて第2の位相情報を生成する。ここで、位相検出部425は、フィルタ部424によって分離された基本波信号に基づいて、例えば、同期検波、位相同期、又は0クロス点位置計測の手法を用いて、基準信号(同期信号)に対する位相値を第1の位相情報(θ)として検出する。また、位相検出部425は、フィルタ部424によって分離された2次の高調波信号に基づいて、例えば、同期検波、位相同期、又は0クロス点位置計測の手法を用いて、基準信号(同期信号)に対する位相値を第2の位相情報(10φ)として検出する。位相検出部425は、検出した第1の位相情報(θ)及び第2の位相情報(10φ)をトルク情報算出部423に出力する。
次に、本実施形態における一体型センサ1aの動作について説明する。
本実施形態における信号生成部30の動作は、上述した第1の実施形態と同様である。信号生成部30は、上述した第1の混合信号を出力する8個のホール素子11〜18を逐次出力させて上述した第2の混合信号を生成する。
また、算出部42aは、上述したように、信号生成部30によって生成された第2の混合信号と処理信号の基準信号(同期信号)とに基づいて、例えば、同期検波、位相同期、又は0クロス点位置計測の手法(位相変調方式)を用いて、第1の位相情報(θ)及び第2の位相情報(10φ)を検出する。
算出部42aのトルク情報算出部423は、第1の実施形態と同様に上述した式(10)を用いて、フィルタ部424及び位相検出部425が分離(生成)した第1の位相情報(θ)と第2の位相情報(10φ)における位相情報(φ)との差分により、トルク情報を検出する。
なお、本実施形態における一体型センサ1aの歪成分の低減については、1次の基本波信号及び2次の高調波信号をフィルタ部424により分離して処理するので、第1の実施形態と同様に、高調波の歪の影響を低減することができる。
以上説明したように、本実施形態における一体型センサ1aは、算出部42aが、第2の混合信号とa1周期(例、1周期)の基準信号とに基づいて第1の位相情報(例、θ)を生成するとともに、第2の混合信号とa2周期(例、2周期)の基準信号とに基づいて第2の位相情報(例、10φ)を生成する。また、算出部42aは、第2の混合信号からa1周期(例、1周期)の処理信号とa2周期(例、2周期)の処理信号とを分離するフィルタ部424を備えている。そして、算出部42aの位相検出部425は、フィルタ部424によって分離されたa1周期の処理信号とa1周期の基準信号とに基づいて第1の位相情報(例、θ)を生成するとともに、フィルタ部424によって分離されたa2周期の処理信号とa2周期の基準信号とに基づいて第2の位相情報(10φ)を生成する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1aは、第1の実施形態における逆フーリエ変換方式の場合と同様に、簡易な構成により、正確に回転位置情報を検出することができる。よって、本実施形態における一体型センサ1aは、高精度に回転位置情報を検出することができる。また、本実施形態における一体型センサ1aは、トルク情報と回転位置情報とを検出するセンサ部(ホール素子10)や処理回路を共用することができるので、第1の実施形態と同様に、構成を簡略化しつつ、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。
次に、第3の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、一体型センサ1bが、ホール素子10の位置ずれが生じている場合に補正処理を行う補正部43を備える場合の一例について説明する。
本実施形態におけるホール素子10の配置、磁石(51,52)、及び結合部60などの構成は、図1に示される第1の実施形態における一体型センサ1と同様である。
図5は、本実施形態における一体型センサ1bの構成を示すブロック図である。
図5において、一体型センサ1bは、磁気センサ部20、スイッチ部2、A/D変換部3、及び信号処理部4bを備えている。ここで、磁気センサ部20は、8個のホール素子11〜18を有している。本実施形態では、信号処理部4bの構成が、第1の実施形態における一体型センサ1と異なる点を除いて、第1の実施形態と同様である。この図において、図2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
信号処理部4bは、一体型センサ1bの信号処理を実行する。信号処理部4bは、切り替え制御部41と、算出部42bとを備えている。また、算出部42bは、フーリエ係数算出部421a、位相情報算出部422、及び補正情報記憶部431を備えている。なお、本実施形態においてフーリエ係数算出部421a及び補正情報記憶部431が補正部43に対応する。すなわち、算出部42bは、補正部43を備えている。
補正情報記憶部431(記憶部)は、後述する本実施形態における補正処理に用いる補正情報を記憶する。補正情報記憶部431が記憶する補正情報には、例えば、上述したa1周期(例、1周期)又はa2周期(例、2周期)を等分割したN個の位相信号(ただしN=n)の位相値情報(例、0°、π/4、・・・、7π/4)と、N個の位相信号を基準信号として、N個の位相信号(例、出力MS1〜MS8)とn個(例、8個)のホール素子11〜18の出力信号とのそれぞれの位相差とが含まれる。ここで、位相信号とホール素子10の出力信号との位相差は、製造の際に発生するホール素子10の位置ずれなどによって生じる。
ところで、本実施形態では、8個のホール素子11〜18を入力軸S1の1回転の範囲に均等に配置しているが、現実には、製造ばらつきなどにより、例えば、8個のホール素子11〜18の配置にばらつき(位置ずれ)が生じる場合がある。この配置のばらつき(位置ずれ)は、上述の位相差として、ホール素子10の出力信号に検出することができる。ここで、位相信号とホール素子10の出力信号との位相差は、例えば、製造検査(出荷検査)の際に、予め取得している情報である。
補正部43は、1周期(例、1周期)又はa2周期(例、2周期)を等分割したN個(例、8個)の位相信号(ただしN=n)を基準信号として、8個の位相信号と8個の出力信号(出力MS1〜MS8)とのそれぞれの位相差と、8個の出力信号と、に基づいて、8個の出力信号が8個の位相信号になるように8個の出力信号をそれぞれ補正するとともに、補正された出力情報を生成する。補正部43は、所定の基準信号である8個の位相信号に対する8個の出力信号の位相差を、例えば、補正情報記憶部431から取得する。また、補正部43は、フーリエ係数算出部421aを備えている。
フーリエ係数算出部421aは、例えば、8個の出力信号と、補正情報記憶部431から読み出した8個の出力信号のそれぞれに対応する位相信号の位相値及び位相差とに基づいて、a1周期に対応する第1の次数(例えば、1次)のフーリエ係数(a、b)を補正された出力情報として生成する。また、フーリエ係数算出部421aは、例えば、8個の出力信号と、補正情報記憶部431から読み出した8個の出力信号のそれぞれに対応する位相信号の位相値及び位相差とに基づいて、a2周期に対応する第2の次数(例えば、2次)のフーリエ係数(a、b)を補正された出力情報として生成する。
ここで生成されるフーリエ係数は、8個の出力信号が8個の位相信号になるように、補正されたフーリエ係数であり、フーリエ係数算出部421aは、この補正されたフーリエ係数を補正された出力情報として生成する。フーリエ係数算出部421aは、生成したフーリエ係数を位相情報算出部422に出力する。
位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421aが生成したフーリエ係数(a、b)に基づいて第1の位相情報を生成する。なお、ここで、フーリエ係数(a、b)は、上述した補正された出力情報である。位相情報算出部422は、補正されたフーリエ係数(a、b)に基づいて、第1の位相情報を生成する。
また、位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421aが生成したフーリエ係数(a、b)に基づいて第2の位相情報を生成する。なお、ここで、フーリエ係数(a、b)は、上述した補正された出力情報である。位相情報算出部422は、補正されたフーリエ係数(a、b)に基づいて、第2の位相情報を生成する。
このように、算出部42bは、補正部43によって生成された補正された出力情報(例えば、フーリエ係数(a、b)及び(a、b))に基づいて、第1の位相情報及び第2の位相情報を生成する。
次に、本実施形態における一体型センサ1bの動作について説明する。
本実施形態における信号生成部30の動作は、上述した第1の実施形態と同様である。信号生成部30は、8個のホール素子11〜18を逐次出力させて上述した第2の混合信号を生成する。
次に、本実施形態における一体型センサ1bにおけるホール素子10の位置ずれが生じている場合の補正処理について説明する。なお、ここでは、一例として、ホール素子12の位置が、δずれている場合について説明する。
この場合に、8個のホール素子11〜18の出力MS1〜MS8は、下記の式(11)により示される。ここで、ホール素子12の出力MS2は、δずれた位相信号として出力される。
Figure 2014010000
補正部43のフーリエ係数算出部421aは、所定の基準信号である8個の位相信号に対する8個の出力信号の位相差を、例えば、補正情報記憶部431から取得する。ここで、補正情報記憶部431には、上述したホール素子12の位相値(2π/4)及び位相差(δ)が予め記憶されている。フーリエ係数算出部421aは、A/D変換部3から取得した8個の出力信号(MS1〜MS8)と、補正情報記憶部431から読み出した位相信号の位相値及び位相差とに基づいて、2次のフーリエ係数(a、b)を、下記の式(12)及び式(13)に基づいて生成する。
まず、フーリエ係数算出部421aは、フーリエ係数aを下記の式(12)に基づいて生成する。ここで、位相信号の位相値α、位相差δとした場合に、フーリエ係数算出部421aは、フーリエ係数aを算出する際の定数をcos(α)からcos(α−δ)に変更して、フーリエ係数aを算出する。この場合、例えば、位相値αが「2π/4」であるので、フーリエ係数算出部421aは、式(12)に示すように、ホール素子12の出力MS2に対応する定数をcos(2π/4)の代わりに、cos(2π/4−δ)を用いて、フーリエ係数aを生成する。
Figure 2014010000
また、フーリエ係数算出部421aは、フーリエ係数bを下記の式(13)に基づいて生成する。ここで、フーリエ係数算出部421aは、フーリエ係数bを算出する際の定数をsin(α)からsin(α−δ)に変更して、フーリエ係数bを算出する。この場合、例えば、位相値αが「2π/4」であるので、フーリエ係数算出部421aは、式(13)に示すように、ホール素子12の出力MS2に対応する定数をsin(2π/4)の代わりに、sin(2π/4−δ)を用いて、フーリエ係数bを生成する。
Figure 2014010000
このように、フーリエ係数算出部421aは、フーリエ係数(a、b)を算出する際に定数を補正することにより、8個の出力信号が8個の位相信号になるように補正し、フーリエ係数(a、b)を補正された出力情報として位相情報算出部422に出力する。すなわち、補正部43は、位相信号の位相値αと位相差δとの差分値に基づいて、フーリエ係数(a、b)を生成する。
また、フーリエ係数算出部421aは、同様に、1次のフーリエ係数(a、b)を算出する際に定数を補正することにより、8個の出力信号が8個の位相信号になるように補正し、フーリエ係数(a、b)を補正された出力情報として位相情報算出部422に出力する。
次に、位相情報算出部422は、フーリエ係数算出部421aが生成したフーリエ係数(a、b)と、上述した式(9)とに基づいて第2の位相情報(10φ)を2次の高調波信号の位相情報として検出する。
位相情報算出部422は、生成した第1の位相情報(θ)及び第2の位相情報(10φ)をトルク情報算出部423に出力する。なお、トルク情報算出部423における動作は、第1の実施形態と同様であるので、ここでは説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態における一体型センサ1bは、算出部42bが、補正部43を備えている。補正部43は、a1周期(例、1周期)又はa2周期(例、2周期)を等分割したN個の位相信号(ただしN=n、例、n=8)を基準信号として、N個の位相信号とn個の第1の混合信号とのそれぞれの位相差(α)とに基づいて、n個の第1の混合信号がN個の位相信号になるようにn個の第1の混合信号をそれぞれ補正する。また、補正部43は、n個の第1の混合信号をそれぞれ補正するとともに、補正された出力情報(例、フーリエ係数(a、b)及び(a、b))を生成する。算出部42bは、補正部43によって生成された補正された出力情報に基づいて、第1の位相情報及び第2の位相情報を生成する。
これにより、例えば、ホール素子10の位置ずれなどが生じた場合であっても、補正部43がn個の第1の混合信号がN個の位相信号になるようにn個の第1の混合信号をそれぞれ補正するので、本実施形態における一体型センサ1bは、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
また、本実施形態では、補正部43のフーリエ係数算出部421aは、位相信号の位相値αと位相差δとの差分値(α−δ)に基づいて、フーリエ係数を生成する。すなわち、補正部43は、例えば、式(12)及び式(13)により、定数をcos(α−δ)及びsin(α−δ)に変換して、フーリエ係数を生成する。
これにより、本実施形態における一体型センサ1bは、ホール素子10の位置すれなどによる位相信号のずれに基づく誤差を、簡易な手段により、補正することができる。よって、本実施形態における一体型センサ1bは、簡易な手段により、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
次に、第4の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第4の実施形態]
本実施形態におけるホール素子10の配置、磁石(51,52)、及び結合部60などの構成は、図1に示される第1の実施形態における一体型センサ1と同様である。
図6は、本実施形態における一体型センサ1cの構成を示すブロック図である。
図6において、一体型センサ1cは、磁気センサ部20、スイッチ部2、A/D変換部3、及び信号処理部4、及びゲイン調整部35を備えている。ここで、磁気センサ部20は、8個のホール素子11〜18を有している。本実施形態では、ゲイン調整部35を備える点が、第1の実施形態における一体型センサ1と異なり、その他の構成は、第1の実施形態と同様である。この図において、図2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
ゲイン調整部35(調整部)は、例えば、ゲイン(利得)調整型の増幅回路(アンプ)であり、8個のホール素子11〜18から出力される8個の第1の混合信号の信号レベルを調整する。ゲイン調整部35は、例えば、8個の第1の混合信号の出力特性を一致させるように、8個の第1の混合信号を調整する。ここで、第1の混合信号の出力特性とは、例えば、第1の混合信号の振幅、最大信号レベル、最小信号レベル、直流オフセット値などのことである。ゲイン調整部35は、調整した8個の第1の混合信号をスイッチ部2に出力する。
なお、本実施形態において、スイッチ部2以降の動作は、上述した第1の実施形態と同様であり、ここでは説明を省略する。
以上説明したように、本実施形態における一体型センサ1cは、n個(例、n=8)のホール素子10から出力されるn個の第1の混合信号の信号レベルを調整するゲイン調整部35を備えている。
これにより、ホール素子10の出力レベルのばらつきを低減することができる。そのため、本実施形態における一体型センサ1cは、第1の実施形態よりも誤差を低減することができる。よって、本実施形態における一体型センサ1cは、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
次に、第5の実施形態について、図面を参照して説明する。
[第5の実施形態]
図7は、本実施形態による一体型センサ1dの構成の一例を示す概略構成図である。
図7において、一体型センサ1dは、トーションバー6、基板7、磁気センサ部20、磁石(51,52)、磁石保持機構(61,62)、及びハウジング部63を備えている。
なお、図7(a)は、一体型センサ1dにおけるハウジング部63内の構成の一例を示す概略構成図であり、図7(b)は、基板7、磁気センサ部20、及び磁石(51,52)の配置を示す概略構成図である。また、図7において、トーションバー6の回転軸(入力軸S1及び出力軸S2)の回転軸方向をZ軸方向として説明する。
なお、図7において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、磁石51がハウジング部63に固定され、8個のホール素子を有する基板7が、磁石保持機構61に結合されている点が、第1の実施形態と異なる。
すなわち、本実施形態における一体型センサ1dでは、基板7は、n個(例、8個)のホール素子10を有し、入力軸S1に磁石保持機構61を介して結合されている。ハウジング部63(固定部)は、入力軸S1の回転位置に応じてn個(例、8個)のホール素子10に対する磁石51の相対的な位置が変位するように、磁石51を有する円盤53(第1円盤)を固定する。また、円盤54(第2円盤)は、磁石52を有し、出力軸S2に結合されている。
このように、本実施形態では、磁気センサ部20を有する基板7が入力軸S1とともに回転し、磁石51は回転しないようにハウジング部63に固定されている。
図8は、本実施形態における一体型センサ1dの構成を示すブロック図である。
図8において、一体型センサ1dは、磁気センサ部20、スイッチ部2、A/D変換部3、及び信号処理部4cを備えている。ここで、磁気センサ部20は、8個のホール素子11〜18を有している。また、信号処理部4cは、切り替え制御部41と、算出部42cとを備えている。算出部42cは、フーリエ係数算出部421と、位相情報算出部422とを備えている。
本実施形態では、トルク情報算出部423を備えていない点が、第1の実施形態における一体型センサ1と異なり、その他の構成は、第1の実施形態と同様である。この図において、図2と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
本実施形態では、磁石51は、上述したようにハウジング部63に固定されているので、磁気センサ部20が入力軸S1と一緒に動くことになる。これにより、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、磁気センサ部20と磁石52とは相対的にずれるので、磁気センサ部20を基準に、磁石52の位置変化を検出すればトルク情報が検出できることとなる。すなわち、本実施形態では、位相情報算出部422が算出した第2の位相情報(10φ)における位相情報(φ)がトルク情報に対応する。位相情報算出部422は、算出した第1の位相情報(θ)を入力軸S1の回転位置情報(操舵角情報)として一体型センサ1dの外部に出力するとともに、算出した位相情報(φ)をトルク情報として一体型センサ1dの外部に出力する。
以上説明したように、本実施形態における一体型センサ1dは、基板7と、ハウジング部63と、円盤54(第2円盤)とを備えている。基板7は、n個(例、8個)のホール素子10(磁気センサ部20)を有し、入力軸S1に結合されている。ハウジング部63は、入力軸S1の回転位置に応じてn個のホール素子10に対する磁石51の相対的な位置が変位するように、磁石51を有する円盤53(第1円盤)を固定する。円盤54は、磁石52を有し、出力軸S2に結合されている。
このことにより、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、磁気センサ部20(n個のホール素子10)と磁石52とは相対的に変位するので、算出部42cは、算出した位相情報(φ)をトルク情報とすることができる。そのため、算出部42cは、第1の実施形態におけるトルク情報算出部423が不要になる。したがって、本実施形態における一体型センサ1dは、構成を簡略化しつつ、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。また、本実施形態における一体型センサ1dは、第1の実施形態と同様に、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態は、単独で実施する形態を説明したが、各実施形態を組み合わせて実施する形態であってもよい。
また、上記の各実施形態において、一体型センサ1(1a〜1d)は、磁石(51,52)及びホール素子10を入力軸S1の回転軸方向(Z軸方向)に並べて配置する形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、一体型センサ1(1a〜1d)は、後述する第1変形例及び第2変形例のように、Z軸方向と垂直な方向(水平方向)に並べて配置する形態であってもよい。
<第1変形例>
図9は、第1〜第4の実施形態における一体型センサ1(1a〜1c)の変形例を示す概略構成図である。なお、図9(a)は、一体型センサ1(1a〜1c)の変形例におけるハウジング部63内の構成の一例を示す概略構成図であり、図9(b)は、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)、及び磁石(51,52)の配置を示す概略構成図である。なお、図9において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
一体型センサ1(1a〜1c)は、図9に示すように、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)、及び磁石(51,52)を同一面上に配置してもよい。この場合、例えば、磁石51は、ホール素子11〜18の内周に配置され、磁石52は、ホール素子11〜18の外周に配置されている。また、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)は、基板7を介して、ハウジング部63に固定されている。
この場合においても、一体型センサ1(1a〜1c)は、図1に示す配置の場合と同様の効果を得ることができる。
<第2変形例>
図10は、第2の実施形態における一体型センサ1dの変形例を示す概略構成図である。なお、図10(a)は、一体型センサ1dの変形例におけるハウジング部63内の構成の一例を示す概略構成図であり、図10(b)は、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)、及び磁石(51,52)の配置を示す概略構成図である。なお、図10において、図7と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
一体型センサ1dは、図10に示すように、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)、及び磁石(51,52)を同一面上に配置してもよい。この場合、例えば、磁石51は、ホール素子11〜18の外周に配置され、磁石52は、ホール素子11〜18の外周に配置されている。また、磁気センサ部20(ホール素子11〜18)は、磁石保持機構61を介して、入力軸S1に固定されている。
この場合においても、一体型センサ1dは、図7に示す配置の場合と同様の効果を得ることができる。
<第3変形例>
また、上記の各実施形態において、一体型センサ1(1a〜1d)は、磁気センサ部20及び磁石(51,52)が磁気回路を構成する形態であってもよい。
例えば、図11は、第1〜第4の実施形態における一体型センサ1(1a〜1c)に磁気回路を適用した第3変形例を示している。なお、図11において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
図11において、ホール素子10(11〜18)は、磁石(51,52)の外周に配置され、ハウジング部63から伸びる固定用治具に取り付けられている。また、磁石保持機構61及び磁石保持機構62は、磁石(51,52)及び磁気センサ部20(ホール素子10)を覆うような形状に形成されている。ここで、例えば、磁気回路部C1は、磁石保持機構61と、磁石51と、磁気センサ部20(ホール素子10)とによって構成される磁気回路に対応し、磁気回路部C2は、磁石保持機構62と、磁石52と、磁気センサ部20(ホール素子10)に対応する。
このように、磁気回路を構成することにより、磁気センサ部20(ホール素子10)は、磁石51及び磁石52による磁界(磁場)の変化を効率よく検出することが可能になる。また、磁石保持機構61及び磁石保持機構62によって、磁石(51,52)及び磁気センサ部20を覆うことによって、本変形例における一体型センサ1(1a〜1c)は、外部からの磁界変位(磁界ノイズなど)による影響を低減することができる。
また、上記の各実施形態において、結合部60は、トーションバー6を介して、入力軸S1と出力軸S2とを結合する形態を説明したが、他の構成によりトルクに応じて入力軸S1と出力軸S2との相対的な変位を生じさせる形態であってもよい。例えば、図12に示すように、一体型センサ1(1a〜1d)は、入力軸S1及び出力軸S2の回転方向に弾性変形可能な板バネ80を介して入力軸S1と出力軸S2とを結合する連結部70(結合部)を備える形態であってもよい。
以下、板バネ80を用いた連結部70の構成について説明する。
<第4変形例>
図12において、連結部70は、入力軸S1に設けられた第一鍔部71と、出力軸S2に設けられ第一鍔部71に対してZ方向に対向する第二鍔部72とを有している。連結部70は、入力軸S1に回転力が入力された場合に入力軸S1から出力軸S2へトルクが伝達されるように入力軸S1と出力軸S2とを接続する。
第一鍔部71は、円板状に形成されており、入力軸S1と一体的に回転するように設けられている。第一鍔部71は、中心が入力軸S1及び出力軸S2の回転中心軸の軸線上に配置されるように形成されている。
第一鍔部71のうち第二鍔部72に対向する対向面71aには、第一突出部73と、凸部74とが設けられている。第一突出部73は、第一鍔部71の中心を取り囲むように複数設けられている。複数の第一突出部73は、入力軸S1及び出力軸S2の回転方向に等ピッチで配置されている。本実施形態では、3つの第一突出部73が設けられており、当該3つの第一突出部73が互いに120°ずれた位置に配置されている。
各第一突出部73は、2本の柱状部73aと、当該2本の柱状部73aを接続する接続部73bとを有している。2本の柱状部73aは、回転方向に所定の距離を空けて配置されている。各柱状部73aの根元側(−Z側)の端部には、板バネ80の一部を受けるバネ受部73cが形成されている。また、各柱状部73aの先端側(+Z側)の端部は、例えばテーパー部78を有している。
第二鍔部72は、円板状に形成されており、出力軸S2と一体的に回転するように設けられている。第二鍔部72は、中心が入力軸S1及び出力軸S2の回転中心軸の軸線上に配置されるように形成されている。
第二鍔部72のうち第一鍔部71に対向する対向面72aには、第二突出部75と、凹部76とが設けられている。第二突出部75は、第二鍔部72の中心を取り囲むように複数設けられている。複数の第二突出部75は、回転方向に等ピッチで配置されている。本実施形態では、3つの第二突出部75が設けられており、当該3つの第二突出部75が互いに120°ずれた位置に配置されている。
各第二突出部75は、2本の柱状部75aと、当該2本の柱状部75aを接続する接続部75bとを有している。2本の柱状部75aは、回転方向に所定の距離を空けて配置されている。各柱状部75aの根元側(+Z側)の端部には、板バネ80の一部を受けるバネ受部75cが形成されている。また、各柱状部75aの先端側(−Z側)の端部は、例えばテーパー部79を有している。
また、第一鍔部71に設けられた凸部74は、出力軸S2の−Z側端部に設けられた凹部76に挿入される。このように、凸部74と凹部76とで嵌合部を構成している。凸部74が凹部76に挿入された状態において、当該凸部74及び凹部76は、出力軸S2との間に数ミクロン程度の隙間を維持するように嵌合される。凸部74と凹部76との間には、例えば油やグリスなどが配置されている。
このように、入力軸S1の+Z側端部と出力軸S2の−Z側端部とがいわゆる滑り軸受の構成によって連結されているため、当該入力軸S1と出力軸S2との間の摩擦が低減される。なお、ここでいう回転とは、いわゆる多回転ではなく、例えば機械角度で3度程度の微小角度の回転方向へのずれ(回動)を想定している。このため、すべり軸受けのような軸受け構造であっても、入力軸S1と出力軸S2との間の摩擦が十分に低減されるようになっている。
また、入力軸S1と出力軸S2とが連結された状態において、第一突出部73と第二突出部75とは、回転方向に交互に配置される。このとき、入力軸S1に回転力が与えられていなければ、第二突出部75は、隣接する第一突出部73との間で回転方向に60°ずれた位置に配置される。また、第一突出部73の各柱状部73a及び第二突出部75の各柱状部75aは、入力軸S1と出力軸S2とが連結された状態において、回転方向に等ピッチに配置されるように予め位置が設定されている。
板バネ80は、連結部70のうちZ方向において第一鍔部71と第二鍔部72との間に設けられている。板バネ80は、複数の板バネ部材81を有している。これらの板バネ部材81は、金属などの弾性変形可能な材料を用いて帯状に形成されており、第一突出部73と第二突出部75との間に介挿され、当該第一突出部73と第二突出部75とを連結する。
板バネ部材81は、隣接する柱状部73aと柱状部75aとの間に配置されている。板バネ部材81は、柱状部73aに連結される第一連結部81aと、柱状部75aに連結される第二連結部81bと、当該第一連結部81a及び第二連結部81bを接続する屈曲部81cとを有している。
第一連結部81a及び第二連結部81bは、それぞれ柱状部73a及び柱状部75aの外周の形状に対応した形状に形成されている。例えば、第一連結部81a及び第二連結部81bは、それぞれ柱状部73a及び柱状部75aの外周面の形状に沿って円環状に湾曲されている。
湾曲された第一連結部81a及び第二連結部81bの内径は、柱状部73a及び柱状部75aの外径にそれぞれ一致するように形成されている。このため、第一連結部81a及び第二連結部81bと柱状部73a及び72aとの間を密着させることができるので、それぞれの間が固定されることになる。
また、入力軸S1と出力軸S2が連結された状態において、第一連結部81aの+Z側端部は柱状部73aに設けられたバネ受部73cに当接されると共に、第二連結部81bの−Z側端部は柱状部75aに設けられたバネ受部75cに当接される。このため、板バネ部材81は、バネ受部73c及びバネ受部75cによってZ方向に挟持された状態になるため、Z方向への移動が規制される。
板バネ部材81は、入力軸S1及び出力軸S2の中心軸側へ向けて折り曲げられている。板バネ部材81が折り曲げられていることにより、第一連結部81a及び第二連結部81bのそれぞれに対して回転方向の弾性力が作用する。
例えば、柱状部73aと柱状部75aとの間が回転方向に近づくと、板バネ部材81は閉じる方向に変形する。このため、弾性力は板バネ部材81が開く方向に作用する(圧縮応力)。また、柱状部73aと柱状部75aとが回転方向に遠ざかると、板バネ部材81は開く方向に変形する。このため、弾性力は板バネ部材81が閉じる方向に作用する(引っ張り応力)。
このように、本実施形態の板バネ80は、柱状部73aの移動により圧縮応力が加わる板バネ部材81と、当該移動により引っ張り応力が加わる板バネ部材81とがそれぞれ等しい数だけ設けられている。このため、柱状部73aが回転方向のどちらの方向に移動する場合であっても、3つの板バネ部材81の圧縮応力の総和と、3つの板バネ部材81の引っ張り応力の総和とが板バネ80全体としての弾性力となる。連結部70は、個々の板バネ部材81の弾性特性の違いが相殺されるため、入力軸S1が回転方向のどちらに回転しても、板バネ80全体としては、同一の弾性特性が得られるようになっている。
連結部70は、入力軸S1及び出力軸S2の回転方向に弾性変形可能な板バネ80を介して結合することにより、トーションバー6と同様に、入力軸S1から出力軸S2に伝達されるトルクに応じて、入力軸S1と出力軸S2との相対的な変位を生じさせることができる。そのため、一体型センサ1(1a〜1d)は、上述した連結部70(結合部)を備える場合であっても、トーションバー6を備える場合と同様の効果を得ることができる。
なお、連結部70は、弾性体として入力軸S1及び出力軸S2の回転方向に弾性変形可能である板バネ80が設けられている。板バネ80は、板バネの特性上、入力軸S1及び出力軸S2の軸線方向に剛性を有しており、板バネ80が軸線方向に弾性変形するのを規制することができる。そのため、一体型センサ1(1a〜1d)は、連結部70を備える場合に、軸線方向の変位によるトルク情報の誤差を低減することができる。
また、上記の各実施形態において、磁気式のセンサ部(磁気センサ部20)を備える形態を説明したが、光学式、静電容量方式、電磁誘導方式などのセンサ部(磁気センサ部20)を備える形態であってもよい。
例えば、図13は、一体型センサに光学式のセンサ部を用いた場合の一例を示す構成図である。
<第5変形例>
図13において、一体型センサ1eは、トーションバー6、基板(7A,7B)、光源部21、レンズ22、光センサ部20a、円盤(53a,54a)、保持機構(61a,62a)、及びハウジング部63を備えている。ここで、トーションバー6及び保持機構(61a,62a)が結合部60に対応する。
なお、図13(a)は、一体型センサ1eにおけるハウジング部63内の構成の一例を示す概略構成図であり、図13(b)は、光学式の検出系(範囲R1)を示す断面図である。また、図13(c)は、基板7B、光センサ部20a、及び円盤(53,54)の配置を示す概略構成図である。また、図13において、トーションバー6の回転軸(入力軸S1及び出力軸S2)の回転軸方向をZ軸方向として説明する。また、図13において、図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
円盤53a(第1円盤)は、インクリメンタルパターンである明暗格子パターン531(第1のパターン)とM系列パターンを示すアブソリュートパターンである明暗格子パターン532とを有し、保持機構61aに結合されている。すなわち、円盤53aは、保持機構61aを介して入力軸S1に接続されている。
円盤54a(第2円盤)は、インクリメンタルパターンである明暗格子パターン541(第2のパターン)を有し、保持機構62aに結合されている。すなわち、円盤54aは、保持機構62aを介して出力軸S2に接続されている。
光源部21は、例えば、レーザ光を射出するレーザダイオードなどの発光素子であり、ハウジング部63に固定された基板7Aに実装されている。光源部21は、照射光(レーザ光)を、レンズ22を介して円盤(53a,54a)に照射する。
レンズ22は、例えば、コリメーターレンズなどであり、照射光を平行光にする。
光センサ部20a(センサ部)は、光源部21の照射面と、光センサ部20aの受光面とを対向させて配置されており、ハウジング部63に固定された基板7Bに実装されている。光センサ部20aは、光源部21から照射された照射光を、n個(例、n=8個)の受光素子11a〜18aを備える受光素子群である。光センサ部20aは、光源部21から照射された照射光を、円盤(53a,54a)を介して受光する(図13(c)の範囲R2を参照)。
光センサ部20aは、インクリメンタルパターンである明暗格子パターン531及び明暗格子パターン541を透過した光を受光する第1受光素子群201と、アブソリュートパターンである明暗格子パターン532を透過した光を受光する第2受光素子群202とを備えている。
なお、図13(c)に示すように、第1受光素子群201は、n個(例、n=8)の受光素子11a〜18aを備えている。ここで、受光素子11a〜18aのうちの任意の受光素子、又は単に一体型センサ1eが備える受光素子を示す場合には、受光素子10a(検出素子)と称して以下説明する。受光素子11a〜18aは、入力軸S1の1回転の変位範囲のうちの一部の範囲(所定の範囲)において均等に配置されている。
また、この所定の範囲において、明暗格子パターン531は、極数(刻線数)が“9”であり、明暗格子パターン541は、極数(刻線数)が“10”である。すなわち、明暗格子パターン531は、この所定の範囲において、m1周期(例、m1=9)の周期信号が得られるインクリメンタルパターンであり、明暗格子パターン541は、この所定の範囲において、m2周期(例、m2=10)の周期信号が得られるインクリメンタルパターンである。ここで、m1周期は、(m1>n/2)の条件を満たし、m2周期は、(m2>n/2)の条件を満たしている。そのため、本実施形態では、a1周期は、|a1|=(m1−k1×n)の条件を満たし(ただし、k1は1以上の整数)、a2周期は、|a2|=(m2−k2×n)の条件を満たす(ただし、k2は1以上の整数)。
この場合、a1周期は、1周期(=(9−1×8)、k1=1)となり、a2周期は、2周期(=(10−1×8)、k2=1)となる。したがって、信号生成部30は、離散フーリエ変換におけるエイリアシングを利用することにより、9周期(m1=9)の周期信号と10周期(m2=10)の周期信号とを含む第1の混合信号である8個(n=8)の出力信号により、a1周期(a1=1)とa2周期(a2=2)との第2の混合信号を生成する。第2の混合信号の分離以降の処理は、上記の各実施形態と同様である。
このように、本実施形態における一体型センサ1eは、上記の各実施形態と同様に、構成を簡略化しつつ、トルク情報と回転位置情報との両方を検出することができる。また、本実施形態における一体型センサ1eは、離散フーリエ変換におけるエイリアシングを利用しているので、高精度に回転位置情報及びトルク情報を検出することができる。
なお、上記の各実施形態において、入力軸S1を第1軸とし、出力軸S2を第2軸とする形態を説明したが、入力軸S1を第2軸とし、出力軸S2を第1軸とする形態であってもよい。この場合、一体型センサ1(1a〜1d)が、検出する回転位置情報は、出力軸S2の回転位置情報であってもよい。
また、上記の第3の実施形態において、補正部43は、逆フーリエ変換方式において補正する形態を説明したが、第2の実施形態のような位相変調方式において補正を行うことも可能である。例えば、各ホール素子10の出力(fn(θ、φ))に対して、下記の式(14)、式(15)、式(16)のうちのいずれかにより補正された出力SHnを生成することにより、ホール素子10の位置ずれが生じている場合に補正処理を行うことができる。
Figure 2014010000
Figure 2014010000
Figure 2014010000
ここで、位相値(φ^)は、位相検出部425によって1つ前(最新)の位相情報として検出された位相値である。
なお、補正部43は、位相差δや要求される精度に応じて、上述の式(14)〜式(16)のうちの1つを選択して補正処理を実行してもよいし、上述の式(14)〜式(16)のうちの予め定められた1つの方式のみを補正処理を実行してもよい。
また、上記の第2の実施形態において、算出部42aは、フィルタ部424を備える形態を説明したが、フィルタ部424を備えずに、直接、処理次数の信号(基準信号)で同期検波を実行して位相を求める形態であってもよいし、他の方式を用いて位相情報を検出する形態であってもよい。
また、上記の第4の実施形態において、ゲイン調整部35を各ホール素子10とスイッチ部2との間に備える形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、ゲイン調整部35をスイッチ部2とA/D変換部3との間に備える形態でもよいし、A/D変換部3によりデジタル化した後で信号レベルを調整する形態でもよい。スイッチ部2以降の出力信号において、各ホール素子10の信号レベルを調整した場合、シリアル(直列的)に処理することができるので、ゲイン調整部35の構成を縮小することができる。
また、信号レベルを調整する調整部の一例として、ゲイン調整型アンプを用いる形態を説明したが、ホール素子10の駆動電圧を調整する形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、切り替え制御部41は、一例として、ホール素子10の出力信号を例えば、時計回りの順に切り替える形態を説明したが、これに限定されるものではない。例えば、切り替え制御部41は、回転の影響を受け難い所定の順番によって、ホール素子10の出力信号を切り替える形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、A/D変換部3をスイッチ部2の後段に備える形態を説明したが、スイッチ部2の前段において、各ホール素子10の個別のA/D変換部3を備える形態でもよい。
また、上記の各実施形態において、ハウジング部63のZ軸方向における中央付近に、磁石(51,52)及び磁気センサ部20を配置する形態を説明したが、ハウジング部63の上部付近、又は下部付近に配置する形態であってもよい。また、上記の各実施形態において、磁石(51,52)は、円盤(53,54)を兼ねるものとして説明したが、磁石保持機構(61,62)を円盤(53,54)に対応するものとしてもよい。
また、上記の各実施形態において、信号処理部4(4a〜4c)の各部は専用のハードウェアにより実現されるものであってもよく、また、メモリ及びCPUを備えて、プログラムによって実現されてもよい。
上述の一体型センサ1(1a〜1e)は内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した一体型センサ1(1a〜1e)の処理過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。ここでコンピュータ読み取り可能な記録媒体とは、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD−ROM、DVD−ROM、半導体メモリ等をいう。また、このコンピュータプログラムを通信回線によってコンピュータに配信し、この配信を受けたコンピュータが当該プログラムを実行するようにしてもよい。
上述において説明した一体型センサは、例えば、図14に示すように、自動車600のパワーステアリング装置601に適用することができる。
図14に示すように、パワーステアリング装置601は、ステアリングホイール602と、当該ステアリングホイール602に入力された入力軸603と、入力軸603に連結された出力軸604と、入力軸603から出力軸604へ伝達されるトルク(トルク情報)や入力軸603の回転位置情報を検出するセンサ605と、パワーステアリング装置601の各部を制御するコントロールユニット606とを備えている。
このようなパワーステアリング装置601においては、センサ605として、上記説明した一体型センサを用いることができる。上記の一体型センサは、ステアリングコラム607に収納可能な程度に小型化が可能であるため、軽量化のメリットも有する。
1,1a,1b,1c,1d,1e…一体型センサ、6…トーションバー、7,7A,7B…基板、10,11,12,13,14,15,16,17,18…ホール素子、10a,11a,12a,13a,14a,15a,16a,17a,18a…受光素子、20…磁気センサ部、20a…光センサ部、30…信号生成部、42,42a,42b,42c…算出部、43…補正部、35…ゲイン調整部、51,52…磁石、53,53a,54,54a…円盤、60…結合部、63…ハウジング部、70…連結部、80…板バネ、201…第1受光素子群、531,532,541…明暗格子パターン、601…パワーステアリング装置、S1…入力軸、S2…出力軸

Claims (17)

  1. 入力軸の回転位置情報に応じて第1の周期信号が得られる第1のパターンと、
    出力軸の回転位置情報に応じて、前記第1の周期信号とは異なる第2の周期信号が得られる第2のパターンと、
    前記入力軸と前記出力軸とを結合し、前記入力軸から前記出力軸に伝達されるトルクに応じて、前記入力軸と前記出力軸との相対的な変位を生じさせる結合部と、
    前記第1のパターンに基づく前記第1の周期信号と、前記第2のパターンに基づく前記第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する検出素子であって、前記第1の周期信号のm1周期及び前記第2の周期信号のm2周期が得られる所定の変位範囲において配置されているn個の検出素子と、
    前記n個の検出素子が出力する前記n個の前記第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なるa1周期及びa2周期が混合された第2の混合信号を生成する信号生成部と、
    前記第2の混合信号に含まれる前記a1周期の信号情報と前記a2周期の信号情報とを分離し、分離した前記a1周期の信号情報に基づいて前記入力軸の回転位置情報又は前記出力軸の回転位置情報を算出するとともに、少なくとも分離した前記a2周期の信号情報に基づいて前記トルクを示すトルク情報を算出する算出部と
    を備えることを特徴とする一体型センサ。
  2. 前記m2周期は、(m2>n/2)の条件を満たし、
    前記a2周期は、|a2|=(m2−k2×n)の条件を満たす(ただし、k2は1以上の整数)
    ことを特徴とする請求項1に記載の一体型センサ。
  3. 前記所定の変位範囲は、前記入力軸の1回転の変位範囲であり、
    前記n個の検出素子は、前記1回転の変位範囲において均等に配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の一体型センサ。
  4. 前記所定の変位範囲は、前記入力軸の1回転の変位範囲のうちの一部の範囲であり、
    前記n個の検出素子は、前記一部の範囲において均等に配置されている
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の一体型センサ。
  5. 前記第1のパターンを有し、前記入力軸に結合された第1円盤と、
    前記第2のパターンを有し、前記出力軸に結合された第2円盤と、
    前記入力軸の回転位置に応じて前記第1円盤に対する前記n個の検出素子の相対的な位置が変位するとともに、前記出力軸の回転位置に応じて前記第2円盤に対する前記n個の検出素子の相対的な位置が変位するように、前記n個の検出素子を有する基板を固定する固定部と
    を備え、
    前記算出部は、
    分離した前記a1周期の信号情報、及び前記a2周期の信号情報に基づいて、前記トルク情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  6. 前記n個の検出素子を有し、前記入力軸に結合された基板と、
    前記入力軸の回転位置に応じて前記n個の検出素子に対する前記第1のパターンの相対的な位置が変位するように、前記第1のパターンを有する第1円盤を固定する固定部と、
    前記第2のパターンを有し、前記出力軸に結合された第2円盤と
    を備えることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  7. 前記結合部は、
    トーションバーを介して前記入力軸と前記出力軸とを結合する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  8. 前記結合部は、
    前記入力軸及び前記出力軸の回転方向に弾性変形可能な板バネを介して前記入力軸と前記出力軸とを結合する
    ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  9. 前記m1周期は、(m1>n/2)の条件を満たし、
    前記a1周期は、|a1|=(m1−k1×n)の条件を満たす(ただし、k1は1以上の整数)
    ことを特徴とする請求項2に記載の一体型センサ。
  10. 前記算出部は、
    前記第2の混合信号に基づいて、前記第2の混合信号に含まれる前記a1周期の処理信号における第1の位相情報を前記a1周期の信号情報として生成するとともに、前記第2の混合信号に含まれる前記a2周期の処理信号における第2の位相情報を前記a2周期の信号情報として生成し、
    前記第1の位相情報を前記入力軸の回転位置情報又は前記出力軸の回転位置情報として算出するとともに、前記第2の位相情報に基づいて、前記トルク情報を算出する
    ことを特徴とする請求項1から請求項9のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  11. 前記算出部は、
    前記第2の混合信号に基づいて、前記a1周期に対応する第1の次数のフーリエ係数、及び前記a2周期に対応する第2の次数のフーリエ係数を生成し、生成した前記第1の次数のフーリエ係数に基づいて前記第1の位相情報を生成するとともに、生成した前記第2の次数のフーリエ係数に基づいて前記第2の位相情報を生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の一体型センサ。
  12. 前記算出部は、
    前記第2の混合信号と前記a1周期の基準信号とに基づいて前記第1の位相情報を生成するとともに、前記第2の混合信号と前記a2周期の基準信号とに基づいて前記第2の位相情報を生成する
    ことを特徴とする請求項10に記載の一体型センサ。
  13. 前記算出部は、
    前記n個の検出素子が出力する前記n個の第1の混合信号と、前記a1周期又は前記a2周期を等分割したN個の位相信号(ただしN=n)を基準信号として、前記N個の位相信号と前記n個の第1の混合信号とのそれぞれの位相差と、に基づいて、前記n個の第1の混合信号が前記N個の位相信号になるように前記n個の第1の混合信号をそれぞれ補正する補正部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項12のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  14. 前記n個の検出素子から出力される前記n個の第1の混合信号の信号レベルを調整する調整部を備える
    ことを特徴とする請求項1から請求項13のいずれか一項に記載の一体型センサ。
  15. 第1の周期信号が得られる第1のパターンを有する第1円盤と、
    前記第1の周期信号とは異なる第2の周期信号が得られる第2のパターンを有する第2円盤と、
    第1軸と第2軸とを結合し、前記第1軸から前記第2軸に伝達されるトルクに応じて、前記第1軸と前記第2軸との相対的な変位を生じさせる結合部と、
    前記第1のパターンと前記第2のパターンとを検出して前記第1の周期信号と前記第2の周期信号とを含む第1の混合信号を出力する検出素子を複数有し、該複数の検出素子が互いに異なる位置に配置されて構成された検出素子群と、
    前記検出素子群から出力される複数の前記第1の混合信号に基づいて、互いに周期の異なる少なくとも2つの周期を含む第2の混合信号を生成する信号生成部と、
    前記第2の混合信号に含まれる前記少なくとも2つの周期の信号情報を用いて、前記第1軸の回転位置情報と前記トルクを示すトルク情報とを算出する算出部と
    を備えることを特徴とする一体型センサ。
  16. 前記検出素子群は、前記第1円盤と前記第2円盤との間に配置される
    ことを特徴とする請求項15に記載の一体型センサ。
  17. 請求項1から請求項16のいずれか一項に記載の一体型センサを備える
    パワーステアリング装置。
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