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JP2013133060A - ハイブリッド車 - Google Patents

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JP2013133060A
JP2013133060A JP2011286317A JP2011286317A JP2013133060A JP 2013133060 A JP2013133060 A JP 2013133060A JP 2011286317 A JP2011286317 A JP 2011286317A JP 2011286317 A JP2011286317 A JP 2011286317A JP 2013133060 A JP2013133060 A JP 2013133060A
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Masanori Sugiura
雅宣 杉浦
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Toyota Motor Corp
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Abstract

【課題】停車時におけるインバータの温度上昇を抑制する技術を提供する。
【解決手段】ハイブリッド車100は、エンジン19、メインバッテリ5、モータ12、インバータ9、DC/DCコンバータ37、及びコントローラ4を備える。停車中、コントローラ4は、インバータ温度Tiが所定の温度閾値Tthより低いか否か判断し、低い場合にはDC/DCコンバータ37の出力上限値Woutを第1出力上限値W1に設定し、高い場合にはDC/DCコンバータ37の出力上限値Woutを第1出力上限値W1よりも低い第2出力上限値W2に設定する。
【選択図】図1

Description

本明細書が開示する技術は、エンジンとモータを搭載したハイブリッド車に関する。
ハイブリッド車の車輪駆動用のモータは、大電流を必要とするため、モータ、及び、バッテリの直流電力を交流電力に変換してモータに供給するインバータは発熱し、その温度が上昇する。モータやインバータの温度上昇を抑制することがハイブリッド車の一つの課題になっている。
特許文献1には、モータ(あるいはインバータ)の温度が所定温度以上となった場合に、モータ出力を抑制し、モータ(あるいはインバータ)のそれ以上の温度上昇を抑制する技術が開示されている。
特開2008−005615号公報
ハイブリッド車のモータは、車両走行用の駆動源として用いられるほか、発電機としても用いられる。ハイブリッド車では、バッテリの直流電力を交流電力に変換してモータへ供給するインバータが、逆にモータが発電した交流電力を直流電力に変換してバッテリへ供給するAC/DCコンバータの機能も果たすことが多い。そして、ハイブリッド車は、停車中であっても、バッテリの充電量(SOC:State Of Charge)が既定の残量閾値を下回ると、エンジンを始動してモータを駆動し、モータが発電した交流電力をインバータで直流電力に変換してバッテリを充電する。なお、前述したように、このときはインバータはAC/DCコンバータとして機能する。従って、停車時であってもインバータの温度が上昇することがある。本明細書は、停車時におけるインバータの温度上昇を抑制する技術を提供する。
本明細書が開示するハイブリッド車は、エンジン、バッテリ、モータ、インバータ、電圧コンバータ、及び、コントローラを備える。モータは、バッテリの電力によって車輪駆動用のトルクを出力する機能と、エンジンと連動し、エンジンの駆動力によって発電する機能を兼ね備える。インバータは、バッテリの直流電力を交流に変換してモータに供給するとともに、モータが発電した交流電力を直流に変換してバッテリに供給する。電圧コンバータは、バッテリの出力電圧を降圧し、モータの駆動電圧よりも低い電圧で作動する小電力デバイスへ電力を供給する。コントローラは、停車中にバッテリの残量が予め定められた残量下限値を下回った場合にエンジンを始動し、エンジンの駆動力によってモータで発電してバッテリを充電する。そして、コントローラは、インバータの温度が所定の温度閾値よりも低い場合は電圧コンバータの出力を第1出力上限値に制限し、インバータの温度が温度閾値よりも高い場合は電圧コンバータの出力を第1出力上限値よりも低い第2出力上限値に制限する。
ハイブリッド車は、停車中であっても、エアコンやカーオーディオ、あるいは、車両システムに関わる何らかのコントローラなどの電気デバイスが作動しており電力を消費している。なお、上述したように、それらの電気デバイスと車輪駆動用のモータを区別するために、カーオーディオなど、モータの電圧よりも低い電圧で作動するデバイスを「小電力デバイス」と称する。小電力デバイスへの電力供給は、DC/DCコンバータが行っている。DC/DCコンバータは、上記の「電圧コンバータ」に相当する。そこで、上記のハイブリッド車では、インバータの温度が高いときには、DC/DCコンバータの出力を低くして小電力デバイスへの電力供給を抑制し、バッテリがDC/DCコンバータに供給する電力量を低減する。それゆえ、バッテリの残量が減る速度が、インバータの温度が低い場合に比べて遅くなる。つまり、バッテリのSOC低下が抑制できる。従って、停車中に充電する機会、即ちインバータを駆動する機会を減らすことができ、結果として、インバータの温度上昇が抑制される。
ハイブリッド車は、エンジンでモータを駆動して発電する。逆にモータをスタータとして用い、エンジンを始動することもある。ところで、コントローラは、インバータ(あるいはモータ)の発熱を抑制するため、モータの出力に上限値(出力上限値)を設けている。モータ出力上限値は、インバータ(あるいはモータ)の温度に依存して変更される。具体的には、インバータ(あるいはモータ)の温度が高くなるほど、モータ出力上限値を低くする。インバータ(あるいはモータ)の温度があまりに高いと、モータ出力上限値が、エンジンを始動するのに必要な最低限の出力を下回ってしまうこともあり得る。そこで、インバータ(あるいはモータ)の温度上昇に伴い、モータ出力上限値がエンジン始動に必要な最低限の出力以下になった場合には、コントローラは、エンジンを駆動状態に保持する。なお、モータ出力上限値がエンジン始動に必要な最低限の出力を上回っていれば、コントローラは、エンジンを停止してもよい。即ち、コントローラは、モータ出力上限値がエンジン始動に必要な最低限の出力を上回っている場合には、エンジンの停止を許容する。典型的には、バッテリ残量が低ければエンジンを始動しモータで発電し、バッテリ残量が十分大きくなればエンジンを停止する。これによると、モータ出力上限値がエンジン始動に要する出力最低値以下のときにエンジンを駆動できなくなることを回避できる。車両停車中にエンジン間欠運転(エンジンの自動始動及び自動停止)を実行できる。なお、上記の技術要素は、単独で技術的有用性を発揮するものであり、他の技術と組み合わせた場合にのみ価値を有するものではない。
前述の小電力デバイスには、エアコンやカーオーディオ、カーナビゲーションなどが含まれるが、エアコンは特に消費電力が高い。そこで、インバータの温度が所定の温度閾値によって制御する対象は、DC/DCコンバータの代わりにエアコンであってもよい。即ち、本明細書で開示するハイブリッド車のコントローラは、インバータの温度が所定の温度閾値よりも低い場合はエアコンの設定消費電力を第1消費電力に制限し、インバータの温度が前記温度閾値よりも高い場合はエアコンの設定消費電力を第1消費電力よりも低い第2消費電力に制限する。インバータの温度が所定の温度閾値よりも高い場合は、エアコンの消費電力を下げることにより、バッテリがDC/DCコンバータを介してエアコンに供給する電力量が低減される。バッテリのSOCの低下を抑制でき、結果として、インバータの温度上昇を抑制できる。
なお、前述の「インバータの温度」は、インバータに取り付けた温度センサによって直接に計測することのほか、インバータを冷却する冷媒の温度を、「インバータの温度」あるいは「モータの温度」として扱ってもよい。あるいは、インバータの温度とモータの温度はほぼ比例する関係にあるので、モータの温度(あるいはモータを冷却する冷媒の温度)を、インバータの温度の代わりに用いてもよい。
ハイブリッド車のシステムブロック図を示す。 停車中の充電処理のフローチャート図である。 インバータの温度とDC/DCコンバータの出力上限値の関係の一例を示すグラフである。 インバータの温度とモータ出力上限値の関係の一例を示すグラフである。 図5(A)はメインバッテリのSOCの時間変化の一例を示すグラフであり、図5(B)はインバータの温度の時間変化の一例を示すグラフである。 インバータの温度とエアコン設定消費電力上限値の関係の一例を示すグラフである。
(第1実施例)図1を参照して実施例のハイブリッド車100を説明する。停車中においては、ハイブリッド車100は、エンジン19の始動と停止を自動的に切り替える。これをエンジン間欠運転という。なお、停車中とは、「車両は走行可能な状態であるがアクセルペダルを踏んでいない状態」を意味する。
まず、ハイブリッド車100の駆動機構系を説明する。ハイブリッド車100は、モータ12とエンジン19を適宜に使い分ける。モータ12の出力とエンジン19の出力は、動力分配機構14で適宜に分配又は合成され、車軸15へ伝達される。車軸15はデファレンシャル16を介して駆動輪17と連動する。
なお、ハイブリッド車100は、実際には、機能ごとに備えられた多数のコントローラを備えており、それら多数のコントローラが協働することによって、一つの車両システムとして機能する。しかし本明細書では説明を簡略化するため、物理的に複数のコントローラに分かれていても、それらを「コントローラ4」で総称する。
モータ12を駆動するための電力はメインバッテリ5から供給される。メインバッテリ5の出力電圧は例えば300[V]である。メインバッテリ5は、システムメインリレー7を介してインバータ9に接続される。システムメインリレー7は、メインバッテリ5と車両の駆動システムを接続したり切断したりするスイッチである。システムメインリレー7は、コントローラ4によって切り換えられる。
メインバッテリ5の出力はまた、DC/DCコンバータ37へも送られる。DC/DCコンバータ37は、メインバッテリ5とインバータ9の間に並列に接続されており、メインバッテリ5の出力電圧を他の電子デバイスを駆動するのに適した電圧(例えば12[V])に降圧する。DC/DCコンバータ37は、12[V]の低圧で駆動されるデバイスへ電力を供給する。本明細書では、大電力を必要とするモータ12と区別するために、DC/DCコンバータ37の出力電圧で動作する電気デバイスを「小電力デバイス」と総称する。小電力デバイスには、例えば、エアコン40、カーオーディオ42、カーナビゲーション44などがある。また、車載の様々なコントローラの回路も、「小電力デバイス」に含まれる。DC/DCコンバータ37及びインバータ9への指令であるPWM信号を生成するコントローラ4も、12[V]で駆動されるデバイスの一つである。
DC/DCコンバータ37の出力だけでは小電力デバイスに十分な電力を供給できない場合に、12[V]のサブバッテリ38が小電力デバイスに電力を供給する。後で詳しく説明するが、停車中において、エンジン19が駆動状態のときは、モータ12で発電してメインバッテリ5を充電する。と同時に、DC/DCコンバータ37を介してサブバッテリ38を充電し、小電力デバイスへ電力を供給する。他方、エンジン19が停止状態のときは、メインバッテリ5がDC/DCコンバータ37を介して小電力デバイスに電力を供給する。DC/DCコンバータ37の出力が不足して小電力デバイスに必要な電力を供給できない場合は、前述のようにサブバッテリ38が小電力デバイスに電力を供給して不足分を補う。また、サブバッテリ38は、システムメインリレー7が開放されている間も、小電力デバイスへ電力を供給する。
なお、「メインバッテリ」、「サブバッテリ」との呼称は、2つのバッテリを区別するための便宜上のものであることに留意されたい。
コントローラ4は、車両の様々なセンサのデータや他のデバイスからの信号に基づいて、モータ12とエンジン19を制御する。コントローラ4が用いるセンサには、例えば、メインバッテリ5のSOC(以下では、単に「SOC」とも称する)を計測するバッテリセンサ6、インバータ9の温度を計測する温度センサ13、車速センサ18がある。温度センサ13は、インバータ9の温度(インバータ9に含まれる発熱素子の温度)を直接に計測するものであってもよいし、インバータ9を冷却する冷媒の温度を計測するものであってもよい。インバータ9の温度と冷媒の温度との間には相関があるので、冷媒の温度を、インバータ9の温度の推定値として用いることができる。あるいは、インバータ9の温度とモータ12の温度にも相関があり、モータ12の温度をインバータ9の温度の推定値として用いることもできるので、温度センサ13は、モータ12の温度(あるいはモータ12を冷却する冷媒の温度)を計測するものであってもよい。
続いて、図2を参照して、停車中のメインバッテリ5の充電処理について説明する。コントローラ4は、温度センサ13から、インバータ9の温度Tiを取得する(S2)。後で詳しく説明するが、コントローラ4は、インバータ温度Tiが所定の温度閾値Tthより低いか否かを判断し(S4)、インバータ温度Tiが温度閾値Tthより低い場合には(S4:YES)、DC/DCコンバータ37の出力の上限値Woutを第1出力上限値W1に設定する(S6)。他方、コントローラ4は、インバータ温度Tiが温度閾値Tthより高い場合には(S4:NO)、出力上限値Woutを第2出力上限値W2に設定する(S8)。ここで、第1出力上限値W1>第2出力上限値W2である。即ち、コントローラ4は、インバータ温度Tiが温度閾値Tthを超えると、出力上限値Woutを第1出力上限値W1から第2出力上限値W2に下げる。なお、DC/DCコンバータ37は、出力電圧を一定値(12ボルト)に保つように制御するデバイスであるため、その出力を制限することは、出力電流の大きさを制限することを意味する。
ところで、エアコン40やカーオーディオ42などの小電力デバイスは、車両走行中だけではなく、停車中にも使用される。停車中であっても、小電力デバイスに電力を供給するメインバッテリ5のSOCは減少する。そのため、コントローラ4は、メインバッテリ5のSOCによって、エンジン19を始動してメインバッテリ5を充電するか、又はエンジン19を停止してメインバッテリ5の充電を終えるかを判断する。より具体的には、コントローラ4は、バッテリセンサ6からメインバッテリ5のSOCを取得する(S10)。コントローラ4は、メインバッテリ5のSOCが予め定められた残量下限値より低いか否かを判断する(S12)。メインバッテリ5のSOCが残量下限値より低い場合(S12:YES)には、コントローラ4はエンジン19を始動して(S14)モータ12を駆動する(S20)。即ち発電する。モータ12で発電した交流電力はインバータ9で直流電力に変換され、メインバッテリ5を充電する。一方において、メインバッテリ5のSOCが残量下限値より高い場合(S12:NO)には、コントローラ4は、S10で取得されたメインバッテリ5のSOCが、予め定められた残量上限値より高いか否かを判断する(S16)。メインバッテリ5のSOCが、残量上限値より高い場合には(S16:YES)、コントローラ4は、メインバッテリ5をそれ以上に充電する必要はないと判断して、エンジン19を停止する。小電力デバイスが使われ続けていれば、エンジン停止後、メインバッテリ5のSOCは減少していく。このとき、メインバッテリ5が小電力デバイスに供給する電力は、S6またはS8で設定された出力上限値以下となる。他方、メインバッテリ5のSOCが、残量上限値より低い場合(S16:NO)、即ち、メインバッテリ5のSOCが残量下限値よりも高く、且つ残量上限値よりも低い場合には、コントローラ4は、それまでの状態を維持する。
図2の処理は所定時間毎に繰り返し実行される。コントローラ4は、メインバッテリ5のSOCによってエンジン19を始動又は停止する。上記の処理に基づいて、ハイブリッド車100は停車中にエンジン間欠運転を行う。
続いて、図3を参照して、DC/DCコンバータ37の出力上限値Woutとインバータ温度Tiの関係について説明する。図2のS14に示すように、停車中にエンジン19を始動してモータ12で発電し、インバータ9がAC/DCコンバータとして作動すると、インバータ温度Tiが上昇する。インバータ温度Tiが上昇して所定のインバータ温度T1に達するまでは、コントローラ4は、出力上限値Woutを第1出力上限値W1に維持する。DC/DCコンバータ37の出力が出力上限値W1に制限されるので、メインバッテリ5が失う電力もW1以下に制限される。なお、DC/DCコンバータ37における電力損失はここでは考慮しない。
インバータ温度Tiが上昇してインバータ温度T1を上回ると、コントローラ4は、出力上限値Woutを、第1出力上限値W1よりも低い第2出力上限値W2に変更する。DC/DCコンバータ37の出力上限値が低くなるので、メインバッテリ5が失う電力も小さくなる。即ち、メインバッテリ5のSOCの低下が抑制される。コントローラ4はさらに、インバータ温度Tiが所定のインバータ温度T2を上回る場合に、出力上限値Woutを第2出力上限値W2よりも低い任意の値に設定してもよい。
なお、第1実施例では、図3におけるインバータ温度T1が図2における温度閾値Tthに相当する。また、DC/DCコンバータ37は、メインバッテリ5の出力電圧を約12[V]に降圧するため、DC/DCコンバータ37の出力電圧は約12[V]で一定である。コントローラ4は、DC/DCコンバータ37の電流の値を変更することで、所望の電力を出力することができる。コントローラ4は、インバータ温度Ti<温度閾値TthのときはDC/DCコンバータ37の出力電圧が第1出力上限値W1を超えないようにDC/DCコンバータ37の電流の値を調整する。また、コントローラ4は、インバータ温度Ti>温度閾値TthのときはDC/DCコンバータ37の出力電圧が第2出力上限値W2を超えないようにDC/DCコンバータ37の電流の値を調整する。
図4は、インバータ温度Tiとモータ12の出力の関係を示すグラフである。前述したように、モータ12が作動するとインバータ9及びモータ12は発熱する。インバータ温度Tiは、モータ12の出力が大きくなるほど高くなる。そこで、ハイブリッド車100のコントローラ4は、インバータ温度Tiの過熱を防ぐために、モータ12の出力に上限値を設けるようにプログラムされている。図4に示すように、コントローラ4は、インバータ温度Tiが高くなるほど、モータ12の出力上限値を下げる。
ところで、モータ12は、前述のようにエンジン19を始動するスタータとしても作動する。エンジン19を始動するためには、モータ12は、エンジン19を始動するための出力の最低値(以下、「エンジン始動出力最低値Wegmin」と称する)以上の駆動力を出力しなければならない。インバータ温度Tiが上昇して、モータ12の出力上限値が減少すると、ある温度でモータ12の出力上限値がエンジン始動出力最低値Wegminを下回る。このときの温度を「エンジン始動上限値Teg」と称する。インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Tegを超えると、モータ12の出力がエンジン始動出力最低値Wegminに満たないため、モータ12はエンジン19を始動することが不可能になる。このため、コントローラ4は、インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Tegを超える場合には、エンジン19を始動し、エンジン駆動状態を保持する。このとき、コントローラ4は、図2のフローチャート図の処理に優先してエンジン19を始動する。他方、インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Teg以下である場合には、コントローラ4は、図2のフローチャート図の処理に従う。即ち、図2のフローチャート図に示す処理は、インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Teg以下である場合に実行される処理である。インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Tegを超える場合には、コントローラ4は、メインバッテリ5のSOCに関わらずエンジン19を駆動し続ける。
なお、エンジン始動出力最低値Wegminは、停止しているエンジン19を始動するために、モータ12に必要とされる出力電力の最低値を意味する。つまり、図4に示すように、エンジン始動出力最低値Wegminの単位は[kW]である。モータのトルクは、出力と回転数に応じて一意に決まっている。それゆえ、エンジン始動出力最低値Wegminは一意的にモータ12の出力トルクに対応する。
続いて、メインバッテリ5のSOCとインバータ温度Tiの時間変化の一例を説明する。図5(A)はメインバッテリ5のSOCの時間変化のグラフを示し、図5(B)はインバータ温度Tiの時間変化を示す。破線L1は、DC/DCコンバータ37の出力上限値を一定としたときのメインバッテリ5のSOCの時間変化を示し、破線L2はそれに対応するインバータ温度Tiの時間変化を示す。実線L3はインバータ温度Tiに応じてDC/DCコンバータ37の出力上限値を変更したときのメインバッテリ5のSOCの時間変化を示し、実線L4はそれに対応するインバータ温度Tiの時間変化を示している。今、いくつかの小電力デバイスが動作しており、DC/DCコンバータ37は出力上限値の出力を出していると仮定する。
DC/DCコンバータ37の出力上限値が第1出力上限値W1で一定の場合について説明する。時刻t1でSOCが残量下限値S2を下回るので、コントローラ4はエンジン19を駆動し、モータ12で発電し、メインバッテリ5を充電する。時刻t2でSOCが残量上限値S1を上回るので、コントローラ4はエンジン19を停止する。充電中(時刻t1〜t2)、インバータ9が作動するのでインバータ温度Tiは上昇する。エンジン19を停止した後も小電力デバイスは動作しており、メインバッテリ5の残量は減少する。時刻t3に再びSOCが残量下限値S2を下回り、コントローラ4は再びエンジン19を駆動し発電する。今、DC/DCコンバータ37は常に出力上限値の出力を出しているので、一定間隔でSOCの増減が繰り返され、インバータ9の温度も徐々に上昇する(破線L1、L2参照)。
次に、インバータ温度Tiが温度閾値Tthを超えた場合にDC/DCコンバータ37の出力上限値を第1出力上限値W1から第2出力上限値W2に下げる場合について説明する。時刻t1まではインバータ温度Tiが温度閾値Tthよりも低いので、出力上限値は第1出力上限値W1に設定されている(図2のステップS4、S6)。時刻t1でSOCが残量下限値S2を下回るので、コントローラ4はエンジン19を駆動し、モータ12で発電し、メインバッテリ5を充電する(ステップS12、S14、S20)。時刻t2でSOCが残量上限値S1を上回るので、コントローラ4はエンジン19を停止する(S16、S18)。ここまでは、先の場合と同じである。ただし、時刻tsにて、インバータ温度Tiが温度閾値Tthを超えるので、コントローラ4は、DC/DCコンバータ37の出力上限値を第1出力上限値W1からそれよりも低い第2出力上限値W2に変更する(S4、S8)。それゆえ、時刻t2で充電(発電)が停止した後は、DC/DCコンバータ37の出力が第2出力上限値W2へ下がるのでメインバッテリ5のSOCの減少が緩やかになる(実線L3における時刻t2〜t5の期間を参照)。メインバッテリ5のSOCが残量下限値S2に下がるまでの時間が時刻t2からt5まで伸びるので、その間は発電が行われず(インバータ9が作動せず)、従ってインバータ9の温度は下がり続ける(実線L4における時刻t2〜t5の期間を参照)。時刻t5でメインバッテリ5のSOCが残量下限値S2を下回るので、コントローラ4は再びエンジン19を始動し、発電してメインバッテリ5を充電する(S12、S14、S20)。時刻t7でSOCが残量上限値S1を上回り、充電(発電)を停止した後も、DC/DCコンバータ37の出力上限値は第2出力上限値W2のままであるので、メインバッテリ5のSOCの減り方は緩やかとなる(実線L3の時間t7〜t10を参照)。従ってインバータ9の温度が下がる期間も長くなる(実線L4の時間t7〜t10を参照)。こうして、DC/DCコンバータ37の出力上限値が一定の場合と比較して、エンジン19が停止している期間が長くなり、結果的にインバータ9の温度上昇が抑えられる。
第1実施例の利点を説明する。図3によると、ハイブリッド車100では、インバータ温度Tiが温度閾値Tth(=T1)を超えるときには、コントローラ4はDC/DCコンバータ37の出力上限値Woutを第1出力上限値W1から第2出力上限値W2に下げることにより、メインバッテリ5からの小電力デバイスへの電力供給を抑制する。なお、電力不足分は、サブバッテリ38から供給される。つまり、インバータ温度Tiが比較的に低い場合(即ち、インバータ温度Ti<温度閾値Tth)はDC/DCコンバータ37の出力上限値を比較的に高く設定する(即ち、Wout=W1)ことで、サブバッテリ38の負担を減らし、主にメインバッテリ5が小電力デバイスに電力供給する。インバータ温度Tiが比較的に高い場合(即ち、インバータ温度Ti>温度閾値Tth)は、DC/DCコンバータ37の出力上限値Woutを下げる(即ち、Wout=W2)ことでメインバッテリ5の出力を抑制し、不足する電力はサブバッテリ38が補う。これによると、インバータ温度Ti>温度閾値Tthの場合は、メインバッテリ5のSOCの低下を抑制できる。つまり、メインバッテリ5を充電するためにエンジン19を始動する頻度を減らすことができる。結果として、DC/DCコンバータ37の出力を有効に活用しつつ、インバータ9の温度上昇を抑制できる。
図5(A)によると、ハイブリッド車100が、インバータ温度Tiに基づいてDC/DCコンバータ37の出力を制限する機能(実線L3)を有することにより、そのような機能を有さない場合(即ち、破線L1の場合)と比べて、SOCが残量上限値S1から残量下限値S2へ減少する時間が長くなる。次の充電までの時間が長くなることにより、エンジン19を始動してメインバッテリ5を充電する頻度が減る。即ち、停車中においてインバータ9がAC/DCコンバータとして作動する頻度が減る。従って、ハイブリッド車100は、インバータ温度Tiに基づいてDC/DCコンバータ37の出力を制限する機能を有することにより、インバータ9の温度上昇を抑制できる。
上記では、エンジン19の始動頻度の観点からインバータ9の温度上昇抑制を説明したが、インバータ温度Tiの観点からも説明できる。具体的には、前述したように、インバータ温度Tiに基づいてDC/DCコンバータ37の出力を制限する機能を有する(実線L3、L4)ことにより、メインバッテリ5が次に充電されるまでの時間が長くなる。メインバッテリ5のSOCが残量上限値S1を超えた状態から、SOCが低下し残量下限値S2に達するまでの間は、インバータ9が作動を停止しているため、図5(B)によると、インバータ温度Tiは下がり続ける。即ち、上記の機能を有する場合(実線L3、L4)は、そのような機能を有さない場合(破線L1、L2)に比べて、インバータ温度Tiをより大きく下げることが可能となる。上記の機能を有さない場合は、インバータ温度Tiが十分に低下する前にエンジン19が始動してメインバッテリ5の充電を開始するため、充電完了直後のインバータ温度Tiは、次第に上昇していく。他方、上記の機能を有する場合には、インバータ温度Tiが十分に低下するため、エンジン19がメインバッテリ5の充電を完了した直後のインバータ温度Tiは前回の充電完了時と比較してさほど高くならない。結果として、ハイブリッド車100は、インバータ温度Tiに基づいてDC/DCコンバータ37の出力を制限する機能を有することにより、インバータ9の温度上昇を抑制できる。
また、図4によると、インバータ温度Tiがエンジン始動上限値Tegを超える場合に、エンジン19を駆動できなくなることがない。即ち、メインバッテリ5のSOCが残量下限値を下回ったときにエンジン19が始動できないという事態の発生を回避できる。モータ12に、インバータ温度Tiに基づく出力上限値を設定することで、エンジン19を駆動できなくなる事態の発生を回避しつつ、インバータ9及びモータ12の温度上昇を抑制できる。
(第2実施例)次に、第2実施例を説明する。エアコン40は小電力デバイスの中でも特に消費電力が高い。従って、DC/DCコンバータ37の出力をインバータ温度Tiに基づいて制限する代わりに、エアコン40の設定消費電力をインバータ温度Tiに基づいて制限する構成でもよい。第2実施例では、第1実施例の図3の代わりに図6を用いる。図6を参照して、エアコン40の設定消費電力の上限値Waとインバータ温度Tiの関係について説明する。「エアコン40の設定消費電力の上限値」とは、別言すれば、エアコン40の冷房能力上限値(あるいは暖房能力上限値)に相当し、例えば運転モードの最大値を「強」から「中」に制限することに相当する。
メインバッテリ5の充電によりインバータ温度Tiが上昇して所定のインバータ温度T3に達するまでは、コントローラ4は、エアコン40の設定消費電力上限値Waを第1消費電力Wa1に設定する。インバータ温度Tiが上昇してインバータ温度T3を上回ると、コントローラ4は、エアコン40の設定消費電力上限値Waを、第1消費電力Wa1よりも低い第2消費電力Wa2に設定する。
第2実施例では、図6におけるインバータ温度T3が図2における温度閾値Tthに相当する。また、図2のS6における出力上限値Wout及び第1出力上限値W1が、それぞれ、図6におけるエアコン設定消費電力上限値Wa及び第1消費電力Wa1に相当し、図2のS8における第2出力上限値W2が図6における第2消費電力Wa2に相当する。即ち、S2でインバータ温度Tiを計測し、S4でインバータ温度Tiがインバータ温度T3より低いか否かを判断する。インバータ温度Tiがインバータ温度T3より低い場合には(S4:YES)、S6で、エアコン設定消費電力上限値Waは第1消費電力Wa1に設定され、インバータ温度Tiがインバータ温度T3より高い場合には(S4:YES)、S8でエアコン設定消費電力上限値Waは第2消費電力Wa2に設定される。S10以降の処理は、第1実施例と同様である。なお、図6において、コントローラ4は、インバータ温度Tiが所定のインバータ温度T4を上回る場合に、エアコン消費電力上限値Waを第2消費電力Wa2よりも低い任意の値に設定してもよい。
第2実施例の利点を説明する。インバータ温度Tiが温度閾値Tthよりも高い場合、コントローラ4はエアコン設定消費電力上限値Waを下げることでメインバッテリ5の出力を抑制する。これによると、インバータ温度Ti>温度閾値Tthの場合は、メインバッテリ5のSOCの低下を抑制できる。つまり、メインバッテリ5を充電するためにエンジン19を始動する頻度を減らすことができる。結果として、インバータ9の温度上昇を抑制できる。
本明細書が開示する技術に関する留意点をいくつか述べる。図2において、不等号(「>」又は「<」)は、等号を含むもの(「≧」や「≦」)であってもよい。また、「上回る」、「より高い」、「超える」といった表現は「以上」であってもよく、「下回る」、「より低い」といった表現は「以下」であってもよい。逆も然りである。上記の説明では2個の値を比較することが重要であり、等号を含むか否かは重要ではない点に留意されたい。
図3及び図6のグラフは、インバータ温度Tiが上昇するほどDC/DCコンバータ37の出力上限値Wout又はエアコン設定消費電力上限値Waがステップ状に減少する様子を示すが、出力上限値Woutやエアコン設定消費電力上限値Waは、インバータ温度Tiの上昇に伴って漸減するものであってもよい。グラフは、例えば、インバータ温度Tiが上昇するほど、DC/DCコンバータ37の出力上限値Wout又はエアコン設定消費電力上限値Waが減少するような直線あるいは曲線でもよい。また、図4のグラフはインバータ温度Tiが上昇するほどモータ12の出力上限値が線形に減少する様子を示すが、モータ出力上限値の変化は、インバータ温度Tiに対して線形でなくともよい。モータ出力上限値は、例えば、インバータ温度Tiが上昇するほど減少するような曲線であってもよい。
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
4:コントローラ
5:メインバッテリ
6:バッテリセンサ
7:システムメインリレー
9:インバータ
12:モータ
13:温度センサ
14:動力分割機構
15:車軸
16:デファレンシャル
17:駆動輪
18:車速センサ
19:エンジン
37:DC/DCコンバータ
38:サブバッテリ
40:エアコン
42:カーオーディオ
44:カーナビゲーション

Claims (3)

  1. エンジンと、
    バッテリと、
    バッテリの電力によって車輪駆動用のトルクを出力する機能と、エンジンの駆動力によって発電する機能を兼ね備えたモータと、
    バッテリの直流電力を交流に変換してモータに供給するとともに、モータが発電した交流電力を直流に変換してバッテリに供給するインバータと、
    バッテリの出力電圧を降圧し、モータの駆動電圧よりも低い電圧で作動する小電力デバイスへ電力を供給する電圧コンバータと、
    停車中にバッテリの残量が予め定められた残量下限値を下回った場合にエンジンを始動し、エンジンの駆動力によってモータで発電してバッテリを充電するコントローラと、
    を備えており、コントローラは、
    インバータの温度が所定の温度閾値よりも低い場合は電圧コンバータの出力を第1出力上限値に制限し、インバータの温度が前記温度閾値よりも高い場合は電圧コンバータの出力を第1出力上限値よりも低い第2出力上限値に制限する、
    ことを特徴とするハイブリッド車。
  2. コントローラは、インバータの温度が高くなるにつれてモータの出力上限値を下げ、モータの出力上限値がエンジンを始動するのに必要な始動最低出力値まで低下した場合には、バッテリの残量に関わらずにエンジンを駆動状態に保持する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車。
  3. エンジンと、
    バッテリと、
    バッテリの電力によって車輪駆動用のトルクを出力する機能と、エンジンの駆動力によって発電する機能を兼ね備えたモータと、
    バッテリの直流電力を交流に変換してモータに供給するとともに、モータが発電した交流電力を直流に変換してバッテリに供給するインバータと、
    バッテリの出力電圧を降圧し、エアコンへ電力を供給する電圧コンバータと、
    停車中にバッテリの残量が予め定められた残量下限値を下回った場合にエンジンを始動し、エンジンの駆動力によってモータで発電してバッテリを充電するコントローラと、
    を備えており、コントローラは、
    インバータの温度が所定の温度閾値よりも低い場合はエアコンの設定消費電力を第1消費電力に制限し、インバータの温度が前記温度閾値よりも高い場合はエアコンの設定消費電力を第1消費電力よりも低い第2消費電力に制限する、
    ことを特徴とするハイブリッド車。
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