JP2013209701A - 金属膜の成膜方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】金属アミジネート系原料を用いて金属膜を成膜する場合に、インキュベーションタイムを短くして成膜することができる金属膜の成膜方法を提供すること。
【解決手段】処理容器内に被処理基板を配置し、成膜原料としての金属アミジネート系化合物ガスと、反応ガスとを処理容器内に供給し、これらを加熱された基板上で反応させて、被処理基板上に金属膜を成膜するにあたり、反応ガスの供給に先立って、金属アミジネート系化合物ガスを処理容器内に供給して被処理基板上に吸着させ、その後金属アミジネート系化合物ガスに加えて反応ガスを処理容器内に供給して被処理基板上に金属膜を成膜する。
【選択図】 図2
【解決手段】処理容器内に被処理基板を配置し、成膜原料としての金属アミジネート系化合物ガスと、反応ガスとを処理容器内に供給し、これらを加熱された基板上で反応させて、被処理基板上に金属膜を成膜するにあたり、反応ガスの供給に先立って、金属アミジネート系化合物ガスを処理容器内に供給して被処理基板上に吸着させ、その後金属アミジネート系化合物ガスに加えて反応ガスを処理容器内に供給して被処理基板上に金属膜を成膜する。
【選択図】 図2
Description
本発明は、化学蒸着法(CVD)により金属膜を成膜する金属膜の成膜方法に関する。
近時、半導体デバイスには、一層の動作の高速化と低消費電力化が求められており、例えば、MOS型半導体のソースおよびドレインのコンタクト部やゲート電極の低抵抗化を実現するために、サリサイドプロセスによりシリサイドを形成している。このようなシリサイドとして、シリコンの消費量が少なく、低抵抗化が可能なニッケルシリサイド(NiSi)が注目されている。
NiSi膜の形成には、Si基板またはポリシリコン膜上にスパッタリング等の物理蒸着(PVD)法によりニッケル(Ni)膜を成膜した後、不活性ガス中でアニールして反応させる方法が多用されている(例えば特許文献1)。
また、ニッケル膜自体をDRAMのキャパシタ電極に使用しようとする試みもなされている。
しかし、半導体デバイスの微細化にともなってPVDではステップカバレッジが悪いという欠点があり、ニッケル膜をステップカバレッジが良好な化学蒸着(CVD)法により成膜する方法が検討されており、特許文献2には、成膜原料(プリカーサ)としてニッケルアミジネートを用い、還元ガスとしてアンモニア(NH3)を用いてCVD法によりニッケル膜を成膜することが開示されている。
しかしながら、特許文献2のように、成膜原料(プリカーサ)としてニッケルアミジネートを用い、還元ガスとしてアンモニア(NH3)を用いてCVD法によりニッケル膜を成膜する場合には、条件によっては、初期成膜が非常に起こり難くなりインキュベーションタイムが長くなることが判明した。このようにインキュベーションタイムが長くなると、ニッケル膜の膜厚がばらついてしまう。このような問題点は、アミジネート系原料を用いて他の金属膜を成膜する場合にも同様に存在する。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたものであって、金属アミジネート系原料を用いて金属膜を成膜する場合に、インキュベーションタイムを短くして成膜することができる金属膜の成膜方法を提供することを課題とする。
上記特許文献2では、成膜の際に、基板をプリヒートした後に、ニッケルアミジネートガスとNH3ガスとを同時に供給しているが、これらを同時に供給した場合には、原料の吸着性が悪くインキュベーションタイムが長くなることがわかった。そこで、先に反応ガス(還元ガス)であるNH3ガスを供給して吸着させてから成膜原料(プリカーサ)であるニッケルアミジネートガスを供給することを試みた。その結果、ある温度域ではNH3が基板に速やかに吸着して初期成膜が起こりやすくなり、インキュベーションタイムを短くすることができるが、成膜の際の基板温度によっては吸着し難くなることが判明した。
これに対し、先にニッケルアミジネートガスを供給することにより、ニッケルアミジネートガスを基板上に物理吸着させることができ、その上に速やかにニッケル膜が成膜されていくため、先にNH3ガスを供給しても効果がみられなかった条件においてもインキュベーションタイムを短くして成膜できることが見出された。
本発明は、このような知見に基づいてなされたもので、処理容器内に被処理基板を配置し、成膜原料としての金属アミジネート系化合物ガスと、反応ガスとを前記処理容器内に供給し、これらを加熱された基板上で反応させて、被処理基板上に金属膜を成膜する成膜方法であって、反応ガスの供給に先立って、金属アミジネート系化合物ガスを前記処理容器内に供給して被処理基板上に吸着させ、その後金属アミジネート系化合物ガスに加えて反応ガスを前記処理容器内に供給して被処理基板上に金属膜を成膜することを特徴とする金属膜の成膜方法を提供する。
本発明において、前記成膜は、被処理基板をサセプタ上に載置した状態で実施され、前記成膜に先立って前記サセプタ上で被処理基板にプリヒートを行い、このプリヒートを開始する際に前記処理容器内への前記金属アミジネート系化合物ガスの供給を開始することが好ましい。この場合に、被処理基板を前記サセプタ上に配置してから30sec以内に金属アミジネート系化合物原料の供給を開始することが好ましい。
前記金属アミジネート系化合物ガスを供給してから15〜60sec後に前記反応ガスを供給することが好ましい。
前記成膜原料となる金属アミジネート系化合物としてニッケルアミジネートを用い、前記金属膜としてニッケル膜を成膜することができる。この場合に、被処理基板の加熱温度は160〜230℃であることが好ましい。
また、本発明は、コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、上記金属膜の成膜方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体を提供する。
本発明によれば、反応ガスの供給に先立って、成膜原料ガスである金属アミジネート系化合物ガスを処理容器内に供給して被処理基板上に吸着させることにより、その後金属アミジネート系化合物ガスに加えて反応ガスを処理容器内に供給した際に速やかに金属膜が成膜され、インキュベーションタイムを短くすることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明の実施の形態について説明する。
本実施形態では、金属膜としてニッケル膜を形成する場合について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る金属膜の成膜方法を実施するための成膜装置の一例を示す模式図である。
本実施形態では、金属膜としてニッケル膜を形成する場合について説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る金属膜の成膜方法を実施するための成膜装置の一例を示す模式図である。
この成膜装置100は、気密に構成された略円筒状のチャンバー1を有しており、その中には被処理基板であるウエハWを水平に支持するためのサセプタ2が、後述する排気室の底部からその中央下部に達する円筒状の支持部材3により支持された状態で配置されている。このサセプタ2はAlN等のセラミックスからなっている。また、サセプタ2にはヒーター5が埋め込まれており、このヒーター5にはヒーター電源6が接続されている。一方、サセプタ2の上面近傍には熱電対7が設けられており、熱電対7の信号はヒーターコントローラ8に伝送されるようになっている。そして、ヒーターコントローラ8は熱電対7の信号に応じてヒーター電源6に指令を送信し、ヒーター5の加熱を制御してウエハWを所定の温度に制御するようになっている。サセプタ2の内部のヒーター5の上方には、高周波電力印加用の電極27が埋設されている。この電極27には整合器28を介して高周波電源29が接続されており、必要に応じて電極27に高周波電力を印加してプラズマを生成し、プラズマCVDを実施することも可能となっている。なお、サセプタ2には3本のウエハ昇降ピン(図示せず)がサセプタ2の表面に対して突没可能に設けられており、ウエハWを搬送する際に、サセプタ2の表面から突出した状態にされる。
チャンバー1の天壁1aには、円形の孔1bが形成されており、そこからチャンバー1内へ突出するようにシャワーヘッド10が嵌め込まれている。シャワーヘッド10は、後述するガス供給機構30から供給された成膜用のガスをチャンバー1内に吐出するためのものであり、その上部には、成膜原料ガスを導入する第1の導入路11と、反応ガス(還元ガス)としてのNH3ガスおよびH2ガスを導入する第2の導入路12とを有している。
成膜原料ガスとして用いられるニッケルアミジネートとしては、例えば図1中に示すNi(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)を挙げることができる。他のニッケルアミジネートとしては、Ni(II)N、N′−ジ−イソプロピルアミジネート(Ni(II)(iPr−AMD)2)、Ni(II)N、N′−ジ−エチルアミジネート(Ni(II)(Et−AMD)2)、Ni(II)N、N′−ジ−メチルアミジネート(Ni(II)(Me−AMD)2)等を挙げることができる。
シャワーヘッド10の内部には上下2段に空間13、14が設けられている。上側の空間13には第1の導入路11が繋がっており、この空間13から第1のガス吐出路15がシャワーヘッド10の底面まで延びている。下側の空間14には第2の導入路12が繋がっており、この空間14から第2のガス吐出路16がシャワーヘッド10の底面まで延びている。すなわち、シャワーヘッド10は、成膜原料ガスとしてのニッケルアミジネートとNH3ガスおよびH2ガスとがそれぞれ独立して吐出路15および16から吐出するようになっている。
チャンバー1の底壁には、下方に向けて突出する排気室21が設けられている。排気室21の側面には排気管22が接続されており、この排気管22には真空ポンプや圧力制御バルブ等を有する排気装置23が接続されている。そしてこの排気装置23を作動させることによりチャンバー1内を所定の減圧状態とすることが可能となっている。
チャンバー1の側壁には、ウエハWの搬入出を行うための搬入出口24と、この搬入出口24を開閉するゲートバルブ25とが設けられている。また、チャンバー1の壁部には、ヒーター26が設けられており、成膜処理の際にチャンバー1の内壁の温度を制御可能となっている。
ガス供給機構30は、成膜原料であるニッケルアミジネート(Ni−AMD)、例えばNi(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)を溶媒に溶かした状態で貯留する成膜原料タンク31を有している。成膜原料タンク31の周囲にはヒーター31aが設けられており、タンク31内の成膜原料を適宜の温度に加熱することができるようになっている。なお、ニッケルアミジネートとして常温で液体のものを用いるときは溶媒に溶かすことなくそのまま貯留することができる。
成膜原料タンク31には、上方からバブリングガスであるArガスを供給するためのバブリング配管32が成膜原料に浸漬されるようにして挿入されている。バブリング配管32にはArガス供給源33が接続されており、また、流量制御器としてのマスフローコントローラ34およびその前後のバルブ35が介装されている。また、成膜原料タンク31内には原料ガス送出配管36が上方から挿入されており、この原料ガス送出配管36の他端はシャワーヘッド10の第1の導入路11に接続されている。原料ガス送出配管36にはバルブ37が介装されている。また、原料ガス送出配管36には成膜原料ガスの凝縮防止のためのヒーター38が設けられている。そして、バブリングガスであるArガスが成膜原料に供給されることにより成膜原料タンク31内で成膜原料がバブリングにより気化され、生成された成膜原料ガスが、原料ガス送出配管36および第1の導入路11を介してシャワーヘッド10内に供給される。
なお、バブリング配管32と原料ガス送出配管36との間は、バイパス配管48により接続されており、この配管48にはバルブ49が介装されている。バブリング配管32および原料ガス送出配管36における配管48接続部分の下流側にはそれぞれバルブ35a,37aが介装されている。そして、バルブ35a,37aを閉じてバルブ49を開くことにより、Arガス供給源33からのArガスを、バブリング配管32、バイパス配管48、原料ガス送出配管36を経て、パージガス等としてチャンバー1内に供給することが可能となっている。
シャワーヘッド10の第2の導入路12には、配管40が接続されており、配管40にはバルブ41が設けられている。この配管40は分岐配管40a,40bに分岐しており、分岐配管40aにはNH3ガス供給源42が接続され、分岐配管40bにはH2ガス供給源43が接続されている。また、分岐配管40aには流量制御器としてのマスフローコントローラ44およびその前後のバルブ45が介装されており、分岐配管40bには流量制御器としてのマスフローコントローラ46およびその前後のバルブ47が介装されている。なお、NH3の代わりに、ヒドラジンや、NH3誘導体、ヒドラジン誘導体を用いることができる。
また必要に応じて電極7に高周波電力を印加してプラズマCVDを実施する場合には、図示されていないが、配管40にはさらに分岐配管が増設され、この分岐配管にマスフローコントローラおよびその前後のバルブを介設して、プラズマ着火用のArガス供給源を設けることが好ましい。
この成膜装置は、各構成部、具体的にはバルブ、電源、ヒーター、ポンプ等を制御する制御部50を有している。この制御部50は、マイクロプロセッサ(コンピュータ)を備えたプロセスコントローラ51と、ユーザーインターフェース52と、記憶部53とを有している。プロセスコントローラ51には成膜装置100の各構成部が電気的に接続されて制御される構成となっている。ユーザーインターフェース52は、プロセスコントローラ51に接続されており、オペレータが成膜装置の各構成部を管理するためにコマンドの入力操作などを行うキーボードや、成膜装置の各構成部の稼働状況を可視化して表示するディスプレイ等からなっている。記憶部53もプロセスコントローラ51に接続されており、この記憶部53には、成膜装置100で実行される各種処理をプロセスコントローラ51の制御にて実現するための制御プログラムや、処理条件に応じて成膜装置100の各構成部に所定の処理を実行させるための制御プログラムすなわち処理レシピや、各種データベース等が格納されている。処理レシピは記憶部53の中の記憶媒体(図示せず)に記憶されている。記憶媒体は、ハードディスク等の固定的に設けられているものであってもよいし、CDROM、DVD、フラッシュメモリ等の可搬性のものであってもよい。また、他の装置から、例えば専用回線を介してレシピを適宜伝送させるようにしてもよい。
そして、必要に応じて、ユーザーインターフェース52からの指示等にて所定の処理レシピを記憶部53から呼び出してプロセスコントローラ51に実行させることで、プロセスコントローラ51の制御下で、成膜装置100での所望の処理が行われる。
次に、成膜装置100により実施される本発明の一実施形態に係る金属膜の成膜方法について説明する。図2はこの際の成膜シーケンスを示す図である。
まず、ゲートバルブ25を開け、図示せぬ搬送装置によりウエハWを、搬入出口24を介してチャンバー1内に搬入し、ヒーター5により予め成膜温度に加熱されているサセプタ2上に載置する(ステップ1)。次いで、成膜に先立ってウエハWの1段目のプリヒートを行う(ステップ2)。プリヒートは成膜前にウエハWをサセプタ2上で成膜温度になるまで加熱するための処理である。このとき、チャンバー1内を排気装置23により排気してチャンバー1内を所定の圧力にしつつ、成膜原料タンク31内に貯留された成膜原料としてのニッケルアミジネート(Ni−AMD)、例えばNi(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)をArガスでバブリングして気化させ、原料ガス送出配管36、第1の導入路11、シャワーヘッド10を介してチャンバー1内に成膜の際の量よりも少ない所定量で供給する。所定時間経過後、Ni−AMDガスの供給量を成膜の際の量まで増加させ、2段階目のプリヒートを行う(ステップ3)。このように、ステップ2、3のプリヒート1、2の際に、反応ガス(還元ガス)を供給せずに、成膜原料ガスであるNi−AMDガスを供給してウエハW表面にNi−AMDガスを吸着させる(Ni−AMD soak)。
所定時間経過後、Ni−AMDガスに加えて、反応ガス(還元ガス)であるNH3ガスおよびH2ガスを分岐配管40a,40b、反応ガス供給配管40、第2の導入路12、シャワーヘッド10を介してチャンバー1内に供給し、サセプタ2上のウエハWの表面でNi−AMDガスと反応ガス(還元ガス)とを反応させて熱CVDによるニッケル膜の成膜処理を行う(ステップ4)。成膜処理の際の温度は、160〜230℃であることが好ましい。また、成膜の際に、必要に応じて、高周波電源29からサセプタ2内の電極27に高周波電力を印加してプラズマCVDによりニッケル膜を成膜してもよい。このとき、反応ガス(還元ガス)として供給したNH3の代わりに、ヒドラジン、NH3誘導体、ヒドラジン誘導体を用いることができる。また、H2ガスは必須ではないが、反応ガス(還元ガス)としてH2ガスを供給することにより、膜中の不純物を除去することができる。
所定時間経過後、Ni−AMDガスの供給を停止して後処理を行い(ステップ5)、その後、NH3ガスおよびH2ガスの供給を停止し、チャンバー1内を真空引きすることで、チャンバー1内のパージを行う(ステップ6)。パージの際に必要に応じてArガス供給源33からのArガスをチャンバー1に供給してもよい。パージが終了した後、ゲートバルブを開けて成膜後のウエハを搬入出口24を介して搬出する。
上記ステップ4の主成膜において、従来は、プリヒート後に、成膜原料ガスであるNi−AMDガスと反応ガス(還元ガス)とを同時にチャンバー内に供給して成膜していたが、これらを同時に供給した場合には、原料の吸着性が悪くインキュベーションタイムが長い。一方、先に反応ガス(還元ガス)であるNH3ガスを供給して吸着させ(NH3 soak)、その後に成膜原料ガスであるNi−AMDガスを供給すると、ある温度域ではNH3が基板に速やかに吸着して初期成膜が起こりやすくなり、インキュベーションタイムを短くすることができるが、ウエハ温度によっては吸着し難くなってインキュベーションタイムを短くする効果が小さくなってしまう。
これに対して、本実施形態のように先に成膜原料ガスであるNi−AMDガスを供給してNi−AMDガスを吸着させた場合(Ni−AMD soak)には、Ni−AMDガスを基板であるウエハW上に物理吸着させることができ、その上に速やかにニッケル膜が成膜されていくため、条件によらずインキュベーションタイムを短くすることができる。このため、ニッケル膜の膜厚のばらつきを抑えることができる他、より成膜温度が低い領域での成膜が可能となる。
このことを図3を参照して説明する。図3は、基板として表面を希フッ酸洗浄したSiウエハを用い、図2に示すレシピでNi−AMD soakを行った後にニッケル膜を成膜した場合と、プリヒートの際にNH3ガスを供給してNH3 soakを行った後にニッケル膜を成膜した場合の、成膜時間とニッケル膜厚との関係を示す図である。なお、これらを行った際の条件は、以下の通りである。
Ni−AMD soak
プリヒート1
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:100mg/min
Arガス流量:400mL/min(sccm)
時間:90sec
プリヒート2
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
時間:30sec
NH3 soak
プリヒート1
圧力:1333Pa(10Torr)
NH3ガス流量:300mL/min(sccm)
時間:90sec
プリヒート2
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:300mL/min(sccm)
時間:30sec
Ni−AMD soak
プリヒート1
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:100mg/min
Arガス流量:400mL/min(sccm)
時間:90sec
プリヒート2
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
時間:30sec
NH3 soak
プリヒート1
圧力:1333Pa(10Torr)
NH3ガス流量:300mL/min(sccm)
時間:90sec
プリヒート2
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:300mL/min(sccm)
時間:30sec
成膜の際の条件は以下の条件で統一した。
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:200mL/min(sccm)
H2ガス流量:75mL/min(sccm)
温度:220℃
圧力:665Pa(5Torr)
Ni−AMD供給量:200mg/min
Arガス流量:100mL/min(sccm)
NH3ガス流量:200mL/min(sccm)
H2ガス流量:75mL/min(sccm)
温度:220℃
その結果、図3に示すように、NH3 soakの場合には、成膜開始120sec後でもほとんど成膜されていないのに対し、Ni−AMD soakの場合には、成膜開始から30sec後に成膜が始まっており、ニッケル膜厚が短時間で上昇していることが確認された。このことから、Ni−AMD soakを行うことにより、初期成膜が早期に開始され、インキュベーションタイムを短くできることがわかる。
Ni−AMD soakを行った後に、成膜時間を30sec、60sec、120secにして成膜した場合の表面の走査型顕微鏡(SEM)写真を図4に示す。成膜時間30secでは核がまばらに存在する程度であるが、Ni−AMD soakの際に、Ni−AMDの供給量を増加させる、または圧力を上昇させることにより、より短時間で初期成膜を行うことができ、インキュベーションタイムをさらに短縮することができる。
Ni−AMD soakの時間は、15〜60secが好ましい。この時間が15sec未満ではNi−AMDガスの吸着効果が得難く、60secを超えても効果が飽和し、かえってスループットを低下させるだけである。なお、Ni−AMD soakは事実上、ウエハWのプリヒートが終了するときに終了する。
次に、ニッケルアミジネートの吸着について説明する。
成膜原料として用いるニッケルアミジネートは、Ni(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)を例にとると、以下の(1)式に示す構造を有している。
すなわち、核となるNiにアミジネート配位子が結合しており、Niは実質的にNi2+として存在している。Ni−AMD soakは、このような構造の分子の状態で、または分子が半分に分解した状態でウエハW上に物理吸着する。
成膜原料として用いるニッケルアミジネートは、Ni(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)を例にとると、以下の(1)式に示す構造を有している。
このようにニッケルアミジネートを分子の状態をほぼ保ったまま物理吸着させるためには、ウエハWの温度は低い方がよい。Ni(II)N、N′−ジ−ターシャリブチルアミジネート(Ni(II)(tBu−AMD)2)に代表されるニッケルアミジネートは、110℃程度から分解が開始し、140℃以上では吸着し難くなる。
このため、上述したようにニッケルアミジネートガスの供給をプリヒートによりウエハ温度が上昇する前に開始することが好ましい。このため、ウエハWのプリヒートを開始する際にニッケルアミジネートガスの供給を開始することが好ましい。具体的には、ウエハWをチャンバー1内のサセプタ2上に配置してから30sec以内にニッケルアミジネートガスの供給を開始することが好ましい。より好ましくは5sec以内である。一旦ニッケルアミジネートが吸着した後は、プリヒートによりウエハ温度が上昇しても問題はない。
Ni−AMD soakをウエハ温度上昇前と上昇後とで行った場合の成膜時間とニッケル膜厚の関係を図5に示す。なお、図5にはNH3 soakの場合の結果も示している。図5の「温度上昇前」は、プリヒート1を開始してから5sec後のウエハWの温度が実質的に上昇していない時点でニッケルアミジネートガスを供給した場合であり、「温度上昇後」はプリヒート1終了後のウエハWの温度が十分上昇した時点でニッケルアミジネートガスを供給した場合である。図5に示すように、ウエハ温度が上昇した後にニッケルアミジネートを供給した場合には、NH3 soakと同程度の初期成膜レートであり、インキュベーションタイムが長いが、ウエハ温度が上昇する前にニッケルアミジネートを供給した場合には初期成膜レートが大きく、インキュベーションタイムが短いことがわかる。
次に、各ステップの好ましい条件について示す。
プリヒート1(ステップ2)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD流量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
時間:5〜60sec
プリヒート2(ステップ3)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD流量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
時間:0〜15sec
成膜処理(ステップ4)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD供給量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
NH3ガス流量:50〜500mL/min(sccm)
H2ガス流量:10〜500mL/min(sccm)
プリヒート1(ステップ2)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD流量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
時間:5〜60sec
プリヒート2(ステップ3)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD流量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
時間:0〜15sec
成膜処理(ステップ4)
圧力:665〜1333Pa(5〜10Torr)
Ni−AMD供給量:200〜1000mg/min
Arガス流量:100〜500mL/min(sccm)
NH3ガス流量:50〜500mL/min(sccm)
H2ガス流量:10〜500mL/min(sccm)
なお、本発明は、上記実施の形態に限定されることなく種々変形可能である。例えば、上記実施の形態においては、成膜原料を構成するニッケルアミジネートとして、Ni(II)(tBu−AMD)2を例示したが、これに限らず他のニッケルアミジネートであってもよい。
また本発明は他の金属、例えばTi(チタン)、Co(コバルト)、Cu(銅)、Ru(ルテニウム)、Ta(タンタル)等の金属アミジネート系化合物を用いて金属膜を形成する場合においても適用可能である。特に、コバルトアミジネートはニッケルアミジネートと同様の構造を有しており、コバルトアミジネートを用いてCo膜を成膜する場合には、上記ニッケルアミジネートを用いてニッケル膜を成膜する場合とほぼ同等の効果が得られると考えられる。
また、成膜装置の構造も上記実施形態のものに限らず、成膜原料の供給手法についても上記実施形態のようなバブリングに限定する必要はなく、種々の方法を適用することができる。
さらにまた、被処理基板として半導体ウエハを用いた場合を説明したが、これに限らず、フラットパネルディスプレイ(FPD)基板等の他の基板であってもよい。
1;チャンバー
2;サセプタ
5;ヒーター
10;シャワーヘッド
30;ガス供給機構
31;成膜原料タンク
42;NH3ガス供給源
43;H2ガス供給源
50;制御部
51;プロセスコントローラ
53;記憶部
W;半導体ウエハ
2;サセプタ
5;ヒーター
10;シャワーヘッド
30;ガス供給機構
31;成膜原料タンク
42;NH3ガス供給源
43;H2ガス供給源
50;制御部
51;プロセスコントローラ
53;記憶部
W;半導体ウエハ
Claims (7)
- 処理容器内に被処理基板を配置し、成膜原料としての金属アミジネート系化合物ガスと、反応ガスとを前記処理容器内に供給し、これらを加熱された基板上で反応させて、被処理基板上に金属膜を成膜する成膜方法であって、
反応ガスの供給に先立って、金属アミジネート系化合物ガスを前記処理容器内に供給して被処理基板上に吸着させ、その後金属アミジネート系化合物ガスに加えて反応ガスを前記処理容器内に供給して被処理基板上に金属膜を成膜することを特徴とする金属膜の成膜方法。 - 前記成膜は、被処理基板をサセプタ上に載置した状態で実施され、前記成膜に先立って前記サセプタ上で被処理基板にプリヒートを行い、このプリヒートを開始する際に前記処理容器内への前記金属アミジネート系化合物ガスの供給を開始することを特徴とする請求項1に記載の金属膜の成膜方法。
- 被処理基板を前記サセプタ上に配置してから30sec以内に金属アミジネート系化合物ガスの供給を開始することを特徴とする請求項2に記載の金属膜の成膜方法。
- 前記金属アミジネート系化合物ガスを供給してから15〜60sec後に前記反応ガスを供給することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の金属膜の成膜方法。
- 前記成膜原料となる金属アミジネート系化合物は、ニッケルアミジネートであり、前記金属膜はニッケル膜であることを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか1項に記載の金属膜の成膜方法。
- 被処理基板の加熱温度は160〜230℃であることを特徴とする請求項5に記載の金属膜の成膜方法。
- コンピュータ上で動作し、成膜装置を制御するためのプログラムが記憶された記憶媒体であって、前記プログラムは、実行時に、請求項1から請求項6のいずれかの金属膜の成膜方法が行われるように、コンピュータに前記成膜装置を制御させることを特徴とする記憶媒体。
Priority Applications (1)
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|---|---|---|---|
| JP2012080001A JP2013209701A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 金属膜の成膜方法 |
Applications Claiming Priority (1)
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| JP2012080001A JP2013209701A (ja) | 2012-03-30 | 2012-03-30 | 金属膜の成膜方法 |
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| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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| KR20180034265A (ko) | 2016-09-27 | 2018-04-04 | 도쿄엘렉트론가부시키가이샤 | 니켈 배선의 제조 방법 |
-
2012
- 2012-03-30 JP JP2012080001A patent/JP2013209701A/ja active Pending
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