JP2014007572A - グラフィカルユーザインターフェイス装置、システム、方法、コンピュータープログラム及び記録媒体 - Google Patents

Abstract

【課題】無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整し得る技術を提供する。
【解決手段】表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置が提供される。表示部は、アンテナを有する無線通信装置を含む撮像画像に、アンテナから放射される電波の指向又はアンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する。
【選択図】図７

Description

本発明は、無線通信装置のアンテナの向きの調整に関する。

無線ＬＡＮ（Local Area Network）のアクセスポイント及びステーション（例えば、パーソナルコンピューターに装着される無線ＬＡＮアダプタ）は、それぞれアンテナを備えており、互いに無線通信を行う。一般に、アクセスポイントとステーションとの間の通信品質を向上させるため、アクセスポイント又はステーションにおいて、アンテナの向きの調整が行われる。このようなアンテナの向きの調整を支援するために、無線信号の受信レベルを表示したり、受信状態を示すメッセージを表示するシステムが提案されている（特許文献１）。

特開２００５−３０３４７７号公報

無線信号の受信レベルや受信状態を示すメッセージを表示するシステムでは、ユーザは、アンテナの向きをどのように調整することで、より好ましい通信品質を得ることができるのかを知ることができない。そのため、ユーザは、何度も試行しながらアンテナの方向を決定しなければならず、大きな作業負担をユーザに強いるものであった。

このような問題は、アクセスポイント及びステーションのみならず、ＷＤＳ（Wireless Distribution System）といった、アンテナを有し、無線ＬＡＮに接続され得る任意の無線通信装置において発生し得る。

本発明は、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整し得る技術を提供することを目的とする。

本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態又は適用例として実現することが可能である。

［適用例１］表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置であって、前記表示部は、アンテナを有する無線通信装置を含む撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。適用例１のグラフィカルユーザインターフェイス装置によると、無線通信装置を含む撮像画像にアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示するので、ユーザに対してより好ましいアンテナの向きを容易に理解させることができる。したがって、ユーザは、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整することができる。なお、「撮像画像」とは、静止画像に限定されるものではなく、動画像（映像）も含む広い意味を有する。

［適用例２］適用例１に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記表示部は、前記撮像画像中の前記アンテナに近接する位置において、前記電波の指向又は前記偏波の向きが分かるように、前記アンテナ特性画像を表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、ユーザに、電波の指向又は偏波の向きを容易に理解させることができる。

［適用例３］適用例１または適用例２に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記撮像画像は、前記無線通信装置として無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションのうちの少なくとも一方を含む、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、無線ＬＡＮのアクセスポイント又は無線ＬＡＮのステーションのアンテナの向きを容易に調整することができる。

［適用例４］適用例１ないし適用例３のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、前記撮像画像を得る撮像部と、前記撮像画像に基づき前記無線通信装置の種別を特定する種別特定部と、前記特定された種別に基づき、前記アンテナ特性を示すアンテナ特性情報を取得するアンテナ特性情報取得部と、前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性画像を生成するアンテナ特性画像生成部と、前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る画像合成部と、を備え、前記表示部は、前記合成画像を表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、グラフィカルユーザインターフェイス装置において、無線通信装置を含む撮像画像に基づき無線通信装置の種別を特定し、無線通信装置の種別に基づきアンテナ特性情報を特定し、アンテナ特性情報に基づきアンテナ特性画像を生成するので、無線通信装置のアンテナ特性を正確に表す画像を表示部に表示させることができる。

［適用例５］適用例４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記撮像画像は、前記無線通信装置として無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、前記アンテナ特性画像生成部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性画像を生成し、前記画像合成部は、前記第１の撮像画像又は前記第２の撮像画像と、前記アクセスポイントの前記アンテナ特性画像と、前記ステーションの前記アンテナ特性画像と、が単一の画像として表わされた前記合成画像を得る、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、アクセスポイントが写った第１の撮像画像又はステーションが写った第２の撮像画像と、アクセスポイントのアンテナ特性画像と、ステーションのアンテナ特性画像とが単一の画像として表わされた画像が表示部に表示されるので、アクセスポイントのアンテナ又はステーションのアンテナをどのように調整することにより、より好ましい状態に調整することができるかを、ユーザに容易に理解させることができる。

［適用例６］適用例４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、合致度合決定部と、合致度合報知部と、を備え、前記撮像画像は、前記無線通信装置として、無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、前記合致度合決定部は、前記アクセスポイントについて取得された前記アンテナ特性情報と前記ステーションについて取得された前記アンテナ特性情報とに基づき、前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の偏波の向きと前記ステーションのアンテナから放射される電波の偏波の向きとの合致度合い、及び前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の指向と前記ステーションのアンテナから放射される電波の指向との合致度合いのうち、少なくとも１つの合致度合いを決定し、前記合致度合報知部は、前記決定された合致度合いを報知する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、ユーザに対して、アクセスポイントから放射される電波の偏波の向きとステーションから放射される電波の偏波の向きとの合致度合い、又はアクセスポイントから放射される電波の指向とステーションから放射される電波の指向との合致度合いを、容易に理解させることができる。したがって、アクセスポイントのアンテナ又はステーションのアンテナを調整する際に、より好ましい状態となるように調整が行われているか否かを、ユーザに容易に理解させることができる。また、合致度合いを報知するので、アクセスポイントのアンテナの向き又はステーションのアンテナの向きが所望の状態となったか否かを、ユーザに容易に理解させることができる。

［適用例７］適用例４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、アンテナ姿勢決定部を備え、前記撮像画像は、前記無線通信装置として、無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、前記アンテナ姿勢決定部は、前記アクセスポイントについて取得された前記アンテナ特性情報と前記ステーションについて取得された前記アンテナ特性情報とに基づき、前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の偏波の向きと前記ステーションのアンテナから放射される電波の偏波の向きとのずれ、及び前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の指向と前記ステーションのアンテナから放射される電波の指向とのずれのうち、少なくとも１つのずれを低減させるための前記アクセスポイントのアンテナの姿勢又は前記ステーションのアンテナの姿勢の調整内容を決定し、前記画像合成部は、前記第１の撮像画像又は前記第２の撮像画像と、前記アクセスポイントの前記アンテナ特性画像又は前記ステーションの前記アンテナ特性画像と、前記決定された調整内容とを示す画像と、を合成して、前記合成画像を得る、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、アクセスポイントのアンテナから放射される電波の偏波の向きとステーションのアンテナから放射される電波の偏波の向きとのずれ、又はアクセスポイントのアンテナから放射される電波の指向とステーションのアンテナから放射される電波の指向とのずれを低減させるためのアクセスポイントのアンテナの姿勢又は前記ステーションのアンテナの姿勢の調整内容を示す画像を表示部に表示するので、アクセスポイントのアンテナの姿勢又はステーションのアンテナの姿勢をどのように調整することにより、アクセスポイントのアンテナの向き又はステーションのアンテナの向きをより好ましい状態に調整することができるかを、ユーザに容易に理解させることができる。また、調整内容を示す画像を表示部に表示するので、アクセスポイントのアンテナの向き又はステーションのアンテナの向きの調整に要する期間を短くすることができる。

［適用例８］適用例１ないし適用例７のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記アンテナ特性画像は、前記電波の指向又は前記電波の偏波の向きを表す矢印の画像を含む、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、ユーザに対し、電波の指向又は電波の偏波の方向を容易に理解させることができる。

［適用例９］適用例４ないし適用例７のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、前記無線通信装置の種別と前記アンテナ特性情報とを対応付けて記憶する記憶部を備え、前記アンテナ特性情報取得部は、前記特定された種別に基づき、前記記憶部から前記アンテナ特性情報を読み出すことにより、前記アンテナ特性情報を取得する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。このような構成により、グラフィカルユーザインターフェイス装置は、アンテナ特性情報を取得するために他の装置にアクセスするための機構、または、記録媒体を装着するための機構等を省略でき、グラフィカルユーザインターフェイス装置の製造コストを低減することができる。

［適用例１０］第１の装置と、前記第１の装置にネットワークを介して接続された第２の装置とを備え、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するためのシステムであって、前記第１の装置は、前記無線通信装置を含む撮像画像を得る撮像部と、前記撮像画像を前記第２の装置に送信する撮像画像送信部と、前記第２の装置から受信した画像を表示する表示部と、を有し、前記第２の装置は、前記第１の装置から受信した前記撮像画像に基づき、前記無線通信装置の種別を特定する種別特定部と、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を示すアンテナ特性情報を、前記特定された種別に基づき取得するアンテナ特性情報取得部と、前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性を表わすアンテナ特性画像を生成するアンテナ特性画像生成部と、前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る画像合成部と、前記合成画像を前記第１の装置に送信する合成画像送信部と、を有する、システム。適用例１０のシステムによると、無線通信装置を含む撮像画像に対応付けてアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を表示するので、ユーザに対してより好ましいアンテナの向きを容易に理解させることができる。したがって、ユーザは、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整することができる。加えて、第１の装置は、無線通信装置の種別の特定や、アンテナ特性情報の取得や、アンテナ特性画像の生成や、合成画像の生成の各処理を実行しないので、第１の装置の処理負担を軽減させることができる。したがって、第１の装置の記憶容量や処理能力を比較的低く抑えることができ、第１の装置の製造コストを抑えることができる。

［適用例１１］表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置を用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するための方法であって、（ａ）前記グラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記無線通信装置を含む撮像画像を得る工程と、（ｂ）前記表示部において、前記撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する工程と、を備える、方法。適用例１１の方法によると、無線通信装置を含む撮像画像にアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示するので、ユーザに対してより好ましいアンテナの向きを容易に理解させることができる。したがって、ユーザは、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整することができる。

［適用例１２］表示部を有する第１の装置と、前記第１の装置にネットワークを介して接続された第２の装置と、を備えたシステムを用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するための方法であって、（ａ）前記第１の装置において、前記無線通信装置を含む撮像画像を得る工程と、（ｂ）前記第１の装置において、前記撮像画像を前記第２の装置に送信する工程と、（ｃ）前記第２の装置において、前記第１の装置から受信した前記撮像画像に基づき、前記無線通信装置の種別を特定する工程と、（ｄ）前記第２の装置において、前記特定された種別に基づき、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を示すアンテナ特性情報を取得する工程と、（ｅ）前記第２の装置において、前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性を表す前記アンテナ特性画像を生成する工程と、（ｆ）前記第２の装置において、前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る工程と、（ｇ）前記第２の装置において、前記合成画像を前記第１の装置に送信する工程と、（ｈ）前記第１の装置において、前記第２の装置から受信した前記合成画像を、前記表示部に表示させる工程と、を備える、方法。適用例１２の方法によると、無線通信装置を含む撮像画像に対応付けてアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を表示するので、ユーザに対してより好ましいアンテナの向きを容易に理解させることができる。したがって、ユーザは、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整することができる。加えて、第１の装置において、無線通信装置の種別の特定や、アンテナ特性情報の取得や、アンテナ特性画像の生成や、合成画像の生成の各工程を実行しないので、第１の装置の処理負担を軽減させることができる。したがって、第１の装置の記憶容量や処理能力を比較的低く抑えることができ、第１の装置の製造コストを抑えることができる。

［適用例１３］表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置を用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するためのコンピュータープログラムであって、前記グラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記無線通信装置の撮像画像を取得する機能と、前記表示部において、前記撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する機能と、を前記グラフィカルユーザインターフェイス装置が備えるコンピューターに実現させるためのプログラム。適用例１３のプログラムによると、無線通信装置を含む撮像画像にアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示するので、ユーザに対してより好ましいアンテナの向きを容易に理解させることができる。したがって、ユーザは、無線通信装置のアンテナの向きを容易に調整することができる。

［適用例１４］適用例１３に記載のプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。このような構成により、かかる記録媒体を用いてコンピューターにプログラムを読み取らせ、各機能を実現させることができる。

なお、本発明は、種々の態様で実現することが可能であり、例えば、携帯電話端末、デジタルスチルカメラ、これらの装置の制御方法、これらの装置の機能を実現するためのコンピュータープログラム、そのコンピュータープログラムを記録した記録媒体、等の形態で実現することができる。

本発明のグラフィカルユーザインターフェイス装置の一実施例としての携帯電話端末を含むシステムの概略構成を示す説明図である。 図１に示す携帯電話端末１００の詳細構成を示すブロック図である。 アンテナ特性情報データベース格納部２０ａに格納されているアンテナ特性情報データベースの設定内容を示す説明図である。 アンテナの取り付け位置を示す説明図である。 案内情報の表示位置を模式的に示す説明図である。 第１実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。 ステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。 第２実施例のアンテナ調整支援システムの概略構成を示す説明図である。 第２実施例の携帯電話端末１００ａの詳細構成を示すブロック図である。 図８に示すサーバ５００の詳細構成を示すブロック図である。 第２実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すシーケンス図である。 第３実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。 第３実施例のステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。 第４実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。 第４実施例のステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。 変形例１における合成画像の一例を示す説明図である。 変形例１における合成画像の一例を示す説明図である。 変形例２における合成画像の一例を示す説明図である。

Ａ．第１実施例：
Ａ１．装置構成：
図１は、本発明のグラフィカルユーザインターフェイス装置の一実施例としての携帯電話端末を含むシステムの概略構成を示す説明図である。システム４００は、ルータ２００と、クライアント３００と、携帯電話端末１００とを備えている。ルータ２００は、ＡＤＳＬ（Asymmetric Digital Subscriber Line）などのアクセス回線を介してインターネットＩＮＴに接続されている。また、ルータ２００は、無線ＬＡＮ（Local Area Network）アクセスポイント機能を有しており、クライアント３００と無線通信を行う。ルータ２００は、本体２０１と、２つのアンテナ２１１，２１２とを備えている。２つのアンテナ２１１，２１２は、それぞれ、本体２０１の筐体上面において姿勢を変更可能に配置されている。

クライアント３００は、パーソナルコンピューター３１０と、ステーション（無線子機）３２０とを備えている。パーソナルコンピューター３１０は、ステーション３２０を装着するためのインターフェイスを備えている。かかるインターフェイスとして、例えば、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）を採用することができる。パーソナルコンピューター３１０では、インターネットＩＮＴを介して他の装置と通信を行うためのアプリケーションが動作している。このようなアプリケーションとしては、例えば、ＷＷＷ（World Wide Web）サーバから画像をダウンロードするアプリケーションなどが該当する。ステーション３２０は、変調器やアンプ、アンテナを含み、無線ＬＡＮのクライアントとして、ルータ２００と無線通信を行う。なお、ルータ２００及びクライアント３００（ステーション３２０）が所属する無線ＬＡＮとしては、例えば、ＩＥＥＥ８０２．１１ａ／ｂ／ｇ／ｎに準拠した無線ＬＡＮを採用することができる。

携帯電話端末１００は、後述するアンテナ特性案内処理を実行し、アンテナ２１１，２１２のアンテナ特性を表示する。これにより、ユーザは、ルータ２００のアンテナ２１１，２１２をどの方向に向けることで、ルータ２００とクライアント３００との間の無線通信の品質を向上させることができるかを知ることができる。本実施例において、「アンテナ特性」とは、指向角度（放射強度が所定値以上の方向の範囲を示す角度）と偏波の向き（偏波面の向き）を意味する。ルータ２００のアンテナ２１１，２１２の偏波の向きと、クライアント３００（ステーション３２０）のアンテナの偏波の向きとのずれが小さくなるほど、受信強度が高くなって通信品質は向上する。また、ルータ２００のアンテナ２１１，２１２の指向と、クライアント３００（ステーション３２０）のアンテナの指向とのずれが小さくなるほど、受信強度が高くなって通信品質は向上する。

図２は、図１に示す携帯電話端末１００の詳細構成を示すブロック図である。携帯電話端末１００は、表示部３０と、無線ＬＡＮ通信制御回路４２と、移動体通信制御回路４４と、撮像部５０と、音声入出力部６０と、操作部７０と、ＣＰＵ（Central Processing Unit）１０と、メモリ２０とを備えている。

表示部３０は、タッチパネル式のディスプレイにより構成されており、撮像した画像や各種メニュー画面等を表示し、また、タッチペンや指等の接触状態に関する情報を出力する。無線ＬＡＮ通信制御回路４２は、変調器やアンプ、アンテナを含み、例えばＩＥＥＥ８０２．１１ａ／ｂ／ｇ／ｎに準拠した無線ＬＡＮのクライアントとして、無線ＬＡＮのアクセスポイントと無線通信を行う。移動体通信制御回路４４は、変調器やアンプ、アンテナを含み、例えば３Ｇ／ＨＳＰＡ（High Speed Packet Access）に準拠した移動体通信の端末として、移動体通信網の基地局と無線通信を行う。撮像部５０は、ＣＣＤ（Charge Coupled Device）等の撮像素子や光学レンズを備え、被写体を撮影して画像データを取得する。音声入出力部６０は、マイク及びスピーカを備え、音声の入力及び出力を行う。操作部７０は、各種メニューを選択するための操作ボタン、音量を調整するための操作ボタン、番号や文字列を入力するためのボタン、シャッターボタンなどを備えている。

ＣＰＵ１０は、メモリ２０に格納されている制御プログラムを実行することにより、撮像制御部１０ａ，アンテナ特性特定部１０ｂ，合成画像生成部１０ｃ，表示制御部１０ｄ，通話制御部１０ｅとして機能する。

撮像制御部１０ａは、操作部７０や表示部３０から入力された撮像パラメータ（絞り値，明るさ，撮影枚数など）に従って、撮像部５０を制御して画像データを取得し、メモリ２０に格納する。アンテナ特性特定部１０ｂは、後述するアンテナ特性案内処理において、ターゲットとなる装置の型番を特定し、また、かかる装置が備えるアンテナの特性を特定する。合成画像生成部１０ｃは、後述するアンテナ特性案内処理において、アンテナ特性を表す画像（コンピュータグラフィックス）を作成すると共に、アンテナ特性を表す画像と、撮像部５０により得られた画像とを合成して合成画像を生成する。表示制御部１０ｄは、表示部３０に画像や各種メニュー画面を表示させると共に、表示部３０から出力される接触状態に関する情報を受信して、画像と接触位置とに基づき選択されたメニューを特定する。通話制御部１０ｅは、呼制御を行う。

メモリ２０は、アンテナ特性情報データベース格納部２０ａと、テンプレート画像データベース格納部２０ｂと、画像格納部２０ｃとを備えている。アンテナ特性情報データベース格納部２０ａには、アンテナ特性情報データベースが予め格納されている。

図３は、アンテナ特性情報データベース格納部２０ａに格納されているアンテナ特性情報データベースの設定内容を示す説明図である。アンテナ特性情報データベースには、各種アクセスポイント及びステーションについて、それぞれ、本体情報、アンテナ情報及び案内情報が予め設定されている。本体情報は、アクセスポイント又はステーションの型番と、アクセスポイント又はステーションが有するアンテナの数と、アンテナの取り付け位置とから成る。

図４は、アンテナの取り付け位置を示す説明図である。図４では、型番「Ａ００１」のアクセスポイントのアンテナの取り付け位置を示している。なお、この型番「Ａ００１」のアクセスポイントは、図１に示すルータ２００と同じ型の装置である。各アクセスポイントの本体がモデル化され、モデル化された本体におけるアンテナの設置位置が、予めアンテナ特性情報データベースに設定されている。例えば、型番「Ａ００１」のアクセスポイントの本体は、図４に示すように、モデルＭ１としてモデル化され、底面の所定の角を原点（０，０，０）として、２つのアンテナの設置位置が位置Ｐ１（２，２，１６）及び位置Ｐ２（２，６，１６）として設定されている。

図３に示すように、アンテナ情報は、給電位置と、偏波特性と、指向面と、指向角度と、給電点角度とから成る。給電位置は、アンテナの取り付け位置（ｘ，ｙ，ｚ）を原点としたときのアンテナへの給電点の位置（座標）を示す。偏波特性とは、偏波が直線偏波及び円偏波のうちのいずれであるかを示す。なお、偏波が円偏波の場合には、「右旋回」又は「左旋回」のいずれかを示す情報が更に格納されてもよい。指向角度とは、放射強度が所定値以上である放射角度を示す。給電点角度とは、給電点において指向面を重ね合わせる際の角度を示す。無指向性のアンテナの場合には、指向角度は３６０度となる。例えば、型番「Ａ００１」のアクセスポイントに関するアンテナ情報は、給電位置が「ｘ＋０，ｙ＋１，ｚ＋４」に設定され、偏波特性は「直線」に設定され、指向面は「ｘ−ｙ面」に設定され、指向角度は「３６０度」に設定され、給電点角度は「Ｚ軸９０度」に設定されている。

案内情報は、アンテナの指向及び偏波の向きを示す矢印の画像の表示位置と、矢印の画像の向きとから成る。図５は、案内情報の表示位置を模式的に示す説明図である。図５では、型番「Ａ００１」のアクセスポイントの案内情報の表示位置を模式的に示している。図３に示すように、型番「Ａ００１」のアクセスポイントが有する２つのアンテナは、いずれも同じ案内情報を有している。具体的には、図３に示すように、矢印位置「４」、矢印向き「＋Ｘ，−Ｘ，＋Ｙ，−Ｙ」が設定されている。したがって、図５に示すように、アンテナを示すモデルＭ２における給電点Ｐ１１（０，１，４）を基準として、＋Ｘ方向、−Ｘ方向、＋Ｙ方向、−Ｙ方向にそれぞれ「４」だけずれた位置Ｐ２１，Ｐ２２，Ｐ２３，Ｐ２４が、矢印の画像の表示位置として設定されている。なお、図３に示す各値は、適宜変更可能である。例えば、先頭のレコード（Ｎｏ．１のレコード）の矢印位置を「０」とすることもできる。この場合、４つの矢印の画像は、給電点Ｐ１１を起点として４つの方向に向かって配置される。

図２に示すテンプレート画像データベース格納部２０ｂには、テンプレート画像データベースが予め格納されている。テンプレート画像データベースは、各種アクセスポイント及びステーションの外観の画像が、各装置の型番と対応付けて格納されている。画像格納部２０ｃには、撮像部５０により得られた撮像画像や、合成画像生成部１０ｃにより生成された合成画像が格納される。

上述したルータ２００は、請求項における無線通信装置に相当する。アンテナ特性特定部１０ｂは、請求項における種別特定部、アンテナ特性情報取得部、合致度合決定部及びアンテナ姿勢決定部に相当する。アンテナ特性情報データベース格納部２０ａは、請求項における記憶部に相当する。合成画像生成部１０ｃは、請求項におけるアンテナ特性画像生成部、画像合成部及び合致度合報知部に相当する。

Ａ２．アンテナ特性案内処理：
図６は、第１実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。ユーザが、携帯電話端末１００において、表示部３０に表示されたアンテナ調整メニューを選択すると、アクセスポイントの撮影を促すメッセージが表示部３０に表示される。ユーザが、携帯電話端末１００をルータ２００に向け、操作部７０のシャッターボタンを押下すると、携帯電話端末１００において、アンテナ特性案内処理が実行される。なお、撮影を促すメッセージには、ルータ２００に対する撮影方向を指示するメッセージ（例えば、「正面から撮影してください」など）を加えることもできる。このようにすることで、後述のパターンマッチングにおける精度を向上させることができる。

撮像制御部１０ａは、撮像部５０を制御して、アクセスポイント（ルータ２００）を撮影して、アクセスポイントの外観画像を取得して画像格納部２０ｃに格納する（ステップＳ１０５）。アンテナ特性特定部１０ｂは、ステップＳ１０５で得られた画像と、テンプレート画像データベース格納部２０ｂに格納されているアクセスポイントの各画像とを比較して、パターンマッチングによりアクセスポイントの型番を特定する（ステップＳ１１０）。なお、筐体に記載された型番等の文字列を画像から特定し、かかる文字列から型番を特定することもできる。

アンテナ特性特定部１０ｂは、ステップＳ１１０で特定された型番に基づき、アンテナ特性情報データベースを参照して、特定された型番のアクセスポイントに関する本体情報、アンテナ情報及び案内情報を特定する（ステップＳ１１５）。ルータ２００の撮像画像から型番「Ａ００１」が特定されると、図３に示すアンテナ特性情報データベースにおいて、Ｎｏ．１のレコードが特定される。

合成画像生成部１０ｃは、ステップＳ１１５で特定された本体情報、アンテナ情報及び案内情報に基づき、アンテナ特性を示す矢印の画像を生成し、さらに、矢印の画像とステップＳ１０５で得られた撮像画像との合成画像を生成する（ステップＳ１２０）。表示制御部１０ｄは、ステップＳ１２０で生成された合成画像を表示部３０に表示させる（ステップＳ１２５）。ステップＳ１２５が実行された後、ステップＳ１０５に戻る。このようにして、表示部３０にアンテナを含む静止画像が繰り返し表示されるので、ユーザによってアクセスポイントのアンテナの向きが調整された場合には、調整後のアンテナの外観と、調整後のアンテナにおけるアンテナ特性を示す矢印を含む合成画像が表示部３０に表示される。このようにして、ユーザは、アクセスポイントのアンテナの最新の向きに応じた最新のアンテナ特性を、表示部３０を見て確認することができる。

図７は、ステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。図７に示すように、携帯電話端末１００の表示部３０には、ルータ２００の画像２００Ｘとアンテナ特性を示す矢印の画像とを含む画像が表示されている。具体的には、アンテナ２１１の画像２１１Ｘに近接した位置に、アンテナ２１１の偏波の向き及び指向を示す矢印の画像Ａ１が表示されている。また、アンテナ２１２の画像２１２Ｘに近接した位置に、アンテナ２１２の偏波の方向を示す矢印の画像Ａ２が表示されている。したがって、ユーザは、表示部３０に表示された合成画像を見ることにより、２つのアンテナ２１１，２１２の偏波の向き及び電波の指向を知ることができる。ユーザは、ステーション３２０における偏波の向き及び電波の指向を予め知っている場合には、２つのアンテナ２１１，２１２のうち、少なくとも一方の姿勢を、ステーション３２０の偏波の向き及び電波の指向と合致させるように調整することができる。なお、上述した矢印の画像Ａ１，Ａ２は、請求項におけるアンテナ特性画像に相当する。

以上説明したように、第１実施例の携帯電話端末１００は、ルータ２００の撮像画像中の２つのアンテナ２１１，２１２に近接した位置に、２つのアンテナ２１１，２１２のそれぞれのアンテナ特性（指向角度及び偏波の向き）を示す矢印の画像を合成して表示部３０に表示する。したがって、ユーザは、２つのアンテナ２１１，２１２の姿勢をどのように調整すれば、ステーション３２０の偏波の向き及び電波の指向と合致させることができるかを知ることができ、２つのアンテナ２１１，２１２の向きを容易に調整することができる。

Ｂ．第２実施例：
Ｂ１．装置構成：
図８は、第２実施例のアンテナ調整支援システムの概略構成を示す説明図である。アンテナ調整支援システム６００は、携帯電話端末１００ａと、サーバ５００とを備えている。サーバ５００は、インターネットＩＮＴに接続されている。携帯電話端末１００ａは、移動体通信網の基地局ＢＳと無線通信を行い、移動体通信網及びインターネットＩＮＴを介してサーバ５００とデータのやり取りを行うことができる。第２実施例のアンテナ調整支援システム６００は、第１実施例と同様に、携帯電話端末１００ａに、アクセスポイント（ルータ２００）の２つのアンテナ２１１，２１２のアンテナ特性を表示する。これにより、ユーザが、ルータ２００とクライアント３００との間における通信品質をより向上させるように２つのアンテナ２１１，２１２の向き（姿勢）を容易に調整できるようにする。なお、第２実施例におけるルータ２００及びクライアント３００は、第１実施例のルータ２００及びクライアント３００と同じであるので、説明を省略する。

図９は、第２実施例の携帯電話端末１００ａの詳細構成を示すブロック図である。携帯電話端末１００ａは、ＣＰＵ１０がアンテナ特性特定部１０ｂ及び合成画像生成部１０ｃに代えて画像送受信部１０ｆとして機能する点、及びメモリ２０がアンテナ特性情報データベース格納部２０ａ及びテンプレート画像データベース格納部２０ｂを有していない点において、第１実施例の携帯電話端末１００と異なり、他の構成は、第１の実施例の携帯電話端末１００と同じである。画像送受信部１０ｆは、サーバ５００との間で画像をやり取りする。

図１０は、図８に示すサーバ５００の詳細構成を示すブロック図である。サーバ５００は、ＣＰＵ５１０と、メモリ５２０と、ハードディスク５３０と、ネットワークインターフェイス部５４０と、入出力インターフェイス部５５０とを備えている。ＣＰＵ５１０は、メモリ５２０に格納されている制御プログラムを実行することにより、画像送受信部５１１、アンテナ特性特定部５１２及び合成画像生成部５１３として機能する。画像送受信部５１１は、携帯電話端末１００ａとの間で画像をやり取りする。アンテナ特性特定部５１２は、第１実施例のアンテナ特性特定部１０ｂと同じ機能を有するので説明を省略する。同様に、合成画像生成部５１３は、第１実施例の合成画像生成部１０ｃと同じ機能を有するので、説明を省略する。メモリ５２０は、画像格納部５２１を備えている。画像格納部５２１は、携帯電話端末１００ａから受信した画像や、サーバ５００において生成された合成画像を格納する。

ハードディスク５３０は、アンテナ特性情報データベース格納部５３１及びテンプレート画像データベース格納部５３２を備えている。アンテナ特性情報データベース格納部５３１は第１実施例のアンテナ特性情報データベース格納部２０ａと、テンプレート画像データベース格納部５３２は第１実施例のテンプレート画像データベース格納部２０ｂと、それぞれ同じ機能を有するので、説明を省略する。

ネットワークインターフェイス部５４０は、ＡＤＳＬモデム等のアクセス回線を終端する装置と接続するためのインターフェイスを有する。入出力インターフェイス部５５０は、図示しないディスプレイやキーボードやマウス等の周辺機器と接続するためのインターフェイスを有する。

上述した携帯電話端末１００ａは、請求項における第１の装置に相当する。サーバ５００は、請求項における第２の装置に相当する。画像送受信部１０ｆは請求項における撮像画像送信部に、画像送受信部５１１は請求項における合成画像送信部に、それぞれ相当する。

Ｂ２．アンテナ特性案内処理：
図１１は、第２実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すシーケンス図である。図１１において、左側は、携帯電話端末１００ａにおける手順を示すフローチャートであり、右側は、サーバ５００における手順を示すフローチャートである。第２実施例では、第１実施例と同様に、ユーザによる所定の操作（アンテナ調整メニューの選択、及びシャッターボタンの押下）を契機として、アンテナ特性案内処理が実行される。

携帯電話端末１００ａにおいて、撮像制御部１０ａは、撮像部５０を制御して、アクセスポイント（ルータ２００）を撮影してアクセスポイントの外観画像を取得し、取得した外観画像を画像格納部２０ｃに格納する（ステップＳ２０５）。ステップＳ２０５は、第１実施例のアンテナ特性案内処理のステップＳ１０５と同じである。携帯電話端末１００ａにおいて、画像送受信部１０ｆは、ステップＳ２０５で得られた撮像画像を、移動体通信制御回路４４を介してサーバ５００へと送信する（ステップＳ２１０）。

サーバ５００において、画像送受信部５１１は、携帯電話端末１００ａから送信された撮像画像を受信して画像格納部５２１に格納する（ステップＳ３０５）。サーバ５００において、アンテナ特性特定部５１２は、アクセスポイントの型番の特定（ステップＳ３１０）と、本体情報、アンテナ情報及び案内情報の特定（ステップＳ３１５）とを実行し、合成画像生成部５１３は、合成画像の生成（ステップＳ３２０）を実行する。これらのステップＳ３１０，Ｓ３１５，Ｓ３２０は、第１実施例のアンテナ特性案内処理のステップＳ１１０，Ｓ１１５，Ｓ１２０と同じであるので、説明を省略する。サーバ５００において、画像送受信部５１１は、ステップＳ３２０で生成された合成画像を携帯電話端末１００ａに送信する（ステップＳ３２５）。

携帯電話端末１００において、画像送受信部１０ｆは、サーバ５００から送信された合成画像を受信して画像格納部２０ｃに格納する（ステップＳ２１５）。携帯電話端末１００において、表示制御部１０ｄは、ステップＳ１２０で生成された合成画像を表示部３０に表示させる（ステップＳ２２０）。ステップＳ２２０は、第１実施例のアンテナ特性案内処理のステップＳ１２５と同じである。

以上説明した第２実施例のアンテナ調整支援システム６００は、第１実施例の携帯電話端末１００と同様の効果を有する。加えて、アンテナ特性情報データベース及びテンプレート画像データベースはサーバ５００に保持され、また、サーバ５００において、撮像されたアクセスポイントのアンテナ特性の特定及び合成画像の作成が行われるので、携帯電話端末１００ａのメモリ量を低減させることができると共に、ＣＰＵ１０の処理負荷を低減させることができる。したがって、携帯電話端末１００ａの製造コストを抑えることができる。

Ｃ．第３実施例：
第３実施例の携帯電話端末１００は、アンテナ特性案内処理において、アクセスポイントのアンテナ特性に加えて、ステーションのアンテナ特性を表示する点において、第１実施例の携帯電話端末１００と異なり、他の構成は、第１実施例の携帯電話端末１００と同じである。

図１２は、第３実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。第３実施例のアンテナ特性案内処理は、ステップＳ１０６，Ｓ１１６，Ｓ１１７を追加して実行する点と、ステップＳ１２０に代えてステップＳ１２０ａを実行する点とにおいて、第１実施例のアンテナ特性案内処理と異なり、他の手順は、第１実施例のアンテナ特性案内処理と同じである。

第１実施例と同様に、ステップＳ１０５が実行されアクセスポイント（ルータ２００）の画像が取得された後、ユーザが携帯電話端末１００をクライアント３００（ステーション３２０）に向けてシャッターボタンを押下すると、撮像制御部１０ａは、撮像部５０を制御して、ステーション３２０を撮影して、ステーションの外観画像を取得して画像格納部２０ｃに格納する（ステップＳ１０６）。なお、ステップＳ１０５が実行された後に、「次にステーションを撮影してください」等のステーション３２０の撮像を促すガイダンスを表示部３０に表示させることもできる。本実施例において、携帯電話端末１００の撮像画像は請求項における第１の撮像画像に、ステーション３２０の撮像画像は請求項における第２の撮像画像に、携帯電話端末１００及びステーション３２０は請求項における無線通信装置に、それぞれ相当する。

ステップＳ１０６が実行された後、上述したステップＳ１１０，Ｓ１１５が実行される。ステップＳ１１５が実行された後、アンテナ特性特定部１０ｂは、ステップＳ１０６で得られた画像と、テンプレート画像データベース格納部２０ｂに格納されているステーションの各画像とを比較して、パターンマッチングによりステーションの型番を特定する（ステップＳ１１６）。なお、第１実施例と同様に、ステーションの筐体に記載された型番等の文字列を画像から特定し、かかる文字列から型番を特定することもできる。

アンテナ特性特定部１０ｂは、ステップＳ１１６で特定された型番に基づき、アンテナ特性情報データベースを参照して、特定された型番のステーションに関する本体情報、アンテナ情報及び案内情報を特定する（ステップＳ１１７）。

合成画像生成部１０ｃは、ステップＳ１１５で特定されたアクセスポイント（ルータ２００）の本体情報、アンテナ情報及び案内情報に基づき、アクセスポイント（ルータ２００）のアンテナ特性を示す矢印の画像を生成し、また、ステップＳ１１７で特定されたステーション（ステーション３２０）の本体情報、アンテナ情報及び案内情報に基づき、ステーション（ステーション３２０）のアンテナ特性を示す矢印の画像を生成し、ステップＳ１０５で得られたアクセスポイントの撮像画像と、各矢印の画像との合成画像を生成する（ステップＳ１２０ａ）。合成画像が生成されると、上述したステップＳ１２５が実行され、合成画像が表示部３０に表示される。

図１３は、第３実施例のステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。図１３に示す合成画像には、図７と同様に、ルータ２００の画像２００Ｘ、及び２つのアンテナ２１１，２１２のアンテナ特性を示す矢印Ａ１，Ａ２が表示されている。加えて、図１３に示す合成画像の右上隅には、サブウィンドウＷ１が表示されている。サブウィンドウＷ１には、ステーション３２０のアンテナ特性を示す矢印の画像Ａ１０が表示されている。

図１３に示すように、合成画像には、ステーション３２０が写っていない。したがって、ユーザは、ステップＳ１０５においてルータ２００を撮像した後、ステップＳ１０６においてステーション３２０を撮像するまでの間に、携帯電話端末１００の向きを変更している。このときの携帯電話端末１００の向きの変位を、例えば携帯電話端末１００が有する図示しない重力センサー等により測定しておき、ステーション３２０のアンテナ特性を示す矢印の画像を生成する際に、かかる変位を考慮して矢印の画像を生成することもできる。具体的には、ステップＳ１２０ａにおいて、ステップＳ１１７で特定したステーションのアンテナ特性（例えば、矢印の向き）を、携帯電話端末１００の向きの変位分だけキャンセルするように調整した後に矢印を示す画像を生成する。このようにすることで、合成画像における右上隅に相当する位置にステーション３２０が配置されている場合における、ステーション３２０のアンテナ特性を可視化することができる。したがって、ユーザは、ルータ２００が有する２つのアンテナ２１１，２１２の偏波の方向と、ステーション３２０の偏波の方向とのずれを正確に把握することができる。

以上説明した第３実施例の携帯電話端末１００は、第１実施例の携帯電話端末１００と同様な効果を有する。加えて、第３実施例の携帯電話端末１００は、ステーション（ステーション３２０）が有するアンテナのアンテナ特性を、アクセスポイント（ルータ２００）が有するアンテナのアンテナ特性と同じ画像内に表示するので、アクセスポイントが有するアンテナ、または、ステーションが有するアンテナをどのような向きとなるように調整すれば、これら２つのアンテナの偏波の方向を合致させることができるかを容易に知ることができる。また、アクセスポイントの撮影時とステーションの撮影時との間における携帯電話端末１００の向きの変位をキャンセルするように、ステーションのアンテナ特性を調整するので、合成画像において、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の方向と、ステーションが有するアンテナの偏波の方向とのずれを正確に表すことができる。

なお、上述した第３実施例では、ルータ２００が写った画像内にサブウィンドウＷ１を表示し、かかるサブウィンドウＷ１内にステーション３２０のアンテナ特性が表示されていたが、これとは逆に、クライアント３００（ステーション３２０）が写った画像内にサブウィンドウを表示し、かかるサブウィンドウ内にルータ２００のアンテナ特性を表示させることもできる。

Ｄ．第４実施例：
第４実施例の携帯電話端末１００は、アンテナ特性案内処理において、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の方向とステーションが有するアンテナの偏波の向きとのずれを数値化して表示する点において、第３実施例の携帯電話端末１００と異なり、他の構成は、第３実施例の携帯電話端末１００と同じである。

図１４は、第４実施例におけるアンテナ特性案内処理の手順を示すフローチャートである。第４実施例のアンテナ特性案内処理は、ステップＳ１１８を追加して実行する点と、ステップＳ１２０ａに代えてステップＳ１２０ｂを実行する点とにおいて、図１２に示す第３実施例におけるアンテナ特性案内処理と異なり、他の手順は、第３実施例のアンテナ特性案内処理と同じである。

上述したステップＳ１０５〜Ｓ１１７の処理が実行された後、アンテナ特性特定部１０ｂは、ステップＳ１１５で特定されたアクセスポイントのアンテナ特性及びステップＳ１１７で特定されたステーションのアンテナ特性に基づき、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとのずれを特定する（ステップＳ１１８）。このとき、上述した第３実施例のステップＳ１２０ａと同様に、ステップＳ１０５実行時とステップＳ１０６実行時との間の携帯電話端末１００の向きの変位をキャンセルするように、ステーションが有するアンテナのアンテナ特性を調整することができる。

ステップＳ１１８が実行された後、合成画像生成部１０ｃは、アクセスポイントが有するアンテナのアンテナ特性を示す矢印の画像、及びステーションが有するアンテナのアンテナ特性を示す矢印の画像を生成し、各矢印の画像とアクセスポイントの撮像画像とステップＳ１１８で特定された偏波の向きのずれを示す画像とを合成して合成画像を生成する（ステップＳ１２０ｂ）。合成画像が生成されると、上述したステップＳ１２５が実行され、合成画像が表示部３０に表示される。

図１５は、第４実施例のステップＳ１２５において表示される合成画像の一例を示す説明図である。図１５に示すように、サブウィンドウＷ１の下側には、サブウィンドウＷ２が表示されている。サブウィンドウＷ１には、ステップＳ１１８で特定された偏波の向きのずれが数値化されて表示されている。したがって、ユーザは、サブウィンドウＷ２に表示された偏波の向きのずれ（角度）を見て、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとがどの程度ずれているのかを正確に知ることができる。したがって、ユーザは、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとを正確に合致させることができる。

以上説明した第４実施例の携帯電話端末１００は、第３実施例の携帯電話端末１００と同様な効果を有する。加えて、第４実施例の携帯電話端末１００では、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとのずれを、数値化して表示するので、ユーザに偏波の向きのずれを正確に知らせることができると共に、どの程度調整することでアクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きとステーションが有するアンテナの偏波の向きとを合致させることができるかをユーザに知らせることができる。また、偏波の向きのずれ、換言すると、偏波の向きの合致度合いをユーザに知らせることができるので、アクセスポイント（ルータ２００）のアンテナの向き又はステーション（ステーション３２０）のアンテナの向きが所望の状態となったか否かを、ユーザを容易に理解させることができる。

Ｅ．変形例：
この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。

Ｅ１．変形例１：
各実施例では、アクセスポイントが有するアンテナのアンテナ特性及びステーションが有するアンテナのアンテナ特性を、矢印の静止画像により表していたが、本発明はこれに限定されるものではない。

図１６及び図１７は、それぞれ、変形例１における合成画像の一例を示す説明図である。図１６に示すように、例えば、偏波の方向に沿って矢印が移動する矢印の動画像（アニメーション）Ｂ１，Ｂ２により、アンテナ特性を表すこともできる。動画像Ｂ１は、図７に示す矢印の画像Ａ１が、矢印の方向に沿って移動した動画像に相当する。動画像Ｂ２は、図７に示す矢印の画像Ａ２が、矢印の方向に沿って移動した動画像に相当する。このような構成により、ユーザに対し、アンテナ特性や偏波の方向のずれを、より容易に理解させることができる。

また、図１７に示すように、各アンテナの偏波面を円形の画像により表すこともできる。具体的には、アンテナ２１１の偏波面を円形の画像Ｒ１により表わし、アンテナ２１２の偏波面を円形の画像Ｒ２により表わすこともできる。なお、円の画像Ｒ１，Ｒ２は、各アンテナ２１１，２１２の給電位置を中心として配置することができる。このような構成においても、各実施例と同様の効果を奏することができる。

なお、各実施例及び上述した変形例では、矢印の画像や円形の画像等アンテナ特性を示す画像は、アンテナに近接した位置に表示されていたが、これに代えて、アンテナから離れた位置に表示する構成を採用することもできる。この構成においても、アクセスポイントの撮像画像又はステーションの撮像画像に、アンテナ特性を示す画像を対応付けて表示することにより、アンテナ特性を示す画像が、アクセスポイント及びステーションのうち、いずれの装置が有するアンテナについてのアンテナ特性を示すかを、ユーザに理解させることができる。

また、各実施例では、静止画像を撮像して、各静止画像上にアンテナ特性を示す矢印の画像又はアニメーションを表示していたが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、動画像（映像）を撮影して、かかる動画上にアンテナ特性を示す矢印の画像又はアニメーションを表示させることもできる。すなわち、一般には、画像として、静止画像又は動画像撮像し、かかる画像にアンテナ特性を示す画像を表示する任意の構成を、本発明のグラフィカルユーザインターフェイス装置及びシステムに適用することができる。

Ｅ２．変形例２：
各実施例では、アクセスポイントの画像と合成される画像は、アンテナ特性を表す画像又は偏波の向きのずれを示す画像であったが、本発明は、これに限定されるものではない。例えば、電波の指向のずれを示す画像を、アクセスポイントの画像と合成させることもできる。また、例えば、アンテナの調整方向を示す画像を、アクセスポイントの画像と合成させることもできる。

図１８は、変形例２における合成画像の一例を示す説明図である。図１８に示す合成画像は、アンテナの理想位置を示す２つの画像２１１Ｙ，２１２Ｙが表示されている点において、図１５に示す第４実施例の合成画像と異なり、他の表示内容は、図１５に示す第４実施例の合成画像と同じである。

図１８に示す画像２１１Ｙは、アンテナ２１１の偏波の向きがステーション３２０の偏波の向きに合致した場合のアンテナ２１１の位置を表している。同様に、画像２１２Ｙは、アンテナ２１２の偏波の向きがステーション３２０の偏波の向きに合致した場合のアンテナ２１２の位置を表している。このような画像２１１Ｙ，２１２Ｙは、例えば、以下のような処理により表示させることができる。第４実施例のアンテナ特性案内処理のステップＳ１１８においてアクセスポイント（ルータ２００）が有するアンテナ２１１，２１２の偏波の向きとステーション（ステーション３２０）が有するアンテナの偏波の向きとのずれが特定されると、アンテナ特性特定部１０ｂは、特定されたずれをキャンセルし得るアンテナ２１１，２１２の位置（以下、「理想位置」と呼ぶ）を特定し、理想位置にアンテナ２１１，２１２が配置された場合のアンテナの画像を生成する。ステップＳ１２０ｂでは、生成されたアンテナの画像を含めて合成画像を生成する。なお、理想位置に配置されたアンテナの画像は、例えば、予めテンプレート画像データベースに各アクセスポイントの外観画像と共に、所定位置におけるアンテナの３次元コンピュータグラフィックスモデル（３Ｄ−ＣＧモデル）を記録しておき、かかる３Ｄ−ＣＧモデルを理想位置に配置した場合の形状に変形させて生成することができる。以上の構成により、アクセスポイント（ルータ２００）のアンテナの位置をどのように調整すると、偏波の向きのずれを解消できるかをユーザに容易に理解させることができる。

なお、理想位置を表示するのに加えて、現状の位置から理想位置に移動させる様子を動画像（アニメーション）として表示させることもできる。このようにすることで、ユーザに対してアンテナ位置の調整作業を正確に案内することができ、より短期間でアンテナの位置を理想位置に配置させることができる。

Ｅ３．変形例３：
各実施例では、アクセスポイント（ルータ２００）の撮像画像に対して、アンテナ特性を示す画像や偏波の向きのずれを示す画像を合成していたが、本発明はこれに限定されるものではない。アクセスポイント（ルータ２００）の撮像画像に代えて、ステーション３２０の撮像画像に対して、アンテナ特性を示す画像や偏波の向きのずれを示す画像を合成することもできる。また、アクセスポイント（ルータ２００）とステーション３２０（クライアント３００）とを同時に撮像し、ルータ２００の撮像画像及びステーション３２０の撮像画像に対して、それぞれアンテナ特性を示す画像を合成することもできる。このような構成により、アクセスポイント（ルータ２００）と、ステーション（ステーション３２０）と、アンテナ特性を示す画像とが単一の画像に表示されるので、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとのずれを、ユーザに容易に理解させることができる。

また、アクセスポイント及びステーションの撮像画像に代えて、アンテナを有し無線ＬＡＮに接続し得る他の任意の無線通信装置の撮像画像に、アンテナ特性を示す画像や偏波の向きのずれを示す画像を合成することもできる。例えば、ＷＤＳ（Wireless Distribution System）装置の撮像画像に対して、アンテナ特性を示す画像や偏波の向きのずれを示す画像を合成することもできる。このような構成により、例えば、ＷＤＳ装置が有するアンテナをどちらの方向に向けるように調整すれば、２つのＷＤＳ装置間における通信品質を向上させることができるかを、ユーザに容易に理解させ得ることができる。

Ｅ４．変形例４：
各実施例では、携帯電話端末１００，１００ａが有する表示部３０に合成画像が表示されていたが、携帯電話端末１００，１００ａに代えて、他の表示装置に合成画像を表示させることもできる。このような表示装置として、例えば、デジタルテレビ受像機や、クライアント３００が備えるモニタを採用することができる。合成画像をデジタルテレビ受像機に表示させる構成では、携帯電話端末１００，１００ａ又はサーバ５００からデジタルテレビ受像機に合成画像を送信して表示させることができる。合成画像の送受信は、例えば、携帯電話端末１００，１００ａとデジタルテレビ受像機との間を有線インターフェイス（例えば、ＵＳＢ（Universal Serial Bus）やＨＤＭＩ（High-Definition Multimedia Interface））で接続し、かかるインターフェイスを介して実行することができる。また、例えば、デジタルテレビ受像機を無線ＬＡＮに所属させ、かかる無線ＬＡＮを介して合成画像の送受信を実行することもできる。デジタルテレビ受像機やクライアント３００が備えるモニタは、携帯電話端末１００，１００ａの表示部３０よりも表示解像度が高いので、ユーザに対し、アンテナ特性や偏波の方向のずれを、より容易に理解させることができる。

Ｅ５．変形例５：
各実施例では、携帯電話端末１００，１００ａにより、アクセスポイント又はステーションを撮像していたが、携帯電話端末１００，１００ａに代えて、他の装置により撮像することもできる。例えば、デジタルスチルカメラにより撮像を行うこともできる。この構成では、撮像して得られた画像データを、メモリカード等の媒体を介してデジタルスチルカメラから携帯電話端末１００，１００ａの画像格納部２０ｃに格納することができる。このような構成においても、各実施例と同様の効果を奏することができる。

Ｅ６．変形例６：
上述した第２実施例では、サーバ５００は、インターネットＩＮＴに接続されており、携帯電話端末１００ａは、移動体通信網及びインターネットＩＮＴを介してサーバ５００とデータのやり取りを行っていたが、本発明はこれに限定されるものではない。サーバ５００と携帯電話端末１００ａとを同じ無線ＬＡＮに所属させ、かかる無線ＬＡＮを介して携帯電話端末１００ａとサーバ５００とがデータのやり取りを行う構成を採用することもできる。このような構成により、携帯電話端末１００ａとサーバ５００との間における高速通信を実現でき、アンテナ特性案内処理に要する期間を短くすることができる。また、この構成では、サーバ５００に代えて、ＮＡＳ（Network Attached Storage）にアンテナ特性情報データベース及びテンプレート画像データベースを格納し、ＮＡＳにアンテナ特性の特定及び合成画像の生成を行わせることもできる。このような構成により、サーバ装置を省略できるので、アンテナ調整支援システムを安価に構築することができる。なお、上述したサーバ５００やＮＡＳに、アンテナ特性情報データベース及びテンプレート画像データベースを格納し、サーバ５００やＮＡＳがアンテナ特性の特定のみを行う構成を採用することもできる。また、第１実施例では、アンテナ特性情報データベース格納部２０ａにはアンテナ特性情報データベースが、テンプレート画像データベース格納部２０ｂにはテンプレート画像データベースが、それぞれ予め格納されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、サーバ５００やＮＡＳにアンテナ特性情報データベース及びテンプレート画像データベースが格納されている構成においては、アンテナ特性案内処理の一手順として、携帯電話端末１００が、サーバ５００やＮＡＳからアンテナ特性情報データベース及びテンプレート画像をダウンロードして、アンテナ特性情報データベース格納部２０ａ及びテンプレート画像データベース格納部２０ｂに格納することもできる。

Ｅ７．変形例７：
各実施例では、アクセスポイントの型番及びステーションの型番の特定は、撮像画像に基づきパターンマッチングにより特定していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、パターンマッチングに代えて、ユーザが携帯電話端末１００，１００ａの操作部７０や表示部３０を利用して型番を入力することにより、型番を特定する構成を採用することができる。また、例えば、パターンマッチングによる特定が失敗した場合に、ユーザが携帯電話端末１００，１００ａの操作部７０や表示部３０を利用して型番を入力する構成を採用することもできる。このような構成により、型番をより正確に特定することができる。

Ｅ８．変形例８：
各実施例では、アンテナ特性や偏波の向きのずれを画像として案内していたが、画像に代えて音声により案内することもできる。また、例えば、アクセスポイントが偏波の方向や、偏波の向きのずれを、ＬＥＤ（Light Emitting Diode）等からなる表示灯により案内することもできる。このような構成においても、各実施例と同様の効果を奏することができる。

Ｅ９．変形例９：
上述した第４実施例では、アクセスポイントが有するアンテナの偏波の向きと、ステーションが有するアンテナの偏波の向きとのずれを角度により表示していたが、角度に代えて、ずれの度合いとして表示することもできる。例えば、偏波の向きのずれが無い状態（ずれの角度が０度の状態）を０とし、偏波の向きが１８０度ずれている状態を１００として、ずれの程度を数値化して示すこともできる。また、偏波の向きのずれの度合いに代えて、偏波の向きの合致の度合いを表示することもできる。例えば、偏波の向きのずれが無い状態（ずれの角度が０度の状態）を偏波の向きの合致度合いを１００とし、偏波の向きが１８０度ずれている状態を偏波の方向の合致度合いを０として数値化することもできる。

Ｅ１０．変形例１０：
各実施例では、アンテナ特性案内処理が実行されると、アンテナ特性を示す対象となる装置（アンテナ）が自動的に特定され、かかるアンテナのアンテナ特性が表示されていたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、表示部３０がタッチパネルにより構成されており、ユーザが、表示部３０に表示された撮像画像のうちのアンテナ部分をタッチすることによりアンテナを指定し（特定し）、かかる指定されたアンテナのアンテナ特性を表示する構成を採用することもできる。

Ｅ１１．変形例１１：
第３実施例では、ルータ２００を撮像した際の携帯電話端末１００の向きとステーション３２０を撮像した際の携帯電話端末１００の向きとのずれ（変位）を自動的にキャンセルして、ステーション３２０のアンテナ特性を表示していたが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、携帯電話端末１００を撮像した後に、携帯電話端末１００を撮像した際の携帯電話端末１００の向き（傾き）と同じ向きとなるように携帯電話端末１００を向ける方向を表示部３０に表示することもできる。この構成は、携帯電話端末１００を撮像した際の携帯電話端末１００の向きからのずれを携帯電話端末１００が有する重力センサー等により特定し、かかるずれを解消可能な携帯電話端末１００の好ましい向きを、表示部３０に表示することにより実現することができる。

Ｅ１２．変形例１２：
各実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。また、これとは逆に、ハードウェアによって実現されていた構成の一部をソフトウェアに置き換えるようにしてもよい。

４００…システム
１００，１００ａ…携帯電話端末
２００…ルータ
２０１…本体
２１１…アンテナ
２１２…アンテナ
３００…クライアント
３１０…パーソナルコンピューター
３２０…ステーション
ＩＮＴ…インターネット
１０…ＣＰＵ
１０ａ…撮像制御部
１０ｂ…アンテナ特性特定部
１０ｃ…合成画像生成部
１０ｄ…表示制御部
１０ｅ…通話制御部
１０ｆ…画像送受信部
２０…メモリ
２０ａ…アンテナ特性情報データベース格納部
２０ｂ…テンプレート画像データベース格納部
２０ｃ…画像格納部
３０…表示部
４２…無線ＬＡＮ通信制御回路
４４…移動体通信制御回路
５０…撮像部
６０…音声入出力部
７０…操作部
Ｍ１，Ｍ２…モデル
Ｐ１，Ｐ２，Ｐ２１，Ｐ２２，Ｐ２３，Ｐ２４…位置
Ｐ１１…給電点
２００Ｘ…画像（ルータ）
２１１Ｘ…画像（アンテナ）
２１２Ｘ…画像（アンテナ）
Ａ１…画像（矢印）
Ａ２…画像（矢印）
６００…アンテナ調整支援システム
５００…サーバ
ＢＳ…基地局
５１０…ＣＰＵ
５１１…画像送受信部
５１２…アンテナ特性特定部
５１３…合成画像生成部
５２０…メモリ
５２１…画像格納部
５３０…ハードディスク
５３１…アンテナ特性情報データベース格納部
５３２…テンプレート画像データベース格納部
５４０…ネットワークインターフェイス部
５５０…入出力インターフェイス部
Ｗ１…サブウィンドウ
Ａ１０…画像
Ｗ２…サブウィンドウ
Ｂ１…動画像（矢印）
Ｂ２…動画像（矢印）
Ｒ１…画像
Ｒ２…画像
２１１Ｙ…画像（アンテナ理想位置）
２１２Ｙ…画像（アンテナ理想位置）

Claims (14)

1. 表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置であって、
   前記表示部は、アンテナを有する無線通信装置を含む撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
2. 請求項１に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、
   前記表示部は、前記撮像画像中の前記アンテナに近接する位置において、前記電波の指向又は前記偏波の向きが分かるように、前記アンテナ特性画像を表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
3. 請求項１または請求項２に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、
   前記撮像画像は、前記無線通信装置として無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションのうちの少なくとも一方を含む、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
4. 請求項１ないし請求項３のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、
   前記撮像画像を得る撮像部と、
   前記撮像画像に基づき前記無線通信装置の種別を特定する種別特定部と、
   前記特定された種別に基づき、前記アンテナ特性を示すアンテナ特性情報を取得するアンテナ特性情報取得部と、
   前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性画像を生成するアンテナ特性画像生成部と、
   前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る画像合成部と、
   を備え、
   前記表示部は、前記合成画像を表示する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
5. 請求項４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、
   前記撮像画像は、前記無線通信装置として無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、
   前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、
   前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、
   前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、
   前記アンテナ特性画像生成部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性画像を生成し、
   前記画像合成部は、前記第１の撮像画像又は前記第２の撮像画像と、前記アクセスポイントの前記アンテナ特性画像と、前記ステーションの前記アンテナ特性画像と、が単一の画像として表わされた前記合成画像を得る、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
6. 請求項４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、
   合致度合決定部と、
   合致度合報知部と、
   を備え、
   前記撮像画像は、前記無線通信装置として、無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、
   前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、
   前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、
   前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、
   前記合致度合決定部は、前記アクセスポイントについて取得された前記アンテナ特性情報と前記ステーションについて取得された前記アンテナ特性情報とに基づき、前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の偏波の向きと前記ステーションのアンテナから放射される電波の偏波の向きとの合致度合い、及び前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の指向と前記ステーションのアンテナから放射される電波の指向との合致度合いのうち、少なくとも１つの合致度合いを決定し、
   前記合致度合報知部は、前記決定された合致度合いを報知する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
7. 請求項４に記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、アンテナ姿勢決定部を備え、
   前記撮像画像は、前記無線通信装置として、無線ＬＡＮのアクセスポイント及び無線ＬＡＮのステーションを含み、
   前記撮像部は、前記アクセスポイントを含む第１の撮像画像及び前記ステーションを含む第２の撮像画像を取得し、
   前記種別特定部は、前記第１の撮像画像に基づき前記アクセスポイントの種別を特定し、前記第２の撮像画像に基づき前記ステーションの種別を特定し、
   前記アンテナ特性情報取得部は、前記アクセスポイント及び前記ステーションのそれぞれについて前記アンテナ特性情報を取得し、
   前記アンテナ姿勢決定部は、前記アクセスポイントについて取得された前記アンテナ特性情報と前記ステーションについて取得された前記アンテナ特性情報とに基づき、前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の偏波の向きと前記ステーションのアンテナから放射される電波の偏波の向きとのずれ、及び前記アクセスポイントのアンテナから放射される電波の指向と前記ステーションのアンテナから放射される電波の指向とのずれのうち、少なくとも１つのずれを低減させるための前記アクセスポイントのアンテナの姿勢又は前記ステーションのアンテナの姿勢の調整内容を決定し、
   前記画像合成部は、前記第１の撮像画像又は前記第２の撮像画像と、前記アクセスポイントの前記アンテナ特性画像又は前記ステーションの前記アンテナ特性画像と、前記決定された調整内容とを示す画像と、を合成して、前記合成画像を得る、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
8. 請求項１ないし請求項７のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、
   前記アンテナ特性画像は、前記電波の指向又は前記電波の偏波の向きを表す矢印の画像を含む、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
9. 請求項４ないし請求項７のいずれかに記載のグラフィカルユーザインターフェイス装置において、さらに、
   前記無線通信装置の種別と前記アンテナ特性情報とを対応付けて記憶する記憶部を備え、
   前記アンテナ特性情報取得部は、前記特定された種別に基づき、前記記憶部から前記アンテナ特性情報を読み出すことにより、前記アンテナ特性情報を取得する、グラフィカルユーザインターフェイス装置。
10. 第１の装置と、前記第１の装置にネットワークを介して接続された第２の装置とを備え、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するためのシステムであって、
    前記第１の装置は、
    前記無線通信装置を含む撮像画像を得る撮像部と、
    前記撮像画像を前記第２の装置に送信する撮像画像送信部と、
    前記第２の装置から受信した画像を表示する表示部と、
    を有し、
    前記第２の装置は、
    前記第１の装置から受信した前記撮像画像に基づき、前記無線通信装置の種別を特定する種別特定部と、
    前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を示すアンテナ特性情報を、前記特定された種別に基づき取得するアンテナ特性情報取得部と、
    前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性を表わすアンテナ特性画像を生成するアンテナ特性画像生成部と、
    前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る画像合成部と、
    前記合成画像を前記第１の装置に送信する合成画像送信部と、
    を有する、システム。
11. 表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置を用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するための方法であって、
    （ａ）前記グラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記無線通信装置を含む撮像画像を得る工程と、
    （ｂ）前記表示部において、前記撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する工程と、
    を備える、方法。
12. 表示部を有する第１の装置と、前記第１の装置にネットワークを介して接続された第２の装置と、を備えたシステムを用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するための方法であって、
    （ａ）前記第１の装置において、前記無線通信装置を含む撮像画像を得る工程と、
    （ｂ）前記第１の装置において、前記撮像画像を前記第２の装置に送信する工程と、
    （ｃ）前記第２の装置において、前記第１の装置から受信した前記撮像画像に基づき、前記無線通信装置の種別を特定する工程と、
    （ｄ）前記第２の装置において、前記特定された種別に基づき、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を示すアンテナ特性情報を取得する工程と、
    （ｅ）前記第２の装置において、前記取得されたアンテナ特性情報に基づき前記アンテナ特性を表す前記アンテナ特性画像を生成する工程と、
    （ｆ）前記第２の装置において、前記撮像画像と前記アンテナ特性画像とを合成して、合成画像を得る工程と、
    （ｇ）前記第２の装置において、前記合成画像を前記第１の装置に送信する工程と、
    （ｈ）前記第１の装置において、前記第２の装置から受信した前記合成画像を、前記表示部に表示させる工程と、
    を備える、方法。
13. 表示部を備えるグラフィカルユーザインターフェイス装置を用いて、無線通信装置が有するアンテナの向きの調整を支援するためのコンピュータープログラムであって、
    前記グラフィカルユーザインターフェイス装置において、前記無線通信装置の撮像画像を取得する機能と、
    前記表示部において、前記撮像画像に、前記アンテナから放射される電波の指向又は前記アンテナから放射される電波の偏波の向きを含むアンテナ特性を表すアンテナ特性画像を対応付けて表示する機能と、
    を前記グラフィカルユーザインターフェイス装置が備えるコンピューターに実現させるためのプログラム。
14. 請求項１３に記載のプログラムを記録したコンピューター読み取り可能な記録媒体。

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