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JP2014060205A - 研磨用組成物 - Google Patents

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JP2014060205A
JP2014060205A JP2012203104A JP2012203104A JP2014060205A JP 2014060205 A JP2014060205 A JP 2014060205A JP 2012203104 A JP2012203104 A JP 2012203104A JP 2012203104 A JP2012203104 A JP 2012203104A JP 2014060205 A JP2014060205 A JP 2014060205A
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acid
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compound
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Yoshihiro Kachi
良浩 加知
Akihito Yasui
晃仁 安井
Yoshihiro Izawa
由裕 井澤
Takehiro Umeda
剛宏 梅田
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Fujimi Inc
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Abstract

【課題】バリア層および絶縁膜に対する高い研磨速度を十分に維持でき、低誘電率材料の研磨速度を十分に抑制でき、かつ砥粒の凝集を防ぐことができる研磨用組成物を提供する。
【解決手段】バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、酸化剤と、重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物と、を含む、研磨用組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、研磨用組成物に関する。
近年、LSIの高集積化、高性能化に伴って新たな微細加工技術が開発されている。化学機械研磨(以下、単にCMPとも記す)法もその一つであり、LSI製造工程、特に多層配線形成工程における層間絶縁膜の平坦化、金属プラグ形成、埋め込み配線(ダマシン配線)形成において頻繁に利用される技術である。
CMPの一般的な方法は、円形の研磨定盤(プラテン)上に研磨パッドを貼り付け、研磨パッド表面を研磨剤で浸し、基板の金属膜を形成した面を押し付けて、その裏面から所定の圧力(以下、単に研磨圧力とも記す)を加えた状態で研磨定盤を回し、研磨剤と金属膜の凸部との機械的摩擦によって、凸部の金属膜を除去するものである。
一方、配線の銅または銅合金等の下層には、層間絶縁膜中への銅拡散防止のためにバリア層として、タンタル、タンタル合金、またはタンタル化合物等が形成される。したがって、銅または銅合金を埋め込む配線部分以外では、露出したバリア層をCMPにより取り除く必要がある。
各配線層を形成するためには、まず、メッキ法などで盛付けられた余分な配線材を除去する金属膜のCMP(以下、「金属膜CMP」とも称する)を一段または多段に亘って行い、次に、これによって表面に露出したバリア層を除去するCMP(以下、「バリア層CMP」とも称する)を行うことが一般的になされている。しかしながら、金属膜CMPによって、配線部が過研磨されてしまういわゆるディッシングや、さらにエロージョンを引き起こしてしまうことが問題となっている。
このディッシングを軽減するため、金属膜CMPの次に行うバリア層CMPでは、金属配線部の研磨速度とバリアメタル部の研磨速度とを調整して、最終的にディッシングやエロージョンなどの段差が少ない配線層を形成することが求められている。即ち、バリア層CMPでは、金属配線部に比較してバリア層や層間絶縁膜の研磨速度が相対的に小さい場合、配線部が早く研磨されるディッシングや、その結果としてのエロージョンが発生してしまうため、バリア層や絶縁膜の研磨速度は適度に大きい方が望ましい。これはバリア層CMPのスループットを上げるメリットがあることに加え、実際的には金属膜CMPによってディッシングが発生していることが多く、上述のような理由からバリア層や絶縁膜の研磨速度を相対的に高くすることが求められている点においても望ましいからである。
また最近、より低誘電率で強度の小さい絶縁膜(Low−k膜)が使用されるようになってきた。これは、最先端のデバイスでは配線間の距離が近いために、誘電率の高い絶縁膜を使用した際には配線間での電気的な不良が発生することがあるためである。この様なLow−k膜は強度が非常に小さいため、CMPの加工時に過剰に削られてしまう問題があった。よって、バリア層を研磨する際の被研磨膜に対する研磨速度を高く維持し、かつLow−k膜に対しての研磨速度を十分に抑制しうる技術が求められている。
このような技術として、例えば、特許文献1では、半導体集積回路のバリア層を研磨するための研磨液であって、帯電防止剤と、特定のカチオン系化合物とを含む研磨液が開示されている。また、特許文献2〜5では、シリカ粒子と、有機酸と、重量平均分子量が5万以上100万以下である水溶性高分子とを含む研磨液が開示されている。
特開2008−243997号公報 特開2010−028078号公報 特開2010−028079号公報 特開2010−028080号公報 特開2010−028081号公報
しかしながら、上記特許文献1〜5に記載の研磨液では、バリア層および絶縁膜層に対する高い研磨速度の維持、ならびに低誘電率材料の研磨速度の抑制が未だ不十分であり、さらなる改良が求められていた。また、特許文献2〜5に記載の研磨液では、砥粒を用いた場合、砥粒が凝集し研磨が困難になるという問題もあった。
そこで本発明は、バリア層および絶縁膜に対する高い研磨速度を十分に維持でき、低誘電率材料の研磨速度を十分に抑制でき、かつ砥粒の凝集を防ぐことができる研磨用組成物を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく、本発明者らは鋭意研究を積み重ねた。その結果、酸化剤と、重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物とを含む研磨用組成物を使用することで、上記課題が解決されうることを見出した。そして、上記知見に基づいて、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、酸化剤と、重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物と、を含む、研磨用組成物である。
本発明によれば、バリア層および絶縁膜に対する高い研磨速度を十分に維持でき、低誘電率材料の研磨速度を十分に抑制でき、かつ砥粒の凝集を防ぐことができる研磨用組成物が提供されうる。
本発明は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、酸化剤と、重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物と、を含む、研磨用組成物である。このような構成とすることにより、バリア層および絶縁膜に対する高い研磨速度を十分に維持でき、低誘電率材料の研磨速度を十分に抑制でき、かつ砥粒の凝集を防ぐことができる。
本発明の研磨用組成物を用いることにより上記のような効果が得られる詳細な理由は不明であるが、本発明で用いられる非イオン性化合物の分子量は低いため、高分子量の非イオン性化合物ほど厚みのある保護膜を形成せず、バリア層および絶縁膜の研磨速度を低下させずに、低誘電率材料の研磨速度を抑制することができるものと考えられる。また、本発明に係る低分子量の非イオン性化合物は、砥粒の表面への作用はあるものの、複数の砥粒を凝集させる作用は弱く、砥粒の凝集を防ぐことができるものと考えられる。なお、上記メカニズムは推測によるものであり、本発明は上記メカニズムに何ら限定されるものではない。
[研磨対象物]
本発明に係る研磨対象物は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有し、必要に応じ低誘電率材料を有する。
バリア層に含まれる材料としては、特に制限されず、例えば、タンタル、チタン、タングステン、コバルト;金、銀、白金、パラジウム、ロジウム、ルテニウム、イリジウム、オスミウム等の貴金属等が挙げられる。これら金属は、合金または金属化合物の形態でバリア層に含まれていてもよい。好ましくはタンタルまたは貴金属である。これら金属は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
また、金属配線層に含まれる金属も特に制限されず、例えば、銅、アルミニウム、ハフニウム、コバルト、ニッケル、チタン、タングステン等が挙げられる。これらの金属は、合金または金属化合物の形態で金属配線層に含まれていてもよい。好ましくは銅、または銅合金である。これら金属は、単独でもまたは2種以上組み合わせて用いてもよい。
絶縁膜に含まれる材料としては、TEOS(テトラエトキシシラン)等が挙げられる。
低誘電率材料としては、具体的には、比誘電率が3.5から2.0程度の通常Low−kと略称されるものが挙げられ、例えば、炭化酸化シリコン(SiOC)(例えば、アプライドマテリアル社製のブラックダイヤモンド(登録商標)など)、フッ素含有シリコン酸化物(SiOF)、有機ポリマーなどが挙げられる。
次に、本発明の研磨用組成物の構成について、詳細に説明する。
[酸化剤]
本発明に係る酸化剤の具体例としては、過酸化水素、過酢酸、過炭酸塩、過酸化尿素、過塩素酸;過硫酸ナトリウム、過硫酸カリウム、過硫酸アンモニウムなどの過硫酸塩などが挙げられる。これら酸化剤は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。
中でも、過硫酸塩および過酸化水素が好ましく、特に好ましいのは過酸化水素である。
研磨用組成物中の酸化剤の含有量(濃度)の下限は、0.01重量%以上であることが好ましく、0.05重量%以上であることがより好ましく、0.1重量%以上であることがさらに好ましい。酸化剤の含有量が多くなるにつれて、研磨用組成物による研磨速度が向上する利点がある。
また、研磨用組成物中の酸化剤の含有量(濃度)の上限は、10重量%以下であることが好ましく、5重量%以下であることがより好ましく、3重量%以下であることがさらに好ましい。酸化剤の含有量が少なくなるにつれて、研磨用組成物の材料コストを抑えることができるのに加え、研磨使用後の研磨用組成物の処理、すなわち廃液処理の負荷を軽減することができる利点を有する。また、酸化剤による研磨対象物表面の過剰な酸化が起こりにくくなる利点も有する。
[非イオン性化合物]
本発明に係る非イオン性化合物は、重量平均分子量が1000以下である。重量平均分子量が1000を超える場合、砥粒の凝集が発生し、また、低誘電率材料の研磨速度の抑制が困難となる。該重量平均分子量は好ましくは950以下、より好ましくは900以下である。
該重量平均分子量の下限は特に制限されない。しかしながら、低誘電率材料に対する研磨速度の抑制効果の観点から、200以上であることが好ましく、300以上であることがより好ましい。
なお、該重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)により測定することができる。
非イオン性化合物の具体例としては、例えば、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンエーテル誘導体、ポリオキシプロピレングリセリルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、メトキシポリエチレングリコール、アセチレン系ジオールのオキシエチレン付加体等のエーテル型界面活性剤;ソルビタン脂肪酸エステル、グリセロールボレイト脂肪酸エステル等のエステル型界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルアミン等のアミノエーテル型界面活性剤;ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレングリセロールボレイト脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエステル等のエーテルエステル型界面活性剤;脂肪酸アルカノールアミド、ポリオキシエチレン脂肪酸アルカノールアミド等のアルカノールアミド型界面活性剤;アセチレン系ジオールのオキシエチレン付加体、ポリビニルピロリドン、ポリアクリルアミド、ポリジメチルアクリルアミド、ポリビニルアルコール、カルボキシメチルセルロース、寒天、カードラン、プルラン等の多糖類、ポリアスパラギン酸、ポリグルタミン酸、ポリリシン、ポリリンゴ酸、ポリアミド酸、ポリアミド酸アンモニウム塩、ポリアミド酸ナトリウム塩、ポリグリオキシル酸等のポリカルボン酸およびその塩などが挙げられる。上記非イオン性化合物は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、上記非イオン化合物は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
これら非イオン性化合物の中でも、低誘電率材料に対する研磨速度の抑制効果の観点から、アルキルエーテル鎖を有する化合物であることが好ましく、前記アルキルエーテル鎖は、下記化学式(1)または(2)で表される構造であることが好ましい。
Figure 2014060205
前記化学式(1)中、nは1〜23の整数であり、前記化学式(2)中、mは1〜15の整数である。
より具体的には、ポリオキシプロピレンポリオキシエチレングリコール、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールが好ましい。
研磨用組成物中の非イオン性化合物の含有量の下限は、0.01g/L以上であることが好ましく、0.05g/L以上であることがより好ましく、0.1g/L以上であることがさらに好ましい。非イオン性化合物の含有量が多くなるにつれて、低誘電率材料に対する研磨速度の抑制効果を高くする利点を有する。
また、研磨用組成物中の非イオン性化合物の含有量の上限は、15g/L以下であることが好ましく、10g/L以下であることがより好ましく、5g/L以下であることがさらに好ましい。非イオン性化合物の含有量が少なくなるにつれて、砥粒の凝集を抑制し易くなる利点を有する。
[水]
本発明の研磨用組成物は、各成分を分散または溶解するための分散媒または溶媒として水を含むことが好ましい。他の成分の作用を阻害することを抑制するという観点から、不純物をできる限り含有しない水が好ましく、具体的には、イオン交換樹脂にて不純物イオンを除去した後、フィルタを通して異物を除去した純水や超純水、または蒸留水が好ましい。
[他の成分]
本発明の研磨用組成物は、必要に応じて、砥粒、錯化剤、金属防食剤、防腐剤、防カビ剤、酸化剤、還元剤、水溶性高分子、界面活性剤、難溶性の有機物を溶解するための有機溶媒等の他の成分をさらに含んでもよい。以下、好ましい他の成分である、砥粒、錯化剤、および金属防食剤について説明する。
〔砥粒〕
研磨用組成物中に含まれる砥粒は、研磨対象物を機械的に研磨する作用を有し、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度を向上させる。
使用される砥粒は、無機粒子、有機粒子、および有機無機複合粒子のいずれであってもよい。無機粒子の具体例としては、例えば、シリカ、アルミナ、セリア、チタニア等の金属酸化物からなる粒子、窒化ケイ素粒子、炭化ケイ素粒子、窒化ホウ素粒子が挙げられる。有機粒子の具体例としては、例えば、ポリメタクリル酸メチル(PMMA)粒子が挙げられる。該砥粒は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、該砥粒は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
これら砥粒の中でも、シリカが好ましく、特に好ましいのはコロイダルシリカである。
砥粒は表面修飾されていてもよい。通常のコロイダルシリカは、酸性条件下でゼータ電位の値がゼロに近いために、酸性条件下ではシリカ粒子同士が互いに電気的に反発せず凝集を起こしやすい。これに対し、酸性条件でもゼータ電位が比較的大きな負の値を有するように表面修飾された砥粒は、酸性条件下においても互いに強く反発して良好に分散する結果、研磨用組成物の保存安定性を向上させることになる。このような表面修飾砥粒は、例えば、アルミニウム、チタンまたはジルコニウムなどの金属あるいはそれらの酸化物を砥粒と混合して砥粒の表面にドープさせることにより得ることができる。
なかでも、特に好ましいのは、有機酸を固定化したコロイダルシリカである。研磨用組成物中に含まれるコロイダルシリカの表面への有機酸の固定化は、例えばコロイダルシリカの表面に有機酸の官能基が化学的に結合することにより行われている。コロイダルシリカと有機酸を単に共存させただけではコロイダルシリカへの有機酸の固定化は果たされない。有機酸の一種であるスルホン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Sulfonic acid-functionalized silica through quantitative oxidation of thiol groups”, Chem. Commun. 246-247 (2003)に記載の方法で行うことができる。具体的には、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のチオール基を有するシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に過酸化水素でチオール基を酸化することにより、スルホン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。あるいは、カルボン酸をコロイダルシリカに固定化するのであれば、例えば、“Novel Silane Coupling Agents Containing a Photolabile 2-Nitrobenzyl Ester for Introduction of a Carboxy Group on the Surface of Silica Gel”, Chemistry Letters, 3, 228-229 (2000)に記載の方法で行うことができる。具体的には、光反応性2−ニトロベンジルエステルを含むシランカップリング剤をコロイダルシリカにカップリングさせた後に光照射することにより、カルボン酸が表面に固定化されたコロイダルシリカを得ることができる。
砥粒の平均一次粒子径の下限は、5nm以上であることが好ましく、7nm以上であることがより好ましく、10nm以上であることがさらに好ましい。また、砥粒の平均一次粒子径の上限は、500nm以下であることが好ましく、100nm以下であることがより好ましく、70nm以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度は向上し、また、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にディッシングが生じるのをより抑えることができる。なお、砥粒の平均一次粒子径は、例えば、BET法で測定される砥粒の比表面積に基づいて算出される。
研磨用組成物中の砥粒の含有量の下限は、0.005重量%以上であることが好ましく、0.5重量%以上であることがより好ましく、1重量%以上であることがさらに好ましく、3重量%以上であることが最も好ましい。また、研磨用組成物中の砥粒の含有量の上限は、50重量%以下であることが好ましく、30重量%であることがより好ましく、15重量%以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨対象物の研磨速度が向上し、また、研磨用組成物のコストを抑えることができ、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にディッシングが生じるのをより抑えることができる。
[錯化剤]
研磨用組成物に含まれる錯化剤は、研磨対象物の表面を化学的にエッチングする作用を有し、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度を向上させる。
使用可能な錯化剤の例としては、例えば、無機酸またはその塩、有機酸またはその塩、ニトリル化合物、アミノ酸、およびキレート剤等が挙げられる。これら錯化剤は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、該錯化剤は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
無機酸の具体例としては、例えば、塩酸、硫酸、硝酸、炭酸、ホウ酸、テトラフルオロホウ酸、次亜リン酸、亜リン酸、リン酸、ピロリン酸等が挙げられる。
有機酸の具体例としては、例えば、ギ酸、酢酸、プロピオン酸、酪酸、吉草酸、2−メチル酪酸、n−ヘキサン酸、3,3−ジメチル酪酸、2−エチル酪酸、4−メチルペンタン酸、n−ヘプタン酸、2−メチルヘキサン酸、n−オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、乳酸、グリコール酸、グリセリン酸、安息香酸、サリチル酸等の一価カルボン酸;シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、グルコン酸、アジピン酸、ピメリン酸、マレイン酸、フタル酸、フマル酸、リンゴ酸、酒石酸、クエン酸等の多価カルボン酸:等のカルボン酸が挙げられる。また、メタンスルホン酸、エタンスルホン酸およびイセチオン酸等のスルホン酸も使用可能である。
錯化剤として、前記無機酸または前記有機酸の塩を用いてもよい。特に、弱酸と強塩基との塩、強酸と弱塩基との塩、または弱酸と弱塩基との塩を用いた場合には、pHの緩衝作用を期待することができる。このような塩の例としては、例えば、塩化カリウム、硫酸ナトリウム、硝酸カリウム、炭酸カリウム、テトラフルオロホウ酸カリウム、ピロリン酸カリウム、シュウ酸カリウム、クエン酸三ナトリウム、(+)−酒石酸カリウム、ヘキサフルオロリン酸カリウム等が挙げられる。
ニトリル化合物の具体例としては、例えば、アセトニトリル、アミノアセトニトリル、プロピオニトリル、ブチロニトリル、イソブチロニトリル、ベンゾニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル等が挙げられる。
アミノ酸の具体例としては、グリシン、α−アラニン、β−アラニン、N−メチルグリシン、N,N−ジメチルグリシン、2−アミノ酪酸、ノルバリン、バリン、ロイシン、ノルロイシン、イソロイシン、フェニルアラニン、プロリン、サルコシン、オルニチン、リシン、タウリン、セリン、トレオニン、ホモセリン、チロシン、ビシン、トリシン、3,5−ジヨード−チロシン、β−(3,4−ジヒドロキシフェニル)−アラニン、チロキシン、4−ヒドロキシ−プロリン、システイン、メチオニン、エチオニン、ランチオニン、シスタチオニン、シスチン、システイン酸、アスパラギン酸、グルタミン酸、S−(カルボキシメチル)−システイン、4−アミノ酪酸、アスパラギン、グルタミン、アザセリン、アルギニン、カナバニン、シトルリン、δ−ヒドロキシ−リシン、クレアチン、ヒスチジン、1−メチル−ヒスチジン、3−メチル−ヒスチジンおよびトリプトファンが挙げられる。
キレート剤の具体例としては、ニトリロ三酢酸、ジエチレントリアミン五酢酸、エチレンジアミン四酢酸、N,N,N−トリメチレンホスホン酸、エチレンジアミン−N,N,N’,N’−テトラメチレンスルホン酸、トランスシクロヘキサンジアミン四酢酸、1,2−ジアミノプロパン四酢酸、グリコールエーテルジアミン四酢酸、エチレンジアミンオルトヒドロキシフェニル酢酸、エチレンジアミンジ琥珀酸(SS体)、N−(2−カルボキシラートエチル)−L−アスパラギン酸、β−アラニンジ酢酸、2−ホスホノブタン−1,2,4−トリカルボン酸、1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸、N,N’−ビス(2−ヒドロキシベンジル)エチレンジアミン−N,N’−ジ酢酸、1,2−ジヒドロキシベンゼン−4,6−ジスルホン酸等が挙げられる。
これらの中でも、無機酸またはその塩、カルボン酸またはその塩、およびニトリル化合物からなる群より選択される少なくとも1種が好ましく、貴金属化合物との錯体構造の安定性の観点から、無機酸またはその塩がより好ましい。
研磨用組成物中の錯化剤の含有量(濃度)の下限は、少量でも効果を発揮するため特に限定されるものではないが、0.001g/L以上であることが好ましく、0.01g/L以上であることがより好ましく、1g/L以上であることがさらに好ましい。また、本発明の研磨用組成物中の錯化剤の含有量(濃度)の上限は、20g/L以下であることが好ましく、15g/L以下であることがより好ましく、10g/L以下であることがさらに好ましい。この範囲であれば、本発明の効果をより効率的に得ることができる。
〔金属防食剤〕
研磨用組成物中に金属防食剤を加えることにより、研磨用組成物を用いた研磨で配線の脇に凹みが生じるのをより抑えることができる。また、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面にディッシングが生じるのをより抑えることができる。
使用可能な金属防食剤は、特に制限されないが、好ましくは複素環式化合物または界面活性剤である。複素環式化合物中の複素環の員数は特に限定されない。また、複素環式化合物は、単環化合物であってもよいし、縮合環を有する多環化合物であってもよい。該金属防食剤は、単独でもまたは2種以上混合して用いてもよい。また、該金属防食剤は、市販品を用いてもよいし合成品を用いてもよい。
金属防食剤として使用可能な複素環化合物の具体例としては、例えば、ピロール化合物、ピラゾール化合物、イミダゾール化合物、トリアゾール化合物、テトラゾール化合物、ピリジン化合物、ピラジン化合物、ピリダジン化合物、ピリンジン化合物、インドリジン化合物、インドール化合物、イソインドール化合物、インダゾール化合物、プリン化合物、キノリジン化合物、キノリン化合物、イソキノリン化合物、ナフチリジン化合物、フタラジン化合物、キノキサリン化合物、キナゾリン化合物、シンノリン化合物、ブテリジン化合物、チアゾール化合物、イソチアゾール化合物、オキサゾール化合物、イソオキサゾール化合物、フラザン化合物等の含窒素複素環化合物が挙げられる。
さらに具体的な例を挙げると、ピラゾール化合物の例としては、例えば、1H−ピラゾール、4−ニトロ−3−ピラゾールカルボン酸、3,5−ピラゾールカルボン酸、3−アミノ−5−フェニルピラゾール、5−アミノ−3−フェニルピラゾール、3,4,5−トリブロモピラゾール、3−アミノピラゾール、3,5−ジメチルピラゾール、3,5−ジメチル−1−ヒドロキシメチルピラゾール、3−メチルピラゾール、1−メチルピラゾール、3−アミノ−5−メチルピラゾール、4−アミノ−ピラゾロ[3,4−d]ピリミジン、アロプリノール、4−クロロ−1H−ピラゾロ[3,4−D]ピリミジン、3,4−ジヒドロキシ−6−メチルピラゾロ(3,4−B)−ピリジン、6−メチル−1H−ピラゾロ[3,4−b]ピリジン−3−アミン等が挙げられる。
イミダゾール化合物の例としては、例えば、イミダゾール、1−メチルイミダゾール、2−メチルイミダゾール、4−メチルイミダゾール、1,2−ジメチルピラゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、2−イソプロピルイミダゾール、ベンゾイミダゾール、5,6−ジメチルベンゾイミダゾール、2−アミノベンゾイミダゾール、2−クロロベンゾイミダゾール、2−メチルベンゾイミダゾール、2−(1−ヒドロキシエチル)ベンズイミダゾール、2−ヒドロキシベンズイミダゾール、2−フェニルベンズイミダゾール、2,5−ジメチルベンズイミダゾール、5−メチルベンゾイミダゾール、5−ニトロベンズイミダゾール、1H−プリン等が挙げられる。
トリアゾール化合物の例としては、例えば、1,2,3−トリアゾール(1H−BTA)、1,2,4−トリアゾール、1−メチル−1,2,4−トリアゾール、メチル−1H−1,2,4−トリアゾール−3−カルボキシレート、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸、1,2,4−トリアゾール−3−カルボン酸メチル、1H−1,2,4−トリアゾール−3−チオール、3,5−ジアミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−1,2,4−トリアゾール−5−チオール、3−アミノ−1H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−ベンジル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−アミノ−5−メチル−4H−1,2,4−トリアゾール、3−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、3−ブロモ−5−ニトロ−1,2,4−トリアゾール、4−(1,2,4−トリアゾール−1−イル)フェノール、4−アミノ−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジプロピル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジメチル−4H−1,2,4−トリアゾール、4−アミノ−3,5−ジペプチル−4H−1,2,4−トリアゾール、5−メチル−1,2,4−トリアゾール−3,4−ジアミン、1H−ベンゾトリアゾール、1−ヒドロキシベンゾトリアゾール、1−アミノベンゾトリアゾール、1−カルボキシベンゾトリアゾール、5−クロロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−ニトロ−1H−ベンゾトリアゾール、5−カルボキシ−1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−(1’,2’−ジカルボキシエチル)ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール等が挙げられる。
テトラゾール化合物の例としては、例えば、1H−テトラゾール、5−メチルテトラゾール、5−アミノテトラゾール、および5−フェニルテトラゾール等が挙げられる。
インダゾール化合物の例としては、例えば、1H−インダゾール、5−アミノ−1H−インダゾール、5−ニトロ−1H−インダゾール、5−ヒドロキシ−1H−インダゾール、6−アミノ−1H−インダゾール、6−ニトロ−1H−インダゾール、6−ヒドロキシ−1H−インダゾール、3−カルボキシ−5−メチル−1H−インダゾール等が挙げられる。
インドール化合物の例としては、例えば1H−インドール、1−メチル−1H−インドール、2−メチル−1H−インドール、3−メチル−1H−インドール、4−メチル−1H−インドール、5−メチル−1H−インドール、6−メチル−1H−インドール、7−メチル−1H−インドール、4−アミノ−1H−インドール、5−アミノ−1H−インドール、6−アミノ−1H−インドール、7−アミノ−1H−インドール、4−ヒドロキシ−1H−インドール、5−ヒドロキシ−1H−インドール、6−ヒドロキシ−1H−インドール、7−ヒドロキシ−1H−インドール、4−メトキシ−1H−インドール、5−メトキシ−1H−インドール、6−メトキシ−1H−インドール、7−メトキシ−1H−インドール、4−クロロ−1H−インドール、5−クロロ−1H−インドール、6−クロロ−1H−インドール、7−クロロ−1H−インドール、4−カルボキシ−1H−インドール、5−カルボキシ−1H−インドール、6−カルボキシ−1H−インドール、7−カルボキシ−1H−インドール、4−ニトロ−1H−インドール、5−ニトロ−1H−インドール、6−ニトロ−1H−インドール、7−ニトロ−1H−インドール、4−ニトリル−1H−インドール、5−ニトリル−1H−インドール、6−ニトリル−1H−インドール、7−ニトリル−1H−インドール、2,5−ジメチル−1H−インドール、1,2−ジメチル−1H−インドール、1,3−ジメチル−1H−インドール、2,3−ジメチル−1H−インドール、5−アミノ−2,3−ジメチル−1H−インドール、7−エチル−1H−インドール、5−(アミノメチル)インドール、2−メチル−5−アミノ−1H−インドール、3−ヒドロキシメチル−1H−インドール、6−イソプロピル−1H−インドール、5−クロロ−2−メチル−1H−インドール等が挙げられる。
これらの中でも好ましい複素環化合物はトリアゾール化合物であり、特に、1H−ベンゾトリアゾール、5−メチル−1H−ベンゾトリアゾール、5,6−ジメチル−1H−ベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−5−メチルベンゾトリアゾール、1−[N,N−ビス(ヒドロキシエチル)アミノメチル]−4−メチルベンゾトリアゾール、1,2,3−トリアゾール、および1,2,4−トリアゾールが好ましい。これらの複素環化合物は、研磨対象物表面への化学的または物理的吸着力が高いため、研磨対象物表面により強固な保護膜を形成することができる。このことは、本発明の研磨用組成物を用いて研磨した後の、研磨対象物の表面の平坦性を向上させる上で有利である。
また、金属防食剤として使用される界面活性剤は、陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性界面活性剤が挙げられる。
陰イオン性界面活性剤の例としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキル硫酸エステル、アルキル硫酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸、アルキルエーテル硫酸、アルキルベンゼンスルホン酸、アルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルリン酸エステル、ポリオキシエチレンスルホコハク酸、アルキルスルホコハク酸、アルキルナフタレンスルホン酸、アルキルジフェニルエーテルジスルホン酸、およびこれらの塩等が挙げられる。
陽イオン性界面活性剤の例としては、例えば、アルキルトリメチルアンモニウム塩、アルキルジメチルアンモニウム塩、アルキルベンジルジメチルアンモニウム塩、アルキルアミン塩等が挙げられる。
両性界面活性剤の例としては、例えば、アルキルベタイン、アルキルアミンオキシド等が挙げられる。
これらの中でも好ましい界面活性剤は、ポリオキシエチレンアルキルエーテル酢酸、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩、アルキルエーテル硫酸塩、およびアルキルベンゼンスルホン酸塩である。これらの界面活性剤は、研磨対象物表面への化学的または物理的吸着力が高いため、研磨対象物表面により強固な保護膜を形成することができる。このことは、本発明の研磨用組成物を用いて研磨した後の、研磨対象物の表面の平坦性を向上させる上で有利である。
研磨用組成物中の金属防食剤の含有量の下限は、0.001g/L以上であることが好ましく、0.005g/L以上であることがより好ましく、0.01g/L以上であることがさらに好ましい。また、研磨用組成物中の金属防食剤の含有量の上限は、10g/L以下であることが好ましく、5g/L以下であることがより好ましく、2g/L以下であることがさらに好ましい。このような範囲であれば、研磨用組成物を用いて研磨した後の研磨対象物の表面の平坦性が向上し、また、研磨用組成物による研磨対象物の研磨速度が向上する。
[研磨用組成物のpH]
本発明の研磨用組成物のpHの下限は、3以上であることが好ましい。研磨用組成物のpHが大きくなるにつれて、研磨用組成物による研磨対象物表面の過剰なエッチングが起こる虞を少なくすることができる。
また、研磨用組成物のpHの上限は、10以下であることが好ましい。研磨用組成物のpHが小さくなるにつれて、研磨用組成物を用いた研磨により形成される配線の脇に凹みが生じるのをより抑えることができる。
研磨用組成物のpHを所望の値に調整するのにpH調整剤を使用してもよい。使用するpH調整剤は酸およびアルカリのいずれであってもよく、また無機および有機の化合物のいずれであってもよい。なお、pH調節剤は、単独でもまたは2種以上混合しても用いることができる。また、上述した各種の添加剤として、pH調整機能を有するもの(例えば、各種の酸など)を用いる場合には、当該添加剤をpH調整剤の少なくとも一部として利用してもよい。
[研磨用組成物の製造方法]
本発明の研磨用組成物の製造方法は、特に制限されず、例えば、酸化剤、非イオン性化合物、および必要に応じて他の成分を、水中で攪拌混合することにより得ることができる。
各成分を混合する際の温度は特に制限されないが、10〜40℃が好ましく、溶解速度を上げるために加熱してもよい。また、混合時間も特に制限されない。
[研磨方法および基板の製造方法]
上述のように、本発明の研磨用組成物は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物の研磨に好適に用いられる。よって、本発明は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を本発明の研磨用組成物で研磨する研磨方法を提供する。また、本発明は、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を前記研磨方法で研磨する工程を含む基板の製造方法を提供する。
研磨装置としては、研磨対象物を有する基板等を保持するホルダーと回転数を変更可能なモータ等とが取り付けてあり、研磨パッド(研磨布)を貼り付け可能な研磨定盤を有する一般的な研磨装置を使用することができる。
前記研磨パッドとしては、一般的な不織布、ポリウレタン、および多孔質フッ素樹脂等を特に制限なく使用することができる。研磨パッドには、研磨液が溜まるような溝加工が施されていることが好ましい。
研磨条件にも特に制限はなく、例えば、研磨定盤の回転速度は、10〜500rpmが好ましく、研磨対象物を有する基板にかける圧力(研磨圧力)は、0.5〜10psiが好ましい。研磨パッドに研磨用組成物を供給する方法も特に制限されず、例えば、ポンプ等で連続的に供給する方法が採用される。この供給量に制限はないが、研磨パッドの表面が常に本発明の研磨用組成物で覆われていることが好ましい。
研磨終了後、基板を流水中で洗浄し、スピンドライヤ等により基板上に付着した水滴を払い落として乾燥させることにより、バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する基板が得られる。
本発明の研磨用組成物は一液型であってもよいし、二液型をはじめとする多液型であってもよい。また、本発明の研磨用組成物は、研磨用組成物の原液を水などの希釈液を使って、例えば10倍以上に希釈することによって調製されてもよい。
本発明を、以下の実施例および比較例を用いてさらに詳細に説明する。ただし、本発明の技術的範囲が以下の実施例のみに制限されるわけではない。
(実施例1〜7、比較例1〜7)
砥粒としてコロイダルシリカ(約70nmの平均二次粒子径(平均一次粒子径35nm、会合度2))10重量%、酸化剤として過酸化水素 0.6重量%、錯化剤としてイセチオン酸 4.2g/L、金属防食剤として1H−BTA 1.2g/L、および下記表2に示す非イオン性化合物 1.5g/Lを、それぞれ前記の濃度となるように水中で攪拌混合し(混合温度:約25℃、混合時間:約10分)、研磨用組成物を調製した。組成物のpHは、水酸化カリウム(KOH)を加え調整し、pHメータにより確認した。また、非イオン性化合物の重量平均分子量は、ポリスチレンを標準物質としたGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)により測定した。
研磨対象物は、シリコン基板上に、Ta膜、Ru膜、TEOS膜、およびブラックダイヤモンド(登録商標、BDII)膜を成膜した12インチウェハを使用した。
得られた研磨用組成物を用い、研磨対象物の表面を下記表1に示す研磨条件で60秒間研磨した際の研磨速度を測定した。研磨速度は、直流4探針法を原理とするシート抵抗測定器を用いて測定される研磨前後のそれぞれの膜の厚みの差を、研磨時間で除することにより求めた。
Figure 2014060205
また、組成物中の砥粒の分散安定性について、43℃の恒温恒湿器に2ヶ月間、研磨用組成物を保管した後(室温(25℃)で6ヶ月間保存に相当)、目視にて砥粒の分散安定性を観察した。評価結果を下記表2に示す。表2中、○は砥粒の凝集が発生しなかったことを、×は砥粒の凝集が発生したことをそれぞれ示す。
Figure 2014060205
上記表2に示すように、本発明の研磨用組成物(実施例1〜7)は、比較例1および5の非イオン性化合物を含まない研磨用組成物と比較して、バリア層として用いられるタンタルおよびルテニウム、ならびに絶縁膜として用いられるTEOSの研磨速度が大きく低下せず、かつ低誘電率材料としてのブラックダイヤモンド(登録商標)膜の研磨速度が低下することが分かった。
また、本発明の研磨用組成物(実施例1〜7)は、砥粒の凝集が発生しなかったが、重量平均分子量が本発明の範囲外である非イオン性化合物を含む比較例2〜4および比較例6〜7の研磨用組成物では砥粒の凝集が発生した。特に、数平均分子量が25000であるヒドロキシエチルセルロースを用いた比較例3および7では、砥粒の凝集がひどく、研磨そのものができなかった。
なお、比較例4の研磨用組成物では、低誘電率材料および絶縁膜の研磨のみを行ったが、低誘電率材料の研磨速度が低下しないことがわかった。

Claims (7)

  1. バリア層、金属配線層、および絶縁膜を有する研磨対象物を研磨する用途で使用される研磨用組成物であって、
    酸化剤と、
    重量平均分子量が1000以下である非イオン性化合物と、
    を含む、研磨用組成物。
  2. 前記非イオン性化合物はアルキルエーテル鎖を有する化合物である、請求項1に記載の研磨用組成物。
  3. 前記アルキルエーテル鎖は、下記化学式(1)または(2)で表される構造である、請求項2に記載の研磨用組成物:
    Figure 2014060205
    前記化学式(1)中、nは1〜23の整数であり、前記化学式(2)中、mは1〜15の整数である。
  4. 前記研磨対象物が低誘電率材料をさらに含む、請求項1〜3のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  5. 前記バリア層がタンタルまたは貴金属を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の研磨用組成物。
  6. バリア層と金属配線層とを有する研磨対象物を請求項1〜5のいずれか1項に記載の研磨用組成物で研磨する、研磨方法。
  7. バリア層と金属配線層とを有する研磨対象物を請求項6に記載の研磨方法で研磨する工程を含む、基板の製造方法。
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