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JP2014059122A - ロータリバルブおよび冷却装置 - Google Patents

ロータリバルブおよび冷却装置 Download PDF

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JP2014059122A
JP2014059122A JP2012205469A JP2012205469A JP2014059122A JP 2014059122 A JP2014059122 A JP 2014059122A JP 2012205469 A JP2012205469 A JP 2012205469A JP 2012205469 A JP2012205469 A JP 2012205469A JP 2014059122 A JP2014059122 A JP 2014059122A
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Kunihiko Arai
邦彦 新井
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Abstract

【課題】省動力で弁体の動作を可能とするロータリバルブを提供する。
【解決手段】ロータリバルブは、円柱部材72と、円柱部材72と同心に配置され円柱部材72よりも大径の円筒部材70と、円柱部材72と円筒部材70との間に同心に配置され、円柱部材72の外周面72oに沿って周方向の一方に回転可能な、円弧板状の第一弁体82,85,88および第二弁体83,86,89と、を備える。第一弁体82,85,88と第二弁体83,86,89とのいずれか一方が、中空空間92に冷媒Rを流入させることにより移動する。この移動によって、中空空間92と軸方向において異なる位置に設けられた中空空間94から冷媒Rを排出する。
【選択図】図7

Description

本発明は、ロータリバルブおよび冷却装置に関し、特に、回転によって流体の流量を制御するロータリバルブと、そのロータリバルブを備える冷却装置と、に関する。
近年、環境問題対策の一つとして、モータの駆動力により走行するハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などが注目されている。このような車両において、モータ、ジェネレータ、インバータ、コンバータおよびバッテリなどの電気機器は、電力の授受によって発熱する。そのため、これらの電気機器を冷却する必要がある。そこで、車両用空調装置として使用される蒸気圧縮式冷凍サイクルを利用して、発熱体を冷却する技術が提案されている(たとえば、特開2007−69733号公報(特許文献1)、特開2005−90862号公報(特許文献2)参照)。
一方、回転する弁体を備えるロータリバルブに関する技術が種々提案されている(たとえば特開2004−61031号公報(特許文献3)、特開2011−94787号公報(特許文献4)参照)。また、流体の逆流を防止する逆止弁に関する技術も提案されている(たとえば、特開2010−25202号公報(特許文献5)参照)。
特開2007−69733号公報 特開2005−90862号公報 特開2004−61031号公報 特開2011−94787号公報 特開2010−25202号公報
特許文献3,4に開示されたロータリバルブでは、弁体を回転させるためにモータが設けられており、流体の流量制御のためにモータ駆動用の外部動力を必要とする問題があった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、その主たる目的は、省動力で弁体の動作を可能とするロータリバルブを提供することである。また本発明の他の目的は、上記のロータリバルブを用いて外部動力を必要とせずに冷媒の循環を可能とする冷却装置を提供することである。
本発明に係るロータリバルブは、円柱部材と、円柱部材と同心に配置され、円柱部材の外径よりも大きい内径を有する、中空の円筒部材と、円柱部材と円筒部材との間に配置され、円柱部材および円筒部材と同心の円弧板状の形状を有し、円柱部材の外周面に沿って周方向の一方に回転可能な、第一弁体および第二弁体と、を備える。円柱部材の外周面、円筒部材の内周面、第一弁体の側端面および第二弁体の側端面は、中空空間を規定する。中空空間は、第一空間と第二空間とを含み、第一空間と第二空間とは軸方向において異なる位置に設けられている。第一弁体と第二弁体とのいずれか一方が、第一空間に液体を流入させることにより移動し、この移動によって第二空間から液体を排出する。
上記ロータリバルブにおいて好ましくは、円筒部材には、円筒部材を厚み方向に貫通する流入口と、円筒部材を厚み方向に貫通する流出口とが、周方向において異なる位置に形成される。流入口を経由して中空空間に液体が流入し、流出口を経由して中空空間から液体が流出する。
上記ロータリバルブにおいて好ましくは、円筒部材には、第一空間に連通可能な第一流入口および第一流出口と、第二空間に連通可能な第二流入口および第二流出口と、を含む、複数対の流入口と流出口とが形成される。第二空間に液体が充満した状態で第一流入口を経由して第一弁体の側端面と第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた第一弁体と第二弁体とのいずれか一方が移動して、第一空間が拡大するとともに、第二空間が縮小し第二流出口を経由して第二空間から液体が流出する。
上記ロータリバルブにおいて好ましくは、中空空間は、第一空間および第二空間とは軸方向において異なる位置に設けられた第三空間を含む。円筒部材には、第三空間に連通可能な第三流入口および第三流出口が形成される。第一空間に液体が充満した状態で第三流入口を経由して第一弁体の側端面と第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた第一弁体と第二弁体とのいずれか一方が移動して、第三空間が拡大するとともに、第一空間が縮小し第一流出口を経由して第一空間から液体が流出する。
上記ロータリバルブにおいて好ましくは、第三空間に液体が充満した状態で第二流入口を経由して第一弁体の側端面と第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた第一弁体と第二弁体とのいずれか一方が移動して、第二空間が拡大するとともに、第三空間が縮小し第三流出口を経由して第三空間から液体が流出する。
上記ロータリバルブにおいて好ましくは、中空空間内に供給された液体に熱を加える加熱部を備える。
本発明に係る冷却装置は、冷媒を用いて発熱源を冷却する冷却装置であって、冷媒と外気との間で熱交換する熱交換器と、冷媒を用いて発熱源を冷却する冷却器と、熱交換器と冷却器との間に冷媒を循環させる冷媒通路と、上記のいずれかの局面のロータリバルブと、を備える。ロータリバルブは、熱交換器から冷却器へ向かう冷媒通路に設けられる。
上記冷却装置において好ましくは、冷却器は、熱交換器よりも上方に配置されている。
上記冷却装置において好ましくは、熱交換器によって凝縮された液状の冷媒を貯留する蓄液器をさらに備え、蓄液器からロータリバルブに液状の冷媒が流入する。
本発明のロータリバルブによると、省動力で弁体を移動させることができる。本発明の冷却装置によると、駆動力なしで冷媒を循環させることができる。
冷却装置が適用される車両の構成を示す概略図である。 本実施の形態の冷却装置の構成を示す模式図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルの運転中の、EV機器を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。 蒸気圧縮式冷凍サイクルの停止中の、EV機器を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。 ロータリバルブの概略構成を示す模式図である。 ロータリバルブの動作を示す第一の図である。 ロータリバルブの動作を示す第二の図である。 ロータリバルブの動作を示す第三の図である。 ロータリバルブの動作を示す第四の図である。 ロータリバルブの動作を示す第五の図である。 ロータリバルブの動作を示す第六の図である。 ロータリバルブの動作を示す第七の図である。
以下、図面に基づいてこの発明の実施の形態を説明する。なお、以下の図面において、同一または相当する部分には同一の参照番号を付し、その説明は繰返さない。
[車両1000の構成]
図1は、冷却装置1が適用される車両1000の構成を示す概略図である。本実施の形態に係る車両1000は、内燃機関であるエンジン100と、電動機である駆動ユニット200と、PCU(Power Control Unit)700と、走行用バッテリ400と、を含んで構成され、エンジン100と駆動ユニット200とを動力源とするハイブリッド車両である。なお、本発明の冷却装置1は、エンジンと電動機とを動力源とするハイブリッド車両のみならず、電動機のみを動力源とする車両(本明細書では、両者を包含して電気自動車という)にも適用可能である。
エンジン100は、ガソリンエンジンであってもよいし、ディーゼルエンジンであってもよい。駆動ユニット200は、エンジン100とともに車両1000を駆動する駆動力を発生させる。エンジン100および駆動ユニット200は、ともに車両1000のエンジンルーム内に設けられている。駆動ユニット200は、ケーブル500を介してPCU700と電気的に接続される。また、PCU700は、ケーブル600を介して走行用バッテリ400と電気的に接続される。
[冷却装置1の構成]
図2は、本実施の形態の冷却装置1の構成を示す模式図である。図2に示すように、冷却装置1は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10を備える。蒸気圧縮式冷凍サイクル10は、たとえば、車両の車内の冷房を行なうために、車両1000に搭載される。蒸気圧縮式冷凍サイクル10を用いた冷房は、たとえば、冷房を行なうためのスイッチがオンされた場合、または、自動的に車両の室内の温度を設定温度になるように調整する自動制御モードが選択されており、かつ、車室内の温度が設定温度よりも高い場合に行なわれる。
蒸気圧縮式冷凍サイクル10は、圧縮機12と、第一熱交換器としての熱交換器14と、第二熱交換器としての熱交換器15と、減圧器の一例としての膨張弁16と、第三熱交換器としての熱交換器18と、を含む。蒸気圧縮式冷凍サイクル10はまた、熱交換器14と熱交換器15との間の冷媒の経路上に配置された気液分離器40を含む。
圧縮機12は、車両に搭載されたモータまたはエンジンを動力源として作動し、冷媒ガスを断熱的に圧縮して過熱状態冷媒ガスとする。圧縮機12は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の作動時に熱交換器18から流通する冷媒を吸入圧縮して、冷媒通路21に高温高圧の気相冷媒を吐出する。圧縮機12は、冷媒通路21に冷媒を吐出することで、蒸気圧縮式冷凍サイクル10に冷媒を循環させる。
熱交換器14,15は、冷媒を流通するチューブと、チューブ内を流通する冷媒と熱交換器14,15の周囲の空気との間で熱交換するためのフィンと、を含む。熱交換器14,15は、冷媒と外気の間で熱交換を行ない、圧縮機12において圧縮された過熱状態冷媒ガスを、外部媒体へ等圧的に放熱させて冷媒液とする。圧縮機12から吐出された高圧の気相冷媒は、熱交換器14,15における冷却風と冷媒との熱交換により周囲に放熱し冷却される。
冷却風は、車両の走行によって発生する自然の通風によって熱交換器14,15に供給されてもよい。または冷却風は、コンデンサファン42もしくはエンジン冷却用のラジエータファンなどの、外気供給用ファンからの強制通風によって熱交換器14,15に供給されてもよい。コンデンサファン42は、モータ44からの駆動力を受けて回転し空気の流れを発生させて、熱交換器に冷却風を供給する。熱交換器14,15における熱交換によって、冷媒の温度は低下し冷媒は凝縮(液化)する。
膨張弁16は、冷媒通路25を流通する高圧の液相冷媒を小さな孔から噴射させることにより膨張させて、低温・低圧の霧状冷媒に変化させる。膨張弁16は、熱交換器14,15によって凝縮された冷媒液を減圧して、気液混合状態の湿り蒸気とする。なお、冷媒液を減圧するための減圧器は、絞り膨張する膨張弁16に限られず、毛細管であってもよい。膨張弁16は、温度式膨張弁であってもよく、電気式の膨張弁であってもよい。
熱交換器18は、冷媒を流通するチューブと、チューブ内を流通する冷媒と熱交換器18の周囲の空気との間で熱交換するためのフィンと、を含む。チューブ内には、湿り蒸気状態の冷媒が流通する。熱交換器18は、その内部を流通する霧状冷媒が気化することによって、熱交換器18に接触するように導入された周囲の空気の熱を吸収する。熱交換器18は、空調用空気と冷媒との間で熱交換する。熱交換器18を経由して蒸気圧縮式冷凍サイクル10を循環する冷媒と、空調用空気と、の熱交換によって、空調用空気の温度が調節される。
熱交換器18は、膨張弁16によって減圧された冷媒を用いて、冷媒の湿り蒸気が蒸発して冷媒ガスとなる際の気化熱を、車両の室内へ流通する空調用空気から吸収して、車両の室内の冷房を行なう。熱交換器18において冷媒に吸熱され温度が低下した空調用空気が車両の室内に供給されることによって、車両の室内の冷房が行なわれる。冷媒は、チューブ内を流通する際に、フィンを経由して空調用空気の熱を蒸発潜熱として吸収することによって蒸発し低圧高温ガスとなり、さらに顕熱によって過熱蒸気になる。気化した冷媒は、冷媒通路27を経由して圧縮機12へ戻る。圧縮機12は、熱交換器18から流通する冷媒を圧縮する。
蒸気圧縮式冷凍サイクル10はまた、圧縮機12と熱交換器14とを連通する冷媒通路21と、熱交換器14と熱交換器15とを連通する冷媒通路22,23,24と、熱交換器15と膨張弁16とを連通する冷媒通路25と、膨張弁16と熱交換器18とを連通する冷媒通路26と、熱交換器18と圧縮機12とを連通する冷媒通路27と、を含む。
冷媒通路21は、冷媒を圧縮機12から熱交換器14に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路21を経由して、圧縮機12と熱交換器14との間を、圧縮機12の出口から熱交換器14の入口へ向かって流れる。冷媒通路22〜25は、冷媒を熱交換器14から膨張弁16に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路22〜25を経由して、熱交換器14と膨張弁16との間を、熱交換器14の出口から膨張弁16の入口へ向かって流れる。
冷媒通路26は、冷媒を膨張弁16から熱交換器18に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路26を経由して、膨張弁16と熱交換器18との間を、膨張弁16の出口から熱交換器18の入口へ向かって流れる。冷媒通路27は、冷媒を熱交換器18から圧縮機12に流通させるための通路である。冷媒は、冷媒通路27を経由して、熱交換器18と圧縮機12との間を、熱交換器18の出口から圧縮機12の入口へ向かって流れる。
蒸気圧縮式冷凍サイクル10は、圧縮機12、熱交換器14,15、膨張弁16および熱交換器18が、冷媒通路21〜27によって連結されて構成される。なお、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の冷媒としては、たとえば二酸化炭素、プロパンやイソブタンなどの炭化水素、アンモニア、フロン類または水などを用いることができる。
気液分離器40は、熱交換器14から流出し気液分離器40へ流入する冷媒を気相冷媒と液相冷媒とに分離する。気液分離器40の内部には、液相冷媒である冷媒液と、気相冷媒である冷媒蒸気と、が蓄蔵されている。気液分離器40には、冷媒通路22,23と、後述する冷媒通路34とが連結されている。
熱交換器14で凝縮された冷媒は、熱交換器14の出口側において、飽和液と飽和蒸気とが混合した気液二相状態の湿り蒸気の状態にある。熱交換器14から流出した高圧の冷媒液は、冷媒通路22を通って気液分離器40へ供給される。冷媒通路22から気液分離器40へ流入する気液二相状態の冷媒は、気液分離器40の内部において気相と液相とに分離される。気液分離器40は、熱交換器14によって凝縮された冷媒を液体状の冷媒液とガス状の冷媒蒸気とに分離して、一時的に蓄える。
気液分離された冷媒液は、冷媒通路34を経由して、気液分離器40の外部へ流出する。冷媒通路34の端部は、気液分離器40内に液相の冷媒が溜められる冷媒液貯留部に接続されており、液相冷媒の気液分離器40からの流出口を形成する。気液分離された冷媒蒸気は、冷媒通路23を経由して、気液分離器40の外部へ流出する。冷媒通路23の端部は、気液分離器40内に気相の冷媒が溜められる冷媒蒸気貯留部に接続されており、気相冷媒の気液分離器40からの流出口を形成する。冷媒通路23は、気液分離器40から膨張弁16へ向かう冷媒が流通する経路の一部を形成し、気液分離器40で分離された気相冷媒が気液分離器40から流出するための通路を形成する。
気液分離器40の内部では、冷媒液が下側、冷媒蒸気が上側に溜まる。気液分離器40から冷媒蒸気を導出する冷媒通路23の端部は、気液分離器40の天井部に連結されている。気液分離器40から冷媒液を導出する冷媒通路34の端部は、気液分離器40の底部に連結されている。冷媒通路23を経由して気液分離器40の天井側から冷媒蒸気のみが気液分離器40の外部へ送り出され、冷媒通路34を経由して気液分離器40の底側から冷媒液のみが気液分離器40の外部へ送り出される。これにより、気液分離器40は、気相冷媒と液相冷媒との分離を確実に行なうことができる。
冷却装置1は、熱交換器14,15の間に、並列に接続された二つの冷媒の経路を備える。熱交換器14と熱交換器15との間を流通する冷媒の経路は、熱交換器14の出口側から気液分離器40へ至る冷媒通路22と、気液分離器40から冷媒蒸気を流出させ後述する流量調整弁28を経由する冷媒通路23と、熱交換器15の入口側へ連結される冷媒通路24と、を含む。冷媒通路23は、気液分離器40で分離された気相冷媒が流れるための通路である。気液分離器40から導出された気相の冷媒蒸気は、熱交換器15において周囲に放熱し冷却されることによって、凝縮する。
熱交換器14と熱交換器15との間を流通する冷媒の経路はまた、気液分離器40と冷却部30とを連通する冷媒通路34と、冷却部30と、冷却部30と冷媒通路24とを連通する冷媒通路36と、を含む。冷媒通路34を経由して、気液分離器40から冷却部30へ冷媒液が流れる。冷却部30を通過した冷媒は、冷媒通路36を経由して、冷媒通路24へ戻る。冷却部30は、熱交換器14から熱交換器15へ向けて流れる冷媒の経路上に設けられている。
冷却部30は、電気自動車に搭載される電気機器であるEV(Electric Vehicle)機器31と、冷媒が内部を流通する冷却器32とを含む。EV機器31は、発熱源の一例である。冷却器32の入口側は冷媒通路34に接続され、冷却器32の出口側は冷媒通路36に接続される。
冷媒通路23は、気液分離器40と熱交換器15との間に並列に接続された冷媒の経路のうちの一方を構成する。気液分離器40と冷却部30とを連通する冷媒通路34と、冷却部30に含まれる冷却器32と、冷却部30の出口側と冷媒通路24とを連通する冷媒通路34とは、気液分離器40と熱交換器15との間に並列に接続された冷媒の経路のうちの他方を構成する。
冷媒通路23に並列に接続された冷媒の経路は、冷媒通路34と、冷却部30に含まれる冷却器32と、冷媒通路36と、を含む。冷媒通路34は、冷却部30よりも上流側(気液分離器40に近接する側)の冷媒の経路であり、液相の冷媒が気液分離器40から冷却部30に流れるための通路である。冷媒通路36は、冷却部30よりも下流側(熱交換器15に近接する側)の冷媒の経路であり、冷却部30から冷媒通路24に冷媒を戻すための通路である。
気液分離器40から流出した冷媒液は、冷媒通路34を経由して、冷却部30へ向かって流通する。冷却部30へ流通し、冷却器32を経由して流れる冷媒は、発熱源としてのEV機器31と冷媒との温度差に応じて、EV機器31から熱を奪って、EV機器31を冷却する。冷却部30は、気液分離器40において分離され冷媒通路34を経由して冷却器32へ流れる飽和液状態の冷媒を用いて、EV機器31を冷却する。冷却部30において、冷却器32内を流通する冷媒と、EV機器31と、が熱交換することにより、EV機器31は冷却され、冷媒は加熱される。
気液分離器40の内部には、飽和液状態の冷媒液が貯留されている。気液分離器40は、その内部に液状の冷媒である冷媒液を一時的に貯留する蓄液器として機能する。気液分離器40内に所定量の冷媒液が溜められることにより、負荷変動時にも気液分離器40から冷却部30へ流れる冷媒の流量を維持できる。気液分離器40が液だめ機能を有し、負荷変動に対するバッファとなり負荷変動を吸収できるので、EV機器31の冷却性能を安定させることができる。
冷却部30は、冷却器32においてEV機器31と冷媒との間で熱交換が可能な構造を有するように設けられる。本実施の形態においては、冷却部30は、たとえば、EV機器31の筐体に冷却器32の外周面が直接接触するように形成された冷却器32を有する。冷却器32は、EV機器31の筐体と隣接する部分を有する。当該部分において、冷却器32を流通する冷媒と、EV機器31との間で、熱交換が可能となる。
EV機器31は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の熱交換器14から熱交換器15に至る冷媒の経路の一部を形成する冷却器32の外周面に直接接続されて、冷却される。冷媒とEV機器31とが直接熱交換してもよく、または、冷媒とEV機器31を流れる水や油などの二次媒体とが熱交換してもよい。冷却器32の外部にEV機器31が配置されるので、冷却器32の内部を流通する冷媒の流れにEV機器31が干渉することはない。そのため、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の圧力損失は増大しないので、圧縮機12の動力を増大させることなく、EV機器31を冷却することができる。
代替的には、冷却部30は、EV機器31と冷却器32との間に介在して配置された任意の公知の伝熱装置を備えてもよい。この場合EV機器31は、冷却器32の外周面に伝熱装置を介して接続され、EV機器31から冷却器32へ伝熱装置を経由して熱伝達することにより、冷却される。伝熱装置として、たとえばウィック式などのヒートパイプを使用することができる。EV機器31をヒートパイプの加熱部とし冷却器32をヒートパイプの冷却部とすることで、冷却器32とEV機器31との間の熱伝達効率が高められるので、EV機器31の冷却効率を向上できる。
伝熱装置によってEV機器31から冷却器32へ確実に熱伝達することができるので、EV機器31と冷却器32との間に距離があってもよく、EV機器31に冷却器32を接触させるための経路を複雑に配置する必要がない。その結果、EV機器31の配置が制限されることがなく、EV機器31の配置の自由度を向上することができる。
EV機器31は、電力の授受によって発熱する電気機器を含む。電気機器は、たとえば、直流電力を交流電力に変換するためのインバータ、回転電機であるモータジェネレータ、蓄電装置であるバッテリ、バッテリの電圧を昇圧させるための昇圧コンバータ、バッテリの電圧を降圧するためのDC/DCコンバータなどの、少なくともいずれか一つを含む。バッテリは、リチウムイオン電池あるいはニッケル水素電池等の二次電池である。バッテリに代えてキャパシタが用いられてもよい。
冷媒通路34には、ロータリバルブ60が設けられている。冷媒通路34は、ロータリバルブ60よりも上流側の冷媒通路34aと、ロータリバルブ60よりも下流側の冷媒通路34bと、に二分割される。気液分離器40から流出した冷媒液は、ロータリバルブ60を経由して、冷却部30へ向かって流れる。ロータリバルブ60には、気液分離器40から液体の状態の冷媒が流入する。
気液分離器40と熱交換器15との間に並列に接続された冷媒の経路のうち、冷却部30を経由しない方の一方の経路を形成する冷媒通路23には、流量調整弁28が設けられている。流量調整弁28は、その弁開度を変動させ、冷媒通路23を流れる冷媒の圧力損失を増減させる。これにより、流量調整弁28は、冷却部30を経由することなく冷媒通路23を介して気液分離器40と熱交換器15との間を直接流れる冷媒の流量と、冷却器32を含むEV機器31の冷却系を流れる冷媒の流量と、を任意に調節する。
流量調整弁28の弁開度を大きくすれば、気液分離器40から流出する冷媒のうち、冷媒通路23を経由して熱交換器15へ直接流れる流量が大きくなり、冷媒通路34を経由して冷却部30へ流れEV機器31を冷却する冷媒の流量が小さくなる。そのためEV機器31の冷却能力が低下する。流量調整弁28の弁開度を小さくすれば、気液分離器40から流出する冷媒のうち、冷媒通路23を経由して熱交換器15へ直接流れる流量が小さくなり、冷媒通路34を経由して冷却部30へ流れEV機器31を冷却する冷媒の流量が大きくなる。そのためEV機器31の冷却能力が向上する。
流量調整弁28を使用して、EV機器31に流れる冷媒の量を増減し、EV機器31の冷却能力を最適に調節できるので、EV機器31の過熱および過冷却を確実に防止することができる。加えて、EV機器31の冷却系の冷媒の流通に係る圧力損失および冷媒を循環させるための圧縮機12の消費電力を、確実に低減することができる。
[冷却装置1の動作]
冷媒は、圧縮機12と熱交換器14,15と膨張弁16と熱交換器18とが冷媒通路21〜27によって順次接続された冷媒循環流路を通って、蒸気圧縮式冷凍サイクル10内を循環する。冷媒はまた、熱交換器14の出口の冷媒通路22から気液分離器40を経由して冷媒通路34へ流れ、冷却部30へ流入してEV機器31を冷却し、冷却部30から冷媒通路36を経由して熱交換器15の入口側の冷媒通路24へ戻る。圧縮機12の起動中の、圧縮機12から吐出された冷媒が熱交換器14を介して冷却部30へ流れるときの経路、すなわち冷媒通路21、冷媒通路22、冷媒通路34、冷媒通路36および冷媒通路24〜27は、第一通路を形成する。
冷媒が第一通路を経由して流れ発熱源を冷却するときの、冷媒の状態について説明する。圧縮機12に吸入された冷媒は、圧縮機12において等比エントロピー線に沿って断熱圧縮される。圧縮するに従って冷媒の圧力と温度とが上昇し、冷媒は、圧縮機12の出口において高温高圧の過熱度の大きい過熱蒸気になる。
圧縮機12において断熱圧縮された高温高圧の過熱蒸気状態の冷媒は、熱交換器14へと流れ、熱交換器14において冷却される。圧縮機12から吐出された高圧の気相冷媒は、熱交換器14において周囲に放熱し冷却されることによって、凝縮(液化)する。熱交換器14における外気との熱交換によって、冷媒の温度は低下し冷媒は液化する。熱交換器14へ入った高圧の冷媒蒸気は、熱交換器14において等圧のまま過熱蒸気から乾き飽和蒸気になり、凝縮潜熱を放出し徐々に液化して、飽和液と飽和蒸気とが混合した気液混合状態の湿り蒸気になる。
熱交換器14で完全に液化しない程度まで冷やされた気液二相状態の冷媒は、気液分離器40において、飽和蒸気状態の冷媒蒸気と飽和液状態の冷媒液とに気液分離される。気液分離された冷媒のうち、液相の冷媒液が、気液分離器40から流出し、冷媒通路34を経由して冷却部30の冷却器32へ流れ、EV機器31を冷却する。冷却部30において、熱交換器14で凝縮され気液分離器40で分離された飽和液状態の液冷媒に熱を放出することで、EV機器31が冷却される。EV機器31との熱交換により、冷媒が加熱され、冷媒の乾き度が増大する。冷媒は、EV機器31から潜熱を受け取って一部気化することにより、冷却部30の出口において、飽和液と飽和蒸気とが混合した気液二相状態の湿り蒸気となる。
冷却部30から流出した冷媒は、冷媒通路36,24を経由して、熱交換器15に流入する。冷媒の湿り蒸気は、熱交換器15において周囲に放熱し外気と熱交換して冷却されることにより再度凝縮され、冷媒の全部が凝縮すると飽和液になり、さらに顕熱を放出して過冷却された過冷却液になる。冷媒は、熱交換器15において、飽和温度以下にまで冷却される。熱交換器15で冷媒を過冷却液にするのは、その後の膨張弁16での減圧量、冷媒流量および冷房能力の制御を容易にするためである。
熱交換器15で過冷却液まで冷却された冷媒は、冷媒通路25を経由して膨張弁16に流入する。膨張弁16において、過冷却液状態の冷媒は絞り膨張され、比エンタルピーは変化せず温度と圧力とが低下して、低温低圧の気液混合状態の湿り蒸気となる。
膨張弁16から出た湿り蒸気状態の冷媒は、冷媒通路26を経由して熱交換器18へ流入する。熱交換器18のチューブ内には、湿り蒸気状態の冷媒が流入する。熱交換器18は、その内部を流通する霧状冷媒が気化することによって、熱交換器18に接触するように導入された空調用空気の熱を吸収する。熱交換器18は、膨張弁16によって減圧された冷媒を用いて、冷媒の湿り蒸気が蒸発して冷媒ガスとなる際の気化熱を、車両の室内へ流通する空調用空気から吸収して、車両の室内の冷房を行なう。熱が熱交換器18に吸収されることによって温度が低下した空調用空気が車両の室内に再び戻されることによって、車両の室内の冷房が行なわれる。
冷媒は、熱交換器18のチューブ内を流通する際に、フィンを経由して車両の室内の空気の熱を蒸発潜熱として吸収することによって、等圧のまま蒸発する。全ての冷媒が乾き飽和蒸気になると、さらに顕熱によって冷媒蒸気は温度上昇して、過熱蒸気となる。冷房運転時には、熱交換器18において高温の空調用空気と冷媒とが熱交換することにより空調用空気が冷却され、空調用空気の温度が低下し、冷媒は空調用空気からの熱伝達を受けて加熱される。その後冷媒は、冷媒通路27を経由して圧縮機12に吸入される。圧縮機12は、熱交換器18から流通する冷媒を圧縮する。
冷媒はこのようなサイクルに従って、圧縮、凝縮、絞り膨張、蒸発の状態変化を連続的に繰り返す。なお、上述した蒸気圧縮式冷凍サイクルの説明では、理論冷凍サイクルについて説明しているが、実際の蒸気圧縮式冷凍サイクル10では、圧縮機12における損失、冷媒の圧力損失および熱損失を考慮する必要があるのは勿論である。
蒸気圧縮式冷凍サイクル10の運転中に、冷媒は、蒸発器として作用する熱交換器18において蒸発する際に気化熱を車両の室内の空気から吸収して、車室内の冷房を行なう。加えて、熱交換器14から流出し気液分離器40で気液分離された高圧の液冷媒が冷却部30へ流通し、EV機器31と熱交換することでEV機器31を冷却する。冷却装置1は、車両に搭載された発熱源であるEV機器31を、車両の室内の空調用の蒸気圧縮式冷凍サイクル10を利用して、冷却する。なお、EV機器31を冷却するために必要とされる温度は、少なくともEV機器31の温度範囲として目標となる温度範囲の上限値よりも低い温度であることが望ましい。
熱交換器18において空調用空気を冷却するために設けられた蒸気圧縮式冷凍サイクル10を利用して、EV機器31の冷却が行なわれるので、EV機器31の冷却のために、専用の水循環ポンプまたは冷却ファンなどの機器を設ける必要はない。そのため、EV機器31の冷却装置1のために必要な構成を低減でき、装置構成を単純にできるので、冷却装置1の製造コストを低減することができる。加えて、EV機器31の冷却のためにポンプや冷却ファンなどの動力源を運転する必要がなく、動力源を運転するための消費動力を必要としない。したがって、EV機器31の冷却のための消費動力を低減することができ、低動力でEV機器31を冷却することができる。
熱交換器14では、冷媒を湿り蒸気の状態にまで冷却すればよく、気液混合状態の冷媒は気液分離器40により分離され、飽和液状態の冷媒液のみが冷却部30へ供給される。EV機器31から蒸発潜熱を受け取り一部気化した湿り蒸気の状態の冷媒は、熱交換器15で再度冷却される。湿り蒸気状態の冷媒を凝縮させ完全に飽和液にするまで、冷媒は一定の温度で状態変化する。熱交換器15はさらに、車両の室内の冷房のために必要な程度の過冷却度にまで、液相冷媒を過冷却する。冷媒の過冷却度を過度に大きくする必要がないので、熱交換器14,15の容量を低減することができる。したがって、車室用の冷房能力を確保でき、かつ、熱交換器14,15のサイズを低減することができるので小型化され車載用に有利な、冷却装置1を得ることができる。
気液分離器40から熱交換器15へ向かう冷媒が流通する経路として、冷却部30を通過しない経路である冷媒通路23と、冷却部30を経由してEV機器31を冷却する冷媒の経路である冷媒通路34,36および冷却器32と、が並列に設けられる。そのため、熱交換器14から流出した冷媒の一部のみが、冷却部30へ流れる。冷媒通路23に設けられた流量調整弁28の開度調整によって、気液分離器40から冷媒通路23へ流れる冷媒と、冷却部30を流れる冷媒と、の流量が適切に調整される。この流量調整により、EV機器31の冷却のために必要な量の冷媒が冷却部30へ流れ、EV機器31は適切に冷却される。
冷媒通路34,36を含むEV機器31の冷却系に冷媒の一部のみを流通させることで、全ての冷媒が冷却部30に流れないので、EV機器31の冷却系に冷媒が流れる際の圧力損失を低減することができる。それに伴い、冷媒を循環させるための圧縮機12の運転に必要な消費電力を低減することができる。
蒸気圧縮式冷凍サイクル10において、圧縮機12から吐出された高圧の冷媒は、第一の凝縮器としての熱交換器14と、第二の凝縮器としての熱交換器15と、の両方によって凝縮される。圧縮機12と膨張弁16との間に二段の熱交換器14,15を配置し、EV機器31を冷却する冷却部30は、熱交換器14と熱交換器15との間に設けられている。熱交換器15は、冷却部30から膨張弁16に向けて流れる冷媒の経路上に設けられている。
EV機器31から蒸発潜熱を受けて加熱された冷媒を熱交換器15において十分に冷却することにより、膨張弁16の出口において、冷媒は、車両の室内の冷房のために本来必要とされる温度および圧力を有する。そのため、熱交換器18において冷媒が蒸発するときに外部から受け取る熱量を十分に大きくすることができるので、熱交換器18を通過する空調用空気を十分に冷却できる。このように、冷媒を十分に冷却できる熱交換器15の放熱能力を定めることにより、車室内の空気を冷却する冷房の能力に影響を与えることなく、EV機器31を冷却することができる。したがって、EV機器31の冷却能力と、車室用の冷房能力との両方を、確実に確保することができる。
熱交換器14の出口において気液二相状態にある冷媒は、気液分離器40内において、気相と液相とに分離される。気液分離器40で分離された液相冷媒は、冷媒通路34を経由して流れ、冷却部30に供給されてEV機器31を冷却する。この液相冷媒は、過不足の全くない真に飽和液状態の冷媒である。気液分離器40から液相の冷媒のみを取り出し冷却部30へ流すことにより、熱交換器14の能力を最大限に活用してEV機器31を冷却することができるので、EV機器31の冷却能力を向上させた冷却装置1を提供することができる。
飽和液の状態の冷媒をEV機器31を冷却する冷却器32に導入することにより、冷媒通路34,36および冷却器32を含むEV機器31の冷却系を流れる冷媒のうち、気相状態の冷媒を最小限に抑えることができる。そのため、EV機器31の冷却系を流れる冷媒蒸気の流速が早くなり圧力損失が増大することを抑制でき、冷媒を流通させるための圧縮機12の消費電力を低減できるので、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の性能の悪化を回避することができる。
[ヒートパイプ運転モード]
冷却装置1はさらに、連通路51を備える。連通路51は、圧縮機12と熱交換器14との間を冷媒が流通する冷媒通路21と、冷却部30に冷媒を流通させる冷媒通路34,36のうち冷却部30に対し下流側の冷媒通路36と、を連通する。冷媒通路36は、連通路51との分岐よりも上流側の冷媒通路36aと、連通路51との分岐よりも下流側の冷媒通路36bと、に二分割される。
冷媒通路36には、連通路51と冷媒通路21,36との連通状態を切り替える切替弁52が設けられている。切替弁52は、その開閉を切り替えることにより、連通路51を経由する冷媒の流通を可能または不可能にする。切替弁52を使用して冷却部30から流出する冷媒の経路を切り替えることにより、EV機器31を冷却した後の冷媒を、冷媒通路36b,24を経由させて熱交換器15へ、または、連通路51および冷媒通路21を経由して熱交換器14へ、のいずれかの経路を任意に選択して、流通させることができる。
より具体的には、切替弁52として、冷媒通路36bの連通と遮断とを切り替える開閉弁が、冷媒通路36bに設けられている。切替弁52の開閉を切り替えることにより、冷媒通路36bを含む第一通路の連通状態が切り替えられる。
冷房運転中には、切替弁52を全開(弁開度100%)とし、流量調整弁28の弁開度を調整することにより冷却部30で必要な冷却能力を得られるように冷媒流量を調整する。これにより、EV機器31を冷却した後の冷媒通路36aを流通する冷媒を、冷媒通路36bを経由させて、確実に熱交換器15へ流通させることができる。
一方、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の停止中には、切替弁52を全閉とし、さらに流量調整弁28を全閉とする。これにより、EV機器31を冷却した後の冷媒通路36aを流通する冷媒を、連通路51を経由させて熱交換器14へ流通させ、圧縮機12を経由せずに冷却部30と熱交換器14との間に冷媒を循環させる環状の経路を形成することができる。
流量調整弁28は、開度調整が可能な仕様の弁であり、たとえば電動弁であってもよい。切替弁52は、全開と全閉との切替が可能な仕様の弁であればよく、たとえば電磁弁であってもよい。
連通路51には、逆止弁58が設けられている。逆止弁58は、連通路51を経由して冷媒通路36から冷媒通路21へ向かう冷媒の流れを許容するとともに、その逆向きの冷媒の流れを禁止する。逆止弁58を設けることにより、圧縮機12の運転中に、冷媒通路21から連通路51を経由して冷媒通路36へ流れる冷媒の流れが禁止される。かつ、圧縮機12の運転中において、冷媒通路21を流れる冷媒は、冷媒通路36を流れる冷媒よりも高圧であるので、連通路51を経由して冷媒通路36から冷媒通路21へ向かう冷媒の流れも発生しない。
そのため、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の運転中には、圧縮機12で断熱圧縮された冷媒の全部を熱交換器14へ流すことができ、かつ、EV機器31を冷却した後の冷媒を確実に熱交換器15へ流通させることができる。加えて、圧縮機12の停止時に切替弁52の開閉を切り換えて切替弁52を全閉にすれば、冷却部30の出口から逆止弁58を通って冷媒通路21へつながる経路が形成され、連通路51を経由して冷却部30と熱交換器14との間に冷媒を循環させる冷媒の経路を形成することができる。
冷却装置1はさらに、逆止弁54を備える。逆止弁54は、圧縮機12と熱交換器14との間の冷媒通路21の、冷媒通路21と連通路51との接続箇所よりも圧縮機12に近接する側に、配置されている。逆止弁54は、圧縮機12から熱交換器14へ向かう冷媒の流れを許容するとともに、その逆向きの冷媒の流れを禁止する。このようにすれば、詳細を後述する図5に示すヒートパイプ運転モードのとき、熱交換器14と冷却部30との間に冷媒を循環させる閉ループ状の冷媒の経路を、確実に形成することができる。
逆止弁54がない場合、冷媒が連通路51から圧縮機12側の冷媒通路21へ流れる虞がある。逆止弁54を備えることによって、連通路51から圧縮機12側へ向かう冷媒の流れを確実に禁止できるので、環状の冷媒経路で形成するヒートパイプを使用した、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の停止時のEV機器31の冷却能力の低下を防止できる。したがって、車両の車室用の冷房が停止しているときにも、EV機器31を効率よく冷却することができる。
また、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の停止中に、閉ループ状の冷媒の経路内の冷媒の量が不足する場合には、圧縮機12を短時間のみ運転することで、逆止弁54を経由して閉ループ経路に冷媒を供給できる。これにより、閉ループ内の冷媒量を増加させ、ヒートパイプの熱交換処理量を増大させることができる。したがって、ヒートパイプの冷媒量を確保することができるので、冷媒量の不足のためにEV機器31の冷却が不十分となることを回避することができる。
図3は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の運転中の、EV機器31を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。図4は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の停止中の、EV機器31を冷却する冷媒の流れを示す模式図である。図3に示す蒸気圧縮式冷凍サイクル10を運転させる場合、すなわち圧縮機12を運転させて蒸気圧縮式冷凍サイクル10の全体に冷媒を流通させる運転モードを、「エアコン運転モード」と称する。一方、図4に示す蒸気圧縮式冷凍サイクル10を停止させる場合、すなわち、圧縮機12を停止させ、冷却部30と熱交換器14とを結ぶ環状の経路を経由させて冷媒を循環させる運転モードを、「ヒートパイプ運転モード」と称する。
図3に示すように、圧縮機12を駆動させ蒸気圧縮式冷凍サイクル10が運転している「エアコン運転モード」のときには、流量調整弁28は、冷却部30に十分な冷媒が流れるように、弁開度を調整される。切替弁52は、冷媒を冷却部30から熱交換器15を経由して膨張弁16へ流通させるように操作される。すなわち、切替弁52を全開にすることで、冷媒が冷却装置1の全体を流れるように冷媒の経路が選択される。そのため、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の冷却能力を確保できるとともに、EV機器31を効率よく冷却することができる。
図4に示すように、圧縮機12を停止させ蒸気圧縮式冷凍サイクル10が停止している「ヒートパイプ運転モード」のときには、冷媒を冷却部30から熱交換器14へ循環させるように切替弁52を操作する。すなわち、切替弁52を全閉にする。さらに流量調整弁28を全閉にすることで、冷媒は冷媒通路36aから冷媒通路36bへは流れず連通路51を経由して流通する。これにより、熱交換器14から、冷媒通路22と気液分離器40と冷媒通路34とを順に経由して冷却部30へ至り、さらに冷媒通路36a、連通路51、冷媒通路21を順に経由して熱交換器14へ戻る、閉じられた環状の経路が形成される。このときの冷媒が流れる経路、すなわち冷媒通路21、冷媒通路22、冷媒通路34、冷媒通路36aおよび連通路51は、第二通路を形成する。
この環状の経路を経由して、圧縮機12を動作することなく、熱交換器14と冷却部30との間に冷媒を循環させることができる。冷媒は、EV機器31を冷却するとき、EV機器31から蒸発潜熱を受けて蒸発する。EV機器31との熱交換により気化された冷媒蒸気は、冷媒通路36a、連通路51および冷媒通路21を順に経由して、熱交換器14へ流れる。熱交換器14において、車両の走行風、または、コンデンサファン42もしくはエンジン冷却用のラジエータファンからの通風により、冷媒蒸気は冷却されて凝縮する。熱交換器14で液化した冷媒液は、冷媒通路22,34を経由して、冷却部30へ戻る。
このように、冷却部30と熱交換器14とを経由する環状の経路によって、EV機器31を加熱部とし熱交換器14を冷却部とする、ヒートパイプが形成される。したがって、蒸気圧縮式冷凍サイクル10が停止しているとき、すなわち車両用の冷房が停止しているときにも、圧縮機12を起動する必要なく、EV機器31を確実に冷却することができる。EV機器31の冷却のために圧縮機12を常時運転する必要がないことにより、圧縮機12の消費動力を低減して車両の燃費を向上することができ、加えて、圧縮機12を長寿命化できるので圧縮機12の信頼性を向上することができる。
電気自動車の乗員は、車内前方の計器盤に設けられた空調用のコントロールパネルを操作することによって、車室内の冷房をONからOFFへ切り替える。この操作に伴い、EV機器31を冷却するための冷却装置1の運転モードが、第一通路が連通し第二通路が遮断された状態のエアコン運転モードから、第一通路が遮断され第二通路が連通した状態のヒートパイプ運転モードへ、切り替えられる。
つまり、圧縮機12が停止されるとともに、切替弁52が全閉とされ、流量調整弁28が全閉とされる。これにより、圧縮機12から吐出された冷媒を冷却部30へ流してEV機器31を冷却するための第一通路が遮断されるとともに、熱交換器14と冷却部30との間に自然循環により冷媒を循環させるための第二通路が連通され、第一通路の連通と第二通路の連通とが切り替えられる。このようにして、圧縮機12が停止した状態においても、冷媒が自然循環して冷却部30においてEV機器31を冷却することにより、冷却装置1によるEV機器31の冷却能力が維持される。
ヒートパイプ運転モードの場合、熱交換器14に流入した冷媒は、車両の走行風または冷却ファンからの通風により、熱交換器14のチューブ内を流通する際に周囲に放熱し冷却されることによって、凝縮(液化)する。熱交換器14における外気との熱交換によって、冷媒の温度は低下し冷媒は液化する。冷媒は、熱交換器14において凝縮潜熱を放出し等圧のまま徐々に液化して気液混合状態の湿り蒸気になる。気液二相状態の冷媒は、冷媒通路22を経由して気液分離器40へ流れ、気液分離器40において、飽和蒸気状態の冷媒蒸気と飽和液状態の冷媒液とに気液分離される。
気液分離器40から飽和液状態の冷媒が流出し、冷媒通路34を経由して冷却部30の冷却器32へ流れ、EV機器31を冷却する。冷却部30において、熱交換器14で凝縮され気液分離器40で気液分離された飽和液状態の液冷媒に熱を放出することで、EV機器31が冷却される。EV機器31との熱交換により、冷媒が加熱され、等圧のまま徐々に蒸発して、冷媒の乾き度が増大する。典型的には、冷却部30において、全ての冷媒が乾き飽和蒸気になるまで冷媒とEV機器31との熱交換が行なわれる。EV機器31との熱交換により一部または全部が気化された冷媒は、冷却部30から流出して連通路51および冷媒通路21を順に経由して、熱交換器14へ戻る。
熱交換器14を凝縮器、冷却部30を蒸発器とするループ式のヒートパイプが作動することによって、EV機器31は確実に冷却される。EV機器31の冷却のために圧縮機12の動力は必要なく、無動力でEV機器31を冷却できる。したがって、蒸気圧縮式冷凍サイクル10の運転時および停止時の両方においてEV機器31を適切に冷却できる冷却装置1を、簡単な構成で実現することができる。EV機器31を無動力で冷却可能であるので、圧縮機12の消費動力を低減して、一層の省電費化および快適性向上を達成することができる。
図3および図4には、地面Gが図示されている。地面Gに対して垂直な鉛直方向において、冷却部30は、熱交換器14および気液分離器40よりも上方に配置されている。熱交換器14と冷却部30との間に冷媒を循環させる環状の経路において、冷却部30が上方に配置され、熱交換器14が下方に配置される。熱交換器14および気液分離器40は、冷却部30よりも低い位置に配置される。
ループ式のヒートパイプにより冷媒を循環するためには、冷却部30で蒸発した気相冷媒を熱交換器14に移動させ、熱交換器14で凝縮した液相冷媒を冷却部30へ還流するサイクルを形成し、定常的な熱移動を行なう必要がある。図3,4に示す、冷却部30が熱交換器14よりも高い位置に配置された構成では、重力の作用による熱交換器14から冷却部30への液還流を行なうことができない。しかし、本実施の形態の冷却装置1では、熱交換器14で凝縮した冷媒液を蓄える気液分離器40から冷却部30へ至る、液状の冷媒が流れる冷媒通路34に、ロータリバルブ60を設けることにより、熱交換器14から冷却部30への冷媒液の還流が可能とされている。
[ロータリバルブ60の詳細構造]
以下、本実施の形態における冷却装置1に含まれるロータリバルブ60の構造について詳細に説明する。図5は、ロータリバルブ60の概略構成を示す模式図である。
ロータリバルブ60は、図5に示すように、略円柱状の外形を有する円柱部材72と、円柱部材72の外周面を覆う円弧板状の弁体80と、弁体80の外周面を覆う略円筒形状の円筒部材70とを備える。円柱部材72、弁体80および円筒部材70は、互いに同心に配置されている。円筒部材70は、ロータリバルブ60の筐体を構成する。弁体80は、周方向に延在するとともに軸方向にも延在する円弧板状の形状を有し、当該円弧の中心線周りに回転可能に設けられている。一方、円柱部材72および円筒部材70は、回転不可能に設けられている。弁体80は、円筒部材70および円柱部材72に対し相対回転可能に設けられている。
弁体80は、円柱部材72の外周面の、周方向における一部を覆う。弁体80は、円筒の一部が周方向に切欠かれた形状に形成されている。弁体80は、円柱部材72と円筒部材70との間に配置されている。円柱部材72と円筒部材70との間の、弁体80が存在していない範囲には、中空の空間が形成される。この空間内に、冷媒通路34aから冷媒液が流入可能とされ、また空間から冷媒通路34bへ冷媒液が流出可能とされる。
図5に示すロータリバルブ60では、弁体80は、軸方向に三分割されている。軸方向に並べられた弁体81、弁体84および弁体87により、弁体80が形成されている。三つの弁体81,84,87に対応して、上述した中空の空間もまた三つ形成される。
冷媒通路34aは、ロータリバルブ60の軸方向に沿って延びるヘッダ管62に接続する。ヘッダ管62は、ロータリバルブ60内に形成される中空の空間に液状の冷媒を流入させる流入管64に接続する。ヘッダ管62は、三つの流入管64a,64b,64cに分岐する。冷媒は、ヘッダ管62から分岐した流入管64aを経由して、弁体81により規定される空間に流入する。冷媒は、ヘッダ管62から分岐した流入管64bを経由して、弁体84により規定される空間に流入する。冷媒は、ヘッダ管62から分岐した流入管64cを経由して、弁体87により規定される空間に流入する。
冷媒通路34bは、ロータリバルブ60の軸方向に沿って延びるヘッダ管68に接続する。ヘッダ管68は、ロータリバルブ60内に形成される中空の空間から液状の冷媒を流出させる流出管66に接続する。三つの流出管66a,66b,66cは、ヘッダ管68に合流する。冷媒は、流出管66aを経由して、弁体81により規定される空間から流出する。冷媒は、流出管66bを経由して、弁体84により規定される空間から流出する。冷媒は、流出管66cを経由して、弁体87により規定される空間から流出する。
図6は、ロータリバルブ60の動作を示す第一の図である。図6および以降の図面において、図面番号として(a)の付された図は、図5に示すロータリバルブ60の弁体81を含む断面図を示す。図面番号として(b)の付された図は、図5に示すロータリバルブ60の弁体84を含む断面図を示す。図面番号として(c)の付された図は、図5に示すロータリバルブ60の弁体87を含む断面図を示す。
図6(a)に示すように、円柱部材72は、外周面72oを有する。円筒部材70は、内周面70iと外周面70oとを有する。円筒部材70が円柱部材72と同心に配置され、円柱部材72の外径よりも大きい内径を有する。つまり、円筒部材70の内周面70iの径は、円柱部材72の外周面72oの径よりも大きい。
弁体81は、径方向における円柱部材72と円筒部材70との間に、円柱部材72および円筒部材70と同心に配置されている。弁体81は、円弧板状の形状を有する。弁体81は、二つの円弧板状の部材、すなわち第一弁体82と第二弁体83とによって構成される。第一弁体82は、内周面82iと、外周面82oと、一対の側端面82s1,82s2とを有する。第二弁体83は、内周面83iと、外周面83oと、一対の側端面83s1,83s2とを有する。第一弁体82と第二弁体83とはそれぞれ、円柱部材72の外周面72oに沿って、周方向の一方に回転可能に設けられている。本実施の形態では、第一弁体82と第二弁体83とは、図中の時計回り方向に回転可能とされ、反時計回り方向には移動しないように設けられている。
円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体82の側端面82s2と、第二弁体83の側端面83s1とは、中空空間91を規定する。円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体82の側端面82s1と、第二弁体83の側端面83s2とは、中空空間92を規定する。中空空間91と中空空間92とは、ロータリバルブ60の軸方向における弁体81の設置位置に形成される第一空間を構成する。
円筒部材70には、円筒部材70を厚み方向に貫通する第一流入口74と、円筒部材70を厚み方向に貫通する第一流出口77とが形成されている。第一流入口74と第一流出口77とは、ロータリバルブ60の径方向に沿って延びている。第一流入口74と第一流出口77とは、周方向において異なる位置に形成されている。図5に示す流入管64aは第一流入口74に接続され、第一流入口74を経由して、中空空間91と中空空間92とのいずれかに液状の冷媒が流入する。図5に示す流出管66aは第一流出口77に接続され、第一流出口77を経由して、中空空間91と中空空間92のいずれかから液状の冷媒が流出する。第一流入口74は、第一流出口77よりも大きい断面積を有するように形成される。
図6(a)に示すように弁体81が配置されているとき、第一流入口74は中空空間92に連通し、第一流出口77は第二弁体83によって塞がれている。後述する通り、弁体81が回転移動してその配置が変わると、第一流入口74は第一弁体82または第二弁体83によって塞がれる場合もあり、第一流入口74が中空空間91に連通する場合もある。また第一流出口77が第一弁体82によって塞がれる場合もあり、第一流出口77が中空空間91または中空空間92に連通する場合もある。第一流入口74と第一流出口77とは、中空空間91,92を含む第一空間に連通可能に形成されている。
円筒部材70には、加熱部71aが設置されている。加熱部71aは、弁体81が回転する時計回り方向における、第一流入口74と第一流出口77との間の位置に設けられている。加熱部71aは、第一流入口74からロータリバルブ60の内部に流入し、中空空間91または中空空間92内に供給される冷媒液に熱を加え、ロータリバルブ60内の第一空間内において液状の冷媒を気化し、膨張する。
円柱部材72には、円柱部材72を貫通する連通孔93が形成されている。連通孔93は、軸方向において弁体81が配置されている位置の、第一流入口74に対し僅かに反時計回り方向の位置の外周面72oと、第一流出口77に対し僅かに時計回り方向の位置の外周面72oと、を連通する。図6(a)に示す配置では、連通孔93の一方の開口は中空空間91に連通し、他方の開口は第一弁体82により塞がれている。円柱部材72にはまた、軸方向、すなわち円柱部材72の延在方向に沿って延びる、連通孔73が形成されている。
図6(b)に示す弁体84は、径方向における円柱部材72と円筒部材70との間に、円柱部材72および円筒部材70と同心に配置されている。弁体84は、円弧板状の形状を有する。弁体84は、二つの円弧板状の部材、すなわち第一弁体85と第二弁体86とによって構成される。第一弁体85は、内周面85iと、外周面85oと、一対の側端面85s1,85s2とを有する。第二弁体86は、内周面86iと、外周面86oと、一対の側端面86s1,86s2とを有する。第一弁体85と第二弁体86とはそれぞれ、円柱部材72の外周面72oに沿って、周方向の一方に回転可能に設けられている。本実施の形態では、第一弁体85と第二弁体86とは、図中の時計回り方向に回転可能とされ、反時計回り方向には移動しないように設けられている。
円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体85の側端面85s2と、第二弁体86の側端面86s1とは、中空空間94を規定する。中空空間94には液状の冷媒Rが供給され、中空空間94内が冷媒Rにより充満されている。第一弁体85の側端面85s1と第二弁体86の側端面86s2とは、互いに面接触している。後述する弁体84の移動により第一弁体85の側端面85s1と第二弁体86の側端面86s2とが離れると、円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体85の側端面85s1と、第二弁体86の側端面86s2とによって、中空空間95が規定される。中空空間94と中空空間95とは、ロータリバルブ60の軸方向における弁体84の設置位置に形成される第二空間を構成する。
円筒部材70には、円筒部材70を厚み方向に貫通する第二流入口75と、円筒部材70を厚み方向に貫通する第二流出口78とが形成されている。第二流入口75と第二流出口78とは、ロータリバルブ60の径方向に沿って延びている。第二流入口75と第二流出口78とは、周方向において異なる位置に形成されている。図5に示す流入管64bは第二流入口75に接続され、第二流入口75を経由して、中空空間94と中空空間95とのいずれかに液状の冷媒が流入する。図5に示す流出管66bは第二流出口78に接続され、第二流出口78を経由して、中空空間94と中空空間95のいずれかから液状の冷媒が流出する。第二流入口75は、第二流出口78よりも大きい断面積を有するように形成される。
図6(b)に示すように弁体84が配置されているとき、第二流入口75および第二流出口78は、中空空間94に連通する。後述する通り、弁体84が回転移動してその配置が変わると、第二流入口75は第一弁体85または第二弁体86によって塞がれる場合もあり、第二流入口75が中空空間95に連通する場合もある。また第二流出口78が第一弁体85または第二弁体86によって塞がれる場合もあり、第二流出口78が中空空間95に連通する場合もある。第二流入口75と第二流出口78とは、中空空間94,95を含む第二空間に連通可能に形成されている。
円筒部材70には、加熱部71bが設置されている。加熱部71bは、弁体84が回転する時計回り方向における、第二流入口75と第二流出口78との間の位置に設けられている。加熱部71bは、第二流入口75からロータリバルブ60の内部に流入し、中空空間94または中空空間95内に供給される冷媒液に熱を加え、ロータリバルブ60内の第二空間内において液状の冷媒を気化し、膨張する。
円柱部材72には、円柱部材72を貫通する連通孔96が形成されている。連通孔96は、軸方向において弁体84が配置されている位置の、第二流入口75に対し僅かに反時計回り方向の位置の外周面72oと、第二流出口78に対し僅かに時計回り方向の位置の外周面72oと、を連通する。図6(b)に示す配置では、連通孔96の一方の開口は第一弁体85により塞がれ、他方の開口は第二弁体86により塞がれている。円柱部材72に形成された連通孔73は、弁体84の存在する位置にまで、軸方向に延びている。
図6(c)に示す弁体87は、径方向における円柱部材72と円筒部材70との間に、円柱部材72および円筒部材70と同心に配置されている。弁体87は、円弧板状の形状を有する。弁体87は、二つの円弧板状の部材、すなわち第一弁体88と第二弁体89とによって構成される。第一弁体88は、内周面88iと、外周面88oと、一対の側端面88s1,88s2とを有する。第二弁体89は、内周面89iと、外周面89oと、一対の側端面89s1,89s2とを有する。第一弁体88と第二弁体89とはそれぞれ、円柱部材72の外周面72oに沿って、周方向の一方に回転可能に設けられている。本実施の形態では、第一弁体88と第二弁体89とは、図中の時計回り方向に回転可能とされ、反時計回り方向には移動しないように設けられている。
円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体88の側端面88s2と、第二弁体89の側端面89s1とは、中空空間97を規定する。第一弁体88の側端面88s1と第二弁体89の側端面89s2とは、互いに面接触している。後述する弁体87の移動により第一弁体88の側端面88s1と第二弁体89の側端面89s2とが離れると、円柱部材72の外周面72oと、円筒部材70の内周面70iと、第一弁体88の側端面88s1と、第二弁体89の側端面89s2とによって、中空空間98が規定される。中空空間97と中空空間98とは、ロータリバルブ60の軸方向における弁体87の設置位置に形成される第三空間を構成する。
円筒部材70には、円筒部材70を厚み方向に貫通する第三流入口76と、円筒部材70を厚み方向に貫通する第三流出口79とが形成されている。第三流入口76と第三流出口79とは、ロータリバルブ60の径方向に沿って延びている。第三流入口76と第三流出口79とは、周方向において異なる位置に形成されている。図5に示す流入管64cは第三流入口76に接続され、第三流入口76を経由して、中空空間97と中空空間98とのいずれかに液状の冷媒が流入する。図5に示す流出管66cは第三流出口79に接続され、第三流出口79を経由して、中空空間97と中空空間98のいずれかから液状の冷媒が流出する。第三流入口76は、第三流出口79よりも大きい断面積を有するように形成される。
図6(c)に示すように弁体87が配置されているとき、第三流入口76は中空空間97に連通し、第三流出口79は第一弁体88によって塞がれている。後述する通り、弁体87が回転移動してその配置が変わると、第三流入口76は第一弁体88または第二弁体89によって塞がれる場合もあり、第三流入口76が中空空間98に連通する場合もある。また第三流出口79が第二弁体89によって塞がれる場合もあり、第三流出口79が中空空間97または中空空間98に連通する場合もある。第三流入口76と第三流出口79とは、中空空間97,98を含む第三空間に連通可能に形成されている。
円筒部材70には、加熱部71cが設置されている。加熱部71cは、弁体87が回転する時計回り方向における、第三流入口76と第三流出口79との間の位置に設けられている。加熱部71cは、第三流入口76からロータリバルブ60の内部に流入し、中空空間97または中空空間98内に供給される冷媒液に熱を加え、ロータリバルブ60内の第三空間内において液状の冷媒を気化し、膨張する。
円柱部材72には、円柱部材72を貫通する連通孔99が形成されている。連通孔99は、軸方向において弁体87が配置されている位置の、第三流入口76に対し僅かに反時計回り方向の位置の外周面72oと、第三流出口79に対し僅かに時計回り方向の位置の外周面72oと、を連通する。図6(c)に示す配置では、連通孔99の一方の開口は中空空間97に連通し、他方の開口は第二弁体89により塞がれている。円柱部材72に形成された連通孔73は、弁体87の存在する位置にまで、軸方向に延びている。
弁体81により規定される第一空間と、弁体84により規定される第二空間と、弁体87により規定される第三空間とは、軸方向において異なる位置に設けられている。円筒部材70には、第一空間に連通可能な第一流入口74および第一流出口77と、第二空間に連通可能な第二流入口75および第二流出口78と、第三空間に連通可能な第三流入口76および第三流出口79と、を含む、複数対の流入口と流出口とが形成されている。
弁体81に含まれる第一弁体82と、弁体84に含まれる第一弁体85と、弁体87に含まれる第一弁体88とは、一体として回転移動する。第一弁体82,85,88が一体構造に形成されていてもよく、または第一弁体82,85,88のそれぞれを一体的に連結する連結部材が設けられていてもよい。弁体81に含まれる第二弁体83と、弁体84に含まれる第二弁体86と、弁体87に含まれる第二弁体89とは、一体として回転移動する。第二弁体83,86,89が一体構造に形成されていてもよく、または第二弁体83,86,89のそれぞれを一体的に連結する連結部材が設けられていてもよい。
加熱部71a,71b,71cは、たとえば電気式のヒータなどの、自ら発熱する熱源であってもよい。または加熱部71a,71b,71cは、外部から高温の熱媒体を導入されて、熱媒体から冷媒に熱を伝達してもよい。この高温の熱媒体として、たとえば、図4に示す冷却部30でEV機器31から熱を受けて加熱された後の冷媒を使用することも可能であり、この場合ヒータが不要であるのでさらに省動力な構成にできる。
[ロータリバルブ60の動作]
以上の構成を備えるロータリバルブ60の動作について、以下に説明する。図6(a)〜(c)に示す状態では、第二空間を構成する中空空間94に液体状の冷媒Rが充満している。この状態から、第二弁体83,86,89が時計回り方向に回転移動することにより、ロータリバルブ60を通過する冷媒Rの移送が行なわれる。
図7は、ロータリバルブ60の動作を示す第二の図である。図6に示す状態から、図7(a)に示す第一流入口74を経由して第一弁体82の側端面82s1と第二弁体83の側端面83s2との間の中空空間92に冷媒Rが流入する。図7(a)に示す白抜き矢印は、中空空間92へ流入する冷媒Rの流れを示す。中空空間92に冷媒Rが供給されることにより、第二弁体83の側端面83s2に冷媒Rの圧力が作用する。冷媒Rの圧力を受けた第二弁体83は、図7(a)中の矢印に示すように、時計回り方向に回転移動して、中空空間92が拡大する。
第二弁体83,86,89は一体として移動するので、図7(b)中の矢印に示すように、第二弁体86も回転移動する。この第二弁体86の移動によって、冷媒Rが充満していた中空空間94が縮小する。そのため、中空空間94に充満していた冷媒Rは、第二流出口78を経由して、中空空間94から流出する。図7(b)に示す白抜き矢印は、中空空間94から流出する冷媒Rの流れを示す。
このとき、加熱部71bから中空空間94内の冷媒Rに熱が加えられ、加熱部71b近傍の一部の冷媒Rが気化する。気化し体積膨張した冷媒Rは、液状の冷媒Rに対し、第二流出口78側へ向かう方向の圧力を作用する。これにより液状の冷媒Rが第二流出口78へ向かって押し出されるように流れ、第二流出口78を経由した中空空間94からの冷媒Rの流出が促進される。
第二弁体83,86,89は一体として移動するので、図7(c)中の矢印に示すように、第二弁体89も回転移動する。第二弁体89の移動によって、中空空間97が縮小するとともに、第二弁体89の側端面89s2が第一弁体88の側端面88s1から離れて中空空間98が形成される。このとき中空空間97と中空空間98とは、連通孔99によって連通する。中空空間97内に存在する空気、冷媒Rなどの流体は、連通孔99を経由して中空空間97から中空空間98へ移動可能である。
中空空間97が密閉空間であると、中空空間97内の流体が第二弁体89(すなわち、第二弁体83,86,89の一体構造)の動作を妨げる虞がある。連通孔99により中空空間97,98を連通させて中空空間97内の流体が移動できる逃げ場になる空間が設けられるので、第二弁体83,86,89の動作が妨げられることを回避でき、円滑に第二弁体83,86,89を回転させることができる。なお、連通孔99が円柱部材72に形成される構成に限られず、円筒部材70に別の経路が形成されて中空空間97,98を連通する構成としてもよい。
図8は、ロータリバルブ60の動作を示す第三の図である。図9は、ロータリバルブ60の動作を示す第四の図である。図7に示す状態から中空空間92に冷媒Rが流入し続けることにより、第二弁体83,86,89は時計回り方向に移動し、中空空間94から冷媒Rがさらに流出する。加熱部71bは起動したままでもよく、または、第二弁体86の回転によって加熱部71bが中空空間94から離れ冷媒Rを直接加熱できなくなると、加熱部71bは停止してもよい。
弁体81の第二弁体83の移動によって、第一弁体82と第二弁体83との間の中空空間91の容積が減少する。一方、弁体84の第二弁体86の移動によって、第一弁体85と第二弁体86との間に中空空間95が形成され、中空空間95の容積が増大する。このとき中空空間91と中空空間95とは、連通孔73によって連通する。中空空間91内に存在する空気、冷媒Rなどの流体は、連通孔73を経由して中空空間91から中空空間95へ移動可能である。
中空空間91が密閉空間であると、中空空間91内の流体が第二弁体83(すなわち、第二弁体83,86,89の一体構造)の動作を妨げる虞がある。連通孔73により中空空間91,95を連通させて中空空間91内の流体が移動できる逃げ場になる空間が設けられるので、第二弁体83,86,89の動作が妨げられることを回避でき、円滑に第二弁体83,86,89を回転させることができる。なお、連通孔73が円柱部材72に形成される構成に限られず、円筒部材70に別の経路が形成されて中空空間91,95を連通する構成としてもよい。
図10は、ロータリバルブ60の動作を示す第五の図である。図10には、弁体84の第一弁体85の側端面85s2と第二弁体86の側端面86s1とが面接触し、第二空間に含まれる中空空間94から全ての冷媒Rが排出された状態が示される。一方、第一空間に含まれる中空空間92に液体状の冷媒Rが充満している。この状態から、第一弁体82,85,88が時計回り方向に回転移動することにより、ロータリバルブ60を通過する冷媒Rの移送が行なわれる。
図6〜図9を参照して説明したのと同様に、図10に示す状態から、図10(c)に示す第三流入口76を経由して弁体87の第一弁体88の側端面88s2と第二弁体89の側端面89s1との間の中空空間97に冷媒Rが流入する。冷媒Rの圧力を受けた第一弁体88は時計回り方向に移動して中空空間97が拡大する。このとき、弁体81の第一弁体82もまた、第一弁体88と一体に回転移動する。この第一弁体82の移動によって、中空空間92が縮小するので、中空空間92に充満していた冷媒Rは第一流出口77を経由して中空空間92から流出する。
図11は、ロータリバルブ60の動作を示す第六の図である。図11には、弁体81の第一弁体82の側端面82s1と第二弁体83の側端面83s2とが面接触し、第一空間に含まれる中空空間92から全ての冷媒Rが排出された状態が示される。一方、第三空間に含まれる中空空間97に液体状の冷媒Rが充満している。この状態から、第二弁体83,86,89が時計回り方向に回転移動することにより、ロータリバルブ60を通過する冷媒Rの移送が行なわれる。
図6〜図9を参照して説明したのと同様に、図11に示す状態から、図11(b)に示す第二流入口75を経由して弁体84の第一弁体85の側端面85s1と第二弁体86の側端面86s2との間の中空空間95に冷媒Rが流入する。冷媒Rの圧力を受けた第二弁体86は時計回り方向に移動して中空空間95が拡大する。このとき、弁体87の第二弁体89もまた、第二弁体86と一体に回転移動する。この第二弁体86の移動によって、中空空間97の容積が減少するので、中空空間97に充満していた冷媒Rは第三流出口79を経由して中空空間97から流出する。
図12は、ロータリバルブ60の動作を示す第七の図である。図12には、弁体87の第一弁体88の側端面88s2と第二弁体89の側端面89s1とが面接触し、第三空間に含まれる中空空間97から全ての冷媒Rが排出された状態が示される。一方、第二空間に含まれる中空空間95に液体状の冷媒Rが充満している。この状態から、第一弁体82,85,88が時計回り方向に回転移動することにより、図6〜図9を参照して説明したのと同様に、ロータリバルブ60を通過する冷媒Rの移送が行なわれる。
以上説明した通り、本実施の形態のロータリバルブ60では、軸方向において異なる位置に、液体状の冷媒Rが流入可能な第一空間、第二空間および第三空間が設けられる。第一空間に流入する冷媒Rにより第一弁体82,85,88と第二弁体83,86,89とのいずれか一方が回転移動し、この移動によって第二空間から冷媒Rが排出される。同様に、第二空間に流入する冷媒Rにより第一弁体82,85,88と第二弁体83,86,89とのいずれか一方が回転移動し、この移動によって第三空間から冷媒Rが排出される。同様に、第三空間に流入する冷媒Rにより第一弁体82,85,88と第二弁体83,86,89とのいずれか一方が回転移動し、この移動によって第一空間から冷媒Rが排出される。
このようにすれば、ロータリバルブ60に流入する冷媒Rの圧力によって弁体80を回転させ、この弁体80の回転によってロータリバルブ60内に存在していた冷媒Rを加圧してロータリバルブ60から排出することができる。したがって、ロータリバルブ60の弁体80を駆動するための動力を必要とせず、無動力で弁体80を移動させることができるので、省動力化したロータリバルブ60を提供することができる。
ロータリバルブ60内の冷媒Rを加熱する加熱部71a,71b,71cを設けることにより、ロータリバルブ60の内部において冷媒Rを一部気化させ、気化した冷媒Rにより液状の冷媒Rをロータリバルブ60から押し出すことができる。よって、ロータリバルブ60を経由する冷媒Rの流れを、より効率的に形成することができる。上述した通り、加熱部71a,71b,71cに高温の冷媒を導入してロータリバルブ60内の中空空間に供給された冷媒Rを加熱する構成とすれば、無動力で冷媒Rを気化することができるので好ましい。冷却部30で加熱された気相冷媒をロータリバルブ60内の中空間に導入し、気相冷媒の圧力により液状の冷媒Rをロータリバルブ60から押し出す構成としてもよい。
ロータリバルブ60を図4に示す環状の冷媒経路に設けることによって、熱交換器14から冷却部30へ液状の冷媒Rを移送することが可能になり、駆動力なしで冷媒を循環させることができる。したがって、冷媒が加熱される冷却部30を熱交換器14よりも上方に配置したトップヒート式の構成としても、冷媒の循環のために液体ポンプなどを必要としないので、冷却装置1を搭載する車両1000の燃費を向上することができる。
なお、これまでの実施の形態においては、EV機器31を例として車両に搭載された電気機器を冷却する冷却装置1について説明した。電気機器としては、少なくとも作動によって熱を発生させる電気機器であれば、インバータ、モータジェネレータなどの例示された電気機器に限定されるものではなく、任意の電気機器であってもよい。冷却の対象となる電気機器が複数個ある場合においては、複数の電気機器は、冷却の目標となる温度範囲が共通していることが望ましい。冷却の目標となる温度範囲は、電気機器を作動させる温度環境として適切な温度範囲である。
また、本発明の冷却装置1により冷却される発熱源は、車両に搭載された電気機器に限られず、熱を発生する任意の機器、または任意の機器の発熱する一部分であってもよい。
さらに、本発明のロータリバルブ60は、蒸気圧縮式冷凍サイクル10に組み込まれ冷媒の流れを形成するための弁に限定されるものではない。たとえば家電その他の高圧力容器や高圧系の回路において、液体の流れを形成するとともに、液体の逆流を防止するために、ロータリバルブ60を適用してもよい。
以上のように本発明の実施の形態について説明を行なったが、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。この発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味、および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
本発明の冷却装置は、モータジェネレータおよびインバータなどの電気機器を搭載するハイブリッド車、燃料電池車、電気自動車などの車両における、車内の冷房を行なうための蒸気圧縮式冷凍サイクルを使用した電気機器の冷却に、特に有利に適用され得る。
1 冷却装置、10 蒸気圧縮式冷凍サイクル、12 圧縮機、14,15,18 熱交換器、16 膨張弁、21〜27,34,34a,34b,36,36a,36b 冷媒通路、30 冷却部、40 気液分離器、51 連通路、52 切替弁、60 ロータリバルブ、70 円筒部材、70i,82i,83i,85i,86i,88i,89i 内周面、70o,72o,82o,83o,85o,86o,88o,89o 外周面、71a,71b,71c 加熱部、72 円柱部材、74 第一流入口、75 第二流入口、76 第三流入口、77 第一流出口、78 第二流出口、79 第三流出口、80,81,84,87 弁体、82,85,88 第一弁体、82s1,82s2,83s1,83s2,85s2,85s1,86s1,86s2,88s1,88s2,89s1,89s2 側端面、83,86,89 第二弁体、91,92,94,95,97,98 中空空間、1000 車両、R 冷媒。

Claims (9)

  1. 円柱部材と、
    前記円柱部材と同心に配置され、前記円柱部材の外径よりも大きい内径を有する、中空の円筒部材と、
    前記円柱部材と前記円筒部材との間に配置され、前記円柱部材および前記円筒部材と同心の円弧板状の形状を有し、前記円柱部材の外周面に沿って周方向の一方に回転可能な、第一弁体および第二弁体と、を備え、
    前記円柱部材の外周面、前記円筒部材の内周面、前記第一弁体の側端面および前記第二弁体の側端面は、中空空間を規定し、
    前記中空空間は、第一空間と第二空間とを含み、前記第一空間と前記第二空間とは軸方向において異なる位置に設けられており、
    前記第一弁体と前記第二弁体とのいずれか一方が、前記第一空間に液体を流入させることにより移動し、この移動によって前記第二空間から液体を排出する、ロータリバルブ。
  2. 前記円筒部材には、前記円筒部材を厚み方向に貫通する流入口と、前記円筒部材を厚み方向に貫通する流出口とが、周方向において異なる位置に形成され、
    前記流入口を経由して前記中空空間に液体が流入し、
    前記流出口を経由して前記中空空間から液体が流出する、請求項1に記載のロータリバルブ。
  3. 前記円筒部材には、前記第一空間に連通可能な第一流入口および第一流出口と、前記第二空間に連通可能な第二流入口および第二流出口と、を含む、複数対の前記流入口と前記流出口とが形成され、
    前記第二空間に液体が充満した状態で前記第一流入口を経由して前記第一弁体の側端面と前記第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた前記第一弁体と前記第二弁体とのいずれか一方が移動して、前記第一空間が拡大するとともに、前記第二空間が縮小し前記第二流出口を経由して前記第二空間から液体が流出する、請求項2に記載のロータリバルブ。
  4. 前記中空空間は、前記第一空間および前記第二空間とは軸方向において異なる位置に設けられた第三空間を含み、
    前記円筒部材には、前記第三空間に連通可能な第三流入口および第三流出口が形成され、
    前記第一空間に液体が充満した状態で前記第三流入口を経由して前記第一弁体の側端面と前記第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた前記第一弁体と前記第二弁体とのいずれか一方が移動して、前記第三空間が拡大するとともに、前記第一空間が縮小し前記第一流出口を経由して前記第一空間から液体が流出する、請求項3に記載のロータリバルブ。
  5. 前記第三空間に液体が充満した状態で前記第二流入口を経由して前記第一弁体の側端面と前記第二弁体の側端面との間に液体が流入することにより、液体の圧力を受けた前記第一弁体と前記第二弁体とのいずれか一方が移動して、前記第二空間が拡大するとともに、前記第三空間が縮小し前記第三流出口を経由して前記第三空間から液体が流出する、請求項4に記載のロータリバルブ。
  6. 前記中空空間内に供給された液体に熱を加える加熱部を備える、請求項1から請求項5のいずれかに記載のロータリバルブ。
  7. 冷媒を用いて発熱源を冷却する冷却装置であって、
    前記冷媒と外気との間で熱交換する熱交換器と、
    前記冷媒を用いて前記発熱源を冷却する冷却器と、
    前記熱交換器と前記冷却器との間に前記冷媒を循環させる冷媒通路と、
    請求項1から請求項6のいずれかに記載のロータリバルブと、を備え、
    前記ロータリバルブは、前記熱交換器から前記冷却器へ向かう前記冷媒通路に設けられる、冷却装置。
  8. 前記冷却器は、前記熱交換器よりも上方に配置されている、請求項7に記載の冷却装置。
  9. 前記熱交換器によって凝縮された液状の前記冷媒を貯留する蓄液器をさらに備え、
    前記蓄液器から前記ロータリバルブに液状の前記冷媒が流入する、請求項7または請求項8に記載の冷却装置。
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