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JP2014074264A - 耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造およびこれを用いた構造物 - Google Patents

耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造およびこれを用いた構造物 Download PDF

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JP2014074264A JP2012207400A JP2012207400A JP2014074264A JP 2014074264 A JP2014074264 A JP 2014074264A JP 2012207400 A JP2012207400 A JP 2012207400A JP 2012207400 A JP2012207400 A JP 2012207400A JP 2014074264 A JP2014074264 A JP 2014074264A
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concrete
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sound insulation
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Shunichi Igarashi
俊一 五十嵐
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Abstract

【課題】鉄筋コンクリート材が地震により壊されてしまうのを効果的に阻止できる耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造およびこれを用いた構造物の提供。
【解決手段】鉄筋13の外側にかぶり層15が形成されるように鉄13筋周りにコンクリート14を打ち込んでなる既設または新設の鉄筋コンクリート材12を被覆対象部材11とし、かぶり層15には、耐損傷性と耐久性とを付与すべく、その表面15aに塗布されたウレタン系の高靱性接着剤31を介してポリエステル繊維を織成してなる高延性材21を設置した。また、高延性材21を断熱機能と遮音・防音機能とにも富む織成構造にして、断熱性と遮音性とをさらに付与することもできる。さらに、高延性材21の表面21aには、より優れた断熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも併せ持つ断熱セラミック塗布材41を塗布してもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、構築物を構成している鉄筋コンクリートにおけるかぶり部位の劣化やひひび割れを効果的に防ぐことができる耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造およびこれを用いた構造物に関する技術である。
鉄筋(鉄骨)コンクリート(本明細書では、単に「鉄筋コンクリート」という。)は、コンクリートの内部に鉄筋(鉄骨を含む。以下同じ。)埋め込んだ大量生産可能でメンテナンスフリーな建築材料であるとして、大地震でも破壊して人を傷付けることはないと信じられ、世界中の都市とインフラとを形作ってきた。
ところで、コンクリートは、砂と砂利と水とセメントとを原料とするものであり、押されてもなかなか潰れないものの、引っ張られるとひびがはいり、ばらばらになったり、ずれて壊れてしまう性質がある。
このため、コンクリートは、鉄筋を埋め込んだ鉄筋コンクリートとして使用することで、引張力に対する抵抗力が付与され、ひびの入ったコンクリートがばらばらになるのを抑えることができるとされてきた。
一方、鉄材は、むき出しにした状態にしておくと、錆びてぼろぼろになるので、その表面を保護する必要があるほか、押されると曲がって抵抗力が急になくなって座屈という現象をおこすので、これを防止する必要もある。さらに、コンクリートと鉄とが一体として働くためには、鉄とコンクリートとの間で力を伝えること(付着)が必要である。
このため、基準書等では、鉄筋の周りをコンクリートで覆うことが規定されており、通常の条件であれば、4cmほどの厚さが必要であると定められている。このような4cmほどの厚さのコンクリート部分は、かぶりコンクリート、あるいは単に「かぶり」と称されている(以下、本明細書では、「かぶり層」という。)。
すなわち、上記したかぶり層には、鉄筋が入っていないので、引張力に抵抗できないという構造的な弱点がある。このため、大きな地震で繰り返し引張力を受ければ、かぶり層はひびだらけになり崩落する。また、かぶり層は、地震がこなくても、乾燥・温度変化、あるいはアルカリ骨材反応などの異常反応で崩落するし、仮に崩落しなくても老朽化や中小の地震で劣化して強度が落ちると、鉄との間で力を伝える能力(付着力)も落ちる。
このため、鉄筋コンクリートで造った柱や梁は、いくら太くても、また、内部に大量の鉄筋や鉄骨を入れてあっても、結局のところ、4cm程度の厚さのかぶり層の存在でその耐久性と耐震性とが決まってしまうことになる。つまり、従来から存在する鉄筋コンクリートは、かぶり層が劣化・崩落すれば、その全体が崩壊することが避けられない宿命にあるといえる。
しかも、鉄は、一旦曲がってしまうと、そのままの形になって元には戻らない塑性という性質がもっており、これが鉄筋コンクリートの第二の構造的弱点となっている。
すなわち、鉄筋コンクリートの柱や壁には、地震の揺れを受けるといろいろな力が作用し、コンクリート部分を押す力には抵抗するものの、引っ張る力にはほとんど抵抗できないため、鉄筋がこれを受け持つことになる。しかし、鉄筋は、一旦変形すると、元には戻らないことから、鉄筋回りのコンクリートを壊してしまうことになる。また、鉄筋は、曲げ剛性および圧縮剛性を有するので、コンクリートの圧縮ストラット(圧縮力伝達機構)に抵抗し、コンクリートを破壊してしまうか、自らが塑性化するか、破断するか、または、あるいは、かつ、コンクリートとの付着を失ってしまう。鉄板巻きや連続繊維巻きも同様のメカニズムで補強効果を喪失する。このため、大地震では、周りからコンクリートが壊れ始め、これが繰り返されると、柱や壁が壊れ、結局建物が潰れてしまう危険性がある。
つまり、現代都市を形作っている鉄筋コンクリートは、経年劣化し大地震で崩落するかぶり層と、固くて塑性化する鉄という、二つの構造的弱点を抱えていることになる。
一方、既存建物等の耐震強度を高める従来技術としては、大別して鉄筋コンクリート壁を増設する方法と、鉄骨ブレースを増設する方法とがあるとされている。また、鉄板巻き、連続繊維巻きなどの方法もある。このうち、建物の室内を開放したい場合は、鉄骨ブレースを増設する方法で耐震補強を行うのが一般的であり、例えば特許文献1に開示されている「耐震補強の鉄骨ブレース増設工法」などが提案されている。
特開平11−71906号公報
特許文献1の開示技術は、既存の梁柱フレームの耐震補強として鉄骨ブレースを増設する工法であって、梁柱フレームとその内面へ組み入れた鉄骨ブレースとの各接触面の間へ接着材を注入して接着することを特徴とするものである。
ところで、特許文献1の開示手法を含む従来からある耐震補強については、おおよそ次の4つステップを経ることにより行われている。
1.既存の建物を調査し、設計図面の有無、設計図面との整合性、コンクリート強度の測定を行う。
2.上記情報は、データとしてコンピュータに入力され、構造耐震指標(Is値)等を算定し、基準値(通常は0.6)を上回れば、新耐震基準なみの強度ありと判定する。
3.Is値が基準を下回った場合には、壁を増設したりブレースを入れる等の補強工法を加えて再度計算し、基準値を上回るようにする。
4.上記した壁増設やブレースを設置する工事を行う。
この場合に行われる耐震工事は、壁や柱のコンクリートを砕いたり、これにボルトを打ち込んだり、表面を荒くしたり、滑らかにしたり、角を丸くしたりする工事を伴うので、騒音、粉塵、振動が激しい。また、鉄板やブレース材などの重量物を建物内部に持ち込み、溶接を行うことも多い。刺激臭のある溶剤を使う場合もある。しかも、窓や天井、床を壊すことがほとんどである。このため、耐震工事の影響は、工事のある階だけでなく、全館にでてしまう結果、「耐震工事は、とても大変だ。」というイメージが一般に浸透する結果となっている。
また、このようにして行われる耐震工事は、費用的にみても新築コストの何割もかかり、その工事期間も半年以上を要するので、対象建物が庁舎であればプレハブを建てて仮移転する必要があるし、テナントビルであればテナントを退去させる必要がある。対象建物が校舎である場合には、夏休みをまるまる使って施設を閉鎖したた状態のもとで行われることになるものの、ひと夏だけでは完了しない場合も多い。
しかも、2011年3月11日に発生した東日本大震災は、種々の負担が強いられる耐震工事をそもそも行う必要があるのか、さらには、果たしてそれに見合うだけの効果があるのか、という問い直しを改めて突きつけるような事例を続出させている。
これを具体的に示せば、仙台市にある東北大学青葉山キャンパスの事例が象徴的である。東北大学青葉山キャンパスには、理学部、薬学部、工学部があり、多数の鉄筋(鉄骨)コンクリート造の校舎が丘陵上に点在している。東日本大震災直後には、そのうちの6棟が立ち入り禁止となり、取り壊し、建て替え予定となっている。このうち、人間・環境系研究棟は、鉄筋コンクリート9階建てで、1968年竣工であり、2000年から翌年にかけて、鉄骨ブレースと鉄筋コンクリート壁との打ち替えによる大規模な耐震補強工事が実施された。構造耐震指標(Is値)は、補強前が0.55〜1.04であったが、補強により0.63〜1.45に引き上げられている。しかし、東日本大震災では、柱、壁が破壊されたばかりでなく、什器備品も大きく損壊し、ガス漏れも発生し、即時退去の後、立ち入り禁止、取り壊しとなってしまった。
人間・環境系研究棟は、竣工後9年目に78年の宮城県沖地震に遭遇している。このときは、柱や壁にひびが入る程度の被害であり、建築学会の調査報告書にも特段の被災の記録は見当たらない。棟内の地震観測によれば、78年6月の揺れは、1階で1.26G、9階で1.0Gである。東日本大震災(3.11)には、1階で0.33G、9階で0.90Gとなっている。地面と建物内部での揺れの大きさは、78年とほぼ等しい。因みに、新耐震の想定は、地面で0.4G、内部で1.0G程度としているが、これらの数値ともだいたい整合している。
一見すると、ほぼ同じ大きさの揺れに対して、耐震補強をしなかった78年は、被害が殆どなく、耐震補強した結果、大被害になったので、耐震補強はかえって建物をダメにしたといえる。
建築物の耐震補強は、構造耐震指標という数値を各階の水平方向について計算し、これが基準値(通常0.6)を上回るように鉄骨ブレースや鉄筋コンクリートの壁を設ける方法によって行われている。小中学校においては、基準値を0.6から0.7等に割り増しており、その分、鉄骨ブレースが多く入ることになる。これは、どこかの柱に弱点があっても、階としての数値が基準より大きければよいとする考え方である。
しかし、東北大学等の例を見ると、鉄骨ブレースを入れて数字が上がった階でも、ブレースの周囲の柱が破壊され、また数字的には問題ないとして、鉄骨ブレースを入れなかった階でも、柱が破壊されてしまうことが判明した。鉄骨ブレースをはめ込んでも、柱自体が壊れることを防止していないので、例えば図5に模式的に示すように柱が破壊されるという当然のことが起こったということもできる。
1980年頃までの地震動記録と東日本大震災の記録を比較しても、明らかなように、81年施行の新耐震基準が想定していたマグニチュード7前後の地震動に対し、東日本大震災のマグニチュード9の地震動は、継続時間(揺れの繰り返し回数)が数倍から10倍以上になる。これが、鉄筋コンクリートの損傷を拡大させ被災に繋がった可能性が高い。因みに、前記78年宮城県沖地震は、マグニチュード7.4である。
東日本大震災で、東北新幹線高架橋脚(柱)を鉄板巻きで補強した箇所において、周囲の梁が破壊し、上部の架線を支持する柱と架線とが大きく損傷した事例がある。これは、鉄板巻き補強の結果、柱の剛性が高まったため、損傷が周囲の梁に移り、上部構造の振動が増幅されたことが原因であると考えられている。
そもそも、構造体として破壊しないというのは、現代の建物にとっては、あくまでも前提条件にすぎない。内部の設備や什器が損壊すれば、結局、取り壊して建て替えせざるを得ないことは明らかである。現代の耐震補強は、方法論的にも、実際上も、この点についての効果は保証できていない。つまり、現代の耐震補強には、費用や工事の負担に見合うとはいえない不都合がある。
東日本大震災で、東北新幹線高架橋脚(柱)を連続繊維巻きで補強した箇所において、繊維が引きちぎられたとの報告がある。アラミド繊維、炭素繊維などを樹脂含浸によりFRP(Fiber Reinforced Plastic)とした所謂連続繊維補強は、コンクリートの変形に対する追随性に乏しく、地震時に繊維が破断して効果がなくなることを示した事例である。
本発明のうち第1の発明は、従来技術にみられた上記課題に鑑み、柱や壁などとして使用される鉄筋コンクリート材自体が地震により壊されてしまうのを効果的に阻止できる耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造を提供することを目的とする。
また、第2の発明は、耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造により、2011年3月に発生した東日本大震災を受けて、相次いで公表されている「新想定」に示されるマグニチュード9クラスの千年に一度の巨大地震に対しても、損傷が少なく、倒壊しない建築物、およびインフラ構造物(本明細書では、「構造物」と総称する。)を、省資源で安価に提供することを目的とする。
第1の発明は、組み合わされた鉄筋の外側にかぶり層が形成されるように前記鉄筋周りにコンクリートを打ち込んでなる既設または新設の棒状または面状の鉄筋コンクリート材を被覆対象部材とし、前記かぶり層には、耐損傷性と耐久性とを付与すべく、その表面に塗布されたウレタン系の高靱性接着剤を介してポリエステル繊維をベルト状またはシート状に織成してなる高延性材をその内部に空気層を保持させた状態のもとで、外力が作用した際にその構成糸相互の位置ずれを可能に設置したことを最も主要な特徴とする。
この場合、前記高延性材を前記空気層による断熱機能と遮音・防音機能とにも富む織成構造とすることで、該高延性材を前記鉄筋コンクリート材に設置した際に断熱性と遮音性とをさらに付与するようにすることもできる。また、前記高延性材の表面には、断熱・遮熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも併せ持つ断熱セラミック塗布材を塗布してもよい。
第2の発明は、マグニチュード9クラスの地震が惹起するエネルギーの大きな地震動に対しても、損傷が許容限界内に収まるようにすべく、請求項1ないし3のいずれかに記載の耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造により、損傷を制御し、破壊を防止する被覆を施して主要な構造部材を構成したことを最も主要な特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、鉄筋コンクリート材にウレタン系の高靱性接着剤を介して高延性材を設置することにより、該高延性材がひび割れが広がることに抵抗することで、かぶり層を含むコンクリート側に生じたひび割れに弾性的な復元力を与えることができるので、地震による繰り返し荷重に対する力学的性能の劣化を緩やかなものとすることができるだけでなく、構造物の揺れを少なくすることもできる結果、柱や壁を構成している鉄筋コンクリート材、仕上げ材、および設備が損傷して破壊されるのを確実に阻止して力を支え続けさせることができる。さらに、鉄筋コンクリート材にウレタン系の高靱性接着剤を介して高延性材を接合して設置することにより、高延性材が切れない限りコンクリート内部の砂利や砂がかみ合って外力に抵抗することができる。
本発明手法で被覆した鉄筋コンクリートは、鉄筋、鉄板、連続繊維で補強した鉄筋コンクリートと比べて、数倍から10倍程度大きな振幅の変形、あるいは、数倍から10倍程度の大きな繰り返し回数の変形を生じても破壊しないという性質を呈することが、大型震動台実験や静的繰り返し載荷実験で確認されている。これは、以下のメカニズムによる。
前記高延性材は、内部に空気層を含むかたちで前記鉄筋コンクリート材に設置されることで、外力が作用した場合に、これを構成する糸が互いにずれることができる構造となっている。これにより、前記鉄筋コンクリート材に外力が作用し、これに応じて、前記高延性材に各種の変形が生じた場合に、曲げ変形、せん断変形、圧縮変形に対しては、ほとんど抵抗力を発揮させず、引張変形、すなわち、コンクリートを破壊させる変形に対して所要の抵抗力を発揮させるに至る。これは、鉄筋、鉄板、連続繊維とは異なる性質であり、コンクリート内に形成される圧縮力伝達機構(圧縮ストラット)を乱さず、これを破壊したり、自らが破断したり、塑性化しないという効果があることによる。また、柱などの棒状の部材に巻き付けた場合には、コンクリートに拘束圧を与えることで、圧縮破壊を抑止する大きな効果があることによる。
前記高靱性接着剤は、コンクリートの表面破壊強度とほぼ等しいか、これより小さい強度で剥離するように調合されており、前記高延性材に大きな張力が発生し、前記高靱性接着剤が剥離した場合でも、コンクリートを破壊せず、剥離した部分の周囲の、まだ剥離していない部分が前記高延性材をコンクリートに定着することで、コンクリートに大きな変形が生じても、前記高延性材がこれと協力して外力に抵抗し続けることを可能にしている。
因みに、連続繊維補強や鉄板巻き補強では、高強度接着剤やグラウト材により、コンクリートと補強材とをコンクリートの破壊強度より大きな強度で固着するので、固着が破壊するとき、コンクリートを破壊してしまい一気に補強効果を喪失する課題があった。
また、鉄筋コンクリート材に高延性材を接合した状態で設置することにより、爆発などの突発的な外力に対しても破壊しにくくすることができる。さらには、鉄筋コンクリート材への高延性材の設置作業が終了した後に、何らか理由で取り替える必要が生じたり、追加被覆の必要が生じた場合であってもその要請に迅速に対応させることができる。
請求項2に係る発明によれば、前記高延性材が断熱性と遮音性とに富む織成構造を備えているので、該高延性材を前記鉄筋コンクリート材に設置した際にさらに断熱効果および遮音効果をも得ることができる。
請求項3に係る発明によれば、前記高延性材の表面には、断熱・遮熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも備える断熱セラミック塗布材が塗布されているので、前記高延性材を前記鉄筋コンクリート材に設置した際にさらに優れた断熱・遮熱効果と遮音・防音効果とのほか、空気質改善効果や防露効果をも得ることができる。
請求項4に係る発明によれば、マグニチュード9クラスの千年に一度の巨大地震に対しても、損傷が少なく、倒壊しない構造物を、省資源で安価に提供することができる。
本発明の一例につき、鉄筋の一部を露出させて内部構造を明らかにした状態のもとで高延性材の巻き付けプロセスを示す斜視図。 本発明を構成する高延性材の一例を示す全体斜視図。 本発明の適用例と不適用例とについての大型震動実験の応答変位(履歴ループ)を示すグラフ図であり、そのうちの(a)は、78年宮城県沖地震(0.6倍)25kineの地震波をかけた場合を、(b)は、1995年の阪神大震災まで設計の標準地震動の一つとして使われていたEL Centro(1.1倍)37.5kineの記録をかけた場合をそれぞれ示す。 鉄筋コンクリート材を高延性材で巻き付ける本発明方法による場合の変形の度合いを模式的に示す説明図。 鉄筋コンクリート材をブレースや鉄板で固める従来手法による場合の変形の度合いを模式的に示す説明図。
本発明手法は、適宜構造のもとで組み合わされる鉄筋13の外側、例えば図1に示されているように縦筋13aと帯筋13bとで組み合わされた鉄筋13の外周側に、例えば厚さ4cm程度のかぶり層15が形成されるように鉄筋13周りにコンクリート14を打ち込んでなる既設または新設の鉄筋コンクリート材12を被覆対象部材11として実施される。
この場合、被覆対象部材11としての鉄筋コンクリート材12には、柱や壁はもとより、梁やスラブなども含まれるものとする。また、本明細書で使用する「設置」の語は、鉄筋コンクリート材12が棒状であれば「巻き付ける」の意味で、鉄筋コンクリート材12が面状であれば「貼り付ける」の意味で用いられるものとする。
本発明手法は、鉄筋コンクリート材12におけるかぶり層15に対し耐損傷性と耐久性とを付与すべく、かぶり層15の表面15aに塗布されたウレタン系の高強靱性接着剤31を介して高延性材21を、これが接合された状態のもとでかぶり層15の表面15a側に設置することで行われる。
かぶり層15は、その表面15aに対し高靱性接着剤31を塗布する前に清拭等、必要な適宜の清浄処理が行われ、しかる後に塗布される。高靱性接着剤31としては、例えば本願出願人の製品(製品名:「SRF20」)であるポリウレタン系の一液性、無溶剤、湿気硬化タイプのものを好適に用いることができる。接着強度の製品規格値は、1.0N/mm2である。ただし、接着強度は、接着面と平行に荷重をかけて被着体をずらそうとした場合の最大荷重を接着面積で除して求めている。該高靱性接着剤31は、例えばウエット膜厚で0.5mm以上を鉄筋コンクリート材12のかぶり層15の表面15aに塗布する。
また、高延性材21は、ポリエステル繊維を用いて綾織りするなどして織成されたシート状のもののほか、例えば図2に示すように幅方向での中間位置にてその長さ方向に沿わせて付された目印22を備えるベルト状のものが用いられる。この場合、高延性材21は、通常の鉄筋コンクリート材12の寸法、荷重条件、材料の強度、性質等を勘案すると、厚さ0.5mmから6mm程度の範囲、幅10mmから100mm程度のものを一層で設置するか、何層かで設置して、合計で20mm〜30mm程度までの厚さにしたものを好適に用いることができる。
例えば、高延性材21のうち、厚さ約4mm、幅約100mmのもの、例えば本願出願人の高延性材21(製品名:「SRF4100」)は、経糸に、1670T(デシテックス)のポリエステル フィラメントヤーンを4本撚りした撚糸を約500本、緯糸にも、同じヤーンを4本撚りしたものを長さ50mm当たり、約20本を往復させた織繊維としたものである。これをヒートセットし、仕上がり寸法として、平均厚さ3,9mm、平均幅100.0mmとして、本発明の高延性材21として用いることができる。
高延性材21は、細い撚糸を密に織り込んで、内部に空気層を閉じ込めた構造を有している。例えば、前記した「SRF4100」は、1メートル当たり、約400gであり、体積空隙率(空隙の体積/見かけの全体積)は、約26%になる。この空気層は、ベルトに外力が作用したときに、糸同士が少しずつ互いにずれて、圧縮やせん断、曲げを受け流して引っ張りに抵抗する配置となることを可能にし、ベルトに強靱さを生む。さらに、内部に閉じ込められた空気層は、断熱効果を高延性材21に付与する。また、防音効果も与える。
さらに、高延性材21の表面21aには、より優れた断熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも併せ持つ断熱セラミック塗布材を塗布しておくこともできる。
この場合に用いられる断熱セラミック塗布材としては、セラミック微細中空粒子を含有させた塗料、例えば株式会社日進産業の「GAINA(登録商標)」などを好適に用いることができる。
このため、本発明手法によれば、鉄筋コンクリート材12にウレタン系の高靱性接着剤31を介して高延性材を設置することにより、該高延性材31がひび割れが広がることに抵抗することで、かぶり層15を含むコンクリート14側に生じたひび割れに弾性的な復元力を与えることができるので、地震による繰り返し荷重に対する力学的性能の劣化を緩やかなものとすることができるだけでなく、構造物51の揺れを少なくすることもできる結果、柱や壁を構成している鉄筋コンクリート材12、仕上げ材、および設備が損傷して破壊されるのを確実に阻止して力を支え続けさせることができる。さらに、鉄筋コンクリート材12にウレタン系の高靱性接着剤を介して高延性材31を接合して設置することにより、該高延性材31が切れない限りコンクリート14内部の砂利や砂がかみ合って外力に抵抗することができる。
図3は、本発明の適用例と不適用例とについての大型震動実験の応答変位(履歴ループ)を示すグラフ図であり、そのうちの(a)は、78年宮城県沖地震(0.6倍)25kineの地震波を掛けた場合を、(b)は、1995年の阪神大震災まで設計の標準地震動の一つとして使われていたEL Centro(1.1倍)37.5kineの記録を掛けた場合をそれぞれ示す。
これらのうち、図3(a)は、変形角で1/1300と非常に変形が小さいレベルの震動である。図3(a)中にグレーで示す無被覆(本発明不適用例)と図中に黒で示す耐震被覆(本発明適用例:図中では「SRF」として示す。)とは、ともに弾性応答している。耐震被覆(本発明適用例)は、無被覆(本発明不適用例)に比べて剛性が高いことが判明する。耐震被覆(本発明適用例)は、無被覆(本発明不適用例)に比べて最大変位は57%、振幅でみても22%減少していることが判明する。なお、縦軸は、1階ピロティ構面の応答せん断力[kN]を、横軸は同応変位答[mm]をそれぞれ示す。
また、図3(b)は、変形角で1/160と1次設計で想定するレベルの震動である。図3(b)中にグレーで示す無被覆(本発明不適用例)は、最大応答を記録した付近で大きなループを描いており、大きな損傷を受けた可能性の高いことを示している。図中に黒で示す耐震被覆(本発明適用例:図中では「SRF」として示す。)は、剛性劣化が少なく、弾性的な応答を示している。耐震被覆(本発明適用例)は、無被覆(本発明不適用例)に比べて最大変位は24%、振幅でみても21%減少していることが判明する。
つまり、地震の揺れを受けると、コンクリートの内側に比べて表面に大きな変形が生ずるので、無被覆(本発明不適用例)においては、表面から小さなひびが入ると鉄筋のないかぶり層の部分から耐力が低下し、有効な断面積が次第に小さくなって揺れが大きくなる。これに対し、本発明手法による場合には、コンクリート14の損傷を効果的に抑え、柱等の鉄筋コンクリート材12の全断面が有効であり続ける結果、揺れが小さくて済むことが判明する。
また、鉄筋コンクリート材12に高延性材21を接合した状態で巻き付けることにより、爆発などの突発的な外力に対しても破壊しにくくすることができる。さらには、鉄筋コンクリート材12への高延性材21の設置作業が終了した後に、何らか理由で取り替える必要が生じたり、追加被覆の必要が生じた場合であってもその要請に迅速に対応させることができる。
すなわち、かぶり層15には、鉄筋13が入っていないので、引張力に抵抗できないという構造的な弱点があるものの、高延性材21を設置することにより、コンクリート14側に生じたひび割れに弾性的な復元力を与えることができるので、地震による繰り返し荷重に対する力学的性能の劣化を緩やかなものとすることができる。また、かぶり層15は、地震がこなくても、乾燥・温度変化、あるいはアルカリ骨材反応などの異常反応で崩落するし、仮に崩落しなくても老朽化や中小の地震で劣化して強度が落ちると、鉄との間で力を伝える能力(付着力)も落ちるとされているが、高延性材21を設置することにより、コンクリート表面への風雨、表面からの水分、炭酸ガス等の侵入を防止したり、コンクリートの劣化、老朽化、中性化を抑えることのほか、遮熱性による膨張、収縮を減らすことにより、このような構造的な弱点を効果的に改善することができる。
さらに、高靱性接着剤31は、コンクリート14の表面破壊強度とほぼ等しいか、これより小さい強度で剥離するように調合されており、高延性材21に大きな張力が発生し、高靱性接着剤31が剥離した場合でも、コンクリート14を破壊せず、剥離した部分の周囲の、まだ剥離していない部分が高延性材21をコンクリート14に定着することで、コンクリート14に大きな変形が生じても、高延性材21がこれと協力して外力に抵抗し続けることを可能にしている。
つまり、鉄筋コンクリート材12は、かぶり層15に高延性材21を設置することにより、その劣化と崩落とを抑えることができるので、図4に示すように構造物51の全体が崩壊することを確実に回避させることができることになる。
さらに、柱や壁などからなる鉄筋コンクリート材12は、かぶり層15に高延性材21を設置することにより、鉄筋13の塑性変形も効果的に防ぐことができるので、地震の揺れを受けていろいろな力が作用した際にコンクリート14部分を押す力には抵抗させつつ、引っ張る力にも抵抗させることで、例えば建物全体が潰れてしまう危険性をなくすことができる。
したがって、本発明手法によれば、現代都市を形作っている鉄筋コンクリート12が従来から抱えている経年劣化し大地震で崩落するかぶり層15および固くて塑性化する鉄筋13の存在という二つの構造的弱点を効果的に改善させることができる。
しかも、高延性材21が断熱性と遮音・防音性とに富む織成構造を備えている場合には、該高延性材12を鉄筋コンクリート材12におけるかぶり層15の表面15aに設置した際にさらに断熱効果および遮音・防音効果をも得ることができる。
第2の発明は、第1の発明を構造物に適用してなされたものであり、その詳細を以下に説明する。
新築の構造設計あるいは既存の耐震改修設計は、次に掲げるステップを経ることで行われる。
1.新設構造物の構造設計および既存構造物の耐震改修時に行う耐震診断における耐震性能の照査は、現行の耐震基準に示された1次設計(ベースシア0.2の弾性応答計算で、各部材が許容応力度を越えないことを確認する。)にとどめ、保有水平耐力の計算等の非線形計算は行わない。
2.構造部材および使用性を確保する上で重要な部材は、本発明を適用して耐震・断熱被覆を行う。
3.前項の被覆厚さは、倒壊危険度(If値)および損傷度(Id値)が基準値以下になるように定める。
ここでいう倒壊危険度(If値)とは、従来の想定を数倍上回る変形が生じた場合に、構造物のフレームワーク(軸組)が潰れずに構造物の重量を支持できることを照査する指標であり、軸組の各部材の作用軸力を軸耐力で除した値の最大値である。ここで、地震時軸力は、現行基準の1次設計時の常時軸力と地震時変動軸力から計算する。一般の部材の軸耐力は、現行基準により計算し、本発明を適用した部材については、文献1(構造品質保証研究所株式会社発行 「建築物のSRF工法設計施工指針と解説 2010年改訂版」ISBN4−902105−23−3)にその計算方法が記載されている。ここで、一般の部材の軸耐力は、従来の想定地震より生じた変形に対する値に過ぎず、新想定の地震動のように多数回の震動下の値ではない。新想定における倒壊危険性は、前記の損傷度を加味して判断する必要がある。
また、損傷度(Id値)とは、構造物が、大地震により繰り返し変形を生じた場合に受ける損傷が許容限界内に収まるかどうかを示す指標であり、地震動による入力エネルギーと構造物の損傷限界エネルギーとの比である。ここで、入力エネルギーは、現行基準のエネルギー法の規定に繰り返し回数の影響を乗じて計算する。損傷限界エネルギーは、現行の耐震診断法の保有性能基本指標と靱性指標とから、一回の主要動に対する吸収エネルギーを計算し、これに、一般部材と本発明を適用した部材との限界繰り返し回数をそれぞれ乗じて集計して計算する。これらの指標の計算方法は、先述した文献1に記載されている。
以上の方法は、要するに、旧基準(1981年以前の基準)で構造設計を行い、これに、倒壊危険度(If値)および損傷度(Id値)が基準値以下になるように本発明を適用することで、震度5クラスの地震動から、マグニチュード9クラスの従来の想定よりもエネルギーの大きな地震動までを対象に、損傷が許容限界値以内に収まるようにすることで、図4に示すように構造物51の倒壊防止を図ろうとするものである。なお、倒壊危険度(If値)および損傷度(Id値)に代えて、構造耐震指標(Is値)を設計指標とし、これが基準を上回るように本発明にる被覆位置と厚さとを決めても一定の効果を得ることができる。また、倒壊危険度(If値)のみを用いても同様である。
現行法は、マグニチュード9クラスの巨大地震という人知の及ばない部分を持つ自然現象への対処法として、依然として想定地震を前提として構造物の応答計算で安全性を確認するという方法を大前提としている。しかしながら、計算と実際とが合わない、想定を超えた地震が発生し、構造物が破壊されてしまう可能性が残る等の課題のあることが、東日本大震災で明らかになっている。
本発明は、耐震を構造物の補強から、柱、壁等の個々の部材の被覆へと変革する。すなわち、構造物に対してではなく、これを構成する個々の部材に所要の耐震性を付与することで、結果として構造物(構造躯体および仕上げ、設備)が使用性を失ったり、倒壊したりしないようにする手法である。
現在、火災に対する設計は、火災の出火場所や延焼状況を想定して計算により対処法を決めるという方法ではなく、個々の部材に所要の耐火性を、耐火被覆し、あるいは燃えしろを確保することで付与するという基本方針に立っている。本発明手法は、耐震を耐火と同様の方法で行うものである。これにより、耐震設計計算や耐震診断計算を現行の方法に比べて大幅に単純化する効果もあり、限られた専門家の数と資材、資金で、巨大地震が切迫する日本列島全体の構造物を緊急に耐震化する上で実現可能な手法と材料とを提供するものである。
また、高延性材21の表面21aに断熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも備える断熱セラミック塗布材41が塗布されている場合には、高延性材21を鉄筋コンクリート材12に設置した際にさらに優れた断熱・遮熱効果と遮音・防音効果とのほか、空気質改善効果や防露効果をも得ることができる。
仙台市内のテナントビルは、1972年(昭和47年)竣工の延べ床面積7751mの構造物である。2008年の岩手・宮城内陸地震で壁、梁等に多数の大きなひび割れが発生し、樹脂注入で補修工事が行われた。本発明を適用して改修設計し、その耐震改修工事を、2010年8月から10月にかけて実施した。柱72本、壁5枚を被覆している。ただし、設計指標としては、構造耐震指標(Is値)を用いている。写真と図面とを文献2(五十嵐 俊一著 「耐震被覆による活動期の地震防災」 ISBN978−4−902105−26−1)の口絵に掲載している。
上記構造物は、2011年3月11日の東日本大地震の地震動を受けた。気象庁の震度に換算すれば6弱となるが、継続時間はこれ以前に記録された震度6弱の地震動よりもはるかに長く、エネルギーが大きい地震動である。管理会社社員の方の話によれば、震災の直後、建物を点検すると内部にはほとんどひび割れ等の被害がなく驚いたとのことである。震災後、6月と8月に調査したが、柱、梁に曲げ、ひび割れは確認されたものの、壁、柱等の仕上げには変状がなかった。一階の内部、外装とも石貼り仕上げであったが、地震前と変わらない状況であった。本震と何度かの余震でも、被害なく使用継続している。震災4日目の3月15日から、このビルの4階、5階でさくら野百貨店が仮店舗営業を開始し、仙台市民が、ビルの周りを何重にも取り巻いて行列し生活用品を購入したとのことであり、本発明適用の効果が見事に実証された事例として挙げることができる。
仙台郊外の店舗では、2009年11月から12月にかけ本発明を適用して改修設計を実施し、一階部分の柱16本を被覆する改修工事を完了した。東日本大震災で、周囲の建物が被災し、営業停止を余儀なくされたり、倒壊したりするなかで、片付け程度の修復作業で営業継続している。ただし、設計指標としては、倒壊危険度(If値)を用いている。
仙台市内のマンションは、1990年築の新耐震建物であるが、本発明を適用して改修設計し、ピロティ柱40本を被覆する改修工事を実施した。ただし、設計指標としては、倒壊危険度(If値)を用いている。東日本大震災後、本発明を適用した柱もタイルも異常のないことが確認されている。ピロティ以外の改修工事を実施していない部分は、上階のタイル補修が必要となっている。以上に述べた2例は、本発明が奏する効果で、構造物(構造躯体および仕上げ、設備)が損傷を抑えられたことをいみじくも示唆する結果となっている。
最後に、本発明適用による他の具体的な効果例について説明する。すなわち、都内某ビル(延床面積1357m、RC造、地上6階、地下1階、塔屋1階、1969年竣工)では、本発明の被覆によるコンクリート躯体改修工事(耐震改修)と設備のリニューアル工事とを2011年3月から同年9月までの期間、居ながらで実施した。
耐震改修は、地下1階から地上6階までの柱15本、および壁12枚に塔屋の壁4枚を加えた耐震被覆により、倒壊危険度(If値:柱の作用軸力と軸耐力の比の最大値)を無限大から.08以下に減ずることを目標とした。
設備リニューアルは、ペアガラス化、空調設備更新、電気照明LED化、エレベータ交換などにより、建物全体の省エネ率38.2%とする目標であった。
この建物の場合は、ほとんどのエネルギーを電力でまかなっているので、電力の使用量がほぼ38.2%減になる計画であった。ところが、2012年8月の電力使用量は、工事前の2010年に比べ、約6割減となり、計画を20%近く上回った。
断熱セラミックによる外壁塗装と本発明手法(SRF)による被覆とは、いずれも当初計画にはカウントされていない。この約20%の省エネ率増は、断熱セラミックおよび本発明手法(SRF)の効果によるものと考えられている。
11 被覆対象部材
12 鉄筋コンクリート材
13 鉄筋
14 コンクリート
15 かぶり層
15a 表面
21 高延性材
21a 表面
22 目印
31 高靱性接着剤
41 断熱セラミック塗布材
51 構造物

Claims (4)

  1. 組み合わされた鉄筋の外側にかぶり層が形成されるように前記鉄筋周りにコンクリートを打ち込んでなる既設または新設の棒状または面状の鉄筋コンクリート材を被覆対象部材とし、
    前記かぶり層には、耐損傷性と耐久性とを付与すべく、その表面に塗布されたウレタン系の高靱性接着剤を介してポリエステル繊維をベルト状またはシート状に織成してなる高延性材をその内部に空気層を保持させた状態のもとで、外力が作用した際にその構成糸相互の位置ずれを可能に設置したことを特徴とする耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造。
  2. 前記高延性材を前記空気層による断熱機能と遮音・防音機能とにも富む織成構造とすることで、該高延性材を前記鉄筋コンクリート材に設置した際に断熱性と遮音性とをさらに付与するようにした請求項1に記載の耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造。
  3. 前記高延性材の表面には、より優れた断熱機能と遮音・防音機能とのほか、空気質改善機能や防露機能をも併せ持つ断熱セラミック塗布材を塗布した請求項1または2に記載の耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造。
  4. マグニチュード9クラスの地震が惹起するエネルギーの大きな地震動に対しても、損傷が許容限界内に収まるようにすべく、請求項1ないし3のいずれかに記載の耐震・断熱被覆鉄筋コンクリート構造により、損傷を制御し、破壊を防止する被覆を施して主要な構造部材を構成したことを特徴とする構造物。
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