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JP2014089347A - 赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法 - Google Patents

赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】赤外反射効果に優れ、かつ、耐候性に優れる赤外遮蔽フィルムを提供する。
【解決手段】基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムであって、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層が、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含み、かつ、前記カチオン性凝集剤を前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%の含有量で含む、赤外遮蔽フィルム。
【選択図】なし

Description

本発明は、赤外遮蔽フィルムおよびその製造方法に関する。
近年、省エネルギー対策への関心が高まり、冷房設備にかかる負荷を減らすなどの観点から、建物や車両の窓ガラスに装着させて、太陽光の熱線の透過を遮断する赤外遮蔽フィルムの要望が高まってきている。
赤外遮蔽フィルムの形成方法としては、主には、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層させた構成からなる積層膜を、蒸着法、スパッタ法などの乾式製膜法を用いて形成する方法が提案されている。しかし、乾式製膜法は、形成に用いる真空装置等が大型になり、製造コストが高く、大面積化も困難であり、しかも、基材として耐熱性素材に限定される等の課題を抱えている。
そこで、上記のような課題を有している乾式製膜法に代えて、湿式塗布法を用いて赤外遮蔽フィルムを形成する方法が提案されている。例えば、特許文献1には、金属酸化物などの金属化合物微粒子を含む熱硬化型シリコーン樹脂、紫外線硬化型アクリル樹脂等を有機溶媒中に分散させた高屈折率層塗布液を、バーコーターを用いた湿式塗布方式により基材上に塗布して透明積層体を形成する方法が開示されている。また、特許文献2には、ルチル型の酸化チタン、複素環系窒素化合物、バインダー前駆体、および有機溶剤を含む高屈折率用のコーティング用組成物を、バーコーターを用いた湿式塗布方式により基材上に塗布して透明積層体を形成する方法が開示されている。
ところで、赤外遮蔽フィルムには、その用途に応じて、例えば、窓ガラスの用途において、優れた赤外光の遮蔽効果だけでなく、透明性や耐候性等の性能も要求される。
特許文献3には、球状ルチル型酸化チタン粒子のスラリーおよび球状コロイダルシリカゾルのスラリー等を用いて、交互に塗布、乾燥する方法、すなわち塗布法によって熱線遮断材(赤外遮蔽フィルム)を製造する方法が記載されている。特許文献3によれば、得られた熱線遮断材が、十分な熱線遮蔽性能を有すること、および透明性に優れることが記載されている。
特開平8−110401号公報 特開2004−123766号公報 特開2003−266577号公報
しかしながら、特許文献3に記載された熱線遮断材は、バーコーターを用いた湿式塗布方式により塗布液を塗布することにより製造している。その結果、形成された屈折率層中の球状ルチル型酸化チタン粒子のスラリーや球状コロイダルシリカゾルが均一に分散しない場合があることが判明した。
また、形成された層中の粒子は、凝集のみで結着している。よって、特許文献3の熱線遮断材を、例えば、窓ガラスに適用した場合、当該熱線遮断剤は、夏場の熱サイクル(昼夜の温度差)や、冬場の結露および乾燥の繰り返し等の過酷な条件においては、ひび割れが生じやすく、耐候性が十分ではないことが判明した。
そこで、本発明は、赤外反射効果に優れ、かつ、耐候性に優れる赤外遮蔽フィルムを提供することを目的とする。
本発明者は鋭意研究を行った結果、赤外反射層を構成する屈折率層に、酸性コロイダルシリカとともに所定の量でカチオン性凝集剤を含有させることにより、上記課題が解決されうることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明の上記課題は以下の手段により達成される。
(1)基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムであって、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層が、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含み、かつ、前記カチオン性凝集剤を前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%の含有量で含む、赤外遮蔽フィルム;
(2)前記少なくとも1つの低屈折率層および/または高屈折率層が、負電荷を有する(1)に記載の赤外遮蔽フィルム;
(3)前記酸性コロイダルシリカの一次粒径が、1〜20nmである、(1)または(2)に記載の赤外遮蔽フィルム;
(4)前記カチオン性凝集剤が、アミノシランカップリング剤である、(1)〜(3)のいずれかに記載の赤外遮蔽フィルム;
(5)前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールである、(1)〜(4)のいずれかに記載の赤外遮蔽フィルム;
(6)基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムの製造方法であって、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含む塗布液を塗布、乾燥して、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層を形成する工程を含み、この際、前記塗布液が、前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して0.1〜5質量%の前記カチオン性凝集剤を含む、製造方法。
本発明によれば、赤外反射効果に優れ、かつ、耐候性に優れる赤外遮蔽フィルムを提供できる。
以下、本発明を実施するための形態について詳細に説明する。
本発明の一形態によれば、基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムが提供される。この際、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層は、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含み、かつ、前記カチオン性凝集剤を前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%の含有量で含む。
<赤外遮蔽フィルム>
赤外遮蔽フィルムは、基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する。
一般に、赤外遮蔽フィルムにおいては、隣接する屈折率層間の屈折率の差を大きく設計することが、少ない層数で赤外反射率を高くすることができるという観点から好ましい。本形態では、隣接する隣接する屈折率層間の屈折率差の少なくとも1つが0.1以上であることが好ましく、0.3以上であることがより好ましく、0.35以上であることがより好ましく、0.4以上であることが特に好ましい。赤外反射層を構成する屈折率層間の屈折率差が上記好適な範囲内にあることが好ましい。ただし、この場合でも、最表層や最下層に関しては、上記好適な範囲外の構成であってもよい。
特定波長領域の反射率は、隣接する2層の屈折率差と積層数で決まり、屈折率の差が大きいほど、少ない層数で同じ反射率を得られる。この屈折率差と必要な層数については、市販の光学設計ソフトを用いて計算することができる。例えば、赤外反射率90%以上を得るためには、屈折率差が0.1より小さいと、200層以上の積層が必要になる。このような場合、生産性の低下、積層界面における散乱の増大、透明性の低下、および製造時の故障が生じうる。
本形態の赤外遮蔽フィルムの光学特性として、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が50%以上、75%以上であることが好ましく、85%以上であることがより好ましく、また、波長900nm〜1400nmの領域に反射率50%を超える領域を有することが好ましい。
本形態の赤外遮蔽フィルムの厚さは、12μm〜315μmであることが好ましく、15μm〜200μmであることがより好ましく、20μm〜100μmであることがさらに好ましい。
また、本形態の赤外遮蔽フィルムの光学特性として、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率が50%以上、好ましくは75%以上、より好ましくは85%以上であることが好ましく、また、波長900nm〜1400nmの領域に反射率50%を超える領域を有することが好ましい。
[基材]
赤外遮蔽フィルムの基材としては、特に制限されず、公知の樹脂フィルムを用いることができる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレフィンフィルム;ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするポリエステル等のポリエステルフィルム(以下、単に「ポリエステル」とも称する);ポリ塩化ビニル;3酢酸セルロース等が挙げられる。これらのうちポリエステルであることが好ましく、ジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするポリエステルであることがより好ましい。
前記ジカルボン酸成分としては、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、ジフェニルスルホンジカルボン酸、ジフェニルエーテルジカルボン酸、ジフェニルエタンジカルボン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ジフェニルジカルボン酸、ジフェニルチオエーテルジカルボン酸、ジフェニルケトンジカルボン酸、フェニルインダンジカルボン酸等が挙げられる。
また、前記ジオール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、テトラメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ビス(4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビスフェノールフルオレンジヒドロキシエチルエーテル、ジエチレングリコール、ネオペンチルグリコール、ハイドロキノン、シクロヘキサンジオール等が挙げられる。
上述のジカルボン酸成分とジオール成分を主要な構成成分とするポリエステルのうち、透明性、機械的強度、および寸法安定性等の観点から、ジカルボン酸成分として、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸を、ジオール成分として、エチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノールを主要な構成成分とするポリエステルを用いることが好ましい。なかでも、ポリエチレンテレフタレートやポリエチレンナフタレートを主要な構成成分とするポリエステル、テレフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、エチレングリコールからなる共重合ポリエステル、並びにこれらのポリエステルの2種以上の混合物を主要な構成成分とするポリエステルを用いることがより好ましい。
本発明に用いられる基材の膜厚は、10〜300μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。基材は、2枚重ねたものであってもよく、この際、基材の種類は同じであっても、異なっていてもよい。
基材の可視光透過率は、85%以上であることが好ましく、90%以上であることがより好ましい。基材の可視光透過率が85%以上であると、赤外遮蔽フィルムの可視光透過率を50%以上にするという観点から好ましい。なお、本明細書において、「可視光透過率」とは、JIS R3106−1998で示される可視光領域の透過率を意味する。
また、上記基材は、未延伸フィルムであっても、延伸フィルムであってもよいが、強度の向上、熱膨張の抑制の観点から延伸フィルムであることが好ましい。
基材は、片面または両面に、さらなる機能の付加を目的として、導電性層、帯電防止層、ガスバリア層、易接着層(接着層)、防汚層、消臭層、流滴層、易滑層、ハードコート層、耐摩耗性層、反射防止層、電磁波シールド層、紫外線吸収層、赤外線吸収層、印刷層、蛍光発光層、ホログラム層、剥離層、粘着層、接着層、本発明の低屈折率層および高屈折率層以外の赤外線カット層(金属層、液晶層)、着色層(可視光線吸収層)、合わせガラスに利用される中間膜層などの機能層の1つ以上を有していてもよい。
基材が、上述の機能層を有する場合には、基材および機能層の総膜厚は、10〜300μmであることが好ましく、20〜150μmであることがより好ましい。
[赤外反射層]
赤外反射層は、低屈折率層および高屈折率層を含む。当該赤外反射層は、通常、基材上に配置される。この際、赤外反射層は、基材の片面のみに形成されても、両面に形成されてもよい。
一実施形態において、前記赤外反射層は、低屈折率層および高屈折率層が交互に積層された構成を有する。このような構成とすることにより、基板の側から、または反射層の側から赤外光を照射した場合、好適に少なくとも赤外光の一部を反射して赤外遮蔽効果を発揮することができる。ただし、前記赤外反射層は、赤外遮蔽効果を発揮する限り、その他の構成を有していてもよい。
なお、本明細書において「高屈折率層」および「低屈折率層」とは、隣接層が有する屈折率との関係で定まる相対的なものであり、ある屈折率層は、隣接する屈折率層との関係によって高屈折率層にも低屈折率層にもなりうる。具体的には、隣接する屈折率層に対して屈折率の高い屈折率層は高屈折率層(隣接する屈折率層は低屈折率層)である。一方、隣接する屈折率層に対して屈折率の低い屈折率層は低屈折率層(隣接する屈折率層は高屈折率層)である。
赤外反射層が低屈折率層および高屈折率層との界面が混合された混合層を含む場合、当該混合層については、混合層中の成分によって低屈折率層であるか高屈折率層であるかを判断する。例えば、後述するように、低屈折率層および高屈折率層がそれぞれ異なる金属酸化物粒子を含む場合(以下、低屈折率層に含まれる金属酸化物粒子を「第1の金属酸化物粒子」と、高屈折率層に含まれる金属酸化物粒子を「第2の金属酸化物粒子」と称する)、混合層中の第1の金属酸化物粒子と第2の金属酸化物粒子との存在比により、混合層が低屈折率層であるか高屈折率層であるかを判断する。具体的には、混合層が、第1の金属酸化物粒子および第2の金属酸化物粒子の合計質量に対して、第1の金属酸化物粒子が50質量%以上100質量%以下で含まれる場合、当該混合層は低屈折率層である。他方、混合層が、第1の金属酸化物粒子および第2の金属酸化物粒子との合計質量に対して、第2の金属酸化物粒子が50質量%超100質量%以下で含まれる場合、当該混合層は高屈折率層である。この際、混合層に含まれる金属酸化物粒子の種類および量は、エネルギー分散型X線分光法(EDX)により分析できる。なお、第1の金属酸化物粒子および/または第2の金属酸化物粒子が屈折率層中に2種以上存在する場合には、その和が金属酸化物粒子の量である。また、例えば、高屈折率層中に金属酸化物粒子を含まない場合には、その他の成分(例えば、水溶性高分子)を判断基準に用いてもよい。
赤外反射層を構成する屈折率層の総層数の範囲としては、好ましくは100層以下、すなわち50ユニット以下であり、より好ましくは40層(20ユニット)以下であり、さらに好ましくは20層(10ユニット)以下である。
また、赤外反射層は、上記のように屈折率層が積層された形態をとることが好ましいが、この際、積層膜の基材に接する屈折率層(最下層)および最表層は、ともに高屈折率層であってもよいし、ともに低屈折率層であってもよい。また、前記最下層および最下層が、それぞれ異なる屈折率層(低屈折率層および高屈折率層)であってもよい。これらの構成のうち、最下層および最表層がともに低屈折率層の構成であることが好ましい。
さらに、少なくとも1つの低屈折率層および/または高屈折率層が負電荷を有することが好ましい。
上述のように、低屈折率層であるか高屈折率層であるかは、隣接する屈折率層との関係で定まる相対的なものであり、ある屈折率層は低屈折率層にも高屈折率層にもなりうるが、以下、代表的な低屈折率層および高屈折率層の構成について説明する。
(低屈折率層)
本形態において、低屈折率層は、水溶性高分子、第1の金属酸化物粒子、およびカチオン性凝集剤を含む。この際、前記第1の金属酸化物粒子としては、少なくとも酸性コロイダルシリカを用いる。また、後述するように、前記カチオン性凝集剤を前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%の含有量で含む点に特徴を有する。
前記低屈折率層は、負電荷を有することが好ましい。本形態に係る低屈折率層において、前記負電荷は、通常、酸性コロイダルシリカの表面電位に起因するものである。すなわち、低屈折率層が負電荷である場合、通常、低屈折率層に含有される酸性コロイダルシリカの表面電位は負電荷を帯びている。なお、本明細書において、屈折率層が「負電荷」を有するか否かは、以下の方法により判断するものとする。具体的には、屈折率層を1g採取し、さらに粉砕してから200mLの純水に投入し、超音波分散機で分散させる。この溶液を濾過することにより粗大粒子を除去し、得られた溶液に分散している粒子のゼータ(ζ)電位を、ゼータサイザーZS(マルバーン社)により測定する。ゼータ電位がマイナスであれば、前記屈折率層が負電荷を有すると判断され、ゼータ電位がプラスであれば、前記屈折率層が正電荷を有すると判断される。
低屈折率層の屈折率は、1.10〜1.60であることが好ましく、1.30〜1.50であることがより好ましい。
また、低屈折率層の1層あたりの膜厚は、20〜800nmであることが好ましく、50〜350nmであることがより好ましい。
水溶性高分子
本発明に係る水溶性高分子とは、水または温水媒体に対し1質量%以上、好ましくは3質量%以上溶解する高分子化合物を意味する。
本発明に用いられうる水溶性高分子としては、特に制限されないが、ゼラチン、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、増粘多糖類等が挙げられる。これらのうち、ポリビニルアルコールを用いることが特に好ましい。これら水溶性高分子は、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
前記ポリビニルアルコールとしては、ポリ酢酸ビニルを加水分解して得られる通常のポリビニルアルコールの他に、アニオン性基を有するアニオン変性ポリビニルアルコール、ノニオン性基を有するノニオン変性ポリビニルアルコール、反応性基を有する反応性基変性ポリビニルアルコール等の変性ポリビニルアルコールが挙げられる。
前記酢酸ビニルを加水分解して得られるポリビニルアルコールは、平均重合度が1000以上であることが好ましく、平均重合度が2000〜6000であることがより好ましく、4000〜5000であることがさらに好ましい。
また、鹸化度は、70〜100%であることが好ましく、水への溶解性の観点から、80〜99.5%であることがより好ましい。
前記アニオン変性ポリビニルアルコールとしては、特開平1−206088号公報に記載されているようなアニオン性基を有するポリビニルアルコール、特開昭61−237681号公報および特開昭63−307979号公報に記載されているようなビニルアルコールと水溶性基を有するビニル化合物との共重合体、並びに特開平7−285265号公報に記載されているような水溶性基を有する変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
前記ノニオン変性ポリビニルアルコールとしては、特開平7−9758号公報に記載されているようなポリアルキレンオキサイド基をビニルアルコールの一部に付加したポリビニルアルコール誘導体、特開平8−25795号公報に記載されている疎水性基を有するビニル化合物とビニルアルコールとのブロック共重合体等が挙げられる。
前記反応性基変性ポリビニルアルコールとしては、シラノール基を有するシラノール変性ポリビニルアルコール、アセトアセチル基を有するアセトアセチル基変性ポリビニルアルコール、カルボニル基を有するカルボニル基変性ポリビニルアルコール、カルボキシ基を有するカルボキシ基変性ポリビニルアルコール等が挙げられる。
上述のポリビニルアルコールおよび変性ポリビニルアルコールは、単独で用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
第1の金属酸化物粒子
第1の金属酸化物粒子としては、少なくとも酸性コロイダルシリカを用いる。その他、必要に応じて公知の金属酸化物粒子を用いてもよい。
酸性コロイダルシリカ
酸性コロイダルシリカは、ケイ酸ナトリウムの酸等による複分解やイオン交換樹脂層を通過させて得られるシリカゾルを加熱熟成して得られるものである。当該酸性コロイダルシリカとしては、例えば、特開昭57−14091号公報、特開昭60−219083号公報、特開昭60−219084号公報、特開昭61−20792号公報、特開昭61−188183号公報、特開昭63−17807号公報、特開平4−93284号公報、特開平5−278324号公報、特開平6−92011号公報、特開平6−183134号公報、特開平6−297830号公報、特開平7−81214号公報、特開平7−101142号公報、特開平7−179029号公報、特開平7−137431号公報、および国際公開第94/26530号パンフレットなどに記載されているものが挙げられる。
上記酸性コロイダルシリカは自ら調製しても、市販品を用いてもよい。市販品としては、日産化学工業株式会社から販売されているスノーテックスシリーズ(スノーテックスOS、OXS、O等)が挙げられる。
酸性コロイダルシリカの表面電荷は、低屈折率層を負電荷とする観点から、負電荷であることが好ましい。
酸性コロイダルシリカの一次粒径は、1〜20nmであることが好ましく、1〜10nmであることがより好ましい。酸性コロイダルシリカの一次粒径が、1nm以上であると、取り扱いが容易となることから好ましい。一方、酸性コロイダルシリカの一次粒径が20nm以下であると、比表面積が大きくなるため、酸性コロイダルシリカの表面電荷が負電荷となりうることから好ましい。なお、本明細書において、「一次粒径」とは、粒子の個数平均の一次粒径であり、1000個の任意の粒子の粒径を電子顕微鏡で測定し、その単純平均値(個数平均)として求めるものとする。この際、個々の粒子の粒径は、その投影面積に等しい円を仮定したときの直径で表したものである。
酸性コロイダルシリカの二次粒径は、3〜100nmであることが好ましく、3〜30nmであることがより好ましい。
酸性コロイダルシリカのpHは0.9〜6.9であることが好ましく、1.5〜6であることがより好ましい。
低屈折率層における酸性コロイダルシリカの含有量は、低屈折率層の全固形分に対して、20〜75質量%であることが好ましく、30〜70質量%であることがより好ましく、35〜69質量%であることがさらに好ましく、40〜68質量%であることが特に好ましい。酸性コロイダルシリカの含有量が20質量%以上であると、所望の屈折率が得られることから好ましい。一方、酸性コロイダルシリカの含有量が75質量%以下であると塗布性が良好となることから好ましい。
その他の第1の金属酸化物粒子
本形態において、低屈折率層に含有されうる酸性コロイダルシリカ以外の第1の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、酸化亜鉛、合成非晶質シリカ等の二酸化ケイ素、アルミナ、コロイダルアルミナを挙げることができる。なお、前記第1の金属酸化物は単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
低屈折率層におけるその他の第1の金属酸化物粒子の含有量は、低屈折率層の全固形分に対して、1〜20質量%であることが好ましく、10〜20質量%であることがより好ましい。
カチオン性凝集剤
カチオン性凝集剤とは、酸性コロイダルシリカの表面電荷(ゼータ電位)と逆の電荷を有し、かつ、一定以上の分子量を有することにより、酸性コロイダルシリカの粒子を凝集させる機能を有するものを意味する。このうち、前記カチオン性凝集剤は、アミノ基を有することが好ましい。なお、本明細書において、カチオン性凝集剤の「カチオン性」とは、酸性溶液中でカチオンに帯電するものをいう。
前記カチオン性凝集剤の具体例としては、特に制限されないが、ポリ塩化アルミニウム、塩化アルミ、硫酸バンド、塩化第二鉄、ポリ硫酸第二鉄等のカチオン性を有する金属塩;ポリアミン、ポリDADMAC等のカチオン系高分子;N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−トリエトキシシリル−N−(1,3−ジメチルーブチリデン)プロピルアミン、N−フェニル−3−アミノプロピルトリエトキシシラン、N−(ビニルベンジル)−2−アミノエチル−3―アミノプロピルトリメトキシシラン塩酸塩等のアミノシランカップリング剤が挙げられる。酸性コロイダルシリカの凝集速度が穏やかであり、ハンドリングが良く、また、低温増粘性が向上する観点から、アミノシランカップリング剤を用いることが好ましい。
上述のように、本形態では、屈折率層におけるカチオン性凝集剤の含有量が、酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%、好ましくは0.5〜4.8質量%、さらに好ましくは1.0〜4.6質量%であることに特徴を有する。前記カチオン性凝集剤の含有量が0.1質量%未満であると、ヘイズが大きくなる。一方、前記カチオン性凝集剤の含有量が5質量%超であると粒子凝集が大きく、ヘイズが大きくなり、良好な耐候性が得られない。
特に、塗布法により屈折率層を形成する場合には、後述するように、カチオン性凝集剤の添加によって、酸性コロイダルシリカを凝集させることができる。そして、この凝集は、上記好ましい二次粒径の値からも理解されうるように、酸性コロイダルシリカ粒子が2〜100個程度と推定され、凝集する粒子の数は比較的少ないものである。よって、凝集した酸性コロイダルシリカは、塗布液に好適に分散しつつ、水溶性高分子との結合力が向上する。その結果、塗布によって形成された塗膜では、酸性コロイダルシリカが好適に分散した形態を維持することができ、界面の混合やヘイズの増大を防止することができる。
また、カチオン性凝集剤の上記含有量は、好適な赤外遮蔽効果および透明性の発現に必要十分な量である。したがって、上記範囲にすることで、少なくとも過剰のカチオン凝集剤の添加を回避することができ、屈折率層中に添加される添加剤の含有量を低減することができる。また、酸性コロイダルシリカはカチオン性凝集剤を介して凝集していることから、例えば、特許文献3と対比すると、凝集した酸性コロイダルシリカ間の結合力は高い。したがって、当該屈折率層を含む赤外遮蔽フィルムは、耐候性に優れる。
添加剤
低屈折率層には、適宜公知の添加剤を添加してもよい。当該添加剤としては、硬化剤等が挙げられる。
硬化剤
硬化剤は、屈折率層に含まれる水溶性高分子の製造工程において硬化する機能を有する。硬化によって、屈折率層に耐水性が付与されうる。
本発明に適用可能な硬化剤としては、水溶性高分子と硬化反応を起こすものであれば特に制限されないが、水溶性高分子がポリビニルアルコールである場合には、ホウ酸およびその塩(ホウ素原子を中心原子とする酸素酸およびその塩)、具体的には、オルトホウ酸、二ホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸、五ホウ酸および八ホウ酸またはそれらの塩を用いることが好ましい。ホウ酸およびその塩は、単独の水溶液で使用しても、2種以上を混合して使用しても良く、ホウ酸の水溶液またはホウ酸およびホウ砂の混合水溶液を用いることが特に好ましい。他にも公知の化合物を使用することができ、一般的に水溶性高分子と反応し得る基を有する化合物、または水溶性高分子が有する異なる基同士の反応を促進するような化合物であり、水溶性高分子の種類に応じて適宜選択して用いられる。硬化剤の具体例としては、例えば、ジグリシジルエチルエーテル、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,4−ブタンジオールジグリシジルエーテル、1,6−ジグリシジルシクロヘキサン、N,N−ジグリシジル−4−グリシジルオキシアニリン、ソルビトールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテル等)、アルデヒド系硬化剤(ホルムアルデヒド、グリオキザール等のエポキシ系硬化剤;2,4−ジクロロ−4−ヒドロキシ−1,3,5,−s−トリアジン等の活性ハロゲン系硬化剤;1,3,5−トリスアクリロイル−ヘキサヒドロ−s−トリアジン、ビスビニルスルホニルメチルエーテル等の活性ビニル系化合物;アルミニウム明礬;ジルコニウムテトラアセチルアセテート、ジルコニウムトリブトキシモノアセチルアセテート、ジルコニウムジブトキシビス(エチルアセトアセテート)、ジルコニウムテトラアセチルアセテート等のジルコニウム系硬化剤;チタンイソポロポキシビス(トリエタノールアミネート)、チタンラクテートアンモニウム塩、チタンラクテート等のチタン系硬化剤が挙げられる。
硬化剤の使用量は、ポリビニルアルコール1g当たり1〜600mgであることが好ましい。
その他の添加剤
本発明に係る低屈折率層および高屈折率層に適用可能なその他の添加剤を、以下に列挙する。例えば、特開昭57−74193号公報、特開昭57−87988号公報、および特開昭62−261476号公報に記載の紫外線吸収剤、特開昭57−74192号、特開昭57−87989号公報、特開昭60−72785号公報、特開昭61−146591号公報、特開平1−95091号公報、および特開平3−13376号公報等に記載されている退色防止剤、アニオン、カチオンまたはノニオンの各種界面活性剤、特開昭59−42993号公報、特開昭59−52689号公報、特開昭62−280069号公報、特開昭61−242871号公報、および特開平4−219266号公報等に記載されている蛍光増白剤、硫酸、リン酸、酢酸、クエン酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸カリウム等のpH調整剤、消泡剤、ジエチレングリコール等の潤滑剤、防腐剤、防黴剤、帯電防止剤、マット剤、熱安定剤、酸化防止剤、難燃剤、結晶核剤、無機粒子、有機粒子、減粘剤、滑剤、赤外線吸収剤、色素、顔料等の公知の各種添加剤などが挙げられる。
(高屈折率層)
本形態において、高屈折率層は、水溶性高分子、および第2の金属酸化物粒子を含む。その他、必要に応じて、硬化材等の添加剤を含んでいてもよい。
高屈折率層の屈折率は、1.80〜2.50であることが好ましく、1.90〜2.20であることがより好ましい。
また、高屈折率層の1層あたりの膜厚は、20〜800nmであることが好ましく、50〜350nmであることがより好ましい。
水溶性高分子
低屈折率層で説明したものと同様のものが用いられることから、ここでは説明を省略する。なお、高屈折率層に用いられる水溶性高分子は、低屈折率層に用いられうる水溶性高分子と同じものであることが好ましい。
第2の金属酸化物粒子
第2の金属酸化物粒子としては、特に制限されないが、酸化チタン、酸化ジルコニウム、酸化亜鉛、アルミナ、コロイダルアルミナ、酸化ニオブ、酸化ユーロピウム、酸化ジルコニウム等を挙げることができる。これらのうち、透明でより屈折率の高い高屈折率層を形成する観点から、酸化チタン、酸化ジルコニウムを用いることが好ましく、酸化チタンを用いることがより好ましく、ルチル型(正方晶形)酸化チタンを用いることがさらに好ましい。上述の第2の金属酸化物は、単独で用いても、2種以上を混合して用いてもよい。
前記酸化チタンは、酸化チタンゾルの表面を変性して水または有機溶剤等に分散可能な状態にしたものを用いることが好ましい。水系の酸化チタンゾルの調製方法としては、例えば、特開昭63−17221号公報、特開平7−819号公報、特開平9−165218号公報、特開平11−43327号公報、特開昭63−17221号公報等に記載された事項を参照にすることができる。
第2の金属酸化物粒子として酸化チタン粒子を用いる場合、酸化チタン粒子のその他の製造方法については、例えば、「酸化チタン−物性と応用技術」清野学 p255〜258(2000年)技報堂出版株式会社、または国際公開第2007/039953号の段落「0011」〜「0023」に記載の工程(2)の方法を参考にすることができる。上記工程(2)による製造方法とは、酸化チタン水和物をアルカリ金属の水酸物またはアルカリ土類金属の水酸化物からなる群から選択される少なくとも1種の塩基性化合物で処理する工程(1)の後に、得られた酸化チタン分散物を、カルボン酸基含有化合物および無機酸で処理する工程(2)からなる。
また、前記酸化チタン粒子は、含ケイ素の水和酸化物で被覆されたコアシェル粒子の形態であってもよい。当該コアシェル粒子は、酸化チタン粒子の表面を、コアとなる酸化チタンに含ケイ素の水和酸化物からなるシェルが被覆してなる構造を有する。この際のコアの部分となる酸化チタン粒子の体積平均粒径は、1〜40nmであることが好ましく、4〜30nmであることがより好ましい。かようなコアシェル粒子を含有させることで、シェル層の含ケイ素の水和酸化物と水溶性高分子との相互作用により、高屈折率層と低屈折率層との層間混合が抑制されうる。
酸化チタンの含ケイ素の水和化合物の被覆量は、酸化チタン100質量%に対して、3〜30質量%であることが好ましく、3〜10質量%であることがより好ましく、3〜8質量%であることがさらに好ましい。被覆量が3%以上であると、コアシェル粒子を安定に形成できることから好ましい。一方、被覆量が30質量%以下であると、高屈折率層が所望の屈折率化の値となることから好ましい。
前記含ケイ素の水和酸化物としては、無機ケイ素化合物の水和物、有機ケイ素化合物の加水分解物および/または縮合物のいずれであってもよいが、シラノール基を有することが好ましい。よって、前記コアシェル粒子としては、酸化チタン粒子がシリカ変性されたシリカ変性(シラノール変性)酸化チタン粒子であることが好ましい。
前記第2の金属酸化物粒子として、公知の方法で製造されたコアシェル粒子を用いてもよい。前記コアシェル粒子としては、例えば、以下の(i)〜(iv)で製造されたコアシェル粒子が挙げられる。すなわち、(i)酸化チタン粒子を含有する水溶液を加熱加水分解し、または酸化チタン粒子を含有する水溶液にアルカリを添加し中和して、平均粒径が1〜30nmの酸化チタンを得る。次いで、酸化チタン粒子/鉱酸が1/0.5〜1/2(モル比)の範囲となるように、前記酸化チタン粒子と鉱酸とを混合したスラリーを、50℃以上該スラリーの沸点以下の温度で加熱処理する。得られた酸化チタン粒子を含むスラリーに、ケイ素の化合物(例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液)を添加し、酸化チタン粒子の表面にケイ素の含水酸化物を析出させて表面処理する。最後に、得られた表面処理された酸化チタン粒子のスラリーから不純物を除去する方法(特開平10−158015号公報);(ii)含水酸化チタンなどの酸化チタンを一塩基酸またはその塩で解膠処理して得られる酸性域のpHで安定した酸化チタンゾルと、分散安定化剤としてのアルキルシリケートと、を常法により混合し、中性化する方法(特開2000−053421号公報);(iii)過酸化水素および金属スズを、2〜3のH/Snモル比に保持しつつ、同時にまたは交互にチタン塩(例えば、四塩化チタン)等の混合物水溶液に添加して、チタンを含む塩基性塩水溶液を調製する。次いで、前記塩基性塩水溶液を0.1〜100時間かけて50〜100℃の温度で保持して酸化チタンを含む複合体コロイドの凝集体を生成する。さらに、該凝集体スラリー中の電解質を除去し、酸化チタンを含む複合体コロイド粒子の安定な水性ゾルを調製する。一方、ケイ酸塩(例えば、ケイ酸ナトリウム水溶液)等を含有する水溶液を調製し、水溶液中に存在する陽イオンを除去することで、二酸化ケイ素を含む複合体コロイド粒子の安定な水性ゾルを調製する。得られた酸化チタンを含む複合体水性ゾル100質量部(TiO換算)と、得られた二酸化ケイ素を含む複合体水性ゾルを2〜100質量部(SiO換算)とを混合し、陰イオンを除去して、80℃で1時間加熱熟成する方法(特開2000−063119号公報);(iv)含水チタン酸のゲルまたはゾルに、過酸化水素を加えて含水チタン酸を溶解する。得られたペルオキソチタン酸水溶液に、ケイ素化合物等を添加してから加熱し、ルチル型構造をとる複合固溶体酸化物からなるコア粒子の分散液を得る。次いで、該コア粒子の分散液にケイ素化合物等を添加した後、加熱して、コア粒子表面に被覆層を形成することで、複合酸化物粒子が分散されたゾルを得る。最後に、前記ゾルを加熱する方法(特開2000−204301号公報);(v)含水酸化チタンを解膠して得られた酸化チタンのヒドロゾルに、安定剤としてのオルガノアルコキシシラン(R SiX4−n)または過酸化水素、および脂肪族もしくは芳香族ヒドロキシカルボン酸から選択される化合物を添加し、溶液のpHを3以上9未満に調節して熟成させた後、脱塩処理を行う方法(特許第4550753号)で製造されたコアシェル粒子が挙げられる。
第2の金属酸化物粒子は、その平均粒径(個数平均)が3〜100nmであることが好ましく、3〜50nmであることがより好ましい。
また、第2の金属酸化物粒子は、体積平均粒径が50nm以下であることが好ましく、1〜45nmであることがより好ましく、5〜40nmであることがさらに好ましい。体積平均粒径が50nm以下であると、ヘイズが少なく可視光透過性に優れることから好ましい。なお、本明細書において、「体積平均粒径」とは、媒体中に分散された一次粒子または二次粒子の体積平均粒径を意味する。体積平均粒径は、以下の方法によって測定した値を採用するものとする。具体的には、屈折率層の断面や表面に現れた任意の1000個の粒子を電子顕微鏡で観察して粒径を測定し、それぞれd1、d2……di……dkの粒径を持つ粒子がそれぞれn1、n2……ni……nk個存在する金属酸化物粒子の集団において、粒子1個当りの体積をviとした場合に、下記式により体積平均粒径を算出する。
Figure 2014089347
第2の金属酸化物粒子の含有量としては、高屈折率層の全固形分100質量%に対して、15〜85質量%であることが好ましく、20〜80質量%であることがより好ましく、30〜75質量%であることがさらに好ましい。上記範囲とすることで、赤外遮蔽性を良好なものとすることができる。
第1の金属酸化物粒子および第2の金属酸化物粒子は、単分散であることが好ましい。なお、本明細書において、「単分散」とは、下記式で求められる単分散度が40%以下、より好ましくは30%以下、特に好ましくは0.1〜20%であることをいう。
Figure 2014089347
第1の金属酸化物粒子(特に、酸性コロイダルシリカ)と第2の金属酸化物粒子とは、イオン性をアニオンにそろえた状態(すなわち、電荷が同符号)にすることが好ましい。例えば、屈折率層を形成する際において、同時重層塗布する場合には、イオン性が同じであると界面において凝集物の生成を防止し、良好なヘイズが得られうる。イオン性をそろえる手段としては、例えば、低屈折率層に酸性コロイダルシリカ(アニオン)、高屈折率層に酸化チタン(カチオン)を用いた場合に、酸化チタンを含ケイ素の水和酸化物で処理(被覆)してアニオン化する方法が挙げられる。酸化チタンを被覆することにより、酸化チタンの光触媒反応を抑制または防止することができ、より耐候性に優れた赤外遮蔽フィルムが得られうる。
<赤外遮蔽フィルムの製造方法>
本発明の赤外遮蔽フィルムの製造方法について特に制限はなく、基材上に、低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層を形成することができるものであれば、いかなる方法でも用いられうる。
本発明の一形態によれば、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含む塗布液を塗布、乾燥して、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層を形成する工程を含む、赤外遮蔽フィルムの製造方法が提供される。この際、前記塗布液が、前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して0.1〜5質量%の前記カチオン性凝集剤を含むことを特徴とする。
本発明の一実施形態において、前記製造方法は、低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液を調製する工程(1)と、前記工程(1)で調製した低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液を用いて、基材上に赤外反射層を形成する工程(2)とを含む。
以下、各工程について説明する。
[工程(1)]
工程(1)は低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液を調製する工程である。
上述のように、形成される低屈折率層および高屈折率層が低屈折率層であるか高屈折率層であるかは、隣接する屈折率層との関係で定まる相対的なものであるため、ここでは代表的な低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液の構成について説明する。
(低屈折率層用塗布液)
低屈折率層用塗布液は、水溶性高分子、第1の金属酸化物粒子、カチオン性凝集剤、および溶媒を含む。その他、必要に応じて、硬化材等の添加剤を含んでいてもよい。この際、前記第1の金属酸化物粒子としては、少なくとも酸性コロイダルシリカを用いる。
低屈折率層用塗布液中に含有される固形分の濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。上記範囲であると、固形分が低いことから塗布液中の固形分が均一となり、得られる塗膜の膜厚がより均一となりうることから好ましい。
また、低屈折率層用塗布液は、負電荷を有することが好ましく、ゼータ電位が−3〜−70mVであることが好ましく、−5〜−30mVであることがより好ましい。低屈折率層用塗布液を負電荷とすることで、後述する高屈折率層用塗布液に含有されうる第2の金属酸化物粒子(特に、酸化チタン)をアニオン化(好ましくは、含ケイ素の水和酸化物による処理)したものを好適に使用することができることから好ましい。これにより、赤外遮蔽フィルムが高い赤外遮蔽効果および耐候性を有しうる。なお、低屈折率層用塗布液の電荷は、酸性コロイダルシリカの表面電荷に基づく。本明細書において、「低屈折率層用塗布液のゼータ電位」は、ゼータサイザーZS(マルバーン社)により測定した値を採用するものとする。
水溶性高分子
水溶性高分子としては、上述したものと同様のものが用いられうることから、ここでは説明を省略する。
低屈折率層用塗布液中の水溶性高分子の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましい。
第1の金属酸化物粒子
第1の金属酸化物粒子としては、上述したものと同様のものが用いられうることから、ここでは説明を省略する。この際、前記第1の金属酸化物粒子は、酸性コロイダルシリカであるが、必要に応じて上述したその他の第1の金属酸化物粒子をさらに含んでいてもよい。
低屈折率層用塗布液中の第1の金属酸化物粒子の濃度は、1〜50質量%であることが好ましい。
カチオン性凝集剤
カチオン性凝集剤としては、上述したものと同様のものが用いられうることから、ここでは説明を省略する。
溶媒
溶媒としては、水、有機溶媒、またはこれらの混合溶媒が用いられうる。
前記有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、2−プロパノール、1−ブタノールなどのアルコール類、酢酸エチル、酢酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテートなどのエステル類、ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル類、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド類、アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセトン、シクロヘキサノンなどのケトン類などが挙げられる。これら有機溶媒は、単独でもまたは2種以上を混合して用いてもよい。
環境面、操作の簡便性などから、塗布液の溶媒としては、水、または水とメタノール、エタノール、もしくは酢酸エチルとの混合溶媒を用いることが好ましく、水を用いることがより好ましい。
添加剤
添加剤としては、上述したものと同様のものが用いられうることから、ここでは説明を省略する。
上述のように、本形態では、低屈折率層用塗布液中のカチオン性凝集剤の含有量(固形分)が、酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%、より好ましくは0.5〜4.8質量%、さらに好ましくは1.0〜4.6質量%であることに特徴を有する。前記カチオン性凝集剤の含有量が、0.1質量%未満であると、酸性コロイダルシリカを好適に凝集することができず、得られる屈折率層のヘイズが大きくなる。一方、前記カチオン性凝集剤の含有量が5質量%超であると、ヘイズが大きくなり、良好な耐光性が得られない。
また、カチオン性凝集剤の含有量を上記範囲にすることにより、酸性コロイダルシリカの表面電荷が負電荷を維持しうることから好ましい。すなわち、酸性コロイダルシリカが負電荷から正電荷に反転しないため、過度の凝集を防止することができる。
さらに、カチオン性凝集剤の含有量を上記範囲にすることにより、驚くべきことに、低屈折率層用塗布液の低温増粘性が著しく向上する。
赤外反射層は、上述のように、塗布法により形成される。この際、塗布後に得られた塗膜は、塗布中の溶媒(水分)等を蒸発させるために乾燥する必要がある。通常、前記乾燥は、塗膜に所定の温度および風速で乾燥風を吹き付けることにより行うが、前記温度および風速(例えば、温度50℃以上、風速20m/s以上の条件)によっては、形成された膜が乱れることがある。そこで、塗膜を乾燥前に一度冷却し、塗膜の粘度を向上させる、いわゆるセット工程を行うことが好ましい。当該セット工程を行うことにより、各層間および各層内の物質の流動性が低下し、層間の混合を防止することで、塗膜均一性が向上した屈折率層が形成されうる。
従来の低屈折率層用塗布液においては低温増粘性が低いため、セットが完了するまでの時間(セット時間)、すなわち、塗膜の表面に指を押し付けたときに指に塗膜成分が付着しない状態となるまでの時間に長時間を要した。しかし、当該セット時間は、赤外遮蔽フィルムの生産性に直接影響を及ぼしうるものである。
本形態に係る低屈折率層によれば、低温増粘性が極めて高く、セット時間が著しく短縮するため、生産性が向上しうる。本形態に係る15℃における粘度は、2000〜12000mPa・sであることが好ましく、2000〜6000mPa/sであることがより好ましい。なお、本明細書において、粘度は実施例に記載された方法で測定された値を採用するものとする。
なお、従来では、上述の凝集剤は、分散液中に存在する表面電荷がアニオンである粒子をカチオンに反転させて凝集させ、得られた凝集物を再分散させるために使用されるものである。当該凝集剤の使用方法によれば、凝集物の粒径(二次粒径)は大きいものであり、凝集物の表面電荷はカチオンとなる。その結果、形成される低屈折率層は、ヘイズが大きく不均一な膜となり、得られる赤外遮蔽フィルムの耐候性も低下しうる。このような従来の凝集剤の使用方法と対比すれば、上述のような凝集剤の使用は全く新しいものであることが理解されうる。
低屈折率層用塗布液の調製方法
低屈折率層用塗布液の調製方法は、特に制限されない。例えば、一実施形態において、前記低屈折率層用塗布液の調製方法は、第1の金属酸化物粒子を溶媒中に溶解または分散させる工程と、分散液を撹拌しながらカチオン性凝集剤を添加する工程と、水溶性高分子を撹拌しながら添加する工程を含む。
上記のカチオン性凝集剤を添加する工程において、前記分散液は、好ましくは5〜60℃、より好ましくは30〜50℃に加熱されることが好ましい。分散液が60℃以下であると、酸性コロイダルシリカ間の融着を防止し、異物の発生を防止できることから好ましい。また、分散液の5℃以上であると、カチオン性凝集剤の添加時における過度の粘度上昇を防止できることから好ましい。
また、前記分散液のpHは、1〜7未満であることが好ましく、2〜5であることがより好ましい。低屈折率層用塗布液のpHが7未満であると、酸性コロイダルシリカのpHショックに起因する凝集を防止できることから好ましい。一方、分散液のpHが1以上であると、コロイダルシリカの溶解を防止できることから好ましい。
(高屈折率層用塗布液)
高屈折率層用塗布液は、水溶性高分子、第2の金属酸化物粒子、および溶媒を含む。その他、必要に応じて、硬化材等の添加剤を含んでいてもよい。
前記水溶性高分子、前記第2の金属酸化物粒子、前記溶媒、前記添加剤としては、上述したものと同様のものが用いられうることから、ここでは説明を省略する。
高屈折率層用塗布液中の水溶性高分子の濃度は、0.5〜10質量%であることが好ましい。
また、高屈折率層用塗布液中の第2の金属酸化物粒子の濃度は、1〜50質量%であることが好ましい。
高屈折率層用塗布液中に含有される固形分の濃度は0.1〜10質量%であることが好ましく、0.1〜5質量%であることがより好ましい。上記範囲であると、固形分が低いことから塗布液中の固形分が均一となり、得られる塗膜の膜厚がより均一となりうることから好ましい。
高屈折率層用塗布液の調製方法
高屈折率層用塗布液の調製方法は、特に制限されず、例えば、水溶性高分子、第2の金属酸化物粒子、必要に応じて添加されるその他の添加剤を溶媒に添加し、撹拌混合する方法が挙げられる。この際、各成分の添加順も特に制限されず、撹拌しながら各成分を順次添加し混合してもよいし、撹拌しながら一度に添加し混合してもよい。必要に応じて、さらに溶媒を用いて、適当な粘度に調整される。
なお、第2金属酸化物粒子を添加する場合には、別途、予め第2の金属酸化物粒子の分散液を調製し、これを添加する方法が好ましい。例えば、体積平均粒径が100nm以下のルチル型の酸化チタン、好ましくは含ケイ素の水和酸化物で被覆された酸化チタン粒子の分散液を添加して高屈折率層用塗布液を調製することが好ましい。
工程(2)
工程(2)は、上述の工程(1)で調製した低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液を用いて、基材上に赤外反射層を形成する工程である。
具体的な赤外反射層の形成方法としては、特に制限されないが、基材上に、高屈折率層用塗布液および低屈折率層用塗布液を塗布した後、乾燥する方法が挙げられる。
前記塗布方法としては、特に制限されないが、同時重層塗布であることが好ましい。
塗布方式としては、例えば、ロールコーティング法、ロッドバーコーティング法、エアナイフコーティング法、スプレーコーティング法、カーテン塗布方法、あるいは米国特許第2,761,419号明細書、米国特許第2,761,791号明細書に記載のホッパーを使用するスライドビード塗布方法、エクストルージョンコート法等が好ましく用いられる。
前記乾燥方法としては、特に制限されないが、温風乾燥、赤外乾燥、マイクロ波乾燥が挙げられる。また、乾燥は、単一プロセスで行っても、多段プロセスで行ってもよいが、多段プロセスで行うことが好ましい。
また、塗布後乾燥前に上述のセット工程を行うことが好ましい。この際、冷却方式としては、形成された塗膜の均一性向上の観点から、水平セット方式で行うことが好ましい。
セット工程の温度は、1〜15℃であることが好ましく、1〜10℃であることがより好ましい。
セット工程の風速は、5〜60m/sであることが好ましく、5〜20m/sであることがより好ましい。
セット工程のセットゾーンは、5〜30mであることが好ましく、5〜15mであることがより好ましい。
セット工程の時間は、5分以内であることが好ましく、2分以内であることがより好ましい。
また、乾燥工程の温度は、10〜70℃であることが好ましく、20〜60℃であることがより好ましい。
乾燥工程の風速は、10〜40m/sであることが好ましく、15〜30m/sであることがより好ましい。
上述のセット工程および乾燥工程の条件は、赤外遮蔽フィルムの生産性等を考慮して、適宜設定することができる。
<赤外遮蔽体>
本発明により提供される赤外遮蔽フィルムは、幅広い分野に応用することができる。例えば、建物の屋外の窓や自動車窓等長期間太陽光に晒らされる設備に貼り合せ、赤外反射効果を付与する赤外遮蔽フィルム等の窓貼用フィルム、農業用ビニールハウス用フィルム等として、主として耐候性を高める目的で用いられる。
特に、本発明に係る赤外遮蔽フィルムが直接または接着剤を介してガラスまたはガラス代替の樹脂などの基体に貼合されている部材には、赤外遮蔽フィルムは好適に適用されうる。
すなわち、本発明のさらに他の形態によれば、本発明に係る赤外遮蔽フィルムを、基体の少なくとも一方の面に設けた、赤外反射体をも提供する。
前記基体の具体的な例としては、例えば、ガラス、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、アクリル樹脂、ポリオレフィン樹脂、ポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ジアリルフタレート樹脂、ポリイミド樹脂、ウレタン樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、スチレン樹脂、塩化ビニル樹脂、金属板、セラミック等が挙げられる。樹脂の種類は、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電離放射線硬化性樹脂のいずれでも良く、これらを2種以上組み合わせて用いても良い。本発明で使用されうる基体は、押出成形、カレンダー成形、射出成形、中空成形、圧縮成形等、公知の方法で製造することができる。基体の膜厚は特に制限されないが、通常0.1mm〜5cmである。
赤外遮蔽フィルムと基体とを貼り合わせる接着層または粘着層は、赤外遮蔽フィルムを日光(熱線)入射面側に設置することが好ましい。また、本発明に係る赤外遮蔽フィルムを、窓ガラスと基体との間に挟持すると、水分等の周囲のガスから封止でき耐久性に優れるため好ましい。本発明に係る赤外遮蔽フィルムを屋外や車の外側(外貼り用)に設置しても環境耐久性があって好ましい。
本発明に適用可能な接着剤としては、光硬化性もしくは熱硬化性の樹脂を主成分とする接着剤を用いることができる。
接着剤は紫外線に対して耐久性を有するものが好ましく、アクリル系粘着剤またはシリコーン系粘着剤が好ましい。さらに粘着特性やコストの観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。特に剥離強さの制御が容易なことから、アクリル系粘着剤において、溶剤系が好ましい。アクリル溶剤系粘着剤として溶液重合ポリマーを使用する場合、そのモノマーとしては公知のものを使用できる。
また、合わせガラスの中間層として用いられるポリビニルブチラール系樹脂、あるいはエチレン−酢酸ビニル共重合体系樹脂を用いてもよい。具体的には可塑性ポリビニルブチラール(積水化学工業社製、三菱モンサント社製等)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(デュポン社製、武田薬品工業社製、デュラミン)、変性エチレン−酢酸ビニル共重合体(東ソー社製、メルセンG)等である。なお、接着層には紫外線吸収剤、抗酸化剤、帯電防止剤、熱安定剤、滑剤、充填剤、着色、接着調整剤等を適宜添加配合してもよい。
赤外反射フィルムまたは赤外反射体の断熱性能、日射熱遮へい性能は、一般的にJIS R 3209:1998(複層ガラス)、JIS R 3106:1998(板ガラス類の透過率・反射率・放射率・日射熱取得率の試験方法)、JIS R 3107:1998(板ガラス類の熱抵抗および建築における熱貫流率の算定方法)に準拠した方法により求めることができる。
日射透過率、日射反射率、放射率、可視光透過率の測定は、(1)波長(300〜2500nm)の分光測光器を用い、各種単板ガラスの分光透過率、分光反射率を測定する。また、波長5.5〜50μmの分光測定器を用いて放射率を測定する。なお、フロート板ガラス、磨き板ガラス、型板ガラス、熱線吸収板ガラスの放射率は既定値を用いる。(2)日射透過率、日射反射率、日射吸収率、修正放射率の算出は、JIS R 3106−1998に従い、日射透過率、日射反射率、日射吸収率、垂直放射率を算出する。修正放射率に関しては、JIS R 3107−1998に示されている係数を、垂直放射率に乗ずることにより求める。断熱性、日射熱遮蔽性の算出は、(1)厚さの測定値、修正放射率を用いJIS R 3209−1998に従って複層ガラスの熱抵抗を算出する。ただし中空層が2mmを超える場合はJIS R 3107−1998に従って中空層の気体熱コンダクタンスを求める。(2)断熱性は、複層ガラスの熱抵抗に熱伝達抵抗を加えて熱貫流抵抗で求める。(3)日射熱遮蔽性はJIS R 3106−1998により日射熱取得率を求め、1から差し引いて算出する。
以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。なお、実施例において「部」の表示を用いるが、特に断りがない限り「質量部」を表す。
[赤外遮蔽フィルムの製造]
(実施例1)
工程(1)
1.低屈折率層用塗布液の調製
はじめに、カチオン性凝集剤含有溶液を調製した。具体的には、0.0456重量部の3−アミノプロピルトリエトキシシランを、3部のクエン酸の1.92質量%水溶液にゆっくりと添加し、pHを3.4に調整した。そして、得られた溶液を10分撹拌することで、カチオン性凝集剤含有溶液(3−アミノプロピルトリエトキシシラン:1.5質量%)を調製した。
次に、低屈折率層用塗布液を調製した。
具体的には、38部の酸性コロイダルシリカの10質量%水溶液(スノーテックスOXS、一次粒径:5.4nm、日産化学工業株式会社製)と、0.75部の上記で調製したカチオン性凝集剤含有溶液と、5部の溶媒である水と、39部の水溶性高分子であるポリビニルアルコールの6質量%水溶液(JP−45、重合度4500、鹸化度88mol%、日本酢ビ・ポバール製)と、1部の界面活性剤の5質量%水溶液(ソフタゾリンLSB−R、川研ファインケミカル社製)と、を45℃でこの順に添加し、低屈折率層用塗布液を調製した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、0.3質量%である。また、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を、ゼータサイザーZS(マルバーン社製)を用いて測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は34nmであった。
2.高屈折率層用塗布液の調製
はじめに、ルチル型酸化チタンを含有する酸化チタンゾル分散液を調製した。
硫酸チタン水溶液を、公知の手法に従い熱加水分解を行い、硫酸チタン水和物を得た。得られた酸化チタン水和物を水に懸濁させて、酸化チタン水性懸濁液(TiO濃度:100g/L)を調製した。10Lの前記酸化チタン水性懸濁液に、30Lの水酸化ナトリウム水溶液(10mol/L)を撹拌下で添加した。得られた混合液を90℃で5時間熟成させて、塩基処理チタン化合物を得た。得られた塩基処理チタン化合物を含む溶液を、塩酸で中和、濾過した後、水洗して洗浄した。
前記塩基処理チタン化合物を、TiO濃度が20g/Lとなるように純水に懸濁した。得られた懸濁液に、撹拌下で、TiOの質量に対し、0.4mol%となるようにクエン酸を加えた。得られた混合液を、95℃まで昇温し、塩酸濃度が30g/Lとなるように、濃塩酸を添加し、3時間撹拌することで、ルチル型酸化チタンを含む20質量%の酸化チタンゾル水系分散液を調製した。この際、前記酸化チタンゾル水系分散液のpHをPHメーターHM−25R(東亜ディーケーケー社製)で測定したところ、1.4であった。また、ゼータ電位をゼータサイザーZS(マルバーン社)で測定したところ、+40mVであった。さらに、体積平均粒径および単分散度をゼータサイザーナノ(マルバーン社製)で測定したところ、それぞれ35nmおよび16%であった。
上記酸化チタンゾル水系分散液1kgに純水1kgを添加して、10質量%の酸化チタン水系分散液を調製した。
次に、ケイ酸水溶液を調製した。より詳細には、SiOが2.0質量%のケイ酸水溶液を調製した。
上記で調製した酸化チタンゾル水系分散液およびケイ酸水溶液を用いて、酸化チタンゾル水系分散液中のルチル型酸化チタンをシリカ変性した。
酸化チタンゾル水系分散液0.5kgに、純水2kgを加えた後、90℃に加熱した。その後、ケイ酸水溶液1.3kgを徐々に添加した。得られた混合液をオートクレーブ中、175℃で18時間加熱処理した。最後に得られた溶液を濃縮することで、SiOで被覆されたルチル型酸化チタン(シリカ変性ルチル型酸化チタン)を含む、20質量%のシリカ変性酸化チタンゾル水系散液を得た。
上記で調製したシリカ変性酸化チタンゾル水系散液を用いて、高屈折率層用塗布液を調製した。
具体的には、320部のシリカ変性酸化チタンゾル水系散液と、120部のクエン酸の1.92質量%水溶液と、20部の水溶性高分子であるポリビニルアルコールの10質量%水溶液(PVA103、重合度300、鹸化度99mol%、株式会社クラレ社製)と、100部のホウ酸の3質量%水溶液と、350部の水溶性高分子であるポリビニルアルコールの4質量%水溶液(PVA−124、重合度2400、鹸化度88mol%、株式会社クラレ製)と、1部の界面活性剤の5質量%水溶液(ソフタゾリンLSB−R、川研ファインケミカル社製)と、を45℃でこの順に添加し、純水で1000部に仕上げることで、高屈折率層用塗布液を調製した。
工程(2)
3.赤外反射層の形成
基材として、厚さ50μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製A4300:両面易接着層、長さ200m×幅210mm)を用いた。
9層重層塗布可能なスライドホッパー塗布装置を用い、工程(1)で調製した低屈折率層用塗布液および高屈折率層用塗布液を45℃に保温しながら、45℃に加温した基材上に、最下層と最上層は低屈折率層とし、それ以外は低屈折率層および高屈折率層がそれぞれ交互となるように計9層の同時重層塗布を行った。この際、塗布速度は100m/minで行った。
塗布直後、5℃の冷風を10m/sの風速で吹き付けてセットさせた。この際、セットゾーンは10mであった。このとき、表面を指で触れても指に何もつかなくなるまでの時間(セット時間)は5分であった。
セット完了後、50℃の温風を20m/sの風速で吹き付けて乾燥させて、9層からなる赤外反射層を形成した。この際、セットゾーンは10mであった。
なお、赤外反射層の乾燥時の膜厚は、低屈折率層が各層150nmであり、高屈折率層が各層130nmであった。この際、層間の混合領域(混合層)の確認および膜厚の測定(確認)は、赤外反射層を切断し、切断面をXPS表面分析装置で屈折率層中の成分(高屈折率層:TiO、低屈折率層:SiO)の存在量を測定することで行った。
上記と同様の条件で、基材の裏面(上記で形成された赤外反射層を有する基材の面とは反対側の面)に9層重層塗布を行い、赤外反射層を形成した。
4.ハードコート層の形成
上記で形成した2つの赤外反射層の最表層(低屈折率層)上にハードコート層を形成した。
はじめに、ハードコート層用塗布液を調製した。具体的には、73部のペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート(NKエステルA−TMM−3、新中村化学工業株式会社製)と、5部の1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(イルガキュア184、チバ・ジャパン株式会社製)と、1部のシリコーン系界面活性剤(KF−351A、信越化学工業株式会社製)と、10部のプロピレングリコールモノメチルエーテルと、70部の酢酸メチルと、70部のメチルエチルケトンと、を混合した。次いで、得られた混合液を孔径0.4μmのポリプロピレン製フィルターで濾過することにより、ハードコート層用塗布液を調製した。
調製したハードコート層用塗布液を、マイクログラビアコーターを用いて赤外反射層の最表層上に塗布し、恒率乾燥区間温度50℃、減率乾燥区間温度70℃の条件で乾燥を行った。次いで、酸素濃度が1.0体積%以下の雰囲気になるように窒素パージしながら、紫外線ランプを用いて形成された塗膜を硬化し、乾燥膜厚3μmのハードコート層(HC層)を形成した。この際、前記紫外線ランプの照射条件は、照射部の照度が100mW/cmであり、照射量が0.2J/cmであった。
以上のように製造された赤外遮蔽フィルムは、ハードコート層−赤外反射層−基材−赤外反射層−ハードコート層の構成を有する。
(実施例2)
カチオン性凝集剤含有溶液の添加量を3部に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は45nmであった。
(実施例3)
カチオン性凝集剤含有溶液中の3−アミノプロピルトリエトキシシランの添加量を6.75部に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、2.7質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は60nmであった。
(実施例4)
カチオン性凝集剤含有溶液中の3−アミノプロピルトリエトキシシランの添加量を11.5部に変更したことを除いては、実施例1と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、4.6質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−9.0mVであり、塗布液における粒径は75nmであった。
(実施例5)
スノーテックスOXSを、19部のスノーテックスO(一次粒径:16nm、日産化学工業株式会社製)を19部の水に添加した溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は75nmであった。
(実施例6)
カチオン性凝集剤含有溶液の3−アミノプロピルトリエトキシシランを、0.0456部のPAC(ポリ塩化アルミニウム)に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は48nmであった。
(実施例7)
カチオン性凝集剤含有溶液の3−アミノプロピルトリエトキシシランを、0.0456部の硫酸バンド変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は49nmであった。
(実施例8)
カチオン性凝集剤含有溶液を、0.0456部のポリ(ジアリルジメチルアンモニウムクロライド)(ポリDADMAC、ユニセンスFPA100L、センカ株式会社製)を3部の純水にゆっくりと添加した溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は46nmであった。
(比較例1)
カチオン性凝集剤含有溶液を低屈折率層用塗布液に添加しなしなかったことを除いては、実施例1と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は16nmであった。
(比較例2)
低屈折率層用塗布液に、カチオン性凝集剤含有溶液に代えて、3部の3%ホウ酸溶液を添加したことを除いては、実施例1と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は16nmであった。
(比較例3)
低屈折率層用塗布液に添加するカチオン性凝集剤含有溶液を、0.2部に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、0.08質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は−11.5mVであり、塗布液における粒径は16nmであった。
(比較例4)
低屈折率層用塗布液に添加するカチオン性凝集剤含有溶液を、18部に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、6質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は8.9mVであり、塗布液における粒径は879nmであった。
(比較例5)
スノーテックスOXSを、19部のスノーテックスOL(一次粒径:46nm、日産化学工業株式会社製)を19部の水に添加した溶液に変更したことを除いては、実施例2と同様の方法で赤外遮蔽フィルムを製造した。
なお、調製した低屈折率層用塗布液において、カチオン性凝集剤の酸性コロイダルシリカの固形分に対する含有量は、1.2質量%である。また、実施例1と同様の方法により、低屈折率層用塗布液中に含まれる酸性コロイダルシリカのゼータ電位および塗布液における粒径を測定したところ、ゼータ電位は6.4mVであり、塗布液における粒径は320nmであった。
[低屈折率層用塗布液の評価]
実施例1〜6および比較例1〜4で使用した塗布液の評価を行った。
(低温粘度)
45℃で撹拌保持した低屈折率層用塗布液を20mLサンプル瓶に入れた後、15℃の冷温バスに浸漬した。10分後の低屈折率層用塗布液の粘度をB型粘度計で測定した。
得られた結果を下記表1に示す。
Figure 2014089347
表1の結果から、実施例1〜8の屈折率層用塗布液は、ゼータ電位がアニオンに保持されており、また、塗布液の粒径の値から、酸性コロイダルシリカが凝集していることが分かる。そして、これらの塗布液は、低温増粘性が顕著に高いことが分かった。
一方、比較例1〜3の結果から、カチオン性凝集剤を添加しない場合、または添加しても少量である場合には、低温増粘性は低かった。
また、比較例4および5の結果から、カチオン性凝集剤を多量に添加した場合には、酸性コロイダルシリカのゼータ電位がカチオンに反転し、また、粒径の値も大きいものであることが分かる。そして、これらの塗布液は、低温増粘性が低かった。
[赤外遮蔽フィルムの性能評価]
実施例1〜6および比較例1〜4で製造した赤外遮蔽フィルムの性能評価を行った。
(ヘイズ)
ヘイズメーター(NDH2000、日本電色工業株式会社製)により、各赤外遮蔽フィルムのヘイズを測定した。
(近赤外透過率)
分光光度計(積分球使用、株式会社日立製作所製、U−4000型)を用い、各赤外遮蔽フィルムの300nm〜2000nmの領域における透過率を測定した。赤外透過率としては1200nmにおける透過率の値を用いた。
(フィルム品質)
各赤外遮蔽フィルムを目視で観察し、下記基準に従って評価した。
◎:干渉ムラがまったくない
○:一部にわずかな干渉ムラがある
×:全体に一見して明らかな干渉ムラがある。
(過酷試験における色調変化)
耐候性試験機M6R(スガ試験機社製)を用いて、初期および200時間後における色調を対比して、その差を算出した。この際、ランプとしてはメタルハライドランプを使用し、BP温度63℃、相対湿度(RH)50%の条件で測定した。
上述の評価結果を下記表2に示す。
Figure 2014089347
表2の結果から、実施例1〜8の赤外遮蔽フィルムは、酸性コロイダルシリカの固形分に対するカチオン性凝集剤の含有量が0.1〜5質量%であると、赤外反射効果に優れ、かつ、耐候性に優れることが分かる。
また、低屈折率層用塗布液の低温増粘性と、赤外透過率との関係から、低温増粘性が高いほど赤外透過率が低いことが分かる。
さらに、例えば、同程度の低温増粘性を有する実施例5および6の対比から、酸性コロイダルシリカの二次粒径が相対的に小さいと、よりヘイズが小さくなることが分かる。
一方、比較例1〜4の赤外遮蔽フィルムは、実施例1〜8の赤外遮蔽フィルムと対比すると、いずれも赤外反射効果および耐候性は劣っていた。
特に、比較例4および5は、凝集により二次粒径が非常に大きくなったため、ヘイズが著しく高値となっていた。なお、比較例4は、ヘイズが大きすぎたために測定することができなかったものである。

Claims (6)

  1. 基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムであって、
    少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層が、水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含み、かつ、前記カチオン性凝集剤を前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して、0.1〜5質量%の含有量で含む、赤外遮蔽フィルム。
  2. 前記少なくとも1つの低屈折率層および/または高屈折率層が、負電荷を有する請求項1に記載の赤外遮蔽フィルム。
  3. 前記酸性コロイダルシリカの一次粒径が、1〜20nmである、請求項1または2に記載の赤外遮蔽フィルム。
  4. 前記カチオン性凝集剤が、アミノシランカップリング剤である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の赤外遮蔽フィルム。
  5. 前記水溶性高分子が、ポリビニルアルコールである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の赤外遮蔽フィルム。
  6. 基材と、前記基材上に配置された低屈折率層および高屈折率層を含む赤外反射層と、を有する赤外遮蔽フィルムの製造方法であって、
    水溶性高分子、酸性コロイダルシリカ、およびカチオン性凝集剤を含む塗布液を塗布、乾燥して、少なくとも1つの前記低屈折率層および/または前記高屈折率層を形成する工程を含み、
    この際、前記塗布液が、前記酸性コロイダルシリカの固形分に対して0.1〜5質量%の前記カチオン性凝集剤を含む、製造方法。
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