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JP2013249900A - 油圧駆動回路 - Google Patents

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JP2013249900A
JP2013249900A JP2012125274A JP2012125274A JP2013249900A JP 2013249900 A JP2013249900 A JP 2013249900A JP 2012125274 A JP2012125274 A JP 2012125274A JP 2012125274 A JP2012125274 A JP 2012125274A JP 2013249900 A JP2013249900 A JP 2013249900A
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Tomoyuki Iwata
智之 岩田
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Hitachi Construction Machinery Co Ltd
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Abstract

【課題】アクチュエータへの供給側と排出側の流量を個別制御する油圧駆動回路において、作業中に負荷方向が変わる際にも、無駄な圧力損失を発生させずに、かつ操作量に応じたアクチュエータ速度を実現する。
【解決手段】操作レバー10は操作量に応じた操作信号を演算装置11に出力する。演算装置11は、操作量に応じたアームシリンダの目標速度vを決定し、この目標速度vとアームシリンダのボトム側油室断面積Abやロッド側油室断面積Arとからボトム側油室、ロッド側油室への目標流量Qb,Qrを演算する。次に、この目標流量Qb,Qr、圧力センサ7からの圧力Pp、圧力センサ8,9からの圧力Pb,Pr、作動油の流量係数Cおよび作動油粘性係数ρに基づき、方向制御弁3の目標開口面積Aと方向制御弁4の目標開口面積Aを演算する。そしてこの目標開口面積A,Aとなるよう方向制御弁3,4を独立して駆動する。
【選択図】図3

Description

本発明は、油圧ショベル等の作業機械の油圧駆動回路に関する。
油圧ポンプから油圧アクチュエータに供給される圧油を制御する油圧駆動回路において、油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御するメータインスプール弁と、油圧アクチュエータの供給側の圧力を制御するメータアウトスプール弁と、このメータアウトスプール弁によって制御された油圧アクチュエータの供給側の圧力に圧力ゲインβを乗ずる乗算器と指令流量Qcから乗算器の演算値を減算する減算器とこの減算器の演算値に応じてメータインスプール弁を作動させ、開口面積を制御する電磁アクチュエータとを有する開度制御手段とを備えたものがある(特許文献1参照)。
特開平6−193605号公報
一般的に、油圧アクチュエータの駆動回路では、油圧ポンプによって吐出された圧油は方向制御弁を介して油圧アクチュエータに導かれると同時に、油圧アクチュエータから排出された圧油が方向制御弁を介して油圧タンクへ導かれる回路構成となっている。
このような油圧駆動回路では、通常、方向制御弁は、圧油を導く方向を切り替えると同時に開口面積を調節することによって油圧アクチュエータへ導かれる圧油の流量を制御する。
しかし、油圧アクチュエータの供給側と排出側の開口面積を一つの方向制御弁で制御しているため、その両経路の開口面積の組み合わせは設計時に一意に設定されることになる。
この方向制御弁の開口面積の一般的な決め方は以下のようである。油圧アクチュエータに動作方向に順ずる方向の負荷が掛かる場合には、動作の逸走を防ぐために、油圧アクチュエータの排出側の開口面積を絞るように設定する。また、油圧アクチュエータに動作方向に逆らう方向の負荷が発生する場合には、供給側の開口面積を絞るように設定する。これにより、排出側の経路に無駄な圧力を立てることなくアクチュエータ速度を制御する。
しかし、作業機械の油圧アクチュエータにおいては、その作業状態によって、作業中に負荷方向が変化するものが多々ある。
例えば油圧ショベルなどの作業機械のアームシリンダは、その掘削動作において、アーム軌跡が下死点に達するまで、もしくはバケット爪先が地面に達して掘削が始まるまでは、アームの自重により動作に順方向の負荷が発生する。アーム軌跡の下死点以降もしくは掘削が始まってからは、アームの自重および掘削抵抗により動作に逆方向の負荷が発生する。
このような負荷方向が変化する油圧アクチュエータの速度を制御する場合、通常は安全面を考慮して、動作の逸走を防ぐべく排出側の開口面積を絞るように設定する。
しかしながら、これら油圧アクチュエータの供給側と排出側の開口面積を一つの方向制御弁で制御する回路では、アクチュエータ負荷が動作に対して逆方向になって以降、メータアウト開口部で発生する圧力損失が一切無駄となり、省エネ性の面で問題がある。
また、油圧アクチュエータの供給側の開口面積と排出側の開口面積を個別に制御する特許文献1のような油圧駆動装置では、メータインスプール弁の開口面積をメータアウトスプール弁で制御した圧力に応じて制御するために、アクチュエータ動作に順方向の負荷が掛かっている場合は、操作レバーの操作量が油圧アクチュエータの速度に対応せず、操作レバーの操作量が油圧アクチュエータの力に対応することになってしまう。
このため、油圧アクチュエータの供給側と排出側の開口面積を一つの方向制御弁で制御する油圧駆動回路の場合と同様に油圧アクチュエータの力制御となる場面が生じ、オペレータの操作量に応じた油圧アクチュエータ速度が得られないとの問題がある。
このように、速度制御性が重視される油圧アクチュエータの操作において、オペレータの操作感覚に合わない操作性となり、操作性が悪化する恐れがある。
本発明は、油圧アクチュエータへの供給側と油圧アクチュエータの排出側の圧油の流量を個別に制御する油圧駆動回路において、作業中に負荷方向が変わる際にも、無駄な圧力損失を発生させずに、かつオペレータの操作量に応じた油圧アクチュエータの速度を実現することができる油圧駆動回路を提供する。
上記目的を達成するために、第1の発明は、油圧ポンプと、この油圧ポンプにより吐出された圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する第1流量制御部と、前記油圧アクチュエータからタンクへ排出される圧油の流量を制御する第2流量制御部と、前記油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を前記油圧アクチュエータに供給する圧油の流量より大きくなるように、前記第1流量制御部および前記第2流量制御部を制御する制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
また、第2の発明は、第1の発明において、前記制御手段は、前記第1および第2流量制御部の前後差圧をそれぞれ検出する差圧検出手段および操作レバーの操作量から前記油圧アクチュエータへ供給・排出する目標流量を演算する目標流量演算手段から得られる信号を取り込み、前記第1流量制御部の前後差圧と前記目標流量に基づいて前記第1流量制御部の開口面積を制御し、前記第2流量制御部の前後差圧と前記目標流量に基づいて前記第2流量制御部の開口面積を制御する指令を前記第1流量制御部および前記第2流量制御部にそれぞれ出力することを特徴とする。
更に、第3の発明は、第2の発明において、前記制御手段は、操作レバーの操作量信号から前記油圧アクチュエータの目標速度を演算する目標速度演算部と、前記目標速度演算部で演算した前記目標速度で前記油圧アクチュエータを駆動させるための前記油圧アクチュエータへの圧油の目標流量を演算する目標流量演算部と、前記目標流量演算部で演算した圧油の前記目標流量と、前記差圧検出手段で検出した前記第1および前記第2流量制御部の前後差圧とに基づいて、前記第1および前記第2流量制御部の目標開口面積を演算する目標開口面積演算部と、前記目標開口面積演算部で演算した前記目標開口面積となるように前記第1および前記第2流量制御部を駆動する指令信号を演算する指令演算部とを備えた
ことを特徴とする。
また、第4の発明は、第2または第3の発明において、前記第1流量制御部は、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータの一方の油室との間に配置し、前記第2流量制御部は、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータの他方の油室との間に配置し、前記制御手段は、前記差圧検出手段および前記目標流量検出手段から得られる信号を取り込み、前記第1流量制御部および前記第2流量制御部の開口面積を調整して前記油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を前記油圧アクチュエータに供給する圧油の流量より大きくなるように制御することを特徴とする。
また、第5の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記第1流量制御部と前記油圧アクチュエータとの間および前記第2流量制御部と前記油圧アクチュエータとの間に、メイクアップ用のチェック弁を更に備えたことを特徴とする。
また、第6の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記油圧アクチュエータは、作業機械のアームを駆動するアームシリンダであることを特徴とする。
本発明によれば、作業機械の作業中に負荷方向が変わる際にも、無駄な圧力損失を発生させずに、オペレータの操作量に応じた油圧アクチュエータの速度を実現することができるので、速度制御性が重視される油圧アクチュエータの操作性を改善することができる。その結果、作業機械の生産性及びオペレータの精神的疲労を軽減することができる。
本発明の油圧駆動回路を備えた油圧ショベルの側面図である。 本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態の概略を示す構成図である。 本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態における方向制御弁の制御ロジックを示すブロック図である。 本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態における油圧ポンプの傾転角度の制御ロジックを示すブロック図である。 本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態を備える油圧ショベルの掘削作業の動作を示す説明図である。 本発明の油圧駆動回路の第2実施形態の概略を示す構成図である。 本発明の油圧駆動回路の他の形態の概略を示す図である。
以下に本発明の油圧駆動回路の実施形態を、図面を用いて説明する。
<第1の実施形態>
本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態を、図1乃至図5を用いて説明する。図1は本発明の油圧駆動回路を備えた油圧ショベルの側面図、図2は本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態の概略を示す構成図、図3は本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態における方向制御弁の制御ロジックを示すブロック図、図4は本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態における油圧ポンプの傾転角度の制御ロジックを示すブロック図、図5は本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態を備える油圧ショベルの掘削作業の動作を示す説明図である。
なお、図1乃至図5においては、油圧駆動回路を備える作業機械として油圧ショベル、油圧アクチュエータとして油圧ショベルのアームシリンダに適用した場合を例に挙げて説明する。
図1において、油圧ショベルは走行体100と旋回体101とフロント作業機102を備えている。
走行体100は左右のクローラ式走行装置103a,103bを有し、左右の走行モータ104a,104bにより駆動される。旋回体101は走行体100上に旋回可能に搭載され、旋回モータ(不図示)により旋回駆動される。フロント作業機102は旋回体101の前部に俯仰可能に取り付けられている。旋回体101にはエンジンルーム106、キャビン(運転室)107が備えられ、エンジンルーム106に後述するエンジンや油圧ポンプ1、サブポンプ等の油圧機器が配置され、キャビン107内には操作レバー10等が配置されている。
フロント作業機102はブーム111、アーム112、バケット113を有する多関節構造であり、ブーム111はブームシリンダ114の伸縮により上下方向に回動し、アーム112はアームシリンダ2の伸縮により上下、前後方向に回動し、バケット113はバケットシリンダ116の伸縮により上下、前後方向に回動する。
次に、本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態を図2を用いて説明する。
図2は本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態のうち、油圧ショベルのアーム112に備えられているアームシリンダ2を駆動する油圧駆動回路の概略を示す構成図である。なお、先の図と同じ部分には同じ符号を付して説明は省略する(後の図も同様とする)。
図2において、油圧駆動回路は、図1に示すような油圧ショベルに備えられており、圧油を吐出する油圧ポンプ1と、この圧油を受けて駆動されるアームシリンダ2(油圧アクチュエータ)とを有する。
また、この油圧ポンプ1とアームシリンダ2のボトム側油室2a及びピストンロッド側油室2bと連結する管路X1,X2には、アームシリンダ2に対して油圧ポンプ1からの圧油を導く方向を切り替える方向制御弁3,4がそれぞれ配置されている。
これらの方向制御弁3,4は、この例では2ポート3位置形であり、アームシリンダ2に対して供給・排出する圧油の供給・排出方向の切り替えを行うと同時に、絞りとしての機能を持ち、弁の開口面積を任意に調節することで圧油の流量を制御することができるように構成されている。更に、方向制御弁3,4とアームシリンダ2の間の管路X1,X2には、メイクアップ用のチェック弁5を介してタンク6と繋がる管路X3,X4がそれぞれ設けられている。
方向制御弁3とアームシリンダ2の間の管路X1には、圧力センサ8(第1圧力計)が設けられている。方向制御弁4とアームシリンダ2の間の管路X2には、圧力センサ9(第2圧力計)が設けられている。これらの圧力センサ8,9は、アームシリンダ2と方向制御弁3,4の間の圧油の圧力をそれぞれ検出し、後述する演算装置11(制御手段)に出力する。
また、油圧ポンプ1と方向制御弁3,4の間の管路X5には、圧力センサ7(第3圧力計)が設けられている。この圧力センサ7は、油圧ポンプ1と方向制御弁3,4の間の圧油の圧力を検出し、後述する演算装置11に出力する。第1圧力計と第2圧力計と第3圧力計は、第1および第2流量制御部の前後差圧を検出する差圧検出手段として構成される。
油圧ショベルのキャビン107内には、アームシリンダ2の動作方向を操作するための操作レバー10が設けられている。この操作レバー10は、オペレータの操作量を検出する操作量検出器10aを備え、この操作量検出器10aで検出した操作信号を演算装置11に出力する。
演算装置11は、操作レバー10の操作量検出器10a、各圧力センサ7,8,9で検出した検出値に従って、方向制御弁3,4の開口面積および油圧ポンプ1の傾転角度の指令値を演算し、この演算結果に基づいて油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を油圧アクチュエータに供給する圧油の流量より大きくなるように、方向制御弁3,4を制御する。
更に、方向制御弁3,4には、その操作部にパイロット圧油を供給するパイロット電磁弁12,13,14,15がそれぞれ設けられている。油圧ポンプ1の斜板調整器1Aには、斜板の傾斜角度を調整する圧油を供給するパイロット電磁弁16が設けられている。
次に、前述した演算装置11の詳細な構成を図3,図4を用いて説明する。
図3,図4において、図1,2に示す符号は同一部分であるので、その詳細な説明は省略する。
演算装置11は、操作レバー10の操作量検出器10aからアームクラウド操作信号を取込み、予め記憶部に記憶された『レバー操作量/シリンダ速度』特性マップに従って、アームシリンダ2の目標速度vを決定する目標速度演算部11aと、この目標速度演算部11aで決定した目標速度vとアームシリンダ2のボトム側油室2aの断面積Abおよびロッド側油室2bの断面積Arとの積を取って、ボトム側油室2aへの圧油の目標流量Qbおよびロッド側油室2bへの圧油の目標流量Qrをそれぞれ演算する目標流量演算部11bと、この目標流量演算部11bで演算した目標流量Qb,Qrから方向制御弁3の目標開口面積Aと方向制御弁4の目標開口面積Aを演算する目標開口面積演算部11cと、演算した目標開口面積A,Aに従って方向制御弁3,4を駆動するように、パイロット電磁弁12,13,14,15に対して、それぞれ予め記憶部に記憶された『目標面積/電磁弁指令値』特性マップ11d〜11dに従って電流値信号を出力する電磁弁指令電流値演算部11dとを備えている。この目標流量演算部11bと前述の目標速度演算部11aは、目標流量演算手段として構成される。
このうち、目標開口面積演算部11cは、より詳細には、目標流量演算部11bで演算した目標流量の符号が+の場合、演算した目標流量Qb,Qr、圧力センサ7から入力された方向制御弁3,4前の圧力Pp、圧力センサ8,9から入力された方向制御弁3,4後の圧力Pb,Pr、使用している作動油の流量係数Cおよび粘性係数ρに基づいて、式(1),(2)に従って方向制御弁3の目標開口面積Aと方向制御弁4の目標開口面積Aをそれぞれ演算する。なお、Pp−Pb,Pp−Prは、それぞれ方向制御弁3,4の前後差圧ΔPである。

=Qb/C(ρ/2(Pp−Pb))1/2 ・・・(1)
=Qr/C(ρ/2(Pp−Pr))1/2 ・・・(2)

目標流量の符号が−の場合、方向制御弁3,4前の圧力をPb,Pr、方向制御弁3,4後の圧力を0(タンク圧)とし、更に目標流量に係数Kを加算した式(3),(4)に従って方向制御弁3,4の目標開口面積A,Aをそれぞれ演算する。

=(Qb+K)/C(ρ/2Pb)1/2 ・・・(3)
=(Qr+K)/C(ρ/2Pr)1/2 ・・・(4)

なお、目標速度vはアームシリンダ2の駆動方向によって+−の符号を持つものであり、アームクラウド方向を+としている。
また、演算装置11は、アームシリンダ2等の各油圧アクチュエータへの供給側の圧力を選出する(無操作時は0圧力となる)条件演算器11eと、この条件演算器11eで選出した各アクチュエータの供給側の圧力から複数のアクチュエータが同時操作された際の供給側最大圧力を選出する最大値演算器11fと、この最大値演算器11fで選出した供給側最大圧力Pmaxに、ある係数Lを加算したものをポンプ吐出目標圧力P0として演算する条件演算器11gと、この条件演算器11gで演算した吐出目標圧力P0と圧力センサ7により検出したポンプ吐出圧(方向制御弁3,4前の圧力)Ppとの差分を演算する演算器11hと、この演算器11hで演算した差分を埋めるように油圧ポンプ1の斜板の傾転を駆動するよう斜板調整器1Aへ圧油を供給する電磁弁16への出力電流値を出力する出力機11iとを備えている。
次に、上述した本発明の油圧駆動回路の第1の実施形態の動作を、図3乃至図5を用いて説明する。
図2に示すような油圧駆動回路を備えた油圧ショベルにおいて、オペレータが操作レバー10に対してアームクラウド操作を行ったとする。このアームクラウド操作を受けた操作レバー10は、図3に示すように、操作量に応じたアームクラウド操作信号を演算装置11に出力する。
このアームクラウド操作信号を受けた演算装置11は、図3に示すように、目標速度演算部11aにおいて、アームシリンダ2の目標速度vを決定する。
その後、目標流量演算部11bにおいて、先に決定した目標速度vからアームシリンダ2のボトム側油室2aへの圧油の目標流量Qb(=Ab・v)とロッド側油室2bへの圧油の目標流量Qr=(−Ar・v)を演算する(ここでロッド側油室2bの面積には−符号が付き、ロッド側油室2bへの目標流量Qrが−となる)。
次に、目標開口面積演算部11cにおいて、ボトム側油室2aへ圧油を供給するための方向制御弁3の目標開口面積Aを式(1)、ロッド側油室2bから圧油を排出するための方向制御弁4の目標開口面積Aを式(4)に基づいてそれぞれ演算する。
次に、電磁弁指令電流値演算部11dにおいて、目標開口面積Aが+符号になる方向制御弁3に対しては一番上の特性マップ11dに基づいて、目標開口面積Aが−符号になる方向制御弁4に対しては一番下の特性マップ11dに基づいてパイロット電磁弁13,15に対する電流値信号を演算し、出力する。
この電流値信号を受けたパイロット電磁弁13,15は、目標流量通りに圧油が流れるようスプールを駆動するために方向制御弁3,4の操作部に対してパイロット圧をそれぞれ供給する。
よって、方向制御弁3はアームシリンダ2に供給する圧油の流量を制御する第1流量制御部として機能し、方向制御弁4はアームシリンダ2から排出される圧油の流量を制御する第2流量制御部として機能する。
より具体的には、アーム112がそのクラウド動作において、アーム軌跡が下死点に達するまで(図5(A)のAの範囲)、もしくはバケット113の爪先が地面に達して掘削が始まるまで(図5(B)のAの範囲)は、アーム112の自重により動作に順方向の負荷が発生するため、アームシリンダ2の排出側の流量に従ってアームシリンダ2の速度が決定される。
このとき、供給側である方向制御弁3および排出側である方向制御弁4での開口面積制御が正確に行われている場合や、制御のバラツキが生じて方向制御弁4の開口面積が目標開口面積Aより大きくなって目標流量Qrよりも排出流量が大きくなった場合を考える。これらの場合、アームシリンダ2は排出側の流量に応じた速度、すなわち操作レバー10の操作量に略応じた速度で動作し、また供給側の管路X1の圧力は負圧になろうとするもののチェック弁5を介して油圧タンク6から足りない流量が吸い込まれるため、管路X1が負圧になることは抑制される。また、制御のバラツキが生じて方向制御弁3の開口面積が目標開口面積Aより大きくなって目標流量Qbよりも供給流量が大きくなった場合も、もともと排出側の目標開口面積Aが係数K分だけ多いために、アームシリンダ2は排出側の流量に応じた速度(操作レバー10の操作量に応じた速度)で動作し、かつ係数Kに応じた流量範囲内で同様に供給側の管路X1においてタンク6から足りない流量を補うように油をタンク6から吸い込む。このため、供給側に発生する圧力損失を係数Kぶんだけ無駄にすることなく利用することができる。
また、アーム軌跡の下死点以降(図5(A)のBの範囲)、もしくは掘削が始まって以降(図5(B)のBの範囲)は、アーム112の自重および掘削抵抗によって動作に逆方向の負荷が発生する。この場合、アームシリンダ2の供給側の流量に従ってアームシリンダ2の速度が決定される。
このとき、供給側および排出側の開口面積制御が正確に行われている場合や、制御のバラツキにより排出流量が目標流量よりも大きくなった場合は、方向制御弁4は目標通り開口しているものの、方向制御弁3側の開口面積との関係より排出圧力が不足するため、排出される圧油の流量が制限されるが、アームシリンダ2は供給側の流量に応じた速度、すなわち操作レバー10の操作量に応じた速度で動作する。また制御のバラツキにより供給流量が目標値よりも大きくなってしまった場合も、もともと排出側の目標開口面積Aが係数K分だけ多いために、アームシリンダ2は供給側の流量に応じた速度(操作レバー10の操作量に略応じた速度)で動作し、かつ係数Kぶんの流量範囲内で同様に排出流量が制限されるが、供給側に発生する圧力損失を係数Kぶんだけ無駄にすることなく利用することができる。
上述した本発明の第1の実施形態によれば、アームシリンダ2に動作方向に順ずる方向に負荷が掛かっている場合でも動作方向に逆らう方向に負荷が掛かっている場合でも、操作レバーの操作量をアームシリンダ2の速度に限りなく対応させることができる。このため、作業中に負荷方向が変わる際にもオペレータの操作レバー10の操作量に応じたアームシリンダ2の速度が得られ、操作性を改善することができる。同時に、アームシリンダ2の供給側に無駄な押し込み圧力が発生することを抑制することができ、無駄な圧力損失の発生を防ぐことができる。よって、速度制御性が重視される油圧アクチュエータの操作性を改善することができ、その結果、作業機械の生産性及びオペレータの精神的疲労を軽減することができる。
<第2の実施形態>
本発明の油圧駆動回路の第2の実施形態を図6を用いて説明する。図6は、本発明の油圧駆動回路の第2実施形態の概略を示す構成図である。
油圧駆動回路の第2の実施形態は、油圧ショベルに搭載され、アームシリンダ2を駆動する点は油圧駆動回路の第1の実施形態と略同じであり、同じ構成には同じ符号を付して説明は省略する。
図6に示すように、本発明の油圧駆動回路の第2の実施形態では、油圧ポンプ1からの圧油をアームシリンダ2のボトム側油室2a及びロッド側油室2bに切り替え供給するための管路X6,X7に、圧油の流量を制御する流量調整弁23,24がそれぞれ配置されている。
これら流量調整弁23,24は、弁の開口面積を後述する演算装置21からの制御指令に基づいて任意に調節することができ、これによりこれらの弁を流れる圧油の流量を制御することができるように構成されている。更に、流量調整弁23,24とアームシリンダ2の間の管路X6,X7には、メイクアップ用のチェック弁5を介してタンク6と繋がる管路X8,X9がそれぞれ設けられている。
また、油圧ポンプ1と流量調整弁23,24の間の管路X10およびタンク6と流量調整弁23,24の間の管路X11には、アームシリンダ2に対して供給・排出する圧油の供給・排出方向の切り替えを行う方向制御弁22が設けられている。
また、油圧ポンプ1と方向制御弁22の間の管路X10には、圧力センサ7が設けられている。また、流量調整弁23とアームシリンダ2の間の管路X6に圧力センサ8が設けられ、流量調整弁24とアームシリンダ2の間の管路X7に圧力センサ9が設けられている。これら圧力センサ7,8,9は、それぞれの管路X10,X6,X7における圧油の圧力を検出し、演算装置21に出力する。
演算装置21は、操作レバー10、各圧力センサ7,8,9で検出した検出値に従って、方向制御弁22の動作方向、流量調整弁23,24の開口面積および油圧ポンプ1の傾転角度の指令値を演算し、この演算結果に基づいてアームシリンダ2から排出される圧油の流量をアームシリンダ2に供給する圧油の流量より大きくなるように、流量調整弁23,24および方向制御弁22を制御する。
更に、流量調整弁23,24には、パイロット圧油を供給するパイロット電磁弁25,26がそれぞれ設けられている。また、方向制御弁22には、その操作部にパイロット圧油を供給するパイロット電磁弁27,28が設けられている。
このような油圧駆動回路の第2の実施形態における演算装置21は、第1の実施形態の油圧駆動回路の演算装置11と同様に、オペレータが操作レバー10に対してアームクラウド操作を行うと、予め記憶部に記憶された『レバー操作量/シリンダ速度』特性マップに従ってアームシリンダ2の目標速度vを決定する。その後、先に決定した目標速度vとアームシリンダ2のボトム側油室2aとロッド側油室2bの断面積Ab,−Arの積をとって目標流量Qb,Qrを演算し、この目標流量Qb,Qr、圧力センサ7から入力された流量調整弁23,24前の圧力Pp、圧力センサ8,9から入力された流量調整弁23,24後の圧力Pb,Pr、作動油の流量係数Cおよび粘性係数ρに基づいて、上述の式(1)−(4)に従って目標開口面積A23,A24を演算する(なお、流量調整弁23,24の前後差圧ΔPは、流量の符号が+の供給側ではPp−PrまたはPp−Pr、流量の符号が−の排出側ではPbまたはPrとなる)。そしてこの目標開口面積A23,A24に従って流量調整弁23,24を駆動するように、それぞれのパイロット電磁弁23,24に対して、それぞれ予め記憶部に記憶された『目標面積/電磁弁指令値』特性マップに従って電流値信号を出力する。
本発明の油圧駆動回路の第2の実施態様においても、前述した油圧駆動回路の第1の実施形態とほぼ同様な効果、すなわち、アームシリンダ2に動作方向に順ずる方向に負荷が掛かっている場合でも動作方向に逆らう方向に負荷が掛かっている場合でも、操作レバーの操作量をアームシリンダ2の速度に限りなく対応させることができ、作業中に負荷方向が変わる際にもオペレータの操作レバー10の操作量に応じたアームシリンダ2の速度が得られ、操作性を改善することができると同時に、アームシリンダ2の供給側に無駄な押し込み圧力が発生することを抑制することができ、無駄な圧力損失の発生を防ぐことができる。よって、速度制御性が重視される油圧アクチュエータの操作性を改善することができ、その結果、作業機械の生産性及びオペレータの精神的疲労を軽減するとの効果が得られる。
<その他>
なお、本発明は上記の実施形態に限られず、種々の変形、応用が可能なものである。
例えば、排出側の流量を供給側の流量より係数Kの分に応じた量だけ大きくなるよう制御しているが、供給側の流量を排出側の流量よりも係数Kの分に応じた量だけ少なくするよう制御することも可能である。
この場合、第1の実施形態と同様の構成を例にとると、演算装置は、目標開口面積A,Aを演算する際に目標流量値の符号が+の場合はA,A=(Q−K)/C(ρ/2ΔP)1/2、目標流量値の符号が−の場合はA,A=(Q)/C(ρ/2ΔP)1/2の式に従い、この目標開口面積A,Aに従ってそれぞれのパイロット電磁弁12,13,14,15に対して電流値信号を出力する。
この構成によっても、油圧アクチュエータの仕様から演算する入出流量比に従って、供給側に対して排出側の流量が大きくなるよう供給側開口面積と排出側開口面積を制御することができ、上述の実施形態と同様の効果が得られる。
また、目標流量Qb,Qrを演算する際にロッド側油室2bの面積に−符号を付しているが、アームシリンダ2のボトム側油室2aの面積に−符号を付しても同様の効果が得られる。
また、上述の式(3),(4)における係数Kは、制御のバラツキによって不可避的に生じる供給流量の増分がこの係数Kの範囲外とならないように適宜調整することが望ましい。これにより、不足分をタンクから補給したり、排出流量が制限されない、との事態が生じることを抑制し、動作における制御性が悪化することやアクチュエータに無駄な押し込み圧力が発生することも防止することができる。
また、アームクラウド操作時にシリンダが伸びてアームダンプ操作時にシリンダが縮むようにアームシリンダ2を取り付けた例を示したが、逆にアームクラウド操作時にシリンダが縮んでアームダンプ操作時にシリンダが伸びるようにシリンダを取り付けても、本発明は適用される。
また、油圧アクチュエータとしてアームシリンダ2に本発明の油圧駆動回路を適用した場合を説明したが、油圧ショベルの他の油圧アクチュエータ、例えばブームシリンダ114やバケットシリンダ116、左右の走行モータ104a,104b、旋回モータを対象とした油圧駆動回路にも本発明の油圧駆動回路は適用することができる。
更には、図7に示すように、油圧ポンプ1の先に、アームシリンダ2を駆動するための油圧駆動回路と同様の回路が平行に接続されていても本発明は適用することができる。例えば図7に示すように、ブームシリンダ114やバケットシリンダ116を駆動する油圧駆動回路や、左右の走行モータ104a,104bを駆動する油圧回路が同時に接続されている場合にも、本発明は適用可能である。
更に、図1に示すようなバックホウショベルのアームシリンダ2に適用したがローディングショベルのいずれかの油圧アクチュエータの油圧駆動回路にも本発明は適用可能である。
更に、作業機械として油圧ショベルを例にしたが、作業機械はこれに限定されず、例えば、本発明はクレーン車等のその他の作業機械にも適用可能である。
1…油圧ポンプ、
1A…斜板調整器、
2…アームシリンダ、
2a…ボトム側油室、
2b…ロッド側油室、
3,4…方向制御弁、
5…チェック弁、
6…油圧タンク、
7,8,9…圧力センサ、
10…操作レバー、
10a…操作量検出器、
11,21…演算装置、
11a…目標速度演算部、
11b…目標流量演算部、
11c…目標開口面積演算部、
11d…電磁弁指令電流値演算部、
11e…条件演算器、
11f…最大値演算器、
11g…条件演算器、
11h…演算器、
11i…出力機、
12,13,14,15,16,25,26,27,28…パイロット電磁弁、
22…方向制御弁、
23,24…流量調整弁、
100…走行体、
101…旋回体、
102…フロント作業機、
103a…走行装置、
104a…走行モータ、
106…エンジンルーム、
107…運転室(キャビン)、
111…ブーム、
112…アーム、
113…バケット、
114…ブームシリンダ、
116…バケットシリンダ、
X1,X2,X3,X4,X5,X6,X7,X8,X9,X10,X11…管路。

Claims (6)

  1. 油圧ポンプと、
    この油圧ポンプにより吐出された圧油によって駆動される油圧アクチュエータと、
    前記油圧ポンプから前記油圧アクチュエータに供給される圧油の流量を制御する第1流量制御部と、
    前記油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を制御する第2流量制御部と、
    前記油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を前記油圧アクチュエータに供給する圧油の流量より大きくなるように、前記第1流量制御部および前記第2流量制御部を制御する制御手段とを備えた
    ことを特徴とする油圧駆動回路。
  2. 請求項1記載の油圧駆動回路において、
    前記制御手段は、
    前記第1および第2流量制御部の前後差圧をそれぞれ検出する差圧検出手段および操作レバーの操作量から前記油圧アクチュエータへ供給・排出する目標流量を演算する目標流量演算手段から得られる信号を取り込み、前記第1流量制御部の前後差圧と前記目標流量に基づいて前記第1流量制御部の開口面積を制御し、前記第2流量制御部の前後差圧と前記目標流量に基づいて前記第2流量制御部の開口面積を制御する指令を前記第1流量制御部および前記第2流量制御部にそれぞれ出力する
    ことを特徴とする油圧駆動回路。
  3. 請求項2記載の油圧駆動回路において、
    前記制御手段は、
    操作レバーの操作量信号から前記油圧アクチュエータの目標速度を演算する目標速度演算部と、
    前記目標速度演算部で演算した前記目標速度で前記油圧アクチュエータを駆動させるための前記油圧アクチュエータへの圧油の目標流量を演算する目標流量演算部と、
    前記目標流量演算部で演算した圧油の前記目標流量と、前記差圧検出手段で検出した前記第1および前記第2流量制御部の前後差圧とに基づいて、前記第1および前記第2流量制御部の目標開口面積を演算する目標開口面積演算部と、
    前記目標開口面積演算部で演算した前記目標開口面積となるように前記第1および前記第2流量制御部を駆動する指令信号を演算する指令演算部とを備えた
    ことを特徴とする油圧駆動回路。
  4. 請求項2または3に記載の油圧駆動回路において、
    前記第1流量制御部は、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータの一方の油室との間に配置し、前記第2流量制御部は、前記油圧ポンプと前記油圧アクチュエータの他方の油室との間に配置し、
    前記制御手段は、前記差圧検出手段および前記目標流量検出手段から得られる信号を取り込み、前記第1流量制御部および前記第2流量制御部の開口面積を調整して前記油圧アクチュエータから排出される圧油の流量を前記油圧アクチュエータに供給する圧油の流量より大きくなるように制御する
    ことを特徴とする油圧駆動回路。
  5. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の油圧駆動回路において、
    前記第1流量制御部と前記油圧アクチュエータとの間および前記第2流量制御部と前記油圧アクチュエータとの間に、メイクアップ用のチェック弁を更に備えた
    ことを特徴とする油圧駆動回路。
  6. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の油圧駆動回路において、
    前記油圧アクチュエータは、作業機械のアームを駆動するアームシリンダであることを特徴とする油圧駆動回路。
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