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JP2014070123A - 熱伝導性グリース組成物及びそれを使用したヒータユニット - Google Patents

熱伝導性グリース組成物及びそれを使用したヒータユニット Download PDF

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Hideki Ueno
秀樹 上野
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Fukoku Co Ltd
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Abstract

【課題】 鱗片状銀粉等の高コストの熱伝導性充填材を用いることなく、熱伝導性に優れた熱伝導グリース組成物及びそれを使用したヒータユニットを提供すること。
【解決手段】 ベースオイルと、熱伝導性充填材とからなり、該熱伝導性充填材の平均粒子径が0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下であって、該熱伝導性充填材が18vol%〜60vol%含まれてなる熱伝導性グリース組成物とし、これをヒータの発熱面とガイド部材の対抗面との間に介在させてヒータユニットを構成する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、電熱ヒータやコンピュータのCPUなどの発熱体と、これら発熱体の発熱面と当該発熱体の熱を吸収する熱受容体との間に塗布され、発熱体に生じた熱を効率よく熱受容体に伝導させるために用いられる熱伝導性グリース組成物に関する。特に、レーザープリンタや、複写機等の画像形成装置における熱定着機構のヒータと、該ヒータで生じた熱を受容し画像形成の対象となる用紙等に直接あるいは間接的に接触するガイド部材、すなわち、ヒータとガイド部材から構成されるヒータユニットにおいて、ヒータとガイド部材との間の熱伝導を良好にするために用いるのに好適な熱伝導性グリース組成物に関するものである。また、ヒータとガイド部材間に当該熱伝導性グリース組成物を使用して、効率の良い熱伝導を実現したヒータユニットに関するものである。
図1はレーザープリンタや複写機の画像形成装置における熱定着機構の正面図を示し、図2は熱定着機構のヒータユニットの拡大正面図を示すものである。ここに示す画像形成装置では、データ化された画像をトナーを用いて転写対象の用紙上に形成し、圧力をかけつつ熱を印加することで、トナーを用紙面上に溶融定着させる方式をとるものであり、図1に示す熱定着機構は、ヒータに生じせしめた熱を熱伝導性フィルムに熱伝導させて、熱伝導性フィルムを加熱し、転写対象の用紙に熱を印加するフィルム定着型の熱定着機構である。図1中、1はヒータユニットを示し、凹部を備えたガイド部材1aの該凹部にヒータ1bが収容され、背面板1cで前記ガイド部材1aの凹部を覆うことで、ヒータ1bをガイド部材1aの凹部内に固定してヒータユニット1を構成している。また、ヒータユニット1はヒータホルダー2を介して図略の筐体に固定されている。図中3は熱伝導性フィルムを示し、この熱伝導性フィルム3と加圧ローラ4との間に画像形成の対象となる用紙5を圧接状態で送りながら前記熱伝導フィルムを介して、ヒータユニット1のガイド部材1aで加熱することにより用紙5の印刷面に転写された溶融トナーの熱定着を行うようにしている。
前記ヒータユニット1は、図2の拡大正面図に示すように前記凹部に収容されたヒータ1bの少なくともガイド部材1a側の面に熱伝導性グリース組成物1gが塗布され、前記背面板1c側から加圧手段にて、ヒータ1bをガイド部材1aに密着させて、極力隙間が生じないように構成してヒータ1bのガイド部材1aに対する熱伝導を良好なものとしている。そして、前記熱伝導性グリース組成物1gには、一般には、30W/mk程度の熱伝導度を有するアルミナ(酸化アルミ)等の熱伝導性充填材が用いられているが、充分な熱伝導性が得られないため、ヒータの発熱温度をより高温にするなどの対応が必要となる。ヒータの高温化は、昨今の省エネルギーという市場要求に反することから、採用が難しいものであった。特に、プリンタや複写機においては、停止状態(低温状態)から熱定着機構を印刷に適する所定温度(トナーの溶融温度)まで上昇させるのに要する時間が長くかかるという問題があった。
熱伝導性充填材としては、一般に、429W/mK程度の高い熱伝導度を有し、表面積を拡大した鱗片状銀粉が好ましいことが知られているが、鱗片状銀粉は、酸化アルミに対して、数〜数十倍、酸化亜鉛に対して、数十〜百倍の価格であり、相当に高価であるため、複写機やレーザープリンタの定着機構など広い面積に塗布する必要があるものへの使用は、コスト高となるから、比較的低コストである前記酸化アルミや酸化亜鉛などでの代用が望まれている。しかしながら、上述のとおり、30W/mK程度の熱伝導度のアルミナや25.2W/mK程度の熱伝導度の酸化亜鉛などでは、熱伝導性充填材自体の熱伝導度が低いため、下記特許文献1に示されるようにベースオイルに対し大量に充填したり、下記特許文献2に示されるように、複数の粒子径をもつ熱伝導性充填材を混合して最密充填するなどしているが、十分な熱伝導性得ることがむずかしいものであった。
各種熱伝導性充填材の熱伝導度を下記表1に例示する。
Figure 2014070123
特開2000−63873号公報 特開平3−106996号公報
そこで本発明は、鱗片状銀粉等の高コストの熱伝導性充填材を用いることなく、熱伝導性に優れた熱伝導グリース組成物及びそれを使用したヒータユニットを提供することを目的とする。
本発明者は、前記課題を解決するべく鋭意研究の結果、シリコーングリースなどのベースオイルに特定の粒子径の熱伝導性充填材を含ませることで前記課題を解決できることを知見した。
本発明の熱伝導グリース組成物は前記知見に基づきなされたもので、請求項1記載の通り、ベースオイルと、熱伝導性充填材とからなり、該熱伝導性充填材の平均粒子径が0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下であって、該熱伝導性充填材が18vol%〜60vol%含まれてなることを特徴とする。
また、請求項2記載の熱伝導性グリース組成物は、請求項1記載の熱伝導性グリース組成物において、前記平均粒子径が0.05〜1μmであることを特徴とする。
また、請求項3記載の熱伝導性グリース組成物は、請求項1又は2記載の熱伝導性グリース組成物において、前記熱伝導性充填材は表面を有機ケイ素化合物により表面処理したものであることを特徴とする。
また、請求項4記載の熱伝導性グリース組成物は、請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物において、前記ベースオイルは、ジメチルシリコーンオイルであることを特徴とする。
また、請求項5記載の熱伝導性グリース組成物は、請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物において、前記熱伝導性充填材は、酸化亜鉛、酸化アルミ、及び、亜鉛の少なくとも何れかからなる粒状体であることを特徴とする。
また、請求項6記載のヒータユニットは、ヒータ及び当該ヒータの発熱面に当接する対向面を有するガイド部材を備えたヒータユニットにおいて、請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物が、前記ヒータの発熱面と前記ガイド部材の対向面との間に介在されていることを特徴とする。
また、請求項7記載のヒータユニットは、請求項6記載のヒータユニットにおいて、前記ヒータの発熱面の算術平均粗さと、前記ガイド部材の対抗面の算術平均粗さとの和が、0.1〜2μmであることを特徴とする。
本発明の熱伝導性グリース組成物によれば、鱗片状銀粉等の高コストの熱伝導性充填材を用いることなく、熱伝導性に優れた熱伝導グリース組成物及びそれを用いたヒータユニットが得られる。
画像形成装置用ヒータユニットの一実施例を備えた画像形成装置における熱定着機構の正面図 前記画像形成装置用ヒータユニットの一実施例の拡大正面図
本発明の熱伝導グリース組成物は、少なくとも、ベースオイルと、熱伝導性充填材とからなり、該熱伝導性充填材の平均粒子径が0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下であって、該熱伝導性充填材が18vol%〜60vol%含まれてなるものである。
前記ベースオイルとしては、耐熱温度の高いジメチルシリコーンオイル等のシリコーン系オイルが好ましいが、要求温度に応じて、鉱物系オイルを使用することもできる。
シリコーンオイルの場合、粘度50mPa・s未満では、揮発性が高くなり、装置によっては、悪影響を及ぼす場合があるため、実用的でない。また、粘度1000mPa・sを超えると、ベースオイル単体でも粘度が高くなりすぎて塗布しづらいため実用的でない。特に、画像形成装置などで用いられるヒータユニットにおいては、電熱ヒータの表面温度で200〜400℃程度になる場合があるため、このような高温時でも揮発性が低く、微細な熱伝導性充填材を混合しても室温雰囲気下での塗布が容易である、粘度100〜200mPa・sが好ましい。
また、前記熱伝導性充填材としては、酸化亜鉛、酸化アルミ、亜鉛よりなる粒状体が挙げられ、これらは、本発明によれば、銀粉の熱伝導充填材に対して、低コストで同等の熱伝導性を実現できる。特に、使用上、塗布面の加圧状態が変化する機器に使用する場合、酸化アルミが繰り返し加圧によって細粒化を生じやすいのに対して、酸化亜鉛は柔軟性を有するため、粒子状態の変化が生じづらい。すなわち、接触状態の変化を生じづらいため、熱伝導率の変化が生じづらいので、特に酸化亜鉛が好ましい。
また、前記熱伝導性充填材としては、表面を有機ケイ素化合物により表面処理したものが好ましい。
特に、熱伝導性充填材として微粉末酸化亜鉛を用い、有機ケイ素化合物で酸化亜鉛表面のシラノールをシリル化すれば、ジメチルシリコーンオイルに混合した場合の粘度上昇を抑制し塗布性を向上させることができる。
前記有機ケイ素化合物としては、ヘキサメチルシクロトリシロキサン、オリタメチルシクロテトラシロキサンのような環状オリゴシロキサン類、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシランのようなオルガノハロシラン類、トリメチルメトキシシランのようなオルガノアルコキシシラン類、ヘキサメチルジシラザンのようなシラザン化合物が例示される。
一般に、充填材の粒子径が極端に小さいとベースオイルに分散しづらく、また、流動性が低下して塗りむらが生じ易いが、特にシラザン化合物によって表面処理を行った微粉末酸化亜鉛を熱伝導性充填材として用いることにより、粒子表面にシラザン処理を行い流動性を向上させることで、熱伝導性ジメチルシリコングリース製造後、経過時間による粘度の上昇が抑えられる組成物が得られる。
前記熱伝導性充填材の平均粒子径は0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下とし、これにより熱伝導性充填材を介在させながら発熱体と熱受容体(直接の被伝熱体)間の距離を極小化するようにした。熱伝導性充填材の粒子径が大きすぎると、表面粗さからはみ出して隙間を広げることになるため、面粗度以下の粒子径の熱伝導性充填材が好ましく、一方、粒子径が小さすぎるとグリースとの馴染みが悪く、分散が悪くなるため好ましくないため、熱伝導性充填材の平均粒子径は0.05〜1μmとすることが、特に好ましい。
複写機、レーザープリンタなどの発熱体、例えばセラミックヒータの表面粗度は、算術平均粗さRa0.02〜0.03μm程度であり、複写機、レーザープリンタなどで用いられる被伝熱体となるアルミ製ガイド部材の表面粗度はRa0.05〜1.97μm程度である。従って、発熱体と被伝熱体間の距離は、Raの和で、0.1〜2μmとなる。
熱伝導のためには、極力密着させることが好ましいが、現実的には、上述のとおり対向面には微少な面粗さが存在するため隙間が避けられないので、この隙間(面粗さ)を埋めるため熱伝導性の耐熱性グリース(シリコーングリース)を介在させるが、グリースのみでは熱伝導性が低いため、熱伝導性充填材が混合された熱伝導性グリース組成物を用いる。本発明の熱伝導性充填材の平均粒子径は、0.05〜2μmであり、且つ、最大粒子径は5μm以下であるので、当接面が有する隙間内に収まり、ほとんど接触距離を広げることがないので、良好な熱伝導性を実現することができるものである。
以下本発明の実施例を比較例とともに説明する。
(実施例1)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル81.2vol%と、粒径0.1μmの表面にシラザン処理を行った表面処理酸化亜鉛18.8vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記表面処理酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例2)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル81.2vol%と、粒径0.1μmの酸化亜鉛18.8vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例3)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル53vol%と、粒径0.1μmの酸化亜鉛47vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例4)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル81vol%と、粒径0.05μmの酸化亜鉛19vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例5)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル50vol%と、粒径0.5μmの酸化亜鉛50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例6)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル50vol%と、粒径0.7μmの酸化アルミ(アルミナ)50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記アルミナをベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例7)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル50vol%と、粒径1.0μmのアルミナ50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記アルミナをベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例8)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル47vol%と、粒径2.0μmの酸化亜鉛53vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実施例9)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル40vol%と、粒径2.0μmの酸化亜鉛60vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
得られた実施例1乃至9の熱伝導性グリース組成物の基材170℃到達時間を測定し、その測定結果を下記表2に示した。
前記基材170℃到達時間は、2枚のアルミ板間に熱伝導性グリースを塗布し、一方のアルミ板側に熱源を接触させ、他方のアルミ板表面が170℃に昇温するまでの時間を計測し、これを基材170℃到達時間とし、各熱伝導性グリースの熱伝導性能を比較した。
詳細には、本試験の基準温度170℃は、プリンタ、複写機などで使用される熱伝導性フィルムを使用した定着ユニットを想定したものである。
試験サンプルの調整は、JIS−A1050Pのアルミ板(25mm×100mm×2mm)を2枚用意し、一方のアルミ板に熱伝導性グリースを塗布し、他方のアルミ板とすりあわせて密着固定し、余分なグリースを拭き取るものとした。尚、他方のアルミ板の外側面中央位置には、温度測定用の熱電対を耐熱テープで固定するようにした。
試験装置は、200℃で維持可能で熱容量が十分大きい熱板の上面に、2mm厚のシリコーンゴムシートを載置したものを用いた。
試験方法は、上記試験サンプルを上記シリコーンゴムの上面に密着するように配置し、170℃に達するまでの時間を3回計測し、その平均を基材170℃到達時間とした。
なお、試験サンプルは、毎試験後、室温と同等となるまで風冷したものを使用した。
また、表2中の最大粒子径は、最大測定粗粒径50μmのグランドメータ(BYK社製 Grindmeter50μm)によって測定したものを示している。
Figure 2014070123
(比較例1)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル100vol%のみの熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例2)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル47vol%と、粒径2.0μmの酸化亜鉛53vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例3)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル85vol%と、粒径3.0μmの酸化亜鉛15vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例4)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル81.2vol%と、粒径0.5〜7.0μmの酸化亜鉛1種18.2vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛1種をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例5)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル57.8vol%と、粒径3.0μmのアルミナ42.2vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記アルミナをベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例6)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル20vol%と、φ8×50μmの炭素繊維80vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記炭素繊維をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例7)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル84vol%と、平均粒径5.0μmの銀鱗片状粉末16vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記銀鱗片状粉末をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例8)
ベースオイルとしてポリジメチルシロキサンオイル78.6vol%と、粒径0.1μmの表面にシラザン処理を行った表面処理酸化亜鉛18.8vol%と、粒径10μmのアルミナ2.6vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記表面処理酸化亜鉛及びアルミナをベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較例9)
ベースオイルとして鉱物油100vol%の熱伝導性グリース組成物を得た。
得られた比較例1乃至9の熱伝導性グリース組成物の粘度測定と基材170℃到達時間を前記実施例と同様に測定し、その測定結果を下記表3に示した。
Figure 2014070123
上記表2及び表3から、熱伝導性充填材の平均粒子径が0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下である本願発明の熱伝導性グリース組成物は、熱伝導性充填材の平均粒子径乃至平均繊維長がそれより大きな比較例の熱伝導性グリース組成物に比べて、熱伝導性に優れることが明らかである。ここにおいて、最大粒子径5μmを超える粒子が含まれる場合には、熱伝導性が低下する傾向がみられる。これは、大径粒子が含まれる場合には、一方のアルミ板と他方のアルミ板間の接触距離が広がってしまうためであると考えられる。
次ぎに、熱伝導性グリース組成物を構成する熱伝導性充填材の表面処理の効果を実験例により説明する。
(実験例1)
100mPa・sのジメチルシリコーンオイル50vol%と、粒径0.1μmのシラザン酸化亜鉛50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記シラザン処理酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較実験例1)
100mPa・sのジメチルシリコーンオイル50vol%と、粒径0.1μmの酸化亜鉛50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(実験例2)
200mPa・sのジメチルシリコーンオイル50vol%と、粒径0.1μmのシラザン処理酸化亜鉛50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記シラザン処理酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
(比較実験例2)
200mPa・sのジメチルシリコーンオイル50vol%と、粒径0.1μmの酸化亜鉛50vol%とを攪拌機に入れて混合し、次いで3本ロールを用いて前記酸化亜鉛をベースオイルに高分散させて熱伝導性グリース組成物を得た。
得られた実験例1及び2並びに比較実験例実施例1及び2の熱伝導性グリース組成物の粘度を測定し、その測定結果を下記表4に示した。
尚、粘度測定は、ブルックフィールド回転粘度計を用いて、ローターNo5、回転数20rpmの条件で粘度測定を行った。
Figure 2014070123
表4から表面処理の有無により、粘度に倍以上の差異が生じていることが明らかである。粘度の高い比較実験例1及び2では、混合された粒子の流動性が低いため塗りムラが生じ易い。尚、前記熱伝導性グリース組成物においては、粘度の相異により基材170℃到達時間に差がないことを確認した。
鱗片状銀粉等の高コストの熱伝導性充填材を用いることなく、熱伝導性に優れた熱伝導シリコーングリース及びそれを用いた画像形成装置用ヒータユニットが得られるので産業上有用である。
1 ヒータユニット
1a ガイド部材
1b ヒータ
1c 背面板
1g 熱伝導性グリース組成物
2 ヒータホルダー
3 熱伝導性フィルム
4 加圧ローラ
5 用紙

Claims (7)

  1. ベースオイルと、熱伝導性充填材とからなり、該熱伝導性充填材の平均粒子径が0.05〜2μmで、且つ、最大粒子径5μm以下であって、該熱伝導性充填材が18vol%〜60vol%含まれてなることを特徴とする熱伝導性グリース組成物。
  2. 前記平均粒子径が0.05〜1μmであることを特徴とする請求項1記載の熱伝導性グリース組成物。
  3. 前記熱伝導性充填材は表面を有機ケイ素化合物により表面処理したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の熱伝導性グリース組成物。
  4. 前記ベースオイルは、ジメチルシリコーンオイルであることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物。
  5. 前記熱伝導性充填材は、酸化亜鉛、酸化アルミ、及び、亜鉛の少なくとも何れかからなる粒状体であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物。
  6. ヒータ及び当該ヒータの発熱面に当接する対向面を有するガイド部材を備えたヒータユニットにおいて、請求項1乃至5の何れか1項に記載の熱伝導性グリース組成物が、前記ヒータの発熱面と前記ガイド部材の対向面との間に介在されていることを特徴とするヒータユニット。
  7. 前記ヒータの発熱面の算術平均粗さと、前記ガイド部材の対抗面の算術平均粗さとの和が0.1〜2μmであることを特徴とする請求項6記載のヒータユニット。
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