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JP2014094424A - 積層研磨パッド - Google Patents

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JP2014094424A JP2012246403A JP2012246403A JP2014094424A JP 2014094424 A JP2014094424 A JP 2014094424A JP 2012246403 A JP2012246403 A JP 2012246403A JP 2012246403 A JP2012246403 A JP 2012246403A JP 2014094424 A JP2014094424 A JP 2014094424A
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Abstract

【課題】 本発明は、長時間の研磨により高温になる場合であっても研磨層とクッション層との間で剥離しにくく、長時間研磨を行ってもクッション層に欠陥が生じない長寿命の積層研磨パッドを提供することを目的とする。
【解決手段】 本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層とが接着部材を介して積層されており、前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明はレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことが可能な積層研磨パッドに関するものである。本発明の積層研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用される。
半導体装置を製造する際には、ウエハ表面に導電性膜を形成し、フォトリソグラフィー、エッチング等をすることにより配線層を形成する形成する工程や、配線層の上に層間絶縁膜を形成する工程等が行われ、これらの工程によってウエハ表面に金属等の導電体や絶縁体からなる凹凸が生じる。近年、半導体集積回路の高密度化を目的として配線の微細化や多層配線化が進んでいるが、これに伴い、ウエハ表面の凹凸を平坦化する技術が重要となってきた。
ウエハ表面の凹凸を平坦化する方法としては、一般的にケミカルメカニカルポリシング(以下、CMPという)が採用されている。CMPは、ウエハの被研磨面を研磨パッドの研磨面に押し付けた状態で、砥粒が分散されたスラリー状の研磨剤(以下、スラリーという)を用いて研磨する技術である。CMPで一般的に使用する研磨装置は、例えば、図1に示すように、研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、被研磨材(半導体ウエハ)4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤の供給機構を備えている。研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された研磨パッド1と被研磨材4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、被研磨材4を研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。
従来、高精度の研磨に使用される研磨パッドとしては、一般的にポリウレタン樹脂発泡体シートが使用されている。しかし、ポリウレタン樹脂発泡体シートは、局部的な平坦化能力には優れているが、クッション性が不足しているためにウエハ全面に均一な圧力を与えることが難しい。このため、通常、ポリウレタン樹脂発泡体シートの背面に柔らかいクッション層が別途設けられ、積層研磨パッドとして研磨加工に使用されている。
例えば、特許文献1には、研磨領域、クッション層、及び透明支持フィルムがこの順に積層されており、研磨領域及びクッション層を貫く開口部内かつ透明支持フィルム上に光透過領域が設けられている研磨パッド、が開示されている。
しかし、従来の積層研磨パッドは、一般に研磨層とクッション層とを両面テープで貼り合わせているが、研磨中に研磨層とクッション層との間にスラリーが侵入して両面テープの耐久性が低下し、研磨層とクッション層とが剥離しやすくなるという問題がある。
上記問題を解決する方法として、例えば、以下の技術が提案されている。
特許文献2には、プラスチックフィルムと研磨パッドとを反応性ホットメルト接着剤を用いて接着することが開示されている。
特許文献3には、ベース層と研磨層とがホットメルト接着剤層により接着された研磨パッドが開示されている。
特許文献4には、研磨層と下地層とが、両面テープによって接着される研磨パッドであって、研磨層の裏面と両面テープとの間に、ホットメルト接着剤からなり、研磨スラリーを遮断する止水層を設ける技術が開示されている。
特許文献5には、化学−機械研磨向け研磨パッドであって、研磨層、下層(該下層は該研磨層と実質的に同延であり)、ホットメルト接着剤を含み、該ホットメルト接着剤は該研磨層と該下層を共に接合し、及び該ホットメルト接着剤は2〜18 wt.%のEVAを含み、該研磨層が40℃の温度に到達すれば実質的に耐離層性である研磨パッド、が開示されている。
しかし、特許文献2〜5に記載されているホットメルト接着剤は、耐熱性が低く、長時間の研磨により高温になる場合には、接着性が低下して研磨層とクッション層等とが剥離しやすくなるという問題があった。
上記問題を解決するために、本出願人は、長時間の研磨により高温になる場合であっても研磨層と支持層との間で剥離しにくい長寿命の積層研磨パッドを提案した(未公開)。
しかし、前記積層研磨パッドを用いて長時間研磨を行うと、クッション層に破れ等の欠陥が生じる場合があった。
特開2009−172727号公報 特開2002−224944号公報 特開2005−167200号公報 特開2009−95945号公報 特表2010−525956号公報
本発明は、長時間の研磨により高温になる場合であっても研磨層とクッション層との間で剥離しにくく、長時間研磨を行ってもクッション層に欠陥が生じない長寿命の積層研磨パッドを提供することを目的とする。また、該積層研磨パッドを用いた半導体デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、以下に示す積層研磨パッドにより上記目的を達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、研磨層とクッション層とが接着部材を介して積層されている積層研磨パッドにおいて、前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有することを特徴とする積層研磨パッド、に関する。
本発明者らは、接着剤層の形成材料であるポリエステル系ホットメルト接着剤に、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部添加して、ポリエステル樹脂を架橋させることにより、長時間の研磨により高温になる場合であっても、研磨時に生じる「ずり」に対する接着部材の耐久性が向上し、研磨層とクッション層との間で剥離しにくい積層研磨パッドが得られることを見出した。
エポキシ樹脂の添加量が2重量部未満の場合には、長時間の研磨により高温になった際に、研磨時に生じる「ずり」に対する接着部材の耐久性が不十分になるため、研磨層とクッション層との間で剥離しやすくなる。一方、10重量部を超える場合には、接着剤層の硬度が高くなりすぎて接着性が低下するため、研磨層とクッション層との間で剥離しやすくなる。
前記ホットメルト接着剤は、接着力が非常に高い。前記ホットメルト接着剤を用いて研磨層とクッション層とを全面接着すると、クッション層の片面全面がホットメルト接着剤によって強固に固定される。その結果、研磨時に生じる「ずり」に対してクッション層の変形が制限され、外力を緩衝することができなくなるため、強度の低いクッション層に破れ等の欠陥が生じると考えられる。
本発明のように、前記接着剤層又は前記両面テープに表面積に対して1〜40%の非接着領域を設けることにより、接着剤層又は両面テープへのクッション層の固定化度合いを低下させることができる。その結果、クッション層が変形しやすくなり、外力を緩衝しやすくなるため、クッション層に破れ等の欠陥が生じにくくなる。非接着領域が1%未満の場合には、上記理由によりクッション層に破れ等の欠陥が生じる場合がある。一方、非接着領域が40%を超える場合には、接着面積が少なくなりすぎるため、研磨層とクッション層との間で剥離しやすくなる。
ベースポリマーであるポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂であることが好ましい。結晶性ポリエステル樹脂を用いることにより、スラリーに対する耐薬品性が向上し、接着剤層の接着力が低下しにくくなる。
本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層が開口部を有しており、研磨層の開口部には透明部材が設けられており、透明部材は接着部材に接着しているものであってもよい。
また、接着剤層の厚みは50〜250μmであることが好ましい。接着剤層の厚みが50μm未満の場合は、長時間の研磨により高温になった際に、研磨時に生じる「ずり」に対する接着部材の耐久性が不十分になるため、研磨層とクッション層との間で剥離しやすくなる。また、加熱による溶融効率が高くなり、ホットメルト接着剤が流動しやすくなるため、非接着領域が消失しやすくなる。一方、250μmを超えると、透明性が低下するため、光学終点検知用の透明部材を設けた研磨パッドの検知精度に支障が生じる。また、加熱による溶融効率が低下し、接着力が低下する傾向にある。
また、研磨層の接着部材が積層される面の算術平均粗さ(Ra)は1〜15μmであることが好ましく、より好ましくは3〜12μmである。当該面のRaを1〜15μmに調整することにより研磨層と接着部材との接着力を向上させることができる。Raが1μm未満の場合には、研磨層と接着部材との接着力が十分に向上し難く、Raが15μmを超える場合には、研磨層と接着部材との密着性が低下して接着力が低下する傾向にある。
また、本発明の積層研磨パッドは、研磨層、接着部材、クッション層、及び両面接着シートがこの順で積層されており、研磨層、接着部材、及びクッション層を貫く貫通孔内かつ前記両面接着シート上に透明部材が設けられており、前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有するものであってもよい。
また、本発明の積層研磨パッドの製造方法は、研磨層とクッション層とを接着部材を介して積層して積層研磨シートを作製する工程、積層研磨シートに貫通孔を形成する工程、貫通孔を形成した積層研磨シートのクッション層に両面接着シートを貼り付ける工程、及び前記貫通孔内かつ前記両面接着シート上に透明部材を設ける工程を含み、
前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有する。
また本発明は、前記積層研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法、に関する。
本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層とが特定のポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着部材を介して積層されているため、長時間の研磨により高温になる場合であっても、研磨層とクッション層との間で剥離しにくい。また、本発明の積層研磨パッドは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有する接着剤層又は両面テープを用いて研磨層とクッション層とを接着しているため、長時間研磨を行ってもクッション層に破れ等の欠陥が生じない。
CMP研磨で使用する研磨装置の一例を示す概略構成図 本発明の積層研磨パッドの一例を示す概略断面図 本発明の積層研磨パッドの他の一例を示す概略断面図
本発明における研磨層は、微細気泡を有する発泡体であれば特に限定されるものではない。例えば、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ハロゲン系樹脂(ポリ塩化ビニル、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデンなど)、ポリスチレン、オレフィン系樹脂(ポリエチレン、ポリプロピレンなど)、エポキシ樹脂、感光性樹脂などの1種または2種以上の混合物が挙げられる。ポリウレタン樹脂は耐摩耗性に優れ、原料組成を種々変えることにより所望の物性を有するポリマーを容易に得ることができるため、研磨層の形成材料として特に好ましい材料である。以下、前記発泡体を代表してポリウレタン樹脂について説明する。
前記ポリウレタン樹脂は、イソシアネート成分、ポリオール成分(高分子量ポリオール、低分子量ポリオール)、及び鎖延長剤からなるものである。
イソシアネート成分としては、ポリウレタンの分野において公知の化合物を特に限定なく使用できる。イソシアネート成分としては、2,4−トルエンジイソシアネート、2,6−トルエンジイソシアネート、2,2’−ジフェニルメタンジイソシアネート、2,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−キシリレンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネート;エチレンジイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、1,6−ヘキサメチレンジイソシアネート等の脂肪族ジイソシアネート;1,4−シクロヘキサンジイソシアネート、4,4’−ジシクロへキシルメタンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ノルボルナンジイソシアネート等の脂環式ジイソシアネートが挙げられる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
高分子量ポリオールとしては、ポリウレタンの技術分野において、通常用いられるものを挙げることができる。例えば、ポリテトラメチレンエーテルグリコール、ポリエチレングリコール等に代表されるポリエーテルポリオール、ポリブチレンアジペートに代表されるポリエステルポリオール、ポリカプロラクトンポリオール、ポリカプロラクトンのようなポリエステルグリコールとアルキレンカーボネートとの反応物などで例示されるポリエステルポリカーボネートポリオール、エチレンカーボネートを多価アルコールと反応させ、次いでえられた反応混合物を有機ジカルボン酸と反応させたポリエステルポリカーボネートポリオール、ポリヒドロキシル化合物とアリールカーボネートとのエステル交換反応により得られるポリカーボネートポリオールなどが挙げられる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
ポリオール成分として上述した高分子量ポリオールの他に、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,4−ビス(2−ヒドロキシエトキシ)ベンゼン、トリメチロールプロパン、グリセリン、1,2,6−ヘキサントリオール、ペンタエリスリトール、テトラメチロールシクロヘキサン、メチルグルコシド、ソルビトール、マンニトール、ズルシトール、スクロース、2,2,6,6−テトラキス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサノール、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、及びトリエタノールアミン等の低分子量ポリオールを併用することができる。また、エチレンジアミン、トリレンジアミン、ジフェニルメタンジアミン、及びジエチレントリアミン等の低分子量ポリアミンを併用することもできる。また、モノエタノールアミン、2−(2−アミノエチルアミノ)エタノール、及びモノプロパノールアミン等のアルコールアミンを併用することもできる。これら低分子量ポリオール、低分子量ポリアミン等は1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。低分子量ポリオールや低分子量ポリアミン等の配合量は特に限定されず、製造される研磨パッド(研磨層)に要求される特性により適宜決定される。
ポリウレタン樹脂発泡体をプレポリマー法により製造する場合において、プレポリマーの硬化には鎖延長剤を使用する。鎖延長剤は、少なくとも2個以上の活性水素基を有する有機化合物であり、活性水素基としては、水酸基、第1級もしくは第2級アミノ基、チオール基(SH)等が例示できる。具体的には、4,4’−メチレンビス(o−クロロアニリン)(MOCA)、2,6−ジクロロ−p−フェニレンジアミン、4,4’−メチレンビス(2,3−ジクロロアニリン)、3,5−ビス(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、3,5−ビス(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,4−ジアミン、3,5−ジエチルトルエン−2,6−ジアミン、トリメチレングリコール−ジ−p−アミノベンゾエート、ポリテトラメチレンオキシド−ジ−p−アミノベンゾエート、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトラエチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジイソプロピル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、4,4’−ジアミノ−3,3’,5,5’−テトライソプロピルジフェニルメタン、1,2−ビス(2−アミノフェニルチオ)エタン、4,4’−ジアミノ−3,3’−ジエチル−5,5’−ジメチルジフェニルメタン、N,N’−ジ−sec−ブチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、m−キシリレンジアミン、N,N’−ジ−sec−ブチル−p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、及びp−キシリレンジアミン等に例示されるポリアミン類、あるいは、上述した低分子量ポリオールや低分子量ポリアミンを挙げることができる。これらは1種で用いても、2種以上を混合しても差し支えない。
本発明におけるイソシアネート成分、ポリオール成分、及び鎖延長剤の比は、各々の分子量や研磨パッドの所望物性などにより種々変え得る。所望する研磨特性を有する研磨パッドを得るためには、ポリオール成分と鎖延長剤の合計活性水素基(水酸基+アミノ基)数に対するイソシアネート成分のイソシアネート基数は、0.80〜1.20であることが好ましく、さらに好ましくは0.99〜1.15である。イソシアネート基数が前記範囲外の場合には、硬化不良が生じて要求される比重及び硬度が得られず、研磨特性が低下する傾向にある。
ポリウレタン樹脂発泡体は、溶融法、溶液法など公知のウレタン化技術を応用して製造することができるが、コスト、作業環境などを考慮した場合、溶融法で製造することが好ましい。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、プレポリマー法、ワンショット法のどちらでも可能であるが、事前にイソシアネート成分とポリオール成分からイソシアネート末端プレポリマーを合成しておき、これに鎖延長剤を反応させるプレポリマー法が、得られるポリウレタン樹脂の物理的特性が優れており好適である。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造方法としては、中空ビーズを添加させる方法、機械的発泡法、化学的発泡法などが挙げられる。
特に、ポリアルキルシロキサンとポリエーテルの共重合体であって活性水素基を有しないシリコン系界面活性剤を使用した機械的発泡法が好ましい。
なお、必要に応じて、酸化防止剤等の安定剤、滑剤、顔料、充填剤、帯電防止剤、その他の添加剤を加えてもよい。
ポリウレタン樹脂発泡体は独立気泡タイプであってもよく、連続気泡タイプであってもよい。
ポリウレタン樹脂発泡体の製造は、各成分を計量して容器に投入し、撹拌するバッチ方式であっても、また撹拌装置に各成分と非反応性気体を連続して供給して撹拌し、気泡分散液を送り出して成形品を製造する連続生産方式であってもよい。
また、ポリウレタン樹脂発泡体の原料となるプレポリマーを反応容器に入れ、その後鎖延長剤を投入、撹拌後、所定の大きさの注型に流し込みブロックを作製し、そのブロックを鉋状、あるいはバンドソー状のスライサーを用いてスライスする方法、又は前述の注型の段階で、薄いシート状にしても良い。また、原料となる樹脂を溶解し、Tダイから押し出し成形して直接シート状のポリウレタン樹脂発泡体を得ても良い。
前記ポリウレタン樹脂発泡体の平均気泡径は、30〜80μmであることが好ましく、より好ましくは30〜60μmである。この範囲から逸脱する場合は、研磨速度が低下したり、研磨後の被研磨材(ウエハ)のプラナリティ(平坦性)が低下する傾向にある。
前記ポリウレタン樹脂発泡体の比重は、0.5〜1.3であることが好ましい。比重が0.5未満の場合、研磨層の表面強度が低下し、被研磨材のプラナリティが低下する傾向にある。また、1.3より大きい場合は、研磨層表面の気泡数が少なくなり、プラナリティは良好であるが、研磨速度が低下する傾向にある。
前記ポリウレタン樹脂発泡体の硬度は、アスカーD硬度計にて、40〜75度であることが好ましい。アスカーD硬度が40度未満の場合には、被研磨材のプラナリティが低下し、また、75度より大きい場合は、プラナリティは良好であるが、被研磨材のユニフォーミティ(均一性)が低下する傾向にある。
研磨層の被研磨材と接触する研磨表面は、スラリーを保持・更新するための凹凸構造を有することが好ましい。発泡体からなる研磨層は、研磨表面に多くの開口を有し、スラリーを保持・更新する働きを持っているが、研磨表面に凹凸構造を形成することにより、スラリーの保持と更新をさらに効率よく行うことができ、また被研磨材との吸着による被研磨材の破壊を防ぐことができる。凹凸構造は、スラリーを保持・更新する形状であれば特に限定されるものではなく、例えば、XY格子溝、同心円状溝、貫通孔、貫通していない穴、多角柱、円柱、螺旋状溝、偏心円状溝、放射状溝、及びこれらの溝を組み合わせたものが挙げられる。また、これらの凹凸構造は規則性のあるものが一般的であるが、スラリーの保持・更新性を望ましいものにするため、ある範囲ごとに溝ピッチ、溝幅、溝深さ等を変化させることも可能である。
研磨層の形状は特に制限されず、円形状であってもよく、長尺状であってもよい。研磨層の大きさは使用する研磨装置に応じて適宜調整することができるが、円形状の場合には直径は30〜150cm程度であり、長尺状の場合には長さ5〜15m程度、幅60〜250cm程度である。
研磨層の厚みは特に限定されるものではないが、通常0.8〜4mm程度であり、1.2〜2.5mmであることが好ましい。
本発明の積層研磨パッドは、研磨層とクッション層とを接着部材で貼り合わせて作製される。
クッション層は、研磨層より弾性率が低い層である。クッション層は、CMPにおいて、トレードオフの関係にあるプラナリティとユニフォーミティの両者を両立させるために必要なものである。プラナリティとは、パターン形成時に発生する微小凹凸のある被研磨材を研磨した時のパターン部の平坦性をいい、ユニフォーミティとは、被研磨材全体の均一性をいう。研磨層の特性によって、プラナリティを改善し、クッション層の特性によってユニフォーミティを改善する。
クッション層としては、例えば、ポリエステル不織布、ナイロン不織布、及びアクリル不織布などの繊維不織布;ポリウレタンを含浸したポリエステル不織布のような樹脂含浸不織布;ポリウレタンフォーム及びポリエチレンフォームなどの高分子樹脂発泡体;ブタジエンゴム及びイソプレンゴムなどのゴム性樹脂;感光性樹脂などが挙げられる。
クッション層の厚みは特に制限されないが、300〜1800μmであることが好ましく、より好ましくは700〜1400μmである。
クッション層の片面(研磨定盤側の面)には、150℃で30分加熱した後と加熱前との寸法変化率が1.2%以下の樹脂フィルムを設けることが好ましい。より好ましくは寸法変化率が0.8%以下の樹脂フィルムであり、特に好ましくは寸法変化率が0.4%以下の樹脂フィルムである。当該樹脂フィルムを設けることにより、積層研磨パッドの反りを抑制することができる。このような特性の樹脂フィルムとしては、例えば、熱収縮処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、及びポリイミドフィルムなどが挙げられる。
樹脂フィルムの厚みは特に制限されないが、剛性、及び加熱時の寸法安定性等の観点から10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜55μmである。
前記接着部材としては、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層が設けられた両面テープを用いる。
前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、少なくともベースポリマーであるポリエステル樹脂と、架橋成分である1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂とを含有する。
前記ポリエステル樹脂としては、酸成分及びポリオール成分の縮重合等により得られる公知のものを用いることができるが、特に結晶性ポリエステル樹脂を用いることが好ましい。
酸成分としては、芳香族ジカルボン酸、脂肪族ジカルボン酸及び脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。これらは、1種のみ用いてもよく2種以上を併用してもよい。
芳香族ジカルボン酸の具体例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、無水フタル酸、α−ナフタレンジカルボン酸、β−ナフタレンジカルボン酸、及びそのエステル形成体等が挙げられる。
脂肪族ジカルボン酸の具体例としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデシレン酸、ドデカン二酸、及びそのエステル形成体等が挙げられる。
脂環族ジカルボン酸の具体例としては、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等が挙げられる。
また、酸成分として、マレイン酸、フマル酸、ダイマー酸等の不飽和酸、トリメリット酸、ピロメリット酸等の多価カルボン酸等を併用してもよい。
ポリオール成分としては、脂肪族グリコール、脂環族グリコール等の2価アルコール及び多価アルコールが挙げられる。これらは、1種のみ用いてもよく2種以上を併用してもよい。
脂肪族グリコールの具体例としては、エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、ネオペンチルグリコール、3−メチルペンタンジオール、2,2,3−トリメチルペンタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール等が挙げられる。
脂環族グリコールの具体例としては、1,4−シクロヘキサンジメタノール、水添ビスフェノールA等が挙げられる。
多価アルコールとしては、グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール等が挙げられる。
結晶性ポリエステル樹脂は、公知の方法により合成することができる。例えば、原料及び触媒を仕込み、生成物の融点以上の温度で加熱する溶融重合法、生成物の融点以下で重合する固相重合法、溶媒を使用する溶液重合法等があり、いずれの方法を採用してもよい。
結晶性ポリエステル樹脂の融点は100〜200℃であることが好ましい。融点が100℃未満の場合は、研磨時の発熱によってホットメルト接着剤の接着力が低下し、200℃を超える場合には、ホットメルト接着剤を溶融させる際の温度が高くなるため、積層研磨パッドに反りが生じて研磨特性に悪影響を与える傾向にある。
また、結晶性ポリエステル樹脂の数平均分子量は5000〜50000であることが好ましい。数平均分子量が5000未満の場合は、ホットメルト接着剤の機械的特性が低下するため、十分な接着性及び耐久性が得られず、50000を超える場合には、結晶性ポリエステル樹脂を合成する際にゲル化が生じる等の製造上の不具合が発生したり、ホットメルト接着剤としての性能が低下する傾向にある。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、臭素化ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールAD型エポキシ樹脂、スチルベン型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ジアミノジフェニルメタン型エポキシ樹脂、及びテトラキス(ヒドロキシフェニル)エタンベースなどのポリフェニルベースエポキシ樹脂、フルオレン含有エポキシ樹脂、トリグリシジルイソシアヌレート、複素芳香環(例えば、トリアジン環など)を含有するエポキシ樹脂などの芳香族エポキシ樹脂;脂肪族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂肪族グリシジルエステル型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルエーテル型エポキシ樹脂、脂環族グリシジルエステル型エポキシ樹脂などの非芳香族エポキシ樹脂が挙げられる。これらは1種単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
これらのうち、研磨時における研磨層との接着性の観点から、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂を用いることが好ましい。
前記エポキシ樹脂は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、2〜10重量部添加することが必要であり、好ましくは3〜7重量部である。
ポリエステル系ホットメルト接着剤は、オレフィン系樹脂等の軟化剤、粘着付与剤、充填剤、安定剤、及びカップリング剤などの公知の添加剤を含有していてもよい。また、タルクなどの公知の無機フィラーも含有していてもよい。
ポリエステル系ホットメルト接着剤は、少なくとも前記ポリエステル樹脂、及び前記エポキシ樹脂等を任意の方法により混合して調製する。例えば、単軸押出機、噛合い形同方向平行軸二軸押出機、噛合い形異方向平行軸二軸押出機、噛合い形異方向斜軸二軸押出機、非噛合い形二軸押出機、不完全噛合い形二軸押出機、コニーダー形押出機、プラネタリギヤ形押出機、トランスファミックス押出機、ラム押出機、ローラ押出機等の押出成形機又はニーダー等により、各原料を混合して調製する。
ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は、100〜200℃であることが好ましい。
また、ポリエステル系ホットメルト接着剤の比重は、1.1〜1.3であることが好ましい。
また、ポリエステル系ホットメルト接着剤のメルトフローインデックス(MI)は、150℃、荷重2.16kgの条件にて、16〜26g/10minであることが好ましい。
ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ペレット形状、粉末状、シート状、フィルム状、溶媒に溶解させた溶液状等の任意の形態で用いることができるが、本発明においては、シート状又はフィルム状のものを用いることが好ましい。
研磨層とクッション層とを貼り合わせる方法は特に制限されず、例えば、ポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着剤層をクッション層上に積層し、ヒーターにより接着剤層を加熱溶融させ、その後、溶融した接着剤層上に研磨層を積層してプレスする方法が挙げられる。
前記接着剤層は、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有する。非接着領域は、好ましくは表面積に対して3〜20%である。
非接着領域の形状は特に制限されず、例えば、円形、多角形などが挙げられる。円形の場合、直径は1〜10mm程度である。非接着領域は、接着剤層の表面に均一に形成されていることが好ましい。
非接着領域の形成方法は特に制限されないが、シート状又はフィルム状の接着剤層に特定の形状及びパターンで打ち抜き加工を行う方法が作業効率の観点から好ましい。
前記接着剤層の厚みは50〜250μmであることが好ましく、より好ましくは75〜125μmである。
前記接着剤層の代わりに、基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープを用いてもよい。接着剤層は、上記で述べたように表面積に対して1〜40%の非接着領域を有する。基材によりクッション層側へのスラリーの浸透を防止し、クッション層と接着剤層との間での剥離を防止することができる。
基材としては樹脂フィルムなどが挙げられ、樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレートフィルム及びポリエチレンナフタレートフィルムなどのポリエステルフィルム;ポリエチレンフィルム及びポリプロピレンフィルムなどのポリオレフィンフィルム;ナイロンフィルム;ポリイミドフィルムなどが挙げられる。これらのうち、水の透過を防ぐ性質に優れるポリエステルフィルムを用いることが好ましい。
前記基材としては、150℃で30分加熱した後と加熱前との寸法変化率が1.2%以下の樹脂フィルムを用いることが好ましい。より好ましくは寸法変化率が0.8%以下の樹脂フィルムであり、特に好ましくは寸法変化率が0.4%以下の樹脂フィルムである。当該樹脂フィルムを用いることにより、積層研磨パッドの反りを抑制することができる。このような特性の樹脂フィルムとしては、例えば、熱収縮処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリエチレンナフタレートフィルム、及びポリイミドフィルムなどが挙げられる。
基材の表面には、コロナ処理、プラズマ処理などの易接着処理を施してもよい。
基材の厚みは特に制限されないが、透明性、柔軟性、剛性、及び加熱時の寸法安定性等の観点から10〜200μmであることが好ましく、より好ましくは15〜55μmである。
両面テープを用いる場合、前記接着剤層の厚みは50〜250μmであることが好ましく、より好ましくは75〜125μmである。
本発明の積層研磨パッドは、プラテン(研磨定盤)と接着する面に両面テープが設けられていてもよい。
図2は、本発明の積層研磨パッドの一例を示す概略断面図である。研磨層8には、研磨を行っている状態で光学終点検知をするための透明部材9が設けられている。透明部材9は、研磨層8に設けた開口部10に嵌め込み、研磨層8下の接着部材11に接着させることにより固定する。研磨層8に透明部材9を設ける場合には、クッション層12に光を透過させるための開口部13を設けておくことが好ましい。
本発明の接着部材11は、研磨層8と透明部材9との間から侵入したスラリーがクッション層12側に漏れることを防止する機能(遮水機能)を有する。さらに、本発明の接着部材11は、研磨層8と透明部材9との間から侵入したスラリーによって接着力が低下することがないため、研磨層8とクッション層12との剥離を効果的に防止することができる。
図3は、本発明の積層研磨パッドの他の一例を示す概略断面図である。当該積層研磨パッド1は、研磨層8、接着部材11、クッション層12、及び両面接着シート14がこの順で積層されており、研磨層8、接着部材11、及びクッション層12を貫く貫通孔15内かつ両面接着シート14上に透明部材9が設けられている。
両面接着シート14は、基材の両面に接着剤層を有するものであり、一般に両面テープと呼ばれるものである。両面接着シート14は、積層研磨パッド1を研磨定盤2に貼り合せるために用いられる。
前記積層研磨パッド1は、例えば以下の方法により製造することができる。まず、研磨層8とクッション層12とを接着部材11を介して積層して積層研磨シートを作製する。作製した積層研磨シートに貫通孔15を形成する。貫通孔15を形成した積層研磨シートのクッション層12に両面接着シート14を貼り付ける。その後、貫通孔15内かつ両面接着シート14上に透明部材9を設ける。また、貫通孔15内に透明部材9を挿入した後に、クッション層12及び透明部材9に両面接着シート14を貼り付けてもよい。
透明部材9の表面高さは、研磨層8の表面高さと同一高さ、または研磨層8の表面高さより低くすることが好ましい。透明部材9の表面高さが研磨層8の表面高さより高い場合には、研磨中に突き出た部分により被研磨材を傷つける恐れがある。また、研磨の際にかかる応力により透明部材9が変形し、光学的に大きく歪むため研磨の光学終点検知精度が低下する恐れがある。
半導体デバイスは、前記研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を経て製造される。半導体ウエハとは、一般にシリコンウエハ上に配線金属及び酸化膜を積層したものである。半導体ウエハの研磨方法、研磨装置は特に制限されず、例えば、図1に示すように積層研磨パッド1を支持する研磨定盤2と、半導体ウエハ4を支持する支持台(ポリシングヘッド)5とウエハへの均一加圧を行うためのバッキング材と、研磨剤3の供給機構を備えた研磨装置などを用いて行われる。積層研磨パッド1は、例えば、両面テープで貼り付けることにより、研磨定盤2に装着される。研磨定盤2と支持台5とは、それぞれに支持された積層研磨パッド1と半導体ウエハ4が対向するように配置され、それぞれに回転軸6、7を備えている。また、支持台5側には、半導体ウエハ4を積層研磨パッド1に押し付けるための加圧機構が設けてある。研磨に際しては、研磨定盤2と支持台5とを回転させつつ半導体ウエハ4を積層研磨パッド1に押し付け、スラリーを供給しながら研磨を行う。スラリーの流量、研磨荷重、研磨定盤回転数、及びウエハ回転数は特に制限されず、適宜調整して行う。
これにより半導体ウエハ4の表面の突出した部分が除去されて平坦状に研磨される。その後、ダイシング、ボンディング、パッケージング等することにより半導体デバイスが製造される。半導体デバイスは、演算処理装置やメモリー等に用いられる。
以下、本発明を実施例を挙げて説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
[測定、評価方法]
(数平均分子量の測定)
数平均分子量は、GPC(ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィ)にて測定し、標準ポリスチレンにより換算した。
GPC装置:島津製作所製、LC−10A
カラム:Polymer Laboratories社製、(PLgel、5μm、500Å)、(PLgel、5μm、100Å)、及び(PLgel、5μm、50Å)の3つのカラムを連結して使用
流量:1.0ml/min
濃度:1.0g/l
注入量:40μl
カラム温度:40℃
溶離液:テトラヒドロフラン
(融点の測定)
ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は、TOLEDO DSC822(METTLER社製)を用い、昇温速度20℃/minにて測定した。
(比重の測定)
JIS Z8807−1976に準拠して行った。ポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着剤層を4cm×8.5cmの短冊状(厚み:任意)に切り出したものを比重測定用試料とし、温度23℃±2℃、湿度50%±5%の環境で16時間静置した。測定には比重計(ザルトリウス社製)を用い、比重を測定した。
(メルトフローインデックス(MI)の測定)
ASTM−D−1238に準じて150℃、2.16kgの条件で、ポリエステル系ホットメルト接着剤のメルトフローインデックスを測定した。
(剥離状態の評価)
作製した積層研磨パッドから25mm×25mmのサンプルを3枚切り取り、80℃に調整した恒温槽中で各サンプルの研磨層とクッション層を引張り速度300mm/minで引張った。その後、サンプルの剥離状態を確認した。
(研磨後の研磨パッドの状態評価)
研磨装置としてARW-8C1A(MAT社製)を用い、作製した積層研磨パッドを用いて、8インチのシリコンウエハ上に窒化チタン膜を400Å製膜し、さらにタングステン膜を8000Å製膜したウエハを1枚につき5分研磨し、ウエハを交換しつつ24時間連続研磨を行った。その後、研磨パッドの状態を評価した。なお、ウエハ1枚につき5分研磨してタングステン膜を削った後に、研磨摩擦が高い窒化チタン膜を研磨することにより、積層研磨パッドに掛かる負荷(摩擦によるせん断力及び摩擦による温度)を高めた。
研磨条件としては、W2000(キャボット社製)を超純水で2倍に希釈した希釈液に過酸化水素水を2重量%添加したスラリーを研磨中に流量150ml/minで添加し、研磨荷重5psi、リテーナー荷重6psi、研磨定盤回転数100rpm、及びウエハ回転数100rpmとした。なお、ドレッサー(Saesol社製、DK45)を用いて、ドレッサー回転数60rpmで研磨パッド表面をドレス処理しながら研磨した。
実施例1
(研磨層の作製)
容器にトルエンジイソシアネート(2,4−体/2,6−体=80/20の混合物)1229重量部、4,4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート272重量部、数平均分子量1018のポリテトラメチレンエーテルグリコール1901重量部、ジエチレングリコール198重量部を入れ、70℃で4時間反応させてイソシアネート末端プレポリマーを得た。
該プレポリマー100重量部及びシリコン系界面活性剤(東レダウコーニングシリコン製、SH−192)3重量部を重合容器内に加えて混合し、80℃に調整して減圧脱泡した。その後、撹拌翼を用いて、回転数900rpmで反応系内に気泡を取り込むように激しく約4分間撹拌を行った。そこへ予め120℃に温度調整したMOCA(イハラケミカル社製、キュアミンMT)26重量部を添加した。該混合液を約1分間撹拌した後、パン型のオープンモールド(注型容器)へ流し込んだ。この混合液の流動性がなくなった時点でオーブン内に入れ、100℃で16時間ポストキュアを行い、ポリウレタン樹脂発泡体ブロックを得た。
約80℃に加熱した前記ポリウレタン樹脂発泡体ブロックをスライサー(アミテック社製、VGW−125)を使用してスライスし、ポリウレタン樹脂発泡体シート(平均気泡径:50μm、比重:0.86、硬度:52度)を得た。次に、バフ機(アミテック社製)を使用して、#120番、#240番、及び#400番のサンドペパーにて、厚さ2mmになるまで当該シートの表面をバフ処理し、厚み精度を整えたシートとした。当該シートの非研磨面の算術平均粗さ(Ra)は5μmであった。なお、非研磨面の算術平均粗さ(Ra)は、JIS B0601−1994に準拠して測定した。バフ処理したシートを直径61cmの大きさで打ち抜き、溝加工機(テクノ社製)を用いて表面に溝幅0.25mm、溝ピッチ1.5mm、溝深さ0.6mmの同心円状の溝加工を行って研磨層を作製した。
(積層研磨パッドの作製)
結晶性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)社製、バイロンGM420)100重量部、及び1分子中にグリシジル基を2つ以上有するo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)社製、EOCN4400)5重量部を含むポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着剤層(厚み100μm)に、直径1.6mm×ピッチ5.5mmの正方格子状に円形孔を形成した。発泡ウレタンからなるクッション層(日本発条社製、ニッパレイEXT)の上に、前記接着剤層を積層し、赤外ヒーターを用いて接着剤層表面を150℃に加熱して接着剤層を溶融させた。その後、溶融させた接着剤層上にラミネート機を用いて作製した研磨層を積層して圧着させ、研磨層の大きさに裁断した。さらに、クッション層の他面にラミネート機を使用して感圧式両面テープ(3M社製、442JA)を貼り合わせて積層研磨パッドを作製した。なお、ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は142℃、比重は1.22、メルトフローインデックスは21g/10minであった。
実施例2
前記接着剤層に、直径1.6mm×ピッチ10mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例3
前記接着剤層に、直径8mm×ピッチ12mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例4
前記接着剤層に、直径5mm×ピッチ5mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例5
前記接着剤層に、直径8mm×ピッチ7mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例6
前記接着剤層に、直径8mm×ピッチ4mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
比較例1
前記接着剤層に、直径10mm×ピッチ3mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
比較例2
前記接着剤層に、直径0.5mm×ピッチ9.5mmの正方格子状に円形孔を形成した以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例7
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)社製、バイロンGM420)100重量部、及び1分子中にグリシジル基を2つ以上有するo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)社製、EOCN4400)2重量部を含むポリエステル系ホットメルト接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。なお、ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は140℃、比重は1.24、メルトフローインデックスは26g/10minであった。
実施例8
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)社製、バイロンGM420)100重量部、及び1分子中にグリシジル基を2つ以上有するo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)社製、EOCN4400)10重量部を含むポリエステル系ホットメルト接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。なお、ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は145℃、比重は1.19、メルトフローインデックスは16g/10minであった。
比較例3
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)社製、バイロンGM420)100重量部、及び1分子中にグリシジル基を2つ以上有するo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)社製、EOCN4400)1重量部を含むポリエステル系ホットメルト接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。なお、ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は139℃、比重は1.25、メルトフローインデックスは29g/10minであった。
比較例4
実施例1において、結晶性ポリエステル樹脂(東洋紡績(株)社製、バイロンGM420)100重量部、及び1分子中にグリシジル基を2つ以上有するo−クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(日本化薬(株)社製、EOCN4400)18重量部を含むポリエステル系ホットメルト接着剤を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。なお、ポリエステル系ホットメルト接着剤の融点は147℃、比重は1.18、メルトフローインデックスは15g/10minであった。
実施例9
実施例1において、研磨層の非研磨面の算術平均粗さ(Ra)を3μmにした以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例10
実施例1において、研磨層の非研磨面の算術平均粗さ(Ra)を12μmにした以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例11
実施例1において、厚みが50μmであるポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着剤層を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
実施例12
実施例1において、厚みが250μmであるポリエステル系ホットメルト接着剤からなる接着剤層を用いた以外は実施例1と同様の方法で積層研磨パッドを作製した。
Figure 2014094424
本発明の積層研磨パッドはレンズ、反射ミラー等の光学材料やシリコンウエハ、ハードディスク用のガラス基板、アルミ基板、及び一般的な金属研磨加工等の高度の表面平坦性を要求される材料の平坦化加工を安定、かつ高い研磨効率で行うことができる。本発明の積層研磨パッドは、特にシリコンウエハ並びにその上に酸化物層、金属層等が形成されたデバイスを、さらにこれらの酸化物層や金属層を積層・形成する前に平坦化する工程に好適に使用できる。
1:積層研磨パッド
2:研磨定盤
3:研磨剤(スラリー)
4:被研磨材(半導体ウエハ)
5:支持台(ポリシングヘッド)
6、7:回転軸
8:研磨層
9:透明部材
10、13:開口部
11:接着部材
12:支持層
14:両面接着シート
15:貫通孔

Claims (8)

  1. 研磨層とクッション層とが接着部材を介して積層されている積層研磨パッドにおいて、前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有することを特徴とする積層研磨パッド。
  2. 前記ポリエステル樹脂は、結晶性ポリエステル樹脂である請求項1記載の積層研磨パッド。
  3. 研磨層とクッション層は開口部を有しており、研磨層の開口部には透明部材が設けられており、透明部材は前記接着部材に接着している請求項1又は2記載の積層研磨パッド。
  4. 前記接着剤層の厚みが50〜250μmである請求項1〜3のいずれかに記載の積層研磨パッド。
  5. 研磨層の接着部材が積層される面の算術平均粗さ(Ra)が1〜15μmである請求項1〜4のいずれかに記載の積層研磨パッド。
  6. 研磨層、接着部材、クッション層、及び両面接着シートがこの順で積層されており、研磨層、接着部材、及びクッション層を貫く貫通孔内かつ前記両面接着シート上に透明部材が設けられており、前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有する、積層研磨パッド。
  7. 研磨層とクッション層とを接着部材を介して積層して積層研磨シートを作製する工程、積層研磨シートに貫通孔を形成する工程、貫通孔を形成した積層研磨シートのクッション層に両面接着シートを貼り付ける工程、及び前記貫通孔内かつ前記両面接着シート上に透明部材を設ける工程を含み、
    前記接着部材は、ポリエステル系ホットメルト接着剤を含む接着剤層、又は基材の両面に前記接着剤層を有する両面テープであり、前記接着剤層又は前記両面テープは、表面積に対して1〜40%の非接着領域を有しており、前記ポリエステル系ホットメルト接着剤は、ベースポリマーであるポリエステル樹脂100重量部に対して、1分子中にグリシジル基を2つ以上有するエポキシ樹脂を2〜10重量部含有する、積層研磨パッドの製造方法。
  8. 請求項1〜6のいずれかに記載の積層研磨パッドを用いて半導体ウエハの表面を研磨する工程を含む半導体デバイスの製造方法。
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