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JP2014051090A - 積層体 - Google Patents

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JP2014051090A
JP2014051090A JP2013166703A JP2013166703A JP2014051090A JP 2014051090 A JP2014051090 A JP 2014051090A JP 2013166703 A JP2013166703 A JP 2013166703A JP 2013166703 A JP2013166703 A JP 2013166703A JP 2014051090 A JP2014051090 A JP 2014051090A
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JP2013166703A
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Kazuho Uchida
かずほ 内田
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Abstract

【課題】耐擦傷性に優れているだけでなく、第1の層と表面に位置する第2の層との密着力が高く、耐久性に優れた積層体を提供する。
【解決手段】樹脂基材2の一方の表面2aの少なくとも一部の領域に積層された第1の層3と、第1の層3の他方の面3bの少なくとも一部の領域に積層された第2の層4とを備え、第1の層3は、重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうち少なくとも1種と、アルコキシシラン化合物とを含有する第1の組成物を硬化させて得られる層であり、第2の層4は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体と、Ti、Al、Zr及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物とを含有している、第2の組成物の硬化物である、積層体1。
Figure 2014051090

【選択図】図1

Description

本発明は、樹脂基材の表面に、耐擦傷性に優れた表面層が形成されている積層体に関する。
ポリ(メタ)アクリレート樹脂またはポリカーボネート樹脂は、成形加工性に優れている。また、これらの樹脂により形成された樹脂成形品は、ガラスと比較して軽い。よって、このような樹脂成形品は、眼鏡、コンタクトレンズ、光学装置用レンズなどに広く用いられている。特にポリカーボネート樹脂により形成された樹脂成形品は、耐衝撃性に優れており、大型の樹脂成形品として好適に用いられている。例えば、ポリカーボネート樹脂により形成された樹脂成形品は、自動車のヘッドランプレンズや、電車、新幹線などの窓材料などとして実用化されている。
しかしながら、これらの樹脂成形品は、ガラスに比べると表面の硬度が低い。このため、運搬時、部品の取り付け時、使用中などに、樹脂成形品が傷付きやすい。また、これらの樹脂成形品の耐久性は低い。
従来、樹脂成形品の硬度を高めるために、樹脂成形品の表面に、硬度の高い表面層を形成することが行われている。
例えば、特許文献1には、多官能性アクリレート単量体と、コロイド状シリカと、アクリルオキシ官能性シランと、光重合開始剤とを含有する組成物により形成された表面層を有する樹脂成形品が開示されている。特許文献1の実施例では、アクリルオキシ官能性シランとして、3−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランが用いられている。
特許文献2には、紫外線硬化樹脂と、シロキサン化合物からなる表面改質剤とを含有する組成物により形成された表面層を有する樹脂成形品が開示されている。紫外線硬化樹脂の具体例としては、アクリロイル基を分子中に2個以上有するアクリルオリゴマー、コロイダルシリカが結合されたアクリルモノマーまたはオリゴマーが挙げられている。シロキサン化合物の具体例としては、ポリエーテル変性ジメチルポリシロキサン共重合体、ポリエーテル変性メチルアルキルポリシロキサン共重合体、ポリエステル変性ジメチルポリシロキサンが挙げられている。
特許文献3には、熱可塑性アクリルポリマーを用いてプライマー層を形成した後、該プライマー層の表面に、コロイド状シリカが充填されたオルガノポリシロキサンを用いてトップコート層を形成した2層の表面層を有する樹脂成形品が開示されている。
特開昭57−131214号公報 特開2003−338089号公報 特公平04−002614号公報
しかしながら、特許文献1〜3に開示された樹脂成形体では、耐擦傷性が不十分な場合がある。また、特許文献3では、プライマー層とトップコート層との密着力が低く、耐久性に劣る場合がある。特に、90℃以上の熱湯に浸漬した場合に、プライマー層からトップコート層が剥離する場合がある。
本発明の主たる目的は、耐擦傷性に優れているだけでなく、第1の層と表面に位置する第2の層との密着力が高く、耐久性に優れた積層体を提供することにある。本発明の限定的な目的は、90℃以上の熱湯に浸漬した場合であっても、プライマー層とトップコート層との密着力が維持される耐久性に特に優れた積層体を提供することにある。
本発明に係る積層体は、樹脂基材と、前記樹脂基材の一方の表面の少なくとも一部の領域に積層された第1の層と、前記第1の層の前記樹脂基材が積層された一方の面とは反対側の他方の面の少なくとも一部の領域に積層された第2の層とを備える。
前記第1の層は、重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうち少なくとも1種と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物とを含有する第1の組成物を硬化させて得られる層である。
Figure 2014051090
ここで、Rは環状エーテル基を有する炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示し、nは1〜3の整数を示す。Rはそれぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。
前記第2の層は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体と、Ti、Al、Zr及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物とを含有している、第2の組成物の硬化物である。
Figure 2014051090
式(2)中、Rは、炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示し、3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記一般式(1)中のRが、環状エーテル基を有する炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であり、Rは、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基である。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記一般式(2)中のRが、環状エーテル基を開環重合して得られる炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であり、3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基である。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記第1の組成物に含有されている前記重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーの内の少なくとも1種が分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリレート基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーである。この場合には、紫外線の照射などにより、第1の組成物を容易にかつ速やかに硬化させることができる。また、熱分解性有機過酸化物を添加し、加熱により上記(メタ)アクリレート基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーを容易に硬化させることもできる。
本発明に係る積層体の他の特定の局面では、前記第1の組成物に含有されている前記重合性二重結合を有するモノマーまたはオリゴマーが下記一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートである。
Figure 2014051090
ここで、Rは、p価の有機基を示し、Rは、炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示し、qは、1〜9の整数を示し、pは、2以上の整数を示す。
上記式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートを用いた場合、式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含む第2の層との密着性をより高くすることができる。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記一般式(3)中の前記p価の有機基が、それぞれp価である、炭素数が2〜40の脂肪族炭化水素基、エチレングリコール残基、プロピレングリコール残基、ジエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール残基、ジグリセリン残基、ポリエチレングリコール残基、ポリプロピレングリコール残基、ポリグリセリン残基、エリスリトール残基、ペンタエリスリトール残基、ジペンタエリスリトール残基、イソシアヌル酸残基及びビスフェノールA残基からなる群から選ばれる有機基である。
本発明に係る積層体のある特定の局面では、前記一般式(3)中のRが、エチレン基又はプロピレン基である。
本発明に係る積層体のさらに他の特定の局面では、前記第2の組成物に含まれる一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体が、下記一般式(4):
Figure 2014051090
で表されるγ−グリシドキシアルキルトリアルコキシシランを開環重合して得られるアルコキシシランの重合体である。
式(4)中、R10は、炭素数が1〜9のアルキレン基を示し、3つのR11は、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基を示す。
本発明に係る積層体のさらに他の特定の局面では、前記一般式(4)中のR10が、炭素数が1〜4のアルキレン基である。
本発明に係る積層体では、第2の層が上記のように構成されているため、耐擦傷性に優れており、しかも第2の層の硬化に際し、第2の層に含有されているTi、Al、Zr及びSnから選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物が新たな触媒となり、第1の層と第2の層の界面に接する第1の層の一般式(1)で表される環状エーテル基を有するアルコキシシラン化合物の環状エーテルが開環し、第2の層の一般式(2)で表される重合体の末端基、遊離した水酸基、または未反応の環状エーテル基と結合するため、第1の層と第2の層との密着性を効果的に高め、耐久性を向上させることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の一実施形態に係る積層体を示す斜視図及び正面断面図である。 図2(a)〜(c)は、本発明の一実施形態に係る積層体を得る各工程を説明するための正面断面図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の具体的な実施形態を説明することにより、本発明を明らかにする。
図1(a)及び(b)に、本発明の一実施形態に係る積層体を斜視図及び正面断面図で示す。
図1(a)及び(b)に示すように、積層体1は、樹脂基材2と、樹脂基材2の表面2aに積層された第1の層3と、第1の層3の樹脂基材2が積層された一方の面3aとは反対側の他方の面3bに積層された第2の層4とを有する。積層体1は、表面層として、第1,第2の層3,4を有する。
第1の層3は、樹脂基材2の一方の面の全領域に積層されている。ただし、第1の層3は、樹脂基材2の表面2aの少なくとも一部の領域に積層されていてもよく、樹脂基材2の表面2aの全領域に必ずしも積層されていなくてもよい。また、第2の層4は、第1の層3の樹脂基材2が積層された一方の面3aとは反対側の他方の面3bの少なくとも一部の領域に積層されていてもよく、第1の層3の他方の面3bの全領域に必ずしも積層されていなくてもよい。例えば、樹脂基材2の表面2aの耐擦傷性及び耐久性が求められる領域のみに、表面層として第1,第2の層3,4が積層されていてもよい。さらに、樹脂基材2の両側の面に、表面層として第1,第2の層3,4が積層されていてもよい。
樹脂基材2は、樹脂により形成されている。樹脂基材2を形成する樹脂は特に限定されない。樹脂基材2を形成する樹脂としては、例えば、ポリ(メタ)アクリレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ABSなどのスチレン系樹脂、塩化ビニル系樹脂、酢酸セルロースなどが挙げられる。なかでも、ポリ(メタ)アクリレート樹脂またはポリカーボネート樹脂が好ましく、ポリカーボネート樹脂がより好ましい。ポリ(メタ)アクリレート樹脂またはポリカーボネート樹脂は、成形加工性に優れている。また、ポリ(メタ)アクリレート樹脂またはポリカーボネート樹脂により形成された樹脂基材は、ガラスと比較して軽い。ポリカーボネート樹脂により形成された樹脂基材は耐衝撃性に優れている。従って、樹脂基材2は、ポリ(メタ)アクリレート樹脂基材またはポリカーボネート樹脂基材であることが好ましく、ポリカーボネート樹脂基材であることがより好ましい。
樹脂基材2の形状は特に限定されず、板状またはフィルム状などの任意の形状であってよい。
第1の層3は樹脂基材2と第2の層4との密着性を高める目的で設けられている。このため、密着性を高めることを目的として、第1の層3の厚みは適宜設定できる。第1の層3の厚みの好ましい下限は1μm、好ましい上限は20μmである。耐擦傷性を充分に高める観点からは、第2の層4の厚みの好ましい下限は0.1μm、好ましい上限は20μmである。
以下、第1の層3を形成するための第1の組成物11、及び第2の層4を形成するための第2の組成物12の詳細を説明する。
(第1の組成物)
本発明において、上記第1の組成物としては、それぞれ重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうち少なくとも1種を含有する組成物が用いられる。このような重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーとしては特に限定されず、要求品質に応じて適宜選択することができる。
上記重合性二重結合としては、(メタ)アクリレート基、ビニル基、アリル基、メタリル基、プロペニル基などを挙げることができる。本発明においては、好ましくは、上記重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーとして、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリレート基を含有する、モノマー、オリゴマーまたはポリマーが用いられる。この場合には、第1の組成物を活性エネルギー線照射によるラジカル重合や熱ラジカル重合により容易に硬化させることができる。
上記少なくとも1つの(メタ)アクリレート基を有するモノマーとしては、例えば、アクリルアミド、(メタ)アクリロイルモルホリン、7−アミノ−3,7−ジメチルオクチル(メタ)アクリレート、イソブトキシメチル(メタ)アクリルアミド、イソボルニルオキシエチル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、エチルジエチレングリコール(メタ)アクリレート、t−オクチル(メタ)アクリルアミド、ジアセトン(メタ)アクリルアミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタジエン(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニルオキシエチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドテトラクロロフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、テトラブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−テトラブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−トリクロロフェノキシエチル(メタ)アクリレート、トリブロモフェニル(メタ)アクリレート、2−トリブロモフェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ビニルカプロラクタム、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、ペンタクロロフェニル(メタ)アクリレート、ペンタブロモフェニル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールモノ(メタ)アクリレート、ボルニル(メタ)アクリレート、メチルトリエチレンジグリコール(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ノニルフェニル(メタ)アクリレート、およびそのカプロラクトン変成物などの誘導体、アクリル酸等及びそれらの混合物等の分子内に1つの(メタ)アクリロイル基を有する化合物が挙げられる。
また、(a)炭素数2〜12のアルキレングリコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオール(メタ)アクリレートなど、(b)ポリオキシアルキレングリコールの(メタ)アクリレート酸ジエステル類:ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレートなど、(c)多価アルコールの(メタ)アクリル酸ジエステル類:ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレートなど、(d)ビスフェノールAあるいはビスフェノールAの水素化物のエチレンオキシド及びプロピレンオキシド付加物の(メタ)アクリル酸ジエステル類:2,2’−ビス(4−アクリロキシエトキシフェニル)プロパン、2,2’−ビス(4−アクリロキシプロポキシフェニル)プロパンなど、(e)多価イソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、更にアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類、(f)分子内に2個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる分子内に2個の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類、など1分子中に2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物などが挙げられる。
また、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートなど、(b)多価イソシアネート化合物と2個以上のアルコール性水酸基含有化合物を予め反応させて得られる末端イソシアネート基含有化合物に、更にアルコール性水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させて得られる分子内に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するウレタン(メタ)アクリレート類、(c)分子内に3個以上のエポキシ基を有する化合物にアクリル酸又はメタクリル酸を反応させて得られる分子内に3個以上の(メタ)アクリロイルオキシ基を有するエポキシ(メタ)アクリレート類、など1分子中に3個以上のメタクリロイル基を有する化合物が挙げられる。
また、上記分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリレート基を含有するオリゴマー及びポリマーとしては、ポリオールとポリイソシアネートの重合体の末端に水酸基含有(メタ)アクリレートを反応させるなどして得られるウレタン(メタ)アクリレートオリゴマーを挙げることができる。前記ポリオールとしてはポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレングリコール、ポリヘキサメチレングリコール、ポリヘプタメチレングリコール、ポリデカメチレングリコールのような一種のイオン重合性環状化合物を開環重合させて得られるポリエーテルジオール、または二種以上のイオン重合性環状化合物を開環共重合させて得られるポリエーテルジオールが挙げられる。
ポリオール化合物としては、上記のポリエーテルジオールが好ましいが、この他にポリエステルジオール、ポリカーボネートジオール、ポリカプロラクトンジオール等も用いることができ、これらのジオールをポリエーテルジオールと併用して用いることもできる。これらの構造単位の重合様式は特に制限されず、ランダム重合、ブロック重合、グラフト重合のいずれであってもよい。
また、ジイソシアネートとしては、例えば2,4−トリレンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネート、1,3−キシリレンジイソシアネート、1,4−キシリレンジイソシアネート、1,5−ナフタレンジイソシアネート、m−フェニレンジイソシアネート、p−フェニレンジイソシアネート、3,3’−ジメチル−4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート、3,3’−ジメチルフェニレンジイソシアネート、4,4’−ビフェニレンジイソシアネート、1,6−ヘキサンジイソシアネート、イソフォロンジイソシアネート、メチレンビス(4−シクロヘキシルイソシアネート)、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、ビス(2−イソシアネートエチル)フマレート、6−イソプロピル−1,3−フェニルジイソシアネート、4−ジフェニルプロパンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、2,5−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン、2,6−ビス(イソシアネートメチル)−ビシクロ[2.2.1]ヘプタン等が挙げられる。
さらに、水酸基含有(メタ)アクリレートとしては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェニルオキシプロピル(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールモノ(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシアルキル(メタ)アクリロイルフォスフェート、4−ヒドロキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールモノ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールモノ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、トリメチロールエタンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート等が挙げられる。
より好ましくは、重合性二重結合を有するモノマーまたはオリゴマーとして、下記の一般式(3)で表わされる多官能(メタ)アクリレートを好適に用いることができる。
第1の層3を形成するための第1の組成物11は、多官能(メタ)アクリレートを含む。多官能(メタ)アクリレートは、下記一般式(3)で表される。
Figure 2014051090
一般式(3)において、Rは、p価の有機基である。上記p価の有機基としては、それぞれp価である、炭素数が2〜40の脂肪族炭化水素基、エチレングリコール残基、プロピレングリコール残基、ジエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール残基、ジグリセリン残基、ポリエチレングリコール残基、ポリプロピレングリコール残基、ポリグリセリン残基、エリスリトール残基、ペンタエリスリトール残基、ジペンタエリスリトール残基、イソシアヌル酸残基及びビスフェノールA残基からなる群から選ばれる有機基Xであることが好ましい。p価の有機基が上記有機基Xであれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。
上記ポリエチレングリコール残基の炭素数の下限及び上限は特に限定されないが、6以上であることが好ましく、30以下であることが好ましく、24以下であることがより好ましく、12以下であることが更に好ましい。上記炭素数が上記好ましい下限以上であれば、第1の組成物の取り扱い性が向上する。上記炭素数が好ましい上限以下であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。
上記ポリプロピレングリコール残基の炭素数の下限及び上限は特に限定されないが、9以上であることが好ましく、45以下であることが好ましく、36以下であることがより好ましく、18以下であることが更に好ましい。上記炭素数が上記好ましい下限以上であれば、第1の組成物の取り扱い性が向上する。上記炭素数が好ましい上限以下であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。
上記ポリグリセリン残基の炭素数の下限及び上限は特に限定されないが、9以上であることが好ましく、45以下であることが好ましく、36以下であることがより好ましく、18以下であることが更に好ましい。上記炭素数が上記好ましい下限以上であれば、第1の組成物の取り扱い性が向上する。上記炭素数が好ましい上限以下であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。
は、炭素数1〜6のアルキレン基を示す。上記Rが炭素数1〜6のアルキレン基であることにより、第1の層3と第2の層4との密着性が向上する。第1の層3と第2の層4との密着性が、より一層向上することから、上記Rはエチレン基又はプロピレン基であることがより好ましい。Rは、水素原子またはメチル基を示す。Rは、水素原子またはメチル基を示す。qは、1〜9の整数を示す。pは、2以上の整数を示す。
pの上限は、特に限定されないが、第1の層3と第2の層4との密着性を、より一層高めることができることから、12以下であることが好ましく、9以下であることがより好ましい。
一般式(3)において、p個のqは、同一の値であっても良く、異なっていても良い。また、p個のqの合計の下限及び上限は、30以下であることが好ましく、27以下であることがより好ましく、12以下であることが更に好ましく、2以上であることが好ましく、9以上であることがより好ましい。上記p個のqの合計が、上記好ましい下限以上であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。上記p個のqの合計が、上記好ましい上限以下であれば、第1の層3と樹脂基材との密着性がより一層向上する。
なお、「残基」は、化合物から少なくとも1つの原子又は原子団が除かれたp価の構造である。もっとも、ポリエチレングリコール残基及びポリグリセリン残基の場合には、下記の構造式A及びBの形態で結合されているものであることが好ましい。なお、下記の構造式A及びBにおいて、破線で囲んだ部分が、それぞれポリエチレングリコール残基及びポリグリセリン残基を示す。ただし、下記の構造式A及びBにおいて、kは整数である。kの上限は特に限定されないが、第1の層3と第2の層4との密着性が向上することから、kは、10以下であることが好ましく、7以下であることがより好ましい。
Figure 2014051090
Figure 2014051090
上記一般式(3)で表わされる多官能(メタ)アクリレートを第1の組成物11が含む場合、第1の層と第2の層との密着性をより高くすることができる。
また、第1の組成物11中における一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートの含有量は、固形分を形成する成分に対して10質量%〜99.5質量%であることが好ましく、20質量%〜90質量%であることがより好ましい。これらの範囲内にある場合には、樹脂基材2と第1の層3の密着性、第1の層3と第2の層4との密着性をより一層効果的に高めることができる。
第1の層3と樹脂基材2との密着性をより一層高めることができることから、上記一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートはpが2〜4の整数である多官能(メタ)アクリレートであることが好ましい。pが2〜4の整数である多官能(メタ)アクリレートは、1種類のみを用いてもよく、2種類以上を用いてもよい。特にpが3である3官能(メタ)アクリレートが高い密着性を得られるためより好適に用いられる。また、第1の層3の活性エネルギー線又は熱エネルギーによる硬化性をより一層高めることができることから、上記一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートはpが6以上の整数である多官能(メタ)アクリレートであることが好ましく、pが6である多官能(メタ)アクリレートがより好ましい。上記一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートは、pが6である6官能(メタ)アクリレートと、pが3である3官能(メタ)アクリレートとを併用すると密着性及び硬化性が高まり、耐擦傷性及び生産性を向上させることができることから好ましい。
pが3である3官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(6)で表されるトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレートのアルキレンオキシド変性体が挙げられる。
Figure 2014051090
一般式(6)において、3つのR、R及びRは、それぞれ独立に、一般式(3)と同じR、R及びRであり、3つのrは、それぞれ独立に、一般式(3)のqと同じである。
また、pが6である6官能(メタ)アクリレートとしては、例えば、下記一般式(7)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014051090
一般式(7)において、6つのRは、それぞれ独立にエチレン基またはプロピレン基を示す。6つのRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。6つのRは、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を示す。6つのsは、それぞれ独立に1〜9の整数を示す。
pが6以上である多官能(メタ)アクリレートのその他の具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレートモノマーのアルキレンオキシド変性体や、アルキレンオキシド変性ポリエステルアクリレート、アルキレンオキシド変性エポキシアクリレート、アルキレンオキシド変性ウレタンアクリレート、アルキレンオキシド変性ポリオールアクリレート、アルキレンオキシド変性ポリグリセリンアクリレートなどのオリゴマーなどが挙げられる。また、pが6である6官能(メタ)アクリレートのその他の具体例としては、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレートモノマーのアルキレンオキシド変性体や、アルキレンオキシド変性ポリエステルメタクリレート、アルキレンオキシド変性エポキシメタクリレート、アルキレンオキシド変性ウレタンメタクリレート、アルキレンオキシド変性ポリオールメタクリレート、アルキレンオキシド変性ポリグリセリンメタクリレートなどのオリゴマーなどが挙げられる。
アルキレンオキシド変性ポリエステルアクリレートのオリゴマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる、末端に6個以上の水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基に、両末端に水酸基を有するアルキレンオキシドを反応せしめて変性し、他方の末端の水酸基をアクリル酸でエステル化することにより得られる。また、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基をアクリル酸でエステル化することによっても得られる。アルキレンオキシド変性ポリエステルメタクリレートのオリゴマーは、例えば、多価カルボン酸と多価アルコールの縮合によって得られる、末端に6個以上の水酸基を有するポリエステルオリゴマーの水酸基に、両末端に水酸基を有するアルキレンオキシドを反応せしめて変性し、他方の末端の水酸基をメタクリル酸でエステル化することにより得られる。また、多価カルボン酸にアルキレンオキシドを付加して得られるオリゴマーの末端の水酸基をメタクリル酸でエステル化することによっても得られる。
アルキレンオキシド変性エポキシアクリレートのオリゴマーは、例えば、低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環へ両末端に水酸基を有するアルキレンオキシドを付加し、他方の末端の水酸基と、アクリル酸とのエステル化反応により得られる。アルキレンオキシド変性エポキシメタクリレートのオリゴマーは、例えば、低分子量のビスフェノール型エポキシ樹脂やノボラックエポキシ樹脂のオキシラン環へ両末端に水酸基を有するアルキレンオキシドを付加し、他方の末端の水酸基と、メタクリル酸とのエステル化反応により得られる。
アルキレンオキシド変性ウレタンアクリレートのオリゴマーは、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するアクリレートモノマーとの反応生成物である。ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。アルキレンオキシド変性ウレタンメタクリレートのオリゴマーは、ポリオールとジイソシアネートとを反応させて得られるイソシアネート化合物と、水酸基を有するメタクリレートモノマーとの反応生成物である。ポリオールとしては、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオールなどが挙げられる。
アルキレンオキシド変性ポリグリセリンアクリレートのオリゴマーは、例えばポリグリセリンの水酸基にアルキレンオキシドの一方の水酸基を反応させ、他方の末端水酸基にヒドロキシアルキルアクリレートを付加させて得られる反応生成物である。アルキレンオキシド変性ポリグリセリンメタクリレートのオリゴマーは、例えばポリグリセリンの水酸基にアルキレンオキシドの一方の水酸基を反応させ、他方の末端水酸基にヒドロキシアルキルメタクリレートを付加させて得られる反応生成物である。
第1の組成物は更に一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物を含有する。
Figure 2014051090
ここで、Rは環状エーテル基を有する炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示し、nは1〜3の整数を示す。上記Rは環状エーテル基を有する炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であることが好ましい。Rはそれぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。上記Rはそれぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基であることが好ましい。本発明においては、後述する通り、第2の組成物にはTi、Al、Zr及びSnから選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物を含有する。当該金属アルコキシド化合物は第1の層を構成する一般式(1)で表された環状エーテル基を含有する化合物が第1の層と第2の層の界面において開環重合させる触媒として作用し、第2の層を構成する一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体の末端残基に更に重合することで、第1の層と第2の層の界面密着性を高める。
上記一般式(1)で表される環状エーテル基を有するアルコキシシラン化合物の具体例としては、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。環状エーテル基を含有するアルコキシシラン化合物は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
また、第1の組成物11中における一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物の含有量は、固形分を形成する成分に対して0.5質量%〜30質量%であることが好ましく、0.8質量%〜10質量%であることがより好ましい。これらの範囲内にある場合には、樹脂基材2と第1の層3の密着性、第1の層3と第2の層4との密着性をより一層効果的に高めることができる。
第1の組成物11は、重合開始剤を含んでいてもよい。第1の組成物11が重合開始剤を含む場合には、多官能(メタ)アクリレートが重合しやすくなる。重合開始剤としては、活性エネルギー線重合開始剤や熱分解型重合開始剤を用いることができる。中でも、光などの活性エネルギー線が照射されることによって、ラジカルを発生する活性エネルギー線重合開始剤などが好ましい。
活性エネルギー線重合開始剤の具体例としては、2,6−ジメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,6−ジクロルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド、2,6−ジメトキシベンゾイルジフェニルフォスフィンオキシド等のモノアシルフォスフィンオキシド系化合物、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,6−ジクロルベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド等のビスアシルフォスフィンオキシド系化合物、ベンゾフェノール、アセトフェノン、4,4’−ジクロロベンゾフェノン、メチルフェニルグリオキシレート、チオキサントン、2,4−ジメチルチオキサントン、2−メチルチオキサントン、2−クロルチオキサントン、ジイソプロピルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサントン、2−イソプロピルチオキサントン、ビス(η5−2,4−シクロペンタジエン−1−イル)−ビス(2,6−ジフルオロ−3−(1H−ピロール−1−イル)−フェニル)チタニウム、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノン、カンファーキノン、ジベンゾスベロン、2−エチルアンスラキノン、4’,4”−ジエチルイソフタロフェノン、9,10−フェナンスレンキノン、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2(O−エトキシカルボニル)オキシム、ベンゾフェノン、オルソベンゾイル安息香酸メチル、オルソベンゾイル安息香酸、4−ベンゾイル−4’−メチルジフェニルサルファイド、2,2−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル]−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニル−プロパン−1−オン、4−フェニルベンゾフェノン、ヒドロキシベンゾフェノン、3,3’−ジメチル−4−メトキシベンゾフェノン、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、4−フェノキシジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−ジクロロアセトフェノン、4−t−ブチル−トリクロロアセトフェノン、ジエトキシアセトフェノン、1−(4−イソプロピルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、1−(4−ドデシルフェニル)−2−ヒドロキシ−2−メチルプロパン−1−オン、4−(2−ヒドロキシエトキシ)−フェニル(2−ヒドロキシ−2−プロピル)ケトンなどが挙げられる。
活性エネルギー線重合開始剤は、重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうち少なくとも1種の合計100質量部に対して、0.1質量部〜15質量部の範囲で用いることができる。活性エネルギー線重合開始剤は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
熱分解型重合開始剤としては、特に限定されないが、基材として用いる合成樹脂の耐熱温度より低い温度で十分に分解可能な市販の有機過酸化物を用いることができる。例えば2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン−3−ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド、α,α'−ビス(t−ブチルパーオキシイソプロピル)ベンゼン、n−ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)バレレート、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、t−ブチルパーオキシベンゾエート、ベンゾイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシアセテート、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキシル−2,5−ビスパーオキシベンゾエート、t−ブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、p−クロロベンゾイルパーオキサイド、ヒドロキシヘプチルパーオキサイド、クロロヘキサノンパーオキサイド、オクタノイルパーオキサイド、デカノイルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド、クミルパーオキシオクトエート、コハク酸パーオキサイド、アセチルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシ(2−エチルヘキサノエート)、m−トルオイルパーオキサイド、t−ブチルパーオキシイソブチレーオ及び2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイドなどが挙げられる。
第1の組成物11は、第1の層3の耐久性を高めるために、紫外線吸収剤、光安定剤、酸化防止剤などをさらに含んでいてもよい。
溶媒は、上記重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうちの少なくとも1種と、一般式(1)で表される化合物とを溶解する溶媒であれば、特に制限されない。溶媒の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール溶剤、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、1,3−ジオキサン、ジエチルエーテルなどのエーテル溶剤、ベンゼン、トルエン、n−ヘキサンなどの炭化水素溶剤、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン溶剤、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル溶剤などが挙げられる。溶媒は、1種のみを用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。これらの中でも、溶媒の揮発が容易であるため、低沸点溶剤が好ましい。低沸点溶剤としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノールなどのアルコール溶剤を用いることが好ましい。
(第2の組成物)
本発明において第2の層4を形成するための第2の組成物12は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体を含む。
Figure 2014051090
一般式(2)において、Rは、炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示す。炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖及び炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖は、それぞれ、環状エーテル基を開環重合して得ることが好ましい。Rは、炭素数が2〜10の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜10の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜12のシクロアルキレンオキシド鎖であることがより好ましく、炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であることが更に好ましい。3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基であることが好ましい。
上記重合体はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)にて測定したスチレン換算の重量平均分子量が500〜10000であることが好ましく、600〜5000であることがより好ましく、1000〜2300であることが更に好ましい。重量平均分子量が上記好ましい範囲であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。ゲル浸透クロマトグラフィーを用いた重量平均分子量の測定方法は、特に限定されないが、例えば、以下の方法が挙げられる。ゲル浸透クロマトグラフィー測定装置(Waters社製、2690)と、紫外線検出器(Waters社製、UV Waters 2487)と、2本直列につないだカラム(昭和電工社製、Shodex LF−804)と、校正試料として標準ポリスチレンとを測定に用いる。試料として、孔径0.45μmのフィルターを通過させた0.1質量% 上記重合体/THF溶液50μLを上記カラムに注入し、流量1mL/分及び40℃で測定する方法である。
が、炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖又は炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖である上記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体の構造としては、例えば、下記一般式(2b),(2c):
Figure 2014051090
Figure 2014051090
で表される構造が好ましい。一般式(2b),(2c)において、R21はアルキレン基又はエーテル結合を有する有機基を示し、R22は酸素、アルキレン基又はエーテル結合を有する有機基を示す。一般式(2b)において、R21及びR22の炭素数の合計が、1〜11である。また、一般式(2c)において、R21の炭素数は1〜11である。上記アルキレン基及びエーテル結合を有する有機基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。上記エーテル結合を有する有機基としては、アルキレンオキシド基が挙げられる。また、上記アルキレン基及び上記エーテル結合を有する有機基は置換基を有していても良い。上記置換基としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ基などが挙げられる。また、R23は、それぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基又は水素を示す。
上記直鎖状アルキレンオキシド鎖の炭素数が2〜12であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。上記直鎖状アルキレンオキシド鎖の炭素数は、3〜10であることがより好ましい。上記分岐鎖状アルキレンオキシド鎖の炭素数が3〜12であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。上記分岐鎖状アルキレンオキシド鎖の炭素数は、3〜10であることがより好ましい。上記R23がアルキル基である場合、炭素数が1以上であれば、充分な耐擦傷性が得られ、8以下であれば、充分な第1の層と第2の層との密着性が得られ、耐久性が向上する。
が、炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖である上記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体の構造としては、例えば、下記一般式(2d)〜(2g):
Figure 2014051090
Figure 2014051090
Figure 2014051090
Figure 2014051090
で表される構造が好ましい。一般式(2d)〜(2g)において、R24はアルキレン基又はエーテル結合を有する有機基を示し、R25は、酸素、アルキレン基又はエーテル結合を有する有機基を示す。上記アルキレン基及び上記エーテル結合を有する有機基は、直鎖状であってもよく、分岐鎖状であってもよい。また、上記アルキレン基及び上記エーテル結合を有する有機基は置換基を有していても良い。上記置換基としては、例えば、ハロゲン、ヒドロキシ基などが挙げられる。上記エーテル結合を有する有機基としては、アルキレンオキシド基が挙げられる。環Aは、3員環〜6員環のシクロアルキレン環を示す。一般式(2d)において、R24、R25及び環Aの炭素数の合計が、5〜15である。一般式(2e)において、R24及び環Aの炭素数の合計が、5〜15である。一般式(2f)において、R25及び環Aの炭素数の合計が、5〜15である。一般式(2g)において、環Aの炭素数が、3〜10である。また、R26は、それぞれ独立に炭素数1〜8のアルキル基又は水素を示す。上記シクロアルキレンオキシド鎖の炭素数が5〜15であれば、第1の層3と第2の層4との密着性がより一層向上する。上記シクロアルキレンオキシド鎖の炭素数は、5〜12であることがより好ましく、3〜8であることが更に好ましい。上記R26がアルキル基である場合、炭素数が1以上であれば、充分な耐擦傷性が得られ、8以下であれば、充分な第1の層と第2の層との密着性が得られ、耐久性が向上する。
上記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体は、アルコキシシランの重合体であることが好ましく、環状エーテル基を有するアルコキシシランを触媒存在下に開環重合することによって得ることが好ましい。本発明において、環状エーテル基とは、エーテル結合を有する環状の有機基をいう。環状エーテル基は、通常、3〜6員環の構造を有し、環構造中にエーテル結合を有する炭化水素基である。中でも、環歪みエネルギーが大きく、反応性の高い、3員環または4員環の環状エーテル基が好ましく、3員環の環状エーテル基がより好ましい。
環状エーテル基の具体例としては、例えば、β−グリシドキシエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、γ−グリシドキシブチル基などの炭素数が4以下のオキシグリシジル基が結合したグリシドキシアルキル基、グリシジル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基、γ−(3,4−エポキシシクロヘキシル)プロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘプチル)エチル基、β−(3,4エポキシシクロヘキシル)プロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ブチル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)ペンチル基などのオキシラン基を持った炭素数が5〜8のシクロアルキル基で置換されたアルキル基などが挙げられる。これらの中でも、β−グリシドキシエチル基、γ−グリシドキシプロピル基、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル基などの炭素数が1〜3のアルキル基にオキシグリシジル基が結合したグリシドキシアルキル基、オキシラン基を持った炭素数が5〜8のシクロアルキル基で置換された炭素数3以下のアルキル基が好ましい。
上記アルコキシシランの重合体は、下記一般式(4)で表されるγ−グリシドキシアルキルトリアルコキシシランを開環重合して得られるものであることが好ましい。これにより、第2の層4と第1の層3との密着性がより高められる。
Figure 2014051090
一般式(4)において、R10は、炭素数が1〜9のアルキレン基を示す。上記R10は、炭素数が1〜4のアルキレン基であることが好ましい。3つのR11は、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基を示す。
上記一般式(4)で表されるγ−グリシドキシアルキルトリアルコキシシランの具体例としては、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリメトキシシラン、2,3−エポキシプロピルトリエトキシシランなどが挙げられる。環状エーテル基を含有するアルコキシシランは、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。
また、上記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体は、上記一般式(4)で表されるγ−グリシドキシアルキルトリアルコキシシランと、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジエトキシシラン、3−グリシドキシプロピル(メチル)ジブトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(メチル)ジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチル(フェニル)ジエトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(メチル)ジメトキシシラン、2,3−エポキシプロピル(フェニル)ジメトキシシランなどの他のアルコキシシランとの共重合体であってもよい。
環状エーテル基の開環重合に用いる触媒は、有機金属化合物であることが好ましい。触媒としては、例えば、Ti、Al、Zr、Snなどの金属の金属アルコキシド化合物、金属キレート化合物、金属エステル化合物、金属シリケート化合物などを用いることができる。金属アルコキシド化合物としては、例えば、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリイソブトキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムトリ−tert−ブトキシドなどのアルミニウムアルコキシド、テトラメチルチタネート、テトラエチルチタネート、テトラ−n−プロピルチタネート、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート、テトラ−tert−ブチルチタネート、テトラ−n−ヘキシルチタネート、テトライソオクチルチタネート、テトラ−n−ラウリルチタネートなどのチタニウムアルコキシド、テトラエチルジルコネート、テトラ−n−プロピルジルコネート、テトライソプロピルジルコネート、テトラ−n−ブチルジルコネート、テトラ−sec−ブチルジルコネート、テトラ−tert−ブチルジルコネート、テトラ−n−ペンチルジルコネート、テトラ−tert−ペンチルジルコネート、テトラ−tert−ヘキシルジルコネート、テトラ−n−ヘプチルジルコネート、テトラ−tert−オクチルジルコネート、テトラ−n−ステアリルジルコネートなどのジルコニウムアルコキシド、ジブチル錫ジブトキシドなどの錫アルコキシドなどが挙げられる。
金属キレート化合物としては、例えば、トリス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(イソプロピルアセテート)アルミニウム、トリス(n−ブチルアセトアセテート)アルミニウム、イソプロポキシビス(エチルアセトアセテート)アルミニウム、トリス(アセチルアセトナト)アルミニウム、トリス(プロポニルアセトナト)アルミニウム、ジイソプロポキシプロピオニルアセトナトアルミニウム、アセチアセトナト・ビス(プロピオニルアセトナト)アルミニウム、アセチルアセトナトアルミニウム・ジ−sec−ブチレート、メチルアセトアセテートアルミニウムsec−ブチレート、ジ(メチルアセトアセテート)・モノ−tert−ブチレート、ジイソプロポキシエチルアセトアセテートアルミニウム、モノアセチルアセトナ・ビス(エチルアセトアセテート)アルミニウムなどのアルミニウムキレート化合物、ジイソプロポキシ・ビス(エチルアセトアセテート)チタニウム、ジイソプロポキシ・ビス(アセチルアセトナト)チタニウムなどのチタニウムキレート化合物、テトラキス(アセチルアセトナト)ジルコニウム、トリブトキシ(アセチルアセトナト)ジルコニウムなどのジルコニウムキレート化合物、ジブチル錫ビス(アセチルアセトネート)などが挙げられる。
金属エステル化合物としては、例えば、ポリヒドロキシチタンステアレートなどのチタニウムエステル化合物、トリブトキシジルコニウムステアレートなどのジルコニウムエステル化合物、ジブチル錫ジアセテート、ジブチル錫ジ(2−エチルヘキシレート)、ジベンジル錫ジ(2−エチルヘキシレート)、ジブチル錫ジオクトエート、ジブチル錫ジラウレート、ジブチル錫ジステアレート、ジブチル錫ジイソオクチルマレート、ジオクチル錫ジアセテート、ジオクチル錫ジラウレート、ジオクチル錫ジステアレートなどの錫エステル化合物などが挙げられる。
金属シリケート化合物としては、例えば、ジブチル錫ビストリメトキシシリケート、ジブチル錫ビストリエトキシシリケート、ジオクチル錫ビストリメトキシシリケート、ジオクチル錫ビストリエトキシシリケートが挙げられる。
また、本発明における第2の組成物にはTi、Al、Zr及びSnから選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物を含有させる必要がある。当該金属アルコキシド化合物は第1の層を構成する一般式(1)で表された環状エーテル基を含有する化合物が第1の層と第2の層の界面において開環重合させる触媒として作用し、第2の層を構成する一般式(2)で表されるアルコキシシランの重合体の末端残基に更に重合することで、第1の層と第2の層の界面密着性を高める。Ti、Al、Zr及びSnから選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物は一般式(2)で表される重合体を作製するときに用いれば、更に追加する必要はなく、そのまま利用しても効果がある。
本発明における金属アルコキシド化合物としては、チタンテトラメトキシド、チタンテトラエトキシド、チタンテトラ−n−プロポキシド、チタンテトライソプロポキシド、チタンテトラ−n−ブトキシド、チタンt−ブトキシド、アルミニウムトリメトキシド、アルミニウムトリエトキシド、アルミニウムトリ−n−プロポキシド、アルミニウムトリイソプロポキシド、アルミニウムトリ−n−ブトキシド、アルミニウムトリ−sec−ブトキシド、アルミニウムトリ−t−ブトキシド、ジルコニウムテトラメトキシド、ジルコニウムテトラエトキシド、ジルコニウムテトラ−n−プロポキシド、ジルコニウムテトライソプロポキシド、ジルコニウムn−テトラブトキシド、ジルコニウムテトラ−t−ブトキシド、スズジブチルオキシド、スズブチルオキシド等が挙げられる。
これらの触媒の中でも、反応性と貯蔵安定性のバランスから、アルミニウムアルコキシドが好ましく、アルミニウムトリ−sec−ブトキシドがより好ましい。これらの触媒は、1種類のみを用いてもよいし、2種類以上を用いてもよい。開環重合のために用いる触媒の量は、特に限定されないが、環状エーテル基のモル数に対して0.01〜0.5倍モル等量を用いることが好ましく、0.02〜0.4倍モル等量がより好ましい。
第2の組成物を充分に熱硬化させる観点からは、第2の組成物中の固形分における、一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体の含有量は、40質量%〜95質量%の範囲にあることが好ましく、50質量%〜80質量%の範囲にあることがより好ましい。
第2の組成物には、前記必須成分以外に、本発明における性能を低下させない範囲で例えば下記一般式(5)にて表される他のアルコキシシランを含有させることができる。
Figure 2014051090
ここで、Rは炭素数1〜30の重合性または非重合性の有機基を表し、Rは炭素数1〜6のアルキル基を表す。mは0〜3の整数である。
また、上記一般式(5)で表わされるアルコキシシランとしては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、イソプロピルトリメトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、シクロヘキシルトリメトキシシラン、n−ヘキシルトリメトキシシラン、n−オクチルトリエトキシシラン、n−デシルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジイソプロピルジメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、3−(メタ)アクリロキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3アミノプロピルトリエトキシシランなどを挙げることができる。
上記第2の組成物の硬化は、上記のとおり加熱によりアルコキシシランの加水分解縮合により行われる。それによって、本発明によれば、耐擦傷性に優れた第2の層を形成することができる。
(第1,第2の組成物に添加され得る他の成分)
第1の組成物は、均一に塗布するために、溶剤により希釈して用いることができる。溶剤としては、有機溶剤が挙げられる。溶剤は、1種類のみを用いてよく、2種類を用いてもよい。有機溶剤の具体例としては、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノール、1−メトキシ−2−エタノールなどのアルコール溶剤、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸ブチルなどのエステル溶剤、メチルエチルケトン、エチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノンなどのケトン溶剤、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素溶剤、石油エーテル、石油ナフサなどの石油溶剤などが挙げられる。
第2の組成物においても、第1の組成物と同様、有機溶剤を用いることができる。第2の組成物は、水を溶媒とした組成物とすることもできる。第2の組成物の主溶媒を水とした場合、更に組成物の粘度、第1の層との濡れ性、レベリング性などの必要に応じて有機溶媒を適宜添加してもよい。添加し得る有機溶媒としては水に可溶であることが必要であり、例えば、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、t−ブタノール、1−メトキシ−2−エタノールなどのアルコール溶剤などが適している。
第1,第2の組成物は、必要に応じて、レベリング剤、チキソ性付与剤、分散剤、難燃剤、着色剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤などを含んでいてもよい。
本発明において、第1の層3及び第2の層4の双方にアルキレンオキシド鎖が含まれている場合には、第1の層3及び第2の層4の親和性が高くなり、密着性をより一層高め得る。
(積層体1の製造方法)
以下、上記積層体1の製造方法の一例をより具体的に図面を参照しつつ説明する。
図2(a)に示すように、樹脂基材2の表面2aに、第1の組成物11を塗布し、第1の組成物11の層を形成する。
その後、図2(b)に示すように、第1の組成物11を硬化させる。第1の組成物11は、後述の通り、重合開始剤を含んでいてもよい。ここでは、第1の組成物11が例えば活性エネルギー線重合開始剤を含む場合について説明する。第1の組成物11に活性エネルギー線を照射することにより、第1の組成物11が硬化して、第1の層3が形成される。具体的には、第1の組成物11に活性エネルギー線が照射されると、活性エネルギー線重合開始剤が分解してラジカルを生じる。このラジカルが、重合性二重結合と反応して重合反応が開始され、多官能(メタ)アクリレートの重合反応が進行する。その結果、第1の組成物11が、硬化して、第1の層3が形成される。
第1の組成物11を硬化させる際に照射する活性エネルギー線には、紫外線、電子線、α線、β線、γ線、X線、赤外線または可視光線などを用い得る。これらの活性エネルギー線のなかでも、硬化性に優れ、かつ硬化物が劣化し難いため、紫外線または電子線が好ましい。
第1の組成物11を紫外線の照射により硬化させるために、種々の紫外線照射装置を用いることができる。光源としては、キセノンランプ、高圧水銀灯、メタルハライドランプなど用いることができる。紫外線の照射エネルギーは、10mJ/cm〜10,000mJ/cmの範囲にあることが好ましく、100mJ/cm〜5,000mJ/cmの範囲にあることがより好ましい。紫外線の照射エネルギーが低すぎると、第1の組成物11が硬化しにくく、第1の層3及び第1の層3と第2の層4とを含む表面層の耐擦傷性が低くなったり、密着性が悪くなる傾向がある。紫外線の照射エネルギーが高すぎると、第1の層3及び第1の層3と第2の層4とを含む表面層が劣化したり、第1の層3及び第1の層3と第2の層4とを含む表面層の透明性が低下したりすることがある。
第1の組成物11を電子線の照射により硬化させるために、種々の電子線照射装置を用いることができる。電子線の照射エネルギーは、0.5Mrad〜20Mradの範囲内にあることが好ましく、1.0Mrad〜10Mradの範囲内にあることがより好ましい。電子線の照射エネルギーが低すぎると、第1の組成物11が硬化しにくく、第1の層3及び第1の層3を含む表面層の耐擦傷性が低くなる傾向がある。電子線の照射エネルギーが高すぎると、第1の層3及び第1の層3を含む表面層が劣化したり、第1の層3及び第1の層3を含む表面層の透明性が低下したりすることがある。
また、上記第1の組成物の硬化については、加熱により達成してもよい。この場合、好ましくは、第1の組成物11に、前述した熱分解型重合開始剤を含有させておくことが望ましい。加熱温度については、熱分解型重合開始剤の分解温度以上とすればよい。
次に、図2(c)に示すように、硬化した第1の層3の樹脂基材2に積層されている一方の面3aとは反対の面3bに、第2の組成物を塗布し、第2の組成物12の層を形成する。
第2の組成物12の層を形成する際の第1の層3の硬化状態は、第1の層3と第2の組成物12の層との層間が乱れない程度以上であればよい。もっとも、第1の層3の硬化が十分に進行していると、得られる積層体1の表面層の耐擦傷性が高くなる。よって、十分に硬化していることが好ましい。
次に、加熱により、第2の組成物12の層を硬化させ、第2の層4を形成する。この加熱によって、第2の組成物12に含まれるシラノール基あるいはアルコキシ基が、縮合重合して、第2の組成物12を硬化させて、第2の層4を形成する。この第2の層4の形成と共に、前述したTi、Al、Zr及びSnから選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物が含まれているため、第1の層3の表面の一般式(1)で表される環状エーテル基を有するアルコキシシランの環状エーテル基が開環反応が起こり、第2の層の一般式(2)で表される繰返し単位を有する重合体の末端基、あるいは水酸基、あるいは未反応の環状エーテル基と結合するため、第1の層と第2の層の密着性が高められる。更に第1の層の一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物のアルコキシ基と、第2の層に含まれる一般式(2)で表される重合体のアルコキシ基または該アルコキシ基が加水分解により生成したシラノール基とが、脱アルコールまたは脱水縮合反応により結合することにより、より強固な界面密着性が得られる。
加熱温度は、樹脂基材2の耐熱性の上限にできる限り近い方が良く、80℃〜130℃の範囲にあることが好ましい。加熱温度がこの範囲にあることにより、第1の層3と第2の層4との密着性が高められる。また、第2の層4の硬度が高くなり、積層体1の耐擦傷性を高めることができる。
積層体1を構成するための第1の組成物11及び第2の組成物12を塗布する方法は、特に限定されず、例えばスプレーコート法、フローコート法、スピンコート法、バーコート法、ディップコート法、ロールコート法などを用いることができる。
(実施例及び比較例)
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本発明は、以下の実施例に限定されない。
表1に記載の原料を、表3に記載の配合割合で混合して、実施例1〜8及び比較例1〜4に用いる第1の組成物をそれぞれ調製した。
また、表2に記載の原料を用いて、表3に記載の配合割合で第2の組成物A〜Dを調製した。具体的には、第2の組成物A〜Dは、以下のようにして作製した。
(第2の組成物A)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)を118.2g(0.5モル)にアルミニウムトリ−secブトキシド(ASB)を24.6g(0.1モル)と蒸留水を表3に従い混合し、強く撹拌することで、白濁した溶液を得た。この溶液を60℃のウォーターバス中で30分撹拌することにより、GPTSのエポキシ基を開環重合させ、無色透明な組成物を得た。得られたGPTSの開環重合体の重量平均分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって、測定したところ1200であった。具体的な重量平均分子量の測定方法は、以下である。ゲル浸透クロマトグラフィー測定装置(Waters社製、2690)と、紫外線検出器(Waters社製、UV Waters 2487)と、2本直列につないだカラム(昭和電工社製、Shodex LF−804)と、校正試料として標準ポリスチレンとを測定に用いた。試料として孔径0.45μmのフィルターを通過させた0.1質量% 上記重合体/THF溶液50μLを上記カラムに注入し、流量1mL/分及び40℃で測定した。この組成物を室温まで冷却し、10%の硝酸を8.8g滴下した後、テトラエトキシシラン(TEOS)20.8g(0.1モル)を滴下し、室温で2時間撹拌することによりコーティング組成物Aを得た。このコーティング組成物Aにレベリング剤としてポリエーテル変性シロキサン(BYK346 ビックケミー社製)を0.5g添加して固形分濃度25%の第2の組成物Aとした。なお、固形分濃度は、GPTSが開環重合し、更に加水分解・縮合したときの分子式R−SiO1.5(R=C11)の分子量167.24と、ASBが加水分解・縮合したときの分子式AlO1.5の分子量50.98と、TEOSが加水分解・縮合した時の分子式SiOの分子量60.09、MeDESHが加水分解・縮合した時の分子式HSiO1.5の分子量60.13を用い、モル比から計算した理論固形分重量を全添加原材料の重量で除することにより求めた。
(第2の組成物B)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)の代わりに2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン(EPC6−ETS)を123.2g(0.5モル)用いたこと以外は、第2の組成物Aと同様にして固形分濃度25%の第2の組成物Bを作製した。また、得られたEPC6−ETSの開環重合体の重量平均分子量をゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって、測定したところ1500であった。なお、(EPC6−ETS)の加水分解・縮合物の分子式は、R−SiO1.5(R=C12)、分子量は、176.27として固形分濃度を計算した。
(第2の組成物C)
テトラエトキシシラン(TEOS)を10.4g(0.05モル)としたこと以外は、第2の組成物Aと同様にして固形分濃度25%の第2の組成物Cを作製した。
(第2の組成物D)
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(GPTS)の代わりにメチルトリメトキシシラン(MeTS)を68.1g(0.5モル)としたこと以外は、第2の組成物Aと同様にして固形分濃度25%の第2の組成物Dを作製した。なお、(PhTS)の加水分解・縮合物の分子式は、R−SiO1.5(R=CH)、分子量は、67.1として固形分濃度を計算した。
Figure 2014051090
Figure 2014051090
(実施例1〜8及び比較例1〜4)
市販の無色透明なポリカーボネート板(縦10cm×横10cm×厚み4mm)を用意した。このポリカーボネート板上に、スピンコーターを用いて、それぞれ、表3に示す配合の第1の組成物を均一に塗布し、第1の組成物の層を形成した。第1の組成物の層を室温(25℃)で10分間乾燥した。その後、窒素雰囲気下、3kW高圧水銀灯にて照射エネルギーが1,000mJ/cmとなるように紫外線を、第1の組成物の層に照射して、第1の組成物の層を硬化させた。
次に、硬化した第1の組成物の層上に、スピンコーターを用いて、下記の表3に示す配合の第2の組成物を均一に塗布し、第2の組成物の層を形成した。第2の組成物の層を室温(25℃)で10分間乾燥した。その後、125℃のオーブン内で2時間、第2の組成物の層を加熱した。このようにして、ポリカーボネート板の上面に、表面層としての第1の層及び第2の層を形成し、実施例1〜8及び比較例1〜4の積層体を得た。
Figure 2014051090
次に、実施例1〜8及び比較例1〜4で得られた積層体について、それぞれ、以下の(1)〜(12)の項目について評価した。
(1)第1の層及び第2の層の厚み
AudioDev GmbH社製の光学式膜厚計ETA−SSTを用いて、第1の層及び第2の層の膜厚を測定した。
(2)外観
第2の層を形成後の積層体の表面層の状態を目視にて確認し、下記の評価基準で評価した。
[外観の評価基準]
○:表面層が無色で均一
△:表面層にむらがあり、透視像がゆがむか、塗膜が白濁する
×:表面層にクラックが生じている
(3)透明性の評価
JIS K7136に準拠して、ヘイズメーター(東京電色社製「TC−HIIIDPK」)により、表面層が形成されたポリカーボネート板のヘイズ値を測定した。なお、ヘイズ値が小さいほど、透明性が高いことを示す。
なお、上記表面層が形成されていない上記ポリカーボネート板のヘイズ値を測定したところ、ヘイズ値は0.1%であった。
(4)黄色度の評価
JIS K7105に準拠してカラーアナライザー(東京電色社製「TC−1800MK−II」)により、黄色度ΔYIを測定した。
(5)耐擦傷性の評価
JIS R3212に準拠して、70回/分の速度で回転する水平な回転テーブルと、65±3mmの間隔で固定された円滑に回転する1対の摩耗輪とにより構成された東洋精機社製のテーバー摩耗試験機「ロータリーアブレーションテスタTS」を用いて、耐擦傷性を評価した。なお、摩耗輪はCS−10F(タイプIV)、荷重500gにおける、500サイクル試験後のヘイズと初期ヘイズとのヘイズ差(Δヘイズ%)を測定した。
なお、上記表面層が形成されていない上記ポリカーボネート板の上記ヘイズ差(Δヘイズ%)を測定したところ、ヘイズ差は48%であった。
(6)密着性
耐久性の評価項目として、密着性を評価した。上記密着性は、下述のボイル試験後も維持されることが望ましい。また、上記密着性は、ボイル試験後も維持されることに加え、下述の耐水性の評価、耐温水性の評価、耐湿性の評価及び耐熱性の評価後も維持されることがより望ましい。JIS K5600−5−6に準拠して、ポリカーボネート板の表面に形成された表面層に、カッティング治具(BYK社製のクロスカットテスターPE5123、1mm間隔×11)を用いて直角に交差するように縦、横各11本の切り目を入れて、区切られた合計100個の基盤目を形成した。基盤目が形成された表面層に、桝目に対して45度の角度に粘着テープ(スリーエム社製、品番:スコッチ898、幅25mm、接着力15.75N/25mm)を十分に圧着させた後、粘着テープを表面層から90度方向に急激に剥がした。合計100個の基盤目のうちの、表面層がポリカーボネート板から剥離せずに残存している基盤目の数を数えた。
(7)耐候性の評価
スーパーキセノンウェザーメーター(スガ試験機社製SX75、インナーフィルタ石英、アウターフィルタ#295、照度180W/cm(300〜400nm)、ブラックパネル温度63℃)を用いて光を照射し、促進試験を行った。1000時間照射後のヘイズ値と黄色度(ΔYI)を測定した。
(8)耐水性の評価
32℃の蒸留水に14日間浸漬した後、目視による外観検査及び(6)の密着性試験を行った。
(9)耐温水性の評価
50℃の蒸留水に24時間浸漬した後、目視による外観検査及び(6)の密着性試験を行った。
(10)耐湿性の評価
50℃及びRH98%の恒温恒湿槽に14日間サンプルを投入した後、目視による外観検査と上記(6)の密着性試験を行った。
(11)耐熱性の評価
90℃の恒温槽に14日間サンプルを投入した後、ヘイズ値、黄色度(ΔYI)及び(6)の密着性試験を行った。
(12)ボイル試験
98℃の熱湯中に30分浸漬した後、目視による外観検査及び(6)の密着性試験を行った。
これら(1)〜(12)の評価結果を下記の表4に示す。
Figure 2014051090
1…積層体
2…樹脂基材
2a…表面
3…第1の層
3a…一方の面
3b…他方の面
4…第2の層
11…第1の組成物
12…第2の組成物

Claims (9)

  1. 樹脂基材と、
    前記樹脂基材の一方の表面の少なくとも一部の領域に積層された第1の層と、
    前記第1の層の前記樹脂基材が積層された一方の面とは反対側の他方の面の少なくとも一部の領域に積層された第2の層とを備え、
    前記第1の層は、重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーのうち少なくとも1種と、下記一般式(1)で表されるアルコキシシラン化合物とを含有する第1の組成物を硬化させて得られる層であり、
    Figure 2014051090
    [式中、Rは環状エーテル基を有する炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示し、nは1〜3の整数を示す。Rは、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。]
    前記第2の層は、下記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体と、Ti、Al、Zr及びSnからなる群から選ばれた少なくとも1種の金属アルコキシド化合物とを含有している、第2の組成物の硬化物である、積層体。
    Figure 2014051090
    [式中、Rは、炭素数が2〜12の直鎖状アルキレンオキシド鎖、炭素数が3〜12の分岐鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜15のシクロアルキレンオキシド鎖を示し、3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基又は水素を示す。]
  2. 前記一般式(1)中のRが、環状エーテル基を有する炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であり、Rは、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基である請求項1に記載の積層体。
  3. 前記一般式(2)中のRが、環状エーテル基を開環重合して得られる炭素数が2〜6の直鎖状アルキレンオキシド鎖または炭素数が5〜8のシクロアルキレンオキシド鎖であり、3つのRは、それぞれ独立に炭素数が1〜6のアルキル基である請求項1又は2に記載の積層体。
  4. 前記第1の組成物に含有されている前記重合性二重結合を有するモノマー、オリゴマー及びポリマーの内の少なくとも1種が、分子内に少なくとも1つの(メタ)アクリレート基を含有するモノマー、オリゴマーまたはポリマーである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の積層体。
  5. 前記第1の組成物に含有されている前記重合性二重結合を有するモノマーまたはオリゴマーが下記一般式(3)で表される多官能(メタ)アクリレートである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の積層体。
    Figure 2014051090
    [式中、Rはp価の有機基を示し、Rは、炭素数1〜6のアルキレン基を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示し、Rは、水素原子またはメチル基を示し、qは、1〜9の整数を示し、pは、2以上の整数を示す。]
  6. 前記一般式(3)中の前記p価の有機基が、それぞれp価である、炭素数が2〜40の脂肪族炭化水素基、エチレングリコール残基、プロピレングリコール残基、ジエチレングリコール残基、ジプロピレングリコール残基、ジグリセリン残基、ポリエチレングリコール残基、ポリプロピレングリコール残基、ポリグリセリン残基、エリスリトール残基、ペンタエリスリトール残基、ジペンタエリスリトール残基、イソシアヌル酸残基及びビスフェノールA残基からなる群から選ばれる有機基である請求項5に記載の積層体。
  7. 前記一般式(3)中のRが、エチレン基又はプロピレン基である請求項5又は6に記載の積層体。
  8. 前記第2の組成物に含まれる前記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する重合体が、下記一般式(4):
    Figure 2014051090
    [式中、R10は、炭素数が1〜9のアルキレン基を示し、3つのR11は、それぞれ独立に炭素数が1〜8のアルキル基を示す。]
    で表されるγ−グリシドキシアルキルトリアルコキシシランを開環重合して得られるアルコキシシランの重合体である、請求項1〜7のいずれか1項に記載の積層体。
  9. 前記一般式(4)中のR10が、炭素数が1〜4のアルキレン基である、請求項8に記載の積層体。
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