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JP2014062174A - 接着性シート及びこれを用いてなる太陽電池 - Google Patents

接着性シート及びこれを用いてなる太陽電池 Download PDF

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JP2014062174A JP2012207765A JP2012207765A JP2014062174A JP 2014062174 A JP2014062174 A JP 2014062174A JP 2012207765 A JP2012207765 A JP 2012207765A JP 2012207765 A JP2012207765 A JP 2012207765A JP 2014062174 A JP2014062174 A JP 2014062174A
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vinyl acetate
ethylene
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Yoshikazu Yoneda
義和 米田
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Sekisui Film Co Ltd
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Abstract

【課題】透明性及び接着性を低下させることなく、金属部材の腐食抑制性が向上された接着性フィルムを提供する。
【解決手段】本発明の接着性シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、及び下記一般式(I)で示されるゼオライトからなる多孔質粒子を含むことを特徴とする。M2O・Al23・xSiO2(I)(一般式(I)において、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示し、nは、Mの原子価を示し、xは自然数である。)
【選択図】図1

Description

本発明は、接着性シート及びこれを用いてなる太陽電池に関する。
近年、クリーンエネルギーとして太陽光発電が注目されており、太陽電池の開発が進められている。太陽電池は、シリコンやセレンなどの半導体ウエハーからなる発電素子の表裏面にそれぞれ表面側透明保護部材及び裏面側保護部材が太陽電池用封止シートを介して接着一体化された構造を有する。また、太陽電池では、高い発電性能を得るために、複数の発電素子が電極や導線によって接続されている。
太陽電池用封止シートには、透明性、接着性、及び耐候性に優れていることが求められている。このような太陽電池用封止シートとしては、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物及びシランカップリング剤を含む接着性シートが広く用いられている。この接着性シートを加熱溶融させることにより、発電素子と表面側透明保護部材又は裏面側保護部材とを接着一体化させると共に、有機過酸化物の分解によってエチレン−酢酸ビニル共重合体を架橋させることにより、発電素子が接着性シートによって封止された耐熱性及び耐候性の高い太陽電池を提供することが可能となる。
しかしながら、高温多湿環境下で太陽電池を使用していると、太陽電池内部に水分が浸入して、発電素子を接続している電極や導線などの金属部材を腐食させて、太陽電池の発電性能を低下させる問題があった。特に、エチレン−酢酸ビニル共重合体を含む接着性シートは、酢酸残基を含んでいる。この酢酸残基は、太陽電池内部に浸入した水によって加水分解して酢酸を発生させ、金属部材の腐食をさらに促進させる。
そこで、特許文献1には、金属酸化物や金属水酸化物などの受酸剤を含む接着性シートが開示されている。受酸剤として用いられている金属酸化物や金属水酸化物によれば、酢酸などの酸を中和して、電極や導線の腐食の発生を低減させることができる。
しかしながら、金属酸化物や金属水酸化物などの受酸剤の使用は、接着性シートの透明性の低下を招く虞れがあった。透明性の低い接着性シートは、太陽光の透過率が低いために、優れた発電性能を有する太陽電池を提供できない。
また、特許文献1には、受酸剤としてハイドロタルサイトが接着性シートに使用できることが開示されている。ハイドロタルサイトによれば、酢酸などの酸を吸収して、電極や導線の腐食の発生を低減させることができる。また、ハイドロタルサイトは、エチレン−酢酸ビニル共重合体との屈折率差が小さく、接着性シートの透明性の低下を低減することもできる。
特開2005−29588号公報
しかしながら、金属部材の腐食は、太陽電池内部に浸入した水によって発生する。受酸剤は、上述した通り、酸を吸収又は中和する機能を有するものであり、水を吸収する機能は有していない。したがって、受酸剤の添加は、金属部材の腐食を遅らせることができるものの、金属部材の腐食の発生を抑制するための根本的な解決方法とはなっていない。そのため、受酸剤を含む接着性シートでは、金属部材の腐食抑制性が十分ではなかった。
また、ハイドロタルサイトは、酢酸などの酸だけでなく、シランカップリング剤などの接着性シートに含まれている他の添加剤までも吸収する。そのため、ハイドロタルサイトは、接着性などの接着性シートの機能を経時的に低下させる問題もあった。
したがって、本発明は、透明性及び接着性を低下させることなく、金属部材の腐食抑制性が向上された接着性フィルムを提供することを目的とする。
本発明の接着性フィルムは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、及び下記一般式(I)で示されるゼオライトからなる多孔質粒子を含むことを特徴とする。
2O・Al23・xSiO2 (I)
(一般式(I)において、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示し、nは、Mの原子価を示し、xは自然数である。)
上記多孔質粒子を用いることによって、透明性及び接着性を低下させることなく、金属部材の腐食抑制性が向上された接着性フィルムを提供することが可能となる。
本発明の接着性フィルムを用いた太陽電池の縦断面図である。 本発明の接着性フィルムを用いた太陽電池の縦断面図である。 実施例及び比較例にて抵抗変化比を測定するために作製した試験体の縦断面図である。
本発明の接着性シートは、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、及びゼオライトからなる多孔質粒子を含む。
(エチレン−酢酸ビニル共重合体)
エチレン−酢酸ビニル共重合体中における酢酸ビニルの含有量は、10〜35重量%が好ましく、15〜30重量%がより好ましく、20〜30重量%が特に好ましい。酢酸ビニルの含有量が35重量%以下であるエチレン−酢酸ビニル共重合体は、疎水性が高くなり、太陽電池内部への水の浸入を高く低減することが可能となる。しかしながら、酢酸ビニルの含有量が10重量%未満であるエチレン−酢酸ビニル共重合体では、加熱溶融時の流動性が低下するため、接着性フィルムの成膜性や封止性を低下させる虞れがある。
エチレン−酢酸ビニル共重合体のメルトフローレイト(MFR)は、1〜100g/10分が好ましく、1〜30g/10分がより好ましい。エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが小さ過ぎると、接着性シートの製膜安定性が低下する虞れがある。また、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRが大き過ぎると、接着性シートの機械的強度が低下する虞れがある。なお、本発明において、エチレン−酢酸ビニル共重合体のMFRは、JIS K7210に準拠して、温度190℃、荷重2.16kgf(21.18N)の条件下で測定された値をいう。
(架橋剤)
本発明の接着性フィルムは、架橋剤として有機過酸化物を含む。有機過酸化物の一時間半減期温度は、110〜140℃が好ましい。一時間半減期温度が低過ぎる有機過酸化物では、容易に分解して、接着性シートの製膜が困難となる虞れがある。また、一時間半減期温度が高過ぎる有機過酸化物では、接着性シートを架橋させるための熱処理に長時間を要して太陽電池の生産性を低下させる虞れがある。
一時間半減期温度が110〜140℃である有機過酸化物としては、例えば、1,1−ジ(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン(111℃)、2,2−ジ(4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキシル)プロパン(114℃)、t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(115℃)、t−ブチルパーオキシラウレート(118℃)、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート(118℃)、t−ブチルパーオキシマレイン酸(119℃)、t−ブチルパーオキシ−3,5,5−トリメチルヘキサノエート(119℃)、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート(119℃)、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート(119℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン(119℃)、t−ブチルパーオキシアセテート(121℃)、2,2−ジ(t−ブチルパーオキシ)ブタン(122℃)、t−ブチルパーオキシベンゾエート(125℃)、n−ブチル4,4−ジ−(t−ブチルパーオキシ)バレレート(127℃)、ジクミルパーオキサイド(136℃)、ジ−t−ヘキシルパーオキサイド(136℃)、t−ブチルクミルパーオキサイド(137℃)、ジ(2−t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン(138℃)、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン(138℃)などが挙げられ、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。なお、括弧内の温度は、有機過酸化物の一時間半減期温度である。
接着性シート中における有機過酸化物の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜5重量部が好ましく、0.05〜2重量部がより好ましい。有機過酸化物の含有量が低過ぎると、エチレン−酢酸ビニル共重合体を十分に架橋させることができず、接着性シートの耐熱性及び耐候性が低下する虞れがある。また、有機過酸化物の含有量が高過ぎると、太陽電池の製造時に過剰な有機過酸化物が分解してガスを発生して、接着性シートに発泡が発生する虞れがある。
(多孔質粒子)
本発明の接着性シートは、下記一般式(I)で示されるゼオライトからなる多孔質粒子を含む。
2O・Al23・xSiO2 (I)
(一般式(I)において、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示し、nは、Mの原子価を示し、xは自然数である。)
このような多孔質粒子は、その細孔内に水を選択的に取り込むことができ、優れた吸水性を有する。したがって、多孔質粒子を用いることにより、太陽電池内部に浸入した水を吸着して、発電素子を接続している電極や導線などの金属部材の腐食の発生を低減することができる。また、多孔質粒子は、太陽電池内部に浸入した水を吸着するために、EVAの酢酸残基の加水分解による酢酸の発生も高く低減することができる。したがって、金属部材の腐食の発生をより高く低減することができる。
また、多孔質粒子は、接着性シートに含まれているシランカップリング剤などの他の成分はほとんど吸収しない。さらに、多孔質粒子は、エチレン−酢酸ビニル共重合体との屈折率差も小さく、接着性シートの透明性の低下も高く低減することができる。したがって、多孔質粒子を用いることによって、透明性及び接着性を低下させることなく、金属部材の腐食抑制性が向上された接着性フィルムを提供することが可能となる。
一般式(I)においてMは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属である。アルカリ金属としては、例えば、Na、Kなどが挙げられる。アルカリ土類金属としては、例えば、Mg、Ca、Baなどが挙げられる。
一般式(I)においてxは、Al23に対するSiO2の組成比を意味する。xは、自然数に限定されるが、1〜5が好ましく、1〜4がより好ましい。xが大き過ぎると、ゼオライトの疎水性が高くなって吸水性が低下する虞れがある。
多孔質粒子の平均細孔径は、1nm以下が好ましく、0.3〜1nmがより好ましい。多孔質粒子の平均細孔径が小さ過ぎると、ゼオライトの吸水性が低下する虞れがある。また、多孔質粒子の平均細孔径が大き過ぎると、添加剤などの有用成分を吸収し、接着性シートの性能が低下する虞れがある。
多孔質粒子の平均粒子径は、0.1〜50μmが好ましく、0.2〜20μmがより好ましい。多孔質粒子の平均粒子径が小さ過ぎると、ゼオライトが凝集してしまい、ゼオライトの吸水性が低下する虞れがある。また、多孔質粒子の平均粒子径が大き過ぎると、接着性シートの透明性が低下する虞れがある。
接着性フィルム中における多孔質粒子の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.05〜5重量部が好ましく、0.1〜2.5重量部がより好ましく、0.3〜1.0重量部が特に好ましい。多孔質粒子の含有量が低過ぎると、接着性フィルムに十分な吸水性を付与することができない虞れがある。また、多孔質粒子の含有量が高過ぎると、接着性シートの透明性又は接着性が低下する虞れがある。
(架橋助剤)
本発明の接着性フィルムは、架橋助剤をさらに含んでいることが好ましい。架橋助剤としては、アリル基、ビニル基、アクリロイル基又はメタクリロイル基を2個以上有する多官能モノマーが挙げられる。これらは、ラジカルを安定化させて架橋効率を高めると共に、架橋点を集中させて、ゲルの生成を促進させることができる。多官能モノマーとしては、例えば、フタル酸ジアリル、イタコン酸ジアリル、マレイン酸ジアリル、トリアリルイソシアヌレート、トリアリルシアヌレート、トリアリルフォスフェート、ジビニルベンゼン;1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、エチレンオキサイド変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ε−カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールなどの(メタ)アクリレート、アルキル変性ジペンタエリスリトールの(メタ)アクリレートなどが挙げられ、単独で使用されてもよいし、二種以上が併用されてもよい。
接着性シート中における架橋助剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.01〜1重量部が好ましく、0.05〜0.5重量部が好ましい。架橋助剤の含有量が少な過ぎると、太陽電池の製造時に接着性シート中に含まれているEVAの架橋が不十分となる虞れがある。また、架橋助剤の含有量が多過ぎると、EVAを架橋させた後の接着性シートが硬くなり過ぎて、発電素子の破損を招く恐れがある。
(シランカップリング剤)
本発明の接着性シートは、シランカップリング剤をさらに含んでいることが好ましい。シランカップリング剤によれば、接着性シートの接着性を向上させることができる。
シランカップリング剤としては、アミノ基、グリシジル基、メタクリロキシ基及びメルカプト基からなる群より選ばれる一種又は二種以上の官能基を有するシランカップリング剤が好ましい。このようなシランカップリング剤として、具体的には、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシランなどが挙げられる。なお、カップリング剤は、単独で用いられても二種以上が併用されてもよい。
接着性シート中におけるシランカップリング剤の含有量は、エチレン−酢酸ビニル共重合体100重量部に対して、0.03〜3重量部が好ましく、0.05〜2重量部がより好ましく、0.1〜0.6重量部が特に好ましい。シランカップリング剤の含有量が低過ぎると、シランカップリング剤の添加により得られる効果が十分ではない虞れがある。また、シランカップリング剤の含有量が高過ぎると、接着性シート表面にWBL(Weak Boundary Layer)と呼ばれる接着脆弱層が形成され、接着性シートの接着性がかえって低下する虞れがある。
(他の添加剤)
本発明の接着性シートは、ヒンダードアミン系光安定剤、及び紫外線吸収剤など他の添加剤を含んでいてもよい。他の添加剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
ヒンダードアミン系光安定剤としては、例えば、コハク酸ジメチル−1−(2−ヒドロキシエチル)−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン重縮合物、テトラキス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)−1,2,3,4−ブタンテトラカルボキシレ−ト、及びポリ{[6−[(1,1,3,3−テトラメチルブチル)アミノ]−1,3,5−トリアジン−2,4−ジイル][(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]ヘキサメチレン[(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)イミノ]}などが挙げられる。
紫外線吸収剤としては、例えば、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、サリチル酸エステル系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤などが挙げられる。具体的には、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤として、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−オクトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−ドデシルオキシベンゾフェノン、2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシベンゾフェノン、2,2’−ヒドロキシ−4,4’−ジメトキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシ−4−メトキシ−5−スルホベンゾフェノン等;ベンゾトリアゾ−ル系紫外線吸収剤として、2−(2’−ヒドロキシ−5’−tert−ブチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’−tert−ブチル−5−メチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾ−ル、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−ジ−tert−ブチルフェニル)−5−クロロベンゾトリアゾールなどが挙げられる。紫外線吸収剤は、単独で用いられても、二種以上が併用されてもよい。
本発明の接着性シートの製造方法としては、特に制限されず、例えば、エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、及び多孔質粒子、並びに必要に応じて他の添加剤を、それぞれ所定の量で、押出機に供給して溶融混練した後、シート状に押出す方法などが挙げられる。
ゼオライトからなる多孔質粒子は結晶水を含んでいるが、多孔質粒子を加熱することにより結晶水を容易に脱離させることができる。従って、予め加熱によって結晶水量が低減された多孔質粒子を用いて接着性シートを製造することが好ましい。
接着性シートの厚みは、0.1〜2.0mmが好ましく、0.2〜1.0mmがより好ましい。接着性シートが薄過ぎると、発電素子を十分に封止できない虞れがある。また、接着性シートが厚過ぎると、接着性シートの透明性が低下して、太陽電池の発電性能を低下させる虞れがある。
(太陽電池)
本発明の接着性シートは、上述した通り、透明性や接着性を低下させることなく、金属部材の腐食防止性に優れている。従って、このような接着性シートを用いてなる太陽電池は、優れた発電性能を長期間に亘って安定して発揮することができる。
本発明の接着性シートを用いてなる太陽電池の構造は特に制限されない。例えば、図1及び2に示す構造を有する太陽電池が挙げられる。
図1に示す太陽電池は、発電素子1の表面側に接着性シートA を介して透明保護材2が配設され、発電素子1の裏面側に接着性シートA'を介して裏面保護材3が配設され、発電素子1と透明保護材2及び裏面保護材3とが接着性シートA 、A'により積層一体化されてなる構造を有している。なお、本発明において、発電素子の表面とは、発電素子の光が照射される面を意味する。
発電素子1としては、単結晶又は多結晶のシリコン結晶系ウェハを用いてなる発電素子が挙げられる。透明保護材2としては、ガラス板などが挙げられる。また、裏面保護材3としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。
そして、図1に示す太陽電池の製造方法としては、例えば、発電素子1の表面側に接着性シートA 及び透明保護材2をこの順で積層し、発電素子1の裏面側に接着性シートA'及び裏面保護材3をこの順で積層することにより積層体を得、この積層体を減圧下で加熱することにより、接着性シートA 、A'に含まれるEVAを架橋させる方法が用いられる。すると、発電素子1の表面側及び裏面側に積層した接着性シートA 、A'が溶融し、発電素子1間の隙間を埋めた後に硬化して発電素子1が接着性シートA 、A'によって封止される。
図2に示す太陽電池は、透明基板5上に、発電素子6が薄膜状に積層一体化されており、この発電素子6上に接着性シートAを介して裏面保護材4が配設され、薄膜状の発電素子6が積層一体化されている透明基板5と裏面保護材4とが接着性シートAにより積層一体化されてなる構造を有している。このような構造を有している太陽電池は、一般的に「薄膜太陽電池」とも呼ばれている。
なお、発電素子6としては、単結晶又は多結晶のシリコン結晶やセレン化銅インジウム(CIS)などの化合物半導体を用いてなる発電素子が挙げられる。透明基板5としては、ガラス板、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。また、裏面保護材4としては、ポリエチレンテレフタレート(PET)等からなるプラスチックフィルムなどが挙げられる。
そして、図2に示す太陽電池の製造方法としては、薄膜状の発電素子6が積層一体化されている透明基板5上に、接着性シートA 及び裏面保護材4をこの順で積層することにより積層体を得、この積層体を減圧下で加熱することにより、接着性シートA に含まれるEVAを架橋させる方法が用いられる。
以下に、本発明を実施例を用いてより具体的に説明するが、本発明はこれに限定されない。
(実施例1〜4、比較例1〜3)
以下に示す材料を、それぞれ表1に示す配合量で押出機に供給して100℃にて溶融混練し、押出機の先端に取り付けたTダイから120℃で押出して接着性シート(厚み500μm)を得た。
接着性フィルム材料:
・エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA:酢酸ビニル成分含有量:28重量%、メルトフローレイト:15g/10分)
・架橋剤(2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン)
・光安定剤(BASF社製 商品名「tinuvin 770DF」)
・シランカップリング剤(3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン)
・紫外線吸収剤(2−ヒドロキシ−4−(オクチルオキシ)ベンゾフェノン)
・架橋助剤(トリアリルイソシアヌレート)
・多孔質粒子A(ユニオン昭和社製 商品名「モレキュラーシーブ3A」、x=1)
・多孔質粒子B(ユニオン昭和社製 商品名「モレキュラーシーブ4A」、x=1)
・多孔質粒子C(ユニオン昭和社製 商品名「モレキュラーシーブ13X」、x=1.3)
・多孔質粒子D(ユニオン昭和社製 商品名「疎水性モレキュラーシーブ」、xは5以上)
・ハイドロタルサイト(共和化学工業製 DHT−4A)
・シリカゲル(旭化成製 WACKER HDK N20)
(評価)
接着性シートについて、初期接着性、耐湿試験後接着強度及び腐食抑制性を下記手順に従って評価した。結果を表1に示す。
(初期接着強度)
幅25mm×長さ125mm×厚さ3.5mmの平面長方形状のフロートガラスと、表面にコロナ放電処理を施したポリエチレンテレフタレートフィルム(以下、「コロナ放電処理済みPETフィルム」という)との間に接着性シートを介した状態に重ね合わせて積層体を作成した。
しかる後、上記積層体を真空ラミネーターに供給して150℃に加熱しながら真空状態に減圧して真空脱気した後、積層体を大気圧によって30分間に亘って加圧することによって、フロートガラス、接着性フィルムおよびコロナ放電処理済みPETフィルムを一体化し、更に、フロートガラスよりはみ出した余剰の材料を切り離すことにより試験体を得た。
そして、試験体におけるフロートガラスと接着性シートとの初期剥離強度(N/cm)を、引張試験機(引っ張り試験機、東洋精機社製 商品名「STROGRAPH E−L」)を用いて、引張速度500mm/分の条件で180°剥離試験を行うことにより測定した。初期剥離強度が、100N/cm以上を「○」とし、それ以外のものを「×」とした。
(耐湿試験後接着強度)
初期接着強度の測定において上述した方法と同様にして、試験体を作製した。試験体を85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽内に投入して2000時間に亘って放置した。試験体におけるフロートガラスと接着性シートとの耐湿試験後剥離強度(N/cm)を初期剥離強度と同様の要領で測定した。接着強度の低下度を下記式に基づいて算出した。接着強度の低下度が25%未満の場合を「◎」、25%以上で且つ40%未満の場合を「○」、40%以上の場合を「×」とした。
接着強度の低下度(%)
=100×〔(初期剥離強度)−(耐湿試験後剥離強度)〕/(初期剥離強度)〕
(腐食抑制性)
まず、平面長方形状のガラス基板7(縦100mm×横75mm×厚み0.7mm)を用意した。ガラス基板7の第1の一面には全面的に酸化亜鉛(ZnO)からなる透明導電膜71を形成した。また、透明導電膜71の抵抗が測定できるように、ガラス基板7の第2の面の横方向の両端部のそれぞれに帯状の集電電極72a 、72b が形成した。集電電極72a 、72b は銀からなる。集電電極72a 、72b の長さ方向の両端部は、ガラス基板7の第1の面側まで延長されて形成されており、ガラス基板7の短辺方向の端面とこの端面に連続する透明導電膜71の両端部を被覆していた。
次に、接着性シートを切断することにより、平面長方形状の試験片B(縦100mm×横75mm)を得た。そして、ソーダライムガラス8(厚み2mm)と、ガラス基板7とを試験片Bを介在させた状態で重ね合わせて積層体を得た。なお、積層体において、透明導電膜71と試験片Bとを対向させた状態とした。
次に、積層体を真空ラミネーターを用いて125℃で10mmHgまで2.5分間に亘って減圧した後に、積層体を125℃で2.5分間に亘って厚み方向に押圧し、更に、積層体を140℃にて45分間に亘って放置して図3に示した試験体を作製した。なお、試験体の四方外周はブチルゴム9にて包囲した。
試験体における集電電極72a 、72b 間の抵抗値をデジタルテスターを用いて測定し、初期抵抗値とした。
次に、試験体を85℃、相対湿度85%の恒温恒湿槽内に投入して2000時間に亘って放置した。この試験体における集電電極72a 、72b 間の抵抗値をデジタルテスターを用いて測定し、耐湿試験後抵抗値とした。そして、下記式に基づいて抵抗変化比の上昇率を算出した。抵抗変化比の上昇率が50%以下の場合を「○」、50%を超える場合を「×」とした。
抵抗変化比の上昇率(%)
=100×〔(耐湿試験後抵抗値)−(初期抵抗値)〕/(初期抵抗値)
Figure 2014062174
1 発電素子
2 透明保護材
3 裏面保護材
4 裏面保護材
5 透明基板
6 発電素子
7 ガラス基板
8 ソーダライムガラス
9 ブチルゴム
71 透明導電膜
72a 集電電極
A 接着性シート
B 試験片

Claims (3)

  1. エチレン−酢酸ビニル共重合体、有機過酸化物、及び下記一般式(I)で示されるゼオライトからなる多孔質粒子を含むことを特徴とする接着性シート。
    2/nO・Al23・xSiO2 (I)
    (一般式(I)において、Mは、アルカリ金属又はアルカリ土類金属を示し、nは、Mの原子価を示し、xは自然数である。)
  2. 多孔質粒子の平均粒子径が0.1〜50μmであることを特徴とする請求項1に記載の接着性シート。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の接着性シートを用いてなることを特徴とする太陽電池。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2018512479A (ja) * 2015-03-06 2018-05-17 スリーエム イノベイティブ プロパティズ カンパニー 多孔質ポリマー粒子を含む組成物及び接着剤物品、並びに基材をコーティングする方法

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