JP2013226370A - 血液成分分離用装置及び血液成分分離方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】血液の白血球成分の回収を、より容易に、かつ、熟練者でなくても効率的に行うことが可能になると共に、白血球成分の回収率をより向上させることが可能となる血液成分分離用装置及び血液成分分離方法を提供する。
【解決手段】血液成分分離用装置1は、血液を貯留するための血液貯留部2と、血液貯留部2の容積を調整可能な容積調整機構3とを備えている。血液貯留部2は、第1貯留部4と、第2貯留部5と、第1貯留部4と第2貯留部5との間に設けられ、第1及び第2貯留部4、5のそれぞれと連通する第3貯留部6とを含んでいる。容積調整機構3は、第1貯留部4の下端開口に設けられたダイヤフラム機構である。血液貯留部2内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量から赤血球成分の量、血漿量を計算し、血液貯留部2の容積を、遠心分離後のバフィーコートが血液成分分離用装置1の第3貯留部6に集まるように調整する。
【選択図】図1
【解決手段】血液成分分離用装置1は、血液を貯留するための血液貯留部2と、血液貯留部2の容積を調整可能な容積調整機構3とを備えている。血液貯留部2は、第1貯留部4と、第2貯留部5と、第1貯留部4と第2貯留部5との間に設けられ、第1及び第2貯留部4、5のそれぞれと連通する第3貯留部6とを含んでいる。容積調整機構3は、第1貯留部4の下端開口に設けられたダイヤフラム機構である。血液貯留部2内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量から赤血球成分の量、血漿量を計算し、血液貯留部2の容積を、遠心分離後のバフィーコートが血液成分分離用装置1の第3貯留部6に集まるように調整する。
【選択図】図1
Description
本発明は、血液を各血液成分に遠心分離するために用いられる血液成分分離用装置、及び、血液を各血液成分に遠心分離する血液成分分離方法に関する。
近年、全血輸血に代わって血液中の必要な成分のみを患者に輸血する成分輸血、さらには、血漿製剤を製造するための血漿採取などが行われるようになってきている。このため、従来、プラスチック製の血液バッグに入れられた血液を、赤血球、白血球、血小板等の各成分に比重の差を利用して遠心分離し、必要な成分を取り出す血液成分の分離が、血液事業の分野において行われている。
図15に示すように、血液成分の分離に用いられる従来の血液バッグ60は、プラスチック製の略長方形状のバッグ本体61と、バッグ本体61に接続されたポート62と、同じくバッグ本体61と連通するように接続された送液チューブ63、64、65とにより構成されている。尚、送液チューブ64、65の末端には、分離した血液成分(血漿成分、白血球成分)を貯留するための子バッグ(図示せず)がそれぞれ接続される。
血液バッグ60を用いた血液成分の分離は、以下のようにして行われていた。まず、採取された血液は、送液チューブ63を介してバッグ本体61内に貯留される。このとき、ポート62及び送液チューブ64,65は閉じられている。その後、遠心分離される。これにより、バッグ本体61内の血液は、図15に示すような赤血球層Aと、血漿層Bと、血小板を含んだ白血球層Cとに分離する。次に、送液チューブ64を連通状態にして、バッグ本体61が加圧される。これにより、血漿層Bが送液チューブ64を介して当該送液チューブ64の末端に接続された子バッグに移送される。次に、送液チューブ65を連通状態にして、バッグ本体61が加圧される。これにより、白血球層Cが送液チューブ65を介して当該送液チューブ65の末端に接続された別の子バッグに移送される。かくして、各血液成分の分離が完了する。
しかし、血液中に占める白血球成分は他の成分に比して少なく、図15に示す従来の血液バッグ60では、赤血球層Aと血漿層Bとの間に、白血球層Cがごく薄い層として分離される。このため、バッグ本体61を加圧して、血漿層Bを、送液チューブ64を介して子バッグに移送した後、赤血球成分を白血球成分に混入させずに、あるいは赤血球層Aに白血球成分を残存させずに、白血球層Cを、送液チューブ65を介して子バッグに移送することは容易でなかった。すなわち、従来の血液バッグ60では、白血球成分をうまく回収することは困難であった。
また、白血球層Cを、子バッグに移送するためにバッグ本体61内で移動させると、バッグ本体61の内面に白血球成分がくっつき、全ての白血球成分を回収することは困難であった。
そこで、最近、これらの問題点を解消することが可能な血液成分分離用血液バッグとして、図16に示す血液バッグ66が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
図16に示す血液バッグ66は、血液を貯留するためのバッグ本体67と、採血した血液をバッグ本体67に移送するようにバッグ本体67と接続された送液チューブ68とを備えている。バッグ本体67は、バッグの両端部に位置し、血液成分分離後にそれぞれ赤血球層A、血漿層Bを貯留する第1バッグ部69、第2バッグ部70と、第1バッグ部69と第2バッグ部70の中間部に位置し、血液成分分離後に白血球層Cを貯留する第3バッグ部71とからなる。第3バッグ部71の幅は第1及び第2バッグ部69、70の幅よりも短く設定されている。また、第1、第2及び第3バッグ部69、70、71には、血液成分分離後にその内容物を取り出すためのポート72、73、74がそれぞれ設けられている。
この血液バッグ66は、血液成分分離後に、第1バッグ部69と第3バッグ部71の境界部、及び、第3バッグ部71と第2バッグ部70の境界部をそれぞれシールした後、第1、第2及び第3バッグ部69、70、71を切り離すことができる。これにより、他の血液成分を混入させることなく、血液を純粋な各血液成分に分離することが可能となり、特に、白血球成分の回収率を向上させることが可能となる。
ところで、血液は、そのヘマトクリット値及び血液量によって赤血球成分の量や血漿量が異なる。ヘマトクリット値は、血液中に占める血球の体積の割合を示す数値であり、成人男性で40〜50%程度、成人女性で35〜45%程度が正常値である。尚、このヘマトクリット値は、何らかの原因で正常値よりも低くなったり高くなったりすることもある。
このように、血液のヘマトクリット値にはある程度のバラツキがあり、白血球成分の回収率をより向上させるためには、ヘマトクリット値を考慮した新たな血液成分分離用装置及び血液成分分離方法の開発が必要不可欠である。
そこで、本発明者らは、白血球成分の回収率をより向上させるべく鋭意研究を重ね、本発明をするに至った。
本発明は、従来技術における前記課題を解決するためになされたものであり、血液の白血球成分の回収を、より容易に、かつ、熟練者でなくても効率的に行うことが可能になると共に、白血球成分の回収率をより向上させることが可能となる血液成分分離用装置及び血液成分分離方法を提供することを目的とする。
前記目的を達成するため、本発明に係る血液成分分離用装置は、血液を貯留するための血液貯留部を備え、前記血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離するために用いられる。前記血液貯留部は、第1貯留部と、第2貯留部と、前記第1貯留部と前記第2貯留部との間に設けられ、前記第1及び第2貯留部のそれぞれと連通する第3貯留部とを含む。前記装置は、前記血液貯留部の容積を調整可能な容積調整機構をさらに備える。
また、本発明に係る血液成分分離方法は、血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離する方法に関する。前記血液貯留部は、第1貯留部と、第2貯留部と、前記第1貯留部と前記第2貯留部との間に設けられ、前記第1及び第2貯留部のそれぞれと連通する第3貯留部とを含む。前記方法は、前記血液貯留部の容積を、前記血液貯留部内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量に基づいて、遠心分離後のバフィーコートが前記第3貯留部に集まるように調整する容積調整工程を備える。
ここで、「バフィーコート」とは、白血球及び血小板を含む層であって、血液を遠心分離した後に、赤血球層と血漿層との間に形成される層のことである。
本発明によれば、血液貯留部内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量に基づいて前記血液貯留部の容積を調整し、遠心分離後のバフィーコートが第3貯留部に集まるようにすることが可能となる。そして、これにより、血液の白血球成分の回収を、より容易に、かつ、熟練者でなくても効率的に行うことが可能になると共に、白血球成分の回収率をより向上させることが可能となる。
前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記容積調整機構は、前記第1貯留部又は前記第2貯留部の容積を調整するように設けられていることが好ましい。この好ましい例によれば、第3貯留部の容積が変化することはないので、白血球成分の十分な貯留空間を確保することができる。
また、前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記容積調整機構は、膨張収縮可能なダイヤフラムを備えたダイヤフラム機構、進退移動可能なピストン部材を備えたピストン機構又は進退移動可能なネジ部材を備えたネジ機構を含むことが好ましい。この好ましい例によれば、簡単な構成で容易に血液貯留部の容積を調整することが可能となる。
前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記第1〜第3貯留部がそれぞれ略円筒状に形成され、前記第3貯留部の径は前記第1及び第2貯留部の径よりも小さく設定されていることが好ましい。この好ましい例によれば、白血球成分の層を比較的厚い層で存在させることができるので、白血球成分を効率良く回収することが可能となる。
前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記第1及び第2貯留部と前記第3貯留部との間に、それぞれ接続部が設けられていることが好ましい。また、この場合には、前記接続部が、可撓性を有するチューブからなることが好ましい。この好ましい例によれば、血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離した後、各接続部をシール又はクランプすることにより、第1貯留部と第3貯留部との間、及び、第2貯留部と前記第3貯留部との間を遮断することができる。
前記接続部は、その端部が前記第1貯留部、前記第2貯留部、及び前記第3貯留部の各ポート内に挿入されることにより、前記第1貯留部、前記第2貯留部、及び前記第3貯留部と接続されていることが好ましい。この好ましい例によれば、遠心分離時に血液貯留部内の圧力が上昇することによって、接続部で血液が漏れ出したり、接続部と第1〜第3貯留部とが分離したりする事態が発生する可能性を低減することができる。
前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記第3貯留部の両端部に、遠心分離後の前記第3貯留部内に貯留される血液成分を回収するための取出口が設けられていることが好ましい。この好ましい例によれば、第1貯留部と第3貯留部との間、及び、第2貯留部と前記第3貯留部との間を遮断した後、例えば、一方の取出口に生理食塩水を満たしたシリンジを接続し、他方の取出口にシリンジ等の回収容器を接続し、生理食塩水で洗い流しながら白血球成分を回収することができる。
前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記第3貯留部は、前記第1貯留部及び前記第2貯留部にそれぞれ連通するためのポートを備えることが好ましい。この場合、前記取出口は前記ポートに接触して配置されていることが好ましい。この好ましい例によれば、ポートの近傍に白血球成分が滞留することを抑えることができるので、白血球成分の回収率を更に向上させることができる。
また、前記本発明の血液成分分離用装置においては、前記第1貯留部及び前記第2貯留部の一方に、前記血液貯留部内に血液を注入するための注入口が設けられていることが好ましい。より好ましくは、前記第1貯留部に前記注入口が設けられているのがよい。
上記において、前記本発明の血液成分分離用装置は、前記血液貯留部の内外を連通させる通気フィルタをさらに備えることが好ましい。この好ましい例によれば、血液貯留部に血液を注入する際に、血液貯留部内の圧力が上昇するのを防ぐことができる。この場合、前記通気フィルタは、前記第1貯留部及び第2貯留部の他方の前記第3貯留部に連通するポートに対して偏芯した位置に配置されていることが好ましい。この好ましい例によれば、血液貯留部に血液を注入する際に、通気フィルタに血液が付着して通気フィルタの通気性が低下する事態が発生する可能性を低減することができる。
また、前記本発明の血液成分分離方法においては、前記血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離した後、前記第1貯留部と前記第3貯留部との間、及び、前記第2貯留部と前記第3貯留部との間を遮断する工程をさらに備えていることが好ましい。この好ましい例によれば、白血球成分の回収率を更に向上させることができる。
以下、好適な実施の形態を用いて本発明をさらに具体的に説明する。但し、下記の実施の形態は本発明を具現化した例に過ぎず、本発明はこれに限定されるものではない。以下の説明において参照する各図は、説明の便宜上、本発明の実施の形態を構成する部材のうち、本発明を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、本発明は以下の各図に示されていない任意の部材を備え得る。また、以下の各図中の部材の寸法は、実際の部材の寸法および各部材の寸法比率等を忠実に表したものではない。
[血液成分分離用装置の構成]
まず、血液成分分離用装置の構成について説明する。
まず、血液成分分離用装置の構成について説明する。
図1は、本発明の一実施の形態における血液成分分離用装置1(以下、単に「装置1」という)の構成を示す概略斜視図、図2は、当該装置1の構成を示す概略縦断面図である。
図1、図2に示すように、本実施の形態における装置1は、血液を貯留するための血液貯留部2を備え、当該血液貯留部2内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離するために用いられる。
血液貯留部2は、第1貯留部4と、第2貯留部5と、第1貯留部4と第2貯留部5との間に設けられ、第1及び第2貯留部4、5のそれぞれと連通する第3貯留部6とを含んでいる。ここで、第1貯留部4は、遠心分離後に赤血球成分を貯留する空間であり、第2貯留部5は、遠心分離後に血漿成分を貯留する空間であり、第3貯留部6は、遠心分離後に白血球成分を貯留する空間である。
また、装置1は、血液貯留部2の容積を調整可能な容積調整機構3をさらに備えている。
以上の構成を備えた装置1によれば、血液貯留部2内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量に基づいて血液貯留部2の容積を調整し、遠心分離後のバフィーコートが第3貯留部6に集まるようにすることが可能となる。そして、これにより、血液の白血球成分の回収を、より容易に、かつ、熟練者でなくても効率的に行うことが可能になると共に、白血球成分の回収率をより向上させることが可能となる。
尚、大まかには、血液貯留部2内に貯留される血液の液量とヘマトクリット値の測定により、遠心分離後のバフィーコートが集まる位置は決まってくるが、種々の要因でその位置にズレが生じる場合がある。しかし、そのような場合であっても、血液貯留部2の容積を調整可能な容積調整機構3を備えていれば、遠心分離後のバフィーコートが集まる位置を簡単に微調整することが可能となる。
容積調整機構3は、第1貯留部4又は第2貯留部5の容積を調整するように設けられていることが望ましい。この望ましい構成によれば、第3貯留部6の容積が変化することはないので、白血球成分の十分な貯留空間を確保することができる。
本実施の形態においては、容積調整機構3として、第1貯留部4の下端開口にダイヤフラム機構が設けられている。当該ダイヤフラム機構は、第1貯留部4の下端開口に液密状態で取り付けられた基台7と、基台7の上面側(第1貯留部4側)に液密状態で設けられ、膨張収縮可能なダイヤフラム8とを備えている。ここで、基台7には、基台7の上面とダイヤフラム8との間の空間(調整室)3aに生理食塩水を注入してダイヤフラム8を膨張させ、調整室3aの生理食塩水を排出してダイヤフラム8を収縮させるための1本の水路9が形成されている。尚、図1、図2中、参照符号9aは、基台7の側面に設けられた給排水口を示している。このように容積調整機構3としてダイヤフラム機構を用いれば、簡単な構成で容易に血液貯留部2の容積を調整することが可能となる。
ダイヤフラム機構は、図3Aに示すように、生理食塩水を注入していない初期状態でダイヤフラム8が基台7の凹曲面状の上面に密着し、調整室3aの容積が最小(好ましくはゼロ)になり、第1貯留部4の容積(血液を貯留することができる空間の容積)が最大になるように構成されていてもよい。水路9を通じて調整室3aに生理食塩水を注入すると、図3Bに示すように、ダイヤフラム8が変形又は変位して、調整室3aの容積が拡大し、第1貯留部4の容積が縮小する。調整室3aに注入する生理食塩水の量を調整することにより第1貯留部4の容積を任意に変更することができる。図3Aに示すような初期状態で調整室3aの容積が最小(好ましくはゼロ)であるダイヤフラム機構は、生理食塩水を注入することによって調整室3aの容積を拡大させたときに、調整室3a内に空気が混入しにくいという利点を有する。空気は圧縮性を有するので、調整室3a内に空気が存在すると、遠心分離時の遠心力によって調整室3aの容積が変化する。これにより、バフィーコートの位置が変動し、白血球成分の回収率が低下する。従って、生理食塩水を注入していない初期状態で調整室3a内に多量の空気が存在する場合には、装置1を使用する前に当該空気を調整室3aから抜き出す作業が必要である。図3Aに示すダイアフラム機構では、この作業が不要である。
図1及び図2にもどり、第1、第2及び第3貯留部4、5、6は、それぞれ略円筒状に形成され、第3貯留部6の径(特に内径)は第1及び第2貯留部4、5の径(特に内径)よりも小さく設定されていることが望ましい。より具体的には、第3貯留部6の内径と第1及び第2貯留部4、5の内径との比(第3貯留部の内径/第1及び第2貯留部の内径)は0.2〜0.5の範囲に設定されていることが望ましく、さらには、0.35〜0.4の範囲に設定されていることが望ましい。この望ましい構成によれば、白血球成分の層を比較的厚い層で存在させることができるので、白血球成分を効率良く回収することが可能となる。
本実施の形態においては、第1及び第2貯留部4、5の内径は40mm〜95mm程度、外径は42mm〜97mm程度であり、第3貯留部6の内径は15mm〜44mm程度、外径は17mm〜46mm程度であり、第3貯留部6の長さは30mm〜45mm程度である。例えば、血液貯留部2の有効容積が100ミリリットルである場合、第1貯留部4は内径が51mm、外径が55mm、第2貯留部5は内径が56mm、外径が60mm、第3貯留部6は内径が20mm、外径が24mm、長さが39mmに設定することができ、血液貯留部2の有効容積が200ミリリットルである場合、第1貯留部4は内径が66mm、外径が97mm、第2貯留部5は内径が92mm、外径が97mm、第3貯留部6は内径が27mm、外径が31mm、長さが43mmに設定することができる。
第1、第2及び第3貯留部4、5、6は、当該第1、第2及び第3貯留部4、5、6内に貯留される血液を視認可能とする観点から透明性を有する材料により構成されることが望ましく、また、比較的剛性の高い材料により構成されることが望ましい。第1、第2及び第3貯留部4、5、6を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、PP(ポリプロピレン)、ポリエステル、ポリメチルペンテン、メタクリル、ABS樹脂(アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン共重合体)、PET樹脂(ポリエチレンテレフタレート)、PVC(ポリ塩化ビニル)等を挙げることができる。
第1及び第2貯留部4、5と第3貯留部6との間には、それぞれ接続部10、11が設けられていることが望ましい。そして、接続部10、11は、シール又はクランプ可能とする観点から可撓性を有するチューブからなることが望ましい。また、接続部10、11は、当該接続部10、11内に貯留される血液を視認可能とする観点から透明性を有する材料により構成されることが望ましい。接続部10、11を構成する材料としては、例えば、ゴム、PVC、PP、PBD(ポリブタジエン)、ポリウレタン、シリコーン、ポリ酢酸エチル等を挙げることができ、これらの中でもPVCが特に望ましい。
本実施の形態においては、接続部10、11の内径は2.0mm〜4.0mm程度である。
このような望ましい構成において、第1貯留部4と第3貯留部6とは、可撓性を有するチューブからなる接続部10によって接続され、第2貯留部5と第3貯留部6とは、同じく可撓性を有するチューブからなる接続部11によって接続される。そして、この構成によれば、血液貯留部2内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離した後、接続部10、11をシール又はクランプすることにより、第1貯留部4と第3貯留部6との間、及び、第2貯留部5と第3貯留部6との間を遮断することができる。
図4は、接続部10の好ましい構成を示した断面図である。図4に示されているように、接続部10の一端は第1貯留部4の筒状のポート4a内に挿入され、且つ、接続部10の他端は第3貯留部6の筒状のポート6a内に挿入されることが好ましい。即ち、接続部10に対してポート4a,6aが外側に配置されるようにして、接続部10と第1貯留部4及び第3貯留部6とを接続することが好ましい。血液貯留部2内に血液を貯留して遠心分離を行うと、血液貯留部2内の圧力が上昇し、これは可撓性を有する接続部10を拡径するように変形させる。図4とは逆に、接続部10内にポート4a,6aを挿入した場合には、接続部10が拡径することにより接続部10の内周面とポート4a,6aの外周面との間に隙間が形成され、その結果、血液が漏れ出したり、接続部10とポート4a,6aとが分離したりすることがある。図4のように、接続部10の端部の外周囲が接続部10よりも高剛性のポート4a,6aで覆われていると、血液貯留部2内の圧力の上昇は、接続部10とポート4a,6aとの密着性を向上させるので、血液の漏出や接続部10とポート4a,6aとの分離が起こる可能性が低減する。
更に、接続部10の内周面10sとポート4a,6aの接続部10が挿入されていない部分の内周面4s,6sとの間に実質的に段差が形成されないように(即ち、内径の変化が生じないように)、ポート4a,6aの接続部10が挿入される領域の内径を接続部10の厚みに応じて拡径することが好ましい。これは、溶血の防止、及び、有核細胞(または白血球成分)の回収率向上に有利である。
図示及び詳細な説明を省略するが、接続部11と第2貯留部5のポート5a及び第3貯留部6のポート6bとの接続も、図4で説明したのと同様に構成されていることが好ましく、その場合には、上記と同様の効果を奏する。
図1及び図2にもどり、第3貯留部6の両端部には、遠心分離後の当該第3貯留部6内に貯留される白血球成分を回収するための取出口12、13がそれぞれ設けられていることが望ましい。そして、この望ましい構成によれば、第1貯留部4と第3貯留部6との間、及び、第2貯留部5と第3貯留部6との間を遮断した後、例えば、一方の取出口12に生理食塩水を満たしたシリンジを接続し、他方の取出口13にシリンジ等の回収容器を接続し、第3貯留部6に生理食塩水を注入して当該生理食塩水で洗い流しながら白血球成分を回収することができる。
接続部10が接続された第3貯留部6のポート6aと取出口13とが離れていると、ポート6aの近傍の白血球成分を回収できない可能性がある。同様に、接続部11が接続された第3貯留部6のポート6bと取出口12とが離れていると、ポート6bの近傍の白血球成分を回収できない可能性がある。そこで、図5に示すように、筒状の取出口13の第3貯留部6側の開口を、筒状のポート6aの第3貯留部6側の開口とを接触させることが好ましい。ポート6aから取出口13を分岐させてもよい。同様に、筒状の取出口12の第3貯留部6側の開口を、筒状のポート6bの第3貯留部6側の開口とを接触させることが好ましい。ポート6bから取出口12を分岐させてもよい。このように、取出口13,12をポート6a,6bに接触させることにより、ポート6a,6bの近傍に白血球成分が滞留することを抑え、白血球成分の回収率を向上させることができる。
更に、図5に示されているように、第3貯留部6の中心軸6cに対して、取出口12,13が斜め(即ち、直角でも平行でもない)に交差するように取出口12,13を傾斜させてもよい。これにより、第3貯留部6内で白血球成分が滞留するのを更に抑えることができるので、白血球成分の回収率が更に向上する。
図1及び図2にもどり、第1貯留部4の上面には、血液貯留部2内に血液を注入するための注入口14が設けられていることが望ましい。尚、血液貯留部2内に血液を注入する際、上記取出口12、13は液密状態で密閉される。また、注入口14は、血液貯留部2内への血液の注入が完了した後、液密状態で密閉される。
また、第2貯留部5の上面には、通気フィルタ15が取り付けられている。通気フィルタ15は、気体は通過させるが液体は通過させず、また、細菌等も通過させない性質を有するフィルタであり、この通気フィルタ15を介して血液貯留部2内と外気とが通気的に連通している。そして、これにより、注入口14を介して血液貯留部2内に血液が注入されると、元々血液貯留部2内に存在していた同量の空気が通気フィルタ15を介して血液貯留部2の外部に排出されることになる。その結果、血液貯留部2内の圧力は過度に高まることが軽減され、血液貯留部2内への血液の注入速度を低下させることなく、所望の量の血液を血液貯留部2内に注入することが可能となる。尚、第2貯留部5が軟質材で形成され、かつ、血液貯留部2内が空気で満たされていない場合には、必ずしも通気フィルタ15を取り付ける必要はない。
図6Aは第2貯留部5の別の例の斜視図であり、図6Bはその断面図である。図6A及び図6Bに示した第2貯留部6では、その上面の中央に、柱状形状のノブ5kが上方に向かって突出している。ノブ5kは、装置1を手で掴んで移動する際の取っ手として利用することができる。ノブ5kの側面に通気フィルタ15が設けられている。図1及び図2では、通気フィルタ15は、接続部11に接続された第2貯留部5のポート5aと同軸に配置されている。この場合、注入口14から血液を血液貯留部2内に注入すると、血液がポート5aから上方に向かって第2貯留部5内に噴出し、通気フィルタ15を濡らす可能性がある。通気フィルタ15は、一旦、液体に触れて濡れてしまうと、その通気性が低下してしまう。そこで、図6A及び図6Bでは、通気フィルタ15を接続部11及びポート5aに対して偏芯した位置に配置する。これにより、血液を血液貯留部2に注入する際に、通気フィルタ15に血液が付着する可能性が低下し、通気フィルタ15の所望する通気性を維持することができる。図6A及び図6Bでは、ノブ5kの側面に通気フィルタ15を設けたが、接続部11及びポート5aに対して偏芯した位置であれば、第2貯留部5のノブ5k以外の位置に通気フィルタ15を設けてもよい。
図6A及び図6Bでは、ノブ5kは略円柱形状を有しているが、これ以外の任意の形状であってもよい。例えば、指を挿入することができるように逆「U」字形状を有していてもよい。また、ノブ5kの内部は中空でなくてもよい。
図6Bに示すように、第2貯留部5の下側の内周面5sは、漏斗形状(即ち、円錐面形状又はテーパ面形状)を有していることが好ましい。このように、内周面5sが、ポート5aに近づくにしたがって下降するように傾斜していることは、遠心分離時に第2貯留部5a内の赤血球などの相対的に比重が大きな血球成分がポート5aを通過して第1貯留部4へ移動するのを容易にする。内周面5sの水平方向に対する傾斜角θは、特に制限はないが10度〜45度が好ましく、更には15度〜30度が好ましく、一例を挙げれば20度に設定することができる。傾斜角θがこの数値範囲より大きいと、第2貯留部5の容積が小さくなる。傾斜角θがこの数値範囲より小さいと、遠心分離後に第2貯留部5内に赤血球などの血球成分が残存し、白血球成分の回収率が低下する。内周面5sは、正確な円錐面である必要はなく、例えば内周面5sの傾斜角θがポート5aからの水平方向に沿った距離によって変化する傾斜面であってもよい。
[姿勢保持具の構成]
上記のように、第1貯留部4と第3貯留部6とは、可撓性を有するチューブからなる接続部10によって接続され、第2貯留部5と第3貯留部6とは、同じく可撓性を有するチューブからなる接続部11によって接続されている。このように、装置1は、可撓性を有するチューブを構成要素として含むために不安定な状態にあり、血液貯留部2内の血液を各血液成分に分離する遠心分離を行う際には、装置1が安定な状態となるようにその姿勢を保持する必要がある。以下、遠心分離を行うに際して装置1の姿勢を安定な状態に保持するために用いられる姿勢保持具の構成について説明する。
上記のように、第1貯留部4と第3貯留部6とは、可撓性を有するチューブからなる接続部10によって接続され、第2貯留部5と第3貯留部6とは、同じく可撓性を有するチューブからなる接続部11によって接続されている。このように、装置1は、可撓性を有するチューブを構成要素として含むために不安定な状態にあり、血液貯留部2内の血液を各血液成分に分離する遠心分離を行う際には、装置1が安定な状態となるようにその姿勢を保持する必要がある。以下、遠心分離を行うに際して装置1の姿勢を安定な状態に保持するために用いられる姿勢保持具の構成について説明する。
図7は、遠心分離を行うに際して本発明の一実施の形態における装置1を安定な状態に保持するために用いられる姿勢保持具の構成を示す概略分解斜視図、図8は、本発明の一実施の形態における装置1を当該姿勢保持具によって保持した状態を示す概略斜視図である。
図7、図8に示すように、姿勢保持具16は、装置1を前後両側から挟むようにして当該装置1に装着される、前面が平面状に形成された略半円柱状の第1姿勢保持部材17と、略半円柱状の第2姿勢保持部材18とを備えている。
第1及び第2姿勢保持部材17、18は、収納する血液貯留部2内に貯留される血液(赤血球成分、血漿成分、白血球成分)を視認可能とする観点から透明性を有する材料により構成され、また、比較的剛性の大きい材料により構成されている。第1及び第2姿勢保持部材17、18を構成する材料としては、例えば、ポリカーボネート、ポリエチレン、PP、ポリエステル、ポリメチルペンテン、メタクリル、ABS樹脂、PET樹脂、PVC等を挙げることができる。
第1及び第2姿勢保持部材17、18の下部には、第1及び第2姿勢保持部材17、18を装置1に装着したときに第1貯留部4を収納する第1貯留部収納部25が形成されている。
第1及び第2姿勢保持部材17、18の上部には、第1及び第2姿勢保持部材17、18を装置1に装着したときに第2貯留部5を収納する第2貯留部収納部26が形成されている。
第1及び第2姿勢保持部材17、18の略中央部には、第1及び第2姿勢保持部材17、18を装置1に装着したときに第3貯留部6を収納する第3貯留部収納部27が形成されている。
装置1は、第3貯留部6の両端部の取出口12、13にそれぞれ接続される取出しチューブ23、24をさらに備えている。そして、第1及び第2姿勢保持部材17、18には、第1及び第2姿勢保持部材17、18を装置1に装着したときに取出しチューブ23、24を収納する取出しチューブ収納部28a、28bが外部空間と繋がった状態で形成されている。ここで、取出しチューブ収納部28a、28bは、第3貯留部収納部27の両端部からそれぞれ上方に向けて形成されている。
第1及び第2姿勢保持部材17、18には、第1及び第2貯留部収納部25、26と第3貯留部収納部27との間に位置して接続部収納部29a、29bが形成されている。接続部収納部29a、29bは、第1及び第2貯留部4、5と第3貯留部6との間にそれぞれ設けられた接続部10、11を収納できるようにされている。
第1姿勢保持部材17には、接続部収納部29aと直交して当該接続部収納部29aの略中央部分と外部空間とを繋ぐ挿入孔30aが形成されている。挿入孔30aには、止め部材31aを挿入することができる。また、第2姿勢保持部材18には、接続部収納部29bと直交して当該接続部収納部29bの略中央部分と外部空間とを繋ぐ挿入孔30bが形成されている。挿入孔30bには、止め部材31bを挿入することができる。そして、挿入孔30a、30bにそれぞれ止め部材31a、31bを挿入すると、接続部10、11をクランプすることができる。尚、止め部材31a、31bは、その爪部が挿入孔30a、30b内の係止部に係止されることにより、挿入孔30a、30bから簡単には抜け落ちないようにされている。
姿勢保持具16には、第1姿勢保持部材17と第2姿勢保持部材18の両方に亘って4つの締結ピン挿入孔32、33、34、35が形成されている。そして、当該締結ピン挿入孔32、33、34、35に4本の締結ピン19、20、21、22をそれぞれ嵌挿することにより、第1姿勢保持部材17と第2姿勢保持部材18を接合させた状態で締結できるようにされている。
[血液成分分離方法]
次に、上記装置1及び姿勢保持具16を用いて、採取した液体を各血液成分に遠心分離する方法について、図9をも参照しながら説明する。
次に、上記装置1及び姿勢保持具16を用いて、採取した液体を各血液成分に遠心分離する方法について、図9をも参照しながら説明する。
図9は、本発明の一実施の形態における血液成分分離方法を説明するためのフローチャートである。
まず、事前にヘパリンで湿潤させたシリンジを骨髄に十数か所穿刺し、100ミリリットル〜2リットルの骨髄液を採取し、プール用バッグに集める。次に、集めた血液(骨髄液)は、ヘマトクリット値の測定及び白血球の検査のためのサンプリングを行った後、新しいバッグに移す(図9の準備工程S101)。
次に、血液のヘマトクリット値及び液量から赤血球成分の量、血漿量を計算する。そして、血液貯留部2の容積を、遠心分離後のバフィーコートが装置1の第3貯留部6に集まるように、容積調整機構3であるダイヤフラム機構によって調整する(図9のS102)。より具体的には、容積調整機構3であるダイヤフラム機構の基台7の側面に設けられた給排水口9aから、基台7の上面とダイヤフラム8との間の調整室3aに生理食塩水を注入し、ダイヤフラム8を膨張させて血液貯留部2の容積を調整する。
次に、第1貯留部4の上面に設けられた注入口14から、装置1の血液貯留部2(容量50ml〜400ml程度)に、上記準備工程S101で得られた血液(骨髄液)を注入する(図9のS103)。尚、液量によって1〜4セットの装置1を使用する。
次に、血液(骨髄液)が注入された装置1に、当該装置1を前後両側から挟むようにして、第1姿勢保持部材17と第2姿勢保持部材18を装着する。締結ピン19、20、21、22を締結ピン挿入孔32、33、34、35にそれぞれ嵌挿することにより、第1姿勢保持部材17と第2姿勢保持部材18を接合させた状態で締結する。装置1は、第3貯留部6の両端部の取出口12、13にそれぞれ取出しチューブ23、24が接続された状態で、姿勢保持具16が装着される(図9のS104)。
次に、姿勢保持具16が装着された装置1を遠心分離機にかけ、遠心分離を行う(図9のS105)。遠心力は図8の矢印Fの向きに作用する。
次に、血液貯留部2内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離した後、バフィーコートが第3貯留部6に集まっていることを確認し、挿入孔30a、30bにそれぞれ止め部材31a、31bを挿入して、接続部10、11をクランプする。これにより、第1貯留部4と第3貯留部6との間、及び、第2貯留部5と第3貯留部6との間が遮断される(図9のS106)。
[白血球成分の回収・洗浄・濃縮方法]
次に、分離した白血球成分の回収・洗浄・濃縮方法について、図10〜図11をも参照しながら説明する。
次に、分離した白血球成分の回収・洗浄・濃縮方法について、図10〜図11をも参照しながら説明する。
図10は、分離した白血球成分を回収している状態を示す概略斜視図、図11は、回収した白血球成分の洗浄・濃縮を行う濃縮デバイスを示す概略縦断面図、図12は、分離した白血球成分の回収・洗浄・濃縮方法を説明するためのフローチャートである。
(濃縮デバイスの構成)
まず、濃縮デバイスの構成について説明する。
まず、濃縮デバイスの構成について説明する。
図11に示すように、回収した白血球成分の洗浄・濃縮を行う濃縮デバイス37は、回収した白血球成分を貯留する白血球成分貯留部38と、遠心分離後の白血球成分貯留部38内の上清を収容する上清収容部39と、白血球成分貯留部38と上清収容部39とを無菌的に連結する連結チューブ40とを備えている。尚、図11中、参照符号41は、白血球成分貯留部38内の白血球成分を遠心分離する際に白血球成分貯留部38及び上清収容部39を保持する遠心分離用ホルダを示している。
白血球成分貯留部38は、白血球成分貯留容器42と、白血球成分貯留容器42を収容する第1収容容器43と、白血球成分貯留容器42及び第1収容容器43に接合される第1キャップ44とを備えている。
白血球成分貯留容器42は、縦長の円筒形状であり、側面が可撓性を有する材料により構成されている。白血球成分貯留容器42の側面は、白血球成分貯留容器42内に貯留される白血球成分を視認可能とする観点から透明性を有する材料により構成されている。具体的には、白血球成分貯留容器42は、PVCにより構成されている。白血球成分貯留容器42の一端である上端は開口となっており、第1キャップ44に嵌合されて密閉されている。
第1収容容器43は、白血球成分貯留容器42と同様に縦長の円筒形状であり、その直径及び高さは共に白血球成分貯留容器42よりも大きい。第1収容容器43の一端である上端も開口となっており、第1キャップ44に嵌合されて密閉可能とされている。そして、これにより、白血球成分貯留容器42と第1収容容器43との間には、白血球成分貯留容器42の内部空間とは独立した空間である圧力調整空間45が形成されている。第1収容容器43は、白血球成分貯留容器42内に貯留される白血球成分を視認可能とする観点から透明性を有する材料により構成されている。また、第1収容容器43は、比較的剛性の大きい材料により構成されている。具体的には、第1収容容器43は、ポリカーボネートにより構成されている。
第1キャップ44には、移送チューブ46が接続されており、回収した白血球成分は移送チューブ46を経由して、無菌的に白血球成分貯留容器42内に貯留される。また、第1キャップ44には、流体注入チューブ47の一端が接続され、流体注入チューブ47の他端には、圧力調整空間45の内部に流体を注入可能な注入手段(図示せず)が接続されている。注入手段としては、ポンプやシリンジ等を用いることができ、流体としては、空気等の気体、水等の液体やゲル状の物質等を用いることができる。
上清収容部39は、上清収容容器48と、上清収容容器48を収容する第2収容容器49と、上清収容容器48及び第2収容容器49に接合される第2キャップ50とを備えている。
上清収容容器48は、縦長の円筒形状であり、側面が可撓性を有する材料により構成されている。具体的には、上清収容容器48は、PVCにより構成されている。上清収容容器48の一端である上端は開口となっており、第2キャップ50に嵌合されて密閉されている。
第2収容容器49は、上清収容容器48と同様に縦長の円筒形状であり、その直径及び高さは共に上清収容容器48よりも大きい。第2収容容器49の一端である上端も開口となっており、第2キャップ50に嵌合されて密閉可能とされている。第2収容容器49は、比較的剛性の大きい材料により構成されている。具体的には、第2収容容器49は、ポリカーボネートにより構成されている。
第2キャップ50には、上清収容容器48内に空気を出入りさせる通気チューブ51が接続されており、通気チューブ51の先端は通気フィルタ52を備えている。
(回収・洗浄・濃縮方法)
まず、図10に示すように、装置1の第3貯留部6の上端部の取出口12に接続された取出しチューブ23に、生理食塩水を満たしたシリンジ53を接続する。第3貯留部6の下端部の取出口13に接続された取出チューブ24に、空のシリンジ54を接続する。シリンジ53から第3貯留部3に生理食塩水を注入し、第3貯留部6内の白血球成分を生理食塩水で洗い流しながら押し出して、シリンジ54内に回収する(図12のS201)。
まず、図10に示すように、装置1の第3貯留部6の上端部の取出口12に接続された取出しチューブ23に、生理食塩水を満たしたシリンジ53を接続する。第3貯留部6の下端部の取出口13に接続された取出チューブ24に、空のシリンジ54を接続する。シリンジ53から第3貯留部3に生理食塩水を注入し、第3貯留部6内の白血球成分を生理食塩水で洗い流しながら押し出して、シリンジ54内に回収する(図12のS201)。
次に、回収した白血球成分を、濃縮デバイス37の移送チューブ46を経由して白血球成分貯留部38の白血球成分貯留容器42内に移送する。そして、白血球成分貯留容器42内の白血球成分を遠心分離する(図12のS202)。
次に、白血球成分貯留部38における白血球成分貯留容器42と第1収容容器43との間に形成された圧力調整空間45に、流体注入チューブ47を介して流体を注入することにより、圧力調整空間45を加圧する。ここで、圧力調整空間45の外側を形成している第1収容容器43は比較的大きい剛性を有しているため、可撓性を有する白血球成分貯留容器42が圧力調整空間45の加圧の影響を受けてつぶれるように変形される。そして、分離された上清55が連結チューブ40を介して導出され、上清収容部39(上清収容容器48)内に導入される(図12のS203)。
次に、白血球成分貯留容器42内に残った白血球成分56に生理食塩水を再度加えて洗浄することにより、ヘパリンを除去する(図12のS204)。
次に、白血球成分貯留容器42内の白血球成分56を再度遠心分離する(図12のS205)。
次に、上記上清除去工程S203の場合と同様にして、分離された上清55を連結チューブ40を介して導出し、上清収容部39(上清収容容器48)内に導入する(図12のS206)。
次に、必要な液量になるまで、白血球成分貯留容器42内に残った白血球成分56に生理食塩水を加え、移植液(約20ml)とする(図12のS207)。
そして、白血球成分貯留容器42からシリンジで移植液を取り出し、骨髄への移植を行う。
なお、図10のシリンジ54に回収した白血球成分を、図11に示した濃縮デバイス37を用いて洗浄・濃縮を行うことなく、そのまま患者に投与することもできる。
尚、上記実施の形態においては、容積調整機構3がダイヤフラム機構である場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されない。本発明の血液成分分離用装置に用いられる容積調整機構は、例えば、図13に示すような、進退移動可能なピストン部材57を備えたピストン機構であってもよく、図14に示すような、進退移動可能なネジ部材58を備えたネジ機構であってもよい。あるいは、ダイヤフラム機構、ピストン機構、ネジ機構のうちの2以上を組み合わせて容積調整機構を構成してもよい。例えば、図2又は図3Aに示したダイヤフラム8の下側に図13に示したピストン部材57又は図14に示したねじ部材58を配置することができる。この場合、ダイヤフラム8はピストン部材57又はねじ部材58で駆動される。よって、生理食塩水の注入は不要であり、水路9及び給排水口9aを省略することができる。このように、ダイヤフラム機構、ピストン機構、及び、ネジ機構の少なくとも1つを用いて容積調整機構を構成した場合には、簡単な構成で容易に血液貯留部2の容積を調整することが可能となる。
また、上記実施の形態においては、第1貯留部4の上面に、血液貯留部2内に血液を注入するための注入口14が設けられている場合を例に挙げて説明したが、本発明は必ずしもかかる構成に限定されない。血液貯留部2内に血液を注入するための注入口は、例えば、第2貯留部5に設けてもよい。
また、上記実施の形態においては、血液貯留部2の容積を調整した後、血液貯留部2に血液(骨髄液)を注入するが、血液貯留部2の容積の調整(容積調整工程)と血液貯留部2への血液(骨髄液)の注入(血液注入工程)は必ずしもこの順番に限定されない。容積調整工程は、血液注入工程の後に行ってもよいし、血液注入工程と同時に行ってもよい。
本発明によれば、血液の白血球成分の回収を、より容易に、かつ、熟練者でなくても効率的に行うことが可能になると共に、白血球成分の回収率をより向上させることが可能となる。従って、本発明は、血液中の必要な成分のみを患者に輸血する成分輸血などを行う場合の血液成分の分離、白血球成分を主として用いる骨髄移植、再生医療に有用である。
1 血液成分分離用装置
2 血液貯留部
3 容積調整機構
4 第1貯留部
4a 第1貯留部のポート
5 第2貯留部
5a 第2貯留部のポート
6 第3貯留部
6a,6b 第3貯留部のポート
7 基台
8 ダイヤフラム
9 水路
9a 給排水口
10、11 接続部
12、13 取出口
14 注入口
15 通気フィルタ
31a、31b 止め部材
57 ピストン部材
58 ネジ部材
2 血液貯留部
3 容積調整機構
4 第1貯留部
4a 第1貯留部のポート
5 第2貯留部
5a 第2貯留部のポート
6 第3貯留部
6a,6b 第3貯留部のポート
7 基台
8 ダイヤフラム
9 水路
9a 給排水口
10、11 接続部
12、13 取出口
14 注入口
15 通気フィルタ
31a、31b 止め部材
57 ピストン部材
58 ネジ部材
Claims (13)
- 血液を貯留するための血液貯留部を備え、前記血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離するために用いられる血液成分分離用装置であって、
前記血液貯留部は、第1貯留部と、第2貯留部と、前記第1貯留部と前記第2貯留部との間に設けられ、前記第1及び第2貯留部のそれぞれと連通する第3貯留部とを含み、
前記血液貯留部の容積を調整可能な容積調整機構をさらに備えたことを特徴とする血液成分分離用装置。 - 前記容積調整機構は、前記第1貯留部又は前記第2貯留部の容積を調整するように設けられている、請求項1に記載の血液成分分離用装置。
- 前記容積調整機構は、膨張収縮可能なダイヤフラムを備えたダイヤフラム機構、進退移動可能なピストン部材を備えたピストン機構又は進退移動可能なネジ部材を備えたネジ機構を含む、請求項1又は2に記載の血液成分分離用装置。
- 前記第1〜第3貯留部がそれぞれ略円筒状に形成され、前記第3貯留部の径は前記第1及び第2貯留部の径よりも小さく設定されている、請求項1〜3のいずれか1項に記載の血液成分分離用装置。
- 前記第1及び第2貯留部と前記第3貯留部との間に、それぞれ接続部が設けられた、請求項1〜4のいずれか1項に記載の血液成分分離用装置。
- 前記接続部が、可撓性を有するチューブからなる、請求項5に記載の血液成分分離用装置。
- 前記接続部は、その端部が前記第1貯留部、前記第2貯留部、及び前記第3貯留部の各ポート内に挿入されることにより、前記第1貯留部、前記第2貯留部、及び前記第3貯留部と接続されている、請求項5又は6に記載の血液成分分離用装置。
- 前記第3貯留部の両端部に、遠心分離後の前記第3貯留部内に貯留される血液成分を回収するための取出口が設けられた、請求項1〜7のいずれか1項に記載の血液成分分離用装置。
- 前記第3貯留部は、前記第1貯留部及び前記第2貯留部にそれぞれ連通するためのポートを備え、
前記取出口は前記ポートに接触して配置されている請求項8に記載の血液成分分離用装置。 - 前記第1貯留部及び前記第2貯留部の一方に、前記血液貯留部内に血液を注入するための注入口が設けられた、請求項1〜9のいずれか1項に記載の血液成分分離用装置。
- 前記血液貯留部の内外を連通させる通気フィルタをさらに備え、
前記通気フィルタは、前記第1貯留部及び第2貯留部の他方の前記第3貯留部に連通するポートに対して偏芯した位置に配置されている、請求項10に記載の血液成分分離用装置。 - 血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離する血液成分分離方法であって、
前記血液貯留部は、第1貯留部と、第2貯留部と、前記第1貯留部と前記第2貯留部との間に設けられ、前記第1及び第2貯留部のそれぞれと連通する第3貯留部とを含み、
前記方法は、
前記血液貯留部の容積を、前記血液貯留部内に貯留される血液のヘマトクリット値及び液量に基づいて、遠心分離後のバフィーコートが前記第3貯留部に集まるように調整する容積調整工程を備えたことを特徴とする血液成分分離方法。 - 前記血液貯留部内に貯留した血液を各血液成分に遠心分離した後、前記第1貯留部と前記第3貯留部との間、及び、前記第2貯留部と前記第3貯留部との間を遮断する工程をさらに備えた、請求項12に記載の血液成分分離方法。
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