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JP2014098102A - ゴム組成物 - Google Patents

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JP2014098102A
JP2014098102A JP2012251109A JP2012251109A JP2014098102A JP 2014098102 A JP2014098102 A JP 2014098102A JP 2012251109 A JP2012251109 A JP 2012251109A JP 2012251109 A JP2012251109 A JP 2012251109A JP 2014098102 A JP2014098102 A JP 2014098102A
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Takeshi Yuasa
毅 湯淺
Yoshiyuki Udagawa
良行 宇田川
Norikazu Tanaka
了司 田中
Koji Okada
公二 岡田
Takuya Sano
拓哉 佐野
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JSR Corp
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】優れた耐亀裂性を有するゴム弾性体が得られると共に、良好な加工性が得られるゴム組成物を提供する。
【解決手段】本発明のゴム組成物は、1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分とを含有してなることを特徴とする。また、本発明のゴム組成物は、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分とを含有してなることを特徴とする。
【選択図】なし

Description

本発明は、ゴム組成物に関し、更に詳しくはタイヤのサイドウォールやトレッドを構成する材料として好適なゴム組成物に関する。
例えばタイヤのトレッド、サイドウォールに用いられるゴム弾性体においては、優れた耐亀裂性を有するものであることが要求されている。このような耐亀裂性を有するゴム弾性体が得られるゴム組成物としては、従来、シス1,4結合含有率が例えば92%以上のポリブタジエン(以下、「ハイシス1,4−ポリブタジエン」ともいう。)と、天然ゴムまたはその他のジエン系ゴムとを含有してなるものが知られている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、ゴム成分としてハイシス1,4−ポリブタジエンを含有してなるゴム組成物は、加工性が低い、という問題がある。
また、タイヤに用いられるゴム弾性体には、具体的な用途に応じて種々の特性が要求される。例えばトレッドを構成するゴム弾性体においては、耐摩耗性やウェットスキッド性などが要求される。また、サイドウォールを構成するゴム弾性体においては、高引張弾性率が要求される。
しかしながら、耐亀裂性および加工性に加えて、用途に応じた特性を満足するゴム弾性体を得ることができるゴム組成物は知られていない。
国際公開第2007/094370号
本発明は、以上のような事情に基づいてなされたものであって、その目的は、優れた耐亀裂性を有するゴム弾性体が得られると共に、良好な加工性が得られ、しかも、用途に応じた特性が得られるゴム組成物を提供することにある。
本発明のゴム組成物は、1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分とを含有してなることを特徴とする。
また、本発明のゴム組成物は、1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分とを含有してなることを特徴とする。
また、本発明のゴム組成物は、1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分と、前記(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分とを含有してなることを特徴とする。
本発明のゴム組成物によれば、特定の1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分を含有すると共に、(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分、並びに、可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分の少なくともいずれか一方の成分を含有するため、優れた耐亀裂性を有するゴム弾性体が得られると共に、良好な加工性が得られ、用途に応じた特性を満足するゴム弾性体を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について説明する。
<重合体成分>
本発明のゴム組成物は、1,2結合含有率が90%以上で、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエン(以下、「特定の1,2−ポリブタジエン」という。)よりなる(A)成分を含有すると共に、(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分、並びに、(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分の少なくともいずれか一方の重合体成分を含有してなるものである。
≪(A)成分≫
(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、1,2結合含有率が90%以上のものとされる。1,2結合含有率が90%未満である1,2−ポリブタジエンを用いる場合には、得られるゴム弾性体は、耐亀裂成長性が劣るものとなる。本発明において、「1,2結合含有率」は、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって求めた値である。 また、(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、融点が100℃以上のものとされ、好ましくは100〜200℃のものとされる。融点が100℃未満である1,2−ポリブタジエンを用いる場合には、得られるゴム弾性体の耐熱性が損なわれ、配合処方の設計幅が狭くなる。本発明において、「融点」は、ASTM D3418に準じて測定した値である。
また、(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、結晶化度が15〜50%であるものが好ましく、より好ましくは18〜40%である。この結晶化度が過小である場合には、良好な耐亀裂成長性が得られないことがある。一方、この結晶化度が過大である場合には、ゴム組成物の調製を高い温度で行うことが必要となるため、熱劣化やスコーチが生じることにより、加工性が低下することがある。本発明において、「結晶化度」は、結晶化度が0%の1,2−ポリブタジエンの密度を0.892g/cm3 、結晶化度100%の1,2−ポリブタジエンの密度を0.963g/cm3 として、密度勾配管法により求めた値である。
また、(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、重量平均分子量(Mw)が1万〜500万であるものが好ましく、より好ましくは1万〜150万、更に好ましくは5万〜100万である。この重量平均分子量(Mw)が1万未満である場合には、加熱溶融したときに流動性が高くなりすぎて、加工性が低下する傾向にある。一方、この重量平均分子量(Mw)が500万超の場合には、加熱溶融したときに流動性が低くなり、加工性が低下する傾向にある。
また、(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、主中にブタジエン以外の共役ジエンに由来する構造単位が少量含有されたものであってもよい。ブタジエン以外の共役ジエンとしては、1,3−ペンタジエン、高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体、2−アルキル置換−1,3−ブタジエン等を用いることができる。
高級アルキル基で置換された1,3−ブタジエン誘導体の具体例としては、1−ペンチル−1,3−ブタジエン、1−ヘキシル−1,3−ブタジエン、1−ヘプチル−1,3−ブタジエン、1−オクチル−1,3−ブタジエン等を挙げることができる。
また、2−アルキル置換−1,3−ブタジエンの具体例としては、2−メチル−1,3−ブタジエン(イソプレン)、2−エチル−1,3−ブタジエン、2−プロピル−1,3−ブタジエン、2−イソプロピル−1,3−ブタジエン、2−ブチル−1,3−ブタジエン、2−イソブチル−1,3−ブタジエン、2−アミル−1,3−ブタジエン、2−イソアミル−1,3−ブタジエン、2−ヘキシル−1,3−ブタジエン、2−シクロヘキシル−1,3−ブタジエン、2−イソヘキシル−1,3−ブタジエン、2−ヘプチル−1,3−ブタジエン、2−イソヘプチル−1,3−ブタジエン、2−オクチル−1,3−ブタジエン、2−イソオクチル−1,3−ブタジエン等を挙げることができる。
上述のブタジエン以外の共役ジエンの中では、イソプレン、1,3−ペンタジエンが好ましい。
本発明のゴム組成物の重合体成分中における(A)成分の割合は、2質量%以上であることが好ましく、より好ましくは5質量%以上である。(A)成分の割合が2質量%未満である場合には、良好な耐亀裂成長性が得られないことがある。
一方、(A)成分の割合の上限は、得られるゴム弾性体の用途によって異なる。例えばトレッド、ベーストレッド、サイドウォール、キャップトレドッド、コードコーティングに用いる場合には、(A)成分の割合は60質量%以下であることが好ましく、より好ましくは50質量%以下である。(A)成分の割合が60質量%を超える場合には、反撥弾性あるいは機械的強度などの弾性体としての機能が損なわれることがある。
また、タイヤケースに用いる場合には、(A)成分の割合は90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは85質量%以下である。(A)成分の割合が90質量%を超える場合には、射出成型などの加熱成型加工にて焼け不良が生じてしまうことがある。
(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンは、シンジオタクティック構造を有することが好ましい。このような特定の1,2−ポリブタジエンは、例えば、コバルト化合物およびアルミノオキサンを含有する重合触媒の存在下に、ブタジエンを重合することによって得られる。
上記重合触媒を構成するコバルト化合物としては、好ましくは炭素数が4以上の有機酸とコバルトとの有機酸塩を用いることができる。
このような有機酸塩の具体例として、酪酸塩、ヘキサン酸塩、ヘプチル酸塩、2−エチルヘキシル酸等のオクチル酸塩、デカン酸塩、ステアリン酸塩、オレイン酸塩、エルカ酸塩等の高級脂肪酸塩、安息香酸塩や、トリル酸塩、キシリル酸塩、エチル安息香酸等のアルキル基、アラルキル基若しくはアリル基で置換された安息香酸塩、アルキル基、アラルキル基若しくはアリル基で置換されたナフトエ酸塩を挙げることができる。これらの中では、2−エチルヘキシル酸等のオクチル酸塩や、ステアリン酸塩、安息香酸塩が、炭化水素溶媒に対して優れた溶解性を有するため、好ましい。
上記重合触媒を構成するアルミノオキサンとしては、例えば、下記一般式(1)または下記一般式(2)で表されるものを用いることができる。

Figure 2014098102
Figure 2014098102
上記一般式(1)および上記一般式(2)において、R1 は、互いに独立してメチル基、エチル基、プロピル基またはブチル基、好ましくはメチル基またはエチル基であり、特に好ましくはメチル基である。また、mは、2以上、好ましくは5以上、更に好ましくは10〜100の整数である。
このようなアルミノオキサンの具体例としては、メチルアルミノオキサン、エチルアルミノオキサン、プロピルアルミノオキサン、ブチルアルミノオキサン等を挙げることができる。これらの中では、メチルアルミノオキサンが好ましい。
重合触媒には、上記のコバルト化合物およびアルミノオキサン以外に、ホスフィン化合物を含有させることが好ましい。このホスフィン化合物は、重合触媒の活性化、ビニル結合構造および結晶性の制御に有効な成分である。このようなホスフィン化合物としては、下記一般式(3)で表される有機リン化合物を用いることができる。
Figure 2014098102
上記一般式(3)において、R2 はシクロアルキル基またはアルキル置換シクロアルキル基を示し、nは0〜3の整数であり、Arは下記一般式(4)で表される基を示す。
Figure 2014098102
上記一般式(4)において、R3 、R4 およびR5 は、互いに独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリール基を示す。
上記一般式(4)のR3 、R4 およびR5 で示される基のうち、アルキル基としては、炭素数1〜6のアルキル基が好ましい。また、R3 、R4 およびR5 で示される基のうち、アルコキシ基としては、炭素数1〜6のアルコキシ基が好ましい。更に、R3 、R4 およびR5 で示される基のうち、アリール基としては、炭素数6〜12のアリール基が好ましい。
上記一般式(3)で表される有機リン化合物の具体例としては、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−エチルフェニル)ホスフィン、トリス(3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3,4−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−イソプロピルフェニル)ホスフィン、トリス(3−t−ブチルフェニル)ホスフィン、トリス(3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリス(3−メチル−5−エチルフェニル)ホスフィン)、トリス(3−フェニルフェニル)ホスフィン、トリス(3,4,5−トリメチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−エトキシ−3,5−ジエチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−ブトキシ−3,5−ジブチルフェニル)ホスフィン、トリ(p−メトキシフェニルホスフィン)、トリシクロヘキシルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニルホスフィン、トリベンジルホスフィン、トリ(4−メチルフェニルホスフィン)、トリ(4−エチルフェニルホスフィン)等を挙げることができる。これらのうち、特に好ましいものとしては、トリフェニルホスフィン、トリス(3−メチルフェニル)ホスフィン、トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニル)ホスフィン等が挙げられる。
また、重合触媒としては、下記一般式(5)で表されるコバルト化合物を用いることもできる。

Figure 2014098102
上記一般式(5)において、R3 、R4 およびR5 は、互いに独立して水素原子、アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシ基またはアリール基を示す。
上記一般式(5)で表される化合物は、塩化コバルトに対して、上記一般式(3)においてnが3であるホスフィン化合物を配位子として有する錯体である。このコバルト化合物の使用に際しては、予め合成したものを使用してもよく、或いは重合系中において塩化コバルトとホスフィン化合物とを接触させる方法で使用してもよい。錯体中のホスフィン化合物を種々選択することにより、得られるシンジオタクティック1,2−ポリブタジエンの1,2−ビニル結合含量および結晶化度の制御を行うことができる。
上記一般式(5)で表されるコバルト化合物の具体例としては、コバルトビス(トリフェニルホスフィン)ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3−メチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド、コバルトビス〔トリス(4−メトキシ−3,5−ジメチルフェニルホスフィン)〕ジクロライド等を挙げることができる。
コバルト化合物の使用量は、ブタジエンを単独重合する場合にはブタジエン1モル当たり、ブタジエンと他の共役ジエンを共重合する場合にはブタジエンと他の共役ジエンとの合計量1モル当たり、コバルト原子換算で0.001〜1ミリモルとなる量であることが好ましく、0.01〜0.5ミリモルとなる量であることが更に好ましい。
また、ホスフィン化合物の使用量は、コバルト化合物におけるコバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)が、通常0.1〜50、好ましくは0.5〜20、更に好ましくは1〜20となる量である。
更に、アルミノオキサンの使用量は、コバルト化合物におけるコバルト原子に対するアルミニウム原子の比(Al/Co)が、通常4〜107、好ましくは10〜106である。
また、重合触媒として、上記一般式(5)で表される化合物を用いる場合には、コバルト原子に対するリン原子の比(P/Co)が2であり、アルミノオキサンの使用量は、上記の範囲である。
重合溶媒としては、ベンゼン、トルエン、キシレン、クメン等の芳香族炭化水素溶媒、n−ペンタン、n−ヘキサン、n−ブタン等の脂肪族炭化水素溶媒、シクロペンタン、メチルシクロペンタン、シクロヘキサン等の脂環族炭化水素溶媒、およびこれらの混合物を用いることができる。
重合温度は、−50〜120℃であることが好ましく、−20〜100℃であることが更に好ましい。重合反応は、回分式でも、連続式でもよい。また、溶媒中の単量体濃度は、5〜50質量%であることが好ましく、10〜35質量%であることが更に好ましい。
また、重合体を製造において、触媒および重合体を失活させないために、重合系内に酸素、水、または炭酸ガス等の失活作用のある化合物の混入を極力なくすような配慮がなされることが好ましい。重合反応が所望の段階まで進行したら、反応混合物にアルコール、その他の重合停止剤、老化防止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤等を添加し、次いで、通常の方法に従って生成重合体を分離、洗浄、乾燥することにより、シンジオタクティック構造を有する特定の1,2−ポリブタジエンを得ることができる。
シンジオタクティック構造を有する特定の1,2−ポリブタジエンの市販品としては、JSR社製の「RB830」、「RB840」等が挙げられる。
≪(B)成分≫
(B)成分は、(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる成分である。この(B)成分は、得られるゴム弾性体の用途が、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、キャップトレドッド、コードコーティングである場合に、好ましく用いられる。
(B)成分を構成する加硫可能なゴムとしては、(A)成分以外のポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム、イソプレンゴム、ブチルゴム、エチレン−α−オレフィン共重合ゴム、エチレン−α−オレフィン−ジエン共重合ゴム、アクリロニトリル−ブタジエン共重合ゴム、クロロプレンゴムおよびハロゲン化ブチルゴム、並びにこれらの水添変性品、並びにこれらの混合物などを用いることができる。これらの中では、(A)成分以外のポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合ゴム、天然ゴム、イソプレンゴムおよびこれらの混合物が好ましい。
本発明のゴム組成物のゴム成分中における(B)成分の割合は、98質量%以下であることが好ましく、より好ましくは95質量%以下である。(B)成分の割合が98質量%を超える場合には、良好な耐亀裂成長性を有するゴム弾性体が得られないことがある。
一方、(B)成分の割合の下限は、得られるゴム弾性体の用途によって異なる。例えばトレッド、ベーストレッド、サイドウォール、キャップトレドッド、コードコーティングに用いる場合には、(B)成分の割合は50質量%以上であることが好ましく、より好ましくは60質量%以上である。(B)成分の割合が50質量%未満である場合には、反撥弾性あるいは機械的強度などの弾性体としての機能が損なわれる。また、タイヤケースに用いる場合には、(B)成分は含有されていなくてもよい。
≪(C)成分≫
(C)成分は、(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれた少なくとも一種の重合体(以下、「他の熱可塑性重合体」ともいう。)である。この(C)成分は、得られるゴム弾性体の用途がタイヤケースである場合に、好ましく用いられる。
(C)成分を構成する他の熱可塑性重合体としては、ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、ナイロン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂等の熱可塑性樹脂、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマーなどを用いることができる。これらの中では、ナイロン系樹脂、ポリアミド系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリスチレン系熱可塑性エラストマーが好ましい。
ポリスチレン系熱可塑性エラストマーの具体例としては、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)などが挙げられる。
本発明のゴム組成物のゴム成分中における(C)成分の割合は、90質量%以下であることが好ましく、より好ましくは85質量%以下である。(C)成分の割合が90質量%を超える場合には、得られるゴム弾性体の耐亀裂成長性や引張強度が劣ってしまう。
一方、(C)成分の割合の下限は、得られるゴム弾性体の用途によって異なる。例えばタイヤケースに用いる場合には、(C)成分の割合は10質量%以上であることが好ましく、より好ましくは15質量%以上である。(C)成分の割合が10質量%未満である場合には、射出成型などの加熱成型加工にて焼け不良が生じてしまう。また、トレッド、ベーストレッド、サイドウォール、キャップトレドッド、コードコーティングに用いる場合には、(C)成分は含有されていなくてもよい。
<充填剤>
本発明のゴム組成物においては、上記の(A)成分〜(C)成分以外に充填剤を含有させることができる。このような充填剤としては、シリカおよびカーボンブラックを用いることができる。
充填剤に用いられるシリカの具体例としては、湿式シリカ(含水ケイ酸)、乾式シリカ(無水ケイ酸)、ケイ酸カルシウム、ケイ酸アルミニウム等を挙げることができる。これらのシリカは、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの中では、湿式シリカが好ましい。
充填剤に用いられるカーボンブラックの具体例としては、SRF、GPF、FEF、HAF、ISAF、SAF等の各グレードのカーボンブラックを挙げることができる。これらのカーボンブラックは、単独でまたは二種以上を組み合わせて用いることができる。また、これらの中では、優れた耐摩耗性が得られる点で、HAF、ISAF、SAFが好ましい。
また、カーボンブラックとしては、ヨウ素吸着量(IA)が60mg/g以上であり、ジブチルフタレート吸油量(DBP)が80ml/100g以上のカーボンブラックが好ましい。このようなカーボンブラックを用いることにより、得られるゴム組成物のグリップ性能および耐破壊特性が向上する。
充填剤の使用割合は、ゴム成分100質量部に対して10〜200質量部、好ましくは25〜100質量部である。
また、充填剤としてシリカを用いる場合には、シランカップリング剤が含有されていてもよい。
シランカップリング剤の具体例としては、例えば、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)トリスルフィド、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ジスルフィド、ビス(2−トリエトキシシリルエチル)テトラスルフィド、ビス(3−トリメトキシシリルプロピル)テトラスルフィド、ビス(2−トリメトキシシリルエチル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、2−メルカプトエチルトリメトキシシラン、2−メルカプトエチルトリエトキシシラン;
3−トリメトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、2−トリエトキシシリルエチル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルベンゾリルテトラスルフィド、3−トリエトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルメタクリレートモノスルフィド、ビス(3−ジエトキシメチルシリルプロピル)テトラスルフィド、3−メルカプトプロピルジメトキシメチルシラン、ジメトキシメチルシリルプロピル−N,N−ジメチルチオカルバモイルテトラスルフィド、ジメトキシメチルシリルプロピルベンゾチアゾリルテトラスルフィド等を挙げることができる。これらのシランカップリング剤は、単独でまたは二種以上組み合わせて用いることができる。また、これらの中では、補強性改善効果等の点から、ビス(3−トリエトキシシリルプロピル)ポリスルフィド、3−トリメトキシシリルプロピルベンゾチアジルテトラスルフィドが好ましい。
シランカップリング剤の使用割合は、シリカ100質量部に対して0.5〜20質量部であることが好ましい。
<その他の成分>
本発明のゴム組成物においては、(A)成分〜(C)成分および充填剤以外に、種々の添加剤を含有させることができる。このような添加剤としては、例えば、加硫剤、加硫助剤、加工助剤、加硫促進剤、伸展油、老化防止剤、表面亀裂防止剤、スコーチ防止剤、酸化亜鉛、ステアリン酸、ステアリン酸コバルト等を用いることができる。
加硫剤としては、通常イオウが用いられる。加硫剤の使用割合は、加硫可能なゴム成分100質量部に対して、0.1〜3質量部であることが好ましく、0.5〜2質量部であることが更に好ましい。
加硫助剤および加工助剤としては、一般的にステアリン酸が用いられ、その使用割合は、加硫可能なゴム成分100質量部に対して0.5〜5質量部であることが好ましい。
また、加硫促進剤は、特に限定されないが、M(2−メルカプトベンゾチアゾール)、DM(ジベンゾチアジルジサルファイド)、CZ(N−シクロヘキシル−2−ベンゾチアジルスルフェンアミド)等のチアゾール系加硫促進剤を好ましい例として挙げることができる。加硫促進剤の使用割合は、ゴム成分100質量部に対して、0.1〜5質量部であることが好ましく、0.2〜3質量部であることが更に好ましい。
<ゴム組成物の調製>
本発明のゴム組成物は、上記の(A)成分および(B)成分若しくは(C)成分よりなる重合体成分、並びに必要に応じて用いられる充填剤およびその他の成分を加熱混練することによって調製される。ゴム組成物の調製に用いられる混練機としては、プラストミル、バンバリーミキサー、ロール、インターナルミキサーなどの開放式または密閉式の混練機が挙げられる。
各成分の混練温度は、(A)成分を構成する特定の1,2−ポリブタジエンおよび(C)成分を構成する他の熱可塑性重合体の各々の温度を考慮して設定される。
このようなゴム組成物は、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)が例えば40〜50の範囲にあるため、良好な加工性を有するものである。
<ゴム弾性体>
本発明のゴム組成物のうち(B)成分を含有するゴム組成物においては、架橋処理することによってゴム弾性体を得ることができる。このようなゴム弾性体は、優れた耐亀裂性を有すると共に、(B)成分および(C)成分の割合を調整することによって、用途に応じた特性を有するものとなるため、タイヤのトレッドやサイドウォールに用いられるゴム弾性体として好適である。
また、本発明のゴム組成物のうち(C)成分を含有するゴム組成物においては、架橋処理せずにゴム弾性体として用いることができる。このようなゴム弾性体は、タイヤケースを構成する材料として好適である。
以下、本発明の具体的な実施例について説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
また、下記の実施例および比較例において、各種物性値の測定法は以下の通りである。
[1,2結合含有率]
赤外分光光度計(日本分光社製の「FT/IR−7300型赤外分光光度計」を用い、赤外吸収スペクトル法(モレロ法)によって測定した。
[結晶化度]
結晶化度0%の1,2−ポリブタジエンの密度を0.892g/cm3 、結晶化度100%の1,2−ポリブタジエンの密度を0.963g/cm3 として、密度勾配管法により求めた。
[融点]
ASTM D3418に準じて測定した。
[重量平均分子量]
ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)(東ソー社製の「HLC−8120」)を用い、ポリスチレン換算の重量平均分子量を算出した。
〈実施例1〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてトレッド用のゴム組成物を製造した。
(A)成分としてシンジオタクティック構造を有する1,2−ポリブタジエン「RB840」(JSR社製、1,2結合含有率=94%、結晶化度=36%、融点=126℃、重量平均分子量=15万、以下、「特定の1,2−ポリブタジエン(A1)」という。)10質量部、(B)成分としてポリブタジエン(JSR社製「BR01」、シス1, 4結合含有率=95%、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)=45、以下、「ブタジエンゴム(B1)」という。))35質量部、およびスチレン−ブタジエンゴム65質量部、充填剤としてカーボンブラック「シーストKH」(東海カーボン社製)30質量部およびシリカ(東ソー・シリカ社製,品名「ニプシルAQ」,一次平均粒子径15nm)30質量部、並びにその他の添加剤としてシランカップリング剤(エボニック社製,品名「Si69」)6質量部、伸展油15質量部、酸化亜鉛5質量部、ステアリン酸2質量部、およびA.O6C1質量部を、温度90℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練した。
次いで、得られた混練物を室温まで冷却した後、当該混練物に、加硫促進剤「ノクセラ−D」(大内新興化学工業社製、以下、「加硫促進剤(1)」という。)1.5質量部、加硫促進剤「ノクセラ−CZ」(大内新興化学工業社製、以下、「加硫促進剤(2)」という。)1.8質量部、およびイオウ1.5質量部を添加し、先と同様の混練条件によって混練することにより、トレッド用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
(1)加工性
得られたゴム組成物について、JIS K6300−1に準拠し、Lローターを用い、予熱時間が1分間、ローター作動時間が4分間、温度が100℃の条件で、ムーニー粘度(ML1+4 ,100℃)を測定し、比較例1に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。結果を下記表1に示す。
(2)耐亀裂性
得られたゴム組成物をカレンダー加工によってシート状に成型した後、加硫プレス機を用いて160℃で所定時間加硫処理することにより、厚みが2mmの架橋ゴムよりなるシートを作製した。得られたシートに対して打ち抜き加工を施すことにより、ASTM D638に記載のIV型のダンベルよりなる試験片を作製した。この際、ダンベルの長手方向がシートの列理方向となるよう、シートに対して打ち抜き加工を施すと共に、ダンベルにおける長手方向の中央位置に反列理方向に伸びる亀裂を形成した。
得られた試験片について、伸長率が100%、測定温度が23℃、回転数が300cpmの条件で、定伸長疲労試験を行い、試験片が破断するまでのサイクル数を測定した。このサイクル数が18000未満の場合を×、18000以上20000未満の場合を△、20000以上の場合を○として評価した。結果を下記表1に示す。
(3)ウェットスキッド抵抗性(0℃tanδ):
得られたゴム組成物を成型した後、加硫プレス機を用いて160℃の条件で加硫処理することにより、ゴム弾性体を調製した。このゴム弾性体について、動的スペクトロメーター(米国レオメトリックス社製)を用い、引張動歪0.14%、角速度100ラジアン毎秒、温度0℃の条件で測定し、比較例1に係るゴム弾性体の値を100としたときの指数を求めた。この指数の値が大きいほどウェットスキッド抵抗性が大きく良好であることが示される。
(4)DIN摩耗試験
得られたゴム組成物を成型した後、加硫プレス機を用いて160℃の条件で加硫処理することにより、ゴム弾性体を調製した。このゴム弾性体について、JIS K6264に準拠してDIN摩耗試験を行い、比較例1に係るゴム弾性体の値を100としたときの指数を求めた。結果を下記表1に示す。
(5)低燃費性:
得られたゴム組成物を成型した後、加硫プレス機を用いて160℃の条件で加硫処理することにより、ゴム弾性体を調製した。このゴム弾性体について、動的スペクトロメーター(米国レオメトリックス社製)を使用し、引張動歪0.7%、角速度100ラジアン毎秒、70℃の条件で測定した。比較例1を100とした指数で表示し、数値が大きいほど低ヒステリシスロス特性が小さく良好である。結果を下記表1に示す。
〈実施例2〉
(B)成分をスチレン−ブタジエンゴム50質量部およびイソプレンゴム50質量部に変更し、充填剤をシリカ(東ソー・シリカ社製,品名「ニプシルAQ」)55質量部に変更し、シランカップリング剤の量を5質量部に変更し、伸展油の量を5質量部に変更し、酸化亜鉛の量を3質量部に変更したこと以外は、実施例1と同様にしてトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表1に示す。
〈比較例1〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例1と同様にしてトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表1に示す。
〈比較例2〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、シンジオタクティック構造を有する1,2−ポリブタジエン「RB820」(JSR社製、1,2結合含有率=92%、結晶化度=25%、融点=95℃、重量平均分子量=22万、以下、「比較用1,2−ポリブタジエン(A2)」という。)10質量部を用いたこと以外は、実施例1と同様にしてトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表1に示す。
〈比較例3〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例2と同様にしてトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表1に示す。
〈比較例4〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)10質量部を用いたこと以外は、実施例2と同様にしてトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表1に示す。
Figure 2014098102
〈実施例3〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてベーストレッド用のゴム組成物を製造した。
(A)成分として特定の1,2−ポリブタジエン(A1)10質量部、(B)成分として天然ゴム100質量部、充填剤としてシリカ(東ソー・シリカ社製,品名「ニプシルAQ」)35質量部、並びにその他の添加剤としてシランカップリング剤(エボニック社製,品名「Si69」)2.8質量部、表面亀裂防止剤「サンタイトR」(精工化学社製)1.5質量部、酸化亜鉛3.5質量部、ステアリン酸2質量部、およびA.O6C1.5質量部を、温度90℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練した。
次いで、得られた混練物を室温まで冷却した後、当該混練物に、加硫促進剤(1)2質量部、イオウ1.8質量部を添加し、先と同様の混練条件によって混練することにより、ベーストレッド用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
(1)加工性および耐亀裂性
得られたゴム組成物について、実施例1と同様にして加工性および耐亀裂性の評価を行った。但し、加工性につては比較例5に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。
(2)引張強度(30℃):
JIS K6301に準じて測定し、比較例5に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。この値が大きいほど引張強度が大きいことを示し、数値が大きいほど好ましい。
以上、結果を表2に示す。
〈比較例5〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例3と同様にしてベーストレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表2に示す。
〈比較例6〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)10質量部を用いたこと以外は、実施例3と同様にしてベーストレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表2に示す。
Figure 2014098102
〈実施例4〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてサイドウォール用のゴム組成物を製造した。
(A)成分として特定の1,2−ポリブタジエン(A1)10質量部、(B)成分としてブタジエンゴム(B1)60質量部、および天然ゴム40質量部、充填剤としてカーボンブラック「シーストKH」(東海カーボン社製)40質量部、並びにその他の添加剤として伸展油10質量部、酸化亜鉛3質量部、ステアリン酸2質量部、およびA.O6C1質量部を、温度90℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練した。
次いで、得られた混練物を室温まで冷却した後、当該混練物に、加硫促進剤「ノクセラー NS−P」(大内新興化学工業社製、以下、「加硫促進剤(3)」という。)1質量部、およびイオウ1.0質量部を添加し、先と同様の混練条件によって混練することにより、サイドウォール用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
(1)加工性、耐亀裂性および低燃費性
得られたゴム組成物について、実施例1と同様にして加工性、耐亀裂性および低燃費性の評価を行った。但し、加工性および低燃費性については比較例7に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。
(2)300%引張弾性率(30℃):
JIS K6251に従って、300%モジュラスを測定し、比較例7に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。この値が大きいほど、引張強度が大きく、良好である。
以上、結果を表3に示す。
〈比較例7〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例4と同様にしてサイドウォール用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表3に示す。
〈比較例8〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)10質量部を用いたこと以外は、実施例4と同様にしてサイドウォール用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表3に示す。
Figure 2014098102
〈実施例5〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてキャップトレッド用のゴム組成物を製造した。
(A)成分として特定の1,2−ポリブタジエン(A1)10質量部、(B)成分としてブタジエンゴム(B1)30質量部、および天然ゴム70質量部、充填剤としてカーボンブラック「シーストKH」(東海カーボン社製)60質量部、並びにその他の添加剤として伸展油10質量部、酸化亜鉛3質量部、ステアリン酸2質量部、およびA.O6C1質量部を、温度90℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練した。
次いで、得られた混練物を室温まで冷却した後、当該混練物に、加硫促進剤(3)0.8質量部、およびイオウ1質量部を添加し、先と同様の混練条件によって混練することにより、キャップトレッド用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
得られたゴム組成物について、実施例1と同様にして加工性、耐亀裂性、ウェットスキッド性およびDIN摩耗試験の評価を行った。また、実施例4と同様にして300%引張弾性率(30℃)の評価を行った。但し、加工性、ウェットスキッド性およびDIN摩耗試験については、比較例9に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。結果を表4に示す。
〈比較例9〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例5と同様にしてキャップトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表4に示す。
〈比較例10〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)10質量部を用いたこと以外は、実施例5と同様にしてキャップトレッド用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表4に示す。
Figure 2014098102
〈実施例6〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてコードコーティング用のゴム組成物を製造した。
(A)成分として特定の1,2−ポリブタジエン(A1)10質量部、(B)成分としてブタジエンゴム(B1)35質量部、および天然ゴム65質量部、充填剤としてカーボンブラック「シーストKH」(東海カーボン社製)60質量部、並びにその他の添加剤として酸化亜鉛7質量部、ステアリン酸2質量部、ステアリン酸コバルト3質量部、およびA.O6C2質量部を、温度90℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練した。
次いで、得られた混練物を室温まで冷却した後、当該混練物に、加硫促進剤(3)0.8質量部、およびイオウ1.5質量部を添加し、先と同様の混練条件によって混練することにより、コードコーティング用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
得られたゴム組成物について、実施例1と同様にして加工性および耐亀裂性の評価を行った。また、実施例3と同様にして引張強度(30℃)の評価を行うと共に、実施例4と同様にして300%引張弾性率(30℃)の評価を行った。但し、加工性、引張強度(30℃)および300%引張弾性率(30℃)については、比較例11に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。更に、以下のようにして、金属との接着性について評価を行った。
金属との接着性:
JIS K6301に準拠して行った。コード径1.2mmおよび撚り構造3+6のスチールコードを打込数26本/5cmになるようにゴム組成物に埋設して短冊状試料を作製し、145℃で40分加硫して試験片とした。この試験片を25mm/minの速度でゴムの引き裂きが起こらないようにナイフで切り傷を入れて室温中で剥離させ、その剥離面を目視により観察し、剥離したコード表面にゴムが付着している状態を指数評価した。完全接着の状態を100とし、指数が大きいほど接着界面状態が良好であることを示す。 以上、結果を表5に示す。
〈比較例11〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いなかったこと以外は、実施例6と同様にしてコードコーティング用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表5に示す。
〈比較例12〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)10質量部を用いたこと以外は、実施例6と同様にしてコードコーティング用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表5に示す。
Figure 2014098102
〈実施例7〉
温度制御装置を付属したプラストミルを用い、以下のようにしてタイヤケース用のゴム組成物を製造した。
(A)成分として特定の1,2−ポリブタジエン(A1)20質量部、(C)成分として水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)80質量部、およびその他の添加剤として硫酸マグネシウムウィスカー1質量部を、温度180℃、回転数60rpm、充填率70%の混練条件によって5分間混練することにより、タイヤケース用のゴム組成物を製造した。
[ゴム組成物の評価]
得られたゴム組成物について、実施例1と同様にして加工性の評価を行った。
また、得られたゴム組成物をカレンダー加工によってシート状に成型することにより、厚みが2mmのシートを作製した。このシートについて、実施例1と同様の条件による耐亀裂性の評価を行った。
得られたゴム組成物を成型し、得られた成型体について実施例1と同様の条件による低燃費性の評価を行った。
また、得られたゴム組成物を成型し、得られた成型体について、実施例3と同様の条件による引張強度(30℃)、および実施例4と同様の条件による300%引張弾性率(30℃)の評価を行うと共に、試験温度を30℃から80℃に変更したこと以外は同様にして引張強度(80℃)および300%引張弾性率(80℃)の評価を行った。
但し、加工性、低燃費性、引張強度(30℃)、300%引張弾性率(30℃)、引張強度(80℃)および300%引張弾性率(80℃)については、比較例13に係るゴム組成物の値を100としたときの指数を求めた。
以上、結果を表6に示す。
〈比較例13〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)を用いず、水添スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体(SEBS)の量を100質量部に変更したこと以外は、実施例7と同様にしてタイヤケース用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表6に示す。
〈比較例14〉
特定の1,2−ポリブタジエン(A1)の代わりに、比較用1,2−ポリブタジエン(A2)20質量部を用いたこと以外は、実施例7と同様にしてタイヤケース用のゴム組成物を調製し、得られたゴム組成物の評価を行った。結果を下記表6に示す。
Figure 2014098102
表1〜表6の結果から明らかなように、実施例1〜7に係る組成物によれば、優れた耐亀裂性を有するゴム弾性体が得られると共に、良好な加工性が得られ、しかも、用途に応じた特性が得られることが確認された。

Claims (3)

  1. 1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
  2. 1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
  3. 1,2結合含有率が90%以上であり、融点が100℃以上である1,2−ポリブタジエンよりなる(A)成分と、この(A)成分以外の加硫可能なゴムよりなる(B)成分と、前記(A)成分以外の熱可塑性樹脂および熱可塑性エラストマーから選ばれる少なくとも一種よりなる(C)成分とを含有してなることを特徴とするゴム組成物。
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