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JP2013235665A - 高分子電解質膜およびそれを用いた燃料電池 - Google Patents

高分子電解質膜およびそれを用いた燃料電池 Download PDF

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JP2013235665A JP2012105848A JP2012105848A JP2013235665A JP 2013235665 A JP2013235665 A JP 2013235665A JP 2012105848 A JP2012105848 A JP 2012105848A JP 2012105848 A JP2012105848 A JP 2012105848A JP 2013235665 A JP2013235665 A JP 2013235665A
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Yasutake Matsuda
康壮 松田
Shunichi Shimatani
俊一 島谷
Hiroyuki Nishii
弘行 西井
Toru Sugitani
徹 杉谷
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Nitto Denko Corp
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Abstract

【課題】乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する寸法変化が小さい新規な高分子電解質膜およびそれを用いた燃料電池を提供する。
【解決手段】燃料電池に用いられる本発明の高分子電解質膜10は、多孔性の積層膜20と、積層膜20に充填され酸性基を含む高分子電解質とを含む。当該高分子電解質に含まれる酸性基はO−H結合を含む酸性基である。積層膜20は、多孔性の第1の膜11、多孔性の第2の膜12、および、第1の膜と第2の膜との間に配置された多孔性の接着層13を含む。第1および第2の膜11および12はそれぞれ、方向によって伸び率が異なる膜である。第1の膜11の伸び率が最小となる方向と第2の膜12の伸び率が最小となる方向とがなす角度が45°〜90°の範囲にあるように第1の膜11と第2の膜12とが積層されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、高分子電解質膜およびそれを用いた燃料電池に関する。
固体高分子形燃料電池(PEFC)は、エネルギー密度が高く、家庭用コージェネレーションシステム、携帯機器用電源、自動車用電源などの幅広い分野での使用が期待される。PEFCの電解質膜には、燃料極−酸化極間でプロトンを伝導する電解質としての機能、および、燃料極に供給される燃料と酸化極に供給される酸化剤とを分離する隔壁としての機能が求められる。電解質および隔壁としての機能が不十分であると、燃料電池の発電効率が低下する。また、プロトン伝導性、電気化学的安定性および機械的強度に優れ、燃料および酸化剤の透過性が低い高分子電解質膜が望まれる。
従来、固体高分子形燃料電池の電解質膜として、デュポン社で開発された「ナフィオン(デュポン社の登録商標)」等のパーフルオロスルホン酸膜が一般に用いられていた。しかしながら、「ナフィオン」をはじめとする従来のフッ素系高分子電解質膜は、化学的な安定性には優れるもののイオン交換容量が低いという問題や、保水性が不十分であるため電解質膜が乾燥してプロトン伝導性が低下するという問題があった。この対策としてスルホン酸基を多く導入すると、保水によって強度が極端に低下し、膜が破損しやすくなる。すなわち、ナフィオンのみからなる電解質膜は、乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する安定性が低かった。
含水量の変化に対する耐性が高い膜として、特許文献1(特開平6−29032号公報)は、延伸により作製された高分子多孔膜とその多孔膜の孔内に配置されたイオン交換樹脂とからなる高分子電解質膜を開示している。また、特許文献2(特開2002−352819号公報:特許第4067315号明細書)は、1当量当たりの乾燥重量(EW)が所定の範囲にある膜を開示している。
特開平6−29032号公報 特開2002−352819号公報
しかし、従来の電解質膜は、乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する寸法変化が大きく、燃料電池に用いたときの耐久性が不充分であった。
このような状況において、本発明は、乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する寸法変化が小さい新規な高分子電解質膜およびそれを用いた燃料電池を提供することを目的の1つとする。
上記目的を達成すべく鋭意研究したところ、本発明者らは、特定の構成を有する積層膜に高分子電解質を充填することによって、乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する寸法変化が小さい電解質膜が得られることを見出した。本発明は、この新規な知見に基づく発明である。
本発明は、燃料電池に用いられる高分子電解質膜を提供する。その高分子電解質膜は、多孔性の積層膜と、前記積層膜に充填され酸性基を含む高分子電解質とを含み、前記高分子電解質に含まれる前記酸性基は、O−H結合を含む酸性基であり、前記積層膜は、多孔性の第1の膜、多孔性の第2の膜、および、前記第1の膜と前記第2の膜との間に配置された多孔性の接着層を含み、前記第1および第2の膜はそれぞれ、方向によって伸び率が異なる膜であり、前記第1の膜の伸び率が最小となる方向と前記第2の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が45°〜90°の範囲にあるように前記第1の膜と前記第2の膜とが積層されている。
また、本発明は、膜−電極接合体を含む燃料電池を提供する。この燃料電池では、前記膜−電極接合体が本発明の高分子電解質膜を含む。
本発明によれば、乾燥状態と膨潤状態との間の状態変化に対する寸法変化が小さい高分子電解質膜が得られる。この電解質膜を用いることによって、燃料電池において使用したときに剥離などが少ない膜−電極接合体(MEA)が得られる。すなわち、本発明の電解質膜を用いることによって、耐久性が高い固体高分子形燃料電池が得られる。
図1は、本発明の高分子電解質膜の一例を模式的に示す断面図である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、以下の説明において、特定の材料や特定の数値範囲を例示する場合があるが、本発明はそれらの材料および数値範囲に限定されない。また、例示される材料は、特に記載がない限り、1種を単独で使用してもよいし2種以上を併用してもよい。
(高分子電解質膜)
本発明の高分子電解質膜(複合膜)は、燃料電池に用いられる電解質膜である。この電解質膜は、多孔性の積層膜と、その積層膜に充填され酸性基を含む高分子電解質とを含む。この高分子電解質を、以下では「高分子電解質(E)」という場合がある。高分子電解質(E)に含まれる酸性基は、O−H結合を含む酸性基である。典型的には、この酸性基は、スルホン酸基、硫酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびフェノール性水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種である。
積層膜は、多孔性の第1の膜、多孔性の第2の膜、および、第1の膜と第2の膜との間に配置された少なくとも1層の多孔性の接着層を含む。第1および第2の膜はそれぞれ、方向によって伸び率が異なる膜である。ここで、「方向」とは、積層膜の主面に平行な方向を意味する。また、「伸び率」とは、実施例に記載の引っ張り試験の結果に基づいて実施例に記載の式で算出される伸び率を意味する。第1の膜の伸び率が最小となる方向D1minと第2の膜の伸び率が最小となる方向D2minとがなす角度が45°〜90°の範囲にあるように第1の膜と第2の膜とが積層されている。
第1の膜の伸び率が最小となる方向D1minと第2の膜の伸び率が最小となる方向D2minとがなす角度は、60°〜90°の範囲、70°〜90°の範囲、または80°〜90°の範囲にあってもよい。この角度が90°に近い方が、膜の伸び率の異方性が小さい積層膜が得られる傾向がある。
高分子電解質膜の例を、図1に示す。図1の電解質膜10は積層膜20を含む。。積層膜20には、高分子電解質(図示せず)が充填されている。積層膜20は、「第1の膜11/接着層13/第2の膜12」という積層構造を有する。なお、積層膜は、複数の第1の膜および/または複数の第2の膜を含んでもよい。その場合、第1の膜と第2の膜とは、通常、接着層を挟んで交互に積層される。
第1の膜の材料および物性と、第2の膜の材料および物性とは異なってもよい。すなわち、第1の膜と第2の膜とは異なる膜であってもよい。典型的な例では、第1の膜の材料および物性は、第2の膜の材料および物性と実質的に同じである。すなわち、第1の膜と第2の膜とは同じ膜である。第1の膜の厚さと第2の膜の厚さとは異なってもよいし、同じでもよい。通常、積層膜に含まれる第1の膜の厚さの合計と、積層膜に含まれる第2の膜の厚さの合計とは実質的に同じであり、前者が後者の0.9〜1.1倍の範囲にあってもよい。また、本発明の効果が得られる限り、積層膜は、第1および第2の膜ならびに接着層に加えて他の膜を含んでもよい。典型的な積層膜は、第1および第2の膜と、それらの間に配置された接着層とからなる。
(第1および第2の膜)
本発明で用いられる第1および第2の膜はそれぞれ、伸び率に異方性がある膜である。なお、伸び率は、たとえば実施例に記載の方法で測定できる。延伸膜の場合、膜の伸び率の方向依存性は、通常、延伸の条件によって決まる。そのため、2軸延伸で形成された延伸膜は、通常、長手方向(縦方向)とそれに直交する幅方向(横方向)のうちの一方が伸び率が最大となる方向であり、他方が伸び率が最小となる方向である。第1および第2の膜はそれぞれ、伸び率が最小となる方向における伸び率Tmin(%)と、伸び率が最大となる方向における伸び率Tmax(%)とが、0.05≦Tmin/Tmax≦0.7(たとえば、0.05≦Tmin/Tmax≦0.5)を満たす膜であってもよい。
第1および第2の膜の材料となる樹脂の例には、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、およびポリオレフィン樹脂(ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテンなど)が含まれる。ポリオレフィン樹脂は、1種を単体で使用してもよいし、2種以上をブレンドして用いてもよいし、共重合体として用いてもよい。また、第1および第2の膜はそれぞれ、複数の層で構成されていてもよいし、異なる複数の樹脂で構成されていてもよい。これらの中でも、化学的安定性が高い点、および、プロトン伝導の阻害性が低い点から、第1および第2の膜はそれぞれ、多孔性のポリテトラフルオロエチレン膜であることが好ましい。
多孔性の第1および第2の膜の形成方法に限定はなく、公知の方法で形成してもよく、たとえば以下の方法で形成してもよい。1つの方法では、樹脂を溶融押出し成形したのち、低温延伸してから高温延伸することによって製膜する(乾式製膜法)。他の方法では、樹脂と被抽出剤との混合物を成形・延伸などの処理によって膜状にした後、被抽出剤を溶媒等で抽出して除去することによって製膜する(湿式製膜法)。
以下に、第1および第2の膜として好ましいPTFE膜を製造するための方法の一例について説明する。PTFE膜は、一般的なPTFE多孔膜の製造方法で製造できる。この製造方法において、PTFEの結晶融解温度(融点)以上の温度で焼成することが好ましい。そのような焼成によって、PTFE膜を構成するPTFEは、通常、示差走査熱量測定において吸熱のピークが322〜332℃の範囲にあり且つ結晶融解熱量が40J/g以下であるPTFEとなる。焼成は、たとえば340℃以上の温度で行われ、一例では350℃〜390℃の範囲にある温度で行われる。結晶融解温度以上の温度に加熱されたPTFE膜は、伸び率が小さくなる。しかし、現在、伸び率がより小さい膜が求められている。そのため、本発明の電解質膜は、特定の構成を有する積層膜を用いている。なお、示差走査熱量測定(DSC測定)の昇温速度はたとえば10℃/分である(以下のDSC測定においても同様である)。
PTFE多孔膜(第1および第2の膜)は、通常の方法で作製できる。具体的には、まず、樹脂(PTFE)に炭化水素系助剤を混合して混合物を得る。次に、その混合物をシート状または円筒状に押し出し、さらに所定の厚さになるように圧延し乾燥する。押し出しおよび圧延を容易にするため、通常、30〜100℃の範囲(好ましくは35〜80℃の範囲)の温度に材料を加熱して押し出しおよび圧延を行う。押し出しは、通常、押し出しのシリンダーの径のたとえば1/10〜1/100の径を有する絞りを通過させることによって樹脂にシェアーをかけて行う。押し出しのシリンダーの径に対する絞りの径の比率によって、延伸膜の長手方向の伸び率や強度がある程度決定される。圧延は、ロールを用いた圧延であってもよいし、ロールを用いない圧延(プレス)であってもよい。圧延によって、膜の厚さおよび幅を所定の範囲とすることができる。ロールを用いた圧延の場合、ロールによって膜を巻き取るときの膜の張力を変えたり、ロール間のギャップを変えながらロールによる圧延を繰り返したりすることによって、膜の厚さおよび幅を調整できる。押し出し後の樹脂を圧延する場合、圧延の条件(膜の幅や厚さの変化)によって、伸び率が高い方向が決定されることがある。
乾燥された膜は、所定の温度において所定の倍率で延伸される。延伸の方法や延伸の条件によって、得られる膜の伸び率が最大となる方向が決定される。典型的な延伸の一例では、膜の長手方向の延伸(縦延伸)を行った後に、膜の幅方向の延伸(横延伸)が行われる。縦延伸は、たとえば、100〜380℃の範囲の温度において2〜20倍の範囲の倍率で行われる。また、横延伸は、たとえば、30〜380℃の範囲の温度において、5〜30倍の範囲の倍率で行われる。ある方向の延伸倍率を高くすると、その方向には伸びにくい膜が得られる傾向がある。そのため、延伸の方向および倍率を変えることによって、伸び率の方向依存性を制御することが可能である。
通常、PTFEの延伸時または延伸後にPTFEの融点以上の温度にPTFEを加熱することによって、PTFEの焼成を行う。延伸時に焼成を行う場合には、縦延伸時に行ってもよいし、横延伸時に行ってもよい。いずれの場合においても、焼成されたPTFEは、通常、DSC測定における結晶融解熱量が40J/g以下となり、吸熱ピークが327±5℃の範囲(322〜332℃の範囲)に現れる。
PTFE以外の樹脂からなる第1および第2の膜も、PTFE膜と同様の方法で形成できる。ただし、押し出し、圧延、および延伸を行う際の温度は、その樹脂に応じた温度を選択する。PTFE以外の樹脂でも、特定の方向の延伸倍率を高くすることによって、通常、その方向における伸び率が小さい膜が得られる。
第1および第2の膜の、厚さ、目付量(面密度)、および気孔率は、電解質膜に求められる特性に応じて選択すればよい。第1および第2の膜の一例では、厚さが5μm〜100μmの範囲(たとえば5μm〜50μmの範囲)にあり、気孔率が50%〜95%の範囲(たとえば60%〜95%の範囲)にある。
なお、第1および第2の膜には、市販の膜を用いてもよい。同様に、接着層および高分子電解質には市販のものを用いてもよい。
(接着層)
接着層は、多孔性であり、第1の膜および第2の膜を接着できる層であればよい。具体的には、第1および第2の膜の材料よりも低い融点を有する材料を含む多孔性の層を接着層として用いることができる。接着層の形態に限定はなく、たとえば、所定の材料からなる不織布、織布、またはネットであってもよい。
接着層に用いることができる材料の例には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン、ポリブテン、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリエーテルケトンケトン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリエーテルイミド、ポリアミドイミド、ポリアミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネート、ポリエーテルスルホン、ポリアクリロニトリル、ポリ塩化ビニリデン、ポリフッ化ビニリデン、ポリテトラフルオロエチレンが含まれる。これらは単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。接着層の材料は、第1および第2の膜に応じて選択される。
接着層は、融点が100〜140℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含むことが好ましい。この構成によれば、接着層よりも高い融点を有する樹脂(たとえばPTFE)からなる第1および第2の膜の物性を大きく変化させることなくそれらを容易に接着できる。融点が100〜140℃の範囲にある熱可塑性樹脂の例には、ポリエチレンやポリブテンが含まれる。
接着層は、芯/鞘構造を有する樹脂で形成されてもよい。たとえば、接着層は、熱可塑性樹脂からなる鞘部分と、当該熱可塑性樹脂よりも融点が高い樹脂からなる芯部分とを含む繊維によって構成されていてもよい。鞘部分の材料には、第1および第2の膜よりも融点が低い熱可塑性樹脂を用いることができ、たとえば、融点が100〜140℃の範囲にある樹脂(たとえば上述した樹脂)を用いることができる。このような芯/鞘構造を有する接着層を用い、鞘部分の融点以上で芯部分の融点未満の温度で加熱して第1の膜と第2の膜とを接着することによって、接着層の芯部分の強度を保持したままで積層膜を形成できる。そのため、機械的強度が高い芯部分を含む接着層を用いることによって、機械的強度が高い積層膜(および電解質膜)を得ることが可能である。また、芯/鞘構造を有する接着層を用いることによって、第1の膜と第2の膜とを鞘部分で強固に接着することが可能である。
接着層は、プロトン伝導を阻害しにくい層、すなわち、プロトン伝導阻害性が低い層であることが好ましい。具体的には、接着層は、第1および第2の膜(たとえばPTFE多孔膜)よりもプロトン伝導性が低い層であることが好ましい。
接着層に求められる上記の特性、および、燃料電池内で使用するために求められる特性(強度および寸法安定性など)を考慮すると、接着層は、ポリオレフィンを含む層(不織布、織布、またはネット)であることが好ましく、融点が異なる2種類以上の樹脂を有する接着層であることがより好ましい。好ましい接着層の一例は、ポリオレフィンからなる鞘部分と、鞘部分よりも高い融点を有する樹脂からなる芯部分とを含む芯/鞘構造を有する繊維によって構成された接着層である。
接着層の、厚さ、目付量、および気孔率は、電解質膜に求められる特性に応じて選択すればよい。たとえば、厚さは、積層膜に含まれる膜を充分な接着強度で接着できる範囲で選択される。接着層の一例では、厚さが1μm〜100μmの範囲(たとえば1μm〜50μmの範囲)にあり、目付量が0.1g/m2〜100g/m2の範囲(たとえば2g/m2〜50g/m2の範囲)の範囲にあり、気孔率が50%〜95%の範囲(たとえば60%〜95%の範囲)にある。目付量が小さいと溶融樹脂によるプロトン伝導の阻害性は低くなるが、目付量が小さすぎると、第1および第2の膜との接着性が低下して剥離しやすくなる。一方、目付量が大きいと、第1および第2の膜との接着性は高くなるが、目付量が大きすぎると、溶融樹脂によるプロトン伝導の阻害性が高くなる。接着層の孔径は、第1および第2の膜(たとえばPTFE多孔膜)の孔径よりも小さくてもよいが、同じ程度かまたはそれよりも大きいことが好ましい。
(積層膜)
積層膜の厚さは、5μm〜200μmの範囲にあることが好ましく、高分子電解質膜の強度やプロトン伝導性を考慮すると、10μm〜100μmの範囲にあることがより好ましい。積層膜が薄いと、得られる高分子電解質膜のプロトン伝導性は高くなるが、薄すぎると、積層膜の強度が低下し、また、燃料である水素が透過しやすくなるという問題が生じる。一方、積層膜が厚いと、得られる高分子電解質膜の強度が高くなるとともに燃料の透過性が低くなるが、厚すぎると、プロトン伝導性が低下する。
積層膜の孔径(第1および第2の膜の孔径)は、高分子電解質の充填性を考慮すると、0.1μm〜10μmの範囲にあることが好ましく、1μm〜5μmの範囲にあることがより好ましい。孔径が小さすぎると、高分子電解質を均一に充填しにくくなる。一方、孔径が大きすぎると、高分子電解質を保持する機能が弱くなる。高分子電解質の充填量を多くするとプロトン伝導度が高くなるため、プロトン伝導度を高める観点では、積層膜の気孔率は高い方が好ましい。積層膜の気孔率は、50〜95%の範囲にあることが好ましく、実用上問題がない限り、60〜95%の範囲にあることがより好ましい。積層膜の一例では、気孔率が50%以上であり、且つ、厚さが5μm以上である。
(高分子電解質(E))
上述したように、積層膜に充填される高分子電解質(E)に含まれる酸性基は、スルホン酸基、カルボン酸基、リン酸基、およびフェノール性水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種である。燃料電池内で使用される際の化学的安定性およびプロトン伝導性を考慮すると、フッ素系高分子電解質が好ましい。電解質の好ましい例には、フッ化炭素鎖とスルホン酸基とを含む高分子が含まれる。そのような高分子の一例は、ナフィオン(登録商標)である。
本発明の好ましい一例では、第1および第2の膜がPTFE多孔膜であり、接着層がポリオレフィン(たとえばポリエチレン)を含む接着層である。この一例では、高分子電解質がスルホン酸基を有する高分子であってもよく、たとえばスルホン酸基とフッ化炭素鎖とを含む高分子であってもよい。そのような高分子の一例はナフィオンである。
(高分子電解質膜の特性)
本発明の高分子電解質膜は、高い寸法安定性を有する。好ましい一例では、本発明の電解質膜は、乾燥状態から膨潤状態に変化させたときの、縦方向における寸法変化率L(%)と横方向における寸法変化率T(%)との平均が、10%以下(たとえば5%以下)である。また、好ましい他の一例では、寸法変化率L(%)および寸法変化率T(%)が共に10%以下(たとえば5%以下)である。
また、本発明によれば、乾燥状態から膨潤状態に変化させたときの寸法変化の異方性が小さい電解質膜を得ることが可能である。上記寸法変化LおよびTが共に5%以下である膜は、寸法変化の異方性が小さい膜であるといえる。
(高分子電解質膜の製造方法)
本発明の高分子電解質膜を製造するための方法の一例を以下に説明する。なお、本発明の高分子電解質膜について説明した事項は以下の製造方法に適用できるため、重複する説明を省略する場合がある。
この製造方法は、工程(i)および(ii)を含む。工程(i)では、積層膜を形成する。工程(ii)では、当該積層膜に高分子電解質(E)を充填する。以下に、工程(i)および(ii)について説明する。
この積層膜は、上述したように、第1の膜、第2の膜、および、第1の膜と第2の膜との間に配置された接着層とを含む。積層膜は、積層膜に含まれる膜を接着層で接着して一体化することによって形成できる。接着方法の例には、ホットプレス、ラミネート、圧接、粘着等の方法が含まれる。ただし、得られた高分子電解質膜が膨潤・収縮したときに接着層と膜とが剥離しないような接着性が得られる限り、接着方法に限定はない。接着方法の好ましい一例は、積層膜を構成する膜および層を重ね合わせて一体とした状態で、それらを加熱しながら加圧する方法である。
接着の際の加熱・加圧の条件によって、得られる積層膜の膜厚、孔径、および、気孔率が変化し、高分子電解質の充填性に大きく影響する。電解質膜を構成する膜同士の接着性を考慮すると、接着層を構成する材料のうちの少なくとも1つの材料の融点以上の温度に加熱した状態で加圧することが好ましい。加圧時の圧力は、0.01MPa〜1MPaの範囲にあることが好ましく、0.1MPa〜0.8MPaの範囲にあることがより好ましい。圧力が高いと、膜と接着層との接着性が増加するとともに膜厚のバラツキが抑えられる。しかし、圧力が高すぎると、膜の孔径が小さくなるとともに膜の気孔率が低下し、その結果、高分子電解質の充填が難しくなって、得られる電解質膜のプロトン伝導性が低下する。一方、圧力が低いと、膜の孔径および気孔率を維持できるが、圧力が高すぎると、膜と接着層との接着性が低下し、また、膜厚のバラツキも大きくなる。なお、加熱・加圧する時間に限定はなく、充分な接着性が得られる範囲で選択すればよい。
工程(ii)では、積層膜に高分子電解質(E)を充填する。高分子電解質の充填方法に限定はなく、公知の方法で充填してもよい。一例の方法では、高分子電解質を含む液体(溶液または分散液)を積層膜に塗布した後、液体中の液媒体(溶媒または分散媒)を除去することによって高分子電解質を積層膜に充填する。この場合、高分子電解質を含む液体の塗布と乾燥とを複数回繰り返してもよい。高分子電解質を含む液体の濃度および液媒体は、高分子電解質および積層膜に応じて選択すればよい。液媒体の例には、アルコール(エタノールやイソプロピルアルコールなど)が含まれる。高分子電解質を含む液体の一例は、濃度が5〜20重量%の範囲にあるナフィオンの分散液である。
以下では実施例によって本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されない。なお、以下の実施例および比較例における膜の評価は、下記の方法で行った。
(A)引っ張り試験
まず、延伸膜から、1cm(長手方向)×5cm(幅方向)のサンプルを切り出した。そして、このサンプルについて、島津製作所製の試験機(オートグラフ)を用いて、引っ張り試験を行った。引っ張り試験は、初期のチャック間距離を2cmとし、引っ張り速度を20cm/分として、25℃で行った。そして、サンプルが破断したときのチャック間距離から、以下の式で伸び率(%)を算出した。
伸び率(%)=100×(破断時のチャック間距離−初期のチャック間距離)/(初期のチャック間距離)
(B)示差走査熱量測定(DSC測定)
まず、膜を直径2mmの円形に打ち抜いた。そして、その円形の膜を、測定用のアルミセルに約10mgになるように詰めた後、NETZSCH製の測定器(DSC200F3)を用いてDSC測定を行った。測定において、室温から200℃までは昇温速度を20℃/分とし、200℃に達してから5分間200℃を保持し、その後は昇温速度を10℃/分とした。結晶融解熱量は、295℃〜345℃の区間にある吸熱ピークの面積を積分することによって求めた。
(C)気孔率
まず、面積が25cm2となるように膜を打ち抜いて測定用のサンプルを作製した。そして、そのサンプルの厚さ(cm)および重量(g)を測定した。サンプルの厚さは、尾崎製作所製ダイヤルシックネスゲージG−6C(1/1000mm、測定子直径:5mm)を用いて、室温で65±20%RH(RH:相対湿度)の環境で測定した(以下の膜厚の測定においても同様である)。そして、測定された厚さおよび重量と、膜の比重とを用いて、以下の式によって気孔率(%)を算出した。なお、膜の比重には、焼成されたPTFEの比重(2.18)を用いた。
気孔率(%)=(1−重量/(厚さ×25×2.18))×100
(D)イオン交換容量(IEC)
実施例および比較例で作製された高分子電解質膜を、面積が約12cm2となるように切り出して測定用のサンプルを作製した。このサンプルを濃度が3モル/Lの塩化ナトリウム水溶液に浸漬し、浸漬したままの状態で乾燥機中において60℃で72時間以上反応させた。その後、この反応によって置換されたプロトン(H+)の量を電位差自動滴定装置(AT−510:京都電子工業株式会社製)を使用して、0.05Nの水酸化ナトリウム水溶液で滴定することによって測定した。そして、置換されたプロトンの量を酸基の量とした。
(E)プロトン伝導度(σ)
電解質膜のプロトン伝導度(電気伝導度)は、通常の膜抵抗測定セルとLCRメーター(HIOKI製、Chemical Impedance meter 3532-80)とを使用して、交流法(新実験化学講座19、高分子化学<II>、p992、丸善)によって測定した。具体的には、まず、幅1cmで長さ2cmに電解質膜を裁断し、それを3時間以上水中に浸漬した。その電解質膜(サンプル)を、膜の両面のそれぞれに1つずつ白金電極が接触するように、且つ、たわみがないようにプロトン伝導度の測定用の治具にセットした。2つの白金電極間の距離は5mmとした。この白金電極に、LCRメーターの測定端子を取り付けた。次に、電解質膜をセットした治具を、予め60℃に設定した恒温水槽で加熱しておいた超純水の入ったビーカーに入れて、LCRメーターによって抵抗を測定した。そして、測定値をプロットし、極小値の実数部分の値を膜抵抗R(Ω)とした。膨潤させたときの膜の厚さをt(cm)、サンプルの幅をh(cm)、電極間距離をL(cm)として、膜厚換算したイオン伝導率σ(S・cm-1)を以下の式から求めた。
σ=L/(R×t×h) [S・cm-1
(F)寸法変化率
電解質膜を30mm(縦方向)×20mm(横方向)のサイズに切り出して測定用のサンプルを作製した。このサンプルを、23℃で55%RHの環境下に1時間以上放置して乾燥状態とした後、縦方向の2辺の長さ(LDRY1およびLDRY2)および横方向の2辺の長さ(WDRY1およびWDRY2)を測定した。その後、このサンプルを23℃の水中に寸法が変化しなくなるまで(1時間以上)浸漬することによって、膨潤状態とした。浸漬後のサンプルについて、縦方向の2辺の長さ(LWET1およびLWET2)および横方向の2辺の長さ(WWET1およびWWET2)を測定した。そして、膨潤による、縦方向および横方向の寸法変化率、ならびに、それらの平均の寸法変化率を以下の式から求めた。
縦方向の寸法変化率(%)={(LWET1+LWET2)/(LDRY1+LDRY2)−1}×100
横方向の寸法変化率(%)={(WWET1+WWET2)/(WDRY1+WDRY2)−1}×100
平均寸法変化率(%)={(縦方向の寸法変化率)+(横方向の寸法変化率)}/2
(G)突き刺し強度
測定する膜について、カトーテック(株)製の圧縮試験機「KES−G5」を使用して針突刺し試験を行った。そして、測定によって得られた荷重変位曲線から最大荷重を読み取り、その値を突刺し強度の値とした。測定には、直径1.0mm、先端曲率半径0.5mmの針を用い、突刺し速度は2mm/sとした。
(PTFE多孔膜)
PTFE粉末(ダイキン工業株式会社製のF104)に、イソパラフィン系溶剤(エクソンモービル社製のアイソパーM)を20wt%となるように配合して、50℃の温度で、絞り比率を1/50にして平板状のシート(厚さ1mm×幅10cm)を押出した。これを、幅を変えずにロール2本でギャップを調整して厚さが0.2mmになるまで圧延した後、150℃で乾燥して延伸前のシートを作製した。次に、このシートを、長手方向に300℃で10倍延伸し、次いで、幅方向に300℃で10倍延伸した。さらに、シートの四隅を固定した状態で、380℃で60秒間シートを放置した。このようにして、PTFE多孔膜を作製した。
得られたPTFE多孔膜の長手方向(縦方向)の伸び率は18%であり、幅方向の伸び率は100%であった。得られたPTFE多孔膜の伸び率が最小となる方向は、長手方向であった。得られたPTFE多孔膜についてDSC測定を行ったところ、結晶融解温度は328℃であり、結晶融解熱量は19J/gであった。
(比較例1)
比較例1では、上記のPTFE膜単体を支持体として電解質膜を作製した。具体的には、まず、ナフィオンの20wt%分散液(DE530、デュポン株式会社製)を第1のガラス板上に塗布した。次に、第2のガラス板上に、上記のPTFE多孔膜を固定し、このPTFE多孔膜上にナフィオンの20wt%分散液を塗布した。このPTFE多孔膜を第2のガラス板から剥がし、ナフィオン分散液が塗布されていない面を、第1のガラス板上に塗布されたナフィオン分散液に貼り合わせた。そして、PTFE多孔膜上のナフィオン分散液が半乾きの状態で、ナフィオンの20wt%分散液をPTFE多孔膜上にさらに塗布する作業を2回行った。次に、PTFE多孔膜にナフィオン5wt%分散液をさらに塗布し、60℃の乾燥機に1時間置いて乾燥させた。このようにして、高分子電解質膜を得た。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
(比較例2)
上記のPTFE多孔膜を2枚準備し、それらを接着層を用いることなく直接積層して接着し、積層膜を作製した。このとき、2枚のPTFE多孔膜は、一方の膜の伸び率が最小となる方向と他方の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が90°となるように積層した。接着は、340℃の温度、0.27MPaの圧力で30秒間加熱・加圧することによって行った。得られた積層膜を支持体とすることを除いて、比較例1と同様の方法で支持体(積層膜)に電解質を充填して高分子電解質膜を作製した。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
(実施例1)
上述したPTFE多孔膜を2枚準備し、それらを接着層で接着して積層膜を作製した。このとき、2枚のPTFE多孔膜は、一方の膜の伸び率が最小となる方向と他方の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が90°となるように積層した。また、接着層には、芯部分がポリエチレンテレフタレートで鞘部分がポリエチレンである芯/鞘構造を有する繊維からなる不織布(商品名「エルベス」、ユニチカ株式会社、目付量15g/m2)を用いた。接着は、140℃の温度、0.27MPaの圧力で30秒間加熱・加圧することによって行った。
得られた積層膜を支持体とすることを除いて、比較例1と同様の方法で支持体(積層膜)に電解質を充填して高分子電解質膜を作製した。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
(実施例2)
2枚のPTFE多孔膜がなす角度を変えたことを除いて、実施例1と同様の方法で電解質膜を作製した。実施例2では、2枚のPTFE多孔膜を、一方の膜の伸び率が最小となる方向と他方の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が45°となるように積層した。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
(実施例3)
接着層が異なることを除いて、実施例1と同様の方法で積層膜を作製した。具体的には、上述したPTFE多孔膜を2枚準備し、それらを接着層で接着して積層膜を作製した。このとき、2枚のPTFE多孔膜は、一方の膜の伸び率が最小となる方向と他方の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が90°となるように積層した。実施例2では、接着層として、ポリエチレン製のネット(Delstar Technologies社製)の「デルネット(DELNET:登録商標)」、目付量9.1〜13.6g/m2)を用いた。接着は、実施例1と同じ条件で行った。
得られた積層膜を支持体とすることを除いて、比較例1と同様の方法で支持体(積層膜)に電解質を充填して高分子電解質膜を作製した。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
(実施例4)
2枚のPTFE多孔膜がなす角度を変えたことを除いて、実施例3と同様の方法で電解質膜を作製した。実施例4では、2枚のPTFE多孔膜を、一方の膜の伸び率が最小となる方向と他方の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が45°となるように積層した。得られた高分子電解質膜について、上述した方法で評価を行った。
測定結果を表1に示す。
Figure 2013235665
なお、表1中の「支持体」とは、実施例1〜4および比較例2では積層膜を意味し、比較例1では1枚のPTFE多孔膜を意味する。また、表1中の「端部の剥離」とは、寸法変化率の測定を行ったときの、積層膜の端部の剥離の有無を意味する。
実施例1〜4の高分子電解質膜は、比較例1に比べ、寸法変化率を大きく改善でき、平均寸法変化率を3%以下にまで低減できた。比較例2は多孔接着層を用いていないため、端部の剥離が起こり、さらに寸法変化率も大きかった。また、実施例1〜4で用いられた支持体は、比較例1で用いられた支持体に比べて、突き刺し強度が非常に高くなった。以上のように、本発明の高分子電解質膜は、高いプロトン伝導性および強度と優れた寸法安定性とを有しており、燃料電池作動時の電極との接合性に優れるものであった。
本発明は、高分子電解質膜、ならびに、それを用いた膜−電極接合体および燃料電池に利用できる。
10 電解質膜
11 第1の膜
12 第2の膜
13 接着層
20 積層膜

Claims (10)

  1. 燃料電池に用いられる高分子電解質膜であって、
    多孔性の積層膜と、前記積層膜に充填され酸性基を含む高分子電解質とを含み、
    前記高分子電解質に含まれる前記酸性基は、O−H結合を含む酸性基であり、
    前記積層膜は、多孔性の第1の膜、多孔性の第2の膜、および、前記第1の膜と前記第2の膜との間に配置された多孔性の接着層を含み、
    前記第1および第2の膜はそれぞれ、方向によって伸び率が異なる膜であり、
    前記第1の膜の伸び率が最小となる方向と前記第2の膜の伸び率が最小となる方向とがなす角度が45°〜90°の範囲にあるように前記第1の膜と前記第2の膜とが積層されている、高分子電解質膜。
  2. 前記酸性基が、スルホン酸基、硫酸基、カルボン酸基、リン酸基、ホスホン酸基およびフェノール性水酸基からなる群より選ばれる少なくとも1種である、請求項1に記載の高分子電解質膜。
  3. 前記第1および第2の膜はそれぞれ、多孔性のポリテトラフルオロエチレン膜である、請求項1または2に記載の高分子電解質膜。
  4. 前記ポリテトラフルオロエチレン膜は、示差走査熱量測定において吸熱のピークが322〜332℃の範囲にあり且つ結晶融解熱量が40J/g以下であるポリテトラフルオロエチレンからなる、請求項3に記載の高分子電解質膜。
  5. 前記第1および第2の膜はそれぞれ、伸び率が最小となる方向における伸び率Tmin(%)と、伸び率が最大となる方向における伸び率Tmax(%)とが、0.05≦Tmin/Tmax≦0.7を満たす、請求項1〜4のいずれか1項に記載の高分子電解質膜。
  6. 前記接着層は、融点が100〜140℃の範囲にある熱可塑性樹脂を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の高分子電解質膜。
  7. 前記接着層は、前記熱可塑性樹脂からなる鞘部分と、前記熱可塑性樹脂よりも融点が高い樹脂からなる芯部分とを含む繊維によって構成されている、請求項6に記載の高分子電解質膜。
  8. 前記積層膜は、気孔率が50%以上であり、且つ、厚さが5μm以上である、請求項1〜7に記載の高分子電解質膜。
  9. 乾燥状態から膨潤状態に変化させたときの縦方向における寸法変化率L(%)および横方向における寸法変化率T(%)が共に5%以下である、請求項1〜8のいずれか1項に記載の高分子電解質膜。
  10. 膜−電極接合体を含む燃料電池であって、
    前記膜−電極接合体が請求項1〜9のいずれか1項に記載の高分子電解質膜を含む、燃料電池。
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