JP2014087548A - 帯状係止体およびこれを用いた固定方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】着脱自在で、繰り返し剥離耐久性がよく、緩みがあっても外れにくく、簡単に係止できる帯状係止体を提供する。
【解決手段】面ファスナーaを表面に有する帯状体Aの長さ方向途中から、面ファスナーbを表面に有する帯状体Bが分岐して存在し、以下を満足する帯状係止体。(1)帯状体AとBの分岐点cから分岐する帯状体AとBにそれぞれ面ファスナーaおよびbが存在、(2)面ファスナーのいずれか一方が、実質的に一方向に係合力を発現するフック面ファスナーであり、他方がループ面ファスナー、(3)帯状体の分岐点から先の部分に重ね合わせた場合に、面ファスナーのいずれか一方が、帯状体AとBの向かい会う面とは反対側の面に取付けられている、(4)面ファスナーが、分岐点方向への張力に対しては係合力が発現しないが、その反対方向への張力に対しては係合力が発現する。
【選択図】図2
【解決手段】面ファスナーaを表面に有する帯状体Aの長さ方向途中から、面ファスナーbを表面に有する帯状体Bが分岐して存在し、以下を満足する帯状係止体。(1)帯状体AとBの分岐点cから分岐する帯状体AとBにそれぞれ面ファスナーaおよびbが存在、(2)面ファスナーのいずれか一方が、実質的に一方向に係合力を発現するフック面ファスナーであり、他方がループ面ファスナー、(3)帯状体の分岐点から先の部分に重ね合わせた場合に、面ファスナーのいずれか一方が、帯状体AとBの向かい会う面とは反対側の面に取付けられている、(4)面ファスナーが、分岐点方向への張力に対しては係合力が発現しないが、その反対方向への張力に対しては係合力が発現する。
【選択図】図2
Description
本発明は、面ファスナーを取付けた帯状係止体およびその使用方法に関し、特に一方向に係合力が発現する面ファスナーを用いた帯状の係止体およびこの帯状係止体を用いて布帛やシート等を取付け支持部材に固定する方法に関する。
従来から、バンド等の係止部に着脱自在な面ファスナーが使用されており、このような面ファスナーとして、織物からなる基布の表面にモノフィラメントからなるフック状係合素子またはマルチフィラメントからなるループ状係合素子を存在させた、いわゆるフック・ループ織面ファスナーや、熱可塑性樹脂からなる基板の表面に同樹脂からなるキノコ状の係合素子を存在させた成形面ファスナーが知られている。
また、自動車の座席として、発泡樹脂からなり座席形状に成形したクッション体の表面を布製のカバー体で覆ったものが一般的に用いられており、この布製のカバー体をクッション体表面に固定する手段として、カバー体の端部にJフックと称する長尺板状樹脂成型品を取り付け、このJフックを、座席下の座席本体金属部分のフレームや金属棒等の棒状体に引っ掛けて固定する方法が用いられている。
着脱自在な面ファスナーが使用された係止体は、着脱自在であるため繰り返しの係合・剥離が可能であるが、係合・剥離を繰り返す回数が増えていくと、ループ状面ファスナーのループが切断されて毛羽が生じたり、ループ状係合素子やフック状係合素子の基布からの引き抜きが生じて、面ファスナーの係合力が低下するという問題点を有している。
また、通常のフック状織面ファスナーのフック状係合素子は、通常、向き合って配置されているが、一方向からしかループ状係合素子はフック内に侵入できず、しかもせん断方向にループ状係合素子が引っ張られ、引張り方向がフックの開口方向の場合には、極めて低い引張り力でフック内からループ状係合素子が抜けることとなり、そのため係合力に寄与する係合素子は多くなく、したがってせん断方向の強度は低くならざるを得ない。
面ファスナーの剥離耐久性を向上させる方法として、特許文献1には、係合力に方向性を有する面ファスナーが提案されているが、壁材で平行に係止するような一方向に力がかかっているような使い方の場合は係止力が働くが、バンド等のように曲面で使用される場合には、逆方向にはフック状係合素子の止め効果が出せないため、面ファスナーの一部しか係合に関与せず、係合に関与しない部分は容易に係合が外れるという問題点を有している。
また、自動車用座席のカバー体を座席本体金属部分のフレームや金属棒等の棒状体に固定する方法として、上記したように、カバー体の端部を引っ張って、その端部に取付けたJフック部をフレームや金属棒に引っ掛ける方法が用いられているが、この方法の場合には長さ調整が出来ないことからカバー体に皺や弛みが発生したり、Jフック部が長尺板状であるので、変形しているとうまく固定できなかったり、板部分が割れたり、さらにはカバー体に弛みが発生するとJフックがフレームや金属棒から外れるという問題点を有している。
また、特許文献2には、靴の係止具として、フック・ループ状面ファスナーを靴の甲部に使用することが記載されており、面ファスナーを靴甲部に使用すると、面ファスナーを着脱することにより靴の履き脱ぎが容易にできる点で便利であるが、その反面、面ファスナーの着脱を繰り返すとループ状面ファスナーのループ状係合素子が切断され、係合力が低下し、また毛羽立ちを生じ、さらに係合素子が基布から引き抜かれるという問題点が生じる。
さらに特許文献3には、ゴルフ用手袋の係止具として、フック・ループ状の面ファスナーを手袋の甲部に使用することが記載されており、この場合にも、特許文献2の場合と同様に、着脱を繰り返すと、ループ状面ファスナーのループ状係合素子が切断され、係合力が低下するとともに面ファスナー表面が毛羽立つという問題がある。また、面ファスナーを剥がす際に、バリバリという大きな剥離音を生じ、この剥離音が、ゴルフでのパッティング時に競技者の集中力を乱すという問題点も指摘されている。
また特許文献4には、血圧計用腕帯の係止具として、フック・ループ状の面ファスナーを使用することが記載されている。この場合にも、上記特許文献1や2と同様に、係合・剥離を繰り返すと、ループ状面ファスナーのループ状係合素子が切断され、係合力が低下するとともに面ファスナー表面が毛羽立つという問題点がある。
本発明の課題は、着脱自在で、係合力に優れ、繰り返し係合・剥離に対する耐久性に優れ、緩みが働いても外れにくく、剥離の際にバリバリ音を発することがなく、簡単に係止できる帯状係止体を提供することにある。また本発明は、このような帯状係止体がその効果をもっとも顕著に発現する使用方法と用途を提供することにある。
すなわち、本発明は、面ファスナー(a)を表面に有する帯状体(A)の長さ方向途中から、面ファスナー(b)を表面に有する帯状体(B)が分岐して存在している帯状係止体であって、以下の条件(1)〜(4)を同時に満足していることを特徴とする帯状係止体である。
(1)帯状体(A)と帯状体(B)の分岐点(c)から分岐する帯状体(A)と帯状体(B)にそれぞれ面ファスナー(a)および面ファスナー(b)が存在していること、
(2)面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、実質的に一方向に係合力を発現するフック面ファスナー(X)であり、他方がフック面ファスナー(X)と係合可能なループ面ファスナー(Y)であること、
(3)帯状体(B)を帯状体(A)の分岐点(c)から先の部分に重ね合わせた場合に、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、帯状体(A)と帯状体(B)の向かい会う面とは反対側の面に取付けられていること、
(4)面ファスナー(X)が、分岐点(c)方向への張力に対しては実質的に係合力が発現しないが、その反対方向への張力に対しては係合力が発現するように帯状体に取付けられていること、
(1)帯状体(A)と帯状体(B)の分岐点(c)から分岐する帯状体(A)と帯状体(B)にそれぞれ面ファスナー(a)および面ファスナー(b)が存在していること、
(2)面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、実質的に一方向に係合力を発現するフック面ファスナー(X)であり、他方がフック面ファスナー(X)と係合可能なループ面ファスナー(Y)であること、
(3)帯状体(B)を帯状体(A)の分岐点(c)から先の部分に重ね合わせた場合に、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、帯状体(A)と帯状体(B)の向かい会う面とは反対側の面に取付けられていること、
(4)面ファスナー(X)が、分岐点(c)方向への張力に対しては実質的に係合力が発現しないが、その反対方向への張力に対しては係合力が発現するように帯状体に取付けられていること、
そして、好ましくは、上記の帯状係止体において、帯状体(A)と帯状体(B)のいずれか一方または両方が伸縮性の基材で構成されている場合である。
また、本発明は、取付け支持部材を有する被固定物に布帛またはシートを固定する方法であって、請求項1または2に記載の帯状係止体を、帯状体(A)および帯状体(B)が存在している側と反対の帯状係止体の端部を布帛またはシートの端部に固定し、帯状体(A)と帯状体(B)で取付け支持部材を挟み、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)を係合させることにより、布帛またはシートを帯状係止体を用いて 取付け支持部材を有する被固定物に固定する方法であり、好ましくは上記布帛またはシートが乗物用座席を被覆するカバー体であり、かつ上記取付け支持部材が乗物用座席下の座席フレームである場合である。
本発明の帯状係止体は、実質的に一方向に係合力を発現するフック状面ファスナー(以下,一方向フック面ファスナーと称す場合もある。)を使用することにより、逆方向に引張れば抵抗なく剥がせるので、係合相手のループ状面ファスナーを傷めず、剥離音も小さくて繰り返し剥離の耐久性が向上し、さらに分岐した構造にすることにより、緩みが生じて外れようとする力に対し帯状係止体が追従するため、緩みを吸収して外れにくくなるとともに、フック状面ファスナーのループ状面ファスナーと向かい合っている全面が係合することから係合力が高く。さらに好ましくは、帯状体(A)と(B)のいずれか一方または両方を伸縮性の基材にすることで、絶えず緩みを吸収して係止力が働くこととなるので係合が剥がれにくくなる。
また、自動車用クッション体を被覆するカバー体の係止材として使用した場合、座席本体の金属部分の軽量化のために空間を設けたフレームや金属棒に該カバー体を固定することができ、該カバー体の位置が多少ずれても、本発明の帯状係止体を用いることにより、常時係合した状態を保ちかつ係合面積が広いことから、強固な係合力が得られ、しかも取付け長さ調整が係合位置を変えるだけででき、部材が変形して入りにくいとか、部材が割れたりするという問題がなく簡単に装着できる。
添付の図面を用いて以下に本発明の帯状係止体を説明する。
図1および図2は本発明の帯状係止体の上面図および斜視図であり、帯状体(A)に帯状体(B)を分岐点(c)で縫製や接着等にて取付けたもので、帯状体(A)には面ファスナー(a)を、そして帯状体(B)には面ファスナー(b)が縫製や接着等により取付けられている。
図1および図2は本発明の帯状係止体の上面図および斜視図であり、帯状体(A)に帯状体(B)を分岐点(c)で縫製や接着等にて取付けたもので、帯状体(A)には面ファスナー(a)を、そして帯状体(B)には面ファスナー(b)が縫製や接着等により取付けられている。
これらの図では、面ファスナー(a)としてループ面ファスナー(Y)、面ファスナー(b)として一方向フック面ファスナー(X)の場合を示す。もちろん、面ファスナー(a)として一方向フック面ファスナー(X)、面ファスナー(b)としてループ面ファスナー(Y)の場合でもよい。
本発明の帯状係止体は、帯状体(A)とその長さ方向途中から分岐して存在する帯状体(B)からなる。帯状体(A)と帯状体(B)は、織物、編物、不織布等の布帛であってもプラスチックシートであってもよいが、好ましくは織物または編物等の布帛である。
本発明の帯状係止体において、このような帯状体(A)と(B)のいずれか一方または両方が伸縮性を有しているのが好ましく、具体的には帯状体全体が伸縮性を有していても、あるいは帯状体の長さ方向の一部に伸縮性を有する布帛やシートが介在していてもよい。帯状体が伸縮性を有していることにより、帯状体を係合させて固定する際に、帯状体に張力をかけた状態で係合させると、帯状体に取付けた一方向フック面ファスナー(X)を係合させたのちにおいても係合部に張力がかかった状態を保つことができるため、係合が外れたりすることがなく、常に強固な係合を保つことができる。
伸縮性を付与するために使用する布帛やシートとしては、エラストマー繊維やエラストマー樹脂を用いた布帛やシートや、織組織や編組織により伸縮性を付与した布帛などが挙げられる。また帯状体に伸縮性を付与するために、帯状体を弛ませた状態で伸縮性を有する布帛やシートを取り付け、帯状体に伸縮性を付与してもよい。
帯状体(A)の長さとしては、帯状体の用途によっても相違するが、一般的には、20〜50cm、幅2〜50cm、また帯状体(B)の長さとしては5〜20cm、幅2〜50cmの範囲が好ましい。好ましくは帯状体(A)と帯状体(B)が同一の幅を有している場合である。また、好ましくは面ファスナー(a)と面ファスナー(b)が同一の幅を有している場合である。
そして、帯状体(A)の長さ方向途中に帯状体(B)が取付けられる。取付ける方法としては、接着、縫製、熱融着により取付ける方法、あるいはボタン、スナップ、ホッチキス等により固定する方法等のいずれであってもよい。帯状体(A)に帯状体(B)を取付ける位置としては、取付けることにより分岐した帯状体(A)の部分に面ファスナー(a)が取付けることができるならば何ら問題ないが、好ましくは、図1や図2に示すように、帯状体(B)の長さよりも分岐点(c)から先の帯状体(A)の長さの方が長い場合であり、この場合、帯状体(A)を曲げて帯状体(B)に係合させるが、帯状体(A)が織物等剛性を有する場合、曲げることに対して、反発力が働き、さらに伸縮性を有する場合、伸びが生じた分、その伸びを収縮しようとする力が働くことで帯状体(A)は絶えず元に戻ろうとして曲げとは逆方向に開こうとする力がはたらいており、帯状体(B)は分岐点(c)を支点として、帯状体(A)に対応して扇状に動ける可動体の性質上分岐点(c)を境に自由な動きができるので帯状体(A)に追従するという効果が得られる。
場合によっては、帯状体(A)そのものを面ファスナー(a)とすることもできる。同様に、帯状体(B)も同様に面ファスナー(b)そのものであってもよい。
場合によっては、帯状体(A)そのものを面ファスナー(a)とすることもできる。同様に、帯状体(B)も同様に面ファスナー(b)そのものであってもよい。
本発明では、このような帯状体(A)と帯状体(B)の表面には、それぞれ面ファスナー(a)と面ファスナー(b)が取付けられている。もちろん上記したように、帯状体(A)と帯状体(B)が面ファスナーそのもので構成されていてもよい。但し、帯状体(A)の分岐点(c)から先の帯状体(A)と反対の方向に面ファスナー(b)が取付けられている場合には、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)が同一帯状体に取付けられている従来技術(例えば図3または4)と同一となり、本発明の特長が全く得られない。
そして、本発明の帯状体において、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、実質的に一方向フック面ファスナー(X)であらねばならない。
本発明に用いられる実質的に一方向フック面ファスナー(X)としては、面ファスナーの基体表面から多数のステムが同一方向に傾いて立ち上がっているような面ファスナーが挙げられる。このような面ファスナー(X)は、基体がポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系で代表されるプラスチックシートからなり、なかでも、ポリエステル系、例えばポリエチレンテレフタレート系の樹脂で基体およびフック係合素子を構成することが、フックが倒れ難く、いつまでも高い係合力が得られる点から好ましい。また、プラスチックシートであって、その表面に同プラスチックからなる多数のステムが存在しているような、いわゆる成形面ファスナーであっても、あるいは基板が織物や編物であって、その表面に基板に織り込んだ或いは編み込んだモノフィラメントからなるステムが多数存在しているような布製面ファスナーであってもよい。なかでも、プラスチックシートからなる基体の上に、同プラスチックからなるステムが多数存在しており、これらステムが同一方向に傾いているような成形面ファスナーが、ステムがほぼ同一方向に傾いており、かつ一方向の高い係合力が得られ易いことから好ましい。
本発明に用いられる実質的に一方向フック面ファスナー(X)としては、面ファスナーの基体表面から多数のステムが同一方向に傾いて立ち上がっているような面ファスナーが挙げられる。このような面ファスナー(X)は、基体がポリエステル系、ポリアミド系、ポリオレフィン系で代表されるプラスチックシートからなり、なかでも、ポリエステル系、例えばポリエチレンテレフタレート系の樹脂で基体およびフック係合素子を構成することが、フックが倒れ難く、いつまでも高い係合力が得られる点から好ましい。また、プラスチックシートであって、その表面に同プラスチックからなる多数のステムが存在しているような、いわゆる成形面ファスナーであっても、あるいは基板が織物や編物であって、その表面に基板に織り込んだ或いは編み込んだモノフィラメントからなるステムが多数存在しているような布製面ファスナーであってもよい。なかでも、プラスチックシートからなる基体の上に、同プラスチックからなるステムが多数存在しており、これらステムが同一方向に傾いているような成形面ファスナーが、ステムがほぼ同一方向に傾いており、かつ一方向の高い係合力が得られ易いことから好ましい。
特に、基板とその表面に複数の傾いたステムからなる形状に相応する所定のスリットを設けたノズルから熱可塑性樹脂をテープ状に溶融押出し、基板の表面にテープ長さ方向に連続し傾いた複数のステム用列条を有するテープをまず成形し、次に表面に存在しているステム用連続列条に小間隔で切れ目を入れ、そしてテープを長さ方向に延伸することにより得られる面ファスナーが本発明に特に好ましい。
このような方法により得られる実質的に一方向フック面ファスナー(X)は、傾斜係合素子であること、すなわち、基板から所定の角度で傾斜して伸びる多数の傾斜係合素子が存在しており、かつ、傾斜係合素子が基板に対してほぼ同一の方向に傾斜している領域を有するものである。
そして、基板とその表面に存在している多数の傾いたステムが同一樹脂から形成されており、かつ表面に存在している傾いた該ステムが傾いた方向とは交差する方向に並んで列をなしており、ステムの傾き方向と列方向がほぼ直交する関係にあり、さらにこのようなステム列を複数列を有する形状を有するものである。このような一方向フック面ファスナー(X)は、ステムが同一方向に傾き、かつステムに強い力がかかっても一定の傾きを保つことからもっとも好ましい。
このような一方向フック状面ファスナー(X)の好適品として、クラレファスニング(株)製の面ファスナーL7471が挙げられる。
そして、基板とその表面に存在している多数の傾いたステムが同一樹脂から形成されており、かつ表面に存在している傾いた該ステムが傾いた方向とは交差する方向に並んで列をなしており、ステムの傾き方向と列方向がほぼ直交する関係にあり、さらにこのようなステム列を複数列を有する形状を有するものである。このような一方向フック面ファスナー(X)は、ステムが同一方向に傾き、かつステムに強い力がかかっても一定の傾きを保つことからもっとも好ましい。
このような一方向フック状面ファスナー(X)の好適品として、クラレファスニング(株)製の面ファスナーL7471が挙げられる。
そして、ステムの先端部や中間部には、係合したループ状係合素子が無抵抗でステムから外れることを防止するための小さい返しや膨らみ部、あるいはステム先端部からループ状係合素子が無抵抗で外れることを防ぐための出口を狭くするような障害突起を基体表面に有していてもよい。
しかしながら、返しや膨らみ部や障害突起が大きくなり過ぎると一方向フック面ファスナー(X)の特長を消失し、係合・剥離の際にループ面ファスナーのループ状係合素子を切断したり、逆側に引張れば抵抗なく剥がせるという特性や剥がす際に剥離音が発生しないという特性が失われてしまうこととなる。
このような一方向フック面ファスナー(X)としては、ステム太さが断面0.04〜4.00mm2であり、ステム高さが0.3〜3.0mm、ステムが基体面から25〜70度の傾きを有しており、ステム密度が20〜200本/cm2であるのが好ましい。このような一方向フック面ファスナー(X)が帯状体(A)と(B)のいずれか一方の表面に取付けられている。一方向フック面ファスナー(X)の大きさとしては、用途にもよるが、一般的には2〜250cm2の範囲である。
そして、本発明の帯状体において、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方に一方向フック面ファスナー(X)が用いられ、そして他方には一方向フック面ファスナー(X)と係合可能なループ面ファスナー(Y)が用いられる。
本発明に用いられるループ面ファスナー(Y)としては、織物や編物からなる基布の表面に、基布に織り込んだ或いは編みこんだ糸をループ状に存在させた面ファスナーが代表例として挙げられる。より好ましくは、織物基布の表面に、織物に織り込んだマルチフィラメント糸を所々ループ状に突出させてループ状係合素子としたループ面ファスナーである。なかでも、織物にポリエステル系のマルチフィラメント糸からなるループ用糸を織り込み、所々織物表面から該ループ用糸をループ状に突出させたものが、ループが広がり、かつループ形状を保ちやすく、一方向フック面ファスナーと係合し易いことからもっとも好ましい。
本発明に用いられるループ面ファスナー(Y)としては、織物や編物からなる基布の表面に、基布に織り込んだ或いは編みこんだ糸をループ状に存在させた面ファスナーが代表例として挙げられる。より好ましくは、織物基布の表面に、織物に織り込んだマルチフィラメント糸を所々ループ状に突出させてループ状係合素子としたループ面ファスナーである。なかでも、織物にポリエステル系のマルチフィラメント糸からなるループ用糸を織り込み、所々織物表面から該ループ用糸をループ状に突出させたものが、ループが広がり、かつループ形状を保ちやすく、一方向フック面ファスナーと係合し易いことからもっとも好ましい。
このようなループ面ファスナー(Y)としては、ループ状係合素子を構成するマルチフィラメント糸が、10〜40dtexのフィラメントが5〜20本引き揃えられたトータル太さが150〜350dtexのマルチフィラメント糸であって、ループ状係合素子高さが1〜3mm、ループ状係合素子密度が30〜150個/cm2であるようなループ面ファスナーが好ましい(マルチフィラメントからなるループを1個として計算した場合)。そして、ループ面ファスナー(Y)の大きさとしては、用途にもよるが、一般的には2〜250cm2の範囲が好ましい。このようなループ面ファスナーの好適な具体例として、クラレファスニング(株)製面ファスナーB2790Yが挙げられる。
そして、本発明の帯状係止体において、帯状体(B)を帯状体(A)の分岐点(c)から先の部分を重ね合わせた場合に、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、帯状体(A)と帯状体(B)の向かい会う面とは反対側の面に取付けられていることが必要である。面ファスナー(a)と面ファスナー(b)がともに向かい合う面に取付けられている場合やともに向かい合う面と反対側の面に取付けられている場合には、図5や図6に示すような係合状態が得られず、高い係合力が得られない。
さらに、本発明の帯状係止体において、一方向フック面ファスナー(X)は、分岐点(c)方向への張力には係合力が発現しないが、その反対方向への張力には係合力が発現するように帯状体に取付けられている必要がある。なお、ここで言う分岐点(c)方向とは、帯状体をまっすぐにした場合の分岐点(c)の方向を意味している。一方向フック面ファスナー(X)が、分岐点(c)方向への張力には係合力が発現しないがその反対方向への張力には係合力が発現するように帯状体に取付けられていない場合には、フック面ファスナー(X)とループ面ファスナー(Y)を係合させても、帯状体にわずかでも張力がかかると係合が外れて、固定する機能を有さないこととなり、本発明の目的を達成できない。
図3および図4は、従来の帯状係止体を曲面使用した場合の模式図、すなわち分岐点(c)や分岐した帯状体が存在しない方式での曲面使用の実施態様の模式図であって、図3の場合には、一方向フック面ファスナー(X)とループ面ファスナー(Y)が一本の帯状体の同一面側に取付けられており、また図4の場合には、(X)と(Y)が反対面側に取付けられている場合である。いずれの場合も、力がかかると 図3と図4に示すように、浮きが生じ、剥がれることとなる。さらに図4に示すように、取付ける棒状体(C)が太い場合には、面ファスナーの端部に浮きが生じ、剥がれ易くなる。
一方、図5および図6は、本発明の帯状係止体を曲面使用した場合を示し、分岐点(c)から 一方向フック状面ファスナー(X)が取付けられた帯状体(B)とループ状面ファスナー(Y)が取付けられた帯状体(A)からなり、(X)の一方向フック状面ファスナーは、フック方向(すなわちステムの先端方向)が分岐点(c)に向くように取付けられている。したがって力がかかればしっかり係止し、また緩んだときは帯状体(A)が前述したように剛性による反発力または伸縮性による収縮力を有する点と帯状体(B)が帯状体(A)に追従するという効果を有する点から帯状体(B)の一方向フック状面ファスナー(X)が帯状体(A)のループ状面ファスナー(Y)に追従して外れにくい。さらに帯状体(B)も伸縮性の生地にすれば収縮力によりさらに追従性がよくなり一層好ましい。以上から、一方向フック状面ファスナー(X)とループ面ファスナー(Y)は、従来技術のように端部が剥がれることなく、向かい合う面のほぼ全てが係合していることから係合力が高くなる。また本発明の帯状係止体は、取付け支持部材(C)が太い径の棒状体であっても、一方向フック面ファスナーとループ面ファスナーは接している面が全て係合できるため、一方向フック面ファスナーの端部がループ面ファスナー面から浮き上がり剥離して十分な係合力が得られないという従来の一方向フック面ファスナーを用いた帯状体の問題点を解消できる。
また本発明は、取付け支持部材を有する被固定物に布帛またはシートを固定する方法であって、本発明の帯状係止体を、帯状体(A)および帯状体(B)が存在している側と反対の帯状係止体の端部を布帛またはシートの端部に固定し、帯状体(A)と帯状体(B)で取付け支持部材を挟み、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)を係合させることにより、布帛またはシートを帯状係止体を用いて取付け支持部材を有する被固定物に固定する方法方法であり、例えば、被固定物が乗物用座席の場合には、取付け支持部材を有する乗物用座席に布帛またはシートを固定する方法であって、本発明の帯状係止体を、帯状体(A)および帯状体(B)が存在している側と反対の帯状係止体の端部を布帛またはシートの端部に固定し、帯状体(A)と帯状体(B)で取付け支持部材を挟み、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)を係合させることにより、布帛またはシートを帯状係止体を用いて乗物用座席に固定することが可能である。さらに、本発明の帯状係止体を用いて、工事現場の養生シートを組み立て足場に固定するのに用いたり、テント地を支持枠に固定するのに用いたり、スクリーンを枠体に固定したりするのに用いることができる。
使用する巾が広くなれば、帯状体(A)自体が面ファスナー(a)の代わりになる不織布等全面係止機能のあるものを使えば、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)との位置決めの問題が少なくなり、さらに取付け容易になり好ましい。
使用する巾が広くなれば、帯状体(A)自体が面ファスナー(a)の代わりになる不織布等全面係止機能のあるものを使えば、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)との位置決めの問題が少なくなり、さらに取付け容易になり好ましい。
なかでも、自動車で代表される乗物用座席用クッション体を被覆する布製のカバー体を乗物用座席下のフレームや金属棒に固定するのに使用するのがもっとも好ましい。すなわち、乗物用座席用クッション体を被覆する布製のカバー体の端部に、本発明の帯状係止体の帯状体(A)の、面ファスナー(a)が取付けられているのと反対の端部を取り付け、乗物用座席下のフレームや金属棒を本発明の帯状係止体の帯状体(A)と帯状体(B)で挟み込み、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)を係合させて、該カバー体をクッション体上に展張固定するのに本発明の帯状係止体を用いるのが、本発明品の効果をもっともよく発現でき、しかも容易に取付けることができることから、本発明品の用途として特に好ましい。
(A):帯状体
(B):帯状体
(C):取付け支持部材
(a):ループ状面ファスナー
(b):一方向に係合する方向性フック状面ファスナー
(c):分岐点
(X):一方向に係合する方向性フック状面ファスナー
(Y):ループ状面ファスナー
(B):帯状体
(C):取付け支持部材
(a):ループ状面ファスナー
(b):一方向に係合する方向性フック状面ファスナー
(c):分岐点
(X):一方向に係合する方向性フック状面ファスナー
(Y):ループ状面ファスナー
Claims (4)
- 面ファスナー(a)を表面に有する帯状体(A)の長さ方向途中から、面ファスナー(b)を表面に有する帯状体(B)が分岐して存在している帯状係止体であって、以下の条件(1)〜(4)を同時に満足していることを特徴とする帯状係止体。
(1)帯状体(A)と帯状体(B)の分岐点(c)から分岐する帯状体(A)と帯状体(B)にそれぞれ面ファスナー(a)および面ファスナー(b)が存在していること、
(2)面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、実質的に一方向に係合力を発現するフック面ファスナー(X)であり、他方がフック面ファスナー(X)と係合可能なループ面ファスナー(Y)であること、
(3)帯状体(B)を帯状体(A)の分岐点(c)から先の部分に重ね合わせた場合に、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)のいずれか一方が、帯状体(A)と帯状体(B)の向かい会う面とは反対側の面に取付けられていること、
(4)面ファスナー(X)が、分岐点(c)方向への張力に対しては実質的に係合力が発現しないが、その反対方向への張力に対しては係合力が発現するように帯状体に取付けられていること、 - 帯状体(A)と帯状体(B)のいずれか一方または両方が伸縮性の基材で構成されている請求項1に記載の帯状係止体。
- 取付け支持部材を有する被固定物に布帛またはシートを固定する方法であって、請求項1または2に記載の帯状係止体を、帯状体(A)および帯状体(B)が存在している側と反対の帯状係止体の端部を布帛またはシートの端部に固定し、帯状体(A)と帯状体(B)で取付け支持部材を挟み、面ファスナー(a)と面ファスナー(b)を係合させることにより、布帛またはシートを帯状係止体を用いて取付け支持部材を有する被固定物に固定する方法。
- 布帛またはシートが乗物用座席を被覆するカバー体であり、取付け支持部材が乗物用座席下の座席フレームである請求項3に記載の取付け支持部材を有する被固定物に固定する方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP2012240307A JP2014087548A (ja) | 2012-10-31 | 2012-10-31 | 帯状係止体およびこれを用いた固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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|---|---|
| JP2014087548A true JP2014087548A (ja) | 2014-05-15 |
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ID=50790033
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| JP (1) | JP2014087548A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2019014324A (ja) * | 2017-07-05 | 2019-01-31 | 株式会社内藤ハウス | 救命装置 |
| CN109805513A (zh) * | 2019-03-06 | 2019-05-28 | 特步(中国)有限公司 | 一种扣带的制作工艺 |
| CN112118760A (zh) * | 2018-05-17 | 2020-12-22 | 可乐丽粘贴扣带株式会社 | 导电性面固定器及其制造方法 |
-
2012
- 2012-10-31 JP JP2012240307A patent/JP2014087548A/ja active Pending
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| CN112118760B (zh) * | 2018-05-17 | 2023-09-29 | 可乐丽粘贴扣带株式会社 | 导电性面固定器及其制造方法 |
| CN109805513A (zh) * | 2019-03-06 | 2019-05-28 | 特步(中国)有限公司 | 一种扣带的制作工艺 |
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