[go: up one dir, main page]

JP2013170198A - 水性インクジェット用黒色インク組成物 - Google Patents

水性インクジェット用黒色インク組成物 Download PDF

Info

Publication number
JP2013170198A
JP2013170198A JP2012034008A JP2012034008A JP2013170198A JP 2013170198 A JP2013170198 A JP 2013170198A JP 2012034008 A JP2012034008 A JP 2012034008A JP 2012034008 A JP2012034008 A JP 2012034008A JP 2013170198 A JP2013170198 A JP 2013170198A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ink composition
carbon black
water
black ink
black
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012034008A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5570542B2 (ja
Inventor
Yoichi Sato
洋一 佐藤
Taichi Ono
太一 小野
Kazuki Moriyasu
員揮 森安
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sakata Inx Corp
Original Assignee
Sakata Inx Corp
Sakata Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sakata Inx Corp, Sakata Corp filed Critical Sakata Inx Corp
Priority to JP2012034008A priority Critical patent/JP5570542B2/ja
Publication of JP2013170198A publication Critical patent/JP2013170198A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5570542B2 publication Critical patent/JP5570542B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Landscapes

  • Inks, Pencil-Leads, Or Crayons (AREA)
  • Ink Jet (AREA)
  • Ink Jet Recording Methods And Recording Media Thereof (AREA)

Abstract

【課題】未コート紙(普通紙、オフセット紙)に高速印刷しても、高い印刷濃度及び優れた耐擦過性が得られ、吐出安定性、保存安定性にも優れる水性インクジェット用黒色インク組成物を提供すること。
【解決手段】カーボンブラック、アルカリ可溶性樹脂、ワックスエマルジョン、塩基性化合物、水性媒体を含有する水性インクジェット用黒色インク組成物であって、前記カーボンブラックの含有量が水性インクジェット用黒色インク組成物中8〜12質量%であり、且つ、前記ワックスエマルジョンは平均粒子径が150〜200nmであり、固形分換算でカーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部含有することを特徴とする水性インクジェット用黒色インク組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、普通紙、オフセット紙などの未コート紙に印刷しても、高い印刷濃度が得られ、且つ印刷物の耐擦過性に優れ、吐出安定性、保存安定性にも優れる水性インクジェット用黒色インク組成物に関する。
インクジェット印刷・記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を印刷・記録用基材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る印刷・記録方式である。
水性インクジェット印刷方式は、かつて、印刷ヘッドが走査型であるために印刷に時間がかかる、水性媒体の乾燥が遅い、さらに美粧印刷物を得るのに高価な専用紙が必要になるなどの問題から、多量の印刷物の製造に適さないとされていた。
しかし、一方で、通常の印刷方式の様な製版工程を必要とせず、また、電子写真方式を含めても、非常に簡単な装置の構成で印刷が可能であるなどの利点があるため、個人や家庭で利用されることがほとんどであった。
そのため、上記の印刷や乾燥にかかる時間と印刷用紙のコストの問題を解決できれば、オフィスや商業印刷等の産業用途においても、他の印刷方式と競合してなお利用する価値は十分にあると考えられる。このような理由から、インクジェット印刷方式を産業用途で利用するために、最近は印刷装置とインクの両面から、積極的に印刷の高速化と低価格の印刷用紙を適用する技術が検討されている。
インクジェット印刷方式による印刷画像は、インク液滴のドットで構成されている。したがって、基本的に、印刷の高速化を実現させるには、より短時間のうちに多くのインク液滴を所定の場所に吐出することが必要になる。そこで、まず印刷装置の面から、インク液滴を吐出するノズルを多くすることで対応が図られており、固定式ラインヘッドを用いたシングルパス印刷方式が開発されている。
印刷固定式ラインヘッドを用いる印刷方式では、印刷画像の印刷流れ垂直方向全幅をカバーするように一連のノズルを設け、印刷用基材の送りが間断なく行われる中で、選択的にインクを吐出/非吐出とすることにより印刷物を製造する。したがって、印刷流れ垂直方向の所定の位置にインク液滴を吐出するために、少ないノズルを備えた走査型ヘッドを移動させ、その間は印刷用基材の送りを止める必要がある様な印刷方式と比較すると、より高速な印刷が可能となる。
しかし、インク液滴を吐出する前に、必ず、ノズルにインクを充填する必要があるインクジェット印刷方式では、インク液滴が吐出されてから、次のインク液滴が吐出されるまでには、少なくともノズルにインクが充填される間のタイムラグが発生する。その間も印刷用基材の送りは継続され、送りの速度が速すぎると、インク液滴のドット間隔が離れてしまうために、印刷物が製造できなくなる。よって、印刷の高速化には、ノズルにインクを速く充填し終えることが不可欠と言える。また、一滴のインク液滴で、高い着色濃度を有する広い面積のドットを形成することができれば、その分、印刷の高速化に有利になる。
一方、産業用途では、印刷用資材のコスト低減も重視され、印刷用基材として普通紙や通常のオフセット紙の様な未コート紙(印刷用紙)の利用が検討されている。このような印刷用紙は紙の繊維が疎であり、インクの水性媒体が紙(繊維)中に深く浸透する。そのときに、インクの着色成分も一緒に紙中に沈み込むと、印刷画像の濃度や鮮明性が低下する。また、紙の表面で繊維に沿って広がればにじみが発生して、どちらも印刷物の価値を損なうことになる。従って、濃度や鮮明性の低下とにじみを発生させないような対策が求められる。
加えて、本来のインクジェット記録方式で要求されるインク性能である、保存安定性、ノズル詰りを起こさずに安定して吐出できる吐出信頼性、液滴の飛翔性、印刷物の耐擦過性なども備えていなければならない。
以上の様に、産業用途へのインクジェット印刷方式の利用範囲の拡大を図るうえで、インクには非常に多くの性能が要求される。しかし、具体的にインクの材料や組成を検討するより前の段階として、要求性能を実現するために考慮すべきインクの性状がある。とりわけ、インクの粘度は様々な性能に影響を及ぼす極めて重要な性状である。例えば、ノズルにインクを速く充填するにはインク粘度を低く抑えることが必要であり、低粘度化はインク液滴の拡張性も良好にする。しかし、それとは裏腹にインクの印刷用紙中への浸透性が高まり、着色成分が紙中に沈み込みやすくなる。
そこで、インク粘度を極力低くしたままで、系中から早期に水性媒体を離脱させて、着色成分が紙中に沈み込むのを防止する技術も開発されている。
(1)この様な技術としては、例えば、高粘度化と水性媒体の系外への離脱を遅らせる原因となる水溶性樹脂やアルカリ可溶性樹脂を極力利用せず、皮膜形成に必要な樹脂分については水に不溶な樹脂エマルジョンを利用する方法(例えば、特許文献1参照)、
(2)予め、印刷用紙にインクの着色材や樹脂を凝集させる反応液を塗布後、インク印刷の液滴が印刷用紙の表面に着弾したときに、水性媒体と固形成分を分離させる方法(例えば、特許文献2参照)
等が提案されている。
ところで、最近は、より鮮明な印刷物が得られるよう、高い色濃度を有するインクが要望され、黒色インクでは、画像の光学濃度(optical density、OD値)が1.3以上、更には1.5以上であることが要求されることもある。こうなると、例えば、高い黒色度を付与可能な顔料のカーボンブラックを、現実的な含有量として5質量%程度含むインクの場合において、上記(1)の水に不溶な樹脂エマルジョンを含有させる方法でそこまで高い印刷濃度を実現することは無理となる。上記(2)の反応液を塗布する方法でも極めて困難で、仮に実現できても、余分な材料と工程が必要になるという問題がある。
そこで、カーボンブラックの含有量を高める方法を利用することになるが、固形分としてのカーボンブラックを増量すること自体がインクの高粘度化の要因である。さらに、カーボンブラックは一次粒子径が微細な上に多孔質で比表面積が大きいために分散安定性に欠け、分散剤や分散用樹脂を多く吸着/被覆させる必要がある。これら分散剤や分散用樹脂は、インクの高粘度化と水性媒体の系外への離脱を遅らせる要因となり、印刷の高速化に対して不利に働く。粘度を低く抑えるのに、極力、低分子量の分散剤を利用するか、樹脂であればカーボンブラック表面に凝集(被覆)させる方法(例えば、特許文献3、4参照)が知られているが、カーボンブラックを増量すれば、分散剤や分散用樹脂の量もその分増加し、粘度の上昇は避けられない。
そのため、カーボンブラックの含有量を高める方法では、カーボンブラックの分散安定性を維持するためだけでインクが高粘度化してしまい、他の性能を付与したくても、高粘度化につながる固形成分の添加は制約されることになる。しかし、この段階では、カーボンブラックの分散安定性を維持するのに必要な分散剤や分散用樹脂が利用されているに過ぎず、十分なインク皮膜を形成することができない。当然、擦れ等によってインク皮膜に外力がかかると、印刷用紙から剥がれ落ちやすい状態であるが、利用できる残りの固形成分が制約された中で良好な耐擦過性を有するインク皮膜を形成させることは困難というのが現状である。
以上のように、水性インクジェット印刷方式で、印刷の高速化や、印刷用紙としての普通紙、通常のオフセット紙などの未コート紙の利用が検討される中、高い印刷濃度が得られ、且つ印刷物の耐擦過性に優れ、吐出安定性、保存安定性にも良好な水性インクジェット用黒色インク組成物を得ることは困難というのが現状である。
特開平06−145570号公報 特開平09−207424号公報 特開平09−104834号公報 再公表WO2005/116147号公報
本発明は、未コート紙(普通紙、オフセット紙)に高速印刷しても、高い印刷濃度及び優れた耐擦過性が得られ、吐出安定性、保存安定性にも優れる水性インクジェット用黒色インク組成物を提供することを課題とする。
本発明者等は、上記の課題を解決するために鋭意検討した結果、以下の水性インクジェット用黒色インク組成物を発明した。
(1)少なくとも、カーボンブラック、アルカリ可溶性樹脂、ワックスエマルジョン、塩基性化合物、水性媒体を含有する水性インクジェット用黒色インク組成物であって、前記カーボンブラックの含有量が水性インクジェット用黒色インク組成物中8〜12質量%であり、且つ、前記ワックスエマルジョンは平均粒子径が150〜200nmであり、固形分換算でカーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部含有することを特徴とする水性インクジェット用黒色インク組成物。
(2)前記カーボンブラックがアルカリ可溶性樹脂で被覆された樹脂被覆カーボンブラックである(1)項記載の水性インクジェット用黒色インク組成物。
(3)上記ワックスエマルジョンが、ノニオン系ポリアルキレンワックスエマルジョンである上記(1)項又は(2)項のいずれかに記載の水性インクジェット用黒色インク組成物。
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物によれば、インクジェット印刷した後の印字は、その印字濃度が十分に高く、耐擦過性、保存安定性及び吐出安定性がいずれも良好であるという顕著な効果を発揮することができる。
本発明者等は、従来のインクジェット用インクと比較して、インク組成物中のカーボンブラックの含有量を8〜12質量%と増量し、且つ、平均粒子径150〜200nmのワックスエマルジョンをカーボンブラックに対して特定量含有させることにより新規の水性インクジェット用黒色インク組成物を開発した。
具体的には、上記の平均粒子径を有するワックスエマルジョンであれば、まず、インクジェット印刷方式でインクが微細な径のノズルから吐出される際にも、良好な吐出安定性が維持できる。一方で、ワックスエマルジョンの粒径は、インクジェット印刷用インクに含有される一般的な顔料の平均粒子径に対して、1.5〜2倍程度の大きさがある。
インクが印刷用紙の表面に着弾後、固形の成分は水性媒体に運ばれて紙中へ浸透(紙繊維の間を移動)するが、移動の間、大粒子径のワックスエマルジョンの方が顔料より紙繊維から大きな抵抗力を受け、紙表面にとどまり易いと言える。さらに、ワックスエマルジョン表面は疎水性であり、顔料表面にはアルカリ可溶性樹脂が吸着しているため、水性媒体との親和力は顔料の方が高い。そうすると、ワックスエマルジョンの周りから水性媒体がすぐになくなり、移動する距離が短く終わるのに対して、顔料はより長い距離を移動することになる。これらの複合効果として、ワックスエマルジョンを印刷用紙のより表面側に多く存在させて、高い耐擦過性を発揮させることが期待できる。加えて、仮に同じ場所にワックスエマルジョンと顔料が存在したとしても、大粒子径の分だけワックスエマルジョンの方が表面側に突出して、耐擦過性の付与に有利に働かせることも期待できる。
この様な推論と期待をもとに、ワックスエマルジョンの平均粒子径を150〜200nmとすること、さらにその含有量をカーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部に固定することで、上記課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成するに至ったものである。
すなわち、本発明は、(1)少なくとも、カーボンブラック、アルカリ可溶性樹脂、ワックスエマルジョン、塩基性化合物、水性媒体を含有する水性インクジェット用黒色インク組成物であって、前記カーボンブラックの含有量が水性インクジェット用黒色インク組成物中8〜12質量%であり、且つ、前記ワックスエマルジョンは平均粒子径が150〜200nmであり、固形分換算でカーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部含有することを特徴とする水性インクジェット用黒色インク組成物に関する。
また、本発明は、(2)前記カーボンブラックがアルカリ可溶性樹脂で被覆された樹脂被覆カーボンブラックである(1)項記載の水性インクジェット用黒色インク組成物に関する。
また、本発明は、(3)上記ワックスエマルジョンが、ノニオン系ポリアルキレンワックスエマルジョンである上記(1)項又は(2)項のいずれかに記載の水性インクジェット用黒色インク組成物に関する。
以下、本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物について、その成分毎に具体的に説明する。
(カーボンブラック)
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物で使用するカーボンブラックとしては、粉状であっても粒状であってもよい。従来からインクジェットで使用されているものがいずれも使用できるが、平均一次粒子径が小さいほど得られる着色画像の耐擦過性および光沢性は向上する傾向にあり、平均一次粒子径が18nmよりも小さいことが好ましく、14nm以下とすることがさらに好ましい。
カーボンブラックの平均一次粒子径は次のように求めた値を意味する。すなわち、まず、透過型電子顕微鏡(TEM)でカーボンブラックの凝集体の画像を写真撮影したときに、写真上の凝集体の画像同士が重なり合わない程度の濃度とした、カーボンブラックをクロロホルム中に十分に希釈分散させた分散液を調製する。次いで、コロジオン膜付メッシュ上に展開して乾燥し、その状態で写真撮影してTEM写真(引き延ばし後の倍率3万倍)を得る。そして、TEM写真をスキャナーで読み取り、画像信号をデジタル化した後、コンピューターに入力し、画像解析によって各凝集体の面積を求める。さらに、各凝集体の面積と凝集した一次粒子の個数から、一次粒子の平均面積を求め、それと同面積を有する円の直径を算術的に一次粒子の平均粒子径とする。最終的に凝集体の全部あるいは特定の個数における一次粒子の平均粒子径を算術平均して平均一次粒子径とする。
水性インクジェット用黒色インク組成物中のカーボンブラックの含有量は8〜12質量%であり、好ましくは10〜12質量%である。その含有量が8質量%未満であると、得られた画像の濃度が低くなり、12質量%を超えると水性インクジェット用黒色インク組成物の吐出安定性が低下することが懸念される。
また、使用するカーボンブラックとしては、比表面積が200m/g以上、得られる着色画像の耐擦過性および光沢がより良好な点で、中でも230m/g以上であることが好ましく、更には260m/g以上であることが特に好ましい。
また、 使用するカーボンブラックとしては、どの様なpHであっても良いが、水性インクジェット用黒色インク組成物の保存安定性に優れる点で、好ましくはpHが6〜10、更に好ましくはpHが7〜9である。
上記したカーボンブラックの比表面積はJIS K6217に準拠して測定した窒素吸着比表面積を、pHはJISK6221に準拠して測定したpH値を指す。
本発明で使用するカーボンブラックとしては、三菱カーボンブラック#2600、#2300、#980、#966、#960、#950、#85(以上、三菱化学(株)製)、MONARCH−1100、−900、−880、−800、キャボジェット−300、−200(以上、キャボット社製)、Printex−95、−90、−85、−80、Hiblack−890、−600L(以上、デグサ社製)、Raven−2500U(以上、コロンビヤン社製)等が挙げられる。
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物中のカーボンブラックの含有量は、8〜12質量%の範囲となるように配合することが好ましい。カーボンブラックの含有量が8質量%より少ないと高いOD値が得られず、カーボンブラックの含有量が12質量%より多いと、吐出安定性、保存安定性が低下する傾向があるので好ましくない
(アルカリ可溶性樹脂)
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物で使用するアルカリ可溶性樹脂としては、通常のインクや塗料の顔料分散用として使用されている、塩基性化合物の存在下で水性媒体に可溶の共重合体樹脂が利用できる。
この様なアルカリ可溶性樹脂としては、例えば、カルボキシル基を有する単量体、好ましくは、顔料との吸着性を向上させるための疎水性基含有単量体からなる重合体、あるいは必要に応じて他の重合可能な単量体と共に反応させて得られる共重合体が利用できる。
上記カルボキシル基を有する単量体としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマール酸、2−カルボキシエチル(メタ)アクリレート、2−カルボキシプロピル(メタ)アクリレート、無水マレイン酸、マレイン酸モノアルキルエステル、シトラコン酸、無水シトラコン酸、シトラコン酸モノアルキルエステル等が挙げられる。
また、上記顔料との吸着性を向上させるための疎水性基含有単量体としては、例えば、長鎖アルキル基を有する単量体として、(メタ)アクリル酸等のラジカル重合性不飽和カルボン酸の炭素数が8以上のアルキルエステル類(例えば、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシステアリル(メタ)アクリレート等)、炭素数が8以上のアルキルビニルエーテル類(例えば、ドデシルビニルエーテルなど)、炭素数が8以上の脂肪酸のビニルエステル類(例えば、ビニル2−エチルヘキサノエート、ビニルラウレート、ビニルステアレートなど)、脂環族炭化水素基を有する単量体として、シクロヘキシル(メタ)アクリレート等、芳香族炭化水素基を有する単量体として、ベンジル(メタ)アクリレート、スチレン、α−スチレン、ビニルトルエン等のスチレン系単量体等が挙げられる。
また、上記必要に応じて使用する他の重合可能な単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸ヘキシルなどの(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、アクリルアミド、N−メチロールアクリルアミド等が挙げられる。
上記の単量体を共重合して得られるアルカリ可溶性樹脂において、水性媒体中への樹脂の溶解性向上及び印刷物の耐水性の低下防止を考慮する場合には、好ましくは、ガラス転移温度10〜50℃、酸価100〜300mgKOH/g、質量平均分子量が10,000〜50,000である。アルカリ可溶性樹脂の酸価が100mgKOH/g未満の場合は水性媒体中への樹脂の溶解性が低下し、一方300mgKOH/gを超えると得られる印刷物の耐水性が低下することが懸念される。
また、印刷物の耐ブロッキング性の低下防止及び耐折り曲げ性の低下防止を図る場合には、アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度を10〜50℃の範囲、好ましくは20〜45℃の範囲とすることが好ましい。アルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度が10℃未満の場合は得られる印刷物の耐ブロッキング性が低下し、一方50℃を超えると耐折り曲げ性が低下する可能性がある。
さらに、印刷物の耐擦過性をさらに向上させる場合、カーボンブラックの分散性の低下防止を図る場合には、アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量を10,000〜50,000の範囲とすることが好ましく、さらに好ましくはアルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量を20,000〜30,000の範囲とする。
アルカリ可溶性樹脂の重量平均分子量が10,000未満の場合はカーボンブラックの分散安定性や得られる印刷物の耐擦過性が低下し、一方50,000を超えると水性インクジェット用黒色インク組成物中のカーボンブラックの分散性がやはり低下する可能性がある。
上記アルカリ可溶性樹脂の含有量は、概ね、水性インクジェット用黒色インク組成物中に含まれるカーボンブラック100質量部に対して10〜60質量部、より好ましくは15〜50質量部である。アルカリ可溶性樹脂の含有量が上記の範囲より少ない場合は、水性媒体へのカーボンブラックの分散性が低下するおそれがある。一方、上記の範囲を超える場合は、粘度が高くなるため好ましくない。
ここで、上記したアルカリ可溶性樹脂のガラス転移温度、酸価、及び重量平均分子量は、以下の方法により求めることができる。
<ガラス転移温度>
ガラス転移温度は、下記のwoodの式により求めた理論上のガラス転移温度である。
Woodの式:1/Tg=W1/Tg1+W2/Tg2+W3/Tg3+・・・・・+Wx/Tgx
(式中、Tg1〜Tgxはアルカリ可溶性樹脂を構成する単量体1、2、3・・・xのそれぞれの単独重合体のガラス転移温度、W1〜Wxは単量体1、2、3・・・xのそれぞれの重合分率、Tgは理論ガラス転移温度を表す。ただし、woodの式におけるガラス転移温度は絶対温度である)
<酸価>
酸価は、アルカリ可溶性樹脂を合成するために用いる単量体の組成に基づいて、アルカリ可溶性樹脂1gを中和するのに理論上要する水酸化カリウムのmg数を算術的に求めた理論酸価である。
<質量平均分子量>
質量平均分子量は、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法によって測定することができる。一例として、GPC装置としてWater 2690(ウォーターズ社製)、カラムとしてPLgel 5μ MIXED−D(Polymer Laboratories社製)を使用してクロマトグラフィーを行ない、ポリスチレン換算の質量平均分子量として求めることができる。
(ワックスエマルジョン)
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物で使用するワックスエマルジョンとしては、平均粒子径150〜200nmであり、好ましくは160〜180nmである。
ワックスエマルジョンの平均粒子径が150nm未満では、耐擦過性が低下し、一方200nmを超える場合は、水性インクジェット用黒色インク組成物の吐出安定性が低下するため好ましくない。
また使用するワックスエマルジョンの種類としては、好ましくはノニオン乳化変性パラフィンワックスエマルジョン、さらに好ましくはノニオン系ポリアルキレンワックスエマルジョンである。
このようなワックスエマルジョンの具体例としては、AQUACE531(混合系、平均粒子径160nm、ビックケミージャパン(株)製)を挙げることができる。
上記したワックスエマルジョンの平均粒子径は、日機装社製マイクロトラックUPA粒度分布計を用い、動的光散乱法で測定した値を示す。
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物において、ワックスエマルジョンの含有量は、カーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部(固形分)の範囲にあることが好ましく、20〜40質量部(固形分)の範囲とすることがさらに好ましい。
ワックスエマルジョンの含有量が10質量部未満の場合は耐擦過性が低下する傾向にあり、一方40質量部を超える場合は水性インクジェット用黒色インク組成物の吐出安定性が低下するので好ましくない。
(塩基性化合物)
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物で使用する塩基性化合物としては、前記アルカリ可溶性共重合体を水性媒体中に溶解させるために用いるものであり、水性インクジェット用黒色インク組成物中に2.0〜4.0質量%となるように配合させることができる。
このような塩基性化合物としては例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウムのような無機塩基性化合物や、アンモニア、メチルアミン、エチルアミン、モノエタノールアミン、N,N−ジメチルエタノールアミン、N,N−ジエチルエタノールアミン、N,N−ジブチルエタノールアミン、ジエタノールアミン、N−メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、モルホリン、N−メチルモルホリン、N−エチルモルホリンのような有機塩基性化合物等を使用することができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
(水性媒体)
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物で使用する水性媒体としては、水及び水溶性有機溶剤から構成される水性媒体を挙げることができる。
上記水としては、金属イオン等を除去したイオン交換水ないし蒸留水が好ましい。
また、水溶性有機溶剤を含有させることにより、保存安定性、吐出安定性、インクの飛翔性等で、より優れたインクジェット印刷適性を付与することができる場合がある。このような水溶性有機溶剤としては、例えば、モノアルコール類、多価アルコール類、多価アルコールの低級アルキルエーテル類、ケトン類、エーテル類、エステル類、窒素含有化合物類等を挙げることができる。これらは単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
上記モノアルコール類の具体例としては、メタノール、エタノール、n−プロパノール、n−ブタノール、n−ペンタノール、n−ヘキサノール、n−ヘプタノール、n−オクタノール、n−ノニルアルコール、n−デカノール、またはこれらの異性体、シクロペンタノール、シクロヘキサノール等が挙げられ、好ましくはアルキル基の炭素数が1〜6のアルコールである。
上記多価アルコールの具体例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、1,4−ブチレングリコール、1,2−ペンタンジオール、1,5−ペンタンジオール、ネオペンチルグリコール、1,2−ヘキサンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジオール、ヘプタンジオール、1,8−オクタンジオール、1,9−ノナンジオール、1,10−デカンジオール、グリセリン、ペンタエリスリトール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、チオジグリコール等である。
上記多価アルコールの低級アルキルエーテル類の具体例としては、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールモノプロピルエーテル、エチレングリコールイソプロピルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールイソブチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノプロピルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−プロピルエーテル、ジプロピレングリコールモノ−n−ブチルエーテル等である。
上記ケトン類としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、ジイソプロピルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン等である。
上記エーテル類としては、イソプロピルエーテル、n−ブチルエーテル、テトラヒドロフラン、テトラヒドロピラン、1,4−ジオキサン等である。
上記エステル類としては、プロピレンカルボネート、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸プロピル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル、酢酸イソブチル、酢酸アミル、乳酸エチル、酪酸エチル、ジブチルフタレート、ジオクチルフタレート、及びε−カプロラクトン、ε−カプロラクタム等の環状エステル等がある。
上記窒素含有化合物としては、尿素、ピロリドン、N−メチル−2−ピロリドン、オクチルピロリドン等である。
上記水溶性有機溶剤の含有量は、特に限定されないが、水性インクジェット用黒色インク組成物中20〜70質量%が好ましい。
(添加剤)
さらに、本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物には、目的に応じて公知の顔料分散剤、界面活性剤、防黴剤、防錆剤、増粘剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、保存性向上剤、消泡剤、PH調整剤等の添加剤も添加することもできる。
(水性インクジェット用黒色インク組成物の製造方法)
以上の構成成分を用いて本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物を製造する方法としては、(1)カーボンブラック、塩基性化合物の存在下にアルカリ可溶性樹脂を水中に溶解した水性樹脂ワニス、必要に応じて顔料分散剤等を混合した後、各種分散機、例えばボールミル、アトライター、ロールミル、サンドミル、アジテーターミル等を利用してカーボンブラックを分散し、さらに残りの材料を添加して、水性インクジェット用黒色インク組成物を調製する方法(以下、製造方法1と記載する)、(2)上記の方法でカーボンブラックを分散した後、酸析法や再公表WO2005/116147号公報に記載のイオン交換手段等により、顔料表面にアルカリ可溶性樹脂を析出させた樹脂被覆顔料を得、次いで得られた樹脂被覆顔料を塩基性化合物で中和し、各種分散機(高速攪拌装置等)を用いて水に再分散し、さらに残りの材料を添加して、水性インクジェット用黒色インク組成物を調製する方法(以下、製造方法2と記載する)等を挙げることができる。
なかでも、水性インクジェット用黒色インク組成物の保存安定性が更に良好になる点から製造方法(2)が好ましい。
このようにして得られた本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物は製造後の初期粘度が6.0〜10.0mmPa・s、好ましくは7.0〜9.0mmPa・sの範囲とする。
(印刷方法)
次に、本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物を用いた印刷方法について説明する。
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物の印刷用基材としては、普通紙やオフセット紙等の未コート紙の他、アート紙、インクジェット専用紙、インクジェット光沢紙等のコート紙が挙げられる。
そして、例えば、本発明の上記水性インクジェット用黒色インク組成物を、インクカートリッジに収容し、該インクカートリッジをシングルパス方式等のインクジェット記録装置に装着して、ノズルから上記印刷用基材へ噴射することによりインクジェット印刷をすることができる。
本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物を使用することにより、印刷濃度(OD値)が向上する。特に高い印刷濃度が得られなかった未コート紙でも、OD値を1.3以上、さらにはOD値を1.5以上とすることも可能となり、より鮮明な印刷物が得られる等の効果を得ることができる。
以下に、実施例を挙げて本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、特に断りのない限り、「%」は「質量%」を意味し、「部」は「質量部」を意味するものである。
水性インクジェット用黒色インク組成物の材料
カーボンブラック
プリンテックス90(平均粒子径14nm、比表面積300m/g、pH9.0、デグサ(株)製)
アルカリ可溶性樹脂
(アルカリ可溶性樹脂A)
ガラス転移温度40℃、質量平均分子量30,000、酸価150mgKOH/gのアクリル酸/n−ブチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体
(アルカリ可溶性樹脂B)
ガラス転移温度40℃、質量平均分子量30,000、酸価185mgKOH/gのアクリル酸/n−ブチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体
(アルカリ可溶性樹脂C)
ガラス転移温度40℃、質量平均分子量20,000、酸価185mgKOH/gのアクリル酸/n−ブチルアクリレート/ベンジルメタクリレート/スチレン共重合体
ワックスエマルジョン
AQUACER531(固形分45%、ノニオン乳化変性パラフィンワックス、平均粒子径160nm、ビックケミージャパン(株)製)
AQUACER539(固形分35%、ノニオン乳化変性パラフィンワックス、平均粒子径50nm、ビックケミージャパン(株)製)
ハイテックE−6314(固形分35%、ノニオン乳化ポリエチレンワックス、平均粒子径100nm、東邦化学(株)製)
ハイテックE−1000(固形分35%、ノニオン乳化ポリエチレンワックス、平均粒子径140nm、東邦化学(株)製)
製造法1による水性インクジェット用黒色インク組成物の製造
表1の質量割合となるように、下記水性樹脂ワニスB、カーボンブラック、ワックスエマルジョン、グリセリン、ジエチレングリコール、界面活性剤としてのアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(アセチレノールE100、川研ファインケミカル(株)製)を攪拌混合して、表1に記載の実施例1〜3の水性インクジェット用黒色インク組成物を得た。
製造法2による水性インクジェット用黒色インク組成物の製造
塩基性化合物の存在下にアルカリ可溶性樹脂を溶解した水性樹脂ワニスA〜Cの製造
(水性樹脂ワニスA)
上記アルカリ可溶性樹脂Aの25質量部を、水酸化ナトリウムの3.2質量部と水の71.8質量部との混合溶液に溶解させてアルカリ可溶性樹脂の濃度が25%の水性樹脂ワニスAを得た。
(水性樹脂ワニスB)
上記アルカリ可溶性樹脂Bの25質量部を、水酸化ナトリウムの3.9質量部と水の71.1質量部との混合溶液に溶解させてアルカリ可溶性樹脂の濃度が25%の水性樹脂ワニスBを得た。
(水性樹脂ワニスC)
上記アルカリ可溶性樹脂Cの25質量部を、水酸化ナトリウムの3.9質量部と水の71.1質量部との混合溶液に溶解させてアルカリ可溶性樹脂の濃度が25%の水性樹脂ワニスCを得た。
水性インクジェット用黒色インクベースの調製
上記水性樹脂ワニスA〜Cの各32質量部に水48質量部を加え混合し、次いでカーボンブラックの20質量部を加え、攪拌混合後、湿式サーキュレーションミルで練肉を行い、水性インクジェット用黒色インクベースA〜Cを調製した。
水性インクジェット用黒色インク組成物
上記各水性インクジェット用黒色インクベースA〜Cを顔料濃度が5%となるように水で希釈した後、希釈液に対して陽イオン交換樹脂(DOWEX MONOSPHERE (H)650C、ダウケミカル社製)を5%添加し攪拌して、pHが4未満となるまでイオン交換し、樹脂被覆顔料A〜Cを得た。その後、イオン交換樹脂をメッシュで濾過した後、吸引濾過し、樹脂被覆顔料A〜Cを含有する含水ケーキ(固形分25%)を得た。
上記樹脂被覆顔料A〜Cを含有する含水ケーキに、樹脂被覆顔料A〜C中のアルカリ可溶性樹脂酸価の80%を中和する水酸化ナトリウムと顔料濃度が20%となるような水を加えた後、高圧乳化分散装置:ゴーリンホモジナイザー(A.P.V. GAULIN INK. 製)で攪拌し、水性顔料分散液A〜Cを得た。
次いで、表2の質量割合となるように、上記水性顔料分散液A〜C、ワックスエマルジョン、グリセリン、ジエチレングリコール、界面活性剤としてのアセチレングリコールのエチレンオキサイド付加物(アセチレノールE100、川研ファインケミカル(株)製)を攪拌混合して、表2及び3に記載の実施例4〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物を得た。
実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物による印刷
オフセット紙に、SPECTRA社製ヘッドを搭載した評価用プリンターを用いて、上記実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物を印刷した。
印刷物の評価
以下の評価方法により評価し、それらの結果を表1に示す。
(画像濃度)
実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物を印刷した各印刷物のベタ部の画像濃度(OD値)を濃度計:スペクトロアイ(エックスライト社製)を用いて測定した。
(耐擦過性)
実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物を印刷した各印刷物を2.5cm×25cmに切断した中央部に印刷部分を含むサンプルピースを学振型耐擦過性試験機を使用して、当て紙を印刷に用いたものと同じ紙とし、200gの荷重で20回ずつ擦過したときの、擦った部分のサンプルピース表面の紙剥け及び当て紙の汚れにより評価した。
評価基準
◎:擦った部分のサンプルピース表面に紙剥けなく、当て紙にも汚れがないもの
○:擦った部分のサンプルピース表面に紙剥けはないが、当て紙が若干汚れるもの
△:擦った部分のサンプルピース表面に線状の紙剥けが見られ、当て紙が汚れるもの
×:擦った部分のサンプルピース表面のほぼ全面に紙剥けが見られ、当て紙が汚れるもの
(水性インクジェット用黒色インク組成物の保存安定性)
実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物について、それぞれガラス瓶にとり、25℃の粘度を、粘度計(東機産業社製、RE100L型)を用いて初期粘度として測定した。その後、密栓し60℃、1ヵ月保存し、保存後の粘度(25℃)を粘度計により測定した。保存安定性は、粘度変化率(60℃、1ヵ月後の粘度−保存前の粘度/保存前の粘度)で評価した。
評価基準
◎:粘度変化率が5%未満のもの
○:粘度変化率が5%以上10%未満のもの
△:粘度変化率が10%以上、20%未満のもの
×:粘度変化率が20%以上のもの
(水性インクジェット用黒色インク組成物の吐出安定性)
実施例1〜11、比較例1〜6の水性インクジェット用黒色インク組成物を、SPECTRA社製ヘッドを搭載した評価用プリンターのカートリッジに詰めて、オフセット紙に印刷を行い、吐出安定性の評価を行った。
評価基準
◎:印刷の乱れがなく、安定して吐出できるもの
○:印刷の乱れがほとんどなく、安定して吐出できるもの
△:多少の印刷の乱れがあるものの、吐出はできるもの
×:吐出できないもの
Figure 2013170198
Figure 2013170198
Figure 2013170198
実施例1〜3の結果によると、本発明の水性インクジェット用黒色インク組成物は、カーボンブラック及びワックスエマルジョンの含有量が所定の範囲内にて変化する場合には、耐擦過性、保存安定性及び吐出安定性が良好であり、これらの成分の濃度に影響されず安定した性質を有することがわかる。
実施例1〜11の結果からみて、カーボンブラックの含有比率が大きいほど、当然のことながら印刷物の画像濃度が高いことがいえる。
樹脂の濃度が高い水性インクジェット用黒色インク組成物を使用した実施例1〜3の結果に対して、実施例4〜9の結果の方が、耐擦過性、保存安定性及び吐出安定性のいずれか1つ以上の点において良好であり、さらに実施例及び11は同程度であった。これは、カーボンブラック表面に分散剤として作用するアルカリ可溶性樹脂を被覆した方が、そうでない場合よりもこれらの性質が良好であることを示しており、このアルカリ可溶性樹脂の使用量を削減できることを意味している。
また、実施例4〜11によると、本発明のインク組成物は保存安定性及び初期粘度にも優れることがわかる。
比較例1の結果、ワックスエマルジョンを使用しない場合には、耐擦過性が不十分であることがわかる。
比較例2の結果からみてカーボンブラックの含有量が少ないと、耐擦過性、保存安定性及び吐出安定性は良好であるものの、画像濃度が小さくなり目的とする画像濃度を得ることができない。また、比較例3に示すようにカーボンブラックの含有量を過剰にすると、耐擦過性、保存安定性及び吐出安定性のいずれの性質も悪化する。
及び4〜6からみて、ワックスの平均粒子径が小さい場合には、たとえワックスの固形分の含有量が適切ではあっても、画像濃度、保存安定性及び吐出安定性は良好であるが、耐擦過性は不良であった。

Claims (3)

  1. カーボンブラック、アルカリ可溶性樹脂、ワックスエマルジョン、塩基性化合物、水性媒体を含有する水性インクジェット用黒色インク組成物であって、前記カーボンブラックの含有量が水性インクジェット黒色インク組成物中8〜12質量%であり、且つ、前記ワックスエマルジョンは平均粒子径が150〜200nmであり、固形分換算でカーボンブラック100質量部に対して10〜40質量部含有することを特徴とする水性インクジェット用黒色インク組成物。
  2. 上記カーボンブラックがアルカリ可溶性樹脂で被覆された樹脂被覆カーボンブラックである請求項1記載の水性インクジェット用黒色インク組成物。
  3. 上記ワックスエマルジョンが、ノニオン系ポリアルキレンワックスエマルジョンである請求項1又は2記載の水性インクジェット用黒色インク組成物。

JP2012034008A 2012-02-20 2012-02-20 水性インクジェット用黒色インク組成物 Active JP5570542B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034008A JP5570542B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 水性インクジェット用黒色インク組成物

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012034008A JP5570542B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 水性インクジェット用黒色インク組成物

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013170198A true JP2013170198A (ja) 2013-09-02
JP5570542B2 JP5570542B2 (ja) 2014-08-13

Family

ID=49264362

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012034008A Active JP5570542B2 (ja) 2012-02-20 2012-02-20 水性インクジェット用黒色インク組成物

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5570542B2 (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013202903A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Oji Holdings Corp インクジェット記録体
JP2015067731A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 株式会社Screenホールディングス インクジェット用水性インク組成物及びインクジェット記録方法
WO2015111645A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
WO2015111644A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
US10947400B2 (en) 2016-03-29 2021-03-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet inks

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048108A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Seiko Epson Corp インク組成物並びにこれを用いたインクセット、インクカートリッジ、記録システム及び記録物
WO2005116147A1 (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Sakata Inx Corp. 樹脂被覆顔料の製造方法、樹脂被覆顔料、水性顔料分散液およびそれを含有する水性着色剤組成物
JP2009291976A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Konica Minolta Ij Technologies Inc インクジェット記録方法

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005048108A (ja) * 2003-07-30 2005-02-24 Seiko Epson Corp インク組成物並びにこれを用いたインクセット、インクカートリッジ、記録システム及び記録物
WO2005116147A1 (ja) * 2004-05-26 2005-12-08 Sakata Inx Corp. 樹脂被覆顔料の製造方法、樹脂被覆顔料、水性顔料分散液およびそれを含有する水性着色剤組成物
JP2009291976A (ja) * 2008-06-03 2009-12-17 Konica Minolta Ij Technologies Inc インクジェット記録方法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013202903A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Oji Holdings Corp インクジェット記録体
JP2015067731A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 株式会社Screenホールディングス インクジェット用水性インク組成物及びインクジェット記録方法
WO2015111645A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
WO2015111644A1 (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
JP2015137318A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
JP2015137319A (ja) * 2014-01-23 2015-07-30 サカタインクス株式会社 水性インクジェット用インク組成物
EP3098272A4 (en) * 2014-01-23 2017-08-30 Sakata INX Corp. Ink composition for aqueous ink jet
US10947400B2 (en) 2016-03-29 2021-03-16 Hewlett-Packard Development Company, L.P. Inkjet inks

Also Published As

Publication number Publication date
JP5570542B2 (ja) 2014-08-13

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6560846B2 (ja) 水性インクジェット用インク組成物
US12331206B2 (en) Aqueous inkjet ink composition
JP6532296B2 (ja) 水性インクジェット用インク組成物
JP6764853B2 (ja) 非吸収性基材印刷用水性インクジェット用インク組成物
WO2017159685A1 (ja) 水性インクジェットインキ
JP2017088646A (ja) インクジェット記録用プライマーインクおよびインクジェット記録用インクセット
JP6663069B1 (ja) 水性インクジェット用インク組成物
WO2015111645A1 (ja) 水性インクジェット用インク組成物
JP5570542B2 (ja) 水性インクジェット用黒色インク組成物
JP6220185B2 (ja) 水性インクジェット用インク組成物及びインクジェット記録方法
JP6424413B1 (ja) 水性インクジェットインキ及び印刷物の製造方法
JP2015183027A (ja) インクジェットインキおよびそれを用いた印刷方法
WO2018123739A1 (ja) 水性インクジェット用インク組成物
JP2016180033A (ja) 再剥離性圧着記録用紙の感圧接着剤層用の水性インクジェット用インク組成物
JP5767460B2 (ja) 水性顔料型インクジェット用インク組成物および画像形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140129

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20140129

A871 Explanation of circumstances concerning accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A871

Effective date: 20140129

A975 Report on accelerated examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971005

Effective date: 20140224

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140304

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20140502

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140502

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20140527

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20140624

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5570542

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250