JP2013221074A - π電子共役系ブロック共重合体および光電変換素子 - Google Patents
π電子共役系ブロック共重合体および光電変換素子 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】電子受容性材料とともに光電変換素子の光電変換活性層として用いる際に、バルクヘテロジャンクション構造において理想的な相分離構造を形成することができ、原料である単量体の単独重合体のような不純物の混在が少なく、ブロック効率が高い高純度のπ電子共役系ブロック共重合体を提供する。
【解決手段】π電子共役系ブロック共重合体は、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む重合体ブロックの少なくとも2種類を含有しているπ電子共役系ブロック共重合体であって、前記重合体ブロックが、単環芳香環からなる2価の基で連結されているものである。
【選択図】なし
【解決手段】π電子共役系ブロック共重合体は、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む重合体ブロックの少なくとも2種類を含有しているπ電子共役系ブロック共重合体であって、前記重合体ブロックが、単環芳香環からなる2価の基で連結されているものである。
【選択図】なし
Description
本発明は、自己組織性を有する新規なπ電子共役系ブロック共重合体およびその製造方法、並びにその共重合体を含む組成物から得られる有機薄膜を光電変換活性層とする光電変換素子に関するものである。
溶媒に可溶な高分子材料を用いて塗付法により生産できる有機薄膜太陽電池は、現在主流の太陽電池である多結晶シリコン、アモルファスシリコン、化合物半導体などの無機系太陽電池よりも安価に製造できるとされ、非常に注目されている。
光電変換素子の一つである有機薄膜太陽電池は、共役重合体と電子受容性材料とを混合したバルクヘテロジャンクション構造を光電変換活性層として持つものが主流である。具体例としては、非特許文献1に、共役重合体としてポリ(3−ヘキシルチオフェン)(P3HT)、電子受容性材料であるフラーレン誘導体として[6,6]−フェニルC61酪酸メチルエステル(PCBM)を混合した光電変換活性層を有する有機薄膜太陽電池が記載されている。
バルクヘテロジャンクション構造において、透明電極から入射した光は、共役重合体や電子受容性材料で吸収され、電子とホールとが結合した励起子を生成する。生成した励起子が共役重合体と電子受容性材料とが隣接しているヘテロ接合界面に移動し、ホールと電子とに電荷分離する。ホールおよび電子は、それぞれ共役重合体相および電子受容性材料相を輸送されて電極より取り出される。従って、有機薄膜太陽電池の変換効率を高めるには、光電変換活性層の光吸収量を増大させ、共役重合体および電子受容性材料からなるバルクヘテロジャンクション構造の相分離構造(モルフォロジ)を制御することが重要である。
共役系重合体と電子受容性材料とのモルフォロジを制御できる優れた方法として、共役系ブロック共重合体を用いる方法がある。例えば、非特許文献2に、3−ヘキシルチオフェンと3−(2−エチルヘキシルチオフェン)とのジブロック共重合体を用いた有機薄膜太陽電池が報告されている。しかし、このようなジブロック共重合体はポリチオフェン骨格を主として有する重合体であり、吸収波長が650nmより長波長側の光を吸収できないため、光電変換効率の向上には限界があった。
一方、高い変換効率を目指して、さらなる長波長領域(近赤外領域)まで吸収を持つπ電子共役重合体(以下、狭バンドギャップポリマーと略称することがある)を用いたπ電子共役系ブロック共重合体も提案されている。
特許文献1には、ベンゾチアジアゾールを一部に含むπ電子共役系ブロック共重合体が開示されている。しかし、特許文献1に記載された製造方法では、重合体ブロックの反応末端の制御が困難であり、末端が欠落することによりブロック共重合体を構成しない単独重合体が多量に混在してしまう。したがって、このようなブロック共重合体を有機薄膜太陽電池の光電変換活性層として用いると、バルクヘテロジャンクション構造における共役重合体と電子受容性材料との相分離構造が形成できず、変換効率は3〜4%程度に留まっている。
また、非特許文献3には、各々の重合体ブロックを別々に重合しておき、それらをカップリングさせることで、π電子共役系ブロック共重合体を合成する方法が記載されている。しかし、非特許文献3に記載の方法では、各々の重合体ブロックを単離する際に触媒、塩基、水などによりカップリング反応に関与する官能基が欠落または変性してしまうため、カップリング反応しない単独重合体が混在し、得られるπ電子共役系ブロック共重合体の純度が低下してしまう。
これらの先行技術文献に記載されているように、狭バンドギャップポリマーのπ電子共役系ブロック共重合体では、ブロック共重合体を構成しない単量体の単独重合体などの不純物が混在する結果、ブロック共重合体の純度が低下し、有機薄膜太陽電池の光電変換活性層として用いると、バルクヘテロジャンクション構造における共役重合体と電子受容性材料との相分離構造を形成できず、光電変換効率が低下するという問題がある。
Angew.Chem.Int.Ed,47,58(2008)
J.Am.Chem.Soc.,130,7812(2008)
Macromolecules,42,1107(2009)
本発明は前記の課題を解決するためになされたもので、電子受容性材料とともに光電変換素子の光電変換活性層として用いる際に、バルクヘテロジャンクション構造において理想的な相分離構造を形成することができ、原料である単量体の単独重合体のような不純物の混在が少なく、ブロック効率が高い高純度のπ電子共役系ブロック共重合体およびその製造方法、並びに該π電子共役系ブロック共重合体と電子受容性材料とを含む組成物から形成される優れた光電変換効率を有する光電変換素子を提供することを目的とする。
前記の目的を達成するためになされた、特許請求の範囲の請求項1に記載されたπ電子共役系ブロック共重合体は、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む重合体ブロックの少なくとも2種類を含有しているπ電子共役系ブロック共重合体であって、前記重合体ブロックが、単環芳香環からなる2価の基で連結されていることを特徴とする。
請求項2に記載のπ電子共役系ブロック共重合体は、請求項1に記載されたものであって、前記単環芳香環からなる2価の基が、ベンゼン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、またはフランから水素原子2個を除いてなる基であることを特徴とする。
請求項3に記載のπ電子共役系ブロック共重合体は、請求項1または2に記載されたものであって、前記重合体ブロックのうち少なくとも1つが、単量体単位−(a−b)−を含み、−a−は下記化学式(1)〜(7)
で表されるいずれかの基を有し、−b−は下記化学式(8)〜(18)
で表されるいずれかの基を有する前記単量体単位(前記化学式(1)〜(18)中、V1は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または硫黄(−S−)であり、V2は炭素(−CR1 2−)、窒素(−NR1−)、ケイ素(−SiR1 2−)またはゲルマニウム(−GeR1 2−)であり、V3は−(Ar)m−で表されるアリール基またはヘテロアリール基であり、V4は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または−CR2=CR2−であり、V5は酸素(O)または硫黄(S)である。R1はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R3はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基であり、R4はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基若しくはアリール基であり、R5は置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基であり、R6は水素原子またはハロゲン原子である。mは0〜3の整数、nは0または1を表す。)であることを特徴とする。
請求項4に記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法は、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第一重合体ブロックと、下記化学式(i)
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、前記中間体に、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとなる単量体を添加して反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とする。
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、前記中間体に、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとなる単量体を添加して反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とする。
請求項5に記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法は、請求項4に記載されたものであって、前記化学式(i)で表される化合物のMrがハロゲン原子であることを特徴とする。
請求項6に記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法は、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第一重合体ブロックと、下記化学式(i)
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、前記中間体と、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとを反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とする。
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、前記中間体と、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとを反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とする。
請求項7に記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法は、請求項4〜6のいずれかに記載されたものであって、前記化学式(i)で表される化合物を、前記第一重合体ブロックを構成する単量体1モルに対し、1モル〜100モル使用することを特徴とする。
請求項8に記載の組成物は、請求項1〜3のいずれかに記載のπ電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料を含むことを特徴とする。
請求項9に記載の光電変換素子は、請求項8に記載の組成物からなる層を有することを特徴とする。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、電子受容性材料とともに光電変換素子の光電変換活性層として用いる際に、バルクヘテロジャンクション構造において理想的な相分離構造を形成することができる。これにより電流値が増大し、かつ抵抗が低くなり、光電変換効率を大幅に向上させることができる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法によれば、各重合体ブロックを連結しやすく、欠落または変性しやすい末端官能基を制御することができ、原料である単量体の単独重合体のような不純物の混在が少なく高純度のπ電子共役系ブロック共重合体を得ることができる。
本発明の組成物は、有機半導体材料であって、光電変換素子に有用な有機薄膜を形成することができる。
本発明の光電変換素子は、優れた光電変換性能を有し、光電変換機能や光整流機能を利用した種々の光電変換デバイスへ応用して用いることができる。
以下、本発明を実施するための好ましい形態について詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの形態に限定されるものではない。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、少なくとも2種類の重合体ブロックを有するものであって、当該重合体ブロックが、単環芳香環からなる2価の基によって連結されているものである。重合体ブロックは、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる少なくとも1つの骨格を有する単量体単位を含むものである。
前記のチオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格としては、例えば、シクロペンタジチオフェン、ジチエノピロール、ジチエノシロール、ジチエノゲルモール、ベンゾジチオフェン、ナフトジチオフェンなどのチオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役系化合物の骨格が挙げられる。これらの縮環π電子共役骨格は、溶解性や極性を制御する目的で置換基を有していてもよい。
フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、およびジベンゾゲルモール骨格も同様に置換基を有していてもよい。これらの縮合複素環骨格が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、ハロゲン原子などであり、複数種類の置換基を有していてもよい。置換基のアルキル炭素数としては1〜18個が好ましい。
フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、およびジベンゾゲルモール骨格も同様に置換基を有していてもよい。これらの縮合複素環骨格が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、アリール基、アルキルカルボニル基、アルキルオキシカルボニル基、ハロゲン原子などであり、複数種類の置換基を有していてもよい。置換基のアルキル炭素数としては1〜18個が好ましい。
置換基を有するビチオフェンは、少なくとも1つの置換基を有するものであって、例示した前記置換基を有するものが挙げられる。なかでも、アルキル基、アルコキシ基を置換基として有しているものが好ましい。置換基を有するビチオフェンとしては、具体的に、4−4−ジ(2−エチルヘキシル)−2,2’−ビチオフェン、4−4−ジオクチル−2,2’−ビチオフェン、4−4−ジドデシル−2,2’−ビチオフェンなどが挙げられる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、前記骨格を有する単量体単位を含む重合体ブロックを少なくとも2つ有するものであって、特に限定されるものではないが、単量体単位−(a−b)−からなる重合体ブロックを有するものであることが、光電変換効率の観点から好ましい。
単量体単位−(a−b)−のうち、−a−はドナー性有機基(電子供与性を示す骨格を有する基)であり、−b−はアクセプター性有機基(電子吸引性を示す骨格を有する基)である。単量体単位−(a−b)−のバンドギャップは、−a−およびb−の組み合わせにより制御することができ、バンドギャップを小さくすることにより、単量体単位−(a−b)−の吸収波長がより長くなり、該単量体単位からなる重合体ブロックは長波長領域まで光吸収帯を持つことができる。この結果、太陽光の光吸収量が増大し、光電変換効率が向上すると考えられる。−a−としては、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および少なくとも1つの置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する基であることが好ましい。具体的に、前記化学式(1)〜(7)で表される基が挙げられる。−b−としては、前記化学式(8)〜(18)で表されるいずれかの基であることが好ましい。
前記化学式(1)〜(18)において、V1は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または硫黄(−S−)であり、V2は炭素(−CR1 2−)、窒素(−NR1−)、ケイ素(−SiR1 2−)またはゲルマニウム(−GeR1 2−)であり、V3は−(Ar)m−で表されるアリール基またはヘテロアリール基であり、V4は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または−CR2=CR2−であり、V5は酸素(O)または硫黄(S)である。nは0または1である。V3は−(Ar)m−で表される単環または多環のアリール基またはヘテロアリール基(mは0〜3の整数)であり、単量体単位中の主鎖骨格の一部である。V3としてはチオフェン環が特に好ましい。π電子共役系ブロック共重合体を構成する各重合体ブロックは、単量体単位中の置換基を除く環構造を構成する炭素原子のみの合計数が6〜40個であることが好ましい。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を構成する各重合体ブロックは、前記化学式中のR1〜R6で示される置換基を有していてもよい。R1はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R3はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基であり、R4はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基若しくはアリール基であり、R5は置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基、またはアルキルオキシカルボニル基であり、R6は水素原子またはハロゲン原子である。当該単量体単位が複数個所に置換基を有する場合、それぞれが異なっていてもよい。
炭素数1〜18のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、n−ペンチル基、イソペンチル基、ネオペンチル基、tert−ペンチル基、n−ヘキシル基、イソヘキシル基、2−エチルヘキシル基、n−ヘプチル基、n−オクチル基、n−ノニル基、n−デシル基、シクロプロピル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロオクチル基などが挙げられる。
炭素数1〜18のアルコキシ基としては、例えば、メトキシ基、エトキシ基、n−プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、n−ブトキシ基、n−ヘキシル基、シクロヘキシルオキシ基、n−オクチルオキシ基、n−デシルオキシ基、n−ドデシルオキシ基、などが挙げられる。
アリール基としては、例えば、フェニル基、1−ナフチル基、2−ナフチル基、1−アントラセニル基、2−アントラセニル基、9−アントラセニル基などが例示され、これらはさらにアルキル基、アルコキシ基などの置換基を有していてもよい。
ヘテロアリール基としては、例えば、ピリジル基、チエニル基、フリル基、ピロリル基、キノリル基、イソキノリル基などが挙げられる。
各重合体ブロックが有していてもよい前記R1〜R5で示される置換基は、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、チオール基、シリル基、エステル基、アリール基、ヘテロアリール基などによりさらに置換されていてもよい。置換基にさらに置換していてもよいアルキル基またはアルコキシ基は、直鎖、分岐または脂環式のいずれであってもよい。
前記のハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。ハロゲン原子で置換されたアルキル基としては、例えば、ω−ブロモアルキル基、パーフルオロアルキル基などが挙げられる。
アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基などの1級または2級のアミノ基が挙げられる。
チオール基としては、例えば、メルカプト基、アルキルチオ基が挙げられる。シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基などが挙げられる。
エステル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる
アミノ基としては、例えばジメチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、メチルフェニルアミノ基、メチルアミノ基、エチルアミノ基などの1級または2級のアミノ基が挙げられる。
チオール基としては、例えば、メルカプト基、アルキルチオ基が挙げられる。シリル基としては、例えばトリメチルシリル基、トリエチルシリル基、トリプロピルシリル基、トリイソプロピルシリル基、ジメチルイソプロピルシリル基、ジメチルtert−ブチルシリル基などが挙げられる。
エステル基としては、例えば、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボニル基、イソプロポキシカルボニル基、tert−ブトキシカルボニル基、フェノキシカルボニル基、アセチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基などが挙げられる
単量体単位−(a−b)−としては、前記ドナー性有機基−a−およびアクセプター性有機基−b−が結合したものであればよく、−a−および−b−の組み合わせは特に限定されない。狭バンドギャップポリマーを形成できる観点から、−a−および−b−の組み合わせとしては、前記化学式(1)および前記化学式(8)、前記化学式(3)および前記化学式(18)、前記化学式(3)および前記化学式(17)、前記化学式(1)および前記化学式(16)、前記化学式(7)および前記化学式(16)による組み合わせであることが好ましい。この組み合わせについて、より具体的には、下記化学式(19)〜(25)で表される単量体単位が挙げられる。すなわち、化学式−(1)−(8)−で表される単量体単位の例が化学式(19)、(20)、(21)であり、化学式−(3)−(18)−で表される単量体単位の例が化学式(22)であり、化学式−(3)−(17)−で表される単量体単位の例が化学式(23)であり、化学式−(1)−(16)−で表される単量体単位の例が化学式(24)であり、化学式−(7)−(16)−で表される単量体単位の例が化学式(25)である。
π電子共役系ブロック共重合体を構成する各重合体ブロックは、置換基の構造を含めて同一の単量体からなる単独重合体でもよく、複数種類の単量体単位を有する重合体ブロックであってもよい。複数種類の単量体単位を有する重合体ブロックとしては、例えば、単量体単位−(a−b)−とそれとは異なる単量体単位−(a−b)−からなるランダム共重合体からなる重合体ブロックである。ここで、ランダム共重合体とは、主鎖を構成する環骨格が互いに異なるか、置換基Rn(Rnは前記式中のR1〜R6のいずれかの置換基を示す。以下、本明細書中において同じ)が互いに異なる複数種類の単量体単位がランダムに結合した共重合体を指す。
これらの各重合体ブロックは、単環芳香環からなる2価の基によって連結されていることが好ましい。単環芳香環からなる2価の基とは、縮環していない単環の芳香環化合物または複素芳香環化合物から水素原子2個を除いてなる2価の基を意味する。そのような2価の基としては、例えば、ベンゼン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、フランなどから水素原子2個を除いてなる基が挙げられる。この2価の基と各重合体ブロックとの結合は、炭素−炭素結合で連結されていることが好ましい。特に、ベンゼンから水素原子2個を除いてなる2価の基(フェニレン基)およびチオフェンから水素原子2個を除いてなる2価の基(チエニレン基)が、重合体ブロックを連結するのに好適である。
前記の2価の基は置換基を有していてもよい。2価の基が有していてもよい置換基としては、例えば、アルキル基、アルコキシ基、ハロゲン原子、水酸基、アミノ基、チオール基、シリル基、エステル基などが挙げられる。なかでも、アルキル基、アルコキシ基がπ電子共役系ブロック共重合体の溶解性を高める観点から好ましい。これらの置換基の具体例としては、前記のR1〜R6で例示したものと同じのものが挙げられる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体の連結構造としては、ジブロック構造、トリブロック構造、テトラブロック構造、ペンタブロック構造およびそれ以上のマルチブロック構造のいずれをもとりうる。例えば、重合体ブロックAと、それとは異なる重合体ブロックBを有し、それらを2価の基Lが連結する場合、その連結構造としては、A−L−B型ジブロック共重合体、A−L−B―L―A型またはB−L−A−L−B型トリブロック共重合体、A−L−B−L−A−L−B型またはB−L−A−L−B−L−A型テトラブロック共重合体、A−L−B―L−A−L−B−L−A型またはB−L−A−L−B−L−A−L−B型ペンタブロック共重合体などが挙げられる。ここで、A、Bはそれぞれ重合体ブロックを表し、Lは2価の基を表す。また、重合体ブロックAおよび重合体ブロックB以外の他の重合体ブロックがさらに2価の基Lによって連結した、多種類のブロックを有するマルチブロック共重合体であってもよい。ただし、重合体ブロックの数が多くなりすぎると、バルクヘテロジャンクション構造において電子受容性材料との相分離構造が十分に形成されず、変換効率が低下する可能性がある。変換効率の観点からは、A−L−B型ジブロック共重合体が好ましい。
各重合体ブロックと単環芳香環からなる2価の基とが結合する連結位置は特に限定されない。2価の基が芳香環上にヘテロ原子を有する場合には、各重合体ブロックとの連結しやすさの観点から、2価の基の芳香環上の炭素原子と重合体ブロックとが結合していることが好ましい。2価の基の結合位置まで含めた具体的な例示としては、2,5−チエニレン基、2,4−チエニレン基、2,3−チエニレン基;1,4−フェニレン基、1,3−フェニレン基、1,2−フェニレン基;ピリジン−2,6−ジイル基、ピリジン−2,5−ジイル基、ピリジン−2,4−ジイル基、ピリジン−2,3−ジイル基;ピロール−2,5−ジイル基、ピロール2,4−ジイル基、ピロール−2,3−ジイル基;ピラジン−2,6−ジイル基、ピラジン−2,5−ジイル基;ピリミジン−2,5−ジイル基、ピリミジン−2,4−ジイル基などが挙げられる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を構成する各重合体ブロックの構成比としては、特に限定されるものではないが、一方の重合体ブロックの割合が多くなりすぎると光電変換効率が十分に高められないことがある。好ましくは、重合体ブロックAおよび重合体ブロックBを有するジブロック共重合体の場合において、重量比でA:B=90:10〜10:90である。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、単環芳香環からなる2価の基が存在することにより各重合体ブロックが連結しやすいという利点を持ち、π電子共役系ブロック共重合体の分子量を大きくすることが可能である。一般に、π電子共役系ブロック共重合体は加工性、結晶性、溶解性、光電変換特性などの観点から、数平均分子量が大きい方が好ましい。π電子共役系ブロック共重合体の数平均分子量は、5,000〜300,000g/モルが好ましく、10,000〜250,000g/モルの範囲がより好ましい。数平均分子量が小さすぎると結晶性、膜の安定性、光電変換特性などが低下する。ここで、数平均分子量はゲルパーミエーションクロマトグラフィー(以下、GPCと称することがある)によるポリスチレン換算の分子量を意味する。本発明のπ電子共役系ブロック共重合体の数平均分子量は、テトラヒドロフラン(THF)、クロロホルム、ジメチルホルムアミド(DMF)などの溶媒を用いた通常のGPCにより数平均分子量を求めることができる。しかし、π電子共役系ブロック共重合体は室温付近の溶解性が低いものもあり、このような場合はジクロロベンゼンやトリクロロベンゼンなどを溶媒とする高温GPCクロマトグラフィーにより数平均分子量を求めてもよい。
π電子共役系ブロック共重合体は、本発明の効果を損ねない限り、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む少なくとも2つの重合体ブロック以外に、該単量体単位と共重合可能な他の単量体成分を含んでいてもよい。そのような他の単量体成分としては、例えば、前記式(2)〜(8)で表される−a−単独成分、前記式(9)〜(19)で表される−b−単独成分、またはそれ以外の単環もしくは縮環(ヘテロ)アリーレン基を含む成分などが挙げられる。本発明のπ電子共役系ブロック共重合体が他の単量体成分を含む場合、これらは単環芳香環からなる2価の基によって連結されていてもよいし、単環芳香環からなる2価の基によらずに各重合体ブロックに結合していてもよい。
π電子共役系ブロック共重合体は、任意の重合体ブロックCとして、非π電子共役系重合体からなる重合体ブロックを含んでいてもよい。当該ブロックを構成する単量体としては、例えば芳香族ビニル系化合物(スチレン、クロロメチルスチレン、ビニルピリジン、ビニルナフタレンなど)、(メタ)アクリル酸エステル((メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチルなど)、ビニルエステル(酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなど)、アルファヒドロキシ酸(乳酸、グリコール酸など)などが挙げられる。
π電子共役系ブロック共重合体に占める重合体ブロックCの割合は、重合体ブロックCが非π電子共役重合体であって光電変換に寄与しないことを考慮すると、30質量%以下であるのがより好ましく、20質量%以下であることがより一層好ましい。
次に、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法の例として、各反応工程および製造方法を説明する。
π電子共役系ブロック共重合体を製造する第一の方法としては、構成する各重合体ブロック(例えば、第一重合体ブロックおよび第二重合体ブロック)を別々に合成しておき、それらを連結する方法(以下、「連結法」と称することがある)がある。第二の方法としては、構成する各重合体ブロックのうち一つの重合体ブロック(第一重合体ブロック)の存在下に、別の重合体ブロック(第二重合体ブロック)となる単量体を重合させながら連結させる方法(以下、「マクロイニシエーター法」と称することがある)がある。連結法およびマクロイニシエーター法は合成するπ電子共役系ブロック共重合体によって最適な方法が使用できる。
以下、単環芳香環からなる2価の基Lで連結されている重合体ブロックAおよび重合体ブロックBを有するπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法について具体的に説明する。
連結法によりπ電子共役系ブロック共重合体を製造する場合、下記反応式(I)に示すように、重合体ブロックAを有する化合物A−Mpと重合体ブロックBを有する化合物B−Xとを触媒存在下でカップリング反応を行うことにより製造することができる。
重合体ブロックAおよび重合体ブロックBは、末端置換基が入れ替わっていてもよく、下記反応式(II)に示したように、重合体ブロックBを有する化合物B−Mpと重合体ブロックAを有する化合物A−Xとを触媒存在下でカップリング反応を行うことにより製造することもできる。
前記の重合体ブロックAおよび重合体ブロックBが有するXおよびMqは、触媒、塩基、水などによって欠落または変性する恐れがある。したがって、安定な官能基Mrを有する下記化学式(i)
Mr−L−Mr ・・・(i)
で表される化合物(以下、リンカー化合物と称することがある)を末端に結合させることで、末端官能基の欠落などを防ぐことができる。Lは前記で規定する単環芳香環からなる2価の基であり、Mrは互いに独立して、ハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただしRaは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)である。Mrとしては、カップリング反応における安定性の観点から、ハロゲン原子、ボロン酸またはボロン酸エステルであるのが好ましく、特にハロゲン原子が好ましい。
Mr−L−Mr ・・・(i)
で表される化合物(以下、リンカー化合物と称することがある)を末端に結合させることで、末端官能基の欠落などを防ぐことができる。Lは前記で規定する単環芳香環からなる2価の基であり、Mrは互いに独立して、ハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただしRaは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)である。Mrとしては、カップリング反応における安定性の観点から、ハロゲン原子、ボロン酸またはボロン酸エステルであるのが好ましく、特にハロゲン原子が好ましい。
前記反応式(I)および(II)において、リンカー化合物を作用させた場合、式中のMpまたはXのうち少なくとも一方はMrを意味する。つまり、重合体ブロックAおよび重合体ブロックBの少なくとも一方の重合体ブロックにリンカー化合物を反応させ末端官能基としてMrを導入して中間体とし、末端官能基としてMp、XまたはMrを有する他方の重合体ブロックとカップリング反応させ連結させることにより、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を製造することができる。重合体ブロックAおよび重合体ブロックBの両方にリンカー化合物が結合し、それに由来するMrによって両重合体ブロックを連結させることも可能である。
次にマクロイニシエーター法について説明する。マクロイニシエーター法は、重合体ブロックAを有する化合物A−XまたはA−Mpを重合体ブロックBの重合初期、または重合中期に共存させて重合体ブロックBの重合を行う手法である。なお、重合体ブロックBを有する化合物B−XまたはB−Mpを重合体ブロックAの重合初期、または重合中期に共存させて重合体ブロックAの重合を行ってもよく、目的とするπ電子共役系ブロック共重合体により最適な順番が選択できる。
より詳細に説明するならば、下記反応式(III)に従い重合体ブロックAを有する化合物A−Xおよび触媒の存在下で、重合体ブロックBの単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合体ブロックAの末端と重合体ブロックBの単量体または重合体ブロックBとを重合中に結合させることで、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を得ることができる。また、下記反応式(IV)に従い重合体ブロックAを有する化合物A−Mpおよび触媒の存在下で、重合体ブロックBの単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合体ブロックAの末端と重合体ブロックBの単量体または重合体ブロックBとを重合中に結合させることで、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を得ることができる。ここで、重合体ブロックAを有する化合物A−XおよびA−Mpに前記化学式(i)で表されるリンカー化合物を作用させて中間体を合成することにより、前記と同様、重合体ブロックAに末端官能基として安定なMrを導入することができ、重合体ブロックBを効率よく連結させることができる。
同様に、反応式(III)に従い重合体ブロックBを有する化合物B−Xおよび触媒の存在下で、重合体ブロックAの単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合体ブロックBの末端と重合体ブロックAの単量体または重合体ブロックAとを重合中に結合させることで、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を得ることができる。また、反応式(IV)に従い重合体ブロックBを有する化合物B−Mpおよび触媒の存在下で、重合体ブロックAの単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって重合体ブロックBの末端と重合体ブロックAの単量体または重合体ブロックAとを重合中に結合させることで、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を得ることができる。ここで、重合体ブロックBを有する化合物B−XおよびB−Mpに前記化学式(i)で表されるリンカー化合物を作用させて中間体を合成することにより、前記と同様、重合体ブロックBに末端官能基として安定なMrを導入することができ、重合体ブロックAを効率よく連結させることができる。
式(III)および式(IV)中、A、B、X、MpおよびLは前記と同義であり、リンカー化合物を作用させた場合は、XおよびMpはMrを意味する。Mq1、Mq2は同一でなくそれぞれ独立してハロゲン原子、またはボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3若しくは−SnRa3(ただしRaは炭素数1〜4の直鎖アルキル基、Xは前記同様)である。つまりMq1がハロゲン原子の場合、Mq2はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3であり、逆にMq2がハロゲン原子の場合、Mq1はボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3となる。YおよびZは本発明のπ電子共役系ブロック共重合体の単量体単位の少なくとも一部を構成する前記骨格を示し、例えば、前記化学式(1)〜(18)で表されるいずれかの基を有するヘテロアリール骨格である。前記反応式の生成物であるA−L−Bは、YおよびZの共重合体を含むブロック共重合体である。
前記の重合体ブロックAを有する化合物A−XまたはA−Mp、重合体ブロックBを有する化合物B−XまたはB−Mpは、下記反応式(V)および(VI)に従い、触媒の存在下で単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とを反応させ、カップリング反応によって製造することができる。
このように製造した場合、化合物A−X、A−Mp、B−XおよびB−Mpが有するXまたはMpは重合体ブロックAまたは重合体ブロックBの末端官能基となり、通常は単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2に由来する官能基となる。
前記反応式(V)および(VI)に従い化合物A−XまたはA−Mp、化合物B−XまたはB−Mpを製造する場合、単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とのどちらか一方を等モル比よりも多く仕込むことによって重合体ブロックの末端をMq1またはMq2のどちらか片方に制御し、リンカー化合物由来のMrを導入することも可能である。但し、Mq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とのどちらか一方を過剰に入れすぎると重合が進行しなくなるため、Mq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2とのモル比を0.5〜1.5、より好ましくは0.7〜1.3の範囲にすることが好ましい。
前記の製造方法に用いられる前記化学式(i)で表されるリンカー化合物について説明する。Lは前記で規定する単環芳香環からなる2価の基であり、前記で例示したものと同じものが挙げられる。反応性と入手容易性との観点より、Lは置換基を有してもよいチエニレン基またはフェニレン基であることが好ましい。Mrはハロゲン原子、ボロン酸またはボロン酸エステルが好ましい。リンカー化合物の具体的な例としては、2,5−ジブロモチオフェン、2,5−チオフェンジボロン酸、2,5−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)チオフェン、1,4−ジブロモベンゼン、1,4−−ベンゼンジボロン酸、1,4−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゼンなどが挙げられる。
リンカー化合物Mr−L−Mrは、単量体であるMq1−Y−Mq1とMq2−Z−Mq2との重合初期、中期または後期に投入することで、重合体ブロックの末端にリンカー化合物由来のMrを導入することができる。リンカー化合物は特に重合後期に投入することが好ましい。ここで、重合体ブロックの重合後に末端封止剤などを反応させ、次いで官能基化することにより、リンカー化合物を使用せずに末端官能基としてMrを導入する方法が考えられるが、この方法では、重合体ブロックの末端に完全にMrを導入することは困難であること、また目的の箇所以外も官能基化される可能性があることから好ましくない。
前記化学式(i)で表されるリンカー化合物の使用量は、連結法、マクロイニシーター法共に重合体ブロックを構成する単量体単位1モルに対し、1モル以上であることが好ましく、より好ましくは5モル以上、特に好ましくは10モル以上である。生成する重合体ブロックの末端官能基量に対して大過剰量となるようにリンカー化合物を加えることにより、重合体ブロックの末端官能基としてリンカー化合物由来のMrを優先的に導入することができる。上限は特に限定されないが、経済的な観点から重合体ブロックを構成する単量体単位1モルに対し、リンカー化合物100モル以下であることが好ましく、30モル以下であることがより好ましい。
前記の各反応で使用される触媒としては、例えば、Ni,Pd,Ti,Zr,V,Cr,Co,Feなどの金属を有する遷移金属錯体が挙げられる。中でも、Ni錯体やPd錯体がより好ましい。また、使用する錯体の配位子としては、トリフェニルホスフィンなどの単座ホスフィン配位子;1,3−ジフェニルホスフィノプロパン(dppp)などの二座ホスフィン配位子;テトラメチルエチレンジアミン、ビピリジン、アセトニトリルなどの含窒素系配位子などが含有されていることが好ましい。
なお、触媒の使用量は製造するπ電子共役系ブロック共重合体の種類によって異なるが、単量体1モルに対して0.001〜0.1モルが好ましい。触媒が多すぎると得られる重合体の分子量低下の原因となり、また経済的にも不利である。一方、少なすぎると、反応速度が遅くなり、安定した生産が困難になる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、溶媒の存在下で製造することが好ましい。製造に用いることができる溶媒は、製造するπ電子共役系ブロック共重合体の種類によって使い分ける必要があるが、一般的に市販されている溶媒を選択することができる。例えば、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、ジメチルエーテル、エチルメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジプロピルエーテル、ブチルメチルエーテル、t−ブチルメチルエーテル、ジブチルエーテル、シクロペンチルメチルエーテル、ジフェニルエーテルなどのエーテル系溶媒、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサンなどの脂肪族または脂環式飽和炭化水素系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素系溶媒、ジクロロメタン、クロロホルムなどのハロゲン化アルキル系溶媒、クロロベンゼン、ジクロロベンゼンなどの芳香族ハロゲン化アリール系溶媒、ジメチルホルムアミド、ジエチルホルムアミド、N−メチルピロリドンなどのアミド系溶媒、水ならびにこれらの混合物などが挙げられる。かかる有機溶媒の使用量としては製造するπ電子共役系ブロック共重合体の単量体に対して1〜1000重量倍の範囲であることが好ましく、得られる連結体の溶解度や反応液の攪拌効率の観点からは、10重量倍以上であることが好ましく、反応速度の観点からは100重量倍以下であることが好ましい。
本発明において、重合温度は、製造するπ電子共役系ブロック共重合体の種類によって異なるが、通常−80℃〜200℃の範囲で実施される。本発明において、反応系の圧力は特に限定されないが、0.1〜10気圧が好ましい。通常1気圧前後で反応を行なう。また、反応時間は、製造するπ電子共役系ブロック共重合体によって異なるが、通常、20分〜100時間である。
得られるπ電子共役系ブロック共重合体は、例えば、再沈殿、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気による溶媒の除去(スチームストリッピング)などのような、π電子共役系ブロック共重合体を溶液から単離する際の通常の操作によって、反応混合液から分離、取得することができる。また得られた粗生成物はソックスレー抽出器を用いて一般的に市販されている溶媒を用いて洗浄または抽出することで精製することができる。
得られるπ電子共役系ブロック共重合体は、例えば、再沈殿、加熱下での溶媒除去、減圧下での溶媒除去、水蒸気による溶媒の除去(スチームストリッピング)などの、π電子共役系ブロック共重合体を溶液から単離する際の通常の操作によって、副生成物と分離、取得することができる。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、末端基として、ハロゲン原子、トリアルキルスズ基、ボロン酸基、ボロン酸エステル基などのカップリング残基、またはそれらの原子もしくは基が脱離した水素原子を有していてもよく、さらにこれらの末端基が臭化ベンゼンなどの芳香族ハロゲン化物や、芳香族ボロン酸化合物などからなる末端封止剤で置換された末端構造であってもよい。
なお本発明の効果を損なわない限り、前記の方法により製造されたπ電子共役系ブロック共重合体に重合体ブロックAや重合体ブロックBなどの単独重合体やランダム重合体などが残留していてもよい。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、電子受容性材料と混合することで、光電変換素子の光電変換活性層として有用である有機薄膜を形成する組成物となる。
本発明の組成物に含有される電子受容性材料は、n型半導体特性を示す有機材料であれば特に限定されない。電子受容性材料としては、例えば、C60またはC70などのフラーレン誘導体、ナフタレンテトラカルボン酸二無水物(NTCDA)、ペリレンテトラカルボン酸二無水物(PTCDA)、N,N'−ジオクチル−ナフチルテトラカルボキシジイミド(NTCDI−C8H)、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、カーボンナノチューブ(CNT)、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体にシアノ基を導入した誘導体(CN−PPV)などが挙げられる。これらはそれぞれ単体で用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。これらのなかでも、安定且つキャリア移動度に優れるn型半導体という観点からフラーレン誘導体が好ましく用いられる。
電子受容性材料として好適に用いられるフラーレン誘導体としては、例えば、C60、C70、C76、C78、C82、C84、C90、C94を始めとする無置換のものと、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]−C61−PCBM)、[5,6]−フェニルC61ブチリックアシッドメチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドn−ブチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドi−ブチルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドヘキシルエステル、[6,6]−フェニルC61ブチリックアシッドドデシルエステル、[6,6]−ジフェニルC62ビス(ブチリックアシッドメチルエステル)([6,6]−C62−bis−PCBM)、[6,6]−フェニルC71ブチリックアシッドメチルエステル([6,6]−C71−PCBM)をはじめとする置換誘導体などが挙げられる。これらのフラーレン誘導体を単独または混合物として用いることができるが、有機溶媒に対する溶解性の観点から、[6,6]−C61−PCBM、[6,6]−C62−bis−PCBM)、[6,6]−C71−PCBMが好適に用いられる。
本発明の組成物中の電子受容性材料の割合は、π電子共役系ブロック共重合体100重量部に対して、10〜1000重量部であることが好ましく、50〜500重量部であることがより好ましい。
π電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料の混合方法としては、特に限定されるものではないが、所望の比率で溶媒に添加した後、加熱、攪拌、超音波照射などの方法を1種または複数種組み合わせて溶媒中に溶解させ、溶液とする方法が挙げられる。
溶媒としては特に限定されないが、π電子共役系ブロック共重合体、電子受容性材料のそれぞれについて20℃における溶解度が1mg/mL以上の溶媒を用いることが有機薄膜製膜上の観点より好ましい。1mg/mL未満の溶解度である場合には、均質な有機薄膜を作製することが困難であり、本発明の組成物を得ることができない。さらに、有機薄膜の膜厚を任意に制御する観点からは、π電子共役系ブロック共重合体、電子受容性材料のそれぞれについて、20℃における溶解度が3mg/mL以上の溶媒を用いることがより好ましい。また、これら溶媒の沸点は、室温から200℃の範囲にあるものが製膜性および後述する製造プロセスの観点より好ましい。
前記の溶媒としては、テトラヒドロフラン、1,2−ジクロロエタン、シクロヘキサン、クロロホルム、ブロモホルム、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、o−ジクロロベンゼン、アニソール、メトキシベンゼン、トリクロロベンゼン、ピリジンなどが挙げられる。これらの溶媒は単独で用いてもよく、2種類以上混合して用いてもよいが、特にπ電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料の溶解度が高いo−ジクロロベンゼン、クロロベンゼン、ブロモベンゼン、ヨードベンゼン、クロロホルムおよびこれらの混合物が好ましい。より好ましくはo−ジクロロベンゼン、クロロベンゼンおよびこれらの混合物が用いられる。
前記の溶液にはπ電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料以外に沸点が溶媒より高い添加物を含んでもよい。添加物を含有させることによって有機薄膜を製膜する過程において、π電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料の微細且つ連続した相分離構造が形成されるため、光電変換効率に優れる光電変換活性層を得ることが可能となる。添加物としては、オクタンジチオール(沸点:270℃)、ジブロモオクタン(沸点:272℃)、ジヨードオクタン(沸点:327℃)などが例示される。
本発明で用いる添加物の添加量は、π電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料が析出せず、均一な溶液を与えるものであれば特に限定されないが、溶媒に対して体積分率で0.1%〜20%であることが好ましい。添加物の添加量が0.1%よりも少ない場合は微細且つ連続した相分離構造が形成されるに十分な効果を得ることができず、20%よりも多い場合は、溶媒および添加物の乾燥速度が遅くなり、均質な有機薄膜を得ることが困難となる。より好ましくは0.5%〜10%の範囲である。
本発明の組成物には、本発明の目的を阻害しない範囲において、界面活性剤やバインダー樹脂、フィラーなどの他の成分を含んでいてもよい。
本発明の組成物から得られる有機薄膜を用いた光電変換素子は、π電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料を含む組成物が光電変換活性層として機能することで、発電することができる。
光電変換活性層の膜厚は、通常、1nm〜1μmであり、好ましくは2nm〜1000nmであり、より好ましくは5nm〜500nmであり、さらに好ましくは20nm〜300nmである。膜厚が薄すぎると光が十分に吸収されず、逆に厚すぎるとキャリアが電極へ到達し難くなる。
π電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料を含有する溶液を基板または支持体へ塗工する場合の方法は特に制限されず、液状の塗工材料を用いる従来から知られている塗工方法のいずれもが採用できる。例えば、浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、スピンコーティング法などの塗工方法を採用することができ、塗膜厚さ制御や配向制御など、得ようとする塗膜特性に応じて塗布方法を選択すればよい。
光電変換活性層は、さらに必要に応じて熱アニールを行ってもよい。熱アニールは、有機薄膜を製膜した基板を所望の温度で保持して行う。熱アニールは減圧下または不活性ガス雰囲気下で行ってもよく、好ましい温度は40℃〜300℃、より好ましくは70℃〜200℃である。温度が低いと十分な効果が得られず、温度が高すぎると有機薄膜が酸化および/または分解し、十分な光電変換特性を得ることができない。
本発明の光電変換素子を形成する基板は、電極や光電変換活性層を形成する際に変化しないものであればよい。例えば、無アルカリガラス、石英ガラスなどの無機材料、アルミニウムなどの金属フィルム、またポリエステル、ポリカーボネート、ポリオレフィン、ポリアミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、ポリパラキシレン、エポキシ樹脂やフッ素系樹脂などの有機材料から任意の方法によって作製されたフィルムや板が使用可能である。不透明な基板を用いる場合には、反対の電極(即ち、基板から遠い方の電極)が透明または半透明であることが好ましい。基板の膜厚は特に限定されないが、通常1μm〜10mmの範囲である。
本発明の光電変換素子は、正極または負極のいずれかに光透過性を有することが好ましい。電極の光透過性は、光電変換活性層に入射光が到達して起電力が発生する程度であれば、特に限定されるものではない。電極の厚さは光透過性と導電性とを有する範囲であればよく、電極素材によって異なるが20nm〜300nmが好ましい。なお、もう一方の電極は導電性があれば必ずしも光透過性は必要ではなく、厚さも特に限定されない。
光電変換素子に含まれる正極としては、リチウム、マグネシウム、カルシウム、スズ、金、白金、銀、銅、クロム、ニッケルなどの金属、透明性を有する電極としてインジウム、スズなどの金属酸化物、複合金属酸化物(インジウムスズ酸化物(ITO)、インジウム亜鉛酸化物(IZO)、フッ素ドープ酸化スズ(FTO)などが好ましく用いられる。金属をメッシュ状にして透明性を持たせたグリッド電極やポリアニリンおよびその誘導体、ポリチオフェンおよびその誘導体などの透明性のある有機導体膜を用いてもよい。正極の作製方法としては、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法、メッキ法が挙げられる。その他、金属インク、金属ペースト、低融点金属、有機導体インクなどを用いて、塗布法で正極を作製することもできる。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて正極と光電変換活性層の間に正孔輸送層を設けてもよい。正孔輸送層を形成する材料としては、p型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、ポリチオフェン系重合体、ポリアニリン系重合体、ポリ−p−フェニレンビニレン系重合体、ポリフルオレン系重合体などの導電性高分子や、フタロシアニン誘導体(H2Pc、CuPc、ZnPcなど)、ポルフィリン誘導体などのp型半導体特性を示す低分子有機化合物、酸化モリブデン、酸化亜鉛、酸化バナジウムなどの金属酸化物が好ましく用いられる。正孔輸送層は1nmから600nmの厚さが好ましく、より好ましくは20nmから300nmである。
正極と光電変換活性層の間に正孔輸送層を作製する場合、例えば、溶媒に可溶な導電性高分子の場合には浸漬コーティング法、スプレーコーティング法、インクジェット法、スピンコーティング法など、液状の塗工材料を用いる従来から知られている塗工方法で塗布することができる。フタロシアニン誘導体やポルフィリン誘導体などの低分子有機材料を使用する場合には、真空蒸着機を用いた蒸着法を適用することが好ましい。
本発明の光電変換素子は、必要に応じて負極と光電変換活性層の間に電子輸送層を設けてもよい。電子輸送層を形成する材料としては、n型半導体特性を有するものであれば特に限定されないが、上述の電子受容性有機材料(NTCDA、PTCDA、NTCDI−C8H、オキサゾール誘導体、トリアゾール誘導体、フェナントロリン誘導体、フラーレン誘導体、CNT、CN−PPVなど)などが好ましく用いられる。電子輸送層は1nmから600nmの厚さが好ましく、より好ましくは5nmから100nmである。電子輸送層は、前記の正孔輸送層と同様の方法で作製することができる。
光電変換素子は、負極と光電変換活性層との間にフッ化リチウム、フッ化ナトリウム、フッ化カリウム、フッ化マグネシウム、フッ化カルシウム、フッ化セシウムなどの金属フッ化物、より好ましくはフッ化リチウム、フッ化セシウムを導入することで、取り出し電流を向上させることも可能である。
本発明の光電変換素子は、光電変換機能、光整流機能などを利用した種々の光電変換デバイスへの応用が可能である。例えば、太陽電池のような光電池、光センサ、光スイッチ、フォトトランジスタのような電子素子、光メモリのような光記録材などに有用である。
以下、本発明の実施例を詳細に説明するが、本発明の範囲はこれらの実施例に限定されるものではない。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を構成する重合体ブロックの合成を重合例1〜5に示し、その重合例で得られた重合体ブロックを用いたブロック共重合体の合成を実施例1〜8に示す。また、本発明の適用外であるブロック共重合体を構成する重合体ブロックの合成を比較重合例1,2に示し、その比較重合例で得られた重合体ブロックを用いたブロック共重合体の合成を比較例1,2に示す。
これらの各工程における物性測定および精製については、以下の如くして行った。
これらの各工程における物性測定および精製については、以下の如くして行った。
<重量平均分子量・数平均分子量>
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、いずれもゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づき、ポリスチレン換算値で求められたものである。ここでは、GPC装置として、東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を用い、カラムとして、東ソー株式会社製のTSKgel Multipore HZの2本を直列に繋いだものを用いた。また、カラムおよびインジェクターは40℃とし、溶出溶媒として、クロロホルムを用いた。
だだし、実施例5〜8、比較例2、および重合例2〜4の重合体の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、いずれもGPC装置として、Waters製のGPC/V2000を用い、カラムとして、昭和電工株式会社製のShodex AT−G806MSの2本を直列に繋いだものを用いた。また、カラムおよびインジェクターは145℃とし、溶出溶媒として、o−ジクロロベンゼンを用いた。
重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、いずれもゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)による測定に基づき、ポリスチレン換算値で求められたものである。ここでは、GPC装置として、東ソー株式会社製のHLC−8320(品番)を用い、カラムとして、東ソー株式会社製のTSKgel Multipore HZの2本を直列に繋いだものを用いた。また、カラムおよびインジェクターは40℃とし、溶出溶媒として、クロロホルムを用いた。
だだし、実施例5〜8、比較例2、および重合例2〜4の重合体の重量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)は、いずれもGPC装置として、Waters製のGPC/V2000を用い、カラムとして、昭和電工株式会社製のShodex AT−G806MSの2本を直列に繋いだものを用いた。また、カラムおよびインジェクターは145℃とし、溶出溶媒として、o−ジクロロベンゼンを用いた。
<重合体の精製>
重合体の精製には分取用のGPCカラムを用いて精製を行なった。用いた装置は、日本分析工業株式会社製のRecycling Preparative HPLC LC−908を用いた。なお、カラムの種類は、日本分析工業株式会社製のスチレン系ポリマーカラム 2H−40および2.5H−40を2本直列に接続したものである。また、溶出溶媒はクロロホルムを用いた。
重合体の精製には分取用のGPCカラムを用いて精製を行なった。用いた装置は、日本分析工業株式会社製のRecycling Preparative HPLC LC−908を用いた。なお、カラムの種類は、日本分析工業株式会社製のスチレン系ポリマーカラム 2H−40および2.5H−40を2本直列に接続したものである。また、溶出溶媒はクロロホルムを用いた。
<溶媒(THF)の精製>
溶媒は、和光純薬工業株式会社製の脱水テトラヒドロフラン(THF)(安定剤不含)を、金属ナトリウム存在下蒸留精製を行なった後、和光純薬工業株式会社製のモレキュラーシーブス5Aに一日以上接触させることで、精製を行った。
溶媒は、和光純薬工業株式会社製の脱水テトラヒドロフラン(THF)(安定剤不含)を、金属ナトリウム存在下蒸留精製を行なった後、和光純薬工業株式会社製のモレキュラーシーブス5Aに一日以上接触させることで、精製を行った。
<1H−NMRの測定>
1H−NMR測定には日本電子株式会社製JEOLJNM−EX270FT−NMR装置を用いた。なお、本明細書中、特に記載がなければ1H−NMRは270MHz、溶媒はクロロホルム(CDCl3)、室温下で測定したものである。
1H−NMR測定には日本電子株式会社製JEOLJNM−EX270FT−NMR装置を用いた。なお、本明細書中、特に記載がなければ1H−NMRは270MHz、溶媒はクロロホルム(CDCl3)、室温下で測定したものである。
(重合例1)
下記反応式に従い重合体ブロックA1の合成を行った。以下の反応式中、EtHex=エチルヘキシルを示し、pは重合体ブロックAの繰返し単位を示す。他の重合例、実施例および比較例においても同様である。
下記反応式に従い重合体ブロックA1の合成を行った。以下の反応式中、EtHex=エチルヘキシルを示し、pは重合体ブロックAの繰返し単位を示す。他の重合例、実施例および比較例においても同様である。
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−シクロペンタ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェン(1.50g,2.68mmol)、4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.08g,2.68mmol)、トルエン(51mL)、0.21M炭酸カリウム水溶液(51mL,10.7mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(Pd(PPh3)4;62.0mg,54.0μmol)、aliquat336(2mg,4.95μmol)を加えた後に80℃で1時間攪拌した。その後、リンカー化合物として2,5−ジブロモチオフェン(6.47g,26.8mmol)を加え、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取し、減圧乾燥することで黒紫色の固体を得た(1.24g,87%)。その後、GPC分取カラムを用いて精製を行うことにより黒紫色の固体として重合体ブロックA1を得た(0.54g,38%)。得られた重合体ブロックA1の重量平均分子量は29,800、数平均分子量は18,600、多分散度は1.60であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3),(ppm):δ=8.10−7.95(m、2H)、7.80−7.61(m、2H)、2.35−2.12(m、4H)、1.60−1.32(m、18H)、1.18−0.82(m、12H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3),(ppm):δ=8.10−7.95(m、2H)、7.80−7.61(m、2H)、2.35−2.12(m、4H)、1.60−1.32(m、18H)、1.18−0.82(m、12H)
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに重合体ブロックA2を構成する単量体として、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.74g、0.87mmol)、1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(0.32g、0.75mmol)、DMF(1.1mL)、トルエン(4.3mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.2mg、7.8μmol)を加え、115℃で1時間30分加熱した。次に、リンカー化合物として2,5−ジブロモチオフェン(1.84g,7.6mmol)を加え、115℃で8時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として重合体ブロックA2(0.51g、86%)を得た。得られた重合体ブロックA2の重量平均分子量は45,000、数平均分子量は18,000、多分散度は2.5であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H),3.30−3.00(Br,5H),2.00−1.10(br,52H),1.00−0.70(br,12H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H),3.30−3.00(Br,5H),2.00−1.10(br,52H),1.00−0.70(br,12H)
(重合例3)
リンカー化合物として1,4−ジブロモベンゼン(1.79g,7.6mmol)を用いた以外は、重合例2と同様の方法を用いて、重合体ブロックA3を得た(0.53g、90%)。得られた重合体ブロックA3の重量平均分子量は36,800、数平均分子量は16,000、多分散度は2.3であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H),3.30−3.00(Br,5H),2.00−1.09(br,52H),1.00−0.72(br,12H)
リンカー化合物として1,4−ジブロモベンゼン(1.79g,7.6mmol)を用いた以外は、重合例2と同様の方法を用いて、重合体ブロックA3を得た(0.53g、90%)。得られた重合体ブロックA3の重量平均分子量は36,800、数平均分子量は16,000、多分散度は2.3であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H),3.30−3.00(Br,5H),2.00−1.09(br,52H),1.00−0.72(br,12H)
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに、トリス(o−トリル)ホスフィン(P(o−tol)3;37mg,0.12mmol)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3;14mg,15μmol)およびクロロベンゼン(Ph−Cl;32mL)を50℃で10分加熱した。加熱後、一度室温に戻し、重合体ブロックA4を構成する単量体として、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジエチルヘキシルオキシベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.64g,0.75mmol)、および1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(0.32g,0.75mmol)を加え、130℃で3時間加熱した。次に、リンカー化合物として2,5−ジブロモチオフェン(1.84g,7.6mmol)を加え、115℃で8時間加熱した。反応終了後、重合例3と同様にして、重合体ブロックA4(0.51g,96%)を得た。得られた重合体ブロックA4の重量平均分子量は250,000、数平均分子量は52,000、多分散度は4.80であった。
1H−NMR:δ=8.52(br,2H)、4.65−3.66(br,4H),3.58(s,2H)、1.38−1.25(m,30H)、0.97−0.90(br,15H)
1H−NMR:δ=8.52(br,2H)、4.65−3.66(br,4H),3.58(s,2H)、1.38−1.25(m,30H)、0.97−0.90(br,15H)
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに、トリス(o−トリル)ホスフィン(37mg,0.12mmol)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(14mg,15μmol)およびクロロベンゼン(32mL)を50℃で10分加熱した。加熱後、一度室温に戻し、重合体ブロックA5を構成する単量体として、1,3−ジブロモ−5−エチルヘキシルチエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(0.32g,0.75mmol)、4,4’−ジドデシルー5,5’−トリメチルスズ2,2’−ビチオフェン(0.62,0.75mmol)を加え、130℃で3時間加熱した。次に、リンカー化合物として2,5−ジブロモチオフェン(1.84g,7.6mmol)を加え、135℃で16時間加熱した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、メタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として、重合体ブロックA5(0.46g,80%)を得た。得られた重合体ブロックA5の重量平均分子量は210,000、数平均分子量は48,000、分散度は4.38であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.17(s、2H)、3.56(br、2H)、2.84−2.81(br、4H)、1.88(br、1H)、1.73−1.66(br、4H)、1.49−1.27(br、44H)、0.95−0.86(br、12H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.17(s、2H)、3.56(br、2H)、2.84−2.81(br、4H)、1.88(br、1H)、1.73−1.66(br、4H)、1.49−1.27(br、44H)、0.95−0.86(br、12H)
(実施例1)
下記反応式に従いブロック共重合体1の合成を行った。以下の反応式中、pは重合体ブロックAの繰返し単位を示し、qは重合体ブロックBの繰返し単位を示す。他の実施例および比較例においても同様である。
下記反応式に従いブロック共重合体1の合成を行った。以下の反応式中、pは重合体ブロックAの繰返し単位を示し、qは重合体ブロックBの繰返し単位を示す。他の実施例および比較例においても同様である。
窒素雰囲気下、25mL三口フラスコに重合体ブロックA1(0.50g,0.94mmol)と重合体ブロックBを構成する単量体として2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ゲルモール(0.58g,0.91mmol)および4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(0.36g,0.94mmol)を加え、トルエン(20mL)、2M炭酸カリウム水溶液(10mL,20mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20.5mg,17.7μmol)、aliquat336(0.8mg,1.98μmol)を加えて、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(200mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(20mL)、メタノール(20mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に、減圧乾燥することで黒紫色の固体としてブロック共重合体1を得た(0.41g,76%)。得られたブロック共重合体1の重量平均分子量は76,700、数平均分子量は27,200、分散度は2.82であった。
1H−NMR(270MHz):δ=8.12−7.96(m、8H)、7.90−7.61(m、8H)、2.75(t、J=7.56Hz、4H)、2.35−1.92(m、20H)、1.59−1.32(m、54H)、1.18−0.81(m、36H))
1H−NMR(270MHz):δ=8.12−7.96(m、8H)、7.90−7.61(m、8H)、2.75(t、J=7.56Hz、4H)、2.35−1.92(m、20H)、1.59−1.32(m、54H)、1.18−0.81(m、36H))
窒素雰囲気下、100mL三口フラスコに重合体ブロックa1を構成する単量体である2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−シクロペンタ[2,1−b:3,4−b’]ジチオフェン(1.50g,2.68mmol)および4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(1.04g,2.68mmol)と、トルエン(50mL)、2M炭酸カリウム水溶液(25mL,50mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(61.9mg,53.5μmol)、aliquat336(2mg,4.95μmol)を加えた後に80℃で2時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(100mL)、メタノール(100mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液を濃縮し、メタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として重合体ブロックA1を得た(1.06g,74%)。得られた重合体ブロックa1の重量平均分子量は40,800、数平均分子量は19,500、多分散度は2.09であった。
1H−NMR(270MHz):δ=8.10−7.96(m、2H)、7.81−7.61(m、2H)、2.35−2.13(m、4H)、1.59−1.32(m、18H)、1.18−0.81(m、12H)
1H−NMR(270MHz):δ=8.10−7.96(m、2H)、7.81−7.61(m、2H)、2.35−2.13(m、4H)、1.59−1.32(m、18H)、1.18−0.81(m、12H)
窒素雰囲気下、25mL三口フラスコに重合体ブロックa1(0.50g,0.94mmol)と重合体ブロックBを構成する単量体として2,6−ジブロモ−4,4’−ビス(2−エチルヘキシル)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d]ゲルモール(0.58g,0.91mmol)および4,7−ビス(3,3,4,4−テトラメチル−2,5,1−ジオキサボロラン−1−イル)ベンゾ[c][1,2,5]チアジアゾール(0.36g,0.94mmol)を加え、トルエン(20mL)、2M炭酸カリウム水溶液(10mL,20mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(20.5mg,17.7μmol)、aliquat336(0.8mg,1.98μmol)を加えて、80℃で16時間攪拌した。反応終了後、反応溶液をメタノール(200mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、水(20mL)、メタノール(20mL)で洗浄し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に、減圧乾燥することで黒紫色の固体としてブロック共重合体1’を得た(0.41g,76%)。得られたブロック共重合体1’の重量平均分子量は59,400、数平均分子量は19,600、多分散度は3.03であった。
1H−NMR(270MHz):δ=8.12−7.96(m、8H)、7.90−7.61(m、8H)、2.75(t、J=7.56Hz、4H)、2.35−1.92(m、20H)、1.59−1.32(m、54H)、1.18−0.81(m、36H)
1H−NMR(270MHz):δ=8.12−7.96(m、8H)、7.90−7.61(m、8H)、2.75(t、J=7.56Hz、4H)、2.35−1.92(m、20H)、1.59−1.32(m、54H)、1.18−0.81(m、36H)
窒素雰囲気下、50mLフラスコに重合体ブロックA2(0.59g、0.75mmol)、重合体ブロックBを構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルスズ)−4,8−ビス(オクチル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.56g、0.75mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(0.32g、0.75mmol)、DMF(3.0mL)、トルエン(12mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg、26μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液を濃縮し、メタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてブロック共重合体2を得た(0.50g,45%)。得られたブロック共重合体2の重量平均分子量は84,600、数平均分子量は28,800、分散度は2.99であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,6H),4.40−4.00(br,8H),3.20−3.00(br,2H),2.00−0.60(br,176H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,6H),4.40−4.00(br,8H),3.20−3.00(br,2H),2.00−0.60(br,176H)
重合体ブロックA3を用いた以外は実施例2と同様の方法を用いて、ブロック共重合体3を得た(0.53g,53%)。得られたブロック共重合体3の重量平均分子量は、82,000、数平均分子量は27,700、分散度は2.96であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,6H),4.40−4.00(br,8H),3.20−3.00(br,2H),2.00−0.60(br,176H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,6H),4.40−4.00(br,8H),3.20−3.00(br,2H),2.00−0.60(br,176H)
重合体ブロックA2(0.59g,0.75mmol)、重合体ブロックBを構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルスズ)−4,8−ビス(5−(2−エチルヘキシル)チオフェンー2−イル)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.68g,0.75mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(0.32g、0.75mmol)を用いた以外は実施例2と同様の方法を用いた。得られたブロック共重合体4(0.48g,76%)の重量平均分子量は67,600、数平均分子量(Mn)は27,500、分散度は2.46であった。
重合体ブロックA2(160.0mg,0.12mol)、重合体ブロックBを構成する2種類の単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシロキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(113.0mg,0.16mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(40.9mg,0.07mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(86.0mg,0.20mmol)を用いた以外は実施例2と同様の方法を用いた。得られたブロック共重合体5(221.0mg,75.4%)の重量平均分子量は86,400、数平均分子量は28,800、多分散度は2.99であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H)、4.40−4.00(br,4H)、3.30−3.00(Br,4H)、2.00−0.60(br,51H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br,3H)、4.40−4.00(br,4H)、3.30−3.00(Br,4H)、2.00−0.60(br,51H)
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに、トリス(o−トリル)ホスフィン(37mg,0.12mmol)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(14mg,15μmmol)およびクロロベンゼン(32mL)を50℃で10分加熱した。加熱後、一度室温に戻し、重合体ブロックA4(0.16g、0.12mmol)、および重合体ブロックBを構成する2種類の単量体として、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(プロピオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(24mg,0.04mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(2−エチルヘキシロキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(65mg,0.08mmol)、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(51mg,0.12mmol)を加え、130℃で15時間加熱した。反応終了後以降は実施例2と同様の方法を用いて、ブロック共重合体6(0.16g,69%)を得た。得られたブロック共重合体6の重量平均分子量は908,000、数平均分子量は250,000、多分散度は3.63であった。
1H−NMR:δ=8.52(br,2H)、4.65−3.66(br,4H),3.58(s,2H)、1.38−1.25(m,26H)、0.97−0.90(br,13H)
1H−NMR:δ=8.52(br,2H)、4.65−3.66(br,4H),3.58(s,2H)、1.38−1.25(m,26H)、0.97−0.90(br,13H)
重合体ブロックA4(0.53g,0.75mmol)、重合体ブロックBを構成する単量体として、4,4−ビス(2−エチルヘキシル)−2,6−ビス(トリメチルスズ)−ジチエノ[3,2−b:2’,3’−d’]シロール(0.56g,0.75mmol)および、3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(0.32g,0.75mmol)、DMF(3.0mL)、トルエン(12mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(60mg、0.05mmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で5時間加熱した。反応終了後以降は実施例2と同様の方法を用いて、ブロック共重合体6(0.37g,73%)を得た。得られたブロック共重合体7の重量平均分子量は374,000、数平均分子量は96,000、多分散度は3.90であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=8.61−8.50(br、3H)、7.60−7.30(br、1H)、4.65−3.55(br、8H)、2.00−1.25(m、82H)、1.00−0.90(m、30H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=8.61−8.50(br、3H)、7.60−7.30(br、1H)、4.65−3.55(br、8H)、2.00−1.25(m、82H)、1.00−0.90(m、30H)
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに、トリス(o−トリル)ホスフィン(37mg,0.12mmol)とトリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(14mg,15μmol)およびクロロベンゼン(32mL)を50℃で10分加熱した。加熱後、一度室温に戻し、重合体ブロックA5(0.57g,0.75mmol)、重合体ブロックBを構成する単量体として、1,3−ジブロモ−5−オクチルチエノ[3,4−c]ピロール−4,6−ジオン(0.32g,0.75mmol)、4,4’−ジ(2−エチルヘキシル)−5,5’−トリメチルスズ−2,2’−ビチオフェン(0.54g,0.75mmol)を加え、130℃で3時間加熱した。その後、重合例5と同様の方法を用いて、ブロック共重合体8(0.85g、80%)を得た。得られたブロック共重合体8の重量平均分子量は370,000、数平均分子量は88,000、多分散度は4.21であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.17(s,4H)、3.58−3.54(br、4H)、2.84−2.81(br、8H)、1.88−1.27(m、98H)、0.95−0.86(br、24H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.17(s,4H)、3.58−3.54(br、4H)、2.84−2.81(br、8H)、1.88−1.27(m、98H)、0.95−0.86(br、24H)
窒素雰囲気下、50mLのナスフラスコに重合体ブロックa2を構成する単量体である2,6−ビス(トリメチルスズ)−4,8−ジドデシルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(0.64g,0.75mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(0.32g,0.75mmol)と、DMF(6.2mL)、トルエン(25mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(9.2mg、7.8μmol)を加え、115℃で1時間30分加熱した。反応終了後、反応溶液を濃縮し、メタノール(500mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。有機層を濃縮乾固し、得られた黒紫色の固体を、クロロホルム(30mL)に溶解させ、メタノール(300mL)で再沈殿した。得られた個体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体として重合体ブロックa2を得た。得られた重合体ブロックa2(0.51g,86%)の重量平均分子量は33,100、数平均分子量は14,600、多分散度は2.27であった。
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br、3H),3.30−3.00(Br、5H),2.00−1.10(br、52H),1.00−0.70(br、12H)
1H−NMR(270MHz,CDCl3):δ=7.60−7.30(br、3H),3.30−3.00(Br、5H),2.00−1.10(br、52H),1.00−0.70(br、12H)
窒素雰囲気下、50mLフラスコに重合体ブロックa2(160.0mg、0.12mmol)、重合体ブロックBを構成する単量体として2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ビス(エチルヘキシルオキシ)ベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(113.0mg、0.16mmol)、2,6−ビス(トリメチルチン)−4,8−ジプロピルベンゾ[1,2−b:4,5−b’]ジチオフェン(40.9mg、0.07mmol)および1−(4,6−ジブロモチエノ[3,4−b]チオフェン−2−イル)−2−エチルヘキサン−1−オン(86.0mg、0.20mmol)、DMF(3.0mL)、トルエン(12mL)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(30mg、26μmol)を加え、容器内をアルゴンガスで20分間バブリングした後に、110℃で10時間加熱した。反応終了後、反応溶液をメタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取し、得られた固体を減圧乾燥することで粗生成物を得た。粗生成物を、ソックスレー抽出機を用いてアセトン(200mL)、ヘキサン(200mL)で洗浄した後に、クロロホルム(200mL)で抽出した。得られた溶液を濃縮し、メタノール(300mL)に注ぎ、析出した固体を濾取した後に減圧乾燥することで黒紫色の固体としてブロック共重合体5’を得た(205mg,70%)。得られたブロック共重合体5’の重量平均分子量は53,600、数平均分子量は15,100、分散度は3.55であった。
(比較例3)
ジアルキルフルオレンと置換チオフェン2量体の交互共重合体ブロックとジアルキルフルオレンとジチエノベンゾチアジアゾール交互共重合体ブロックからなるブロック共重合体9を合成した(尚、当該ジブロック共重合体の合成の詳細な手順は、特開2010−74127(特許文献1)に記載されている)。得られたブロック共重合体9(2.78g、85%)の重量平均分子量は286,000、数平均分子量は108,000、多分散度は2.65であった。
ジアルキルフルオレンと置換チオフェン2量体の交互共重合体ブロックとジアルキルフルオレンとジチエノベンゾチアジアゾール交互共重合体ブロックからなるブロック共重合体9を合成した(尚、当該ジブロック共重合体の合成の詳細な手順は、特開2010−74127(特許文献1)に記載されている)。得られたブロック共重合体9(2.78g、85%)の重量平均分子量は286,000、数平均分子量は108,000、多分散度は2.65であった。
<光電変換効率の測定>
[ブロック共重合体と電子受容性材料の混合溶液の製造]
実施例1で得られたブロック共重合体1を16.0mgと、電子受容性材料としてPCBM(フロンティアカーボン株式会社製E100H)を12.8mgと、溶媒としてクロロベンゼン1mLとを40℃にて6時間かけて混合した。その後、室温20℃に冷却し、孔径0.45μmのPTFEフィルターで濾過して、ブロック共重合体とPCBMとを含む溶液を製造した。
[ブロック共重合体と電子受容性材料の混合溶液の製造]
実施例1で得られたブロック共重合体1を16.0mgと、電子受容性材料としてPCBM(フロンティアカーボン株式会社製E100H)を12.8mgと、溶媒としてクロロベンゼン1mLとを40℃にて6時間かけて混合した。その後、室温20℃に冷却し、孔径0.45μmのPTFEフィルターで濾過して、ブロック共重合体とPCBMとを含む溶液を製造した。
[ブロック共重合体組成物からなる層を有する有機太陽電池の製造]
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜(抵抗値10Ω/□)を付けたガラス基板を15分間オゾンUV処理して表面処理を行った。基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(H.C.Starck社製:CLEVIOS PH500)をスピンコート法により40nmの厚さに成膜した。ホットプレートにより140℃で20分間加熱乾燥した後、次にスピンコートにより前記方法で製造したブロック共重合体とPCBMとを含む溶液を塗布し、有機太陽電池の光電変換活性層(膜厚約100nm)を得た。3時間真空乾燥し、120℃、30分熱アニールした後、真空蒸着法によりフッ化リチウムを膜厚1nmで蒸着し、次いでAlを膜厚100nmで蒸着した。これにより、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を含む組成物からなる層を有する光電変換素子である有機薄膜太陽電池が得られた。有機薄膜太陽電池の受光面形状は5×5mmの正四角形であった。
スパッタ法により150nmの厚みでITO膜(抵抗値10Ω/□)を付けたガラス基板を15分間オゾンUV処理して表面処理を行った。基板上に正孔輸送層となるPEDOT:PSS水溶液(H.C.Starck社製:CLEVIOS PH500)をスピンコート法により40nmの厚さに成膜した。ホットプレートにより140℃で20分間加熱乾燥した後、次にスピンコートにより前記方法で製造したブロック共重合体とPCBMとを含む溶液を塗布し、有機太陽電池の光電変換活性層(膜厚約100nm)を得た。3時間真空乾燥し、120℃、30分熱アニールした後、真空蒸着法によりフッ化リチウムを膜厚1nmで蒸着し、次いでAlを膜厚100nmで蒸着した。これにより、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体を含む組成物からなる層を有する光電変換素子である有機薄膜太陽電池が得られた。有機薄膜太陽電池の受光面形状は5×5mmの正四角形であった。
[有機太陽電池の評価]
得られた有機薄膜太陽電池の光電変換効率を300Wのソーラシミュレーター(ペクセルテクノロジー社製、商品名PEC L11:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2)で測定し、π電子共役系ブロック共重合体の光電変換性能を評価した。
得られた有機薄膜太陽電池の光電変換効率を300Wのソーラシミュレーター(ペクセルテクノロジー社製、商品名PEC L11:AM1.5Gフィルター、放射照度100mW/cm2)で測定し、π電子共役系ブロック共重合体の光電変換性能を評価した。
比較例1で得られたブロック共重合体1’についても、前記と同様の方法により、ブロック共重合体1’を含む組成物からなる層を有する光電変換素子である有機薄膜太陽電池を製造し、光電変換効率を測定し、光電変換性能を評価した。
実施例1および比較例1で得られたπ電子共役系ブロック共重合体を用いた有機薄膜太陽電池による光電変換効率を表1に示す。
2種類の重合体ブロックである重合体ブロックAおよび重合体ブロックBが共に同じ構造である実施例1と比較例1との対比から、単環芳香環からなる2価の基Lを有する本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は2価の基Lを有さない比較例1のブロック共重合体よりも優れた光電変換効率を示すことが明らかとなった。これは、実施例1で用いられる本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、2価の基Lにより重合体ブロックAおよび重合体ブロックBが連結された結果、モノマー単独重合体(例えば重合体ブロックAを構成するモノマーのみの重合体)などの混在が少なく純度が高い。言い換えればブロック効率が高いπ電子共役系ブロック共重合体となっているのに対し、比較例1のブロック共重合体は、原料である重合体ブロックa1と比較して数平均分子量の差が小さいことから、得られたブロック共重合体中に多量にモノマー単独重合体が混在しており、ブロック共重合体の純度が低くなっていると考えられる。このため、比較例1のブロック共重合体を有機薄膜太陽電池の光電変換活性層に用いると理想的な相分離構造(モルフォロジ)を形成することができず、光電変換効率が劣っていると考えられる。
実施例2〜8および比較例2,3で得られたπ電子共役系ブロック共重合体について、前記の方法により光電変換効率を測定した結果を表2および表3に示す。
実施例2〜8の結果より、単環芳香環からなる2価の基Lを有する本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、構成する各重合体ブロックの構造が変わっても高い光電変換効率を示すことが明らかとなった。重合体ブロックAおよび重合体ブロックBが共に同じ構造である比較例2と実施例5との対比により、2価の基Lを有するπ電子共役系ブロック共重合体は、2価の基Lを有さない比較例5のブロック共重合体よりモノマー単独重合体などの混在が少なく純度が高い(ブロック効率が高い)ため、光電変換活性層中で理想的なモルフォロジを形成でき、高い光電変換効率を示した。また、比較例3のブロック共重合体との対比の結果、各重合体ブロックの構造が変わっても2価の基Lを有さないブロック共重合体に比べ、本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は優れた光電変換効率を示すことがわかった。
た。
た。
本発明のπ電子共役系ブロック共重合体は、光電変換素子の光電変換活性層を形成する材料として利用することができる。このπ電子共役系ブロック共重合体を用いた光電変換素子は、太陽電池をはじめとして各種の光センサとして使用される。
Claims (9)
- チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む重合体ブロックの少なくとも2種類を含有しているπ電子共役系ブロック共重合体であって、
前記重合体ブロックが、単環芳香環からなる2価の基で連結されていることを特徴とするπ電子共役系ブロック共重合体。 - 前記単環芳香環からなる2価の基が、ベンゼン、チオフェン、ピロール、ピリジン、ピリミジン、ピラジン、イミダゾール、またはフランから水素原子2個を除いてなる基であることを特徴とする請求項1に記載のπ電子共役系ブロック共重合体。
- 前記重合体ブロックのうち少なくとも1つが、単量体単位−(a−b)−を含み、
−a−は下記化学式(1)〜(7)
で表されるいずれかの基を有し、
−b−は下記化学式(8)〜(18)
で表されるいずれかの基を有する前記単量体単位
(前記化学式(1)〜(18)中、V1は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または硫黄(−S−)であり、V2は炭素(−CR1 2−)、窒素(−NR1−)、ケイ素(−SiR1 2−)またはゲルマニウム(−GeR1 2−)であり、V3は−(Ar)m−で表されるアリール基またはヘテロアリール基であり、V4は窒素(−NR1−)、酸素(−O−)または−CR2=CR2−であり、V5は酸素(O)または硫黄(S)である。
R1はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R2はそれぞれ独立に水素原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基であり、R3はそれぞれ独立に置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基またはアルコキシ基であり、R4はそれぞれ独立に水素原子、ハロゲン原子または置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基若しくはアリール基であり、R5は置換されていてもよい炭素数1〜18のアルキル基、アリール基、アルキルカルボニル基またはアルキルオキシカルボニル基であり、R6は水素原子またはハロゲン原子である。
mは0〜3の整数、nは0または1を表す。)
であることを特徴とする請求項1または2に記載のπ電子共役系ブロック共重合体。 - チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第一重合体ブロックと、下記化学式(i)
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)
で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、
前記中間体に、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとなる単量体を添加して反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とするπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法。 - 前記化学式(i)で表される化合物のMrがハロゲン原子であることを特徴とする請求項4に記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法。
- チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第一重合体ブロックと、下記化学式(i)
Mr−L−Mr ・・・(i)
(式中、Mrは互いに独立してハロゲン原子、ボロン酸、ボロン酸エステル、−MgX、−ZnX、−SiX3または−SnRa3(ただし、Xはハロゲン原子、Raは炭素数1〜4の直鎖アルキル基)であり、Lは単環芳香環からなる2価の基である)
で表される化合物とを反応させて、中間体を合成し、
前記中間体と、チオフェン環を化学構造の一部に有する縮環π電子共役骨格、フルオレン骨格、カルバゾール骨格、ジベンゾシロール骨格、ジベンゾゲルモール骨格、および置換基を有するビチオフェン骨格から選ばれる骨格を有する単量体単位を含む第二重合体ブロックとを反応させて、前記第一重合体ブロックと前記第二重合体ブロックとを前記単環芳香環からなる2価の基で連結することを特徴とするπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法。 - 前記化学式(i)で表される化合物を、前記第一重合体ブロックを構成する単量体1モルに対し、1モル〜100モル使用することを特徴とする請求項4〜6のいずれかに記載のπ電子共役系ブロック共重合体の製造方法。
- 請求項1〜3のいずれかに記載のπ電子共役系ブロック共重合体および電子受容性材料を含むことを特徴とする組成物。
- 請求項8に記載の組成物からなる層を有することを特徴とする光電変換素子。
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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-
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