JP2014049818A - アンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 小型化しても、十分な動作利得を得ることができるUHF・VHF共用のアンテナ装置とする。
【解決手段】 アンテナ装置1は、略矩形状の反射板付平面アンテナ2の周囲を取り囲むように略矩形状のループアンテナ3が配置されて構成されている。反射板付平面アンテナ2は、折り返しダイポールからなる第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面して後方に配置された反射板10とから構成されており、反射板10の両側には切欠部10cが形成されている。
【選択図】 図1
【解決手段】 アンテナ装置1は、略矩形状の反射板付平面アンテナ2の周囲を取り囲むように略矩形状のループアンテナ3が配置されて構成されている。反射板付平面アンテナ2は、折り返しダイポールからなる第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面して後方に配置された反射板10とから構成されており、反射板10の両側には切欠部10cが形成されている。
【選択図】 図1
Description
本発明は、UHF帯で動作するアンテナとVHF帯で動作するアンテナとを組み合わせたアンテナ装置に関する。
地上デジタル放送の受信用アンテナとしては、種々のアンテナが知られており、奥行きを短くできる小さい形状とされた地上デジタル放送受信用の反射板付平面アンテナが知られている(特許文献1参照)。従来の反射板付平面アンテナ102の構成を斜視図で図11に示す。
図11に示す従来の反射板付平面アンテナ102は、折り返しダイポールからなる第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bと、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとに対面して後方に配置された反射板110とから構成されている。なお、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとは、同一面上に配置されている。
図11に示す従来の反射板付平面アンテナ102は、折り返しダイポールからなる第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bと、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとに対面して後方に配置された反射板110とから構成されている。なお、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとは、同一面上に配置されている。
第1放射素子111aおよび第2放射素子111bは金属板を加工して横長の矩形状に作成されており、それぞれにT字状溝111e,111fが形成された折り返しダイポールとされている。第1放射素子111aおよび第2放射素子111bには、UHF帯の第1給電部113からそれぞれ給電ケーブルを介して給電されている。第1放射素子111aと第2放射素子111bとは同形状とされて線対称に配置されていると共に、第1無給電素子112aと第2無給電素子112bとは同形状とされて線対称に配置されている。
反射板110は矩形の金属板の両側を対向するようほぼ直角に屈曲して形成されており、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとに対面する平面部110aと、平面部110aの両側に第1放射素子111aおよび第2放射素子111b側へ屈曲されて形成されている折曲部110bとから構成されている。反射板110の横方向の長さL20および縦方向の長さL21と折曲部110bの幅w20は、反射板付平面アンテナ102が470MHz〜710MHzの地上デジタル放送受信アンテナとされた場合に、例えば、長さL20が約240mmとされ、長さL21が約340mmとされ、幅w20が約40mmとされる。また、第1放射素子111a、第2放射素子111b、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bが配置されている面と、反射板110の平面部110aとの間隔d20は約50mmとされている。
反射板110は矩形の金属板の両側を対向するようほぼ直角に屈曲して形成されており、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bと、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bとに対面する平面部110aと、平面部110aの両側に第1放射素子111aおよび第2放射素子111b側へ屈曲されて形成されている折曲部110bとから構成されている。反射板110の横方向の長さL20および縦方向の長さL21と折曲部110bの幅w20は、反射板付平面アンテナ102が470MHz〜710MHzの地上デジタル放送受信アンテナとされた場合に、例えば、長さL20が約240mmとされ、長さL21が約340mmとされ、幅w20が約40mmとされる。また、第1放射素子111a、第2放射素子111b、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bが配置されている面と、反射板110の平面部110aとの間隔d20は約50mmとされている。
従来の反射板付平面アンテナ102は立設して設置され、第1放射素子111a、第2放射素子111b、第1無給電素子112a、第2無給電素子112bとが配置されている面であると共に反射板110の平面部110aの面に対して、直交する水平方向の動作利得が増大するようになる。これは、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bが、第1放射素子111aおよび第2放射素子111bの間に対面するよう設けられていることから、垂直方向の利得が打ち消し合うと共に、反射板110で反射されることにより水平方向の利得が増大するものと考えられる。
なお、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bにおいて、第1放射素子111aおよび第2放射素子111b側の縁の両側の角をカットしており、これにより、低域および中域の良好な電気的特性を維持したまま高域の電気的特性を改善できる。
なお、第1無給電素子112aおよび第2無給電素子112bにおいて、第1放射素子111aおよび第2放射素子111b側の縁の両側の角をカットしており、これにより、低域および中域の良好な電気的特性を維持したまま高域の電気的特性を改善できる。
現在においては、世界的にテレビ放送はデジタル化されており、ほとんどの場合、デジタルテレビ放送はUHF(Ultra High Frequency)帯で放送されている。しかしながら、アメリカやヨーロッパなどでは、UHF帯と共にVHF(Very High Frequency)帯も併せて用いられており、このような国においては、デジタルテレビ放送を受信するためにUHFアンテナおよびVHFアンテナが必要とされている。しかし、2台のアンテナを設置するのは煩雑であることから、UHF・VHF共用のアンテナ装置が望まれている。さらに、日本での地上デジタル放送は、完全にUHF帯でカバーできているものの、VHF帯用のアンテナを取り外した影響でFM放送の受信が困難になり、結果的に地上デジタル放送とFM放送とを受信出来る小型アンテナが要望されている。
UHF・VHF共用のアンテナ装置には、小型化が要求されることから、図11に示す反射板付平面アンテナ102とVHF帯で動作するアンテナとを組み合わせて小型化されたUHF・VHF共用のアンテナ装置とすることが考えられる。反射板付平面アンテナ102に組み合わせるのに適したVHF帯で動作するループアンテナの構成を図12に示す。図12に示すループアンテナ103は、金属製のワイヤーが矩形状に折曲されて形成されている。ループアンテナ103の上部は小型化するために折り返し屈曲されており、ループアンテナ103の下部のほぼ中央にVHF帯の第2給電部103aが設けられている。ループアンテナ103の大きさは、反射板付平面アンテナ102の外周形状より少しだけ大きい矩形状になっている。具体的には、ループアンテナ103の全長は約1500mmとされ、横方向の長さL30が約250mmとされ、縦方向の長さL31が約410mmとされる。このような寸法条件とされたループアンテナ103の動作利得の周波数特性のグラフを図13(a)(b)に示す。図13(a)(b)において、横軸は周波数[MHz]、縦軸は動作利得[dB]とされている。
図13(a)はVHF帯のローバンドである55MHz〜108MHzの周波数範囲における動作利得を示すグラフであり、約83MHzにおいて約−17dBのピーク値が得られており、55MHz〜83MHzの周波数範囲において約−23.3dB〜約−17dBの動作利得が得られており、83MHz〜108MHzの周波数範囲において約−21.2dB〜約−17dBの動作利得が得られている。
また、図13(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの周波数範囲における動作利得を示すグラフであり、約191MHzにおいて約−3.3dBのピーク値が得られており、170MHz〜191MHzの周波数範囲において約−5dB〜約−3.3dBの良好な動作利得が得られており、191MHz〜230MHzの周波数範囲においても約−4.7dB〜約−3.3dBの良好な動作利得が得られている。このように、170MHz〜230MHzの周波数範囲において良好な動作利得特性が得られているのは、ループアンテナ103の全長がVHF帯のハイバンドに共振する長さとされているからである。
また、図13(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの周波数範囲における動作利得を示すグラフであり、約191MHzにおいて約−3.3dBのピーク値が得られており、170MHz〜191MHzの周波数範囲において約−5dB〜約−3.3dBの良好な動作利得が得られており、191MHz〜230MHzの周波数範囲においても約−4.7dB〜約−3.3dBの良好な動作利得が得られている。このように、170MHz〜230MHzの周波数範囲において良好な動作利得特性が得られているのは、ループアンテナ103の全長がVHF帯のハイバンドに共振する長さとされているからである。
次に、ループアンテナ103のx−z面内(水平面内)の放射特性を図14(a)(b)に示す。図14(a)(b)において縦軸は放射のピーク値を0dBとした際の電界比である。ただし、電界比の軸に付された数値は負数であるが負の記号を省略して示している。
図14(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数における放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約63°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約288°〜約98°の約170°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約202°の約52°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−5.6dBのピーク値とされた放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約33°〜119°の約86°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約188°方向に約−1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約165°〜約217°の約52°とされた、第2の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−4.8dBのピーク値とされた放射パターンと、約40°方向に約−3.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約5°〜約80°の約75°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約186°の約49°とされた、第2の放射パターンも得られている。
図14(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数における放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約63°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約288°〜約98°の約170°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約202°の約52°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−5.6dBのピーク値とされた放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約33°〜119°の約86°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約188°方向に約−1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約165°〜約217°の約52°とされた、第2の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−4.8dBのピーク値とされた放射パターンと、約40°方向に約−3.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約5°〜約80°の約75°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約186°の約49°とされた、第2の放射パターンも得られている。
図14(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz、201MHz、230MHzの周波数における放射特性を示しており、いずれの放射特性も8の字特性となっている。実線で示す約170MHzの放射特性では、約358°方向に約−1.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約322°〜約48°の約86°とされた第1の放射パターンと、約167°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約231°の約94°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約355°方向に約−2.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約321°〜約43°の約82°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約143°〜約222°の約79°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約3°方向に約−1.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約327°〜約39°の約72°とされた第1の放射パターンと、約183°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約145°〜約217°の約72°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約355°方向に約−2.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約321°〜約43°の約82°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約143°〜約222°の約79°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約3°方向に約−1.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約327°〜約39°の約72°とされた第1の放射パターンと、約183°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約145°〜約217°の約72°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
ここで、図11に示す構成の反射板付平面アンテナ102に、図12に示す構成のループアンテナ103を組み合わせて小型化したUHF・VHF共用のアンテナ装置100の構成を示す斜視図を図15に示す。
図15に示すように、アンテナ装置100は、反射板付平面アンテナ102の周囲を取り巻くようにループアンテナ103が配置されている。ループアンテナ103が配置される面は、第1放射素子111a、第2放射素子111b、第1無給電素子112a、第2無給電素子112bとが配置されている面とほぼ同一の面とされている。すなわち、反射板110とループアンテナ103との間隔d30は、間隔d20と同様に約50mmとされている。反射板付き平面アンテナ102で受信されたUHF帯の信号は第1給電部113から取り出すことができ、ループアンテナ103で受信されたVHF帯の信号は第2給電部103aから取り出すことができる。なお、反射板付平面アンテナ102およびループアンテナ103の構成は上記した通りであるので、その説明は省略する。
図15に示すように、アンテナ装置100は、反射板付平面アンテナ102の周囲を取り巻くようにループアンテナ103が配置されている。ループアンテナ103が配置される面は、第1放射素子111a、第2放射素子111b、第1無給電素子112a、第2無給電素子112bとが配置されている面とほぼ同一の面とされている。すなわち、反射板110とループアンテナ103との間隔d30は、間隔d20と同様に約50mmとされている。反射板付き平面アンテナ102で受信されたUHF帯の信号は第1給電部113から取り出すことができ、ループアンテナ103で受信されたVHF帯の信号は第2給電部103aから取り出すことができる。なお、反射板付平面アンテナ102およびループアンテナ103の構成は上記した通りであるので、その説明は省略する。
このように構成されたアンテナ装置100の動作利得の周波数特性のグラフを図16(a)(b)(c)に示す。図16(a)(b)(c)において、横軸は周波数[MHz]、縦軸は動作利得[dB]とされている。
図16(a)はVHF帯のローバンドである55MHz〜108MHzの周波数範囲におけるループアンテナ103の動作利得を示すグラフである。図16(a)を参照すると、約83MHzにおいて約−16.7dBのピーク値が得られており、55MHz〜83MHzの周波数範囲において約−24dB〜約−16.7dBの動作利得が得られ、83MHz〜108MHzの周波数範囲において約−23.5dB〜約−16.7dBの動作利得が得られている。図13(a)に示すループアンテナ103単体の動作利得と対比すると、高域部において若干動作利得は減少しているものの、アンテナ装置100では、ほぼ同様の周波数特性が得られている。
図16(a)はVHF帯のローバンドである55MHz〜108MHzの周波数範囲におけるループアンテナ103の動作利得を示すグラフである。図16(a)を参照すると、約83MHzにおいて約−16.7dBのピーク値が得られており、55MHz〜83MHzの周波数範囲において約−24dB〜約−16.7dBの動作利得が得られ、83MHz〜108MHzの周波数範囲において約−23.5dB〜約−16.7dBの動作利得が得られている。図13(a)に示すループアンテナ103単体の動作利得と対比すると、高域部において若干動作利得は減少しているものの、アンテナ装置100では、ほぼ同様の周波数特性が得られている。
また、図16(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの周波数範囲におけるループアンテナ103の動作利得を示すグラフである。図16(b)を参照すると、約170MHzにおいて約−11dBのピーク値が得られており、周波数が高くなるにつれて動作利得は劣化していき、213MHzにおける動作利得は約−13.3dBまで減少している。そして、213MHzを越えると動作利得は徐々に上昇していき230MHzにおいては約−11.8dBの動作利得が得られている。図13(b)に示すループアンテナ103単体の動作利得と対比すると、アンテナ装置100では、ハイバンドの全帯域において動作利得が著しく劣化していることが分かる。これは、ループアンテナの中央部に金属板などを配置させると、その特性が劣化するようになり、アンテナ装置100では、金属製の反射板付平面アンテナ102がループアンテナ103の中央に配置されることから、VHF帯のハイバンドにおいて動作利得が著しく劣化したものと考えられる。
さらに、図16(c)はUHF帯である470MHz〜710MHzの周波数範囲における反射板付平面アンテナ102の動作利得を示すグラフである。図16(c)を参照すると、約620MHzにおいて約5.2dBのピーク値が得られており、470MHzにおいて約4.5dBの良好な動作利得が得られている。動作利得は,470MHzから徐々に上昇して約620MHzにおいてピーク値となり、620MHzを越えると徐々に減少して710MHzにおいて約4.5dBの動作利得が得られている。このように、470MHz〜710MHzの全周波数範囲において、4.5dB以上の良好な動作利得が得られている。
さらに、図16(c)はUHF帯である470MHz〜710MHzの周波数範囲における反射板付平面アンテナ102の動作利得を示すグラフである。図16(c)を参照すると、約620MHzにおいて約5.2dBのピーク値が得られており、470MHzにおいて約4.5dBの良好な動作利得が得られている。動作利得は,470MHzから徐々に上昇して約620MHzにおいてピーク値となり、620MHzを越えると徐々に減少して710MHzにおいて約4.5dBの動作利得が得られている。このように、470MHz〜710MHzの全周波数範囲において、4.5dB以上の良好な動作利得が得られている。
次に、アンテナ装置100のx−z面内(水平面内)の放射特性を図17(a)(b)および図18に示す。図17(a)(b)および図18において縦軸は放射のピーク値を0dBとした際の電界比である。ただし、電界比の軸に付された数値は負数であるが負の記号を省略して示している。
図17(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数におけるループアンテナ103の放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約55°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約307°〜約93°の約146°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約204°の約54°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−6.1dBのピーク値とされた放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約41°〜約119°の約78°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約185°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約164°〜約214°の約70°とされた、第2の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−4.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約310°〜約346°の約36°とされた、第1の放射パターンと、約47°方向に約−3.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約15°〜約90°の約75°とされた、第2の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約184°の約47°とされた、第3の放射パターンも得られている。
図14(a)に示すループアンテナ103単体の放射特性と対比すると、アンテナ装置100では、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のローバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図17(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数におけるループアンテナ103の放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約55°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約307°〜約93°の約146°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約204°の約54°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−6.1dBのピーク値とされた放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約41°〜約119°の約78°とされた放射パターンとからなる、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約185°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約164°〜約214°の約70°とされた、第2の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−4.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約310°〜約346°の約36°とされた、第1の放射パターンと、約47°方向に約−3.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約15°〜約90°の約75°とされた、第2の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約184°の約47°とされた、第3の放射パターンも得られている。
図14(a)に示すループアンテナ103単体の放射特性と対比すると、アンテナ装置100では、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のローバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図17(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz、201MHz、230MHzの周波数におけるループアンテナ103の放射特性を示しており、いずれの放射特性も8の字特性となっている。実線で示す約170MHzの放射特性では、約5°方向に約−1.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約323°〜約65°の約102°とされた第1の放射パターンと、約172°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約133°〜約216°の約83°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約0°方向に約−2.1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約320°〜約50°の約90°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約143°〜約225°の約82°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約10°方向に約−2.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約333°〜約39°の約66°とされた第1の放射パターンと、約170°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約133°〜約214°の約81°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
図14(b)に示すループアンテナ103単体の放射特性と対比すると、アンテナ装置100では、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のハイバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約0°方向に約−2.1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約320°〜約50°の約90°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約143°〜約225°の約82°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約10°方向に約−2.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約333°〜約39°の約66°とされた第1の放射パターンと、約170°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約133°〜約214°の約81°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
図14(b)に示すループアンテナ103単体の放射特性と対比すると、アンテナ装置100では、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のハイバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図18はUHF帯である470MHz、590MHz、710MHzの周波数における反射板付平面アンテナ102の放射特性を示しており、いずれの放射特性も反射板110の作用を受けて0°方向に強く放射する放射特性となっている。
実線で示す約470MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約317°〜約44°の約87°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、長い破線で示す約590MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約322°〜約39°の約77°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、短い破線で示す約710MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約325°〜約37°の約72°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
このように、アンテナ装置100では、UHF帯において良好な放射特性が得られている。
実線で示す約470MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約317°〜約44°の約87°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、長い破線で示す約590MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約322°〜約39°の約77°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、短い破線で示す約710MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約325°〜約37°の約72°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
このように、アンテナ装置100では、UHF帯において良好な放射特性が得られている。
上記したように、反射板付平面アンテナ102とループアンテナ103とを組み合わせた小型化したUHF・VHF共用のアンテナ装置100では、VHF帯のローバンドおよびUHF帯においては十分な動作利得の周波数特性を示すが、VHF帯のハイバンドでは動作利得が著しく劣化するという問題点があった。
そこで、本発明は、小型化しても、十分な動作利得を得ることができるUHF・VHF共用のアンテナ装置を提供することを目的としている。
そこで、本発明は、小型化しても、十分な動作利得を得ることができるUHF・VHF共用のアンテナ装置を提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のアンテナ装置は、略矩形状とされたUHF帯で動作する反射板付平面アンテナと、該反射板付平面アンテナを囲むように配置されたVHF帯で動作する略矩形状のループアンテナとからなるアンテナ装置であって、前記反射板付平面アンテナは、同形状とされた平板状の第1放射素子および平板状の第2放射素子と、該第1放射素子と該第2放射素子との間であって、該第1放射素子と該第2放射素子とが含まれる面上に配置されると共に、該第1放射素子に近接して配置された平板状の第1無給電素子と、該第2放射素子に近接して配置された前記第1無給電素子と同形状の第2無給電素子と、前記第1放射素子と前記第2放射素子および前記第1無給電素子と前記第2無給電素子に所定間隔離隔して対面する平面部と、該平面部の両側部が前記第1放射素子および前記第2放射素子側に屈曲されている折曲部とからなり、断面コ字状とされていると共に、前記平面部および前記折曲部の両側に切欠部が形成されている反射板とを備えており、前記ループアンテナは、導電性のワイヤーを矩形状に折曲して構成されていることを最も主要な特徴としている。
本発明によれば、略矩形状とされたUHF帯で動作する反射板付平面アンテナと、該反射板付平面アンテナを囲むように配置されたVHF帯で動作する略矩形状のループアンテナとからなるアンテナ装置とされていることから、小型化したUHF・VHF共用のアンテナ装置とすることができる。また、反射板付平面アンテナの反射板における平面部および折曲部の両側に切欠部が形成されていることから、ループアンテナ内に反射板付平面アンテナが設けられていても、VHF帯における電気的特性が極力劣化しないようになる。
本発明の実施例のアンテナ装置1の構成を図1ないし図3に示す。ただし、図1は本発明にかかるアンテナ装置1の構成を示す斜視図であり、図2は本発明にかかるアンテナ装置1の構成を示す正面図であり、図3は本発明にかかるアンテナ装置1の構成を示す側面図である。
これらの図に示す本発明にかかるアンテナ装置1は、UHF帯の受信アンテナとされる反射板付平面アンテナ2とVHF帯の受信アンテナとされるループアンテナ3とを組み合わせて小型化したUHF・VHF共用のアンテナ装置1とされている。このアンテナ装置1は、立設して設置される水平偏波を受信するアンテナとされている。アンテナ装置1では、略矩形状の反射板付平面アンテナ2の周囲を取り囲むように略矩形状のループアンテナ3が配置されている。ループアンテナ3が配置される面は、反射板付平面アンテナ2における第1放射素子11a、第2放射素子11b、第1無給電素子12a、第2無給電素子12bとが配置されている面とほぼ同一の面とされている。
これらの図に示す本発明にかかるアンテナ装置1は、UHF帯の受信アンテナとされる反射板付平面アンテナ2とVHF帯の受信アンテナとされるループアンテナ3とを組み合わせて小型化したUHF・VHF共用のアンテナ装置1とされている。このアンテナ装置1は、立設して設置される水平偏波を受信するアンテナとされている。アンテナ装置1では、略矩形状の反射板付平面アンテナ2の周囲を取り囲むように略矩形状のループアンテナ3が配置されている。ループアンテナ3が配置される面は、反射板付平面アンテナ2における第1放射素子11a、第2放射素子11b、第1無給電素子12a、第2無給電素子12bとが配置されている面とほぼ同一の面とされている。
まず、アンテナ装置1を構成している反射板付平面アンテナ2について説明する。反射板付平面アンテナ2の構成を示す正面図を図4に示し、反射板付平面アンテナ2における第1放射素子11aの構成を示す平面図を図5に示し、反射板付平面アンテナ2における第1無給電素子12aの構成を示す平面図を図6に示し、反射板付平面アンテナ2における反射板10の構成を図7(a)(b)(c)に示す。
これらの図を参照しながら反射板付平面アンテナ2の構成を説明すると、反射板付平面アンテナ2は、折り返しダイポールからなる第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面して後方に配置された反射板10とから構成されている。
これらの図を参照しながら反射板付平面アンテナ2の構成を説明すると、反射板付平面アンテナ2は、折り返しダイポールからなる第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bの間にそれぞれ配置された第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bと、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面して後方に配置された反射板10とから構成されている。
なお、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとは、同一面上に配置されている。また、第1放射素子11aと第2放射素子11bとは同形状とされて線対称に配置されていると共に、第1無給電素子12aと第2無給電素子12bとも同形状とされて線対称に配置されている。この場合、第1放射素子11aの下縁と第2放射素子11bの上縁との間隔がL2とされ、第1無給電素子の下縁と第2無給電素子12bの下縁との間隔がL3とされる。反射板付平面アンテナ2が地上デジタル放送(470MHz〜710MHz)のUHF帯の受信アンテナとされた場合には、中心周波数(590MHz)の自由空間波長(約508mm)をλ1とすると、間隔L2は約0.394λ1(約200mm)とされ、間隔L3は約0.157λ1(約80mm)とされる。そして、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bには、UHF帯の給電部13から第1給電ケーブル13aと第2給電ケーブル13bをそれぞれ介して給電されている。すなわち、反射板付平面アンテナ2で受信されたUHF帯の信号は、第1給電部13から取り出すことができる。なお、第1放射素子11a、第2放射素子11b、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bが配置されている面と、反射板10の平面部10aとの間隔は約0.098λ1(約50mm)とされている。
図5に示すように、第1放射素子11aは金属板を加工して横方向の長さがL6で幅がw1とされた横長の矩形状に作成されており、幅が(h2−h3)で長さがL7の横方向の溝と、この横方向の溝のほぼ中央から下方へ連通して延伸され、幅がg1で長さが(w1−h2)の縦方向の溝とからなるT字状溝11eが形成された折り返しダイポールとされている。第1放射素子11aのT字状溝11eにおける縦方向の溝の下端の両側に形成された給電点11cには、第1給電ケーブル13aが接続されており、第1給電部13から第1給電ケーブル13aを介して給電されている。第1放射素子11aには所定間隔をおいて第1無給電素子12aがほぼ平行に配置されている。第1放射素子11aの寸法の一例について説明すると、反射板付平面アンテナ2が地上デジタル放送(470MHz〜710MHz)の受信アンテナとされた場合には、第1放射素子11aの横方向の長さL6が約0.443λ1(約225mm)とされ、幅W1が約0.118λ1(約60mm)とされ、T字状溝11eの横方向の長さL7は約0.384λ1(約195mm)とされ、T字状溝11eの下縁と第1放射素子11aの上縁との高さh2は約0.039λ1(約20mm)とされ、T字状溝11eの上縁と第1放射素子11aの上縁との高さh3は約0.019λ1(約10mm)とされ、T字状溝11eの縦方向の溝の幅g1は約0.004λ1(約2mm)とされている。また、第1放射素子11aの厚さtは約0.5mmとされている。
なお、第2放射素子11bは第1放射素子11aと寸法も含めて同じ構成とされているので、上記した第1放射素子11aの説明の通りの構成とされている。ただし、上記説明においてT字状溝11eはT字状溝11fに読み替え、給電点11cと同じ構成の給電点11dが第2放射素子11bに形成されている。すなわち、第2放射素子11bの給電点11dに第2給電ケーブル13bが接続されて、第1給電部13から第2給電ケーブル13bを介して給電されている。
なお、第2放射素子11bは第1放射素子11aと寸法も含めて同じ構成とされているので、上記した第1放射素子11aの説明の通りの構成とされている。ただし、上記説明においてT字状溝11eはT字状溝11fに読み替え、給電点11cと同じ構成の給電点11dが第2放射素子11bに形成されている。すなわち、第2放射素子11bの給電点11dに第2給電ケーブル13bが接続されて、第1給電部13から第2給電ケーブル13bを介して給電されている。
また、第1放射素子11aと第2放射素子11bとの間であって、第1放射素子11aに近接して第1無給電素子12aが配置されている。第1無給電素子12aは,図6に示すように、金属板を加工して横方向の長さがL8で幅がw2とされた横長の矩形状に作成されている。第1無給電素子12aにおける第1放射素子11a側の縁の両側の角をカットした切欠12cが形成されている。切欠12cを設けることで、反射板付平面アンテナ2の低域および中域の良好な電気的特性を維持したまま高域の電気的特性が改善される。第1無給電素子12aの寸法の一例について説明すると、反射板付平面アンテナ2が地上デジタル放送(470MHz〜710MHz)の受信アンテナとされた場合には、第1無給電素子12aの横方向の長さL8は約0.246λ1(約125mm)とされ、幅w2は約0.079λ1(約40mm)とされ、切欠12cの高さh4は約0.029λ1(約15mm)とされ、切欠12cを設けた辺の横方向の長さL9は約0.216λ1(約110mm)とされる。また、第1無給電素子12aの厚さtは約0.5mmとされている。
なお、第2無給電素子12bは第1無給電素子12aと寸法も含めて同じ構成とされているので、上記した第1無給電素子12aの説明の通りの構成とされている。ただし、切欠12cと同じ構成の切欠12dが第2無給電素子12bに形成されている。
なお、第2無給電素子12bは第1無給電素子12aと寸法も含めて同じ構成とされているので、上記した第1無給電素子12aの説明の通りの構成とされている。ただし、切欠12cと同じ構成の切欠12dが第2無給電素子12bに形成されている。
第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面して後方に配置された反射板10の構成を示す正面図を図7(a)に、反射板10の構成を示す側面図を図7(b)に、反射板10の構成を示す下面図を図7(c)に示す。
これらの図に示すように、反射板10は矩形の金属板の両側を対向するようほぼ直角に屈曲して横方向の長さがL12で縦方向の長さがL10になるよう形成されており、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面する平面部10aと、平面部10aの両側に第1放射素子11aおよび第2放射素子11b側へ屈曲されて形成されている高さh5の折曲部10bとから構成されている。また、反射板10の特徴的な構成は、反射板10の両側に切欠部10cを形成した構成とされている。切欠部10cは、両側の折曲部10bの中央部分を縦方向の長さL11で切り欠くと共に、平面部10aの両側の中央部分を縦方向の長さL11で切り欠いて形成されている。切欠部10cが設けられた平面部10aの横方向の長さはL13とされる。反射板10の寸法の一例について説明すると、反射板付平面アンテナ2が地上デジタル放送(470MHz〜710MHz)の受信アンテナとされた場合は、反射板10の横方向の長さL12は約0.472λ1(約240mm)とされ、縦方向の長さL10は約0.669λ1(約340mm)とされ、折曲部10bの高さh5は約0.079λ1(約40mm)とされ、切欠部10cの縦方向の長さL11は約0.394λ1(約200mm)とされ、切欠部10cが設けられた平面部10aの横方向の長さはL13は約0.275λ1(約140mm)とされる。このように、切欠部10cが形成された平面部10aの幅L13は、元の平面部10aの幅L12の約6割の幅とされる。
これらの図に示すように、反射板10は矩形の金属板の両側を対向するようほぼ直角に屈曲して横方向の長さがL12で縦方向の長さがL10になるよう形成されており、第1放射素子11aおよび第2放射素子11bと、第1無給電素子12aおよび第2無給電素子12bとに対面する平面部10aと、平面部10aの両側に第1放射素子11aおよび第2放射素子11b側へ屈曲されて形成されている高さh5の折曲部10bとから構成されている。また、反射板10の特徴的な構成は、反射板10の両側に切欠部10cを形成した構成とされている。切欠部10cは、両側の折曲部10bの中央部分を縦方向の長さL11で切り欠くと共に、平面部10aの両側の中央部分を縦方向の長さL11で切り欠いて形成されている。切欠部10cが設けられた平面部10aの横方向の長さはL13とされる。反射板10の寸法の一例について説明すると、反射板付平面アンテナ2が地上デジタル放送(470MHz〜710MHz)の受信アンテナとされた場合は、反射板10の横方向の長さL12は約0.472λ1(約240mm)とされ、縦方向の長さL10は約0.669λ1(約340mm)とされ、折曲部10bの高さh5は約0.079λ1(約40mm)とされ、切欠部10cの縦方向の長さL11は約0.394λ1(約200mm)とされ、切欠部10cが設けられた平面部10aの横方向の長さはL13は約0.275λ1(約140mm)とされる。このように、切欠部10cが形成された平面部10aの幅L13は、元の平面部10aの幅L12の約6割の幅とされる。
次に、VHF帯の受信アンテナとされるループアンテナ3の構成を説明する。ループアンテナ3は、図12に示すVHF帯の受信アンテナとされるループアンテナ103と同様の構成とされており、図1ないし図3に示すように、ループアンテナ3は、金属製のワイヤーが矩形状に折曲されて形成されている。ループアンテナ3の上部に折り返し屈曲された屈曲部3bが形成されて小型化されており、ループアンテナ3の下部のほぼ中央にVHF帯の第2給電部3aが設けられている。すなわち、ループアンテナ3で受信されたVHF帯の信号は、第2給電部3aから取り出すことができる。
ループアンテナ3の大きさは、反射板付平面アンテナ2の外周形状より少しだけ大きい矩形状になっている。具体的には、VHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの中心周波数(200MHz)の波長(約1500mm)をλ2とすると、ループアンテナ3の全長は約1λ2(約1500mm)とされ、横方向の長さL4が0.167λ2(約250mm)とされ、縦方向の長さL1が約0.273λ2(約410mm)とされる。このような寸法条件とされたループアンテナ3の単体の動作利得の周波数特性および放射特性は、図13(a)(b)および図14(a)(b)に示すループアンテナ103の動作利得の周波数特性および放射特性と同様になる。なお、ループアンテナ3が配置されている面と、反射板10の平面部10aとの間隔L5は約0.033λ2(=約0.098λ1:約50mm)とされている。
ループアンテナ3の大きさは、反射板付平面アンテナ2の外周形状より少しだけ大きい矩形状になっている。具体的には、VHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの中心周波数(200MHz)の波長(約1500mm)をλ2とすると、ループアンテナ3の全長は約1λ2(約1500mm)とされ、横方向の長さL4が0.167λ2(約250mm)とされ、縦方向の長さL1が約0.273λ2(約410mm)とされる。このような寸法条件とされたループアンテナ3の単体の動作利得の周波数特性および放射特性は、図13(a)(b)および図14(a)(b)に示すループアンテナ103の動作利得の周波数特性および放射特性と同様になる。なお、ループアンテナ3が配置されている面と、反射板10の平面部10aとの間隔L5は約0.033λ2(=約0.098λ1:約50mm)とされている。
以上説明した、UHF帯の受信アンテナとされる反射板付平面アンテナ2とVHF帯の受信アンテナとされるループアンテナ3とを組み合わせて小型化したUHF・VHF共用の本発明にかかるアンテナ装置1の動作利得の周波数特性のグラフを図8(a)(b)(c)に示す。図8(a)(b)(c)において、横軸は周波数[MHz]、縦軸は動作利得[dB]とされている。
図8(a)はVHF帯のローバンドである55MHz〜108MHzの周波数範囲におけるループアンテナ3の動作利得を示すグラフである。図8(a)を参照すると、約83MHzにおいて約−16.7dBのピーク値が得られており、55MHz〜83MHzの周波数範囲において約−23.8dB〜約−16.7dBの動作利得が得られ、83MHz〜108MHzの周波数範囲において約−22.8dB〜約−16.7dBの動作利得が得られている。図16(a)に示す従来のアンテナ装置100の動作利得と対比すると、高域部において若干動作利得は向上していることが分かる。
図8(a)はVHF帯のローバンドである55MHz〜108MHzの周波数範囲におけるループアンテナ3の動作利得を示すグラフである。図8(a)を参照すると、約83MHzにおいて約−16.7dBのピーク値が得られており、55MHz〜83MHzの周波数範囲において約−23.8dB〜約−16.7dBの動作利得が得られ、83MHz〜108MHzの周波数範囲において約−22.8dB〜約−16.7dBの動作利得が得られている。図16(a)に示す従来のアンテナ装置100の動作利得と対比すると、高域部において若干動作利得は向上していることが分かる。
また、図8(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz〜230MHzの周波数範囲におけるループアンテナ3の動作利得を示すグラフである。図8(b)を参照すると、約230MHzにおいて約−7.3dBのピーク値が得られており、222MHzにおいて約−8.1dBの動作利得が得られている。また、170MHz〜219MHzの周波数範囲においては、−9dB前後の動作利得が確保されている。図16(b)に示すアンテナ装置100の動作利得と対比すると、全帯域において約3dB〜5dB動作利得が向上しており、全帯域においてほぼ−9dB以上の動作利得が確保されていることが分かる。これは、反射板10に切欠部10cを形成したことにより、VHF帯のハイバンドの動作利得が向上したものと考えられる。
さらに、図8(c)はUHF帯である470MHz〜710MHzの周波数範囲における反射板付平面アンテナ2の動作利得を示すグラフである。図8(c)を参照すると、約530MHzにおいて約6.2dBのピーク値が得られており、710MHzにおいて約4.4dBの最小値が得られている。動作利得は、470MHzから徐々に上昇して約530MHzにおいてピーク値となり、650MHzを越えると徐々に減少して710MHzにおいて約4.5dBの動作利得が得られている。このように、470MHz〜710MHzの全周波数範囲において、ほぼ5dBを越える良好な動作利得が得られている。図16(c)に示すアンテナ装置100の動作利得と対比すると、中域を除く帯域において動作利得が若干向上していることが分かる。
さらに、図8(c)はUHF帯である470MHz〜710MHzの周波数範囲における反射板付平面アンテナ2の動作利得を示すグラフである。図8(c)を参照すると、約530MHzにおいて約6.2dBのピーク値が得られており、710MHzにおいて約4.4dBの最小値が得られている。動作利得は、470MHzから徐々に上昇して約530MHzにおいてピーク値となり、650MHzを越えると徐々に減少して710MHzにおいて約4.5dBの動作利得が得られている。このように、470MHz〜710MHzの全周波数範囲において、ほぼ5dBを越える良好な動作利得が得られている。図16(c)に示すアンテナ装置100の動作利得と対比すると、中域を除く帯域において動作利得が若干向上していることが分かる。
次に、アンテナ装置1のx−z面内(水平面内)の放射特性を図9(a)(b)および図10に示す。図9(a)(b)および図10において縦軸は放射のピーク値を0dBとした際の電界比である。ただし、電界比の軸に付された数値は負数であるが負の記号を省略して示している。
図9(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数におけるループアンテナ3の放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約56°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約301°〜約94°の約153°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約203°の約53°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−5.8dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約262°〜約310°の約48°とされた、第1の放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約42°〜約119°の約77°とされた、ブロードな第2の放射パターンが得られている。また、約188°方向に約−1.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約164°〜約216°の約52°とされた、第3の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−5.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約309°〜約347°の約38°とされた、第1の放射パターンと、約45°方向に約−4.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約13°〜約87°の約74°とされた、ブロードな第2の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約184°の約47°とされた、第3の放射パターンも得られている。
図17(a)に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のローバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図9(a)はVHF帯のローバンドである55MHz、83MHz、108MHzの周波数におけるループアンテナ3の放射特性を示しており、実線で示す約55MHzの放射特性では、約56°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約301°〜約94°の約153°とされた、ブロードな第1の放射パターンが得られている。また、約175°方向に約−2.5dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約150°〜約203°の約53°とされた、シャープな第2の放射パターンが得られている。
次に、長い破線で示す約83MHzの放射特性では、約280°方向に約−5.8dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約262°〜約310°の約48°とされた、第1の放射パターンと、約80°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約42°〜約119°の約77°とされた、ブロードな第2の放射パターンが得られている。また、約188°方向に約−1.9dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約164°〜約216°の約52°とされた、第3の放射パターンも得られている。
次に、短い破線で示す約108MHzの放射特性では、約328°方向に約−5.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約309°〜約347°の約38°とされた、第1の放射パターンと、約45°方向に約−4.0dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約13°〜約87°の約74°とされた、ブロードな第2の放射パターンが得られている。また、約162°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約137°〜約184°の約47°とされた、第3の放射パターンも得られている。
図17(a)に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のローバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図9(b)はVHF帯のハイバンドである170MHz、201MHz、230MHzの周波数におけるループアンテナ3の放射特性を示しており、いずれの放射特性も8の字特性となっている。実線で示す約170MHzの放射特性では、約0°方向に約−1.6dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約323°〜約52°の約89°とされた第1の放射パターンと、約167°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約136°〜約227°の約91°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約355°方向に約−2.1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約326°〜約56°の約90°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約136°〜約220°の約84°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約7°方向に約−1.6dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約326°〜約38°の約72°とされた第1の放射パターンと、約175°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約141°〜約212°の約71°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
図17(b)に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のハイバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
次に、長い破線で示す約201MHzの放射特性では、約355°方向に約−2.1dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約326°〜約56°の約90°とされた第1の放射パターンと、約185°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約136°〜約220°の約84°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
次に、短い破線で示す約230MHzの放射特性では、約7°方向に約−1.6dBのピーク値とされ、そこから3dB減衰した角度が約326°〜約38°の約72°とされた第1の放射パターンと、約175°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約141°〜約212°の約71°とされた、ブロードな第2の放射パターンとが得られている。
図17(b)に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、放射パターンは若干変化しているものの、VHF帯のハイバンドではほぼ同様の放射特性が得られている。
図10はUHF帯である470MHz、590MHz、710MHzの周波数における反射板付平面アンテナ2の放射特性を示しており、いずれの放射特性も反射板10の作用を受けて0°方向に強く放射する放射特性となっている。実線で示す約470MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約321°〜約43°の約82°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−13.5dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、長い破線で示す約590MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約322°〜約37°の約75°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−17dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、短い破線で示す約710MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約325°〜約41°の約76°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dB以下のピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
図18に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、180°方向に最も大きいピーク値として−13.5dBを有する小さな放射パターンが生じているが、0°方向の放射パターンはほぼ同様とされている。180°方向に小さな放射パターンが生じているのは、反射板10の両側に切欠部10cを設けたことにより小さな放射パターンが生じたものと考えられるが、その影響は微少であり、UHF帯ではほぼ同様の放射特性が得られている。
次に、長い破線で示す約590MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約322°〜約37°の約75°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−17dBのピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
次に、短い破線で示す約710MHzの放射特性では、約0°方向に0dBのピーク値とされ、3dB減衰した角度(半値角)が約325°〜約41°の約76°とされた放射パターンが得られている。また、約180°方向に−20dB以下のピーク値とされた小さな放射パターンが生じている。
図18に示す従来のアンテナ装置100の放射特性と対比すると、180°方向に最も大きいピーク値として−13.5dBを有する小さな放射パターンが生じているが、0°方向の放射パターンはほぼ同様とされている。180°方向に小さな放射パターンが生じているのは、反射板10の両側に切欠部10cを設けたことにより小さな放射パターンが生じたものと考えられるが、その影響は微少であり、UHF帯ではほぼ同様の放射特性が得られている。
以上説明した本発明の実施例のアンテナ装置は、UHF帯の受信アンテナとされる略矩形状の反射板付平面アンテナの周囲を取り巻くように、VHF帯の受信アンテナとされる矩形状のループアンテナ3が配置されて小型化されているが、反射板の両側に切欠部を形成するようにしたことにより、ループアンテナの中央に配置されている金属製の反射板付平面アンテナから受ける悪影響を軽減することができ、VHF帯のハイバンドの動作利得を向上することができるようになる。また、反射板の両側に切欠部を形成しても、VHF帯のローバンドおよびUHF帯の動作利得特性および放射特性は、反射板の両側に切欠部を形成しないアンテナ装置とほぼ同様の特性を得ることができる。
以上の説明においては、アンテナ装置の各部の寸法についても示したが、その寸法や寸法範囲は一例でありその寸法に限るものではなく所定の範囲内の寸法としても十分アンテナ装置として動作する。ただし、電気的特性は若干劣化するようになる。本発明においては、反射板10の両側に切欠部10cを設ける構成を最も主要な特徴としているのであり、各部の寸法を主要な特徴としているものではない。
以上の説明においては、アンテナ装置の各部の寸法についても示したが、その寸法や寸法範囲は一例でありその寸法に限るものではなく所定の範囲内の寸法としても十分アンテナ装置として動作する。ただし、電気的特性は若干劣化するようになる。本発明においては、反射板10の両側に切欠部10cを設ける構成を最も主要な特徴としているのであり、各部の寸法を主要な特徴としているものではない。
1 アンテナ装置、2 反射板付平面アンテナ、3 ループアンテナ、3a 第2給電部、3b 屈曲部、10 反射板、10a 平面部、10b 折曲部、10c 切欠部、11a 第1放射素子、11b 第2放射素子、11c 給電点、11d 給電点、11e T字状溝、11f T字状溝、12a 第1無給電素子、12b 第2無給電素子、12c 切欠、12d 切欠、13 第1給電部、13a 第1給電ケーブル、13b 第2給電ケーブル、13d 給電ケーブル、100 アンテナ装置、102 反射板付平面アンテナ、102 平面アンテナ、103 ループアンテナ、103a 第2給電部、110 反射板、110a 平面部、110b 折曲部、111a 第1放射素子、111b 第2放射素子、111e,111f T字状溝、112a 第1無給電素子、112b 第2無給電素子、113 第1給電部
Claims (2)
- 略矩形状とされたUHF帯で動作する反射板付平面アンテナと、該反射板付平面アンテナを囲むように配置されたVHF帯で動作する略矩形状のループアンテナとからなるアンテナ装置であって、
前記反射板付平面アンテナは、
同形状とされた平板状の第1放射素子および平板状の第2放射素子と、
該第1放射素子と該第2放射素子との間であって、該第1放射素子と該第2放射素子とが含まれる面上に配置されると共に、該第1放射素子に近接して配置された平板状の第1無給電素子と、該第2放射素子に近接して配置された前記第1無給電素子と同形状の第2無給電素子と、
前記第1放射素子と前記第2放射素子および前記第1無給電素子と前記第2無給電素子に所定間隔離隔して対面する平面部と、該平面部の両側部が前記第1放射素子および前記第2放射素子側に屈曲されている折曲部とからなり、断面コ字状とされていると共に、前記平面部および前記折曲部の両側に切欠部が形成されている反射板とを備えており、
前記ループアンテナは、導電性のワイヤーを矩形状に折曲して構成されていることを特徴とするアンテナ装置。 - 前記切欠部が形成されている前記平面部の幅が、元の前記平面部の幅の約6割の幅とされていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
Priority Applications (1)
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| JP2012188987A JP2014049818A (ja) | 2012-08-29 | 2012-08-29 | アンテナ装置 |
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| JP2012188987A JP2014049818A (ja) | 2012-08-29 | 2012-08-29 | アンテナ装置 |
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|---|---|
| JP2014049818A true JP2014049818A (ja) | 2014-03-17 |
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ID=50609103
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| JP (1) | JP2014049818A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| CN111769355A (zh) * | 2020-07-22 | 2020-10-13 | 天津大学 | 一种应用于5g移动通信的三频基站天线 |
-
2012
- 2012-08-29 JP JP2012188987A patent/JP2014049818A/ja active Pending
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|---|---|---|---|---|
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