JP2014059048A - 軸受用密封装置および軸受用密封装置が組み込まれたハブユニット軸受 - Google Patents
軸受用密封装置および軸受用密封装置が組み込まれたハブユニット軸受 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行を防止できる軸受用密封装置を提供する。
【解決手段】シール芯金11、スリンガ10、シールリップ12を備え、シールリップ12は、スリンガの円板部10bに摺接するサイドリップ12eと、スリンガの固定部10aに摺接するグリースリップ12bとを有し、サイドリップ12eの先端部と基端部との間に、円板部10bに近接する突起15が設けられているので、突起15とグリースリップ12bとの間のグリースGは、サイドリップ側への早期の移動が突起15により阻止され、また、サイドリップ12eの先端が摩耗していくと、突起15とグリースリップ12bとの間の空間のグリースGが空間から溢れ、突起15の先端15sと円板部10bとの間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行を防止できる。
【選択図】図2
【解決手段】シール芯金11、スリンガ10、シールリップ12を備え、シールリップ12は、スリンガの円板部10bに摺接するサイドリップ12eと、スリンガの固定部10aに摺接するグリースリップ12bとを有し、サイドリップ12eの先端部と基端部との間に、円板部10bに近接する突起15が設けられているので、突起15とグリースリップ12bとの間のグリースGは、サイドリップ側への早期の移動が突起15により阻止され、また、サイドリップ12eの先端が摩耗していくと、突起15とグリースリップ12bとの間の空間のグリースGが空間から溢れ、突起15の先端15sと円板部10bとの間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行を防止できる。
【選択図】図2
Description
本発明は、軸受に組み込まれて使用される軸受用密封装置、および軸受用密封装置が組み込まれたハブユニット軸受に関する。
周知のように、ハブユニット軸受は、互いに相対回転可能に配置された内輪および外輪と、内外輪間の環状空間に設けられた複数の転動体とを備えており、自動車など車両の車輪を車体に対して回転自在に支持するために用いられる。
上記のようなハブユニット軸受は、例えば特許文献1〜3に示すように、前記環状空間を密封する密封装置を備えている。この密封装置は、内輪に固定されるスリンガと、外輪に固定されるシール芯金と、スリンガとシール芯金との間に設けられるとともに、シール芯金に接合され、スリンガに摺接するゴム材からなるシールリップとを備えている。
スリンガは、内輪に固定される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備えた断面L字形に形成されている。
このような密封装置では、スリンガとスリンガに摺接するシールリップとの間の摩擦力に起因してトルクが発生するが、このトルクは、シールリップの潤滑状態、締め代(緊迫力)等により変動する。
上記のようなハブユニット軸受は、例えば特許文献1〜3に示すように、前記環状空間を密封する密封装置を備えている。この密封装置は、内輪に固定されるスリンガと、外輪に固定されるシール芯金と、スリンガとシール芯金との間に設けられるとともに、シール芯金に接合され、スリンガに摺接するゴム材からなるシールリップとを備えている。
スリンガは、内輪に固定される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備えた断面L字形に形成されている。
このような密封装置では、スリンガとスリンガに摺接するシールリップとの間の摩擦力に起因してトルクが発生するが、このトルクは、シールリップの潤滑状態、締め代(緊迫力)等により変動する。
特許文献1および特許文献2に記載されている密封装置では、断面L字形のシール芯金に、シールリップが加硫接着されており、当該シールリップのメインリップとグリースリップとがスリンガの固定部に接触され、サイドリップがスリンガの円板部に接触されている。
ところで、近年、省燃費、また、回生制動可能な電気自動車やハイブリッド自動車の普及により、低トルクへの要求が強まり、この要求に応えるため、特許文献3に記載されているような密封装置も提供されている。
この密封装置では、グリースリップが内輪の外径面に接触され、サイドリップがスリンガの円板部に接触される一方で、摺動トルクがサイドリップより大きいメインリップを廃し、更なる低トルクを追及したシール形式となっている。
この密封装置では、グリースリップが内輪の外径面に接触され、サイドリップがスリンガの円板部に接触される一方で、摺動トルクがサイドリップより大きいメインリップを廃し、更なる低トルクを追及したシール形式となっている。
さらに、前記特許文献1〜3に記載の密封装置を組み合わせた図9に示すような密封装置も使用されている。
この密封装置では、断面L字形のシール芯金11に、シールリップ12が加硫接合されており、当該シールリップ12のグリースリップ12bがスリンガ10の固定部10aに接触され、サイドリップ12eがスリンガ10の円板部10bに接触されている。
この密封装置では、断面L字形のシール芯金11に、シールリップ12が加硫接合されており、当該シールリップ12のグリースリップ12bがスリンガ10の固定部10aに接触され、サイドリップ12eがスリンガ10の円板部10bに接触されている。
ところで、前記図9に示す密封装置は、特許文献1および2に記載されている密封装置に比べ、後述する理由によりリップ間空間のグリースGが比較的早期にサイドリップ12e側に移動する。しかも、サイドリップ12eとハブユニット軸受の回転軸との交角が大きく漏れ勝手の構造であるためサイドリップ12eとスリンガ10の円板部10bとの間の隙間からグリースGが流出し、各リップ(グリースリップ12b、サイドリップ12e)の潤滑状態が悪化し易い。このため、各リップの発生トルクが上昇するとともに摩耗が進行し、あるいは、発熱の増加によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化する、という問題が発生する。
この問題は、サイドリップ12eがグリースリップ12bよりハブユニット軸受の回転軸との交角が大きく、スリンガ10との摺動速度が高く、リップ緊迫力も高く設定されていることから、サイドリップ12eにより顕著に発生する。
この問題は、サイドリップ12eがグリースリップ12bよりハブユニット軸受の回転軸との交角が大きく、スリンガ10との摺動速度が高く、リップ緊迫力も高く設定されていることから、サイドリップ12eにより顕著に発生する。
なお、前記特許文献1および2に記載されている密封装置では、グリースリップとメインリップとの間の空間にグリースが保持されるとともに、メインリップの先端部がスリンガの円板部に近接しているので、グリースが、メインリップとグリースリップとスリンガの固定部とによって囲まれた空間に保持されやすく、該空間から長期に亘り、少しずつグリースが供給されるので、前記問題は発生しない。
しかし、図9に示す密封装置では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間の空間にグリースGの移動を遮るものがないため、グリースGは短期間のうちにサイドリップ側に移動し、前記問題を発生させる。
また、ハブユニット軸受の周辺にはブレーキ部品があり、流出したグリースGがブレーキ部品に付着する虞があるため、単純にリップ間グリース封入量を増やして対策することはできない。
しかし、図9に示す密封装置では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間の空間にグリースGの移動を遮るものがないため、グリースGは短期間のうちにサイドリップ側に移動し、前記問題を発生させる。
また、ハブユニット軸受の周辺にはブレーキ部品があり、流出したグリースGがブレーキ部品に付着する虞があるため、単純にリップ間グリース封入量を増やして対策することはできない。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを防止できる軸受用密封装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明の軸受用密封装置は、相対回転可能に配置された外輪と内輪との間の環状空間に、複数の転動体が設けられた軸受の前記環状空間を密封する軸受用密封装置であって、
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップの先端部と基端部との間の中間部に、前記円板部に接するかまたは近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられ、
前記突起の先端が、前記サイドリップの基端部の変形中心より前記固定部側に位置していることを特徴とする。
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップの先端部と基端部との間の中間部に、前記円板部に接するかまたは近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられ、
前記突起の先端が、前記サイドリップの基端部の変形中心より前記固定部側に位置していることを特徴とする。
本発明においては、サイドリップの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガの円板部に接するかまたは近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられているので、突起とグリースリップとの間に封入されているグリースは、サイドリップ側への早期の移動が突起によって阻止される。
また、前記突起の先端が、前記サイドリップの基端部の変形中心よりスリンガの固定部側に位置しているので、軸受の使用に伴ってサイドリップの先端がスリンガの円板部との摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップはその基端部の変形中心回りに円板部側に移動していき、これに伴って、突起は前記変形中心回りにグリースリップ側に移動する。
したがって、突起とグリースリップとの間の空間が狭まるとともに、突起の先端と円板部との間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースが当該空間から溢れて、前記突起の先端と円板部との間の隙間を通って前記サイドリップに供給されていく。
また、前記突起の先端が、前記サイドリップの基端部の変形中心よりスリンガの固定部側に位置しているので、軸受の使用に伴ってサイドリップの先端がスリンガの円板部との摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップはその基端部の変形中心回りに円板部側に移動していき、これに伴って、突起は前記変形中心回りにグリースリップ側に移動する。
したがって、突起とグリースリップとの間の空間が狭まるとともに、突起の先端と円板部との間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースが当該空間から溢れて、前記突起の先端と円板部との間の隙間を通って前記サイドリップに供給されていく。
このように、突起とグリースリップとの間の空間に封入されているグリースのサイドリップ側への早期の移動が突起によって阻止されるとともに、グリースが突起の先端と円板部との間の隙間を通ってサイドリップ側に徐々に供給されていくので、長期に亘り、また、サイドリップの摩耗状況に応じてグリースの供給を行うことができ、よって、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを防止できる。
本発明の前記構成において、前記突起は、前記サイドリップの締め代が設計上最大となる場合に、前記円板部と接し、または、前記サイドリップの締め代が最小となる場合に、前記円板部と僅かな隙間を持って近接しているのが好ましい。
このような構成によれば、突起とグリースリップとの間の空間に封入されているグリースを確実に当該空間に保持できるとともに、サイドリップの先端の摩耗の進行に伴って、突起の先端と円板部との間の隙間が少しずつ拡がっていき、この隙間からグリースがサイドリップ側に供給されるので、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを、より効果的に防止できる。
また、本発明の軸受用密封装置は、相対回転可能に配置された外輪と内輪との間の環状空間に、複数の転動体が設けられた軸受の前記環状空間を密封する軸受用密封装置であって、
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップと前記グリースリップとの間に、前記円板部に近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられていることを特徴とする。
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップと前記グリースリップとの間に、前記円板部に近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられていることを特徴とする。
本発明においては、サイドリップとグリースリップとの間に、前記円板部に近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられているので、突起とグリースリップとの間に封入されているグリースは、サイドリップ側への早期の移動が突起によって阻止される。
また、突起の先端と円板部との間の隙間を常に安定的に保つことができるので、突起とグリースリップとの間の空間に封入可能なグリース量を増加させることができる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップの摩耗状況に応じてグリースの供給を行うことができ、よって、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを防止できる。
また、突起の先端と円板部との間の隙間を常に安定的に保つことができるので、突起とグリースリップとの間の空間に封入可能なグリース量を増加させることができる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップの摩耗状況に応じてグリースの供給を行うことができ、よって、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを防止できる。
本発明によれば、サイドリップの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップの可塑剤が蒸発して当該シールリップが硬化するのを防止できる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる密封装置を備えたハブユニット軸受を示す断面図、図2は本実施の形態に係る密封装置を示す断面図、図3は本実施の形態の変形例に係る密封装置を示す断面図である。
図1に示すように、ハブユニット軸受1は、相対回転可能に配置された外輪3および内輪4と、外輪3と内輪4との間の環状空間に転動自在に配置される複数の転動体5と、前記環状空間を密封する本実施の形態に係る軸受用密封装置(以下密封装置と略称する)6とを備えている。
(第1の実施の形態)
まず、本発明の第1の実施の形態について説明する。
図1は、本実施の形態にかかる密封装置を備えたハブユニット軸受を示す断面図、図2は本実施の形態に係る密封装置を示す断面図、図3は本実施の形態の変形例に係る密封装置を示す断面図である。
図1に示すように、ハブユニット軸受1は、相対回転可能に配置された外輪3および内輪4と、外輪3と内輪4との間の環状空間に転動自在に配置される複数の転動体5と、前記環状空間を密封する本実施の形態に係る軸受用密封装置(以下密封装置と略称する)6とを備えている。
外輪3には、その外周面3aから外方(拡径方向)に向かって突出した固定フランジ3fが一体成形されており、当該固定フランジ3fを貫通する固定ネジ孔3hに、ナックルの車両中心側から挿入された固定用ボルト(図示略)を螺合、締結することで、外輪3を図示しない懸架装置(サスペンション)のナックルに固定することができる。
内輪4は、概略円筒形を成すハブ41と、このハブ41のインボード側(図1において右側)の外側に嵌着された環状の内輪構成体42から構成されている。ハブ41は、ブレーキのブレーキロータ(図示略)を介して車輪のディスクホイール(図示略)に固定され、当該ディスクホイールとともに回転するように構成されている。なお、ハブ41には、そのアウトボード側にブレーキロータおよびディスクホイールを固定(外嵌)するためのフランジ41fが周方向に沿って連続して突設されている。
フランジ41fは、外輪3を越えて外方(ハブ41の拡径方向)に向かって延出しており、その延出縁付近には、周方向に沿って複数の貫通孔(ボルト孔)41hが設けられている。また、図示しないブレーキロータおよびディスクホイールにも、それぞれ当該ボルト孔41hと連通可能な貫通孔が周方向に沿って複数個(一例として、ボルト孔41hと同数個)設けられている。そして、ハブボルト41bをボルト孔41hから前記貫通孔へ挿通し、ハブナット(図示略)で締結(共締め)することにより、ブレーキロータおよびディスクホイールがフランジ41fに対して位置決めされて固定されている。
内輪4の外側に外輪3が配置されており、この外輪3と内輪4との間に、複数の転動体(玉)5が周方向に所定間隔で配置されている。
内輪4の内輪構成体42をハブ41に嵌着する場合、外輪3と内輪4との間に複数の転動体5を組み込んだ状態で、内輪構成体42をハブ41に形成された段部41sまで当て付けた後、ハブ41のインボード側端部(図1の右端)を加締めることにより、当該内輪構成体42がハブ41のインボード側に固定されている。
なお、上述したような加締による固定に代えて、例えば、内輪構成体42をハブ41に形成された段部41sまで外嵌した後、インボード側からナットなどの締結部材により締め付けることで、内輪構成体42をハブ41のインボード側に固定してもよい。
内輪4の内輪構成体42をハブ41に嵌着する場合、外輪3と内輪4との間に複数の転動体5を組み込んだ状態で、内輪構成体42をハブ41に形成された段部41sまで当て付けた後、ハブ41のインボード側端部(図1の右端)を加締めることにより、当該内輪構成体42がハブ41のインボード側に固定されている。
なお、上述したような加締による固定に代えて、例えば、内輪構成体42をハブ41に形成された段部41sまで外嵌した後、インボード側からナットなどの締結部材により締め付けることで、内輪構成体42をハブ41のインボード側に固定してもよい。
また、転動体(玉)5は、環状の保持器7に形成されたポケットへ1つずつ回転自在に保持された状態で外輪3と内輪4の軌道面間に組み込まれ、所定間隔(一例として、等間隔)でこれらの間を転動するようになっている。
これにより、各転動体(玉)5は、その転動面が相互に接触することなく軌道面間を円滑に転動することができ、結果として、当該各転動体(玉)5が相互に接触して摩擦が生じることによる回転抵抗の増大や、焼付きなどを防止することができる。なお、ハブユニット軸受1には、このような回転抵抗の増大や焼付きなどをさらに効果的に防止すべく、内部に潤滑剤(例えば、グリース)が封入されている。
また、トラック等の重量の嵩む自動車に用いられるハブユニット軸受の場合には、上記転動体として、玉5に代わり、円錐ころが使用されることもある。
これにより、各転動体(玉)5は、その転動面が相互に接触することなく軌道面間を円滑に転動することができ、結果として、当該各転動体(玉)5が相互に接触して摩擦が生じることによる回転抵抗の増大や、焼付きなどを防止することができる。なお、ハブユニット軸受1には、このような回転抵抗の増大や焼付きなどをさらに効果的に防止すべく、内部に潤滑剤(例えば、グリース)が封入されている。
また、トラック等の重量の嵩む自動車に用いられるハブユニット軸受の場合には、上記転動体として、玉5に代わり、円錐ころが使用されることもある。
前記密封装置6は、図2に示すように、内輪4の内輪構成体42に嵌合固定されるスリンガ10と、外輪3に嵌合固定されるシール芯金11と、スリンガ10とシール芯金11との間に設けられたシールリップ12とを備えている。
スリンガ10およびシール芯金11は、いずれもリング状でかつ断面形状が略L字状に形成されており、シールリップ12はシール芯金11に加硫接合されて、スリンガ10に摺接するようになっている。
スリンガ10およびシール芯金11は、いずれもリング状でかつ断面形状が略L字状に形成されており、シールリップ12はシール芯金11に加硫接合されて、スリンガ10に摺接するようになっている。
前記スリンガ10は、内輪4の内輪構成体42に嵌合される円筒状の固定部10aと、この固定部10aの端部に形成された円板部10bとから構成されている。
また、シール芯金11は、外輪3に嵌合される円筒状の固定部11aと、この固定部11aの端部に形成された円板部11bとから構成されている。
また、シール芯金11は、外輪3に嵌合される円筒状の固定部11aと、この固定部11aの端部に形成された円板部11bとから構成されている。
前記シールリップ12は、ゴム、エラストマー等の弾性材によって全体としてリング状に形成されており、装着部12aを有している。この装着部12aは断面略L字形に形成されており、断面L字形のシール芯金11に密着した状態で加硫接着されている。装着部12aの内周部にはグリースリップ12bが形成されている。
グリースリップ12bは装着部12aの内周部から前記固定部10aの端部側に向けて略U字形に折曲され、先端部がスリンガ10の固定部10aに弾性的に摺接、または僅かな隙間を持って近接するようになっている。また、装着部12aの内周部には挟持片12cが形成されており、この挟持片12cと装着部12aとによってシール芯金11の円板部11bの内周部のゴムの接着性が高められている。さらに、装着部12aの外周部には挟持片12dが形成されており、この挟持片12dと装着部12aとによってシール芯金11の固定部11aのゴムの接着性を高めると共に、ノーズガスケットを形成している。
グリースリップ12bは装着部12aの内周部から前記固定部10aの端部側に向けて略U字形に折曲され、先端部がスリンガ10の固定部10aに弾性的に摺接、または僅かな隙間を持って近接するようになっている。また、装着部12aの内周部には挟持片12cが形成されており、この挟持片12cと装着部12aとによってシール芯金11の円板部11bの内周部のゴムの接着性が高められている。さらに、装着部12aの外周部には挟持片12dが形成されており、この挟持片12dと装着部12aとによってシール芯金11の固定部11aのゴムの接着性を高めると共に、ノーズガスケットを形成している。
また、前記装着部12aには、前記グリースリップ12bより外径側(図2において下側)にサイドリップ12eが形成されている。このサイドリップ12eは、前記スリンガ10の円板部10b側の方が大径となるテーパリング状に形成されており、その先端は円板部10bに摺接するようになっている。
また、サイドリップ12eは、その基端部の変形中心Оを中心として弾性的に変形可能となっており、装着部12aをシール芯金11に装着した状態において、サイドリップ12eの先端は前記円板部10bを弾性的に押圧している。したがって、軸受の使用に伴ってサイドリップ12eの先端が円板部10bとの摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップ12eはその基端部の変形中心O回りに円板部10b側に移動していくようになっている。
また、サイドリップ12eは、その基端部の変形中心Оを中心として弾性的に変形可能となっており、装着部12aをシール芯金11に装着した状態において、サイドリップ12eの先端は前記円板部10bを弾性的に押圧している。したがって、軸受の使用に伴ってサイドリップ12eの先端が円板部10bとの摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップ12eはその基端部の変形中心O回りに円板部10b側に移動していくようになっている。
また、前記サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部の内径側には、円板部10bに接するかまたは近接する突起15が形成されている。
この突起15は、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。また、突起15の先端15sは、サイドリップ12eの基端部の変形中心Оより径方向に寸法Rだけ固定部10a側に位置している。
さらに、突起15は、サイドリップ12eの締め代が設計上最大となる場合に、円板部10bと接し、または、サイドリップ12eの締め代が最小となる場合に、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している。
この突起15は、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。また、突起15の先端15sは、サイドリップ12eの基端部の変形中心Оより径方向に寸法Rだけ固定部10a側に位置している。
さらに、突起15は、サイドリップ12eの締め代が設計上最大となる場合に、円板部10bと接し、または、サイドリップ12eの締め代が最小となる場合に、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している。
ここで、サイドリップ12eの締め代とは、サイドリップ12eを円板部10bに弾性的に変形させて当接させた場合の軸方向(図2において左右方向)の弾性変形量のことを言う。
したがって、締め代が設計上最大となる場合とは、サイドリップ12eを設計上最も弾性変形させて円板部10bに接した場合のことを意味し、締め代が最小となる場合とは、サイドリップ12eを全く弾性変形させないか、僅かに弾性変形させて、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している場合のことを意味する。
したがって、締め代が設計上最大となる場合とは、サイドリップ12eを設計上最も弾性変形させて円板部10bに接した場合のことを意味し、締め代が最小となる場合とは、サイドリップ12eを全く弾性変形させないか、僅かに弾性変形させて、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している場合のことを意味する。
このような密封装置6では、サイドリップ12eと突起15とスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されるとともに、突起15とグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されている。
グリースGが充填された密封装置6は、図1に示すように、ハブユニット軸受1に組み込まれて使用される。
そして、当該密封装置6では、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガ10の円板部10bに接するかまたは近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起15が設けられているので、突起15とグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起15によって阻止される。
そして、当該密封装置6では、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガ10の円板部10bに接するかまたは近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起15が設けられているので、突起15とグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起15によって阻止される。
また、突起15の先端15sが、サイドリップ12eの基端部の変形中心Oよりスリンガ10の固定部10a側に位置しているので、図3に示すように、軸受の使用に伴ってサイドリップ12eの先端がスリンガ10の円板部10bとの摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップ12eはその基端部の変形中心O回りに円板部10b側に移動していき、これに伴って、突起15は前記変形中心O回りにグリースリップ12b側に移動する。
したがって、突起15とグリースリップ12bとの間の空間が狭まるとともに、突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースGが当該空間から溢れて、突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。
したがって、突起15とグリースリップ12bとの間の空間が狭まるとともに、突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースGが当該空間から溢れて、突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。
このように、突起15とグリースリップ12bとの間の空間に封入されているグリースGのサイドリップ側への早期の移動が突起15よって阻止されるとともに、グリースGが突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに徐々に供給されていくので、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができる。したがって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
また、突起15は、サイドリップ12eの締め代が設計上最大となる場合に、円板部10bと接し、または、サイドリップ12eの締め代が最小となる場合に、円板部10bと僅かな隙間を持って近接しているので、突起15とグリースリップ12bとの間の空間に封入されているグリースGを確実に当該空間に保持できるとともに、サイドリップ12eの先端の摩耗の進行に伴って、突起15の先端15sと円板部10bとの間の隙間が少しずつ拡がっていき、この隙間からグリースGがサイドリップ側に供給されるので、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを、より効果的に防止できる。
図4は、第1の実施の形態における変形例に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置6aは、サイドリップ12eとグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間に、グリースGが空間容積ほぼ一杯の状態(フルパック状態)で充填されている。
このような当該密封装置6aでは、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガ10の円板部10bに接するかまたは近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起15が設けられているので、突起15とグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への移動が突起15によって抑制される。したがって、グリースGの封入量を増やしてフルパック状態に充填しても、グリースGが短期間のうちに大量に外部へ流出して、ハブユニット軸受の周辺に存在するブレーキ部品に付着することはない。
特に、当該密封装置6aを外輪回転のハブユニット軸受に組み込んで使用した場合、外輪に嵌合されるシール芯金11(シールリップ12)が回転するが、回転するサイドリップ12eに設けられた突起15により、グリースGが外部に流出するのを、効果的に防止できる。
特に、当該密封装置6aを外輪回転のハブユニット軸受に組み込んで使用した場合、外輪に嵌合されるシール芯金11(シールリップ12)が回転するが、回転するサイドリップ12eに設けられた突起15により、グリースGが外部に流出するのを、効果的に防止できる。
(第2の実施の形態)
図5は、第2の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置26が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起を複数設けた点であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図5は、第2の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置26が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起を複数設けた点であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る密封装置26では、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部の内径側に、円板部10bに近接する2つの突起15a,15bが所定間隔だけ離間して形成されている。
これら突起15a,15bはいずれも円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。また、突起15a,15bの双方の先端は、サイドリップ12eの基端部の変形中心Оより所定寸法だけ固定部10a側に位置している。
また、突起15bは突起15aより内径側に位置するとともに、軸方向(図5に左右方向)の長さが突起15aより長くなっている。
さらに、突起15a,15bは、サイドリップ12eの締め代が設計上最大となる場合に、円板部10bと接するか、または、サイドリップ12eの締め代が最小となる場合に、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している。
これら突起15a,15bはいずれも円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。また、突起15a,15bの双方の先端は、サイドリップ12eの基端部の変形中心Оより所定寸法だけ固定部10a側に位置している。
また、突起15bは突起15aより内径側に位置するとともに、軸方向(図5に左右方向)の長さが突起15aより長くなっている。
さらに、突起15a,15bは、サイドリップ12eの締め代が設計上最大となる場合に、円板部10bと接するか、または、サイドリップ12eの締め代が最小となる場合に、円板部10bと僅かな隙間を持って近接している。
このような密封装置26では、サイドリップ12eと突起15aとスリンガ10とで囲まれた空間および突起15aと突起15bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されるとともに、突起15bとグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されている。
グリースGが充填された密封装置26は、図1に示すような、ハブユニット軸受1に組み込まれて使用される。
そして、当該密封装置26では、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガ10の円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起15a,15bが設けられているので、突起15bとグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起15b,15aによって阻止される。
そして、当該密封装置26では、サイドリップ12eの先端部と基端部との間の中間部に、スリンガ10の円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起15a,15bが設けられているので、突起15bとグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起15b,15aによって阻止される。
また、突起15a,15bの先端が、サイドリップ12eの基端部の変形中心Oよりスリンガ10の固定部10a側に位置しているので、軸受の使用に伴ってサイドリップ12eの先端がスリンガの円板部10bとの摩擦によって摩耗していくにしたがって、サイドリップ12eはその基端部の変形中心O回りに円板部10b側に移動していき、これに伴って、突起15a,15bは前記変形中心O回りにグリースリップ12b側に移動する。
したがって、突起15bとグリースリップ12bとの間の空間が狭まるとともに、突起15a,15bの先端と円板部10bとの間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースGが当該空間から溢れて、突起15bの先端と円板部10bとの間の隙間を通って、突起15a,15b間の空間に供給され、さらに、この空間に封入されているグリースGが突起15aと円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。
したがって、突起15bとグリースリップ12bとの間の空間が狭まるとともに、突起15a,15bの先端と円板部10bとの間の隙間が拡がっていくので、前記空間に封入されているグリースGが当該空間から溢れて、突起15bの先端と円板部10bとの間の隙間を通って、突起15a,15b間の空間に供給され、さらに、この空間に封入されているグリースGが突起15aと円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに供給されていく。
このように、突起15bとグリースリップ12bとの間の空間に封入されているグリースGのサイドリップ側への早期の移動が突起15b,15aよって阻止されるとともに、グリースGが突起15a,15bの先端と円板部10bとの間の隙間を通ってサイドリップ12eに徐々に供給されていくので、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができる。したがって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
また、2つの突起15a,15bを設けたので、グリースGの移動が第1の実施の形態に比して緩やかとなる。したがって、第1の実施の形態の密封装置6に比して、サイドリップ12eからグリースリップ12bまでの間のグリースGの総量を多くする(例えばフルパックに近い状態にする)ことができる。
また、2つの突起15a,15bを設けたので、グリースGの移動が第1の実施の形態に比して緩やかとなる。したがって、第1の実施の形態の密封装置6に比して、サイドリップ12eからグリースリップ12bまでの間のグリースGの総量を多くする(例えばフルパックに近い状態にする)ことができる。
なお、本実施の形態では、2つの突起15a,15bを設けたが、突起は3つ以上設けてもよい。
(第3の実施の形態)
図6は、第3の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置36が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起を設ける部位であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、第3の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置36が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起を設ける部位であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る密封装置36では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に突起16が設けられている。この突起16は前記装着部12aの内径側の端部から円板部10bに向けて延びて、当該円板部10bに近接している。また、突起16は円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。
このような密封装置36では、サイドリップ12eと突起16とスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されるとともに、突起16とグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されている。
グリースGが充填された密封装置36は、図1に示すような、ハブユニット軸受1に組み込まれて使用される。
そして、当該密封装置36では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起16が設けられているので、突起16とグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ側への早期の移動が突起16によって阻止される。
また、突起16の先端と円板部10bとの間の隙間を常に安定的に保つことができるので、突起16とグリースリップ12bとの間の空間に封入可能なグリース量Gを増加させることができる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができ、よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
そして、当該密封装置36では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起16が設けられているので、突起16とグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ側への早期の移動が突起16によって阻止される。
また、突起16の先端と円板部10bとの間の隙間を常に安定的に保つことができるので、突起16とグリースリップ12bとの間の空間に封入可能なグリース量Gを増加させることができる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができ、よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
(第4の実施の形態)
図7は、第4の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置46が第3の実施の形態の密封装置36と異なる点は、突起を複数設けた点であり、その他の構成は密封装置36と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図7は、第4の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置46が第3の実施の形態の密封装置36と異なる点は、突起を複数設けた点であり、その他の構成は密封装置36と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る密封装置46では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、円板部10bに近接する2つの突起16a,16bが所定間隔だけ離間して形成されている。
これら突起16a,16bはいずれも円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。
また、突起16bは突起16aより内径側に位置するとともに、軸方向(図7に左右方向)の長さが突起16aより短くなっている。
これら突起16a,16bはいずれも円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されている。
また、突起16bは突起16aより内径側に位置するとともに、軸方向(図7に左右方向)の長さが突起16aより短くなっている。
このような密封装置46では、サイドリップ12eと突起16aとスリンガ10とで囲まれた空間および突起16aと突起16bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されるとともに、突起16bとグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間にグリースGが所定量充填されている。
グリースGが充填された密封装置46は、図1に示すような、ハブユニット軸受1に組み込まれて使用される。
そして、当該密封装置46では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、スリンガ10の円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起16a,16bが設けられているので、突起16bとグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起16b,16aによって阻止される。
そして、当該密封装置46では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、スリンガ10の円板部10bに近接し、かつ、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状の突起16a,16bが設けられているので、突起16bとグリースリップ12bとの間に封入されているグリースGは、サイドリップ12e側への早期の移動が突起16b,16aによって阻止される。
また、2つの突起16a,16bを設けたので、グリースGの移動が第3の実施の形態に比して緩やかとなって、グリースGの流動を抑える効果が高まる。したがって、第3の実施の形態の密封装置36に比して、サイドリップ12eからグリースリップ12bまでの間のグリースGの総量を多くすることができる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができ、よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
したがって、長期に亘り、また、サイドリップ12eの摩耗状況に応じてグリースGの供給を行うことができ、よって、サイドリップ12eの発生トルクの上昇や摩耗の進行、あるいは発熱によりシールリップ12の可塑剤が蒸発して当該シールリップ12が硬化するのを防止できる。
なお、本実施の形態では、2つの突起16a,16bを設けたが、突起は3つ以上設けてもよい。
(第5の実施の形態)
図8は、第5の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置56が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起16cを設けたこととグリースGの充填量であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
図8は、第5の実施の形態に係る密封装置を示す断面図である。この図に示す密封装置56が第1の実施の形態の密封装置6と異なる点は、突起16cを設けたこととグリースGの充填量であり、その他の構成は密封装置6と同一であるので、同一構成には同一符号を付してその説明を省略する。
本実施の形態に係る密封装置56では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に突起16cが設けられている。この突起16cは、前記装着部12aの内径側の端部から、スリンガ10の固定部10aに近接した状態で(固定部10aの外径面を覆うように)円板部10bに向けて延びて、その先端部を固定部10aの端部で円板部10bと連続する部分に近接させている。また、突起16cは、円板部10b側の方が小径となるテーパリング状に形成されるとともに、前記突起15よりも内径側(固定部10aに近い側)に設けられている。
このような密封装置56では、サイドリップ12eとグリースリップ12bとスリンガ10とで囲まれた空間に、グリースGが空間容積ほぼ一杯の状態(フルパック状態)で充填されている。
グリースGが充填された密封装置56は、図1に示すような、ハブユニット軸受1に組
み込まれて使用される。
そして、スリンガ10の円板部10bに付着するグリースは、回転する円板部10bの遠心力により振り切られ、円板部10bに沿って外径側に流れるが、円板部10bとグリースGとの間にすきまが発生するような様態となり、グリースGが継続して外部に流出することはない。また、回転する円板部10bにより、充填されたグリースGの全体が攪拌されることもない。
み込まれて使用される。
そして、スリンガ10の円板部10bに付着するグリースは、回転する円板部10bの遠心力により振り切られ、円板部10bに沿って外径側に流れるが、円板部10bとグリースGとの間にすきまが発生するような様態となり、グリースGが継続して外部に流出することはない。また、回転する円板部10bにより、充填されたグリースGの全体が攪拌されることもない。
一方、スリンガ10の固定部10aに付着するグリースの場合は、軸方向にランダムな位置から、回転する円筒部10aの遠心力により振り切られたグリースが充填されたグリースGの中に打ち込まれる。したがって、グリースGの全体が攪拌される状態(サイドリップ12e側に移動しやすい状態)となり、サイドリップ12eと円板部10bとの間の隙間からグリースGが外部に流出し、流出したグリースGがブレーキ部品に付着する虞がある。
本実施の形態のように、最も内径側に位置する突起16cをスリンガ10の固定部10aに近接させて、固定部10aから振り切られて外径側に飛散するグリースを受け止め、充填されたグリースGが攪拌されることを阻止することで、グリースが外部に流出するのを防止できる。
本実施の形態のように、最も内径側に位置する突起16cをスリンガ10の固定部10aに近接させて、固定部10aから振り切られて外径側に飛散するグリースを受け止め、充填されたグリースGが攪拌されることを阻止することで、グリースが外部に流出するのを防止できる。
また、第1の実施の形態から第5の実施の形態では、突起15,15a,15b,16,16a,16b,16cの周方向の形状は、単一の円弧形状としたが、これに限ることなく、突起15,15a,15b,16,16a,16b,16cの一部を切り欠いた、例えば花びらの様な形状としてもよい。
このような切り欠きを設ける場合は、その大きさや形状により、グリースの移動量が変化するので、グリース移動量を勘案してその形状を決定すればよい。
このような切り欠きを設ける場合は、その大きさや形状により、グリースの移動量が変化するので、グリース移動量を勘案してその形状を決定すればよい。
さらに、第1の実施の形態の密封装置6または第2の実施の形態の密封装置26と、第3の実施の形態の密封装置36または第4の実施の形態の密封装置46と、第5の実施の形態の密封装置56とを併せた密封装置としてもよい。
すなわち、サイドリップ12eに少なくとも1つ以上の突起を形成するとともに、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、少なくとも1つ以上の突起を形成してもよい。
すなわち、サイドリップ12eに少なくとも1つ以上の突起を形成するとともに、サイドリップ12eとグリースリップ12bとの間に、少なくとも1つ以上の突起を形成してもよい。
1 ハブユニット軸受
3 外輪
4 内輪
5 転動体
6,6a,26,36,46,56 密封装置
10 スリンガ
10a 固定部
10b 円板部
11 シール芯金
12 シールリップ
12b グリースリップ
12e サイドリップ
15,15a,15b 突起
16,16a,16b、16c 突起
3 外輪
4 内輪
5 転動体
6,6a,26,36,46,56 密封装置
10 スリンガ
10a 固定部
10b 円板部
11 シール芯金
12 シールリップ
12b グリースリップ
12e サイドリップ
15,15a,15b 突起
16,16a,16b、16c 突起
Claims (5)
- 相対回転可能に配置された外輪と内輪との間の環状空間に、複数の転動体が設けられた軸受の前記環状空間を密封する軸受用密封装置であって、
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップの先端部と基端部との間の中間部に、前記円板部に接するかまたは近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられ、
前記突起の先端が、前記サイドリップの基端部の変形中心より前記固定部側に位置していることを特徴とする軸受用密封装置。 - 前記突起は、前記サイドリップの締め代が設計上最大となる場合に、前記円板部と接し、または、前記サイドリップの締め代が最小となる場合に、前記円板部と僅かな隙間を持って近接していることを特徴とする請求項1に記載の軸受用密封装置。
- 相対回転可能に配置された外輪と内輪との間の環状空間に、複数の転動体が設けられた軸受の前記環状空間を密封する軸受用密封装置であって、
リング状かつ断面略L字形に形成されて互いに対向配置されるとともに、前記外輪に嵌合されるシール芯金および前記内輪に嵌合されるスリンガと、前記シール芯金に接合されて、前記スリンガに摺接するリング状のシールリップを備え、
前記スリンガは、前記内輪に嵌合される円筒状の固定部と、この固定部の端部に形成された円板部とを備え、
前記シールリップは、前記円板部に摺接するサイドリップと、前記固定部に摺接するグリースリップとを有し、
前記サイドリップと前記グリースリップとの間に、前記円板部に近接し、かつ、前記円板部側の方が小径となるテーパリング状の突起が設けられていることを特徴とする軸受用密封装置。 - 前記サイドリップと前記グリースリップと前記スリンガとで囲まれた空間に、この空間の容積ほぼ一杯の状態でグリースが充填されており、最も前記固定部に近い位置に設けられた前記突起が、前記固定部に近接していることを特徴とする請求項1〜3に記載の軸受用密封装置。
- 相対回転可能に配置された外輪および内輪と、前記外輪と前記内輪との間の環状空間に設けられた複数の転動体とを備えるハブユニット軸受であって、
請求項1〜4に記載の軸受用密封装置により前記環状空間を密封することを特徴とするハブユニット軸受。
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| JP2012181979 | 2012-08-21 | ||
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| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP2013016898A Pending JP2014059048A (ja) | 2012-08-21 | 2013-01-31 | 軸受用密封装置および軸受用密封装置が組み込まれたハブユニット軸受 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP2014059048A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017037699A (ja) * | 2015-08-14 | 2017-02-16 | シーゲイト テクノロジー エルエルシーSeagate Technology LLC | マルチセンサ読取器、読取器、およびマルチセンサ読取器を形成する方法 |
| JP2018066428A (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 株式会社荒井製作所 | 密封装置 |
| DE102023116553A1 (de) * | 2023-06-23 | 2024-12-24 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Dichtungsanordnung zur Abdichtung eines Wälzlagers für eine Tretlagerung eines Fahrrads |
-
2013
- 2013-01-31 JP JP2013016898A patent/JP2014059048A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2017037699A (ja) * | 2015-08-14 | 2017-02-16 | シーゲイト テクノロジー エルエルシーSeagate Technology LLC | マルチセンサ読取器、読取器、およびマルチセンサ読取器を形成する方法 |
| JP2018066428A (ja) * | 2016-10-19 | 2018-04-26 | 株式会社荒井製作所 | 密封装置 |
| DE102023116553A1 (de) * | 2023-06-23 | 2024-12-24 | Schaeffler Technologies AG & Co. KG | Dichtungsanordnung zur Abdichtung eines Wälzlagers für eine Tretlagerung eines Fahrrads |
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