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JP2014009655A - 電動ポンプ - Google Patents

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JP2014009655A
JP2014009655A JP2012148420A JP2012148420A JP2014009655A JP 2014009655 A JP2014009655 A JP 2014009655A JP 2012148420 A JP2012148420 A JP 2012148420A JP 2012148420 A JP2012148420 A JP 2012148420A JP 2014009655 A JP2014009655 A JP 2014009655A
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JP2012148420A
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Naofumi Yoshida
直史 吉田
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JTEKT Corp
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Abstract

【課題】必要油圧以上の余分な出力を抑制して、ポンプを駆動するための電力消費を効率化し、車両ECUとポンプECUを接続する電流値信号線を削減する。
【解決手段】モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出手段と、モータの消費電流を検出するモータ消費電流検出手段と、モータ回転速度検出手段によって検出されたモータの回転速度とモータ消費電流検出手段によって検出されたモータの消費電流に基づいて、リリーフバルブの作動開始点を検出するリリーフバルブ作動開始点検出手段と、リリーフバルブ作動開始点検出手段が検出した作動開始点におけるモータの回転速度及びモータの消費電流の少なくとも一方に基づいて、モータの回転速度及びモータに供給する電流の少なくとも一方を制御するモータ制御手段と、を有する。
【選択図】図5

Description

本発明は、モータによって駆動する電動ポンプに関するものである。
特許文献1に示されるように、アイドリングストップ機能を備えた車両では、電動オイルポンプを備えているのが一般的である。このような車両では、アイドリングストップ中は、エンジンによって駆動する機械式ポンプは停止しているが、電動オイルポンプによってトランスミッションやトルクコンバータ等(以下、油圧必要箇所と略す)に必要最低限の油圧を供給し、車両の迅速な再発進が可能となっている。
このような電動オイルポンプは、トロコイド曲線で形成された内歯が内周に形成されたアウターロータと、トロコイド曲線で形成され前記内歯と噛合する外歯が外周に形成されたインナーロータと、これらアウターロータとインナーロータを回転可能に収納するハウジングとから構成されたトロコイドポンプ、及びインナーロータを回転するモータとから構成されている。また、電動オイルポンプは、吐出油圧を制御するポンプECUを備えている。
また、このような車両では、油圧必要箇所に供給される油圧を一定にするためのリリーフバルブと、油圧必要箇所の油圧を検出するための油圧センサ、油圧必要箇所を制御する車両ECUが設けられている。車両ECUは、油圧センサからの検出値に基づいて、ポンプECUにモータに供給する電流値の指令を出力し、電動オイルポンプの吐出油圧を制御している。この吐出油圧は、リリーフバルブが開放する開放圧よりも高い圧力に設定されている。なお、車両ECUとポンプECUは、モータに供給する電流値の指令を送信するための電流値指令信号線によって接続されている。
特開2001−227606号公報
特許文献1に示される車両では、油圧必要箇所に油圧センサや車両ECUとポンプECUを接続する電流値指令信号線を設ける必要があり、コスト高になってしまうという問題があった。また、車両に取り付けられている油圧センサの精度が低く、当該油圧センサによる油圧の測定にバラツキが有る。このため、当該バラツキに対応するために、電動オイルポンプで余分な油圧と流量のオイルを吐出し、ときにリリーフバルブを作動させることにより油圧必要箇所に供給される油圧を必要値以上に保っている。このため、電動オイルポンプが吐出する余分な油圧と流量のオイルに起因する損失が発生してしまうという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであり、必要油圧以上の余分な出力を抑制して、ポンプを駆動するための電力消費を効率化し、車両ECUとポンプECUを接続する電流値信号線を削減することができる電動ポンプを提供する。
(請求項1)本発明に係る電動ポンプは、流体を送給するポンプ本体と、前記ポンプ本体を駆動するモータを有する電動ポンプであって、リリーフバルブによって前記ポンプ本体が吐出する流体の吐出圧が調圧され、前記モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出手段と、前記モータの消費電流を検出するモータ消費電流検出手段と、前記モータ回転速度検出手段によって検出された前記モータの回転速度と前記モータ消費電流検出手段によって検出された前記モータの消費電流に基づいて、前記リリーフバルブの作動開始点を検出するリリーフバルブ作動開始点検出手段と、前記リリーフバルブ作動開始点検出手段が検出した前記作動開始点における前記モータの回転速度及び前記モータの消費電流の少なくとも一方に基づいて、前記モータの回転速度及び前記モータに供給する電流の少なくとも一方を制御するモータ制御手段と、を更に有する。
(請求項2)
前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、前記モータの回転速度を徐々に低下又は徐々に上昇させ、変化させた前記モータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した近似曲線を算出し、前記変化させたモータの回転速度とこれに対する前記モータの消費電流の関係が、前記近似曲線から所定量外れるか否かを検出することにより、前記リリーフバルブの作動開始点を検出することが好ましい。
(請求項3)
前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、前記モータの回転速度を所定の範囲で変化させ、前記変化させたモータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記リリーフバルブ作動時における前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、前記第一近似曲線を算出した際に変化させた前記モータの回転速度の範囲よりも低い前記モータの回転数の範囲において、前記モータの消費電流を複数検出して、前記リリーフバルブ非作動時における前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を算出し、前記第一近似曲線と前記第二近似曲線との交点を、前記リリーフバルブの作動開始点として検出することが好ましい。
(請求項4)
前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、前記モータの回転速度を所定の範囲で変化させ、前記変化させたモータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、前記第一近似曲線を算出した際に変化させた前記モータの回転速度の範囲よりも低い前記モータの回転数の範囲において、前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を順次算出し、前記第二近似曲線が前記第一近似曲線から変化したか否かを検出することにより、前記リリーフバルブの作動開始点を検出することが好ましい。
(請求項5)
前記モータ制御手段は、前記作動開始点における前記モータの回転速度よりも所定回転速度が低い回転速度で前記モータを制御し、又は前記作動開始点における前記モータの消費電流よりも所定電流が低い電流を前記モータに供給することが好ましい。
(請求項1)本発明に係る電動ポンプによれば、リリーフバルブ作動開始点検出手段は、モータの回転速度とモータの消費電流に基づいて、リリーフバルブの作動開始点を検出する。そして、モータ制御手段は、リリーフバルブの作動開始点におけるモータの回転速度及びモータの消費電流の少なくとも一方に基づいて、モータの回転速度及びモータに供給する電流の少なくとも一方を制御する。これにより、電動ポンプ自身が、電動ポンプの吐出油圧を、リリーフバルブの作動開始点の近傍において制御することができる。このため、車両側の油圧センサのバラツキに関係なく、必要油圧以上の余分な出力を抑制して、必要油圧に近いオイルの吐出ができ、ポンプを駆動するための電力消費を効率化し、車両ECUとポンプECUを接続する電流値信号線を削減することができる電動ポンプを提供することができる。
(請求項2)リリーフバルブ作動開始点検出手段は、モータの回転速度を徐々に低下又は徐々に上昇させ、変化させたモータの回転速度におけるモータの消費電流を複数検出して、モータの回転速度とモータの消費電流との関係を表した近似曲線を算出し、変化させたモータの回転速度におけるモータの消費電流が、近似曲線から所定量外れるか否かを判断することにより、リリーフバルブの作動開始点を検出する。つまり、リリーフバルブが作動すると、電動ポンプの吐出油圧がリリーフバルブの作動によって一定圧に制限され、オイルの吐出流量に対するモータの負荷が軽くなり、変化させたモータの回転速度におけるモータの消費電流が、近似曲線から外れる。このように、リリーフバルブ作動開始点検出手段は、変化させたモータの回転速度におけるモータの消費電流が、近似曲線から所定量外れるか否かを判断することにより、リリーフバルブの作動開始点を確実に検出することができる。
(請求項3)リリーフバルブ作動開始点検出手段は、リリーフバルブ作動時におけるモータの回転速度とモータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、第一近似曲線を算出した際に変化させたモータの回転速度の範囲よりも低いモータの回転数の範囲において、リリーフバルブ非作動時におけるモータの回転速度とモータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を算出し、第一近似曲線と第二近似曲線との交点を、リリーフバルブの作動開始点として検出する。第一近似曲線と第二近似曲線との交点は、非作動状態にあるリリーフバルブが作動を開始する点である。このように、第一近似曲線と第二近似曲線との交点を、リリーフバルブの作動開始点として検出することにより、リリーフバルブの作動開始点を精度高く検出することができる。
(請求項4)リリーフバルブ作動開始点検出手段は、モータの回転速度を所定の範囲で変化させ、モータの回転速度とモータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、第一近似曲線を算出した際に変化させたモータの回転速度の範囲よりも低いモータの回転数の範囲において、モータの消費電流を複数検出して、モータの回転速度とモータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を順次算出し、第二近似曲線が第一近似曲線から変化したか否かを検出することにより、リリーフバルブの作動開始点を検出する。第二近似曲線が第一近似曲線から変化する点は、非作動状態にあるリリーフバルブが作動を開始する点である。このように、第二近似曲線が第一近似曲線から変化したか否かを検出することにより、リリーフバルブの作動開始点を精度高く検出することができる。
(請求項5)モータ制御手段は、作動開始点におけるモータの回転速度よりも所定回転速度が低い回転速度で前記モータを制御し、又は作動開始点におけるモータの消費電流よりも所定電流が低い電流を前記モータに供給する。これにより、リリーフバルブを作動させること無く、油圧必要箇所に供給される油圧を一定に保つことが可能となる。このため、電動オイルポンプで余分な流量のオイルを吐出し、リリーフバルブを常に作動させることにより油圧必要箇所に供給される油圧を一定に保つ必要が無いことから、電動オイルポンプが吐出する余分な流量のオイルに起因する損失を削減することができる。
本実施形態の電動オイルポンプが搭載される車両のオイル流路の説明図である。 本実施形態の電動オイルポンプが搭載される車両の概要図である。 図2のA−A断面図であり、ポンプ部の断面図である。 リリーフバルブが作動・非作動のそれぞれの状態における、モータの回転速度とモータの消費電流の関係を表したグラフである。 第一の実施形態のポンプ制御処理のフローチャートである。 第一の実施形態のポンプ制御処理の概要を示した説明図である。 第二の実施形態のポンプ制御処理のフローチャートである。 第二の実施形態のポンプ制御処理の概要を示した説明図である。 第三の実施形態のポンプ制御処理のフローチャートである。 第三の実施形態のポンプ制御処理の概要を示した説明図である。
(車両の概要)
以下に、本発明のポンプを具体化した実施形態について図面を参照しつつ説明する。まず、図1及び図2を用いて本実施形態の電動オイルポンプ100が搭載される車両900について説明する。図1や図2に示すように、車両900は、電動オイルポンプ100、リリーフバルブ15、チェックバルブ200、バルブボディ300、油圧必要箇所400、メカオイルポンプ500、オイルパン600、エンジン700、車両ECU800を備えている。
電動オイルポンプ100は、モータ20によってポンプ本体10を駆動するポンプであり、オイルパン600からオイルを吸入して、チェックバルブ200及びバルブボディ300を介して、油圧必要箇所400にオイルを供給する。リリーフバルブ15は、電動オイルポンプ100が吐出する油圧を一定に調圧するものである。これら電動オイルポンプ100及びリリーフバルブ15については、後で詳細に説明する。
チェックバルブ200は、電動オイルポンプ100の吸入流路11c(図2、図3示)とバルブボディ300の間に設けられ、電動オイルポンプ100からバルブボディ300へのオイルの流通は許容するが、バルブボディ300から電動オイルポンプ100へのオイルの逆流を阻止するものである。
メカオイルポンプ500は、エンジン700(図2示)の回転駆動力によって駆動されて、オイルパン600からオイルを吸入して、バルブボディ300を介して、油圧必要箇所400にオイルを供給するものである。勿論、メカオイルポンプ500は、エンジン700が停止している際には、オイルを送給しない。
バルブボディ300は、車両ECU800からの指令により、自身に流入するオイルの流入側流路を、電動オイルポンプ100(チェックバルブ200)側又はメカオイルポンプ500側のいずれかに切り替える。
油圧必要箇所400は、例えば、エンジン700から入力された回転駆動力を所定の変速比で減速してデファレンシャルに出力するトランスミッションや、エンジン700の出力軸から出力される回転トルクを増幅してトランスミッションに入力するトルクコンバータ等である。
オイルパン600は、油圧必要箇所400に供給され、油圧必要箇所400から排出されたオイルを貯留するものである。
車両ECU800は、車両900の統括制御を行うものであり、エンジン700やトランスミッションの油圧必要箇所400を制御する。なお、車両ECU800は、図示しない車速センサで検出された車速情報に基づき、走行中の車両900が停止し、且つ、アイドリングストップ停止条件に適合したと判断した場合にエンジン700を停止させるとともに、「ポンプ始動指令」をポンプECU40に出力する。更に、車両ECU800は、図示しないブレーキセンサで検出されたブレーキ情報や、図示しないアクセル開度センサで検出されたアクセル開度情報に基づき、停止中の車両900においてブレーキペダルが離された又はアクセルが踏まれた等のアイドリングストップ解除条件に適合したと判断した場合にはエンジン700を起動させるとともに、「ポンプ停止指令」をポンプECU40に出力する。
(電動オイルポンプ)
電動オイルポンプ100は、ポンプ本体10、モータ20を有している。ポンプ本体10は、モータ20によって駆動され、アイドリングストップ中(エンジン700が停止中)に、油圧必要箇所400に供給する。ポンプ本体10については、後で詳細に説明する。
モータ20は、ポンプ本体10に回転駆動力を出力するものである。モータ20は、本実施形態では、直流ブラシレスモータであり、筐体21に固定されコイルで構成されたステータ22、このステータ22の内周側に回転可能に設けられ永久磁石で構成されたロータ23、及びロータ23の回転軸24を有している。また、モータ20には、モータ20の回転速度(ロータ23の回転速度)を検出し、モータ20の回転速度を検出するための、回転速度センサ25が設けられている。回転速度センサ25で検出されたモータ20の回転速度である「モータ回転速度」は、ポンプECU40に入力される。
モータドライバ30は、図示しない車両のバッテリーに接続され、ポンプECU40からの制御信号に基づいて、モータ20のステータ22に電流を供給するものである。なお、車両900は、モータドライバ30からモータ20に供給される電流の電流値である「モータ電流」を検出する電流計等のモータ電流検出部31を備えている。モータ電流検出部31で検出された「モータ電流」は、ポンプECU40に入力される。
ポンプECU40は、車両ECU800及びモータドライバ30と通信可能に接続され、車両ECU800からの指令に基づいて、モータドライバ30に制御信号を出力するものである。具体的には、ポンプECU40は、モータ20に供給する電流やモータ20の回転速度を制御することにより、ポンプ本体10が送給するオイルの吐出油圧を制御する。
ポンプECU40は、マイクロコンピュータを有しており、マイクロコンピュータは、バスを介してそれぞれ接続された入出力インターフェース、CPU、RAM、及びROMや不揮発性メモリー等の「記憶部」を備えている。CPUは、図5、図7、図9に示すフローに対応したプログラムを実行する。RAMは同プログラムの実行に必要な変数を一時的に記憶するものである。「記憶部」は前記プログラムや、図5、図7、図9に示すフローを実行するプログラムを記憶している。このポンプECU40による制御については、後で詳細に説明する。
(ポンプ本体)
以下に、図2及び図3を用いて、ポンプ本体10の構造について説明する。ポンプ本体10は、ハウジング11、インナーロータ12、アウターロータ13、シール部材14、リリーフバルブ15とから構成されている。
ハウジング11は、ブロック状であり、内部に扁平な円柱形状の空間であるポンプ室11bが形成されている。図2に示すように、ハウジング11の中央には、ポンプ室11bに連通する挿通穴11aが連通形成されている。この挿通穴11aに、モータ20の回転軸24が挿通している。挿通穴11aには、回転軸24と全周に渡って接触し、ハウジング11と回転軸24との間をシールするリング状のシール部材14が取り付けられている。
図3に示すように、ポンプ室11b内には、アウターロータ13が回転可能に取り付けられている。アウターロータ13は、断面円形状を有する扁平な円柱形状であり、内周側に空間である内歯13aが形成されている。内歯13a内には、インナーロータ12が回転可能に設けられている。インナーロータ12は、リング状であり、外縁に外歯12aが形成されている。内歯13a及び外歯12aは、複数のトロコイド曲線によって構成されている。外歯12aの歯数は、内歯13aの歯数よりも少なくなっている。外歯12aと内歯13aは互いに噛合している。なお、アウターロータ13の回転中心は、インナーロータ12の回転中心に対して偏心している。インナーロータ12の中心とモータ20の回転軸24は嵌合され、インナーロータ12と回転軸24は一体回転する。
図2、図3に示すように、ポンプ室11bの底部には、三日月状の吸入側溝11e及び吐出側溝11fが、ポンプ室11b底部の円周方向に沿って、所定の間隔をおいてそれぞれ凹陥形成されている。なお、吸入側溝11eと吐出側溝11fは、ポンプ室11bの底部において、互いに対向している。また、吸入側溝11e及び吐出側溝11fが形成されている位置は、外歯12aと内歯13aとの間に形成される空間が移動する軌跡に形成されている。図3に示すように、ポンプ室11bの吸入側溝11eが形成されている側は吸入側となっていて、ポンプ室11bの吐出側溝11fが形成されている側は吐出側となっている。
ハウジング11には、吸入側溝11eの底部に連通して、ポンプ室11bに連通する吸入流路11cが形成されている。吸入流路11cが吸入側溝11eの底部に連通している位置は、外歯12aと内歯13aとの間に形成される空間が、最初に吸入側溝11eを通過する吸入側溝11eの始端部である。ハウジング11には、吐出側溝11fの底部に連通して、ポンプ室11bに連通する吐出流路11dが形成されている。吐出流路11dが吐出側溝11fの底部に連通している位置は、外歯12aと内歯13aとの間に形成される空間が、最後に吐出側溝11fを通過する吐出側溝11fの終端部である。吸入流路11cは、吸入管91(図1、図2示)によってオイルパン600に接続している。また、吐出流路11dは、吐出管92によって、チェックバルブ200に接続している。
モータ20が回転すると、インナーロータ12が回転し、内歯13aで外歯12aと噛合しているアウターロータ13も回転する。すると、外歯12aと内歯13aとの間に形成される空間が、吸入流路11c、吸入側溝11e、吐出側溝11f、吐出流路11dに順次移動し、吸入流路11cから吐出流路11dにオイルが送給される。
(リリーフバルブ)
次に、図3を用いてリリーフバルブ15について説明する。リリーフバルブ15は、リリーフ流路11g、スプール16、スプリング受け部材17、スプリング18とから構成されている。リリーフ流路11gは、吐出側溝11fと吸入側溝11eを連通している。リリーフ流路11gの吸入側溝11eに臨む開口部には、後述するスプール16の閉止部16aの外形に対応した形状の空間である受部11hが形成されている。
ハウジング11には、外部と吸入側溝11eを連通する摺動穴11jが形成されている。スプール16は、摺動穴11jに摺動可能に設けられ、先端に形成された閉止部16aが、受部11hに受容されている。
スプリング受け部材17は、摺動穴11jのハウジング11外部への開口部に取り付けられている。スプリング18は、スプリング受け部材17と、スプール16の末端との間に設けられ、スプール16を受部11h側に付勢している。このため、閉止部16aは、受部11hの底部に押し付けられ、リリーフ流路11gを閉塞している。
ポンプ室11bの吐出側の油圧がリリーフバルブ15の開放圧(作動開始圧)以上となると、スプール16はスプリング18の付勢力に抗してスプリング受け部材17側に摺動し、リリーフ流路11gと吸入側溝11eが連通する。すると、吐出側溝11f内のオイルが吸入側溝11eに排出される。そして、吐出側溝11f内のオイルが吸入側溝11eに排出されると、ポンプ室11bの吐出側の油圧が低下する。ポンプ室11bの吐出側の油圧が開放圧よりも低下すると、スプール16が受部11h側に摺動して、閉止部16aがリリーフ流路11gを閉塞する。このように、リリーフバルブ15が作動して、スプール16の閉止部16aがリリーフ流路11gを開放又は閉塞することにより、ポンプ本体10が吐出するオイルの吐出圧が開放圧に保たれる。なお、リリーフバルブ15の開放圧は、油圧必要箇所400の必要油圧よりも所定油圧だけ高い油圧に設定されている。
(リリーフバルブの作動・非作動のそれぞれの状態における、モータの回転速度と消費電流の関係)
以下に図4を用いて、リリーフバルブ15が作動・非作動のそれぞれの状態における、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流の関係を表したグラフについて説明する。図4に示すように、モータ20の回転速度が上昇するに従って、モータ20の消費電流も上昇する。なお、モータ20の回転速度と、電動オイルポンプ100のオイルの吐出流量とは比例関係にある。モータ20の回転速度及びモータ20の消費電流が上昇して、リリーフバルブ15が作動を開始すると、リリーフバルブ15が作動を開始していない時に比べて、モータ20の回転速度に対するモータ20の消費電流の上昇量が小さくなる。これは、リリーフバルブ15の作動によって、電動オイルポンプ100の吐出油圧がリリーフバルブ15の開放圧に制限され、オイルの吐出流量(モータ20の回転速度に比例)に対するモータ20の負荷が軽くなり、モータ20の消費電流の上昇量が小さくなるからである。なお、以下の説明において、非作動状態にあるリリーフバルブ15が作動を開始し、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流の関係の曲線が変化する点(変曲点)を、「リリーフバルブ作動開始点」とする。
なお、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す曲線は、リリーフバルブ15の非作動時・作動時のいずれにおいても、下に凸な曲線となっている。また、同じ仕様の車両であっても、車両によっては、油圧必要箇所400でのオイルの漏れ量にバラツキが有り、図4の実線や点線に示すように、車両によってモータ20の回転速度とモータ20の消費電流の関係が異なる。このため、車両によって、「リリーフバルブ作動開始点」も異なる。
(第一の実施形態のポンプ制御処理)
次に、図5のフローチャート及び図6の説明図を用いて第一の実施形態の「ポンプ制御処理」について説明する。車両900が走行可能な状態になると、プログラムはS11に進む。S11において、ポンプECU40が、車両ECU800から「ポンプ始動指令」が入力されたと判断した場合には(S11:YES)、プログラムをS12に進め、車両ECU800から「ポンプ始動指令」が入力されていないと判断した場合には(S11:NO)、S11の処理を繰り返す。
S12において、ポンプECU40は、モータ20をモータ20に設定されている設定されている最高回転速度する制御を開始し、プログラムをS13に進める。S13において、ポンプECU40が、モータ20の回転速度が、モータ20に設定されている最高回転速度に達したと判断した場合には(S13:YES)(図6(A)の(1))、プログラムをS14に進め、モータ20の回転速度が、モータ20に設定されている最高回転速度に達していない判断した場合には(S13:NO)、S13の処理を繰り返す。なお、モータ20回転速度が、モータ20に設定されている最高回転速度に達している場合には、リリーフバルブ15は作動して、リリーフバルブ15によって電動オイルポンプ100の吐出油圧が、リリーフバルブ15の開放圧に調圧されている。
S14において、ポンプECU40は、モータ20の回転数を所定回転速度(例えば50r.p.m.)低下させ、当該回転を低下させたモータ20の回転速度において、モータ20の消費電流を検出し、モータ20の消費電流をモータ20の回転速度と関連付けて「記憶部」に記憶させる(図6(A)の(2))。以下、「記憶部」に記憶されたモータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を「検出点」と称す。S14が終了すると、プログラムはS15に進む。
S15において、ポンプECU40は、「リリーフバルブ作動開始点」を検出する。具体的には、ポンプECU40は、「記憶部」に記憶されている3以上の「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す二次関数等の「第一近似曲線」(図6の実線)を算出する(図6(A)の(3))。なお、最もモータ20の回転速度が低い「検出点」(図6の(4))は上述の近似曲線の算出に含めない。次に、ポンプECU40は、最もモータ20の回転速度が低い「検出点」の消費電流が、「第一近似曲線」から所定の「規程誤差」を越える場合には、最もモータ20の回転速度が低い「検出点」(図6の(4))と、2番目に回転速度が低い「検出点」(図6の(5))との間に、「リリーフバルブ作動開始点」が有ると判断する。
次に、ポンプECU40は、最も回転速度が低い「検出点」からモータ20の回転数を所定回転速度(例えば10r.p.m.)ずつ上昇させ、当該回転を上昇させたモータ20の回転速度における「検出点」を「記憶部」に記憶させ(図6(B)の(6))、最も回転速度が低い「検出点」から所定回転速度ずつ高い3つの「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す二次関数等の「第二近似曲線」(図6の点線)を算出する(図6(B)の(7))。なお、「第二近似曲線」を算出する際に検出される「検出点」のモータ20の回転速度の範囲は、「第一近似曲線」を算出した際のモータ20の回転速度の範囲よりも低いモータ20の回転数の範囲である。
次に、ポンプECU40は、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」の交点を算出し、当該交点を「リリーフバルブ作動開始点」として検出する(図6(B)の(8))。ポンプECU40が、上記方法により「リリーフバルブ作動開始点」を検出した場合には(S15:YES)、プログラムをS16に進め、「リリーフバルブ作動開始点」を検出しない場合には(S15:NO)、プログラムをS14に戻す。
S16において、ポンプECU40は、S15で検出した「リリーフバルブ作動開始点」に基づいて、アイドリングストップ時におけるモータ20の回転速度を決定する。具体的には、ポンプECU40は、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度よりも僅かに低い(例えば50r.p.m.)回転速度をアイドリングストップ時におけるモータ20の回転速度として決定する。S16が終了すると、S17に進む。
S17において、ポンプECU40は、S16で決定した回転速度にモータ20を制御する。S17が終了すると、プログラムはS18に進む。
S18において、ポンプECU40が、車両ECU800から「ポンプ停止指令」が入力されたと判断した場合には(S18:YES)、電動オイルポンプ100を停止させるとともに、プログラムをS11に戻し、車両ECU800から「ポンプ停止指令」が入力されていないと判断した場合には(S18:NO)、S18の処理を繰り返す。
(第二の実施形態のポンプ制御処理)
次に、図7のフローチャート及び図8の説明図を用いて第二の実施形態の「ポンプ制御処理」について説明する。車両900が走行可能な状態になると、プログラムはS21に進む。なお、第二の実施形態の「ポンプ制御処理」のS21、S22、S23の処理は、それぞれ、第一の実施形態の「ポンプ制御処理」のS11、S12、S13の処理と同一であるので、説明を省略する。S23において、ポンプECU40が、モータ20の回転速度が、設定されている最高回転速度に達したと判断した場合には(S23:YES)(図8(A)の(1))、プログラムをS24に進める。
S24において、ポンプECU40は、二次関数等の「第一近似曲線」を算出する。具体的には、ポンプECU40は、図8(A)の(2)に示すように、ある範囲のモータ20の回転速度において、3以上「検出点」を検出し、当該検出した3以上の「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す「第一近似曲線」(図6の実線)を算出する(図8(A)の(3))。S24が終了すると、S25に進む。
S25において、ポンプECU40は、二次関数等の「第二近似曲線」を算出する。具体的には、ポンプECU40は、図8(A)の(4)に示すように、「第一近似曲線」を算出した際に「検出点」を検出したモータ20の回転速度よりも低い範囲のモータ20の回転速度において、3以上「検出点」を検出し、当該検出した3以上の「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す「第2近似曲線」(図8の点線)を算出する(図8(A)の(5))。S25が終了すると、S26に進む。
S26において、ポンプECU40は、図8の(B)に示すように、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれかが、上に凸の曲線であると判断した場合には、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれかに、「リリーフバルブ作動開始点」があると判断し(S26:YES)、プログラムをS27に進め、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれも、上に凸の曲線でないと判断した場合には、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」にも、「リリーフバルブ作動開始点」がないと判断し(S26:NO)、プログラムをS28に進める。
S27において、ポンプECU40は、S26において「リリーフバルブ作動開始点」が有ると判断された「第一近似曲線」又は「第二近似曲線」について、モータ20の消費電流を検出する際のモータ20の回転速度を変更して、「検出点」を検出し、当該「検出点」に基づいて、「第一近似曲線」又は「第二近似曲線」を再度算出する。S27が終了すると、プログラムはS26に進む。
S28において、ポンプECU40は、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」が同一又は近似していると判断した場合には(S28:YES)、プログラムをS29に進め、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」が同一でなく近似していないと判断した場合には(S28:NO)、プログラムをS30に進める。
S29において、ポンプECU40は、前回「第二近似曲線」を算出する際に「検出点」を検出したモータ20の回転速度の範囲とモータ20の回転速度を異ならせて、「検出点」を検出し、当該「検出点」に基づいて、「第二近似曲線」を再度算出する。S29が終了すると、プログラムはS26に進む。
S30において、ポンプECU40は、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」の交点を算出し、当該交点を「リリーフバルブ作動開始点」として検出する(図8(A)の(6))。S30が終了すると、プログラムはS31に進む。
第二の実施形態の「ポンプ制御処理」のS31、S32、S33の処理は、第一の実施形態の「ポンプ制御処理」のS16、S17、S18の処理と同一であるので、説明を省略する。
(第三の実施形態のポンプ制御処理)
次に、図9のフローチャート及び図10の説明図を用いて第三の実施形態の「ポンプ制御処理」について説明する。車両900が走行可能な状態になると、プログラムはS41に進む。なお、第三の実施形態の「ポンプ制御処理」のS41、S42の処理は、それぞれ、第一の実施形態の「ポンプ制御処理」のS11、S12の処理と同一であるので、説明を省略する。
S43において、ポンプECU40が、モータ20の回転速度が、設定されている最高回転速度に達したと判断した場合には(S43:YES)(図10(A)の(1))、プログラムをS44に進める。
S44において、ポンプECU40は、二次関数等の「第一近似曲線」を算出する。具体的には、ポンプECU40は、図10(A)の(2)に示すように、ある範囲のモータ20の回転速度において、3以上「検出点」を検出し、当該検出した3以上の「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す二次関数等の「第一近似曲線」(図10の実線)を算出する(図10(A)の(3))。S44が終了すると、S45に進む。
S45において、ポンプECU40は、二次関数等の「第二近似曲線」を算出する。具体的には、ポンプECU40は、図10(A)(B)の(4)に示すように、「第一近似曲線」を算出した際に「検出点」を検出したモータ20の回転速度よりも低い範囲のモータ20の回転速度において、3以上「検出点」を検出し、当該検出した3以上の「検出点」に基づき、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表す二次関数等の「第2近似曲線」(図10の点線)を算出する(図10(A)(B)の(5))。S45が終了すると、S46に進む。
S46において、ポンプECU40は、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれかが、上に凸の曲線であると判断した場合には、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれかに、「リリーフバルブ作動開始点」があると判断し(S46:YES)、プログラムをS47に進め、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」のいずれも、上に凸の曲線でないと判断した場合には、「第一近似曲線」及び「第二近似曲線」にも、「リリーフバルブ作動開始点」がないと判断し(S46:NO)、プログラムをS48に進める。
S47において、ポンプECU40は、S46において「リリーフバルブ作動開始点」が有ると判断された「第一近似曲線」又は「第二近似曲線」について、モータ20の消費電流を検出する際のモータ20の回転速度を変更して、「検出点」を検出し、当該「検出点」に基づいて、「第一近似曲線」又は「第二近似曲線」を再度算出する。S47が終了すると、プログラムはS46に進む。
S48において、ポンプECU40は、図10の(A)に示すように、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」が同一又は近似していると判断した場合には(S48:YES)、プログラムをS49に進め、図10の(B)に示すように、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」が同一でなく近似していないと判断した場合、つまり、「第二近似曲線」が「第一近似曲線」に対して変化したと判断した場合には(S48:NO)、プログラムをS50に進める。
S49において、ポンプECU40は、前回「第二近似曲線」を算出する際に「検出点」を検出したモータ20の回転速度の範囲よりも、モータ20の回転速度をより低下させた回転数の範囲において、「検出点」を検出し、当該「検出点」に基づいて、「第二近似曲線」を再度算出する。S49が終了すると、プログラムはS46に進む。
S50において、ポンプECU40は、「第一近似曲線」を算出した際に検出した「検出点」のうち、最も回転速度が低い「検出点」(図10(B)の(6))と、「第二近似曲線」を算出した際に検出した「検出点」のうち、最も回転速度が高い「検出点」(図10(B)の(7))との間に「リリーフバルブ作動開始点」有ると判断し、「リリーフバルブ作動開始点」を検出する。例えば、ポンプECU40は、上記(6)の「検出点」及び(7)の「検出点」におけるモータ20の消費電力及び回転速度を平均することにより「リリーフバルブ作動開始点」を算出して検出する(図10(B)の(8))。S50が終了すると、プログラムはS51に進む。
第三の実施形態の「ポンプ制御処理」のS51、S52、S53の処理は、第一の実施形態の「ポンプ制御処理」のS16、S17、S18の処理と同一であるので、説明を省略する。
(本実施形態の効果)
以上詳細に説明したように、本実施形態に係る電動オイルポンプ100(電動ポンプ)によれば、図5のS15や図6に示すように、図7のS30や図8に示すように、或いは、図9のS50や図10に示すように、ポンプECU40(リリーフバルブ作動開始点検出手段)は、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流に基づいて、「リリーフバルブ作動開始点」(図6(B)の(8)、図8(A)の(6)、図10(B)の(8))を検出する。そして、図5のS16、S17、図7のS31、S32、或いは、図9のS51、S52において、ポンプECU40(モータ制御手段)は、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度に基づいて、モータ20の回転速度を制御する。これにより、電動オイルポンプ100自身が、電動オイルポンプ100の吐出油圧を、「リリーフバルブ作動開始点」の近傍において制御することができる。このため、車両側の油圧センサのバラツキに関係なく、必要油圧以上の余分な出力を抑制して、必要油圧に近いオイルの吐出ができ、ポンプ本体10を駆動するための電力消費を効率化し、車両ECU800とポンプECU40を接続する電流値信号線を削減することができる電動オイルポンプ100を提供することができる。
図5のS15、S14や図6に示すように、ポンプECU40(リリーフバルブ作動開始点検出手段)は、モータ20の回転速度を徐々に低下させ、低下させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流を複数検出して、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第一近似曲線」(図6の(3))を算出し、低下させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流(図6の(4))が、「第一近似曲線」から所定の「規程誤差」を越えるか否かを判断することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を検出する。つまり、リリーフバルブ15が作動状態から非作動状態となると、ポンプ本体10の吐出流量が減少し、モータ20の回転速度が減少する。このため、モータ20の回転速度に対して、モータ20の消費電流が減少し、低下させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流が、「第一近似曲線」から外れる。このように、ポンプECU40は、低下させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流が、「第一近似曲線」から所定の「規程誤差」を越えるか否かを判断することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を確実に検出することができる。
図5のS15において図6(A)の(3)に示すように、或いは、図7のS24において図8(A)の(3)に示すように、ポンプECU40は、リリーフバルブ15作動時におけるモータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第一近似曲線」を算出する。そして、図5のS15において図6(B)の(3)に示すように、或いは、図7のS25において図8(A)の(5)に示すように、ポンプECU40は、「第一近似曲線」を算出した際に変化させたモータ20の回転速度の範囲よりも低いモータ20の回転数の範囲において、リリーフバルブ15非作動時におけるモータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第二近似曲線」を算出する。そして、図5のS15において図6(B)の(8)に示すように、或いは、図7のS30において図8の(6)に示すように、ポンプECU40は、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」との交点を、「リリーフバルブ作動開始点」として検出する。「第一近似曲線」と「第二近似曲線」との交点は、非作動状態にあるリリーフバルブ15が作動を開始する点である。このように、「第一近似曲線」と「第二近似曲線」との交点を「リリーフバルブ作動開始点」として検出することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を精度高く検出することができる。
図9のS44において、図10の(2)に示すように、ポンプECU40は、モータ20の回転速度を所定の範囲で変化させ、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第一近似曲線」を算出する(図10の(3))。次に、図9のS45やS49において、ポンプECU40は、「第一近似曲線」を算出した際に変化させたモータ20の回転速度の範囲(図10の(2))よりも低いモータ20の回転数の範囲(図10の(4))において、モータ20の消費電流を複数検出して、モータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第二近似曲線」を順次算出する(図10の(5))。次に、図9のS48において、ポンプECU40は、「第二近似曲線」が「第一近似曲線」から変化したか否かを検出することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を検出する。「第二近似曲線」が「第一近似曲線」から変化する点(図10(B)の(8))は、作動状態にあるリリーフバルブ15が非作動状態になる点、言い換えると、非作動状態にあるリリーフバルブ15が作動を開始する点である。このように、「第二近似曲線」が「第一近似曲線」から変化したか否かを検出することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を精度高く検出することができる。
図5のS17、図7のS32、図9のS52において、ポンプECU40(モータ制御手段)は、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度よりも所定回転速度低い回転速度でモータ20を制御している。これにより、リリーフバルブ15を作動させること無く、油圧必要箇所に供給される油圧を一定に保つことが可能となる。このため、電動オイルポンプ100で余分な流量のオイルを吐出し、リリーフバルブ15を常に作動させることにより油圧必要箇所400に供給される油圧を一定に保つ必要が無いことから、電動オイルポンプ100が吐出する余分な流量のオイルに起因する損失を削減することができる。
また、図5のS11、図7のS21、図9のS41において、ポンプECU40に車両ECU800から「ポンプ始動指令」が入力される度に、第一〜第三の実施形態の「ポンプ制御処理」が開始される。このため、油圧必要箇所400の油温が変化した場合や、車両900の経年変化により油圧必要箇所400でのオイルの漏れ量に変化した場合であっても、「リリーフバルブ作動開始点」に基づいて電動オイルポンプ100の吐出圧や吐出流量を制御することにより、油圧必要箇所400の油温が変化や漏れ量に変化に対応することができる。
(別の実施形態)
以上説明した実施形態では、図5のS16、図7のS31、図9のS51において、ポンプECU40は、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度よりも僅かに低い回転速度をアイドリングストップ時におけるモータ20の回転速度として決定している。しかし、ポンプECU40が、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の消費電流よりも僅かに小さい電流をアイドリングストップ時におけるモータ20の供給電流として決定する実施形態であっても差し支え無い。この実施形態の場合には、ポンプECU40は、図5のS16、図7のS31、図9のS51において、決定した供給電流をモータ20に供給する指令をモータドライバ30に出力する。
或いは、図5のS16、図7のS31、図9のS51において、ポンプECU40は、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度よりも僅かに低い回転速度をアイドリングストップ時におけるモータ20の回転速度として決定するとともに、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の消費電流よりも僅かに小さい電流をアイドリングストップ時におけるモータ20の供給電流として決定する実施形態であっても差し支え無い。この実施形態の場合には、ポンプECU40は、図5のS17、図7のS32、図9のS52において、決定されたモータ20の回転速度となるようにモータ20を制御するとともに、決定した供給電流をモータ20に供給する指令をモータドライバ30に出力する。
また、図5のS16、図7のS31、図9のS51において、ポンプECU40が、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の回転速度よりも僅かに高い回転速度をアイドリングストップ時におけるモータ20の回転速度として決定する実施形態であっても差し支え無い。また、ポンプECU40が、「リリーフバルブ作動開始点」におけるモータ20の消費電流よりも僅かに大きい電流をアイドリングストップ時におけるモータ20の供給電流として決定する実施形態であっても差し支え無い。
また図5のS15において、ポンプECU40が、「第一近似曲線」から所定の「規程誤差」を越えた「検出点」を、「リリーフバルブ作動開始点」として検出する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、図5のS14〜S15において、ポンプECU40は、
モータ20の回転速度を徐々に低下させ、低下させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流を複数検出して、図6に示すように、リリーフバルブ15作動時におけるモータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第一近似曲線」を算出し、最後に変化させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流が、「第一近似曲線」から所定の「規程誤差」を越えるか否かを判断することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を検出している。しかし、図5のS14〜S15において、ポンプECU40が、モータ20の回転速度を徐々に上昇させ、上昇させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流を複数検出して、リリーフバルブ15非作動時におけるモータ20の回転速度とモータ20の消費電流との関係を表した「第二近似曲線」を算出し、最後に変化させたモータ20の回転速度におけるモータ20の消費電流が、「第二近似曲線」から所定の「規程誤差」を越えるか否かを判断することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を検出する実施形態であっても差し支え無い。
なお、図9のS50において、ポンプECU40が、「第二近似曲線」を算出した際に検出した「検出点」のうち、最も回転速度が高い「検出点」(図10(B)の(7))をリリーフバルブ作動開始点として検出する実施形態であっても差し支え無い。
なお、ポンプECU40が算出する「第一近似曲線」や「第二近似曲線」は、二次関数に限定されず、三次以上の関数やsin関数等の関数であっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、リリーフバルブ15の流路の流入側は、吐出側溝11fに連通し、リリーフバルブ15の流路の流出側は、吸入側溝11eを連通している。しかし、リリーフバルブ15の流路の流入側が、吐出流路11dや吐出管92に連通し、或いは、リリーフバルブ15の流路の流出側が、吸入流路11cや吸入管91に連通している実施形態であっても差し支え無い。また、以上説明した実施形態では、リリーフバルブ15は、電動オイルポンプ100に一体に設けられている。しかし、リリーフバルブ15、電動オイルポンプ100とは別体に設けられている実施形態であっても差し支え無い。例えば、リリーフバルブの流入側が、チェックバルブ200やバルブボディ300、油圧必要箇所400、或いは、これらを接続する流路に設けられている実施形態であっても差し支え無い。これらの実施形態であっても、ポンプECU40は、上述した第一〜第三の実施形態の「ポンプ制御処理」を実行することにより、「リリーフバルブ作動開始点」を検出することができる。
以上説明した実施形態では、モータ20で駆動されるポンプ本体10は、トロコイドポンプである。しかし、ポンプ本体10は、トロコイドポンプに限定されず、ギヤポンプ等の回転する部品でオイルに圧力を与える容積ポンプであっても差し支え無い。ギヤポンプは、互いに噛合するギヤが並列してハウジング内に回転可能に設けられ、ハウジングの内周面が前記ギヤの外周に沿うように形成された構造のものである。このギヤポンプでは、互いに噛合するギヤが回転すると、ギヤとハウジングとの間の空間がハウジングに形成された吸入口から吐出口側に順次移動し、流体が吸入流路11cから吐出流路11dに送給される。
以上説明した実施形態では、モータ20は、直流ブラシレスモータであるが、直流ブラシモータや交流モータであっても差し支え無い。
以上説明した実施形態では、「モータ電流」は、モータ電流検出部31が検出している。しかし、モータドライバ30やポンプECU40が、「モータ電流」を検出する実施形態であっても差し支え無い。また、以上説明した実施形態では、「モータ回転数」は、モータ20の回転数を検出する回転速度センサ25が検出している。しかし、モータドライバ30やポンプECU40が、「モータ回転数」を検出する実施形態であっても差し支え無い。
モータ20の回転速度とポンプ本体10の吐出流量とは、比例関係にある。従って、モータ20の回転速度の代わりに、ポンプ本体10の吐出流量を測定し、当該ポンプ本体10の吐出流量からモータ20の回転速度を推定する実施形態であっても差し支え無い。
以上説明では、流体としてオイルを送給する実施形態についてポンプを説明したが、水等の流体を送給するポンプであっても差し支え無い。
10…ポンプ本体、15…リリーフバルブ、20…モータ、25…回転速度センサ(モータ回転速度検出手段)、31…モータ電流検出部(モータ消費電流検出手段)、40…ポンプECU(リリーフバルブ作動開始点検出手段、モータ制御手段)、100…電動オイルポンプ(電動ポンプ)

Claims (5)

  1. 流体を送給するポンプ本体と、前記ポンプ本体を駆動するモータを有する電動ポンプであって、
    リリーフバルブによって前記ポンプ本体が吐出する流体の吐出圧が調圧され、
    前記モータの回転速度を検出するモータ回転速度検出手段と、
    前記モータの消費電流を検出するモータ消費電流検出手段と、
    前記モータ回転速度検出手段によって検出された前記モータの回転速度と前記モータ消費電流検出手段によって検出された前記モータの消費電流に基づいて、前記リリーフバルブの作動開始点を検出するリリーフバルブ作動開始点検出手段と、
    前記リリーフバルブ作動開始点検出手段が検出した前記作動開始点における前記モータの回転速度及び前記モータの消費電流の少なくとも一方に基づいて、前記モータの回転速度及び前記モータに供給する電流の少なくとも一方を制御するモータ制御手段と、を更に有する電動ポンプ。
  2. 請求項1において、
    前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、前記モータの回転速度を徐々に低下又は徐々に上昇させ、変化させた前記モータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した近似曲線を算出し、前記変化させたモータの回転速度とこれに対する前記モータの消費電流の関係が、前記近似曲線から所定量外れるか否かを検出することにより、前記リリーフバルブの作動開始点を検出する電動ポンプ。
  3. 請求項1において、
    前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、
    前記モータの回転速度を所定の範囲で変化させ、前記変化させたモータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記リリーフバルブ作動時における前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、
    前記第一近似曲線を算出した際に変化させた前記モータの回転速度の範囲よりも低い前記モータの回転数の範囲において、前記モータの消費電流を複数検出して、前記リリーフバルブ非作動時における前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を算出し、
    前記第一近似曲線と前記第二近似曲線との交点を、前記リリーフバルブの作動開始点として検出する電動ポンプ。
  4. 請求項1において、
    前記リリーフバルブ作動開始点検出手段は、
    前記モータの回転速度を所定の範囲で変化させ、前記変化させたモータの回転速度における前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第一近似曲線を算出し、
    前記第一近似曲線を算出した際に変化させた前記モータの回転速度の範囲よりも低い前記モータの回転数の範囲において、前記モータの消費電流を複数検出して、前記モータの回転速度と前記モータの消費電流との関係を表した第二近似曲線を順次算出し、
    前記第二近似曲線が前記第一近似曲線から変化したか否かを検出することにより、前記リリーフバルブの作動開始点を検出する電動ポンプ。
  5. 請求項1〜請求項4のいずれかにおいて、
    前記モータ制御手段は、前記作動開始点における前記モータの回転速度よりも所定回転速度が低い回転速度で前記モータを制御し、又は前記作動開始点における前記モータの消費電流よりも所定電流が低い電流を前記モータに供給する電動ポンプ。
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