JP2014075650A - 複合アンテナ - Google Patents
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Abstract
【課題】小型でありながらVSWR特性が広帯域であり、複数の通信システムに対応可能で、インピーダンス整合、共振周波数の調整が可能なアンテナ及び携帯無線装置を提供する。
【解決手段】一端側が給電点Sに接続され他端側が開放端の第1アンテナエレメントBと、前記第1アンテナエレメントBと所定の間隔をもって近接して対向配置され、一端側が前記給電点Sに接続され他端側が開放端であって、長さが前記第1アンテナエレメントBよりも長い第2アンテナエレメントAとを備えた複合アンテナであって、前記第1アンテナエレメントBに流れる共振電流による直列共振モードと、前記第1アンテナエレメントBと前記第2アンテナエレメントAに流れる共振電流による並列共振モードで動作するが、前記第2アンテナエレメントAは直列共振モードで動作せず、前記直列共振モードによる第1共振の周波数は前記第2共振の周波数よりも高周波である。
【選択図】図1
【解決手段】一端側が給電点Sに接続され他端側が開放端の第1アンテナエレメントBと、前記第1アンテナエレメントBと所定の間隔をもって近接して対向配置され、一端側が前記給電点Sに接続され他端側が開放端であって、長さが前記第1アンテナエレメントBよりも長い第2アンテナエレメントAとを備えた複合アンテナであって、前記第1アンテナエレメントBに流れる共振電流による直列共振モードと、前記第1アンテナエレメントBと前記第2アンテナエレメントAに流れる共振電流による並列共振モードで動作するが、前記第2アンテナエレメントAは直列共振モードで動作せず、前記直列共振モードによる第1共振の周波数は前記第2共振の周波数よりも高周波である。
【選択図】図1
Description
本発明は、無線通信装置に用いられるアンテナに関し、特には複数の周波数帯で利用可能なマルチバンド対応の複合アンテナに関するものである。
携帯電話等の無線通信装置の急速な普及に応じて、複数の通信システムが使用され、利用する周波数帯域も多岐に亘るようになった。最近の携帯電話は国際ローミングに対応して国内外の通信システムに対応した複数の送受信帯域を利用可能としている。この様な場合、利用される通信システムの高周波回路毎にアンテナを用いることは、整合回路等のアンテナの周辺回路を含めて部品点数の増加を招き、無線通信装置が高価になるとともに、体積及び重量がともに増加してしまい、携帯用としては不適なものとなる。そこで、複数の通信システムに共通の給電点に接続可能であって、複数の通信システム(マルチバンド)に対応する小型のアンテナが検討されてきた。
無線通信装置に利用される通信システムは様々なので、ここではLTE帯、GSM850/900帯、DCS帯、PCS帯、UMTS帯に対応した携帯電話を例にとり説明する、LTE、GSMは商標あるいは登録商標である。各通信システムのアップリンク/ダウンリンク周波数帯は、704MHz〜960MHzの低周波数帯と1710MHz〜2170MHzの高周波数帯とに大別される。LTE Band17帯、GSM850/900帯を含む低周波数帯においては、その中心周波数(下限周波数と上限周波数の中間)は832MHzで、帯域幅は256MHzであり、比帯域幅は約30.8%[256MHz/832MHz]となる。DCS帯、PCS帯、UMTS Band1帯を含む高周波数帯において、その中心周波数は1940MHzで、帯域幅は460Hzであり、比帯域幅は約23.7%〔460MHz/1940MHz〕となる。周波数の関係を見れば、高周波数帯の通信システムは低周波数帯の通信システムの約2〜2.5倍となっている。周波数順に、LTE Band17帯で704〜746MHz、GSM850/900帯で824〜960MHz、DCS帯で1710〜1880MHz、PCS帯で1850〜1990MHz、及びUMTS帯では1920〜2170MHz帯の周波数帯であって、通信システムによっては周波数帯が一部重複する場合もある。
一般に、アンテナを構成するアンテナエレメント[放射素子、放射電極、放射線路とも呼ばれる]には、基本波モードの共振において基本周波数での共振電流と、高次波モードの共振として高次周波数での共振電流が生じる。前記共振周波数は実質的にアンテナエレメントの長さによって決まり、古典的なアンテナとして知られるモノポールアンテナは直列共振モードで動作し、基本波モードでは原理的には1/4波長で共振し、高次波モードでは基本モードの3倍、即ち3/4波長、で共振する。また、並列共振モードで動作するダイポールアンテナであれば、基本モードは1/2波長で共振し、高次モードは3/2波長で共振する。
この様なアンテナを複数の通信システムに対応させようとすると、基本波モードの共振を低周波数帯に設定すれば、高周波数帯は高次波モードの共振で対応することとなる。しかしながら、低周波数帯と高周波数帯との共振周波数は1:3の関係に無いので、単純にはマルチバンド化することは出来ない。また、アンテナ特性の一つであるVSWR(電圧定在波比)について、低周波数帯、あるいは高周波数帯をカバーするには周波数特性が狭いといった問題もあった。
この様な問題に対して、特許文献1には、複数のアンテナエレメントを用いてVSWR周波数特性を広帯域化する複合アンテナが開示されている。図10にその構成を示す。なお図中には特許文献1に示されていない電流分布I1〜I3を記す。これは後述する複合アンテナの動作を説明する為に付与した符号である。
この複合アンテナは、グランド面GNDに立設された要素200(以下、共通要素と呼ぶ場合がある)と、異なる長さで構成され前記要素200の一端側と接続された要素201,202(以下、水平要素と呼ぶ場合がある)を含み、共通要素200は要素204(以下、接地要素と呼ぶ場合がある)によって接地される。
要素200、201による第1アンテナエレメントで逆F型アンテナを構成し、要素200,202による第2アンテナエレメントで逆L型アンテナを構成し、各アンテナは共通の給電点Sを介して給電回路203と接続し、給電回路203からの給電により励振される。逆F型アンテナや逆L型アンテナは、周知の如く、モノポールアンテナを変形して低背化したものであって、どちらも直列共振モードで動作する。
長さを異ならせてアンテナエレメントを構成することで、例えば逆F型アンテナをGSM帯(低周波数帯)に対応させ、逆L型アンテナをDCS帯(高周波数帯)に対応させ、低周波数帯と高周波数帯の通信システムに対応可能な複合アンテナとしている。
また、各アンテナの共振周波数が僅かに異なる様に、例えば逆F型アンテナを周波数f1で共振させ、逆L型アンテナを周波数f2で共振させることで、VSWR周波数特性を広帯域化することも記載されている。この構成によれば、図11に示す様に、そのVSWR周波数特性は2つの共振が重なり合う双峰特性を呈し、もって単峰特性よりも広い周波数帯域で低VSWRとなる。なお、図中、符号αで示す様に、共振周波数f1,f2の間にVSWR波形が重ってVSWR特性が劣化する周波数帯が生じる。以下、その周波数帯を劣化ピーク部と呼ぶ。劣化ピーク部における見掛けのVSWRは、共振周波数f1,f2が離れると大きくなり、近づけば小さくなる。
特許文献2では、この様な複合アンテナにおいてVSWRが小さい場合であっても、放射効率が著しく劣化してしまい実用に適さないことを指摘している。放射効率の劣化の原因は明確にされていないが、劣化ピーク部が直接関係することを示している。
図12は特許文献2で例示された複合アンテナである。この複合アンテナは、基本的な構成を特許文献1で示した複合アンテナと同じくし、給電点sを介して給電回路203に接続された共通要素130から分岐し、開放端が同じ方向に向かう並設された水平要素110,120による2つの逆L型アンテナで構成されている。
図13のVSWR周波数特性に示す様に、複数のアンテナを近接した共振周波数で動作させるが、一方の逆L型アンテナを所望の周波数帯内の周波数で共振させ、他方の逆L型アンテナの共振を前記周波数帯外とし、且つ劣化ピーク部を前記周波数帯外とすることで、所望の周波数帯域内での放射効率の劣化を防ぐとともに、VSWR特性を広帯域化している。
図13のVSWR周波数特性に示す様に、複数のアンテナを近接した共振周波数で動作させるが、一方の逆L型アンテナを所望の周波数帯内の周波数で共振させ、他方の逆L型アンテナの共振を前記周波数帯外とし、且つ劣化ピーク部を前記周波数帯外とすることで、所望の周波数帯域内での放射効率の劣化を防ぐとともに、VSWR特性を広帯域化している。
前記複合アンテナは何れも複数のアンテナを直列共振モードで動作させるものだが、特許文献3には、直列共振モードと並列共振モードの両モードを利用して、複数の通信システムに対応した複合アンテナが開示されている。この複合アンテナの構成を図14に示す。
この複合アンテナは、要素A(A1、A2)、B、C、D、E、Fを含み、要素の組み合わせで複数のアンテナエレメントを構成する点で、引用文献1や引用文献2に記載された複合アンテナと同じであるが、直列共振モードの他に並列共振モードを利用する点で異なっている。
この複合アンテナは、要素A(A1、A2)、B、C、D、E、Fを含み、要素の組み合わせで複数のアンテナエレメントを構成する点で、引用文献1や引用文献2に記載された複合アンテナと同じであるが、直列共振モードの他に並列共振モードを利用する点で異なっている。
要素B、Eによる第1アンテナエレメントは第1周波数の1/2波長で並列共振し、要素A、B、Cによる第2アンテナエレメントは第2周波数の1/4波長で直列共振する。要素B、C、Dによる第3アンテナエレメントは第3周波数の1/2波長で並列共振し、要素A、Dによる第4アンテナエレメントは第4周波数の1/4波長で直列共振する。要素A2、D、Fによる第5アンテナエレメントは第5周波数の1/2波長で並列共振し、要素A1、Fは第6周波数の1/4波長で直列共振する。周波数の高低関係は、第1周波数<第2周波数<第3周波数<第4周波数<第5周波数<第6周波数の関係にあるように構成されている。
本発明者等は、複数の通信システムに適用可能なアンテナを開発するにあたり、図10に示した複合アンテナをモデルにして、その動作と問題点を検討した。以下、複合アンテナを送信用アンテナとして説明するが、アンテナには可逆性があるので、送信を受信、給電を受電等とし適宜読み替えることが出来る。
特許用文献1や特許文献2には直接の記載はないが、特許文献3に記載されるように、長さの異なるアンテナエレメントを用いた構成された複合アンテナは、原理的に一方の直列共振から他方の直列共振への遷移周波数に並列共振を生じることが知られている。
直列共振モードで動作する場合には、アンテナエレメントにはディファレンシャルモード電流が誘起し、並列共振モードの場合にはコモンモード電流が誘起される。各要素に分布する共振電流は、異なる3周波数において、単純化すればI1、I2、I3として示した矢印で示すように、3通りのアンテナエレメントに分布する。
直列共振モードで動作する場合には、アンテナエレメントにはディファレンシャルモード電流が誘起し、並列共振モードの場合にはコモンモード電流が誘起される。各要素に分布する共振電流は、異なる3周波数において、単純化すればI1、I2、I3として示した矢印で示すように、3通りのアンテナエレメントに分布する。
給電回路203に接続された共通要素200と、これに繋がる水平要素201で構成された第1アンテナエレメントは、共振周波数f1の1/4波長の長さに形成されている。直列共振モードで動作し、発生する共振電流は、開放端側で電流が最小となる電流分布I1となる。
給電回路203に接続された共通要素200と、これに繋がる水平要素202で構成された第2アンテナエレメントは、共振周波数f2の1/4波長の長さに形成されている。直列共振モードで動作し、発生する共振電流は開放端側で電流が最小となる電流分布I2となる。
共通要素200、水平要素201、202により構成された第3アンテナエレメントは並列共振モードで動作し、周波数f1と周波数f2の間の周波数f3で共振する。発生する共振電流は、開放両端側で電流が最小となるような電流分布I3となる。
給電回路203に接続された共通要素200と、これに繋がる水平要素202で構成された第2アンテナエレメントは、共振周波数f2の1/4波長の長さに形成されている。直列共振モードで動作し、発生する共振電流は開放端側で電流が最小となる電流分布I2となる。
共通要素200、水平要素201、202により構成された第3アンテナエレメントは並列共振モードで動作し、周波数f1と周波数f2の間の周波数f3で共振する。発生する共振電流は、開放両端側で電流が最小となるような電流分布I3となる。
直列共振モードでアンテナを動作させる場合、各要素で構成されるアンテナエレメントからだけではなくグランド面からも放射する様に設計される。例えば携帯電話では、筐体の金属部分からの放射を利用して、見かけ上のアンテナ体積を増して放射効率を向上する。一方、並列共振モードではアンテナエレメントに共振電流が流れるが、給電点やグランド面にはほとんど電流が流れない為、VSWR周波数特性が狭帯域と成りやすいことが知られている。
直列共振モードの場合には各アンテナエレメントにはディファレンシャルモード電流が誘起し、並列共振モードの場合にはコモンモード電流が誘起されるが、実際それらは周波数に応じて明確に分離されるわけでは無く単純でない。特に、2つの直列共振モードの共振周波数が近接する場合には、共振モードが移り変わる遷移周波数帯では、両モードの異なる位相の電流が複雑に混在し、互いに強め、あるいは弱め合う。この為、特許文献1の複合アンテナでは直列共振モードから並列共振モードへ遷移する周波数帯でVSWRがそれほど大きくない場合であっても放射効率が低下すると推察した。
この様な推察に基けば、例え特許文献2の様に劣化ピーク部αを使用周波数帯域外とし、低VSWRとなる周波数帯域を広帯域化しても、程度の差こそあれ、放射利得が劣化する領域が残ってしまうと考えられる。劣化ピーク部αを所定の周波数帯から除くには、2つの直列共振モードの共振周波数を大きく離間させることが必要であって、その場合にはVSWR特性の広帯域化は望めない。
特許文献3においても、2つの直列共振モードの共振周波数が近接する場合には、同様の理由で、直列共振モードから並列共振モードへ遷移する周波数帯では放射効率が低下すると考えられ、直列共振と並列共振を近接する周波数で設定することは困難であり、共振周波数の設定の自由度は制限されたものとなる。
またいずれの複合アンテナも、直列共振モードを利用するアンテナエレメントを同じ方向に伸長させるものであるため、基本モードにおけるアンテナエレメント間でのアイソレーションが得られ難く、更に、グランド面に流れる鏡像電流が同位相となる為に、一方のアンテナエレメントについて長さ他の設計変更を行うと、他方のアンテナエレメントのインピーダンスに影響して整合を乱し、かつ共振周波数も変動するためアンテナ設計を困難とする問題も残されていた。
本発明は、このような実情に鑑みて提案するものであり、小型でありながらVSWR特性が広帯域であり、複数の通信システムに対応可能で、インピーダンス整合、共振周波数の調整が可能なアンテナ及び携帯無線装置を提供することを目的とする。
本発明は、長さが異なる線状のアンテナエレメントを備え、基本波モードの共振として、一つの直列共振モードと一つの並列共振モードで利用可能な複合アンテナであって、対をなす第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントを有し、各アンテナエレメントは、その始端側が共通の給電点と接続し終端側が互いに開放されており、始端側から終端側に向って間隔をもって並んで延長して電界結合させ、直列共振モードで動作しない一方のアンテナエレメントを並列共振モードの共振周波数調整手段としたことを特徴とする複合アンテナである。
複数のアンテナエレメントを近接して対向させて電界結合させると、複合アンテナの基本モードでの共振は、各アンテナエレメントによる二つの直列共振モードの内の一方のディファレンシャル電流が弱まり、一つの直列共振モードの共振と一つの並列共振モードの共振となる。本発明においては、直列共振モードで動作しない一方のアンテナエレメントを並列共振モードの共振周波数調整手段とすることで、直列共振モードの共振へ影響を与えずに並列共振モードの共振周波数を調整することが出来る。
本発明においては、対をなすアンテナエレメントの終端側にエレメント間隔が狭められた対向部を設けて、始端側と終端側とでエレメント間に生じる電界結合を異ならせるのが好ましい。終端側の結合を強めることで、対をなすアンテナエレメントの内、長さが相対的に短い第1アンテナエレメントによる直列共振モードと、第1及び第2アンテナエレメントによる並列共振モードで動作する。この場合の共振周波数は、並列共振モードの共振が直列共振モードの共振よりも低周波数側に現れる。そして、相対的に短い方のアンテナエレメントを、直列共振モードの共振周波数調整手段とすることが出来る。
本発明の複合アンテナによれば、近接する周波数に同じ共振モードの共振が立たない為、アンテナエレメント間でのアイソレーションを考慮する必要が無く、また給電回路とのインピーダンス整合や共振周波数の設定も容易となる。
また本発明は、一端側が給電点に接続され他端側が開放端の第1アンテナエレメントと、前記第1アンテナエレメントと所定の間隔をもって近接して対向配置され、一端側が前記給電点に接続され他端側が開放端であって、長さが前記第1アンテナエレメントよりも長い第2アンテナエレメントとを備えた複合アンテナであって、前記第1アンテナエレメントに流れる共振電流による直列共振モードと、前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントに流れる共振電流による並列共振モードで動作するが、前記第2アンテナエレメントは直列共振モードで動作せず、前記直列共振モードによる第1共振の周波数は前記並列共振モードによる第2共振の周波数よりも高周波であることを特徴とする複合アンテナである。
本発明においては、前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントの開放端側を給電点側に向って折り返して構成しても良い。この様な構成によれば、携帯電話等の筐体内といった限られた空間にも収めることが容易となる。
本発明においては、更にアンテナエレメントを増やして構成するのが好ましい。追加される第3アンテナエレメントは、第1及び第2アンテナエレメントと同様に一端側が給電点に接続され他端側が開放端となり、かつ長さを短く構成して直列共振モードで動作させるが、第3アンテナエレメントによる第3共振の周波数は、前記第2共振の周波数の2倍よりも高い周波数に設定される。
本発明によれば、小型でありながらVSWR特性が広帯域であり、複数の通信システムに対応可能で、インピーダンス整合、共振周波数の調整が可能な複合アンテナ及び携帯無線装置を提供することを目的とする。本発明の複合アンテナを用いた無線装置は、小型であるとともに、複数の通信システムが利用可能とする。
本発明の複合アンテナについて説明する前に、その基礎となった複合アンテナについて図7を用いて説明する。この図は、複合アンテナの電磁界シミュレーションモデルを表す図である。縦Lmm×横Wmm×厚みTmmの矩形の基板の上側辺に沿ってアンテナが構成されるものであって、アンテナエレメントが設けられる部分以外はグランド面GNDが形成されている。グランド面GNDと略平行に、かつ同方向に間隔Gをもって延びる水平要素aと要素b(b1,b2)と、給電回路203と接続する共通要素c(c1,c2)と要素bを接地する要素dを備える。
縦1100mm×横600mm×厚み0.6mmの誘電体基板をベースにし、図面において上側辺側のグランド面が形成されない領域を備え、前記領域の一方の主面側にアンテナを配置するモデルである。基板300は比誘電率εr=4.5、誘電損失(誘電正接)tanδ=0.005の樹脂材を用いている。また、各要素は幅1mm×厚み0.15mmで銅のストリップ線路の一体物としている。図中、アルファベット小文字符号で示した各要素の長さはその中心線に基づく。なお、間隔Gは要素の幅を含まない。ここで示した複合アンテナは要素a,c1,c2で構成されるアンテナエレメントAと、要素b1、b2、c2で構成されるアンテナエレメントBと、要素a,c1,b1,b2で構成されるアンテナエレメントCとでなる、3つのアンテナを組み合わせた構成となっている。なお、L1=83mm、L2=87mm、W=1.5mmである。
(検討1)
この様な条件に基づくシミュレーションによる検証条件を表1に、結果を表2及び表3に纏める。また、図8には条件2におけるVSWR周波数特性を示す。本検討では、グランド面GNDに近い側のアンテナエレメントBを短く、遠い側のアンテナエレメントAを長く構成している。
この様な条件に基づくシミュレーションによる検証条件を表1に、結果を表2及び表3に纏める。また、図8には条件2におけるVSWR周波数特性を示す。本検討では、グランド面GNDに近い側のアンテナエレメントBを短く、遠い側のアンテナエレメントAを長く構成している。
表2に基本波モードにおける共振周波数と共振モードを示す。共振周波数はVSWR周波数特性が底値を示すピーク周波数とし、周波数帯域は共振周波数を含むVSWR≦3の帯域を示し、VSWR が3を超える場合には符号*で示している。また表3には高次波モードにおける共振周波数と共振モードを示す。
共振モードは、各アンテナエレメントに誘起された電流の分布とその強度、及びバランスに基づいて決定している。例えば、直列共振とは一方のアンテナエレメントに優勢的に共振電流が流れる場合とし、並列共振とは両方のアンテナエレメントに均等な電流強度の共振電流が流れる場合とした。なお、電流分布では両方のアンテナエレメントに共振電流が流れるが、電流強度に明確な差が生じる場合がある。この様な状態を並列共振と直列共振が混在する状態(共振混在状態)として、直列>並列として表中に示す。
本発明者等の電磁界シミュレーションを用いた検討結果によれば、基本波モードにおいて、アンテナエレメントAの直列共振が現れるが、アンテナエレメントAよりも短いアンテナエレメントBには直列共振に基づく共振電流が誘起され難くなって高周波数側の直列共振が発現せず、結果、基本波モードの共振は、低周波側の直列共振(f1)と、前記直列共振よりも高周波側のアンテナエレメントCによる並列共振(f2)のみとなった(条件1,2)。また、VSWR周波数特性は、並列共振モードよりも直列共振モードによる共振が広帯域であり、高周波f2側の共振の帯域が狭くなるに従い、直列共振モードによる共振は広帯域となった。
要素間の間隔Gが広くなるほどに、基本波モードおける高周波f2側の並列共振は、そのVSWR周波数特性の帯域が大きく減少して、両方のアンテナエレメントに共振電流が流れるが、アンテナエレメントB側の電流強度が強まる不安定な電流分布となった(条件3)。
高次波モードにおいては、低周波側の直列共振(f3)と、前記直列共振よりも高周波側のアンテナエレメントCによる並列共振(f4)が生じた(条件1,3)。条件1ではVSWRが3以下の周波数帯が3.06GHz〜3.56GHzであるので、表3中のf3周波数帯域、f4周波数帯域は、前記周波数帯に現れる劣化ピーク部を基準として2周波数帯に分けて示した。
この様な複合アンテナの共振状態は、従来知られている様な直列共振−並列共振−直列共振の順で生じる共振モードとは異なる。要素相互の結合の度合いや、共振周波数が近接することが影響していると考えられる。
また、VSWR周波数特性の帯域幅を考慮すれば、この様な複合アンテナをそのまま利用するのは難しい。更に共振混在状態(条件3)でアンテナエレメントBの電流分布が強く現れる場合は、直列共振モードを利用する2つのアンテナエレメントを同じ方向に伸長させる場合と同様に、一方のアンテナエレメントについて長さ他の設計変更を行うと、他方のアンテナエレメントのインピーダンスに影響して整合が乱れた。
また、VSWR周波数特性の帯域幅を考慮すれば、この様な複合アンテナをそのまま利用するのは難しい。更に共振混在状態(条件3)でアンテナエレメントBの電流分布が強く現れる場合は、直列共振モードを利用する2つのアンテナエレメントを同じ方向に伸長させる場合と同様に、一方のアンテナエレメントについて長さ他の設計変更を行うと、他方のアンテナエレメントのインピーダンスに影響して整合が乱れた。
(検討2)
本検討では、グランド面GNDに近い側のアンテナエレメントBを長く、遠い側のアンテナエレメントAを短く構成した。シミュレーションによる検証条件を表3に、結果を表4に纏める。また、図9には条件6におけるV.S.W.R特性を示す。
複合アンテナのシミュレーションの条件を表す図である。
本検討では、グランド面GNDに近い側のアンテナエレメントBを長く、遠い側のアンテナエレメントAを短く構成した。シミュレーションによる検証条件を表3に、結果を表4に纏める。また、図9には条件6におけるV.S.W.R特性を示す。
複合アンテナのシミュレーションの条件を表す図である。
本構成の複合アンテナも検討1の複合アンテナと同様な共振モードが現れ、アンテナエレメントBの直列共振が現れるが、アンテナエレメントBよりも短いアンテナエレメントAには直列共振に基づく共振電流が誘起され難くなって高周波数側の直列共振が発現せず、基本モードの共振は、アンテナエレメントBによる低周波側の直列共振モードと、アンテナエレメントCによる前記直列共振モードよりも高い共振周波数の並列共振モードの2モードとなった。VSWR周波数特性も同様に、並列共振モードによる共振よりも直列共振モードによる共振が広帯域となったが、直列共振モードによる共振は検討1よりも狭帯域であり、並列共振モードによる共振は検討1よりも広帯域であった。また、要素の間隔Gが狭まるに従って、直列共振の帯域が狭まり、直列共振の帯域は広がった。また高次波モードにおける共振も前記条件1と同様な、アンテナエレメントBによる直列共振とアンテナエレメントCによる並列共振が生じ、VSWRが3以下の周波数帯は450MHz〜530MHzであった。
基本波モードにおける共振周波数f1,f2は、アンテナエレメントA及びアンテナエレメントBの長さによって設定されるが、一方のアンテナエレメントで直列共振モードでの共振が生じないことから、アンテナエレメントの長さ調整を他方のアンテナエレメントの影響を考慮する必要が無く行え、容易に低周波側の共振周波数f1を決定することが出来る。直列共振モードでの共振周波数を変更する場合には、共振電流が誘起されるアンテナエレメントの長さを変えれば良い。また、並列共振モードでの共振周波数を変更する場合には、直列共振モードで共振電流が誘起されないアンテナエレメントの長さを変えれば良く、共振周波数を独立して容易に調整することが出来る。基本波モードの共振周波数の変更が行われると、それに応じて高次波モードにおける共振周波数f3,f4も増減し変化する。
本検討において得られた複合アンテナは、基本波モード、高次波モードにおけるVSWR周波数特性が広く実用的である。しかしながら、低周波側のLTE Band17帯を直列共振モードで、周波数帯が高周波側のGSM850/900帯を並列共振モードで対応可能か検討すると、LTE Band17帯は、その周波数帯域が42MHzと狭く、VSWR周波数特性が広帯域の直列共振モードの周波数帯域を利用すれば十分に対応することが出来るが、GSM850/900帯は周波数帯域が136MHzであり、並列共振モードで得られるVSWR周波数特性の帯域が狭く、VSWRを3以下として見ると、その周波数帯はGSM850/900帯の周波数帯域を満足できない。
要素の間隔Gを狭めるほどに、並列共振モードによるVSWR周波数特性が狭帯域となり、他方、直列共振モードによるVSWR周波数特性が広帯域となる関係にあるので、要素間の間隔Gを狭めて、並列共振モードのVSWR周波数特性の広帯域化を図ることは可能であるけれども、直列共振モードによるVSWR周波数特性の狭まりに対して、並列共振モードによるVSWR周波数特性の広がりは小さい。
また条件8のVSWR周波数特性であれば、LTE Band17帯及びGSM850/900帯の帯域幅(256MHz)を満足することは可能であるが、実際に無線通信装置に搭載される場合を想定すれば、他の構成部品との干渉による寄生リアクタンスの影響等により共振周波数が変動する場合があり、外乱による共振周波数の変動を含めて、直列共振モードでカバーする周波数帯域は十分とは言えない。そもそも間隔Gを広めるほどアンテナの小型化を阻害してしまい、小型の無線通信装置に用いるには不適となる。
また条件8のVSWR周波数特性であれば、LTE Band17帯及びGSM850/900帯の帯域幅(256MHz)を満足することは可能であるが、実際に無線通信装置に搭載される場合を想定すれば、他の構成部品との干渉による寄生リアクタンスの影響等により共振周波数が変動する場合があり、外乱による共振周波数の変動を含めて、直列共振モードでカバーする周波数帯域は十分とは言えない。そもそも間隔Gを広めるほどアンテナの小型化を阻害してしまい、小型の無線通信装置に用いるには不適となる。
(検討3)
そこで本発明者らは、2つの共振モードを利用した複合アンテナについて更に検討を進め、低周波数帯域を相対的に狭い並列共振モードで対応し、高周波数帯域が相対的に広い直列共振モードで対応な複合アンテナについて鋭意研究を重ねた。
その結果、アンテナエレメントの同方向に延びる要素の間隔を、給電回路側で広くして結合を相対的に始端(給電回路)側で疎とし、終端(開放端)側で狭くして開放端側で密とすることで、低周波数側の直列共振が消えるが高周波数側の直列共振が現れて、結果、基本波モードの共振は、直列共振モードと、前記直列共振モードよりも低い共振周波数帯に現れる並列共振モードの2モードとなることを見出した。
そこで本発明者らは、2つの共振モードを利用した複合アンテナについて更に検討を進め、低周波数帯域を相対的に狭い並列共振モードで対応し、高周波数帯域が相対的に広い直列共振モードで対応な複合アンテナについて鋭意研究を重ねた。
その結果、アンテナエレメントの同方向に延びる要素の間隔を、給電回路側で広くして結合を相対的に始端(給電回路)側で疎とし、終端(開放端)側で狭くして開放端側で密とすることで、低周波数側の直列共振が消えるが高周波数側の直列共振が現れて、結果、基本波モードの共振は、直列共振モードと、前記直列共振モードよりも低い共振周波数帯に現れる並列共振モードの2モードとなることを見出した。
図1は、本発明の一実施態様の複合アンテナのシミュレーションの条件を表す図である。検討1、2での複合アンテナとの相違は、アンテナエレメントの一部をクランク状に屈曲させて、アンテナエレメントの間隔を、給電側の間隔G2と開放端側の間隔G1とで異ならせて、G2<G1とする点である。
シミュレーションによる検証条件を表6に、結果を表7、8に纏める。また、図2には条件9におけるVSWR周波数特性を示す。
表7に基本波モードにおける共振周波数と共振モードを示す。共振周波数はVSWR周波数特性が底値を示すピーク周波数とし、周波数帯域は共振周波数を含むVSWR≦3の帯域を示す。また表8には高次波モードにおける共振周波数と共振モードを示す。なお表8中のf3周波数帯域、f4周波数帯域も検討1と同じく、前記周波数帯に現れる劣化ピーク部を基準として2周波数帯に分けて示した。
電磁界シミュレーションを用いた検討結果によれば、基本波モードにおいて、アンテナエレメントAの直列共振に基づく共振電流が誘起され難くなり、他方、アンテナエレメントAよりも短いアンテナエレメントBには直列共振に基づく共振電流が誘起される点が検討1,2と異なる。
共振周波数f1,f2は、アンテナエレメントA及びアンテナエレメントBの長さによって設定することが出来、相対的に長いアンテナエレメントAで直列共振モードでの共振が生じないことから、その長さによって容易に低周波側の並列共振モードの共振周波数f1を決定することが出来る。直列共振モードでの共振周波数を変更する場合には、共振電流が誘起されるアンテナエレメントBの長さを変えれば良い。
共振周波数f1,f2は、アンテナエレメントA及びアンテナエレメントBの長さによって設定することが出来、相対的に長いアンテナエレメントAで直列共振モードでの共振が生じないことから、その長さによって容易に低周波側の並列共振モードの共振周波数f1を決定することが出来る。直列共振モードでの共振周波数を変更する場合には、共振電流が誘起されるアンテナエレメントBの長さを変えれば良い。
条件9と条件11とでは、アンテナエレメントの開放端側で近接して対向する部分が異なり、条件9であれば間隔G2=0.5mmで対向する長さは10mm、条件11であれば30mmとなっている。対向する長さが長ければ、並列共振のVSWR周波数特性の帯域が広がり、直列共振のVSWR周波数特性は狭くなった。また、並列共振の周波数帯域が広がりに比較し、直列共振の周波数帯域の狭まりが著しい傾向であった。
また条件9と条件10とでは、アンテナエレメントの間隔G2が異なる。間隔G2が狭くなると並列共振モードの共振周波数が低下し、またVSWR周波数帯域が狭帯域と成るが、他方、直列共振モードの共振周波数も低下するが、VSWR周波数帯域は広がった。
また条件9と条件10とでは、アンテナエレメントの間隔G2が異なる。間隔G2が狭くなると並列共振モードの共振周波数が低下し、またVSWR周波数帯域が狭帯域と成るが、他方、直列共振モードの共振周波数も低下するが、VSWR周波数帯域は広がった。
本検討において得られた複合アンテナのVSWR周波数特性は、並列共振モードによるVSWR周波数特性が狭帯域となり、他方、直列共振モードによるVSWR周波数特性が広帯域となる関係にあるが、条件9の周波数帯域であれば、低周波側のLTE Band17帯を並列共振モードで、周波数帯が高周波側のGSM850/900帯を直列共振モードで十分に対応可能であった。
高次波モードにおいても基本波モードでの共振と同様に、アンテナエレメントCによる並列共振が低周波側に生じ、高周波側にはアンテナエレメントBによる直列共振が生じるが、アンテナエレメントの結合を部分的に異ならせ、開放端側で密結合させる場合には、エレメント間の間隔Gの多少や、近接対向させるエレメントの長さ等の条件によって、高次モードで生じる共振のモードが異なる場合があった。例えば、条件10においては基本波モードでの共振と異なり、アンテナエレメントAによる低周波側の直列共振(f3)と、前記直列共振よりも高周波側のアンテナエレメントCによる並列共振(f4)が生じた。また、アンテナエレメントAによる低周波側の直列共振(f3)と、前記直列共振よりも高周波側のアンテナエレメントBによる直列共振(f4)が生じる場合もあった。この様に、高次波モードの共振は様々であるものの、VSRW周波数帯域は300MHzを超えて比較的広帯域な共振が得られ、また、放射効率が著しく劣化してしまう様なことも無かった。
(検討4)
図3は本発明の他のアンテナのシミュレーションの条件を表す図である。図1で示したアンテナとの相違は、実長の長い方のアンテナエレメントを、相対的に実長が短いアンテナエレメントよりも、グランド面GNDに近づけて配置する点である。この様な条件に基づくシミュレーションによる検証条件を表9に、結果を表10に纏める。また、図4には条件11におけるV.S.W.R特性を示す。
図3は本発明の他のアンテナのシミュレーションの条件を表す図である。図1で示したアンテナとの相違は、実長の長い方のアンテナエレメントを、相対的に実長が短いアンテナエレメントよりも、グランド面GNDに近づけて配置する点である。この様な条件に基づくシミュレーションによる検証条件を表9に、結果を表10に纏める。また、図4には条件11におけるV.S.W.R特性を示す。
検討4の場合も検討3と同様に、基本波モードにおいて長さの短いアンテナエレメントに直列共振に基づく共振電流が誘起され、他方、相対的に高周波数側の直列共振が現れず、その結果、並列共振、直列共振の周波数順で共振が生じた。また検討4のVSWR周波数特性は、検討3の場合と比較して広帯域であり、条件12,13の共振モードでは、周波数帯が低周波側のLTE Band17帯を並列共振モードで、周波数帯が高周波側のGSM850/900帯を直列共振モードで対応することが十分に可能となる。また、高次波モードでの共振は、条件にもよるが、専ら基本波モードでの共振と同様に、アンテナエレメントCによる並列共振が低周波側に生じ、高周波側にはアンテナエレメントBによる直列共振が生じ、VSWR周波数帯域は400MHzを超えて広帯域であった。
以下本発明に係る複合アンテナについて詳細に説明する。図5は複合アンテナの構成例を説明する為の図である。この複合アンテナ1はLTE Band17帯、GSM850/900帯、DCS帯、PCS帯、UMTS帯、LTE Band7帯に対応した携帯電話用の複合アンテナとして構成されている。LTE Band7帯のアップリンク/ダウンリンク周波数帯は2500MHz〜2690MHzである。
この複合アンテナは、外形寸法が、幅Wa10mm、長さWb46.5mm、高さWc6.5mmであり、ポリカーボネート樹脂により支持されたリン青銅からなる厚み0.1mmの導体薄板で構成されている。図中、ポリカーボネート樹脂による構成部分の外形を破線で示し、かつ複合アンテナの実装状態が理解しやすい様に透過して示す。
銅張両面導体基板(ガラスエポキシ基板)でなるプリント回路基板1に立設され、接続点(給電点)を介して3つのアンテナエレメントel1、el2、el3が給電回路と接続する。アンテナエレメントel1、el2、el3の一端は開放端となっている。プリント回路基板600は、複合アンテナ1と重なる部位にはグランドパターンは形成されていない。以下説明においてその構造を明確にするように、複合アンテナが実装されるプリント回路基板600を基準に、X軸、Y軸、Z軸を取る。
アンテナエレメントは単一の導体からなり屈曲して構成されている。プリント回路基板600からZ方向に立ち上がる要素501は、複合アンテナの第一長手側面に設けられ、一端側が給電回路と接続する給電点Sと接続する。立ち上がった側の端は、プリント回路基板600に対して水平部分となる複合アンテナの上面に位置し、Y軸方向に延びる要素502と繋がる。更に要素502は上面にあって屈曲し、X軸方向にプリント回路基板600のグランド面と平行に延びる要素503と繋がって、アンテナエレメントel3を構成する。
複合アンテナの上面にある要素502から、X軸方向であって前記要素503とは逆方向に延びる要素510が分岐する。前記要素510は複合アンテナの第一短手側面に至り、立ち下がってZ方向に延び要素531と繋がる。更に要素531は前記第一短手側面において下面近傍に至って屈曲し、Y軸方向であって給電点Sから遠ざかって、前記第一長手側面と対向する第二長手側面に向って延びる要素532と繋がる。前記要素532は、前記第二長手側面の下端であって、前記第一短手側面側から前記第一短手側面と対向する第二短手側面側に至る間にX方向に延びる要素533と繋がる。前記要素533の端部側は前記第二長手側面において屈曲し、立ち上がってZ方向に延びる要素534と繋がる。前記要素534は上面に至り、前記上面にてY方向であってグランド面に向って延びる要素535と繋がる。前記要素535は更に上面にあって屈曲し、X軸方向にプリント回路基板600のグランド面と平行に延びて給電点Sに近づく要素536と繋がって、アンテナエレメントel2を構成する。
複合アンテナの上面にある要素510からY軸方向に第二長手側面に向って分岐する要素505は、前記第二長手側面において立ち下がってZ方向に延び要素521と繋がる。更に要素521は前記第二長手側面において要素533の近傍に至って屈曲し、前記第一短手側面側から第二短手側面側に至る間でアンテナエレメントel2を構成する前記要素533と平行に間隔をもってX方向に延びる要素522と繋がる。前記要素522の端部側は前記第二長手側面において屈曲し、立ち上がってZ方向に前記要素534と平行に間隔をもって近接し、立ち上がってZ方向に延びる要素523と繋がる。前記要素523は上面に至り、前記上面にてY方向であってグランド面に向って延びる要素524と繋がる。前記要素524は更に上面にあって屈曲し、X軸方向にプリント回路基板600のグランド面と平行に延びて給電点Sに近づく要素525と繋がって、アンテナエレメントel1を構成する。
複合アンテナの上面にある要素510からY軸方向に第一長手側面に向って分岐する要素506は、前記第一長手側面において立ち下がってZ方向に延び、プリント回路基板600のグランドパターンGNDと接続する要素540と繋がる。この様な構成によって、逆Fアンテナ構造、逆Lアンテナ構造のアンテナを複合した。
各アンテナエレメントel1、el2は同じ方向に伸び、複数箇所で折り曲げられた後、端部は給電点側に向う。その長さは、アンテナエレメントel1が77.5mm、アンテナエレメントel2が81.5mmである。アンテナエレメントel1を構成する要素524,525はアンテナエレメントel2を構成する要素535,536と平行に間隔をもって近接し、もって、アンテナエレメントel1とアンテナエレメントel2は、第二長手側面と上面で近接して電界結合し、給電点側のアンテナエレメントel1の要素521、522とアンテナエレメントel2の要素531、532,533とは異なる側面に遠ざけて設けられており、当該部位での電界結合が弱められている。本実施例においてはアンテナエレメントが近接する開放端部側の間隔を0.5mmとし、他の部位では1.5mm以上の間隔とした。
アンテナエレメントel3は、アンテナエレメントel1とアンテナエレメントel2の開放端部側に向かって延長して形成される。その長さを30.5mmである。その開放端部はアンテナエレメントel1に3方囲まれた領域にあり、隣り合うアンテナエレメントel1の干渉を減じるように1.9mm以上の間隔をもって対向している。
得られた複合アンテナについて電流分布を確認したところ、基本波モードの共振として、アンテナエレメントel1とアンテナエレメントel2の並列共振による第1共振がLTE Band17帯に、アンテナエレメントel1の直列共振による第2共振がGSM850/900帯に、アンテナエレメントel3の直列共振による第3共振がLTE Band7帯に有り、高次波モードの共振として、アンテナエレメントel1とアンテナエレメントel2の並列共振による第4共振をDCS/PCS帯に、アンテナエレメントel1の直列共振による第5共振をUMTS帯に得た。
複合アンテナを50オームの同軸ケーブルを介してネットワークアナライザに接続し、VSWR特性を測定した。図6に600MHz〜2.200MHzにおけるVSWR周波数特性を示す。本発明の複合アンテナによれば、各共振が各送受信系の帯域内において発現し、かつVSWR値が3以下である周波数帯域は、各送受信系の帯域をカバーするのが分かる。
1 複合アンテナ
501,502,503,504,504,506,521,522,523,524,525,531,532,533,534,535,536,540 要素
203 給電回路
300、600 基板、プリント回路基板
el1、el2、el3 アンテナエレメント
S 給電点
501,502,503,504,504,506,521,522,523,524,525,531,532,533,534,535,536,540 要素
203 給電回路
300、600 基板、プリント回路基板
el1、el2、el3 アンテナエレメント
S 給電点
Claims (7)
- 長さが異なる線状のアンテナエレメントを備え、基本波モードの共振として、一つの直列共振モードと一つの並列共振モードで利用可能な複合アンテナであって、
電界結合する第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントを有し、各アンテナエレメントは、その始端側が共通の給電点と接続し終端側が互いに開放されており、始端側から終端側に向って間隔をもって並んで延長し、
直列共振モードで動作しない一方のアンテナエレメントを並列共振モードの共振周波数調整手段としたことを特徴とする複合アンテナ。 - 請求項1に記載の複合アンテナであって、
対をなす第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントの終端側にエレメント間隔が狭められた対向部を設けたことを特徴とする複合アンテナ。 - 請求項2に記載の複合アンテナであって、
並列共振モードの共振周波数が、直列共振モードの共振周波数よりも低いことを特徴とする複合アンテナ。 - 請求項2又は3に記載の複合アンテナであって、
対をなす第1アンテナエレメントと第2アンテナエレメントの内の、相対的に短い方のアンテナエレメントが直列共振モードで動作し、それを直列共振モードの共振周波数調整手段としたことを特徴とする複合アンテナ。 - 一端側が給電点に接続され他端側が開放端の第1アンテナエレメントと、前記第1アンテナエレメントと所定の間隔をもって近接して対向配置され、一端側が前記給電点に接続され他端側が開放端であって、長さが前記第1アンテナエレメントよりも長い第2アンテナエレメントとを備えた複合アンテナであって、
前記第1アンテナエレメントに流れる共振電流による直列共振モードと、前記第1アンテナエレメントと前記第2アンテナエレメントに流れる共振電流による並列共振モードで動作するが、前記第2アンテナエレメントは直列共振モードで動作せず、
前記直列共振モードによる第1共振の周波数は前記並列共振モードによる第2共振の周波数よりも高周波であることを特徴とする複合アンテナ。 - 請求子1乃至5のいずれかに記載の複合アンテナであって、
前記アンテナエレメントの開放端側が給電点側に向って折り返されたことを特徴とする複合アンテナ。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の複合アンテナであって、
対をなす第1アンテナエレメント及び第2アンテナエレメントよりも長さが短く、一端側が前記給電点に接続され他端側が開放端の第3アンテナエレメントを備え、その共振周波数は前記直列共振モードの共振周波数の2倍よりも高い周波数であることを特徴とする複合アンテナ。
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Citations (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012019281A (ja) * | 2010-07-06 | 2012-01-26 | Toshiba Corp | アンテナ装置、及び無線装置 |
| JP2012169805A (ja) * | 2011-02-14 | 2012-09-06 | Hitachi Metals Ltd | マルチバンドアンテナ |
-
2012
- 2012-10-03 JP JP2012220873A patent/JP2014075650A/ja active Pending
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