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JP2014041705A - 固体酸化物形燃料電池とその製造方法 - Google Patents

固体酸化物形燃料電池とその製造方法 Download PDF

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JP2014041705A JP2012182046A JP2012182046A JP2014041705A JP 2014041705 A JP2014041705 A JP 2014041705A JP 2012182046 A JP2012182046 A JP 2012182046A JP 2012182046 A JP2012182046 A JP 2012182046A JP 2014041705 A JP2014041705 A JP 2014041705A
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Yoshiaki Yoshida
吉晃 吉田
Kotoe Mizuki
琴絵 水木
Satoshi Sugita
敏 杉田
Ryuichi Kobayashi
隆一 小林
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Nippon Telegraph and Telephone Corp
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Abstract

【課題】空気極側セパレータと空気極との電気的接続を確保しつつ、マニホールド部の十分なガスシール性能を実現する。
【解決手段】空気極側セパレータ105は、空気極側の面に内部が空洞の突起部111が形成され、突起部111の空気極側の先端には、空洞と連通する貫通穴が形成されている。突起部111の高さは、燃料極側セパレータ104とセルホルダ114と絶縁体117と空気極側セパレータ105とを積層したときに、突起部111の先端と空気極101との間に空隙が形成されるように設定されている。突起部111の空洞内に充填され突起部111の貫通穴から外に出た導電性の微細粉末からなる接続材113によって、空気極側セパレータ105と空気極101とが電気的に接続される。
【選択図】 図2

Description

本発明は、燃料極支持型の平板型の固体酸化物形燃料電池セルとマニホールドが配置された複数枚の金属板とで構成された固体酸化物形燃料電池とその製造方法に関するものである。
近年、規模の大小にかかわらず高い効率が得られることから、次世代のコジェネレーションシステムに用いられる発電手段として、燃料電池が注目されている。燃料電池は、酸素などの酸化剤ガスと水素などの燃料ガスとの化学反応を利用した電池であり、空気極と呼ばれる陽極と、燃料極と呼ばれる陰極とで電解質の層を挟んだ単セルを、複数重ね合わせて用いている。一組のセル(単セル)で得られる電気の電圧は、約0.7V程度であるが、複数の単セルを重ね合わせて用いることで、所望とする電圧の供給が可能である。このような燃料電池には、高分子材料を電解質層に用いる固体高分子形や、セラミックスなどの酸化物を電解質層に用いる固体酸化物形がある。
固体高分子形燃料電池では、作動温度が高々90℃程度であり、自動車用や家庭用コジェネレーションシステムに適用可能とされている。これに対し、固体酸化物形燃料電池は、作動温度が600℃以上と高温であり、発電効率が45%以上と高いという特徴を備えている。このため、複数の単セルを組み合わせたスタック構造の固体酸化物形燃料電池は、タービン発電などを組み合わせてより高い効率のコジェネレーションシステムが構築できるという利点を有し、発電所としての用途などが期待されている(非特許文献1参照)。
ところで、固体酸化物形燃料電池において実用的な出力を得るためには、固体酸化物形燃料電池セル(以降、単セル)を複数個直列に、または並列に接続する必要がある。このとき、各単セルの燃料極側に供給される燃料ガスと空気極側に供給される酸化剤ガスとが混合しない状態で、各単セルを電気的に接続する必要がある。このようにガスの混合を防いだ状態で各単セルを電気的に接続するために、セパレータやインターコネクターなどと呼ばれ、ガスが透過せず、電気伝導度が高い材料からなる部材が用いられている。
近年、発電温度の低温動作化により、金属材料をセパレータに使用できるようになった。金属製のセパレータは、セラミックス製のセパレータに比べると加工性が良く、電気電導度や熱電導度が高いが、高温酸化雰囲気化において表面に電気電導度の低い酸化被膜が形成されるという問題がある。そこで、最近ではセパレータとして、Crが16〜24%程度含まれたフェライト系の耐熱性ステンレス鋼が用いられる傾向にある。
田川博章 著,「固体酸化物燃料電池と地球環境」,アグネ承風社,1998年,p.25−30
平板型の固体酸化物形燃料電池セルと複数枚の金属製のセパレータとで構成された固体酸化物形燃料電池では、セパレータごとにガス供給・排気配管が設置された外部マニホールド方式とセパレータ内にガス供給・排気配管が設置された内部マニホールド方式とがある。このうち、内部マニホールド方式では、マニホールドのガスシールと、セパレータと電極(空気極、燃料極)の電気的接続とを両立させるのが難しいという問題がある。特に、燃料極によって機械的強度を担保する燃料極支持型のセルは焼結時に空気極側に凸になるような形状で反り易いため、空気極側セパレータと空気極とが接触して電気的接続は得られるが、マニホールド部に十分な荷重がかかり難くなり、マニホールド部の十分なガスシール性能が確保できないという問題点があった。
本発明は、上記課題を解決するためになされたもので、空気極側セパレータと空気極との電気的接続を確保しつつ、マニホールド部の十分なガスシール性能を実現することができる固体酸化物形燃料電池とその製造方法を提供することを目的とする。
本発明の固体酸化物形燃料電池は、平板型の固体酸化物形燃料電池セルと、このセルの燃料極側の面に積層され、前記セルの燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備えた燃料極側セパレータと、前記セルの空気極側の面に積層され、前記セルの空気極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路を備えた空気極側セパレータと、前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータとの間に配置され、中央部に前記セルを収納するセルホルダと、前記セルホルダと前記空気極側セパレータとの間に配置される絶縁体とを備え、前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体の各々に形成された貫通穴の連結によって、前記燃料ガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホ−ルドと、燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホ−ルドと、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給マニホ−ルドと、酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドとのうち少なくとも1つが形成され、前記空気極側セパレータは、空気極側の面に内部が空洞の突起部が形成され、前記突起部の空気極側の先端には、前記空洞と連通する貫通穴が形成され、前記突起部の高さは、前記燃料極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体と前記空気極側セパレータとを積層したときに、前記突起部の先端と前記空気極との間に空隙が形成されるように設定され、前記突起部の空洞内に充填され前記突起部の貫通穴から外に出た導電性の微細粉末からなる接続材によって、前記空気極側セパレータと前記空気極とが電気的に接続されることを特徴とするものである。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の1構成例において、前記空気極側セパレータは、板状の第1の空気極側セパレータと、この第1の空気極側セパレータの上に搭載される板状の第2の空気極側セパレータとから構成され、前記第1の空気極側セパレータは、空気極側の面に形成された前記突起部と、前記空気極と反対側の面から前記突起部の位置に設けられた、前記空洞を形成する凹部と、前記突起部の空気極側の先端に形成され、前記空洞と連通する前記貫通穴とを有することを特徴とするものである。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の1構成例において、前記接続材は、LaSrxCo1-x3、LaNixFe1-x3、およびLaxSr1-xCoyFe1-y3(0≦x≦1、0≦y≦1)のうち少なくとも1つを含む化合物の微細粉末からなる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の1構成例において、前記接続材は、Agの微細粉末からなる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の1構成例において、前記接続材は、Agを含む合金の微細粉末からなる。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の製造方法は、固体酸化物形燃料電池セルの燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備えた燃料極側セパレータの上に、平板型の前記セルを搭載するセル搭載工程と、前記セルが搭載される前記燃料極側セパレータの面上に、中央部に前記セルを収納する貫通穴が形成されたセルホルダを搭載するセルホルダ搭載工程と、前記セルホルダの上に、中央部に前記セルを収納する貫通穴が形成された絶縁体を搭載する絶縁体搭載工程と、前記絶縁体の上に、前記セルの空気極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路を備えた空気極側セパレータを搭載する空気極側セパレータ搭載工程とを備え、前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体の各々に形成された貫通穴の連結によって、前記燃料ガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホ−ルドと、燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホ−ルドと、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給マニホ−ルドと、酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドとのうち少なくとも1つが形成され、前記空気極側セパレータは、空気極側の面に内部が空洞の突起部が形成され、前記突起部の空気極側の先端には、前記空洞と連通する貫通穴が形成され、前記突起部の高さは、前記燃料極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体と前記空気極側セパレータとを積層したときに、前記突起部の先端と前記空気極との間に空隙が形成されるように設定され、前記空気極側セパレータ搭載工程は、前記突起部の空洞内に導電性の微細粉末からなる接続材を充填する工程を含み、前記突起部の空洞内に充填され前記突起部の貫通穴から外に出た前記接続材によって、前記空気極側セパレータと前記空気極とが電気的に接続されることを特徴とするものである。
また、本発明の固体酸化物形燃料電池の製造方法の1構成例において、前記空気極側セパレータは、板状の第1の空気極側セパレータと、この第1の空気極側セパレータの上に搭載される板状の第2の空気極側セパレータとから構成され、前記第1の空気極側セパレータは、空気極側の面に形成された前記突起部と、前記空気極と反対側の面から前記突起部の位置に設けられた、前記空洞を形成する凹部と、前記突起部の空気極側の先端に形成され、前記空洞と連通する前記貫通穴とを有し、前記空気極側セパレータ搭載工程は、前記絶縁体の上に前記第1の空気極側セパレータを搭載する工程と、前記空気極と反対側の面から前記空洞内に前記接続材を充填する工程と、前記第1の空気極側セパレータの上に前記第2の空気極側セパレータを搭載する工程とを含むことを特徴とするものである。
本発明によれば、燃料極側セパレータとセルホルダと絶縁体と空気極側セパレータとを積層したときに、これらの部材が密着した状態で、突起部の先端と空気極との間に空隙が形成されるように突起部の高さが設定されている。したがって、本発明では、単セルが空気極側に凸になるような形状で反っていたとしても、燃料極側セパレータとセルホルダと絶縁体と空気極側セパレータとを密着させることができ、マニホールド部の十分なガスシール性能を確保することができる。また、本発明では、空気極側セパレータと空気極との電気的接続については、突起部の先端と空気極との間の空隙を埋める接続材によって実現することができる。その結果、本発明では、電気伝導やガス供給に関するロスの削減による燃料電池の発電効率向上が可能となる。また、本発明では、空気極側セパレータの上から強い荷重をかけなくても、燃料極側セパレータとセルホルダと絶縁体と空気極側セパレータの十分な密着が得られるので、荷重が強すぎることによる単セルへの圧力の集中を緩和することができ、単セルの破損を防止することができる。
また、本発明では、接続材として、LaSrxCo1-x3、LaNixFe1-x3、およびLaxSr1-xCoyFe1-y3(0≦x≦1、0≦y≦1)のうち少なくとも1つを含む化合物の微細粉末を用いることにより、空気極側セパレータと空気極との十分な電気的接続を実現することができる。
また、本発明では、接続材として、電子伝導性の高いAgの微細粉末を用いることにより、空気極側セパレータと空気極との十分な電気的接続を実現することができる。
また、本発明では、接続材として、電子伝導性が高くAgよりも安価な、Agを含む合金の微細粉末を用いることにより、空気極側セパレータと空気極との低コストで十分な電気的接続を実現することができる。
本発明の実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池の単セルの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るスタックベースの平面図である。 本発明の実施の形態に係る燃料供給板の平面図である。 本発明の実施の形態に係る空気極側セパレータの下面図である。 本発明の実施の形態に係る空気極側セパレータの構造を示す断面図である。 本発明の実施の形態に係るセルホルダの平面図である。 本発明の実施の形態に係る金属箔の平面図である。 本発明の実施の形態に係る絶縁体の平面図である。 本発明の実施の形態の効果を説明する図である。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。図1は本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池の単セルの構成を示す断面図である。固体酸化物形燃料電池の単セルは、平板型の燃料極100と平板型の空気極101で平板型の酸化物からなる電解質102を狭持し、空気極101上に集電層103が配置された構造となっている。
電解質102の材料としては、例えばスカンジア安定化ジルコニア(ScSZ)、イットリア安定化ジルコニア(YSZ)、サマリア安定化ジルコニア(SSZ)、コバルト添加ランタンガレート系酸化物(LSGMC)などがある。
空気極101の材料としては、例えばランタンニッケルフェライト(LNF)、ランタンマンガネート(LSM)、ランタンストロンチウムコバルタイト(LSC)、ランタンストロンチウムコバルタイトフェライト(LSCF)、ランタンストロンチウムフェライト(LSF)、サマリウムストロンチウムコバルタイト(SSC)などがある。
燃料極100の材料としては、金属Niと前記電解質102を構成する材料との混合物などがある。これらの混合物としては、例えばニッケル添加イットリア安定化ジルコニア(Ni−YSZ)、ニッケル添加サマリア安定化ジルコニア(Ni−SSZ)、ニッケル添加スカンジア安定化ジルコニア(Ni−ScSZ)などがある。
図2(A)は本実施の形態に係る固体酸化物形燃料電池スタックの構成を示す断面図である。図2(B)は図2(A)の120の部分を拡大した断面図である。図1に示した固体酸化物形燃料電池の単セルから高い発電出力を得るために、図2(A)に示すように燃料極側セパレータ104および空気極側セパレータ105を介して単セルを積層する。本実施の形態では、燃料極側セパレータ104および空気極側セパレータ105の材料として金属を使用している。このような金属としては例えばフェライト系の耐熱性ステンレスがある。
燃料極側セパレータ104には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106と、ガス流路108と、酸化剤ガス排出マニホールド109と、燃料ガス供給マニホ−ルド(不図示)と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルド(不図示)とが形成されている。
燃料極側セパレータ104は、金属からなる板状のスタックベース1040と、同じく金属からなる燃料供給板1041との積層構造からなる。図3はスタックベース1040を上側から見た平面図、図4は燃料供給板1041を上側から見た平面図である。
スタックベース1040には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106を構成する貫通穴1060と、酸化剤ガス排出マニホールド109を構成する貫通穴1090と、燃料ガス供給マニホ−ルドを構成する貫通穴1100と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドを構成する貫通穴1101とが形成されている。燃料供給板1041には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106を構成する貫通穴1060と、酸化剤ガス排出マニホールド109を構成する貫通穴1090と、燃料ガス供給マニホ−ルドから使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドに向かって燃料ガスが流れる貫通穴であるガス流路108とが形成されている。
図5は空気極側セパレータ105を下側から見た下面図である。空気極側セパレータ105には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106を構成する貫通穴1060と、酸化剤ガス排出マニホールド109を構成する貫通穴1090と、燃料ガス供給マニホ−ルドを構成する貫通穴1100と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドを構成する貫通穴1101と、空気極101と接触する(正確には空気極101の上に配置された集電層103と接触する)部分である突起部111と、隣り合う突起部111に挟まれた空間であり、酸化剤ガスが流れる空間であるガス流路112とが形成されている。
空気極側セパレータ105は、金属からなる板状の第1の空気極側セパレータ1050と、同じく金属からなる板状の第2の空気極側セパレータ1051との積層構造からなる。図6(A)は第1の空気極側セパレータ1050と第2の空気極側セパレータ1051の構造を示す断面図である。第1の空気極側セパレータ1050には、貫通穴1060,1090,1100,1101が形成されており、また第1の空気極側セパレータ1050の空気極側の面には、突起部111が設けられている。突起部111の位置には空気極と反対側の面から凹部1110が形成されており、突起部111の内部は空洞になっている。また突起部111の空気極側の先端には凹部1110と連通する貫通穴1111が形成されている。第2の空気極側セパレータ1051には、貫通穴1060,1090,1100,1101が形成されている。
突起部111の高さHは、固体酸化物形燃料電池の積層時にマニホールド周辺の部材が密着した状態で、突起部111の先端と空気極101の表面(正確には集電層103の表面)との間に空隙が形成されるように設定されている。固体酸化物形燃料電池の積層時に突起部111の内部には、図6(B)に示すように導電性の微細粉末からなる粘土状の接続材113が充填される。このとき、接続材113は、凹部1110から一部が溢れ出す程度の多めの量が充填される。
接続材113の材料としては、LaSrxCo1-x3、LaNixFe1-x3、LaxSr1-xCoyFe1-y3(0≦x≦1、0≦y≦1)といった化合物の微細粉末がある。中でもLaCoO3やLaSr0.4Co0.63といった化合物が好ましい。また、接続材113として、Agの微細粉末を用いてもよく、Agを含む合金(例えば銀ろう等)の微細粉末を用いてもよい。このような接続材113は、固体酸化物形燃料電池の動作温度においても焼結したり溶融したりせず、微細な粉末からなる粘土状の状態を維持することができる。
第1の空気極側セパレータ1050の上には第2の空気極側セパレータ1051が積層されるので、積層後に第2の空気極側セパレータ1051に荷重をかけると、図6(B)に示すように突起部111の先端の貫通穴1111から接続材113が押し出されて突起部111と集電層103との間の空隙を埋めるので、空気極101と空気極側セパレータ105とを集電層103および接続材113を介して電気的に接続することができる。
次に、1枚のセルを用いた固体酸化物形燃料電池の組み立て手順をより詳細に説明する。上記のとおり、燃料極側セパレータ104は、スタックベース1040と、このスタックベース1040の上に配置される燃料供給板1041との積層構造からなる。燃料極側セパレータ104のガス流路108が配置された面に、燃料極100と燃料極側セパレータ104との電気的接続を良くするための集電体121を配置し、この集電体121の上に図1に示したような単セルを搭載する。集電体121としては、燃料ガスを通すパンチングメタルや発泡金属が使用される。
また、集電体121が搭載される燃料極側セパレータ104の同じ面上には、単セルを収納するためのセルホルダ114が配置される。図7はセルホルダ114を上側から見た平面図である。セルホルダ114には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106を構成する貫通穴1060と、酸化剤ガス排出マニホールド109を構成する貫通穴1090と、燃料ガス供給マニホ−ルドを構成する貫通穴1100と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドを構成する貫通穴1101と、単セル収納用の例えば正方形の貫通穴1140とが形成されている。セルホルダ114の材料としては、例えば燃料極側セパレータ104および空気極側セパレータ105と同じフェライト系の耐熱性ステンレスがある。セルホルダ114の厚さは、燃料極100と電解質102の厚さに集電体121の厚さを加えた値と同程度に設定されている。貫通穴1140の径は、単セルの外径よりも少し大きい寸法に設定されており、この貫通穴1140の中に単セルが配置される。
図2(B)に示すように、燃料極側セパレータ104と単セルの端部との隙間、およびセルホルダ114と単セルの端部との隙間には、シール材115が配置される。このシール材115によって燃料ガスおよび排ガスの漏れを防ぐことができる。シール材115の材料としては、ペースト状のホウ珪酸ガラスなどの、軟化点温度が800℃以下のガラス材料がある。シール材115は、発電環境において十分な流動性を担保するために、軟化点が固体酸化物型燃料電池の動作温度付近であることが好ましく、軟化点温度が600℃から700℃のガラスであることが好ましい。なお、シール材115として銀ろうを用いてもよい。
電解質102の端部とセルホルダ114とシール材115との上には金属箔116が配置される。金属箔116の厚みは、例えば10μm〜50μmである。金属箔116の厚みを10μm〜50μmとすることで、セル周辺部が平坦でなくてもセル周辺部での燃料ガスと酸化剤ガスとの混合を抑制することが可能となる。
図8は金属箔116を上側から見た平面図である。金属箔116には、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106を構成する貫通穴1060と、酸化剤ガス排出マニホールド109を構成する貫通穴1090と、燃料ガス供給マニホ−ルドを構成する貫通穴1100と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドを構成する貫通穴1101と、単セル収納用の例えば正方形の貫通穴1160とが形成されている。貫通穴1160の径は、セルホルダ114の貫通穴1140よりも小さい寸法に設定されており、金属箔116が電解質102の端部に掛かるように設定されている。なお、図8における1150はシール材115の位置を示している。
金属箔116は、スタック構成部材の凹凸やシール材115の不均一な分布に対応するために柔軟性を有している。金属箔116としては、例えばSUS430やSUS445等の、セル電解質102の熱膨張係数と同等のフェライト系ステンレス鋼を用いることが好ましく、高温雰囲気下においてアルミナ等の不動態膜を形成するものが好ましい。
さらに、金属箔116の上には、金属箔116を固定するカバーとなる絶縁体117が配置される。図9は絶縁体117を上側から見た平面図である。絶縁体117には、燃料ガス供給マニホ−ルドを構成する貫通穴1100と、使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドを構成する貫通穴1101と、単セル収納用の例えば長方形の貫通穴1170とが形成されている。貫通穴1170の径は、貫通穴1100,1101が存在する方向(図9左右方向)の径が金属箔116の貫通穴1160の径と同程度に設定されており、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106および酸化剤ガス排出マニホールド109が存在する方向(図9上下方向)の径がガスマニホ−ルド106,109と連通する程度の大きさに設定されている。
絶縁体117は、燃料ガス供給マニホ−ルドの周囲の位置と使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドの周囲の位置と酸化剤ガス供給マニホ−ルド106の外側の位置と酸化剤ガス排出マニホールド109の外側の位置と単セルの端部の位置とで金属箔116を固定する役割を担っている。このように、絶縁体117は、固体酸化物形燃料電池スタックの積層方向(図2(A)、図2(B)上下方向)に掛けられる圧力を金属箔全体に伝達して、金属箔116を固定し、単セルやセルホルダ114と金属箔116との密着性を確保するために、金属箔116よりも高い剛性を有している必要がある。また、絶縁体117は、燃料極100と空気極101間の短絡を防止する役割を担っている。絶縁体117の材料としては、例えば窒化ホウ素、マグネシア、アルミナ、またはマイカ等がある。中でもマイカやアルミナが好ましい。
次に、絶縁体117の上に第1の空気極側セパレータ1050を載せる。そして、第1の空気極側セパレータ1050の空気極101とは反対側の面から凹部1110の中に導電性の微細粉末からなる粘土状の接続材113を充填する。このとき、凹部1110の中に接続材113が十分に入るようにスパチュラーなどの工具を使って押し込むようにする。続いて、第1の空気極側セパレータ1050の上に第2の空気極側セパレータ1051を載せる。こうして、絶縁体117の上に第1の空気極側セパレータ1050と第2の空気極側セパレータ1051とからなる空気極側セパレータ105を載せることによって、金属箔116と絶縁体117と単セルの端部と空気極側セパレータ105とによって囲まれる酸化剤ガス流路である空間119が形成される。
上記のとおり、空気極側セパレータ105に上から荷重をかけると、突起部111の先端の貫通穴1111から接続材113が押し出されて突起部111と集電層103との間の空隙を埋めるので、空気極101と空気極側セパレータ105とを集電層103および接続材113を介して電気的に接続することができる。こうして、図2(A)に示した固体酸化物形燃料電池の単スタックの組み立てが完了する。高い発電出力を得るためには、図2(A)の単スタックを複数積層すればよい。
次に、酸化剤ガスと燃料ガスの流れについて簡単に説明する。酸化剤ガスは、酸化剤ガス供給マニホ−ルド106から絶縁体117の貫通穴1170を通って空間119に供給され、ガス流路112および集電層103を通って空気極101に供給される。このとき、シール材115は絶縁体117で固定された金属箔116によって覆われているので、シール材115が空間119内に露出することはなく、空間119に流入する酸化剤ガスがシール材115と接触することはない。使用済みの酸化剤ガスは、絶縁体117の貫通穴1170を通って酸化剤ガス排出用のガスマニホ−ルド109から外部に排出される。
一方、燃料ガスは、燃料ガス供給マニホ−ルドから燃料極側セパレータ104のガス流路108に供給され、ガス流路108および集電体121を通って燃料極100に供給される。使用済みの燃料ガスは、ガス流路108を通って使用済み燃料ガス排出マニホ−ルドから外部に排出される。
以上のように、本実施の形態では、燃料極側セパレータ104とセルホルダ114と金属箔116と絶縁体117と空気極側セパレータ105とを積層したときに、これらの部材が密着した状態で、突起部111の先端と空気極101の表面(正確には集電層103の表面)との間に空隙が形成されるように突起部111の高さが設定されている。したがって、図10(A)に示すように単セルが空気極側に凸になるような形状で反っていたとしても、燃料極側セパレータ104とセルホルダ114と金属箔116と絶縁体117と空気極側セパレータ105とを密着させることができ、マニホールド部の十分なガスシール性能を確保することができる。また、上記のとおり、空気極101と空気極側セパレータ105との電気的接続については、接続材113によって実現することができる。
一方、突起部111が不適切な高さに設定されていると、接続材113によって空気極101と空気極側セパレータ105との電気的接続が得られたとしても、図10(B)に示すように突起部111の高さのために絶縁体117と空気極側セパレータ105との間に隙間ができてしまい、空気極側セパレータ105の上から荷重をかけたとしても、燃料極側セパレータ104とセルホルダ114と金属箔116と絶縁体117と空気極側セパレータ105の密着が得られなくなり、マニホールド部の十分なガスシール性能が確保できなくなる。
また、本実施の形態では、空気極側セパレータ105の上から強い荷重をかけなくても、燃料極側セパレータ104とセルホルダ114と金属箔116と絶縁体117と空気極側セパレータ105の十分な密着が得られるので、荷重が強すぎることによる単セルへの圧力の集中を緩和することができ、単セルの破損を防止することができる。
本実施の形態の効果を評価するために、空気極側セパレータ105の突起部111が空気極101と直接接触する場合と、本実施の形態のように接続材113を介して接触する場合とで発電出力と開回路電圧とを比較した。表1に結果を示す。
Figure 2014041705
本実施の形態のように接続材113を用いる方が、開回路電圧が高く、高い発電出力が得られることが分かる。以上の結果から、本実施の形態の効果を証明できた。
なお、本実施の形態では、酸化剤ガスが流入する流路に露出したシール材115の部分を金属箔116で覆うようにしている。これにより、酸化剤ガスがシール材115と接触することを防止することができ、シール材115中のアルカリ金属や銀が空気極101の特性を劣化させることを抑止できるが、本発明において金属箔116を設けることは必須の構成要件ではない。すなわち、セルホルダ114の上に直接、絶縁体117を載せるようにしてもよい。
本発明は、固体酸化物形燃料電池に適用することができる。
100…燃料極、101…空気極、102…電解質、103…集電層、104…燃料極側セパレータ、105…空気極側セパレータ、106,109…マニホ−ルド,108,112…ガス流路、111…突起部、113…接続材、114…セルホルダ、115…シール材、116…金属箔、117…絶縁体、121…集電体、1040…スタックベース、1041…燃料供給板、1050…第1の空気極側セパレータ、1051…第2の空気極側セパレータ、1060,1090,1100,1101,1111,1140,1160,1170…貫通穴、1110…凹部。

Claims (7)

  1. 平板型の固体酸化物形燃料電池セルと、
    このセルの燃料極側の面に積層され、前記セルの燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備えた燃料極側セパレータと、
    前記セルの空気極側の面に積層され、前記セルの空気極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路を備えた空気極側セパレータと、
    前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータとの間に配置され、中央部に前記セルを収納するセルホルダと、
    前記セルホルダと前記空気極側セパレータとの間に配置される絶縁体とを備え、
    前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体の各々に形成された貫通穴の連結によって、前記燃料ガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホ−ルドと、燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホ−ルドと、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給マニホ−ルドと、酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドとのうち少なくとも1つが形成され、
    前記空気極側セパレータは、空気極側の面に内部が空洞の突起部が形成され、
    前記突起部の空気極側の先端には、前記空洞と連通する貫通穴が形成され、
    前記突起部の高さは、前記燃料極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体と前記空気極側セパレータとを積層したときに、前記突起部の先端と前記空気極との間に空隙が形成されるように設定され、
    前記突起部の空洞内に充填され前記突起部の貫通穴から外に出た導電性の微細粉末からなる接続材によって、前記空気極側セパレータと前記空気極とが電気的に接続されることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  2. 請求項1記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記空気極側セパレータは、
    板状の第1の空気極側セパレータと、
    この第1の空気極側セパレータの上に搭載される板状の第2の空気極側セパレータとから構成され、
    前記第1の空気極側セパレータは、
    空気極側の面に形成された前記突起部と、
    前記空気極と反対側の面から前記突起部の位置に設けられた、前記空洞を形成する凹部と、
    前記突起部の空気極側の先端に形成され、前記空洞と連通する前記貫通穴とを有することを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  3. 請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記接続材は、LaSrxCo1-x3、LaNixFe1-x3、およびLaxSr1-xCoyFe1-y3(0≦x≦1、0≦y≦1)のうち少なくとも1つを含む化合物の微細粉末からなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  4. 請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記接続材は、Agの微細粉末からなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  5. 請求項1または2記載の固体酸化物形燃料電池において、
    前記接続材は、Agを含む合金の微細粉末からなることを特徴とする固体酸化物形燃料電池。
  6. 固体酸化物形燃料電池セルの燃料極に燃料ガスを供給する燃料ガス流路を備えた燃料極側セパレータの上に、平板型の前記セルを搭載するセル搭載工程と、
    前記セルが搭載される前記燃料極側セパレータの面上に、中央部に前記セルを収納する貫通穴が形成されたセルホルダを搭載するセルホルダ搭載工程と、
    前記セルホルダの上に、中央部に前記セルを収納する貫通穴が形成された絶縁体を搭載する絶縁体搭載工程と、
    前記絶縁体の上に、前記セルの空気極に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス流路を備えた空気極側セパレータを搭載する空気極側セパレータ搭載工程とを備え、
    前記燃料極側セパレータと前記空気極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体の各々に形成された貫通穴の連結によって、前記燃料ガス流路に燃料ガスを供給する燃料ガス供給マニホ−ルドと、燃料ガスを排出する燃料ガス排出マニホ−ルドと、前記酸化剤ガス流路に酸化剤ガスを供給する酸化剤ガス供給マニホ−ルドと、酸化剤ガスを排出する酸化剤ガス排出マニホールドとのうち少なくとも1つが形成され、
    前記空気極側セパレータは、空気極側の面に内部が空洞の突起部が形成され、
    前記突起部の空気極側の先端には、前記空洞と連通する貫通穴が形成され、
    前記突起部の高さは、前記燃料極側セパレータと前記セルホルダと前記絶縁体と前記空気極側セパレータとを積層したときに、前記突起部の先端と前記空気極との間に空隙が形成されるように設定され、
    前記空気極側セパレータ搭載工程は、前記突起部の空洞内に導電性の微細粉末からなる接続材を充填する工程を含み、
    前記突起部の空洞内に充填され前記突起部の貫通穴から外に出た前記接続材によって、前記空気極側セパレータと前記空気極とが電気的に接続されることを特徴とする固体酸化物形燃料電池の製造方法。
  7. 請求項6記載の固体酸化物形燃料電池の製造方法において、
    前記空気極側セパレータは、
    板状の第1の空気極側セパレータと、
    この第1の空気極側セパレータの上に搭載される板状の第2の空気極側セパレータとから構成され、
    前記第1の空気極側セパレータは、
    空気極側の面に形成された前記突起部と、
    前記空気極と反対側の面から前記突起部の位置に設けられた、前記空洞を形成する凹部と、
    前記突起部の空気極側の先端に形成され、前記空洞と連通する前記貫通穴とを有し、
    前記空気極側セパレータ搭載工程は、
    前記絶縁体の上に前記第1の空気極側セパレータを搭載する工程と、
    前記空気極と反対側の面から前記空洞内に前記接続材を充填する工程と、
    前記第1の空気極側セパレータの上に前記第2の空気極側セパレータを搭載する工程とを含むことを特徴とする固体酸化物形燃料電池の製造方法。
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