JP2013221198A - 冷延鋼板およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】質量%で、C:0.05〜0.20%、Si:0.05〜0.65%、Mn:1.95〜3.00%、Al:0.02〜0.45%を含有し、SiおよびAlの含有量が下記式(1)SiおよびAlの含有量比(Si/Al)が1.5〜30の範囲内である化学組成を有し、鋼板表面から5μm深さ位置までの鋼板表層部におけるMn平均濃度Mnsurが2.60質量%以下で、かつ、Mnsur/Mn(Mnは鋼中Mn含有量)の値が0.9以下であり、鋼板表面のクラックの最大深さが3μm以下、かつ、幅3μm以下で深さ2μm以上のクラックの数密度が10個/50μm以下、引張強度が780 MPa以上、降伏比が50〜70%、曲げ性がR/t≦1.5 (Rは90°V曲げにおける割れの発生しない最小曲げ半径、tは板厚)を満たす。
【選択図】なし
Description
高強度鋼板において、低い降伏比を確保し、高い一様伸びを確保するには、フェライトを主相としマルテンサイトを含有させた鋼組織とし、フェライト中に稼働転位を導入することが有効である。
質量%で、C:0.05%以上0.20%以下、Si:0.05%以上0.65%以下、Mn:1.95%以上3.00%以下、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Al:0.02%以上0.45%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、SiおよびAlの含有量が下記式(1)を満足する化学組成を有し、鋼板表面から5μm深さ位置までの鋼板表層部におけるMn平均濃度であるMnsurが2.60質量%以下であるとともに下記式(2)を満たし、鋼板表面のクラックの最大深さが3μm以下であり、かつ、幅3μm以下で深さ2μm以上のクラックの数密度が10個/50μm以下であり、引張強度が780MPa以上、降伏比が50%以上70%以下であり、曲げ性が下記式(3)を満足する機械特性を有することを特徴とする冷延鋼板:
1.5≦Si/Al≦30 ・・・ (1)
Mnsur/Mn≦0.9 ・・・ (2)
R/t≦1.5 ・・・ (3)
ここで、式中のSi、AlおよびMnは鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)、Mnsurは前記鋼板表層部におけるMnの平均濃度(単位:質量%)、Rは曲げ稜線が圧延方向となるように行ったVブロック法による90°V曲げ試験において割れの発生しない最小曲げ半径、tは鋼板の板厚である。
・前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:2.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する;
・前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.10%以下、Nb:0.10%以下およびV:0.10%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する;
・前記化学組成が、質量%で、Ca:0.01%以下およびBi:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種を含有する;
・前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、REM:0.10%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する;
・前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、Bi:0.05質量%以下を含有する。
(A)上記化学組成を有するスラブを、1180℃以上1280℃以下の温度域に2時間以上5時間以下保持した後に粗熱間圧延を施して36mm以上の板厚の粗バーとし、前記粗バーを1100℃以上としてデスケーリングした後に、仕上熱間圧延に供し、860℃以上950℃以下の温度域で仕上熱間圧延を完了し、仕上熱間圧延完了後10秒間以内に680℃以下の温度域に冷却し、300℃以上680℃以下の温度域で巻取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱間圧延工程により得られた熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする、酸洗工程;
(C)前記酸洗工程により得られた酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする、冷間圧延工程;および
(D)前記冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、1℃/秒以上の平均加熱速度でAc3点以上880℃以下の温度域に加熱し、前記温度域で10秒間以上200秒間以下保持し、3℃/秒以上200℃/秒以下の平均冷却速度で500℃まで冷却し、200℃以上500℃以下の温度域に20秒間以上500秒間以下保持し、その後室温まで冷却する連続焼鈍を施す連続焼鈍工程。
(1)化学組成
C:0.05%以上0.20%以下
Cは、鋼板の強度を高める作用を有する元素である。C含有量が0.05%未満では、780MPa以上の引張強度を確保することが困難となる。したがって、C含有量は0.05%以上とする。好ましくは0.10%以上である。一方、C含有量が0.20%超では、抵抗溶接のナゲット部の硬度上昇により溶接部強度の低下が著しくなる。したがって、C含有量は0.20%以下とする。好ましくは0.15%以下である。
Siは、強度向上に寄与する元素である。Si含有量が0.05%未満では、780MPa以上の引張強度を安定して確保することが困難となる。このため、Si含有量を0.05%以上とする。好ましくは0.2%以上である。一方、Si含有量が0.65%超では、スポット溶接した際のナゲット部の硬化が著しくなり、靭性が劣化する。さらに、Siは易酸化元素であるとともに結晶粒界に偏析しやすい元素であるため、熱間圧延後に粒界酸化が進行しやすく、鋼板表面のクラックの原因となる場合がある。したがって、Si含有量は0.65%以下とする。好ましくは0.60%以下である。
Mnは、鋼板の強度を高める作用を有する元素である。Mn含有量が1.95%未満では、780MPa以上の引張強度を確保することが困難となる。したがって、Mn含有量は1.95%以上とする。一方、Mn含有量が3.00%超では、抵抗溶接のナゲット部の硬度上昇により溶接部強度の低下が著しくなる。したがって、Mn含有量は3.00%以下とする。Mn含有量は好ましくは2.00%以上2.60%以下である。
Pは、不純物として含有される元素であり、抵抗溶接のナゲット内で偏析を生じてナゲット部の靭性を低下させる作用を有する。P含有量が0.02%超では、抵抗溶接のナゲット部の靭性低下が著しくなる。したがって、P含有量は0.02%以下とする。
Sは、不純物として含有される元素であり、抵抗溶接のナゲット部の靭性を低下させる作用を有する。また、鋼中にMnSを形成して鋼板の加工性を低下させる。S含有量が0.01%超では、抵抗溶接のナゲット部の靭性低下が著しくなったり、鋼板の加工性低下が著しくなったりする。したがって、S含有量は0.01%以下とする。
Alは、鋼の精錬過程において鋼を脱酸して鋼材を健全化する作用を有する元素である。Al含有量が0.02%未満では上記作用による効果を得ることが困難である。したがって、Al含有量は0.02%以上とする。一方、Al含有量が0.45%超では、酸化物系介在物増加に起因する表面性状の劣化や加工性の劣化が顕著となる。したがって、Al含有量は0.45%以下とする。好ましくは0.40%以下である。
Nは、不純物として含有される元素であり、鋼中に粗大な窒化物を形成して鋼板の加工性を低下させる作用を有する。N含有量が0.01超では、鋼板の加工性低下が著しくなる。したがって、N含有量は0.01%以下とする。
これらの元素は、任意元素であり、鋼板の焼入れ性を高めることにより、鋼板の強度を高める作用を有する。したがって、780MPa以上の引張強度を確保することを容易にするために、これらの元素の1種または2種以上を含有させることが好ましい。
これらの元素は、任意元素であり、鋼中に微細な析出物を形成して鋼板の結晶粒を微細化することにより、鋼板の加工性を高める作用を有する。したがって、より良好な加工性を確保するために、これらの元素の1種または2種以上含有させることが好ましい。
ここで、Rは、曲げ稜線が圧延方向となるように行ったVブロック法による90°V曲げ試験において割れの発生しない最小曲げ半径、tは鋼板の板厚である。従って、90°V曲げ試験に使用する短冊状の試験片は、その長手方向が圧延方向と直角になるように採取し、曲げ稜線が試験片の長手方向と直角(すなわち、圧延方向)になるようにV曲げ試験を行う。「割れ」については前述した通りである。
これらの元素は、任意元素であって、硫化物や酸化物等の介在物を球状化して介在物による成形性の劣化を無害化する作用を有する。また、Ti含有鋼の場合には、TiNなどの窒化物の生成核となる酸化物を形成することから、TiNを微細分散化して、粗大なTiNに起因する成形性の劣化を無害化する作用を有する。したがって、これらの元素の1種又は2種以上を含有させることが好ましい。
Biは、任意元素であって、凝固の接種核となり、凝固時のデンドライトアーム間隔を小さくし、凝固組織を細かくすることにより、MnやSi等の偏析し易い元素の偏析を抑制し、鋼板の局所的な強度差を低減し、曲げ性を向上させる作用を有する。従って、より良好な曲げ性を確保する観点からは、Biを含有させることが好ましい。
Si/Alが1.5未満または30超では、熱間圧延に供する前の加熱過程〜粗熱間圧延完了までの過程において鋼とスケールとの界面に生成するSi系酸化物の融点が高くなり、粗熱間圧延後のスケール除去が困難となる。そして、スケールが残存している部分では、仕上熱間圧延後にスケールから鋼板内部の結晶粒界に酸素が供給されて、粒界酸化物を生成し、鋼板表面のクラックの原因となる。したがって、1.5≦Si/Al≦30を満足するものとする。好ましくは2.0≦Si/Al≦20である。
鋼板表面のクラックの最大深さが3μm以下であり、かつ、幅3μm以下で深さ2μm以上のクラックの数密度が10個/50μm以下:
鋼板表面のクラックは、熱間圧延過程において結晶粒界が酸化され、その後の酸洗過程において粒界酸化物が剥離することによって生じる。このようにして生じたクラックは、冷間圧延により押し潰されるものの、鋼板表面に残存する。このような鋼板表面のクラックのうち、曲げ成形時に割れ起点となり、曲げ性の低下をもたらすのは、上述したように、深いクラックや鋭いクラックである。したがって、鋼板表面における深いクラックや鋭いクラックを規制することにより、曲げ性を向上させることができる。
(3)鋼板表面から5μm深さ位置までの鋼板表層部におけるMn平均濃度Mnsur
Mnsur≦2.60質量%、かつMnsur/Mn≦0.9
鋼板表層部(鋼板表面と表面から5μm深さ位置との間の部分)のMn平均濃度であるMnsurが2.60質量%超では、後述する熱間圧延工程の適正化によりMn偏析を緩和したとしても、スラブ製造時のMn偏析が冷延鋼板に残存し、このMn偏析に起因する応力集中が曲げ成形時に生じやすくなって、これにより割れが発生しやすくなる。したがって、鋼板表層部のMn平均濃度Mnsurは2.60質量%以下とする。Mnsurは低いほど好ましいので、下限は特に規定する必要はない。
引張強度:780MPa以上
引張強度が780MPa未満の冷延鋼板については、本発明が目的とする成形性の低下という課題自体が生じることは少ない。したがって、引張強度は780MPaとする。引張強度は好ましくは900MPa以上であり、より好ましくは950MPa以上、さらに好ましくは1000MPa以上である。
一般にr値が低い高強度鋼板においては、深い絞り成形時に高い一様伸びが必要とされるところ、降伏比が70%を超える鋼板では、一様伸びが低くなり、深い絞り成形時に割れが発生する場合がある。したがって、降伏比は70%以下とする。一方、降伏比が50%未満では、成形部品において衝撃吸収能を十分に確保することが困難となる。したがって、降伏比は50%以上とする。
曲げ性がR/t>1.5であるということは、厳しい曲げ成形を施した際に割れが発生することを示す。したがって、R/t≦1.5を満足する曲げ性を有するものとした。R/t≦1.0を満足する曲げ性であることが好ましい。
上述した組成および特性を備えた冷延鋼板の表面には、耐食性の向上等を目的としてめっき層を備えさせて、表面処理鋼板としてもよい。めっき層は電気めっき層であってもよく溶融めっき層であってもよい。電気めっき層としては、電気亜鉛めっき、電気Zn−Ni合金めっき等が例示される。溶融めっき層としては、溶融亜鉛めっき、合金化溶融亜鉛めっき、溶融アルミニウムめっき、溶融Zn−Al合金めっき、溶融Zn−Al−Mg合金めっき、溶融Zn−Al−Mg−Si合金めっき等が例示される。
本発明に係る冷延鋼板は、上記化学組成、表層部のMn濃度、表面性状および機械特性を満足するものであればよく、その製造方法は特に限定する必要はないが、以下の方法により製造することが好適である。
上記鋼組成を有する溶鋼を、スラブの表面から10mm深さ位置における液相線温度〜固相線温度間の平均冷却速度を10℃/秒以上として鋳造することによりスラブとすることが好ましい。
熱間圧延工程では、上記化学組成を有するスラブを、1180℃以上1280℃以下の温度域に2時間以上5時間以下保持した後に粗熱間圧延を施して36mm以上の板厚の粗バーとし、前記粗バーを1100℃以上としてデスケーリングした後に、仕上熱間圧延に供し、860℃以上950℃以下の温度域で仕上熱間圧延を完了し、仕上熱間圧延完了後10秒以内に680℃以下の温度域に冷却し、300℃以上680℃以下の温度域で巻取って熱延鋼板とする。
粗熱間圧延に供するスラブの保持温度が1180℃未満であったり、保持時間が2時間未満であったりすると、スラブ表層部のMnをスケールに濃化させておいて、後処理のデスケーリングにおいて除去することや、Mnを拡散させることによるMn偏析の緩和が困難となる場合がある。したがって、粗熱間圧延に供するスラブは1180℃以上の温度域に2時間以上保持する。一方、粗熱間圧延に供するスラブの保持温度が1280℃超であったり、保持時間が5時間超であったりすると、スケール生成による歩留低下や保持に要する製造コストの増加が著しくなる場合がある。したがって、粗熱間圧延に供するスラブの保持温度は1280℃以下とし、保持時間は5時間以下とする。
粗熱間圧延後のスケールが厚く残存した状態で粗バーを仕上熱間圧延に供してしまうと、仕上熱間圧延後の熱延鋼板の表面に形成されるスケールの厚さが大きくなり、これにより、結晶粒界の酸化が過剰に促進されてしまい、冷延鋼板の表面に深いクラックおよび鋭いクラックが形成される場合がある。したがって、粗熱間圧延により得られた粗バーにデスケーリングを施すことにより、仕上熱間圧延に供する粗バーのスケールを適切に除去する。
仕上熱間圧延の完了温度が860℃未満では、仕上熱間圧延中にフェライト変態に起因するハンチングが生じて、操業が困難となる場合がある。したがって、仕上熱間圧延の完了温度は860℃以上とする。
仕上熱間圧延完了後に680℃以上の温度域に10秒間より長くさらされると、鋼板表層部の全体的な酸化や粒界酸化の進行が著しくなり、酸洗および冷間圧延後において、曲げ性に悪影響を及ぼす深いクラックや鋭いクラックが鋼板表面に多数生成する場合がある。したがって、仕上熱間圧延完了後10秒以内に680℃以下の温度域に冷却する。
巻取温度が680℃超では、鋼板表層部の全体的な酸化や粒界酸化の進行が著しくなって、酸洗及び冷間圧延後において、曲げ性に悪影響を及ぼす深いクラックや鋭いクラックが鋼板表面に多数生成する場合がある。したがって、巻取温度は680℃以下とする。一方、巻取温度が300℃未満では、熱延鋼板の硬質化が著しくなり、冷間圧延において平坦くずれや破断を生じやすくなる。したがって、巻取温度は300℃以上とする。
上記熱間圧延工程により得られた熱延鋼板に脱スケールのための酸洗および冷間圧延を施すが、これらは常法に従って実施すればよい。冷間圧延の条件は特に規定する必要はないが、連続焼鈍後において好適な集合組織を具備させて良好な加工性を得るとの観点からは、圧下率を20%以上とすることが好ましい。一方、圧下率が大きすぎると、冷間圧延設備の負荷が過大となり、操業が困難となる。この点で、冷間圧延における圧下率を90%以下とすることが好ましい。
上記冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、1℃/秒以上の平均加熱速度でAc3点以上880℃以下の温度域に加熱し、前記温度域で10秒間以上200秒間以下保持し、3℃/秒以上200℃/秒以下の平均冷却速度で500℃まで冷却し、200℃以上500℃以下の温度域に20秒間以上500秒間以下保持し、その後室温まで冷却する連続焼鈍を施す。
(1)引張試験
各冷延鋼板から、圧延方向に直角な方向を長手方向とするJIS5号引張試験片を採取し、引張特性(降伏強度YP、引張強度TS、降伏比YR、全伸びEl)を調査した。
各冷延鋼板の圧延方向に平行な板厚断面をSEMにより2000倍で観察することにより、深さが3μm超のクラックの有無と、幅3μm以下で深さ2μm以上のクラックの数密度を求めた。クラックの数密度は、長さ50μmとした任意の10視野での計測値の平均として求めた。
各冷延鋼板から圧延方向と直角方向を長手方向とするJIS1号曲げ試験片を採取し、JIS Z 2248の規定に準拠したVブロック法による90°V曲げ試験(曲げ稜線は圧延方向)により曲げ性を調査した。割れの判定は、光学顕微鏡およびSEMを用いて曲げ部の外側表面および断面を調査し、割れを生じない最小曲げ半径Rの板厚t(=1.4mm)の比(R/t)で結果を表示した。
GDS(グロー放電発光分析装置)を用いて、鋼板表面から5μm深さ位置までの鋼板表層部のMn濃度を測定し(n=10)、その平均値を算出した。
鋼板No.10はスラブ加熱温度が低く、No.11はスラブ加熱時間が短いため、鋼板表層部におけるMn平均濃度Mnsurが高く、曲げ性が低くなった。
鋼板No.17は、焼鈍後の平均冷却速度が遅すぎるため、冷却過程でパーライトが生成してしまい、連続焼鈍後において降伏比が規定の範囲から外れた。
鋼板No.19は、低温保持時間が短すぎるため、ベイナイト生成が不十分となり、マルテンサイト変態が過剰に進行してしまい、降伏比が規定の範囲から外れ、曲げ性が低くなった。
鋼板No.27はTi量が多すぎるため、鋼板表面に深いクラックが生成し、曲げ性が低くなった。
Claims (6)
- 質量%で、C:0.05%以上0.20%以下、Si:0.05%以上0.65%以下、Mn:1.95%以上3.00%以下、P:0.02%以下、S:0.01%以下、Al:0.02%以上0.45%以下、N:0.01%以下を含有し、残部がFeおよび不純物からなるとともに、SiおよびAlの含有量が下記式(1)を満足する化学組成を有し、
鋼板表面から5μm深さ位置までの鋼板表層部におけるMn平均濃度であるMnsurが2.60質量%以下であるとともに下記式(2)を満たし、
鋼板表面のクラックの最大深さが3μm以下であり、かつ、幅3μm以下で深さ2μm以上のクラックの数密度が10個/50μm以下であり、
引張強度が780MPa以上、降伏比が50%以上70%以下であり、曲げ性が下記式(3)を満足する機械特性を有する、
ことを特徴とする冷延鋼板:
1.5≦Si/Al≦30 ・・・ (1)
Mnsur/Mn≦0.9 ・・・ (2)
R/t≦1.5 ・・・ (3)
ここで、式中のSi、AlおよびMnは鋼中における各元素の含有量(単位:質量%)、Mnsurは前記鋼板表層部におけるMnの平均濃度(単位:質量%)、Rは曲げ稜線が圧延方向となるように行ったVブロック法による90°V曲げ試験において割れの発生しない最小曲げ半径、tは鋼板の板厚である。 - 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Cr:1.0%以下、Mo:2.0%以下、Cu:1.0%以下、Ni:1.0%以下およびB:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する、請求項1に記載の冷延鋼板。
- 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、Ti:0.10%以下、Nb:0.10%以下およびV:0.10%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する、請求項1または2に記載の冷延鋼板。
- 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、質量%で、REM:0.10%以下、Mg:0.01%以下およびCa:0.01%以下からなる群から選択される1種または2種以上を含有する、請求項1〜3のいずれかに記載の冷延鋼板。
- 前記化学組成が、前記Feの一部に代えて、Bi:0.05質量%以下を含有する、請求項1〜4のいずれかに記載の冷延鋼板。
- 下記工程(A)〜(E)を有することを特徴とする冷延鋼板の製造方法:
(A)請求項1〜5のいずれかに記載の化学組成を有するスラブを、1180℃以上1280℃以下の温度域に2時間以上5時間以下保持した後に粗熱間圧延を施して36mm以上の板厚の粗バーとし、前記粗バーを1100℃以上としてデスケーリングした後に、仕上熱間圧延に供し、860℃以上950℃以下の温度域で仕上熱間圧延を完了し、仕上熱間圧延完了後10秒間以内に680℃以下の温度域に冷却し、300℃以上680℃以下の温度域で巻取って熱延鋼板とする熱間圧延工程;
(B)前記熱間圧延工程により得られた熱延鋼板に酸洗処理を施して酸洗鋼板とする、酸洗工程;
(C)前記酸洗工程により得られた酸洗鋼板に冷間圧延を施して冷延鋼板とする、冷間圧延工程;および
(D)前記冷間圧延工程により得られた冷延鋼板に、1℃/秒以上の平均加熱速度でAc3点以上880℃以下の温度域に加熱し、前記温度域で10秒間以上200秒間以下保持し、3℃/秒以上200℃/秒以下の平均冷却速度で500℃まで冷却し、200℃以上500℃以下の温度域に20秒間以上500秒間以下保持し、その後室温まで冷却する連続焼鈍を施す連続焼鈍工程。
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