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JP2013542210A - キナゾリン錯体、ならびにキナゾリン錯体の調製方法 - Google Patents

キナゾリン錯体、ならびにキナゾリン錯体の調製方法 Download PDF

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Abstract

【課題】分子標的指向性を有し、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤として作用することができるキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体、ならびにそれらの調製方法を提供する。
【解決手段】一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体、およびプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、ならびにそれらの調製方法を提供する。この場合、一般式(1)中のRおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じであるか異なり、0から5の整数である。プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、貴金属を含有する配位化合物と、該配位化合物中の貴金属と配位結合し得る前記キナゾリン誘導体配位子によって構成される。
【化1】
Figure 2013542210

【選択図】図1

Description

本発明は、腫瘍細胞増殖を阻害するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体、ならびにそれらの調製方法に関する。
臨床使用されている抗腫瘍化学薬剤は、細胞傷害性薬剤と分子標的薬という2つの主要カテゴリーを含む。細胞傷害性抗腫瘍薬(例えばシスプラチンなど)は、すべて非特異的であり、異常増殖している腫瘍細胞を阻害し破壊するが、急速に増殖する他の正常細胞に対する阻害および致死効果ももたらす。このことから生ずる副作用はもちろん、薬剤に対する腫瘍細胞の先天的、または後天的薬剤耐性も細胞傷害性化学療法薬の臨床応用を制限する妨げになっている。
この10年間で腫瘍細胞の特異的増殖、分化およびアポトーシス機序に対する高感度分子標的療法薬が急速に開発された。しかし、腫瘍細胞において高度に発現されるプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有する多くの小分子化合物は、不良な水溶性または重度の毒性副作用はもちろん、薬剤耐性も生じやすいため、臨床使用することができない。
本発明の目的は、分子標的指向性を有し、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤として作用することができるキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体、ならびにそれらの調製方法を提供することである。前記キナゾリン誘導体の構造は、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤の水溶性を改善するため、ならびに細胞傷害性薬剤の毒性副作用を低減させるために、細胞傷害性金属抗腫瘍性化合物と配位結合し得る潜在的金属配位部位を含有している。例えばキナゾリン誘導体などのようなプロテインキナーゼ阻害剤タイプは、ルテニウム、白金、および他の金属と配位結合してキナゾリン錯体を生成したとき、良好なキナーゼ阻害効果を及ぼすばかりでなく腫瘍細胞増殖の良好な阻害も呈する。その上、追加の上皮成長因子(EGF)の存在下で、大部分の化合物が上皮成長因子受容体(EGFR)を過発現する腫瘍細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)に対してさらに良好な阻害活性を示した。これは、EGFR(プロテインチロシンキナーゼ)がキナゾリン誘導体の1つの標的であること、および本発明のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が腫瘍細胞増殖を阻害することを示している。
本発明は、キナゾリン誘導体を提供し、この誘導体は、一般式(1)によって表される分子構造を有する。
Figure 2013542210
一般式(1)中、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である。
また、本発明は、前記キナゾリン誘導体の調製方法を提供するもので、この方法は、第一反応体Aを提供する工程を含む(該第一反応体Aは、式(a)によって示される化合物であり、式中のR100およびR101は、同じであるか異なり、独立して水素またはメチル基から選択され、および少なくとも一方は水素である)。この方法は、式(a)中のR100位の水素もしくはメチル基を、式(Q1)によって示される基で置換する工程、および/または式(a)中のR101位の水素もしくはメチル基を、式(Q2)によって表される基で置換する工程を含む(RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である)。
Figure 2013542210
また、本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体を提供するもので、このキナゾリン錯体は、貴金属を含有する配位化合物と、該配位化合物中の貴金属で置換できる配位子によって構成され、前記配位子は、本発明が提供するキナゾリン誘導体である。
また、本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法を提供するもので、この方法は、貴金属を含有する化合物に配位子を配位結合させる工程を含み、前記配位子は、本発明方法によって調製されるキナゾリン誘導体である。本発明のキナゾリン誘導体は、それらの構造内に潜在的金属配位部位を含有するチロシンプロテインキナーゼ阻害剤イレッサ誘導体として分類され、細胞傷害性金属配位錯体(例えば、ルテニウム、シスプラチンなどの有機金属錯体)中の1つ以上の配位子を置換することができる。また、本発明のキナゾリン誘導体は、前記細胞傷害性金属ルテニウム(II、III)および/または白金と共に、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体を構成することができるので、高い活性を有するが不良な水溶性のため分子標的薬として使用することができない多数のプロテインキナーゼ阻害剤が再び候補化合物となり得る。さらに、1つ以上の分子標的指向性薬剤単位の導入により細胞傷害性金属抗癌剤の使用用量および頻度が低減されるので、単一標的指向型細胞傷害性薬剤の毒性副作用を低減させる目的が果たされる。その上、「単一分子多標的」作用機序の導入は、腫瘍細胞が薬剤に対する耐性を発現する可能性を低下させるのに役立つであろう。
さらにまた、2種のin vitro分析方法を用いて、本発明が提供するキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体のプロテインチロシンキナーゼ活性に対する阻害を調査し、そして、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)による結果は、本発明が提供するキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が、EGFRのリン酸化に対して良好な阻害活性を呈することを証明した。
一方、腫瘍細胞の増殖に対する効果についての実験結果は、本発明が提供するチロシンプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が、ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞PC−3、ケラチノサイトColo−16、ヒト非小細胞肺癌細胞系A549などをはじめとする様々な腫瘍細胞の増殖に対して良好な阻害効果を呈することを証明した。さらに、追加のEGFの存在下で、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤として本発明が提供するキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体は、上皮成長因子受容体(EGFR)が過発現する腫瘍細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)の増殖に対してより高い阻害活性を呈した。
化合物番号JLY2009のX線回折結晶構造、及び対応する一般式を説明する説明図。 ELISA条件下で測定してIC50=4nMを示す基準化合物番号LQ1001のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=60.2nMを示す化合物番号JLY1002のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=7.5nMを示す化合物番号JLY2007のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=4.6nMを示す化合物番号ZW1001のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=81nMを示す化合物番号ZW2001のグラフ。 腫瘍細胞の増殖を阻害するMCF−7/S+EGFの試験条件下で測定してIC50=24.48μMを示す化合物番号JLY2007のグラフ。 腫瘍細胞の増殖を阻害するMCF−7/S+EGFの試験条件下で測定してIC50=33.87μMを示す化合物番号ZW2004のグラフ。
本発明に従って、キナゾリン誘導体を提供するが、この誘導体は、一般式(1)によって表される分子構造を有する。
Figure 2013542210
一般式(1)中、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である。
この場合、Rおよび/またはR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基である。例えば、Rおよび/またはR’中の前記原子は、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子からの1つ以上のものとすることができる。好ましくは、Rおよび/またはR’中の前記原子は、酸素原子および/または窒素原子であり、前記酸素原子は、ヒドロキシル中の酸素原子であり、および前記窒素原子は、アミン基からの窒素原子、または芳香族複素環からの窒素原子とすることができる。具体的には、前記アミン基は、脂肪族アミンであり、前記芳香族複素環は、イミダゾール環、ピリジン環、2,2’−ビピリジン環、フェナントロリン環、および8−ヒドロキシキノリン環から選択することができる。Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る原子の数は、配位結合要件に従って適宜選択することができるが、通常は1〜3である。
本発明によると、前記貴金属は、多くの場合、ルテニウムおよび/または白金ならびにこれらに類することができる。
本発明によると、式(1)中の配位機能を有する前記RおよびR’は、金属、特に細胞傷害性金属ルテニウムを有する配位錯体を構成することができる様々な基とすることができる。
好ましくは、本発明の1実施形態によると、mは0であり、R’は水素であり、及び配位機能を有する前記基Rは、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、アミノアルキルイミノ、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノから選択されるいずれか1つであり、前記イミノまたは第三級アミノ基中の窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合している。すなわち、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのイミノからの窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合するために用いられ、前記環上の窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうちの少なくとも1つは貴金属と配位結合でき、アミノアルキルイミノのイミノの窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合するために用いられ、アミノ上の窒素もイミノ上の窒素も貴金属と配位結合でき、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基の該第三級アミノ基上の窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合しており、ならびに該イミダゾール型5員複素環構造上の他の窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうちの少なくとも1個は、貴金属と配位結合することができる。
具体的には、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノは、一般式(2)〜(7)のいずれか1つによって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、上述の式(5)〜(7)中の各nは、0から3の整数とすることができる。好ましくは、前記縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノは、一般式(2)および(16)のいずれか一方によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
前記アミノアルキルイミノは、一般式(8)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、式(8)中のdは、2から5の整数であり、R、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択される。さらに好ましくは、前記アミノアルキルイミノは、一般式(17)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記基は、一般式(9)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、式(9)中のR、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択される。好ましくは、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記基は、一般式(18)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
前記6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノは、一般式(10)〜(14)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、一般式(10)中のR、R、R、R10およびR11は、独立して、水素原子、イミノおよびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つであり、ならびにR、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つは、イミノであり、式(11)〜(14)中の各tは、0から3の整数である。好ましくは、前記6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノは、下記の一般式(19)〜(20)のいずれか一方によって表すことができる。
Figure 2013542210
この場合、一般式(19)中のアミノは、下記の一般式のようにピリジン窒素に対してパラ、メタまたはオルト位のいずれに位置してもよい。
Figure 2013542210
本発明によると、キナゾリン誘導体の前記調製方法は、式(a)によって表される第一反応体Aを提供する工程を含み(式中、R100およびR101は、同じであるか異なり、独立して水素原子またはメチル基から選択され、およびこれらの少なくとも一方は水素である)、前記方法は、式(a)中のR100位の水素原子もしくはメチル基を、式(Q1)によって示される基で置換する工程、および/または式(a)中のR101位の水素もしくはメチル基を、式(Q2)によって表される基で置換する工程を含む(RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じであるか異なり、0から5の整数である)。
Figure 2013542210
この場合、Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子は、上記で定義したものと同じものである。
mが0であり、R’が水素原子であり、およびRが配位機能を有する基であるとき、本発明が提供するプロテインチロシンキナーゼの調製方法によると、手段(I)において、前記第一の有機アミンは、アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミン、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する化合物から成る群より選択されるいずれか1つであり、手段(II)において、前記第二の有機アミンは、縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミン、および6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンから成る群より選択されるいずれか1つである。
好ましくは、前記縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミンは、一般式(21)〜(26)によって表され、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記化合物は、一般式(27)によって表され、6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンは、一般式(28)〜(32)によって表され、および前記アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミンは、式(33)によって表される。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
この場合、一般式(24)〜(26)中のrは、それぞれ0から3の整数であり、式(27)中のR、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択されるいずれか1つとすることができ、一般式(28)中のR、R、R、R10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、イミノおよびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つとすることができ、ならびにR、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つの基は、アミン基であり、一般式(29)〜(32)中のtは、それぞれ、0から3の整数とすることができ、ならびに一般式(33)中のdは、2から5の整数とすることができ、R、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群よりそれぞれ独立して選択することができる。
好ましくは、前記第一の有機アミンは、式(34)から(35)で示される任意の化合物であり、前記第二の有機アミンは、式(21)、(37)から(39)で示される任意の化合物である。
Figure 2013542210
すなわち、第一の有機アミン中の式(33)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(34)で示されるような化合物であり、第一の有機アミン中の式(27)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(35)で示されるような化合物であり、第二の有機アミン中の式(24)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(37)で示されるような化合物であり、第二の有機アミンの中の式(28)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(38)で示されるような化合物であり、第二の有機アミン中の式(29)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(39)で示されるような化合物である。
本発明が提供する方法によると、前記第一の有機アミンと第二の有機アミンは両方とも市販されているが、様々な慣用的調製方法に従って得ることもできる。
本発明が提供する方法によると、R100は水素であり、R101はメチルであり、式(a)中の水素を式(Q1)で示す基で置換する方法には、手段(I)および手段(II)がある。
本発明によると、手段(I)は、以下の工程を含む。
(1)第一の有機溶媒の存在下で第一反応体Aをジハロアルカンと接触させ、反応させて、中間生成物Bを生成する工程(前記ジハロアルカンは、下の式(k)によって表され、前記中間生成物Bは、下の式(b)によって表され、式中のX、X、Xはすべてハロゲン原子を表す)。
Figure 2013542210
(2)第二の有機溶媒の存在下および縮合反応条件下で、工程(1)で得た中間生成物Bを、貴金属と配位結合し得る原子を含有する第一の有機アミンと共に加熱して還流させる工程。前記縮合反応条件により、中間生成物B中の6−ハロアルコキシのハロゲン原子の、前記第一の有機アミンとの縮合反応が可能になる。
手段(I)の工程(1)において、第一反応体Aをジハロアルカンと接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含むことができ、前記反応温度を広い温度範囲内で選択することができ、好ましくは、前記反応温度は50〜100℃、さらに好ましくは70〜90℃とすることができる。より長い反応時間は、反応体の転化速度または反応生成物の収率の改善に有益であるが、反応時間が長すぎると、反応体の転化速度または反応体の収率のさらなる改善は明確でない。したがって、一般に、反応時間は1〜10時間、さらに好ましくは2〜6時間とすることができる。
ジハロアルカンに対する前記第一反応体Aのモル比は、1:(3〜8)、好ましくは1:(3〜4.5)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(1)における第一反応体Aとジハロアルカン間の接触および反応を好ましくは酸結合剤の存在下で行う。使用する前記酸結合剤の量は、正の方向へ第一反応体Aとジハロアルカン間の反応をさらに促進できるなら広範囲で変動してよく、好ましくは、第一反応体Aに対する前記酸結合剤のモル比は(3〜8):1である。
前記ハロゲン化アルキルは、ジハロエタン、ジハロプロパン、ジハロブタン、およびジハロペンタンから成る群より選択される1以上のものとすることができ、具体的には、前記ハロゲン化アルキルは、ジブロモメタン、ジブロモプロパン、ジブロモブタン、およびジブロモペンタンから成る群より選択される1つ以上のもとすることができる。
工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Bを第一の有機アミンと共に加熱して還流させる条件は、加熱還流温度および時間を含むことができる。前記温度は、通常50〜95℃であり、前記時間は、通常1〜10時間、好ましくは2〜6時間の範囲である。
第一の有機アミンに対する前記中間生成物Bのモル比は、1:(1〜10)、好ましくは1:(1〜8)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(2)における中間生成物Bおよび第一の有機アミンの加熱還流を好ましくは酸結合剤の存在下で行い、使用する前記酸結合剤の量は、正の方向に向けて中間生成物Bおよび第一の有機アミンの加熱還流をさらに促進できるのであれば広範囲で変動してよく、好ましくは、第一の有機アミンに対する前記酸結合剤のモル比は(3〜8):1である。
前記縮合反応条件については、該条件により中間生成物B中の6−ハロアルコキシのハロゲン原子に対し、配位機能を有する基を含有する化合物中のアミノまたはイミノとの縮合反応が可能になるのであれば、いかなる条件であってもよい。
前記第一の有機アミンが一般式(33)によって、特に一般式(34)によって表される化合物であるとき、加熱還流条件下にあるならば、前記中間生成物との縮合反応は確実に行われる。前記第一の有機アミンが、一般式(27)によって、特に一般式(35)によって表される化合物であるとき、前記縮合反応条件は、反応をさらに促進するために触媒の存在を含むことができる。前記触媒は、様々なアルカリおよび相間移動触媒でよく、例えば、KIおよび(CNBrをはじめとする1つ以上の触媒とすることができる。
前記第一の有機溶媒および第二の有機溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)およびアセトニトリルから成る群より独立して選択される1つ以上のものとすることができる。第一反応体とジハロアルカンとの総量1000mgに対して、前記第一の有機溶媒の使用量は、4〜20mLとすることができる。中間生成物と第二反応体との総量1000mgに対して、前記第二の有機溶媒の使用量は、10〜60mLとすることができる。
前記酸結合剤のタイプは、当業者に周知の様々な慣用的酸結合剤であってよく、例えば、前記酸結合剤は、KCO、CsCO、NaOH、およびトリエチルアミンから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
本発明によると、手段(II)は、次の工程を含む。
(1)第一の有機溶媒の存在下で、第一反応体Aをハロゲン化カルボン酸エステルと接触させ、反応させて、中間生成物Cを生成する工程(前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、下記の一般式(l)によって表され、前記中間生成物Cは、下記の式(c)によって表され、式中のXはハロゲン原子を表す)。
Figure 2013542210
(2)アルカリによる触媒作用のもとで、工程(1)で得た前記中間生成物Cを加水分解して、下記の式(d)で示されるような中間体Dを取得し、この中間生成物Dにハロゲン化反応を受けさせて、下の式(e)で示されるような中間生成物Eを取得し、前記中間生成物Eと、配位機能を有する基を含有する化合物である第二の有機アミンとを、中間生成物E中のハロゲン化6−アルコキシアシル中のハロゲン原子を該第二の有機アミンと縮合反応させる条件下で接触させ、反応させて、下記の式(f)で示されるような縮合生成物Fを得る工程。
Figure 2013542210
(3)工程(2)で得た縮合生成物F中の6−アルコキシアミドのカルボニル基をアルキレン基に還元する工程。
本発明が提供する方法によると、手段(II)の工程(1)において、第一反応体Aをハロゲン化カルボン酸エステルと接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含むことができる。前記反応温度については、広い温度範囲からそれを選択することができ、好ましくは、反応温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃とすることができる。より長い反応時間は、反応体の転化速度または反応生成物の収率の改善に有益であるが、反応時間が長すぎる場合、反応体の転化速度または反応体の収率のさらなる改善は明確でない。したがって、一般に、反応時間は0.3〜5時間、さらに好ましくは0.5〜4時間とすることができる。
ハロゲン化カルボン酸エステルに対する前記第一反応体のモル比は、1:(1〜1.5)、好ましくは1:(1〜1.1)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(1)における前記第一反応体とハロゲン化カルボン酸エステル間の接触および反応を、好ましくは、酸結合剤の存在下で行う。前記酸結合剤の使用量は、正の方向へ第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステル間の反応をさらに促進できるなら広範囲で変動してよく、好ましくは、第一反応体Aに対する前記酸結合剤のモル比は(2〜5):1である。
本発明によると、前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、ハロゲン化酢酸エチル、ハロゲン化酢酸メチル、およびハロゲン化ピルビン酸エチルから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。具体的には、前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、臭化酢酸エチル、臭化酢酸メチル、および臭化ピルビン酸エチルから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
前記第一反応体とハロゲン化カルボン酸エステルとの総量1000mgに対して、前記第一有機溶媒の使用量は、通常10〜20mLである。
アルカリにより触媒される工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Cの加水分解条件は、エステルを酸に加水分解する際に用いられる慣用的条件とすることができる。例えば、加水分解温度は、20〜60℃、好ましくは25〜40℃とすることができ、加水分解時間は、1〜15時間、好ましくは2〜6時間とすることができる。前記アルカリは、一般に、NaOH、LiOHおよびKOHから成る群より選択される1つ以上のものとすることができ、前記アルカリの使用量は、一般に、中間生成物Cのモル量の3〜5倍とすることができる。通常、加水分解反応は、混合溶媒、例えば水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶液の存在下で行われる。前記反応体の総量1000mgに対して、前記混合溶剤の総量は、60〜150mLである。また、前記混合溶媒の容量比は、1:(1〜2):(2〜4)とすることができる。
工程(2)における中間生成物Dのハロゲン化反応のための方法は、中間生成物Dを塩化チオニルと接触させ、反応させる工程を含み、前記接触および反応条件は、一般に、反応温度が25〜75℃であること、反応時間が1〜5時間であること、および塩化チオニルの使用量が中間生成物D(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−アルコキシカルボン酸−7−メトキシキナゾリン)のモル量の5〜15倍であることを含むことができる。加水分解物の溶解を助長するために、前記反応を好ましくは第一の有機溶媒の存在下で行い、この溶媒の量は、その加水分解物の溶解状態に応じて決めることができる。さらに好ましくは、中間生成物Dをハロゲン化する工程では、正の方向への反応をさらに促進するために、該反応もまた酸結合剤、好ましくはピリジンの存在下で行い、ピリジンの使用量は1〜3滴(約0.5〜2mmol)でよい。
中間生成物Dと塩化チオニルの接触および反応によって得られる中間生成物Eと第二の有機アミンとの接触および反応は、好ましくは第三の有機溶媒の存在下で行い、接触反応条件は、反応温度が3〜30℃とすることができ、反応時間が2〜8時間とすることができ、および前記中間生成物Eと第二の有機アミンのモル比が1:(1〜2)、好ましくは1:(1.1〜1.5)とすることができる。前記第三の有機溶媒は、塩化メチレン(CHCl)および/またはクロロホルムから選択することができる。中間体Eと第二の有機アミンとの総量1000mgに対して、前記第三の有機溶媒の使用量は、30〜60mLである。
工程(3)において、工程(2)で得た縮合生成物Fの6−アルコキシアミド中のカルボニル基を第四の有機溶媒の存在下で還元する方法は、水素化ホウ素ナトリウムを該縮合生成物Fと共に加熱して還流させることを含み、還流の条件は、典型的には、40〜60℃の温度および6〜20時間の時間を含み、水素化ホウ素ナトリウムの使用量は、縮合生成物Fのモル量の2〜4倍とすることができる。前記第四の有機溶媒は、THFおよび/またはジオキサンから選択することができる。また、水素化ホウ素ナトリウムとFの縮合生成物との総量1000mgに対して、第四の有機溶媒の量は50〜80mLである。加えて、前記還元反応を好ましくは酸性環境で行う。例えば、反応の進行を促進するために、トリフルオロ酢酸(TFA)を不活性雰囲気下で反応系に添加する(トリフルオロ酢酸の使用量は、1〜3滴(約0.5〜2mmol)でよい)。前記不活性雰囲気は、反応体または反応生成物と反応することのない任意の不活性雰囲気、例えば、窒素および周期表の0族気体のうちの少なくとも1つとすることができる。また、前記不活性雰囲気は、流動雰囲気であってもよいし、静止雰囲気であってもよい。
本発明が提供する方法によると、正の方向への反応をさらに促進するために、第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステル間の接触および反応、ならびに中間生成物Eと第二の有機アミン間の接触および反応を、好ましくは酸結合剤の存在下で行い、第一反応体Aに対する該酸結合剤のモル比は、(2〜5):1であり、中間生成物Eに対する該酸結合剤のモル比は(2〜5):1である。前記酸結合剤のタイプは上記のとおりである。
本発明が提供する方法によると、R100が水素であり、R101がメチルであるとき、式(a)のR100位の水素を式(Q1)によって示される基で置換し、および式(a)のR101位のメチルを式(Q2)によって示される基で置換する方法は、以下の工程を含む。
(1)不活性ガスの保護下で第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触させ、反応させて、下記の式(h)によって表される化合物である中間生成物Hを生成する工程。
Figure 2013542210
(2)第一の有機溶媒の存在下、工程(1)で得た中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触させ、反応させて、下記の式(i)によって表される化合物である中間生成物Iを取得し、その中間生成物Iがハロゲン化反応を受けて、下記の式(j)によって示される化合物である中間生成物Jを取得し、その中間生成物Jにアンモニアとの加アンモニア分解反応を受けさせる工程(式中のXおよびXはハロゲン原子である)。
Figure 2013542210
この場合、工程(1)において第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含み、反応温度は150〜185℃とすることができ、反応時間は2〜5時間とすることができる。
前記不活性雰囲気は、反応体または生成物と反応しない不活性雰囲気であればよく、例えば、窒素および周期表の0族気体のうちの少なくとも1つとすることができ、ならびに前記不活性雰囲気は、流動雰囲気であってもよいし、静止雰囲気であってもよい。
工程(1)において、溶融ピリジン塩酸塩に対する前記第一反応体Aのモル比は、1:(15〜25)とすることができる。
工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触および反応させる条件は、反応温度が40〜60℃であること、および反応時間が5〜15時間であることを含むことができる。ハロゲン化脂肪アルコールに対する前記中間生成物Hのモル比は、1:(3〜8)とすることができる。前記ハロゲン化脂肪アルコールの炭素原子数は1〜5でよく、例えば、前記ハロゲン化脂肪アルコールは、2−ハロゲン化エタノール、3−ハロゲン化プロパノールおよび4−ハロゲン化ブタノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができ、具体的には、2−ブロモエタノール、3−ブロモプロパノールおよび4−ブロモブタノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
工程(2)において、中間生成物Iにハロゲン化反応を受けさせる方法は、第五の有機溶媒の存在下での中間体Dと三ハロゲン化リンの接触および反応を含むことができる。接触反応条件は反応温度および時間を含み、該反応温度は90〜110℃とすることができ、該反応時間は1〜10時間とすることができる。三ハロゲン化リンに対する中間体Dのモル比は、1:(1.2〜2.5)とすることができる。
前記第五の有機溶媒は、クロロベンゼン、ピリジンおよびN,N−ジメチルホルムアミドから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。中間生成物Dと三ハロゲン化リンとの総量1000mgに対して、前記第五の有機溶媒の量は、20〜80mLとすることができる。
正の方向への反応をさらに促進するために、中間生成物Iが受けるハロゲン化反応を酸結合剤、好ましくはピリジンの存在下で行う。また、使用する前記酸結合剤のモル量は、中間生成物Iの3〜8倍である。
工程(2)において、中間生成物Jとアンモニア間の加アンモニア分解を行う方法は、中間生成物Jを第六の有機溶媒の存在下でアンモニアと接触させ、反応させることを含み、アンモニアに対する中間生成物Jのモル比は、1:(10〜30)とすることができる。
中間体Jをアンモニアと接触させ、反応させて加アンモニア分解を行う条件は、典型的には反応温度および反応時間を含み、該反応温度は25〜50℃とするこができ、および該反応時間は5〜15時間とすることができる。
前記第六の有機溶媒は、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。また、中間体Jの量1000mgに対して、使用する前記第六の有機溶媒の量は、20〜50mLとすることができる。
最終生成物の純度を改善するために、前記方法は、また前記中間生成物を分離、および精製するための分離および精製工程を含み、前記分離および精製方法は、当該技術分野における慣用的分離および精製方法を用いることができ、例えば、前記分離方法としては、濾過、遠心分離、抽出などが挙げられ、前記精製方法としては、カラムクロマトグラフィー分離、再結晶などが挙げられる。それらの具体的な操作条件および方法はすべての当業者に周知であるので、ここでは割愛する。
有機合成プロセスにおいて、溶媒の除去、洗浄および乾燥方法などの慣用的操作の中にはすべて慣用的操作方法を用いて行われ得るものもあり、例えば、溶媒除去方法は、真空蒸留法とすることができる。洗浄方法は、水、イソプロパノール、ジエチルエーテルなどで行って、多少の未反応原料を除去することができる。乾燥方法および条件は当業者に周知であり、例えば、前記乾燥温度は40〜80℃、好ましくは50〜60℃とすることができ、乾燥所要時間は、2〜12時間、好ましくは5〜8時間とすることができる。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、貴金属を含有する配位化合物と、該配位化合物中の貴金属と配位できる配位子によって構成され、前記配位子は、本発明が提供する前記キナゾリン誘導体である。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、下記の4つの一般式によってそれぞれ表すことができる、すなわち、本発明の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、AG(X’Y’)Zによって表される。
X’Y’は、請求項1に記載の一般式(1)によって示されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(5)〜(7)のいずれか1つによって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノであり、前記イミノの窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合しており、前記縮合複素環上の窒素およびヒドロキシル基中の酸素はGと配位結合しており、ならびに好ましくは、Rは、請求項9に記載の式(16)によって示される構造である)。
Zは、ハロゲン、−SCN、−N、および−SCNから成る群より選択される基でよく、Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから選択されるいずれか1つでよく、Bは、Cl、PF またはBF であり、ならびにGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、X’Y’、すなわち、式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体を一般式[AG(XY)Z]によって表すこともできる。
XYは、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(2)〜(4)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、および一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、ならびに一般式(11)〜(14)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、ならびに前記イミノ上の窒素は、一般式(1)中に6−酸素が存在するアルキル鎖のその6−酸素に結合している。この場合、前記縮合複素環中のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができ、または前記アミノアルキルイミノ上のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができ、または前記6員芳香族複素環上のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができる。好ましくは、Rは、請求項9に記載の式(2)、式(17)または式(20)によって表される構造である。
あるいは、RおよびR’は、−NHであり、nは1から3の整数であり、およびmは1から3の整数であり、この場合、RおよびR’上の窒素はGと配位結合することができる)。
Zは、ハロゲン、−SCN、−Nおよび−SCNから成る群より選択される基とすることができる。
Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群から選択されるものとすることができ、Bは、Cl、PF またはBF であり、ならびにGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、XY、すなわち、式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体を一般式[AG(X1Y1)Z1]によって表すこともできる。
X1Y1は、炭素原子数1〜5のアルキルジアミン基であり、Z1は、請求項1に記載の式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基ならびに一般式(10)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、前記イミノまたは第三級アミノ基上の窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合している。この場合、前記イミダゾール型5員複素環構造上のすべての窒素(第三級アミノ基上のものを除く)はGと配位結合することができ、または前記6員複素環上の窒素原子はGと配位結合することができ、好ましくは、Rは、請求項9に記載の式(18)または式(19)によって表される構造である)。X1Y1は、1〜2個の炭素原子を含有するアルキルジアミン基であり、Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群より選択され、Bは、Cl、PF またはBF であり、およびGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、Z1、すなわち、式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、G(M)Wによって表される。
Mは、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基であり(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(2)〜(7)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、一般式(10)〜(14)のいずれか1つによって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである)、Wは、ハロゲンおよびDMSOから選択される少なくとも1つであり、ならびにGは、ルテニウムである。
好ましくは、Rは、請求項9に記載の式(17)または(18)によって表される構造であり、Wは、ハロゲンおよびDMSOである。
前記縮合複素環上の窒素およびヒドロキシル基上の酸素は、Gと配位結合しており、または前記縮合複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは、アミノアルキルイミノ上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは前記6員芳香族複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合することができ、あるいは前記RおよびR’上の窒素は、Gと配位結合しており、あるいは前記イミダゾール型5員複素環構造上の窒素原子(第三級アミノ基上のものを除く)は、Gと配位結合することができ、あるいは前記6員複素環上の窒素原子は、Gと配位結合している。
具体的には、M、すなわち、一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、既に上に詳細に列挙されており、したがってそれをここでは繰り返し論じない。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体の合成経路は、一般に2つのカテゴリーに分けられる。
I.有機金属ルテニウム系配位錯体シリーズの調製:有機金属ルテニウム系配位錯体は、一般式ARu(X’Y’)Z、[ARu(XY)Z]、または[ARu(X1Y1)Z1](式中、Aは、ベンゼン、p−シメン、ビフェニル、ベンゾ−シクランおよび他の芳香族炭化水素から選択することができる)によって表される。
状況(I):
(A)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体[(η−アレーン)RuClと、2個の配位原子を含有するX’Y’またはXYまたはX1Y1基のキレート形成性配位子(すなわち、好ましくは、エチレンジアミン、ビピリジン、8−ヒドロキシキノリン、フェナントロリンの構造を含有するイレッサ誘導体)との反応により調製を行う。式中のZはClであり、Bは、PF である。
Figure 2013542210
状況(II):
(B)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体[(η−アレーン)RuClを、2個の配位原子を含有するX1Y1基のキレート形成性配位子(X1Y1は、好ましくはエチレンジアミンである)と反応させ、次いで単一配位原子を含有するZ1基の単座配位子(すなわち、イミダゾール含む構造を含有するイレッサ誘導体)と反応させることによって、調製を行う。式中、B=PF
Figure 2013542210
II.一般式Ru(M)Wによって表される、NAMIAs Ru(II、III)配位錯体の調製;
Mは、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基、すなわち、上記で説明した2個の配位原子を含有する基X’Y’またはXYまたはX1Y1含むキレート形成性配位子(すなわち、好ましくは、エチレンジアミン、ビピリジン、8−ヒドロキシキノリン、フェナントロリンを含有する構造を含むイレッサ誘導体)、および単一配位原子を含有するZ1基の単座配位子(すなわち、ピリジン、イミダゾールおよびこれらに類するものを含む構造を含有するイレッサ誘導体)であり、Wは、ハロゲンおよびDMSOの少なくとも一方から選択される。
Figure 2013542210
本発明の特定の実施形態によると、一般式AG(X’Y’)Z、または[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法は、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子とをアルコールまたはアルコール水溶液中で接触させる工程を含み、それで前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムは、キレート形成性配位子中の2個の配位原子とキレートを形成させ、2個の配位原子を配位結合させることができる。
この場合、2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子に対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比は、1:1〜3とすることができ、および前記接触を20〜50℃の温度で0.5〜2時間行う。2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、前記アルコールまたはアルコール水溶液の使用量は30〜50mLである。前記アルコールは、好ましくはメタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはメタノールと水の混合溶液である。好ましくは、反応生成物混合物から反応生成物を分離する方法は、様々な慣用的方法であってよく、例えば、反応生成物混合物にNHPFを添加する工程を含む方法とすることができる。完全に溶解した後、その反応溶液を濃縮して反応生成物を沈殿させ、その後、それを濾過する。前記NHPFの使用量は、この工程(3)での塩化アレーンルテニウム二量体のモル量の6〜20倍とすることができる。
好ましくは、一般式AG(X’Y’)Z、または[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤の調製方法はまた、反応生成物中のハロゲン原子を、SCN、−N、−SCH、−SH、ピリジル、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているピリジル、イミダゾリル、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているイミダゾリルによって置換する工程を含み、前記反応生成物は、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子の間のキレート形成および配位結合から得られる。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子の間のキレート形成および配位結合から得られる反応生成物中のハロゲン原子を置換するために用いる方法は、様々な慣用的方法であってよく、好ましくは、その方法は、以下の工程を含む。第九の溶媒中で、前記反応生成物とAgPFまたはAgBFとを室温、例えば20〜50℃で、0.5〜2時間混合し(上記反応生成物のAgPFまたはAgBFに対するモル比は、典型的には1:0.95〜1.05である)、次いで濾過し、そしてその濾液を、アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つと混合する工程。
前記アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つについての使用量に関して、上述のアルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのアニオンによって、ハロゲンイオンを確実に沈殿および置換できるのであれば、特定の制限はない。一般に、前記アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つの、前記反応生成物に対するモル比は、(1〜5):1、好ましくは(1〜3):1である。
アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つ総量100mgに対して、使用する前記第九の有機溶媒の量は30〜50mLであり、前記第九の有機溶媒は、メタノールおよび/またはエタノールである。
本発明による、一般式AG(X’Y’)Z、および[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、キレート形成および配位結合のための2個の配位原子を含有する配位子については既に上で詳細に説明されており、ここではそれを論じないこととする。
本発明の特定の実施形態によると、一般式[AG(X1Y1)Z1]によって表されるプロテアーゼ阻害剤の調製方法は、以下の工程を含む。
(1)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとを、アルコールまたはアルコール水溶液中で、2個のA基を含有する該ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムをアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子とキレート形成および配位結合させる条件下で、接触させる工程。
(2)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子の間のキレート形成および配位結合から得た反応生成物中のハロゲンイオンを、単一配位原子を含有する単座配位子で置換する工程。
工程(1)において、炭素原子数1〜5のアルキルジアミンに対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比は、1:(1〜3)であり、接触温度は、20〜50℃とすることができ、接触時間は、0.5〜2時間とすることができる。2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとの総量100mgに対して、使用する前記アルコールまたはアルコール水溶液の量は30〜50mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくは、メタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはメタノールの水溶液である。
工程(2)において、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子の間のキレート形成および配位から得た反応生成物中のハロゲン原子を置換する方法は、様々な慣用的方法によって行うことができ、例えば、第九の有機溶媒中で前記反応生成物とAgPFまたはAgBFとを室温、例えば20〜50℃で、0.5〜2時間混合し(上記の反応生成物とAgPFまたはAgBFとのモル比は、一般に1:0.95〜1.05である)、次いで濾過し、そしてその濾液を、単一配位原子を有する単座配位子と混合する工程を含む方法とすることができる。単一配位原子を有する前記単座配位子の使用量に関して、上述の単一配位原子を有する単座配位子のうちの1つによってハロゲン原子を確実に沈殿および置換することができるのであれば、制限はない。一般に、前記反応生成物に対して、単一配位原子を有する前記単座配位子のモル比は、(1〜5):1、好ましくは(1〜3):1である。前記反応生成物と単一配位原子を有する単座配位子との総量100mgに対して、使用する前記第九の溶媒の量は30〜50mLとすることができる。前記第九の溶媒は、メタノールおよび/またはエタノールである。
本発明による、一般式[AG(X1Y1)Z1]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、配位結合のための単一配位原子を有する単座配位子は既に上で詳細に説明されており、ここではそれを論じないこととする。
本発明によると、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体は市販されているが、当業者に周知の方法に従って調製することもできる。例えば、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体の調製方法は、以下の工程を含むことができる。
(1)液体アンモニアと低級アルコールの混合物中で、芳香族炭化水素とアルカリ金属を混合して芳香族炭化水素二水素化物(dihydride aromatics)を得る工程。
(2)芳香族炭化水素二水素化物とハロゲン化ルテニウムを第七の有機溶媒中で接触させて、ハロゲン化アレーンルテニウム二量体を生成する工程。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体を調製するための方法の前記工程(1)において、芳香族炭化水素を脱酸素して芳香族炭化水素二水素化物にする前記反応は、当業者には周知であるバーチ(Birch)反応であり、反応条件および方法も当業者に周知である。例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム、カリウムまたはリチウムの反応体芳香族炭化水素に対するモル比は、(4〜8):1とすることができ、液体アンモニアと低級アルコールと反応体芳香族炭化水素のモル比は、(200〜300):(10〜15):1とすることができる。前記低級アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびブタノールから選択される1つ以上のものとすることができる。前記反応温度は、−78℃から−50℃とすることができ、前記反応時間は、1〜3時間とすることができる。
通常、バーチ反応実施後に得られる反応生成物は、芳香族炭化水素二水素化物と多少の未反応原料芳香族炭化水素との混合物である。たとえ溶媒および未反応原料の一部を真空蒸留により除去できたとしても、反応生成物の混合物から芳香族炭化水素二水素化物を完全に分離することは不可能である。したがって、実際には、反応生成物の混合物を後続の反応の原料として使用する。また、核磁気共鳴(NMR)分析により、芳香族炭化水素二水素化物の純度は一般に反応生成物混合物中60〜90重量%であることが立証されている。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体を調製するための方法の前記工程(1)において使用する、工程(1)から得た芳香族炭化水素二水素化物を含有する前記反応生成物混合物の量により、ハロゲン化ルテニウム(III)に対する該混合物中の芳香族炭化水素二水素化物のモル比が3〜5:1であることが可能になるべきである。前記接触工程の条件は、接触温度が60〜90℃であること、接触時間が1〜12時間であることを含むことができる。前記第七の有機溶媒は、エタノールおよび/またはメタノールから選択することができる。芳香族炭化水素二水素化物とハロゲン化ルテニウム(III)との総量100mgに対して、使用する前記第七の有機溶媒の量は30〜50mLとすることができる。そしてその後、濾過および洗浄を含む方法によってハロゲン化アレーンルテニウム二量体を分離することができる。
好ましくは、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中の前記A基は、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群より選択される。
本発明の特定の実施形態によると、一般式G(M)Wによって表されるプロテアーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法は、以下の工程を含む。
(1)第十の有機溶媒の存在下で、ハロゲン化ルテニウムと、塩酸水溶液とDMSOの混合物とを加熱して還流させて、またはハロゲン化ルテニウムとDMSOを加熱して還元させて、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物を得る工程。
(2)工程(1)で得たDMSOが配位結合しているルテニウム化合物と、単一または2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体配位子とを、アルコール中またはアルコール水溶液中またはアルコールの塩酸溶液中で接触させて、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物のルテニウムに、前記配位子中の単一または2個の配位原子を配位結合させる工程。
本発明によると、工程(1)における前記加熱および還流の温度は、70℃から200℃とすることができ、前記加熱および還流の所要時間は、3〜6時間とすることができる。塩酸水溶液中の塩化水素に対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比は、1:(40〜80)とすることができ、DMSOに対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比は、1:(40〜80)とすることができる。前記第十の溶媒は、慣用的有機溶媒であってよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールから選択される1つ以上のものとすることができる。ハロゲン化ルテニウムと塩酸水溶液とDMSOとの総量2000mgに対して、使用する前記第十の有機溶媒の量は30〜50mLとすることができる。
本発明によると、工程(2)において、2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子に対して、DMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比は、1:(1〜3)とすることができ、接触温度は、20〜50℃とすることができ、および接触時間は、0.5〜6時間とすることができる。DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、使用する前記アルコールまたはアルコール水溶液の量は3〜10mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくはエタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはエタノールの水溶液である。
あるいは、本発明によると、単一配位原子を含有する単座配位子に対して、工程(2)においてDMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比は、1:(1〜3)とすることができ、前記接触温度は、20〜50℃とすることができ、および接触時間は、0.5〜6時間とすることができる。DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と単一配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子との総量100mgに対して、前記アルコールまたはアルコールの塩酸溶液の量は8〜20mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくはエタノールである。
本発明による、一般式G(M)Wによって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、配位結合に使用される2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子、ならびに単一配位原子を含有する単座配位子は既に上で詳細に説明しており、したがってそれらをここでは論じない。
本発明の好ましい実施形態を上記で詳細に説明している。しかし、本発明は、上記で説明した実施形態の特定の詳細に限定されない。本発明の技術的概念の領域内で本発明の技術的スキームに様々な単純変形を施すことができ、これらの単純変形すべてが本発明の保護範囲に属する。
上記の特定の実施形態に記載の各具体的技術的特徴を、矛盾がない限り、任意の好適な様式で組み合わせることができることも重要である。一切の不要な重複を避けるため、様々な可能な組み合わせを本発明ではこれ以上論じないこととする。
加えて、本発明の概念に相反しない限り、本発明の様々な異なる実施形態を自由に組み合わせることができ、それらの組み合わせも本発明に開示する内容とみなすべきである。
本発明をさらに下記のとおり特定の実施形態によって詳細に説明することとする。
(実施例1)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
Figure 2013542210
(1)上記の反応スキーム中の2.0gの第一反応体A(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン(Nanjing Ange Pharmaceutical Co.,Ltd.から購入)および5.0gの酸結合剤無水炭酸カリウムを30mLのDMFに添加し、油浴の温度を87℃に制御ししながら15分間撹拌し、その後、2mLの1,2−ジブロモエタンを滴下する。その温度を維持して4.5時間反応を継続させる。反応の完了後、その混合物を室温に冷却し、吸引濾過し、濾液を回収し、撹拌しながら120mlの冷水にゆっくりと注入する。すると粘稠物質が沈殿し、それを酢酸エチル50mLによって3回抽出し、それらの抽出物を合わせ、30mLの水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=4:1)によって、生成物を分離して、中間生成物ZW1001−Mの0.5gの淡黄色粉末を得る。収率は17%である。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)、δ(ppm): 9.55(1H,s)、8.52(1H,s)、8.12(1H,dd,J=6.7Hz,J=2.4Hz)、7.85(1H,s)、7.78(1H,dd,J=8.6Hz,J=4.6Hz)、7.48(1H,t,J=J=9.0Hz)、7.24(1H,s)、4.50(2H,t,J=J=5.5Hz)、3.93(5H,m); ESI−MS:m/z 428.61、430.61([M])。
本実施例によって得た中間生成物、化合物番号ZW1001−MのIC50値は、ELISA試験条件下で18nMであると判定され、これはこの化合物が良好なキナーゼ阻害活性を有することを示す。
Figure 2013542210
(2)工程(1)で得た0.80gの中間生成物ZW1001−M(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−(2−ブロモ−エトキシ)−7−メトキシキナゾリン)および1mLの蒸留エチレンジアミン(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)を40mLのアセトニトリル中で3時間加熱して還流させる。この加熱および還流の温度は、80℃である。反応停止後、自然冷却により結晶を沈殿させる。得たものを吸引濾過し、濾過ケークをアセトニトリルで洗浄し、乾燥させて、0.6gの白色固体、番号ZW1001を得る。収率は67%である。
ESI−MS: m/z 406.9([M+H])。
図5は、ELISA試験条件下でIC50=4.6nMの化合物番号ZW1001のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼ阻害剤に対して良好な阻害活性を有することを示している。
Figure 2013542210
(3)工程(2)において調製した0.2gの生成物ZW1001を50ml丸底フラスコに入れ、溶解させるために12mLの無水メタノールを添加し、その後、0.2gの無水炭酸カリウムを添加する。その混合物を室温(25℃)で0.5時間撹拌し、不溶分を常圧下で濾過して除去し、濾液を回収する。0.12gのアレーンルテニウム二量体(p−シメンルテニウム二量体、東京化成工業株式会社から購入)を添加し、その後、撹拌しながら室温(25℃)で7時間、反応させる。反応の完了後、0.4gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、室温で0.5時間撹拌する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:20である)によって分離して赤色の油状物を得、そのカラムクロマトグラフィー生成物を薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:10である)によってさらに精製して0.10gの淡黄色粉末、番号ZW2001を得る。収率は35%である。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)、δ(ppm): H−NMR δ(ppm): 9.62(1H,s)、8.54(1H,s)、8.15(1H,d)、7.94(1H,s)、7.80(1H,m)、7.45(1H,m)、7.31(1H,s)、6.60(2H,m)、5.78(1H,m)、5.64(4H,m)、4.46(2H,d)、4.00(3H,s)、3.81(1H,m)、3.51(1H,m)、2.85(2H,m)、2.72(3H,m),2.32(1H,s)、2.23(3H,s)、2.02(1H,s)、1.98(3H,m);
ESI−MS:676.1(M)、640.1(M−Cl)
図6は、ELISA試験条件下でIC50=81nMの化合物番号ZW2001のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼ阻害剤に対して良好な阻害活性を有することを示している。
(実施例2〜6)
これらの実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
実施例2および実施例3における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例1の方法に従って調製される。工程(3)において、実施例1の工程(3)で使用したp−シメンルテニウム二量体の代わりに0.1gのベンゼンルテニウム二量体(東京化成工業株式会社から購入)および0.15gのビフェニルルテニウム二量体をそれぞれ使用して、下記の構造を有するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、番号ZW2002およびZW2003を得る。
この場合、前記ルテニウムビフェニル二量体の調製方法は、次のとおりである。液体アンモニアとエタノールの混合物中でビフェニルと金属ナトリウムを−78℃で1時間混合して(液体アンモニアとエタノールとビフェニルとナトリウムとのモル比は、250:10:1:5である)、ビフェニル二水素化物(dihydride biphenyl)を得る。次にその反応生成物を150℃での真空蒸留に付し、溶媒と未反応原料の一部とを除去する。NMR分析によりこの反応生成物混合物中のビフェニル二水素化物の純度は約70重量%であると判定される。
(2)ビフェニル二水素化物を含有する反応生成物混合物をエタノール中で塩化ルテニウムと接触させる。この場合、ビフェニル二水素化物を含有する反応生成物混合物の量は、塩化ルテニウムに対するビフェニル二水素化物のモル比が5:1であるような量とするべきであり、接触温度は80℃であり、接触時間は8時間である。ビフェニル二水素化物と塩化ルテニウムとの総量100mgに対して、60mlのエタノールを使用するべきである。その混合物を濾過し、メタノールで洗浄して、三塩化ビフェニルルテニウム二量体を得る。
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.61(1H,s)、8.12(2H,d)、8.10(1H,s)、7.77(1H,s)、7.40(4H,m)、6.85(1H,m)、6.25(1H,m)、5.69(1H,m)、4.45(3H,s)、4.02(4H,m)、2.50(2H,m)、2.33(1H,d)、2.02(1H,d)
MALDI−TOF:620.1(M)、584.31(M−Cl)
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.63(1H,s)、8.11(1H,s)、8.10(1H,s)、7.78(3H,m)、7.46(5H,m)、7.31(1H,s)、6.78(1H,d)、6.28(2H,m)、6.04(1H,m)、5.89(1H,m)、4.38(2H,s)、4.06(3H,s)、3.74(2H,s)、3.69(2H,s)、2.02(2H,s)。
MALDI−TOF:696.1(M)、660.3(M−Cl)
実施例4における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例1の方法に従って調製される。
工程(1)において、4.8mLの1,3−ジブロモプロパンを1,2−ジブロモエタンの代わりに使用して、中間生成物ZW1002−Mの淡黄色粉末1.3gを得る。収率は37.8%である。アセトンをDMFの代わりに溶媒として使用する。
工程(2)において、工程(1)によって得た0.70gの中間生成物ZW1002−M(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−(2−ブロモ−プロポキシ)−7−メトキシ−キナゾリン)を40mLのアセトニトリル中、室温(25℃)で9時間、1.3mLの蒸留エチレンジアミン(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)と反応させる。反応停止後、自然冷却によって結晶を沈殿させ、濾過し、濾過ケークをアセトニトリルで1回洗浄し、乾燥させて番号ZW1002の5gの白色固体を得る。収率は65.62%である。
工程(3)において、工程(2)によって調製した0.3gの生成物ZW1002を50ml丸底フラスコに入れ、溶解させるために12mLの無水メタノールを添加し、その後、0.3gの無水炭酸カリウムを添加する。その混合物を室温(25℃)で0.5時間撹拌し、不溶分を常圧下で濾過して除去し、濾液を回収する。0.22gのアレーンルテニウム二量体(p−シメンルテニウム二量体、東京化成工業株式会社から購入)を添加し、その後、撹拌しながら室温(25℃)で7時間反応させる。反応の完了後、0.4gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、室温で0.5時間撹拌する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:20である)によって分離して赤色の油状物を得、そのカラムクロマトグラフィー生成物を薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:10である)によってさらに精製して0.15gの淡黄色粉末、番号ZW2004を得る。収率は23%である。
Figure 2013542210
MALDI−TOF:690.6(M)、655.3(M−Cl)
図8は、MCF−7/S+EGFの腫瘍細胞増殖阻害試験条件下でIC50=33.87の化合物番号ZW2004のグラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼ阻害剤に対して良好な阻害活性を有すること示している。
実施例5〜6における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例4の方法に従って調製される。工程(3)において、実施例1の工程(3)で使用したp−シメン二量体の代わりに0.3gのベンゼンルテニウム二量体(東京化成工業株式会社から購入)および0.25gのルテニウムビフェニル二量体(実施例3記載の方法に従って調製)をそれぞれ使用して、下記の構造を有するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、番号ZW2005およびZW2006を得る。
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.81(1H,s)、8.04(2H,m)、7.72(1H,m)、7.55(1H,m)、7.26(2H,m)、6.85(1H,m)、6.65(2H,m)、5.85(1H,s)、4.00(3H,s)、
MALDI−TOF:634.3(M)、598.1(M−Cl)
Figure 2013542210
MALDI−TOF:709.1(M+)、674.3(M−Cl)+
(実施例7)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
合成経路を下記反応スキームとして示す。
Figure 2013542210
(1)0.652gのブロモ酢酸エチル、1.2gの第一反応体A(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン)および1.3gの酸結合剤KCOを20mLのDMFと混合する。約2時間、40℃で撹拌した後、TLCを用いて反応の進行をモニターする。反応が完了すると、第一反応体Aの着色がほぼ消える。反応液を濾過し、そのDMF濾液を100mLの蒸留水に滴下すると、大量の黄色沈殿が直ちに出現する。濾過して除去した後、沈殿物を真空下で乾燥させ、次いでジクロロメタン/メタノールの溶媒混合物(20:1の容量比)で再結晶させ、その後もう1度、再結晶させる。真空下での乾燥後、中間生成物Cの淡黄色粉末を得ることができる。この生成物の重量は1.1gであり、収率は70%である。
ESI−MS:m/z 406.2([M+H]);444.2([M+K])。
Figure 2013542210
(2)約88mg(2.2mmol)のNaOHおよび工程(1)によって得た446.6mgの中間生成物C(同じ重量比を有する水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶媒20mL中に分散させたもの)を30mLの水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶媒(容量比は1:1:3である)と混合し、その反応物を12時間、室温で撹拌する。反応停止後、反応混合物を真空回転蒸発によって10mLに濃縮し、25%HCl溶液(質量%)を使用して酸性に調整する。大量の白色フロックが沈殿し、真空吸引濾過を行い、濾過ケークを真空下で乾燥させて、中間生成物Dを得る。この生成物の重量は415mgであり、収率は82%である。
MS(EI,80eV)m/z 377(M
Figure 2013542210
(3)還流冷却器(上端に無水塩化カルシウム乾燥管を備えおり、および排気を吸収するためにNaOH飽和液に送るための通気路に接続さている)を装着した100ml三つ口フラスコに、工程(2)で得た5mmolの中間生成物D、および3.5mL(約40mmol)の塩化チオニルを添加する。1滴のピリジン(約0.6mmol)、および追加の1〜2滴のDMF(約0.5〜2.0mmol)を添加して、カルボン酸の溶解を助長する。得た混合物を油浴で加熱し、約50分間入念に撹拌し、その後、温度を75℃に上昇させ、ガス漏出がなくなるまで70〜75℃で(2〜3時間)維持する。反応の完了後、過剰の塩化チオニルを減圧下で蒸留除去し、その混合物を冷却して中間生成物Eを取得し、その後、それを約10mlの無水ジクロロメタンに溶解し、50ml定圧漏斗に入れる。0.77gの5−メチル−アミン−2,2’−ビピリジルおよび0.64gの酸結合剤トリエチルアミン(前記3物質のモル比は、約1.2:1.0:1.5である)を30mLのジクロロメタンに溶解し、100ml三つ口フラスコに入れて氷浴で撹拌し、その間に中間生成物Eの溶液をゆっくりと滴下する。滴下(10分)後、反応温度を約5℃で維持する。3時間撹拌を継続して反応を完了させる。その後、その得たものを濾過して沈殿を除去し、濾液を合わせ、減圧下で濃縮して、粗目的生成物を得る。その後、それをエタノールで再結晶させる、またはもう1度再結晶させて、純粋な生成物を得る。生成物の重量は1.32gであり、収率は48.5%である。
ESI−MS:m/z 544([M+H]
Figure 2013542210
(4)水素化ホウ素ナトリウム(380mg、10mmol)を100mLの乾燥THFに懸濁させ、トリフルオロ酢酸(TFA、2mL)をアルゴン保護下で滴下し、泡立ちがなくなるまでそれを室温で撹拌する。50mLのTHF中の工程(3)で得た目的生成物(544mg、約1mmol)の溶液を加える。そして、その得たものを2時間加熱して還流させ、100mLの水を添加して反応を停止させる。酢酸エチルで抽出して、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で完全に濃縮乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの容量比は20/1である)によって分離し、白色の目的生成物を32%の収率で得る。
ESI−MS:m/z 531.2([M+H])。
(実施例8)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
Figure 2013542210
0.5g(約1.56mmol)の第一反応体A(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン)を50ml丸底フラスコに取り、3.0gのピリジン塩酸塩固形物を添加し、アルゴン保護下、油浴内で温度を170℃に上昇させる。反応体が磁気撹拌下で徐々に溶融し、その反応温度を4時間維持する。反応の完了後、それを室温に冷却し、30mLの水を添加し、還流させながら10分間加熱し、冷却し、吸引濾過する。そして、その濾過ケークを乾燥させ、無水メタノールで再結晶させて、0.36gの中間生成物Hの黄緑色粉末を得る。収率は75%である。
ESI−MS:m/z 306.8([M+H]
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
(1)上記の工程で得た1.33gの中間生成物H(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6,7−ジヒドロキシ−キナゾリン)、および7.0gの無水炭酸カリウムを70mlのアセトンと混合する。油浴の温度を50℃に制御し、その混合物を加熱して還流させ、15分間撹拌し、その後、3mLの2−ブロモエタノールを滴下する。温度を維持して、10時間反応を継続させる。反応の完了後、その混合物を室温に冷却し、吸引濾過し、濾液を回収し、濃縮する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの容量比は、1:15である)によって分離し、0.8gの中間生成物Iの白色粉末を得る。収率は46.8%である。
ESI−MS試験:m/z 394.8([M+H]
Figure 2013542210
(2)工程(1)によって得た0.4gの中間生成物Iを15mLの乾燥クロロベンゼンおよび0.5mLのピリジンと共に室温(25℃)で撹拌して懸濁液を得る。加えて、0.15mLの三臭化リンを取り、希釈のために3mLのクロロフェニルを添加し、その結果の溶液を上記懸濁液に室温(25℃)でゆっくり滴下する。滴下完了後、その溶液を反応のために3時間加熱して還流させる。反応体Iの着色がほぼ消えたことをTLCが示したら反応は完了している。その反応溶液を室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、中間生成物Jの淡黄色粘稠物質を得る。それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの容量比は、1:15である)によって分離して、0.25gの生成物(9)白色粉末を得る。収率は47%である。
ESI−MS試験:m/z 520.40([M+H]) 542.4([M+Na]
Figure 2013542210
(3)室温(25℃)で、工程(2)によって得た0.5gの中間生成物Jを15mLの飽和アンモニア−メタノール溶液と混合し(使用する中間生成物Jのアンモニアに対するモル比は1:20である)、その後、室温(25℃)で10時間撹拌しながら反応させる。反応体Jの着色がほぼ消えたことをTLCが示したら反応は完了している。白色粉末を回転蒸発によって取得し、冷水で1回洗浄し、メタノールおよび水での再結晶によって0.28gの生成物白色粉末を得る。収率は76%である。
ESI−MS試験:m/z 392.83([M+H]) 414.74([M+Na]
(実施例9)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
キナゾリン誘導体プロテインキナーゼ阻害剤配位子JLY1002の合成:
Figure 2013542210
414mg(6mmol)のイミダゾール(Beijing Chemical Reagent
Co.から購入)、32mgのTBAB(臭化テトラブチルアンモニウム)(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)、および480mgのNaOHを30mlのアセトニトリルに添加し、その混合物を1時間加熱して還流させる(還流温度は80℃である)。実施例1で調製した2587g(6mmol)の中間生成物ZW1001−Mを滴下し、還流しながら3時間撹拌を継続する。還流温度は80℃である。反応を停止させた後、溶媒を回転蒸発によって除去し、25mLの水および25mLの酢酸エチルを残留物に添加し、酢酸エチルと水層間で白色固体を沈殿させる。この固体を濾過して除去し、水および酢酸エチルで洗浄し、その後、その生成物を真空下、室温で20時間乾燥させて、1.16gの番号JLY1002白色固体を得る。収率は70%である。
ESI−MS:m/z 414.7([M+H]);436.6([M+Na])。
図3は、ELISA試験条件下でIC50=60.2nMの化合物番号JLY1002のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼ阻害剤に対して良好な阻害活性を有することを示している。
プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の化合物番号JLY2008および番号JLY2007の合成:
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]の合成:
Figure 2013542210
100mgのRuCl・3HOを30mlのエタノールに添加して懸濁液を形成し、その後、それを3時間、加熱して還流させて(還流温度は80℃である)、暗緑色の溶液を形成する。得られる溶液中の潜在的不溶性固体を濾紙によって除去し、その溶液をロータリーエバポレータによって2mLに濃縮する。0.75mLの塩酸水溶液(濃度は質量百分率で37%である)、および1.5mLのDMSOをその混合物に添加し、その後、それを30分間80℃で放置して明橙色の溶液を形成する。
上記で得た溶液を室温(25℃)に冷却し、10mlのアセトンを添加し、橙赤色の結晶をその溶液から沈殿させる。少量のエーテルの添加により結晶の沈殿を加速することができる。上記結晶を濾過によって回収し、−4℃で20mlの冷アセトン溶媒で洗浄し、次いでエーテル(10ml)で洗浄し、最後に真空下、室温(25℃)で乾燥させる。
化合物番号JLY2008の合成:
Figure 2013542210
上記で調製した20mg(0.036mmol)の[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]を、4mLのエタノール/塩酸(0.1m)に室温(25℃)で添加し、5分間撹拌し、その後、上記で調製した29.8mg(0.072mmol)のキナゾリン誘導体配位子、番号JLY1002を添加する。約10分後には多少の固体が沈殿しているので、撹拌を4時間継続する。反応を停止させ、その溶液を濾過し、濾過ケークを水、エタノールおよびエーテルで順次洗浄し、真空下で乾燥させる。10.6mgの黄色生成物を得る。収率は40%である。
ESI−MS(ネガティブ):m/z 735.2[RuIIICl(DMSO)(L)]、241.8[RuIIICl。C2224ClFNRuS(735.86)についての解析 計算値:C、35.91;H、3.29;N、9.52。実測値:C、35.88;H、3.70;N、8.93。
化合物番号JLY2007の合成:
Figure 2013542210
上記で調製した55.6mg(0.1mmol)の[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]をエタノール(4mL)に室温(25℃)で添加し、5分間撹拌し、実施例1で調製した40.58mg(0.1mmol)のキナゾリン誘導体配位子、番号ZW1001を添加する。約10分後には多少の固体が沈殿しているので、撹拌を30分間継続する。その後、4mLの水を添加し、撹拌を30分間継続する。反応を停止させ、固体を濾過して除去し、エタノールおよびエーテルで順次洗浄し、真空下で乾燥させる。43mgの黄色生成物を得る。収率は62%である。
ESI−MS(ポジティブ):m/z693.1[RuIIICl(DMSO)(L5)]、615.12[RuIIICl(L5)]、505.14[RuIII(L5)]。C2127l4FNRuS・3HO(745.46)についての解析 計算値:C、33.83;H、4.46;N、9.39。実測値:C、33.8;H、4.13;N、9.18。図4は、ELISA試験条件下で測定してIC50=7.5nMの化合物番号JLY2007のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有することを示している。
図7は、MCF−7/S+EGFの腫瘍細胞増殖阻害試験条件下で測定してIC50=24.48uMの化合物番号JLY2007のグラフである。EGFが無いと、この化合物はIC50>100を有し、事実上、阻害活性を有さない。EGFと併用したとき、IC50=24.48uMで、腫瘍細胞増殖は大きく抑制される。これは、この化合物の阻害活性がEGFと関連しており、EGFRが、この化合物の作用の標的の1つであり得ることを示す。
プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の化合物番号JLY2009の合成:
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
Cis−RuCl(MeSO)の合成:
Figure 2013542210
100mgのRuCl・3HOを1mLのジメチルスルホキシドに添加し、その混合物を加熱して5分間還流させて(還流温度は189℃である)、明黄色の透明溶液を得る。冷却後、15mLのアセトンを添加し、その混合物を回転蒸発によって原容量の半分に濃縮し、黄色結晶を沈殿させる。上記結晶を濾過によって回収し、アセトンおよびエーテルで洗浄し、最後に真空下、室温(25℃)で乾燥させる。
化合物番号JLY2009の合成:
Figure 2013542210
48.5mg(0.1mmol)のシス−RuIICl(DMSO)を10mLのエタノールに添加し、加熱して80℃で還流させる。実施例1で調製した40.58mg(0.1mmol)のキナゾリン誘導体配位子、番号ZW1001を撹拌しながら添加し、上記温度で6時間還流を継続する。多少の固体が沈殿すると、それを濾過して除去し、エタノールおよびエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させる。40mgの生成物JLY2009を得る。収率は55%である。
ESI−MS(ポジティブ):m/z736.21[RuIICl(DMSO)(L)]、658.17[RuIICl(DMSO)(L)]、580.14[RuIICl(L5)]、542.15[RuIICl(L)]、506.17[RuII(L)]H NMR:(DMSO−d)δ(ppm):9.49(s,1H)、8.48(s,1H)、8.11−8.09(m,1H)、7.85(s,1H)、7.81−7.77(m,1H)、7.45−7.40(t,1H)、7.20(s,1H)、4.42−4.38(m,2H)、4.33−4.30(m,1H)、4.24−4.21(m,1H)、3.92(s,3H)、3.88−3.83(m,1H)、3.44−3.37(m,1H)、3.29(s,6H)、3.23(s,3H)、3.12−3.11(m,8H)。
JYL2009をDMSO/アセトンの混合溶液(1:5の容量比)に、その混合物にエーテルをゆっくりと消散させながら、溶解し、JLY2009の単結晶を沈殿させる。
図1(a)は、化合物番号JLY2009のX線回折結晶構造であり、および図1(b)は、それに対応する化合物の一般式である。
(実施例10)
本実施例は、実施例1〜9にて調製したキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体プロテインキナーゼ阻害剤に関するin vitro活性試験を説明するためのものである。
I.酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)
実施例1〜9でそれぞれ合成した化合物のキナーゼ阻害活性を判定するために、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いる(合成した化合物の濃度は、40μM(マイクロモル/L)、4μM、400nM(ナノモル/L)、40nM、4nM、400pM(ピコモル/L)、40pM、4pMである)。プロテインキナーゼアッセイキット:CST社からのPTP1B(Tyr66)ビオチン化ペプチドをキナーゼEGFR(上皮成長因子受容体)の基質として使用する。実施例1〜9によって合成した化合物のキナーゼ阻害剤をそれぞれ添加し、Spectramax M5(米国、Molecular Devices)マイクロプレートリーダーを使用して分光光度法により450nmの特定波長での吸光度OD値を判定し、化合物の細胞成長阻害率を下記の式に従って計算し、OriginPro 7.0データ処理ソフトウェアを使用して上の細胞成長阻害率をもとにδ曲線を得る。キナーゼ基質のリン酸化反応に対する、本発明によって合成した化合物のキナーゼ阻害剤の阻害度を調査し、かくしてIC50値(すなわち、キナーゼ基質のリン酸化に対する阻害度が50%に達するときのキナーゼ阻害剤の濃度値)を得る。実験結果は、2回の独立した並行実験(典型的に±15%変動)の平均値である。各化合物の酵素活性阻害試験結果からの物理化学的特性およびIC50値を下記の表1に示す。
Figure 2013542210
ELISA試験によって試験した化合物および化合物番号は、次のとおりである。
1.LQ1001:LQ1001:C1613ClFN、分子量=333.7
Figure 2013542210
図2に示すように、基準化合物、番号LQ1001のIC50は、ELISA試験条件下で4nMであると判定される。これは、プロテインキナーゼEGFRのリン酸化に対する良好な阻害剤効果を示す。
2.JLY1002:C2017ClFN、分子量=413.8
Figure 2013542210
3.JLY2007:C2127ClFNRuS、分子量=691.4
Figure 2013542210
4.JLY2008:C2224ClFNRuS、分子量=735.8
Figure 2013542210
5.JLY2009:C2333ClFNRuS、分子量=734.1
Figure 2013542210
6.ZW1001−M:C1714BrClFN、分子量=426.7
Figure 2013542210
7.ZW1001:C1921ClFN、分子量=405.9
Figure 2013542210
8.ZW1002:C2023ClFN、分子量=419.9
Figure 2013542210
9.ZW2001:C3449ClPRu、分子量=895.7
Figure 2013542210
10.ZW2002:C3041ClPRu、分子量=839.6
Figure 2013542210
11.ZW2003:C3645ClPRu、分子量=915.7
Figure 2013542210
12.ZW2004:C3551ClPRu、分子量=909.8
Figure 2013542210
13.ZW2005:C3143ClPRu、分子量=853.6
Figure 2013542210
14.ZW2006:C3747ClPRu、分子量=929.7
Figure 2013542210
Figure 2013542210
上記の表1における結果から分かるように、本発明が提供するキナゾリン誘導体およびルテニウムまたは白金とのキナゾリン錯体は、プロテインキナーゼ上皮成長因子受容体(EGFR)に対して良好な阻害活性を示した。
II.様々な腫瘍細胞の増殖に対する効果に関する実験:
1.細胞傷害性実験
ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞PC−3、ケラチノサイトColo−16およびヒト非小細胞肺癌細胞系A549などを、10重量%ウシ胎仔血清(FBS、Hyclone、米国)を含有するRPMI1640培地(Invitrogen、米国)で培養し、100ng/mLの濃度の上皮成長因子(EGF)を添加して成長を刺激する。2〜3日後、対数成長期の細胞を回収し、24時間96ウェルプレート(6500細胞/ウェル/100ul、100ng/mLのEGFを含有するRPMI1640)に接種し、その後、勾配濃度(200、100、50、25、12.5、6.25、1μM/L)の化合物を添加する。1重量%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する同容量のRPMI1640を実験の対照群として使用する。ブランク群は、細胞なしで培養培地のみである。各濃度群について3つの並行ウェルを準備する。インキュベーションを48時間継続した後、細胞生存率をSRB法によって測定する。結果を表2および表3にそれぞれ示す。
2.追加EGF条件下での細胞傷害性実験
ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/Sおよびヒト非小細胞肺癌細胞系A549を、10重量%ウシ胎児血清(FBS、Hyclone、米国)を含有するHAM’S/F−12培地(HyClone、米国)で培養し、100ng/mlの上皮成長因子(EGF、Sigma、米国)をこの培地に添加する。上記細胞は、Cell Resource Center,Shanghai Institute for Biological Science,CASから購入したものであり、それらをCOインキュベータに入れ、3〜5日後に実験に使用する。結果を表2に示す。
この場合、スルホローダミンB(SRB)法による化合物細胞傷害性アッセイに関する実験について:
対数成長期の細胞を回収し、96ウェルプレート(6500細胞/ウェル/100ul、100ng/mlのEGFを含有するRPMI1640)に接種する。24時間のインキュベーションの後、勾配濃度(200、100、50、25、12.5、6.25、1(μM/L))の化合物を添加する。100ng/mlのEGFを含有する同容量のRPMI1640を実験の対照群として使用する。ブランク群は、細胞なしで培養培地のみである。各濃度群について3つの並行ウェルを準備する。インキュベーションを48時間継続した後、細胞生存率をSRB法によって測定する。予冷(4℃)した50μlの10%トリクロロ酢酸(TCA)を各ウェルに添加し、それを1時間4℃で固定し、水で5回洗浄し、完全に乾燥させ、その後、0.4重量%の濃度の100μlのSRB溶液(Sigma、米国)を添加し、37℃、暗所で30分間、染色を行う。1重量%の濃度の酢酸で4〜5回洗浄し、空気中で乾燥させ、200μlのTris溶液(10mM、pH10.5)を添加し、十分に溶解した後、吸光度(吸収波長は570nmである)をマイクロプレートリーダーで測定する。
成長阻害率(IR)は、次の式に従って計算する。IR(%)=[1−(実験群A値−ブランク群A値)/(対照群A値−ブランク群A値)]×100%。IC50値は、Origin 6.0ソフトウェアを使用して計算する。
注記:
陽性対照1:LQ1001、プロテインキナーゼ阻害剤、分子標的薬。
Figure 2013542210
陽性対照2:Pcy−Ru、金属タイプ抗新生物剤、細胞傷害性抗新生物剤。
Figure 2013542210
陽性対照3:タキソール、細胞傷害性抗新生物剤。
Figure 2013542210
陽性対照:NAMI−A、金属タイプ抗新生物剤。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
Figure 2013542210
上記の表2および表3における結果からわかるように、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体は、ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞系PB−3、ケラチノサイトColo−16、および非小細胞肺癌細胞系A549をはじめとする様々な腫瘍細胞タイプの増殖に対して良好な阻害活性を示した。さらに、追加の上皮成長因子(EGF)の存在下で、前記化合物は、上皮成長因子受容体(EGFR)を過度に発現する細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)の増殖に対してさらに良好な阻害活性を示した。これは、EGFR(プロテインチロシンキナーゼ)が、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が腫瘍細胞増殖を阻害する標的の1つであることを示している。
本発明は、腫瘍細胞増殖を阻害するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、ならびにキナゾリン錯体の調製方法に関する。
臨床使用されている抗腫瘍化学薬剤は、細胞傷害性薬剤と分子標的薬という2つの主要カテゴリーを含む。細胞傷害性抗腫瘍薬(例えばシスプラチンなど)は、すべて非特異的であり、異常増殖している腫瘍細胞を阻害し破壊するが、急速に増殖する他の正常細胞に対する阻害および致死効果ももたらす。このことから生ずる副作用はもちろん、薬剤に対する腫瘍細胞の先天的、または後天的薬剤耐性も細胞傷害性化学療法薬の臨床応用を制限する妨げになっている。
この10年間で腫瘍細胞の特異的増殖、分化およびアポトーシス機序に対する高感度分子標的療法薬が急速に開発された。しかし、腫瘍細胞において高度に発現されるプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有する多くの小分子化合物は、不良な水溶性または重度の毒性副作用はもちろん、薬剤耐性も生じやすいため、臨床使用することができない。
本発明の目的は、分子標的指向性を有し、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤として作用することができるキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体、ならびにそれらの調製方法を提供することである。前記キナゾリン誘導体の構造は、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤の水溶性を改善するため、ならびに細胞傷害性薬剤の毒性副作用を低減させるために、細胞傷害性金属抗腫瘍性化合物と配位結合し得る潜在的金属配位部位を含有している。例えばキナゾリン誘導体などのようなプロテインキナーゼ阻害剤タイプは、ルテニウム、白金、および他の金属と配位結合してキナゾリン錯体を生成したとき、良好なキナーゼ阻害効果を及ぼすばかりでなく腫瘍細胞増殖の良好な阻害も呈する。その上、追加の上皮成長因子(EGF)の存在下で、大部分の化合物が上皮成長因子受容体(EGFR)を過発現する腫瘍細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)に対してさらに良好な阻害活性を示した。これは、EGFR(プロテインチロシンキナーゼ)がキナゾリン誘導体の1つの標的であること、および本発明のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が腫瘍細胞増殖を阻害することを示している。
発明は、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体を提供するもので、このキナゾリン錯体は、貴金属を含有する配位化合物と、該配位化合物中の貴金属で配位結合できる配位子によって構成され、前記配位子は、本発明が提供するキナゾリン誘導体である。
このキナゾリン誘導体は、一般式(1)によって表される分子構造を有する。
Figure 2013542210
一般式(1)中、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である。
また、本発明は、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法を提供するもので、この方法は、貴金属を含有する化合物に配位子を配位結合させる工程を含み、前記配位子は、本発明方法によって調製されるキナゾリン誘導体である。
このキナゾリン誘導体の調製方法は、第一反応体Aを提供する工程を含む(該第一反応体Aは、式(a)によって示される化合物であり、式中のR 100 およびR 101 は、同じであるか異なり、独立して水素またはメチル基から選択され、および少なくとも一方は水素である)。この方法は、式(a)中のR 100 位の水素もしくはメチル基を、式(Q1)によって示される基で置換する工程、および/または式(a)中のR 101 位の水素もしくはメチル基を、式(Q2)によって表される基で置換する工程を含む(RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である)。
Figure 2013542210
本発明のキナゾリン誘導体は、それらの構造内に潜在的金属配位部位を含有するチロシンプロテインキナーゼ阻害剤イレッサ誘導体として分類され、細胞傷害性金属配位錯体(例えば、ルテニウム、シスプラチンなどの有機金属錯体)中の1つ以上の配位子を置換することができる。また、本発明のキナゾリン誘導体は、前記細胞傷害性金属ルテニウム(II、III)および/または白金と共に、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体を構成することができるので、高い活性を有するが不良な水溶性のため分子標的薬として使用することができない多数のプロテインキナーゼ阻害剤が再び候補化合物となり得る。さらに、1つ以上の分子標的指向性薬剤単位の導入により細胞傷害性金属抗癌剤の使用用量および頻度が低減されるので、単一標的指向型細胞傷害性薬剤の毒性副作用を低減させる目的が果たされる。その上、「単一分子多標的」作用機序の導入は、腫瘍細胞が薬剤に対する耐性を発現する可能性を低下させるのに役立つであろう。
さらにまた、2種のin vitro分析方法を用いて、本発明が提供するキナゾリン誘導体、およびキナゾリン錯体のプロテインチロシンキナーゼ活性に対する阻害を調査し、そして、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)による結果は、本発明が提供するキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が、EGFRのリン酸化に対して良好な阻害活性を呈することを証明した。
一方、腫瘍細胞の増殖に対する効果についての実験結果は、本発明が提供するチロシンプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が、ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞PC−3、ケラチノサイトColo−16、ヒト非小細胞肺癌細胞系A549などをはじめとする様々な腫瘍細胞の増殖に対して良好な阻害効果を呈することを証明した。さらに、追加のEGFの存在下で、チロシンプロテインキナーゼ阻害剤として本発明が提供するキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体は、上皮成長因子受容体(EGFR)が過発現する腫瘍細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)の増殖に対してより高い阻害活性を呈した。
化合物番号JLY2009のX線回折結晶構造、及び対応する一般式を説明する説明図。 ELISA条件下で測定してIC50=4nMを示す基準化合物番号LQ1001のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=60.2nMを示す化合物番号JLY1002のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=7.5nMを示す化合物番号JLY2007のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=4.6nMを示す化合物番号ZW1001のグラフ。 ELISA条件下で測定してIC50=81nMを示す化合物番号ZW2001のグラフ。 腫瘍細胞の増殖を阻害するMCF−7/S+EGFの試験条件下で測定してIC50=24.48μMを示す化合物番号JLY2007のグラフ。 腫瘍細胞の増殖を阻害するMCF−7/S+EGFの試験条件下で測定してIC50=33.87μMを示す化合物番号ZW2004のグラフ。
本発明に従って、キナゾリン誘導体を提供するが、この誘導体は、一般式(1)によって表される分子構造を有する。
Figure 2013542210
一般式(1)中、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である。
この場合、Rおよび/またはR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基である。例えば、Rおよび/またはR’中の前記原子は、酸素原子、窒素原子、および硫黄原子からの1つ以上のものとすることができる。好ましくは、Rおよび/またはR’中の前記原子は、酸素原子および/または窒素原子であり、前記酸素原子は、ヒドロキシル中の酸素原子であり、および前記窒素原子は、アミン基からの窒素原子、または芳香族複素環からの窒素原子とすることができる。具体的には、前記アミン基は、脂肪族アミンであり、前記芳香族複素環は、イミダゾール環、ピリジン環、2,2’−ビピリジン環、フェナントロリン環、および8−ヒドロキシキノリン環から選択することができる。Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る原子の数は、配位結合要件に従って適宜選択することができるが、通常は1〜3である。
本発明によると、前記貴金属は、多くの場合、ルテニウムおよび/または白金ならびにこれらに類することができる。
本発明によると、一般式(1)中の配位機能を有する前記RおよびR’は、金属、特に細胞傷害性金属ルテニウムを有する配位錯体を構成することができる様々な基とすることができる。
好ましくは、本発明の1実施形態によると、mは0であり、R’は水素であり、及び配位機能を有する前記基Rは、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、アミノアルキルイミノ、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノから選択されるいずれか1つであり、前記イミノまたは第三級アミノ基中の窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合している。すなわち、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのイミノからの窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合するために用いられ、前記環上の窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうちの少なくとも1つは貴金属と配位結合でき、アミノアルキルイミノのイミノの窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合するために用いられ、アミノ上の窒素もイミノ上の窒素も貴金属と配位結合でき、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基の該第三級アミノ基上の窒素は、アルキル鎖の6−酸素に結合しており、ならびに該イミダゾール型5員複素環構造上の他の窒素原子、酸素原子および硫黄原子のうちの少なくとも1個は、貴金属と配位結合することができる。
具体的には、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノは、一般式(2)〜(7)のいずれか1つによって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、上述の一般式(5)〜(7)中の各nは、0から3の整数とすることができる。好ましくは、前記縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノは、一般式(2)および一般式(16)のいずれか一方によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
前記アミノアルキルイミノは、一般式(8)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、一般式(8)中のdは、2から5の整数であり、R、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択される。さらに好ましくは、前記アミノアルキルイミノは、一般式(17)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記基は、一般式(9)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、一般式(9)中のR、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択される。好ましくは、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記基は、一般式(18)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
前記6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノは、一般式(10)〜(14)によって示される構造を有する。
Figure 2013542210
この場合、一般式(10)中のR、R、R、R10およびR11は、独立して、水素原子、イミノおよびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つであり、ならびにR、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つは、イミノであり、一般式(11)〜(14)中の各tは、0から3の整数である。好ましくは、前記6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノは、下記の一般式(19)〜(20)のいずれか一方によって表すことができる。
Figure 2013542210
この場合、一般式(19)中のアミノは、下記の一般式のようにピリジン窒素に対してパラ、メタまたはオルト位のいずれに位置してもよい。
Figure 2013542210
本発明によると、キナゾリン誘導体の前記調製方法は、式(a)によって表される第一反応体Aを提供する工程を含み(式中、R100およびR101は、同じであるか異なり、独立して水素原子またはメチル基から選択され、およびこれらの少なくとも一方は水素である)、前記方法は、式(a)中のR100位の水素原子もしくはメチル基を、式(Q1)によって示される基で置換する工程、および/または式(a)中のR101位の水素もしくはメチル基を、式(Q2)によって表される基で置換する工程を含む(RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じであるか異なり、0から5の整数である)。
Figure 2013542210
この場合、Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子は、上記で定義したものと同じものである。
mが0であり、R’が水素原子であり、およびRが配位機能を有する基であるとき、本発明が提供するプロテインチロシンキナーゼの調製方法によると、手段(I)において、前記第一の有機アミンは、アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミン、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する化合物から成る群より選択されるいずれか1つであり、手段(II)において、前記第二の有機アミンは、縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミン、および6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンから成る群より選択されるいずれか1つである。
好ましくは、前記縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミンは、一般式(21)〜(26)によって表され、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記化合物は、一般式(27)によって表され、6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンは、一般式(28)〜(32)によって表され、および前記アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミンは、一般式(33)によって表される。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
この場合、一般式(24)〜(26)中のrは、それぞれ0から3の整数であり、一般式(27)中のR、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より独立して選択されるいずれか1つとすることができ、一般式(28)中のR、R、R、R10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、イミノおよびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つとすることができ、ならびにR、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つの基は、アミン基であり、一般式(29)〜(32)中のtは、それぞれ、0から3の整数とすることができ、ならびに一般式(33)中のdは、2から5の整数とすることができ、R、RおよびRは、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群よりそれぞれ独立して選択することができる。
好ましくは、前記第一の有機アミンは、一般式(34)から一般式(35)で示される任意の化合物であり、前記第二の有機アミンは、一般式(21)、一般式(37)から一般式(39)で示される任意の化合物である。
Figure 2013542210
すなわち、第一の有機アミン中の一般式(33)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(34)で示されるような化合物であり、第一の有機アミン中の一般式(27)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(35)で示されるような化合物であり、第二の有機アミン中の一般式(24)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(37)で示されるような化合物であり、第二の有機アミンの中の一般式(28)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(38)で示されるような化合物であり、第二の有機アミン中の一般式(29)によって表される化合物は、好ましくは、一般式(39)で示されるような化合物である。
本発明が提供する方法によると、前記第一の有機アミンと第二の有機アミンは両方とも市販されているが、様々な慣用的調製方法に従って得ることもできる。
本発明が提供する方法によると、R100は水素であり、R101はメチルであり、式(a)中の水素を式(Q1)で示す基で置換する方法には、手段(I)および手段(II)がある。
本発明によると、手段(I)は、以下の工程を含む。
(1)第一の有機溶媒の存在下で第一反応体Aをジハロアルカンと接触させ、反応させて、中間生成物Bを生成する工程(前記ジハロアルカンは、下の式(k)によって表され、前記中間生成物Bは、下の式(b)によって表され、式中のX、X、Xはすべてハロゲン原子を表す)。
Figure 2013542210
(2)第二の有機溶媒の存在下および縮合反応条件下で、工程(1)で得た中間生成物Bを、貴金属と配位結合し得る原子を含有する第一の有機アミンと共に加熱して還流させる工程。前記縮合反応条件により、中間生成物B中の6−ハロアルコキシのハロゲン原子の、前記第一の有機アミンとの縮合反応が可能になる。
手段(I)の工程(1)において、第一反応体Aをジハロアルカンと接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含むことができ、前記反応温度を広い温度範囲内で選択することができ、好ましくは、前記反応温度は50〜100℃、さらに好ましくは70〜90℃とすることができる。より長い反応時間は、反応体の転化速度または反応生成物の収率の改善に有益であるが、反応時間が長すぎると、反応体の転化速度または反応体の収率のさらなる改善は明確でない。したがって、一般に、反応時間は1〜10時間、さらに好ましくは2〜6時間とすることができる。
ジハロアルカンに対する前記第一反応体Aのモル比は、1:(3〜8)、好ましくは1:(3〜4.5)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(1)における第一反応体Aとジハロアルカン間の接触および反応を好ましくは酸結合剤の存在下で行う。使用する前記酸結合剤の量は、正の方向へ第一反応体Aとジハロアルカン間の反応をさらに促進できるなら広範囲で変動してよく、好ましくは、第一反応体Aに対する前記酸結合剤のモル比は(3〜8):1である。
前記ハロゲン化アルキルは、ジハロエタン、ジハロプロパン、ジハロブタン、およびジハロペンタンから成る群より選択される1以上のものとすることができ、具体的には、前記ハロゲン化アルキルは、ジブロモメタン、ジブロモプロパン、ジブロモブタン、およびジブロモペンタンから成る群より選択される1つ以上のもとすることができる。
工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Bを第一の有機アミンと共に加熱して還流させる条件は、加熱還流温度および時間を含むことができる。前記温度は、通常50〜95℃であり、前記時間は、通常1〜10時間、好ましくは2〜6時間の範囲である。
第一の有機アミンに対する前記中間生成物Bのモル比は、1:(1〜10)、好ましくは1:(1〜8)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(2)における中間生成物Bおよび第一の有機アミンの加熱還流を好ましくは酸結合剤の存在下で行い、使用する前記酸結合剤の量は、正の方向に向けて中間生成物Bおよび第一の有機アミンの加熱還流をさらに促進できるのであれば広範囲で変動してよく、好ましくは、第一の有機アミンに対する前記酸結合剤のモル比は(3〜8):1である。
前記縮合反応条件については、該条件により中間生成物B中の6−ハロアルコキシのハロゲン原子に対し、配位機能を有する基を含有する化合物中のアミノまたはイミノとの縮合反応が可能になるのであれば、いかなる条件であってもよい。
前記第一の有機アミンが一般式(33)によって、特に一般式(34)によって表される化合物であるとき、加熱還流条件下にあるならば、前記中間生成物との縮合反応は確実に行われる。前記第一の有機アミンが、一般式(27)によって、特に一般式(35)によって表される化合物であるとき、前記縮合反応条件は、反応をさらに促進するために触媒の存在を含むことができる。前記触媒は、様々なアルカリおよび相間移動触媒でよく、例えば、KIおよび(CNBrをはじめとする1つ以上の触媒とすることができる。
前記第一の有機溶媒および第二の有機溶媒は、N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)およびアセトニトリルから成る群より独立して選択される1つ以上のものとすることができる。第一反応体とジハロアルカンとの総量1000mgに対して、前記第一の有機溶媒の使用量は、4〜20mLとすることができる。中間生成物と第二反応体との総量1000mgに対して、前記第二の有機溶媒の使用量は、10〜60mLとすることができる。
前記酸結合剤のタイプは、当業者に周知の様々な慣用的酸結合剤であってよく、例えば、前記酸結合剤は、KCO、CsCO、NaOH、およびトリエチルアミンから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
本発明によると、手段(II)は、次の工程を含む。
(1)第一の有機溶媒の存在下で、第一反応体Aをハロゲン化カルボン酸エステルと接触させ、反応させて、中間生成物Cを生成する工程(前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、下記の一般式(l)によって表され、前記中間生成物Cは、下記の式(c)によって表され、式中のXはハロゲン原子を表す)。
Figure 2013542210
(2)アルカリによる触媒作用のもとで、工程(1)で得た前記中間生成物Cを加水分解して、下記の式(d)で示されるような中間生成物Dを取得し、この中間生成物Dにハロゲン化反応を受けさせて、下の式(e)で示されるような中間生成物Eを取得し、前記中間生成物Eと、配位機能を有する基を含有する化合物である第二の有機アミンとを、中間生成物E中のハロゲン化6−アルコキシアシル中のハロゲン原子を該第二の有機アミンと縮合反応させる条件下で接触させ、反応させて、下記の式(f)で示されるような縮合生成物Fを得る工程。
Figure 2013542210
(3)工程(2)で得た縮合生成物F中の6−アルコキシアミドのカルボニル基をアルキレン基に還元する工程。
本発明が提供する方法によると、手段(II)の工程(1)において、第一反応体Aをハロゲン化カルボン酸エステルと接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含むことができる。前記反応温度については、広い温度範囲からそれを選択することができ、好ましくは、反応温度は10〜60℃、好ましくは20〜50℃とすることができる。より長い反応時間は、反応体の転化速度または反応生成物の収率の改善に有益であるが、反応時間が長すぎる場合、反応体の転化速度または反応体の収率のさらなる改善は明確でない。したがって、一般に、反応時間は0.3〜5時間、さらに好ましくは0.5〜4時間とすることができる。
ハロゲン化カルボン酸エステルに対する前記第一反応体のモル比は、1:(1〜1.5)、好ましくは1:(1〜1.1)とすることができる。
正の方向へ反応をさらに促進するために、工程(1)における前記第一反応体とハロゲン化カルボン酸エステル間の接触および反応を、好ましくは、酸結合剤の存在下で行う。前記酸結合剤の使用量は、正の方向へ第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステル間の反応をさらに促進できるなら広範囲で変動してよく、好ましくは、第一反応体Aに対する前記酸結合剤のモル比は(2〜5):1である。
本発明によると、前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、ハロゲン化酢酸エチル、ハロゲン化酢酸メチル、およびハロゲン化ピルビン酸エチルから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。具体的には、前記ハロゲン化カルボン酸エステルは、臭化酢酸エチル、臭化酢酸メチル、および臭化ピルビン酸エチルから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
前記第一反応体とハロゲン化カルボン酸エステルとの総量1000mgに対して、前記第一有機溶媒の使用量は、通常10〜20mLである。
アルカリにより触媒される工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Cの加水分解条件は、エステルを酸に加水分解する際に用いられる慣用的条件とすることができる。例えば、加水分解温度は、20〜60℃、好ましくは25〜40℃とすることができ、加水分解時間は、1〜15時間、好ましくは2〜6時間とすることができる。前記アルカリは、一般に、NaOH、LiOHおよびKOHから成る群より選択される1つ以上のものとすることができ、前記アルカリの使用量は、一般に、中間生成物Cのモル量の3〜5倍とすることができる。通常、加水分解反応は、混合溶媒、例えば水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶液の存在下で行われる。前記反応体の総量1000mgに対して、前記混合溶剤の総量は、60〜150mLである。また、前記混合溶媒の容量比は、1:(1〜2):(2〜4)とすることができる。
工程(2)における中間生成物Dのハロゲン化反応のための方法は、中間生成物Dを塩化チオニルと接触させ、反応させる工程を含み、前記接触および反応条件は、一般に、反応温度が25〜75℃であること、反応時間が1〜5時間であること、および塩化チオニルの使用量が中間生成物D(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−アルコキシカルボン酸−7−メトキシキナゾリン)のモル量の5〜15倍であることを含むことができる。加水分解物の溶解を助長するために、前記反応を好ましくは第一の有機溶媒の存在下で行い、この溶媒の量は、その加水分解物の溶解状態に応じて決めることができる。さらに好ましくは、中間生成物Dをハロゲン化する工程では、正の方向への反応をさらに促進するために、該反応もまた酸結合剤、好ましくはピリジンの存在下で行い、ピリジンの使用量は1〜3滴(約0.5〜2mmol)でよい。
中間生成物Dと塩化チオニルの接触および反応によって得られる中間生成物Eと第二の有機アミンとの接触および反応は、好ましくは第三の有機溶媒の存在下で行い、接触反応条件は、反応温度が3〜30℃とすることができ、反応時間が2〜8時間とすることができ、および前記中間生成物Eと第二の有機アミンのモル比が1:(1〜2)、好ましくは1:(1.1〜1.5)とすることができる。前記第三の有機溶媒は、塩化メチレン(CHCl)および/またはクロロホルムから選択することができる。中間生成物Eと第二の有機アミンとの総量1000mgに対して、前記第三の有機溶媒の使用量は、30〜60mLである。
工程(3)において、工程(2)で得た縮合生成物Fの6−アルコキシアミド中のカルボニル基を第四の有機溶媒の存在下で還元する方法は、水素化ホウ素ナトリウムを該縮合生成物Fと共に加熱して還流させることを含み、還流の条件は、典型的には、40〜60℃の温度および6〜20時間の時間を含み、水素化ホウ素ナトリウムの使用量は、縮合生成物Fのモル量の2〜4倍とすることができる。前記第四の有機溶媒は、THFおよび/またはジオキサンから選択することができる。また、水素化ホウ素ナトリウムと縮合生成物との総量1000mgに対して、第四の有機溶媒の量は50〜80mLである。加えて、前記還元反応を好ましくは酸性環境で行う。例えば、反応の進行を促進するために、トリフルオロ酢酸(TFA)を不活性雰囲気下で反応系に添加する(トリフルオロ酢酸の使用量は、1〜3滴(約0.5〜2mmol)でよい)。前記不活性雰囲気は、反応体または反応生成物と反応することのない任意の不活性雰囲気、例えば、窒素および周期表の0族気体のうちの少なくとも1つとすることができる。また、前記不活性雰囲気は、流動雰囲気であってもよいし、静止雰囲気であってもよい。
本発明が提供する方法によると、正の方向への反応をさらに促進するために、第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステル間の接触および反応、ならびに中間生成物Eと第二の有機アミン間の接触および反応を、好ましくは酸結合剤の存在下で行い、第一反応体Aに対する該酸結合剤のモル比は、(2〜5):1であり、中間生成物Eに対する該酸結合剤のモル比は(2〜5):1である。前記酸結合剤のタイプは上記のとおりである。
本発明が提供する方法によると、R100が水素であり、R101がメチルであるとき、式(a)のR100位の水素を式(Q1)によって示される基で置換し、および式(a)のR101位のメチルを式(Q2)によって示される基で置換する方法は、以下の工程を含む。
(1)不活性ガスの保護下で第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触させ、反応させて、下記の式(h)によって表される化合物である中間生成物Hを生成する工程。
Figure 2013542210
(2)第一の有機溶媒の存在下、工程(1)で得た中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触させ、反応させて、下記の式(i)によって表される化合物である中間生成物Iを取得し、その中間生成物Iがハロゲン化反応を受けて、下記の式(j)によって示される化合物である中間生成物Jを取得し、その中間生成物Jにアンモニアとの加アンモニア分解反応を受けさせる工程(式中のXおよびXはハロゲン原子である)。
Figure 2013542210
この場合、工程(1)において第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触および反応させる条件は、反応温度および時間を含み、反応温度は150〜185℃とすることができ、反応時間は2〜5時間とすることができる。
前記不活性雰囲気は、反応体または生成物と反応しない不活性雰囲気であればよく、例えば、窒素および周期表の0族気体のうちの少なくとも1つとすることができ、ならびに前記不活性雰囲気は、流動雰囲気であってもよいし、静止雰囲気であってもよい。
工程(1)において、溶融ピリジン塩酸塩に対する前記第一反応体Aのモル比は、1:(15〜25)とすることができる。
工程(2)において、工程(1)で得た中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触および反応させる条件は、反応温度が40〜60℃であること、および反応時間が5〜15時間であることを含むことができる。ハロゲン化脂肪アルコールに対する前記中間生成物Hのモル比は、1:(3〜8)とすることができる。前記ハロゲン化脂肪アルコールの炭素原子数は1〜5でよく、例えば、前記ハロゲン化脂肪アルコールは、2−ハロゲン化エタノール、3−ハロゲン化プロパノールおよび4−ハロゲン化ブタノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができ、具体的には、2−ブロモエタノール、3−ブロモプロパノールおよび4−ブロモブタノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。
工程(2)において、中間生成物Iにハロゲン化反応を受けさせる方法は、第五の有機溶媒の存在下での中間生成物Dと三ハロゲン化リンの接触および反応を含むことができる。接触反応条件は反応温度および時間を含み、該反応温度は90〜110℃とすることができ、該反応時間は1〜10時間とすることができる。三ハロゲン化リンに対する中間生成物Dのモル比は、1:(1.2〜2.5)とすることができる。
前記第五の有機溶媒は、クロロベンゼン、ピリジンおよびN,N−ジメチルホルムアミドから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。中間生成物Dと三ハロゲン化リンとの総量1000mgに対して、前記第五の有機溶媒の量は、20〜80mLとすることができる。
正の方向への反応をさらに促進するために、中間生成物Iが受けるハロゲン化反応を酸結合剤、好ましくはピリジンの存在下で行う。また、使用する前記酸結合剤のモル量は、中間生成物Iの3〜8倍である。
工程(2)において、中間生成物Jとアンモニア間の加アンモニア分解を行う方法は、中間生成物Jを第六の有機溶媒の存在下でアンモニアと接触させ、反応させることを含み、アンモニアに対する中間生成物Jのモル比は、1:(10〜30)とすることができる。
中間生成物Jをアンモニアと接触させ、反応させて加アンモニア分解を行う条件は、典型的には反応温度および反応時間を含み、該反応温度は25〜50℃とするこができ、および該反応時間は5〜15時間とすることができる。
前記第六の有機溶媒は、メタノール、エタノールおよびイソプロパノールから成る群より選択される1つ以上のものとすることができる。また、中間生成物Jの量1000mgに対して、使用する前記第六の有機溶媒の量は、20〜50mLとすることができる。
最終生成物の純度を改善するために、前記方法は、また前記中間生成物を分離、および精製するための分離および精製工程を含み、前記分離および精製方法は、当該技術分野における慣用的分離および精製方法を用いることができ、例えば、前記分離方法としては、濾過、遠心分離、抽出などが挙げられ、前記精製方法としては、カラムクロマトグラフィー分離、再結晶などが挙げられる。それらの具体的な操作条件および方法はすべての当業者に周知であるので、ここでは割愛する。
有機合成プロセスにおいて、溶媒の除去、洗浄および乾燥方法などの慣用的操作の中にはすべて慣用的操作方法を用いて行われ得るものもあり、例えば、溶媒除去方法は、真空蒸留法とすることができる。洗浄方法は、水、イソプロパノール、ジエチルエーテルなどで行って、多少の未反応原料を除去することができる。乾燥方法および条件は当業者に周知であり、例えば、前記乾燥温度は40〜80℃、好ましくは50〜60℃とすることができ、乾燥所要時間は、2〜12時間、好ましくは5〜8時間とすることができる。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、貴金属を含有する配位化合物と、該配位化合物中の貴金属と配位できる配位子によって構成され、前記配位子は、本発明が提供する前記キナゾリン誘導体である。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、下記の4つの一般式によってそれぞれ表すことができる、すなわち、本発明の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、AG(X’Y’)Zによって表される。
X’Y’は、上記一般式(1)によって示されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、上記一般式(5)〜(7)のいずれか1つによって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノであり、前記イミノの窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合しており、前記縮合複素環上の窒素およびヒドロキシル基中の酸素はGと配位結合しており、ならびに好ましくは、Rは、上記一般式(16)によって示される構造である)。
Zは、ハロゲン、−SCN、−N、および−CNから成る群より選択される基でよく、Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから選択されるいずれか1つでよく、Bは、Cl、PF またはBF であり、ならびにGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、X’Y’、すなわち、一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体を一般式[AG(XY)Z]によって表すこともできる。
XYは、上記一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、上記一般式(2)〜(4)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、および一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、ならびに一般式(11)〜(14)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、ならびに前記イミノ上の窒素は、一般式(1)中に6−酸素が存在するアルキル鎖のその6−酸素に結合している。この場合、前記縮合複素環中のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができ、または前記アミノアルキルイミノ上のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができ、または前記6員芳香族複素環上のこれらの2個の窒素原子はGと配位結合することができる。好ましくは、Rは、上記一般式(2)、一般式(17)または一般式(20)によって表される構造である。
あるいは、RおよびR’は、−NHであり、nは1から3の整数であり、およびmは1から3の整数であり、この場合、RおよびR’上の窒素はGと配位結合することができる)。
Zは、ハロゲン、−SCN、−Nおよび−CNから成る群より選択される基とすることができる。
Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群から選択されるものとすることができ、Bは、Cl、PF またはBF であり、ならびにGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、XY、すなわち、一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体を一般式[AG( によって表すこともできる。
は、炭素原子数1〜5のアルキルジアミン基であり、 は、上記一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、上記一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基ならびに一般式(10)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、前記イミノまたは第三級アミノ基上の窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合している。この場合、前記イミダゾール型5員複素環構造上のすべての窒素(第三級アミノ基上のものを除く)はGと配位結合することができ、または前記6員複素環上の窒素原子はGと配位結合することができ、好ましくは、Rは、上記一般式(18)または一般式(19)によって表される構造である)。 は、1〜2個の炭素原子を含有するアルキルジアミン基であり、Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群より選択され、Bは、Cl、PF またはBF であり、およびGは、好ましくはルテニウムである。
具体的には、 、すなわち、一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、下記の一般式によって示される基とすることができる。
Figure 2013542210
本発明の別の特定の実施形態によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体は、G(M)Wによって表される。
Mは、上記一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基であり(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、上記一般式(2)〜(7)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、一般式(10)〜(14)のいずれか1つによって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである)、Wは、ハロゲンおよびDMSOから選択される少なくとも1つであり、ならびにGは、ルテニウムである。
好ましくは、Rは、上記一般式(17)または一般式(18)によって表される構造であり、Wは、ハロゲンおよびDMSOである。
前記縮合複素環上の窒素およびヒドロキシル基上の酸素は、Gと配位結合しており、または前記縮合複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは、アミノアルキルイミノ上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは前記6員芳香族複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合することができ、あるいは前記RおよびR’上の窒素は、Gと配位結合しており、あるいは前記イミダゾール型5員複素環構造上の窒素原子(第三級アミノ基上のものを除く)は、Gと配位結合することができ、あるいは前記6員複素環上の窒素原子は、Gと配位結合している。
具体的には、M、すなわち、一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基は、既に上に詳細に列挙されており、したがってそれをここでは繰り返し論じない。
本発明によると、プロテインキナーゼ阻害剤としての前記キナゾリン錯体の合成経路は、一般に2つのカテゴリーに分けられる。
I.有機金属ルテニウム系配位錯体シリーズの調製:有機金属ルテニウム系配位錯体は、一般式ARu(X’Y’)Z、[ARu(XY)Z]、または[ARu( (式中、Aは、ベンゼン、p−シメン、ビフェニル、ベンゾ−シクランおよび他の芳香族炭化水素から選択することができる)によって表される。
状況(I):
(A)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体[(η−アレーン)RuClと、2個の配位原子を含有するX’Y’またはXYまたは 基のキレート形成性配位子(すなわち、好ましくは、エチレンジアミン、ビピリジン、8−ヒドロキシキノリン、フェナントロリンの構造を含有するイレッサ誘導体)との反応により調製を行う。式中のZはClであり、Bは、PF である。
Figure 2013542210
状況(II):
(B)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体[(η−アレーン)RuClを、2個の配位原子を含有する 基のキレート形成性配位子( は、好ましくはエチレンジアミンである)と反応させ、次いで単一配位原子を含有する 基の単座配位子(すなわち、イミダゾール含む構造を含有するイレッサ誘導体)と反応させることによって、調製を行う。式中、B=PF
Figure 2013542210
II.一般式Ru(M)Wによって表される、NAMIAs Ru(II、III)配位錯体の調製;
Mは、上記一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基、すなわち、上記で説明した2個の配位原子を含有する基X’Y’またはXYまたは 含むキレート形成性配位子(すなわち、好ましくは、エチレンジアミン、ビピリジン、8−ヒドロキシキノリン、フェナントロリンを含有する構造を含むイレッサ誘導体)、および単一配位原子を含有する 基の単座配位子(すなわち、ピリジン、イミダゾールおよびこれらに類するものを含む構造を含有するイレッサ誘導体)であり、Wは、ハロゲンおよびDMSOの少なくとも一方から選択される。
Figure 2013542210
本発明の特定の実施形態によると、一般式AG(X’Y’)Z、または[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法は、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子とをアルコールまたはアルコール水溶液中で接触させる工程を含み、それで前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムは、キレート形成性配位子中の2個の配位原子とキレートを形成させ、2個の配位原子を配位結合させることができる。
この場合、2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子に対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比は、1:1〜3とすることができ、および前記接触を20〜50℃の温度で0.5〜2時間行う。2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、前記アルコールまたはアルコール水溶液の使用量は30〜50mLである。前記アルコールは、好ましくはメタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはメタノールと水の混合溶液である。好ましくは、反応生成物混合物から反応生成物を分離する方法は、様々な慣用的方法であってよく、例えば、反応生成物混合物にNHPFを添加する工程を含む方法とすることができる。完全に溶解した後、その反応溶液を濃縮して反応生成物を沈殿させ、その後、それを濾過する。前記NHPFの使用量は、この工程(3)での塩化アレーンルテニウム二量体のモル量の6〜20倍とすることができる。
好ましくは、一般式AG(X’Y’)Z、または[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤の調製方法はまた、反応生成物中のハロゲン原子を、SCN、−N、−SCH、−SH、ピリジル、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているピリジル、イミダゾリル、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているイミダゾリルによって置換する工程を含み、前記反応生成物は、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子の間のキレート形成および配位結合から得られる。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子の間のキレート形成および配位結合から得られる反応生成物中のハロゲン原子を置換するために用いる方法は、様々な慣用的方法であってよく、好ましくは、その方法は、以下の工程を含む。第九の有機溶媒中で、前記反応生成物とAgPFまたはAgBFとを室温、例えば20〜50℃で、0.5〜2時間混合し(上記反応生成物のAgPFまたはAgBFに対するモル比は、典型的には1:0.95〜1.05である)、次いで濾過し、そしてその濾液を、アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つと混合する工程。
前記アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つについての使用量に関して、上述のアルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのアニオンによって、ハロゲンイオンを確実に沈殿および置換できるのであれば、特定の制限はない。一般に、前記アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つの、前記反応生成物に対するモル比は、(1〜5):1、好ましくは(1〜3):1である。
アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールのうちの1つ総量100mgに対して、使用する前記第九の有機溶媒の量は30〜50mLであり、前記第九の有機溶媒は、メタノールおよび/またはエタノールである。
本発明による、一般式AG(X’Y’)Z、および[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、キレート形成および配位結合のための2個の配位原子を含有する配位子については既に上で詳細に説明されており、ここではそれを論じないこととする。
本発明の特定の実施形態によると、一般式[AG( によって表されるプロテアーゼ阻害剤の調製方法は、以下の工程を含む。
(1)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとを、アルコールまたはアルコール水溶液中で、2個のA基を含有する該ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムをアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子とキレート形成および配位結合させる条件下で、接触させる工程。
(2)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子の間のキレート形成および配位結合から得た反応生成物中のハロゲンイオンを、単一配位原子を含有する単座配位子で置換する工程。
工程(1)において、炭素原子数1〜5のアルキルジアミンに対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比は、1:(1〜3)であり、接触温度は、20〜50℃とすることができ、接触時間は、0.5〜2時間とすることができる。2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとの総量100mgに対して、使用する前記アルコールまたはアルコール水溶液の量は30〜50mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくは、メタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはメタノールの水溶液である。
工程(2)において、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子の間のキレート形成および配位から得た反応生成物中のハロゲン原子を置換する方法は、様々な慣用的方法によって行うことができ、例えば、第九の有機溶媒中で前記反応生成物とAgPFまたはAgBFとを室温、例えば20〜50℃で、0.5〜2時間混合し(上記の反応生成物とAgPFまたはAgBFとのモル比は、一般に1:0.95〜1.05である)、次いで濾過し、そしてその濾液を、単一配位原子を有する単座配位子と混合する工程を含む方法とすることができる。単一配位原子を有する前記単座配位子の使用量に関して、上述の単一配位原子を有する単座配位子のうちの1つによってハロゲン原子を確実に沈殿および置換することができるのであれば、制限はない。一般に、前記反応生成物に対して、単一配位原子を有する前記単座配位子のモル比は、(1〜5):1、好ましくは(1〜3):1である。前記反応生成物と単一配位原子を有する単座配位子との総量100mgに対して、使用する前記第九の有機溶媒の量は30〜50mLとすることができる。前記第九の有機溶媒は、メタノールおよび/またはエタノールである。
本発明による、一般式[AG( によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、配位結合のための単一配位原子を有する単座配位子は既に上で詳細に説明されており、ここではそれを論じないこととする。
本発明によると、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体は市販されているが、当業者に周知の方法に従って調製することもできる。例えば、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体の調製方法は、以下の工程を含むことができる。
(1)液体アンモニアと低級アルコールの混合物中で、芳香族炭化水素とアルカリ金属を混合して芳香族炭化水素二水素化物(dihydride aromatics)を得る工程。
(2)芳香族炭化水素二水素化物とハロゲン化ルテニウムを第七の有機溶媒中で接触させて、ハロゲン化アレーンルテニウム二量体を生成する工程。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体を調製するための方法の前記工程(1)において、芳香族炭化水素を脱酸素して芳香族炭化水素二水素化物にする前記反応は、当業者には周知であるバーチ(Birch)反応であり、反応条件および方法も当業者に周知である。例えば、アルカリ金属、例えばナトリウム、カリウムまたはリチウムの反応体芳香族炭化水素に対するモル比は、(4〜8):1とすることができ、液体アンモニアと低級アルコールと反応体芳香族炭化水素のモル比は、(200〜300):(10〜15):1とすることができる。前記低級アルコールは、メタノール、エタノール、イソプロパノール、およびブタノールから選択される1つ以上のものとすることができる。前記反応温度は、−78℃から−50℃とすることができ、前記反応時間は、1〜3時間とすることができる。
通常、バーチ反応実施後に得られる反応生成物は、芳香族炭化水素二水素化物と多少の未反応原料芳香族炭化水素との混合物である。たとえ溶媒および未反応原料の一部を真空蒸留により除去できたとしても、反応生成物の混合物から芳香族炭化水素二水素化物を完全に分離することは不可能である。したがって、実際には、反応生成物の混合物を後続の反応の原料として使用する。また、核磁気共鳴(NMR)分析により、芳香族炭化水素二水素化物の純度は一般に反応生成物混合物中60〜90重量%であることが立証されている。
この場合、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体を調製するための方法の前記工程(2)において使用する、工程(1)から得た芳香族炭化水素二水素化物を含有する前記反応生成物混合物の量により、ハロゲン化ルテニウム(III)に対する該混合物中の芳香族炭化水素二水素化物のモル比が3〜5:1であることが可能になるべきである。前記接触工程の条件は、接触温度が60〜90℃であること、接触時間が1〜12時間であることを含むことができる。前記第七の有機溶媒は、エタノールおよび/またはメタノールから選択することができる。芳香族炭化水素二水素化物とハロゲン化ルテニウム(III)との総量100mgに対して、使用する前記第七の有機溶媒の量は30〜50mLとすることができる。そしてその後、濾過および洗浄を含む方法によってハロゲン化アレーンルテニウム二量体を分離することができる。
好ましくは、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中の前記A基は、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから成る群より選択される。
本発明の特定の実施形態によると、一般式G(M)Wによって表されるプロテアーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法は、以下の工程を含む。
(1)第十の有機溶媒の存在下で、ハロゲン化ルテニウムと、塩酸水溶液とDMSOの混合物とを加熱して還流させて、またはハロゲン化ルテニウムとDMSOを加熱して還元させて、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物を得る工程。
(2)工程(1)で得たDMSOが配位結合しているルテニウム化合物と、単一または2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体配位子とを、アルコール中またはアルコール水溶液中またはアルコールの塩酸溶液中で接触させて、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物のルテニウムに、前記配位子中の単一または2個の配位原子を配位結合させる工程。
本発明によると、工程(1)における前記加熱および還流の温度は、70℃から200℃とすることができ、前記加熱および還流の所要時間は、3〜6時間とすることができる。塩酸水溶液中の塩化水素に対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比は、1:(40〜80)とすることができ、DMSOに対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比は、1:(40〜80)とすることができる。前記第十の有機溶媒は、慣用的有機溶媒であってよく、例えば、メタノール、エタノール、イソプロパノールから選択される1つ以上のものとすることができる。ハロゲン化ルテニウムと塩酸水溶液とDMSOとの総量2000mgに対して、使用する前記第十の有機溶媒の量は30〜50mLとすることができる。
本発明によると、工程(2)において、2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子に対して、DMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比は、1:(1〜3)とすることができ、接触温度は、20〜50℃とすることができ、および接触時間は、0.5〜6時間とすることができる。DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、使用する前記アルコールまたはアルコール水溶液の量は3〜10mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくはエタノールであり、前記アルコール水溶液は、好ましくはエタノールの水溶液である。
あるいは、本発明によると、単一配位原子を含有する単座配位子に対して、工程(2)においてDMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比は、1:(1〜3)とすることができ、前記接触温度は、20〜50℃とすることができ、および接触時間は、0.5〜6時間とすることができる。DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と単一配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子との総量100mgに対して、前記アルコールまたはアルコールの塩酸溶液の量は8〜20mLとすることができる。前記アルコールは、好ましくはエタノールである。
本発明による、一般式G(M)Wによって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体中の、配位結合に使用される2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子、ならびに単一配位原子を含有する単座配位子は既に上で詳細に説明しており、したがってそれらをここでは論じない。
本発明の好ましい実施形態を上記で詳細に説明している。しかし、本発明は、上記で説明した実施形態の特定の詳細に限定されない。本発明の技術的概念の領域内で本発明の技術的スキームに様々な単純変形を施すことができ、これらの単純変形すべてが本発明の保護範囲に属する。
上記の特定の実施形態に記載の各具体的技術的特徴を、矛盾がない限り、任意の好適な様式で組み合わせることができることも重要である。一切の不要な重複を避けるため、様々な可能な組み合わせを本発明ではこれ以上論じないこととする。
加えて、本発明の概念に相反しない限り、本発明の様々な異なる実施形態を自由に組み合わせることができ、それらの組み合わせも本発明に開示する内容とみなすべきである。
本発明をさらに下記のとおり特定の実施形態によって詳細に説明することとする。
(実施例1)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
Figure 2013542210
(1)上記の反応スキーム中の2.0gの第一反応体A(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン(Nanjing Ange Pharmaceutical Co.,Ltd.から購入)および5.0gの酸結合剤無水炭酸カリウムを30mLのDMFに添加し、油浴の温度を87℃に制御しながら15分間撹拌し、その後、2mLの1,2−ジブロモエタンを滴下する。その温度を維持して4.5時間反応を継続させる。反応の完了後、その混合物を室温に冷却し、吸引濾過し、濾液を回収し、撹拌しながら120mlの冷水にゆっくりと注入する。すると粘稠物質が沈殿し、それを酢酸エチル50mLによって3回抽出し、それらの抽出物を合わせ、30mLの水で1回洗浄し、無水硫酸ナトリウムで乾燥させる。シリカゲルカラムクロマトグラフィー(酢酸エチル/石油エーテル=4:1)によって、生成物を分離して、中間生成物ZW1001−Mの0.5gの淡黄色粉末を得る。収率は17%である。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)、δ(ppm): 9.55(1H,s)、8.52(1H,s)、8.12(1H,dd,J=6.7Hz,J=2.4Hz)、7.85(1H,s)、7.78(1H,dd,J=8.6Hz,J=4.6Hz)、7.48(1H,t,J=J=9.0Hz)、7.24(1H,s)、4.50(2H,t,J=J=5.5Hz)、3.93(5H,m); ESI−MS:m/z 428.61、430.61([M])。
本実施例によって得た中間生成物、化合物番号ZW1001−MのIC50値は、ELISA試験条件下で18nMであると判定され、これはこの化合物が良好なキナーゼ阻害活性を有することを示す。
Figure 2013542210
(2)工程(1)で得た0.80gの中間生成物ZW1001−M(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−(2−ブロモ−エトキシ)−7−メトキシキナゾリン)および1mLの蒸留エチレンジアミン(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)を40mLのアセトニトリル中で3時間加熱して還流させる。この加熱および還流の温度は、80℃である。反応停止後、自然冷却により結晶を沈殿させる。得たものを吸引濾過し、濾過ケークをアセトニトリルで洗浄し、乾燥させて、0.6gの白色固体、化合物番号ZW1001を得る。収率は67%である。
ESI−MS: m/z 406.9([M+H])。
図5は、ELISA試験条件下でIC50=4.6nMの化合物番号ZW1001のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有することを示している。
Figure 2013542210
(3)工程(2)において調製した0.2gの生成物ZW1001を50ml丸底フラスコに入れ、溶解させるために12mLの無水メタノールを添加し、その後、0.2gの無水炭酸カリウムを添加する。その混合物を室温(25℃)で0.5時間撹拌し、不溶分を常圧下で濾過して除去し、濾液を回収する。0.12gのアレーンルテニウム二量体(p−シメンルテニウム二量体、東京化成工業株式会社から購入)を添加し、その後、撹拌しながら室温(25℃)で7時間、反応させる。反応の完了後、0.4gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、室温で0.5時間撹拌する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:20である)によって分離して赤色の油状物を得、そのカラムクロマトグラフィー生成物を薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:10である)によってさらに精製して0.10gの淡黄色粉末、化合物番号ZW2001を得る。収率は35%である。
H−NMR(DMSO−d,400MHz)、δ(ppm): H−NMR δ(ppm): 9.62(1H,s)、8.54(1H,s)、8.15(1H,d)、7.94(1H,s)、7.80(1H,m)、7.45(1H,m)、7.31(1H,s)、6.60(2H,m)、5.78(1H,m)、5.64(4H,m)、4.46(2H,d)、4.00(3H,s)、3.81(1H,m)、3.51(1H,m)、2.85(2H,m)、2.72(3H,m),2.32(1H,s)、2.23(3H,s)、2.02(1H,s)、1.98(3H,m);
ESI−MS:676.1(M)、640.1(M−Cl)
図6は、ELISA試験条件下でIC50=81nMの化合物番号ZW2001のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有することを示している。
(実施例2〜6)
これらの実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
実施例2および実施例3における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例1の方法に従って調製される。工程(3)において、実施例1の工程(3)で使用したp−シメンルテニウム二量体の代わりに0.1gのベンゼンルテニウム二量体(東京化成工業株式会社から購入)および0.15gのビフェニルルテニウム二量体をそれぞれ使用して、下記の構造を有するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、化合物番号ZW2002および化合物番号ZW2003を得る。
この場合、前記ルテニウムビフェニル二量体の調製方法は、次のとおりである。液体アンモニアとエタノールの混合物中でビフェニルと金属ナトリウムを−78℃で1時間混合して(液体アンモニアとエタノールとビフェニルとナトリウムとのモル比は、250:10:1:5である)、ビフェニル二水素化物(dihydride biphenyl)を得る。次にその反応生成物を150℃での真空蒸留に付し、溶媒と未反応原料の一部とを除去する。NMR分析によりこの反応生成物混合物中のビフェニル二水素化物の純度は約70重量%であると判定される。
(2)ビフェニル二水素化物を含有する反応生成物混合物をエタノール中で塩化ルテニウムと接触させる。この場合、ビフェニル二水素化物を含有する反応生成物混合物の量は、塩化ルテニウムに対するビフェニル二水素化物のモル比が5:1であるような量とするべきであり、接触温度は80℃であり、接触時間は8時間である。ビフェニル二水素化物と塩化ルテニウムとの総量100mgに対して、60mlのエタノールを使用するべきである。その混合物を濾過し、メタノールで洗浄して、三塩化ビフェニルルテニウム二量体を得る。
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.61(1H,s)、8.12(2H,d)、8.10(1H,s)、7.77(1H,s)、7.40(4H,m)、6.85(1H,m)、6.25(1H,m)、5.69(1H,m)、4.45(3H,s)、4.02(4H,m)、2.50(2H,m)、2.33(1H,d)、2.02(1H,d)
MALDI−TOF:620.1(M)、584.31(M−Cl)
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.63(1H,s)、8.11(1H,s)、8.10(1H,s)、7.78(3H,m)、7.46(5H,m)、7.31(1H,s)、6.78(1H,d)、6.28(2H,m)、6.04(1H,m)、5.89(1H,m)、4.38(2H,s)、4.06(3H,s)、3.74(2H,s)、3.69(2H,s)、2.02(2H,s)。
MALDI−TOF:696.1(M)、660.3(M−Cl)
実施例4における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例1の方法に従って調製される。
工程(1)において、4.8mLの1,3−ジブロモプロパンを1,2−ジブロモエタンの代わりに使用して、中間生成物ZW1002−Mの淡黄色粉末1.3gを得る。収率は37.8%である。アセトンをDMFの代わりに溶媒として使用する。
工程(2)において、工程(1)によって得た0.70gの中間生成物ZW1002−M(4−(3’−クロロ−4’−フルオロ−フェニルアミノ)−6−(2−ブロモ−プロポキシ)−7−メトキシ−キナゾリン)を40mLのアセトニトリル中、室温(25℃)で9時間、1.3mLの蒸留エチレンジアミン(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)と反応させる。反応停止後、自然冷却によって結晶を沈殿させ、濾過し、濾過ケークをアセトニトリルで1回洗浄し、乾燥させて化合物番号ZW1002の5gの白色固体を得る。収率は65.62%である。
工程(3)において、工程(2)によって調製した0.3gの生成物ZW1002を50ml丸底フラスコに入れ、溶解させるために12mLの無水メタノールを添加し、その後、0.3gの無水炭酸カリウムを添加する。その混合物を室温(25℃)で0.5時間撹拌し、不溶分を常圧下で濾過して除去し、濾液を回収する。0.22gのアレーンルテニウム二量体(p−シメンルテニウム二量体、東京化成工業株式会社から購入)を添加し、その後、撹拌しながら室温(25℃)で7時間反応させる。反応の完了後、0.4gのヘキサフルオロリン酸アンモニウムを添加し、室温で0.5時間撹拌する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:20である)によって分離して赤色の油状物を得、そのカラムクロマトグラフィー生成物を薄層クロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの比は、容量で1:10である)によってさらに精製して0.15gの淡黄色粉末、化合物番号ZW2004を得る。収率は23%である。
Figure 2013542210
MALDI−TOF:690.6(M)、655.3(M−Cl)
図8は、MCF−7/S+EGFの腫瘍細胞増殖阻害試験条件下でIC50=33.87の化合物番号ZW2004のグラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有すること示している。
実施例5〜6における配位子および配位錯体は、次の違いを除き実施例4の方法に従って調製される。工程(3)において、実施例1の工程(3)で使用したp−シメン二量体の代わりに0.3gのベンゼンルテニウム二量体(東京化成工業株式会社から購入)および0.25gのルテニウムビフェニル二量体(実施例3記載の方法に従って調製)をそれぞれ使用して、下記の構造を有するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体、化合物番号ZW2005および化合物番号ZW2006を得る。
Figure 2013542210
H−NMR δ(ppm):8.81(1H,s)、8.04(2H,m)、7.72(1H,m)、7.55(1H,m)、7.26(2H,m)、6.85(1H,m)、6.65(2H,m)、5.85(1H,s)、4.00(3H,s)、
MALDI−TOF:634.3(M)、598.1(M−Cl)
Figure 2013542210
MALDI−TOF:709.1(M+)、674.3(M−Cl)+
(実施例7)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
合成経路を下記反応スキームとして示す。
Figure 2013542210
(1)0.652gのブロモ酢酸エチル、1.2gの第一反応体A(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン)および1.3gの酸結合剤KCOを20mLのDMFと混合する。約2時間、40℃で撹拌した後、TLCを用いて反応の進行をモニターする。反応が完了すると、第一反応体Aの着色がほぼ消える。反応液を濾過し、そのDMF濾液を100mLの蒸留水に滴下すると、大量の黄色沈殿が直ちに出現する。濾過して除去した後、沈殿物を真空下で乾燥させ、次いでジクロロメタン/メタノールの溶媒混合物(20:1の容量比)で再結晶させ、その後もう1度、再結晶させる。真空下での乾燥後、中間生成物Cの淡黄色粉末を得ることができる。この生成物の重量は1.1gであり、収率は70%である。
ESI−MS:m/z 406.2([M+H]);444.2([M+K])。
Figure 2013542210
(2)約88mg(2.2mmol)のNaOHおよび工程(1)によって得た446.6mgの中間生成物C(同じ重量比を有する水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶媒20mL中に分散させたもの)を30mLの水−メタノール−テトラヒドロフランの混合溶媒(容量比は1:1:3である)と混合し、その反応物を12時間、室温で撹拌する。反応停止後、反応混合物を真空回転蒸発によって10mLに濃縮し、25%HCl溶液(質量%)を使用して酸性に調整する。大量の白色フロックが沈殿し、真空吸引濾過を行い、濾過ケークを真空下で乾燥させて、中間生成物Dを得る。この生成物の重量は415mgであり、収率は82%である。
MS(EI,80eV)m/z 377(M
Figure 2013542210
(3)還流冷却器(上端に無水塩化カルシウム乾燥管を備えおり、および排気を吸収するためにNaOH飽和液に送るための通気路に接続さている)を装着した100ml三つ口フラスコに、工程(2)で得た5mmolの中間生成物D、および3.5mL(約40mmol)の塩化チオニルを添加する。1滴のピリジン(約0.6mmol)、および追加の1〜2滴のDMF(約0.5〜2.0mmol)を添加して、カルボン酸の溶解を助長する。得た混合物を油浴で加熱し、約50分間入念に撹拌し、その後、温度を75℃に上昇させ、ガス漏出がなくなるまで70〜75℃で(2〜3時間)維持する。反応の完了後、過剰の塩化チオニルを減圧下で蒸留除去し、その混合物を冷却して中間生成物Eを取得し、その後、それを約10mlの無水ジクロロメタンに溶解し、50ml定圧漏斗に入れる。0.77gの5−メチル−アミン−2,2’−ビピリジルおよび0.64gの酸結合剤トリエチルアミン(前記3物質のモル比は、約1.2:1.0:1.5である)を30mLのジクロロメタンに溶解し、100ml三つ口フラスコに入れて氷浴で撹拌し、その間に中間生成物Eの溶液をゆっくりと滴下する。滴下(10分)後、反応温度を約5℃で維持する。3時間撹拌を継続して反応を完了させる。その後、その得たものを濾過して沈殿を除去し、濾液を合わせ、減圧下で濃縮して、粗目的生成物を得る。その後、それをエタノールで再結晶させる、またはもう1度再結晶させて、純粋な生成物を得る。生成物の重量は1.32gであり、収率は48.5%である。
ESI−MS:m/z 544([M+H]
Figure 2013542210
(4)水素化ホウ素ナトリウム(380mg、10mmol)を100mLの乾燥THFに懸濁させ、トリフルオロ酢酸(TFA、2mL)をアルゴン保護下で滴下し、泡立ちがなくなるまでそれを室温で撹拌する。50mLのTHF中の工程(3)で得た目的生成物(544mg、約1mmol)の溶液を加える。そして、その得たものを2時間加熱して還流させ、100mLの水を添加して反応を停止させる。酢酸エチルで抽出して、有機層を無水硫酸ナトリウムで乾燥させ、減圧下で完全に濃縮乾固し、シリカゲルカラムクロマトグラフィー(ジクロロメタン/メタノールの容量比は20/1である)によって分離し、白色の目的生成物を32%の収率で得る。
ESI−MS:m/z 531.2([M+H])。
(実施例8)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
Figure 2013542210
0.5g(約1.56mmol)の第一反応体A(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6−ヒドロキシ−7−メトキシ−キナゾリン)を50ml丸底フラスコに取り、3.0gのピリジン塩酸塩固形物を添加し、アルゴン保護下、油浴内で温度を170℃に上昇させる。反応体が磁気撹拌下で徐々に溶融し、その反応温度を4時間維持する。反応の完了後、それを室温に冷却し、30mLの水を添加し、還流させながら10分間加熱し、冷却し、吸引濾過する。そして、その濾過ケークを乾燥させ、無水メタノールで再結晶させて、0.36gの中間生成物Hの黄緑色粉末を得る。収率は75%である。
ESI−MS:m/z 306.8([M+H]
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
(1)上記の工程で得た1.33gの中間生成物H(4−(3−クロロ−4−フルオロ−フェニルアミノ)−6,7−ジヒドロキシ−キナゾリン)、および7.0gの無水炭酸カリウムを70mlのアセトンと混合する。油浴の温度を50℃に制御し、その混合物を加熱して還流させ、15分間撹拌し、その後、3mLの2−ブロモエタノールを滴下する。温度を維持して、10時間反応を継続させる。反応の完了後、その混合物を室温に冷却し、吸引濾過し、濾液を回収し、濃縮する。生成物をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの容量比は、1:15である)によって分離し、0.8gの中間生成物Iの白色粉末を得る。収率は46.8%である。
ESI−MS試験:m/z 394.8([M+H]
Figure 2013542210
(2)工程(1)によって得た0.4gの中間生成物Iを15mLの乾燥クロロベンゼンおよび0.5mLのピリジンと共に室温(25℃)で撹拌して懸濁液を得る。加えて、0.15mLの三臭化リンを取り、希釈のために3mLのクロロフェニルを添加し、その結果の溶液を上記懸濁液に室温(25℃)でゆっくり滴下する。滴下完了後、その溶液を反応のために3時間加熱して還流させる。反応体Iの着色がほぼ消えたことをTLCが示したら反応は完了している。その反応溶液を室温に冷却し、飽和重炭酸ナトリウム溶液および飽和塩化ナトリウム溶液で順次洗浄し、無水硫酸マグネシウムで乾燥させ、濃縮して、中間生成物Jの淡黄色粘稠物質を得る。それをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(メタノール/ジクロロメタンの容量比は、1:15である)によって分離して、0.25gの生成物(9)白色粉末を得る。収率は47%である。
ESI−MS試験:m/z 520.40([M+H]) 542.4([M+Na]
Figure 2013542210
(3)室温(25℃)で、工程(2)によって得た0.5gの中間生成物Jを15mLの飽和アンモニア−メタノール溶液と混合し(使用する中間生成物Jのアンモニアに対するモル比は1:20である)、その後、室温(25℃)で10時間撹拌しながら反応させる。反応体Jの着色がほぼ消えたことをTLCが示したら反応は完了している。白色粉末を回転蒸発によって取得し、冷水で1回洗浄し、メタノールおよび水での再結晶によって0.28gの生成物白色粉末を得る。収率は76%である。
ESI−MS試験:m/z 392.83([M+H]) 414.74([M+Na]
(実施例9)
本実施例は、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体配位子およびキナゾリン錯体の調製を説明するためのものである。
キナゾリン誘導体プロテインキナーゼ阻害剤配位子JLY1002の合成:
Figure 2013542210
414mg(6mmol)のイミダゾール(Beijing Chemical Reagent
Co.から購入)、32mgのTBAB(臭化テトラブチルアンモニウム)(Beijing Chemical Reagent Co.から購入)、および480mgのNaOHを30mlのアセトニトリルに添加し、その混合物を1時間加熱して還流させる(還流温度は80℃である)。実施例1で調製した2587g(6mmol)の中間生成物ZW1001−Mを滴下し、還流しながら3時間撹拌を継続する。還流温度は80℃である。反応を停止させた後、溶媒を回転蒸発によって除去し、25mLの水および25mLの酢酸エチルを残留物に添加し、酢酸エチルと水層間で白色固体を沈殿させる。この固体を濾過して除去し、水および酢酸エチルで洗浄し、その後、その生成物を真空下、室温で20時間乾燥させて、1.16gの化合物番号JLY1002白色固体を得る。収率は70%である。
ESI−MS:m/z 414.7([M+H]);436.6([M+Na])。
図3は、ELISA試験条件下でIC50=60.2nMの化合物番号JLY1002のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有することを示している。
プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の化合物番号JLY2008および化合物番号JLY2007の合成:
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]の合成:
Figure 2013542210
100mgのRuCl・3HOを30mlのエタノールに添加して懸濁液を形成し、その後、それを3時間、加熱して還流させて(還流温度は80℃である)、暗緑色の溶液を形成する。得られる溶液中の潜在的不溶性固体を濾紙によって除去し、その溶液をロータリーエバポレータによって2mLに濃縮する。0.75mLの塩酸水溶液(濃度は質量百分率で37%である)、および1.5mLのDMSOをその混合物に添加し、その後、それを30分間80℃で放置して明橙色の溶液を形成する。
上記で得た溶液を室温(25℃)に冷却し、10mlのアセトンを添加し、橙赤色の結晶をその溶液から沈殿させる。少量のエーテルの添加により結晶の沈殿を加速することができる。上記結晶を濾過によって回収し、−4℃で20mlの冷アセトン溶媒で洗浄し、次いでエーテル(10ml)で洗浄し、最後に真空下、室温(25℃)で乾燥させる。
化合物番号JLY2008の合成:
Figure 2013542210
上記で調製した20mg(0.036mmol)の[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]を、4mLのエタノール/塩酸(0.1m)に室温(25℃)で添加し、5分間撹拌し、その後、上記で調製した29.8mg(0.072mmol)のキナゾリン誘導体配位子、化合物番号JLY1002を添加する。約10分後には多少の固体が沈殿しているので、撹拌を4時間継続する。反応を停止させ、その溶液を濾過し、濾過ケークを水、エタノールおよびエーテルで順次洗浄し、真空下で乾燥させる。10.6mgの黄色生成物を得る。収率は40%である。
ESI−MS(ネガティブ):m/z 735.2[RuIIICl(DMSO)(L)]、241.8[RuIIICl。C2224ClFNRuS(735.86)についての解析 計算値:C、35.91;H、3.29;N、9.52。実測値:C、35.88;H、3.70;N、8.93。
化合物番号JLY2007の合成:
Figure 2013542210
上記で調製した55.6mg(0.1mmol)の[トランス−RuCl(MeSO)][(MeSO)H]をエタノール(4mL)に室温(25℃)で添加し、5分間撹拌し、実施例1で調製した40.58mg(0.1mmol)のキナゾリン誘導体配位子、化合物番号ZW1001を添加する。約10分後には多少の固体が沈殿しているので、撹拌を30分間継続する。その後、4mLの水を添加し、撹拌を30分間継続する。反応を停止させ、固体を濾過して除去し、エタノールおよびエーテルで順次洗浄し、真空下で乾燥させる。43mgの黄色生成物を得る。収率は62%である。
ESI−MS(ポジティブ):m/z693.1[RuIIICl(DMSO)(L5)]、615.12[RuIIICl(L5)]、505.14[RuIII(L5)]。C2127l4FNRuS・3HO(745.46)についての解析 計算値:C、33.83;H、4.46;N、9.39。実測値:C、33.8;H、4.13;N、9.18。図4は、ELISA試験条件下で測定してIC50=7.5nMの化合物番号JLY2007のIC50グラフであり、このグラフは、この阻害剤がEGFRプロテインキナーゼに対して良好な阻害活性を有することを示している。
図7は、MCF−7/S+EGFの腫瘍細胞増殖阻害試験条件下で測定してIC50=24.48uMの化合物番号JLY2007のグラフである。EGFが無いと、この化合物はIC 50 >100を有し、事実上、阻害活性を有さない。EGFと併用したとき、IC50=24.48uMで、腫瘍細胞増殖は大きく抑制される。これは、この化合物の阻害活性がEGFと関連しており、EGFRが、この化合物の作用の標的の1つであり得ることを示す。
プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の化合物番号JLY2009の合成:
合成経路は次のとおりである。
Figure 2013542210
Cis−RuCl(MeSO)の合成:
Figure 2013542210
100mgのRuCl・3HOを1mLのジメチルスルホキシドに添加し、その混合物を加熱して5分間還流させて(還流温度は189℃である)、明黄色の透明溶液を得る。冷却後、15mLのアセトンを添加し、その混合物を回転蒸発によって原容量の半分に濃縮し、黄色結晶を沈殿させる。上記結晶を濾過によって回収し、アセトンおよびエーテルで洗浄し、最後に真空下、室温(25℃)で乾燥させる。
化合物番号JLY2009の合成:
Figure 2013542210
48.5mg(0.1mmol)のシス−RuIICl(DMSO)を10mLのエタノールに添加し、加熱して80℃で還流させる。実施例1で調製した40.58mg(0.1mmol)のキナゾリン誘導体配位子、化合物番号ZW1001を撹拌しながら添加し、上記温度で6時間還流を継続する。多少の固体が沈殿すると、それを濾過して除去し、エタノールおよびエーテルで洗浄し、真空下で乾燥させる。40mgの生成物JLY2009を得る。収率は55%である。
ESI−MS(ポジティブ):m/z736.21[RuIICl(DMSO)(L)]、658.17[RuIICl(DMSO)(L)]、580.14[RuIICl(L5)]、542.15[RuIICl(L)]、506.17[RuII(L)]H NMR:(DMSO−d)δ(ppm):9.49(s,1H)、8.48(s,1H)、8.11−8.09(m,1H)、7.85(s,1H)、7.81−7.77(m,1H)、7.45−7.40(t,1H)、7.20(s,1H)、4.42−4.38(m,2H)、4.33−4.30(m,1H)、4.24−4.21(m,1H)、3.92(s,3H)、3.88−3.83(m,1H)、3.44−3.37(m,1H)、3.29(s,6H)、3.23(s,3H)、3.12−3.11(m,8H)。
JYL2009をDMSO/アセトンの混合溶液(1:5の容量比)に、その混合物にエーテルをゆっくりと消散させながら、溶解し、JLY2009の単結晶を沈殿させる。
図1(a)は、化合物番号JLY2009のX線回折結晶構造であり、および図1(b)は、それに対応する化合物の一般式である。
(実施例10)
本実施例は、実施例1〜9にて調製したキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体プロテインキナーゼ阻害剤に関するin vitro活性試験を説明するためのものである。
I.酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)
実施例1〜9でそれぞれ合成した化合物のキナーゼ阻害活性を判定するために、酵素結合免疫吸着アッセイ(ELISA)を用いる(合成した化合物の濃度は、40μM(マイクロモル/L)、4μM、400nM(ナノモル/L)、40nM、4nM、400pM(ピコモル/L)、40pM、4pMである)。プロテインキナーゼアッセイキット:CST社からのPTP1B(Tyr66)ビオチン化ペプチドをキナーゼEGFR(上皮成長因子受容体)の基質として使用する。実施例1〜9によって合成した化合物のキナーゼ阻害剤をそれぞれ添加し、Spectramax M5(米国、Molecular Devices)マイクロプレートリーダーを使用して分光光度法により450nmの特定波長での吸光度OD値を判定し、化合物の細胞成長阻害率を下記の式に従って計算し、OriginPro 7.0データ処理ソフトウェアを使用して上の細胞成長阻害率をもとにδ曲線を得る。キナーゼ基質のリン酸化反応に対する、本発明によって合成した化合物のキナーゼ阻害剤の阻害度を調査し、かくしてIC 50 値(すなわち、キナーゼ基質のリン酸化に対する阻害度が50%に達するときのキナーゼ阻害剤の濃度値)を得る。実験結果は、2回の独立した並行実験(典型的に±15%変動)の平均値である。各化合物の酵素活性阻害試験結果からの物理化学的特性およびIC50値を下記の表1に示す。
Figure 2013542210
ELISA試験によって試験した化合物および化合物番号は、次のとおりである。
1.LQ1001:LQ1001:C1613ClFN、分子量=333.7
Figure 2013542210
図2に示すように、基準化合物、基準化合物番号LQ1001のIC50は、ELISA試験条件下で4nMであると判定される。これは、プロテインキナーゼEGFRのリン酸化に対する良好な阻害剤効果を示す。
2.JLY1002:C2017ClFN、分子量=413.8
Figure 2013542210
3.JLY2007:C2127ClFNRuS、分子量=691.4
Figure 2013542210
4.JLY2008:C2224ClFNRuS、分子量=735.8
Figure 2013542210
5.JLY2009:C2333ClFNRuS、分子量=734.1
Figure 2013542210
6.ZW1001−M:C1714BrClFN、分子量=426.7
Figure 2013542210
7.ZW1001:C1921ClFN、分子量=405.9
Figure 2013542210
8.ZW1002:C2023ClFN、分子量=419.9
Figure 2013542210
9.ZW2001:C3449ClPRu、分子量=895.7
Figure 2013542210
10.ZW2002:C3041ClPRu、分子量=839.6
Figure 2013542210
11.ZW2003:C3645ClPRu、分子量=915.7
Figure 2013542210
12.ZW2004:C3551ClPRu、分子量=909.8
Figure 2013542210
13.ZW2005:C3143ClPRu、分子量=853.6
Figure 2013542210
14.ZW2006:C3747ClPRu、分子量=929.7
Figure 2013542210
Figure 2013542210
上記の表1における結果から分かるように、本発明が提供するキナゾリン誘導体およびルテニウムまたは白金とのキナゾリン錯体は、プロテインキナーゼ上皮成長因子受容体(EGFR)に対して良好な阻害活性を示した。
II.様々な腫瘍細胞の増殖に対する効果に関する実験:
1.細胞傷害性実験
ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞PC−3、ケラチノサイトColo−16およびヒト非小細胞肺癌細胞系A549などを、10重量%ウシ胎仔血清(FBS、Hyclone、米国)を含有するRPMI1640培地(Invitrogen、米国)で培養し、100ng/mLの濃度の上皮成長因子(EGF)を添加して成長を刺激する。2〜3日後、対数成長期の細胞を回収し、24時間96ウェルプレート(6500細胞/ウェル/100ul、100ng/mLのEGFを含有するRPMI1640)に接種し、その後、勾配濃度(200、100、50、25、12.5、6.25、1μM/L)の化合物を添加する。1重量%のジメチルスルホキシド(DMSO)を含有する同容量のRPMI1640を実験の対照群として使用する。ブランク群は、細胞なしで培養培地のみである。各濃度群について3つの並行ウェルを準備する。インキュベーションを48時間継続した後、細胞生存率をSRB法によって測定する。結果を表2および表3にそれぞれ示す。
2.追加EGF条件下での細胞傷害性実験
ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/Sおよびヒト非小細胞肺癌細胞系A549を、10重量%ウシ胎児血清(FBS、Hyclone、米国)を含有するHAM’S/F−12培地(HyClone、米国)で培養し、100ng/mlの上皮成長因子(EGF、Sigma、米国)をこの培地に添加する。上記細胞は、Cell Resource Center,Shanghai Institute for Biological Science,CASから購入したものであり、それらをCOインキュベータに入れ、3〜5日後に実験に使用する。結果を表2に示す。
この場合、スルホローダミンB(SRB)法による化合物細胞傷害性アッセイに関する実験について:
対数成長期の細胞を回収し、96ウェルプレート(6500細胞/ウェル/100ul、100ng/mlのEGFを含有するRPMI1640)に接種する。24時間のインキュベーションの後、勾配濃度(200、100、50、25、12.5、6.25、1(μM/L))の化合物を添加する。100ng/mlのEGFを含有する同容量のRPMI1640を実験の対照群として使用する。ブランク群は、細胞なしで培養培地のみである。各濃度群について3つの並行ウェルを準備する。インキュベーションを48時間継続した後、細胞生存率をSRB法によって測定する。予冷(4℃)した50μlの10%トリクロロ酢酸(TCA)を各ウェルに添加し、それを1時間4℃で固定し、水で5回洗浄し、完全に乾燥させ、その後、0.4重量%の濃度の100μlのSRB溶液(Sigma、米国)を添加し、37℃、暗所で30分間、染色を行う。1重量%の濃度の酢酸で4〜5回洗浄し、空気中で乾燥させ、200μlのTris溶液(10mM、pH10.5)を添加し、十分に溶解した後、吸光度(吸収波長は570nmである)をマイクロプレートリーダーで測定する。
成長阻害率(IR)は、次の式に従って計算する。IR(%)=[1−(実験群A値−ブランク群A値)/(対照群A値−ブランク群A値)]×100%。IC50値は、Origin 6.0ソフトウェアを使用して計算する。
注記:
陽性対照1:LQ1001、プロテインキナーゼ阻害剤、分子標的薬。
Figure 2013542210
陽性対照2:Pcy−Ru、金属タイプ抗新生物剤、細胞傷害性抗新生物剤。
Figure 2013542210
陽性対照3:タキソール、細胞傷害性抗新生物剤。
Figure 2013542210
陽性対照:NAMI−A、金属タイプ抗新生物剤。
Figure 2013542210
Figure 2013542210
Figure 2013542210
上記の表2および表3における結果からわかるように、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体は、ヒト乳癌細胞系(薬剤耐性)MCF−7/A、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S、前立腺癌細胞系PB−3、ケラチノサイトColo−16、および非小細胞肺癌細胞系A549をはじめとする様々な腫瘍細胞タイプの増殖に対して良好な阻害活性を示した。さらに、追加の上皮成長因子(EGF)の存在下で、前記化合物は、上皮成長因子受容体(EGFR)を過度に発現する細胞(例えば、ヒト乳癌細胞系(感受性)MCF−7/S)の増殖に対してさらに良好な阻害活性を示した。これは、EGFR(プロテインチロシンキナーゼ)が、本発明が提供するプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン誘導体およびキナゾリン錯体が腫瘍細胞増殖を阻害する標的の1つであることを示している。

Claims (53)

  1. 式(1)によって表される分子構造を有するキナゾリン誘導体。
    Figure 2013542210
    (式中、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である。)
  2. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子が、
    酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項1に記載の誘導体。
  3. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子が、酸素原子および/または窒素原子であり、
    前記酸素原子が、ヒドロキシル中の酸素原子であり、
    前記窒素原子が、アミン基中の窒素原子、または芳香族複素環中の窒素原子である
    請求項2に記載の誘導体。
  4. 前記アミン基が、脂肪族アミン基であり、
    前記芳香族複素環が、イミダゾール環、ピリジン環、2,2’−ビピリジン環、フェナントロリン環、および8−ヒドロキシキノリン環から成る群より1つ選択されるものである
    請求項3に記載の誘導体。
  5. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子の数が1〜3である
    請求項1に記載の誘導体。
  6. 貴金属が、ルテニウムおよび/または白金である
    請求項1に記載の誘導体。
  7. mが0であり、
    R’が水素であり、
    Rが、縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、アミノアルキルイミノ、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノから成る群より選択されるいずれか1つであり、
    前記イミノまたは第三級アミノ基中の窒素が、アルキル鎖の6−酸素に結合している
    請求項1〜6のいずれか一項に記載の誘導体。
  8. 前記縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノが、一般式(2)〜(7)のうちのいずれか1つによって示される構造を有し、
    前記アミノアルキルイミノが、一般式(8)によって示される構造を有し、
    環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記基が、一般式(9)によって示される構造を有し、
    前記6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノが、一般式(10)〜(14)によって示される構造を有する
    Figure 2013542210
    Figure 2013542210
    (式中、r、dおよびtは、各一般式中のアルキリデンの数を表し、それぞれ、1から3、2から5および0から3の整数であり、
    、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子、およびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つであり、
    、R、R、R10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、イミノ、およびC1〜C3アルキル基のうちのいずれか1つであり、
    、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つの基は、イミノである。)
    請求項7に記載の誘導体。
  9. 前記Rが、一般式(2)、(16)〜(20)によって表される基のうちのいずれか1つである
    Figure 2013542210
    請求項8に記載の誘導体。
  10. RとR’の両方が、−NH2であり、
    nが、1から3の整数であり、
    mが、1から3の整数である
    請求項1に記載の誘導体。
  11. 以下の工程:
    式(a)によって表される第一反応体Aを提供する工程(式中、R100およびR101は、同じであるか異なり、独立して水素またはメチル基から選択され、ならびにR100およびR101の少なくとも一方は水素である)、
    式(a)中のR100位の水素もしくはメチル基を式(Q1)によって示される基で置換する工程、および/または式(a)中のR101位の水素もしくはメチル基を式(Q2)によって示される基で置換する工程
    を含む
    (前記R100およびR101は、同じであるか異なり、独立して水素またはメチル基から選択され、RおよびR’の少なくとも一方は、貴金属と配位結合し得る原子を含有する基であり、mおよびnは、同じかまたは異なる0から5の整数である)
    Figure 2013542210
    請求項1に記載のキナゾリン誘導体の調製方法。
  12. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子が、
    酸素原子、窒素原子、および硫黄原子から成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項11に記載の方法。
  13. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子が、酸素原子および/または窒素原子であり、
    前記酸素原子が、ヒドロキシル中の酸素原子であり、
    前記窒素原子が、アミン基中の窒素原子、または芳香族複素環中の窒素原子である
    請求項12に記載の方法。
  14. 前記アミン基が、脂肪族アミン基であり、
    前記芳香族複素環が、イミダゾール環、ピリジン環、2,2’−ビピリジン環、フェナントロリン環、および8−ヒドロキシキノリン環から成る群より1つ選択されるものである
    請求項13に記載の方法。
  15. Rおよび/またはR’中の貴金属と配位結合し得る前記原子の数が、1〜3である
    請求項12に記載の方法。
  16. 前記貴金属が、ルテニウムおよび/または白金である
    請求項11に記載の方法。
  17. 100が水素であり、R101がメチルであり、
    式(Q1)で示される基での式(a)中の水素の前記置換が、
    手段(I):
    (1)第一の有機溶媒の存在下で、第一反応体Aを下式(k)によって表されるジハロアルカンと接触させ、反応させて、下式(b)によって表される中間生成物Bを生成する工程(式中のX、X、Xは、すべてハロゲン原子である。)、
    Figure 2013542210
    (2)第二の有機溶媒の存在下および縮合反応条件下で、工程(1)で得た中間生成物Bを、貴金属と配位結合し得る原子を含有する第一の有機アミンと共に加熱して還流させて、中間生成物B中の6−ハロアルコキシのハロゲン原子に該第一の有機アミンとの縮合反応を受けさせる工程、
    手段(II):
    (1)第一の有機溶媒の存在下で、第一反応体Aを下記式(l)によって表されるハロゲン化カルボン酸エステルと接触させ、反応させて、下式(c)によって表される中間生成物Cを生成する工程(式中のXは、ハロゲン原子を表す。)、
    Figure 2013542210
    (2)アルカリによる触媒作用で、工程(1)で得た中間生成物Cを加水分解して、下式(d)によって表される中間体Dを取得し、その中間生成物Dにハロゲン化反応を受けさせて、下式(e)によって表される中間生成物Eを取得し、該中間生成物Eと配位機能を有する基を含有する化合物である第二の有機アミンとを、該中間生成物Eのハロゲン化6−アルコキシアシル中のハロゲン原子を該第二の有機アミンと縮合反応させる条件下で接触させ、反応させて、下式(f)によって表される縮合生成物Fを得る工程、
    Figure 2013542210
    (3)工程(2)で得た縮合生成物F中の6−アルコキシアミンのカルボニル基をアルキレン基に還元する工程、
    を含む
    請求項11に記載の方法。
  18. 手段(I)における前記第一の有機アミンが、アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミン、ならびに環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する化合物から成る群より選択されるいずれか1つであり、
    手段(II)における前記第二の有機アミンが、縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミン、および6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンから成る群より選択されるいずれか1つである
    請求項17に記載の方法。
  19. 前記縮合複素環基置換アミンまたは置換縮合複素環式置換アミンが、一般式(21)〜(26)によって表され、
    環状第三級アミノ基、およびイミダゾール型5員複素環構造を有する前記化合物が、一般式(27)によって表され、
    6員芳香族複素環基置換アミンまたは置換6員芳香族複素環式置換アミンが、一般式(28)〜(32)によって表され、
    前記アルキルジアミンまたは置換アルキルジアミンが、式(33)によって表される
    Figure 2013542210
    Figure 2013542210
    (式中、r、dおよびtは、各一般式中のアルキリデンの数を表し、それぞれ、1から3、2から5および0から3の整数であり、
    、R、R、R、RおよびRは、それぞれ独立して、水素原子およびC1〜C3アルキル基から成る群より選択されるいずれか1つであり、
    、R、R、R10およびR11は、それぞれ独立して、水素原子、イミノおよびC1〜C3アルキル基から成る群より選択されるいずれか1つであり、
    ならびにR、R、R、R10およびR11のうちの少なくとも1つは、イミノである。)
    請求項18に記載の方法。
  20. 前記第一の有機アミンが、式(34)から(35)で示されるような化合物のうちのいずれか1つであり、
    前記第二の有機アミンが、式(21)および(37)から(39)で示されるような化合物のうちのいずれか1つである
    Figure 2013542210
    請求項17または請求項18に記載の方法。
  21. 手段(I)において、
    (1)第一反応体Aをジハロアルカンと接触および反応させる条件が、反応温度が50〜100℃であることと、反応時間が1〜10時間であることと、ジハロアルカンに対する第一反応体Aのモル比が1:(3〜8)であることと、第一反応体Aとジハロアルカンとの総量1000mgに対して、使用される前記第一の有機溶媒の量が4〜20mLであることとを含み、
    (2)工程(1)で得た中間生成物Bと第一の有機アミンとを加熱して還流させる温度が50〜95℃であり、その反応時間が1〜10時間であり、第一の有機アミンに対する中間生成物Bのモル比が1:(1〜10)であり、中間生成物Bと第一の有機アミンとの総量1000mgに対して、使用される第二の有機溶媒の量が10〜60mLである
    請求項17に記載の方法。
  22. 工程(1)において、第一反応体Aとジハロアルカン間の反応が酸結合剤の存在下で行われ、第一反応体Aに対する該酸結合剤のモル比が(3〜8):1であり、
    工程(2)において、中間生成物Bおよび第一の有機アミンの加熱還流が酸結合剤の存在下で行われ、第一の有機アミンに対する該酸結合剤のモル比が(3〜8):1である
    請求項21に記載の方法。
  23. 前記ジハロアルカンが、
    ジハロエタン、ジハロプロパン、ジハロブタン、およびジハロペンタンから成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項21に記載の方法。
  24. 手段(II)において、
    (1)第一反応体Aをハロゲン化カルボン酸エステルと接触および反応させる条件が、反応温度が10〜60℃であること、反応時間が0.3〜5時間であること、ハロゲン化カルボン酸エステルに対する第一反応体Aのモル比が1:(1〜1.5)であること、第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステルとの総量1000mgに対して、使用される前記第一の有機溶媒の量が10〜20mLであることを含み、
    (2)工程(1)で得た中間生成物Cをアルカリによる触媒作用で加水分解するための条件が、温度が20〜60℃であること、時間が1〜15時間であること、使用されるアルカリの量が、工程(1)で得た中間生成物Cの物質量の3〜5倍であることを含み、
    中間生成物Dのハロゲン化反応のための作業が、反応温度が25〜75℃であり、反応時間が1〜5時間であり、使用される塩化チオニルの量が中間生成物Dの物質量の5〜15倍である条件下で、中間生成物Dを塩化チオニルと接触させ、反応させることを含み、
    反応温度が3〜30℃であり、反応時間が2〜8時間であり、第三反応体、すなわち第二の有機アミンに対する該中間生成物Eのモル比が1:(1〜2)である条件下で、中間生成物Eと第二の有機アミン間の反応が、第三の有機溶媒中で行われ、
    (3)工程(2)で得た縮合生成物Fの6−アルコキシアミド中のカルボニル基を第四の有機溶媒アミド還元の存在下で還元する作業が、40〜60℃の温度、および6〜20時間の時間、縮合生成物Fの物質量の2〜4倍の水素化ホウ素ナトリウムの使用量のもとで、水素化ホウ素ナトリウムを縮合生成物Fと共に加熱して還流させることを含む
    請求項17に記載の方法。
  25. 工程(1)において、第一反応体Aとハロゲン化カルボン酸エステル間の反応が酸結合剤の存在下で行われ、第一反応体Aに対する該酸結合剤のモル比が(2〜5):1であり、
    中間生成物Eと第二の有機アミン間の反応が酸結合剤の存在下で行われ、中間生成物Eに対する該酸結合剤のモル比が(2〜5):1である
    請求項24に記載の方法。
  26. 前記ハロゲン化カルボン酸エステルが、
    ハロゲン化酢酸エチル、ハロゲン化酢酸メチル、およびハロゲン化ピルビン酸エチルから成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項24に記載の方法。
  27. 前記第一の有機溶媒および第二の有機溶媒が、
    N,N−ジメチルホルムアミド(DMF)、およびアセトニトリルから成る群よりそれぞれ独立して選択される1つ以上のものである
    請求項17、21または24に記載の方法。
  28. 第三の有機溶媒が、塩化メチレンおよび/またはクロロホルムであり、中間体Eと第二の有機アミンとの総量1000mgに対して、使用される前記第三の有機溶媒が30〜60mLであり、
    第四の有機溶媒が、THFおよび/またはジオキサンであり、水素化ホウ素ナトリウムとFの縮合生成物との総量1000mgに対して、第四の有機溶媒の量が50〜80mLである
    請求項24に記載の方法。
  29. 前記酸結合剤が、
    CO、CsCO、NaOHおよびトリエチルアミンから成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項22または25に記載の方法。
  30. 100が水素であり、およびR101がメチルであるとき、式(Q1)によって示される基で式(a)のR100位の水素を置換する作業、および式(Q2)によって示される基で式(a)のR101位のメチルの置換する作業が、
    (1)不活性気体の保護下で、第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触させ、反応させて、下記式(h)によって表される中間生成物Hを生成する工程、
    Figure 2013542210
    (2)第一の有機溶媒の存在下、工程(1)で得た中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触させ、反応させて、下式(i)によって表される中間生成物Iを取得し、その中間生成物Iにハロゲン化反応を受けさせて、下式(j)によって表される中間生成物Jを取得し、そしてその後、その中間生成物Jにアンモニアとの加アンモニア分解反応を受けさせる工程(式中のXおよびXは、ハロゲン原子である。)
    を含む
    Figure 2013542210
    請求項11に記載の方法。
  31. 工程(1)において、溶融ピリジン塩酸塩に対する前記第一反応体Aのモル比が1:(15〜25)であり、第一反応体Aを溶融ピリジン塩酸塩と接触および反応させる条件が、反応温度が150〜185℃であること、反応時間が2〜5時間であることを含む
    請求項30に記載の方法。
  32. 工程(2)において、ハロゲン化脂肪アルコールに対して、工程(1)で得た前記中間生成物Hのモル比が1:(3〜8)であり、前記中間生成物Hをハロゲン化脂肪アルコールと接触および反応させる条件が、反応温度が40〜60℃であること、反応時間が5〜15時間であることを含み、
    前記ハロゲン化脂肪アルコールが、
    2−ハロエタノール、3−ハロゲン化プロパノール、および4−ハロゲン化ブチルアルコールから成る群より選択される1つ以上のものである
    請求項30に記載の方法。
  33. 工程(2)において、中間生成物Iにハロゲン化反応を受けさせる作業が、
    中間生成物Dと三ハロゲン化リンとを第五の有機溶媒の存在下で接触させ、反応させる工程を含み、
    中間生成物Dと三ハロゲン化リンのモル比が1:(1.2〜2.5)であり、接触反応条件が、反応温度が90〜110℃であること、反応時間が1〜10時間であることを含み、
    前記第五の有機溶媒が、
    クロロベンゼン、ピリジンおよびN,N−ジメチルホルムアミドから成る群より選択される1つ以上のものであり、
    中間生成物Dと三ハロゲン化リンとの総量1000mgに対して、使用される前記第五の有機溶媒の量が20〜80mlである
    請求項30に記載の方法。
  34. 工程(2)において、中間生成物Jとアンモニア間で加アンモニア分解をする作業が、
    中間生成物Jとアンモニアとを第六の有機溶媒の存在下で接触させ、反応させることを含み、
    アンモニアに対する中間生成物Jのモル比が1:(10〜30)であり、接触反応の条件が、反応温度が25〜50℃であること、および反応時間が5〜15時間であることを含み、
    前記第六の有機溶媒が、
    メタノール、エタノール、およびイソプロパノールから成る群より選択される1つ以上のものであり、
    中間体Jの量1000mgに対して、使用される前記第六の有機溶媒の量が20〜50mlである
    請求項30に記載の方法。
  35. 貴金属を含有する配位化合物、および該配位化合物中の貴金属と配位結合し得る配位子によって構成され、
    該配位子が、請求項1から10のいずれか一項に記載のキナゾリン誘導体である
    プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  36. プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が、AG(X’Y’)Zによって表され、
    式中、X’Y’は、請求項1に記載の一般式(1)によって示されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(5)〜(7)のうちのいずれか1つによって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノであり、および前記イミノの窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合している。)、
    あるいは、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が、一般式[AG(XY)Z]によって表され、
    式中、XYは、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基であり(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(2)〜(4)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、ならびに一般式(11)〜(14)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、および前記イミノ上の窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合しており、あるいはRおよびR’は−NHであり、nは1から3の整数であり、mは1から3の整数である。)、
    Zは、ハロゲン、−SCN、−Nおよび−SCNから選択される基であり、
    Aは、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから選択されるものであり、
    Bは、Cl、PF またはBF である、
    あるいは、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が、一般式[AG(X)Zによって表され、
    式中、X1Y1は、炭素原子数1〜5のアルキルジアミンであり、
    Z1は、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基である(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、ならびに一般式(10)によって表される6員芳香族複素環式イミノ、または置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つであり、および前記イミノまたは第三級アミノ基上の窒素は、一般式(1)中のアルキル鎖の6−酸素に結合している。)、
    あるいは、プロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体が、G(M)Wによって表され、
    式中、Mは、請求項1に記載の一般式(1)によって表されるキナゾリン誘導体によって構成される基であり(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(2)〜(7)によって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノ、一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、一般式(10)〜(14)のいずれかによって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである。)、
    Wは、ハロゲンおよびDMSOから選択される少なくとも1つのものであり、
    Gは、ルテニウムであり、
    前記縮合複素環上の窒素およびヒドロキシル基上の酸素は、Gと配位結合しており、または前記縮合複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは、アミノアルキルイミノ上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは、前記6員芳香族複素環上の2個の窒素原子は、Gと配位結合しており、あるいは、前記RおよびR’上の窒素は、Gと配位結合しており、あるいは、前記イミダゾール型5員複素環構造上の窒素原子(第三級アミノ基上のものを除く)は、Gと配位結合しており、あるいは、前記6員複素環上の窒素原子は、Gと配位結合している
    請求項35に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  37. X’Y’が、請求項1に記載の一般式(1)によって示されるキナゾリン誘導体によって構成される基であり、
    Rが、請求項9に記載の式(16)によって示される構造であり、
    Zが、ハロゲンであり、
    Gが、ルテニウムである
    請求項36に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  38. XYが、請求項1に記載の一般式(1)によって表され、
    Rが、請求項9に記載の式(2)、式(17)または式(20)によって表される構造であり、
    Zが、ハロゲンであり、
    Gが、ルテニウムである
    請求項36に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  39. Z1が、請求項1に記載の式(1)によって表され、
    Rが、請求項9に記載の式(18)または式(19)によって表される構造であり、
    X1Y1が、炭素原子数1〜2のアルキルジアミンであり、
    Gが、ルテニウムである
    請求項36に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  40. Mが、請求項1に記載の一般式(1)によって表され、
    Rが、請求項9に記載の式(17)によって表される構造であり、
    Wが、ハロゲンおよびDMSOであり、
    Gが、ルテニウムである
    請求項36に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体。
  41. 貴金属を含有する配位化合物に配位子を配位結合させる工程を含み、該配位子が、請求項11〜34のいずれか一項に記載の方法によって調製されたキナゾリン誘導体である
    請求項35に記載のプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法。
  42. 一般式AG(X’Y’)Z、または[AG(XY)Z]によって表されるプロテインキナーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法が、
    該ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムに、キレート形成性配位子中の2個の配位原子とキレートを形成させ、キレート形成性配位子中の2個の配位原子を配位結合させる条件下で、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子とを、アルコールまたはアルコール水溶液中で、接触させる工程を含む
    請求項41に記載の方法。
  43. 2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子に対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比が、1:(1〜3)であり、接触温度が20〜50℃、および接触時間が0.5〜2時間であり、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、使用される前記アルコールまたはアルコール水溶液の量が30〜50mlであり、前記アルコールがメタノールである
    請求項42に記載の方法。
  44. 2個の配位原子を含有する前記キレート形成性配位子が、請求項1に記載の一般式(1)によって表される(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(5)〜(7)のいずれか1つによって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノである、あるいはRは、請求項8に記載の一般式(2)〜(4)によって表される縮合複素環式イミノ、または置換縮合複素環式イミノおよび一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノ、ならびに一般式(11)〜(13)によって表される6員芳香族複素環式イミノ、または置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである、あるいはRとR’の両方が−NHであり、nは1から3の整数であり、mは1から3の整数である)
    請求項42または請求項43に記載の方法。
  45. SCN、−N、−SCH、−SH、ピリジル、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているピリジル、イミダゾリル、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基により置換されているイミダゾリルから成る群より選択される1つの基によって、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子との間のキレート形成および配位結合からの反応生成物中のハロゲンイオンを置換する工程をさらに含む
    請求項42に記載の方法。
  46. 2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムとキレート形成性配位子中の2個の配位原子との間のキレート形成および配位結合からの反応生成物中のハロゲン化イオンの前記置換についての作業が、
    第九の溶媒中で、前記反応生成物をAgPFまたはAgBFと混合し、次いで濾過し、そして、アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールから成る群より選択されるいずれか1つと濾液とを混合する工程を含み、
    アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールから成る群より選択される前記いずれか1つのものの前記反応生成物に対するモル比が1〜5:1であり、
    アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールから成る群より選択されるいずれか1つのものと前記濾液とを、20〜50℃の温度で0.5〜2時間混合し、
    アルカリ金属のチオシアン酸塩、アルカリ金属のアジド、アルカリ金属のチオメチル塩、アルカリ金属のスルフヒドリル塩、炭素原子数1〜3の飽和カルボン酸、ピリジン、炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているピリジン、イミダゾール、および炭素原子数1〜3の1つまたは幾つかのアルキル基によって置換されているイミダゾールから成る群より選択されるいずれか1つものの総量100mgに対して、使用される前記第九の有機溶媒の量が30〜50mLであり、
    前記第九の有機溶媒が、メタノールおよび/またはエタノールである
    請求項45に記載の方法。
  47. 一般式[AG(X1Y1)Z1]によって表されるプロテアーゼ阻害剤の調製方法が、
    (1)2個のA基を含有する該ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムに、アルキルジアミン中の2個の配位窒素原子とキレートを形成させ、アルキルジアミン中の2個の配位窒素原子を配位結合させる条件下において、2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとを、アルコールまたはアルコール水溶液中で、接触させる工程、
    (2)2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子との間のキレート形成および配位結合から得た反応生成物中のハロゲンイオンを、単一配位原子を含有する単座配位子で置換する工程
    を含む
    請求項41に記載の方法。
  48. 工程(1)において、
    炭素原子数1〜5のアルキルジアミンに対して、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体のモル比が、1:1〜3であり、接触温度が20〜50℃であり、接触時間が0.5〜2時間であり、2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体と炭素原子数1〜5のアルキルジアミンとの総量100mgに対して、使用される前記アルコールまたはアルコール水溶液の量が30〜50mLであり、前記アルコールがメタノールであり、
    工程(2)において、
    2個のA基を含有するハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のルテニウムと炭素原子数1〜5のアルキルジアミン中の2個の配位窒素原子との間のキレート形成および配位結合から得た反応生成物中のハロゲンイオンの前記置換についての作業が、第九の有機溶媒中で、前記反応生成物をAgPFまたはAgBFと混合し、次いで濾過し、そしてその濾液を、単一配位原子を有する単座配位子と混合する工程を含み、
    前記反応生成物に対する単一配位原子を有する前記単座配位子のモル比が1〜5:1であり、前記濾液と単一配位原子を有する単座配位子とを混合するとき、温度が20〜50℃であり、所要時間が0.5〜2時間であり、前記反応生成物と単一配位原子を有する単座配位子との総量100mgに対して、使用される前記第九の溶媒の量が30〜50mLであり、前記第九の有機溶媒が、メタノールおよび/またはエタノールである
    請求項47に記載の方法。
  49. 単一配位原子を含有する前記単座配位子が、請求項1に記載の一般式(1)によって表される
    (式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基、ならびに請求項8に記載の式(10)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである。)
    請求項47または請求項48に記載の方法。
  50. 2個のA基を含有する前記ハロゲン化アレーンルテニウム二量体中のA基が、ベンゼン、ビフェニル、イソプロピルトルエンおよびベンゾ−シクランから選択される
    請求項42、43、45〜48のいずれか一項に記載の方法。
  51. 一般式G(M)Wによって表されるプロテアーゼ阻害剤としてのキナゾリン錯体の調製方法が、
    (1)第十の有機溶媒の存在下で、ハロゲン化ルテニウムと、塩酸水溶液とDMSOの混合物とを、またはハロゲン化ルテニウムとDMSOとを加熱して還流させて、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物を得る工程、
    (2)DMSOが配位結合しているルテニウム化合物のルテニウムに前記配位子中の単一または2個の配位原子を配位結合させる条件下で、工程(1)で得たDMSOが配位結合しているルテニウム化合物と単一または2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体配位子とを、アルコールまたはアルコール水溶液またはアルコールの塩酸溶液中で、接触させる工程
    を含む
    請求項41に記載の方法。
  52. 2個の配位原子を含有する前記キレート形成性配位子が、請求項1に記載の一般式(1)によって表され(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(2)〜(7)のいずれかによって表される縮合複素環式イミノまたは置換縮合複素環式イミノならびに一般式(8)によって表されるアミノアルキルイミノのいずれかである、あるいはRとR’の両方が−NHであり、nは1から3の整数であり、mは1から3の整数である)、
    単一配位原子を含有する前記キレート形成性配位子が、請求項1に記載の一般式(1)によって表される(式中、mは0であり、R’は水素であり、Rは、請求項8に記載の一般式(9)によって表される環状第三級アミノ基およびイミダゾール型5員複素環構造を有する基ならびに一般式(10)〜(13)によって表される6員芳香族複素環式イミノまたは置換6員芳香族複素環式イミノのうちのいずれか1つである)
    請求項51に記載の方法。
  53. 工程(1)において、
    前記還流温度が70℃から200℃であり、前記還流所要時間が3〜6時間であり、塩酸水溶液中の塩化水素に対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比が1:(40〜80)であり、DMSOに対する前記ハロゲン化ルテニウムのモル比が1:(40〜80)であり、前記第十の有機溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノールから選択される1つ以上のものであり、ハロゲン化ルテニウムと塩酸水溶液とDMSOとの総量2000mgに対して、使用される前記第十の有機溶媒の量が30〜50mLであり、
    工程(2)において、
    2個の配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子に対して、DMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比が1:1〜3であり、接触温度が20〜50℃であり、および接触時間が0.5〜6時間であり、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と2個の配位原子を含有するキレート形成性配位子との総量100mgに対して、使用される前記アルコールまたはアルコール水溶液の量が3〜10mlであり、前記アルコールがエタノールである、
    あるいは工程(2)において、単一配位原子を含有する単座配位子に対して、DMSOが配位結合している前記ルテニウム化合物のモル比が1:1〜3であり、接触温度が20〜50℃であり、接触時間が0.5〜6時間であり、DMSOが配位結合しているルテニウム化合物と単一配位原子を含有するキナゾリン誘導体キレート形成性配位子との総量100mgに対して、前記アルコールまたはアルコールの塩酸溶液の量が8〜20mLであり、前記アルコールがエタノールである
    請求項51に記載の方法。
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